JP2001097969A - ジアミノ化合物およびこれを用いた樹脂組成物、液晶配向膜、液晶表示素子 - Google Patents

ジアミノ化合物およびこれを用いた樹脂組成物、液晶配向膜、液晶表示素子

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JP2001097969A
JP2001097969A JP27585399A JP27585399A JP2001097969A JP 2001097969 A JP2001097969 A JP 2001097969A JP 27585399 A JP27585399 A JP 27585399A JP 27585399 A JP27585399 A JP 27585399A JP 2001097969 A JP2001097969 A JP 2001097969A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、焼き付きがなく表示品位が良
好な液晶配向膜および液晶表示素子を提供することであ
り、またそのための原料としてのジアミノ化合物および
このジアミノ化合物を用いた樹脂組成物を提供すること
である。 【解決手段】一般式(1)で表されるジアミノ化合物。
これをジアミン成分の一部として用いた、一般式(2)
で表される構成成分を有するポリアミド又はこのポリア
ミドを含有する樹脂組成物。このポリアミド又はこのポ
リアミドを含有する樹脂組成物を液晶配向膜に用いるこ
とによって、上記の課題が達成される。(式中、A1
2価の有機基、R11〜R19はそれぞれ独立して水素、ま
たは炭素数1〜20のアルキル基もしくはアルコキシ
基、G1は炭素数4〜30のジカルボン酸残基、G2は一
般式(1)で表されるジアミンの残基、またR20、R21
はそれぞれ独立して水素または炭素数1〜20の炭化水
素基である。) 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジアミノ化合物な
らびにこれを用いた樹脂組成物、液晶配向膜および液晶
表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】時計や電卓に用いられている液晶表示素
子には、上、下2枚で一対をなす電極基板の間でネマッ
チク液晶分子の配列方向を90度に捻った構造のツイス
ト・ネマチック(以下、TNと略す)モードが主に採用
されている。また、ねじれ角を180〜300度と大き
くしたスーパーツイステッドネマチック(以下STNと
略す)モードも開発され、大画面でも表示品位の良好な
液晶表示素子が得られるようになった。さらに、近年で
は、マトリクス表示やカラー表示等を行うようになって
きたため、多数の画素電極とこれらのON−OFFを行
うことのできるアクテイブ型ツイストネマチックモード
を採用したMIM(金属−絶縁相−金属)素子や、TF
T(電界効果型薄膜トランジスタ)素子の開発が盛んに
なってきた。
【0003】これらのモード全てに共通する問題とし
て、同一画面を長時間表示した後、他の画面に移ると前
の画像が残像として残る焼き付きと呼ばれる現象が生じ
ることが挙げられる。特に、高品位の液晶表示素子を得
るためには、この焼き付きを改善することが非常に重要
な問題である。焼き付きの原因は、液晶表示素子に印加
されるDC成分により、配向膜表面の液晶中に含まれる
不純物のイオン成分により電気二重層が生じ、上下の基
板の間で電荷の偏りが生じ、その偏りが安定に保たれる
ことによる電位差であると考えられる。特にTFT素子
においては、素子の特性上DC成分を除去することがで
きないので、焼き付きはTN素子やSTN素子よりも目
立ちやすく深刻である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決することであり、焼き付きがなく、表示
品位が良好な液晶配向膜、液晶表示素子およびこれらの
原料であるジアミノ化合物およびこのジアミノ化合物を
用いた樹脂組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
開発を進めた結果、ある特定の構造を持つジアミノ化合
物を用いた特定の樹脂組成物を用いることにより、焼き
付きがなく、表示品位の良好な液晶配向膜、液晶表示素
子が得られること見いだし、本発明を完成させた。
【0006】即ち、本発明は次のような構成を有するも
のである。 [1]一般式(1)で表されるジアミノ化合物。
【化12】 (式中、A1は2価の有機基、R11、R12、R13
14、R15、R16、R17、R1 8およびR19は、それぞれ
独立して水素、または炭素数1〜20のアルキル基もし
くはアルコキシ基であり、これらのアルキル基またはア
ルコキシ基には分岐や不飽和結合があってもよい。)
【0007】[2]一般式(1)におけるA1が、−O
−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−,−CO−
NH−、−NH−CO−または−NH−である、前記
[1]項に記載のジアミノ化合物。
【0008】[3]一般式(1)におけるA1が−CO
−O−である、前記[1]項に記載のジアミノ化合物。
【0009】[4]一般式(2)
【化13】 (式中、R20およびR21はそれぞれ独立して水素または
炭素数1〜20の炭化水素基であり、G1は炭素数4〜
30のジカルボン酸残基であり、G2は一般式(3)
【化14】 で表される基であり、一般式(3)において、A1およ
びR11〜R19は、前記一般式(1)における場合と同じ
意味を示す。)で表される1種以上の構造単位を必須の
構造単位とし、一般式(4)
【0010】
【化15】 (式中、R22およびR23はそれぞれ独立して水素または
炭素数1〜20の炭化水素基であり、G3は炭素数4〜
30のジカルボン酸残基であり、G4は炭素数2〜12
の2価の脂肪族基、芳香族基および脂環式基のうちの1
個以上の基を含む炭素数4〜36の2価の有機基であっ
て一般式(2)におけるG2と異なる基、または一般式
(5)
【化16】 で表されるポリシロキサン基であり、一般式(5)にお
いて、R99は炭素数1〜6のアルキレン基、またはフェ
ニレン基であり、R100で示される複数の基は炭素数1
〜3のアルキル基またはフェニル基であってそれぞれ異
なっていてもよく、a、bおよびcはそれぞれ独立して
0または正の整数であり、1≦a+b+c≦100の値
である。)で表される1種以上の構造単位を任意の構造
単位とし、分子末端がアミノ基、カルボキシル基、また
は一般式(6)
【化17】 (式中、R45は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2
〜10のアルケニル基、またはフェニル基であり、R46
は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアル
ケニル基もしくはアルコキシアルキル基、またはフェニ
ル基であり、Zは炭素数2〜10のアルキレン基、また
はフェニレン基であり、qは1〜3の整数である。)で
示される基であるポリアミドを含有する樹脂組成物。
【0011】[5]一般式(2)で表される1種以上の
構造単位と一般式(4)で表される1種以上の構造単位
とからなり、分子末端がアミノ基、カルボキシル基また
は一般式(6)で示される基であるポリアミドを含有
し、一般式(7)
【化18】 (式中、G5は炭素数4〜30のテトラカルボン酸残基
であり、G6は炭素数2〜12の2価の脂肪族基、芳香
族基および脂環式基の内の1個以上を含む炭素数4〜3
6の2価の有機基であって一般式(2)におけるG2
異なる基、または一般式(5)で表されるポリシロキサ
ン基である。)で表される1種以上の構造単位からな
り、分子末端がアミノ基、酸無水物基もしくはそれが加
水分解したカルボキシル基、または一般式(6)で示さ
れる基であるポリアミド酸を含有してもよく、更に一般
式(4)で表される1種以上の構造単位からなり、分子
末端がアミノ基、カルボキシル基または一般式(6)で
示される基であるポリアミドを含有してもよい、前記
[4]項に記載の樹脂組成物。
【0012】[6]樹脂組成物全体に対して、一般式
(2)で表される構造単位の含有量が1〜90モル%で
あり、一般式(4)で表される構造単位の含有量が10
〜99モル%であり、一般式(7)で表される構造単位
の含有量が0〜89モル%である、前記[4]または
[5]項に記載の樹脂組成物。
【0013】[7]樹脂組成物全体に対して、一般式
(2)で表される構造単位の含有量が3〜70モル%で
あり、一般式(4)で表される構造単位の含有量が30
〜97モル%であり、一般式(7)で表される構造単位
の含有量が0〜67モル%である、前記[5]項に記載
の樹脂組成物。
【0014】[8]一般式(2)におけるR20およびR
21、および一般式(4)におけるR22およびR23が、そ
れぞれ独立して水素または炭素数1〜6の炭化水素であ
る、前記[4]〜[7]項のいずれか1項に記載の樹脂
組成物。
【0015】[9]一般式(2)におけるR20およびR
21、および一般式(4)におけるR22およびR23がそれ
ぞれメチル基である、前記[4]〜[7]項のいずれか
1項に記載の樹脂組成物。
【0016】[10]前記[4]〜[9]項のいずれか
1項に記載の樹脂組成物を加熱または化学処理すること
により得られる樹脂成分からなる、液晶表示素子用配向
膜。
【0017】[11]表示画素電極が形成され、更にそ
の表面に前記[10]項に記載の配向膜が形成された第
一の基板と、少なくとも表示画素電極に対向する範囲に
対向電極が形成され、更にその表面に前記[10]項に
記載の配向膜が形成された第二の基板と、互いに一定の
間隔になるように保持されたこれらの基板の間に挟まれ
た液晶組成物とを備えた液晶表示素子。
【0018】[12]液晶組成物が、一般式(I)、
(II)または(III)で表される化合物群から選択
される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とす
る、前記[11]項に記載の液晶表示素子。
【0019】
【化19】 (これらの式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を
示し、この基中の相隣接しない任意のメチレン基は−O
−または−CH=CH−で置換されてもよく、また、こ
の基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されてもよ
く、X1はフッ素原子、塩素原子、−CF3、−OC
3、−OCF2H、−CF2H、−CFH2、−OCF2
CF2Hまたは−OCF2CFHCF3を示し、L1および
2は各々独立して水素原子またはフッ素原子を示し、
1およびZ2は各々独立して1,2−エチレン、1,4
−ブチレン、−COO−、−OCO−、−CF2O−、
−OCF2−、−CH=CH−または単結合を示し、環
Bはトランス−1、4−シクロヘキシレン、1、3−ジ
オキサン−2、5−ジイル、または環上の水素原子がフ
ッ素原子で置換されてもよい1、4−フェニレンを示
し、環Cはトランス−1、4−シクロヘキシレンまたは
環上の水素原子がフッ素原子で置換されてもよい1、4
−フェニレンを示す。)
【0020】[13]液晶組成物が、一般式(IV)ま
たは(V)で表される化合物群から選択される化合物を
少なくとも1種含有することを特徴とする、前記[1
1]項に記載の液晶表示素子。
【0021】
【化20】 (これらの式中、R2およびR3は各々独立して炭素数1
〜10のアルキル基を示し、この基中の相隣接しない任
意のメチレン基は−O−または−CH=CH−で置換さ
れてもよく、またこの基中の任意の水素原子はフッ素原
子で置換されてもよく、X2は−CN基または−C≡C
−CNを示し、環Dはトランス−1、4−シクロヘキシ
レン、1、4−フェニレン、1、3−ジオキサン−2、
5−ジイル、またはピリミジン−2、5−ジイルを示
し、環Eはトランス−1、4−シクロヘキシレン、ピリ
ミジン−2、5−ジイル、または環上の水素原子がフッ
素原子で置換されてもよい1、4−フェニレンを示し、
環Fはトランス−1、4−シクロヘキシレンまたは1、
4−フェニレンを示し、Z3は1、2−エチレン、−C
OO−、−OCO−または単結合を示し、L3、L4およ
びL5は各々独立して水素原子またはフッ素原子を示
し、e,fおよびgは各々独立して0または1を示
す。)
【0022】[14]液晶組成物が、一般式(VI),
(VII)または(VIII)で表される化合物群から
選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴
とする、前記[11]項に記載の液晶表示素子。
【0023】
【化21】 (これらの式中、R4およびR5は各々独立して炭素数1
〜10のアルキル基を示し、この基中の相隣接しない任
意のメチレン基は−O−または−CH=CH−で置換さ
れてもよく、またこの基中の任意の水素原子はフッ素原
子で置換されてもよく、環Gおよび環Iは各々独立し
て、トランス−1、4−シクロヘキシレンまたは1、4
−フェニレンを示し、L6およびL7は各々独立して水素
原子またはフッ素原子を示すが、同時に水素原子を示す
ことはなく、Z4およびZ5は各々独立して1、2−エチ
レン、−COO−、−OCO−または単結合を示す。)
【0024】[15]液晶組成物が、第1成分として、
前記一般式(I)、(II)または(III)で表され
る化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有
し、第2成分として、一般式(IX),(X)または
(XI)で表される化合物群から選択される化合物を少
なくとも1種含有することを特徴とする、前記[11]
項に記載の液晶表示素子。
【0025】
【化22】 (これらの式中、R6およびR7は各々独立して炭素数1
〜10のアルキル基を示し、この基中の相隣接しない任
意のメチレン基は−O−または−CH=CH−で置換さ
れてもよく、またこの基中の任意の水素原子はフッ素原
子で置換されてもよく、環J、環Kおよび環Mは各々独
立して、トランス−1、4−シクロヘキシレン、ピリミ
ジン−2、5−ジイルまたは環上の水素原子がフッ素原
子で置換されてもよい1、4−フェニレンを示し、Z6
およびZ7は各々独立して、1、2−エチレン、−C≡
C−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−または
単結合を示す。)
【0026】[16]液晶組成物が、第1成分として、
前記一般式(IV)または(V)で表される化合物群か
ら選択される化合物を少なくとも1種含有し、第2成分
として、前記一般式(IX)、(X)または(XI)で
表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1
種含有することを特徴とする、前記[11]項に記載の
液晶表示素子。
【0027】[17]液晶組成物が、第1成分として、
前記一般式(VI)、(VII)または(VIII)で
表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1
種含有し、第2成分として、前記一般式(IX)、
(X)または(XI)で表される化合物群から選択され
る化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする、
前記[11]項に記載の液晶表示素子。
【0028】[18]液晶組成物が、第1成分として、
前記一般式(I),(II)または(III)で表され
る化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有
し、第2成分として、前記一般式(IV)または(V)
で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも
1種含有し、第3成分として、前記一般式(IX),
(X)または(XI)で表される化合物群から選択され
る化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする、
前記[11]項に記載の液晶表示素子。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明のジアミノ化合物は、一般
式(1)で表されるものであり、具体例として、6−
(2,5−ジアミノベンゾイルオキシ)−2,2,5,
7,8−ペンタメチルクロマン、6−(3,5−ジアミ
ノベンゾイルオキシ)−2,2,5,7,8−ペンタメ
チルクロマン、6−(2,4−ジアミノベンゾイルオキ
シ)−2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン、6
−(2,6−ジアミノベンゾイルオキシ)−2,2,
5,7,8−ペンタメチルクロマン、6−(2,4−ジ
アミノフェノキシ)−2,5,7,8−テトラメチル−
2−(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)ク
ロマン、2、4−ジアミノフェニル=2,5,7,8−
テトラメチル−2−(4’,8’,12’−トリメチル
トリデシル)クロマン−6−イル=ケトン、6−(2,
4−ジアミノフェノキシカルボニル)−2,5,7,8
−テトラメチル−2−(4’,8’,12’−トリメチ
ルトリデシル)クロマン、
【0030】N−(2,4−ジアミノフェニル)−2,
5,7,8−テトラメチル−2−(4’,8’,12’
−トリメチルトリデシル)−6−クロマンカルボキサミ
ド、N−(2,5,7,8−テトラメチル−2−
(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)クロマ
ン−6−イル)−2,4−ジアミノベンズアミド、6−
(2,4−ジアミノベンゾイルオキシ)−2,5,7,
8−テトラメチル−2−(4’,8’,12’−トリメ
チルトリデシル)クロマン、N−(2,4−ジアミノフ
ェニル)−2,5,7,8−テトラメチル−2−
(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)−6−
クロマンアミン6−(2,5−ジアミノフェノキシ)−
2,5,7,8−テトラメチル−2−(4’,8’,1
2’−トリメチルトリデシル)クロマン、2、5−ジア
ミノフェニル=2,5,7,8−テトラメチル−2−
(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)クロマ
ン−6−イル=ケトン、
【0031】6−(2,5−ジアミノフェノキシカルボ
ニル)−2,5,7,8−テトラメチル−2−(4’,
8’,12’−トリメチルトリデシル)クロマン、N−
(2,5−ジアミノフェニル)−2,5,7,8−テト
ラメチル−2−(4’,8’,12’−トリメチルトリ
デシル)−6−クロマンカルボキサミド、N−(2,
5,7,8−テトラメチル−2−(4’,8’,12’
−トリメチルトリデシル)クロマン−6−イル)−2,
5−ジアミノベンズアミド、6−(2,5−ジアミノベ
ンゾイルオキシ)−2,5,7,8−テトラメチル−2
−(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)クロ
マン、N−(2,5−ジアミノフェニル)−2,5,
7,8−テトラメチル−2−(4’,8’,12’−ト
リメチルトリデシル)−6−クロマンアミン、
【0032】6−(3,5−ジアミノフェノキシ)−
2,5,7,8−テトラメチル−2−(4’,8’,1
2’−トリメチルトリデシル)クロマン、3、5−ジア
ミノフェニル=2,5,7,8−テトラメチル−2−
(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)クロマ
ン−6−イル=ケトン、6−(3,5−ジアミノフェノ
キシカルボニル)−2,5,7,8−テトラメチル−2
−(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)クロ
マン、N−(3,5−ジアミノフェニル)−2,5,
7,8−テトラメチル−2−(4’,8’,12’−ト
リメチルトリデシル)−6−クロマンカルボキサミド、
N−(2,5,7,8−テトラメチル−2−(4’,
8’,12’−トリメチルトリデシル)クロマン−6−
イル)−3,5−ジアミノベンズアミド、6−(3,5
−ジアミノベンゾイルオキシ)−2,5,7,8−テト
ラメチル−2−(4’,8’,12’−トリメチルトリ
デシル)クロマン、N−(3,5−ジアミノフェニル)
−2,5,7,8−テトラメチル−2−(4’,8’,
12’−トリメチルトリデシル)−6−クロマンアミン
等をあげることができる。
【0033】中でも原料入手の面から、6−(3,5−
ジアミノベンゾイルオキシ)−2,5,7,8−テトラ
メチル−2−(4’,8’,12’−トリメチルトリデ
シル)クロマン、6−(2,5−ジアミノベンゾイルオ
キシ)−2,5,7,8−テトラメチル−2−(4’,
8’,12’−トリメチルトリデシル)クロマン、6−
(2,6−ジアミノベンゾイルオキシ)−2,5,7,
8−テトラメチル−2−(4’,8’,12’−トリメ
チルトリデシル)クロマン、6−(2,4−ジアミノベ
ンゾイルオキシ)−2,5,7,8−テトラメチル−2
−(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)クロ
マン等が好ましい。
【0034】次に、本発明のジアミノ化合物の製造法に
ついて、具体的に説明する。本発明のジアミノ化合物
は、一般式(1)で示されるものであるが、2価の結合
基A1の種類によって製造方法が異なる。製造方法の一
例を以下に示す。A1が−CO−O−または−CO−N
H−の場合は、一般式(8)
【化23】 (式中、R11〜R19は前記一般式(1)における場合と
同じ意味を示し、R24は−OHまたは−NH2を示
す。)
【0035】で示されるヒドロキシクロマン誘導体また
はアミノクロマン誘導体を、必要により水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン等の塩基、ならびに、必要により
ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、水、ヘキサン、ヘプタン、ジ
メチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン
等の溶媒の存在下、一般式(9)
【0036】
【化24】 (式中、XはCl、Br、Iを示す。)で示されるジニ
トロ安息香酸ハライドと反応させ、次にニトロ基を、ト
ルエン、キシレン、メタノール、エタノール、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等
の溶媒中で、白金・カーボン、酸化白金、ラネーニッケ
ル、パラジウム・カーボン等の触媒を用い、常圧または
加圧下で水素還元することにより得ることができる。
【0037】また、A1が−O−または−NH−の場合
は、一般式(8)で示されるヒドロキシクロマン誘導体
またはアミノクロマン誘導体を、必要により水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、トリエチルア
ミン、トリブチルアミン等の塩基、ならびに、必要によ
りベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、水、ヘキサン、ヘプタン、
ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ドン等の溶媒の存在下、一般式(10)
【0038】
【化25】 (式中、XはCl、Br、Iを示す。)で示されるジニ
トロハロベンゼンと反応させ、次にニトロ基を、トルエ
ン、キシレン、メタノール、エタノール、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等の溶
媒中で、白金・カーボン、酸化白金、ラネーニッケル、
パラジウム・カーボン等の触媒を用い、常圧または加圧
下で水素還元することにより得ることができる。
【0039】次に本発明の樹脂組成物について説明す
る。本発明の樹脂組成物は、一般式(2)で表される1
種以上の構造単位を必須の構造単位とし、一般式(4)
で表される1種以上の構造単位を任意の構造単位とする
ポリアミドを含有する樹脂組成物であり、このポリアミ
ドは本発明の一般式(1)で表されるジアミノ化合物単
独、またはこれに他のジアミノ化合物を加えたジアミン
混合物とジカルボン酸とから得られるポリアミド、また
はそのアミド基の水素をアルキル基、フェニル基および
ベンジル基等の炭化水素基で置換したポリアミド(以
下、N置換ポリアミドと称する。)である。
【0040】そして、本発明の樹脂組成物には、一般式
(7)で表される1種以上の構造単位からなるポリアミ
ド酸を含有してもよく、また一般式(4)で表される1
種以上の構造単位からなるポリアミドを更に含有しても
よい。ここに、一般式(7)で表される1種以上の構造
単位からなるポリアミド酸は、本発明のジアミノ化合物
以外のジアミンとテトラカルボン酸もしくはその無水物
とから得られるポリアミド酸であり、また一般式(4)
で表される1種以上の構造単位からなるポリアミドは、
本発明のジアミノ化合物以外のジアミンとジカルボン酸
とから得られるポリアミド、またはそのN置換ポリアミ
ドである。
【0041】本発明の樹脂組成物における一般式(2)
で表される構造単位の含有量は、ほんのわずかであって
もまたそれ単独のポリマーであっても焼き付きの防止に
効果があるが、経済上の観点などから好ましくは1〜9
0モル%、更に好ましくは3〜70モル%である。これ
に対する一般式(4)で表される構造単位の含有量は1
0〜99モル%、好ましくは30〜97モル%である。
また、これらのポリアミドのアミド基の水素をアルキル
基、フェニル基およびベンジル基等の炭化水素基で置換
したN置換ポリアミドを用いると、焼き付きの防止にさ
らに効果がある。このN置換ポリアミドの置換基として
は、炭素数1〜20の炭化水素基が好適に用いられる。
なかでも炭素数6以下のアルキル基が好ましく、その中
でもメチル基が特に好ましい。また一般式(7)で表さ
れる構造単位の含有量は0〜89モル%、好ましくは0
〜67モル%であり、本発明の樹脂組成物中にポリアミ
ド酸を含有させると、液晶の配向性を高め、耐液晶性を
上げ、表示品位を向上させる効果がある。
【0042】ポリアミドまたはポリアミド酸の製造に用
いる本発明のジアミノ化合物以外のジアミンとしては、
炭素数2〜12の脂肪族系ジアミン、炭素数4〜36の
脂環式系ジアミン、炭素素数6〜36の芳香族系ジアミ
ン、または一般式(5)で示されるポリシロキサン基を
有するジアミンなどが挙げられる。具体的には、炭素数
2〜12の脂肪族系ジアミンとして、トリメチレンジア
ミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,1
1−ドデカンジアミンなど、炭素数4〜36個の脂環式
系ジアミンとしては、1,4−ジアミノシクロヘキサ
ン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,
4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシル
メタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシ
クロヘキシルなど、
【0043】また炭素素数6〜36の芳香族系ジアミン
としては、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、ビス
(4−アミノフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3
−メチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5
−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノフェニ
ル)スルフォン、ビス(4−アミノフェニル)サルフィ
ド、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)ス
ルフォン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル)プロパン、ビス(4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル)スルフォン、1,2−ジアミノベン
ゼン、1,3−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノベ
ンゼン、1,4−ジアミノ−2−ブチルベンゼン、1,
4−ジアミノ−2−ドデシロキシベンゼン、ベンジジ
ン、2,2’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジ
アミノベンゾフェノン、2,2−ビス(4−アミノフェ
ニル)プロパン、1,5−ジアミノナフタリン、1,5
−ジアミノナフタリン、4,4’−ジアミノ−3−オク
チルジフェニルメタン、2,2−ビス(4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル)−1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ビフェニル、1,2−ビス(4−アミノフ
ェニル)エタン、1,2−ビス(4−アミノ−2−メチ
ルフェニル)エタン、1,1−ビス(4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス
(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)−4−プロ
ピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−(4−アミノ
ベンジル)フェニル)シクロヘキサン、1,3−ビス
(4−(4−アミノベンジル)フェニル)プロパン、
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス
−p−アミノフェニルアニリンなどをあげることができ
る。これらの化合物には異性体が存在するものもある
が、それらを含む混合物であってもかまわない。
【0044】また、一般式(5)で示されるポリシロキ
サン基を有するジアミンの具体例として、次の式で表れ
る両末端ジアミノポリシロキサン類を挙げることができ
る。(式中のb、cおよびdは、それぞれ1以上の整数
である。)
【0045】
【化26】
【0046】これらのジアミン化合物は2種以上の化合
物を併用してもよい。また、本発明に使用するジアミン
は、上記の例示化合物に限定されるものではない。
【0047】ポリアミドの製造に用いるジカルボン酸ま
たはその誘導体としては、カルボキシル基を除いた残基
として炭素数4〜30の2価の基を有するものが好まし
く、芳香族系(複素環系を含む)、脂環式系(複素環系
を含む)または脂肪族系(非環状)の何れの群に属する
ものであってもよいが、中でも環構造を有するものが液
晶分子の配向性を良好に保つ上から好ましい。又、脂環
式系と芳香族系を併用してもよい。脂肪族系(非環状)
のもの(短鎖のものの方が好ましい)を用いる際には、
これを脂環式系または/および芳香族系のものと併用し
て用いることが好ましく、しかもその使用量は配向性に
悪影響を与えない範囲内とすべきである。なお、エステ
ル基やエ−テル基等の酸素を含むものや硫黄を含む構造
のものは、液晶表示素子の電気的性質の低下原因となり
やすいので好ましくない。
【0048】このようなジカルボン酸またはその誘導体
の具体例として、マロン酸、蓚酸、ジメチルマロン酸、
コハク酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、ムコン
酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピ
メリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエ
チルコハク酸、アゼライイン酸、セバシン酸およびスベ
リン酸等の脂肪族ジカルボン酸、
【0049】1,1−シクロプロパンジカルボン酸、
1,2−シクロプロパンジカルボン酸、1,1−シクロ
ブタンジカルボン酸、1,2−シクロブタンジカルボン
酸、1,3−シクロブタンジカルボン酸、3,4−ジフ
ェニル−1,2−シクロブタンジカルボン酸、2,4−
ジフェニル−1,3−シクロブタンジカルボン酸、1−
シクロブテン−1,2−ジカルボン酸、1−シクロブテ
ン−3,4−ジカルボン酸、1,1−シクロペンタンジ
カルボン酸、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、
1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,1−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカル
ボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−(2−ノルボ
ルネン)ジカルボン酸、ノルボルネン−2,3−ジカル
ボン酸、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジカ
ルボン酸、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3−ジ
カルボン酸、2,5−ジオキソ−1,4−ビシクロ
[2.2.2]オクタンジカルボン酸、1,3−アダマン
タンジカルボン酸、4,8−ジオキソ−1,3−アダマ
ンタンジカルボン酸、2,6−スピロ[3.3]ヘプタン
ジカルボン酸、1,3−アダマンタン二酢酸、カンファ
−酸等の脂環式系のジカルボン酸、
【0050】o−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、5−メチルイソフタル酸、5−tert−ブチルイ
ソフタル酸、5−アミノイソフタル酸、5−ヒドロキシ
イソフタル酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、テトラ
メチルテレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン
酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、
1,4−アントラセンジカルボン酸、1,4−アントラ
キノンジカルボン酸、2,5−ビフェニルジカルボン
酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、1,5−ビフ
ェニレンジカルボン酸、4,4"−タ−フェニルジカル
ボン酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルエタンジカルボン酸、4,4’−
ジフェニルプロパンジカルボン酸、4,4’−ジフェニ
ルヘキサフルオロプロパンジカルボン酸、
【0051】4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン
酸、4,4’−ビベンジルジカルボン酸、4,4’−ス
チルベンジカルボン酸、4,4’−トランジカルボン
酸、4,4’−カルボニル二安息香酸、4,4’−スル
ホニル二安息香酸、4,4’−ジチオ二安息香酸、p−
フェニレン二酢酸、3,3’−p−フェニレンジプロピ
オン酸、4−カルボキシ桂皮酸、p−フェニレンジアク
リル酸、3,3’−[4,4’−(メチレンジ−p−フ
ェニレン)]ジプロピオン酸、4,4’−[4,4’−
(オキシジ−p−フェニレン)]ジプロピオン酸、4,
4’−[4,4’−(オキシジ−p−フェニレン)]二
酪酸、(イソプロピリデンジ−p−フェニレンジオキ
シ)二酪酸、ビス(p−カルボキシフェニル)ジメチル
シラン、
【0052】1,5−(9−オキソフルオレン)ジカル
ボン酸、3,4−フランジカルボン酸、4,5−チアゾ
ールジカルボン酸、2−フェニル−4,5−チアゾール
ジカルボン酸、1,2,5−チアジアゾール−3,4−
ジカルボン酸、1,2,5−オキサジアゾール−3,4
−ジカルボン酸、2,3−ピリジンジカルボン酸、2,
4−ピリジンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボ
ン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、3,4−ピリジ
ンジカルボン酸、3,5−ピリジンジカルボン酸等の芳
香族系ジカルボン酸を挙げることが出来るが、これらの
ジカルボン酸は酸ジハライドの形のものであってもよ
い。上記のジカルボン酸またはその酸ジハライド(以下
ジカルボン酸類と称することがある。)は、特に直線的
な構造のポリアミドを与えることが可能なジカルボン酸
類であることが液晶分子の配向性を保つ上から好まし
い。
【0053】これらの中でも、テレフタル酸、イソテレ
フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4,
4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニル
メタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエタンジカ
ルボン酸、4,4’−ジフェニルプロパンジカルボン
酸、4,4’−ジフェニルヘキサフルオロプロパンジカ
ルボン酸、2,2−ビス(フェニル)プロパンジカルボ
ン酸、4、4’’タ−フェニルジカルボン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン
酸またはこれらの酸ジハライド等が好ましく用いられ
る。これらの化合物には異性体が存在するものもある
が、それらを含む混合物であってもかまわない。また、
2種以上の化合物を併用してもよい。なお、本発明に使
用するジカルボン酸類は、上記の例示化合物に限定され
るものではない。
【0054】ポリアミド酸の製造に用いるテトラカルボ
ン酸二無水物としては、カルボキシル基を除いた残基と
して炭素数4〜30個の4価の基を有するものが好まし
く、その具体例として、ピロメリット酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,
3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル二無水物、
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水
物、1,2,5,6−ナフタリンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタリンテトラカルボン酸二
無水物、ビス(ジカルボキシフェニル)メタン二無水
物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペ
ンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサンテト
ラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキサンテトラカルボ
ン酸二無水物、ジシクロペンタンテトラカルボン酸二無
水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)エ−テル二
無水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)スルフォ
ン二無水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)メタ
ン二無水物、および次に示す化学構造式の化合物などを
あげることができる。(式中aは1〜4の整数であ
る。)
【0055】
【化27】 これらの化合物には異性体が存在するものもあるが、そ
れらを含む混合物であってもかまわない。また、2種以
上の化合物を併用してもよい。なお、本発明に使用する
テトラカルボン酸二無水物は、上記の例示化合物に限定
されるものではない。
【0056】本発明の樹脂組成物の成分であるポリアミ
ドまたはポリアミド酸にあっては、それらの分子末端に
一般式(6)で表されるアルコキシシリル基を導入して
もよい。こうすることによって、この樹脂組成物を基板
上に塗布し加熱処理によって液晶配向膜を形成させるに
際し、末端のアルコキシシリル基同士が縮合反応し、三
次元ポリマー化して、膜の強度や基板への密着性が改善
される。このアルコキシシリル基を導入するための化合
物として、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3
−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチ
ルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(2−
メトキシエトキシ)シラン、2−アミノエチルトリメト
キシシラン、2−アミノエチルトリエトキシシラン、2
−アミノエチルメチルジメトキシシラン、2−アミノエ
チルメチルジエトキシシラン、4−アミノブチルトリメ
トキシシラン、4−アミノフェニルトリメトキシシラ
ン、4−アミノフェニルトリエトキシシラン、4−アミ
ノフェニルメチルジメトキシシラン、4−アミノフェニ
ルメチルジエトキシシラン、4−アミノフェニルトリス
(2−メトキシエトキシ)シラン、3−(4−アミノフ
ェニル)プロピルトリメトキシシラン、3−(4−アミ
ノフェニル)プロピルトリエトキシシラン、3−アミノ
フェニルトリメトキシシラン、3−アミノフェニルトリ
エトキシシラン、3−(4−アミノフェニル)プロピル
メチルジメトキシシラン、3−(4−アミノフェニル)
プロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノフェニル
メチルジメトキシシラン、3−アミノフェニルメチルジ
エトキシシランなどのアミノシリコン化合物をあげるこ
とができる。
【0057】本発明の樹脂組成物の成分であるポリアミ
ドは、前記のジアミンとジカルボン酸を、場合によって
はさらにアミノシリコン化合物を加えて、既知の方法で
縮合反応させることにより得られる。即ち、ジメチルス
ルホキシド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の溶媒
を用いて、(PhO)3P、(PhO)PCl2、PhP
OCl2、(C373P(O)O等の縮合剤とピリジン
の存在下、20度から300度に加熱することにより重
縮合反応を行わせる方法が一般的であるが、さらに反応
性が低い場合には、ジカルボン酸の代わりにジカルボン
酸ハライドを用いたり、ジアミンの代わりにN,N’−
ジアセチルジアミンやN,N’−ビス(トリメチルシリ
ル)ジアミンを使用してもよい。更には、溶媒も縮合剤
も使用しない溶融重縮合法を利用することもできる。
【0058】本発明の樹脂組成物の成分であるN置換ポ
リアミドは、以下に示す2方法のいずれかにより得るこ
とができる。その一つは、二個のアミノ基の各1個のH
をあらかじめ、一般式(2)、(4)のR20〜R23が取
り得る値として例示した基、即ち炭素数1〜20の炭化
水素基で置換したN置換ジアミノ化合物と、ジカルボン
酸またはジカルボン酸誘導体とを重縮合させる方法(以
下、前置換方法と称することがある。)であり、他のひ
とつは、ジアミノ化合物と、ジカルボン酸化合物あるい
はその酸ハライド化合物とを重縮合させポリアミドを得
た後に、アミド結合のNH基のHを前記の炭素数1〜2
0の炭化水素基で置換する方法(以下、後置換方法と称
することがある。)である。
【0059】前置換方法による場合は、ジアミノ化合物
の2個のアミノ基の各1個のHをあらかじめ、炭素数1
〜20の炭化水素基で置換したN置換ジアミノ化合物を
合成するする必要があり、それには公知の方法が利用で
きる。例えば、ジアミンと、プロピルアルデヒド、ベン
ズアルデヒド等のアルデヒド類、メチルエチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン類を脱水縮合させて得たイ
ミンの二重結合を還元する方法、ジアミンとアセチルク
ロリド、安息香酸クロリド等の酸ハライド類を反応させ
て得たアミドのカルボニル基を、水素化リチウムアルミ
ニウム等で還元する方法、N−メチルアニリン、N,N
−ジフェニルアミン、N−メチル−3−アミノトルエン
等のN−置換アニリン類とホルムアルデヒドを、酸触媒
の存在下反応させ、N,N’−置換ジアミノジフェニル
メタン類を得る方法等があげられる。
【0060】後置換方法による場合には、まず、ポリア
ミドをジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド等に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、トリエチルアミン等の塩基の存在下、炭素数1〜2
0の炭化水素のハロゲン化物を反応させる。ポリアミド
の反応性が低い場合には、アミド結合のHを、水素化ナ
トリウム、ブチルリチウム等であらかじめ引き抜いた
後、前記のハロゲン化物を反応させてもよい。前置換方
法によるN置換ポリアミドの製造は、ジアミンの代わり
に置換ジアミノ化合物を用いる他は、前記のポリアミド
製造法に準じて行うことができる。
【0061】このようにして得たポリアミドやN置換ポ
リアミドは、未反応の原料や縮合剤等を含むため、水、
メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコ
ール類、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類等の中に少
しづつ投入し、ポリマーを析出させる。析出したポリマ
ーを濾過、洗浄、乾燥し目的のポリアミドやN置換ポリ
アミドを得る。必要によりこの析出−濾過−洗浄−乾燥
の操作を繰り返し、ポリマーをさらに精製することもで
きる。
【0062】本発明の樹脂組成物の成分であるポリアミ
ド酸は、前記のジアミンとテトラカルボン酸二無水物
を、場合によってアミノシリコン化合物を更に加え、N
−メチル−2−ピロリドンなどの公知の溶媒の存在下、
公知の方法で酸無水物基とアミノ基とを反応させること
により得ることができる。なお、これらの原料は、ラン
ダム共重合を行ってもよく、ブロック共重合を行っても
よく、異なる組成で(共)重合したポリマーを混合して
もよい。
【0063】本発明の液晶配向膜は、上述の方法で製造
した樹脂組成物を基板上に塗布し加熱処理することによ
り形成することができる。更に具体的に説明すると、樹
脂組成物を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、
ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムア
ミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテルなどの溶剤に溶解し、0.
1〜30重量%溶液、好ましくは1〜10重量%溶液に
調製し、この溶液を刷毛塗り法、浸漬法、回転塗布法、
スプレー法、印刷法などにより基板上に塗布し、塗膜を
形成させる。塗膜形成後、50〜150℃好ましくは8
0〜120℃で溶媒を蒸発させた後、160〜280℃
で加熱処理を行い高分子膜を設ける。ポリアミド酸を含
む樹脂組成物である場合には、加熱処理時に脱水閉環に
よるイミド化反応が起こるが、このイミド化率は100
%である必要はなく、50モル%程度のイミド化でも用
途によっては使用可能である。塗布前に、基板表面上に
シランカップリング剤で処理し、その上に高分子膜を形
成させれば、高分子膜と基板との接着性を改善すること
ができる。しかる後、この被膜面を布などで一方向にラ
ビングして、液晶配向膜を得る。
【0064】本発明の液晶表示素子は、通常つぎのよう
な方法で作製する。すなわち、ガラスなどの基板上に電
極(具体的にはITO(酸化インジウム−酸化スズ)や
酸化スズの透明電極)を形成し、電極上に前記配向膜を
形成させ、このように形成された二枚の板をそれぞれ配
向膜を内側にして一定の間隔をあけて保持し、周囲をエ
ポキシ樹脂などで封止してセルとする。その後、このセ
ル内に液晶を注入し、注入口を封止して徐冷することに
より液晶表示素子を作製する。あるいは、液晶を電極、
配向膜の形成された二枚の板の配向膜上に散布し重ね合
わせ、液晶が漏れないように密封して液晶表示素子を作
製してもよい。さらにセルの外側に必要に応じて文字、
図形、カラーフィルターなどを印刷したり、偏光板、反
射板、照明などを配置してもよい。
【0065】ここで、この電極と基板との間に、基板か
らのアルカリ溶出を防止するための絶縁膜、カラーフィ
ルター、カラーフィルターオーバーコートなどのアンダ
ーコート膜を設けてもよく、電極上に絶縁膜、カラーフ
ィルター膜などのオーバーコート膜を設けてもよい。ま
た、前記二枚の板を一定の間隔をあけて保持する場合、
セルギャップを保持するために、通常ギャップ剤を散布
する。ギャップ剤としてはガラスビーズ、シリカ、アル
ミナ、合成樹脂の球状粒子などが使用される。
【0066】本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物
は、一般式(I)〜(XI)のどれかで表される化合物
群から液晶組成物の目的に応じて選択される化合物を混
合することにより調製する。さらに、しきい値電圧、液
晶相温度範囲、屈折率異方性、誘電率異方性および粘度
などを調整する目的で公知の化合物を混合することもで
きる。また、これらの化合物を構成する原子は、その同
位体で置換されていてもよい。本発明の液晶表示素子に
用いる液晶組成物に用いられる一般式(I)〜(II
I)のどれかで表される化合物の例として以下の化合物
を挙げることができる。
【0067】
【化28】
【0068】
【化29】
【0069】
【化30】
【0070】
【化31】
【0071】
【化32】
【0072】
【化33】
【0073】
【化34】
【0074】
【化35】
【0075】
【化36】 (これらの式中、R1およびX1は一般式(I)〜(II
I)における場合と同様の意味を示す。)
【0076】この一般式(I)〜(III)で表される
化合物は誘電率異方性値が正の化合物であり、熱的安定
性や化学的安定性が非常に優れており、特に電圧保持率
の高い、あるいは比抵抗値の大きいといった高信頼性が
要求されるTFT用の液晶組成物を調製する場合に、極
めて有用な化合物である。
【0077】TFT用の液晶組成物を調製する場合、一
般式(I)〜(III)で表される化合物の使用量は、
液晶組成物の全重量に対して0.1〜99.9重量%、
好ましくは10〜97重量%、より好ましくは40〜9
5重量%である。また、一般式(IX)〜(XI)で表
される化合物を、粘度調整の目的でさらに含有してもよ
い。STNまたはTN用の液晶組成物を調製する場合も
一般式(I)〜(III)で表される化合物を使用する
ことができるが、50重量%以下の使用量が好ましい。
本発明の液晶表示素子用の液晶組成物に用いられる一般
式(IV)または(V)で表される化合物の好ましい例
として以下の化合物を挙げることができる。
【0078】
【化37】
【0079】
【化38】
【0080】
【化39】
【0081】
【化40】 (これらの式中、R2、R3およびX2は、一般式(I
V)、(V)における場合と同じ意味を示す。)
【0082】一般式(IV)または(V)で表される化
合物は、誘電率異方性値が正の値で大きく、特に液晶組
成物のしきい値電圧を小さくする目的で使用される。ま
た、屈折率異方性値の調整、透明点を高くするなどのネ
マチックレンジを広げる目的にも使用される。さらに、
STNまたはTN用の液晶組成物の電圧−透過率特性の
急峻性を改良する目的にも使用され、これらのモード用
の液晶組成物を調製する場合には、特に有用な化合物で
ある。液晶組成物中に一般式(IV)または(V)で表
される化合物の量が増加すると、液晶組成物のしきい値
電圧は小さくなるが、粘度が上昇する。したがって、液
晶組成物の粘度が要求値を満足している限り、多量に使
用した方が低電圧駆動できるので有利である。STNま
たはTN用の液晶組成物を調製する場合に、一般式(I
V)または(V)で表される化合物の使用量は0.1〜
99.9重量%、好ましくは10〜97重量%、より好
ましくは40〜95重量%である。本発明の液晶表示素
子用の液晶組成物に用いられる一般式(VI)〜(VI
II)で表される化合物の好ましい例として以下の化合
物を挙げることができる。
【0083】
【化41】 (式中、R4およびR5は、一般式(VI)〜(VII
I)における場合と同じ意味を示す。)
【0084】一般式(VI)〜(VIII)のどれかで
表される化合物は、誘電率異方性値が負の値を示す化合
物である。一般式(VI)で表される化合物は2環化合
物であるので、主としてしきい値電圧の調整、粘度調整
または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。一般
式(VII)で表される化合物は透明点を高くするなど
のネマチックレンジを広げる目的または屈折率異方性値
の調整の目的で使用される。一般式(VIII)で表さ
れる化合物はネマチックレンジを広げる目的の他、しき
い値電圧を小さくする目的および屈折率異方性値を大き
くする目的で使用される。
【0085】一般式(VI)〜(VIII)のどれかで
表される化合物は主として誘電率異方性値が負である液
晶組成物に使用される。その使用量を増加させると組成
物のしきい値電圧が小さくなり、粘度が大きくなる。し
たがって、しきい値電圧の要求値を満足している限り、
少なく使用することが望ましい。しかしながら、誘電率
異方性の絶対値が5以下であるので、40重量%より少
なくなると電圧駆動ができなくなる場合がある。一般式
(VI)〜(VIII)のどれかで表される化合物の使
用量は、誘電率異方性値が負であるTFT用の組成物を
調製する場合には40重量%以上が好ましいが、50〜
95重量%が好適である。また弾性定数をコントロール
し、組成物の電圧−透過率曲線を制御する目的で、これ
らの化合物を誘電率異方性値が正である組成物に混合す
る場合もある。この場合の一般式(VI)〜(VII
I)のどれかで表される化合物の使用量は30重量%以
下が好ましい。
【0086】本発明の液晶表示素子用の液晶組成物に用
いられる一般式(IX)〜(XI)のどれかで表される
化合物の好ましい例として以下の一般式で示される化合
物を挙げることができる。
【0087】
【化42】
【0088】
【化43】
【0089】
【化44】 (式中、R6およびR7は、一般式(IX)〜(XI)に
おける場合と同じ意味を示す。)
【0090】一般式(IX)〜(XI)のどれかで表さ
れる化合物は、誘電率異方性の絶対値が小さく、中性に
近い化合物である。一般式(IX)で表される化合物は
主として粘度調整または屈折率異方性値の調整の目的で
使用される。また、一般式(X)または(XI)で表さ
れる化合物は透明点を高くするなどのネマチックレンジ
を広げる目的または屈折率異方性値の調整の目的で使用
される。一般式(IX)〜(XI)のどれかで表される
化合物の使用量を増加させると液晶組成物のしきい値電
圧が大きくなり、粘度が小さくなる。したがって、液晶
組成物のしきい値電圧が要求値を満足している限り、多
量に使用することが望ましい。TFT用の液晶組成物を
調製する場合におけるこれらの化合物の使用量は、好ま
しくは40重量%以下、より好ましくは35重量%以下
である。また、STNまたはTN用の液晶組成物を調製
する場合におけるこれらの化合物の使用量は、好ましく
は70重量%以下、より好ましくは60重量%以下であ
る。
【0091】また、本発明の液晶表示素子では、OCB
(Optically Compensated Bi
refringence)モード用液晶組成物などの特
別な場合を除き、液晶組成物のらせん構造を誘起して必
要なねじれ角を調整し、逆ねじれ(reverse t
wist)を防ぐ目的で、通常、光学活性化合物を添加
する。このような目的で公知のいずれの光学活性化合物
も使用できるが、好ましい例として以下の式で示される
光学活性化合物を挙げることができる。
【0092】
【化45】
【0093】本発明の液晶表示素子に使用される液晶組
成物は、通常、これらの光学活性化合物を添加して、ね
じれのピッチを調整する。ねじれのピッチは、TFT用
およびTN用の液晶組成物であれば40〜200μmの
範囲に調整するのが好ましい。STN用の液晶組成物で
あれば6〜20μmの範囲に調整するのが好ましい。ま
た、双安定TN(Bistable TN)モード用の
場合は、1.5〜4μmの範囲に調整するのが好まし
い。また、ピッチの温度依存性を調整する目的で、2種
以上の光学活性化合物を添加してもよい。
【0094】本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物
は、例えば種々の成分を高温度下で互いに溶解させる方
法など一般に慣用される方法により調製することができ
る。また、本発明の液晶表示素子は、意図する用途に応
じて、液晶組成物中に適当な添加物を加えることによっ
て改良がなされ、最適化される。このような添加物は当
業者によく知られており、文献などに詳細に記載されて
いる。通常、液晶のらせん構造を誘起して必要なねじれ
角を調整し、逆ねじれ(reverse twist)を防ぐための
キラルド−プ材(chiral dopant)などを添加する。
【0095】本発明の液晶表示素子の範囲には、該表示
素子に使用される液晶組成物中に、メロシアニン系、ス
チリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフ
タロン系、アントラキノン系およびテトラジン系などの
二色性色素を含めることによるゲストホスト(GH)モ
−ドの液晶表示素子;ネマチック液晶をマイクロカプセ
ル化して作製したNCAP;液晶中に三次元網目状高分
子を形成して作製されたポリマ−ネットワ−ク液晶表示
素子(PNLCD)に代表されるポリマ−分散型液晶表
示素子(PDLCD);複屈折制御(ECB)モ−ドや
動的散乱(DS)モードの液晶表示素子などが含まれ
る。本発明のジアミノ化合物は液晶配向膜用樹脂以外に
も、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミ
ド樹脂、ポリ尿素樹脂等の原料、あるいはエポキシ樹脂
の硬化剤などとして用いることができる。また、本発明
の樹脂組成物は、液晶配向膜用樹脂以外にも、各種コー
テイング剤、あるいは樹脂成形品、フィルム、繊維、な
どに利用することができる。
【0096】
【実施例】以下、本発明に関して、実施例により、より
詳細に例示する。また、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。以下に示す実施例において、焼き
付きの度合いは以下の方法により評価した。まず、0.
01mm幅の透明電極を0.01mm幅でストライプ状
に付したガラス基板上に、配向膜を形成する。ラビング
後、2枚のガラス基板をラビング方向が直交するよう
に、つまり透明電極が上下の基板で直交するようにガラ
ス基板を組み立て、液晶を注入し、液晶表示素子を作製
する。この液晶表示素子は上から見ると、上下の基板の
透明電極が直交しているため、上下に電極のない部分が
できる。こうして得た液晶表示素子に5Vの直流を3時
間印加した後、電極間をショートさせる。この素子を顕
微鏡で観察しながら4V、0.01Hzの交流で駆動す
る。焼き付きが生じると、電極のない部分の液晶は電圧
に追随できないため、上下に電極のない部分は電極部分
と比較して、液晶の駆動に遅れを生じる。すなわち、上
下に電極のない部分が電極のある部分と比較して、点灯
または消灯の遅れる時間が長いほど、ひどく焼き付いて
いるといえる。
【0097】実施例1 攪拌装置、温度計、および窒素置換装置を付した三ツ口
フラスコに、dl−α−トコフェロール26.17gと
3,5−ジニトロベンゾイルクロリド14.57gおよ
びトルエン115gを入れ、溶解させた。氷浴で10゜
C以下に冷却しながら、トリエチルアミン9.2gを3
0分かけて滴下した。滴下終了後、氷浴を外し、室温で
3時間攪拌した。液体クロマトグラフィーで反応の終了
を確認した後、反応液からトリエチルアミン塩酸塩を濾
別し、濾液にトルエン150ミリリットルを加え、水で
洗浄した。無水硫酸マグネシウムで溶液を乾燥させ、ロ
ータリーエバポレーターでトルエンを除去することによ
り、下式で表される化合物36gを得た。
【化46】
【0098】次に、攪拌装置および窒素置換装置を付し
た1リットルのナスフラスコに、前工程で得られた化合
物35.0g、5%−パラジウム・カーボン触媒(水分
55.9%含)3.1g、トルエン100ミリリット
ル、およびエタノール100ミリリットルを入れ、系内
を水素ガスで置換した後、常圧にて、攪拌しながら水素
ガスと接触させた。水素の吸収が停止した後に、触媒を
濾別して得られた溶液を濃縮し、エタノールで再結晶精
製して下式で表される化合物17.1gを得た。なお、
GC―MSよりこの化合物の分子量564のピークを確
認した。
【化47】
【0099】実施例2 温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入
口を備えた500ml四つ口フラスコにテレフタル酸
3.22g(19.4mmol)、4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン3.07g(15.5mmol)、お
よび実施例1で合成したジアミノ化合物2.19g
(3.9mmol)を入れ、これに脱水精製したN−メ
チル−2−ピロリドン(以下NMPと略す。)118.
4g、およびピリジン29.6gを加えて60℃にする
ことで均一溶液とした。これに亜リン酸トリフェニル1
3.24g、塩化リチウム4g、塩化カルシウム12g
を順次加えたのちに120℃で2時間反応させた。得ら
れた反応液を1リットルのメタノ−ル中に注ぎ、析出し
たポリマーをろ取し、再びNMPに溶解し、純水中に注
いだ。析出したポリマーをろ取したのち減圧乾燥し、ポ
リアミド(以下、この処方によって得られるポリアミド
をポリマーAとする。)8gを得た。該ポリマ−の分子
量は87000であった。このポリマー中の一般式
(2)の構造単位は20.0モル%、一般式(4)の構
造単位は80.0モル%である。
【0100】このポリマーAをNMP:ブチルセロソル
ブ=3:1の混合溶液に、濃度3%となるように溶解
し、この溶液を、片面にITO電極を設けた透明ガラス
基板上に回転塗布法(スピンナー法)で塗布した。回転
条件は、2500rpm、15秒であった。塗布後90
℃で5分乾燥してから、オーブン中で1時間かけて20
0℃まで昇温した後、200℃で30分間加熱処理を行
い、膜厚約60nmの樹脂膜を得た。この樹脂膜が形成
された基板2枚の塗膜面をそれぞれラビング処理し液晶
配向膜とし、ラビング方向が90度になるようにセル厚
9ミクロンの液晶セルを組み立て、下記3種の化合物の
等量混合物からなる液晶組成物を封入した。封入後11
0℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで
徐冷して液晶表示素子を得た。この液晶表示素子の焼き
付きを評価した。ON−OFF時に電極間部分で全く遅
れはなく、表示品位も優れたものであった。
【化48】
【0101】実施例3 温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入
口を備えた200mlの四つ口フラスコにポリマーA
5.02gと脱水精製したNMP26.4gを入れ、室
温で1時間攪拌を行ったのちに、水素化ナトリウム0.
934gを加え、さらに40分間攪拌を続けた。この溶
液にヨウ化メチル3.04gを加えてさらに1時間反応
させた。得られた反応容液は前述のポリアミド(ポリマ
ーA)と同様に再沈精製したのち減圧乾燥し、N置換ポ
リアミド(以下、この処方によって得られるポリアミド
をポリマーBとする。)を得た。得られたポリマーは1
H−NMR測定を行い、4,4’−ジアミノジフェニル
メタンのメチレン基のシグナルの面積を基準として、こ
れと置換基のシグナルとの面積比から置換率を算出した
ところ、置換率は96%であった。このポリマーBを、
N−メチル−2−ピロリドン:ブチルセロソルブ=1:
1の溶剤を加えてポリマー濃度が3%の溶液とし、この
溶液を用いて、実施例2に準じて液晶表示素子を作成
し、焼き付きを評価した。ON−OFF時に電極間部分
で全く遅れはなく、表示品位も優れたものであった。
【0102】比較例1 実施例1で得られたジアミノ化合物の代わりに、2,2
−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロ
パン3.9mmolを用いた以外は、実施例2に準じて
重縮合反応を行い、ポリアミド(以下、この処方によっ
て得られるポリアミドをポリマーCとする。)を得た。
このポリマーCを用いて、実施例2に準じて液晶表示素
子を作成し、焼き付きを評価したところ、ON−OFF
時に電極間部分でかなりの遅れを生じた。このポリマー
は、一般式(4)の構造単位が100モル%のものであ
る。
【0103】合成例1 ポリマーAの代わりに、ポリマーCを用いた以外は実施
例3に準じてN置換ポリアミド(以下、この処方による
ポリアミドをポリマーDとする。)を得た。
【0104】合成例2 攪拌装置、温度計、コンデンサーおよび窒素置換装置を
付した1000ミリリットルの四ツ口フラスコに、脱水
精製したN−メチル−2−ピロリドン135.00g、
ついで4,4’−ジアミノジフェニルメタン2.97g
(15.0mmol)、4,4’−ジアミノ―3、3’
―ジメチルジフェニルメタン3.39g(15.0mm
ol)を入れ、乾燥窒素気流下攪拌溶解した。反応系の
温度を20℃に保ちながらピロメリット酸二無水物3.
27g(15.0mmol)およびシクロブタンテトラ
カルボン酸二無水物2.94g(15.0mmol)を
添加し、5時間反応させポリアミド酸(以下、この処方
によって得られるポリアミド酸をポリマーEとする。)
を合成した後、γ−ブチルラクトン:ブチルセロソルブ
=1:1の溶剤を加えてポリマー濃度6%の溶液とし
た。
【0105】実施例4 ポリマーA2.0gとポリマーB2.0gを室温にて混
合し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を用いて、実
施例2に準じて液晶表示素子を作成し、焼き付きを評価
した。ON−OFF時に電極間部分で全く遅れはなく、
表示品位も優れたものであった。この樹脂組成物におけ
る一般式(2)の構造単位は20.0モル%、一般式
(4)の構造単位は80.0モル%である。
【0106】実施例5 ポリマーB20gとポリマーC20gを室温にて混合
し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を用いて、実施
例2に準じて液晶表示素子を作成し、焼き付きを評価し
た。ON−OFF時に電極間部分で全く遅れはなく、表
示品位も優れたものであった。この樹脂組成物における
一般式(2)の構造単位は9.3モル%、一般式(4)
の構造単位は90.7モル%である。
【0107】実施例6 ポリマーB1.0g、ポリマーD2.0gおよびポリマ
ーE2.0g相当の溶液を室温にて混合し、樹脂組成物
を得た。この樹脂組成物を用いて、実施例2に準じて液
晶表示素子を作成し、焼き付きを評価した。ON−OF
F時に電極間部分で全く遅れはなく、表示品位も優れた
ものであった。この樹脂組成物にける一般式(2)の構
造単位は3.7モル%、一般式(4)の構造単位は5
6.4モル%、一般式(7)の構造単位は39.9モル
%である。
【0108】比較例2 ポリマーD2.0gとポリマーE2.0g相当の溶液を
室温にて混合し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を
用いて、実施例2に準じて液晶表示素子を作成し、焼き
付きを評価した。ON−OFF時に電極間部分でかなり
の遅れが見られた。この樹脂組成物においては、一般式
(4)の構造単位が51.3モル%、一般式(7)の構
造単位が48.7モル%である。
【0109】
【発明の効果】本発明により新規なジアミノ化合物およ
びこれを用いた樹脂組成物、液晶配向膜、および液晶表
示素子が提供された。該ジアミノ化合物を原料として用
いた樹脂組成物は、液晶配向膜として優れた効果を有す
る。例えば、該液晶配向膜を用いた液晶表示素子は、焼
き付きがなく、表示品位が優れたものとなる。このよう
な特徴をもつ本発明のジアミノ化合物は、液晶配向膜の
原料中間体を主目的としてデザインされたが、その他の
ポリイミド、ポリアミド等の高分子化合物およびその改
質にも使用可能であり、エポキシ架橋剤等の他の目的に
使用し、また高分子化合物に新しい特性を導入すること
が期待できる。本発明の樹脂組成物は、TFT素子(T
N型TFT、IPS素子)において特に好ましく用いら
れるが、STN素子、強誘電性液晶、反強誘電性液晶表
示素子用配向剤としても使用可能である。又、本樹脂組
成物による薄膜は、保護膜、絶縁膜として用いることも
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 79/08 C08L 79/08 Z 4J043 C09K 19/30 C09K 19/30 19/34 19/34 19/42 19/42 G02F 1/1337 520 G02F 1/1337 520 Fターム(参考) 2H090 HA04 HB13Y HD17 JC07 JD10 KA02 KA05 KA06 KA07 KA08 KA11 KA14 KA15 LA04 MB01 4C062 FF22 4H027 BA01 BA06 BA07 BB02 BB03 BB04 BB06 BB11 BB12 BC05 CT04 4J001 DA01 DB01 DC14 DC15 EB02 EB04 EB05 EB06 EB07 EB08 EB09 EB14 EB34 EB35 EB36 EB37 EB45 EB46 EC07 EC08 EC09 EC10 EC14 EC38 EC54 FB03 FC03 FD03 FD05 4J002 CL03W CL07W CL07X CM043 EB116 ED016 EH126 EL106 EU136 FD206 GP00 4J043 PA02 RA06 TA14 TA22 TB01 UA032 UA041 UA042 UA121 UA122 UA131 UA132 UA141 UA261 UA262 UB011 UB021 UB061 UB121 UB122 UB151 UB152 UB281 UB301 UB302 UB401 UB402 VA022 VA042 VA062 YA06 ZB23

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表されるジアミノ化合
    物。 【化1】 (式中、A1は2価の有機基、R11、R12、R13
    14、R15、R16、R17、R1 8およびR19は、それぞれ
    独立して水素、または炭素数1〜20のアルキル基もし
    くはアルコキシ基であり、これらのアルキル基またはア
    ルコキシ基には分岐や不飽和結合があってもよい。)
  2. 【請求項2】 一般式(1)におけるA1が、−O−、
    −CO−、−O−CO−、−CO−O−,−CO−NH
    −、−NH−CO−または−NH−である、請求項1に
    記載のジアミノ化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(1)におけるA1が−CO−O
    −である、請求項1に記載のジアミノ化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(2) 【化2】 (式中、R20およびR21はそれぞれ独立して水素または
    炭素数1〜20の炭化水素基であり、G1は炭素数4〜
    30のジカルボン酸残基であり、G2は一般式(3) 【化3】 で表される基であり、一般式(3)において、A1は2
    価の有機基、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R
    17、R18およびR19は、それぞれ独立して水素、または
    炭素数1〜20のアルキル基もしくはアルコキシ基であ
    り、これらのアルキル基またはアルコキシ基には分岐や
    不飽和結合があってもよい。)で表される1種以上の構
    造単位を必須の構造単位とし、一般式(4) 【化4】 (式中、R22およびR23はそれぞれ独立して水素または
    炭素数1〜20の炭化水素基であり、G3は炭素数4〜
    30のジカルボン酸残基であり、G4は炭素数2〜12
    の2価の脂肪族基、芳香族基および脂環式基のうちの1
    個以上の基を含む炭素数4〜36の2価の有機基であっ
    て一般式(2)におけるG2と異なる基、または一般式
    (5) 【化5】 で表されるポリシロキサン基であり、一般式(5)にお
    いて、R99は炭素数1〜6のアルキレン基、またはフェ
    ニレン基であり、R100で示される複数の基は炭素数1
    〜3のアルキル基またはフェニル基であってそれぞれ異
    なっていてもよく、a、bおよびcはそれぞれ独立して
    0または正の整数であり、1≦a+b+c≦100の値
    である。)で表される1種以上の構造単位を任意の構造
    単位とし、分子末端がアミノ基、カルボキシル基、また
    は一般式(6) 【化6】 (式中、R45は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2
    〜10のアルケニル基、またはフェニル基であり、R46
    は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアル
    ケニル基もしくはアルコキシアルキル基、またはフェニ
    ル基であり、Zは炭素数2〜10のアルキレン基、また
    はフェニレン基であり、qは1〜3の整数である。)で
    示される基であるポリアミドを含有する樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 一般式(2)で表される1種以上の構造
    単位と一般式(4)で表される1種以上の構造単位とか
    らなり、分子末端がアミノ基、カルボキシル基または一
    般式(6)で示される基であるポリアミドを含有し、一
    般式(7) 【化7】 (式中、G5は炭素数4〜30のテトラカルボン酸残基
    であり、G6は炭素数2〜12の2価の脂肪族基、芳香
    族基および脂環式基の内の1個以上を含む炭素数4〜3
    6の2価の有機基であって一般式(2)におけるG2
    異なる基、または一般式(5)で表されるポリシロキサ
    ン基である。)で表される1種以上の構造単位からな
    り、分子末端がアミノ基、酸無水物基もしくはそれが加
    水分解したカルボキシル基、または一般式(6)で示さ
    れる基であるポリアミド酸を含有してもよく、更に一般
    式(4)で表される1種以上の構造単位からなり、分子
    末端がアミノ基、カルボキシル基または一般式(6)で
    示される基であるポリアミドを含有してもよい、請求項
    4に記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 樹脂組成物全体に対して、一般式(2)
    で表される構造単位の含有量が1〜90モル%であり、
    一般式(4)で表される構造単位の含有量が10〜99
    モル%であり、一般式(7)で表される構造単位の含有
    量が0〜89モル%である、請求項4または5に記載の
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 樹脂組成物全体に対して、一般式(2)
    で表される構造単位の含有量が3〜70モル%であり、
    一般式(4)で表される構造単位の含有量が30〜97
    モル%であり、一般式(7)で表される構造単位の含有
    量が0〜67モル%である、請求項5に記載の樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】 一般式(2)におけるR20およびR21
    および一般式(4)におけるR22およびR23が、それぞ
    れ独立して水素または炭素数1〜6の炭化水素である、
    請求項4〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 一般式(2)におけるR20およびR21
    および一般式(4)におけるR22およびR23がそれぞれ
    メチル基である、請求項4〜7のいずれか1項に記載の
    樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 請求項4〜9のいずれか1項に記載の
    樹脂組成物を加熱または化学処理することにより得られ
    る樹脂成分からなる、液晶表示素子用配向膜。
  11. 【請求項11】 表示画素電極が形成され、更にその表
    面に請求項10に記載の配向膜が形成された第一の基板
    と、少なくとも表示画素電極に対向する範囲に対向電極
    が形成され、更にその表面に請求項10に記載の配向膜
    が形成された第二の基板と、互いに一定の間隔になるよ
    うに保持されたこれらの基板の間に挟まれた液晶組成物
    とを備えた液晶表示素子。
  12. 【請求項12】 液晶組成物が、一般式(I)、(I
    I)または(III)で表される化合物群から選択され
    る化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする、
    請求項11に記載の液晶表示素子。 【化8】 (これらの式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を
    示し、この基中の相隣接しない任意のメチレン基は−O
    −または−CH=CH−で置換されてもよく、また、こ
    の基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されてもよ
    く、X1はフッ素原子、塩素原子、−CF3、−OC
    3、−OCF2H、−CF2H、−CFH2、−OCF2
    CF2Hまたは−OCF2CFHCF3を示し、L1および
    2は各々独立して水素原子またはフッ素原子を示し、
    1およびZ2は各々独立して1,2−エチレン、1,4
    −ブチレン、−COO−、−OCO−、−CF2O−、
    −OCF2−、−CH=CH−または単結合を示し、環
    Bはトランス−1、4−シクロヘキシレン、1、3−ジ
    オキサン−2、5−ジイル、または環上の水素原子がフ
    ッ素原子で置換されてもよい1、4−フェニレンを示
    し、環Cはトランス−1、4−シクロヘキシレンまたは
    環上の水素原子がフッ素原子で置換されてもよい1、4
    −フェニレンを示す。)
  13. 【請求項13】 液晶組成物が、一般式(IV)または
    (V)で表される化合物群から選択される化合物を少な
    くとも1種含有することを特徴とする、請求項11に記
    載の液晶表示素子。 【化9】 (これらの式中、R2およびR3は各々独立して炭素数1
    〜10のアルキル基を示し、この基中の相隣接しない任
    意のメチレン基は−O−または−CH=CH−で置換さ
    れてもよく、またこの基中の任意の水素原子はフッ素原
    子で置換されてもよく、X2は−CN基または−C≡C
    −CNを示し、環Dはトランス−1、4−シクロヘキシ
    レン、1、4−フェニレン、1、3−ジオキサン−2、
    5−ジイル、またはピリミジン−2、5−ジイルを示
    し、環Eはトランス−1、4−シクロヘキシレン、ピリ
    ミジン−2、5−ジイル、または環上の水素原子がフッ
    素原子で置換されてもよい1、4−フェニレンを示し、
    環Fはトランス−1、4−シクロヘキシレンまたは1、
    4−フェニレンを示し、Z3は1、2−エチレン、−C
    OO−、−OCO−または単結合を示し、L3、L4およ
    びL5は各々独立して水素原子またはフッ素原子を示
    し、e,fおよびgは各々独立して0または1を示
    す。)
  14. 【請求項14】 液晶組成物が、一般式(VI),(V
    II)または(VIII)で表される化合物群から選択
    される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とす
    る、請求項11に記載の液晶表示素子。 【化10】 (これらの式中、R4およびR5は各々独立して炭素数1
    〜10のアルキル基を示し、この基中の相隣接しない任
    意のメチレン基は−O−または−CH=CH−で置換さ
    れてもよく、またこの基中の任意の水素原子はフッ素原
    子で置換されてもよく、環Gおよび環Iは各々独立し
    て、トランス−1、4−シクロヘキシレンまたは1、4
    −フェニレンを示し、L6およびL7は各々独立して水素
    原子またはフッ素原子を示すが、同時に水素原子を示す
    ことはなく、Z4およびZ5は各々独立して1、2−エチ
    レン、−COO−、−OCO−または単結合を示す。)
  15. 【請求項15】 液晶組成物が、第1成分として、前記
    一般式(I)、(II)または(III)で表される化
    合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、
    第2成分として、一般式(IX),(X)または(X
    I)で表される化合物群から選択される化合物を少なく
    とも1種含有することを特徴とする、請求項11に記載
    の液晶表示素子。 【化11】 (これらの式中、R6およびR7は各々独立して炭素数1
    〜10のアルキル基を示し、この基中の相隣接しない任
    意のメチレン基は−O−または−CH=CH−で置換さ
    れてもよく、またこの基中の任意の水素原子はフッ素原
    子で置換されてもよく、環J、環Kおよび環Mは各々独
    立して、トランス−1、4−シクロヘキシレン、ピリミ
    ジン−2、5−ジイルまたは環上の水素原子がフッ素原
    子で置換されてもよい1、4−フェニレンを示し、Z6
    およびZ7は各々独立して、1、2−エチレン、−C≡
    C−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−または
    単結合を示す。)
  16. 【請求項16】 液晶組成物が、第1成分として、前記
    一般式(IV)または(V)で表される化合物群から選
    択される化合物を少なくとも1種含有し、第2成分とし
    て、前記一般式(IX)、(X)または(XI)で表さ
    れる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含
    有することを特徴とする、請求項11に記載の液晶表示
    素子。
  17. 【請求項17】 液晶組成物が、第1成分として、前記
    一般式(VI)、(VII)または(VIII)で表さ
    れる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含
    有し、第2成分として、前記一般式(IX)、(X)ま
    たは(XI)で表される化合物群から選択される化合物
    を少なくとも1種含有することを特徴とする、請求項1
    1に記載の液晶表示素子。
  18. 【請求項18】 液晶組成物が、第1成分として、前記
    一般式(I),(II)または(III)で表される化
    合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、
    第2成分として、前記一般式(IV)または(V)で表
    される化合物群から選択される化合物を少なくとも1種
    含有し、第3成分として、前記一般式(IX),(X)
    または(XI)で表される化合物群から選択される化合
    物を少なくとも1種含有することを特徴とする、請求項
    11に記載の液晶表示素子。
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