JPH11193326A - ポリアミド酸およびこれを用いたポリイミド液晶配向膜、液晶表示素子 - Google Patents

ポリアミド酸およびこれを用いたポリイミド液晶配向膜、液晶表示素子

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JPH11193326A
JPH11193326A JP36809197A JP36809197A JPH11193326A JP H11193326 A JPH11193326 A JP H11193326A JP 36809197 A JP36809197 A JP 36809197A JP 36809197 A JP36809197 A JP 36809197A JP H11193326 A JPH11193326 A JP H11193326A
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JP
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polyamic acid
carbon atoms
compound
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JP36809197A
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English (en)
Inventor
Toshiya Sawai
俊哉 澤井
Masaaki Yazawa
昌明 矢沢
Takahiro Mori
隆浩 森
Shizuo Murata
鎮男 村田
Kumiko Hara
久美子 原
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温で焼成しても優れた性質が得られるポリ
アミド酸;耐劣化性の接触不良のないポリイミド液晶配
向膜;および長時間の加熱処理後も残留電荷の低下が少
ない液晶表示素子を提供する。 【解決手段】式(I) 【化1】 および式(II) 【化2】 で表される構造単位からなり、分子末端にアミノ基、酸
無水物基もしくはカルボキシル基または式(III) 【化3】 もしくは式(IV) 【化4】 で表される基を有するポリアミド酸{ただしG5および
2はビニルフェニル基を含み,G3およびG4は4価、
6は2価の有機基;基G2、G5およびG6の含有モル量
は、式[G2/(G2+G5+G6)]=0〜0.4または
[(G2+G5)/(G2+G5+G6)]=0.02〜1)
ただしG2とG5は同時に0でない}。さらにポリアミド
酸の重合により得られるポリイミド、液晶配向膜および
液晶表示素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料用途とし
て有用なポリアミド酸、ポリイミドおよびそれらを用い
たポリイミド液晶配向膜、該液晶配向膜を備えた液晶表
示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】時計や電卓に用いられてる液晶表示素子
には、上、下2枚で一対をなす電極基板の間でネマチッ
ク液晶分子の配列方向を90度に捻った構造のツイスト
・ネマチック(以下、TNと略す。)モードが主に採用
されている。また、ねじれ角を180〜300度と大き
くしたスーパーツイステッドネマチック(以下STNと
略す)モードも開発され、大画面でも表示品位の良好な
液晶表示素子が得られるようになった。さらに、近年で
は、マトリクス表示やカラー表示などを行うようになっ
てきたため、多数の画素電極とこれらのON−OFFを
行うことのできるアクティブ型ツイストネマチックモー
ドを採用したMIM(金属−絶縁相−金属)素子や、T
FT(電界効果型薄膜トランジスタ)素子の開発が盛ん
になってきた。しかし、これらの素子に使用されるカラ
ーフィルターの耐熱性は必ずしも高くないので、これに
使用するポリイミド配向膜は160゜C〜200゜Cの低温
焼成によってすぐれた性能が得られることが望まれてい
る。ところが、従来のポリアミド酸、ポリイミドは16
0゜Cから200゜Cの低温で焼成した場合、イミド化が不
十分であることが多く、電気特性が不十分であったり、
ラビング時に配向膜が削れて、削れかすがITO電極上
に付着し、接触不良が起こることがあった。それで、低
温で焼成してもこのような問題が発生しないようなポリ
アミド酸、ポリイミドが必要とされる。
【0003】また、使用環境の多様化にともない液晶表
示素子に対する要求性能はきびしくなってきている。例
えば液晶表示素子が、夏の車内や強いバックライトの熱
など、長時間高温にさらされた場合、電気特性が低下し
てしまう。電気特性の低下の原因は、パネル中に浸入す
る水分、熱や液晶による配向膜の劣化などが考えられ
る。電気特性が低下すると、焼き付きやVthムラなど
の表示不良が生じることになるので、高温で長時間さら
した場合でも、電気特性のあまり低下しない、長期信頼
性に優れた液晶配向膜が要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決することであり、160゜Cから200゜C
の低温で焼成しても架橋反応が進行して優れた液晶配向
膜などが得られるポリアミド酸;160゜Cから200゜C
の低温焼成で架橋反応が進行した優れた性能を持つポリ
イミド;160゜Cから200゜Cの低温で焼成してもラビ
ング時に削れかすがITO上に付着して接触不良が起こ
ることがなく、高温で長時間さらした場合でも電気特性
あまり低下しない、つまり長期信頼性に優れたポリイミ
ド液晶配向膜;および高温で長時間さらした場合でも電
気特性があまり低下しない、つまり、長期信頼性に優れ
た高品位な液晶表示素子を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
開発を重ねた結果、特定の構造を有する(ジ)アミノ化
合物をポリイミド原料としたポリアミド酸を用いること
により、低温で焼成してもすぐれたポリイミドの液晶配
向膜がえられることを見出し、本発明のポリアミド酸、
ポリイミドおよびこれらを用いたポリイミド液晶配向
膜、液晶表示素子を完成するに至った。
【0006】本発明のポリアミド酸は、つぎの(1)〜
(8)項に示される。 (1) 一般式(I)
【化14】 および一般式(II)
【化15】 で表される構造単位からなり、分子末端にアミノ基、酸
無水物基もしくはそれが加水分解したカルボキシル基ま
たは一般式(III)
【化16】 もしくは一般式(IV)
【化17】 で表される基を有するNーメチルー2ーピロリドン中、
濃度0.5g/dl、温度30±0.01℃で測定され
た対数粘度数が0.1〜5dl/gであるポリアミド
酸、
【0007】{ただし、一般式(I)および(II)に
おいて、G3およびG4は同一もしくは異なる炭素数4〜
30個の4価の有機基であり、G5は一般式(V)
【化18】 (ここで、G7は炭素数2〜20の3価の有機基、G8
単結合、−C(O)−、−CH2−、−OCH2−、−N
H−CH2−、−NH−C(O)−、−C(O)−NH
−、−CH2O−、−O−である。)で表され、G6は炭
素数2〜12個の脂肪族化合物、炭素数4〜36個の環
状脂肪族化合物、もしくはビニルフェニル基を含まない
炭素素数6〜36個の芳香族化合物の2価の残基、また
は一般式(VI)
【化19】 (ここで、R99は炭素数1〜6のアルキレン基もしくは
フェニレン基であり、R100は独立に同一もしくは異な
る炭素数1〜3のアルキル基もしくはフェニル基であ
り、b、c、dは0または正の整数で、1≦b+c+d
≦100の値をとる。)で表されるポリシロキサン基で
あり;一般式(III)において、G1は単結合もしく
は炭素数1〜20の2価の有機基、G2は2−、3−ま
たは4−ビニルフェニル基であり;一般式(IV)にお
いて、Zは炭素数2〜10のアルキレン基もしくはフェ
ニレン基であり、R45は炭素数1〜10のアルキル基、
アルケニル基、もしくはフェニル基であり、R46は炭素
数1〜10のアルキル基、アルケニル基、フェニル基も
しくはアルコキシアルキル基であり、mは1〜3の整数
を表す、また、基G2、G5およびG6の含有モル量は、
次式 [G2/(G2+G5+G6)]=0〜0.4 または [(G2+G5)/(G2+G5+G6)]=0.02〜1 (ただし、G2とG5は同時に0ではない。)を満足す
る。}。
【0008】(2) G1が単結合または−CH2−であ
る前記(1)項記載のポリアミド酸。
【0009】(3) G1が−C64−CH2−である前
記(1)項記載のポリアミド酸。
【0010】(4) G8が−CH2−または−OCH2
−であり、G7が式
【化20】 で表される前記(2)もしくは(3)項記載のポリアミ
ド酸。
【0011】(5) G1が−C64−O−CH2−また
は−C64−O−である前記(1)項記載のポリアミド
酸。
【0012】(6) G7が式
【化21】 で表される前記(1)項記載のポリアミド酸。
【0013】(7) G8が−CH2−または−OCH2
−であり、G7が式
【化22】 で表される前記(1)項記載のポリアミド酸。
【0014】(8) [G2/(G2+G5+G6)]=0で
ある前記(1)項記載のポリアミド酸。
【0015】本発明のポリイミドは、つぎの(9)項に
示される。 (9) 前記(1)〜(8)項の何れかに記載のポリア
ミド酸のイミド化反応および該ポリアミド酸に含まれる
スチレン性二重結合(ビニルフェニル基)の重合により
得られるポリイミド。
【0016】本発明の液晶配向膜は、つぎの(10)項
に示される。 (10) 前記(1)〜(8)項の何れかに記載のポリ
アミド酸のイミド化反応および該ポリアミド酸に含まれ
るスチレン性二重結合(ビニルフェニル基)の重合によ
り得られるポリイミドからなる液晶配向膜。
【0017】本発明の液晶表示素子はつぎの(11)〜
(17)項に示される。 (11) 第一基板に設けられた表示画素電極の表面に
形成された配向膜と、第二基板の少なくとも該表示画素
電極に対向する範囲に設けられた対向電極の表面に形成
された配向膜との間に液晶組成物を挟持し、該配向膜が
前記(10)項に記載される配向膜で形成されてなる液
晶表示素子。
【0018】(12) 液晶組成物が、一般式(VI
I)、(VIII)および(IX)で示される化合物か
らなる群から選ばれた少なくとも1種を含有することか
らなる前記(11)項に記載の液晶表示素子
【化23】 (式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を示し、こ
の基中の相隣接しない任意のメチレン基は−O−または
−CH=CH−で置換されていてもよく、また、この基
中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されてもよく;
1はフッ素原子、塩素原子、−OCF3、−OCF
2H、−CF3、−CF2H、−CFH2、−OCF2CF2
Hまたは−OCF2CFHCF3を示し;L1およびL2
各々独立して水素原子またはフッ素原子を示し;Z1
よびZ2は各々独立して1,2−エチレン、1,4−ブ
チレン、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−C
H=CH−または単結合を示し;環Bはトランス−1,
4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−
ジイル、または水素原子がフッ素原子で置換されていて
もよい1,4−フェニレンを示し;環Cはトランスー
1,4−シクロヘキシレンまたは水素原子がフッ素原子
で置換されていてもよい1,4−フェニレンを示す。)
【0019】(13) 液晶組成物が、一般式(X)お
よび(XI)からなる化合物群から選択される化合物を
少なくとも1種含有することからなる前記(11)項に
記載の液晶表示素子。
【化24】 (式中、R2およびR3は各々独立して炭素数1〜10の
アルキル基を示し、この基中の相隣接しない任意のメチ
レン基は−O−または−CH=CH−で置換されていて
もよく、また、この基中の任意の水素原子はフッ素原子
で置換されていてもよく;X2は−CN基または−C≡
C−CNを示し;環Dはトランスー1,4−シクロヘキ
シレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−
2,5−ジイルまたはピリミジン−2,5−ジイルを示
し;環Eはトランスー1,4−シクロヘキシレン、水素
原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェ
ニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルを示し;環
Fはトランスー1,4−シクロヘキシレンまたは1,4
−フェニレンを示し;Z3は1,2−エチレン、−CO
O−または単結合を示し;L3、L4およびL5は各々独
立して水素原子またはフッ素原子を示し;e、fおよび
gは各々独立して0または1を示す。)
【0020】(14) 液晶組成物が、一般式(XI
I)、(XIII)および(XIV)からなる化合物群
から選択される少なくとも1種の化合物を含有すること
からなる前記(11)項に記載の液晶表示素子、
【化25】 (式中、R4およびR5は各々独立して炭素数1〜10の
アルキル基を示し、この基中の相隣接しない任意のメチ
レン基は−O−または−CH=CH−で置換されていて
もよく、また、この基中の任意の水素原子はフッ素原子
で置換されていてもよく;環Gおよび環Iは各々独立し
て、トランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4
−フェニレンを示し;L6およびL7は各々独立して水素
原子またはフッ素原子を示すが同時に水素原子を示すこ
とはなく;Z4およびZ5は各々独立して1,2−エチレ
ン、−COO−または単結合を示す。)。
【0021】(15) 液晶組成物が、第二成分として
一般式(XV)、(XVI)および(XVII)で示さ
れる化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化
合物を含有することからなる請求項12、請求項13お
よび請求項14のいずれか一項に記載の液晶表示素子、
【化26】 (式中、R6およびR7は各々独立して炭素数1〜10の
アルキル基を示し、この基中の相隣接しない任意のメチ
レン基は−O−または−CH=CH−で置換されていて
もよく、また、この基中の任意の水素原子はフッ素原子
で置換されていてもよく;環J、環Kおよび環Mは各々
独立して、トランスー1,4−シクロヘキシレン、ピリ
ミジン−2,5−ジイルまたは水素原子がフッ素原子で
置換されていてもよい1,4−フェニレンを示し;Z6
およびZ7は各々独立して、1,2−エチレン、−C≡
C−、−COO−、−CH=CH−または単結合を示
す。)。
【0022】(16) 液晶組成物が、前記一般式(V
II)、(VIII)および(IX)からなる化合物群
から選択される少なくとも1種の化合物を含有し、第二
成分として、前記一般式(X)および(XI)からなる
化合物群から選択される少なくとも1種の化合物を含有
し、第三成分として、前記一般式(XV)、(XVI)
および(XVII)からなる化合物群から選択される少
なくとも1種の化合物を含有することからなる前記(1
1)項に記載の液晶表示素子。
【0023】(17) 前記(12)〜(16)項に記
載の液晶表示素子において、液晶組成物に、さらに1種
以上の光学活性化合物を含有することを特徴とする液晶
表示素子。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明に係わるポリアミド酸は、
分子の末端にアミノ基、酸無水物もしくはそれが加水分
解したカルボキシル基、一般式(III)または一般式
(IV)示される基を有する。片末端もしくは両末端に
一般式(III)で示される基を有するポリアミド酸を
得る場合は、一級アミノ基とスチレン性二重結合(すな
わちビニルフェニル基)の両方の基を有するポリアミン
とジアミンおよび酸無水物を共重合することで得ること
ができる。
【0025】一般式(III)で示される基を有するア
ミンを例示すると、式
【0026】
【化27】
【0027】で示される化合物などがある。これらの化
合物は、一種のみを使用しても良いし、2種以上を併用
しても良い。
【0028】本発明のポリアミド酸の重合に用いられる
ジアミンは、特に限定されないが、例えば一般式(I)
および一般式(II)の中のG5およびG6で示される2
価の基を有するジアミンが使用できる。同様に重合に用
いる酸無水物は特に限定されないが、例えば一般式
(I)および一般式(II)の中のG3およびG4で示さ
れる4価の基を有する酸無水物が使用できる。
【0029】一般式(I)の中の2価の基G5は、一般
式(V)で示され、分子中にスチレン性二重結合を有す
るジアミン化合物から二つのアミノ基を除いた残基であ
る。この一般式(V)で示される2価の基を有するジア
ミンの具体例としては、式
【0030】
【化28】 で示される化合物などが示される。
【0031】一般式(II)の中の2価の基G6は、炭
素数2〜12個の脂肪族化合物、炭素数4〜36個の環
状脂肪族化合物、もしくはビニルフェニル基を含まない
炭素素数6〜36個の芳香族化合物の2価の残基、また
は一般式(VI)で示されるポリシロキサン基である。
【0032】2価の基G6を有する具体的な化合物は次
のようなジアミンをあげることができる。炭素数2〜1
2個の脂肪族化合物としては、トリメチレンジアミン、
テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、
4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11ー
ドデカンジアミンなどの脂肪族ジアミン、炭素数4〜3
6個の環状脂肪族化合物としては、1,4−ジアミノシ
クロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメ
タン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシク
ロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジ
メチルジシクロヘキシルなどの脂環式ジアミン、また、
ビニルフェニル基を含まない炭素素数6〜36個の芳香
族化合物としては、ビス(4−アミノフェニル)エーテ
ル、ビス(4−アミノフェニル)メタン、ビス(4−ア
ミノー3ーメチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ
ー3,5ージメチルフェニル)メタン、ビス(4−アミ
ノフェニル)スルフォン、ビス(4−アミノフェニル)
サルフィド、ビス(4ー(3ーアミノフェノキシ)フェ
ニル)スルフォン、2,2ービス(4ー(4ーアミノフ
ェノキシ)フェニル)プロパン、ビス(4ー(4ーアミ
ノフェノキシ)フェニル)スルフォン、1,2−ジアミ
ノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、1,4−ジア
ミノベンゼン、1,4−ジアミノ−2−ブチルベンゼ
ン、1,4−ジアミノ−2−ドデシロキシベンゼン、ベ
ンジジン、2,2’−ジアミノベンゾフェノン、4,
4’ージアミノベンゾフェノン、2,2ービス(4ーア
ミノフェニル)プロパン、1,5−ジアミノナフタリ
ン、1,5−ジアミノナフタリン、4,4’ージアミノ
ー3ーオクチルジフェニルメタン、2,2ービス(4ー
(4ーアミノフェノキシ)フェニル)ー1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4’ービス
(4ーアミノフェノキシ)ビフェニル、1,2−ビス
(4ーアミノフェニル)エタン、1,2−ビス(4ーア
ミノー2ーメチルフェニル)エタンなどの芳香族ジアミ
ン;1,1ービス(4ー(4ーアミノフェノキシ)フェ
ニル)シクロヘキサン、1,1ービス(4ー(4ーアミ
ノフェノキシ)フェニル)ー4ープロピルシクロヘキサ
ン、1,1ービス(4ー(4ーアミノベンジル)フェニ
ル)シクロヘキサンなどの環状脂肪族基を含む芳香族ジ
アミン;1,3ービス(4ー(4ーアミノベンジル)フ
ェニル)プロパン、1,4ービス(4ーアミノフェノキ
シ)ベンゼン、ビス−p−アミノフェニルアニリンなど
の芳香族ジアミンをあげることができる。これらの化合
物には異性体を含むものもあるが、これらの異性体混合
物であってもよい。
【0033】また、 一般式(VI)で示されるポリシ
ロキサン基を有するジアミンの具体例として式
【0034】
【化29】 (式中b、c、dは1以上の整数である。)で示される
化合物を示すことができる。
【0035】これらの2価の基G6を有するジアミン化
合物は2種以上の化合物を併用しても良い。また、本発
明に使用するジアミンを上記の例示化合物に限定する必
要はない。
【0036】一般式(I)および一般式(II)の中の
3およびG4で示される基は、同一もしくは異なるテト
ラカルボン酸二無水物のカルボキシ基を除いた炭素数4
〜30個の4価の残基である。これらのG3およびG4
示される4価の有機基を有するテトラカルボン酸二無水
物の具体名を例示すると、ピロメリット酸二無水物、3,
3',4,4'ービフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',
3,3'ービフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',
4'ービフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'
ーベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',
4'ーベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',
3,3'ーベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス
(3,4ージカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビ
ス(3,4ージカルボキシフェニル)スルホン二無水物、
1,2,5,6ーナフタリンテトラカルボン酸二無水物、2,3,
6,7ーナフタリンテトラカルボン酸二無水物、ビス(ジ
カルボキシフェニル)メタン二無水物、シクロブタンテ
トラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボ
ン酸二無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水
物、ジシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ジシ
クロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ビス(ジカル
ボキシシクロヘキシル)エーテル二無水物、ビス(ジカ
ルボキシシクロヘキシル)スルフォン二無水物、ビス
(ジカルボキシシクロヘキシル)メタン二無水物、およ
び式
【0037】
【化30】 (式中aは1〜4の整数である。)で示される化合物な
どをあげることができる。
【0038】これらの化合物には異性体を含むものもあ
るが、これらの異性体混合物であってもかまわない。ま
た、2種以上の化合物を併用しても良い。また、本発明
に係わるテトラカルボン酸二無水物を上記の例示化合物
に限定する必要はない。
【0039】本発明に係わるポリアミド酸の分子末端を
形成する一般式(IV)で表される基は、一般式(I
V)で表される基を有するアミノシリコン化合物の一級
アミンの残基である。このアミノシリコン化合物の具体
名を例示すると、3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピ
ルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリス
(2−メトキシエトキシ)シラン、2−アミノエチルト
リメトキシシラン、2−アミノエチルトリエトキシシラ
ン、2−アミノエチルメチルジメトキシシラン、2−ア
ミノエチルメチルジエトキシシラン、4−アミノブチル
トリメトキシシラン、4−アミノフェニルトリメトキシ
シラン、4−アミノフェニルトリエトキシシラン、4−
アミノフェニルメチルジメトキシシラン、4−アミノフ
ェニルメチルジエトキシシラン、4−アミノフェニルト
リス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−(4−アミ
ノフェニル)プロピルトリメトキシシラン、3−(4−
アミノフェニル)プロピルトリエトキシシラン、3−ア
ミノフェニルトリメトキシシラン、3−アミノフェニル
トリエトキシシラン、3−(4−アミノフェニル)プロ
ピルメチルジメトキシシラン、3−(4−アミノフェニ
ル)プロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノフェ
ニルメチルジメトキシシラン、3−アミノフェニルメチ
ルジエトキシシランなどをあげることができる。
【0040】本発明のポリアミド酸は、上述のジアミン
およびテトラカルボン酸、またはジアミン、テトラカル
ボン酸および上述したアミノ化合物をN−メチルー2ー
ピロリドンなどの公知の溶媒の存在下、公知の方法で酸
無水物基とアミノ基とを反応させることにより得ること
ができる。この反応における一般式(III)で示され
る基を有するアミノ化合物の使用量は、全ジアミンの1
モル%以上、好ましくは5モル%以上、より好ましくは
10モル%以上である。また、基G5を有するジアミン
の使用量は、全ジアミンの1モル%以上、好ましくは5
モル%以上、より好ましくは10モル%以上である。ま
た、一般式(III)で示される基を有するアミノ化合
物と、基G5を有するジアミンとを併用する場合には、
これらの合計使用量が全ジアミンの1モル%以上、好ま
しくは5モル%以上、より好ましくは10モル%以上で
ある。
【0041】この反応における一般式(IV)で示され
るアミノ化合物の使用量は、全原料中の30モル%以下
が好ましく、より好ましくは100モル%以下である。
一般式(VI)で示されるポリシロキサン基を有するジ
アミンの使用量は、全ジアミンの50モル%以下、好ま
しくは30モル%以下、より好ましくは10モル%以下
である。なお、これらの原料は、ランダム共重合を行っ
てもよく、ブロック共重合を行ってもよく、異なる組成
で(共)重合したポリマーを混合してもよい。
【0042】本発明のポリイミドおよび液晶配向膜は、
上述した方法で合成したポリアミド酸を基板上に塗布し
加熱処理することにより形成することができる。ポリア
ミド酸の末端に一般式(IV)で示されるアルコキシシ
ラン基を有する場合には、隣接するアルコキシシラン同
士が縮合反応し、三次元ポリマー化する。また、末端に
一般式(III)や中央に一般式(V)で示されるスチ
レン性二重結合を有する場合には、隣接するスチレン性
二重結合同士が重合して三次元架橋する。更に、具体的
に説明すると、ポリアミド酸をN−メチル−2−ピロリ
ドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、
ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシ
ド(DMSO)、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどの溶
剤に溶解し、0.1〜30重量%溶液好ましくは1〜1
0重量%溶液に調製し、この溶液を刷毛塗り法、浸漬
法、回転塗布法、スプレー法、印刷法などにより基板上
に塗布し、塗膜を形成させる。塗膜後、50〜150℃
好ましくは80〜120℃で溶媒を蒸発させた後、16
0℃〜280℃で加熱処理を行い、脱水閉環反応をさせ
てポリイミド系の高分子膜を設ける。この場合に必ずし
もアミド酸を100%イミド化する必要はなく、50モ
ル%程度のイミド化でも用途によっては使用可能であ
る。また、分子中のスチレン性二重結合はイミド化温度
よりも低い温度で重合する。塗布前に、基板表面上にシ
ランカップリング剤で処理し、その上に高分子膜を形成
させれば、高分子膜と基板との接着性を改善することが
できる。しかる後、この被膜面を布などで一方向にラビ
ングして、液晶配向膜を得る。
【0043】本発明の液晶表示素子は、通常つぎのよう
な方法で作製する。すなわち、ガラスなどの基板上に電
極{具体的にはITO(酸化インジウムー酸化スズ)や
酸化スズの透明電極}を形成し、電極上に前記配向膜を
形成させ、このように形成された二枚の板をそれぞれ配
向膜を内側にして一定の間隔をあけて保持し、周囲をエ
ポキシ樹脂などで封止してセルとする。その後、このセ
ル内に液晶を注入し、注入口を封止して徐冷することに
より液晶表示素子を作製する。あるいは、液晶を電極、
配向膜の形成された二枚の板の配向膜上に散布し重ね合
わせ、液晶が漏れないように密封して液晶表示素子を作
製してもよい。さらにセルの外側に必要に応じて文字、
図形、カラーフィルターなどを印刷したり、偏光板、反
射板、照明などを配置してもよい。
【0044】ここで、この電極と基板との間に、基板か
らのアルカリ溶出を防止するための絶縁膜、カラーフィ
ルター、カラーフィルターオーバーコートなどのアンダ
ーコート膜を設けてもよく、電極上に絶縁膜、カラーフ
ィルター膜などのオーバーコート膜を設けてもよい。ま
た、前記二枚の板を一定の間隔をあけて保持する場合、
セルギャップを保持するために、通常ギャップ剤を散布
する。ギャップ剤としてはガラスビーズ、シリカ、アル
ミナ、合成樹脂の球状粒子などが使用される。
【0045】本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物
は、一般式(VII)〜(XVII)で表される化合物
群から液晶組成物の目的に応じて選択される化合物を混
合することにより調製する。さらに、しきい値電圧、液
晶相温度範囲、屈折率異方性、誘電率異方性および粘度
などを調整する目的で公知の化合物を混合することもで
きる。また、これらの化合物を構成する原子は、その同
位体で置換されていても良い。
【0046】本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物
に用いられる一般式(VII)〜(IX)で表される化
合物の好ましい例として以下の一般式で示される化合物
を挙げることができる。
【0047】
【化31】
【0048】
【化32】
【0049】
【化33】
【0050】
【化34】
【0051】
【化35】
【0052】
【化36】
【0053】
【化37】
【0054】
【化38】
【0055】
【化39】
【0056】(式中、R1およびX1は前記と同様の意味
を示す。)
【0057】この一般式(VII)〜(IX)で表され
る化合物は誘電率異方性値が正の化合物であり、熱的安
定性や化学的安定性が非常に優れており、特に電圧保持
率の高い、あるいは比抵抗値の大きいといった高信頼性
が要求されるTFT用の液晶組成物を調製する場合に、
極めて有用な化合物である。
【0058】TFT用の液晶組成物を調製する場合、一
般式(VII)〜(IX)で表される化合物の使用量
は、液晶組成物の全重量に対して0.1〜99.9重量
%、好ましくは10〜97重量%、より好ましくは40
〜95重量%である。また、一般式(XV)〜(XVI
I)で表される化合物を、粘度調整の目的でさらに含有
してもよい。STNまたはTN用の液晶組成物を調製す
る場合も一般式(VII)〜(IX)で表される化合物
を使用することができるが、50重量%以下の使用量が
好ましい。
【0059】本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物
に用いられる一般式(X)および(XI)で表される化
合物の好ましい例として以下の一般案式で示される化合
物を挙げることができる。
【0060】
【化40】
【0061】
【化41】
【0062】
【化42】
【0063】
【化43】
【0064】
【化44】
【0065】(式中、R2、R3およびX2は前記と同様
の意味を示す。)
【0066】一般式(X)および(XI)で表される化
合物は、誘電率異方性値が正の値で大きく、特に液晶組
成物のしきい値電圧を小さくする目的で使用される。ま
た、屈折率異方性値の調整、透明点を高くするなどのネ
マチックレンジを広げる目的にも使用される。さらに、
STNまたはTN用の液晶組成物の電圧−透過率特性の
急峻性を改良する目的にも使用される。
【0067】一般式(X)および(XI)で表される化
合物は、STNおよびTN用の液晶組成物を調製する場
合には、特に有用な化合物である。液晶組成物中に一般
式(X)および(XI)で表される化合物の量が増加す
ると、液晶組成物のしきい値電圧は小さくなるが、粘度
が上昇する。したがって、液晶組成物の粘度が要求値を
満足している限り、多量に使用した方が低電圧駆動でき
るので有利である。STNまたはTN用の液晶組成物を
調製する場合に、一般式(X)および(XI)で表され
る化合物の使用量は0.1〜99.9重量%、好ましく
は10〜97重量%、より好ましくは40〜95重量%
である。
【0068】本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物
に用いられる一般式(XII)〜(XIV)で表される
化合物の好ましい例として以下の一般式で示される化合
物を挙げることができる。
【0069】
【化45】
【0070】(式中、R4およびR5は前記と同様の意味
を示す。)
【0071】一般式(XII)〜(XIV)で表される
化合物は、誘電率異方性値が負の値を示す化合物であ
る。一般式(XII)で表される化合物は2環化合物で
あるので、主としてしきい値電圧の調整、粘度調整また
は屈折率異方性値の調整の目的で使用される。一般式
(XIII)で表される化合物は透明点を高くするなど
のネマチックレンジを広げる目的または屈折率異方性値
の調整の目的で使用される。一般式(XIV)で表され
る化合物はネマチックレンジを広げる目的のほか、しき
い値電圧を小さくする目的および屈折率異方性値を大き
くする目的で使用される。
【0072】一般式(XII)〜(XIV)で表される
化合物は主として誘電率異方性値が負である液晶組成物
に使用される。その使用量を増加させると組成物のしき
い値電圧が小さくなり、粘度が大きくなる。したがっ
て、しきい値電圧の要求値を満足している限り、少なく
使用することが望ましい。しかしながら、誘電率異方性
の絶対値が5以下であるので、40重量%より少なくな
ると電圧駆動ができなくなる場合がある。一般式(XI
I)〜(XIV)の化合物の使用量は、誘電率異方性値
が負であるTFT用の組成物を調製する場合には40重
量%以上が好ましいが、50〜95重量%が好適であ
る。また弾性定数をコントロールし、組成物の電圧−透
過率曲線を制御する目的で、一般式(XII)〜(XI
V)で表される化合物を誘電率異方性値が正である組成
物に混合する場合もある。この場合の一般式(XII)
〜(XIV)で表される化合物の使用量は30重量%以
下が好ましい。
【0073】本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物
に用いられる一般式(XV)〜(XVII)で表される
化合物の好ましい例として以下の一般式で示される化合
物を挙げることができる。
【0074】
【化46】
【0075】
【化47】
【0076】
【化48】
【0077】
【化49】
【0078】(式中、R6およびR7は前記と同様の意味
を示す。)
【0079】一般式(XV)〜(XVII)で表される
化合物は、誘電率異方性の絶対値が小さく、中性に近い
化合物である。一般式(XV)で表される化合物は主と
して粘度調整または屈折率異方性値の調整の目的で使用
される。また、一般式(XVI)および(XVII)で
表される化合物は透明点を高くするなどのネマチックレ
ンジを広げる目的または屈折率異方性値の調整の目的で
使用される。一般式(XV)〜(XVII)で表される
化合物の使用量を増加させると液晶組成物のしきい値電
圧が大きくなり、粘度が小さくなる。したがって、液晶
組成物のしきい値電圧が要求値を満足している限り、多
量に使用することが望ましい。TFT用の液晶組成物を
調製する場合に一般式(XV)〜(XVII)で表され
る化合物の使用量は、好ましくは40重量%以下、より
好ましくは35重量%以下である。また、STNまたは
TN用の液晶組成物を調製する場合には、一般式(X
V)〜(XVII)で表される化合物の使用量は、好ま
しくは70重量%以下、より好ましくは60重量%以下
である。
【0080】また、本発明の液晶表示素子では、OCB
(Optically Compensated Bi
refringence)モード用液晶組成物などの特
別な場合を除き、液晶組成物のらせん構造を誘起して必
要なねじれ角を調整し、逆ねじれ(reverse t
wist)を防ぐ目的で、通常、光学活性化合物を添加
する。このような目的で公知のいずれの光学活性化合物
も使用できるが、好ましい例として以下の式で示される
光学活性化合物を挙げることができる。
【0081】
【化50】
【0082】本発明の液晶表示素子に使用される液晶組
成物は、通常、これらの光学活性化合物を添加して、ね
じれのピッチを調整する。ねじれのピッチは、TFT用
およびTN用の液晶組成物であれば40〜200μmの
範囲に調整するのが好ましい。STN用の液晶組成物で
あれば6〜20μmの範囲に調整するのが好ましい。ま
た、双安定TN(Bistable TN)モード用の
場合は、1.5〜4μmの範囲に調整するのが好まし
い。また、ピッチの温度依存性を調整する目的で、2種
以上の光学活性化合物を添加してもよい。
【0083】本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物
は、例えば種々の成分を高温度下で互いに溶解させる方
法など一般に慣用される方法により調製することができ
る。また、本発明の液晶表示素子は、意図する用途に応
じて、液晶組成物中に適当な添加物を加えることによっ
て改良がなされ、最適化される。このような添加物は当
業者によく知られており、文献などに詳細に記載されて
いる。通常、液晶のらせん構造を誘起して必要なねじれ
角を調整し、逆ねじれ(reverse twist)を防ぐための
キラルド−プ材(chiral dopant)などを添加する。
【0084】本発明の液晶表示素子の範囲には、該表示
素子に使用される液晶組成物中に、メロシアニン系、ス
チリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフ
タロン系、アントラキノン系およびテトラジン系などの
二色性色素を含めることによるゲストホスト(GH)モ
−ドの液晶表示素子;ネマチック液晶をマイクロカプセ
ル化して作製したNCAP;液晶中に三次元網目状高分
子を形成して作製されたポリマ−ネットワ−ク液晶表示
素子(PNLCD)に代表されるポリマ−分散型液晶表
示素子(PDLCD);複屈折制御(ECB)モ−ドや
動的散乱(DS)モードの液晶表示素子などが含まれ
る。
【0085】
【実施例】以下、実施例、比較例により、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。
【0086】以下に示す実施例および比較例において、
残留電荷は以下の方法で測定した。液晶セルに25m
V、1kHzの交流を印加し、さらに周波数0.003
6Hzの直流の三角波(以下、DC電圧という。)を重
畳させ、DC電圧を−10Vから10Vの範囲で掃引す
ることにより変化する容量Cを記録する。DC電圧を正
側(0→10V)に掃引すると、容量は大きくなる。次
に負側(10→0V)に掃引すると、容量は小さくな
る。0より負側(0→−10V)に掃引すると、また容
量は大きくなり、正側(−10→0V)に掃引するとま
た小さくなる。これを数サイクル繰り返すと、図1のよ
うな波形が得られる。液晶配向膜表面に電荷の偏りが生
じ、この偏りが安定化すると、電圧が正側、負側両方に
おいて図1のようなヒステリシスカーブを描く。この図
1をもとに、各C−V曲線に対し接線をひき、またDC
電圧が0のときの容量(C0 )を示す直線を引く。そし
てそれら各々の交点(α1〜α4)を求め、正側は|α1
−α2|、負側は|α3−α4|の各2点間の電圧差を求
めた後、これらの平均の電圧差、すなわち(|α1−α2
|+|α3−α4|)/2を求め、得られた値を残留電荷
とした。残留電荷は、液晶セルの膜厚および配向膜の膜
厚が同じであれば、電荷の偏りとそしてその安定化を示
すパラメーターとして用いることができる。すなわち残
留電荷の小さい配向膜を用いるほど焼き付きを緩和でき
る。また、ラビング時の配向膜の削れの評価は、ラビン
グ後にガラス基盤を顕微鏡で観察し、削れかすの付着程
度を見ることにより行った。
【0087】合成例1 撹拌装置、温度計、滴下ロートおよび窒素置換装置を付
した2リットルの3つ口フラスコに、窒素気流下で4,
4’−ジアミノジフェニルメタン65.0g、酢酸エチ
ル230ミリリットルおよびエタノール550ミリリッ
トルを入れ、撹拌溶解後ナトリウムメトキシド8.8g
を投入した。つぎにクロロメチルスチレン25.0gを
20分かけて滴下した。滴下終了後、徐々に温度を上
げ、2時間還流させた。ガスクロマトグラフィーでクロ
ロメチルスチレンの消失を確認したのち、反応液を濃縮
し、20%−水酸化ナトリウム水溶液で塩基性とし、ク
ロロホルムで抽出した。この抽出溶液を食塩水および水
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。得られ
た液をトルエン/酢酸エチル=5/1(v/v)溶液に溶
解し、シリカゲルカラムで分取し、溶媒を除去すること
により、N−(4−ビニルベンジル)−4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン28.3gを得た。得られた化合
物は常温で高粘度の液体であった。マススペクトルによ
る分析では分子量314であった。
【0088】合成例2 撹拌装置、温度計、滴下ロート、塩化水素ガストラッ
プ、および窒素置換装置を付した1リットルの3つ口フ
ラスコに、ベンゼン300ミリリットルを入れ、撹拌し
ながら塩化アルミニウム3.1gを投入した。窒素気流
下80゜Cまで昇温した後、p−ニトロベンジルクロリド
40gのベンゼン100ミリリットル溶液を90分かけ
て滴下した。滴下終了後、温度を上げ、4時間還流させ
た。ガスクロマトグラフィーでp−ニトロベンジルクロ
リドの消失を確認したのち、反応液を100ミリリット
ルの氷中にあけ、有機層溶液を塩酸水、炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、食塩水および水で洗浄し、この有機層溶液
を硫酸マグネシウムで乾燥して後、濃縮し、淡黄色油状
の4−ニトロベンジルベンゼンを得た。収量49.9g
であった。これを精製することなく次の反応に用いた。
【0089】合成例3 撹拌装置、温度計、滴下ロート、塩化水素ガストラッ
プ、および窒素置換装置を付した500ミリリットルの
3つ口フラスコに、1,2−ジクロロエタン60ミリリ
ットルを入れ、窒素気流下、氷冷下撹拌しながら塩化ア
ルミニウム37.5gを投入した。つづいてアセチルク
ロリド22.1gを10゜C以下に保ちながら20分で滴
下した。次に、4−ニトロベンジルベンゼン20.0g
の1,2−ジクロロエタン20ミリリットル溶液を60
分かけて滴下した。その後氷浴を外し、室温で20時間
撹拌した。ガスクロマトグラフィーで4−ニトロベンジ
ルベンゼンの消失を確認したのち、反応液を500ミリ
リットルの氷中にあけ、200ミリリットルのクロロホ
ルムを加えて得られる有機層溶液を、塩酸水、炭酸水素
ナトリウム水溶液、食塩水および水で洗浄し、この溶液
を硫酸マグネシウムで乾燥した後濃縮した。得られた液
をトルエン/アルコール=1/4で再結晶精製し4−ア
セチル−4’−ニトロジフェニルメタン15.1gを得
た。
【0090】合成例4 撹拌装置、温度計、および窒素置換装置を付した300
ミリリットルの3つ口フラスコに、4−アセチル−4’
−ニトロジフェニルメタン13.0gおよびエタノール
120ミリリットルを入れ、窒素気流下、氷冷下撹拌し
ながら水素化ホウ素ナトリウム7.67gを徐々に投入
した。投入1時間後に氷浴を外し、室温で15時間撹拌
した。ガスクロマトグラフィーで4−アセチル−4’−
ニトロジフェニルメタンの消失を確認したのち、反応液
を100ミリリットルの氷中にあけ、200ミリリット
ルのトルエンを加え、塩酸を少しずつ加えて酸性として
得られる有機層の溶液を、食塩水、炭酸水素ナトリウム
水溶液および水で洗浄し、この溶液を硫酸マグネシウム
乾燥して後、濃縮し、4−(1−ヒドロキシエチル)−
4’−ニトロジフェニルメタン11.8gを得た。得ら
れた化合物は精製することなくつぎの反応に用いた。
【0091】合成例5 300ミリリットルの3つ口フラスコに、4−(1−ヒ
ドロキシエチル)−4’−ニトロジフェニルメタン1
1.0g、エタノール40ミリリットルおよびトルエン
40ミリリットルを入れ、フラスコ内を水素で充分置換
した後、水素ガスを追加しながら撹拌した。水素ガスの
吸収がなくなったら、系内を窒素で置換し、触媒を濾過
し、濃縮した。トルエンで再結晶精製し、4−アミノ−
4’−(1−ヒドロキシエチル)ジフェニルメタン1
0.1gを得た。
【0092】合成例6 撹拌装置、温度計、および窒素置換装置を付した200
ミリリットルの3つ口フラスコに、4−アミノ−4’−
(1−ヒドロキシエチル)ジフェニルメタン10.0
g、テトラヒドロフラン90ミリリットル、水5ミリリ
ットルおよび濃塩酸8ミリリットルを入れ、65゜Cで7
時間撹拌した。ガスクロマトグラフィーで4−アミノ−
4’−(1−ヒドロキシエチル)ジフェニルメタンの消
失を確認した後、トルエン200ミリリットル、水50
ミリリットルを加え、10%−水酸化ナトリウム水溶液
で塩基性として得られる有機層溶液を、水酸化ナトリウ
ム水溶液、水で洗浄し、つぎにこの溶液を硫酸マグネシ
ウムで乾燥したて後濃縮した。得られた溶液をシリカゲ
ルカラム処理して溶媒を除去することにより、4−アミ
ノ−4’−ビニルジフェニルメタン6.8gを得た。得
られた化合物は常温で液体であった。マススペクトルに
よる分析では分子量209であった。
【0093】実施例1 撹拌装置、温度計、コンデンサーおよび窒素置換装置を
付した200ミリリットルの4つ口フラスコに、脱水精
製したN−メチル−2−ピロリドン50g、ついでN−
(4−ビニルベンジル)−4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン0.67gおよび4,4−ジアミノジフェニル
メタン4.00gを仕込み撹拌溶解した。これを13゜C
に冷却してピロメリット酸二無水物4.95gを一度に
投入し、冷却しながら撹はん反応させた。一時間後、パ
ラアミノフェニルトリメトキシシラン0.13gを加え
て20゜Cで1時間撹拌反応させた。その後、反応液をN
−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略す)37.
8gで希釈することによりポリアミド酸10重量%の透
明溶液が得られた。この溶液の25℃における粘度は2
120mP・sであった。
【0094】この溶液をエチレングリコールモノブチル
エーテルとNMPとの1:1の混合溶液を加えてポリア
ミド酸3重量%の希釈溶液とした。この希釈溶液を片面
にITO電極を設けた透明ガラス基盤上に回転塗布法
(スピンナー法)で塗布した。回転条件は5000rp
m、15秒であった。塗布後80゜Cで10分乾燥した
後、オーブン中で1時間かけて180゜Cまで昇温を行
い、180゜Cで90分間加熱処理を行い、膜厚約60n
mのポリイミド膜を得た。
【0095】このポリイミド膜が形成された基盤2枚の
塗膜面をそれぞれラビング処理し液晶配向膜とした。こ
の液晶配向膜のラビング方向が平行で、かつ互いに対向
するようにセル厚6ミクロンの液晶セルを組み立て、T
FT用液晶組成物{チッソ(株)製FB01(組成を表
1に示す)}を封入した。封入後120゜Cで30分間ア
イソトロピック処理を行い、室温まで徐冷して液晶素子
を得た。この液晶素子を110゜Cの恒温槽に入れ、24
時間後、48時間後、および72時間後に取り出して残
留電荷を測定した。残留電荷は加熱処理前が0.16V
であり、加熱処理24時間後、48時間後、および72
時間後における残留電荷はそれぞれ0.19V、0.2
0V、0.27Vであった。また、液晶セル作成時、ラ
ビング後の削れかすの付着はほとんど見られなかった。
【0096】
【表1】
【0097】実施例2 ジアミンとしてN−(4−ビニルベンジル)−4,4’
−ジアミノジフェニルメタンのかわりに4−アミノ−
4’−ビニルジフェニルメタンを用いる以外は実施例1
に準じてポリアミド酸を得た。これを用い、実施例1に
準じてポリイミド液晶配向膜および液晶素子を得た。こ
の液晶素子を110゜Cの恒温槽に入れ、24時間後、4
8時間後、および72時間後に取り出して残留電荷を測
定した。残留電荷は加熱処理前が0.14Vであり、加
熱処理24時間後、48時間後、および72時間後にお
ける残留電荷はそれぞれ0.18V、0.20V、0.
23Vであった。また、液晶セル作成時、ラビング後の
削れかすの付着はほとんど見られなかった。
【0098】比較例1 ジアミンとして4,4−ジアミノジフェニルメタンのみ
を用いる以外は実施例1に準じてポリアミド酸を得た。
このポリアミド酸を用い、実施例1に準じて液晶配向膜
および液晶素子を得た。この液晶素子を110゜Cの恒温
槽に入れ、24時間後、48時間後、および72時間後
に取り出して残留電荷を測定した。残留電荷は加熱処理
前が0.19Vであり、加熱処理24時間後、48時間
後、および72時間後における残留電荷はそれぞれ0.
25V、0.30V、0.41Vであった。また、液晶
セル作成時、ラビング後の削れかすの付着が見られた。
【0099】実施例3 TFT用液晶組成物(FB01)をTFT液晶組成物
[(LA)〜(LE)の5種類]に代える以外は実施例1
に準じて液晶素子を得た。ここで用いた(LA)から
(LE)までの5種類の液晶組成物のそれぞれの組成を
表2から表6、それぞれの物性値を表7に示す。これら
の液晶素子を110゜Cの恒温槽に入れ、24時間後、4
8時間後、および72時間後に取り出して残留電荷を測
定した。加熱処理前、加熱処理24時間後、48時間後
および72時間後における残留電荷を表8に示す。
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
【表4】
【0103】
【表5】
【0104】
【表6】
【0105】
【表7】
【0106】
【表8】
【0107】実施例4 TFT用液晶組成物(FB01)をTFT液晶組成物
[(LA)〜(LE)の5種類]に代える以外は実施例2
に準じてポリイミド液晶配向膜および液晶素子を得た。
これらの液晶素子を110゜Cの恒温槽に入れ、24時間
後、48時間後、および72時間後に取り出して残留電
荷を測定した。加熱処理前、加熱処理24時間後、48
時間後、および72時間後における残留電荷を表9に示
す。
【0108】
【表9】
【0109】比較例2 比較例1と同様のポリアミド酸を用いる以外は実施例4
に準じてポリイミド液晶配向膜および液晶素子を得た。
加熱処理前、加熱処理24時間後、48時間後、および
72時間後における残留電荷を表10に示す。
【0110】
【表10】
【0111】実施例5 TFT液晶組成物(FB01)を、STN用液晶(メル
ク社製ZLI−1132)に代える以外は実施例1に準
じてポリイミド液晶配向膜および液晶素子を得た。この
液晶素子を110゜Cの恒温槽に入れ、24時間後、48
時間後、および72時間後に取り出して残留電荷を測定
した。加熱処理前、加熱処理24時間後、48時間後、
および72時間後における残留電荷はそれぞれ1.87
V、2.22V、2.98V、および3.02Vであっ
た。
【0112】実施例6 TFT液晶組成物(FB01)を、STN用液晶(メル
ク社製ZLI−1132)に代える以外は実施例2に準
じてポリイミド液晶配向膜および液晶素子を得た。この
液晶素子を110゜Cの恒温槽に入れ、24時間後、48
時間後、および72時間後に取り出して残留電荷を測定
した。加熱処理前、加熱処理24時間後、48時間後、
および72時間後における残留電荷はそれぞれ1.55
V、2.01V、2.74V、および3.32Vであっ
た。
【0113】比較例3 比較例1と同様のポリアミド酸を用いる以外は、実施例
5に準じて液晶素子を得た。この液晶素子を110゜Cの
恒温槽に入れ、24時間後、48時間後、および72時
間後に取り出して残留電荷を測定した。加熱処理前、加
熱処理24時間後、48時間後、および72時間後にお
ける残留電荷はそれぞれ1.53V、1.79V、3.
64V、および5.33Vであった。
【0114】実施例7 TFT用液晶組成物(FB01)を、STN液晶組成物
[(LF)〜(LK)の6種類]に代える以外は実施例1
に準じて液晶配向膜および液晶素子を得た。ここで用い
た(LF)から(LK)の6種類の液晶組成物のそれぞ
れの組成を表11から16に、物性値を表17に示す。
これらの液晶素子を110゜Cの恒温槽に入れ、24時間
後、48時間後、および72時間後に取り出して残留電
荷を測定した。加熱処理前、加熱処理24時間後、48
時間後、および72時間後における残留電荷を表18に
示す。
【0115】
【表11】
【0116】
【表12】
【0117】
【表13】
【0118】
【表14】
【0119】
【表15】
【0120】
【表16】
【0121】
【表17】
【0122】
【表18】
【0123】実施例8 TFT用液晶組成物(FB01)を、STN液晶組成物
[(LF)〜(LK)]に代える以外は実施例2に準じて
液晶配向膜および液晶素子を得た。これらの液晶素子を
110゜Cの恒温槽に入れ、24時間後、48時間後、お
よび72時間後に取り出して残留電荷を測定した。加熱
処理前、加熱処理24時間後、48時間後、および72
時間後における残留電荷を表19に示す。
【0124】
【表19】
【0125】比較例4 比較例1と同様のポリアミド酸を用いる以外は、実施例
8に準じてポリイミド液晶配向膜および液晶液晶素子を
得た。これらの液晶素子を110゜Cの恒温槽に入れ、2
4時間後、48時間後、および72時間後に取り出して
残留電荷を測定した。加熱処理前、加熱処理24時間
後、48時間後、および72時間後における残留電荷を
表20に示す。
【0126】
【表20】
【0127】
【発明の効果】本発明により新規なポリアミド化合物、
ポリイミド、ポリイミド液晶配向膜および液晶表示素子
が提供された。本発明のポリアミド酸は、160゜Cから
200゜Cの低温の焼成でポリイミド膜を形成することが
可能であり、この膜を液晶配向膜として使用する場合、
低温の焼成にもかかわらずラビング時に配向膜の削れか
すがITO上に付着して接触不良が起こることがない。
また、本発明のポリイミド液晶配向膜はイミド化反応と
スチレン性の二重結合の重合により形成された強固な三
次元架橋構造を形成しているのでパネル中に浸入する水
分、熱や液晶による配向膜の劣化を防止し、接着性がす
ぐれ、ラビング時に配向膜の削れかすがITOに付着し
て接触不良が起こることがないすぐれたものである。本
発明の液晶表示素子は、該液晶配向膜を用いたものであ
り、長時間の加熱処理後も残留電荷の低下が少ない。つ
まり、長期信頼性に優れた高品位なものとなる。本発明
のポリアミド酸は、ポリイミド液晶配向膜用以外にも1
60゜Cから200゜Cの低温でポリイミド樹脂を形成する
という特性を利用して、各種ポリイミドコーティング
剤、あるいはポリイミド樹脂成形品、フィルム、繊維な
どを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】C−Vヒステリシス曲線を示す図である。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 および一般式(II) 【化2】 で表される構造単位からなり、分子末端にアミノ基、酸
    無水物基もしくはそれが加水分解したカルボキシル基ま
    たは一般式(III) 【化3】 もしくは一般式(IV) 【化4】 で表される基を有するNーメチルー2ーピロリドン中、
    濃度0.5g/dl、温度30±0.01℃で測定され
    た対数粘度数が0.1〜5dl/gであるポリアミド
    酸、{ただし、一般式(I)および(II)において、
    3およびG4は同一もしくは異なる炭素数4〜30個の
    4価の有機基であり、G5は一般式(V) 【化5】 (ここで、G7は炭素数2〜20の3価の有機基、G8
    単結合、−C(O)−、−CH2−、−OCH2−、−N
    H−CH2−、−NH−C(O)−、−C(O)−NH
    −、−CH2O−、−O−である。)で表され、(G6
    炭素数2〜12個の脂肪族化合物、炭素数4〜36個の
    環状脂肪族化合物、もしくはビニルフェニル基を含まな
    い炭素数6〜36個の芳香族化合物の2価の残基、また
    は一般式(VI) 【化6】 (ここで、R99は炭素数1〜6のアルキレン基もしくは
    フェニレン基であり、R100は独立に同一もしくは異な
    る炭素数1〜3のアルキル基もしくはフェニル基であ
    り、b、c、dは0または正の整数で、1≦b+c+d
    ≦100の値をとる。)で表されるポリシロキサン基で
    あり;一般式(III)において、G1は単結合もしく
    は炭素数1〜20の2価の有機基、G2は2−、3−ま
    たは4−ビニルフェニル基であり;一般式(IV)にお
    いて、Zは炭素数2〜10のアルキレン基もしくはフェ
    ニレン基であり、R45は炭素数1〜10のアルキル基、
    アルケニル基、もしくはフェニル基であり、R46は炭素
    数1〜10のアルキル基、アルケニル基、フェニル基も
    しくはアルコキシアルキル基であり、mは1〜3の整数
    を表す、また、基G2、G5およびG6の含有モル量は、
    次式 [G2/(G2+G5+G6)]=0〜0.4 または [(G2+G5)/(G2+G5+G6)]=0.02〜1 (ただし、G2およびG5は同時に0でない。)を満足す
    る。}。
  2. 【請求項2】 G1が単結合または−CH2−である請求
    項1記載のポリアミド酸。
  3. 【請求項3】 G1が−C64−CH2−である請求項1
    記載のポリアミド酸。
  4. 【請求項4】 G8が−CH2−または−OCH2−であ
    り、G7が式 【化7】 で表される請求項2もしくは3記載のポリアミド酸。
  5. 【請求項5】 G1が−C64−O−CH2−または−C
    64−O−である請求項1記載のポリアミド酸。
  6. 【請求項6】 G7が式 【化8】 で表される請求項1記載のポリアミド酸。
  7. 【請求項7】 G8が−CH2−または−OCH2−であ
    り、G7が式 【化9】 で表される請求項1記載のポリアミド酸。
  8. 【請求項8】 [G2/(G2+G5+G6)]=0である請
    求項1記載のポリアミド酸。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れかに記載のポリアミ
    ド酸のイミド化反応および該ポリアミド酸に含まれるス
    チレン性二重結合(ビニルフェニル基)の重合により得
    られるポリイミド。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8の何れかに記載のポリア
    ミド酸のイミド化反応および該ポリアミド酸に含まれる
    スチレン性二重結合(ビニルフェニル基)の重合により
    得られるポリイミドからなる液晶配向膜。
  11. 【請求項11】第一基板に設けられた表示画素電極の表
    面に形成された配向膜と、第二基板の少なくとも該表示
    画素電極に対向する範囲に設けられた対向電極の表面に
    形成された配向膜との間に液晶組成物を挟持し、該配向
    膜が請求項10に記載される配向膜で形成されてなる液
    晶表示素子。
  12. 【請求項12】 液晶組成物が、一般式(VII)、
    (VIII)および(IX)で示される化合物からなる
    群から選ばれた少なくとも1種を含有することからなる
    請求項11に記載の液晶表示素子 【化10】 (式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を示し、こ
    の基中の相隣接しない任意のメチレン基は−O−または
    −CH=CH−で置換されていてもよく、また、この基
    中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されてもよく;
    1はフッ素原子、塩素原子、−OCF3、−OCF
    2H、−CF3、−CF2H、−CFH2、−OCF2CF2
    Hまたは−OCF2CFHCF3を示し;L1およびL2
    各々独立して水素原子またはフッ素原子を示し;Z1
    よびZ2は各々独立して1,2−エチレン、1,4−ブ
    チレン、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−C
    H=CH−または単結合を示し;環Bはトランス−1,
    4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−
    ジイル、または水素原子がフッ素原子で置換されていて
    もよい1,4−フェニレンを示し;環Cはトランスー
    1,4−シクロヘキシレンまたは水素原子がフッ素原子
    で置換されていてもよい1,4−フェニレンを示す。)
  13. 【請求項13】 液晶組成物が、一般式(X)および
    (XI)からなる化合物群から選択される化合物を少な
    くとも1種含有することからなる請求項11に記載の液
    晶表示素子。 【化11】 (式中、R2およびR3は各々独立して炭素数1〜10の
    アルキル基を示し、この基中の相隣接しない任意のメチ
    レン基は−O−または−CH=CH−で置換されていて
    もよく、また、この基中の任意の水素原子はフッ素原子
    で置換されていてもよく;X2は−CN基または−C≡
    C−CNを示し;環Dはトランスー1,4−シクロヘキ
    シレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−
    2,5−ジイルまたはピリミジン−2,5−ジイルを示
    し;環Eはトランスー1,4−シクロヘキシレン、水素
    原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェ
    ニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルを示し;環
    Fはトランスー1,4−シクロヘキシレンまたは1,4
    −フェニレンを示し;Z3は1,2−エチレン、−CO
    O−または単結合を示し;L3、L4およびL5は各々独
    立して水素原子またはフッ素原子を示し;e、fおよび
    gは各々独立して0または1を示す。)
  14. 【請求項14】 液晶組成物が、一般式(XII)、
    (XIII)および(XIV)からなる化合物群から選
    択される少なくとも1種の化合物を含有することからな
    る請求項11に記載の液晶表示素子、 【化12】 (式中、R4およびR5は各々独立して炭素数1〜10の
    アルキル基を示し、この基中の相隣接しない任意のメチ
    レン基は−O−または−CH=CH−で置換されていて
    もよく、また、この基中の任意の水素原子はフッ素原子
    で置換されていてもよく;環Gおよび環Iは各々独立し
    て、トランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4
    −フェニレンを示し;L6およびL7は各々独立して水素
    原子またはフッ素原子を示すが同時に水素原子を示すこ
    とはなく;Z4およびZ5は各々独立して1,2−エチレ
    ン、−COO−または単結合を示す。)。
  15. 【請求項15】 液晶組成物が第二成分として、一般式
    (XV)、(XVI)および(XVII)で示される化
    合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を
    含有することからなる請求項12、請求項13および請
    求項14のいずれか一項に記載の液晶表示素子、 【化13】 (式中、R6およびR7は各々独立して炭素数1〜10の
    アルキル基を示し、この基中の相隣接しない任意のメチ
    レン基は−O−または−CH=CH−で置換されていて
    もよく、また、この基中の任意の水素原子はフッ素原子
    で置換されていてもよく;環J、環Kおよび環Mは各々
    独立して、トランスー1,4−シクロヘキシレン、ピリ
    ミジン−2,5−ジイルまたは水素原子がフッ素原子で
    置換されていてもよい1,4−フェニレンを示し;Z6
    およびZ7は各々独立して、1,2−エチレン、−C≡
    C−、−COO−、−CH=CH−または単結合を示
    す。)。
  16. 【請求項16】液晶組成物が、前記一般式(VII)、
    (VIII)および(IX)からなる化合物群から選択
    される少なくとも1種の化合物を含有し、第二成分とし
    て、前記一般式(X)および(XI)からなる化合物群
    から選択される少なくとも1種の化合物を含有し、第三
    成分として、前記一般式(XV)、(XVI)および
    (XVII)からなる化合物群から選択される少なくと
    も1種の化合物を含有することからなる請求項11に記
    載の液晶表示素子。
  17. 【請求項17】 請求項12〜16に記載の液晶表示素
    子において、液晶組成物に、さらに1種以上の光学活性
    化合物を含有することを特徴とする液晶表示素子。
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