JP2002343819A - 樹脂封止方法及び基板クランプ機構 - Google Patents

樹脂封止方法及び基板クランプ機構

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JP2002343819A
JP2002343819A JP2001143251A JP2001143251A JP2002343819A JP 2002343819 A JP2002343819 A JP 2002343819A JP 2001143251 A JP2001143251 A JP 2001143251A JP 2001143251 A JP2001143251 A JP 2001143251A JP 2002343819 A JP2002343819 A JP 2002343819A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂封止する際に、クラック等が発生しない
適正なクランプ圧で基板をクランプし、樹脂ばりの発生
を防止する樹脂封止方法を提供する。 【解決手段】 ステージ10に基板11を載置し、上型
2を基板11に接触するまで下降させる。次に、金型セ
ット3を型締めして基板11をクランプし、クランプ圧
により圧縮ばね8を圧縮する。この状態で、ステージ1
0のテーパ面と、ステージ10にテーパ面同士を対向さ
せて設けられた可動テーパ部材5との間には、空隙が存
在する。次に、可動テーパ部材5を、エアシリンダ16
により突き出して、ステージ10とテーパ面同士で当接
させる。したがって、樹脂封止する際の溶融樹脂による
樹脂圧は、剛性部材である可動テーパ部材5に加わるこ
とになり、上型2と基板11との間には間隙が発生しな
いので、樹脂ばりが抑制される。また、圧縮ばね8によ
り基板11が適正なクランプ圧でクランプされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リードフレームや
プリント基板等からなる配線部材(以下、基板とい
う。)に半導体チップ等のチップ状部品を樹脂封止する
際に、基板を適正な圧力でクランプして樹脂封止する樹
脂封止方法及び基板クランプ機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂封止装置の金型が有するキャ
ビティに溶融樹脂を注入して、そのキャビティに収容さ
れたチップ状部品を樹脂封止する際には、次のようにし
て行っていた。まず、下型側のステージの上に、チップ
状部品が装着された基板を載置して、上型と下型とを型
締めする。次に、上型に設けられたキャビティに溶融樹
脂を注入して、これを硬化させる。次に、型開きして、
樹脂封止が完了したパッケージを取り出す。ここで、溶
融樹脂が金型間に漏れ出してしまうと、樹脂ばりが発生
する。これを防止するために、従来のクランプ機構で
は、下型本体とステージとの間にばねを設けて、ばねに
よる圧力で基板をクランプしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の樹脂封止方法によれば、基板をクランプする際の圧
力(クランプ圧)がキャビティに注入される溶融樹脂の
圧力(樹脂圧)よりも小さい場合には、溶融樹脂が漏れ
出して樹脂ばりが発生するので、これを防止するために
クランプ圧を樹脂圧よりも大きくする必要がある。クラ
ンプ圧は、基板の材質や大きさ、樹脂圧等によって差が
あり、例えば、5〜12kg/mm程度に設定されて
いる。ここで、次のような問題がある。第1の問題は、
クランプ圧が大きすぎる場合には、基板にクラックや変
形等が発生することである。特に、近年では、パッケー
ジに対して薄型化の要求が強く、基板が薄くなる傾向に
あるので、クランプ圧を適正に保つ必要性がますます大
きくなっている。第2の問題は、クランプ圧を樹脂圧よ
りも大きくしなければならないのでばね定数が大きいば
ねを使用する必要があり、このために、基板の厚さがば
らつく場合にはクランプ圧を一定に保つことが困難にな
ることである。したがって、樹脂ばり、基板のクラック
や変形等が発生しやすい。
【0004】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたものであり、樹脂封止する際に、基板にクラック
や変形等が発生しない適正な圧力で基板をクランプする
とともに、樹脂ばりを防止する樹脂封止方法及び基板ク
ランプ機構を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の技術的課題を解決
するために、本発明に係る樹脂封止方法は、キャビティ
が設けられ相対向する金型セットを使用してチップ状部
品を樹脂封止する樹脂封止方法であって、チップ状部品
が装着された基板を金型セットのうち一方の金型側に設
けられたステージの上に載置する工程と、金型セットを
型締めすることによって基板をクランプするとともに、
該基板をクランプするクランプ圧をステージに当接して
設けられた弾性部材に該ステージを介して加える工程
と、一方の金型に設けられた剛性部材をステージに当接
させることによって該ステージを保持する工程と、キャ
ビティに溶融樹脂を注入するとともに、該溶融樹脂を注
入する際の樹脂圧をステージを介して剛性部材に加える
工程と、溶融樹脂を硬化させる工程と、金型セットを型
開きしてチップ状部品が樹脂封止されたパッケージを取
り出す工程とを備えたことを特徴とする。
【0006】これによれば、型締めした際に、基板に対
するクランプ圧をステージを介して弾性部材に加えるこ
とになるので、基板には、弾性部材によって定まるクラ
ンプ圧しか加わらない。したがって、適当な弾性部材を
使用することにより、常に最適なクランプ圧で基板をク
ランプすることができる。また、キャビティに溶融樹脂
を注入する際に、樹脂圧を剛性部材に加えることになる
ので、クランプされた基板と金型セットとの間に間隙が
発生しない。したがって、溶融樹脂の漏出による樹脂ば
りの発生を抑制することができる。
【0007】また、本発明に係る樹脂封止方法は、上述
の樹脂封止方法において、ステージは剛性部材に対向す
る側にテーパ面を有し、剛性部材は、ステージのテーパ
面に対向するテーパ面を有するテーパ部材からなるとと
もに、ステージを保持する工程では、テーパ部材を移動
させてテーパ面同士を互いに当接させることによりステ
ージを保持することを特徴とする。
【0008】これによれば、基板の厚さが異なる場合で
あっても、剛性部材であるテーパ部材を移動させてその
テーパ面とステージのテーパ面とを当接させることによ
り、ステージを保持することができる。したがって、異
なる厚さを有する基板に対しても、クランプされた基板
と金型セットとの間に間隙が発生しないので、溶融樹脂
の漏出による樹脂ばりの発生を抑制することができる。
【0009】上述の技術的課題を解決するために、本発
明に係る基板クランプ機構は、基板上のチップ状部品を
樹脂封止する際に使用される基板クランプ機構であっ
て、相対向して設けられた金型セットのうちの一方の金
型と、金型セットのうち一方の金型に対向して設けられ
た他方の金型と、一方の金型に設けられ基板が載置され
るステージと、一方の金型において、ステージが有する
面のうち基板が載置される面の反対面に当接して設けら
れた弾性部材と、一方の金型においてステージの反対面
に対して離間と当接とが可能になるようにして設けられ
た剛性部材とを備えているとともに、一方の金型と他方
の金型とが型締めされた状態において、基板がクランプ
されるクランプ圧がステージを介して弾性部材に加えら
れ、かつ、剛性部材がステージに当接可能であることを
特徴とする。
【0010】これによれば、型締めされた際に、基板に
対するクランプ圧がステージを介して弾性部材に加えら
れることになるので、基板には、弾性部材によって定ま
るクランプ圧しか加わらない。したがって、適当な弾性
部材を使用することにより、常に最適なクランプ圧で基
板がクランプされる。また、型締めされた状態でステー
ジと剛性部材とが当接可能なので、樹脂封止による樹脂
圧がステージを介して剛性部材に加えられることが可能
になる。これにより、クランプされた基板と金型セット
との間に間隙が発生しない。したがって、溶融樹脂の漏
出による樹脂ばりの発生が抑制される。
【0011】また、本発明に係る基板クランプ機構は、
上述の基板クランプ機構において、ステージの反対面は
テーパ面からなり、剛性部材はステージのテーパ面に対
向するテーパ面を有するテーパ部材からなるとともに、
テーパ部材が移動してテーパ面同士が互いに当接するこ
とにより、剛性部材によりステージが保持されることを
特徴とする。
【0012】これによれば、基板の厚さが異なる場合で
あっても、剛性部材であるテーパ部材が移動してそのテ
ーパ面とステージのテーパ面とが当接するので、テーパ
部材によってステージが保持される。したがって、異な
る厚さを有する基板に対しても、クランプされた基板と
金型セットとの間に間隙が発生しないので、溶融樹脂の
漏出による樹脂ばりの発生が抑制される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る樹脂封止方法及び基
板クランプ機構を、図1〜図3を参照して説明する。図
1(A),(B)は、本発明に係る樹脂封止方法におい
て、上型が基板に接触した時点の状態と、金型を型締め
した後に進退用の可動テーパ部材が前進する直前の状態
とをそれぞれ示す部分断面図である。
【0014】図1において、1は樹脂封止装置の下型、
2は下型1に対向して設けられた上型である。3は下型
1と上型2とからなる金型セットであって、この金型セ
ット3は、ヒータ(図示せず)により180℃程度にま
で予熱されている。4は、下型1に設けられた凹部であ
る。5は、凹部4において水平方向(図の左右方向)に
移動可能に設けられた剛性部材であって、上面がテーパ
面になっている進退用の可動テーパ部材である。6は、
上面が平面で、かつ、下面がテーパ面になっているとと
もに、その下面が可動テーパ部材5の上面に相対向する
ように、すなわちテーパ面同士が相対向して設けられて
いる、ステージ用テーパ部材である。7は、可動テーパ
部材5とステージ用テーパ部材6とに、可動テーパ部材
5の初期位置においてそれぞれ重なるようにして設けら
れた貫通穴である。8は、貫通穴7に弾性部材として設
けられた、例えばコイルばねからなる圧縮ばねである。
9は、その下面にステージ用テーパ部材6の上面が当接
された状態でステージ用テーパ部材6が固定されてお
り、可動テーパ部材5の初期位置において圧縮ばね8に
より保持されている基板載置台である。10は、ステー
ジ用テーパ部材6と基板載置台9とにより構成されるス
テージである。11はステージ10の上に載置された基
板、12は基板11に装着された半導体チップである。
【0015】ここで、ステージ10は、上型2の型面が
基板11の上面に接触している状態において、圧縮ばね
8により次のようにして保持されている。第1に、ステ
ージ10は、上型2の型面が基板11の上面に接触した
時点では、基板11の上面が下型1の型面から突出する
ようにして、保持されている。第2に、ステージ10
は、図1(B)に示すように、金型セット3が型締めし
た状態では、ステージ10の下面が可動テーパ部材5の
上面から離間するようにして、すなわちテーパ面同士が
互いに離間するようにして、保持されている。
【0016】13は、上型2に設けられた空間であっ
て、半導体チップ12が収容されるとともに溶融樹脂が
注入されるキャビティである。14は、溶融樹脂の樹脂
通路であって、溶融樹脂の供給源であるカル(図示な
し)に連通している。
【0017】15は、下型1が収容されるベースであ
る。16はベース15の側面に取り付けられたエアシリ
ンダ、17はエアシリンダ16のロッドである。18
は、ベース15の側壁に設けられた空間である。19
は、空間18に設けられ、ロッド17によって突き出さ
れる突き出し板である。20は、空間18に設けられ、
ロッド17が突き出していない場合に、突き出し板19
を初期位置に戻すための圧縮ばねである。21は、突き
出し板19と一体的に形成され、先端が可動テーパ部材
5に固定された突き出し棒である。
【0018】図1の樹脂封止方法を、図1と図2とを参
照しながら説明する。図2(A),(B)は、本発明に
係る樹脂封止方法において、剛性部材がステージを保持
する状態と、キャビティに溶融樹脂を注入する状態とを
それぞれ示す部分断面図である。
【0019】まず、図1(A)に示すように、ロッド1
7が突き出していない状態、すなわち可動テーパ部材5
が初期位置にある状態で、上型2を、その型面が基板1
1の上面に接触するまで下降させる。前述のように、こ
の時点でステージ10は、基板11の上面が下型1の型
面から突出するようにして、圧縮ばね8により保持され
ている。
【0020】次に、図1(B)に示すように、上型2と
下型1との型面同士が接触するまで引き続き上型2を下
降させる。このことによって、金型セット3による型締
めが完了する。前述のように、この時点でステージ10
は、その下面、すなわちテーパ面が可動テーパ部材5の
テーパ面から離間するようにして、すなわちテーパ面同
士が互いに離間するようにして、圧縮ばね8により保持
されている。
【0021】次に、同じく図1(B)に示すように、エ
アシリンダ16を動作させて、ロッド17によって突き
出し棒21を突き出す。そして、図2(A)に示すよう
に、ステージ10のテーパ面に当接するまで、可動テー
パ部材5を図の右側へと前進させる。これにより、可動
テーパ部材5のテーパ面とステージ10のテーパ面とが
当接した状態になる。この状態で、金型セット3による
型締め圧が、ステージ10を介して、剛性部材である可
動テーパ部材5に加えられているとともに、圧縮ばね8
によるクランプ圧が、基板11に加えられていることに
なる。本発明では、例えば、クランプ圧が1〜3kg/
mm程度になるように、圧縮ばね8を選択することが
できる。また、エアシリンダ16を使用していることに
より、基板11に厚さのばらつきがある場合であって
も、作動流体であるエアの圧力によりそのばらつきを吸
収することができる。
【0022】次に、図2(B)に示すように、プランジ
ャ(図示なし)を使用して、溶融樹脂22を加圧してキ
ャビティ13に注入する。この状態で、溶融樹脂22に
よる樹脂圧が、基板11及び半導体チップ12と、ステ
ージ10とを順次介して、剛性部材である可動テーパ部
材5に加えられていることになる。
【0023】次に、溶融樹脂22を硬化させて基板11
上に硬化樹脂を形成した後に、金型セット3を型開きす
る。この状態において、エアシリンダ16を動作させて
ロッド17を初期位置に戻す。これにより、圧縮ばね2
0が突き出し板19を押し戻すので、図1(A)に示す
ように、ロッド17と突き出し板19とが離間した状態
で、突き出し棒21と可動テーパ部材5とが初期位置に
戻る。したがって、金型セット3が型開きした状態で
は、エアシリンダ16と金型セット3とは熱的に遮断さ
れていることになる。
【0024】次に、エジェクタピン(図示なし)によっ
て基板11を突き出す。このことにより、硬化樹脂が形
成された状態の基板11、すなわち樹脂封止が完了した
パッケージを取り出す。
【0025】ここで、本発明の第1の特徴は、図1
(B)に示すように、型締めされた際に基板11に加え
られるクランプ圧が、圧縮ばね8のみにより決定される
ことである。したがって、圧縮ばね8のばね定数を適当
に定めておけば、基板11は、常に、クラックや変形等
が発生しない範囲において最大のクランプ圧でクランプ
される。例えば、基板11は、従来のクランプ圧5〜1
2kg/mmに比較して十分に低い、クランプ圧1〜
3kg/mm程度でクランプされる。また、第2の特
徴は、図2(A)に示すように、型締め後であってキャ
ビティ13に溶融樹脂22が注入される前に、剛性部材
である可動テーパ部材5によってステージ10が保持さ
れることである。これにより、キャビティ13に溶融樹
脂22が注入される際の樹脂圧は、可動テーパ部材5に
加えられることになる。したがって、樹脂圧が加えられ
ても上型2と基板11との間に間隙が生じないので、溶
融樹脂22の漏出による樹脂ばりの発生が抑制される。
また、第3の特徴は、図1(A)に示すように、金型セ
ット3が型開きした状態で、エアシリンダ16を金型セ
ット3からの熱伝導を受けにくい状態にすることであ
る。したがって、エアシリンダ16が金型セット3から
受ける熱の影響が低減される。
【0026】以上説明したように、本発明によれば、圧
縮ばね8のばね定数を適当に定めることにより、基板1
1にクラックや変形等が発生しない適正なクランプ圧で
基板11がクランプされるように、設定することができ
る。また、溶融樹脂22が注入される際に樹脂圧が加え
られても、上型2と基板11との間に間隙が生じないの
で、溶融樹脂22の漏出による樹脂ばりの発生が抑制さ
れる。また、エアシリンダ16が金型セット3から受け
る熱の影響が低減されるので、エアシリンダ16の動作
不良を防止することができる。
【0027】本発明の変形例として、スペーサとテーパ
部材とを組み合わせるとともに、そのスペーサを交換し
て使用する樹脂封止方法及び基板クランプ機構を、図3
を参照して説明する。図3(A),(B)は、本変形例
に係る基板クランプ機構において、厚さの小さい基板に
対応するためにスペーサを交換する場合における交換前
と交換後との状態をそれぞれ示す部分断面図である。
【0028】図3(A),(B)において、23,24
は、剛性を有する同じ材質の板状部材からなるスペーサ
であって、それぞれステージ10の上に載置されてい
る。また、スペーサ23,24は、それぞれ所定の板厚
を有し、スペーサ24の板厚がスペーサ23の板厚より
も大きくなるように設定されている。25は、図1,図
2における基板11よりも小さい基板厚の規格を有する
基板である。
【0029】本変形例は、図1,図2の樹脂封止方法に
よれば樹脂ばりが発生するおそれがある場合に、適用さ
れる。まず、図3(A)に示すように、所定の厚さのス
ペーサ23を、ステージ10の上に載置する。
【0030】次に、スペーサ23の上に基板25を載置
した後に、金型セット3を型締めする。この場合には、
基板25の基板厚が小さいので、型締めした際にステー
ジ10の下面と可動テーパ部材5の上面との間隔が大き
くなる。そして、基板厚とスペーサ23の厚さとによっ
ては、可動テーパ部材5の右側への移動だけでは、可動
テーパ部材5の上面をステージ10の下面に当接させる
ことができない場合がある。この状態で樹脂封止した場
合には、樹脂圧によって圧縮ばね8が圧縮される。した
がって、上型2と基板25との間に間隙ができることに
より樹脂ばりが発生するおそれがある。
【0031】次に、図3(B)に示すように、型開きし
て基板25を取り出した後に、スペーサ23に代えて基
板厚の大きいスペーサ24をステージ10の上に載置す
る。以下、先程と同様に、スペーサ24の上に基板25
を載置した後に、金型セット3を型締めする。この場合
に、スペーサ24の厚さが適正であれば、型締めした際
にステージ10が十分に下降する。これにより、ステー
ジ10の下面と可動テーパ部材5の上面との間隔が図3
(A)の場合よりも小さくなるので、可動テーパ部材5
の右側への移動によって、可動テーパ部材5の上面をス
テージ10の下面に当接させることができる。
【0032】ここで、実際には、可動テーパ部材5の水
平移動によりその上面をステージ10の下面に当接させ
ることができるか否かを、様々な基板厚を有する基板に
ついて、予め調べておくことが好ましい。そして、ある
基板厚の規格を有する基板を使用する場合には、その基
板厚に対応する厚さのスペーサを選択して使用すればよ
い。
【0033】なお、基板25の厚さが大きいために、金
型セット3が型締めする前に、可動テーパ部材5の上面
とステージ10の下面とが当接する場合がある。この場
合には、スペーサ23に代えて、厚さが更に小さいスペ
ーサを使用すればよい。
【0034】以上説明したように、本変形例によれば、
金型セット3が型締めした際に、可動テーパ部材5の上
面をステージ10の下面に当接させることができる基板
25の厚み差の範囲を、拡張することができる。したが
って、厚さの規格が大きく異なる複数機種の基板25に
対して、異なる厚さを有するスペーサを交換することに
よって、基板25が適正なクランプ圧でクランプされる
ように設定することができ、また、樹脂ばりの発生を抑
制することができる。
【0035】なお、ここまでの説明においては、可動テ
ーパ部材5とステージ用テーパ部材6とを設ける構成と
した。これに代えて、基板載置台9の下方に剛性部材で
ある回転カム又は面カムを設けるとともに、カムの周囲
に基板載置台9を水平に保つように弾性部材を設けても
よい。この構成によっても、基板に対するクランプ圧を
適正にすることができ、また、樹脂ばりの発生を抑制す
ることができる。
【0036】また、圧縮ばね8としてコイルばねを使用
することとしたが、これに限らず、板ばね、皿ばね等の
ばねや、弾性を有する高分子材料を使用してもよい。
【0037】また、下型1と上型2とを組み合わせる場
合において、本発明を適用することとした。このような
組み合わせに限らず、互いに水平方向に対向する金型に
おいて載置された基板をクランプする場合にも、本発明
を適用することができる。
【0038】また、エアシリンダ以外に、例えば油圧シ
リンダ等を使用してもよい。
【0039】また、突き出し量を任意に設定できる機
構、例えば、ステッピングモータやサーボモータ等とボ
ールねじとを組み合わせた機構に、センサを組み合わせ
て使用することもできる。この場合には、ステージ10
の下面又は可動テーパ部材5の上面に、センサを設けて
おく。このセンサは、ステージ10の下面と可動テーパ
部材5の上面とが接触したことを検出して、又は、それ
らの間の圧力が所定の圧力に達したことを検出して、コ
ントローラに信号を送信する。そして、コントローラ
は、可動テーパ部材5の突き出しを停止させる信号を、
サーボモータ等に送信する。これにより、最適な位置ま
で可動テーパ部材5を前進させることができる。
【0040】また、基板、すなわちリードフレームやプ
リント基板等をクランプする場合について説明した。こ
れに限らず、他の配線部材、例えばフレキシブル基板、
セラミック基板等に対しても、本発明を適用することが
できる。
【0041】また、本発明は、上述の各実施形態に限定
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内
で、必要に応じて、任意にかつ適宜に変更・選択して採
用できるものである。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、基板が厚さのばらつき
を有する場合においても、弾性部材を適当に定めること
により、基板にクラックや変形等が発生しない適正なク
ランプ圧で基板がクランプされるように、設定すること
ができる。また、溶融樹脂の樹脂圧が剛性部材に加えら
れるので、溶融樹脂が他方の金型と基板との間に漏れ出
すことによる樹脂ばりの発生を、抑制することができ
る。したがって、本発明は、樹脂封止する際に、基板に
クラックや変形等が発生しない適正な圧力で基板をクラ
ンプするとともに、樹脂ばりを防止する樹脂封止方法及
び基板クランプ機構を提供するという、優れた実用的な
効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)は、本発明に係る樹脂封止方法
において、上型が基板に接触した時点の状態と、金型を
型締めした後に進退用の可動テーパ部材が前進する直前
の状態とをそれぞれ示す部分断面図である。
【図2】(A),(B)は、本発明に係る樹脂封止方法
において、剛性部材がステージを保持する状態と、キャ
ビティに溶融樹脂を注入する状態とをそれぞれ示す部分
断面図である。
【図3】(A),(B)は、本発明に係る基板クランプ
機構の変形例において、厚さの小さい基板に対応するた
めにスペーサを交換する場合における交換前と交換後と
の状態をそれぞれ示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 下型(一方の金型) 2 上型(他方の金型) 3 金型セット 4 凹部 5 可動テーパ部材(剛性部材) 6 ステージ用テーパ部材 7 貫通穴 8 圧縮ばね(弾性部材) 9 基板載置台 10 ステージ 11,25 基板 12 半導体チップ(チップ状部品) 13 キャビティ 14 樹脂通路 15 ベース 16 エアシリンダ 17 ロッド 18 空間 19 突き出し板 20 圧縮ばね 21 突き出し棒 22 溶融樹脂 23,24 スペーサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティが設けられ相対向する金型セ
    ットを使用してチップ状部品を樹脂封止する樹脂封止方
    法であって、 前記チップ状部品が装着された基板を前記金型セットの
    うち一方の金型側に設けられたステージの上に載置する
    工程と、 前記金型セットを型締めすることによって前記基板をク
    ランプするとともに、該基板をクランプするクランプ圧
    を前記ステージに当接して設けられた弾性部材に該ステ
    ージを介して加える工程と、 前記一方の金型に設けられた剛性部材を前記ステージに
    当接させることによって該ステージを保持する工程と、 前記キャビティに溶融樹脂を注入するとともに、該溶融
    樹脂を注入する際の樹脂圧を前記ステージを介して前記
    剛性部材に加える工程と、 前記溶融樹脂を硬化させる工程と、 前記金型セットを型開きして前記チップ状部品が樹脂封
    止されたパッケージを取り出す工程とを備えたことを特
    徴とする樹脂封止方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂封止方法であって、 前記ステージは前記剛性部材に対向する側にテーパ面を
    有し、 前記剛性部材は、前記ステージのテーパ面に対向するテ
    ーパ面を有するテーパ部材からなるとともに、 前記ステージを保持する工程では、前記テーパ部材を移
    動させて前記テーパ面同士を互いに当接させることによ
    り前記ステージを保持することを特徴とする樹脂封止方
    法。
  3. 【請求項3】 基板上のチップ状部品を樹脂封止する際
    に使用される基板クランプ機構であって、 相対向して設けられた金型セットのうちの一方の金型
    と、 前記金型セットのうち前記一方の金型に対向して設けら
    れた他方の金型と、 前記一方の金型に設けられ基板が載置されるステージ
    と、 前記一方の金型において、前記ステージが有する面のう
    ち前記基板が載置される面の反対面に当接して設けられ
    た弾性部材と、 前記一方の金型において前記ステージの反対面に対して
    離間と当接とが可能になるようにして設けられた剛性部
    材とを備えているとともに、 前記一方の金型と前記他方の金型とが型締めされた状態
    において、前記基板がクランプされるクランプ圧が前記
    ステージを介して前記弾性部材に加えられ、かつ、前記
    剛性部材が前記ステージに当接可能であることを特徴と
    する基板クランプ機構。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の基板クランプ機構であっ
    て、 前記ステージの反対面はテーパ面からなり、 前記剛性部材は前記ステージのテーパ面に対向するテー
    パ面を有するテーパ部材からなるとともに、 前記テーパ部材が移動して前記テーパ面同士が互いに当
    接することによって、前記剛性部材により前記ステージ
    が保持されることを特徴とする基板クランプ機構。
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