JP2014015019A - 樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上型8には、エアーを吸引してリリースフィルム10を上型クランプ面に吸着させ又はエアーを噴出させてリリースフィルム10を上型クランプ面より離間させることが可能な複数の第1の通気孔15a,15bが設けられ、下型7には、リリースフィルム10と下型クランプ面との間にエアーを噴出させて成形品31を上型面から離型させる第2の通気孔26a,27aが設けられている。
【選択図】図11
Description
或いは、金型メンテナンスを簡略化し、エジェクタピンを省略して金型構造も簡略にするためキャビティ凹部を含む金型クランプ面にリリースフィルムを吸着させて樹脂モールドすることも実用化されている。
また、エアーの噴出のみでは成形品の離型が困難であるため、キャビティ底部を構成する薄板を用い、樹脂モールド後に型開きする際に上型と薄板との間に隙間を作り、該隙間から圧縮エアーを導入してエアー圧と薄板の弾性変形により離型させるモールド金型及び樹脂モールド方法も提案されている(特許文献2参照)。
モールド金型でクランプされたワークが樹脂モールドされ、樹脂モールド後の成形品が型開きする際にモールド金型から離型される樹脂モールド装置であって、前記モールド金型は、前記ワークを載置する一方の金型と、金型クランプ面にキャビティ凹部が形成され、該キャビティ凹部を含む金型クランプ面がリリースフィルムで覆われた他方の金型と、を備え、前記他方の金型には、エアーを吸引して前記リリースフィルムを金型クランプ面に吸着させ又はエアーを噴出させて前記リリースフィルムを前記金型クランプ面より離間させることが可能な複数の第1の通気孔が設けられ、前記一方の金型には、前記リリースフィルムと金型クランプ面との間にエアーを噴出させて前記成形品を一方の金型面から離型させる第2の通気孔が設けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、モールド金型を用いて成形品を樹脂モールド後に、他方の金型に設けられた第1の通気孔からエアーを噴出させることにより、型開きする際にリリースフィルムを金型クランプ面から離間させることができる。
また、モールド金型が型開きを開始した後、第2の通気孔からエアーを噴出させることにより、リリースフィルムを成形品から離間させることができる。
更に型開きが進行して、不要樹脂と金型クランプ面との間に第2の通気孔からエアーを噴出させることにより、成形品を一方の金型面から離型させることができる。
よって、例えば粘着性の高い透明樹脂を用いたレンズ部を含む成形品を、モールド金型から成形品質を低下させることなく離型することができる。
これにより、モールド金型の型開き動作を利用してリリースフィルムと成形品との間に隙間を作った状態で第2の通気孔よりエアーを噴出させるので、リリースフィルムのテンションの増加とエアー噴出による冷却により成形品がリリースフィルムから剥離しやすくなる。
これにより、例えば金型クランプ面より剥離し難い成形品カルや成形品ランナにエジェクタピンを突き上げるとともに第2の通気孔よりエアーを噴出させてエジェクタピンが当接するピン当接部を冷却することより、不要樹脂が硬化してエジェクタピンより剥がれ易くなる。
これにより、モールド金型の離型動作の進行に応じて成形品のみならず成形品カル及び成形品ランナを含む不要樹脂に対しても各々エアーを噴出させて冷却することで、成形品の離型を促進することができる。
これにより、リリースフィルムを金型クランプ面より離間させる際に、成形品の表面温度を低下させて粘着性を低下させるので、リリースフィルムを成形品から剥がれやすくすることができる。
上記樹脂モールド方法によれば、成形品を樹脂モールド後に、他方の金型クランプ面からエアー噴出させることにより、型開きする際にリリースフィルムを金型クランプ面より離間させ、次いでモールド金型が型開きを開始しリリースフィルムにテンションをかけた状態で一方の金型の金型クランプ面よりエアーを噴出させることにより、リリースフィルムを成形品から離間させることができ、型開きを更に進行させて一方の金型よりエジェクタピンを不要樹脂に向かって突き出すとともに当該不要樹脂と一方の金型の金型クランプ面との間にエアーを噴出させてピン当接部を硬化させるので、不要樹脂とエジェクタピンが剥がれ易くなり、成形品を容易に離型することができる。
先ず、図14(A)において、型開きしたモールド金型6の下型インサート21にワークWが載置され、ポット22にモールド樹脂30を供給された後、下型7を上動させて第1キャビティ凹部9aの底部を含む上型クランプ面がリリースフィルム10で覆われた上型8とで、ワークWをクランプしてレンズ部を含む成形品31を加熱硬化させて樹脂モールドする(ステップS1)。図14(B)において、プレス駆動機構は、可動型である下型7が上型8と型閉じしているため、上動位置にある。また、上型8のクランプ面に開口する第1の通気孔15a,15bは、エアー吸排装置17bが作動してリリースフィルム10を吸引した状態にある(吸着ON状態)。尚、樹脂モールド直後の状態を図1に示す。同図に示すモールド樹脂30の加熱硬化温度は樹脂により異なるが140℃〜180℃である。
以上により、成形品31の離型動作が終了する(ステップS7)。
また、モールド金型6が型開きを開始した後、第2の通気孔27aからエアーを噴出させることにより、成形品31をリリースフィルム10から離間させることができる。
更に型開きが進行して、不要樹脂31c(成形品カル31a、成形品ランナ31b)と金型クランプ面との間に第2の通気孔26aからエアーを噴出させることにより、成形品31を下型7の金型クランプ面から離型させることができる。
よって、粘着性の高い透明樹脂を用いたレンズ部4を含む成形品31を、モールド金型6から成形品質を低下させることなく離型することができる。
同様に、成形品カル31aや成形品ランナ31bにエジェクタピン29を突き当てて押圧するとともに第2の通気孔26aよりエアーを噴出させてエジェクタピン先端の成形品当接部を冷却することより、不要樹脂31cが硬化してエジェクタピン29より剥がれやすくなる。
本発明は、特に、ワークWとして基板2上にLED用レンズ部4(凸部)が例えば0.2mmピッチで高密度配置された発光装置をモールドする樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法に有効である。
Claims (7)
- モールド金型でクランプされたワークが樹脂モールドされ、樹脂モールド後の成形品が型開きする際にモールド金型から離型される樹脂モールド装置であって、
前記モールド金型は、
前記ワークを載置する一方の金型と、
金型クランプ面にキャビティ凹部が形成され、該キャビティ凹部を含む金型クランプ面がリリースフィルムで覆われた他方の金型と、を備え
前記他方の金型には、エアーを吸引して前記リリースフィルムを金型クランプ面に吸着させ又はエアーを噴出させて前記リリースフィルムを前記金型クランプ面より離間させることが可能な複数の第1の通気孔が設けられ、
前記一方の金型には、前記リリースフィルムと成形品との間にエアーを噴出させて前記成形品を前記リリースフィルムから離間させる第2の通気孔が設けられていることを特徴とする樹脂モールド装置。 - 前記モールド金型を型開きしながら、前記リリースフィルムにテンションをかけて形成される当該リリースフィルムと成形品との隙間に前記第2の通気孔よりエアーを噴出させる請求項1記載の樹脂モールド装置。
- 前記一方の金型には、型開きする際に金型クランプ面から不要樹脂に向って突き出して離型させるエジェクタピンが設けられており、該エジェクタピンが前記不要樹脂を突き上げながら前記第2の通気孔より前記不要樹脂と金型クランプ面との隙間にエアーを噴出させる請求項1又は請求項2記載の樹脂モールド装置。
- 前記他方の金型の金型クランプ面の周囲には、成形品とこれに連なる不要樹脂に向って異なるタイミングで各々エアーを噴出させる前記第2の通気孔が複数箇所に設けられている請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の樹脂モールド装置。
- 樹脂モールド後に前記第1通気孔よりエアーを噴出させて前記リリースフィルムを前記他方の金型より離間させるとともに、前記他方の金型のキャビティ凹部に開口する第3の通気孔よりエアーを噴出させて前記リリースフィルムを介して前記成形品の表面を硬化させる請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の樹脂モールド装置。
- ワークが載置された一方の金型とキャビティ凹部を含む金型クランプ面がリリースフィルムで覆われた他方の金型とを型閉じして成形品を樹脂モールドする工程と、
前記樹脂モールド後にモールド金型の型開きを開始する際に、前記他方の金型の金型クランプ面よりエアーを噴出させて前記リリースフィルムを当該金型クランプ面より離間させる工程と、
前記モールド金型の型開きを進行させて、前記リリースフィルムと成形品との間に前記一方の金型の金型クランプ面よりエアーを噴出させて前記リリースフィルムを成形品から離間させる工程と、
前記モールド金型の型開きを更に進行させて前記一方の金型よりエジェクタピンを不要樹脂に向かって突き出すとともに当該不要樹脂と前記一方の金型の金型クランプ面との間にエアーを噴出させて前記一方の金型面から前記成形品を離型させる工程と、
を含むことを特徴とする樹脂モールド方法。 - 前記成形品に向ってエアーを噴出させたままエジェクタピンがセンターインサートに形成される不要樹脂を突き上げながら当該ピン当接部に更にエアーを噴出させて前記成形品を離型させる請求項6記載の樹脂モールド方法。
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