JP2003073474A - ポリアミドイミド、液晶配向剤ワニス、および液晶表示素子 - Google Patents

ポリアミドイミド、液晶配向剤ワニス、および液晶表示素子

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JP2003073474A
JP2003073474A JP2001267441A JP2001267441A JP2003073474A JP 2003073474 A JP2003073474 A JP 2003073474A JP 2001267441 A JP2001267441 A JP 2001267441A JP 2001267441 A JP2001267441 A JP 2001267441A JP 2003073474 A JP2003073474 A JP 2003073474A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】適度なプレチルト角を有し、液晶配向性や電気
特性(消費電流値、電圧保持率、残留電荷、焼き付き)
など総合的にバランスの優れた液晶表示素子を得るため
の液晶配向剤を提供することを目的とする。 【解決手段】下記3式のうち式(1−1)で表される構
造単位のみを有するか、または式(1−1)、式(1−
2)および式(1−3)のぞれぞれで表される構造単位
のうちの2種以上を有するポリアミドイミドであって、
カルボン酸類由来の有機残基およびジアミノ化合物由来
の有機残基の少なくとも1種が炭素数3以上の側鎖基を
有する有機残基であり、ポリマー中の全アミド結合の3
0モル%以上がNに1価の有機基が結合したアミド結合
であることを特徴とするポリアミドイミド。式中のT
〜Tはカルボン酸類由来の有機残基り、D〜D
ジアミノ化合物由来の有機残基、R〜Rは水素また
は1価の有機基である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料分野にお
いて使用される、液晶配向性、電気特性ならびにその信
頼性に優れた新規なポリアミドイミドに関する。
【0002】
【背景技術】液晶表示素子は、現在ネマチック液晶を用
いた表示素子が主流であり、液晶が90度ツイストした
TN型液晶表示素子、通常180度以上ツイストしたS
TN型液晶表示素子、薄膜トランジスタ−を使用した、
いわゆるTFT型液晶表示素子が知られている。さらに
昨今では、視角特性を改良した横電界型のIPS型液晶
表示素子、垂直配向状態を利用したVA型液晶表示素
子、或いはベンド配向状態を利用したOCB型液晶表示
素子等の種々の方式による表示素子が実用化、あるいは
検討されている。液晶表示素子の進展は、単にこれらの
方式の進展のみならず、液晶表示素子の特性向上に向け
た周辺材料での改良によっても活発に行われている。ま
た、液晶配向剤は液晶表示素子の表示品質に係わる重要
な要素の一つであるが、表示素子の高品質化が要求され
るにつれ一層液晶配向剤の役割が大きくなっている。
【0003】現在、主として用いられている液晶配向剤
は、ポリアミド酸をイミド化して使用するポリアミド酸
および可溶性ポリイミド等のポリイミド系である。ポリ
イミド系配向剤以外にも種々の液晶配向剤が検討されて
いるが、これらは耐熱性、耐薬品性(耐液晶性)、塗布
性、液晶配向性、電気特性、表示特性等が不十分である
と考えられる。ポリイミド系配向剤の中で、ポリアミド
酸は溶剤に対する溶解性が高く基板塗布性が良好である
が、配向膜の形成時に加熱によるイミド化という焼成工
程を必要とし、低温焼成では特性が悪化するという問題
がある。一方、可溶性ポリイミドは、可溶性とはいって
も溶剤に対する溶解性が比較的悪いという問題や、限ら
れた溶剤しか使えないため印刷性が劣るといった欠点が
ある。
【0004】ポリイミド系配向剤以外にも、ポリアミド
やポリアミドのアミド結合(CONH)の水素原子を他
の基で置換した、いわゆるN置換ポリアミド等の高分子
化合物も検討されている。ポリアミドは液晶配向性等は
良好であるが、溶解性、印刷性に若干難があり、電気特
性についても問題がある。逆に、N置換ポリアミドにつ
いては溶解性、印刷性、電気特性は良好であるが、液晶
配向性に若干劣る場合がある。また、複数の高分子化合
物をブレンドしたり、ブロック共重合した高分子化合物
を使用した液晶配向剤もあるが、消費電流、残留電荷、
電圧保持率、焼き付き等の電気特性、あるいは液晶配向
性において難点があるのが現状である。液晶配向剤に要
求される課題は、特定の性質だけが優れていても実用化
は難しく、総合的にバランスのとれた特性を有すること
が必要である。
【0005】液晶表示素子の使用分野が広がるにつれ
て、液晶表示素子に要求される特性はより高性能になり
つつある。これらの要求の中には、液晶のプレチルト角
に代表される液晶の配向性に対する要求、また、消費電
流値、電圧保持率、残留電荷等の液晶表示素子の電気特
性に対する要求、あるいはこれらの諸特性の長期使用に
おける信頼性に対する要求、さらには液晶表示素子の残
像現象、表示むら等の表示品位に対する要求などが挙げ
られる。
【0006】これらの特性の中で液晶のプレチルト角
は、液晶表示素子の駆動方式により、必要とされる値が
異なっている。例えば、液晶が90度ツイストしている
TN型液晶表示素子あるいはTFT型液晶表示素子では
1〜6度程度、ツイスト角が大きいSTN型液晶表示素
子では3〜8度程度のプレチルト角が必要である。しか
しながら、これらの要求されるプレチルト角の値は用途
によって多少変化していて、最近では、STN型液晶表
示素子においても2〜3度あるいは8度以上のものが要
求される場合がある。一方、IPS型液晶表示素子にお
いては、液晶が基板に対して水平方向に動くため、プレ
チルト角を大きくする必要はなく、プレチルト角はおお
むね1〜3度程度あればよい。逆に、VA型液晶表示素
子においては90度近傍の大きなプレチルト角が必要で
あり、OCB型液晶表示素子においても、ベンド配向状
態を安定化させるために5〜20度の大きなプレチルト
角が要求される。
【0007】また、プレチルト角だけでなく配向均一
性、配向安定性あるいは液晶−配向膜界面のアンカリン
グエネルギー等の液晶の配向性に関する特性も液晶表示
素子の性能に大きく関わってくるため重要である。さら
に、液晶表示素子の製造工程におけるこれらの特性のプ
ロセスマージンも重要であり、配向剤の塗布後における
溶剤の乾燥条件、あるいは液晶注入後のアニール処理条
件等によって、プレチルト角や配向性が変化するようで
は大きな問題となる。
【0008】STN型液晶表示素子、特に携帯機器分野
で用いられる低電圧タイプの表示素子では、駆動電圧が
低いため消費電流に対する要求が重要である。すなわ
ち、液晶表示素子の消費電流が大きくなると、相対的に
液晶に印加される電圧が低下するため、液晶の立ち上が
りが不十分となりコントラストが低下する。また、低電
圧タイプの液晶表示素子においては、液晶表示素子の長
期使用中におこる消費電流値の変化(信頼性)も重要で
ある。STN型表示素子では表示のON−OFFをわず
かな電位差でおこなっているため、素子の消費電流値が
変化してしまうと液晶に印加される電圧にも変化が起こ
り正常な駆動ができなくなる。極端な場合、長時間駆動
により液晶表示素子の画像が全く表示されない現象さえ
発生する。
【0009】一方、TFT型液晶表示素子では、特に電
圧保持率および残留電荷に対する要求が重要である。電
圧保持率が低いとフレーム期間中に液晶にかかる電圧が
低下し、コントラストが低下する問題が発生する。ま
た、残留電荷が大きい場合は電圧印加後に電圧をOFF
にしても電荷が残ったままの状態になり、消去されるべ
き像が残像として残ってしまう。TFT型液晶表示素子
において、この残像現象はかなり重要な問題の1つであ
る。
【0010】さらに、近年駆動電圧の低電圧化に伴って
誘電率異方性が大きい液晶が用いられるようになるにつ
れて、ディスプレイの面内に発生する表示むら(輝度む
ら)が問題視されるようになっている。特に、配向膜を
ラビング処理したときに発生する削りかすを除去するた
めの水洗を行うと、水洗した跡が表示むらとして残って
しまう現象が発生する場合があり、大きな問題となって
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の液晶
表示素子に要求される諸特性の中で、特に適度なプレチ
ルト角を有し、液晶配向性や電気特性(消費電流値、電
圧保持率、残留電荷、焼き付き)など総合的にバランス
の優れた液晶表示素子を得るための液晶配向剤を提供す
ることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
の解決のため鋭意研究した結果、液晶表示素子に使用さ
れる液晶配向剤ワニスとして、下記の構成によるポリア
ミドイミドを含有するものを使用する事により、所期の
目的が達成できることを見いだした。すなわち、(1)
下記の式(1−1)、式(1−2)および式(1−3)
のぞれぞれで表される構造単位のうち式(1−1)で表
される構造単位のみを有するか、またはこれら3種の構
造単位のうちの2種以上を有するポリアミドイミドであ
って、カルボン酸類由来の有機残基およびジアミノ化合
物由来の有機残基の少なくとも1種が炭素数3以上の側
鎖基を有する有機残基であり、ポリマー中の全アミド結
合の30モル%以上がNに1価の有機基が結合したアミ
ド結合であることを特徴とするポリアミドイミド。
【化6】 (式中、T〜Tはカルボン酸類由来の有機残基であ
り、D〜Dはジアミノ化合物由来の有機残基であ
り、R〜Rはそれぞれ独立して水素または1価の有
機基である。この1価の有機基は、炭素数1〜20の直
鎖もしくは分岐のアルキル、炭素数1〜8の直鎖もしく
は分岐のヒドロキシアルキル、炭素数2〜20の直鎖も
しくは分岐のアルコキシアルキル、炭素数2〜15の不
飽和脂肪族基、脂環式基を有する基、芳香族系炭化水素
基、O含有複素環系の基、ステロイド骨格を有する基、
カルボニル基を有する基、オルガノシリル基、およびオ
ルガノシリル基含有基からなる群から選択される1種以
上の基であり、前記のアルキル中の任意のHはFで置換
されてもよく、前記の芳香族系の炭化水素基において
は、芳香環とアルキルまたはアルキレンとがOを介して
結合してもよく、芳香環の置換基であるアルキルのHは
Fで置換されてもよく、また芳香環の1個のHがCNで
置換されてもよい。) (2)式(2)〜式(5)のそれぞれで表される基の群
から選ばれるジアミノ化合物由来の有機残基が少なくと
も1種含まれていることを特徴とする、前記(1)項に
記載のポリアミドイミド。
【化7】 (式中、RはHまたは炭素数1〜12のアルキルであ
り、環Aは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロへ
キシレンであり、ZおよびZはそれぞれ独立して単
結合、CH、CHCHまたはOであり、rは0〜
3、sは0〜5、t1は0〜3、t2は0〜3のそれぞ
れ整数であるが、t1が2〜3である時の複数のZ
互いに同じであっても異なっていてもよいし、またt2
が2〜3である時の複数のZも互いに同じであっても
異なっていてもよい。また、1,4−フェニレンまたは
1,4−シクロへキシレンの任意のHは炭素数1〜4の
アルキルで置換されていてもよい。)
【化8】 (式中、XおよびXはそれぞれ独立して単結合、
O、COO、OCO、NH、CONHまたは炭素数1〜
12のアルキレンであり、GおよびGはそれぞれ独
立して単結合、または芳香族環および脂環式環から選ば
れる1〜3個の環を含む二価の基であり、RはH、
F、CN、OHまたは炭素数1〜12のアルキル、フル
オロアルキルもしくはアルコキシであり、ベンゼン環に
対する置換基の結合位置および2個の遊離基の位置は任
意の位置である。但し、Gが単結合でありXが単結
合でもなくアルキレンでもない場合は、RはHまたは
アルキルであり、またGおよびGが共に単結合であ
る場合は、X、XおよびRの合計の炭素数が3以
上である。)
【化9】 (式中、XおよびXはそれぞれ独立して単結合、C
、CHCHまたはOであり、RおよびR
それぞれ独立してH、炭素数1〜12のアルキル、また
は炭素数1〜12のパ−フルオロアルキルであるが、R
およびRの少なくとも一方は炭素数3以上のアルキ
ルまたはパ−フルオロアルキルであり、u1およびu2
はそれぞれ独立して0〜3の整数であるが、u1が2〜
3である時の複数のXは互いに同じであっても異なっ
ていてもよいし、u2が2〜3である時の複数のX
互いに同じであっても異なっていてもよい。また、1,
4−フェニレンの任意のHは炭素数1〜4のアルキルで
置換されていてもよい。)
【化10】 (式中、RはH、または炭素数1〜12の直鎖もしく
は分岐状のアルキルであり、このアルキル中の1個もし
くは隣り合わない複数のCHはOで置換されていても
よく、Xは単結合、または炭素数1〜5のアルキレン
であり、このアルキレン中の1個もしくは隣り合わない
複数のCHはOで置換されていてもよく、mは0〜3
の整数であり、nは1〜5の整数である。また、ベンゼ
ン環に対する置換基および遊離基の結合位置は任意の位
置である。) (3)R、RおよびRがそれぞれ独立してHまた
は炭素数5以下の1価の有機基であって、R〜R
総量の50モル%以上が該1価の有機基であることを特
徴とする、前記(1)または(2)項に記載のポリアミ
ドイミド。(4)R、RおよびRがそれぞれ独立
してH、炭素数5以下のアルキルまたは炭素数5以下の
酸素含有アルキルであって、R〜Rの総量の70モ
ル%以上がこれらのアルキルおよび酸素含有アルキルか
ら選ばれる1価の有機基であることを特徴とする、前記
(1)または(2)項に記載のポリアミドイミド。 (5)前記(1)〜(4)項のいずれか1項に記載のポ
リアミドイミドを含有することを特徴とする液晶配向剤
ワニス。 (6)前記(5)項に記載の液晶配向剤ワニスが用いら
れていることを特徴とする液晶表示素子。上記の構成に
よる本発明のポリアミドイミドは、配向膜、保護膜、絶
縁膜等として使用でき、とりわけ、液晶表示素子用の配
向膜を形成するための配向剤ワニスとして最適である。
そして、本発明のポリアミドイミドは、ポリアミド酸、
可溶性ポリイミド、ポリアミド等の他の高分子化合物と
併用することにより、配向剤ワニス等の特性を更に向上
させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のポリアミドイミドは、下
記の式(1−1)、式(1−2)および式(1−3)の
ぞれぞれで表される構造単位のうち式(1−1)で表さ
れる構造単位のみを有するか、またはこれら3種の構造
単位のうちの2種以上を有するポリアミドイミドであっ
て、炭素数3以上の側鎖基を有する有機残基が少なくと
も1種含まれていることを特徴とするポリアミドイミド
である。即ち、分子内にアミド結合とイミド結合の両者
を有し、炭素数3以上の側鎖基を有する有機残基を少な
くとも1種含む化合物であり、かつアミド結合(CON
H)の水素原子の一部または全部を1価の有機基で置換
したポリアミドイミド(以下、N置換ポリアミドイミド
と称することがある。)である。
【化11】
【0014】式(1−1)で表される構造単位中のT
はトリカルボン酸類に由来する有機残基であり、式(1
−2)で表される構造単位中のTはジカルボン酸類に
由来する有機残基であり、そして式(1−3)で表され
る構造単位中のTはテトラカルボン酸類に由来する有
機残基である。なお本発明においては、ジカルボン酸、
トリカルボン酸、テトラカルボン酸およびこれらをまと
めて呼ぶときの名称である多価カルボン酸について、こ
れらの誘導体である無水物や酸ハロゲン化物等を含めた
総称として、それぞれジカルボン酸類、トリカルボン酸
類、テトラカルボン酸類および多価カルボン酸類と称す
る。これらの多価カルボン酸類は、芳香族系(複素環を
含む)、脂環族系(複素環を含む)または脂肪族系(非
環状)の何れの族に属するものであってもよいが、中で
も環構造を有するものが液晶の配向性を良好に保つ上か
ら好ましい。従って、脂肪族系(非環状)のものを用い
る際には、これを脂環族系、あるいは芳香族系のものと
併用することが好ましく、しかもその使用量は液晶配向
性に悪影響を与えない範囲内とすべきである。さらに、
〜Tは、一般的には液晶表示素子の電気特性の低
下原因となりやすいエーテル、エステル、チオエーテ
ル、チオエステル等の基を、その構造中に含まない構造
のものが好ましいが、そのような構造を有していてもこ
れらの特性に影響を与えないかぎり何ら問題とはならな
い。
【0015】本発明のポリアミドイミドに使用すること
のできるジカルボン酸類の具体例として、下記の化合物
を挙げることができる。即ち、マロン酸ジハライド、蓚
酸ジハライド、ジメチルマロン酸ジハライド、コハク酸
ジハライド、フマル酸ジハライド、グルタル酸ジハライ
ド、アジピン酸ジハライド、ムコン酸ジハライド、2−
メチルアジピン酸ジハライド、トリメチルアジピン酸ジ
ハライド、ピメリン酸ジハライド、2,2−ジメチルグ
ルタル酸ジハライド、3,3−ジエチルコハク酸ジハラ
イド、アゼライイン酸ジハライド、セバシン酸ジハライ
ドおよびスベリン酸ジハライド等の脂肪族ジカルボン酸
ジハライド;
【0016】1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジハ
ライド、1,2−シクロプロパンジカルボン酸ジハライ
ド、1,1−シクロブタンジカルボン酸ジハライド、
1,2−シクロブタンジカルボン酸ジハライド、1,3
−シクロブタンジカルボン酸ジハライド、3,4−ジフ
ェニル−1,2−シクロブタンジカルボン酸ジハライ
ド、2,4−ジフェニル−1,3−シクロブタンジカル
ボン酸ジハライド、3,4−ビス(2−ヒドロキシフェ
ニル)−1,2−シクロブタンジカルボン酸ジハライ
ド、2,4−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−1,3
−シクロブタンジカルボン酸ジハライド、1−シクロブ
テン−1,2−ジカルボン酸ジハライド、1−シクロブ
テン−3,4−ジカルボン酸ジハライド、1,1−シク
ロペンタンジカルボン酸ジハライド、1,2−シクロペ
ンタンジカルボン酸ジハライド、1,3−シクロペンタ
ンジカルボン酸ジハライド、1,1−シクロヘキサンジ
カルボン酸ジハライド、1,2−シクロヘキサンジカル
ボン酸ジハライド、1,3−シクロヘキサンジカルボン
酸ジハライド、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ
ハライド、1,4−(2−ノルボルネン)ジカルボン酸
ジハライド、ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジハ
ライド、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジカ
ルボン酸ジハライド、ビシクロ[2.2.2]オクタン−
2,3−ジカルボン酸ジハライド、2,5−ジオキソ−
1,4−ビシクロ[2.2.2]オクタンジカルボン酸ジ
ハライド、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジハライ
ド、4,8−ジオキソ−1,3−アダマンタンジカルボ
ン酸ジハライド、2,6−スピロ[3.3]ヘプタンジカ
ルボン酸ジハライド、1,3−アダマンタン二酢酸ジハ
ライド、カンファー酸ジハライド等の脂環式ジカルボン
酸ジハライド;
【0017】o−フタル酸ジハライド、イソフタル酸ジ
ハライド、テレフタル酸ジハライド、5−メチルイソフ
タル酸ジハライド、5−tert−ブチルイソフタル酸
ジハライド、5−アミノイソフタル酸ジハライド、5−
ヒドロキシイソフタル酸ジハライド、2,5−ジメチル
テレフタル酸ジハライド、テトラメチルテレフタル酸ジ
ハライド、1,4−ナフタレンジカルボン酸ジハライ
ド、2,5−ナフタレンジカルボン酸ジハライド、2,
6−ナフタレンジカルボン酸ジハライド、2,7−ナフ
タレンジカルボン酸ジハライド、1,4−アントラセン
ジカルボン酸ジハライド、1,4−アントラキノンジカ
ルボン酸ジハライド、2,5−ビフェニルジカルボン酸
ジハライド、4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジハラ
イド、1,5−ビフェニレンジカルボン酸ジハライド、
4,4”−タ−フェニルジカルボン酸ジハライド、4,
4’−ジフェニルメタンジカルボン酸ジハライド、4,
4’−ジフェニルエタンジカルボン酸ジハライド、4,
4’−ジフェニルプロパンジカルボン酸ジハライド、
4,4’−ジフェニルヘキサフルオロプロパンジカルボ
ン酸ジハライド、4,4’−ジフェニルエーテルジカル
ボン酸ジハライド、4,4’−ビベンジルジカルボン酸
ジハライド、4,4’−スチルベンジカルボン酸ジハラ
イド、4,4’−トランジカルボン酸ジハライド、4,
4’−カルボニル二安息香酸ジハライド、4,4’−ス
ルホニル二安息香酸ジハライド、4,4’−ジチオ二安
息香酸ジハライド、p−フェニレン二酢酸ジハライド、
3,3’−p−フェニレンジプロピオン酸ジハライド、
4−カルボキシ桂皮酸ジハライド、p−フェニレンジア
クリル酸ジハライド、3,3’−(4,4’−(メチレ
ンジ−p−フェニレン))ジプロピオン酸ジハライド、
4,4’−(4,4’−(オキシジ−p−フェニレ
ン))ジプロピオン酸ジハライド、4,4’−(4,
4’−(オキシジ−p−フェニレン))二酪酸ジハライ
ド、(イソプロピリデンジ−p−フェニレンジオキシ)
二酪酸ジハライド、ビス(p−カルボキシフェニル)ジ
メチルシラン、1,5−(9−オキソフルオレン)ジカ
ルボン酸ジハライド、3,4−フランジカルボン酸ジハ
ライド、4,5−チアゾールジカルボン酸ジハライド、
2−フェニル−4,5−チアゾールジカルボン酸ジハラ
イド、1,2,5−チアジアゾール−3,4−ジカルボ
ン酸ジハライド、1,2,5−オキサジアゾール−3,
4−ジカルボン酸ジハライド、2,3−ピリジンジカル
ボン酸ジハライド、2,4−ピリジンジカルボン酸ジハ
ライド、2,5−ピリジンジカルボン酸ジハライド、
2,6−ピリジンジカルボン酸ジハライド、3,4−ピ
リジンジカルボン酸ジハライド、3,5−ピリジンジカ
ルボン酸ジハライド、6−ピリジンジカルボン酸ジハラ
イド等の芳香族ジカルボン酸ジハライドである。
【0018】本発明のN置換ポリアミドイミドを製造す
るためのジカルボン酸類は、これらのジカルボン酸ジハ
ライドに限定されることはなく、式(1−2)で示され
る構造単位中のジカルボン酸類由来の有機残基を与える
ものであれば、その他の形のジカルボン酸誘導体を用い
てもよい。そのようなジカルボン酸誘導体として活性ア
シル誘導体を挙げることができ、例えば、ジカルボン酸
ジハライドのハロゲンの代わりに、アセチルオキシ、ア
ルキルオキシ、フェニルオキシまたはフェニルチオなど
の基が結合したジカルボン酸誘導体を用いることができ
る。更には、カルボキシル基のHが全く置換されていな
いジカルボン酸そのものも用いることができる。そし
て、本発明で用いるジカルボン酸類は、直線的な構造の
ポリアミドイミドを与えることが可能なジカルボン酸類
であることが、液晶の配向性を保つ上から好ましい。こ
のような好ましいジカルボン酸類の例として、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸ジハライド、テレフタル酸
ジハライド、イソフタル酸ジハライド、ピリジンジカル
ボン酸ジハライド、ナフタレンジカルボン酸ジハライ
ド、1,4−アントラセンジカルボン酸ジハライド、
4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジハライド、4,
4”−タ−フェニルジカルボン酸ジハライド、4,4’
−ジフェニルメタンジカルボン酸ジハライド、4,4’
−ジフェニルエタンジカルボン酸ジハライド、4,4’
−ジフェニルプロパンジカルボン酸ジハライド、4,
4’−ジフェニルヘキサフルオロプロパンジカルボン酸
ジハライド、4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジ
ハライド等を挙げることができる。また前述のように、
これらの化合物と同じ残基を与える、酸ジハライド以外
の種類の化合物も好ましく用いられる。
【0019】また、基板に対するポリアミドイミドの接
着性を高めること等を目的として、式(6)で表される
ポリシロキサンジカルボン酸ジハライド、またはこれと
同じ残基を与える、酸ジハライド以外の活性アシル誘導
体を用いてもよい。場合によっては、式(6)における
XがHである化合物を用いてもよい。
【化12】 (式中、RおよびR10はそれぞれ独立してメチル、
エチル、フェニルまたはシクロヘキシルであり、Xはハ
ロゲンであり、v、wおよびxはそれぞれ独立して1〜
5の整数である。)
【0020】本発明のN置換ポリアミドイミドは、炭素
数3以上の側鎖基を有する有機残基を少なくとも1種有
しており、これによって液晶に大きなプレチルト角を発
現させる機能を与えられている。そして、この炭素数3
以上の側鎖基を有する有機残基の導入を、式(7)また
は式(8)で表されるジカルボン酸ジハライド、または
それらと同じ残基を与える、酸ジハライド以外の活性ア
シル誘導体を用いることによって行ってもよい。更に
は、これらの式においてXがHである化合物も用いるこ
とができる。
【化13】 (式中、Xは単結合、O、COO、OCO、NH、N
HCO、CONH、Sまたは炭素数1〜6のアルキレン
であり、Xはハロゲンであり、R11は炭素数3〜20
のアルキルもしくはフルオロアルキル基、または置換基
を有しても良いステロイド基である。ステロイド骨格と
しては、コレステリル、アンドロステリル、βコレステ
リル、エピアンドロステリル、エリゴステリル、エスト
リル、11α−ヒドロキシメチルステリル、11α−プ
ロゲステリル、ラノステリル、メラトラニル、メチルテ
ストロステリル、ノレチステリル、プレグネノニル、β
−シトステリル、スチグマステリル、テストステリル、
酢酸コレステロ−ルエステル等を挙げることが出来
る。)
【0021】
【化14】 (式中、R12およびR13はそれぞれ独立して炭素数
1〜12のアルキルであるが、それらの炭素数の合計は
4以上であり、Xはハロゲンである。)本発明のN置換
ポリアミドイミドの製造に使用できるジカルボン酸類
は、上記の例示化合物に限定されることはなく、またこ
れらを2種以上組み合わせて用いることもできる。
【0022】次に、本発明のN置換ポリアミドイミドの
製造に使用することのできるトリカルボン酸類の具体例
の一部として、以下に示すトリカルボン酸無水物ハライ
ドを挙げることができる。
【0023】
【化15】 (これらの式中のXはハロゲン原子を示す。)
【0024】本発明のN置換ポリアミドイミドを製造す
るためのトリカルボン酸類は、これらのトリカルボン酸
無水物ハライドに限定されることはなく、式(1−1)
で示される構造単位中のトリカルボン酸類由来の有機残
基を与えるトリカルボン酸類はすべて含まれる。また、
トリカルボン酸無水物ハライドのハロゲンの代わりに、
アセチルオキシ、アルキルオキシ、フェニルオキシまた
はフェニルチオなどの基が結合した、ハライド以外の活
性アシル誘導体を用いてもよい。更には、トリカルボン
酸の2個のカルボキシル基が脱水縮合して無水物構造と
なり、残りの1個がカルボキシル基のままの化合物や、
トリカルボン酸そのものなども用いることができる。こ
れらの中でも、式(9)のトリメリット酸無水物ハライ
ドが好ましく用いられる。また、これらのトリカルボン
酸類は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0025】本発明のN置換ポリアミドイミドの製造に
使用できるテトラカルボン酸類の具体例の一部として、
以下に示す化合物を挙げることができる。まず、脂環式
系のテトラカルボン酸二無水物の例として、1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6−シクロヘキサンテトラカルボン酸
二無水物、ビシクロ(2,2,2)−オクト(7)−エ
ン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3,
3’−ビシクロヘキシル−1,1’,2,2’−テトラ
カルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシク
ロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテト
ラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,
5,9b−ヘキサヒドロ−5−テトラヒドロ−2,5−
ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2,−c]−
フラン−1,3−ジオン、3,5,6−トリカルボキシ
ノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テ
トラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物等、および
これらの化合物の環に結合したHの一部をメチル、エチ
ルなどの低級アルキルで置換した化合物等を挙げること
ができる。
【0026】次に、脂肪族系のテトラカルボン酸類の例
として、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテ
トラカルボン酸二無水物、ペンタンテトラカルボン酸二
無水物、ヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ヘプタン
テトラカルボン酸二無水物等を挙げることができる。
【0027】また、芳香族系のテトラカルボン酸類の例
として、ピロメリット酸二無水物、3、3’、4,4’
−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
2,3、6、7−ナフタレン酸二無水物、3、3’−
4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水
物、3,3’,4,4’−ビフェニルエ−テルテトラカ
ルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフ
ェニルシランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスル
フィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキ
シフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’
−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル
プロパン二無水物、3,3’,4,4’−パ−フルオロ
ピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)
フェニルスルフィンオキサイド二無水物、p−フェニレ
ン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェ
ニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス
(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエ−
テル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,
4’−ジフェニルメタン二無水物等を挙げることができ
る。
【0028】これらの中で、シクロブタンテトラカルボ
ン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物、トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、シク
ロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカ
ルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物等を特に好
ましく使用することができる。本発明のN置換ポリアミ
ドイミドを製造するためのテトラカルボン酸類は、これ
らのテトラカルボン酸二無水物に限定されることはな
く、式(1−3)で示される構造単位中のテトラカルボ
ン酸類由来の有機残基を与えるテトラカルボン酸類はす
べて含まれる。また、二無水物以外の種類のテトラカル
ボン酸類を使用してもよく、例えばテトラカルボン酸の
2個のカルボキシル基が脱水縮合して無水物となり、残
りのカルボキシル基のHがハロゲン、アセチルオキシ、
アルキルオキシ、フェニルオキシまたはフェニルチオな
どの基で置換された誘導体や、テトラカルボン酸の4個
のカルボキシル基のすべてのHが前記の基で置換された
誘導体などを用いることができる。更には、カルボキシ
ル基のHが置換されていないテトラカルボン酸そのもの
を用いることもできる。また、これらのテトラカルボン
酸類は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0029】前述のように、本発明のN置換ポリアミド
イミドは、炭素数3以上の側鎖基を有する有機残基を少
なくとも1種有するものであり、これによって液晶に大
きなプレチルト角を発現させる機能を与えられている。
そして、この炭素数3以上の側鎖基を有する有機残基
は、カルボン酸由来の有機残基であってもよいし、ジア
ミン由来の有機残基であってもよいし、またこれらの両
者であってもよい。即ち、式(1−1)で表される構造
単位を含み、式(1−2)で表される構造単位も式(1
−3)で表される構造単位も含まないN置換ポリアミド
イミドである場合には、トリカルボン酸類由来の有機残
基であるTおよび/またはジアミン由来の有機残基で
あるDが炭素数3以上の側鎖基を有する有機残基であ
る必要がある。そして、Dが炭素数3以上の側鎖基を
有する有機残基であることが好ましく、更にDとT
が共に炭素数3以上の側鎖基を有する有機残基であって
もよい。
【0030】式(1−1)で表される構造単位と式(1
−2)で表される構造単位とを含むN置換ポリアミドイ
ミドである場合には、トリカルボン酸類由来の有機残基
であるT、ジカルボン酸類由来の有機残基である
、ジアミン由来の有機残基であるDおよびD
うち少なくとも1種が、炭素数3以上の側鎖基を有する
有機残基である必要がある。そして、DおよびD
うち少なくとも1種が炭素数3以上の側鎖基を有する有
機残基であることが好ましく、更にDおよびDのう
ちの少なくとも1種と共にTも、炭素数3以上の側鎖
基を有する有機残基であってよい。
【0031】式(1−1)で表される構造単位と式(1
−3)で表される構造単位とを含むN置換ポリアミドイ
ミドである場合には、トリカルボン酸類由来の有機残基
であるT、テトラカルボン酸類由来の有機残基である
、ジアミン由来の有機残基であるDおよびD
うち少なくとも1種が、炭素数3以上の側鎖基を有する
有機残基である必要がある。そして、DおよびD
うち少なくとも1種が炭素数3以上の側鎖基を有する有
機残基であることが好ましい。
【0032】式(1−2)で表される構造単位と式(1
−3)で表される構造単位とを含むN置換ポリアミドイ
ミドである場合には、ジカルボン酸類由来の有機残基で
あるT、テトラカルボン酸類由来の有機残基であるT
、ジアミン由来の有機残基であるDおよびDのう
ち少なくとも1種が、炭素数3以上の側鎖基を有する有
機残基である必要がある。そして、DおよびDのう
ち少なくとも1種が炭素数3以上の側鎖基を有する有機
残基であることが好ましく、更にDおよびD のうち
の少なくとも1種と共にTも、炭素数3以上の側鎖基
を有する有機残基であってよい。
【0033】そして、式(1−1)で表される構造単
位、式(1−2)で表される構造単位および式(1−
3)で表される構造単位を含むN置換ポリアミドイミド
である場合には、トリカルボン酸類由来の有機残基であ
るT、ジカルボン酸類由来の有機残基であるT、テ
トラカルボン酸類由来の有機残基であるT、ジアミン
由来の有機残基であるD〜Dのうち少なくとも1種
が、炭素数3以上の側鎖基を有する有機残基である必要
がある。そして、D〜Dのうち少なくとも1種が炭
素数3以上の側鎖基を有する有機残基であることが好ま
しく、更にD〜D のうちの少なくとも1種と共にT
も、炭素数3以上の側鎖基を有する有機残基であって
よい。
【0034】本発明のN置換ポリアミドイミドの製造に
使用できるジアミノ化合物は、前述のカルボン酸類と同
様に、芳香族系(複素環系を含む)、脂環式系(複素環
を含む)または脂肪族系(非環状)の何れに属するもの
であってもよいが、環構造を有するものが液晶の配向性
を良好に保つ上から好ましい。また、これらのジアミノ
化合物は、一般的には、その有機残基に液晶表示素子の
電気特性の低下原因となりやすいエーテル、エステル、
チオエーテル、チオエステル等の基を、その構造中に含
まない構造のものが好ましいが、そのような構造を有し
ていてもこれらの特性に影響を与えないかぎり何ら問題
とはならない。
【0035】本発明のN置換ポリアミドイミドの製造に
用いるジアミノ化合物は、カルボン酸類由来の有機残基
が炭素数3以上の側鎖基を有するものである場合は、側
鎖の無いジアミノ化合物を使用できるが、この場合でも
炭素数3以上の側鎖基を有するカルボン酸類と炭素数3
以上の側鎖基を有するジアミノ化合物を併用することが
好ましい。また、炭素数3以上の側鎖基を有するカルボ
ン酸類を使用しない場合は、炭素数3以上の側鎖基を有
するジアミノ化合物の使用が必須となる。この場合、炭
素数3以上の側鎖基として、脂肪族系炭化水素基、脂環
式構造を含む炭化水素基、芳香族を含む炭化水素基、シ
ロキサン基を有する基、ステロイド骨格を有する基、あ
るいはこれらの構造が混在する側鎖基を挙げる事ができ
る。脂環式炭化水素基や芳香族炭化水素基には、アルキ
ル、アルコキシ、ハロゲン、OH等の置換基を有してい
ても良い。これらの炭化水素の一部は酸素などの他の原
子で置換されてもよいが、O,CO,COO、S、SO
等のような、酸素原子や硫黄原子またはこれらを含む
基を含まない方が好ましい。なお側鎖基の炭素数につい
ては、シクロヘキサン等の環状構造を含む場合には、そ
の環を構成する炭素を含めた数で表すものとする。
【0036】本発明のN置換ポリアミドイミドの製造に
好ましく用いることのできる、炭素数3以上の側鎖基を
有するジアミノ化合物は、式(2)〜式(5)のそれぞ
れで表される有機残基を与える化合物である。そして、
本発明のN置換ポリアミドイミドには、これらの有機残
基の群から選ばれる少なくとも1種の残基が含まれてい
ることが好ましい。
【化16】 (式中、RはHまたは炭素数1〜12のアルキルであ
り、環Aは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロへ
キシレンであり、ZおよびZはそれぞれ独立して単
結合、CH、CHCHまたはOであり、rは0〜
3、sは0〜5、t1は0〜3、t2は0〜3のそれぞ
れ整数であるが、t1が2〜3である時の複数のZ
互いに同じであっても異なっていてもよいし、またt2
が2〜3である時の複数のZも互いに同じであっても
異なっていてもよい。また、1,4−フェニレンまたは
1,4−シクロへキシレンの任意のHは炭素数1〜4の
アルキルで置換されていてもよい。)
【0037】
【化17】 (式中、XおよびXはそれぞれ独立して単結合、
O、COO、OCO、NH、CONHまたは炭素数1〜
12のアルキレンであり、GおよびGはそれぞれ独
立して単結合、または芳香族環および脂環式環から選ば
れる1〜3個の環を含む二価の基であり、RはH、
F、CN、OHまたは炭素数1〜12のアルキル、フル
オロアルキルもしくはアルコキシであり、ベンゼン環に
対する置換基の結合位置および2個の遊離基の位置は任
意の位置である。但し、Gが単結合でありXが単結
合でもなくアルキレンでもない場合は、RはHまたは
アルキルであり、またGおよびGが共に単結合であ
る場合は、X、XおよびRの合計の炭素数が3以
上である。)
【0038】
【化18】 (式中、XおよびXはそれぞれ独立して単結合、C
、CHCHまたはOであり、RおよびR
それぞれ独立してH、炭素数1〜12のアルキル、また
は炭素数1〜12のパ−フルオロアルキルであるが、R
およびRの少なくとも一方は炭素数3以上のアルキ
ルまたはパ−フルオロアルキルであり、u1およびu2
はそれぞれ独立して0〜3の整数であるが、u1が2〜
3である時の複数のXは互いに同じであっても異なっ
ていてもよいし、u2が2〜3である時の複数のX
互いに同じであっても異なっていてもよい。また、1,
4−フェニレンの任意のHは炭素数1〜4のアルキルで
置換されていてもよい。)
【0039】
【化19】 (式中、RはH、または炭素数1〜12の直鎖もしく
は分岐状のアルキルであり、このアルキル中の1個もし
くは隣り合わない複数のCHはOで置換されていても
よく、Xは単結合、または炭素数1〜5のアルキレン
であり、このアルキレン中の1個もしくは隣り合わない
複数のCHはOで置換されていてもよく、mは0〜3
の整数であり、nは1〜5の整数である。また、ベンゼ
ン環に対する置換基および遊離基の結合位置は任意の位
置である。)
【0040】式(2)で表される有機残基を与えるジア
ミノ化合物は、式(17)で表される。
【化20】 (式中のR、A、Z、Z、r、s、t1およびt
2の意味は、式(2)における場合と同じである。) この式(17)で表されるジアミノ化合物の具体例の一
部を、R、環A、Z、r、sおよびtの組み合わせに
よって、表1〜表5に示す。なお、Z=Z=Zであ
り、t1=t2=tである。また、これらの表の環Aの
欄に記載されたBは1,4−フェニレン、Chは1,4
−シクロへキシレンを示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】式(17)で表されるジアミノ化合物は、
これらの例示化合物に限定されることはなく、また2種
以上を組み合わせて用いることができる。これらのジア
ミノ化合物において、rが0で、RがHまたは短鎖の
アルキルの場合は、液晶に小さめのプレチルト角を発現
させる液晶配向膜を与え、rが1〜3の場合は、R
Hであっても液晶に大きいプレチルト角を発現させる液
晶配向膜を与える。小さいプレチルト角を発現させる液
晶配向膜の場合はIPS型液晶表示素子に好適であり、
プレチルト角が3〜8゜程度の場合は、TN型液晶表示
素子に好適である。また、STN型液晶表示素子、VA
型液晶表示素子およびOCB型液晶表示素子の場合は、
さらに大きなプレチルト角が要求される場合もあるが、
この場合は側鎖基の長いジアミノ化合物を用いればよ
い。
【0047】さらに、式(18)、式(19)および式
(20)のそれぞれで表されるような、炭素数3以上の
側鎖基を有するジアミノ化合物を用いてもよい。
【化21】
【0048】
【化22】
【0049】
【化23】
【0050】(これらの式中のZ、Z、t1および
t2の意味は、式(2)における場合と同じであり、R
14およびR15はそれぞれ独立して水素または炭素数
1〜12のアルキルである。但し、式(18)および式
(19)のステロイド骨格における任意の環は、縮小、
拡大または開裂したものでもよく、ビシクロ環であって
もよく、不飽和結合が任意の位置において増加または減
少したものであってもよく、任意の位置のHまたはアル
キルが他の1価の有機基で置換されたものであってもよ
い。)
【0051】式(3)で表される有機残基を与えるジア
ミノ化合物は、式(21)で表される。
【化24】 (式中のX、X、G、GおよびRの意味は式
(3)における場合と同じであり、またベンゼン環に対
する置換基および2個のアミノ基の結合位置は任意の位
置である。) 式(21)で表されるジアミノ化合物の具体例の一部
を、X、X、G、GおよびRの組み合わせに
よって、表6〜表12に示す。これらの表においては、
「−」は単結合、「B」は1,4−フェニレン、「C
h」は1,4−シクロへキシレンを示す。また、「B−
Ch」、「Ch−B」、「B−Ch−Ch」などは、環
の種類と結合の順序を示す。例えば、Gの欄のB−C
hは、Xに1,4−フェニレンが結合し、この1,4
−フェニレンに結合した1,4−シクロへキシレンにX
が結合していることを意味し、Gの欄のCh−B
は、Xに1,4−シクロへキシレンが結合し、この
1,4−シクロへキシレンに結合した1,4−フェニレ
ンにRが結合していることを意味する。なお、これら
の表に記載した化合物は1,3−ジアミノベンゼン誘導
体であり、Xがジアミノベンゼンの5位に結合したジ
アミノ化合物である。
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】
【表10】
【0057】
【表11】
【0058】
【表12】
【0059】式(21)で表されるジアミノ化合物は、
これらの例示化合物に限定されることはなく、また2種
以上を組み合わせて用いることができる。これらのジア
ミノ化合物において、Gおよび/またはGの環数が
多くなり、Xおよび/またはXが長鎖のアルキレン
で、Rが長鎖のアルキル、フルオロアルキルもしくは
アルコキシの場合は、液晶に大きなプレチルト角を発現
させる液晶配向膜を与える。
【0060】式(4)で表される有機残基を与えるジア
ミノ化合物は、式(22)で表される。
【化25】 (式中のX、X、R、R、u1およびu2の意
味は、式(4)における場合と同じである。) 式(22)で表されるジアミノ化合物の具体例の一部
を、式(22)においてX=Xであり、u2=u1
である場合について、X、u1、RおよびR の組
み合わせによって、表13〜表19に示す。なお、これ
らの表において、「−」は単結合を示す。
【0061】
【表13】
【0062】
【表14】
【0063】
【表15】
【0064】
【表16】
【0065】
【表17】
【0066】
【表18】
【0067】
【表19】
【0068】式(22)で表されるジアミノ化合物は、
これらの例示化合物に限定されることはなく、また2種
以上を組み合わせて用いることができる。これらのジア
ミノ化合物が、RおよびRが水素、または短鎖のア
ルキルもしくはパーフルオロアルキルである場合には、
これを用いて得られる本発明の液晶配向剤は、液晶に小
さめのプレチルト角を発現する液晶配向膜を与える
【0069】式(5)で表される有機残基を与えるジア
ミノ化合物は、式(23)で表される。
【化26】 (式中のX、R、mおよびnの意味は、式(5)に
おける場合と同じであり、ベンゼン環に対する置換基お
よびアミノ基の結合位置は任意の位置である。)式(2
3)で表されるジアミノ化合物の具体例の一部を、
、R、mおよびnの組み合わせによって、表20
〜表21に示す。なお、これらの表において、「−」は
単結合を示す。また、これらの表に記載のジアミノ化合
物は、2個のアミノ基がそれぞれベンゼン環のメチレン
基の結合位置に対してパラ位に結合し、シクロへキシレ
ンが同じくオルソ位に結合している化合物である。
【0070】
【表20】
【0071】
【表21】
【0072】式(23)で表されるジアミノ化合物は、
これらの例示化合物に限定されることはなく、また2種
以上を組み合わせて用いることができる。これらのジア
ミノ化合物において、mが0、RがHまたは短鎖のア
ルキルであり、Xが単結合または短鎖のアルキレンで
ある場合にはプレチルト角が小さめになり、mが1〜3
である場合には、RがHであり、Xが単結合であっ
てもプレチルト角が大きくなる。
【0073】以上はあくまでも、式(2)〜式(5)の
それぞれで表される有機残基を与えるジアミノ化合物に
ついて、それらの一部を具体例として示したに過ぎない
のであり、本発明に係る炭素数3以上の側鎖基を有する
ジアミノ化合物はこれらに限定されることはない。これ
らの他にも、例えばフェニレンジアミンにステロイド系
の側鎖を設けたジアミノ化合物等のような炭素数3以上
の側鎖基を有するジアミノ化合物を、本発明の目的が達
成されることを条件に、広い範囲から選択することがで
きる。
【0074】本発明においては、プレチルト角を要求さ
れる値に調整するために、上記の液晶のプレチルト角を
大きくすることに効果的な炭素数3以上の側鎖基を有す
るジアミノ化合物(以下、第1群のジアミノ化合物と称
することがある。)と炭素数3以上の側鎖基を持たない
ジアミノ化合物(以下、第2群のジアミノ化合物と称す
ることがある。)とを併用することができる。本発明に
おいて使用することのできる第2群のジアミノ化合物に
は、芳香族系ジアミノ化合物、脂環式系ジアミノ化合物
および脂肪族系ジアミノ化合物などがあり、これらを多
数の公知文献に記載されているものから選択することが
きる。そして、公知文献の一例として、WO 01/0
0732A1公報の19〜20ページおよび34〜37
ページに記載のジアミノ化合物を挙げることができる。
この他、この公報に記載のジアミノ化合物に関連して、
そのアミノ基の結合位置が異なるもの、その構造中のア
ルキルおよび/またはアルキレンの炭素数が異なるも
の、任意のHがFで置換されているもの、芳香環が異な
る個数のアルキルで置換されているものなどを挙げるこ
とができる。更にまた、上記のジアミノ化合物の他、ア
ルキレン中に酸素原子を有する構造のジアミノ化合物な
ども挙げることができる。
【0075】このように、本発明で用いる第2群のジア
ミノ化合物は、非常に多くの化合物の中から任意に選択
して利用することが可能であり、また2種以上を組み合
わせて用いることができる。ただ、第2群のジアミノ化
合物の内の脂肪族系のものは、液晶の配向性を良好に保
つ範囲内で使用されることが好ましい。また、液晶表示
素子の電気的性質を高く保つため、第2群のジアミノ化
合物についても、エーテル、エステル、チオエーテル、
チオエステル等の基を、その構造中に含まない構造のも
のであることが好ましい。
【0076】本発明のN置換ポリアミドイミドを製造す
るにあたり、第1群のジアミノ化合物と第2群のジアミ
ノ化合物とを併用する場合、両者の比率は、併用される
化合物の種類と要求されるプレチルト角の値によって異
なるので一様でないが、モル比(第1群のジアミノ化合
物/第2群のジアミノ化合物)で表した場合(100/
0)〜(1/99)、好ましくは(100/0)〜(1
0/90)、さらに好ましくは(100/0)〜(20
/80)の範囲が適当である。なお、第1ジアミノ化合
物の割合を増やすとプレチルト角が大きくなる。
【0077】本発明のポリアミドイミドは、ポリマー中
の全アミド結合の30モル%以上がNに1価の有機基が
結合したアミド結合であることを特徴とするN置換ポリ
アミドイミドである。この1価の有機基は、炭素数1〜
20の直鎖もしくは分岐のアルキル、炭素数1〜8の直
鎖もしくは分岐のヒドロキシアルキル、炭素数2〜20
の直鎖もしくは分岐のアルコキシアルキル、炭素数2〜
15の不飽和脂肪族基、脂環式基を有する基、芳香族系
炭化水素基、ステロイド骨格を有する基、カルボニル基
を有する基、オルガノシリル基、およびオルガノシリル
基含有基からなる群から選択される1種以上の基であ
る。そして、前記のアルキル中の任意のHはFで置換さ
れてもよく、また前記の芳香族系の炭化水素基において
は、芳香環とアルキルまたはアルキレンとがOを介して
結合してもよく、芳香環の置換基であるアルキルのHは
Fで置換されてもよく、芳香環の1個のHがCNで置換
されてもよい。
【0078】しかしながら、この1価の有機基として屈
曲性の高い基を用いると液晶配向性が極端に悪化するこ
とがあるため、液晶配向性への影響を考慮すると炭素数
5以下の有機基、特に炭素数5以下のアルキルが好まし
く、このアルキル中の任意のCHは、Oが2個続くよ
うなことがない限り、O、COまたはCOOで置換され
ていてもよい。しかしながらこの1価の有機基は、液晶
配向性に問題がなければ前記の有機基のいずれであって
もよい。そして、この1価の有機基による置換割合は、
50モル%以上であることが好ましく、70モル%以上
であることがさらに好ましい。該1価の有機基をポリア
ミドイミド中に導入することにより、特に液晶配向剤ワ
ニスとして使用した場合の電気特性の向上に多大な効果
がある。なお、N置換ポリアミドイミドにおける該1価
の有機基の割合は、液晶表示素子の電気特性の向上効果
を十分に発揮するために、30モル%以上でなければな
らない。
【0079】このような1価の有機基のうちのアルキル
の具体例として、メチル、エチル、n−プロピル、n−
ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、
n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシ
ル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシ
ル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタ
デシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイ
コシル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、
tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、te
rt−ペンチル、1−メチルペンチル、2−メチルペン
チル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、イソ
ヘキシル、1−エチルペンチル、2−エチルペンチル、
3−エチルペンチル、4−エチルペンチル、2,4−ジ
メチルヘキシル、2,3,5−トリエチルヘプチル、ト
リフルオロメチル、パーフルオロエチル、n−パーフル
オロプロピル、n−パーフルオロブチル、n−パーフル
オロペンチル、n−パーフルオロヘキシル、n−パーフ
ルオロヘプチル、n−パーフルオロオクチル、n−パー
フルオロノニル、n−パーフルオロデシル、n−パーフ
ルオロウンデシル、n−パーフルオロドデシル、n−パ
ーフルオロトリデシル、n−パーフルオロテトラデシ
ル、n−パーフルオロペンタデシル、n−パーフルオロ
ヘキサデシル、n−パーフルオロヘプタデシル、n−パ
ーフルオロオクタデシル、n−パーフルオロノナデシ
ル、およびn−パーフルオロエイコシル等を挙げること
ができる。
【0080】ヒドロキシアルキルの具体例としてヒドロ
キシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、
ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチルおよびヒドロキ
シヘキシル等、アルコキシアルキルの具体例としてメト
キシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メト
キシブチル、メトキシペンチル、メトキシヘキシル、エ
トキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、エ
トキシブチル、エトキシペンチル、エトキシヘキシル、
ヘキシルオキシメチル、ヘキシルオキシエチル、ヘキシ
ルオキシプロピル、ヘキシルオキシブチル、ヘキシルオ
キシペンチルおよびヘキシルオキシヘキシル等、また不
飽和脂肪族基の具体例としてビニル、エチニル、1−プ
ロペニル、2−プロペニル、イソプロペニル、2−ブテ
ニル、1,3−ブタジエニル、2−ペンテニル、2−ペ
ンテン−4−イル、および2−ノニル−2−ブテニル等
を挙げることができる、
【0081】脂環式基を有する基の具体例としてシクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、ビシクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シク
ロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシ
ルメチル、ビシクロヘキシルメチル、2−シクロペンテ
ン−1−イル、および2,4−シクロペンタジエン−1
−イル等、芳香族系炭化水素基の具体例としてフェニ
ル、2,6−ジメチルフェニル、2,6−ジイソプロピ
ルフェニル、ビフェニル、トリフェニル、ターフェニ
ル、ベンジル、ビフェニルメチル、トリフェニルメチ
ル、ターフェニルメチル、4−メチルベンジル、4−
(tert−ブチル)ベンジル、α−メチルベンジル、
1−ナフチル、2−ナフチル、9−アントリルメチル、
5−フェニル−2,4−ペンタジイニル、4−メトキシ
ベンジル、フェノキシメチル、ベンジルオキシメチル、
ビフェニルオキシメチル、ナフチルオキシメチル、4−
トリフルオロメチルベンジル、シアノフェニル、シアノ
ビフェニル、シアノターフェニル、シアノベンジル、シ
アノフェニルメチル、シアノビフェニルメチル、および
シアノターフェニルメチル等、O含有複素環系の基の具
体例としてフルフリル、(3−フリル)メチル、2−オ
キセタニルメチル、3−オキセタニルメチル、オキソラ
ニルメチル、およびジオキソラニルメチル等を挙げるこ
とができる。
【0082】そして次に、ステロイド骨格を有する基の
具体例としてコレステリル、アンドロステリル、β−コ
レステリル、エピアンドロステリル、エリゴステリル、
エストリル、11α−ヒドロキシメチルステリル、11
α−プロゲステリル、ラノステリル、メラトラニル、メ
チルテストロステリル、ノレチステリル、プレグネノニ
ル、β−シトステリル、スチグマステリル、テストステ
リル、および酢酸コレステロ−ルエステル等、カルボニ
ル基を有する基の具体例としてホルミル、アセチル、ベ
ンゾイル、メトキシカルボニル、およびフェニルメトキ
シカルボニル等、オルガノシリルおよびオルガノシリル
含有基の具体例としてトリメチルシリル、トリエチルシ
リル、トリフェニルシリル、および4−トリメチルシリ
ルベンジル等を挙げることができる。
【0083】これらの中でもメチル、エチル、n−プロ
ピル、n−ブチル、n−ペンチル、イソプロピル、イソ
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペン
チル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ビニル、エ
チニル、1−プロペニル、2−プロペニル、イソプロペ
ニル、2−ブテニル、1,3−ブタジエニル、2−ペン
テニル、2−ペンテン−4−イル、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロプロピルメチル、
シクロブチルメチル、2−シクロペンテン−1−イル、
2,4−シクロペンタジエン−1−イル、トリフルオロ
メチル、パーフルオロエチル、メトキシメチル、メトキ
シエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、エトキ
シメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、ヒドロ
キシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、
ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル、フルフリル、
(3−フリル)メチル、2−オキセタニルメチル、3−
オキセタニルメチル、オキソラニルメチル、ジオキソラ
ニルメチル、ホルミル、アセチル等の炭素数5以下の1
価の有機基が好ましく用いられる。
【0084】本発明のN置換ポリアミドイミドは、以下
に示す何れの方法によっても合成することができる。ま
ず最初の方法は、ジアミノ化合物とカルボン酸類とを反
応させてポリアミドイミドを合成し、次いで、得られた
ポリアミドイミドのアミド結合(CONH)の水素原子
を1価の有機基で置換する方法(以下、後置換法と称す
ることがあある。)である。即ち、ポリアミドイミドを
ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N,N
−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセト
アミド等の溶媒に溶解し、ナトリウムメトキシド、水素
化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、ブチルリチウムまたはトリエチルアミン
等の塩基と反応させた後、前記1価の有機基のハロゲン
化物と反応させることにより、N置換ポリアミドイミド
を得ることができる。
【0085】本発明のN置換ポリアミドイミドを合成す
る別の方法は、予めアミノ基(NH )のHを前記1価
の有機基で置換したジアミノ化合物(N置換ジアミノ化
合物)を原料として用いて、ポリアミドイミドを製造す
る方法(以下、前置換法と称することがあある。)であ
る。このN置換ジアミノ化合物は、(1)ジアミノ化合
物と、プロピルアルデヒドもしくはベンズアルデヒド等
のアルデヒド類、またはメチルエチルケトンもしくはシ
クロヘキサノン等のケトン類とを脱水縮合させてイミン
化合物とし、このイミンの二重結合を還元する方法;
(2)ジアミノ化合物と、アセチルクロリドまたは安息
香酸クロリド等の酸ハライド類とを反応させてアミド化
合物とし、このアミドのカルボニル基を水素化リチウム
アルミニウム等で還元する方法;および(3)N−メチ
ルアニリン、N,N−ジフェニルアミンあるいはN−メ
チル−3−アミノトルエン等のN−置換アニリン類とホ
ルムアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させ、N,
N’−置換ジアミノジフェニルメタン類を得る方法等の
公知の有機合成法を参照することにより、容易に得るこ
とができる。
【0086】次に、ポリアミドイミドの製造法について
説明する。アミド結合を生成させる反応は、カルボン酸
ハライドとアミノ基とを、必要によりジメチルスルホキ
シド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルム
アミドもしくはN,N−ジメチルアセトアミド等の溶媒
の存在下、必要に応じピリジンまたはトリエチルアミン
等とともに、0〜300℃の温度範囲で反応させること
により実施できる。または、カルボキシル基とアミノ基
とを、必要により前記の溶媒の存在下、必要に応じて
(PhO)P、(PhO)PCl、PhPOCl
または(CP(O)O等の縮合剤を用い、ピ
リジンとともに0〜300℃の範囲で反応させることに
よっても、アミド結合を生成させることができる。一
方、イミド結合の生成は、環状のジカルボン酸無水物構
造とアミノ基とを、必要により前記の溶媒の存在下0〜
100℃の範囲で反応させてアミド酸構造とし、これに
ピリジンおよび無水酢酸を加え、0〜200℃の範囲で
反応させることにより実施できる。
【0087】また、ジアミノ化合物とホスゲン2量体等
とを反応させて得られるジイソシアネート化合物を用い
ても、アミド結合を生成させる反応とイミド結合を生成
させる反応とを実施できる。この場合のアミド結合を生
成させる反応は、カルボキシル基と前記ジイソシアネー
ト化合物中のイソシアネート基とを、必要により前記の
溶媒やジグライム、テトラヒドロフラン、シクロヘキサ
ノン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、またはγ
−ブチロラクトン等の溶媒の存在下、必要に応じ3級ア
ミン類、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物
等の触媒あるいは少量の水やキシレン、トルエン等の芳
香族炭化水素とともに、0〜300℃の範囲で反応させ
ることにより行うことができる。そして、カルボキシル
基に替えて環状のジカルボン酸無水物構造を用いれば、
アミド結合を生成させる反応と同様にして、直接イミド
結合を生成させることができる。
【0088】従って、本発明においてポリアミドイミド
を合成する好ましい方法としては、(i)酸無水物構造
と酸ハライド基とを有する少なくとも1種のカルボン酸
類、(ii)酸無水物構造と酸ハライド基とを有するカル
ボン酸類の少なくとも1種およびジカルボン酸ジ酸ハラ
イドの少なくとも1種、(iii)酸無水物構造と酸ハライ
ド基とを有するカルボン酸類の少なくとも1種およびテ
トラカルボン酸類(テトラカルボン酸二無水物、テトラ
カルボン酸テトラ酸ハライド、またはテトラカルボン酸
の2個のカルボキシル基が無水物構造となり、残りの2
個のカルボキシル基が酸ハライド化された誘導体)の少
なくとも1種、(iv)ジカルボン酸ジ酸ハライドの少なく
とも1種および前記テトラカルボン酸類の少なくとも1
種、または(v)環状のジカルボン酸無水物構造と酸ハ
ライド基とを有するカルボン酸類の少なくとも1種、ジ
カルボン酸ジ酸ハライドの少なくとも1種および前記テ
トラカルボン酸類の少なくとも1種のいずれかの組み合
わせのカルボン酸原料とジアミノ化合物とを用い、溶剤
の存在下で最初に酸無水物構造とアミノ基を反応させ、
次いでピリジンまたはトリエチルアミン等を加えて酸ハ
ライド基とアミノ基を反応させてポリアミドアミド酸を
合成した後、さらに無水酢酸を加えて加熱してアミド酸
構造を脱水閉環する方法が挙げられる。
【0089】ポリアミドイミドを合成する方法の次の例
は、(vi)酸無水物構造とカルボキシル基とを有する少
なくとも1種のカルボン酸類、(vii)酸無水物構造と
カルボキシル基とを有するカルボン酸類の少なくとも1
種およびジカルボン酸の少なくとも1種、(viii)酸無水
物構造とカルボキシル基とを有するカルボン酸類の少な
くとも1種およびテトラカルボン酸二無水物の少なくと
も1種、(ix)ジカルボン酸の少なくとも1種およびテト
ラカルボン酸二無水物の少なくとも1種、または(x)
酸無水物構造とカルボキシル基とを有するカルボン酸類
の少なくとも1種、ジカルボン酸の少なくとも1種およ
びテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1種のいずれ
かの組み合わせのカルボン酸原料とジイソシアネート化
合物とを、溶媒の存在下、必要に応じ3級アミン類、ア
ルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等の触媒あ
るいは少量の水やキシレン、トルエン等の芳香族炭化水
素とともに、0〜300℃の範囲で反応させる方法であ
る。
【0090】また、前記カルボン酸原料の組み合わせ
(vi)〜(x)のいずれかとジアミノ化合物を用い、溶
剤の存在下で最初に酸無水物構造とアミノ基を反応さ
せ、次いで(PhO)P、(PhO)PCl、Ph
POClまたは(CP(O)O等の縮合
剤、およびピリジンとともに、0〜300℃の範囲で反
応させることによってポリアミドアミド酸を合成した
後、さらに無水酢酸を加えて加熱しアミド酸構造を脱水
閉環してポリアミドイミドとしてもよい。
【0091】本発明のN置換ポリアミドイミドを前置換
法により合成するには、前記のポリアミドイミド合成法
において、ジアミノ化合物に替えて前記のN置換ジアミ
ノ化合物を原料として用いればよい。場合によっては、
酸無水物構造と酸ハライド基とを有するカルボン酸類と
前記のN置換ジアミノ化合物とから式(24)で表され
るN置換アミド結合を有するカルボン酸類を合成し、こ
れとジアミノ化合物とを重合反応させてN置換アミド結
合を有するポリアミド酸とした後、これをイミド化する
ことにより得ることもできる。または、式(24)の化
合物とジイソシアネート化合物とを反応させてもよい。
【化27】 (式中、Tはトリカルボン酸類由来の有機残基であ
り、Dはジアミノ化合物由来の有機残基であり、R
は1価の有機基である。)
【0092】しかしながらこの前置換法に比べると、前
記の後置換法の方が、反応性に優れるため分子量の高い
N置換ポリアミドイミドを与える。従って、これを液晶
配向膜とした場合に、膜自体の機械的性質がよいため液
晶配向性を付与するラビング工程で膜が削られたり液晶
配向性が乱れる等の欠点を回避できる。
【0093】本発明のN置換ポリアミドイミドの分子量
は、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフ(GP
C)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で1
0,000〜500,000程度であることが好まし
く、さらに好ましくは20,000〜200,000で
ある。
【0094】本発明の液晶配向剤ワニスは、上述のN置
換ポリアミドイミドと溶媒を含む組成物であり、均一溶
液として用いられる。この液晶配向剤ワニスは、N置換
ポリアミドイミドを必須成分とするものであるが、本発
明の効果が損なわれない範囲内で他の高分子化合物を併
用することができる。本発明のN置換ポリアミドイミド
と併用可能な高分子化合物としては、一般的に液晶配向
剤ワニスに用いられているポリアミド酸、可溶性ポリイ
ミド、ポリアミド等の材料を挙げることができる。この
ような他の高分子化合物を併用することにより、液晶配
向剤としての更なる特性向上を図ることができる。
【0095】本発明の液晶配向剤ワニス中の高分子化合
物の濃度は、0.1〜40重量%とすることが好まし
い。液晶配向剤ワニスを基板に塗布する際には、膜厚調
整のため該ワニスを予め溶剤により希釈することが必要
とされる場合があるが、ワニスに対して溶剤を均一に混
合でき、良好に希釈できるためには、高分子化合物の濃
度を40重量%を超えない範囲に保つことが必要であ
る。スピンナ−法や印刷法の場合に膜厚を良好に保つた
めには、通常10重量%以下とすることが多い。その他
の塗布方法、例えばディッピング法では、10重量%よ
りさらに低濃度とすることもあり得る。一方、高分子化
合物の濃度が0.1重量%未満では、得られる液晶配向
膜の膜厚が薄くなり過ぎるという問題を生じ易い。従っ
て高分子化合物の濃度は、通常のスピンナ−法や印刷法
等では0.1重量%以上、好ましくは0.5〜10重量
%程度が適当である。しかし、ワニスの塗布方法によっ
ては、さらに希薄な濃度で使用してもよい。
【0096】本発明の液晶配向剤ワニスにおいて、N置
換ポリアミドイミドを溶解するための溶剤は、高分子化
合物を溶解する能力を持った液体であればよく、その他
に格別な制限はない。従って、ポリアミドイミド、ポリ
アミド酸、可溶性ポリイミド、ポリアミド等の製造工程
や用途方面で通常使用されている溶剤の中から、使用目
的に応じて適宜選択すればよい。これらの溶剤の例とし
て、上記ポリマーに対し親溶剤である非プロトン性極性
有機溶剤、例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチ
ルイミドゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−
メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホオキシド、N,Nジメチルホルムア
ミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジエチルアセト
アミドまたはγ−ブチルラクトン等を用いることができ
る。
【0097】また、塗布性改善等を目的として、上記の
溶剤に他の溶剤を添加した混合溶剤を使用することもで
きる。そのような目的で使用する他の溶剤として、例え
ば乳酸アルキル、3−メチル−3−メトキシブタノー
ル、テトラリン、イソホロン、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等の
ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレン
グリコールモノアルキルアセテート、エチレングリコー
ルモノフェニルアセテート、トリエチレングリコールモ
ノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のジ
プロピレングリコールモノアルキルエーテル、マロン酸
ジエチル等のマロン酸ジアルキル、およびこれらの溶剤
のOHが酢酸エステル化された化合物等を挙げることが
できる。
【0098】本発明の液晶配向剤ワニスは、必要により
各種の添加剤を含有することができる。例えば、塗布性
の向上を望む場合にはかかる目的に沿った界面活性剤
を、帯電防止の向上を必要とする場合は帯電防止剤を、
また基板との密着性の向上望む場合にはシランカップリ
ング剤やチタン系のカップリング剤を配合してもよい。
このようにして得られる液晶配向剤ワニスは、主にTF
T用液晶配向膜の形成にとって好適なものとなるが、適
度なプレチルトを与えることができることから通常のT
N型液晶表示素子用、STN型液晶表示素子用、IPS
型液晶表示素子用、VA型液晶表示素子用、OCB型液
晶表示素子用、強誘電性液晶用または反強誘電性液晶表
示素子用の液晶配向膜を形成するに際しても有用であ
り、さらに液晶表示素子としての電気特性に優れている
ので保護膜や絶縁膜等にも使用することができる。
【0099】本発明の液晶配向剤ワニスを用いて液晶配
向膜を形成した基板と、これと同一であっても異なって
いてもよい液晶配向膜を形成させた他の基板とを、液晶
配向膜が対向するように配置し、その間に液晶を挟み込
んで液晶挟持基板とし、公知の方法により液晶表示素子
とすることができる。液晶配向膜の形成は、液晶配向剤
ワニスを基板上へ塗布する工程、これに続く乾燥工程、
および脱水・閉環反応に必要な加熱処理工程により行わ
れる。塗布の方法としてスピンナー法、印刷法、ディッ
ピング法および滴下法等が一般に知られているが、これ
らの方法は本発明においても同様に適用可能である。ま
た、乾燥工程および脱水・閉環反応に必要な加熱処理を
施す工程の方法として、オーブンまたは赤外炉の中で加
熱処理する方法やホットプレート上で加熱処理する方法
等が一般に知られているが、これらの方法も本発明にお
いて同様に適用可能である。乾燥工程は溶剤の蒸発が可
能な範囲内の比較的低温下で実施することが好ましく、
また加熱処理工程は150〜300゜C程度の温度下で
行うことが好ましい。
【0100】本発明の液晶表示素子において好ましく用
いられる液晶組成物は、例えばSTN型液晶表示素子用
としては特開平8−157828号公報、特開平8−2
31960号公報、特開平9−241644号公報、お
よび特開平9−302346号公報に開示されている液
晶組成物を例示でき、TFT型液晶表示素子用(TN
型、IPS型、VA型、OCB型)としては特開平8−
199168号公報、特開平9−235552号公報、
特開平9−241643号公報、特開平10−2040
16号公報、特開平10−204436号公報、特開平
10−231482号公報、特開平2000−0870
40公報に開示されている液晶組成物を例示でき、これ
らに開示された組成物を主体として構成された液晶組成
物を好ましク用いることができる。また、前記液晶組成
物に一種以上の光学活性化合物を添加して使用すること
もできる。
【0101】
【実施例】以下に実施例によって本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定される
ものではない。また、本実施例においては、更なる特性
向上を図る目的でN置換ポリアミドイミドとポリアミド
酸とを併用した場合の例を挙げているが、本発明の効果
が損なわれない限りN置換ポリアミドイミドを単独で用
いても何ら問題とならない。以下に、各実施例および比
較例で使用した原料の略号およびそれに対応する化合物
名を示す。 TPA:テレフタル酸ジクロリド TMA:トリメリット酸無水物クロリド PMDA:ピロメリット酸二無水物 CBDA:シクロブタンテトラカルボン酸二無水物 BDA:ブタンテトラカルボン酸二無水物 DPM:4,4’−ジアミノジフェニルメタン 4CB1B:1,1−ビス(4−((4−アミノフェニ
ル)メチル)フェニル)−4−ブチルシクロヘキサン 5CCBOB:1,1−ビス(4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル)−4−(4−ペンチルシクロヘキシ
ル)シクロヘキサン 5CCB1P:5−(4−(4−(4−ペンチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキシル)フェニル)メチル―1,3
―ジアミノベンゼン 6BOB:2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル)−ヘキサン 5CCDPM:1−(4−ペンチルシクロヘキシル)−
4−(5−アミノベンジル−2−アミノフェニル)シク
ロヘキサン NMP:N−メチル−2−ピロリドン BC:ブチルセロソルブ
【0102】実施例1 (ポリアミドイミドの合成)温度計、攪拌機、コンデン
サー、原料投入口、および窒素ガス導入口を備えた30
0mlの四つ口フラスコに、5.001gのDPM、
6.828gの4ChB1B、および100.0gの脱
水NMPを入れ、乾燥窒素気流下に攪拌して溶解した。
溶液を5℃に冷却し、TMAを8.171g添加して2
5℃で4時間反応させた。その後、ピリジン15.34
gを加えて、さらに25℃で15時間反応させ、粘調な
ポリアミドアミド酸溶液を合成した。これに64.66
gの脱水NMPと27.74gの無水酢酸を順次加え、
50℃で3時間反応させた。そして、得られた反応容液
を多量のメタノ−ル中に投入し、析出したポリマーを濾
別した。得られたポリマーを再度NMPに溶解した後、
純水から再沈殿させて濾別し、減圧乾燥して16.5g
のポリアミドイミドを得た。このポリアミドイミドをP
AI−1とする。カルボン酸類およびジアミノ化合物の
種類と組成を変えた以外は同様の条件で操作して、PA
I−2〜PAI−8のポリアミドイミドを合成した。得
られたポリアミドイミドの原料組成を表22に示した。
【0103】
【表22】
【0104】実施例2 (N置換ポリアミドイミドの合成)温度計、攪拌機、コ
ンデンサー、原料投入口、および窒素ガス導入口を備え
た100mlの四つ口フラスコに、実施例1で得られた
ポリアミドイミド(PAI−1)3.00gと脱水NM
P47.00gを入れ、25℃で1時間攪拌して溶解さ
せた。この溶液に水素化ナトリウム0.651gを加え
て25℃で15時間反応させ、さらに50℃で3時間反
応させた。この反応液にヨウ化メチル2.402gを加
えてさらに15時間反応させた。得られた最終反応液か
ら、前述のポリアミドイミド(PAI−1)と同様の再
沈殿操作によってポリマーを得、このポリマーを減圧乾
燥して、2.2gのN置換ポリアミドイミドを得た。こ
のN置換ポリアミドイミドをNPAI−1とする。原料
ポリアミドイミドの種類を替えるか、またはヨウ化メチ
ルを他のハロゲン化物に替えた以外は、NPAI−1の
場合と全く同様の手順によって、N置換ポリアミドイミ
ド(NPAI−2〜NPAI−12)を合成した。得ら
れたN置換ポリアミドイミドの置換基および重量平均分
子量を表23に示した。なお、表23中のNPAI9〜
12は、ヨウ化メチルの代わりにそれぞれ臭化エチル、
臭化n−ヘプチル、臭化ベンジル、および臭化アントリ
ルメチルを用いて合成したN置換ポリアミドイミドのデ
ータである。
【0105】
【表23】
【0106】合成例1 (ポリアミド酸の合成)温度計、攪拌機、コンデンサ
ー、原料投入口、および窒素ガス導入口を備えた500
mlの四つ口フラスコに、4.891gのDPM、およ
び90.0gの脱水NMPを入れ、乾燥窒素気流下に攪
拌して溶解させた。溶液の温度を5℃に保ちながら2.
690gのPMDAおよび2.419gのCBDAを順
次添加し、25℃で30時間反応させた。この反応液に
100.0gのBCを加えて、ポリマー濃度が5.0%
のポリアミド酸溶液200gを得た。このポリアミド酸
溶液をPA酸−1とする。尚、得られたポリアミド酸の
重量平均分子量は75,000であった。
【0107】合成例2 (ポリアミドの合成)温度計、攪拌機、コンデンサー、
原料投入口、および窒素ガス導入口を備えた500ml
の四つ口フラスコに、3.216gのTPA、1.91
9gのDPM、および4.866gの4CB1Bを入
れ、これに8.63gの脱水NMPと9.33gのピリ
ジンを加えて均一溶液とした。この溶液に12.01g
の亜リン酸トリフェニル、4gの塩化リチウム、および
12gの塩化カルシウムを順次加えた後、100℃で2
時間反応させた。得られた反応容液から、前述のポリア
ミドイミド(PAI−1)の場合と同様の再沈殿操作に
よってポリマーを得、これを減圧乾燥して7.9gポリ
アミドを得た。このポリアミドをPA−1とする。尚、
得られたポリアミドの重量平均分子量は88,000で
あった。
【0108】合成例3 (N置換ポリアミドの合成)温度計、攪拌機、コンデン
サー、原料投入口、および窒素ガス導入口を備えた20
0mlの四つ口フラスコに、合成例2で得られたポリア
ミド(PA−1)5.026gと26.39gの脱水N
MPを入れ、室温で攪拌して溶解させた。この溶液に水
素化ナトリウム0.934gを加えて40分間反応させ
た後、これにヨウ化メチル3.037gを加えてさらに
1時間反応させた。得られた反応容液から、前述のポリ
アミドイミド(PAI−1)の場合と同様の再沈殿操作
によってポリマーを得、これを減圧乾燥して3.5gの
N置換ポリアミドを得た。このN置換ポリアミドをNP
A−1とする。尚、得られたN置換ポリアミドの重量平
均分子量は52,000であった。
【0109】合成例4 (可溶性ポリイミドの合成)温度計、攪拌機、コンデン
サー、原料投入口、および窒素ガス導入口を備えた30
0mlの四つ口フラスコに、5.125gのDPM、
6.997gの4CB1Bおよび100.0gの脱水N
MPを入れ、乾燥窒素気流下に攪拌して溶解させた。こ
の溶液を5℃に冷却し、7.879gのBDAを添加し
た後、25℃で15時間反応させ粘調なポリアミド酸溶
液を得た。この溶液に64.66gの脱水NMPと2
7.74gの無水酢酸を順次加えた後、100℃で3時
間反応させた。得られた反応容液から、前述のポリアミ
ドイミド(PAI−1)の場合と同様の再沈殿操作によ
ってポリマーを得、これを減圧乾燥して16.0gの可
溶性ポリイミドを得た。この可溶性ポリイミドをPI−
1とする。尚、得られたポリイミドの重量平均分子量は
49,000であった。
【0110】実施例3−1〜3−12、および比較例1
〜3 (液晶配向剤ワニスの調合)上記のN置換ポリアミドイ
ミドNPAI−1〜12、ポリアミドPA−1、N置換
ポリアミドNPA−1および可溶性ポリイミドPI−1
のそれぞれ0.10gを、合成例1で得られたPA酸−
1の各18.0gに個別に加えて溶解させた後、NMP
−BC混合溶媒(重量比1/1)で希釈して、N置換ポ
リアミドイミドの種類等にそれぞれ対応する、ポリマー
濃度3重量%の液晶配向剤ワニスを得た。これらの液晶
配向剤ワニス中のポリアミド酸に対する、N置換ポリア
ミドイミドNPAI−1〜12、ポリアミドPA−1、
N置換ポリアミドNPA−1および可溶性ポリイミドP
I−1のそれぞれの割合は、すべて重量比で1/9であ
る。
【0111】実施例4 (配向膜評価用セルの作製) (1)残留電荷および電圧保持率評価用セル(電気特性
測定用セル)の作製 透明電極ITO付きガラス基板上に、実施例3で得られ
たNPAI−1含有液晶配向剤ワニスをスピンナ−にて
塗布し、80℃にて約5分間予備焼成した後、250℃
で30分間加熱処理を行った。この基板の配向膜を形成
した面をラビング装置にてラビングして配向処理を行っ
た。次いで、この基板の配向膜面上に7μ用のギャップ
材を散布し、全く同様にして用意したもう1枚の基板
を、配向膜を形成した面を内側にして重ね合わせた。そ
して、この重ね合わせた2枚の基板の周囲を、液晶注入
孔を残してエポキシ硬化剤でシ−ルし、ギャップ7μm
のアンチパラレルセルを作製した。このセルに下記の液
晶組成物を注入し、液晶注入孔に光硬化剤を塗布し、U
V照射して硬化させ注入口を封止した。次いで、110
℃にて30分間加熱処理を行い、残留電荷および電圧保
持率評価用のセルとした。他の液晶配向剤ワニスについ
ても、全く同様にして残留電荷および電圧保持率評価用
のセルを作製した。使用した液晶組成物の組成を下記に
示す。この組成物のNI点は100.0℃であり、ま
た、屈折率異方性値は0.093であった。
【0112】
【化28】
【0113】(2)プレチルト角測定用セルの作製 7μ用のギャップ材に代えて20μ用のギャップ材を用
いた以外は電気特性測定用セルの作製の場合と同様にし
て、20μのセル厚を有するアンチパラレルセルを作製
し、プレチルト角測定用セルとした。なお、このセルを
作製する際に用いた液晶組成物は、電気特性測定用セル
を作製した際に用いたものと同じ液晶組成物である。
【0114】実施例5 (液晶配向剤ワニスの評価) (1)評価方法 i)残留電荷の測定 残留電荷は、「三宅 他、信学技報 EID91−11
1、p19」に記載されている方法にてヒステリシス電
圧を測定した。なお、液晶セルに50mV、1kHZの
交流電圧を印加し、これに周波数0.0036HZの直
流の三角波を重畳させて測定した。 ii)電圧保持率の測定 電圧保持率は、「水嶋他、第14回液晶討論会予稿集
p78」に記載されている方法にて測定した。測定条件
は、ゲ−ト幅69μs 、周波数60HZ、波高±4.5
Vであり、測定温度は60℃である。 iii)プレチルト角の測定 液晶のプレチルト角は、クリスタルロ−テ−ション法に
て測定した。 iv)液晶配向性の評価 液晶配向性は、プレチルト角を測定する際のセルを偏光
顕微鏡下で観察し、ドメインの有無で判定した。 v)塗布性の評価 液晶配向剤ワニスをスピンナ−にて塗布して80℃で約
5分間予備焼成し、次いで250℃で30分間加熱処理
を行った後の配向膜表面を目視で観察して、ピンホール
および塗布むらの有無で判定した。
【0115】(2)評価結果 実施例4で得られた、実施例3−1〜3−12および比
較例1〜3の液晶配向剤ワニスのそれぞれに対応する評
価用液晶セルについて、上記(1)の方法により評価
し、その結果を表24に示した。
【表24】
【0116】残留電荷の値は低いほど好ましく、電圧保
持率の値は高いほど好ましい。そして上記の結果から、
本発明のN置換ポリアミドイミドを用いた液晶配向剤ワ
ニスは、比較例のポリアミド、N置換ポリアミドおよび
可溶性ポリイミドを用いた液晶配向剤ワニスに比べて、
残留電荷、電圧保持率等の電気特性やプレチルト角、液
晶配向性等の配向特性、および塗布性などに関し、総合
的にバランスの優れたものであることがわかる。
【0117】
【発明の効果】本発明のN置換ポリアミドイミドを用い
ることにより、液晶配向性、塗布性がよく、プレチルト
角が任意に調節でき、焼き付きがなく、電圧保持率、残
留電荷が優れた液晶表示素子を得ることが出来る。本発
明の液晶配向剤ワニスは、TFT型液晶表示素子(TN
型、IPS型、VA型、OCB型)において特に好まし
く用いられるが、電気特性に優れプレチルト角も任意に
調節可能であるため、STN型液晶表示素子、強誘電性
液晶、反強誘電性液晶表示素子用配向剤としても使用可
能である。また、本液晶配向剤ワニスによる薄膜は、電
気特性が優れているため、保護膜や絶縁膜として用いて
も良い。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H090 HB08Y HB17Y HC08 HD14 HD17 KA05 KA08 MA04 MA10 MB01 4J043 PA02 PA04 PA05 PA08 PC016 PC076 PC116 QB15 QB23 QB24 QB25 QB26 QB31 QB32 QB33 RA05 RA06 RA34 RA35 SA06 SA42 SA46 SA62 SA63 SB01 SB02 TA02 TA03 TA06 TA21 TA22 TA25 TA26 TA53 TA66 TA67 TA68 TA71 TA80 TB01 TB02 UA012 UA022 UA032 UA041 UA042 UA062 UA082 UA092 UA131 UA132 UA141 UA142 UA151 UA152 UA161 UA162 UA171 UA172 UA222 UA232 UA252 UA262 UA362 UA532 UA622 UA632 UA672 UA712 UA762 UA772 UB012 UB022 UB062 UB082 UB092 UB121 UB122 UB131 UB132 UB141 UB152 UB222 UB282 UB302 UB312 UB352 UB402 VA011 VA012 VA021 VA022 VA031 VA032 VA041 VA052 VA062 VA072 VA092 XA16 XA19 YA08 YB17 YB18 ZB03 ZB23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の式(1−1)、式(1−2)および
    式(1−3)のぞれぞれで表される構造単位のうち式
    (1−1)で表される構造単位のみを有するか、または
    これら3種の構造単位のうちの2種以上を有するポリア
    ミドイミドであって、カルボン酸類由来の有機残基およ
    びジアミノ化合物由来の有機残基の少なくとも1種が炭
    素数3以上の側鎖基を有する有機残基であり、ポリマー
    中の全アミド結合の30モル%以上がNに1価の有機基
    が結合したアミド結合であることを特徴とするポリアミ
    ドイミド。 【化1】 (式中、T〜Tはカルボン酸類由来の有機残基であ
    り、D〜Dはジアミノ化合物由来の有機残基であ
    り、R〜Rはそれぞれ独立して水素または1価の有
    機基である。この1価の有機基は炭素数1〜20の直鎖
    もしくは分岐のアルキル、炭素数1〜8の直鎖もしくは
    分岐のヒドロキシアルキル、炭素数2〜20の直鎖もし
    くは分岐のアルコキシアルキル、炭素数2〜15の不飽
    和脂肪族基、脂環式基を有する基、芳香族系炭化水素
    基、O含有複素環系の基、ステロイド骨格を有する基、
    カルボニル基を有する基、オルガノシリル基、およびオ
    ルガノシリル基含有基からなる群から選択される1種以
    上の基であり、前記のアルキル中の任意のHはFで置換
    されてもよく、前記の芳香族系の炭化水素基において
    は、芳香環とアルキルまたはアルキレンとがOを介して
    結合してもよく、芳香環の置換基であるアルキルのHは
    Fで置換されてもよく、また芳香環の1個のHがCNで
    置換されてもよい。)
  2. 【請求項2】式(2)〜式(5)のそれぞれで表される
    基の群から選ばれるジアミノ化合物由来の有機残基が少
    なくとも1種含まれていることを特徴とする、請求項1
    に記載のポリアミドイミド。 【化2】 (式中、RはHまたは炭素数1〜12のアルキルであ
    り、環Aは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロへ
    キシレンであり、ZおよびZはそれぞれ独立して単
    結合、CH、CHCHまたはOであり、rは0〜
    3、sは0〜5、t1は0〜3、t2は0〜3のそれぞ
    れ整数であるが、t1が2〜3である時の複数のZ
    互いに同じであっても異なっていてもよいし、またt2
    が2〜3である時の複数のZも互いに同じであっても
    異なっていてもよい。また、1,4−フェニレンまたは
    1,4−シクロへキシレンの任意のHは炭素数1〜4の
    アルキルで置換されていてもよい。) 【化3】 (式中、XおよびXはそれぞれ独立して単結合、
    O、COO、OCO、NH、CONHまたは炭素数1〜
    12のアルキレンであり、GおよびGはそれぞれ独
    立して単結合、または芳香族環および脂環式環から選ば
    れる1〜3個の環を含む二価の基であり、RはH、
    F、CN、OHまたは炭素数1〜12のアルキル、フル
    オロアルキルもしくはアルコキシであり、ベンゼン環に
    対する置換基の結合位置および2個の遊離基の位置は任
    意の位置である。但し、Gが単結合でありXが単結
    合でもなくアルキレンでもない場合は、RはHまたは
    アルキルであり、またGおよびGが共に単結合であ
    る場合は、X、XおよびRの合計の炭素数が3以
    上である。) 【化4】 (式中、XおよびXはそれぞれ独立して単結合、C
    、CHCHまたはOであり、RおよびR
    それぞれ独立してH、炭素数1〜12のアルキル、また
    は炭素数1〜12のパ−フルオロアルキルであるが、R
    およびRの少なくとも一方は炭素数3以上のアルキ
    ルまたはパ−フルオロアルキルであり、u1およびu2
    はそれぞれ独立して0〜3の整数であるが、u1が2〜
    3である時の複数のXは互いに同じであっても異なっ
    ていてもよいし、u2が2〜3である時の複数のX
    互いに同じであっても異なっていてもよい。また、1,
    4−フェニレンの任意のHは炭素数1〜4のアルキルで
    置換されていてもよい。) 【化5】 (式中、RはH、または炭素数1〜12の直鎖もしく
    は分岐状のアルキルであり、このアルキル中の1個もし
    くは隣り合わない複数のCHはOで置換されていても
    よく、Xは単結合、または炭素数1〜5のアルキレン
    であり、このアルキレン中の1個もしくは隣り合わない
    複数のCHはOで置換されていてもよく、mは0〜3
    の整数であり、nは1〜5の整数である。また、ベンゼ
    ン環に対する置換基および遊離基の結合位置は任意の位
    置である。)
  3. 【請求項3】R、RおよびRがそれぞれ独立して
    Hまたは炭素数5以下の1価の有機基であって、R
    の総量の50モル%以上が該1価の有機基であるこ
    とを特徴とする、請求項1または2に記載のポリアミド
    イミド。
  4. 【請求項4】R、RおよびRがそれぞれ独立して
    H、炭素数5以下のアルキルまたは炭素数5以下の酸素
    含有アルキルであって、R〜Rの総量の70モル%
    以上がこれらのアルキルおよび酸素含有アルキルから選
    ばれる1価の有機基であることを特徴とする、請求項1
    または2に記載のポリアミドイミド。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリ
    アミドイミドを含有することを特徴とする液晶配向剤ワ
    ニス。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の液晶配向剤ワニスが用い
    られていることを特徴とする液晶表示素子。
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