JP2003084095A - 多層膜反射鏡、その製造方法、x線露光装置、半導体デバイスの製造方法及びx線光学系 - Google Patents
多層膜反射鏡、その製造方法、x線露光装置、半導体デバイスの製造方法及びx線光学系Info
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Abstract
ように多層膜の表面を除去加工して多層膜の面形状を補
正した多層膜反射鏡及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法
は、屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を交互
に所定の周期長で積層してなる多層膜2を基板1上に成
膜した多層膜反射鏡に対し、前記多層膜2の表面を除去
加工することによって、反射面内の反射波面4の位相を
補正した多層膜反射鏡の製造方法において、前記補正さ
れた反射波面が滑らかに接続するように多層膜2の表面
を除去加工するものである。
Description
どの製造に用いられる多層膜反射鏡及びその製造方法、
多層膜反射鏡を備えたX線露光装置、このX線露光装置
を用いた半導体デバイスの製造方法及び多層膜反射鏡を
用いたX線光学系に関するものである。
展に伴い、光の回折限界によって制限される光学系の解
像力を向上させるために、従来の紫外線に代わって、こ
れより波長の短いX線を使用した投影リソグラフィー技
術が開発されている。この技術に使用されるX線投影露
光装置は、主としてX線源、照明光学系、マスク、結像
光学系、ウエハステージ等により構成されている。
ず、また物質表面での反射率も非常に低いため、レンズ
や反射鏡などの通常の光学素子が使用できない。そのた
め、X線用の光学系は、反射面に斜め方向から入射した
X線を全反射を利用して反射させる斜入射反射鏡や、多
層膜の各界面での反射光の位相を一致させて干渉効果に
よって高い反射率を得る多層膜がコーティングされたX
線反射鏡等により構成されている。
視野で回折限界の解像力を得ることはできない。一方、
多層膜反射鏡(多層膜ミラー)はX線を垂直に反射する
ことが可能であり、回折限界のX線光学系を構成するこ
とができる。従って、軟X線投影露光装置の投影光学系
(結像光学系)は、すべて多層膜反射鏡で構成されてい
る。
のL吸収端(12.3nm)の長波長側でモリブデンと
シリコンからなる多層膜を用いたときに最も高い反射率
が得られるが、波長13〜15nmでは入射角によらず
70%程度である。シリコンのL吸収端よりも短波長側
では、垂直入射で30%以上の反射率が得られる多層膜
は殆ど開発されていない。多層膜反射鏡の基板材料に
は、形状精度が良く表面粗さの小さい加工が可能な、石
英や低熱膨張ガラス等のガラス材料が用いられている。
一層ずつ削り取ることによって、実質的にサブnmの形
状誤差を補正することのできる画期的な技術が報告され
た(M. Yamamoto, 7th International Conference on S
ynchrotron Radiation Instrumentation, Berlin Germa
ny, August 21-25, 2000, POS2-189)。図5をもって、
その原理を説明する。
物質を一定の周期長dで交互に積層した多層膜の表面か
ら、図5(b)に示すように一層対を除去する場合を考
える。図5(a)で、多層膜表面に対して垂直方向に進
行する光線に対する、厚さdの多層膜一層対の光路長
は、OP=nAdA+nBdBで与えられる。ここでdA,
dBは各層の厚さを表し、dA+dB=dである。nA,n
Bは物質A,Bそれぞれの屈折率である。
去した厚さdの部分の光路長は、OP’=ndで与えら
れる。nは真空の屈折率を表し、n=1である。多層膜
の最上層を除去することによって、そこを通過する光線
が進む光学的距離が変化することになる。これは、実質
的にその変化分だけ面形状を修正したことと光学的に等
価である。
Δ=OP’−OPで与えられる。軟X線の波長域では、
物質の屈折率が1に近いので、Δは小さな量となり、本
方法により精密な面形状の補正が可能になる。具体例と
して、波長13.4nmでMo/Si多層膜を用いた場
合を示す。直入射で使用するために、d=6.8nm、
dMo=2.3nm、dSi=4.5nmとする。この波長
での屈折率は、nMo=0.92、nSi=0.998であ
る。これらの数値を用いて光路長の変化を計算すると、
OP=6.6nm、OP’=6.8nm、Δ=0.2n
mとなる。厚さ6.8nmの層を除去する加工によっ
て、0.2nm相当の面形状の補正を行うことが出来
る。
屈折率は1に近いので、光路長の変化は主としてMo層
の有無によるものであり、Si層の有無には殆ど依存し
ない。従って、多層膜の層を除去する際に、Si層の厚
さを正確に制御する必要は無い。この例ではSi層の厚
さは4.5nmであり、この層の途中で加工が停止すれ
ば良い。即ち、数nmの精度の加工を施すことによって
0.2nm単位の面形状補正を行うことができる。
加して一定の層数を越えると飽和して一定になる。予め
反射率が飽和するのに充分な層数を積層しておけば、表
面から多層膜の一部を除去しても反射率の変化は生じな
い。
した投影リソグラフィー技術の実現に向けての工夫がな
されてきているが、上記X線投影露光装置の構成では、
まだ課題も残されている。 上述した波面補正は非常に
有効であるが、面形状の補正は多層膜の一層対を剥がす
毎に不連続に行われる。このような不連続な加工を行う
と、一層対剥離する部分の縁では必ず位相が不連続にな
る。位相が不連続になると、そこで光が散乱してしまう
ため、光量が減衰したり、散乱がバックグラウンドノイ
ズを大きくし、良好な光学像が得られなくなってしま
う。
一層対剥離された縁をなだらかに成形することも考えら
れる。しかし、単純になだらかにするだけでは、多層膜
反射鏡によって反射形成される波面の屈曲が起き、屈曲
した部分でやはり光の散乱が起こり、良好な光学像が得
られなくなってしまう。
れたものであり、その目的は、入射波面に対する反射波
面の屈曲を抑制するように多層膜の表面を除去加工して
多層膜の面形状を補正した多層膜反射鏡及びその製造方
法、多層膜反射鏡を備えたX線露光装置、このX線露光
装置を用いた半導体デバイスの製造方法及びX線光学系
を提供することにある。
め、本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法は、屈折率の
異なる少なくとも二種類以上の物質を交互に所定の周期
長で積層してなる多層膜を基板上に成膜した多層膜反射
鏡に対し、前記多層膜の表面を除去加工することによっ
て、反射面内の反射波面の位相を補正した多層膜反射鏡
の製造方法において、前記補正された反射波面が滑らか
に接続するように多層膜の表面を除去加工することを特
徴とする。
正された反射波面が滑らかに接続するように多層膜の表
面を除去加工している。従って、入射波面に対する反射
波面の屈曲を抑制することができる。
法においては、前記多層膜の表面を除去加工する際、屈
折率の低い物質からなる層の加工面が緩やかな傾斜とな
るように加工し、屈折率の高い物質からなる層の加工面
が急峻な傾斜となるように加工することが好ましい。
法においては、前記多層膜の表面を除去加工する際、除
去加工後に露出する多層膜の表面の二種類以上の物質の
境界において前記補正された反射波面が滑らかに接続す
るように、多層膜を構成する二種類以上の物質の各々の
除去速度の比率を、各々の物質の真空の屈折率と物質の
屈折率の差の逆数の比率と同じにして多層膜の表面を除
去加工することが好ましい。
の基板上に形成され、屈折率の異なる少なくとも二種類
以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなる多層膜
と、前記多層膜の反射波面の位相を補正するために、前
記多層膜の表面が除去された除去部と、を具備し、前記
除去部は、補正された反射波面が滑らかに接続するよう
に多層膜の表面が除去加工されたものであることを特徴
とする。
は、前記除去加工された多層膜の加工面において、屈折
率の低い物質からなる層の加工面が緩やかな傾斜となっ
ており、屈折率の高い物質からなる層の加工面が急峻な
傾斜となっていることが好ましい。
は、前記多層膜を構成する二種類以上の物質の各々の除
去速度の比率を、各々の物質の真空の屈折率と物質の屈
折率の差の逆数の比率と同じにして、多層膜の表面を除
去加工した後に露出する多層膜の表面の二種類以上の物
質の境界において、前記補正された反射波面が滑らかに
接続されていることが好ましい。
させるX線源と、このX線源からのX線をマスクに導く
照明光学系と、前記マスクからのX線を感光性基板に導
く投影光学系とを有し、前記マスクのパターンを感光性
基板へ転写するX線露光装置において、前記照明光学
系、前記マスク及び前記投影光学系のうちの少なくとも
一つに前記多層膜反射鏡を有することを特徴とする。
をX線露光装置の照明光学系、マスク及び投影光学系の
うちの少なくとも一つに組み込むことにより、入射波面
に対する反射波面が二種類以上の物質からなる各々の層
の境界で波面の屈曲を抑制できる。このため、波面の屈
曲に起因する散乱を抑制でき、良好な光学性能を発揮す
ることが出来る。
は、半導体デバイスを製造する方法であって、前記X線
露光装置を用いて、前記マスクのパターンをレジストが
塗布されている基板上に転写する工程を有することを特
徴とする。
射鏡を用いて構成されたものであることを特徴とする。
うに多層膜を除去加工することは、多層膜鏡の形状を補
正する有効な手段であるが、単に多層膜を除去しただけ
では、多層膜によって反射、形成される波面に屈曲が起
こるので問題がある。多層膜を構成する二種類の物質
は、それぞれ異なる屈折率を持っているため、それぞれ
の物質において同じ量だけ加工すると、二種類の物質の
境界でどうしても波面の屈曲が起こってしまう。たとえ
ば、Mo/Si多層膜をある傾きで斜めに削ると、Si
層ではほとんど位相が変化しないため、Si層ではほと
んど波面が傾くことが無い。一方、Mo層では位相が変
化するので、形成される波面はやや傾く。
X’で削った場合、形成される波面の傾きは、−2(1
−n)×(多層膜の傾き)で求められるので、−2(1
−n)ΔX’となる。ここで、nは物質の屈折率であ
る。各層で反射、形成される波面の傾きを計算すると、
Si層の場合は、−0.004ΔX’となり、Mo層の
場合は−0.16ΔX’となり、Mo層はSi層の40
倍傾くことになるので、どうしても波面の屈曲が起こっ
てしまう。
射、形成される波面に、急峻な屈曲があると、そこで散
乱が生じてしまう。本発明においては、多層膜反射鏡に
よって形成される反射波面の屈曲をなくすために、屈折
率の低い層(Mo/Si多層膜の場合はMo層)は緩や
かに加工し、屈折率の高い層(Mo/Si多層膜の場合
はSi層)は急峻に加工する。これにより、結果として
本発明による多層膜鏡によって形成される波面が滑らか
に連続するように加工する。このようにすれば、多層膜
鏡によって形成される波面に、急峻な屈曲がなく、屈曲
による散乱のない多層膜反射鏡を得ることが出来る。
の微分値を連続にするために、多層膜の除去加工を行
う。多層膜を構成する2つの物質の除去速度(除去加工
時の加工速度)の比率を、2つの物質の真空の屈折率と
物質の屈折率の差の逆数の比率と同じにして加工するこ
とで、結果として滑らかな波面が得られる。つまり、多
層膜を構成する物質をA,Bとし、それぞれの物質の屈
折率nA、nBとする。A層とB層の除去速度をそれぞれ
R/(1−nA)、R/(1−nB)として多層膜を斜め
に削れば、A層の傾きはX’/(1−nA)、B層の傾
きはX’/(1−nB)となる。ここでRは単位除去速
度、X’は多層膜の単位傾きである。この時の多層膜の
反射で形成される波面の傾きは、−2(1−n)×(多
層膜各層の傾き)で与えられるので、A層、B層の双方
に対して−2X’となり、A層とB層の境界で波面の屈
曲が起きない。このとき、A層とB層の境界部分のみの
反射波面の傾きがほぼ同じになるように多層膜を除去加
工しても良い。
について説明するが、本発明はこれらの例に限定される
ものではない。
よる多層膜の除去加工方法及びそれにより製作された多
層膜反射鏡を説明する断面図である。
と、その上に形成された多層膜2と、から構成されてい
る。この多層膜2は、屈折率の異なる少なくとも二種類
以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなるもので
あって、Mo層2a及びSi層2bからなるMo/Si
多層膜である。このMo/Si多層膜はX線露光装置に
好適な波長13nmで反射率が高いものである。このM
o/Si多層膜は反射波長が13nmになるように多層
膜の周期長が決定されている。
説明する。多層膜反射鏡は、X線露光装置のX線光学系
を構成する多層膜反射鏡のうちの1枚であり、多層膜成
膜後に一度投影光学系として組み立てて調整がなされ、
露光波長である波長13nmを用いた干渉計において光
学系全体として波面収差が測定される。この波面収差を
改善するために、この多層膜反射鏡における反射波面を
どのように修正すればよいかが計算され、その修正波面
を得るために多層膜を鏡上のどの位置でどれだけ除去す
ればよいかの計算がなされる。
部をわずかに変形させるよう、多層膜の一部を除去する
補正加工を行う。これにより、多層膜鏡によって形成さ
れる波面に、急峻な屈曲がなく、屈曲による散乱のない
多層膜反射鏡を得ることが出来る。
物質に対する除去速度の比は、それぞれの物質の真空の
屈折率と物質の屈折率の差の逆数の比率と同じにすれば
よい。従って、本実施の形態によるMo/Si多層膜で
は、Mo層とSi層の屈折率をそれぞれnMo、nSiとす
ると、Mo層とSi層の除去速度の比は1/(1−
n Mo):1/(1−nSi)=12.5:500とするこ
とで、滑らかな波面を形成した多層膜鏡が得られる。
と、Mo層の傾きはX’/(1−n Mo)となり、Si層
の傾きはX’/(1−nSi)となる。この時の多層膜の
反射で形成される波面の傾きは、−2(1−n)×(多
層膜各層の傾き)となるので、Mo層、Si層の双方に
対して−2X’となり、Mo層とSi層の境界で波面の
屈曲が起きない。
の具体的な方法としては、リアクティブイオンエッチン
グ(RIE)を用いることが可能である。RIEを用い
る理由は、RIEは一般に物質によって異なる除去速度
をもつ加工方法であるため、多層膜を構成するMoとS
iに対して、加工条件を変えながら除去速度の測定を行
い、除去速度が最適になるよう、加工条件を決めること
ができるからである。なお、物質によって異なる除去速
度をもつ加工方法であれば、RIE以外の方法で多層膜
の除去加工を行うことも可能である。例えば、通常の研
磨工程を使用し、それぞれの層に対して加工速度が最適
になるよう、加工条件を決めて除去加工を行うことも可
能である。
学系に組み込むと、入射波面3に対する反射波面4がM
o層とSi層の境界で波面の屈曲が起きないため、波面
の屈曲に起因する散乱などがなく、良好な光学性能を発
揮することが出来る。
補正加工を行った多層膜反射鏡を備えたX線露光装置の
一例を概略的に示す構成図である。
としてX線源5、照明光学系6、反射マスク7を載置す
るマスク移動ステージ13、投影光学系8、ウエハ(感
光性基板)12を載置するウエハ移動ステージ9などに
より構成されている。X線源5としてはプラズマフォー
カス光源を使用している。プラズマフォーカス光源から
輻射されたX線は、X線反射鏡10に入射し、波長13
nmのX線のみが反射され、厚さ0.15nmのジルコ
ニウム(Zr)からなる可視光カットX線透過フィルタ
ー11を透過後、照明光学系6に入射する。
り照明領域を円弧状に整形し、IC回路パターンが形成
されている反射マスク7を照明する。反射マスク7で反
射したX線は投影光学系8により1/4に縮小され、レ
ジストが塗布されたウエハ12上に結像される。このと
き、ウエハ12と反射マスク7はそれぞれウエハ移動ス
テージ9とマスク移動ステージ13上に取り付けられ、
これらステージ9、13は同期してスキャンすること
で、25×25mm角のICチップ全面を露光できるよ
うになっている。なお、この露光装置は、レジスト上で
0.07μm L/SのICパターンが露光できるもの
である。
ないので、マスク7には従来の透過型のマスクではなく
反射型のマスクが使用される。X線は大気に吸収されて
減衰するため、その光路は全て所定の真空度(例えば、
1×10-5Torr以下)に維持されている。前記照明
光学系6、前記マスク7及び前記投影光学系8のうちの
少なくとも一つに多層膜反射鏡を有する。
た反射形成される波面に屈曲のない多層膜鏡を主として
投影光学系8に組み込んで使用する。このようにして投
影光学系8を構成すると、多層膜の補正加工により波面
収差量が小さく、かつ、波面の屈曲による散乱が少ない
良好な光学性能を発揮することができ、反射マスクパタ
ーンの良好な転写像が得られる。
導体デバイスの製造方法の一例を示すフローチャートで
ある。この半導体デバイスの製造方法は、以下の各主工
程を含むものである。
(又はウエハを準備するウエハ準備工程)である。この
ウエハ製造工程は、例えばシリコン単結晶を成長させ、
ウエハ状に切断し、その表面を研磨してウエハを製造す
るものである。 (2)露光に使用するマスクを製作するマスク製造工程
(又はマスクを準備するマスク準備工程)である。この
マスク製造工程は、多層膜反射鏡を製作し、この多層膜
にパターンを形成し、反射面内の反射波面の位相を補正
して製造するものである。
ハプロセッシング工程である。このウエハプロセッシン
グ工程は、例えば、ウエハ上にCVD(Chemical Vapor
Deposition)法又はスパッタリングにより薄膜を成膜す
る工程、ウエハ上を酸化することにより酸化膜を形成す
る工程、リソグラフィー工程、ウエハ上の薄膜をドライ
エッチングする工程、ウエハに不純物イオンをイオン注
入する工程、洗浄工程などを含むものである。
ずつ切り出し、動作可能にならしめるチップ組立工程で
ある。 (5)できたチップを検査するチップ検査工程である。
このチップ検査工程は、例えば製品検査、信頼性試験な
どを含むものである。なお、上記(1)〜(5)の工程
はさらに幾つかのサブ工程からなっている。
性能に決定的な影響を及ぼす主工程がウエハプロセッシ
ング工程である。この工程では、設計された回路パター
ンをウエハ上に順次積層し、メモリやMPUとして動作
するチップを多数形成するものである。このウエハプロ
セッシング工程は、以下の各工程を含むものである。
いは電極部を形成する金属薄膜などを形成する薄膜形成
工程(CVDやスパッタリング等を用いる工程)であ
る。 (2)ウエハ基板を酸化する酸化工程である。
加工するためにマスク(レチクル)を用いてレジストパ
ターンを形成するリソグラフィー工程である。 (4)レジストのパターンに従って薄膜層や基板を加工
するエッチング工程(例えばドライエッチング技術を用
いる工程)である。
し、不純物を熱処理等により拡散させるイオン・不純物
注入拡散工程である。 (6)ウエハ上のレジストを剥離するレジスト剥離工程
である。 (7)さらに加工されたウエハを検査する検査工程であ
る。
な層数だけ繰り返し行い、設計通り動作する半導体デバ
イスを製造するものである。
工程の中核をなすリソグラフィー工程を示すフローチャ
ートである。このリソグラフィー工程は、以下の各工程
を含むものである。
れたウエハ上にレジストをコートするレジスト塗布工程
である。 (2)前述したX線露光装置を用いてウエハ上のレジス
トを露光する露光工程である。
ストのパターンを得る現像工程である。 (4)現像されたレジストパターンを安定化させるため
のアニール工程である。
ロセッシング工程、リソグラフィー工程については、公
知の技術を用いるものであるので、これ以上の説明は省
略する。
光工程で、前述したX線露光装置を用いることにより、
多層膜の補正加工により波面収差量が小さく、かつ、波
面の屈曲による散乱が少ない良好な光学性能を発揮する
ことができ、反射マスクパターンの良好な転写像が得ら
れる。
ず、種々変更して実施することが可能である。例えば、
露光装置のX線光学系に前記多層膜反射鏡を適用してい
るが、X線光学系は露光装置に限定されるものではな
く、他のX線光学系に多層膜反射鏡を適用することも可
能である。
正された反射波面が滑らかに接続するように多層膜の表
面を除去加工する。したがって、入射波面に対する反射
波面の屈曲を抑制するように多層膜の表面を除去加工し
て多層膜の面形状を補正した多層膜反射鏡及びその製造
方法、多層膜反射鏡を備えたX線露光装置、このX線露
光装置を用いた半導体デバイスの製造方法及びX線光学
系を提供することができる。
除去加工方法及びそれにより製作された多層膜反射鏡を
説明する断面図である。
った多層膜反射鏡を備えたX線露光装置の一例を概略的
に示す構成図である。
の製造方法の一例を示すフローチャートである。
なすリソグラフィー工程を示すフローチャートである。
射波面の位相補正の原理を説明する断面図である。
層 3…入射波面 4…反射波
面 5…X線源 6…照明光
学系 7…反射マスク 8…投影光
学系 9…ウエハ移動ステージ 10…X線反
射鏡 11…可視光カットX線透過フィルター 12…ウエ
ハ(感光性基板) 13…マスク移動ステージ
Claims (9)
- 【請求項1】 屈折率の異なる少なくとも二種類以上の
物質を交互に所定の周期長で積層してなる多層膜を基板
上に成膜した多層膜反射鏡に対し、前記多層膜の表面を
除去加工することによって、反射面内の反射波面の位相
を補正した多層膜反射鏡の製造方法において、 前記補正された反射波面が滑らかに接続するように多層
膜の表面を除去加工することを特徴とする多層膜反射鏡
の製造方法。 - 【請求項2】 前記多層膜の表面を除去加工する際、屈
折率の低い物質からなる層の加工面が緩やかな傾斜とな
るように加工し、屈折率の高い物質からなる層の加工面
が急峻な傾斜となるように加工することを特徴とする請
求項1に記載の多層膜反射鏡の製造方法。 - 【請求項3】 前記多層膜の表面を除去加工する際、除
去加工後に露出する多層膜の表面の二種類以上の物質の
境界において前記補正された反射波面が滑らかに接続す
るように、多層膜を構成する二種類以上の物質の各々の
除去速度の比率を、各々の物質の真空の屈折率と物質の
屈折率の差の逆数の比率と同じにして多層膜の表面を除
去加工することを特徴とする請求項1に記載の多層膜反
射鏡の製造方法。 - 【請求項4】 基板と、 この基板上に形成され、屈折率の異なる少なくとも二種
類以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなる多層
膜と、 前記多層膜の反射波面の位相を補正するために、前記多
層膜の表面が除去された除去部と、 を具備し、 前記除去部は、補正された反射波面が滑らかに接続する
ように多層膜の表面が除去加工されたものであることを
特徴とする多層膜反射鏡。 - 【請求項5】 前記除去加工された多層膜の加工面にお
いて、屈折率の低い物質からなる層の加工面が緩やかな
傾斜となっており、屈折率の高い物質からなる層の加工
面が急峻な傾斜となっていることを特徴とする請求項4
に記載の多層膜反射鏡。 - 【請求項6】 前記多層膜を構成する二種類以上の物質
の各々の除去速度の比率を、各々の物質の真空の屈折率
と物質の屈折率の差の逆数の比率と同じにして、多層膜
の表面を除去加工した後に露出する多層膜の表面の二種
類以上の物質の境界において、前記補正された反射波面
が滑らかに接続されていることを特徴とする請求項4に
記載の多層膜反射鏡。 - 【請求項7】 X線を発生させるX線源と、このX線源
からのX線をマスクに導く照明光学系と、前記マスクか
らのX線を感光性基板に導く投影光学系とを有し、前記
マスクのパターンを感光性基板へ転写するX線露光装置
において、 前記照明光学系、前記マスク及び前記投影光学系のうち
の少なくとも一つに請求項4〜6のうちいずれか1項記
載の多層膜反射鏡を有することを特徴とするX線露光装
置。 - 【請求項8】 半導体デバイスを製造する方法であっ
て、 請求項7に記載のX線露光装置を用いて、前記マスクの
パターンをレジストが塗布されている基板上に転写する
工程を有することを特徴とする半導体デバイスの製造方
法。 - 【請求項9】 請求項4〜6のうちいずれか1項記載の
多層膜反射鏡を用いて構成されたものであることを特徴
とするX線光学系。
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