JP2003103562A - 金属インサート樹脂接合成形品の製造方法及び金属インサート樹脂接合成形品を有する圧力計の製造方法 - Google Patents

金属インサート樹脂接合成形品の製造方法及び金属インサート樹脂接合成形品を有する圧力計の製造方法

Info

Publication number
JP2003103562A
JP2003103562A JP2001301963A JP2001301963A JP2003103562A JP 2003103562 A JP2003103562 A JP 2003103562A JP 2001301963 A JP2001301963 A JP 2001301963A JP 2001301963 A JP2001301963 A JP 2001301963A JP 2003103562 A JP2003103562 A JP 2003103562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
metal
group
molded article
metal insert
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001301963A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Ishio
敦 石王
Michiyoshi Matsumoto
道吉 松本
Shunji Sato
俊二 佐藤
Hirobumi Kuwabara
寛文 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toray Industries Inc
Toyoda Koki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc, Toyoda Koki KK filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2001301963A priority Critical patent/JP2003103562A/ja
Publication of JP2003103562A publication Critical patent/JP2003103562A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属部品がインサートされた樹脂接合成形品
の製造に法において、金属・樹脂間の接合力が優れた樹
脂接合成形品を提供する。 【解決手段】 金属部品がインサートされた樹脂接合成
形品を製造する方法であって、インサートされる金属表
面をアルカリ性または酸性溶液で処理した後、更にシラ
ンカップリング剤で処理した金属部品を射出成形機の金
型にインサートして、熱可塑性樹脂材料を用いて射出成
形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属部品がインサ
ートされた樹脂接合成形品の製造方法に関し、更には金
属インサート樹脂接合成形品を有する圧力計の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】電気・自動車分野を中心に、幅広い産業
分野で金属部品をインサート成形した樹脂接合成形部品
が使用されている。このような樹脂接合成形部品は種々
あり、金属部品をインサートする目的も製品の機能・用
途などによっても異なるが、例えば、自動車などに使用
される圧力計などの各種センサー部品や家電製品等に使
用されるボタン式スイッチ部品などが挙げられる。これ
らの用途では、金属端子を射出成形用金型にインサート
し、樹脂で一体成形される。このとき、金属端子は成形
品の内・外部とを電気的に接続する働きがあるため、金
属端子の一部は樹脂成形品表面から露出するように成形
される。周知のように自動車部品は過酷な環境下で使用
され、特に電気・電子部品は水分や湿気などの影響を受
け易いため、それらが容易に内部に侵入しないようにす
る必要がある。しかしながら、金属と樹脂は一般的に接
着が困難であり、特に熱可塑性樹脂を用いた金属のイン
サート成形では、金属・樹脂間の接着性は殆ど得られ
ず、金属と樹脂との界面を通して水分や湿気が容易に内
部に侵入してしまう。
【0003】また、フープ状の銅製リードフレームを射
出成形用金型に順送してインサートし、樹脂で連続一体
成形される場合もある。このような部品の製造過程にお
ける問題点の一つに、ハンダ付け工程でのフラックスの
スイッチ内部への侵入がある。即ち、ハンダの付着性向
上剤として事前に金属端子部に塗布されたハンダフラッ
クスが、ハンダ時の熱で低粘度化し、その一部が金属と
樹脂の界面を伝わってスイッチ内部接点を汚染して電気
的接触不良を生じることがある。
【0004】特開昭61−113240号公報、特開平
3−69128号公報にはリード線等に接着剤を塗布
し、これを樹脂封止して接合性を改良する方法が開示さ
れており、また特開昭61−154135号公報には、
リード線に予めシランカップリング剤を塗布しておい
て、これを樹脂封止して接合性を改良する方法が開示さ
れているが、単に接着剤やシランカップリング剤を塗布
するのでは金属・樹脂間の接合力の点では不十分であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記問題の根本原因
は、元来、熱可塑性樹脂と金属との間に強い化学的相互
作用(化学結合等)を得ることは困難であるという点に
あり、従って単に射出成形金型内に熱溶融した樹脂を流
し込んでインサート金属を被覆しても、成形品の冷却過
程やその後の使用環境変化の中で樹脂・金属界面に極め
て微細な隙間が生じてしまうことを防ぐことは実質上困
難であった。
【0006】そこで、本発明の目的は、製造が容易で、
かつ過酷な環境変化の中でも部品内部の電気回路や電気
接点等を保護するのに充分な金属と樹脂との間の接合力
を確保できる金属インサート樹脂接合成形品の製造方法
および金属インサート樹脂接合成形品を有する圧力計の
製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる状況
に鑑み鋭意検討の結果、金属部品がインサートされた樹
脂接合成形品を製造する方法であって、予めインサート
される金属表面をアルカリ性または酸性溶液で処理した
後、更にシランカップリング剤で処理した金属部品を用
いて、これを射出成形機の金型にインサートして、熱可
塑性樹脂材料を射出成形することにより、金属・樹脂間
で高い接合力を有する金属樹脂接合成形品が容易に得ら
れることを見出し、本発明に至ったのである。
【0008】即ち、本発明は、下記金属インサート樹脂
接合成形品の製造方法および金属インサート樹脂接合成
形品を有する圧力計の製造方法に関するものである。
【0009】1.金属部品がインサートされた樹脂接合
成形品を製造する方法であって、インサートされる金属
表面をアルカリ性または酸性溶液で処理した後、更にシ
ランカップリング剤で処理した金属部品を射出成形機の
金型にインサートして、熱可塑性樹脂材料を用いて射出
成形することを特徴とする金属インサート樹脂接合成形
品の製造方法。
【0010】2.前記アルカリ性溶液がアミン溶液であ
ることを特徴とする上記第1項の記載の金属インサート
樹脂接合成形品の製造方法。
【0011】3.前記酸性溶液が無機酸の溶液であるこ
とを特徴とする上記第1項に記載の金属インサート樹脂
接合成形品の製造方法。
【0012】4.前記シランカップリング剤が、エポキ
シ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基、メルカプ
ト基、ウレイド基の中から選ばれた少なくとも1種の官
能基を有するアルコキシシランであることを特徴とする
上記第1〜3項のいずれかに記載の金属インサート樹脂
接合成形品の製造方法。
【0013】5.前記熱可塑性樹脂材料が、ポリアセタ
ール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチ
レンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンサルファイド
樹脂、ポリアミド樹脂、液晶性ポリエステル樹脂、ポリ
イミド樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂及び
ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂、A
BS樹脂からなる群の中から選ばれた少なくとも1種の
樹脂を主成分とする上記第1〜4項のいずれかに記載の
金属インサート樹脂接合成形品の製造方法。
【0014】6.前記熱可塑性樹脂材料が、エポキシ
基、カルボキシル基及びその塩、酸無水物基、アミノ
基、イソシアネート基から選ばれた少なくとも1種の官
能基を含有するオレフィン系共重合体を、全樹脂量の1
〜49重量%含有することを特徴とする上記第1〜5項
のいずれかに記載の金属インサート樹脂接合成形品の製
造方法。
【0015】7.被測定流体の圧力を圧力伝達媒体を介
して感圧素子に伝達し、該感圧素子に伝達された圧力の
大きさに応じて発生した電気信号を外部に出力する金属
部品がインサートされた樹脂接合成形品を有する圧力計
において、前記金属部品がインサートされた樹脂接合成
形品を上記第1〜6項のいずれかに記載の金属インサー
ト樹脂接合成形品の製造方法により製造することを特徴
とする圧力計の製造方法。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体的構成につ
いて詳しく述べる。
【0017】本発明で用いられるインサート金属の材質
には特に制限はないが、通常アルミニウム、銅、黄銅、
鉄、ニッケル、錫、亜鉛、コバルト、ジルコニウム及び
これらを組み合わせた公知の材料が用いられる。中でも
アルミニウム、アルミニウム合金が好適に用いられる。
【0018】本発明でインサートされる金属表面を処理
するのに用いられるアルカリ物質としては、水溶液でア
ルカリ性を示すものであれば特に制限はないが、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、及びト
リエタノールアミンなどの有機アミン類が挙げられ、中
でもトリエタノールアミンなどの有機アミン類が特に好
ましい。
【0019】本発明でインサートされる金属表面を処理
するのに用い得る酸性物質としては、水溶液で酸性を示
すものであれば特に制限はないが、塩酸、硝酸、リン
酸、硫酸などの鉱酸が特に好ましい。
【0020】処理液の濃度としては、0.05〜20重
量%の範囲が好ましく、0.1から15重量%の範囲が
特に好ましい。
【0021】処理温度は、通常、室温〜120℃の範囲
が選択され、50℃から100℃の範囲が特に好まし
い。
【0022】処理時間は、通常、1分から20時間の範
囲が選択され、5分〜10時間の範囲が好ましい。
【0023】つまり、アルカリ性または酸性溶液での処
理は、金属表面にシランカップリング材との反応に有利
な官能基(例として水酸基など)を生成させるためのも
のであり、この官能基により金属と熱可塑性樹脂は強固
に接合される。
【0024】かかるインサートされる金属表面のアルカ
リ性または酸性水溶液処理の前処理として、サンドブラ
スト、サンドペーパーなどによる物理的研磨処理を施す
ことは、より高い接合性を得る上で好ましい。またトル
エン、ベンゼン、クロロホルム、アセトンなどの有機溶
剤で脱脂処理を施すことも、より高い接合性を得る上で
好ましい。
【0025】本発明の処理剤として用いられるシランカ
ップリング剤としては、エポキシ基、アミノ基、イソシ
アネート基、水酸基、メルカプト基、ウレイド基の中か
ら選ばれた少なくとも1種の官能基を有するアルコキシ
シランであることが好ましい。
【0026】かかる化合物の具体例としては、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシシラン、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどの
エポキシ基含有アルコキシシラン化合物、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリエトキシシランなどのメルカプト基含有アルコキ
シシラン化合物、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシシラン、γ
−(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメトキシ
シランなどのウレイド基含有アルコキシシラン化合物、
γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−イ
ソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシア
ナトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナ
トプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナト
プロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプ
ロピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロ
ピルトリクロロシランなどのイソシアナト基含有アルコ
キシシラン化合物、γ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどのアミノ基含有アルコキ
シシラン化合物、およびγ−ヒドロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリエトキシシ
ランなどの水酸基含有アルコキシシラン化合物などが挙
げられる。なかでも、エポキシ基やアミノ基を有するア
ルコキシシランとメルカプト基を有するアルコキシシラ
ンを併用することが特に好ましい。
【0027】かかるシランカップリング剤処理液の濃度
としては、0.05〜50重量%の範囲が通常選択さ
れ、0.1〜20重量%の範囲が好ましい。
【0028】処理液は、水溶液でも良いが、シランカッ
プリング剤の溶解性を上げる意味で、エタノール、メタ
ノール、アセトンなどの水溶性有機溶剤を併用しても良
い。かかる溶剤を併用する場合の割合は、1〜70重量
%の範囲が選択され、5〜30重量%の範囲が好まし
い。
【0029】また用いられる水溶液のpHに特に制限は
無いが、エポキシ系シランカップリング剤を用いる場合
には、pH3〜6の範囲に調製することが好ましい。
【0030】次に、本発明で使用する熱可塑性樹脂材料
について説明する。本発明で使用する熱可塑性樹脂と
は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロ
ニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、ポリ塩化
ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ
フェニレンサルファイド樹脂、液晶性ポリエステル樹
脂、ポリイミド樹脂、シンジオタクチックポリスチレン
樹脂、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹
脂等を挙げることができ、更に好ましくは、成形加工が
容易で、かつ電気的・機械的特性に優れるポリアセター
ル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹
脂、ポリアミド樹脂、液晶性ポリエステル樹脂、ポリイ
ミド樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、ポリ
シクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂からなる
群の中から選ばれた少なくとも1種の樹脂を主成分とす
る熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
【0031】また、本発明で使用する熱可塑性樹脂材料
は、より優れた接合性を発現させる目的で、エポキシ
基、酸無水物基、カルボキシル基及びその塩から選ばれ
た少なくとも一種の官能基を含有するオレフィン系共重
合体を、全樹脂量の1〜49重量%、好ましくは2〜3
0重量%含有することが特に好ましい。
【0032】かかるエポキシ基含有オレフィン系共重合
体としては、側鎖にグリシジルエステル、グリシジルエ
ーテルなどを有するオレフィン系共重合体や、二重結合
を有するオレフィン系共重合体の二重結合部分を、エポ
キシ酸化したものなどが挙げられる。
【0033】かかるエポキシ基含有オレフィン系共重合
体のより具体的な態様としては、エポキシ基を有するモ
ノマーが共重合されたオレフィン系共重合体が挙げら
れ、特に少なくとも1種のα−オレフィンおよび少なく
とも1種のα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共
重合してなるエポキシ基含有オレフィン系共重合体が好
適に用いられる。
【0034】かかるα−オレフィンの具体例としては、
エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテ
ン−1、ヘキセン−1、デセン−1、オクテン−1など
が挙げられ、中でもエチレンが好ましく用いられる。ま
たこれらは2種以上を同時に使用することもできる。
【0035】一方、α,β−不飽和酸のグリシジルエス
テルとは、一般式
【化1】 (ここでRは水素原子または低級アルキル基を示す)で
示される化合物であり、具体的にはアクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル
などが挙げられ、中でもメタクリル酸グリシジルが好ま
しく用いられる。
【0036】かかるα−オレフィンおよびα,β−不飽
和酸のグリシジルエステルを共重合してなるオレフィン
系共重合体は、上記α−オレフィンとα,β−不飽和酸
のグリシジルエステルとのランダム、交互、ブロック、
グラフト共重合体のいずれの共重合様式であっても良
い。
【0037】α−オレフィンおよびα,β−不飽和酸の
グリシジルエステルを共重合してなるオレフィン系共重
合体におけるα,β−不飽和酸のグリシジルエステルの
共重合量は、目的とする効果への影響、重合性、ゲル
化、耐熱性、流動性、強度への影響などの観点から、
0.5〜40重量%、特に3〜30重量%が好ましい。
【0038】本発明においてエポキシ基含有オレフィン
系共重合体として、α−オレフィン(1)とα,β−不
飽和酸のグリシジルエステル(2)に加え、更に下記一
般式で示される単量体(3)を必須成分とするエポキシ
基含有オレフィン系共重合体もまた好適に用いられる。
【化2】 (ここで、R1 は水素または低級アルキル基を示し、X
は−COOR2 基、−CN基あるいは芳香族基から選ば
れた基であり、またR2 は炭素数1〜10のアルキル基
を示す)
【0039】かかるオレフィン系共重合体に用いられる
α−オレフィン(1)とα,β−不飽和酸のグリシジル
エステル(2)の詳細は上記と同様である。
【0040】一方、単量体(3)の具体例としては、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プ
ロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸
イソブチルなどのα,β−不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル、アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチ
レン、芳香環がアルキル基で置換されたスチレン、アク
リロニトリル−スチレン共重合体などが挙げられ、これ
らは2種以上を同時に使用することもできる。
【0041】かかるオレフィン系共重合体は、α−オレ
フィン(1)とα,β−不飽和酸のグリシジルエステル
(2)と単量体(3)のランダム、交互、ブロック、グ
ラフトいずれの共重合様式であっても良く、例えばα−
オレフィン(1)とα,β−不飽和酸のグリシジルエス
テル(2)のランダム共重合体に対し単量体(3)がグ
ラフト共重合したような、2種以上の共重合様式が組み
合わされた共重合体であっても良い。
【0042】かかるオレフィン系共重合体の共重合割合
は、目的とする効果への影響、重合性、ゲル化、耐熱
性、流動性、強度への影響などの観点から、α−オレフ
ィン(1)/α,β−不飽和酸のグリシジルエステル
(2)=60〜99重量%/40〜1重量%の範囲が好
ましく選択される。また単量体(3)の共重合割合は、
α−オレフィン(1)とα,β−不飽和酸のグリシジル
エステル(2)の合計量95〜40重量%に対し、単量
体(3)5〜60重量%の範囲(ただし(1)、(2)
および(3)の合計を100重量%とする)が好ましく
選択される。
【0043】カルボキシル基及びその塩、酸無水物基、
アミノ基、イソシアネート基を含有するオレフィン系共
重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−
ブテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレ
ン−ヘキセン共重合体、ポリブテン、エチレン−ビニル
アセテート共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエ
ン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソ
プレン、ブテン−イソプレン共重合体、SEBS、SB
S、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン
−メタクリル酸エステル共重合体などのポリオレフィン
系樹脂にマレイン酸無水物、琥珀酸無水物、フマル酸無
水物、アクリル酸、メタクリル酸、及びそのNa、Z
n、K、Ca、Mgなどの塩、アミノ基含有ビニル系モ
ノマー、イソシアネート基含有ビニル系モノマーなどが
共重合されたオレフィン系共重合体などが挙げられる。
【0044】かかるオレフィン系共重合体の共重合様式
には特に制限はなく、ランダム共重合体、グラフト共重
合体、ブロック共重合体などいずれの共重合体様式であ
っても良い。
【0045】本発明で用いる熱可塑性樹脂材料として
は、上記熱可塑性樹脂に加え、接合性を悪化させない範
囲において、従来公知の各種無機・有機充填剤、難燃
剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光安定剤、着
色剤、カーボンブラック、加工助剤、核剤、離型剤、可
塑剤等の添加剤を含有させたものであっても勿論かまわ
ない。
【0046】処理が施された金属部品を上記熱可塑性樹
脂材料を用いてインサート成形するためには、一般的に
射出成形装置が用いられる。本発明で使用する射出成形
装置は特殊なものではなく、一般に市販されている射出
成形機を用いることができる。本発明における成形方
法、成形条件に関して特に制限等はないが、インサート
成形における一般常識として、溶融樹脂がインサート金
属としっかり接触し、保圧力が十分にかかるように条件
を調整することが望ましい。
【0047】圧力計等のターミナルピンの表面をアルカ
リ性または酸性溶液で処理し官能基を表面に生成した
後、更にシランカップリング剤で処理し、熱可塑性樹脂
により射出成形する。ターミナルピン表面にシランカッ
プリング剤との反応に有利な官能基が生成されているの
で、ターミナルピンと熱可塑性樹脂との接合力は高くな
る。
【0048】ターミナルピンの相手部品であるコネクタ
本体を着脱し、ターミナルピンに外力を繰り返し作用さ
せても、ターミナルピンと熱可塑性樹脂の接合状態は維
持され緩むことはない。また、密着性がよくなるため、
液体の流出入が防止できる。
【0049】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明するが、
本発明の主旨を逸脱しない限り、本発明はこれら実施例
に限定されるものではない。
【0050】[接合力の測定用試験片の成形]金属片
(49×12×1.5mm)を金型内にインサートし、
その上に部分的に接合部を有するよう所定の樹脂(50
×12×3mm)を射出成形した。接合部の面積は12
mm×12mmである。成形には日精樹脂工業(株)社
製PS20E2ASE を用いた。成形条件は、射出時間15秒、
冷却時間10秒、1次射出圧力60%、射出速度35
%、充填時間0.5秒、保圧40%ととした。
【0051】金型温度はポリフェニレンサルファイド樹
脂の場合130℃、ポリアミド樹脂の場合80℃とし
た。シリンダー温度はPPS樹脂の場合300℃、ポリ
アミド樹脂の場合250℃とした。
【0052】[接合力の測定]引張試験機としてオート
グラフAG500を使用し、引張速度2mm/分、チャ
ック間距離40mmとして、23℃で金属・樹脂間の接
合力を測定した。
【0053】[樹脂の調製]樹脂としては以下のものを
使用した。
【0054】PA−1樹脂 乾燥したナイロン6(東レ(株)社製CM1010)7
0重量部、エチレン/ブテン共重合体に無水マレイン酸
を0.5重量%グラフト共重合した官能基含有オレフィ
ン系共重体10重量部、ガラス繊維(日本電気硝子社製
ECS03T-249/P、13μm直径、3mm長さ) 20重量
部をブレンドし、スクリュー型2軸押出機(池貝PCM
−30)を用い、シリンダー温度250℃、スクリュー
回転数150rpmの条件で運転中の押出機のフィーダ
ーに供給して溶融混練を行い、押し出しガットを冷却後
ペレタイザーでペレット化した。
【0055】PPS−1樹脂 ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ(株)社製M2
888)60重量部、エチレン/アクリル酸メチル/グ
リシジルメタクリレ−ト(64/30/6重量%)共重
合体10重量部、ガラス繊維(日本電気硝子社製ECS03T
-717/P 、13μm直径、長さ3mm)30重量部をブ
レンドし、スクリュー型2軸押出機(池貝PCM−3
0)を、シリンダー温度320℃、スクリュー回転数1
50rpmの条件で運転中の押し出し機のフィーダーに
供給して溶融混練を行い、押し出しガットを冷却後ペレ
タイザーでペレット化した。
【0056】実施例1 49×12×1.5mmのアルミ製試験片の片面を、6
00メッシュのサンドペーパーで研磨後、水中で超音波
洗浄機で洗浄した。その後、トルエン中で超音波洗浄機
で脱脂処理し、エタノール中に保管した。
【0057】この試験片をトリエタノールアミン1.2
重量%を含む水溶液(イオン交換水)中で95℃、4時
間処理した。超音波洗浄機を用いイオン交換水で水洗
後、イオン交換水中で保管した。
【0058】γ−アミノプロピルトリエトキシシランを
1重量%、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
を1重量%、エタノール20重量%をイオン交換水で希
釈した水溶液を準備し、上記試験片をこの溶液中に室温
で10分間浸漬後、110℃で10分乾燥した。
【0059】この試験片を用い上述の接合力の測定用試
験片の成形方法に従い、PA−1樹脂を用いて、接合力
測定試験片を作成し、上述の接合力の測定に従って測定
を行ったところ、接合強度5.5MPa、破断伸び2.
8%であった。
【0060】比較例1 49×12×1.5mmのアルミ製試験片の片面を、6
00メッシュのサンドペーパーで研磨後、水中超音波洗
浄機で洗浄した。その後、トルエン中で超音波洗浄機で
脱脂処理し、エタノール中に保管した。
【0061】γ−アミノプロピルトリエトキシシランを
1重量%、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
を1重量%、エタノール20重量%をイオン交換水で希
釈した水溶液を準備し、上記試験片をこの溶液中に室温
で10分間浸漬後、110℃で10分乾燥した。
【0062】この試験片を用い上述の接合力の測定用試
験片の成形方法に従い、PA−1樹脂を用いて、接合力
測定試験片を作成し、上述の接合力の測定に従って測定
を行ったところ、接合強度2.0MPa、破断伸び0.
2%であった。
【0063】比較例2 49×12×1.5mmのアルミ製試験片の片面を、6
00メッシュのサンドペーパーで研磨後、水中超音波洗
浄機で洗浄した。その後、トルエン中で超音波洗浄機で
脱脂処理し、エタノール中に保管した。
【0064】この試験片をトリエタノールアミン1.2
重量%を含む水溶液(イオン交換水)中で95℃、4時
間処理した。超音波洗浄機を用いイオン交換水で水洗
後、110℃で10分乾燥した。
【0065】この試験片を用い上述の接合力の測定用試
験片の成形方法に従い、PA−1樹脂を用いて、接合力
測定試験片を作成し、上述の接合力の測定に従って測定
を行ったところ、接合強度1.0MPa、破断伸び0.
1%であった。
【0066】実施例2 49×12×1.5mmのアルミ製試験片の片面を、6
00メッシュのサンドペーパーで研磨後、水中超音波洗
浄機で洗浄した。その後、トルエン中で超音波洗浄機で
脱脂処理し、エタノール中に保管した。
【0067】この試験片をトリエタノールアミン1.2
重量%を含む水溶液(イオン交換水)中で95℃、4時
間処理した。超音波洗浄機を用いイオン交換水で水洗
後、イオン交換水中で保管した。
【0068】β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシランを1重量%、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシランを1重量%、エタノール20
重量%を0.01モル%酢酸緩衝液で希釈した水溶液を
準備し、上記試験片をこの溶液中に室温で10分間浸漬
後、110℃で10分乾燥した。
【0069】この試験片を用い上述の接合力の測定用試
験片の成形方法に従い、PPS−1樹脂を用いて、接合
力測定試験片を作成し、上述の接合力の測定に従って測
定を行ったところ、接合強度6.5MPa、破断伸び
2.1%であった。
【0070】比較例3 49×12×1.5mmのアルミ製試験片の片面を、6
00メッシュのサンドペーパーで研磨後、水中超音波洗
浄機で洗浄した。その後、トルエン中で超音波洗浄機で
脱脂処理し、エタノール中に保管した。
【0071】β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシランを1重量%、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシランを1重量%、エタノール20
重量%を0.01モル%酢酸緩衝液で希釈した水溶液を
準備し、上記試験片をこの溶液中に室温で10分間浸漬
後、110℃で10分乾燥した。
【0072】この試験片を用い上述の接合力の測定用試
験片の成形方法に従い、PPS−1樹脂を用いて、接合
力測定試験片を作成し、上述の接合力の測定に従って測
定を行ったところ、接合強度2.8MPa、破断伸び
0.3%であった。
【0073】比較例4 49×12×1.5mmのアルミ製試験片の片面を、6
00メッシュのサンドペーパーで研磨後、水中超音波洗
浄機で洗浄した。その後、トルエン中で超音波洗浄機を
用い脱脂処理し、エタノール中に保管した。
【0074】この試験片をトリエタノールアミン1.2
重量%を含む水溶液(イオン交換水)中で95℃、4時
間処理した。超音波洗浄機を用いイオン交換水で水洗
後、110℃で10分乾燥した。
【0075】この試験片を用い上述の接合力の測定用試
験片の成形方法に従い、PPS−1樹脂を用いて、接合
力測定試験片を作成し、上述の接合力の測定に従って測
定を行ったところ、接合強度1.5MPa、破断伸び
0.1%であった。
【0076】実施例3 49×12×1.5mmのアルミ製試験片の片面を、6
00メッシュのサンドペーパーで研磨後、水中超音波洗
浄機で洗浄した。その後、トルエン中で超音波洗浄機で
脱脂処理し、エタノール中に保管した。
【0077】この試験片をリン酸1wt%水溶液(イオ
ン交換水)中で70℃、1時間処理した。超音波洗浄機
でイオン交換水で水洗後、イオン交換水中で保管した。
【0078】β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシランを1重量%、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシランを1重量%、エタノール20
重量%を0.01モル%酢酸緩衝液で希釈した水溶液を
準備し、上記試験片をこの溶液中に室温で10分間浸漬
後、110℃で10分乾燥した。
【0079】この試験片を用い上述の接合力の測定用試
験片の成形方法に従い、PPS−1樹脂を用いて、接合
力測定試験片を作成し、上述の接合力の測定に従って測
定を行ったところ、接合強度5.5MPa、破断伸び
1.5%であった。
【0080】実施例4 図1に本発明の実施例としての圧力計100を例示す
る。本圧力計100は、金属より成形されたセンサハウ
ジング3と、コネクタハウジング1とが、センサハウジ
ング3の端部3aを曲げる所謂カシメによって組み立て
られている。1aは、コネクタハウジング1の首部、1
bは、コネクタハウジング1に設けられた差し込み接続
用のストッパーである。
【0081】コネクタハウジング1は、ターミナルピン
2a,2bを挿入してインサート成形した熱可塑性樹脂
の成形品からなり、本発明を適用したものである。コネ
クタハウジング1の首部1aの下方に位置するコネクタ
ハウジング1の肩部1cは、コネクタハウジング1を補
強するリング形状の金属プレート10より構成されてい
る。感圧素子5に接続されたターミナルピン2a,2b
は、金属プレート10の抜き穴を通ってコネクタハウジ
ング1の上部にまで伸びている。符号8は、Oリング
(気密部材)を示している。
【0082】圧力導入孔3bには、被測定流体が満たさ
れ、この圧力導入孔3bより入力された圧力は、ダイヤ
フラム7、封入液(圧力伝達媒体)13等を経由して、
感圧素子5に伝達されるようになっている。感圧素子5
の端子と各ターミナルピンの突起部2yとの間にはボン
ディングワイヤ12が接続されている。そのため、感圧
素子5は、圧力の大きさに応じた電気信号をボンディン
グワイヤ12を経由して各ターミナルピンに出力でき
る。このボンディングワイヤ12には、圧力計100の
用途や構成等に応じて、通常、金又はアルミニウムが使
用される。
【0083】コネクタハウジング1の略円輪形の平頂部
1dは、ダイヤフラム7に最も接近した所に位置し、こ
の平頂部1dに囲まれた傾斜部1e等によって形成され
る空間の内部には、封入液13が封入される。そして、
ターミナルピン2a,2bとコネクタハウジング1の両
方に接する様にシール材14が配置されている。
【0084】ターミナルピン2a,2bは黄銅や黄銅に
ニッケルめっき、金めっきを被覆した金属が一般的であ
るが、アルミニウムまたはアルミニウム合金またはアル
ミニウム合金によるコーティング、クラッディング、溶
射などの被覆した金属を用いても好適である。しかし、
ターミナルピン2a,2bの材質はこれに限定されるも
のではない。
【0085】ターミナルピン2a,2bを前述した実施
例1〜3のいずれか1例に示す方法で処理した後、ター
ミナルピン2a,2bを射出成形機にインサートして熱
可塑性樹脂材料で射出成形する。シランカップシング剤
との反応に有利な官能基がターミナルピン2a,2bの
表面に生成されて、化学結合が発生するのでターミナル
ピン2a,2bはコネクタハウジング1に対して強固に
接合される。従って、コネクタ本体(図示省略)の着脱
を繰り返しても、ターミナルピン2a,2bと熱可塑性
樹脂は接合状態が維持されて緩むことはない。
【0086】本実施例4の圧力計では、圧力導入孔3b
より入圧されると、ダイヤフラム7、封入液13等を経
由して、感圧素子5に圧力が伝達される。感圧素子5
は、圧力の大きさに応じた電気信号をボンディングワイ
ヤ12を経由して各ターミナルピンに出力する。
【0087】この本実施例4では、圧力導入孔3bより
入圧される圧力が高くなり、これに伴って封入液13が
高圧になっても、封入液13がターミナルピン2a,2
bと熱可塑性樹脂との間から漏れることがないようにシ
ール材14を使用している。圧力導入孔3bより入圧さ
れる圧力が低い場合(よって、封入液13の圧力が低い
場合)は、接合部Aの界面の密着性能が高いため、シー
ル材14をなくすことができ、コストダウンを図ること
が可能である。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属部品
がインサートされた樹脂接合成形品は優れた接合力を有
しており、電気、電子部品あるいは自動車電装部品など
の電気部品用途に特に有用であり、その他にも種々の広
い分野に適用することができる。
【0089】本発明によれば、圧力計において金属部品
と熱可塑性樹脂との接合力が高くなるので、金属部品
(ターミナルピン)の相手部品として例えばコネクタ本
体を着脱してもターミナルピンが緩むことはなく、ま
た、密着性が良くなるため液体の流出入を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属インサート樹脂接合成形品を有す
る圧力計を例示する断面図である。
【符号の説明】
1 コネクタハウジング 2a,2b ターミナルピン 3 センサハウジング 3b 圧力導入孔 5 感圧素子 7 ダイヤフラム 10 金属プレート 12 ボンディングワイヤ 13 封入液(圧力伝達媒体) 14 シール材 100 圧力計 A 接合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 道吉 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東 レ株式会社名古屋事業場内 (72)発明者 佐藤 俊二 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東 レ株式会社名古屋事業場内 (72)発明者 桑原 寛文 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 Fターム(参考) 4F206 AD27 AD33 JA07 JB12 JF05 JQ81 4J002 BB202 BB212 BC031 BN151 CB001 CD192 CF031 CF061 CF071 CF161 CL001 CM041 CN011 GM00 GN00 GQ00 4K026 AA09 BA01 BB10 CA13 CA15 CA37 DA02 DA11 EB07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属部品がインサートされた樹脂接合成
    形品を製造する方法であって、インサートされる金属表
    面をアルカリ性または酸性溶液で処理した後、更にシラ
    ンカップリング剤で処理した金属部品を射出成形機の金
    型にインサートして、熱可塑性樹脂材料を用いて射出成
    形することを特徴とする金属インサート樹脂接合成形品
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記アルカリ性溶液がアミン含有水溶液
    であることを特徴とする請求項1に記載の金属インサー
    ト樹脂接合成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記酸性溶液が無機酸の水溶液であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の金属インサート樹脂接
    合成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記シランカップリング剤が、エポキシ
    基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基、メルカプト
    基、ウレイド基の中から選ばれた少なくとも1種の官能
    基を有するアルコキシシランであることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の金属インサート樹脂接合
    成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂材料が、ポリアセター
    ル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレ
    ンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹
    脂、ポリアミド樹脂、液晶性ポリエステル樹脂、ポリイ
    ミド樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂及びポ
    リシクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂、AB
    S樹脂からなる群の中から選ばれた少なくとも1種の樹
    脂を主成分とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属
    インサート樹脂接合成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂材料が、エポキシ基、
    カルボキシル基及びその塩、酸無水物基、アミノ基、イ
    ソシアネート基から選ばれた少なくとも1種の官能基を
    含有するオレフィン系共重合体を、全樹脂量の1〜49
    重量%含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載の金属インサート樹脂接合成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 被測定流体の圧力を圧力伝達媒体を介し
    て感圧素子に伝達し、該感圧素子に伝達された圧力の大
    きさに応じて発生した電気信号を外部に出力する金属部
    品がインサートされた樹脂接合成形品を有する圧力計に
    おいて、前記金属部品がインサートされた樹脂接合成形
    品を請求項1〜6のいずれかに記載の金属インサート樹
    脂接合成形品の製造方法により製造することを特徴とす
    る圧力計の製造方法。
JP2001301963A 2001-09-28 2001-09-28 金属インサート樹脂接合成形品の製造方法及び金属インサート樹脂接合成形品を有する圧力計の製造方法 Pending JP2003103562A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001301963A JP2003103562A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 金属インサート樹脂接合成形品の製造方法及び金属インサート樹脂接合成形品を有する圧力計の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001301963A JP2003103562A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 金属インサート樹脂接合成形品の製造方法及び金属インサート樹脂接合成形品を有する圧力計の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003103562A true JP2003103562A (ja) 2003-04-09

Family

ID=19122291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001301963A Pending JP2003103562A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 金属インサート樹脂接合成形品の製造方法及び金属インサート樹脂接合成形品を有する圧力計の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003103562A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006080473A (ja) * 2004-08-10 2006-03-23 Fujitsu Ltd 回路基板及びこれに用いる密着層用処理液
JP2006145096A (ja) * 2004-11-18 2006-06-08 Taisei Plas Co Ltd 熱交換器とその製造方法
FR2926485A1 (fr) * 2008-01-23 2009-07-24 Coutier Moulage Gen Ind Procede de liaison entre un composant metallique et un corps en matiere thermoplastique
WO2013047365A1 (ja) 2011-09-26 2013-04-04 日本軽金属株式会社 アルミ樹脂接合体及びその製造方法
US8431225B2 (en) 2009-01-30 2013-04-30 Toyoda Gosei Co., Ltd. Composite material engineered from metal and resin and production method thereof
WO2014024877A1 (ja) * 2012-08-07 2014-02-13 日本軽金属株式会社 アルミ樹脂接合体及びその製造方法
WO2014157289A1 (ja) * 2013-03-26 2014-10-02 日本軽金属株式会社 金属樹脂接合体及びその製造方法
CN105277218A (zh) * 2014-06-05 2016-01-27 中西金属工业株式会社 圆环状嵌入成型品及其制造方法
WO2016038945A1 (ja) * 2014-09-11 2016-03-17 オリンパス株式会社 インサート成形品、該インサート成形品を用いた機器及びインサート成形品の製造方法
JP2016168755A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 トヨタ自動車株式会社 接合体
JP2017039280A (ja) * 2015-08-20 2017-02-23 大成プラス株式会社 金属とポリスチレン樹脂との複合体
WO2017195444A1 (ja) 2016-05-09 2017-11-16 ポリプラスチックス株式会社 インサート成形体、及び燃料ポンプ用電気接続コネクタ
US20180338671A1 (en) * 2016-03-08 2018-11-29 Olympus Corporation Insert molded product, electrical signal connector, endoscope, and insert molding method
KR102171556B1 (ko) 2019-12-19 2020-10-29 박정식 알루미늄 금속-열가소성 수지 접합체의 제조방법, 및 이에 의하여 제조된 알루미늄 금속-열가소성 수지 접합체
US11388822B2 (en) 2020-08-28 2022-07-12 Applied Materials, Inc. Methods for improved polymer-copper adhesion

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006080473A (ja) * 2004-08-10 2006-03-23 Fujitsu Ltd 回路基板及びこれに用いる密着層用処理液
JP2006145096A (ja) * 2004-11-18 2006-06-08 Taisei Plas Co Ltd 熱交換器とその製造方法
FR2926485A1 (fr) * 2008-01-23 2009-07-24 Coutier Moulage Gen Ind Procede de liaison entre un composant metallique et un corps en matiere thermoplastique
US8431225B2 (en) 2009-01-30 2013-04-30 Toyoda Gosei Co., Ltd. Composite material engineered from metal and resin and production method thereof
WO2013047365A1 (ja) 2011-09-26 2013-04-04 日本軽金属株式会社 アルミ樹脂接合体及びその製造方法
KR20140071444A (ko) 2011-09-26 2014-06-11 니폰게이긴조쿠가부시키가이샤 알루미늄 수지 접합체 및 그 제조 방법
JP2016215654A (ja) * 2011-09-26 2016-12-22 日本軽金属株式会社 アルミ樹脂接合体の製造方法
JPWO2014024877A1 (ja) * 2012-08-07 2016-07-25 日本軽金属株式会社 アルミ樹脂接合体及びその製造方法
WO2014024877A1 (ja) * 2012-08-07 2014-02-13 日本軽金属株式会社 アルミ樹脂接合体及びその製造方法
CN104540674A (zh) * 2012-08-07 2015-04-22 日本轻金属株式会社 铝树脂接合体及其制造方法
US10300687B2 (en) 2012-08-07 2019-05-28 Nippon Light Metal Company, Ltd. Aluminum resin bonded body and method for producing same
CN104540674B (zh) * 2012-08-07 2018-05-04 日本轻金属株式会社 铝树脂接合体及其制造方法
WO2014157289A1 (ja) * 2013-03-26 2014-10-02 日本軽金属株式会社 金属樹脂接合体及びその製造方法
JPWO2014157289A1 (ja) * 2013-03-26 2017-02-16 日本軽金属株式会社 金属樹脂接合体及びその製造方法
KR102016783B1 (ko) 2013-03-26 2019-08-30 니폰게이긴조쿠가부시키가이샤 금속 수지 접합체 및 그 제조 방법
JP6017675B2 (ja) * 2013-03-26 2016-11-02 日本軽金属株式会社 金属樹脂接合体及びその製造方法
KR20150134384A (ko) 2013-03-26 2015-12-01 니폰게이긴조쿠가부시키가이샤 금속 수지 접합체 및 그 제조 방법
CN105277218A (zh) * 2014-06-05 2016-01-27 中西金属工业株式会社 圆环状嵌入成型品及其制造方法
CN105277218B (zh) * 2014-06-05 2019-05-10 中西金属工业株式会社 圆环状嵌入成型品及其制造方法
US20170028684A1 (en) * 2014-09-11 2017-02-02 Olympus Corporation Insert molded article, apparatus including insert molded article, and method for producing insert molded article
JP5945650B1 (ja) * 2014-09-11 2016-07-05 オリンパス株式会社 インサート成形品、該インサート成形品を用いた機器及びインサート成形品の製造方法
WO2016038945A1 (ja) * 2014-09-11 2016-03-17 オリンパス株式会社 インサート成形品、該インサート成形品を用いた機器及びインサート成形品の製造方法
JP2016168755A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 トヨタ自動車株式会社 接合体
JP2017039280A (ja) * 2015-08-20 2017-02-23 大成プラス株式会社 金属とポリスチレン樹脂との複合体
US20180338671A1 (en) * 2016-03-08 2018-11-29 Olympus Corporation Insert molded product, electrical signal connector, endoscope, and insert molding method
US10918262B2 (en) * 2016-03-08 2021-02-16 Olympus Corporation Insert molded product, electrical signal connector, endoscope, and insert molding method
WO2017195444A1 (ja) 2016-05-09 2017-11-16 ポリプラスチックス株式会社 インサート成形体、及び燃料ポンプ用電気接続コネクタ
KR102171556B1 (ko) 2019-12-19 2020-10-29 박정식 알루미늄 금속-열가소성 수지 접합체의 제조방법, 및 이에 의하여 제조된 알루미늄 금속-열가소성 수지 접합체
US11388822B2 (en) 2020-08-28 2022-07-12 Applied Materials, Inc. Methods for improved polymer-copper adhesion

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003103562A (ja) 金属インサート樹脂接合成形品の製造方法及び金属インサート樹脂接合成形品を有する圧力計の製造方法
JP3467471B2 (ja) 金属インサート樹脂複合成形品の製造方法
JP2010076437A (ja) 熱可塑性樹脂組成物からなる成形体と金属の複合体の製造方法
KR20150134384A (ko) 금속 수지 접합체 및 그 제조 방법
JPWO2008069252A1 (ja) 高耐食性複合体の製造方法
CN102171016A (zh) 用于制造速度传感元件的方法
CN103826822A (zh) 铝树脂接合体及其制造方法
WO2008062755A1 (en) Flame-retardant polyamide composition
JP2008207547A (ja) 熱可塑性樹脂成形品と金属の複合体の製造方法
US9136244B2 (en) Semiconductor package having a metal member and a resin mold, which are bonded to a silane coupling agent and an intermediate layer of an oxide film
KR101025965B1 (ko) 폴리아릴렌설파이드 수지 조성물 및 도장 성형품
EP0736568B1 (en) Resin composition to be plated
CN110446603B (zh) 聚烯烃粘接用表面处理金属板、复合构件、以及复合构件的制造方法
KR20230006930A (ko) 금속 수지 복합체 및 그 제조 방법
JP2009292853A (ja) 塩水接着性に優れた金属・オレフィン系樹脂接着剤組成物
JP2016039065A (ja) 防水コネクタ及び防水コネクタの製造方法
TW459421B (en) Polyamide composition for molding
JP2878967B2 (ja) 金属をインサートした樹脂成形部品及びその製造法
JP2001225346A (ja) 金属インサート樹脂複合成形品の製造方法
JP5317679B2 (ja) ポリアセタール樹脂成型体の接着方法、表面改質ポリアセタール樹脂成型体および複合成型体
JP2016124884A (ja) ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物及びインサート成形品
JP7465639B2 (ja) ポリアリーレンサルファイド樹脂成形品
JP2000271957A (ja) 金属インサート樹脂成形品の製造方法
JP2014148636A (ja) 樹脂組成物及びインサート成形品
JP2020105502A (ja) ポリアリーレンサルファイド系樹脂組成物及びその成形品

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060228