JP2003105263A - 乗り物用コーティング組成物及び乗り物用コーティング組成物の塗布方法、並びに乗り物用コーティング組成物による硬化皮膜を備えた乗り物 - Google Patents

乗り物用コーティング組成物及び乗り物用コーティング組成物の塗布方法、並びに乗り物用コーティング組成物による硬化皮膜を備えた乗り物

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JP2003105263A JP2001301098A JP2001301098A JP2003105263A JP 2003105263 A JP2003105263 A JP 2003105263A JP 2001301098 A JP2001301098 A JP 2001301098A JP 2001301098 A JP2001301098 A JP 2001301098A JP 2003105263 A JP2003105263 A JP 2003105263A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防汚性、撥水性、光沢性に優れるとともに、
効果持続性並びに耐変色性に優れ、硬度の高いコーティ
ング皮膜を形成して、乗り物の塗装の保護性の向上を可
能とする乗り物用コーティング組成物及び当該乗り物用
コーティング組成物の塗布方法、並びに当該組成物によ
る硬化皮膜を備えた乗り物を提供する。 【解決手段】 乗り物用コーティング剤は、フルオロア
ルキルシラン及びアルコキシシランを含み、好適には、
当該アルコキシシランは2官能性及び3官能性双方のア
ルキルアルコキシシランであり、さらに加水分解促進触
媒を含有し、フルオロアルコキシシランが加水分解触媒
の存在下で加水分解することにより硬化皮膜形成するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗り物用コーティ
ング組成物及び当該乗り物用コーティング組成物の塗布
方法、並びに当該乗り物用コーティング組成物による硬
化皮膜を備えた乗り物に関し、特に、防汚性、撥水性、
光沢性に優れるとともに、長期間にわたりこれらの効果
が持続し、変色がない塗膜を形成することができる乗り
物用コーティング組成物及び当該乗り物用コーティング
組成物の塗布方法、並びに当該乗り物用コーティング組
成物による硬化皮膜を備えた乗り物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シラン系コーティング剤は、耐
候性、耐汚染性などに優れたコーティング剤として使用
されており、近年では更に、耐汚染性、耐絶縁性、耐摩
耗性、耐水性、耐湿性、耐密着性、耐薬品性、耐熱性、
高い塗膜硬度等の種々の性能が要求されるようになって
いる。
【0003】通常、2官能性アルコキシシラン(ジメチ
ルメトキシシランなど)と3官能性アルコキシシラン
(メチルトリメトキシシランなど)、又は3官能性アル
コキシシラン(メチルトリメトキシシランなど)と4官
能性アルコキシシラン(テトラメトキシシランなど)を
共和加水分解させて製造したコート剤は、プラスチック
表面のコーティング剤等として使用されている。
【0004】しかし、このコート剤は、皮膜は硬く、耐
摩擦性や耐溶剤性などの向上には適切なコート剤である
が、自動車用のコーティング剤として必要な耐アルカリ
性(融雪剤:塩化カルシウム、塩害:海水など)が弱
く、皮膜を長期間保持することは困難であり、自動車用
コーティング剤として用いることは困難である。
【0005】また、フルオロアルキルシラン(長鎖フル
オロアルキルシランなど)は、アルカリ・酸触媒を用い
たコーティング剤として、ガラス表面処理剤などに使用
されている。このコーティング剤は、ジメチルシリコー
ン樹脂やフッ素樹脂などと比べ結合力(接着力)が強
く、臨界表面張力低く、濡れ難い表面を形成するが、自
動車用のコーティング剤として必要な塗布性に乏しく、
皮膜を形成させるには硬度が堅く、塗りムラが生じてし
まい、かかるコーティング剤も自動車用コーティング剤
として使用することは困難である。
【0006】自動車用ワックスやポリマー液に使用され
ているテフロン(登録商標)、フッ素等の高耐久性樹脂
は、そのままでは塗装に定着しないので、ロウや油脂分
とブレンドしてコーティング剤としている。かかるロウ
や油脂分等は、大気中の酸素、水分と反応してしまうた
め、酸化がコーティング剤による皮膜に生じてしまう。
【0007】シラン系コーティング剤としては、特開平
10−307968号に、メチルトリメトキシシラン等
の加水分解性オルガノシラン、該オルガノシランの加水
分解物及び該オルガノシランの部分縮合物から選ばれる
少なくとも1種の成分、及び二酸化チタン超微粒子が二
酸化チタン以外の金属酸化物中に分散等した複合酸化物
を含有するコーティング組成物が開示されている。
【0008】また、特開2000−144054号に
は、4官能シリコーンレジンとフィラーとを含むコーテ
ィング組成物が開示されており、更に特許第25758
58号には一定の式を満足する末端パーアルコキシシラ
ン組成物を有機溶剤に溶解したコーティング組成物が記
載されている。
【0009】しかし、上記したような従来のコーティン
グ組成物は、経時的劣化が早く、耐久性、防汚性、撥水
性が十分とはいえず、光沢が劣化し、退色が早期に起こ
り、また、塗膜硬度も適切なものではない。また、コー
ティング剤が有する上記性能を長期間持続することがで
きないため、たびたびコーティングを施さなければなら
ず、煩雑である。
【0010】しかも、このような従来のシラン系コーテ
ィング剤は、乗り物基材に塗布すると、塗膜にクラック
が入り、乗り物基材に使用することは極めて難しかっ
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記問題を解決し、防汚性、撥水性、光沢性に優れ
るとともに、長期間にわたりこれらの効果が持続し、変
色がなく、円滑な表面を有する塗膜を形成することので
きる乗り物用コーティング組成物を提供することにあ
る。
【0012】また、本発明の他の目的は、前記乗り物用
コーティング組成物を乗り物に効果的に塗布して上記し
た皮膜を形成することのできる乗り物用コーティング組
成物の塗布方法を提供することにある。
【0013】更に、本発明の他の目的は、乗り物用の基
材塗装表面の微細孔に浸透し、容易に剥離することがな
い硬度の高いコーティング皮膜を形成し、乗り物の塗装
の保護性を大幅に向上させることができる、上記乗り物
用コーティング組成物による硬化皮膜を備えた乗り物を
提供することにある。
【0014】ここで、乗り物には、自動車、自動二輪
車、自転車、飛行機、ヘリコプター、船舶等の通常乗り
物と称される動力機関をすべて含む意である。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の乗り物用コーテ
ィング組成物は、フルオロアルキルシラン及びアルコキ
シシランを含むことを特徴とする。
【0016】好適には、前記の乗り物用コーティング組
成物において、アルコキシシランは2官能性及び3官能
性双方のアルキルアルコキシシランであることを特徴と
する。
【0017】また、好適には、前記の乗り物用コーティ
ング組成物において、フルオロアルキルシシランとアル
コキシシランとの含有割合は、重量比で2:8〜0.
1:9.9であることを特徴とする。
【0018】さらに好適には、前記の乗り物用コーティ
ング組成物において、2官能性アルキルアルコキシシラ
ンと3官能性アルキルアルコキシシランとの含有割合
は、重量比で、75:25〜85:15であることを特
徴とする。
【0019】さらに好適には、前記乗り物用コーティン
グ組成物においては、加水分解促進触媒を更に含有する
ことを特徴とする。
【0020】本発明の乗り物用コーティング組成物の塗
布方法は、本発明の乗り物用コーティング組成物を、乗
り物基材を脱脂したのち塗布して拭き延ばしし、次いで
乾燥させた後、拭き取る工程を含むことを特徴とする。
【0021】また、好適には前記乗り物用コーティング
組成物の塗布方法において、脱脂後、乗り物基材上には
水分が残存していないことを確認する工程を含むことを
特徴とする。
【0022】さらに好適には、前記乗り物用コーティン
グ組成物の塗布方法において、温度20〜25℃、湿度
50〜60%の条件下の場合に、塗布から拭き伸ばしを
5〜10分間で行い、次いで乾燥放置を60〜30分間
行うことを特徴とする。
【0023】また、前記乗り物用コーティング組成物の
塗布方法において、拭き取りは、エマルジョン系拭き取
り剤、好適にはアクリルフッ素系拭き取り剤を用いるこ
とを特徴とする。
【0024】本発明の乗り物は、乗り物基材上に、上記
いずれかの乗り物用コーティング組成物中のフルオロア
ルコキシシランが加水分解触媒の存在下で加水分解する
ことにより形成された硬化皮膜を備えたことを特徴とす
る。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明を、以下の好適例を用いて
説明するが、これらに限定されるものではない。本発明
の乗り物用コーティング組成物は、フルオロアルキルシ
ラン及びアルコキシシランを含むものである。
【0026】アルコキシランは、2官能性及び3官能性
アルコキシシランの双方を含有し、望ましくはこれらの
アルコキシシランは、アルキルアルコキシシランであ
る。2官能性アルコキシシランとしては、次の一般式
【化1】 であらわされる、2官能性ジアルコキシジメチルシラン
等を用いることができる。特に、ジメチルジメトキシシ
ランを使用することが好ましい。
【0027】また3官能性アルコキシシランとしては、
次の一般式
【化2】 であらわされる、3官能性トリアルコキシジメチルシラ
ン等を用いることができる。特に、メチルトリメトキシ
シランを使用することが好ましい。
【0028】かかる2官能性及び3官能性アルコキシシ
ランのアルコキシシラン中の含有割合は、重量比で、7
5:25〜85:15であることが望ましい。この範囲
の割合であると、3官能性アルコキシシランが2官能性
アルコキシシランの分岐点として好適に作用し、3官能
性アルコキシシランと2官能性アルコキシシランとが組
み合わされて共和加水分解が効率よく行われるからであ
る。
【0029】アルコキシシランは、本発明のコーティン
グ組成物による皮膜強度や耐溶剤性を向上させる機能を
有する。2官能性アルコキシシランのみを空気中の水分
によって、加水分解させるとシラノールとなり、シラノ
ールが縮合して鎖状のポリジメチルシロキサンとなる
が、3官能性アルコキシシランが2官能性アルコキシシ
ランと組み合わされて共和加水分解が行われて縮合体と
なると、3官能性が分岐点となり、3次元化して、粘り
があり、衝撃に強いコート皮膜を形成することができ
る。
【0030】その機構を、例を挙げて次の反応式で示
す。
【化3】
【0031】好適な2官能性アルコキシシランと3官能
性アルコキシシランとの縮合体としては、例えば次の式
で表されるものがある。
【化4】
【化5】
【0032】本発明のコーティング組成物に含有される
フルオロアルコキシシランは、次の一般式
【化6】 であらわされる。特に、mが5〜7、nが0〜1、rが
2〜3のものが好適であり、これにより一層、防汚性、
撥水性、光沢性に優れるとともに、長期間にわたりこれ
らの効果が持続し、変色がない塗膜を形成することので
きるコーティング組成物を得ることができる。
【0033】フルオロアルコキシシランは、加水分解触
媒の存在下、水分、例えば空気中の水分と加水分解する
ことにより、強固な皮膜を形成することができる。これ
は、具体的には、フルオロアルコキシシラン中のシラノ
ール基(Si−OH)が、乗り物の基材表面である無機
基材表面(M−OH)上で、オキサン結合(Si−O−
Si)を形成するからであり、この機構は次の式で表さ
れる。 Si−OH+M−OH→Si−O−Si結合
【0034】フルオロアルコキシシランの加水分解機構
は以下に示される。
【化7】
【0035】本発明のコーティング剤は、上記フルアル
コキシシランとアルコキシシランとの双方を含有しなけ
ればならない。これは、アルコキシシランのみでは、耐
候性に乏しく、強固な皮膜を形成することができず、ま
た、アルコキシシランからなるコーティング剤は、乗り
物用基材に塗布した場合に、拭き取ることが困難であ
り、光沢性に乏しくなってしまい、従って、現実には乗
り物用のコーティング剤として用いることは困難だから
である。
【0036】しかし、本発明においては、フルアルコキ
シシランとアルコキシシランとの双方を含むため、両者
の相互作用により、これらの欠点を改善した耐候性のあ
る強靭な皮膜を形成できる乗り物用コーティング剤が得
られるのである。
【0037】かかるフルオロアルコキシシランとアルコ
キシシランとの好適な配合割合は、重量比で2:8〜
0.1:9.9である。かかる配合割合とすることによ
り、2官能性アルコキシシランと3官能性アルコキシシ
ランとの共和加水分解による縮合を妨げることなく、フ
ルオロアルコキシシランも効率よく加水分解を行うこと
ができるからである。また、フルオロアルコキシシラン
の割合を上記範囲より多くすると、2官能性アルコキシ
シランと3官能性アルコキシシランの共和加水分解によ
る縮合を妨げ、2官能性アルコキシシランが加水分解中
にシラノールとなって縮合して、ポリジメチルシロキサ
ンとなってしまい、得られるコート皮膜が硬化しない
か、もしくは皮膜を形成することができなくなってしま
う。
【0038】また、本発明のコーティング剤は、好適に
は加水分解触媒を含有し、上記した加水分解を促進する
もの、特にフルオロアルコキシシランの上記加水分解を
促進するものであれば、すべて使用することができる。
例えば、前記加水分解触媒には、テトラメチル鉛等があ
るが、これに限定されるものではない。
【0039】かかる加水分解触媒によって、上記加水分
解機構で示した加水分解が、水分、例えば空気中の水分
により促進される。具体的には、かかる加水分解触媒
は、空気中の熱や乗り物本体の熱によりメチル基が増加
されて、縮合を促進させる機能を有する。加水分解触媒
の、かかる熱分解の機構を下記式に示す。 Pb(CH→4CH+Pb
【0040】本発明の乗り物用コーティング組成物を塗
布するにあたっては、適当な溶剤、例えばエタノール等
の溶剤に本発明の乗り物用コーティング組成物を溶解さ
せて、乗り物基材に塗布して用いることが望ましい。好
適には、エタノール:アルコキシシラン+フルオロアル
コキシシランの配合割合は、重量比で50:50〜7
0:30であることが、本発明の乗り物用コーティング
剤の性能を有効に発揮させるとともに良好な塗布性を保
持するため好ましい。
【0041】本発明の乗り物用コーティング組成物の塗
布方法を、図1を参照しながら具体的に説明する。ま
ず、乗り物の全体点検工程をおこなう。例えば、小さな
凹みや、塗装の剥離の有無、洗車の傷、鉄分やペンキの
付着の有無の点検である。これらが確認された場合に
は、それぞれデントリペア作業、補修塗装、研磨修正、
付着物除去等の補修を実施する。
【0042】次いで、洗車工程をおこない、塗装面に載
っているほこりやごみ等を洗い流す。必要に応じて、シ
ャンプー洗車を行うが、必ずその後に、洗剤分は洗い流
して残存しないようにする。
【0043】次いで、水分の拭き取り工程、必要に応じ
て水分を除去するためのエアーブロー工程を実施する。
これは、本発明のコーティング剤を塗布するにあたり、
乗り物基材表面の水分を完全に除去するためである。
【0044】その後、必要に応じてコーティング施工前
工程を実施する。これは、本発明のコーティング剤は、
塗装面がワックスや他のコーティング剤の成分が付着し
たままであると、残油成分と反応して固着してしまい、
その後の拭き取りが困難となるために、残留油成分によ
る影響を受けるか否かを事前にテスト塗りするものであ
る。
【0045】具体的には、市販の一般に使用されている
脱脂剤を一部の乗り物基材の塗装面に塗布し、かかる脱
脂をした箇所にコーティング剤を塗布して拭き延ばしを
おこなう。脱脂剤を塗布した際に、塗装面が白くなるよ
うであれば、残留油脂成分があるので、更に脱脂を継続
するか、表面を触ってつるつるすべるようであれば、粘
着力のある油脂分が残っているので、ワックス除去研磨
をおこなわなければならない。
【0046】また、コーティング剤を塗布した際に滑ら
す、延びが悪かったり白く固まるようであれば油脂分が
残っているので、このような場合には脱脂剤でコーティ
ング剤をすぐに拭き取り、研磨作業をおこなう。
【0047】次に、コーティング工程を実施するが、水
分が存在すると加水分解触媒が化学変化を起こし性能の
劣化や塗装面との結合阻害、斑等の原因になるため、水
分が存在しないように確認する。
【0048】塗装面がワックスや他のコーティング剤の
成分が付着したままであると、残油成分と反応して固着
してしまい、その後の拭き取りが困難となるために、残
留油成分を除去するため、まず脱脂工程をおこなう。脱
脂剤としては、例えばプレソルベント31(ロックペイ
ント株式会社製)を用いて行うことが好ましい。
【0049】脱脂後、更に水分が除去されていることを
確認することが望ましい。その後、上記したように溶
剤、例えばエタノールに溶解させた本発明のコーティン
グ剤を塗布する。かかる本発明のコーティング剤は、水
状であるため、よく延びるが、液たれに注意することが
必要である。当該コーティング剤は、常温(20〜25
℃)、湿度50〜60%で、塗布量2〜3g/m2 の量
で塗布することが好ましい。また、本発明のコーティン
グ剤は乗り物の塗装面の他、樹脂部品やホイルキャッ
プ、アルミホイルにも塗布することができる。
【0050】塗布した後、拭き延ばしを、上記条件下の
場合に、上記コーティング剤が乗り物基材表面に一様と
なるように5〜10分かけて均一におこない、その後乾燥
放置させる。放置乾燥時間は気温が20〜25℃、湿度
50〜60%で約30分〜1時間である。気温等が変化
することにより、乾燥時間を短縮したり延長したりする
ことができる。この間に、上記したように、加水分解触
媒により大気中の水分で加水分解反応がなされ、フルオ
ロアルコキシシランの強靭な皮膜が乗り物基材表面に形
成される。かかる皮膜は乗り物基材と低エネルギー定着
するので、剥離することがない強固な保護効果を有する
皮膜となる。形成された皮膜は、トップに撥水性を、ア
ンダーに親水性を有する皮膜である。
【0051】塗布したままの状態で放置しすぎると全く
拭き取りなくなることがあるので、乾燥時間は上記条件
の範囲が好ましい。
【0052】次に、エマルジョン系拭き取り剤、好まし
くはアクリルフッ素系の拭き取り剤で、拭き取り仕上げ
工程をおこなう。前記拭き取り剤を塗り広げ、これを拭
き取るものであるが、乾拭きするとスムースに仕上げを
行うことができる。
【0053】最後に、全体の拭き取りが完了したら、斑
や拭き残しがないかチェックを行い、その後電気トール
による静電気中和処理を実施する。これは、コーティン
グ工程で発生した、静電気を中和するためである。
【0054】上記工程がすべて終了した後、約2時間は
水と接触がないように保管することが、表面被覆が乾燥
して安定する点から望ましく、好適には定着乾燥するに
は約24時間必要である。本発明による表面皮膜は、上
記条件下での塗布後、拭き伸ばしまでの1時間で、指で
触っても指紋がつかない状態である指触乾燥状態、拭き
取り後の2時間で、表面が安定するまでの乾燥状態では
あるが内部までは完全に乾燥が行われてない状態である
表面乾燥状態、塗布後24時間で、表面及び被膜内部ま
で完全に乾燥した状態である完全乾燥状態となる。
【0055】このような本発明のコーティング剤を用い
て、上記した方法により乗り物基材に塗布することで、
優れた保護性能を有する皮膜を備えた乗り物が得られ
る。
【0056】実施例 本発明を次の実施例、比較例及び試験例を用いて説明す
るが、これらに限定されるものではない。本発明のコー
ティング剤を、湿度30%RH、20℃の条件下で、次
のようにして製造した。ジメチルメトキシシランとメチ
ルトリメトキシシランを重量比で、80:20の割合で
配合した。かかるジメチルメトキシシランとメチルトリ
メトキシシランとの混合アルコキシシランとフルオロア
ルキルシラン(オルガノシラン)を重量比で、95:5
の割合で配合した。
【0057】次いで、自動車等の乗り物基材表面に塗布
しやすくするため、更に乾燥性の調整のためエタノール
にて調節を行った。その配合比は、重量比でエタノー
ル:アルコキシシラン+フルオロアルコキシシランが6
0:40の割合となるようにした。その後、得られた混
合物に、触媒としてテトラメチル鉛を重量比で0.3%
添加して、本発明のコーティング剤を製造した。
【0058】次に、比較例として、「CPC:ペイント
シーラント」(中央自動車工業株式会社製)を使用し
て、上記実施例で製造した本発明のコーティング剤とと
もに、以下の試験(財団法人日本塗料協会による)に供
した。
【0059】まず試験片の調製について説明する。JIS
K5400の3.3に準じて、塗料板(黒)に、各コ
ーティング剤を塗布して乾燥させ、試験片を作成した。
【0060】上記で得られた試験片を以下の試験に供し
た。また、コーティグ剤を塗布しない基材そのものも比
較のために使用した。
【0061】試験例1 耐候性を試験するため、サンシャインウェザーメーター
連続法(JIS K5400:1990「塗料一般試験
法」 9.8促進耐候性 9.8.1サンシィンカーボ
ンアーク灯式)を行った。その結果を、次の表1に示
す。表中、規定時間経過後の試験片を水道水にてその表
面を流水洗浄し、水をかけながらネルウェスにて撫で洗
い、その濡れた状態で、ライオン株式会社製のチャ−ミ
ーコンパクトをその”商品説明書”どおりの濃度に希釈
し、ネルウェスに染み込ませて試験片を再び撫で洗いし
た。最後に再度、水道水にて洗い流し、一気にエアーブ
ローしたものの耐候性、外観を観察した。
【表1】
【0062】試験例2 光沢度を試験するため、サンシャインウェザーメーター
連続法(JIS K5400:1990「塗料一般試験
法」 7.6鏡面光沢度測定装置を用いた測定方法)に
よる、60度測定と20度測定を行った。その結果を表
2及び3に示す。
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】試験例3 撥水性を測定するため、JIS K2369の8.3自
動車用つや出しコーティング剤により、接触角を測定し
た。その結果を表4に示す。
【表4】
【0065】
【発明の効果】本発明の乗り物用コーティング組成物
は、防汚性、撥水性、光沢性に優れるとともに、長期間
にわたりこれらの効果が持続し、変色がない塗膜を形成
することができ、これにより、優れた保護性を有する円
滑な硬化皮膜を備えた乗り物を得ることができる。
【0066】また、乗り物用の基材塗装表面の微細孔に
浸透し、容易に剥離することがない硬度の高いコーティ
ング皮膜を形成することができ、乗り物の塗装の保護性
を大幅に向上させることを可能にする乗り物用コーティ
ング組成物及び当該乗り物用コーティング組成物による
硬化皮膜を備えた乗り物を得ることができる。
【0067】さらに、本発明の乗り物用コーティング組
成物の塗布方法は、上記性能を有する皮膜を乗り物基材
上に効果的に設けることを可能にする。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一例の乗り物用コーティング
組成物の塗布方法のフローチャートを模式的に示した図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五木田 秀樹 宮城県黒川郡富谷町明石台1丁目28番地の 2 Fターム(参考) 4D075 BB03Z BB93Z BB95Z CA02 CA32 CA34 CA36 CB04 DC12 EB42 4J038 DL071 KA04 NA01 NA05 NA07 PA07 PA18 PC02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フルオロアルキルシラン及びアルコキシシ
    ランを含むことを特徴とする乗り物用コーティング組成
    物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の乗り物用コーティング組成
    物において、アルコキシシランは2官能性及び3官能性
    双方のアルキルアルコキシシランであることを特徴とす
    る乗り物用コーティング組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の乗り物用コーティン
    グ組成物において、フルオロアルキルシシランとアルコ
    キシシランとの含有割合は、重量比で2:8〜0.1:
    9.9であることを特徴とする乗り物用コーティング組
    成物。
  4. 【請求項4】請求項2又は3記載の乗り物用コーティン
    グ組成物において、2官能性アルキルアルコキシシラン
    と3官能性アルキルアルコキシシランとの含有割合は、
    重量比で、75:25〜85:15であることを特徴と
    する乗り物用コーティング組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4いずれかの項記載の乗り物用
    コーティング組成物において、さらに加水分解促進触媒
    を含有することを特徴とする乗り物用コーティング組成
    物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5いずれかの項記載の乗り物用
    コーティング組成物を、脱脂した乗り物基材表面に塗布
    して拭き延ばしし、次いで乾燥放置させた後、拭き取る
    工程を含むことを特徴とする乗り物用コーティング組成
    物の塗布方法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の乗り物用コーティング組成
    物の塗布方法において、脱脂後、乗り物基材上には水分
    が残存していないことを確認する工程を含むことを特徴
    とする乗り物用コーティング組成物の塗布方法。
  8. 【請求項8】請求項6または7記載の乗り物用コーティ
    ング組成物の塗布方法において、温度20〜25℃、湿
    度50〜60%の条件下の場合に、塗布から拭き伸ばし
    を5〜10分間で行い、次いで乾燥放置を60〜30分
    間行うことを特徴とする乗り物用コーティング組成物の
    塗布方法。
  9. 【請求項9】請求項6〜8いずれかの項記載の乗り物用
    コーティング組成物の塗布方法において、拭き取りは、
    エマルジョン系拭き取り剤を用いることを特徴とする乗
    り物用コーティング組成物の塗布方法。
  10. 【請求項10】乗り物基材上に、請求項1〜4いずれか
    の項記載の乗り物用コーティング組成物中のフルオロア
    ルコキシシランが加水分解触媒の存在下で加水分解する
    ことにより形成された硬化皮膜を備えたことを特徴とす
    る乗り物。
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