JP3306075B2 - 表面処理剤 - Google Patents

表面処理剤

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JP3306075B2
JP3306075B2 JP07103691A JP7103691A JP3306075B2 JP 3306075 B2 JP3306075 B2 JP 3306075B2 JP 07103691 A JP07103691 A JP 07103691A JP 7103691 A JP7103691 A JP 7103691A JP 3306075 B2 JP3306075 B2 JP 3306075B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、表面処理剤に関し、詳し
くはガラスの擦り傷を遮蔽し、あるいはセメント系構造
材、さらにはゴム、皮革、プラスチック、木材などの表
面に撥水性を付与し、雨、空気中の埃、塵などの付着を
防ぐのに有用な表面処理剤に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】ガラス表面は硬く
て、傷が付きにくいが、一旦傷がつくとよく目立つとい
う欠点を有している。例えば、アルコール飲料や、清涼
飲料水などに用いられるガラスビンは洗浄して再使用さ
れるが、その洗浄工程や運搬、詰めなどの作業時に傷が
ついて、外観が損なわれるという問題があった。そのた
めカルナバワックスやジメチルシリコーンオイルをガラ
スビンの表面に塗工して、擦り傷を遮蔽するという方法
が知られている(特開昭59−102973号公報、特開昭59−
111947号公報、特開昭55−56040 号公報、特開昭57−17
863 号公報参照)。しかしこのように処理したガラスビ
ンは滑り易いために取扱いにくく、また汚れ易いという
問題があった。
【0003】一方、セメント系構造材は水滴、酸性雨、
紫外線、オゾンなどにさらされ、経時的に劣化するとい
う問題があった。そのためジメチルシリコーン系の処理
剤や、CH3SiO1.5 単位から成る化合物を水酸化ナトリウ
ムで水溶性化したシリコーンレジン系の処理剤で処理す
るという方法が知られている(特開昭63−69779 号公
報、特開平2−70787 号公報、特開平2−150477号公
報、特開平2−150490号公報)。しかし、この方法では
保護効果の持続性が十分でなく、特にジメチルシリコー
ン系の処理剤では埃、塵などの付着による汚染の問題が
あり、また前記のシリコーンレジン系の処理剤では、処
理の途中や直後に降雨があると処理表面が白化するなど
の問題があった。
【0004】またゴム、皮革、プラスチック、木材など
の成型品は、その表面が紫外線、オゾン、水分などによ
って経時的に変質するという欠点を有している。そのた
め酸化防止剤や紫外線吸収剤などを内部添加する方法
や、表面に各種塗料を塗工するという方法が取られてい
る。しかし経時的に効果が減少したり、塗装面の劣化に
より外観が損なわれるという欠点があった。また、ジオ
ルガノシロキシ単位を有するポリシロキサンを表面に処
理する方法も知られているが、前記と同様に埃、塵など
の付着による汚染の問題があった。
【0005】このような問題を解決するために、例えば
R2SiO 単位、SiO2単位およびR3SiO0.5単位から成るオル
ガノポリシロキサンを主剤とする表面処理剤が開示され
ているが(特公平2−9066号公報)、まだ十分な効果は
得られていなかった。
【0006】
【発明の目的】本発明は上記問題点を解決し、ガラスの
擦り傷の遮蔽、およびセメント系構造材さらにはゴム、
皮革、プラスチック、木材などの表面の保護に有用な表
面処理剤の提供を目的とする。
【0007】
【発明の構成】本発明者らは、上記の目的を達成するた
めに研究を重ねた結果、特定の比率のR1SiO1.5単位とR2
3SiO0.5 単位(式中、R1、R2は置換または非置換の1価
炭化水素基を表す)より成るシリコーン樹脂を主成分と
することにより、有用な表面処理剤が得られることを見
出し、特に、R1SiO1.5単位より成るシラノール基含有オ
ルガノポリシルセスキオキサンのシラノール基をトリオ
ルガノシリル基で封鎖したシリコーン樹脂を主成分とす
ることにより、有用な表面処理剤が得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の表
面処理剤は R1SiO1.5単位 50〜99モル% R2 3SiO0.5 単位 1〜50モル% (式中、R1、R2は置換または非置換の1価炭化水素基を
表す)より成るシリコーン樹脂を主成分とすることを特
徴とする。
【0008】ここで、R1、R2はそれぞれ互いに同一また
は相異なる置換または非置換の1価炭化水素基を表す。
R1、R2としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基などのア
ルケニル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;
シクロヘキシル基、シクロオクチル基などのシクロアル
キル基あるいはこれらの基の炭素原子に結合した水素原
子をハロゲン原子、シアノ基、アミノ基などで置換した
基、例えばクロロメチル基、3,3,3 −トリフルオロプロ
ピル基、シアノメチル基、γ−アミノプロピル基、N−
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基などが例
示される。合成のし易さ、原料の入手のし易さからは、
メチル基、エチル基、フェニル基が好ましく、撥水性か
らはメチル基、3,3,3 −トリフルオロプロピル基が、耐
久性からはメチル基、フェニル基、アミノ基含有基が好
ましい。R2 3SiO0.5 単位はR1SiO1.5単位50〜99モル%に
対して、1〜50モル%であることが必要で、1モル%よ
り少ないと本発明の効果が十分得られず、50モル%より
多いと、本発明の樹脂の合成が困難となる。好ましくは
R1SiO1.5単位80〜95モル%に対してR2 3SiO0.5 単位は5
〜20モル%である。
【0009】本発明のシリコーン樹脂は(A) R1SiO1.5
位より成るシラノール基含有オルガノポリシルセスキオ
キサン100 重量部に対して、(B) (R2 3Si)aZ(式中、a
は1または2を表し、Z はa が1のときは水素原子、水
酸基、加水分解性基を表し、a が2のときは-O-,-N(X)
-,-S-を表す。ここでX は水素原子、炭素数1〜4の1
価炭化水素基またはR2 3Si-を表す)で表されるシリコー
ン化合物5〜100 重量部を反応させることにより得られ
る。
【0010】ここでZ の加水分解性基としては、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、
ブトキシ基などのアルコキシ基;プロペノキシ基などの
アルケニルオキシ基;アセトキシ基、ベンゾキシ基など
のアシロキシ基;アセトンオキシム基、ブタノンオキシ
ム基などのオルガノオキシム基;ジメチルアミノキシ
基、ジエチルアミノキシ基などのアルガノアミノキシ
基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、シクロヘキ
シルアミノ基などのオルガノアミノ基、N−メチルアセ
トアミド基などのオルガノアミド基などが例示される。
原料の入手や反応の制御が容易なことからアルコキシ基
が好ましく、特にメトキシ基、エトキシ基が好ましい。
【0011】成分(A) のポリシルセスキオキサンは公知
の方法で合成でき、たとえばオルガノトリクロロシラン
やオルガノトリアルコキシシランを、過剰の水で加水分
解・縮合反応させることにより得られる。
【0012】成分(B) の(R2 3Si)aZ で表されるシリコー
ン化合物は、成分(A) のシラノール基をシリル化するも
のである。成分(B) としてはトリメチルシラン、トリエ
チルシランなどのハイドロジェンシラン;トリメチルク
ロロシラン、トリエチルクロロシラン、トリフェニルク
ロロシラン、CF3(CH2)2Si(CH3)Clなどのクロロシラン;
トリメチルシラノールなどのシラノール:トリメチルメ
トキシシラン、トリメチルエトキシシラン、
【0013】
【化1】
【0014】これらの中でも、反応の制御や未反応物の
除去が容易なことから、シラザン類やクロロシラン類が
好ましい。
【0015】成分(A) と成分(B) の反応は、シラノール
をシリル化する公知の方法で行うことができる。例えば
成分(B) がシラザンやクロロシランの場合は、成分(A)
と混合して加熱するだけで容易に反応は進行する。
【0016】成分(B) の使用量は成分(A) 100 重量部に
対して5〜100 重量部である。5重量部未満では十分な
シリル化ができず、反応中にゲル化したり得られたシリ
コーン樹脂の熱的安定性が損なわれる。又、100 重量部
より多いと未反応の成分(B)が過剰に残り、経済的に不
利であるばかりでなく、未反応の成分(B) を除くのに長
時間を要し好ましくない。
【0017】なお上記のシリル化反応はその反応温度を
制御したり副反応の脱水縮合反応を抑制するために有機
溶媒中で行うのが好ましい。このような有機溶媒として
は、トルエン、キシレン、ヘキサン、工業用ガソリン、
ミネラルスピリット、ケロシンなどの炭化水素系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶
剤、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどの塩素化炭化
水素系溶剤などがあげられる。
【0018】反応温度は特に制限はないが、好ましくは
室温から200 ℃の範囲において任意に定めればよい。反
応によって生成する塩酸、アンモニア、塩化アンモニウ
ム、アルコールなどは水洗により除去、もしくは溶媒と
同時に留去することができる。このような方法で得られ
るシリコーン樹脂は、一般に5℃以上の軟化温度を持っ
た熱可塑性樹脂である。本発明の表面処理剤としては50
℃以上の軟化温度を有するシリコーン樹脂を主剤として
使用することが好ましい。この場合軟化温度の異なるシ
リコーン樹脂を混合して50℃以上になるように調製して
使用してもよい。
【0019】本発明の表面処理剤は得られたシリコーン
樹脂を熱で溶融させてそのまま使用してもよいが、必要
に応じて有機溶媒の溶液として、さらに適当な界面活性
剤を用いてエマルジョンとし、使用してもよい。このよ
うな有機溶媒としては、特に制限はないが、入手の容易
さおよび経済性の点から、工業用ガソリン、ミネラルス
ピリット、ケロシン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、
キシレン、テトラヒドロフランなどがあげられる。また
特殊な溶剤として、ヘキサメチルジシロキサンやジメチ
ルシロキサンの環状化合物であるオクタメチルシクロテ
トラシロキサン(テトラマー)、デカメチルシクロペン
タシロキサン(ペンタマー)、ドデカメチルシクロヘキ
サシロキサン(ヘキサマー)などがあげられる。
【0020】またエマルジョンにするための界面活性剤
はアニオン型、カチオン型、ノニオン型のいずれでもよ
い。アニオン型としてはアルキルサルフェート、アルキ
ルホスフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル硫酸ナトリウムが、またノニオン型としてはポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ソルビタンモノエステル
などが例示される。これらは、得られたシリコーン樹脂
に対して、0.1 〜25重量%用いればよい。
【0021】本発明の表面処理剤はさらに鉱物油、天然
または合成ワックス、脂肪酸またはその金属塩、着色
剤、香料、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを添加しても
よい。
【0022】本発明の表面処理剤はガラスビン、セメン
ト系構造材、ゴム、皮革、プラスチック、木材などの成
型品の表面、さらにはアクリル塗料、ウレタン塗料、ポ
リエステル塗料、エポキシ塗料、塩化ビニル塗料、アク
リル・メラミン塗料、アルキッド・メラミン塗料などで
塗装された各種基材の塗装面の処理に使用される。
【0023】本発明の表面処理剤は、これらの基材に対
してスプレー塗装(ホットメルトスプレー塗装を含
む)、刷毛塗り、ディッピング、ロールコート、フロー
コートなどの方法で塗工することができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の表面処理剤は、各種基材に塗工
することによって、優れた撥水性を有し塵、埃などの付
着を防止する塗膜を形成し、基材に対汚染性を付与す
る。さらにこの塗膜はオゾン、酸素、窒素酸化物などに
対する保護効果を有し、各種基材の耐久性をも向上させ
る。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例をあげて説明する。な
お、実施例中の部は重量部を、%は重量%を表す。また
粘度は25℃の値を示す。
【0026】調製例1 メチルトリイソプロポキシシラン220 部(1モル)とト
ルエン150部をフラスコに仕込み、1%塩酸水溶液108
部を20分間かけて滴下し、該シランを加水分解した。滴
下40分後に攪拌を止め、分液後有機層を水洗して塩酸を
除去し、さらにトルエンを減圧留去して分子量12000で
軟化点115 ℃のシラノール基含有メチルポリシルセスキ
オキサンP−1を調製した。次に該シルセスキオキサン
100 部、トルエン200 部、トリメチルクロロシラン10部
およびヘキサメチルジシラザン50部をフラスコに仕込み
加熱攪拌を行なった。トルエンの還流温度で2時間加熱
攪拌後、反応によって生じたアンモニア、塩酸あるいは
それらの塩を水洗によって除去し、さらにトルエンを減
圧除去してトリメチルシリル化された、軟化点80℃のシ
リコーン樹脂A−1を得た。ここで、軟化点はJIS C 21
04の還球式軟化点測定法に準じて測定した。また分子量
はGPC(HLC-802U, 東ソー(株)製)を用いて(ポリスチ
レン換算の)分子量を測定した。
【0027】調製例2 0.5 %塩酸水溶液を使った他は、調製例1と同様にして
分子量2000のシラノール基含有メチルポリシルセスキオ
キサンP−2、および軟化点10℃のトリメチルシリル化
されたシリコーン樹脂A−2を得た。
【0028】調製例3 トリメチルクロロシランおよびヘキサメチルジシラザン
のかわりに、3,3,3 −トリフルオロプロピルジメチルク
ロロシランおよびビス〔3,3,3−トリフルオロプロピ
ル〕テトラメチルジシラザンを使った他は、調製例1と
同様にしてP−1を処理し、軟化点85℃のトリメチルシ
リル化されたシリコーン樹脂A−3を得た。
【0029】調製例4 メチルトリイソプロポキシシラン220 部(1.0 モル) の
かわりに、該シラン110 部(0.5モル) とフェニルトリク
ロロシラン 105.8部(0.5モル) を用い、1%塩酸水溶液
のかわりに水を用いた他は、調製例1と同様にして分子
量13000 で軟化点130 ℃のシラノール基含有オルガノポ
リシルセスキオキサンP−3および軟化点95℃のトリメ
チルシリル化されたシリコーン樹脂A−4を得た。
【0030】調製例5 メチルトリイソプロポキシシラン 220部(1.0 モル)の
かわりに、該シラン176 部(0.8モル) と3,3,3 −トリフ
ルオロプロピルトリクロロシラン46.3部(0.2モル) を用
い、1%塩酸水溶液のかわりに水を用いた他は、調製例
1と同様にして分子量8000で軟化点105 ℃のシラノール
基含有オルガノポリシルセスキオキサンP−4および軟
化点71℃のトリメチルシリル化されたシリコーン樹脂A
−5を得た。
【0031】実施例1 調製例1で得られたシリコーン樹脂A−1 50部と調製
例2で得られたシリコーン樹脂A−2 50部を熱溶融さ
せて軟化点60℃のシリコーン樹脂B−1を調製した。該
シリコーン樹脂10部と希釈溶剤としてのオクタメチルシ
クロテトラシロキサン(テトラマー)45部、エタノール
45部とさらにγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.
1 部を混合して本発明の表面処理剤を得た。組成を表1
に示す。この表面処理剤につき、以下の評価を行った。
紙やすりで擦り傷を付けたヘーズ値25のガラス板(厚さ
5mm)に本発明の表面処理剤をフローコートで塗装し
て、擦り傷の遮蔽効果をヘーズ値の変化より評価した。
またこの処理ガラス板を屋外に6か月間放置して、放置
後の外観およびヘーズ値を測定し耐久性を評価した。こ
こでヘーズ値の測定は直読ヘーズメーター(東洋精機製
作所(株)製)で測定した。またアルカリ洗浄をしたビ
ールビンに処理液をディップコートして1日室温で乾燥
した後、手で滑り性を評価した。結果を表2に示す。
【0032】実施例2 調製例4のシリコーン樹脂A−4を用いて表1に示した
組成で表面処理剤を調製し、実施例1と同様に評価を行
った。結果を表2に示す。
【0033】比較例1 粘度10,000cPのジメチルポリシロキサン(I) を用いて表
1に示した組成で表面処理剤を調製し、実施例1と同様
に評価を行った。結果を表2に示す。
【0034】比較例2 カルナバワックスを用いて表1に示した組成で表面処理
剤を調製し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表
2に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】実施例3〜5 表3に示した組成で実施例3〜5の表面処理剤を得た。
これらをモルタルにスプレーコートして室温で30分放置
後、塗装面に水を掛けて撥水状態を観察し、撥水性を評
価した。またスプレーコートしたモルタルを屋外に6か
月間放置して、放置後の外観および撥水性を測定し耐久
性を評価した。結果を表4に示す。
【0038】比較例3 粘度500,000cP のジメチルポリシロキサン(II)を用いて
表3に示した組成で表面処理剤を調製し、実施例3と同
様に評価を行った。結果を表4に示す。
【0039】比較例4 CH3SiO1.5 単位からなるメチルポリシルセスキオキサン
のゲル状物を水酸化ナトリウム水溶液に溶解させた表面
処理剤(TSW870, 東芝シリコーン(株)製)を用いて、
実施例3と同様に評価を行った。結果を表4に示す。
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】実施例6 調製例4のシリコーン樹脂A−4 40部とポリシルセス
キオキサンP−310部とヘキサン50部からなる溶液100
部に、ノニルフェニルエーテル系の界面活性剤(I)(ニッ
コールOP5,日光ケミカルズ(株)製)3部と界面活性
剤(II)(ニッコールOP10,日光ケミカルズ(株)製)5
部と水200 部を加え、乳化機を用いてO/W型のエマル
ジョンを調製した。これを水700 部で希釈して表面処理
剤W−1を得た。これに木片を30分間浸漬し、さらに室
温で1週間乾燥させて試験片を作成した。これを屋外放
置期間を3か月間として、実施例3と同様な評価を行っ
た。結果を表6に示す。
【0043】実施例7〜9 表5に示した組成で実施例7〜9の表面処理剤を調製
し、実施例6と同様に評価した結果を表6に示す。
【0044】比較例5 粘度100cP のジメチルポリシロキサン(III) を用いて、
実施例6と同様に評価した。結果を表6に示す。
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】実施例10〜12 表7に示した組成で実施例10〜12の表面処理剤を得た。
それらを自動車用タイヤのゴム部分にスプレーコートし
て、実施例3と同様に撥水性及び耐久性を評価した。結
果を表8に示す。
【0048】比較例6 比較例3で用いた粘度500,000cP のジメチルポリシロキ
サン(II)を用いて、実施例10と同様に評価した。結果を
表8に示す。
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−233164(JP,A) 特開 昭57−83563(JP,A) 特開 平4−96935(JP,A) 特開 平4−89877(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 183/04 - 184/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) R 1 SiO 1.5 単位より成る、軟化温度が50
    ℃以上であるシラノール基含有オルガノポリシルセスキ
    オキサン(式中、R 1 は置換または非置換の1価炭化水素
    基を表す) 100重量部に対して、 (B) (R 2 3 Si) a Z (式中、R 2 は置換または非置換の1価炭化水素基を表
    し、a は1または2を表し、Z はa が1のときは水素原
    子、水酸基、加水分解性基を表し、a が2のときは-O-,
    -N(X)-,-S-を表す。ここでX は水素原子、炭素数1〜4
    の1価炭化水素基またはR 2 3 Si-を表す)で表されるシリ
    コーン化合物 5〜100 重量部を反応させて得られる R1SiO1.5単位 50〜99モル% R2 3SiO0.5 単位 1〜50モル% (式中、R1、R2は置換または非置換の1価炭化水素基を
    表す)より成るシリコーン樹脂を主成分とする表面処理
    剤。
  2. 【請求項2】 成分(A) のオルガノポリシルセスキオキ
    サンの分子量が1000以上である請求項1記載の表面処理
    剤。
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