JP2003086457A - 高電圧貫通型コンデンサ及びマグネトロン - Google Patents

高電圧貫通型コンデンサ及びマグネトロン

Info

Publication number
JP2003086457A
JP2003086457A JP2001279585A JP2001279585A JP2003086457A JP 2003086457 A JP2003086457 A JP 2003086457A JP 2001279585 A JP2001279585 A JP 2001279585A JP 2001279585 A JP2001279585 A JP 2001279585A JP 2003086457 A JP2003086457 A JP 2003086457A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
insulating
high voltage
voltage feedthrough
feedthrough capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001279585A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3690662B2 (ja
Inventor
Tsukasa Sato
司 佐藤
Isao Fujiwara
勲 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2001279585A priority Critical patent/JP3690662B2/ja
Publication of JP2003086457A publication Critical patent/JP2003086457A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3690662B2 publication Critical patent/JP3690662B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】過電圧印加により継続的なスパークが発生して
も、焼損しない高電圧貫通型コンデンサを提供する。 【解決手段】コンデンサ2は、誘電体磁器210の貫通
孔211、212の開口する両面に電極213乃至21
5を備え、電極213乃至215の一方が接地金具1に
導通接続されている。貫通導体5、6は、コンデンサ2
及び接地金具1を貫通し、電極213乃至215の他方
に導通接続されている。絶縁チューブ7、8は、貫通導
体5、6に被せて設けられている。絶縁ケース9は、接
地金具1の前記一面側に備えられている。絶縁樹脂1
2、13は、絶縁ケース9の内部に充填されるととも
に、コンデンサ2の周りに充填される。絶縁管10、1
1は、セラミックからなり、絶縁チューブ5、6に被せ
られている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高電圧貫通型コン
デンサ及びこの高電圧貫通型コンデンサでなるフィルタ
を有するマグネトロンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の高電圧貫通型コンデンサ
は、例えば、特開平8−316099号公報、実開平4
ー40524号公報等でよく知られている。その一般的
な構造は以下のようなものである。
【0003】コンデンサを構成する誘電体磁器に、2つ
の貫通孔を間隔をおいて形成する。誘電体磁器の貫通孔
を開口させた両面に、互いに独立した個別電極、及び個
別電極に対して共通となる共通電極を設ける。共通電極
は、接地金具の浮き上り部上に半田付け等の手段によっ
て固着される。コンデンサの貫通孔及び接地金具の貫通
孔を通って、貫通導体を貫通させる。この貫通導体は、
コンデンサの個別電極に、電極接続体等を用いて半田付
けされる。接地金具の浮き上り部の外周に、コンデンサ
を包囲するように、絶縁ケースが挿着される。接地金具
の他面側に、貫通導体を包囲するように、絶縁カバーが
挿着される。絶縁カバーは接地金具の浮き上り部の内周
面に密着するように装着される。そして、絶縁ケース及
び絶縁ケースで包囲されたコンデンサの内外に、エポキ
シ樹脂等の熱硬化性絶縁樹脂が充填され、それによって
耐湿性及び絶縁性が確保される。
【0004】この種の高電圧貫通型コンデンサは、電子
レンジのマグネトロンのフィルタとしての重要な用途が
あり、湿気や塵埃の多い環境で使用されることが多いた
め、高度な加湿耐電圧性能、難燃性及び耐トラッキング
性が要求される。また、マグネトロンの耐電圧試験時は
実働時の数倍にも及ぶ電圧で試験されることもある。
【0005】高電圧貫通型コンデンサがマグネトロンに
実装された場合、接地金具はアースされ、フィルタボッ
クス内においては貫通導体とチョークコイルが溶着され
て、貫通導体に例えば10kV程度の高電圧が印加され
る。絶縁カバーは、貫通導体から接地金具に至る経路内
に位置するので、絶縁カバーには、上述した高電圧が印
加される。従って、絶縁カバーには、高度な加湿耐電圧
性能、難撚性及び耐トラッキング性が要求される。
【0006】これらの性能を満たし得る絶縁カバーの材
料として、従来は、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)、ポリエチレンテレフタレート(PET)あるいは
変性メラミン等が用いられていた。
【0007】しかしながら、チョークコイルの取付け方
によっては充分な絶縁距離を維持することができず、U
L−94 V−0を取得した材料であっても、マグネト
ロンの耐電圧試験等における予測しえない継続的なスパ
ークにより、絶縁カバーが焼損してしまう点で問題があ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、マグ
ネトロンの耐電圧試験または使用状態において、仮に過
電圧等の印加により、継続的なスパークが発生しても、
優れた耐電圧性能を有し、焼損しない高電圧貫通型コン
デンサ、及び、この高電圧貫通型コンデンサでなるフィ
ルタを有するマグネトロンを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係る高電圧貫通型コンデンサは、少なく
とも1つの接地金具と、少なくとも1つのコンデンサ
と、少なくとも1つの貫通導体と、少なくとも1つの絶
縁チューブと、少なくとも1つの絶縁ケースと、少なく
とも1つの絶縁管と、絶縁樹脂とを含む。
【0010】前記接地金具は、一面側に浮き上り部を有
し、前記浮き上り部は前記一面側から他面側に貫通する
少なくとも1つの貫通孔を有している。
【0011】前記コンデンサは、少なくとも1つの貫通
孔を有する誘電体磁器を含み、前記誘電体磁器の前記貫
通孔の開口する両面に電極を備えて構成され、前記電極
の一方が前記接地金具に導通接続されている。
【0012】前記貫通導体は、前記コンデンサ及び前記
接地金具を貫通し、前記電極の他方に導通接続されてい
る。前記絶縁チューブは、前記貫通導体に被せて設けら
れている。前記絶縁ケースは、前記接地金具の前記一面
側に備えられている。前記絶縁樹脂は、前記絶縁ケース
の内部及び前記コンデンサの周りに充填される。
【0013】前記絶縁管は、セラミックからなり、前記
絶縁チューブに被せて設けられ、一端部が前記絶縁樹脂
によって支持されている。
【0014】上記構造の高電圧貫通型コンデンサによれ
ば、電子レンジのマグネトロンに使用した場合、貫通導
体を給電端子とし、前記貫通導体とアース電位となる接
地金具との間にコンデンサを接続し、貫通導体を通るノ
イズをコンデンサのフィルタ作用によって吸収すること
ができる。
【0015】また、接地金具は、貫通孔を有しており、
コンデンサも誘電体磁器を貫通する貫通孔を有している
から、アースに対して高電位となる貫通導体を、アース
電位となる接地金具及びコンデンサの電極の一方との間
に、貫通孔による充分な電気絶縁を確保して取り付ける
ことができる。
【0016】また、絶縁樹脂がコンデンサの周りに充填
されているから、高温負荷試験や耐湿負荷試験等の信頼
性試験または高温多湿の環境で使用された場合等の信頼
性が向上する。
【0017】更に、絶縁管はセラミックからなり、絶縁
チューブに被せて設けられているから、マグネトロンの
耐電圧試験等において、仮に過電圧等の印加により継続
的なスパークが発生しても、ポリブチレンテレフタレー
ト(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)
あるいは変性メラミン等で構成された従来の絶縁カバー
と異なって、焼損しない。
【0018】本発明の他の目的、構成及び利点について
は、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付され
た図面は単なる例示に過ぎない。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る高電圧貫通
型コンデンサの一実施例を示す正面断面図である。図2
は、図1に示した高電圧貫通型コンデンサの分解斜視図
である。
【0020】図示のように、本発明に係る高電圧貫通型
コンデンサは、接地金具1と、コンデンサ2と、貫通導
体5及び6と、絶縁チューブ7及び8と、絶縁ケース9
と、絶縁管10及び11と、絶縁樹脂12及び13とを
含む。
【0021】接地金具1は、一面側に浮き上り部111
を有し、浮き上り部111は、一面側から他面側に貫通
する貫通孔112を有している。
【0022】コンデンサ2は誘電体磁器210を有し、
誘電体磁器210は貫通孔211及び212を含む。コ
ンデンサ2は、誘電体磁器210の貫通孔211、21
2の開口する両面に電極213乃至215を備えて構成
される。コンデンサ2は、電極215が接地金具1に導
通接続されている。詳しくは、コンデンサ2は、接地金
具1の浮き上り部111上に配置され、電極215が浮
き上り部111に半田付け等の手段によって固着されて
いる。
【0023】コンデンサ2を構成する誘電体磁器210
の組成は周知である。具体例としては、BaTi03ーBaZrO3
ーCaTiO3ーMgTiO3を主成分とし、一種または複数種を添
加物を含む組成をあげることができる。
【0024】貫通導体5、6は、コンデンサ2及び接地
金具1を貫通し、それぞれ、電極213、214に導通
接続されている。具体的には、貫通導体5は、貫通孔2
11及び貫通孔112の内部を貫通し、電極213に電
極接続体3を介して導通接続されている。貫通導体6
は、貫通孔212及び貫通孔112の内部を貫通し、電
極に電極接続体4を介して導通接続されている。図示の
貫通導体5、6は、コンデンサ2を貫通する貫通部52
及び62と、タブ接続子として用いられるタブ部51、
61とを有する。
【0025】図1に示した高電圧貫通型コンデンサの特
徴は、貫通導体5、6が、丸棒の成形体でなり、丸棒の
プレス加工により形成されたタブ部51、61を有する
ことである。貫通導体5、6と同様に、貫通部52、6
2も丸棒の成形体でなり、丸棒のプレス加工により形成
されたタブ部51、61を有する。具体的には、図示の
貫通導体5、6は、直径2mmの丸棒の成形体でなり、
前記直径2mmの丸棒をプレス加工することにより、幅
5.2mm、厚さ0.5mmのタブ部51、61を形成
してある。図示のタブ部51、61の断面積が上述した
寸法よりも小さくてよい場合は、タブ部51、61は、
直径2mmの丸棒をプレス加工することにより形成でき
る。例えば、幅4.75mm、厚さ0.6mmのタブ部
51、61を形成することもできる。
【0026】かかる構造の貫通導体5、6では、コンデ
ンサ2を貫通する貫通部52、62と、タブ部51、6
1とを接続するかしめ等の接続手段が不要となる。従っ
て、絶縁ケース9の高さ寸法の小さな高電圧貫通型コン
デンサを実現できる。
【0027】但し、上記は好ましい数値の例示にすぎな
い。また、本発明は貫通部52及び62とタブ部51、
61とを別個に製造した後、かしめ等の接合手段で接合
する構造を排除するものではない。
【0028】絶縁チューブ7、8は、貫通導体5、6の
貫通孔211、212内に位置する部分に被せて設けら
れている。絶縁チューブ7、8は、シリコーン等により
構成される。
【0029】絶縁ケース9は、接地金具1の一面側に備
えられている。この絶縁ケース9は、一端が浮き上り部
111の外周側に挿着されている。
【0030】絶縁管10、11は、接地金具1の他面側
において、絶縁チューブ7、8に被せられている。この
絶縁管10、11は、後端が絶縁樹脂13の内部にあっ
て、絶縁樹脂13に接着され、且つ、支持されている。
絶縁管10、11はセラミックの管で構成する。絶縁管
10、11を構成するセラミックの例としては、アルミ
ナ、ステアタイト、フォルステライト、ジルコン、ムラ
イト、スピネル、マグネシア、長石、結晶化ガラス等を
挙げることができる。
【0031】絶縁樹脂12、13は、絶縁ケース9の内
部及び絶縁管10、11の内外部に充填されるととも
に、コンデンサ2の周りに充填されている。詳説すれ
ば、絶縁樹脂12、13は、接地金具1の一面側でコン
デンサ2の周りに充填され、誘電体磁器210の表面に
密着している。絶縁樹脂12、13は、接地金具1に備
えられた浮き上り部111の内側及びコンデンサ2の貫
通孔211、212の内部に充填され、誘電体磁器21
0の表面に密着している。
【0032】絶縁樹脂12、13は、ウレタン樹脂や、
エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂で構成できる。更に、フ
ェノール樹脂やシリコン樹脂等も用いることができる。
【0033】図示実施例において、絶縁管10、11の
一端面は、接地金具1の浮き上り部111の内面(天
面)と、間隔を隔てて対向させてあり、間隔の内部には
絶縁樹脂12、13が充填されている。
【0034】上述した高電圧貫通型コンデンサにおい
て、コンデンサ2は、電極215が接地金具1の一面上
に固着されて、接地金具1上に備えられている。貫通導
体5、6は、コンデンサ2及び接地金具1を貫通し、電
極213、214に導通接続されている。従って、電子
レンジのマグネトロンに使用した場合、貫通導体5、6
を給電端子とし、この貫通導体5、6と、アース電位と
なる接地金具1との間にコンデンサ2を接続し、貫通導
体5、6を通るノイズをコンデンサ2のフィルタ作用に
よって吸収する高電圧貫通型コンデンサ2が得られる。
【0035】接地金具1は、少なくとも一つの貫通孔1
12を有しており、コンデンサ2は誘電体磁器210を
貫通する少なくとも一つの貫通孔211、212を有し
ているから、アースに対して高電位となる貫通導体5、
6を、アース電位となる接地金具1及びコンデンサ2の
電極215との間に、貫通孔211、212による充分
な電気絶縁を確保することができる。
【0036】絶縁樹脂12、13がコンデンサ2の周り
に充填されているから、高温負荷試験や耐湿負荷試験等
の信頼性試験で使用された場合の信頼性、または高温多
湿の環境で使用された場合等の信頼性が向上する。
【0037】更に、絶縁管10、11をセラミックによ
って構成し、これを絶縁チューブ10、11に被せて設
け、その一端部を絶縁樹脂13によって支持した構造を
採用しているので、絶縁管10、11が焼損することは
ない。従って、本発明の高電圧貫通型コンデンサ19
を、高温多湿の環境で用いられる電子レンジのマグネト
ロンに組み込んだ場合、マグネトロンの信頼性が向上す
る。
【0038】高電圧貫通型コンデンサをマグネトロンに
使用した場合、接地金具1はアースされ、貫通導体5、
6に高電圧が印加される。絶縁ケース9は、貫通導体
5、6から接地金具1に至る経路内に位置するので、絶
縁ケース9には、上述の高電圧が印加される。従って、
絶縁ケース9には、高度な加湿耐電圧性能が要求され
る。
【0039】絶縁ケース9の加湿耐電圧性能を向上させ
る手段として、絶縁ケース9を、ポリブチレンテレフタ
レートと無機物との混合物により構成してある。無機物
は、ガラス粉とセラミック粉とを含み、混合物の全量に
対する含有量が15wt%〜45wt%の範囲、好まし
くは20wt%〜40wt%、更に好ましくは30wt
%前後である。
【0040】混合物の全量に対する無機物の含有量が1
5wt%未満の場合、充分な加湿耐電圧性能が得られな
い。また、無機物の含有量が45wt%を越えた場合、
ポリブチレンテレフタレートの含有量が55wt%未満
となり、絶縁ケース9の機械的強度が不充分となる。
【0041】ガラス粉としては、通常の工業用ガラス粉
を用いることができる。セラミック粉としては、SiO
2粉、Al2O3粉、もしくはこれらの混合物を用いることが
できる。
【0042】実施例の絶縁ケース9において、無機物
は、ガラス粉及びセラミック粉により構成され、混合物
の全量に対する含有量が30wt%である。ガラス粉及
びセラミック粉は、ともに、混合物の全量に対する含有
量が15wt%である。
【0043】実験によれば、絶縁管10、11をセラミ
ックによって構成し、これを絶縁チューブ10、11に
被せて設ける構造にすることにより、フィルタボックス
内における加湿耐電圧性能が大幅に向上することが解っ
た。
【0044】本発明者らは、実施例の高電圧貫通型コン
デンサのフィルタボックス内における外部絶縁性能を確
認するため、加湿耐電圧試験を行った。加湿耐電圧試験
において、高電圧貫通型コンデンサの絶縁ケース9を、
ポリブチレンテレフタレートと無機物との混合物を加熱
成型して構成した。無機物は、ガラス粉及びセラミック
粉により構成し、混合物の全量に対する含有量を30w
t%とした。ガラス粉及びセラミック粉は、ともに、混
合物の全量に対する含有量を15wt%とした。
【0045】比較のため、従来の高電圧貫通型コンデン
サにも加湿耐電圧試験を行った。試験に供された従来高
電圧貫通型コンデンサは、ウィンティックポリマー株式
会社製の高品質ポリエチレンテレフタレート樹脂FR−
PET CN9015により、絶縁ケース9を構成し
た。接地金具1の他面側に、貫通導体5、6を包囲する
ように、絶縁カバーを挿着した。絶縁カバーには、高品
質ポリエチレンテレフタレート樹脂FR−PET CN
9015を用いた。
【0046】加湿耐電圧試験に当たっては、アクリルボ
ックス内に高電圧貫通型コンデンサを設置し、加湿器に
よりアクリルボックス内を常時加湿した。そして、電子
レンジ電源により高電圧貫通型コンデンサに電圧を印加
した。但し、絶縁管10、11あるいは絶縁カバーの評
価を行なうため、通常はフィルターボックス内に入る側
を外側に出して評価した。
【0047】具体的には、10秒間ON−5秒間OFF
を1印加サイクルとして、高電圧貫通型コンデンサに直
流電圧10kVを印加し、高電圧貫通型コンデンサが焼
損導通するまでこの印加サイクルを繰り返した。焼損導
通したときの印加サイクル数(以下、導通印加サイクル
数と称する)を表1に示してある。
【0048】但し、この導通印加サイクル数は、10個
のサンプルのうち、最も少ない印加サイクル数で焼損導
通したサンプルの印加サイクル数である。導通印加サイ
クル数が大きい程、加湿耐電圧性能が優れていると解釈
できる。 表1において、実施例の高電圧貫通型コンデンサと、従
来の高電圧貫通型コンデンサに関し、導通印加サイクル
数を比較する。従来の高電圧貫通型コンデンサに比較し
て、実施例の高電圧貫通型コンデンサは、空間距離が短
いにも係わらず、1000回でも焼損しておらず、加湿
耐電圧性能が大幅に向上していることがわかる。
【0049】図3は、本発明に係る高電圧貫通型コンデ
ンサをフィルタとして組込んだマグネトロンの部分破断
面図である。図示において、15は陰極ステム、16は
フィルタボックス、17及び18はインダクタ、19は
インダクタ17及び18と共にフィルタとして使用され
た本発明に係る高電圧貫通型コンデンサである。
【0050】フィルタボックス16は陰極ステム15を
覆うように配置してあり、また高電圧貫通型コンデンサ
19は、フィルタボックス16の側面板161に設けた
貫通孔112、211、212を通して、絶縁樹脂1
2、13が外部に出るように貫通して設けられ、接地金
具1の部分で、フィルタボックス16の側面板161に
取付け固定されている。インダクタ17、18はフィル
タボックス16の内部において、陰極ステム15の陰極
端子と、高電圧貫通型コンデンサ19の貫通導体5、6
との間に直列に接続されている。21は冷却フィン、2
2はガスケット、23はRF出力端、24は磁石であ
る。
【0051】電子レンジのマグネトロンを発振させるた
めに、商用周波数または20kHz〜40kHzの周波
数を持つ4kV0ーP程度の電圧が、高電圧貫通型コンデ
ンサ19の貫通導体5、6に供給される。供給された高
電圧は、貫通導体5、6からインダクタ17、18を通
してマグネトロンに供給される。貫通導体5、6を通る
ノイズはコンデンサ及びインダクタ17、18のフィル
タ作用によって吸収される。
【0052】また、絶縁樹脂12、13がコンデンサ2
の周りに充填されているから、高温多湿の環境である電
子レンジに使用された場合も、充分な信頼性を確保でき
る。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、マ
グネトロンの耐電圧試験等において、仮に過電圧等の印
加により継続的なスパークが発生しても、優れた耐電圧
性能を有し、焼損しない高電圧貫通型コンデンサ、及
び、この高電圧貫通型コンデンサでなるフィルタを有す
るマグネトロンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高電圧貫通型コンデンサの一実施
例を示す正面断面図である。
【図2】図1に示した高電圧貫通型コンデンサの分解斜
視図である。
【図3】本発明に係る高電圧貫通型コンデンサをフィル
タとして組込んだマグネトロンの部分破断面図である。
【符号の説明】
1 接地金具 111 浮き上り部 112 貫通孔 2 コンデンサ 210 誘電体磁器 211、212 貫通孔 213〜215 電極 3、4 電極接続体 5、6 貫通導体 51、61 タブ部 52、62 貫通部 7、8 絶縁チューブ 9 絶縁ケース 10、11 絶縁管 12、13 絶縁樹脂
【手続補正書】
【提出日】平成14年6月20日(2002.6.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの接地金具と、少なくと
    も1つのコンデンサと、少なくとも1つの貫通導体と、
    少なくとも1つの絶縁チューブと、少なくとも1つの絶
    縁ケースと、少なくとも1つの絶縁管と、絶縁樹脂とを
    含む高電圧貫通型コンデンサであって、 前記接地金具は、一面側に浮き上り部を有し、前記浮き
    上り部は前記一面側から他面側に貫通する少なくとも1
    つの貫通孔を有しており、 前記コンデンサは、少なくとも1つの貫通孔を有する誘
    電体磁器を含み、前記誘電体磁器の前記貫通孔の開口す
    る両面に電極を備えて構成され、前記電極の一方が前記
    接地金具に導通接続されており、 前記貫通導体は、前記コンデンサ及び前記接地金具を貫
    通し、前記電極の他方に導通接続されており、 前記絶縁チューブは、前記貫通導体に被せて設けられて
    おり、 前記絶縁ケースは、前記接地金具の前記一面側に備えら
    れており、 前記絶縁樹脂は、前記絶縁ケースの内部において前記コ
    ンデンサの周りに充填されており、 前記絶縁管は、セラミックからなり、前記絶縁チューブ
    に被せて設けられている高電圧貫通型コンデンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された高電圧貫通型コン
    デンサであって、 前記絶縁管は、アルミナ、ステアタイト、フォルステラ
    イト、ジルコン、ムライト、スピネル、マグネシア、長
    石、結晶化ガラスのいずれかからなる高電圧貫通型コン
    デンサ。
  3. 【請求項3】 高電圧貫通型コンデンサをフィルタとし
    て組込んだマグネトロンであって、 前記高電圧貫通型コンデンサは、請求項1または2の何
    れかに記載されたものでなるマグネトロン。
JP2001279585A 2001-09-14 2001-09-14 高電圧貫通型コンデンサ及びマグネトロン Expired - Fee Related JP3690662B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001279585A JP3690662B2 (ja) 2001-09-14 2001-09-14 高電圧貫通型コンデンサ及びマグネトロン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001279585A JP3690662B2 (ja) 2001-09-14 2001-09-14 高電圧貫通型コンデンサ及びマグネトロン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003086457A true JP2003086457A (ja) 2003-03-20
JP3690662B2 JP3690662B2 (ja) 2005-08-31

Family

ID=19103751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001279585A Expired - Fee Related JP3690662B2 (ja) 2001-09-14 2001-09-14 高電圧貫通型コンデンサ及びマグネトロン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3690662B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3690662B2 (ja) 2005-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR920007980B1 (ko) 관통형 커패시터 및 그를 이용한 마그네트론
EP0229733B1 (en) Through-type twin capacitor
KR950014435B1 (ko) 고전압 통과형 세라믹 커패시터
JP3803258B2 (ja) 高電圧貫通型コンデンサ及びマグネトロン
US4419606A (en) Magnetron
JP3248619B2 (ja) 高電圧貫通型コンデンサ及びマグネトロン
JPH08316099A (ja) 高電圧コンデンサ及びマグネトロン
JP2003086457A (ja) 高電圧貫通型コンデンサ及びマグネトロン
JPH0423309Y2 (ja)
JPH0423310Y2 (ja)
JP4297284B2 (ja) 高電圧貫通型コンデンサ、高電圧貫通型コンデンサの製造方法、及び、マグネトロン
JPH0423311Y2 (ja)
JP4338040B2 (ja) 高電圧コンデンサ、高電圧コンデンサ装置、及び、マグネトロン
JP2003217465A (ja) マグネトロン及びマグネトロンの製造方法
JPH02132735A (ja) 高圧コンデンサ型入力端子の製造方法
JPH0518835Y2 (ja)
JP2571361Y2 (ja) 高電圧コンデンサ及びマグネトロン
JP4771103B2 (ja) 高電圧貫通型コンデンサ、高電圧貫通型コンデンサの製造方法、及び、マグネトロン
JPH0423312Y2 (ja)
JPS5915065Y2 (ja) 高電圧貫通形コンデンサ
JP2607629Y2 (ja) 貫通型コンデンサ
JPS5936902Y2 (ja) 高電圧lc複合部品
JP2004127769A (ja) 高電圧コンデンサ及びマグネトロン(低背型hfc)
JPS6369210A (ja) 貫通形コンデンサ
JPH0831681A (ja) 高電圧コンデンサ及びマグネトロン

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050414

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050609

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080624

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090624

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090624

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100624

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110624

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120624

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120624

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130624

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees