JP2004152994A - 半導体装置の樹脂封止装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂封止装置により半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピンに荷重が集中するのを防止することができ、フレームの変形や移動を防止することができる手段を提供する。
【解決手段】樹脂封止装置においては、スライドプレート7と固定ピン6との間に、固定ピン6を下方に押圧する押圧スプリング14が設けられている。この押圧スプリング14は、フレーム12の厚さに応じて撓み、例えばフレーム12の厚みが固定ピン6の位置毎にばらついた場合、あるいは一部の固定ピンが磨耗するなどしてその長さが短くなったでも、固定ピン6毎の押圧力のばらつきを低減する。
【選択図】 図1
【解決手段】樹脂封止装置においては、スライドプレート7と固定ピン6との間に、固定ピン6を下方に押圧する押圧スプリング14が設けられている。この押圧スプリング14は、フレーム12の厚さに応じて撓み、例えばフレーム12の厚みが固定ピン6の位置毎にばらついた場合、あるいは一部の固定ピンが磨耗するなどしてその長さが短くなったでも、固定ピン6毎の押圧力のばらつきを低減する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばトランスファ成形装置のような、樹脂をプランジャ等により所定圧に加圧しつつ型内に射出して、半導体装置を樹脂封止するようになっている半導体装置の樹脂封止装置と、これを用いた半導体装置の製造方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体装置の樹脂封止装置においては、半導体装置を伴ったフレームを、上型と下型との間に画成されたキャビティ内に配置し、該キャビティ内に液状の樹脂を注入して固化させ、半導体装置を樹脂封止するようにしている。そして、かかる樹脂封止装置では、半導体装置を樹脂封止する際、フレームがキャビティ内で移動しないように、複数の固定ピンでフレームを固定するようにしている(例えば、特許文献1〜4参照)。ここで、固定ピンは、コンタクトロッドを介して駆動機構によって駆動されるスライドプレートに連結されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−30311号公報(段落[0017]、図1)
【特許文献2】
特開平10−309730号公報(段落[0009]、図1)
【特許文献3】
特開平8−192446号公報(段落[0023]、図1)
【特許文献4】
特開平4−102338号公報(第3頁左上欄、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の半導体装置の樹脂封止装置では、下記のような状態になると、ある特定の固定ピンに荷重が集中し、荷重が大きい箇所ではフレームが変形し、荷重の小さい個所ではフレームが動くといった問題があった。
(1)固定ピンの長さ、コンタクトロッドの長さなどといった、金型部品の寸法の精度が悪い場合。
(2)フレーム自体の厚みが固定ピンの位置毎にばらついている場合。
(3)機械的精度や、モーメント荷重の影響により、駆動機構がコンタクトロッドをフレームに対して均一(平行)に押圧することができない場合。
【0005】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、樹脂封止装置により半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピンに荷重が集中するのを防止することができ、フレームの変形や移動を防止することができる手段を提供することを解決すべき課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる半導体装置の樹脂封止装置は、(i)半導体装置を伴ったフレームを収容しているキャビティ内に液状の樹脂を注入して固化させ、該半導体装置を樹脂封止するようになっている半導体装置の樹脂封止装置であって、(ii)キャビティを画成する第1及び第2の型部材と、(iii)第1及び第2の型部材のいずれか一方側からキャビティに対して進入・退去することができ、キャビティ内に進入したときにフレームを固定(ないしは位置決め)する複数の固定ピンと、(iv)固定ピンに連結され、該固定ピンをピン進入・退去方向に移動させるスライドプレートとが設けられていて、(v)スライドプレートに、固定ピンをピン進入方向に押圧する圧縮ばねが設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明にかかる半導体装置の製造方法は、上記樹脂封止装置を用いて半導体装置を樹脂封止するようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる樹脂封止装置(チェイスブロック)の立面断面図である。図1に示すように、この樹脂封止装置においては、固定されたバッキングプレート1の下側に枠2(上型枠)が取り付けられ、この枠2の下側に上型リテーナ3が取り付けられている。上型リテーナ3には、上型凹部4aを備えた上型キャビティインサート4(型部材)がはめ込まれている。
【0008】
そして、バッキングプレート1を上下方向に貫通する複数のコンタクトロッド5が設けられ、このコンタクトロッド5は、サーボモータ(図示せず)を駆動源とする駆動装置(図示せず)によって、上下方向に移動させられるようになっている。コンタクトロッド5の下端部は、複数の固定ピン6を上下方向(ピン進入・退去方向)に移動させるためのスライドプレート7と係合している。スライドプレート7には、固定ピン押さえ8が設けられ、固定ピン6はこの固定ピン押さえ8によって上下方向に移動可能に保持されている。ここで、スライドプレート7は、リターンスプリング9によって、常時、上向きに付勢されている。また、スライドプレート7には、各固定ピン6毎にこれを下向き(ピン進入方向)に付勢する、圧縮コイルばねからなる押圧スプリング14が設けられている。
【0009】
また、上型リテーナ3の下側には下型リテーナ11が密接して配置され、この下型リテーナ11には、下型凹部10aを備えた下型キャビティインサート10(型部材)がはめ込まれている。そして、上型キャビティインサート4と下型キャビティインサート10との間には、上型凹部4aと下型凹部10aとによってキャビティが画成され、樹脂封止を行う際には、このキャビティ内に、半導体装置を伴ったフレーム12が配置される。
【0010】
後で詳しく説明するように、半導体装置を伴ったフレーム12を収容しているキャビティ内には、液状の樹脂が注入され、この樹脂が固化して半導体装置が樹脂封止される。その際、固定ピン6は下向きに移動してキャビティ内に進入し、フレーム12を固定ないし位置決めする。なお、樹脂の注入が終了すれば、固定ピン6は上向きに移動してキャビティから退去する。
【0011】
この樹脂封止装置においては、半導体装置ないしフレーム12の樹脂封止は、およそ次のような手順で行われる。すなわち、まず、固定ピン6をキャビティから退去させた状態で、上型キャビティインサート4と下型キャビティインサート10との間に、半導体装置を伴ったフレーム12をはさみ、両キャビティインサート4、10を型締めする。
【0012】
続いて、サーボモータを駆動源とする駆動装置により、コンタクトロッド5を介して、スライドプレート7をリターンスプリング9の付勢力に抗して下降させる。これに伴って、固定ピン6が下降し、キャビティ内に進出してフレーム12に当接し、フレーム12を固定ないし位置決めする。駆動装置の駆動源としてサーボモータを用いているので、サーボモータのトルクを制御することにより、固定ピン6のフレーム12への押圧力を精密に調整ないし制御することができ、フレーム12の位置決め精度を高めることができる。
【0013】
次に、プランジャ(図示せず)等により、液状の樹脂を、上型キャビティインサート4と下型キャビティインサート10との間のキャビティに注入(ないしは射出)する。樹脂の注入が終了した後、該樹脂が固化する前に、駆動装置によりコンタクトロッド5を上昇させる。これにより、スライドプレート7はリターンスプリング9によって上昇させられ、これに伴って固定ピン6が上昇してキャビティから退去する。そして、樹脂を固化させた後、下型リテーナ11を上型リテーナ3から取り外し、半導体装置が樹脂封止されたフレーム12を取り出す。
【0014】
このように、半導体装置を樹脂封止するためにキャビティ内に樹脂を注入する際には、樹脂の流れによってフレーム12が移動するのを防止するため、フレーム12を固定ピン6で押圧して固定ないし位置決めするようにしている。しかし、従来の樹脂封止装置では、例えば、フレーム12の厚みがばらついたり、一部の固定ピン6が磨耗してその長さが短くなったりすると、固定ピン6が均一にフレーム12を押圧することができなくなり、押圧力不足によるフレーム12の移動(フレームシフト)や、過大な押圧力によるフレーム12の変形が生じるおそれがあった。
【0015】
これに対して、実施の形態1にかかる樹脂封止装置においては、スライドプレート7と固定ピン6との間に、固定ピン6を下方に押圧する押圧スプリング14が設けられ、この押圧スプリング14は、フレーム12の厚さ(当接位置)に応じて撓む。したがって、例えばフレーム12の厚みが固定ピン6の位置毎にばらついた場合、あるいは一部の固定ピンが磨耗するなどしてその長さが短くなった場合でも、押圧スプリング14が撓むので、固定ピン6毎の押圧力のばらつきは少ない。また、押圧スプリング14を取り替えることにより、固定ピン6毎に押圧力を変えることができる。このため、半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピン6に荷重が集中するのを防止することができ、フレーム12の変形や移動を有効に防止することができる。
【0016】
なお、実施の形態1にかかる樹脂封止装置では、固定ピン6を下向きに押圧する手段として圧縮コイルばねからなる押圧スプリング14を用いているが、これに代えて、皿ばねやガスダンパなどを用いてもよい。また、この樹脂封止装置では、上型側にフレーム押圧機構を設けているが、下型側に押圧機構を設けてもよい。
【0017】
実施の形態2.
以下、図2を参照しつつ、本発明の実施の形態2を説明する。しかしながら、実施の形態2にかかる樹脂封止装置は、図1に示す実施の形態1にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態1と異なる点を説明する。なお、図2において、図1と共通の部材ないし構成要素には、図1と同一の参照番号が付されている。
【0018】
図2は、実施の形態2にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図2に示すように、実施の形態2にかかる樹脂封止装置では、スライドプレート7に、押圧スプリング14の固定ピン6への押圧力(ないしは押圧スプリング14の圧縮状態)を調整する調整ねじ16(ばね調整ねじ)が設けられている。その他の点は、実施の形態1にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0019】
実施の形態2にかかる樹脂封止装置では、調整ねじ16で押圧スプリング14の固定ピン6に対する押圧力を自在に調整することができるので、押圧スプリング14を交換することなく、固定ピン6毎に押圧力を調整することができる。このため、半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピン6に荷重が集中するのをより有効に防止することができる。
【0020】
実施の形態3.
以下、図3を参照しつつ、本発明の実施の形態3を説明する。しかしながら、実施の形態3にかかる樹脂封止装置は、図2に示す実施の形態2にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態2と異なる点を説明する。なお、図3において、図2と共通の部材ないし構成要素には、図2と同一の参照番号が付されている。
【0021】
図3は、実施の形態3にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図3に示すように、実施の形態3にかかる樹脂封止装置では、スライドプレート7に、固定ピン6にかかっている荷重ないし押圧力を検出するロードセル17(荷重検出手段)が設けられている。その他の点は、実施の形態2にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0022】
実施の形態3にかかる樹脂封止装置では、調整ねじ16で押圧スプリング14の固定ピン6に対する押圧力を自在に調整することができ、かつ固定ピン6にかかっている荷重ないし押圧力をモニタリング(監視)することができるので、固定ピン6に対して押圧力の調整を正確に行うことができ、また異常な押圧力を検出することができる。このため、半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピン6に荷重が集中するのを一層有効に防止することができる。
【0023】
実施の形態4.
以下、図4を参照しつつ、本発明の実施の形態4を説明する。しかしながら、実施の形態4にかかる樹脂封止装置は、図1に示す実施の形態1にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態1と異なる点を説明する。なお、図4において、図1と共通の部材ないし構成要素には、図1と同一の参照番号が付されている。
【0024】
図4は、実施の形態4にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図4に示すように、実施の形態4にかかる樹脂封止装置では、固定ピン6が、スライドプレート7を上下方向(ピン進入・退去方向)に貫通してバッキングプレート1に当接することができるようになっている。その他の点は、実施の形態1にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0025】
実施の形態4にかかる樹脂封止装置では、固定ピン6はスライドプレート7を上下方向に貫通している。このため、樹脂をキャビティ内に完全に充填させるために固定ピン6を上昇させたとき、固定ピン6の上端面がバッキングプレート1の下面に当接する。したがって、樹脂の射出圧によって押圧スプリング14が撓むことはなく、固定ピン6はその位置を保持される。その結果、製品に残る固定ピン穴が所定寸法となり、ショット毎にばらつくことはない。なお、固定ピン6の部位に応じて、固定ピン上端面のバッキングプレート1との当接位置(ストッパ高さ)を変えれば、製品表面の固定ピン痕の凸部高さないし凹部深さを任意に変更することができる。
【0026】
実施の形態5.
以下、図5を参照しつつ、本発明の実施の形態5を説明する。しかしながら、実施の形態5にかかる樹脂封止装置は、図4に示す実施の形態4にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態4と異なる点を説明する。なお、図5において、図4と共通の部材ないし構成要素には、図4と同一の参照番号が付されている。
【0027】
図5は、実施の形態5にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図5に示すように、実施の形態5にかかる樹脂封止装置では、バッキングプレート1に、固定ピン6のバッキングプレート1との当接位置を調整する調整ねじ18(位置調整ねじ)が設けられている。その他の点は、実施の形態4にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0028】
実施の形態5にかかる樹脂封止装置では、樹脂をキャビティ内に完全に充填させるために固定ピン6を上昇させたとき、固定ピン6の上端面は調整ネジ18に当接する。そして、調整ネジ18により固定ピン6のバッキングプレート1への当接位置を調整するができる。例えば、製品に残る固定ピン穴深さないし凸部高さを調整するには、調整ネジ18を回して、固定ピン6と調整ネジ18とが当接する位置(高さ)を変えればよい。
【0029】
実施の形態6.
以下、図6を参照しつつ、本発明の実施の形態6を説明する。しかしながら、実施の形態6にかかる樹脂封止装置は、図5に示す実施の形態5にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態5と異なる点を説明する。なお、図6において、図5と共通の部材ないし構成要素には、図5と同一の参照番号が付されている。
【0030】
図6は、実施の形態6にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図6に示すように、実施の形態6にかかる樹脂封止装置では、固定ピン6と調整ねじ18との間に、固定ピン6にかかる荷重すなわち押圧力を検出するロードセル27(荷重検出手段)が設けられている。その他の点は、実施の形態5にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0031】
実施の形態6にかかる樹脂封止装置では、調整ねじ18で押圧スプリング14の固定ピン6に対する押圧力(当接位置)を自在に調整することができ、かつ固定ピン6にかかっている荷重ないし押圧力をモニタリングすることができるので、固定ピン6に対して押圧力の調整を正確に行うことができ、また異常な押圧力を検出することができる。このため、半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピン6に荷重が集中するのを一層有効に防止することができる。また、固定ピン6とロードセル27とを組み合わせれば、樹脂封止装置のスペース効率を高めることができる。
【0032】
実施の形態7.
以下、図7を参照しつつ、本発明の実施の形態7を説明する。しかしながら、実施の形態7にかかる樹脂封止装置は、図1に示す実施の形態1にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態1と異なる点を説明する。なお、図7において、図1と共通の部材ないし構成要素には、図1と同一の参照番号が付されている。
【0033】
図7は、実施の形態7にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図7に示すように、実施の形態7にかかる樹脂封止装置では、下型側にも、フレーム12を固定ないし位置決めするフレーム固定機構が設けられている。すなわち、上型側のフレーム固定機構とほぼ同様に、下型コンタクトロッド19と、下型リターンスプリング20と、下型スライドプレート21と、下型固定ピン押さえ22と、複数の下型固定ピン23と、下型バッキングプレート24と、下型枠25とが設けられている。ただし、上型側のフレーム固定機構とは異なり、下型固定ピン23を押圧する押圧スプリングは設けられていない。その他の点は、実施の形態1にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0034】
実施の形態7にかかる樹脂封止装置では、上型側と下型側の両方にフレーム12を押圧して固定ないし位置決めするフレーム固定機構が設けられているので、フレーム12を、キャビティの中空部に(浮かせた状態で)固定することができる。また、上型側のフレーム固定機構のみに押圧スプリング14が設けられているので、下型側のフレーム固定機構では、下型固定ピン押さえ22を下型リテーナ11に当接させて押さえつけることにより、下型固定ピン23のキャビティへの突出量を正確に保つことができる。このため、フレーム12を所望の位置に正確に保持することができる。
なお、この実施の形態7にかかる樹脂封止装置では、上型側に押圧スプリング14を設けているが、下型側に設けてもよい。
【0035】
実施の形態8.
以下、図8を参照しつつ、本発明の実施の形態8を説明する。しかしながら、実施の形態8にかかる樹脂封止装置は、図1に示す実施の形態1にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態1と異なる点を説明する。なお、図8において、図1と共通の部材ないし構成要素には、図1と同一の参照番号が付されている。
【0036】
図8は、実施の形態8にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図8に示すように、実施の形態8にかかる樹脂封止装置では、複数の固定ピン6のうちの少なくとも一部が、キャビティに進入したときに、フレーム12に段差をもって係合するようになっている。その他の点は、実施の形態1にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0037】
実施の形態8にかかる樹脂封止装置では、一部の固定ピン6がフレーム12を押圧せず、フレーム12を意図的に浮かせた位置に固定ないし位置決めすることができる。したがって、例えば、各固定ピン6間に適切に段差を設ければ、樹脂注入圧によってフレーム12がダメージを受けないように、意図的にフレーム12を傾けることができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明にかかる半導体の樹脂封止装置によれば、スライドプレートと固定ピンとの間に、固定ピンを下方に押圧する圧縮ばねが設けられ、この圧縮ばねはフレームの厚さに応じて撓む。したがって、例えばフレームの厚みが固定ピンの位置毎にばらついた場合、あるいは一部の固定ピンが磨耗するなどしてその長さが短くなったでも、圧縮ばねが撓むので、固定ピン毎の押圧力のばらつきは少ない。
このため、半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピンに荷重が集中するのを防止することができ、フレームの変形や移動を有効に防止することができる。
また、本発明にかかる半導体装置の製造方法によれば、所望の部分が正確に樹脂封止された、フレームの変形のない半導体装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図4】本発明の実施の形態4にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図5】本発明の実施の形態5にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図6】本発明の実施の形態6にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図7】本発明の実施の形態7にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図8】本発明の実施の形態8にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【符号の説明】
1 バッキングプレート、 2 枠、 3 上側リテーナ、 4 上側キャビティインサート、 4a 上型凹部、 5 コンタクトロッド、 6 固定ピン、 7 スライドプレート、 8 固定ピン押さえ、 9 リターンスプリング、 10 下型キャビティインサート、 10a 下型凹部、 11 下型リテーナ、 12 フレーム、 14 押圧スプリング、 16 調整ねじ、 17ロードセル、 18 調整ねじ、 19 下型コンタクトロッド、 20 下型リターンスプリング、 21 下型スライドプレート、 22 下型固定ピン押さえ、 23 下型固定ピン、 24 下型バッキングプレート、 25 下型枠、 27ロードセル。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばトランスファ成形装置のような、樹脂をプランジャ等により所定圧に加圧しつつ型内に射出して、半導体装置を樹脂封止するようになっている半導体装置の樹脂封止装置と、これを用いた半導体装置の製造方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体装置の樹脂封止装置においては、半導体装置を伴ったフレームを、上型と下型との間に画成されたキャビティ内に配置し、該キャビティ内に液状の樹脂を注入して固化させ、半導体装置を樹脂封止するようにしている。そして、かかる樹脂封止装置では、半導体装置を樹脂封止する際、フレームがキャビティ内で移動しないように、複数の固定ピンでフレームを固定するようにしている(例えば、特許文献1〜4参照)。ここで、固定ピンは、コンタクトロッドを介して駆動機構によって駆動されるスライドプレートに連結されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−30311号公報(段落[0017]、図1)
【特許文献2】
特開平10−309730号公報(段落[0009]、図1)
【特許文献3】
特開平8−192446号公報(段落[0023]、図1)
【特許文献4】
特開平4−102338号公報(第3頁左上欄、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の半導体装置の樹脂封止装置では、下記のような状態になると、ある特定の固定ピンに荷重が集中し、荷重が大きい箇所ではフレームが変形し、荷重の小さい個所ではフレームが動くといった問題があった。
(1)固定ピンの長さ、コンタクトロッドの長さなどといった、金型部品の寸法の精度が悪い場合。
(2)フレーム自体の厚みが固定ピンの位置毎にばらついている場合。
(3)機械的精度や、モーメント荷重の影響により、駆動機構がコンタクトロッドをフレームに対して均一(平行)に押圧することができない場合。
【0005】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、樹脂封止装置により半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピンに荷重が集中するのを防止することができ、フレームの変形や移動を防止することができる手段を提供することを解決すべき課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる半導体装置の樹脂封止装置は、(i)半導体装置を伴ったフレームを収容しているキャビティ内に液状の樹脂を注入して固化させ、該半導体装置を樹脂封止するようになっている半導体装置の樹脂封止装置であって、(ii)キャビティを画成する第1及び第2の型部材と、(iii)第1及び第2の型部材のいずれか一方側からキャビティに対して進入・退去することができ、キャビティ内に進入したときにフレームを固定(ないしは位置決め)する複数の固定ピンと、(iv)固定ピンに連結され、該固定ピンをピン進入・退去方向に移動させるスライドプレートとが設けられていて、(v)スライドプレートに、固定ピンをピン進入方向に押圧する圧縮ばねが設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明にかかる半導体装置の製造方法は、上記樹脂封止装置を用いて半導体装置を樹脂封止するようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる樹脂封止装置(チェイスブロック)の立面断面図である。図1に示すように、この樹脂封止装置においては、固定されたバッキングプレート1の下側に枠2(上型枠)が取り付けられ、この枠2の下側に上型リテーナ3が取り付けられている。上型リテーナ3には、上型凹部4aを備えた上型キャビティインサート4(型部材)がはめ込まれている。
【0008】
そして、バッキングプレート1を上下方向に貫通する複数のコンタクトロッド5が設けられ、このコンタクトロッド5は、サーボモータ(図示せず)を駆動源とする駆動装置(図示せず)によって、上下方向に移動させられるようになっている。コンタクトロッド5の下端部は、複数の固定ピン6を上下方向(ピン進入・退去方向)に移動させるためのスライドプレート7と係合している。スライドプレート7には、固定ピン押さえ8が設けられ、固定ピン6はこの固定ピン押さえ8によって上下方向に移動可能に保持されている。ここで、スライドプレート7は、リターンスプリング9によって、常時、上向きに付勢されている。また、スライドプレート7には、各固定ピン6毎にこれを下向き(ピン進入方向)に付勢する、圧縮コイルばねからなる押圧スプリング14が設けられている。
【0009】
また、上型リテーナ3の下側には下型リテーナ11が密接して配置され、この下型リテーナ11には、下型凹部10aを備えた下型キャビティインサート10(型部材)がはめ込まれている。そして、上型キャビティインサート4と下型キャビティインサート10との間には、上型凹部4aと下型凹部10aとによってキャビティが画成され、樹脂封止を行う際には、このキャビティ内に、半導体装置を伴ったフレーム12が配置される。
【0010】
後で詳しく説明するように、半導体装置を伴ったフレーム12を収容しているキャビティ内には、液状の樹脂が注入され、この樹脂が固化して半導体装置が樹脂封止される。その際、固定ピン6は下向きに移動してキャビティ内に進入し、フレーム12を固定ないし位置決めする。なお、樹脂の注入が終了すれば、固定ピン6は上向きに移動してキャビティから退去する。
【0011】
この樹脂封止装置においては、半導体装置ないしフレーム12の樹脂封止は、およそ次のような手順で行われる。すなわち、まず、固定ピン6をキャビティから退去させた状態で、上型キャビティインサート4と下型キャビティインサート10との間に、半導体装置を伴ったフレーム12をはさみ、両キャビティインサート4、10を型締めする。
【0012】
続いて、サーボモータを駆動源とする駆動装置により、コンタクトロッド5を介して、スライドプレート7をリターンスプリング9の付勢力に抗して下降させる。これに伴って、固定ピン6が下降し、キャビティ内に進出してフレーム12に当接し、フレーム12を固定ないし位置決めする。駆動装置の駆動源としてサーボモータを用いているので、サーボモータのトルクを制御することにより、固定ピン6のフレーム12への押圧力を精密に調整ないし制御することができ、フレーム12の位置決め精度を高めることができる。
【0013】
次に、プランジャ(図示せず)等により、液状の樹脂を、上型キャビティインサート4と下型キャビティインサート10との間のキャビティに注入(ないしは射出)する。樹脂の注入が終了した後、該樹脂が固化する前に、駆動装置によりコンタクトロッド5を上昇させる。これにより、スライドプレート7はリターンスプリング9によって上昇させられ、これに伴って固定ピン6が上昇してキャビティから退去する。そして、樹脂を固化させた後、下型リテーナ11を上型リテーナ3から取り外し、半導体装置が樹脂封止されたフレーム12を取り出す。
【0014】
このように、半導体装置を樹脂封止するためにキャビティ内に樹脂を注入する際には、樹脂の流れによってフレーム12が移動するのを防止するため、フレーム12を固定ピン6で押圧して固定ないし位置決めするようにしている。しかし、従来の樹脂封止装置では、例えば、フレーム12の厚みがばらついたり、一部の固定ピン6が磨耗してその長さが短くなったりすると、固定ピン6が均一にフレーム12を押圧することができなくなり、押圧力不足によるフレーム12の移動(フレームシフト)や、過大な押圧力によるフレーム12の変形が生じるおそれがあった。
【0015】
これに対して、実施の形態1にかかる樹脂封止装置においては、スライドプレート7と固定ピン6との間に、固定ピン6を下方に押圧する押圧スプリング14が設けられ、この押圧スプリング14は、フレーム12の厚さ(当接位置)に応じて撓む。したがって、例えばフレーム12の厚みが固定ピン6の位置毎にばらついた場合、あるいは一部の固定ピンが磨耗するなどしてその長さが短くなった場合でも、押圧スプリング14が撓むので、固定ピン6毎の押圧力のばらつきは少ない。また、押圧スプリング14を取り替えることにより、固定ピン6毎に押圧力を変えることができる。このため、半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピン6に荷重が集中するのを防止することができ、フレーム12の変形や移動を有効に防止することができる。
【0016】
なお、実施の形態1にかかる樹脂封止装置では、固定ピン6を下向きに押圧する手段として圧縮コイルばねからなる押圧スプリング14を用いているが、これに代えて、皿ばねやガスダンパなどを用いてもよい。また、この樹脂封止装置では、上型側にフレーム押圧機構を設けているが、下型側に押圧機構を設けてもよい。
【0017】
実施の形態2.
以下、図2を参照しつつ、本発明の実施の形態2を説明する。しかしながら、実施の形態2にかかる樹脂封止装置は、図1に示す実施の形態1にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態1と異なる点を説明する。なお、図2において、図1と共通の部材ないし構成要素には、図1と同一の参照番号が付されている。
【0018】
図2は、実施の形態2にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図2に示すように、実施の形態2にかかる樹脂封止装置では、スライドプレート7に、押圧スプリング14の固定ピン6への押圧力(ないしは押圧スプリング14の圧縮状態)を調整する調整ねじ16(ばね調整ねじ)が設けられている。その他の点は、実施の形態1にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0019】
実施の形態2にかかる樹脂封止装置では、調整ねじ16で押圧スプリング14の固定ピン6に対する押圧力を自在に調整することができるので、押圧スプリング14を交換することなく、固定ピン6毎に押圧力を調整することができる。このため、半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピン6に荷重が集中するのをより有効に防止することができる。
【0020】
実施の形態3.
以下、図3を参照しつつ、本発明の実施の形態3を説明する。しかしながら、実施の形態3にかかる樹脂封止装置は、図2に示す実施の形態2にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態2と異なる点を説明する。なお、図3において、図2と共通の部材ないし構成要素には、図2と同一の参照番号が付されている。
【0021】
図3は、実施の形態3にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図3に示すように、実施の形態3にかかる樹脂封止装置では、スライドプレート7に、固定ピン6にかかっている荷重ないし押圧力を検出するロードセル17(荷重検出手段)が設けられている。その他の点は、実施の形態2にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0022】
実施の形態3にかかる樹脂封止装置では、調整ねじ16で押圧スプリング14の固定ピン6に対する押圧力を自在に調整することができ、かつ固定ピン6にかかっている荷重ないし押圧力をモニタリング(監視)することができるので、固定ピン6に対して押圧力の調整を正確に行うことができ、また異常な押圧力を検出することができる。このため、半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピン6に荷重が集中するのを一層有効に防止することができる。
【0023】
実施の形態4.
以下、図4を参照しつつ、本発明の実施の形態4を説明する。しかしながら、実施の形態4にかかる樹脂封止装置は、図1に示す実施の形態1にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態1と異なる点を説明する。なお、図4において、図1と共通の部材ないし構成要素には、図1と同一の参照番号が付されている。
【0024】
図4は、実施の形態4にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図4に示すように、実施の形態4にかかる樹脂封止装置では、固定ピン6が、スライドプレート7を上下方向(ピン進入・退去方向)に貫通してバッキングプレート1に当接することができるようになっている。その他の点は、実施の形態1にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0025】
実施の形態4にかかる樹脂封止装置では、固定ピン6はスライドプレート7を上下方向に貫通している。このため、樹脂をキャビティ内に完全に充填させるために固定ピン6を上昇させたとき、固定ピン6の上端面がバッキングプレート1の下面に当接する。したがって、樹脂の射出圧によって押圧スプリング14が撓むことはなく、固定ピン6はその位置を保持される。その結果、製品に残る固定ピン穴が所定寸法となり、ショット毎にばらつくことはない。なお、固定ピン6の部位に応じて、固定ピン上端面のバッキングプレート1との当接位置(ストッパ高さ)を変えれば、製品表面の固定ピン痕の凸部高さないし凹部深さを任意に変更することができる。
【0026】
実施の形態5.
以下、図5を参照しつつ、本発明の実施の形態5を説明する。しかしながら、実施の形態5にかかる樹脂封止装置は、図4に示す実施の形態4にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態4と異なる点を説明する。なお、図5において、図4と共通の部材ないし構成要素には、図4と同一の参照番号が付されている。
【0027】
図5は、実施の形態5にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図5に示すように、実施の形態5にかかる樹脂封止装置では、バッキングプレート1に、固定ピン6のバッキングプレート1との当接位置を調整する調整ねじ18(位置調整ねじ)が設けられている。その他の点は、実施の形態4にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0028】
実施の形態5にかかる樹脂封止装置では、樹脂をキャビティ内に完全に充填させるために固定ピン6を上昇させたとき、固定ピン6の上端面は調整ネジ18に当接する。そして、調整ネジ18により固定ピン6のバッキングプレート1への当接位置を調整するができる。例えば、製品に残る固定ピン穴深さないし凸部高さを調整するには、調整ネジ18を回して、固定ピン6と調整ネジ18とが当接する位置(高さ)を変えればよい。
【0029】
実施の形態6.
以下、図6を参照しつつ、本発明の実施の形態6を説明する。しかしながら、実施の形態6にかかる樹脂封止装置は、図5に示す実施の形態5にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態5と異なる点を説明する。なお、図6において、図5と共通の部材ないし構成要素には、図5と同一の参照番号が付されている。
【0030】
図6は、実施の形態6にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図6に示すように、実施の形態6にかかる樹脂封止装置では、固定ピン6と調整ねじ18との間に、固定ピン6にかかる荷重すなわち押圧力を検出するロードセル27(荷重検出手段)が設けられている。その他の点は、実施の形態5にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0031】
実施の形態6にかかる樹脂封止装置では、調整ねじ18で押圧スプリング14の固定ピン6に対する押圧力(当接位置)を自在に調整することができ、かつ固定ピン6にかかっている荷重ないし押圧力をモニタリングすることができるので、固定ピン6に対して押圧力の調整を正確に行うことができ、また異常な押圧力を検出することができる。このため、半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピン6に荷重が集中するのを一層有効に防止することができる。また、固定ピン6とロードセル27とを組み合わせれば、樹脂封止装置のスペース効率を高めることができる。
【0032】
実施の形態7.
以下、図7を参照しつつ、本発明の実施の形態7を説明する。しかしながら、実施の形態7にかかる樹脂封止装置は、図1に示す実施の形態1にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態1と異なる点を説明する。なお、図7において、図1と共通の部材ないし構成要素には、図1と同一の参照番号が付されている。
【0033】
図7は、実施の形態7にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図7に示すように、実施の形態7にかかる樹脂封止装置では、下型側にも、フレーム12を固定ないし位置決めするフレーム固定機構が設けられている。すなわち、上型側のフレーム固定機構とほぼ同様に、下型コンタクトロッド19と、下型リターンスプリング20と、下型スライドプレート21と、下型固定ピン押さえ22と、複数の下型固定ピン23と、下型バッキングプレート24と、下型枠25とが設けられている。ただし、上型側のフレーム固定機構とは異なり、下型固定ピン23を押圧する押圧スプリングは設けられていない。その他の点は、実施の形態1にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0034】
実施の形態7にかかる樹脂封止装置では、上型側と下型側の両方にフレーム12を押圧して固定ないし位置決めするフレーム固定機構が設けられているので、フレーム12を、キャビティの中空部に(浮かせた状態で)固定することができる。また、上型側のフレーム固定機構のみに押圧スプリング14が設けられているので、下型側のフレーム固定機構では、下型固定ピン押さえ22を下型リテーナ11に当接させて押さえつけることにより、下型固定ピン23のキャビティへの突出量を正確に保つことができる。このため、フレーム12を所望の位置に正確に保持することができる。
なお、この実施の形態7にかかる樹脂封止装置では、上型側に押圧スプリング14を設けているが、下型側に設けてもよい。
【0035】
実施の形態8.
以下、図8を参照しつつ、本発明の実施の形態8を説明する。しかしながら、実施の形態8にかかる樹脂封止装置は、図1に示す実施の形態1にかかる樹脂封止装置と多くの共通点をもつ。そこで、説明の重複を避けるため、以下では主として実施の形態1と異なる点を説明する。なお、図8において、図1と共通の部材ないし構成要素には、図1と同一の参照番号が付されている。
【0036】
図8は、実施の形態8にかかる樹脂封止装置の立面断面図である。図8に示すように、実施の形態8にかかる樹脂封止装置では、複数の固定ピン6のうちの少なくとも一部が、キャビティに進入したときに、フレーム12に段差をもって係合するようになっている。その他の点は、実施の形態1にかかる樹脂封止装置と同様である。
【0037】
実施の形態8にかかる樹脂封止装置では、一部の固定ピン6がフレーム12を押圧せず、フレーム12を意図的に浮かせた位置に固定ないし位置決めすることができる。したがって、例えば、各固定ピン6間に適切に段差を設ければ、樹脂注入圧によってフレーム12がダメージを受けないように、意図的にフレーム12を傾けることができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明にかかる半導体の樹脂封止装置によれば、スライドプレートと固定ピンとの間に、固定ピンを下方に押圧する圧縮ばねが設けられ、この圧縮ばねはフレームの厚さに応じて撓む。したがって、例えばフレームの厚みが固定ピンの位置毎にばらついた場合、あるいは一部の固定ピンが磨耗するなどしてその長さが短くなったでも、圧縮ばねが撓むので、固定ピン毎の押圧力のばらつきは少ない。
このため、半導体装置を樹脂封止する際に、特定の固定ピンに荷重が集中するのを防止することができ、フレームの変形や移動を有効に防止することができる。
また、本発明にかかる半導体装置の製造方法によれば、所望の部分が正確に樹脂封止された、フレームの変形のない半導体装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図4】本発明の実施の形態4にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図5】本発明の実施の形態5にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図6】本発明の実施の形態6にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図7】本発明の実施の形態7にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【図8】本発明の実施の形態8にかかる半導体装置の樹脂封止装置の立面断面図である。
【符号の説明】
1 バッキングプレート、 2 枠、 3 上側リテーナ、 4 上側キャビティインサート、 4a 上型凹部、 5 コンタクトロッド、 6 固定ピン、 7 スライドプレート、 8 固定ピン押さえ、 9 リターンスプリング、 10 下型キャビティインサート、 10a 下型凹部、 11 下型リテーナ、 12 フレーム、 14 押圧スプリング、 16 調整ねじ、 17ロードセル、 18 調整ねじ、 19 下型コンタクトロッド、 20 下型リターンスプリング、 21 下型スライドプレート、 22 下型固定ピン押さえ、 23 下型固定ピン、 24 下型バッキングプレート、 25 下型枠、 27ロードセル。
Claims (10)
- 半導体装置を伴ったフレームを収容しているキャビティ内に液状の樹脂を注入して固化させ、上記半導体装置を樹脂封止するようになっている半導体装置の樹脂封止装置であって、
上記キャビティを画成する第1及び第2の型部材と、
上記第1及び第2の型部材のいずれか一方側から上記キャビティに対して進入・退去することができ、キャビティ内に進入したときに上記フレームを固定する複数の固定ピンと、
上記固定ピンに連結され、該固定ピンをピン進入・退去方向に移動させるスライドプレートとが設けられていて、
上記固定ピンと上記スライドプレートとの間に、上記固定ピンをピン進入方向に押圧する圧縮ばねが設けられていることを特徴とする半導体装置の樹脂封止装置。 - 上記スライドプレートに、上記圧縮ばねの押圧力を調整するばね調整ねじが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の樹脂封止装置。
- 上記スライドプレートに、上記固定ピンにかかっている荷重を検出する荷重検出手段が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の樹脂封止装置。
- 上記スライドプレートの、両キャビティインサートとは反対側の位置にバッキングプレートが設けられていて、
上記固定ピンが、上記スライドプレートをピン進入・退去方向に貫通して上記バッキングプレートに当接することができるようになっていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の樹脂封止装置。 - 上記バッキングプレートに、上記固定ピンの上記バッキングプレートとの当接位置を調整する位置調整ねじが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の樹脂封止装置。
- 上記固定ピンと上記位置調整ねじとの間に、上記固定ピンにかかる荷重を検出する荷重検出手段が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の樹脂封止装置。
- もう一方の型部材側から、上記キャビティに対して進入・退去することができ、キャビティ内に進入したときに上記フレームに当接してこれを固定する複数の固定ピンと、
上記固定ピンに連結され、該固定ピンをピン進入・退去方向に移動させるスライドプレートとが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の樹脂封止装置。 - 上記複数の固定ピンのうちの少なくとも一部が、上記キャビティに進入したときに、上記フレームに段差をもって係合するようになっていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の半導体装置の樹脂封止装置。
- 上記スライドプレートがサーボモータによって駆動されるようになっていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の半導体装置の樹脂封止装置。
- 請求項1〜9のいずれか1つに記載の半導体装置の樹脂封止装置を用いて、半導体装置を樹脂封止するようにしたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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