JP2005334688A - 塗膜面の表面処理方法及び該方法により処理された物品 - Google Patents

塗膜面の表面処理方法及び該方法により処理された物品 Download PDF

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Abstract

【課題】
特に既設の塗膜に対して、研磨傷等の傷を隠蔽することができ、艶を復活させ且つ長期的に該表面を保護できる簡易な表面処理方法を提供する。
【解決手段】
(1)塗膜面を洗浄する洗浄工程、
(2)工程(1)で得られた洗浄された塗膜面を、該塗膜面に生成した傷の深さの平均値が0.1〜5.0μmになるまで研磨剤(A)により研磨する研磨工程、及び
(3)工程(2)で得られた研磨された塗膜面上に、表面処理剤(B)を塗布する塗布工程を含む方法であって、該表面処理剤(B)が、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)を含有することを特徴とする表面処理方法。
【選択図】なし。

Description

本発明は特に既設の塗膜面の表面処理方法に関し、詳しくは自動車等の塗膜表面に生じた擦り傷や磨き傷などの傷を隠蔽し、かつ該塗膜面に艶を付与し、該塗膜面の外観を復活させ長期的に保護することができる簡易な表面処理方法及び処理された物品に関するものである。
自動車等の塗装面を保護又は艶出しをするためにワックスを塗布することが広く行われている。一般にワックス塗布は、塗布直後は塗装面の艶を向上させる効果があることが知られているが、塗布後長期にわたって、初期の艶を維持することは困難であり、ワックス塗布を定期的に行う必要がある。しかしながら、ワックス塗布を繰り返すと塗装面に細かな傷がつくことがあるという問題点があった。
一方で、自動車等に塗膜が形成された塗装面は、上記したワックス塗布作業以外にも、洗車時の摩擦や雨、泥、砂塵等の外的要因により傷や細かいひび割れ等を生じる機会が多く、こうした欠陥部位を隠蔽し、目立たなくする簡便な処理方法が求められている。
上記した問題点に対して特許文献1には、自動車の塗膜表面を洗浄し、研磨剤を塗布してバフで仕上げた後、艶だし剤を塗布することによる光沢復元方法及び保護被膜の形成方法について記載されている。また、バフで仕上げる工程として、1〜4μmの平均粒径の粉体を含む研磨剤を用いて研磨し、0.1〜1μmの平均粒径の粉体を含む研磨剤を用いて研磨する最終仕上げ磨きをする方法が記載されている。しかしながら該方法は、研磨作業において研磨剤に含まれる粉体の大きさを段階的に徐々に小さくしていくことで塗膜に形成される研磨傷を肉眼で見えなくなるまでにし、十分な光沢が得られるまで研磨し続ける作業を含んでおり、長時間を要し重労働であった。また、上記艶だし剤塗布後の膜は、付着した汚れ成分が除去しにくいことがあった。
特開平9−187725号公報
本発明の目的は、塗膜面の表面処理方法において、研磨時間が削減でき、処理後の塗膜面が経時により汚れにくく、付着した汚れ成分を容易に除去できることが可能な塗膜面の表面処理方法を提案することである。
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討した結果、塗膜面を洗浄した後、該塗膜面に生成している傷の深さが特定範囲になるまで研磨した後、特定のオルガノポリシロキサン化合物を含有する特定の表面処理剤を塗布する工程を含む表面処理方法により本発明に到達した。
即ち本発明方法は、
1. (1)塗膜面を洗浄する洗浄工程、
(2)工程(1)で得られた洗浄された塗膜面を、該塗膜面に生成している傷の深さの平均値が0.1〜5μmの範囲内になるまで研磨剤(A)により研磨する研磨工程、及び
(3)工程(2)で得られた研磨された塗膜面上に、表面処理剤(B)を塗布する塗布工程を含む方法であって、該表面処理剤(B)が、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)を含有することを特徴とする塗膜面の表面処理方法、
上記方法を表面処理方法(I)とする。
2. (1)塗膜面を洗浄する洗浄工程、
(2)工程(1)で得られた洗浄された塗膜面を、該塗膜面に生成している傷の深さの平均値が0.1〜5μmの範囲内になるまで研磨剤(A)により研磨する研磨工程、
(3)工程(2)で得られた研磨された塗膜面上に、表面処理剤(B)を塗布する塗布工程及び
(4)工程(3)で得られた表面処理剤(B)が塗布された塗膜面を、該塗膜面の下り勾配の傾斜方向にほぼ平行な方向に拭く工程、
を含む方法であって、該表面処理剤(B)が、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)を含有することを特徴とする表面処理方法、
上記方法を表面処理方法(II)とする。
3. Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)が、ベンゼン環構造を有するものである1項または2項に記載の表面処理方法、
4. Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)が、3次元構造のオルガノポリシロキサン骨格及び直鎖状のオルガノポリシロキサン骨格を分子中に共に含有するオルガノポリシロキサン(a1)を含有する1項ないし3項のいずれか1項に記載の表面処理方法、
5. 表面処理剤(B)が、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)を処理剤(B)中に13重量%以上含有することを特徴とする1項ないし4項のいずれか1項に記載の表面処理方法、
6. 表面処理剤(B)が、さらに加水分解性シリル基を含有しないオルガノポリシロキサン(b)を含有し、成分(a)及び成分(b)の合計重量に対して、成分(a)の量が13〜99.9重量%、成分(b)の量が0.1〜87重量%の範囲内であることを特徴とする1項ないし5項のいずれか1項に記載の表面処理方法、
7. 加水分解性シリル基を含有しないオルガノポリシロキサン(b)が、分子量が200〜1,000の範囲内の、直鎖状ポリシロキサン及び/又は環状ポリシロキサンである6項に記載の表面処理方法、
8. 表面処理剤(B)が、さらにオルガノシリケート化合物(c)を含有することを特徴とする1項ないし7項のいずれか1項に記載の表面処理方法、
9. 表面処理剤(B)が、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキル基を含有する化合物及び炭素数が6以上の炭化水素基を含有するアルコキシシランよりなる群から選ばれる1種以上の化合物(d)をさらに含有する1項ないし8項のいずれか1項に記載の表面処理方法、
10. 表面処理剤(B)が、有機金属化合物を該表面処理剤(B)に対し0.1〜10重量%含有することを特徴とする1項ないし9項のいずれか1項に記載の表面処理方法、
11. 1項ないし10項のいずれか1項に記載の方法により処理された物品、
に関する。
本発明方法によれば、簡易な工程により塗膜の美観を復活させることができる。特に本発明に用いられる表面処理剤によれば、塗布作業性が良好であり、塗布後の膜の体積収縮が少ないので、研磨傷が残っているような塗膜に対して塗布した場合でも、塗りなおしをすることなく艶を付与し、傷を簡単に隠蔽することができ、しかも本発明に用いられる表面処理剤から形成される被膜は、汚れが付着しにくい性質を有し、汚れが付着しても容易に除去させることができるものである。
本発明の第1の表面処理方法(I)は、
(1)塗膜面を洗浄する洗浄工程、
(2)工程(1)で得られた洗浄された塗膜面を、該塗膜面に生成している傷の深さが0.1〜5μmの範囲になるまで研磨剤(A)により研磨する研磨工程、及び
(3)工程(2)で得られた研磨された塗膜面に、表面処理剤(B)を塗布する塗布工程を含む方法であって、該表面処理剤(B)が、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)を含有することを特徴とする表面処理方法である。
本発明の表面処理方法(I)が適用される塗膜面としては、例えば各種基材面に塗膜が形成されたものが挙げられ、塗装後の初期段階より光沢の低下や傷を有している状態であってもよい。
基材面としては、鉄、亜鉛、鉄/亜鉛合金等の金属;木材、コンクリート、石膏ボード、スレート、サイディング材、磁器タイル壁面、軽量気泡コンクリート、モルタル、レンガ、石材、ガラス等の無機基材;プラスチック;皮革;繊維等を挙げることができる。
上記基材面上に設けられる塗膜が形成された塗膜面としては、特に制限はないが、ソリッドカラー塗料を塗装することにより形成される上塗り塗膜、メタリック塗料を塗装することにより形成される上塗り塗膜、光干渉性塗料を塗装することにより形成される上塗り塗膜及びクリヤー塗料を塗装することにより形成される上塗り塗膜などが挙げられる。また、前記上塗り塗料から選ばれた2種以上の上塗り塗料を塗装することにより形成される複層塗膜であってもよい。また、上記上塗り塗膜としては硬化塗膜を形成することが望ましく、これら上塗り塗膜の下層に下塗り塗料又は中塗り塗料を塗装することにより形成される下塗り及び/又は中塗り塗膜を設けたものであってもよい。
塗膜面として具体的には、乗用車、トラック、バス、オートバイ、電車等の車両、航空機、建造物、家電製品などを挙げることができる。
また、本発明方法においては、塗膜面が、クリヤー塗膜面(最上層がクリヤー塗膜が形成された塗膜面である複層塗膜面も包含する)である場合において、後述の表面処理剤(B)による膜が該クリヤー塗膜面に生成した傷を目立たせなくすることができ、その効果を発揮することができる。
次いで表面処理方法(I)の各工程について順次説明する。
工程(1)
本発明方法において工程(1)は、塗膜面の表面に付着した、砂垢、土、鳥糞、油、水垢、花粉、油煙、カーボン、酸性雨、タール、鉄粉などの付着物を除去するために行われるものである。
具体的には例えば塗膜面を水で濡らした後、界面活性剤水溶液を用いて洗車用スポンジ等により該表面の付着物を除去する方法等を挙げることができる。また、塗膜面表面に鉄粉などの金属片が付着している場合においては、有機処理した粒子径が0.1〜4μm程度の粉体をポリブテン等の分散媒に分散させたクリーナー等を使用して該金属片を除去することが望ましい。
上記界面活性剤水溶液としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩や高級脂肪酸石ケン等のアニオン系活性剤やヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルやアルキルグルコシド等のノニオン系活性剤等の慣用成分を水に溶解させたものが挙げられる。
工程(2)
本発明方法において工程(2)は、塗膜面に生じている傷などの凹凸差を低減し、後述の表面処理剤(B)により凹部の傷埋めができる状態にまで表面を平滑化させるために行われるものである。本発明方法においては、塗膜面に生成している傷の深さの平均値が0.1〜5.0μm、特に0.5〜3μmの範囲内になるまで研磨することが望ましい。傷の深さの平均値が0.1μm未満では、研磨時間が多くなり、他方5.0μmを超えると、後述の表面処理剤(B)により傷を埋めることが困難となるので望ましくない。本明細書では、傷の深さは、表面粗さ測定器により測定した粗さ曲線から得られるJIS B0031に記載の算術平均粗さRaに準じて規定するものとする。
研磨に用いる研磨剤(A)としては、塗膜面の状態に応じて従来公知のサンドペーパーや細目コンパウンド、極細コンパウンド、超微粒子コンパウンド等のコンパウンド等が適宜使用できる。
該コンパウンドとしては、砥粒と水、石油系溶剤等を乳化剤を用いて乳化させた液状、又はペースト状のものを挙げることができ、砥粒としてはアルミナやカオリン、硅石粉等従来公知のものが制限なく使用できる。
上記コンパウンドを用いて研磨する際には、バフ掛けを行うことが望ましく、該バフとしては一般に市販している羊毛バフ、スポンジバフ、タオルバフ等を使用することができ、これらは塗膜面表面の劣化状態や傷の状態によって使い分けることができる。このとき、バフの回転速度は、1000〜2000rpmが好適である。
以上の研磨工程が終了した時点で塗膜面を洗い流し、研磨された塗膜片や余分に付着している研磨剤(A)等を洗い流し、表面に付着物のない状態にすることが望ましい。また、必要に応じて表面に付着した手垢等の油成分等を除去するための脱脂工程を行ってもよい。
工程(3)
本発明方法において、工程(3)は、後述の表面処理剤(B)を用いて、研磨された塗膜面の研磨傷を隠蔽し、艶を付与させ、保護被膜を形成するために行うものである。
次に、本発明方法に用いられる表面処理剤(B)について説明する。
表面処理剤(B)は、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)を含有することを特徴とする。該成分(a)により、工程(2)の後の研磨傷を埋め、該傷を目立たせなくすることができる。
Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)
Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)としては、従来公知のものが制限なく使用でき、その製造方法としては例えば、分子中にSi−C結合を含有するオルガノハロシランを加水分解縮合させるとともにアルコールによってアルコキシル化する方法;分子中にSi−C結合を含有するオルガノアルコキシシランを加水分解縮合させる方法などが挙げられる。
これらの方法としては具体的には、下記式(1)〜(3)で表されるSi−C結合を含有するオルガノシラン化合物から選ばれる1種以上を含むオルガノシラン化合物を原料として、種々条件で加水分解縮合するものである。
Figure 2005334688
上記式(1)〜(3)において、R1は、同一又は異なって、置換もしくは非置換の炭化水素基、重合性不飽和基であり、Xは、同一又は異なって、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子を表す。
1として具体的には、同一又は異なって、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、n−ヘプチル基、i−ヘプチル基、n−オクチル基、i−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−オクタデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基;ビニル基、アリル基、i−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−シクヘキセニル基、3−シクヘキセニル基、2−ビニルシクロヘキシル基、3−ビニルシクロヘキシル基、4−ビニルシクロヘキシル基等のシクロアルケニル基、2−ビニルフェニル基、3−ビニルフェニル基、4−ビニルフェニル基、2−アリルフェニル基、3−アリルフェニル基、4−アリルフェニル基、3−アリルオキシプロピル基、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル基等の重合性不飽和基;3−アミノプロピル基等のアミノアルキル基;3−グリシドキシプロピル基等のグリシドキシアルキル基等を挙げることができる。
一方、Xとしては、同一又は異なって、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、i−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、i−ヘキシルオキシ基、フェノキシ基等のアルコキシ基;塩素、臭素、フッ素等のハロゲン;等が挙げられる。
上記式(1)〜(3)で表されるオルガノシラン化合物の具体例としては、トリメチルメトキシシラン等のモノアルコキシシラン;ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等のジアルコキシシラン;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等のトリアルコキシシラン;ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン等のオルガノハロシラン;等を挙げることができる。
本発明において、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)は、一般に、式(1)及び/又は式(2)で表されるオルガノシラン化合物を原料の主成分とすることにより製造される、3次元構造を有しているオルガノポリシロキサンであることが望ましい。また、被膜の硬さ、可とう性、耐曲げ性などを調整するべく、式(3)及び/又は式(4)で表されるオルガノシラン化合物を原料として適宜混合せしめることもできる。
上記式(4)で表されるオルガノシラン化合物としては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラフェノキシシラン等のテトラアルコキシシラン;テトラクロロシラン等のテトラハロシラン等を挙げることができる。
また、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)は、式(2)で表される2官能性のオルガノシラン化合物を原料の主成分とすることにより製造される、直鎖状の構造を有しているオルガノポリシロキサンであってもよい。
Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)において、加水分解性シリル基としてのケイ素原子に結合したアルコキシ基、即ちアルコキシシリル基は、空気中の湿気や水分等で加水分解され、シラノール基となり、シラノ−ル基同士の縮合反応が常温で進行することが知られている。本発明においては、常温における被膜の乾燥性ならびに形成される被膜の強度及び塗布作業性から、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)として、重量平均分子量が200〜30,000、好ましくは300〜25,000の範囲内の3次元構造を有するオルガノポリシロキサンが望ましい。尚、本明細書において、重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した重量平均分子量をポリスチレンの重量平均分子量を基準にして換算した値である。
また、表面処理剤(B)による被膜が、耐汚染性又は汚れ除去性を発揮せしめるためには、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)が置換基としてメチル基を有していることが望ましく、また、該オルガノポリシロキサン(a)のメチル基濃度が20mol%以上、好ましくは40mol%以上であることが望ましい。
本明細書においてオルガノポリシロキサン(a)のメチル基濃度は、下記式に基づいて算出することができる。
オルガノポリシロキサン(a)のメチル基濃度(mol%)=(n2/n1)×100
n1:オルガノポリシロキサン(a)の置換基Rの合計モル数、n2:置換基Rにおけるメチル基のモル数
本発明方法においては、工程(2)の後の研磨傷を目立たせなくさせることを目的として該Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)は、屈折率が1.39〜1.55好ましくは1.45〜1.55の範囲内であることが望ましい。本明細書において、屈折率は、JIS K 0062 に準拠し、アッベ屈折率計で測定したものである。
また、隠蔽後の傷跡を目立たせなくさせることを目的として、該Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)は、ベンゼン環構造を含有することが望ましい。
また、本発明においてSi−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)は、塗り伸ばし性と傷埋め性、付着した汚れを除去しやすい効果が向上することから、3次元構造を有するオルガノポリシロキサン骨格及び直鎖状のオルガノポリシロキサン骨格を分子中に共に含有するオルガノポリシロキサン(a1)を含有することが望ましい。
直鎖状のオルガノポリシロキサン骨格としては、下記式(5)で表される構造を挙げることができる。
Figure 2005334688
式(5)において、jは、2〜1,000の整数を表し、Rは、同一または異なって、置換もしくは非置換の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、飽和基であっても不飽和基であってもよく、例えば、同一又は異なって、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、n−ヘプチル基、i−ヘプチル基、n−オクチル基、i−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−オクタデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基、3−アミノプロピル基等アミノアルキル基;3−グリシドキシプロピル基等のグリシドキシアルキル基等を挙げることができ、特にメチル基が好適である。
上記3次元構造を有するオルガノポリシロキサン骨格及び直鎖状のオルガノポリシロキサン骨格を分子中に共に含有するオルガノポリシロキサン(a1)の製造方法としては、例えば、(1)分子中にアルコキシ基及び重合性不飽和基を含有する3次元構造を有するオルガノポリシロキサンと、両末端にSi-H基を含有する直鎖状のオルガノポリシロキサンとを反応させる方法、或いは、(2)分子中にアルコキシ基及びSi−H基を含有する3次元構造を有するオルガノポリシロキサンと、両末端に重合性不飽和基を含有する直鎖状のオルガノポリシロキサンとを反応させる方法などが挙げられる。
重合性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、i−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等のアルケニル基;2−シクヘキセニル基、3−シクヘキセニル基、2−ビニルシクロヘキシル基、3−ビニルシクロヘキシル基、4−ビニルシクロヘキシル基等のシクロアルケニル基;2−ビニルフェニル基、3−ビニルフェニル基、4−ビニルフェニル基等のビニルフェニル基;2−アリルフェニル基、3−アリルフェニル基、4−アリルフェニル基などのアリルフェニル基;3−アリルオキシプロピル基、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル基が挙げられ、中でもSi−H基との反応性からビニル基が望ましい。
上記(1)及び(2)の反応においては、定法に従い、必要に応じてヘキサン、ペンタン、トルエン、キシレンなどの有機溶媒の存在下で、Ni、Rh、Pd、Pt等の金属単体やその化合物、錯体を触媒としてヒドロシリル化反応をすることができる。
上記(1)及び(2)の反応において、未反応の直鎖状のオルガノポリシロキサンの量を最小限にし、目的とする化合物をゲル化することなく得るためには、直鎖状のオルガノポリシロキサンの官能性基(Si−H基又は重合性不飽和基)に対して3次元構造を有するオルガノポリシロキサンの官能性基(重合性不飽和基又はSi−H基)を過剰量となるようにすることが望ましい。
上記オルガノポリシロキサン(a1)の含有割合としては、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)中に、1〜60重量%、好ましくは3〜50重量%であることが汚れ除去性、硬化性(指触乾燥性)などの点から望ましい。
本発明において、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)としては、「SR2406」、「SR2410」、「SR2420」、「SR2416」、「SR2402」、「AY42−161」(以上東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、「FZ−3704」、「FZ−3511」(以上日本ユニカー社製)、「KC-89S」、「KR−500」、「X−40−9225」、「X−40−9246」、「X−40−9250」、「KR−217」、「KR−9218」、「KR−213」、「KR−510」、「X−40−9227」、「X−40−9247」、「X−41−1053」、「X−41−1056」、「X−41−1805」、「X−41−1810」、「X−40−2651」、「X−40−2308」、「X−40−9238」、「X−40−2239」、「X−40−2327」、「KR−400」、「X−40−175」、「X−40−9740」(以上信越化学工業株式会社製)などの市販品が適用可能である。
上記Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)は、処理剤(B)中に13重量%以上、好ましくは20重量%以上含有されることが望ましい。
加水分解性シリル基を含有しないオルガノポリシロキサン(b)
本発明方法において、表面処理剤(B)は、加水分解性シリル基を含有しないオルガノポリシロキサン(b)を含有することが望ましい。該成分(b)により、塗り伸ばし性を向上させ、形成被膜を均一化させることができるものである。本発明方法において加水分解性シリル基を含有しないオルガノポリシロキサン(b)は、それ自体実質的に加水分解縮合しないものであり、塗り伸ばし性の点から、分子量が、200〜1,000、好ましくは300〜700の範囲内であることが好適であり、例えば、下式(6)或いは下式(8)で表される、直鎖状或いは環状のオルガノポリシロキサン化合物を含有することが望ましい。
上記直鎖状ポリシロキサン化合物としては、下式(6)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2005334688
は、同一又は異なって、置換もしくは非置換の炭化水素基を表し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、3−アミノプロピル基等のアミノアルキル基;3−グリシドキシプロピル基等のグリシドキシアルキル基等を挙げることができ、中でも炭素数が1〜3のアルキル基、特にメチル基が好適である。Yは炭素数1〜18の置換もしくは非置換のアルキル基又は下記式(7)で表されるポリオキシアルキレン基を表し、Yがアルキル基である場合には、例えば、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、n−ヘプチル基、i−ヘプチル基、n−オクチル基、i−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基などが挙げられ、中でも炭素数が6〜9のアルキル基が望ましい。k1は1〜8の整数を表し、k2は1〜8の整数を表す。上記式(6)で表される化合物において、本発明の表面処理剤の塗り伸ばし性が優れることから、k1及びk2が共に1であることが望ましい。
−O−(CHR−CH-O)k3−R´(7)
k3は1〜20、好ましくは2〜20の整数を表し、Rはメチル基又は水素原子を表す。R´は、水素原子、炭素数が1〜3の置換もしくは非置換のアルキル基を表し、特に水素原子、メチル基が好適である。
上記式(6)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン化合物において、Yとして炭素数1〜18の置換もしくは非置換のアルキル基又はポリオキシアルキレン基を導入せしめることにより、上記化合物の親水・疎水性の程度を制御することができ、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)や後述の各種成分との相溶性や、処理膜の付着性向上に役立つことができる。
上記オルガノポリシロキサン(b)として用いうる環状ポリシロキサン化合物としては、下記式(8)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2005334688
は、同一又は異なって、置換もしくは非置換の炭化水素基を表し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、3−アミノプロピル基等のアミノアルキル基;3−グリシドキシプロピル基等のグリシドキシアルキル基等を挙げることができ、中でも炭素数が1〜3のアルキル基、特にメチル基が好適である。lは3〜10の整数を表す。好適な環状ポリシロキサン化合物として具体的には、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどのメチルシクロポリシロキサンなどを挙げることができる。
上記例示の化合物は単独であってもよいし、複数組み合わせたものであってもよい。
上記加水分解性シリル基を含有しないオルガノポリシロキサン(b)としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、フェニルメチルポリシロキサンなどのポリシロキサン型のシリコーンオイル;ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン型シリコーンオイル、アルキル・ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン型シリコーンオイルなどの側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリエーテル変性シリコーンオイル;アルコール変性ジメチルポリシロキサン型シリコーンオイル;水酸基含有ジメチルポリシロキサン型シリコーンオイルなどのシリコーンオイル類であってもよく、これらは単独で、又は2種以上併用して用いることができる。
上記シリコーンオイル類は、粘度が10,000cSt(25℃)以下、好ましくは1〜3,000St程度の粘度を有するものが適当である。粘度はオストワルド粘度計で測定することができる。
本発明方法において、上記工程(2)で生成した研磨傷の傷埋め性及び塗布作業性の点から、成分(a)及び成分(b)を併用する場合の使用比率は両者の合計重量に対して、成分(a)の量が13〜99.9重量%、好ましくは16〜99.9重量%、さらに好ましくは30〜99.9重量%、さらに好ましくは50〜99.9重量%、さらに好ましくは60〜90重量%、成分(b)の量が0.1〜87重量%、好ましくは0.1〜84重量%、さらに好ましくは0.1〜70重量%、さらに好ましくは0.1〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%の範囲内であることが望ましい。
オルガノシリケート化合物(c)
本発明に用いられる表面処理剤(B)は、オルガノシリケート化合物(c)をさらに含有することができる。これにより、上記表面処理剤(B)による形成被膜の表面が降雨水等により経時で親水性に改質され、汚れにくくなるという利点がある。そのような目的で使用しうるオルガノシリケート化合物(c)としては、例えば下記式(9)で表される直鎖状の化合物を挙げることができる。
Figure 2005334688
式中、Rは、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、nは1〜100の整数を表す。該炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、n−オクチル基などのアルキル基や、フェニル基などのアリール基が好適である。特にRが炭素数1〜4のアルキル基のものが好ましい。オルガノシリケート化合物(c)としては、平均縮合度が2〜15のものが好適であり、該オルガノシリケート化合物(c)を900℃で焼成した際にシリカとなって残る該シリカの量が重量分率で20〜60重量%の範囲内となるまで縮合せしめたオルガノシリケート化合物が好適である。また、本発明におけるオルガノシリケート化合物(c)は、上記式(9)で表される直鎖状の縮合物以外に、分岐状或いは環状構造の縮合物を含んでいてもよい。該オルガノシリケート化合物(c)は、表面処理剤(B)に対して20重量%以下、好ましくは1〜15重量%の範囲内で含まれることが望ましい。
ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキル基を含有する化合物及び炭素数が6以上の炭化水素基を含有するアルコキシシランよりなる群から選ばれる1種以上の化合物(d)
上記表面処理剤(B)は、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキル基を含有する化合物及び炭素数が6以上の炭化水素基を含有するアルコキシシランよりなる群から選ばれる1種以上の化合物(d)を含有することができる。化合物(d)を配合せしめることにより、該表面処理剤(B)による形成被膜が撥水性又は滑水性に改質され、汚れ成分が付着しにくくなるという利点がある。ここで撥水性の被膜とは、水滴等をはじき易い被膜であることを意味し、滑水性の被膜とは、水滴等が流れ落ちやすい被膜であることを意味している。
ポリテトラフルオロエチレンとしては、平均粒子径が10μm以下の粒子状の形状を有しているものを挙げることができる。かかる形状であることにより、塗膜面などに対する傷埋め性を向上させることができる。該粒子状ポリテトラフルオロエチレンは、粒子状態(パウダー)のまま配合してもよいが、あらかじめ分散媒、分散剤および/又は分散樹脂と混合して分散した分散物として配合しても良い。尚、平均粒子径は、レーザー回折法による50%平均粒子径の値である。
パーフルオロアルキル基を含有する化合物としては、下式(10)で表されるパーフルオロアルキル基を含有するアルコキシシラン化合物を挙げることができる。
Figure 2005334688
は、同一又は異なって、炭素数が1〜4のアルキル基を表し、好ましくはメチル基を表し、m2は0〜4の整数を表し、m1は0〜12の整数を表し、aは1〜3、好ましくは3の整数を表す。
また、パーフルオロアルキル基を含有する化合物には、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキシド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物等のフッ素系界面活性剤も包含される。
炭素数が6以上の炭化水素基を含有するアルコキシシランとしては、下式(11)で表される化合物を挙げることができる。
(4-b)Si(OR (11)
は、同一又は異なって、炭素数が6以上の炭化水素基を表し、Rは、同一又は異なってアリール基、炭素数が1〜4のアルキル基を表す。bは1〜3好ましくは3の整数を表す。Rは、同一又は異なって、置換又は非置換の炭化水素基を表し、例えば、同一又は異なって、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、n−ヘプチル基、i−ヘプチル基、n−オクチル基、i−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−オクタデシル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基等を挙げることができる。Rとしては、同一又は異なって、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基;フェニル基などのアリール基;等を挙げることができ、特にメチル基が好適である。
上記化合物(d)は、単独で或いは複数を適宜選択して使用でき、表面処理剤(B)に対して30重量%以下、好ましくは、1〜30重量%、さらに好ましくは2〜25重量%の範囲内で含まれることが望ましい。
上記表面処理剤(B)においては、得られる形成被膜の硬化性を向上させるために、有機金属化合物を包含せしめることが望ましい。該有機金属化合物としては、ジアセチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジアセチル錫ジオクトエート、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエートなどの有機錫化合物;アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリ−n−ブトキシド、アルミニウムトリス(アセトアセテートエチル)、アルミニウムジイソプロポキシ(アセトアセテートエチル)、アルミニウムアセチルアセトネート等の有機アルミニウム化合物;チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノメチル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチル)、チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、テトラノルマルブチルチタネート等の有機チタン化合物;ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノメチル)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチル)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチル)、ジルコニウムノルマルプロピレート、ジルコニウムノルマルブチレート、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)等の有機ジルコニウム化合物;ナフテン酸亜鉛等の有機亜鉛化合物;オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト等の有機コバルト化合物;ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリフェニル、ホウ酸トリ(4−クロロフェニル)、ホウ酸トリヘキサフルオロイソプロピル等のホウ酸エステル等のホウ酸化合物等;が挙げられ、これらは単独でもしくは2種以上併用して使用できる。これらの中でも硬化性、易使用性から有機チタン化合物もしくは有機アルミニウム化合物が好適である。該有機金属化合物は、表面処理剤(B)に対し、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜7重量%含有させることが望ましい。
また、上記表面処理剤(B)は、貯蔵安定性の点から脱水剤を配合することが望ましい。該脱水剤としては、それ自体既知の脱水剤を使用することができ、具体的には、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムsec−ブチレート、テトラi−プロピルチタネート、テトラn−ブチルチタネート、ジルコニウムn−ブチレート、エチルシリケート、ビニルトリメトキシシラン等の金属アルコキシド類;オルソギ酸メチル、オルソギ酸エチル、オルソ酢酸メチル、オルソ酢酸エチル、オルソ酢酸イソプルピル、ジメトキシプロパンなどの有機アルコキシ化合物類;「アディティブTI」(商品名、住友バイエルウレタン社製)などの単官能イソシアネート類を挙げることができ、これらは単独でもしくは2種以上併用して使用できる。該脱水剤の配合割合は、一般に、表面処理剤(B)に対し0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜3重量%含有させることができる。
また、上記表面処理剤(B)は、塗布作業性と硬化速度を調整することを目的として有機溶剤を含有することができる。かかる有機溶剤として例えば、n−ヘキサン、n−オクタン、i−オクタン、n−ノナン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ミネラルスピリット等の脂肪族系有機溶剤;「スワゾール100」(丸善石油化学(株)製品)、石油エーテル、石油ベンゼン、石油ナフサ等の石油系有機溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系有機溶剤;酢酸ブチル等のエステル系有機溶剤等が挙げられ、これらは単独で、あるいは2種以上を併用して使用できる。
該有機溶剤は、一般に、上記表面処理剤(B)中に50重量%以下、好ましくは40重量%以下含有させることができる。
上記表面処理剤(B)は、必要に応じて被塗面と同じ色相を持った着色顔料、光輝性顔料、染料等の着色剤を包含させ、被塗面に応じて色相を調整することもできる。
また表面処理剤(B)には、さらに必要に応じてアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂等の改質用樹脂;光触媒活性を有する酸化チタン、亜鉛ウイスカ等の針状単結晶無機物粉体、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、コロイダルシリカ、樹脂粒子、表面調整剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、造膜助剤、イソシアネート化合物等の架橋剤等を適宜配合することができる。
上記表面処理剤(B)は、塗り伸ばし性及び工程(2)の際に生成した研磨傷等の傷埋め性の点から、動粘度が1〜300mm/s、好ましくは3〜250mm/sの範囲内であることが望ましい。本明細書において、動粘度とは、試料の温度を25℃にし、JIS K 2283 動粘度試験方法に準拠して、キャノン−フェンスケ型粘度計ホルダーを用いて該試料の流出時間を測定することにより算出した値である。
上記表面処理剤(B)の塗布方法としては、例えば上記表面処理剤をスポンジやクロス等の塗り広げ材などによって塗り広げる方法、スプレー塗装、ハケ塗装、浸漬塗装、ロール塗装等の従来公知の方法が挙げられ、その後必要に応じて余剰分を拭き取り材でふき取ることもできる。
上記塗り広げ材の材質としては、被塗面を傷つけず表面処理剤に侵されない材質であれば制限はなく、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル、綿、絹、麻、ウール、ポリウレタン、ナイロン等が挙げられ、これらは帯電防止剤が含まれていてもよい。形状としては適宜選択できるが、スポンジ状、クロス状、ネル状、フェルト状、フリース状等が挙げられる。また、拭き取り材としては、前記塗り広げ材の説明で列記したものと同様の材質、形状のものを適宜選択して使用できる。
また、乾燥条件としては、常温乾燥、強制乾燥、加熱乾燥のいずれであってもよい。本明細書では40℃未満の乾燥条件を常温乾燥とし、40℃以上で且つ80℃未満の乾燥条件を強制乾燥とし、80℃以上の乾燥条件を加熱乾燥とする。
本発明方法の第2の方法である表面処理方法(II)は、
(1)塗膜面を洗浄する洗浄工程、
(2)工程(1)で得られた洗浄された塗膜面を、該塗膜面に生成している傷の深さの平均値が0.1〜5.0μmの範囲内になるまで研磨剤(A)により研磨する研磨工程、
(3)工程(2)で得られた研磨された塗膜面上に、上記表面処理剤(B)を塗布する塗布工程及び
(4)工程(3)で得られた上記表面処理剤(B)が塗布された塗膜面を、該塗膜面の下り勾配の傾斜方向にほぼ平行な方向に拭く工程、
を含む表面処理方法である。
工程(1)、工程(2)及び工程(3)については、上記表面処理方法(I)で説明した内容と同様であるので、ここでは説明を省略する。
工程(4)
本発明における表面処理方法(II)において、工程(4)は、表面処理剤(B)による膜の表面状態を調整して該膜の汚れにくくする効果を向上させるために行うものである。表面処理剤(B)を塗布し、塗り広げた工程(3)の後、表面処理剤(B)が完全に硬化する前に、塗膜面の下り勾配の傾斜方向にほぼ平行な方向に、上記した拭き取り剤などで拭くことが望ましい。本明細書において、「下り勾配の傾斜方向」とは、塗膜面上の水滴が流れおちる方向を表し、例えば対象となる塗膜面が自動車車体である場合には、自動車車体に水滴を散布し、その水滴が流れ落ちる方向に従うことでその方向を知ることができる。また、本明細書において、「ほぼ平行」とは、基準となる下り勾配の傾斜方向に対して0〜±30°、好ましくは0〜±20°の範囲内の角度を有していてもよいことを示している。また、下り勾配の傾斜方向にほぼ平行な方向に沿って一方向へ拭く方法だけでなく、前記方向と逆の方向、もしくは往復して交互に拭いてもよい。
本発明の表面処理方法(I)及び/又は(II)によれば、塗膜面の艶など外観を復活させ、長期にわたって保護することができるが、必要に応じて該表面処理剤(B)による形成被膜上に従来公知の艶だし剤やワックス例えば水酸基含有シロキサンポリマー及びポリイソシアネート化合物を含有する滑水ワックス等のワックスや艶だし剤等を塗布してもよい。
次に実施例をあげて、本発明をより具体的に説明する。
実施例を記載する。
尚、「部」及び「%」は夫々「重量部」及び「重量%」を示す。
Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサンの製造
製造例1
3口フラスコにメチルトリメトキシシラン80部、ジメチルジメトキシシラン20部を加え、攪拌下0.05N塩酸水10部を滴下し、68℃で1時間加水分解縮合した。これを120℃まで加熱して副生メタノールを除き、ろ過を行なって加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサンAを得た。動粘度は200mm/s、屈折率は1.41であった。
製造例2
3口フラスコにメチルトリメトキシシラン80部、ジメチルジメトキシシラン20部を加え、攪拌下0.05N塩酸水10部を滴下し、68℃で2時間加水分解縮合した。これを120℃まで加熱して副生メタノールを除き、ろ過を行なって加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサンBを得た。動粘度は500mm/s、屈折率は1.41であった。
製造例3
3口フラスコにメチルトリメトキシシラン50部、ジメチルジメトキシシラン20部、フェニルトリメトキシシラン30部を加え、攪拌下0.05N塩酸水10部を滴下し、68℃で1時間加水分解縮合した。これを120℃まで加熱して副生メタノールを除き、ろ過を行なって加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサンCを得た。動粘度は250mm/s、屈折率は1.50であった。
製造例4
3口フラスコにメチルトリメトキシシラン108.8部、ジメチルジメトキシシラン18.0部、ジフェニルジメトキシシラン12.2部及び水12.0部からなる混合物を加水分解し、副生成したメタノールを減圧留去して加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサンDを得た。動粘度は200mm/s、屈折率は1.48であった。
製造例5
3口フラスコにメチルトリメトキシシラン85部、ビニルメチルジメトキシシラン15部を加え、攪拌下0.05塩酸水15部を滴下し、68℃で2時間加水分解縮合した。これを120℃まで加熱して副生メタノールを除き、濾過を行い、ポリオルガノシロキサンEを得た。
別の3口フラスコにポリオルガノシロキサンEを250部、直鎖状のジメチルシロキサン骨格を有する成分として両末端Si−H基のジメチルシロキサンオイル(注)125部、「CAT−PL−50T」(商品名、信越化学工業社製、Pt系触媒1.5部を加え、80℃で8時間、ヒドロシリル化反応を行い、これを120℃、10mmHgで2時間減圧処理し、濾過を行い、3次元構造を有するオルガノポリシロキサン骨格と直鎖状のジメチルポリシロキサン骨格を分子中に共に含有し、且つ加水分解性基を含有するオルガノポリシロキサンFを得た。動粘度は250mm/s、屈折率は1.41であった。
(注)ジメチルシロキサンオイル:H−[MeSiO]19−MeSi−Hを主成分とする
製造例6
3つ口フラスコにメチルトリメトキシシラン100gを加え攪拌下0.05N塩酸水10gを滴下し、68℃で2時間加水分解縮合した。これを120℃まで加熱して副生メタノールを除き、濾過を行い、加水分解性基を含有するオルガノポリシロキサンGを得た。動粘度は50mm/s、屈折率は1.41であった。
表面処理剤の製造
製造例7〜27
表1に記載の配合組成で各成分を配合して各表面処理剤(A1)〜(A21)を得た。
Figure 2005334688
(注1)ヘプタメチルオクチルトリシロキサン:式(6)において、Rがメチル基、Yがオクチル基、k1及びk2が共に1の化合物
(注2)「エチルシリケート40」:商品名、コルコート社製、テトラエトキシシラン縮合物、平均縮合度6、SiOとして40重量%を含有する状態までテトラエトキシシランを縮合させたもの
(注3)「エチルシリケート48」:商品名、コルコート社製、テトラエトキシシラン縮合物、SiOとして48重量%を含有する状態までテトラエトキシシランを縮合させたもの
(注4)「フルオンPTFEルブリカントL173J」:商品名、旭硝子株式会社製、ポリテトラフルオロエチレンパウダー。平均粒子径7μm
(*注)ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン:式(10)において、m1が7、m2が2、aが3、Rがメチル基である化合物。
比較例用の表面処理剤として下記表面処理剤(A22)、(A23)を使用した。
表面処理剤(A22):カルナバワックス
表面処理剤(A23):「フッソ99」(商品名、ソフト99社製、組成:炭化水素ワックス、フッソ変性ワックス、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、フッソ系樹脂、石油系溶剤)。
自動車ボディーへの表面処理剤の塗布
洗車やワックスがけによりキズが生成し劣化した、最上層にクリヤー塗膜が形成されている自動車外板に以下の方法で表面処理を行った。
(洗浄工程)
自動車外板を水で濡らした後、自動車用のシャンプー「ニューカーシャンプー」(商品名、ソフト99コーポレーション社製)と洗車用スポンジ等を用いて表面の油煙やほこり、チリなどの汚れを水洗した。その後、自動車外板表面に付着した鉄粉などの金属片をネンド状クリーナーを使用して除去した。
(研磨工程)
極細目コンパウンド「ハード1−L」(商品名、住友スリーエム株式会社製、液状コンパウンド)を自動車外板に塗布し、キズ深さがの平均値が1μmになるまでスポンジバフでバフがけした。傷深さは表面粗さ測定器により測定した。バフの回転数は1500RPMとした。この工程に約1時間を要した。
(表面処理剤塗布工程)
バフがけした自動車外板表面を水洗、乾燥後、該表面を「シリコンオフ」(商品名、関西ペイント株式会社製、脱脂剤)を用いて脱脂した。そして、上記各表面処理剤(A1)〜(A23)を「3M 仕上げクロス5350」(商品名、住友スリーエム社製、帯電防止糸含有極細繊維使用のクロス)を用いて夫々塗り伸ばした後、別の清浄な「3M 仕上げクロス5350」でむらがなくなるまでふき取った。
(仕上げ工程)
上記塗布工程後の各表面処理剤が乾燥硬化する前の状態で、別の清浄な「3M 仕上げクロス5350」で、自動車ボディーの雨筋ができる方向(例えば、ドア部、フェンダー部等の地面に対してほぼ垂直な垂直部は上から下へ、ルーフ部、ボンネット部等の地面に対してほぼ平行な平面部は車の進行方向に沿う方向)に拭き取った。
その後、各外板を屋内(気温25℃)で8時間放置し、試験体とし下記性能試験に供した。結果を表2に示す。
実施例22
実施例2において最後の仕上げ工程を除いた以外は実施例2と同様にして試験体を作成し、下記性能試験に供した。結果を表2に併せて示す。
比較例3
実施例2において、研磨工程において、傷深さが6μmになるまでバフがけする以外は、実施例2と同様の手順にて試験体を得た。結果を表2に併せてしめす。
Figure 2005334688
性能試験
(*1)仕上がり性(傷の隠蔽性)
各試験体を屋外の太陽光の下で目視観察し、各表面処理剤塗布前のキズが隠蔽されているかを下記基準で評価した。
◎:光沢が非常に良好であり、キズが全く見えない。○:光沢が良好であり、キズがほとんど見えない、△:光沢が良好であり、キズがわずかに見える、×:キズがほとんど隠蔽されていない
(*2)塗布作業性
各表面処理剤による塗布作業性を下記基準で評価した。
○:ムラなく容易に仕上がる、△:ムラなく仕上げるのが容易ではなく仕上げるのに多くの時間を要する、×:多くの時間をかけてもムラが残る
(*3)汚れ除去容易性
上記方法で得られた各試験体を屋外にさらに3ヶ月暴露した後、暴露後の各試験体の汚れの除去容易性について下記基準にて評価した。
◎:暴露後の試験体を水洗するだけで汚れがきれいに取れる、○:暴露後の試験体を水洗した後、クロスで汚れがきれいに拭き取れる、△:暴露後の試験体を水洗した後、クロスで拭いても汚れが僅かに残る、×:暴露後の試験体を水洗し、クロスで拭いても汚れが落ちにくい

Claims (11)

  1. (1)塗膜面を洗浄する洗浄工程、
    (2)工程(1)で得られた洗浄された塗膜面を、該塗膜面に生成している傷の深さの平均値が0.1〜5μmの範囲内になるまで研磨剤(A)により研磨する研磨工程、及び
    (3)工程(2)で得られた研磨された塗膜面上に、表面処理剤(B)を塗布する塗布工程を含む方法であって、該表面処理剤(B)が、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)を含有することを特徴とする塗膜面の表面処理方法。
  2. (1)塗膜面を洗浄する洗浄工程、
    (2)工程(1)で得られた洗浄された塗膜面を、該塗膜面に生成している傷の深さの平均値が0.1〜5μmの範囲内になるまで研磨剤(A)により研磨する研磨工程、
    (3)工程(2)で得られた研磨された塗膜面上に、表面処理剤(B)を塗布する塗布工程及び
    (4)工程(3)で得られた表面処理剤(B)が塗布された塗膜面を、該塗膜面の下り勾配の傾斜方向にほぼ平行な方向に拭く工程、
    を含む方法であって、該表面処理剤(B)が、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)を含有することを特徴とする表面処理方法。
  3. Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)が、ベンゼン環構造を有するものである請求項1または2に記載の表面処理方法。
  4. Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)が、3次元構造のオルガノポリシロキサン骨格及び直鎖状のオルガノポリシロキサン骨格を分子中に共に含有するオルガノポリシロキサン(a1)を含有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  5. 表面処理剤(B)が、Si−C結合及び加水分解性シリル基を含有するオルガノポリシロキサン(a)を処理剤(B)中に13重量%以上含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  6. 表面処理剤(B)が、さらに加水分解性シリル基を含有しないオルガノポリシロキサン(b)を含有し、成分(a)及び成分(b)の合計重量に対して、成分(a)の量が13〜99.9重量%、成分(b)の量が0.1〜87重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  7. 加水分解性シリル基を含有しないオルガノポリシロキサン(b)が、分子量が200〜1,000の範囲内の、直鎖状ポリシロキサン及び/又は環状ポリシロキサンである請求項6に記載の表面処理方法。
  8. 表面処理剤(B)が、さらにオルガノシリケート化合物(c)を含有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  9. 表面処理剤(B)が、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキル基を含有する化合物及び炭素数が6以上の炭化水素基を含有するアルコキシシランよりなる群から選ばれる1種以上の化合物(d)をさらに含有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  10. 表面処理剤(B)が、有機金属化合物を該表面処理剤(B)に対し0.1〜10重量%含有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の表面処理方法。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法により処理された物品。
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