JP2002134386A - 多層膜反射鏡及びそれを用いた装置 - Google Patents

多層膜反射鏡及びそれを用いた装置

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JP2002134386A JP2000321029A JP2000321029A JP2002134386A JP 2002134386 A JP2002134386 A JP 2002134386A JP 2000321029 A JP2000321029 A JP 2000321029A JP 2000321029 A JP2000321029 A JP 2000321029A JP 2002134386 A JP2002134386 A JP 2002134386A
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典明 神高
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層膜反射鏡の反射波面を制御するため
に、多層膜表面の一部を除去する方法が考えられてい
る。しかし、多層膜形成用の物質によってはこれによっ
て耐久性が低下する。 【解決手段】 除去加工を行った多層膜表面に一様な
膜を形成する。形成する膜としては、耐久性に優れ、軟
波長領域の光に対して透過性の高いSiが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスな
どの製造に用いられる軟X線投影露光装置およびその他
の軟X線光学機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路素子の微細化の進
展に伴い、光の回折限界によって制限される光学系の解
像力を向上させるために、従来の紫外線に代わって、こ
れより波長の短い波長11〜14nm程度の軟X線を使用した
投影リソグラフィ技術が開発されている。(例えば、D.
Tichenor, et al., SPIE 2437 (1995) 292参照)この
技術は、最近ではEUV(Extreme UltraViolet: 極紫外
線)リソグラフィとも呼ばれているが、その内容は同一
である。(以下、EUVリソグラフィと呼ぶ。)EUVリソグ
ラフィは、従来の光リソグラフィ(波長190nm程度以
上)では実現不可能な、70nm以下の解像力を有する将来
のリソグラフィ技術として期待されている。
【0003】この波長域では物質の屈折率が1に非常に
近いので、屈折や反射を利用した従来の光学素子は使用
できない。屈折率が1よりも僅かに小さいことによる全
反射を利用した斜入射ミラーや、界面での微弱な反射光
を位相を合わせて多数重畳させて、全体として高い反射
率を得る多層膜ミラーなどが使用される。13.4nm付近の
波長域では、モリブデン(Mo)層とシリコン(Si)層を
交互に積層したMo/Si多層膜を用いると直入射で67.5%の
反射率を得ることが出来、波長11.3nm付近の波長域で
は、Mo層とベリリウム(Be)層を交互に積層したMo/Be
多層膜を用いると直入射で70.2%の反射率を得ることが
出来る。(例えば、C. Montcalm, Proc.SPIE, Vol. 333
1 (1998) P. 42参照。)
【0004】EUVリソグラフィ装置は、主として軟X線
光源、照明光学系、マスクステージ、結像光学系、ウェ
ハステージ等により構成される。軟X線光源には、レー
ザープラズマ光源、放電プラズマ光源や放射光などが使
用される。照明光学系は、反射面に斜め方向から入射し
た軟X線を反射させる斜入射ミラー、反射面が多層膜に
より形成される多層膜ミラー、および所定の波長の軟X
線のみを透過させるフィルター等により構成され、フォ
トマスク上を所望の波長の軟X線で照明する。なお、軟
X線の波長域では透明な物質は存在しないので、フォト
マスクには従来の透過型のマスクではなく反射型のマス
クが使用される。フォトマスク上に形成された回路パタ
ーンは、複数の多層膜ミラー等で構成された投影結像光
学系により、フォトレジストが塗布されたウェハ上に結
像して該フォトレジストに転写される。なお、軟X線は
大気に吸収されて減衰するため、その光路は全て所定の
真空度(例えば、1×10-5Torr以下)に維持されてい
る。
【0005】投影結像光学系は複数の多層膜ミラーによ
り構成される。多層膜ミラーの反射率は100%ではないの
で、光量の損失を抑えるためにミラーの枚数は出来るだ
け少なくすることが好ましい。これまでに、4枚の多層
膜ミラーからなる光学系(例えば、T. Jewell and K. T
hompson, USP 5,315,629、T. Jewell, USP 5,063,586参
照)や、6枚の多層膜ミラーからなる光学系(例えば、
D. Williamson, 特開平9-211332、USP 5,815,310参照)
などが報告されている。光束が一方向に進行する屈折光
学系と異なり、反射光学系では光学系の中で光束が往復
することになるので、ミラーによる光束のけられを避け
るという制限ために、NAを大きくすることが難しい。4
枚光学系では開口数(NA)を0.15程度までにしか出来な
いが、6枚光学系では更にNAの大きい光学系の設計が可
能になる。マスクステージとウェハステージが投影結像
光学系の両側に配置できるように、ミラーの枚数は通常
は偶数になっている。このような投影結像光学系は、限
られた面数で光学系の収差を補正しなければならないの
で、各ミラーには非球面形状が適用され、また、所定の
像高の近傍でのみ収差の補正されたリングフィールド光
学系になっている。フォトマスク上のパターン全体をウ
ェハ上に転写するためには、マスクステージとウェハス
テージとを、光学系の倍率分だけ異なる速度でスキャン
させながら露光を行う。
【0006】上記のような露光装置の投影結像光学系
は、いわゆる回折限界の光学系であり、波面収差を充分
に小さくしておかないと設計通りの性能を得ることは出
来ない。回折限界の光学系における波面収差の許容値の
目安としては、Marechalによる、二乗平均値(RMS)で
使用波長の1/14以内という基準がある。(M. Born and
E. Wolf, Principles of Optics, 4th edition, Pergam
on Press 1970, p. 469参照)これはStrehl強度(収差
のある光学系と無収差光学系との間の点像強度の最大値
の比)が80%以上になるための条件である。実際の露光
装置の投影結像光学系は、これよりも更に低い収差にな
るように製造されている。
【0007】現在盛んに研究開発が行われているEUVリ
ソグラフィ技術においては、露光波長は主として13nmあ
るいは11nm付近の波長が使われている。光学系の波面収
差(WFE)に対して、個々のミラーに許容される形状誤
差(FE)は次式で与えられる。 (数式1) FE=WFE/2/√n(RMS) nは光学系を構成するミラーの数であり、更に2で割るの
は、反射光学系では入射光と反射光の両方がそれぞれ形
状誤差の影響を受けるので、波面収差には形状誤差の2
倍の誤差が乗るからである。結局、回折限界の光学系に
おいて、個々のミラーに許容される形状誤差(FE)は
波長λとミラーの枚数nに対して次式で与えられる。 (数式2) FE=λ/28/√n(RMS) この値は、波長13nmでは4枚のミラーで構成された光学
系の場合0.23nmRMSとなり、6枚のミラーで構成された光
学系の場合0.19nmRMSとなる。しかしながら、このよう
な高精度の非球面形状のミラーを製造することは非常に
困難であり、EUVリソグラフィがなかなか実用化できな
い第一の原因となっている。現在までに達成されている
非球面の加工精度は0.4〜0.5nmRMSの程度であり(C. Gw
yn, Extreme Ultraviolet Lithography White Paper, E
UV LLC, 1998, p17参照)、EUVリソグラフィを実現する
ためには非球面の加工技術および計測技術の大幅な向上
が必要とされている。
【0008】最近、山本によって多層膜ミラーの表面を
一層ずつ削り取ることによって、実質的にサブnmの形状
誤差を補正することのできる画期的な技術が報告され
た。(M. Yamamoto, 7th International Conference on
Synchrotron Radiation Instrumentation, Berlin Ger
many, August 21-25, 2000, POS2-189) 図2をもって、その原理を説明する。図2(a)に示すよう
にA, B二種類の物質を一定の周期長dで交互に積層した
多層膜の表面から、図2(b)に示すように一層対を除去す
る場合を考える。図2(a)で、多層膜表面に対して垂直方
向に進行する光線に対する、厚さdの多層膜一層対の光
路長は、OP=nAdA+nBdBで与えられる。ここでdA,dBは各
層の厚さを表し、dA+dB=dである。nA, nBは物質A, Bそ
れぞれの屈折率である。図2(b)で、最表面の多層膜一層
対を除去した厚さdの部分の光路長は、OP'=ndで与えら
れる。nは真空の屈折率を表し、n=1である。多層膜の最
上層を除去することによって、そこを通過する光線が進
む光学的距離が変化することになる。これは、実質的に
その変化分だけ面形状を修正したことと光学的に等価あ
る。光路長の変化(即ち、面形状の変化)は、Δ=OP'-O
Pで与えられる。軟X線の波長域では、物質の屈折率が1
に近いので、Δは小さな量となり、本方法により精密な
面形状の補正が可能になる。
【0009】具体例として、波長13.4nmでMo/Si多層膜
を用いた場合を示す。直入射で使用するために、d=6.8n
m, dMo=2.3nm, dSi=4.5nmとする。この波長での屈折率
は、n Mo=0.92, nSi=0.998である。これらの数値を用い
て光路長の変化を計算すると、OP=6.6nm, OP'=6.8nm,
Δ=0.2nmとなる。厚さ6.8nmの層を除去する加工によっ
て、0.2nm相当の面形状の補正を行うことが出来る。な
お、Mo/Si多層膜の場合、Si層の屈折率は1に近いので、
光路長の変化は主としてMo層の有無によるものであり、
Si層の有無には殆ど依存しない。従って、多層膜の層を
除去する際に、Si層の厚さを正確に制御する必要は無
い。この例ではSi層の厚さは4.5nmあり、この層の途中
で加工が停止すれば良い。即ち、数nmの精度の加工を施
すことによって0.2nm単位の面形状補正を行うことが出
来る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述のように成膜後の
多層膜を加工除去することにより位相を制御する場合、
加工は面内で不均一(所定の量だけの不均一)におこな
われるため、多層膜の表面近傍は反射面内の位置によっ
て違う構造となる。その様子を図3に示す。図3はイオ
ンビームによって不均一に削ったMo/Si多層膜の断
面の一部を示したもので、図3.a,bはそれぞれ加工
前,加工後の多層膜の断面図である。このように、多層
膜の加工がおこなわれることにより多層膜の最上層には
モリブデンが露出する部分とシリコンが露出する部分が
生じ、その厚さも均一ではない。このように最上層の物
質の種類や厚さが違う場合には、EUV光の反射率は反
射鏡の面内で分布を生ずる。一般に、最上層がモリブデ
ンであり、モリブデンの膜厚が周期構造中のモリブデン
層の厚さ程度までの場合には、モリブデンが厚くなるに
従って反射率は上昇し、シリコンが最上層の部分ではシ
リコンの膜厚が増えるに従って反射率が低下する。さら
に、通常のMo/Si多層膜は最上層をシリコンとする
ことにより、モリブデンの酸化を防いでいるが、このよ
うにモリブデンが露出した部分があると、露出したモリ
ブデンが酸化し、EUV反射率が低下する。
【0011】これらの理由によって、反射率の面内分布
が均一なMo/Si多層膜に対して、多層膜表面を不均
一に削り取る加工をおこなった場合、加工後の多層膜の
反射率は面内で不均一となる。EUV光を用いた縮小投
影露光装置において、その光学系に用いられる反射鏡に
反射率の面内分布が生じている場合、露光フィールド内
の照度ムラやσの不均一性を招き、その露光性能を低下
させる。よって、多層膜加工をおこなった多層膜の反射
率面内分布を低減する手法が求められていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第一の手段は、「モリブデン(Mo)とシリコン(S
i)、あるいはこれらを含む合金、混合物を所定の周期
長をもって反射面上の少なくとも一部に積層された多層
膜反射鏡であって、この反射鏡からの反射波面の形状の
制御のために該多層膜の表層部分が所定の量だけ除去加
工された多層膜反射鏡において、上記表層部分の加工を
おこなった多層膜の表面に、使用波長の電磁波に対して
高い透過率を有し、かつ長期間高い透過率を維持する物
質の膜を略均一な膜厚で形成したことを特徴とする、多
層膜反射鏡」である。 この成膜方法によれば、Mo/
Si多層膜の表面を不均一に加工することによって、最
表面にMoが露出した部分についても、その上に使用波
長において透過率の高い物質の膜がその上に形成される
ため、Moの酸化は進まず、よって、反射率の低下を防
ぐことができる。
【0013】前記課題を解決するための第二の手段は、
「前記多層膜は、周期長が6から12nmであることを
特徴とする請求項1記載の多層膜反射鏡」である。この
ようにすれば、電磁波の波長領域が12〜15nmの領
域で、斜め入射であっても高反射率を有する多層膜反射
鏡が有られる。
【0014】前記課題を解決するための第三の手段は、
「表層部分の加工をおこなった多層膜の表面に、成膜を
おこなった膜がSi、あるいはSiを含む物質であるこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の多層膜反射
鏡」である。この方法によれば、、Mo/Si多層膜の
表面を不均一に加工することによって、最表面にMoが
露出した部分についても、その上にSiの膜がその上に
形成されるためMoの酸化は進まず、反射率の低下を防
ぐことができる。さらに、Siは波長12〜15nmに
おいては高い透過率を有するため、反射鏡の反射率の低
下も最小限にとどめることができる。
【0015】前記課題を解決するための第四の手段は、
「前記表層部分の加工をおこなった多層膜の表面にSi
膜を成膜し、その膜厚が1.0〜3.0nm、あるい
は、多層膜の周期長に1.0〜3.0nmを加えたもの
であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれにか記
載の多層膜反射鏡」である。 この方法によれば、反射
率の低いSiが最上層に露出していた部分の反射率より
も、Moが最上層に露出していた部分の反射率を大きく
引き下げることができ、よって、面内の反射率分布を軽
減することができる。
【0016】前記課題を解決するための第五の手段は、
「請求項1乃至4のいずれにか記載の多層膜反射鏡を含
む光学系を有する半導体製造装置」である。 この方法
によれば、反射波面が高い精度で制御され、かつ、面内
の反射率分布の小さな反射鏡が半導体製造装置に用いら
れているため、露光フィールド内の照度ムラが小さいな
ど露光性能の高い半導体製造装置を得ることができる。
【0017】前記課題を解決するための第六の手段は、
「請求項5の半導体製造装置によって半導体集積回路を
製造する半導体集積回路製造方法」である。この方法に
よれば、半導体集積回路の製造に露光性能の高い半導体
製造装置を利用することができるので、より高い性能の
半導体回路を高い処理速度で製造することができる。
【0018】
【実施例】図1に本発明における実施例である多層膜反
射鏡の断面図を示す。本実施例は凹面基板上にMo/S
i多層膜の成膜をおこなった周期長7nm(周期長に対
してMo層がしめる割合=0.35)の多層膜反射鏡に
おいて、そのEUV反射波面を精度良く制御するために
多層膜の表面をイオンビームに照射により不均一に削っ
た後、その表面に2nmの厚さでSiを成膜したもので
ある。図1はその多層膜の表面近傍の断面の一部分を模
式的に示したものである。反射鏡面上の位置によるEU
V光の入射角度の違いに対応して反射鏡の面内には多層
膜周期長の分布が形成されているが、図1に示したのは
そのごく狭い部分であるためこの領域では周期長はほぼ
一定である。最上層のSi層を成膜する前の状態は、図
1に示したものと同様である。イオンビームによる加工
前の多層膜の層数は80層対である。EUV光の反射率
は50層対程度でほぼ飽和するが、加工によって表面の
数十層は除去される可能性があるので、80層の成膜を
おこなっている。イオンビーム照射により削られる量は
面内で連続的に変化するため、図2に示したようにM
o,Si各層の表面は斜めに切り取ったような形状とな
る。
【0019】Si成膜による反射率均一化の効果を示す
ために、厚さ2nmのSi層を付加した場合としない場
合の反射率(Mo/Si多層膜、波長13.5nm、入
射角88度、無偏光)を図4に示す。グラフ中の●は2
nmのSi層を成膜しないときの反射率を示し、○は成
膜した場合の反射率を示す。横軸は加工をおこなった多
層膜の最上層の条件に対応している。Moが露出してい
る部分では、最上層のMo層の厚さが厚くなるに従って
反射率が徐々に上昇する。この多層膜においてはMo層
の厚さが2.45nmなので、最上層のMoの厚さは
2.45nmが最大である。次にその上のSi層が徐々
に厚くなっていくが、このとき反射率は徐々に低下し、
多層膜におけるSi層の厚さである4.55nmで最初
の反射率とほぼ等しくなる。このときの反射率の面内で
の変化量は約1.5%(反射率)である。これに対し、
表面に厚さ2nmのSi層が成膜された場合は、最上層
にMoが露出していた位置での反射率が大きく低下する
のに対し、Siが露出していた部分ではさほど反射率は
低下しないため、反射率の面内での変化量は0.7%程
度と約半分に低減される。また、加工によって露出した
Mo上にSiの膜が形成されるため、Moの酸化は防止
される。よって、本実施例に示した多層膜反射鏡は、多
層膜を削る加工をおこなうことによって高い精度の反射
波面を達成しており、かつ、最上層にSiを成膜するこ
とによって反射率の面内分布を低減している。
【0020】本実施例では、多層膜加工後の表面にSi
を成膜したが、成膜する物質はSiに限るものではな
い。成膜により反射率の分布が低減され、かつ、反射率
の絶対値を低下させない物質であればよい。本実施例で
は、多層膜はMoとSiによって構成されているが、多
層膜を構成する物質はこれに限るものではない。反射波
長の帯域の制御、熱安定性等の特性を制御するために、
多層膜がこれらの物質を含む化合物あるいは混合物によ
って形成されていても良い。
【0021】本実施例では、多層膜構造の積層対数は8
0対としたが、この数はこれの限るものではない。
【0022】本実施例では、多層膜構造の周期構造の周
期長に対するモリブデン層の厚さを0.35としたが、
この比率はこれに限るものではない。また、この比率は
多層膜中で膜の深さ方向および広がり方向に対して不均
一であってもよい。
【0023】本実施例では、表面に成膜したSiの厚さ
を2nmとしたが、Si層の厚さはこれに限るものでは
ない。ただし、Si膜厚4〜7nmでは最上層にSiが
露出していた部分での反射率の低下が大きくなり、Si
膜厚9nm程度のときに厚さ2nmと同程度の反射率均
一性が達成される。この傾向は約7nmの厚さで周期的
に現れる。ただし、Si層が厚くなるほど、反射率の絶
対値は低下するので、付加するSi層は薄い方が望まし
いが、最上層のSi層は多層膜の保護層としても機能す
るので、2nmで充分な保護効果が得られない場合に
は、9nm程度の膜であることが望ましい。尚、図5に
本発明の多層膜反射鏡を使用する露光装置を示した。図
中、IR1〜IR4が照明系の反射鏡であり、PR1〜
PR4が投影系の反射鏡である。
【0024】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明における
成膜方法を用いれば、EUVLに用いられる多層膜反射
鏡の反射波面を高い精度で制御しながら、反射率の面内
分布を小さく抑えることができる。よって充分な光学性
能を持った半導体露光装置を実現することができる。さ
らに、この半導体製造装置を用いた半導体集積回路製造
方法によってより微細な半導体集積回路の製造方法を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における反射率面内分布を低減した多層
膜の断面図である。
【図2】多層膜の除去加工により反射波面の位相を制御
する方法を説明するための模式図である。
【図3】従来の手法で反射波面位相制御のための加工を
おこなった多層膜の断面図である。
【図4】本発明における反射率面内分布の低減を示す図
である。
【図5】本発明の多層反射鏡を使用する露光装置の概要
図である。
【符号の説明】
L プラズマ励起光源 S 発光源 C コンデンサミラー IR1〜IR4 照明系の反射鏡 PR1〜PR4 投影系の反射鏡 M マスク W ウェハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21K 5/02 H01L 21/30 531A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モリブデン(Mo)とシリコン(S
    i)、あるいはこれらを含む合金、混合物を所定の周期
    長をもって反射面上の少なくとも一部に積層された多層
    膜反射鏡であって、この反射鏡からの反射波面の形状の
    制御のために該多層膜の表層部分が所定の量だけ除去加
    工された多層膜反射鏡において、 上記表層部分の加工をおこなった多層膜の表面に、使用
    波長の電磁波に対して高い透過率を有し、かつ長期間高
    い透過率を維持する物質の膜を略均一な膜厚で形成した
    ことを特徴とする、多層膜反射鏡。
  2. 【請求項2】 前記多層膜は、周期長が6から12nm
    であることを特徴とする請求項1記載の多層膜反射鏡。
  3. 【請求項3】 表層部分の加工をおこなった多層膜の表
    面に、成膜をおこなった膜がSi、あるいはSiを含む
    物質であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    多層膜反射鏡。
  4. 【請求項4】 前記表層部分の加工をおこなった多層膜
    の表面にSi膜を成膜し、その膜厚が1.0〜3.0n
    m、あるいは、多層膜の周期長に1.0〜3.0nmを
    加えたものであることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれにか記載の多層膜反射鏡。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれにか記載の多層
    膜反射鏡を含む光学系を有する半導体製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の半導体製造装置によって半導
    体集積回路を製造する半導体集積回路製造方法。
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