JP4020533B2 - 樹脂封止装置及び樹脂封止方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に半導体チップを載置し、基板との間の電気的接続を行った後に樹脂によって基板を封止する樹脂封止装置及び樹脂封止方法と、基板を確実かつ均一に保持する基板保持装置とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体チップと外部との間で電気的信号を授受するために使用されるプリント基板、リードフレーム、フレキシブル基板、TABテープ等(以下、基板という。)に半導体チップを載置し基板との間を電気的に接続した後に、樹脂によって基板を封止する場合には、図6に示されたようなモールド方法が使用されている。
図6は、従来のモールド方法による樹脂封止装置について、型締めした状態を示す断面図である。従来のモールド方法は、図6に示されているように、型締めされた上型100と下型101との間に設けられたキャビティ部102に、カル部103,ランナ部104,ゲート部105を順次経由して、溶融樹脂を注入して硬化させる方法である。上型100と下型101とは、それぞれ上ホルダ106と下ホルダ107とに固定されている。基板108は、プリント基板等であって、上面には半導体チップ(図示なし)が載置され、半導体チップと基板との電極同士が電気的に接続されている。
半導体チップが載置された基板108を樹脂封止する場合には、まず、ポット109に設けられた溶融樹脂(図示なし)を、プランジャ110によって押圧してカル部103,ランナ部104,ゲート部105を順次経由してキャビティ部102に注入した後に、その注入された溶融樹脂を硬化させる。次に、ランナ部104において硬化したランナを、突出しピン111によって下型101に圧接しながら、上ホルダ106を上昇して型開きする。これにより、カル部103,ランナ部104,ゲート部105,キャビティ部102において硬化した樹脂と基板108とは、一体となって上型100から離れるので、その後に一体として取り出される。更に、それぞれの基板108について、硬化したランナを基板108の上面から引き離すとともに、ランナとキャビティ部102において硬化した封止樹脂とをゲート部105において分割する。これにより、基板108上に半導体チップが樹脂封止された製品を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法によれば、基板108の上面に接してランナ部104とゲート部105とが設けられているので、次のような問題があった。
まず、基板108の上面から硬化後のランナを引き離すので、ランナと基板108の上面とが容易に分離されるようにする必要がある。したがって、基板108の上面におけるランナ部104が位置する部分には、幅広の配線パターンを露出させて金めっきする必要がある等の制約があるので、設計の自由度が制限される。
また、基板108の上面から硬化後のランナを引き離す際に、ランナとキャビティ部102において硬化した封止樹脂とを併せて分割する。したがって、ランナと封止樹脂との分割の容易性が硬化後の樹脂・基板108間の密着性に依存するので、ランナと封止樹脂とが安定して分割されないおそれがあり、ゲート部105において封止樹脂にサイドバリが発生しやすくなる。
更に、基板108が低強度の基板、例えばフイルム状のフレキシブル基板やTABテープ等の場合には、基板108の変形が発生しやすくなる。したがって、硬化後の樹脂・基板108間の密着性と、基板108の強度とについてそれぞれ制約があるので、設計の自由度が制限される。
【0004】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、封止樹脂のサイドバリを防止するとともに設計の自由度を向上させる樹脂封止装置及び樹脂封止方法と、基板を確実かつ均一に保持して基板の変形を防止する基板保持装置とを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の技術的課題を解決するために、本発明に係る樹脂封止装置は、半導体チップと外部との間で電気的信号を授受するための基板の上面に半導体チップを載置し、該半導体チップと基板との電極同士を電気的に接続した後に、樹脂によって基板を封止する樹脂封止装置であって、上面において基板が強制的に保持される下型と、下型に対向するとともに、下面の一部が基板の一部を下型に圧接可能に設けられた上型と、基板の上方における上型の下面に設けられた凹部であって溶融樹脂が注入されるべき空間からなるキャビティ部と、上下動可能に設けられ上型の下面の一部が基板の一部を下型に圧接した状態において基板の別の部分を下型に圧接し、かつ上型の下面の一部が基板の一部から離間した状態において基板の別の部分から離間する上下動部材とを備えるとともに、上下動部材と上型とは、上型の下面の一部が基板の一部を圧接し、上下動部材が基板の別の部分を圧接することにより、上下動部材の上面と上型の下面との間の空間からなりキャビティ部に連通する樹脂通路部を形成し、キャビティ部と樹脂通路部とは溶融樹脂が硬化した硬化樹脂によって充填され、上下動部材は、下型において弾性支持されており、型開きする際に上方へと押圧され移動して基板の別の部分から離間することにより樹脂通路部とキャビティ部との境界において硬化樹脂を分割し、基板は硬化樹脂が分割された状態において下型の上面における強制的な保持から解除されることを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明に係る樹脂封止装置は、上述の樹脂封止装置において、基板が強制的に保持される態様は、上型の下面から突出する突出しピンによって下型の上面に圧接されること、又は、下型に設けられた複数の連続気孔を介して吸着されることのいずれかであることを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明に係る樹脂封止装置は、上述の樹脂封止装置において、樹脂通路部とキャビティ部とは各々複数個ずつ設けられているとともに、各々溶融樹脂を貯留する複数のポットと、各々ポットに貯留された溶融樹脂を押圧することによって樹脂通路部とキャビティ部とに順次溶融樹脂を注入する複数のプランジャとを更に備えたことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明に係る樹脂封止方法は、半導体チップと外部との間で電気的信号を授受するための基板の上面に半導体チップを載置し、該半導体チップと基板との電極同士を電気的に接続した後に上型と下型と上下動部材とを使用して樹脂により基板を封止する樹脂封止方法であって、下型の上面に配置された基板を強制的に保持する工程と、上型及び上下動部材の各々一部を基板の一部にそれぞれ圧接することによって、半導体チップの周囲において樹脂が注入されるべき空間からなるキャビティ部と、上下動部材の上面と上型の下面との間の空間からなりキャビティ部に連通する樹脂通路部とを形成する工程と、樹脂通路部を経由してキャビティ部に溶融樹脂を注入した後に該溶融樹脂を硬化させて硬化樹脂を形成する工程と、基板から上型と上下動部材とをそれぞれ離間することによって硬化樹脂を分割する工程と、基板に対する強制的な保持を解除する工程とを備えるとともに、分割する工程では、下型において弾性支持されている上下動部材が、型開きする際に上方へ と押圧され移動して基板の一部から離間することにより、樹脂通路部とキャビティ部との境界において硬化樹脂を分割することを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明に係る樹脂封止方法は、上述の樹脂封止方法において、基板を強制的に保持する態様は、上型の下面から突出させる突出しピンによって下型の上面に基板を圧接すること、又は、下型に設けられた複数の連続気孔を介して基板を吸着することのいずれかであることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】
本発明に係る樹脂封止装置によれば、上下動部材の上面と上型との間の空間からなる樹脂通路部を経由して、溶融樹脂がキャビティ部に注入される。このことにより、基板の上面には樹脂通路部が形成されない。したがって、基板の上面におけるキャビティ部以外の領域には硬化樹脂が形成されないので、配線パターンについて設計上の制約が低減されるとともに、樹脂通路部とキャビティ部とにそれぞれ形成された硬化樹脂同士が容易に分割されることによってサイドバリの発生が防止される。
また、基板の上面におけるキャビティ部以外の領域には硬化樹脂が形成されないので、基板と硬化樹脂との密着性に依存せずに、樹脂通路部とキャビティ部とにそれぞれ形成された硬化樹脂同士が容易に分割される。したがって、基板と硬化樹脂との密着性及び基板の強度について、設計上の制約が低減される。
更に、それぞれ複数のポットとプランジャとを設けることにより、1回の動作でそれぞれ複数の樹脂通路部を経由して複数のキャビティ部に溶融樹脂が注入されるので、樹脂封止が効率よく行われる。
また、本発明に係る樹脂封止方法によれば、溶融樹脂を、上下動部材の上面と上型との間の空間からなる樹脂通路部を経由してキャビティ部に注入し硬化させた後に、上型と上下動部材とを基板から離間する。このことにより、上下動部材が、樹脂通路部に形成された硬化樹脂を下方から押し上げる。したがって、下型に強制的に保持された基板上のキャビティ部に形成された硬化樹脂と、樹脂通路部に形成された硬化樹脂とを容易に分割するので、サイドバリの発生を抑制することができる。
また、本発明に係る基板保持装置によれば、複数の連続気孔を介して基板が吸着されるので、基板が確実かつ均一に保持される。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明に係る樹脂封止装置の第1の実施形態を、図1と図2とを参照して説明する。図1は、本実施形態に係る樹脂封止装置について、樹脂封止前の型締めした状態を示す断面図である。
図1において、上型1と下型2Aとは、各々上ホルダ3と下ホルダ4とに固定され、互いに対向するように設けられている金型である。基板5は、位置決めピン(図示なし)に突き当てられることによって下型2Aの上面において位置決めされ、上方から圧接されることによって下型2Aに強制的に保持されている、例えばプリント基板である。また、基板5の上面には半導体チップ(図示なし)が載置され、基板5と半導体チップとの電極同士がワイヤやバンプ等により電気的に接続されている。ゲートブロック6は、上ホルダ3が下降するのに伴い下降して、型締めした状態では基板5の一部を押圧して下型2Aに圧接し、上ホルダ3が上昇して型開きするのに伴い、基板5に対する押圧を解除して上方へと移動する上下動部材である。
キャビティ部7は、基板5の上面における半導体チップが載置されている領域の上方において、上型1の下面に設けられた凹部である。ゲート部8は、キャビティ部7の側面において、上型1とゲートブロック6とにより形成された開口である。ランナ部9は、ゲート部8を境界としてキャビティ部7につながっている空間であって、上型1の下面とゲートブロック6の上面との間に形成された空間である。カル部10は、ランナ部9,ゲート部8を経由してキャビティ部7につながっている空間であって、下方にはポット11が設けられている。そして、ポット11の内部には上下動可能なプランジャ12が設けられ、ポット11の内部におけるプランジャ12の上方には、樹脂タブレットが加熱溶融された溶融樹脂13が貯留されている。
押さえ板14は、型開きする際にゲートブロック6を上方へと移動させる目的で、ばね15によりゲートブロック6を上方へと押圧する押圧手段である。シール部材16は、下方への溶融樹脂13の漏洩を防止してゲートブロック6の上下動を滑らかにするための漏洩防止手段である。突出しピン17は、上ホルダ3が下降するのに伴い下降して、型締めした状態では基板5の一部を下型2Aに圧接するとともに、上ホルダ3が上昇する場合には基板5の一部を下型2Aに圧接し続けて、型開き後の所定のタイミングまでは下型2Aに基板5を強制的に保持し続ける圧接手段である。
図1と図2とに示されているように、基板5,ゲートブロック6,キャビティ部7,ゲート部8,ランナ部9,押さえ板14,ばね15,シール部材16,突出しピン17は、それぞれプランジャ12をはさむように対になって設けられている。
【0012】
以下、本実施形態に係る樹脂封止装置の動作について、図1〜図3を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る樹脂封止装置について、樹脂封止後の型開きした状態を示す断面図である。図3(1),(2)は、本実施形態に係る樹脂封止装置について、それぞれ樹脂封止前の型締めした状態と樹脂封止後の型開きした状態とにおいて、基板が配置された下型及びゲートブロックのみを示す斜視図である。
【0013】
まず、図3(1)に示されているように、半導体チップ(図示なし)を載置した基板5を、下型2Aの上面に配置して、位置決めピン20に突き当てることによって位置決めする。
【0014】
次に、図1に示されているように、上ホルダ3が下降して上型1が下型2Aの一部と基板5の一部とを圧接するとともに、ゲートブロック6と突出しピン17とがそれぞれ下降して基板5の一部を圧接する。これにより、上型1と下型2Aとにより型締めされるとともに、基板5上にはキャビティ部7が形成され、カル部10とキャビティ部7とを連通するようにランナ部9とゲート部8とが形成される。
【0015】
次に、図1に示されているように、プランジャ12を上昇して溶融樹脂13を押圧することにより、カル部10,ランナ部9,ゲート部8を経由してキャビティ部7へ溶融樹脂13を注入する。その後に、カル部10,ランナ部9,ゲート部8,キャビティ部7に存在する溶融樹脂13を、加熱して硬化させる。これにより、カル部10,ランナ部9,ゲート部8,キャビティ部7において、一体的に硬化樹脂を形成したことになる。
【0016】
次に、図2に示されているように、それぞれ、キャビティ部7の内部には硬化樹脂からなる封止樹脂18が、ランナ部9,カル部10の内部には硬化樹脂からなるランナ19が、ゲート部8においてつながって一体的に形成された状態で、上ホルダ3を上昇して上型1と下型2Aとを型開きする。ここで、上面に封止樹脂18が形成された基板5は、突出しピン17により下型2Aに圧接されることによって、下型2Aの上面に強制的に保持されている。一方、上ホルダ3の上昇に伴いゲートブロック6が上昇することにより、ゲートブロック6の上面に接して形成されたランナ19が押し上げられる。したがって、図2と図3(2)とに示されているように、ゲート部8においてつながって一体的に形成されていた、基板5上の封止樹脂18と基板5に接触していないランナ19とを、容易に分割することができる。
【0017】
以上説明したように、本実施形態の樹脂封止装置によれば、キャビティ部7に溶融樹脂13を注入するための樹脂通路部、つまり、ランナ部9が、上型1の下面とゲートブロック6の上面との間に形成されている。このことにより、基板5の上面にはランナ部9が設けられていないので、ランナ部9に形成された硬化樹脂であるランナ19が基板5の上面に接触しない。したがって、硬化樹脂と基板5との密着性に依存することなく、ゲートブロック6によりランナ19が押し上げられることによって封止樹脂18とランナ19とが容易に分割されるので、封止樹脂18におけるサイドバリの発生を防止することができる。
また、基板5から硬化樹脂を確実に分離することを目的とした、基板5上の配線パターンと、硬化樹脂・基板5間の密着性と、基板5の強度とに関する制約が不要になる。したがって、基板5について設計上の自由度が大幅に増加する。
更に、基板5の上面において封止樹脂18のサイドバリが発生せず、樹脂跡が残らない。したがって、基板5と外部との電気的接続のための外部電極を基板5の上面に形成する場合、例えばヒートシンク付BGA(Ball Grid Array)を製造するために樹脂封止する場合においても、対応可能な樹脂封止装置を提供することができる。
【0018】
また、本実施形態に係る樹脂封止方法によれば、溶融樹脂13を、ゲートブロック6の上面と上型1との間の空間からなるランナ部9を経由してキャビティ部7に注入して硬化させた後に、それぞれ上型1とゲートブロック6とを基板5から離間する。これにより、ゲートブロック6が、ランナ部9に形成されたランナ19を下方から押し上げる。したがって、ランナ19と下型2Aに圧接された基板5上の封止樹脂18とを容易に分割するので、サイドバリの発生を抑制することができる。
【0019】
なお、本発明に係る樹脂封止装置のゲートブロック6については、上面におけるポット11に近い部分が、図1,図2に示されたように下型2Aの上面と平行になるようにしてもよく、図3に示されたように下型2Aの上面に対して傾斜していてもよい。
【0020】
(第2の実施形態)
以下、本発明に係る樹脂封止装置の第2の実施形態を、図4と図5とを参照して説明する。図4と図5とは、各々本実施形態に係る樹脂封止装置について、樹脂封止前の型締めした状態と、樹脂封止後の型開きした状態とをそれぞれ示す断面図である。本実施形態は、型開きする際に下型に基板を強制的に固定する目的で、突出しピンに代えて、本発明に係る基板保持装置であって下型に基板を吸着する基板保持装置を使用するものである。
【0021】
図4において、下型2Bは、複数の連続気孔を有する金属、つまり海綿状の断面形状を有する金属から構成されている金型である。吸着用エア流路21は、下型2Bが有する複数の連続気孔を介して基板5を下方から吸引することにより、下型2Bの上面に基板5を確実かつ均一に吸着するための管路である。
【0022】
本実施形態に係る樹脂封止装置の動作を説明する。まず、図4に示されているように、半導体チップ(図示なし)を載置した基板5を、下型2Bの上面に配置し、吸着用エア流路21を介して吸引する。これによって、下型2Bの上面に基板5を吸着して強制的に保持する。
次に、第1に実施形態と同様に、カル部10,ランナ部9,ゲート部8を経由してキャビティ部7へ溶融樹脂13を注入した後に、カル部10,ランナ部9,ゲート部8,キャビティ部7に存在する溶融樹脂13を加熱して硬化させる。
次に、図5に示されているように、それぞれ硬化樹脂からなる封止樹脂18とランナ19とがゲート部8においてつながって一体的に形成された状態で、上ホルダ3を上昇して上型1と下型2Bとを型開きする。ここで、上面に封止樹脂18が形成された基板5は、吸着用エア流路21によって下型2Bに吸着されている。一方、上ホルダ3の上昇に伴いゲートブロック6が上昇することにより、ゲートブロック6の上面に接して形成されたランナ19が押し上げられる。したがって、ゲート部8においてつながって一体的に形成されていた、基板5上の封止樹脂18と基板5に接触していないランナ19とを、容易に分割することができる。
【0023】
本実施形態に係る樹脂封止装置及び樹脂封止方法によっても、第1の実施形態と同様に、封止樹脂18におけるサイドバリの発生と基板5の上面における樹脂跡の残存とを防止するとともに、基板5について設計上の自由度を大幅に増加させることができる。
また、本発明に係る基板保持装置によれば、海綿状の断面形状を有する下型2Bの上面において、複数の連続気孔を介して基板5が吸着される。したがって、基板5が低強度の基板、例えばフイルム状のフレキシブル基板等の場合であっても、基板5が確実かつ均一に保持される。
【0024】
なお、上述の各実施形態についての説明では、下ホルダ4を固定して上ホルダ3、つまり上型1を上下動させたが、これに限らず、上ホルダ3を固定して下ホルダ4、つまり下型2A又は下型2Bを上下動させてもよい。
【0025】
また、図1,図2,図4,図5には、1個のプランジャ12が、プランジャ12の両側にそれぞれ1個ずつ設けられたランナ部9を経由して、各ランナ部9にそれぞれつながるキャビティ部7に溶融樹脂13を注入する構成を示した。これに限らず、1個のプランジャ12が、1個のランナ部9を経由して1個のキャビティ部7に溶融樹脂13を注入する構成も可能である。
更に、1個のプランジャ12が、それぞれプランジャ12の片側に設けられた複数のランナ部9を経由して、各ランナ部9にそれぞれつながるキャビティ部7に溶融樹脂13を注入する多数個採りの構成も可能であり、また、この多数個採りの構成をそれぞれプランジャ12の両側に設けることもできる。
加えて、図3に示されているように、ポット11及びプランジャからなる組合せが複数組だけ設けられる、いわゆるマルチプランジャ金型の構成を採用することもできる。この場合には、各組合せの両側に、連続的に形成されたゲートブロック6を設けるとともに、各組合せの両側にそれぞれ基板5が配置されるようにすればよい。マルチプランジャ金型の構成を採用すれば、樹脂封止装置が1回動作することによって、複数個(図3においては8個)の基板5を同時に樹脂封止することができる。また、均一な圧力で溶融樹脂が注入されるので、ボイドの少ない高品位な封止樹脂が得られる。
【0026】
【発明の効果】
本発明に係る樹脂封止装置によれば、基板の上面におけるキャビティ部以外の領域には硬化樹脂が形成されない。これにより、基板上面の配線パターンについて設計上の制約が低減されるとともに、樹脂通路部とキャビティ部とにおける硬化樹脂同士が容易に分割されるので、サイドバリの発生が防止される。また、基板と硬化樹脂との密着性に依存せずに、樹脂通路部とキャビティ部とにおける硬化樹脂同士が容易に分割されるので、基板と硬化樹脂との密着性及び基板の強度について、設計上の制約が低減される。更に、1回の動作でそれぞれ複数の樹脂通路部を経由して複数のキャビティ部に溶融樹脂が注入されるので、樹脂封止が効率よく行われる。したがって、サイドバリの発生を防止し、設計の自由度を向上させるとともに、作業効率のよい樹脂封止装置を提供できるという、優れた実用的な効果を奏する。
また、本発明に係る樹脂封止方法によれば、下型に保持された基板上のキャビティ部に形成された硬化樹脂と、樹脂通路部に形成された硬化樹脂とを容易に分割するので、サイドバリの発生を抑制する樹脂封止方法を提供できるという、優れた実用的な効果を奏する。
また、本発明に係る基板保持装置によれば、複数の連続気孔を介して基板が吸着されるので、基板が確実かつ均一に保持される基板保持装置を提供できるという、優れた実用的な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る樹脂封止装置について、樹脂封止前の型締めした状態を示す断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態に係る樹脂封止装置について、樹脂封止後の型開きした状態を示す断面図である。
【図3】 (1),(2)は、本発明の第1の樹脂封止装置について、それぞれ樹脂封止前の型締めした状態と樹脂封止後の型開きした状態とにおいて、基板が配置された下型及びゲートブロックのみを示す斜視図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態に係る樹脂封止装置について、樹脂封止前の型締めした状態を示す断面図である。
【図5】 本発明の第2の実施形態に係る樹脂封止装置について、樹脂封止後の型開きした状態を示す断面図である。
【図6】 従来のモールド方法による樹脂封止装置について、型締めした状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 上型
2A,2B 下型
3 上ホルダ
4 下ホルダ
5 基板
6 ゲートブロック(上下動部材)
7 キャビティ部
8 ゲート部
9 ランナ部
10 カル部
11 ポット
12 プランジャ
13 溶融樹脂
14 押さえ板
15 ばね
16 シール部材
17 突出しピン
18 封止樹脂
19 ランナ
20 位置決めピン
21 吸着用エア流路

Claims (5)

  1. 半導体チップと外部との間で電気的信号を授受するための基板の上面に前記半導体チップを載置し、該半導体チップと前記基板との電極同士を電気的に接続した後に、樹脂によって前記基板を封止する樹脂封止装置であって、
    上面において前記基板が強制的に保持される下型と、
    前記下型に対向するとともに、下面の一部が前記基板の一部を前記下型に圧接可能に設けられた上型と、
    前記基板の上方における前記上型の下面に設けられた凹部であって、溶融樹脂が注入されるべき空間からなるキャビティ部と、
    上下動可能に設けられ、前記上型の下面の一部が前記基板の一部を前記下型に圧接した状態において前記基板の別の部分を前記下型に圧接し、かつ前記上型の下面の一部が前記基板の一部から離間した状態において前記基板の別の部分から離間する上下動部材とを備えるとともに、
    前記上下動部材と前記上型とは、前記上型の下面の一部が前記基板の一部を圧接し、前記上下動部材が前記基板の別の部分を圧接することにより、前記上下動部材の上面と前記上型の下面との間の空間からなり前記キャビティ部に連通する樹脂通路部を形成し、
    前記キャビティ部と前記樹脂通路部とは、前記溶融樹脂が硬化した硬化樹脂によって充填され、
    前記上下動部材は、前記下型において弾性支持されており、型開きする際に上方へと押圧され移動して前記基板の別の部分から離間することにより前記樹脂通路部と前記キャビティ部との境界において前記硬化樹脂を分割し、
    前記基板は、前記硬化樹脂が分割された状態において前記下型の上面における強制的な保持から解除されることを特徴とする樹脂封止装置。
  2. 請求項1記載の樹脂封止装置において、
    前記基板が強制的に保持される態様は、前記上型の下面から突出する突出しピンによって前記下型の上面に圧接されること、又は、前記下型に設けられた複数の連続気孔を介して吸着されることのいずれかであることを特徴とする樹脂封止装置。
  3. 請求項1又は2記載の樹脂封止装置において、
    前記樹脂通路部と前記キャビティ部とは各々複数個ずつ設けられているとともに、各々前記溶融樹脂を貯留する複数のポットと、
    各々前記ポットに貯留された溶融樹脂を押圧することによって前記樹脂通路部と前記キャビティ部とに順次前記溶融樹脂を注入する複数のプランジャとを更に備えたことを特徴とする樹脂封止装置。
  4. 半導体チップと外部との間で電気的信号を授受するための基板の上面に前記半導体チップを載置し、該半導体チップと前記基板との電極同士を電気的に接続した後に上型と下型と上下動部材とを使用して樹脂により前記基板を封止する樹脂封止方法であって、
    前記下型の上面に配置された前記基板を強制的に保持する工程と、
    前記上型及び前記上下動部材の各々一部を前記基板の一部にそれぞれ圧接することによって、前記半導体チップの周囲において前記樹脂が注入されるべき空間からなるキャビティ部と、前記上下動部材の上面と前記上型の下面との間の空間からなり前記キャビティ部に連通する樹脂通路部とを形成する工程と、
    前記樹脂通路部を経由して前記キャビティ部に溶融樹脂を注入した後に該溶融樹脂を硬化させて硬化樹脂を形成する工程と、
    前記基板から前記上型と前記上下動部材とをそれぞれ離間することによって前記硬化樹脂を分割する工程と、
    前記基板に対する強制的な保持を解除する工程とを備えるとともに、
    前記分割する工程では、前記下型において弾性支持されている前記上下動部材が、型開 きする際に上方へと押圧され移動して前記基板の一部から離間することにより、前記樹脂通路部と前記キャビティ部との境界において前記硬化樹脂を分割することを特徴とする樹脂封止方法。
  5. 請求項4記載の樹脂封止方法において、
    前記基板を強制的に保持する態様は、前記上型の下面から突出させる突出しピンによって前記下型の上面に前記基板を圧接すること、又は、前記下型に設けられた複数の連続気孔を介して前記基板を吸着することのいずれかであることを特徴とする樹脂封止方法。
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