JP2003104372A - 傾転式箱型パレット - Google Patents

傾転式箱型パレット

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JP2003104372A
JP2003104372A JP2001305299A JP2001305299A JP2003104372A JP 2003104372 A JP2003104372 A JP 2003104372A JP 2001305299 A JP2001305299 A JP 2001305299A JP 2001305299 A JP2001305299 A JP 2001305299A JP 2003104372 A JP2003104372 A JP 2003104372A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吊り上げるだけで、扉が開き、荷の排出が簡
単かつ安全に行える傾転式箱型パレットを提供する。 【解決手段】 底板の両端部に側壁3が立設され、両側
壁の間には、背面壁11と扉12が配設される。扉12
は、左右両端部の上方と下方に外方へ突出する凸部1
8,19が取り付けられており、両側壁には凸部を案内
する案内溝20が設けられ、凸部18,19が案内溝2
0に位置することによって、扉12が上下にスライドで
きる。扉にフォークリフトのフォークを差し込むフォー
ク差込部が取りつけられ、側壁の角部にはワイヤ21を
取りつけるための吊り環が設置されている。吊り環5と
フォーク差込部11にワイヤを通し、ワイヤをつける
と、扉が移動するとともに、本体部が傾斜し、荷の排出
が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷の排出作業が容
易に行える傾転式箱型パレットに関する。
【0002】
【従来の技術】箱型パレットから荷の排出作業を行う場
合は、回転フォークリフトを利用し、フォークをハンガ
ーパレットの下方にあるフォーク挿入部に挿入し、フォ
ークを回転または傾斜することによって、持ち上げた箱
型パレットから荷を排出することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような排出方法では、荷を排出するときに、箱型パレッ
トの重心が、フォークから離れることになり、箱型パレ
ットを持ち上げて運搬するときより、フォーク先端にか
かる荷重が大となり、フォーク挿入部が破損しやすい。
あるいは大きなフォークリフトが必要である。また、荷
を排出した後も、フォークを操作し、箱型パレットを元
の状態に復帰させる必要があるので、作業は効率的では
ないという問題があった。
【0004】また、扉のある箱型パレットの場合、通
常、扉の上部が蝶板で、本体部と回転可能に連結し、扉
の開閉は下方に設置されているストッパを開放して行
う。このため、荷によって、ストッパに大きな荷重がか
かり、ストッパを解除するのに、大きな労力が必要とな
り、またこの操作は、扉の前で行われるので、安全性に
欠ける問題もあった。本発明は、上記従来の問題点に鑑
み、破損しにくい構造とし、かつ効率的に荷の排出作業
が行え、また作業員にとって、安全に作業が行える傾転
式箱型パレットを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、前
壁を上下にスライドする扉とし、前記扉および背部に吊
下げ紐の係合用の吊り環を取りつけ、吊下げることで扉
が上に自動的にスライドして開放するようにした。ある
いは、前記扉および背部にフォークリフトのフォーク差
込み用の係合環を取りつけ、リフトと同時に扉が上に自
動的にスライドして開放するようにした。
【0006】さらに、扉には、左右両端部の上下に凸部
を形成し、この凸部が両側壁の前側端に縦に形成された
案内溝に係合してスライドするようにした。さらに、扉
の下の凸部が案内溝の上端に達した時、扉の抜出しを制
限するためのストッパを前壁に取りつけた。
【0007】
【作用】これにより、扉の吊り環に吊り下げ紐であるワ
イヤーあるいは係合環にフォークを通し吊り上げること
で、扉および背部だけが吊下げられて、傾転式箱型パレ
ットの扉側が下方へ傾斜する。そのため扉は上方へスラ
イドし、上の凸部が案内溝から外れ、扉は回転して、扉
が開かれ、同時に傾転式箱型パレットも回転し、荷が排
出される。扉は、ストッパで抜出しが制限され、排出作
業中に、扉が外れることがない。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、図に基づいて、発明の実施
の形態を説明する。図1は傾転式箱型パレットの前面
で、図2は、側図を示す図である。基部は、底板1とそ
の両側に立設された側壁3a,3bで構成される。側壁
3a、3bは、枠材で、強度を増強してある。底板1と
側壁3a,3bとは、コーナーで、横断面がL型の連結
部材2a、2bにより連結される。連結部材2a,2b
は、側壁3a,3bの下側面と接する面にL字型の案内
溝が設けられ、側壁3a,3bに突設した連結ピンと係
合して連結する。連結部材2a,2bは、図3に示すよ
うに倒して折り畳むことができるようになっている。底
板1の下面には、キャスタ4が取りつけられている。
【0009】底板1は、図4に示すように、外枠6,7
と内枠8,9を有し、枠8と枠9を格子状にして、強度
の増強を図っている。枠の角部に、車輪を取りつけるた
めの取り付け材10を配設して、固定輪および回転自在
輪を取りつけできるようになっている。外枠6,7の角
に連結部材2a,2bが固定されている。底板1の上面
には、板が敷かれる。底板1上で側壁3a,3bの間
に、扉と背面壁を取りつけることができる。
【0010】図5は、背面壁11を取りつけた状態の傾
転式箱型パレットの背面図である。背面壁11は、フッ
ク11bで側壁3a,3bに取りつけられる。背面壁の
上端面にはフォークリフトのフォークが差し込める2つ
の係合環11aが固定されている。
【0011】図6は、扉を取りつけた状態の傾転式箱型
パレットの正面図である。扉12は、側壁3a,3bに
対して上下にスライド可能であり、側壁3a,3bの端
面には扉上部が上方より抜出し回転するときの回転角を
制限するストッパがボルトで固定されている。扉および
ストッパの詳細は後述する。扉の上端面にはフォークリ
フトの係合環12aである。傾転式箱型パレットは、フ
ォークリフトでも、吊下げできるが、クレーンで吊下げ
る場合は、側壁のコーナーにある吊り環5a,5bにワ
イヤを結んで行う。
【0012】図7は、図6のA−A断面図である。図8
は、図6のB−B断面図である。なお、図7、8は、一
部を破断し、拡大して示してある。背面壁11側では、
側壁3a,3bの両側の縦枠に、水平方向にリング15
が取り付けられ、これに対応した高さで背面壁11の外
側にもリング14が取り付けられ、内側の下方には当設
部材16が設けられ、背面壁11を内部から装着し、リ
ング14,15にフックをかけることによって背面壁1
1を側壁3a,3bに固定できる。
【0013】扉側12では、側壁3a,3bの両側の縦
枠に、側壁と同じ高さのL字鋼17が取りつけられ、案
内溝20が形成されている。扉12の両側に図9に示す
ように、扉12の上に案内溝20に案内されるピン状の
凸部18、下に凸部19が設置され、それぞれが案内溝
に案内されて、扉12が上下方向に移動することができ
る。扉12の外側に、ストッパ13がボルトによって側
壁3a,3bの縦枠に固定されている。
【0014】ストッパ13は、図10に示すように、断
面がL字型の支持部材13cの中央部に、同じL字型の
ストッパ部13aを溶接した断面F字型となっている。
支持部材13cの両端部には、側壁に取り付けるための
貫通穴13bが形成されている。なお、ストッパ部13
aは、例えば点線で示すように、支持部材13cの全幅
に亘る構成としてもよい。すなわち、ストッパ部13a
が、側壁3a、3bの縦枠の間に入ることができればよ
い。ストッパ13は、扉を取り外すときには影響を与え
ないが、荷を排出するときには、扉の抜出しを防止する
役割を果たす。
【0015】次に、ストッパの役割について説明する。
図11は、扉を外す場合の説明図である。図12は、荷
を排出する場合の説明図である。図11において、スト
ッパ13は、扉12の外側にあるので、扉を上下に垂直
にスライドする場合には影響しない。このため、
(a)。(b)、(c)に示すように、垂直に扉を取り
出すことができる。
【0016】一方、荷を排出するときには、図12に示
すように、上の凸部18が案内溝20から外れると、扉
が、未だ案内溝内にある下の凸部19を中心に回転す
る。しかし、荷を排出するときには、扉12がスライド
しながら、回転するので、下端部がストッパ13と当接
し、扉の回転角が制限されるとともに扉が側壁から外れ
ることができなくなる。ここでは扉の回転を中心に説明
してあるが、傾転式箱型パレットが荷量および自重で回
転するものである。
【0017】図13は、荷を排出する場合の状況説明図
である。側壁3aの両側にある吊り環5bおよび扉の上
部12aをワイヤ21で結び、傾転式箱型パレットを吊
り上げる。側壁3a,3bに対して、扉12がスライド
し、扉12が吊り上げられる。そして、上の凸部18が
案内溝20から抜出すと、扉が回転し、吊り上げに従っ
て、傾転式箱型パレットが回転し傾斜する。
【0018】その後は、扉がスライドしながら、傾斜が
進み、収容されている荷が排出される。図14に示すよ
うに、扉12が案内溝20に対し傾斜し、扉の下部がス
トッパ13に衝突し、扉の回転が停止し、扉の外れるこ
とが防止される。そして、荷を排出後に、ワイヤを下ろ
すと、扉は自重で戻り、最後に、外れている上の案内部
18を案内溝内に手で戻せば閉じ、再び荷を収納できる
状態になる。
【0019】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、吊り上
げるだけで、扉が自動的に開き、傾転式箱型パレット全
体が傾斜することにより、荷の排出が行える。従来と比
べると、大きな荷重を発生することなく荷の排出ができ
る。また作業員にとって、扉の開閉作業の必要が無く、
安全に作業が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明パレットの基部を示す正面図である。
【図2】本発明パレットの底板部分を示す右側面図であ
る。
【図3】側壁を折り畳んだ状態を示す図である。
【図4】底板の構成を示す図である。
【図5】背面壁を取りつけた状態で、背面壁から見た本
発明パレットの背面図である。
【図6】扉を取りつけた状態で、扉側から見た本発明パ
レットの正面図である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【図8】図6のB−B断面図である。
【図9】案内凸部の位置を示す図である。
【図10】ストッパを示す斜視図である。
【図11】扉を外す場合の説明図である。
【図12】荷を排出する場合の説明図である。
【図13】荷を排出する場合の状況説明図である。
【図14】ストッパと当接した状態の説明図である。
【符号の説明】
1 底板 2 連結部材 3 側壁 4 キャスタ 5 吊り環 11 背面壁 12 扉 13 ストッパ 18、19 凸部 20 案内溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱型パレットにおいて、 前壁が上下にスライドする扉となっており、前記扉およ
    び背部に吊下げ紐の係合用の吊り環およびあるいはフォ
    ークリフトのフォーク差込み用の係合環が取りつけられ
    ており、吊下げあるいはリフトと同時に扉が上にスライ
    ドして開放することを特徴とする傾転式箱型パレット。
  2. 【請求項2】 扉には、左右両端部の上下に凸部が形成
    され、この凸部が両側壁の前側端に縦に形成された案内
    溝に係合していることを特徴とする請求項1に記載の傾
    転式箱型パレット。
  3. 【請求項3】 扉の下の凸部が案内溝の上端に達した
    時、扉の抜出しを制限するためのストッパが前壁に取り
    つけられていることを特徴とする請求項1あるいは2に
    記載の傾転式箱型パレット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009298432A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Daiichi Kizai Kogyo Kk 傾転排出式箱型ハンガー
JP2021098536A (ja) * 2019-12-23 2021-07-01 株式会社日立物流 折畳み式コンテナ

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JP2009298432A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Daiichi Kizai Kogyo Kk 傾転排出式箱型ハンガー
JP2021098536A (ja) * 2019-12-23 2021-07-01 株式会社日立物流 折畳み式コンテナ
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