JP2007203599A - 樹脂封止装置及び樹脂封止方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置全体のコスト増大、重量増大、あるいは寸法増大等を極力抑制しながら、該装置の耐久性を維持でき、長期に亘って最適な型締め力にて樹脂封止を行う。
【解決手段】相対峙する金型内で基板を樹脂にて封止する樹脂封止装置110において、金型のうちの下金型114側に、複数の階段状のフラット面132、142を有する第1、第2補正体(金型位置補正機構A)130、140を配置する。各フラット面132、142の型締め開始時に取るべき型締め方向の最適位置に関する指標を、ソフトクランプ状態における第1、第2検出体(最適位置検出機構B)190、192の相対位置で検出し、最適位置まで金型位置補正機構A(の第2補正体140)を駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、相対峙する金型内で被封止材を樹脂にて封止する樹脂封止装置及び樹脂封止装置方法に関する。
例えば特許文献1において、図11(A)(B)に示されるような樹脂封止装置が提案されている。この樹脂封止装置10は、上金型12及び下金型14の間に基板16を配置し、この基板16上に配置されている半導体チップ18を、ランナ19を介して供給される樹脂によってチェイス空間SP内で封止するものである。
この種の樹脂封止に当たっては、当該基板16を最適な圧力で型締め(クランプ)する必要がある。この型締め力が小さ過ぎると、甚だしいときには溶融樹脂が金型12、14間に漏れ出してしまうことがあり、基板16に「ばり」と称される不要樹脂部材が付着してしまう原因となる。逆に、この型締め力が大き過ぎると、精密なチップ等を有する基板を損傷させてしまう恐れがある。
しかし、基板の厚さは、その種類によってさまざまに変化し、また、同一の種類であっても、製造のばらつきにより決して同一ではない。基板16の厚さが想定されている厚さからずれると、当然に最適な圧力で型締めすることができなくなる。
そこで、この特許文献1に係る樹脂封止装置10では、下金型14の下部に、ステージテーパ部材30及び可動テーパ部材40を配置している。各テーパ部材30、40はそれぞれテーパ面32、42を有し、圧縮ばね50を介して対峙している。第2補正体40はエアシリンダ70によって水平方向(型締め方向と垂直の方向)に変位可能である。
この樹脂封止装置10では、下金型14の上部に基板16を載置した後に、上金型12を基盤16に接触するまで下降させる。次に、上金型12及び下金型14にて基板16をクランプし、且つクランプ圧により圧縮ばね50を若干圧縮するソフトクランプ状態を形成する。この状態では、各テーパ部材30、40のテーパ面32、42の間には隙間が存在している。この隙間は基板16の厚みの変動分を反映している。ここで、可動テーパ部材40をエアシリンダ70によって水平方向に変位させると、テーパ面32、42同士が当接するようになり、微小隙間が埋められることによって基板16の厚さの変動分が補正される。
特開2002−343819号公報
しかしながら、上述した樹脂封止装置10は、上金型12と下金型14との間に発生する型締力を両テーパ部材30、40のテーパ面32、42を介して受け止める構成とされていたため、型締力が掛かることによって該テーパ面32、42に水平方向の分力が発生し、型締の際に各テーパ部材30、40がずれる方向に力が加わるという問題があった。
また、この分力は、ステージテーパ部材30及び可動テーパ部材40の双方に加わるため、可動テーパ部材40の駆動系は、当該分力に耐え得る程に相応に強固に形成しなければならない。また、ステージテーパ部材30を介して下金型14を水平方向に移動させようとする力が発生することから、上金型12と下金型14との間にクランプされている基板16の上面16A及び下面16Bを互いに水平方向にシフトさせようとする力が発生する。そのため、とりわけ基板16が薄い基板素材を積層したような構造であった場合には、当該基板素材間の密着性にも悪影響を与える恐れがあるという問題があった。
この問題を回避するためには、装置10全体を、このテーパ面32、42の存在によって水平方向分力が発生したとしても該水平方向分力による悪影響が顕在化しないような剛構造とする必要がある。しかし、そのためにはコスト増大、重量増大、及び寸法増大等の不具合の発生が避けられない。
本発明は、このような従来の問題を解消するためになされたものであって、金型と基板との間に隙間を発生させることなく、且つ最適な型締め力にて樹脂封止を行うこと可能とすると共に、装置全体のコスト増大、重量増大、あるいは寸法増大等を極力抑制することできる樹脂封止装置及び該樹脂封止方法を提供することをその課題としている。
本発明は、相対峙する金型内で被封止材を樹脂にて封止する樹脂封止装置において、前記金型の少なくとも一方側に対して付設され、該金型の型締め方向の位置を補正可能な金型位置補正機構と、該金型位置補正機構がフリーの状態で前記金型をソフトクランプすることにより、該金型位置補正機構が型締め開始時に取るべき型締め方向の最適位置の指標を検出可能な最適位置検出機構と、該最適位置検出機構によって検出された最適位置の指標に基づいて、前記金型位置補正機構を該最適位置に対応する位置にまで駆動する駆動機構と、を備えた構成とすることにより、上記課題を解決したものである。
出願人は、先に、ステージテーパ部材30及び可動テーパ部材40の前記テーパ面32、42が、型締面と平行で且つ該型締面からの距離が順次異なる位置に形成された複数の階段状のフラット面によって構成された改良樹脂封止装置を提案した(特願2004−222391:未公知)。
この改良樹脂封止装置によれば、この階段状のフラット面の段差部の高さに相当する分解能で金型の型締め方向の位置を補正することが可能である。フラット面は、金型の型締め面と平行であり、したがって、強力な型締力が該フラット面に加わっても、型締力と垂直な方向に分力が発生する恐れはなく、したがって該分力に対する対策も不要である。また、基板の表裏面を互いに平行にシフトさせようとする力が発生することもないため、このシフト力によって基板が損傷してしまうこともない。この作用は、基板が薄い基板素材を積層した構造とされていたときに特に有効に機能する。
しかしながら、このフラット面の段差は、型締め位置補正の際の分解能に相当することになるため、2μm〜10μmのオーダーとなることから、繰り返しの使用(割り込み挿入)により、段差端部が摩耗して一つ一つのフラット面が明瞭でなくなってくるという問題があることが分かった。
本発明は、更に、このような問題に対しても有効に機能する。
即ち、本発明においては、金型位置補正機構から金型の最適位置を検出するという機能を分離し、当該金型位置補正機構が型締め開始時にとるべき型締方向の最適位置の指標を検出する最適位置検出機構を別途設ける。最適位置検出機構は、金型位置補正機構がフリーの状態で金型をソフトクランプすることにより、該最適位置の指標を検出する。金型位置補正機構は、この検出された最適位置の指標に基づいて当該最適位置に対応する位置にまで駆動される。この結果、例えば、前記改良樹脂封止装置のように、金型位置補正機構自体がその最適位置を得るために段差部を有しているものであっても、これらを衝突させながら駆動する必要がなくなるため、段差部の形状を長期に亘って良好に維持することが可能となる。
なお、本発明では、このように、金型の最適位置を検出するために、金型位置補正機構とは別に最適位置検出機構を有しているため、金型位置補正機構自体の構成の自由度を高めることができる。すなわち、金型位置補正機構は、要は、最適位置検出機構によって検出された最適位置の指標に対応する位置にまで金型の型締方向の位置が補正可能とされていればよく、補正のための具体的な機構は、必ずしも前記改良樹脂封止装置によって採用されているフラット面を有した構造に限定されない。金型位置補正機構としてどのような構成を採用した場合でも、本発明によれば、型締め機構の微細な位置調整は、当該金型位置補正機構によって実現されるので、強力な型締め力を発生する必要のある型締め機構自体は、個々の封止部材の厚さの変化やばらつき等に対応するための微細な位置決め分解能を持つ必要がない。
この意味で、本発明は、相対峙する金型内で被封止材を樹脂にて封止する樹脂封止方法において、前記金型をソフトクランプする工程と、該ソフトクランプ状態において、被封止部材に対して金型が型締め開始時に取るべき型締め方向の最適位置に関する指標を検出する工程と、前記ソフトクランプを解除する工程と、該ソフトクランプを解除した状態で、検出された最適位置の指標に基づいて、前記金型の型締め方向の位置を該最適位置の指標に対応する位置に補正・位置決めする工程と、最適位置の指標に対応する位置に補正・位置決めされた金型により、本来の樹脂封止を行う工程と、を含むことを特徴とする樹脂封止方法と捉えることもできる。
なお、この明細書において「ソフトクランプ」とは、通常の型締めに比べ十分に弱い荷重(1〜3トン程度)での型締めを言うものとする。
本発明に係る樹脂封止装置、或いは樹脂封止方法によれば、装置全体のコスト増大、重量増大、あるいは寸法増大等を極力抑制しながら、該装置の耐久性を維持でき、長期に亘って最適な型締め力にて樹脂封止を行うことが可能である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
図1は、当該実施形態の一例に係る樹脂封止装置の機能を示す模式図、図2は同装置の上金型を取り去った状態の下金型の平面図、図3は、同側面図である。なお、図1は機能説明のために模式化されており、各部材の寸法比率や配置位置、形状等は必ずしも正確ではない。
この樹脂封止装置110は、相対峙する金型(上金型112及び下金型114)内で基板(被封止部材)116を樹脂にて封止するものである。樹脂封止装置110は、金型位置補正機構A、最適位置検出機構B、及び金型位置補正機構Aの駆動機構Cを備える。以下、詳述する。
図1〜図3において、この樹脂封止装置110は、金型として、上金型112及び下金型114を備える。上金型112は、上チェイス112Aを備える。上チェイス112Aは、基板116を封止するための空間SPを備える。下金型114は、基板116を載置するための下チェイス(可動キャビティ)114Aを備えると共に、その前後(図1における左右)に竪壁部114B、114Bを有する。
下金型114の下チェイス114Aは、上チェイス112Aと共に基板116の外周縁を含む所定部位をクランプ可能である。なお、上チェイス112A及び下チェイス114Aのセットは、ひとつの金型112、114内に複数(図示の例では2個)設けられている(図2参照)。
ここで、金型位置補正機構Aについて説明する。金型位置補正機構Aは、該金型の型締め方向の位置を補正するために金型のうちの一方側(この実施形態では下金型114側)に対して付設されたもので、一対の第1、第2補正体(金型位置補正体)130、140を備える。
第1補正体130は、後述する最適位置検出機構Bの第1検出体192と共に下金型114の下チェイス114Aと一体化されている。第1補正体130、第1検出体192および下チェイス114Aは、下金型114に対し、ばね155にてフローティング可能とされている。
第2補正体140は、後述する駆動機構Cにより型締方向Zと垂直な方向(図のX方向)に変位可能である。
図4は、第1、第2補正体130、140のフラット面132、142付近の要部詳細図である。
フラット面132、142は、第1、第2補正体130、140のそれぞれに、対向して階段状に複数配置されている。この実施形態では、第1補正体130の第1フラット面132のステップ距離(X方向の距離)L1及び段差H1は、第2補正体140の第2フラット面142のステップ距離L2及び段差H2のそれぞれ約2倍に設定してある。すなわち、第1フラット面132は、第2フラット面142と1つおきに当接するようになっている。
各フラット面132、142は、金型面と平行(基板116の表裏面116A、116Bと平行)である。第2補正体140の第2フラット面142は、金型面からの距離に対応する第1補正体130の裏面133からの距離(厚さ)D1、D2(図示略)… Dn−1、Dn、Dn+1… が順次異なる位置に階段状に形成されている。また、第1補正体130の第1フラット面132は、一つおきの …Dn−2、Dn、Dn+2、… の位置に階段状に形成されている。
第2フラット面142の1段あたりの段差H2は、当該第1、第2補正体130、140によって金型位置を補正する際の分解能を決定する要素となるため、封止する基板116の大きさや性質(特性)等に依存して適宜の値に設定する。この実施形態では、5μmに設定されているが、さまざまな観点で適正な範囲が存在する。
この実施形態では、(先の改良樹脂封止装置と異なり)その封止工程中にあるフラット面同士が当接する状態から隣接するフラット面同士が当接する状態へ摺動させながら移行させるという作業は存在しない。従って第2フラット面142の段差H2を高めにとっても特に支障はない。そのため、封止すべき基板116が種類によってその厚さが大きく異なるとき等においては、該段差H2を大きく設定して補正可能範囲を大きくとるようにしてもよい。
なお、この実施形態では、フラット面132、142の段差端部は、所定のアール処理がなされ、該段差端部を保護するようにしているが、この処理は必ずしも必要ない。
次に、最適位置検出機構Bの構成について説明する。
最適位置検出機構Bは、金型位置補正機構Aがフリーの状態(フラット面132、142同士が当接していない状態)で上下の金型112、114をソフトクランプすることにより、該金型位置補正機構Aが型締め開始時に取るべき型締め方向Zの最適位置に関する指標を検出する。
図1及び図5に示されるように、金型位置補正機構Aの第1、第2補正体130、140のほぼ中央には、それぞれ最適位置検出機構Bを構成する第1、第2検出体190、192が形成されている。
この第1、第2検出体190、192は、この実施形態では、フラット面132、142の傾斜方向とは逆の傾斜を有する第1、第2テーパ面194、196を備えている。
この実施形態では、この第1、第2検出体190、192の第1、第2テーパ面194、196同士の相対摺動位置が、構造上、第1、第2補正体130、140の型締方向の相対位置に対応している関係を利用している。即ち、上下の金型112、114、具体的にはそれぞれの上チェイス112A及び下チェイス114Aが、(基板116を配置した上で)ソフトクランプ状態とされたときに、このテーパ面194、196が当接するまで第2補正体140ごと第2テーパ面196をX方向(型締め方向Zと垂直な方向)に移動させることにより、ソフトクランプ状態における第1、第2テーパ面194、196の相対位置(第2テーパ面196のX方向の絶対位置:指標)を知ることができる(後述)。
この第1、第2テーパ面194、196の相対位置(指標)に対応する金型補正機構の位置が「金型位置補正機構Aが型締め開始時に取るべき型締め方向Zの最適位置」に当たるため、当該「最適位置」を形成し得る第1補正体130のX方向の絶対位置を予め設計上で把握しておくことにより、第1、第2補正体130、140のフラット面132、142同士を直接摺動させることなく第2補正体140を目標とする位置までダイレクトに移動させる構成を構築することができる。
前記駆動機構Cは、このようにして最適位置検出機構Bによって検出された最適位置の指標に基づいて、金型位置補正機構A(具体的にはその第2補正体140)を該最適位置にまで実際に駆動するためのもので、この実施形態では、第2補正体140を型締め方向Zと直角の方向Xに駆動するためのエンコーダ(図示略)付きのサーボモータ152、ボールねじ154、及び、該ボールねじ154によってX方向に駆動されるロッド156等によって構成されている。
なお、図3の符号158はヒータ、159はカルブロックである。
次に、この実施形態の作用を、図6を参照しながら説明する。なお、説明の便宜上、図6では、図1に合わせ、金型位置補正機構Aの第1、第2補正体130、140の横に最適位置検出機構Bの第1、第2検出体190、192を描写している。
以下、図6中の図番(1)〜(8)に従って具体的に説明する。
(1)原点検出
基板116がクランプされていない状態で原点検出を行う。下チェイス114A、第1補正体130及び第1検出体190は、ばね155によってフローティングされている。原点は第2補正体140が図6(1)の右側の竪壁部114Bと当接する位置(ストロークエンド)である。
(2)待機位置へ移動
通常の型締めに比べ十分に弱い荷重(1〜3〔ton〕程度)で型締め(ソフトクランプ)を行う。ソフトクランプ状態とは、ここでは、ばね155の付勢力によってクランプされる状態である。このとき、第2補正体140及び第2検出体192は、事前にフローティングしていた第1補正体130及び第1検出体190がソフトクランプにより押し下げられても接触しない位置(フリー位置)に移動しておく。このソフトクランプ状態の位置を待機位置とする。
(3)基板116の厚みに対応する最適位置の検出
次に、基板116の厚み(基板の種類やばらつきに起因して変動する厚み)に対応する「最適位置」の指標を得るために、前記ソフトクランプ状態において第1、第2検出体190、192の第1、第2テーパ面194、196同士を衝突させ、テーパ面194、196の間にあった隙間をなくす。このとき、サーボモータ152のエンコーダの読値から計算される第2補正体140を介した第2検出体192の位置を以って最適位置の指標を求める(後述)。
(4)ソフトクランプ解除
基板116の厚みに対応する最適位置の指標を検出できたならば、ソフトクランプを解除する。
(5)第2補正体140を最適位置に移動
基板116の厚みを補正可能な「最適位置」に第2補正体140(及び第2検出体192)をソフトクランプが解除されている状態(フリー状態)で移動させる。その移動量は「(最適位置に対応する値)+(基板潰し量分)」である。基板つぶし量とは、樹脂封止の際に丁度封止可能な位置より更に型締めすることにより、封止の確実性を担保するときのその上乗せ分の締め代をいう。このつぶし量は、基板の種類によって異なる値で事前にコントローラに入力される。これについても後述する。
(6)本クランプ
補正のための移動が完了したならば、そこで本クランプを開始し本来の成形・樹脂封止を行う。
(7)本クランプ解除
成形が完了したら、クランプを解除し製品を搬出する。
(8)原点に移動
上記動作の(1)に戻る。
ここで、第2補正体140及び第2検出体192の動作ストロークと検出/補正ストロークの関係について、図7を参照しながら説明する。
第2補正体140及び第2検出体192は一体的に動くが、その動作ストロークは、機能的には「最適位置の指標を検出するための第2検出体192のストローク」と「検出した最適位置の指標に基づく実際の補正を行うためのストローク」に分けられる。
今、前述した図6(2)の状態のように、待機位置X1にいた第2検出体192が、ソフトクランプ状態でX方向に移動したときに(板厚検出範囲ストローク内の)X2位置で第1検出体190に当接したとする。当接によって第1、第2テーパ面194、196の間にあった隙間がなくなり、第2検出体192が停止すると、その位置X2がサーボモータ152のエンコーダを用いて測定される。
第2検出体192の位置と最適位置の指標には図7のラインL1で示すような関係があることから、該ラインL1と第2検出体192と一体化されている第2補正体140の位置(エンコーダの位置)との交点P1から最適位置の指標OP1を算出することが出来る。
指標OP1が求まると、補正量(移動すべき量)Sが、設計上予め知られている第2補正体140のストロークラインL2で示す関係とに基づいて算出される。補正量Sは、前述したように、「基準となる最適位置まで補正する量S1」と「成形時に基板を押し潰す量S2」の和である。前者は図7の指標OP1によって確定されるラインL3と前記ラインL2との交点P2を読み取ることにより求めることができる。また、つぶし量S2は、基板116の種類によって異なる値で事前にコントローラに入力されている値を読み出す。基板116の厚みを補正するための補正量S(=S1+S2)の導出の後、第2補正体140及び第2検出体192を一体的に当該補正量Sだけ移動し、「最適位置」に対応するX方向位置X3にまでに移動させる。より具体的には、ラインL2は図7において一部拡大して示すように階段状となっているため、該補正量Sに対応するX方向位置X3に最も近く、且つ第1、第2補正体130、140のフラット面同士が最も幅広く重なり得る位置X3aにまで移動させることになる。
移動後、このX方向位置X3aで本クランプを実施し、製品の成形・樹脂封止を行う。
なお、図8(A)〜(C)に示されるように、何らかのトラブルが発生して金型、例えば下チェイス114A、第1補正体130、及び第1検出体190のブロックが型締方向に固着されたような状態が形成されたときに、該最適位置検出機構Bの一対のテーパ面194、196を利用して、サーボモータ152の駆動によって該固着状態となった金型を強制的に離反させることもできる。このような固着が発生したときには、従来は、多くの場合、金型を分解して当該固着状態を解消をする等の方法が採用されたが、本実施形態においては、テーパ面194、196の存在により、このような離反を簡易に行うことができる。
なお、上記実施形態においては、金型位置補正機構Aの第2補正体140と最適位置検出機構Bの第2検出体192を一体化していたが、本発明における金型位置補正機構や最適位置検出機構等の構成は、このような構成に限定されるものではない。
例えば、図9に示されるような構成が考えられる。この実施形態においては、金型位置補正機構Aの第2補正体240と最適位置検出機構Bの第2検出体192とを分離可能とし、図9(A)に示されるように、第2補正体240をサーボモータ(駆動機構:ロッド256のみ表示)に接続し、第2検出体292側にばね298を接続している。基板(図示略)の厚みに対応する最適位置の検出は、ソフトクランプ状態で第2補正体240を介して第2検出体292をばね298に抗して押圧し、図8(B)に示されるように、第1、第2検出体290、292のテーパ面294、296を当接させることによって行う。また、金型位置の補正は、図9(C)に示されるように、検出された最適位置の指標に基づいてサーボモータにより第2補正体240を駆動する。
なお、図9では金型位置補正機構Aの第2補正体240と最適位置検出機構Bの第2検出体292は、図面上は横に並べて表示してあるが、実際には先の実施形態と同様に、最適位置検出機構Aは、金型位置補正機構Bのほぼ中央に配置されている。また、第1補正体230と第2補正体240との対向面には先の実施形態と同様に階段状のフラット面(具体的な図示は省略)が形成されている。その他の構成については、先の実施形態と同様であるため、図中で同一又は類似する部分に下2桁が同一の符号を付すにとどめ、重複説明を省略する。
本発明の大きな特徴の一つとして、金型の型締方向の位置を補正可能な金型位置補正機構と、該金型補正機構が型締開始時にとるべき型締方向の最適位置の指標を検出可能な最適位置検出機構とが、それぞれ独立して設けられていることが挙げられる。そのため、金型補正機構は、要は最適位置検出機構によって検出された最適位置の指標に基づいて金型の型締方向の位置を補正できさえすればよく、その構成の自由度が格段に広がるのが大きな特徴のひとつである。金型位置補正機構の具体的な構成に関わらず、最適位置検出機構によって検出された最適位置の指標に基づいて結果として該金型の型締め方向の位置が補正できれば、先の実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
また、更に、本発明では、図10に示されるように、基板の厚みの検出/補正可能な範囲α1は、予め想定される当該基板の厚みのばらつきの範囲α0を超えた範囲まで可能であるが、ばらつきの許容範囲外β1の部分に最適位置の指標が求められた場合には、これから封止しようとする被封止部材に何らかの異常が発生していると認識し、相応の警告を発生するような構成とすることもできる。これは、本発明が実際の補正機構とは別に、最適位置の検出機構を備えているが故に容易に実現できる効果と言える。
なお、上記実施形態においては、金型位置補正機構や最適位置検出機構は、下金型側に配置されていたが、上金型側に配置されていても良い。
本発明は、電子部品等を搭載した基板を樹脂封止する際に適用可能である。
本発明の実施形態の一例に係る樹脂封止装置の機能を示す模式図 同樹脂封止装置を、その上金型を取り去った状態で示した平面図 同側断面図 図3の矢視IV部分の拡大断面図 第2補正体と第2検出体を一体化された様子を示す平面図及び正面図 上記樹脂封止装置において実行される樹脂封止工程を模式的に示す断面図 第2補正体及び第2検出体の動作ストロークと検出・補正ストロークの関係を示す線図 トラブルが発生したときの作用を説明する模式図 本発明の他の実施形態の一例に係る樹脂封止装置の機能を示す模式図 基板のばらつきの範囲と検出/補正可能な範囲の関係を示す線図 従来の樹脂封止装置による封止工程を示す断面図
符号の説明
110…樹脂封止装置
112…上金型
112A…上チェイス
114…下金型
114A…下チェイス
116…基板
116A…基板の表面
116B…基板の裏面
130…第1補正体
132…(第1補正体の)フラット面
140…第2補正体
142…(第2補正体の)フラット面
152…サーボモータ
154…ボールねじ
190…第1検出体
192…第2検出体
194…第1テーパ面
196…第2テーパ面

Claims (7)

  1. 相対峙する金型内で被封止材を樹脂にて封止する樹脂封止装置において、
    前記金型の少なくとも一方側に対して付設され、該金型の型締め方向の位置を補正可能な金型位置補正機構と、
    該金型位置補正機構がフリーの状態で前記金型をソフトクランプすることにより、該金型位置補正機構が型締め開始時に取るべき型締め方向の最適位置の指標を検出可能な最適位置検出機構と、
    該最適位置検出機構によって検出された最適位置の指標に基づいて、前記金型位置補正機構を該最適位置に対応する位置にまで駆動する駆動機構と、を備えた
    ことを特徴とする樹脂封止装置。
  2. 請求項1において、
    前記金型位置補正機構が、相対向して配置され、それぞれが前記金型の型締め面と平行で、且つ該型締め面からの距離が順次異なる位置に形成された複数の階段状のフラット面を有する構成とされた一対の金型位置補正体を有し、
    最適位置検出機構が、前記階段状のフラット面が互いに当接していない状態で前記金型をソフトクランプすることにより、前記一対の金型位置補正体が型締め開始時に取るべき型締め方向の最適位置の指標を検出するものであり、
    前記駆動機構が、該最適位置検出機構によって検出された最適位置の指標に基づいて、前記金型位置補正機構の前記金型位置補正体のうちの一方を、他方に対して前記フラット面と平行な方向に変位させ、該最適位置に対応する位置にまで駆動する構成とされた
    ことを特徴とする樹脂封止装置。
  3. 請求項2において、
    前記最適位置検出機構が、前記金型位置補正体の前記フラット面の前記型締め面からの距離が順次変化してゆく傾斜とは逆に傾斜した一対のテーパ面を備え、且つこの一対のテーパ面のうちの一方が前記駆動機構によって前記金型位置補正体の一方と共に駆動可能とされている
    ことを特徴とする樹脂封止装置。
  4. 請求項1または2において、
    前記最適位置検出機構が、一対のテーパ面を備え、
    トラブルにより前記金型が型締め方向に固着された状態が形成されたときに、該最適位置検出機構のテーパ面を利用して該固着状態となった金型を強制的に離反可能に構成した
    ことを特徴とする樹脂封止装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記駆動機構によって前記金型位置補正機構を前記最適位置にまで駆動する際に、被封止部材のつぶし量を考慮する
    ことを特徴とする樹脂封止装置。
  6. 相対峙する金型内で被封止材を樹脂にて封止する樹脂封止方法において、
    前記金型をソフトクランプする工程と、
    該ソフトクランプ状態において、被封止部材に対して金型が型締め開始時に取るべき型締め方向の最適位置に関する指標を検出する工程と、
    前記ソフトクランプを解除する工程と、
    該ソフトクランプを解除した状態で、検出された最適位置の指標に基づいて、前記金型の型締め方向の位置を該最適位置の指標に対応する位置に補正・位置決めする工程と、
    最適位置の指標に対応する位置に補正・位置決めされた金型により、本来の樹脂封止を行う工程と、を含むことを特徴とする樹脂封止方法。
  7. 請求項6において、更に、
    前記検出された最適位置の指標が、予め想定された範囲内に収まらなかった場合には、これから封止しようとする被封止部材に何らかの異常が発生していると認識する工程を含むことを特徴とする樹脂封止方法。
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