JP2003068592A - エピタキシャル基板の製造方法、半導体素子の製造方法、及びエピタキシャル基板 - Google Patents

エピタキシャル基板の製造方法、半導体素子の製造方法、及びエピタキシャル基板

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JP2003068592A
JP2003068592A JP2001251585A JP2001251585A JP2003068592A JP 2003068592 A JP2003068592 A JP 2003068592A JP 2001251585 A JP2001251585 A JP 2001251585A JP 2001251585 A JP2001251585 A JP 2001251585A JP 2003068592 A JP2003068592 A JP 2003068592A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小サイズの結晶しか得られない半導体材料を
実用サイズにアップスケールしつつ、高品質の半導体エ
ピタキシャル基板を提供する。 【解決手段】 (イ)支持基板300を用意する工程;
(ロ)板状の結晶基板201〜204を複数枚用意する
工程;(ハ)結晶基板201〜204のそれぞれの一方
の主表面からイオン注入し、イオン注入層201c〜2
04cを形成する工程;(ニ)複数の結晶基板201〜
204と支持基板300とを互いに貼り合わせる工程;
(ホ)熱処理により、複数の結晶基板201〜204
を、第1の主表面に接合した複数の薄膜タイル201a
〜204aと複数の母体側結晶基板201b〜204b
とに分離する工程;(ヘ)薄膜タイル201a〜204
aの表面に単結晶層301をエピタキシャル成長させる
工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、口径の大きなバル
ク結晶を得るのが困難な半導体材料からなる結晶基板の
アップスケール方法に係り、特にこの様な特殊な半導体
材料のエピタキシャル基板の製造方法、このエピタキシ
ャル基板を用いた半導体素子の製造方法、及びエピタキ
シャル基板に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン(Si)に比べて高い静電破壊
電界、キャリア移動度、熱伝導度など優れた物性を有し
ているダイアモンド、窒化ガリウム(GaN)、炭化珪
素(SiC)等のワイドギャップ半導体材料は、パワー
デバイス、高周波デバイス、発光デバイス、電子エミッ
タなどへの応用が期待されている。しかしながら、いず
れもSiに比べて大きく実用化が遅れている。この原因
は種々ある。が、その最大のもののひとつに高品質で大
面積の結晶基板を得ることが困難である点がある。更
に、たとえ、大面積の結晶基板が得られたとしても、極
めて高価であり実用的でないといった点にある。
【0003】例えばダイアモンドでは、人工的に得られ
る単結晶基板は、最も大きなものでも、高温高圧(HP
HT)合成による数mm角程度である(以下においてH
PHT合成によるダイアモンドを「HPHTダイアモン
ド」という。)。そして、その価格は、グレードにもよ
るが、おおよそ4mm角、厚さ500μmのもので1万
円程度である。そして、ダイアモンド基板のサイズを通
常の半導体基板である数インチほどにまで大きくするこ
とは、現状の技術レベルでは不可能である。又、この様
な数インチレベルの大面積ダイアモンド基板はコストの
急激な上昇を伴うことが必須であり、工業的な実現性は
今のところ極めて少ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】Siを中心とした半導
体製造技術はますます大口径化の方向に進み、現在30
0mmφのウェハを採用した製造工程が開始されつつあ
る。したがって、これに必要なそれぞれの半導体製造装
置も大口径化の方向にある。例えば、フォトレジストを
塗布するスピンナーや、このフォトレジストに対し露光
するステッパー等の半導体製造装置も大口径ウェハに適
合した装置が主流となっている。このため、3世代程度
過去になる50mmφ(2インチ)や75mmφ(3イ
ンチ)用の半導体製造装置は、市場において入手困難
で、これらの小口径のウェハに対するフォトリソグラフ
ィ工程も次第に困難になりつつある。まして、4mm角
程度の微細なチップに対するフォトリソグラフィ工程
は、微細なチップを保持するための専用の治具が必要に
なる等の装置レベルの煩雑さ、或いはチップのハンドリ
ングの困難性を伴い、量産には適合せず、生産コストが
極めて増大する結果となる。
【0005】上記のような問題点に鑑み、本発明は、小
さなサイズの結晶基板しか市場で入手出来ない特殊な半
導体材料であっても、任意の外径サイズにアップスケー
ルしたエピタキシャル基板を実現し、これにより汎用の
製造装置を用いた製造工程を適用出来るエピタキシャル
基板、このエピタキシャル基板の製造方法、及びこのエ
ピタキシャル基板を用いた半導体素子の製造方法を提供
することである。
【0006】本発明の他の目的は、ダイアモンド等、通
常非常に高価な結晶基板を低いコストで、効率よく使用
出来るエピタキシャル基板、このエピタキシャル基板の
製造方法、及びこのエピタキシャル基板を用いた半導体
素子の製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の特徴は、(イ)第1及び第2の主表
面を有する第1の支持基板を用意する工程;(ロ)第1
の支持基板の外形線が規定する平面内に複数枚2次元的
に配列可能な寸法を有する板状の結晶基板を、複数枚用
意する工程;(ハ)結晶基板のそれぞれの一方の主表面
からイオン注入し、結晶基板の一方の主表面から一定の
射影飛程の深さにイオン注入層を形成する工程;(ニ)
一方の主表面が、第1の主表面に対向するようにして、
複数の結晶基板のそれぞれと第1の支持基板とを互いに
貼り合わせる工程;(ホ)この貼り合わせ後、複数の結
晶基板のそれぞれを熱処理し、イオン注入層において剥
離し、複数の結晶基板のそれぞれを、第1の主表面に接
合した薄膜タイルと母体側結晶基板とに分離する工程;
(ヘ)薄膜タイルの表面にエピタキシャル成長層を形成
する工程とを含むエピタキシャル基板の製造方法である
ことを要旨とする。ここで、「複数の結晶基板のそれぞ
れと第1の支持基板とを互いに貼り合わせる工程」は、
1回の貼り合わせ工程で、所望の面積を獲得する方法の
みに限定されるものではない。例えば、先ず、1枚若し
くは複数の結晶基板の一方の主表面を第1の主表面の特
定の領域において貼り合わせ(直接接合し)、次に他の
1枚若しくは複数の結晶基板の一方の主表面を、第1の
主表面の他の特定の領域において貼り合わせる(直接接
合する)ような複数の段階を経て、逐次直接接合して、
所望の面積を獲得しても構わない。更に、「複数の結晶
基板のそれぞれと第1の支持基板とを互いに貼り合わせ
る工程」は、鏡面に仕上げられた対向する2面を密着
し、熱処理する方法や、更に電圧を加えて熱処理する方
法等が採用できる。複数の段階を経て、逐次直接接合す
る場合は、所望の面積が獲得出来るまで、必要な熱処理
を貼り合わせ工程毎に繰り返す方法と、所望の面積にタ
イル状に張り合わせた後、まとめて熱処理する方法が採
用可能である。一定の場合は、貼り合わせの際の熱処理
を省略可能である。
【0008】本発明の第1の特徴によれば、最大寸法
が、例えば10mm以下、より一般的には一辺の寸法が
5mm程度以下の単結晶基板しか市場で入手出来ないダ
イアモンド結晶基板等であっても、現在半導体産業の主
流をなしているSi製造プロセスの製造装置が適用可能
な大面積化したエピタキシャル基板を得ることが出来
る。
【0009】本発明の第1の特徴において、(ト)複数
の母体側結晶基板を新たな複数の結晶基板として用い、
この新たな複数の結晶基板のそれぞれに、新たなイオン
注入層を形成する工程;(チ)新たな結晶基板のそれぞ
れを第2の支持基板に貼り合わせる工程;(リ)新たな
結晶基板のそれぞれを、第2の支持基板に接合した新た
な薄膜タイルと新たな母体側結晶基板とに分離する工程
とを更に有することが好ましい。この様にすれば、元の
結晶基板の一部を薄膜タイルとして剥離した残余の母体
側結晶基板を繰り返し利用出来るため、基板コストを低
く抑えることが出来る。例えば、薄膜タイルの厚さを、
0.8μmとすれば、500μm厚の元の結晶基板か
ら、500回薄膜タイルを剥離した場合、500×0.
8μm=400μmが使用され、100μmの厚さが残
る。つまり、1枚1万円の結晶基板であっても、500
枚の薄膜タイルを形成出来るので、原料単価は20円と
なる。
【0010】本発明の第1の特徴において、イオン注入
層は、水素イオン又はヘリウムイオンを1×1016cm
-2〜1×1019cm-2のドーズ量、好ましくは1×10
17cm-2〜1×1018cm-2のドーズ量で注入して形
成すれば良い。1×1019cm-2以上のドーズ量でイオ
ン注入しても良いが、ダメージが問題になるので、好ま
しくはない。又、イオン注入装置のビーム電流を考慮す
ると、イオン注入に要する時間が異常に長くなるので、
1×1019cm-2以上のドーズ量は、工業的には現実的
ではない。又、本発明の第1の特徴において、結晶基板
は、ダイアモンド、GaN、AlN、BN、SiCから
なるグループから選ばれた材料の単結晶基板、又はダイ
アモンド、GaN、AlN、BN、SiCのいずれかを
成分として含む混晶材料のグループから選ばれた混晶材
料の単結晶基板であることが可能である。
【0011】本発明の第2の特徴は、(イ)第1及び第
2の主表面を有する支持基板を用意する工程;(ロ)支
持基板の外形線が規定する平面内に複数枚2次元的に配
列可能な寸法を有する板状の結晶基板を、複数枚用意す
る工程;(ハ)結晶基板のそれぞれの一方の主表面から
イオン注入し、結晶基板の一方の主表面から一定の射影
飛程の深さにイオン注入層を形成する工程;(ニ)一方
の主表面が、第1の主表面に対向するようにして、複数
の結晶基板のそれぞれと支持基板とを互いに貼り合わせ
る工程;(ホ)この貼り合わせ後、複数の結晶基板のそ
れぞれを熱処理し、イオン注入層において剥離し、複数
の結晶基板のそれぞれを、第1の主表面に接合した薄膜
タイルと母体側結晶基板とに分離する工程;(ヘ)薄膜
タイルの表面にエピタキシャル成長層を形成する工程;
(ト)複数の薄膜タイルの境界部の上部のエピタキシャ
ル成長層及び境界部に隣接した薄膜タイルの周辺部を選
択的に除去し、エピタキシャル成長層の表面から支持基
板に到達する素子分離溝を形成する工程;(チ)この素
子分離溝に素子分離絶縁膜を埋め込む工程とを含む半導
体素子の製造方法であることを要旨とする。第1の特徴
で述べたように、「複数の結晶基板のそれぞれと第1の
支持基板とを互いに貼り合わせる工程」は、複数の段階
を経て、異なる領域に逐次直接接合し、最終的に広い面
積を獲得するようにしても、1回の貼り合わせ工程で、
同時に所望の面積を獲得しても構わない。更に、「複数
の結晶基板のそれぞれと第1の支持基板とを互いに貼り
合わせる工程」は、熱処理しない方法、熱処理する方法
や、電圧を加えて熱処理する方法等が選択できる。
【0012】本発明の第2の特徴に係る半導体素子の製
造方法によれば、市場において大面積の単結晶基板の得
られていないダイアモンド等であっても、実効的に大面
積化した基板として、汎用の半導体製造装置を用いた製
造工程が適用可能になる。又、支持基板材料を各種選ぶ
ことが可能であるので、金属や高濃度ドープした半導体
基板等を用いて低抵抗の裏面コンタクトを実現するのも
容易である。又、透明基板を用いることによって発光素
子の外部への光取り出し効果を上げた半導体光学素子を
製造することも可能である。
【0013】特に、SiCやダイアモンド等のワイドギ
ャップ半導体材料は、熱的、化学的、機械的に安定で、
耐放射線性にも優れている。本発明の第2の特徴に係る
半導体素子の製造方法によれば、発光素子や高周波デバ
イスは勿論のこと、高温、大電力、放射線照射等の過酷
な条件で、高い信頼性と安定性を示す電力用半導体装置
(パワーデバイス)が、大口径ウェハを基礎として大量
生産することが可能になる。特に、ワイドギャップ半導
体材料を用いた高耐圧の半導体素子は、Siを用いたパ
ワーデバイスよりもオン抵抗が低く、順方向降下電圧が
低くなるので、高耐圧で高効率の半導体素子を、安価に
提供出来る。
【0014】本発明の第3の特徴は、支持基板、支持基
板上に互いに隣接して貼り合わされた複数枚の薄膜タイ
ル、この複数枚の薄膜タイルのそれぞれの上部及びこの
複数枚の薄膜タイルのそれぞれの境界に設けられた溝部
の内部に形成されたエピタキシャル成長層とを具備する
エピタキシャル基板であることを要旨とする。複数枚の
薄膜タイルは、支持基板の外形線の内部に収納されるよ
うに、支持基板上貼り合わされている。この複数枚の薄
膜タイルは、支持基板とは異なる材料の単結晶から構成
されている。
【0015】本発明の第3の特徴に係るエピタキシャル
基板は、大面積単結晶基板の得られていないワイドギャ
ップ半導体材料等の特殊材料を実効的に大面積化したエ
ピタキシャル基板である。このため、汎用の半導体製造
装置を用いた製造工程をこのエピタキシャル基板に適用
し、各種の半導体素子を高い生産性で製造出来る。特
に、熱的、化学的、機械的に安定で、耐放射線性にも優
れたワイドギャップ半導体材料の大口径エピタキシャル
基板として、本発明の第3の特徴に係るエピタキシャル
基板が好適である。この結果、発光素子、高周波デバイ
ス、電力用半導体素子等が、本発明の第3の特徴に係る
大口径エピタキシャル基板を使い、大量生産出来る。良
く知られているように、パワーデバイスのオン抵抗と耐
圧とは、トレード・オフ関係にある。しかし、本発明の
第3の特徴に係るエピタキシャル基板によれば、ワイド
ギャップ半導体材料を用いることにより、低オン抵抗化
と高耐圧化が同時に達成出来る。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明の
第1〜第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載
において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号
を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚み
と平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のもの
とは異なることに留意すべきである。したがって、具体
的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきもの
である。又図面相互間においても互いの寸法の関係や比
率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0017】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施形態に係るエピタキシャル基板の製造方法の工程
断面図である。
【0018】(イ)まず、第1及び第2の主表面を有す
る第1の支持基板300を用意する。第1の実施形態に
係るエピタキシャル基板の製造方法では、第1の支持基
板300として、直径D=75mmφ(3インチφ)の
シリコン(Si)基板を用いる。次に、第1の支持基板
300の外形線が規定する平面内に複数枚2次元的に配
列可能な寸法を有する板状の結晶基板(ダイアモンド結
晶基板)201,202,203,204,・・・・・を、
複数枚用意する。結晶基板201,202,203,2
04,・・・・・は、高圧高温条件下で合成された1辺の長
さd=4mmの正方形の結晶基板(ダイアモンド結晶
基板)であり、結晶基板201,202,203,20
4,・・・・・201,202,203,204,・・・・・の一
方の主表面は鏡面仕上げされている。一方の主表面に対
応する他方の主表面は鏡面仕上げされても、いなくても
構わない。図1(a)に示すように、第1の実施形態で
は、結晶基板201,202,203,204,・・・・・
の一方の主表面側から水素イオン(H)を注入する。
イオン注入は、結晶基板201,202,203,20
4,・・・・をイオン注入装置の真空排気されたチャンバー
内で400℃に昇温して実施するのが好ましい。このイ
オン注入のイオンエネルギーは100keV〜5MeV
程度に選択可能で、ドーズ量を1×1016cm-2〜1×
1019cm-2程度にして行う。ドーズ量は、好ましくは
1×1017cm-2〜1×1018cm -2である。1×1
19cm-2以上のドーズ量でイオン注入すると、ダメー
ジが問題になり、イオン注入に要する時間が異常に長く
なるので、実用的ではない。例えば、イオンエネルギー
150keV、ドーズ量1017cm-2の条件で行うと、
一方の主表面より射影飛程Rp=約0.8μmのところ
をピークにして高濃度の水素イオン注入層201c,2
02c,203c,204c,・・・・・が形成される。
【0019】(ロ)次に、図1(b)に示すように、こ
のダイアモンド結晶基板201,202,203,20
4,・・・・・のそれぞれの一方の主表面が、第1の支持基
板300の第1の主表面に対向するようにして、複数の
結晶基板201,202,203,204,・・・・・と第
1の支持基板300とを互いに貼り合わせる。即ち、第
1の支持基板300の一方の主表面を接着面として、第
1の支持基板300上に、複数の結晶基板201,20
2,203,204,・・・・・をタイル状に並べ、直接接
合法で接着する(平面図上のダイアモンド結晶基板20
1,202,203,204,・・・・・の配列方法は図2
及び図3のような配列が可能である。)ために互いの表
面を貼り合わせる。
【0020】(ハ)直接接合法においては、互いの表面
を貼り合わせ後、熱処理によって接合強度を上げる。こ
の熱処理により、図1(c)に示すように、イオン注入
層201c,202c,203c,204c,・・・・・で
の剥離を生じ、第1の支持基板300上に転写されたダ
イアモンド結晶薄膜層からなる薄膜タイル201a,2
02a,203a,204a,・・・・・と、母体側結晶基
板201b,202b,203b,204b,・・・・・と
に分離する。熱処理温度と時間は第1の支持基板300
の種類、イオン種、ドーズ条件により種々調整する必要
があるが、ほぼ400℃〜850℃程度で行うことが好
ましい。支持基板としてSi基板300を採用した場合
は、ダイアモンドとSiとの熱膨張係数の差を考慮する
と、熱処理温度は400℃程度が好ましい。この結果、
第1の支持基板300の上に、厚さ約0.8μmの薄膜
タイル201a,202a,203a,204a,・・・・
・を敷き詰めたタイル貼り構造が形成される。母体側結
晶基板201b,202b,203b,204b,・・・・
・は、新たなダイアモンド結晶基板として再利用する。
【0021】(ニ)しかる後に、図1(c)に示すよう
に、CVD法によって薄膜タイル201a,202a,
203a,204a,・・・・・上にダイアモンド単結晶層
であるエピタキシャル成長層301を成長する。CVD
法は、例えば4kPaの減圧下で、2.45GHzの高
周波放電を用いたプラズマCVDが採用可能である。こ
の際、基板温度850℃において、ソースガスとしてメ
タン(CH4)ガスを、キャリアガスとしての水素
(H2)ガスと共に供給すれば良い。メタン(CH4)ガ
ス:水素(H2)ガスの流量比1:99程度にすれば、
0.5μm/時間〜1μm/時間程度の成長速度で、エ
ピタキシャル成長層301が得られる。
【0022】(ホ)次に、複数の母体側結晶基板201
b,202b,203b,204b,・・・・・を新たな複
数の結晶基板201b,202b,203b,204
b,・・・・・として用い、この新たな複数の結晶基板20
1b,202b,203b,204b,・・・・・のそれぞ
れに、図1(a)と同様に、新たなイオン注入層を形成
する。
【0023】(ヘ)そして、図1(b)と同様に、この
新たな結晶基板201b,202b,203b,204
b,・・・・・を第2の支持基板(図示省略)に貼り合わせ
る。そして、図1(c)と同様に、複数の新たな結晶基
板201b,202b,203b,204b,・・・・・
を、第2の支持基板に接合した複数の新たな薄膜タイル
と複数の新たな母体側結晶基板とにそれぞれ分離する。
更に、図1(c)と全く同様に、CVD法によって新た
な薄膜タイル上にダイアモンド単結晶層である新たなエ
ピタキシャル成長層301を成長する。
【0024】この様にすれば、元の結晶基板201,2
02,203,204,・・・・・の一部を薄膜タイルとし
て剥離した残余の母体側結晶基板を繰り返し利用出来る
ため、最終的な材料としての結晶基板201,202,
203,204,・・・・のコストを、実効的に低く出来
る。又、この様にして、完成したエピタキシャル基板
は、従来HPHTダイアモンド結晶基板上へのホモエピ
タキシャル成長でのみ得られると同等な高品質なエピタ
キシャル成長層301を、直径D=75mmφの支持基
板300上に有している。且つこのエピタキシャル成長
層301は、半導体素子製造工程に不可欠な、スピンナ
ー等の製造装置側が要求する十分な口径D(基板サイ
ズ)を有しているので、特殊な治具を用いることなく、
汎用の製造工程により、所望の半導体素子を容易に実現
することが可能である。
【0025】図2は、本発明の第1の実施形態に係るエ
ピタキシャル基板の製造方法により製造したエピタキシ
ャル基板を上面からみた構造を示している。図2では、
直径D=75mmφの支持基板300上に1辺の長さd
=4mmの正方形のHPHTダイアモンド結晶からな
る薄膜タイル2j-1,1,2j-1,2,・・・・・,2j-1,m,2
j-1,2,・・・・・,2j,1,2j,2,・・・・・,2j,m-1
j,m,・・・・・を敷き詰め、この上にエピタキシャル成長
層301を成長した状態を模式的に示す図である。即
ち、直径Dの支持基板300のほぼ中心を通る直線上
に、m個の薄膜タイル2j,1,2j,2,・・・・・,2j,m-1
j,m,・・・・・を敷き詰めるためには、 m・d< D ・・・・・(1) の関係を満足するように、薄膜タイル2j,1,2j,2,・・
・・・,2j,m-1,2j,m,・・・・・の1辺の長さdを選定す
れば良い。図2中、格子(碁盤の目)状に、それぞれの
薄膜タイル2j-1,1,2j-1,2,・・・・・,2j-1,m,2
j-1,2,・・・・・,2j,1,2j,2,・・・・・,2j,m-1
j,m,・・・・・の境界(タイルの目地)が描かれている
が、これは、下地の幾何学的形状が投影されているので
あり、実際のエピタキシャル成長層301の最表面は平
坦な連続薄膜である。それぞれの薄膜タイル2j-1,1,
2j-1,2,・・・・・,2j-1,m,2j-1,2,・・・・・,2j,1,2
j,2,・・・・・,2j,m-1,2j,m,・・・・・の相互の間隔を、
ミクロなレベルで密着し、隙間なく配列するのは理想で
はある。しかし、現実には、加工精度及びタイル貼りの
精度を考慮すれば、ミクロなレベルで隙間なく配列する
のは困難であり、薄膜タイル2j-1,1,2j-1,2,・・・・
・,2j-1,m,2j-1,2,・・・・・,2j,1,2j,2,・・・・・,
2j,m-1,2j,m,・・・・・の相互の間には、数μm〜10
0μm程度のギャップが存在しうる。このため、図2に
おいてはそのギャップ部をタイルの目地として示してい
る。しかし、エピタキシャル成長は、このギャップ(タ
イルの目地)からなる溝部の内部を埋めながら成長する
ので、最終的なエピタキシャル成長層301の表面は、
平坦な連続薄膜となる。
【0026】又、図3は、別のタイリングの例を示して
いる。図3も図2と同様に、直径D=75mmφの支持
基板300上に、1辺の長さd=4mmの正方形のH
PHTダイアモンド結晶からなる薄膜タイル2j-1,1,
2j-1,2,・・・・・,2j-1,m,2j-1,2,・・・・・,2j,1,2
j,2,・・・・・,2j,m-1,2j,m,・・・・・を、正方形のブロ
ック模様となるように敷き詰め、この上にエピタキシャ
ル成長層302を成長した状態を模式的に示す図であ
る。HPHTダイアモンド結晶からなる薄膜タイル2j-
1,1,2j-1,2,・・・・・,2j-1,m,2j-1,2,・・・・・,2j,
1,2j,2,・・・・・,2j,m-1,2j,m,・・・・・の相互間には
ギャップが存在しうるので、図3においてはそのギャッ
プがタイルの目地として示されている。しかし、図2で
説明したように、エピタキシャル成長は、このギャップ
(タイルの目地)からなる溝部の内部を埋めながら成長
するので、最終的なエピタキシャル成長層302の表面
は、平坦な連続薄膜となる。
【0027】更に、図示はしていないが、必ずしもHP
HTダイアモンド結晶からなる薄膜タイル2j-1,1,2j
-1,2,・・・・・,2j-1,m,2j-1,2,・・・・・,2j,1,2j,
2,・・・・・,2j,m-1,2j,m,・・・・・を、支持基板300
上に全体に敷き詰めることなく、適当な間隔で並べて接
着転写しても良い。この場合に、最終的なエピ成長は薄
膜タイル2j-1,1,2j-1,2,・・・・・,2j-1,m,2j-1,
2,・・・・・,2j,1,2j,2,・・・・・,2j,m-1,2j,m,・・・
・・が有るところに限られて成長するが、通常、薄膜タイ
ル2j-1,1,2j-1,2,・・・・・,2j-1,m,2j-1,2,・・・・
・,2j,1,2j,2,・・・・・,2j,m-1,2j,m,・・・・・はサ
ブミクロンの厚みであり、その上に成長させるエピタキ
シャル成長層301,302と合わせても数μm以内の
厚みで収まるため、高解像度の必要ない通常の素子では
支障無くフォトリソグラフィ工程等種々の製造工程を実
施可能な範囲である。
【0028】(第2の実施の形態)図4及び図5は、本
発明の第2の実施形態に係る半導体素子(pinダイオ
ード)の製造方法を示す工程断面図である。
【0029】(イ)前述した第1の実施形態に係るエピ
タキシャル基板の製造方法に従い、直径D=75mmφ
のpSi基板からなる支持基板300の上に、ボロン
をドープした、厚さ約0.8μmのpHPHTダイア
モンド結晶からなる薄膜タイル211a,212a,・・
・・・,220a,・・・・・を敷き詰め、タイル貼り構造を形
成する。薄膜タイル211a,212a,・・・・・,22
0a,・・・・・は、それぞれ、1辺の長さd=4mmの
正方形の形状をなしている。更に、図4(a)に示すよ
うに、CVD法によって薄膜タイル211a,212
a,・・・・・,220a,・・・・・上に、pダイアモンド単
結晶層である第1エピタキシャル成長層(以下において
「第1エピ層」と略記する。)311を、厚さ1.5μ
m〜35μm程度成長する。CVD法は、前述したメタ
ン(CH4)ガスと水素(H2)ガスによるプラズマCV
Dを用いれば良い。なお、第1エピ層311の厚さは、
目的とするpinダイオードの耐圧や高周波特性に合わ
せて選べば良い。但し、プラズマCVDの反応管には、
更にドーピングガスとして水素(H2)ガスで希釈した
ジボラン(B26)等のp型ドーパントガスを、マスフ
ローコントローラ等で制御して導入する必要がある。そ
れぞれの薄膜タイル211a,212a,・・・・・,22
0a,・・・・・の相互の間隔をミクロなレベルで密着する
のは困難であるので、薄膜タイル211a,212a,
・・・・・,220a,・・・・・の相互の間には、数μm〜10
0μm程度のギャップが存在しうる。図4(a)では、
エピタキシャル成長後に、このギャップに相当した凹部
が第1エピ層311に露呈した場合を誇張して示してい
る。
【0030】(ロ)図4(a)に示すように、エピタキ
シャル成長後に、薄膜タイル211a,212a,・・・・
・,220a,・・・・・間のギャップに起因した凹部が問題
となる場合は、他の支持基板の上に、薄膜タイルを敷き
詰めたタイル貼り構造の上に同様にp第1エピ層を形
成した他のエピタキシャル基板を用意し、2枚のエピタ
キシャル基板の表面を互いに合わせて、共擦りをするこ
とにより、p第1エピ層311の表面を平坦化すれば
良い。更に、共擦り後、酸素(O2)ガスを用いたプラ
ズマエッチングにより、第1エピ層311を平坦化し、
最終的に厚さ1.0μm〜30μm程度の第1エピ層3
11を得る。
【0031】(ハ)その後、メタン(CH4)ガス、水
素(H2)ガス、ドーピングガスとしてフォスフィン
(PH3)等のn型ドーパントガスを用いたプラズマC
VDにより、図4(b)に示すように、第1エピ層31
1の上にn第2エピ層312を厚さ0.5μm〜0.
8μm程度成長する。n型ドーパントガスとしては、フ
ォスフィンの代わりにアルシン(AsH3)、硫化水素
(H2S)、アンモニア(NH3)等が使用可能である。
【0032】(ニ)次に、第2エピ層312の上部にフ
ォトレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィ工程を用
いて、格子状に配列された薄膜タイル211a,212
a,・・・・・,220a,・・・・・のそれぞれの中心の位置に
開口部を形成する。そして、この開口部を有するフォト
レジスト膜の上部にn型オーミックコンタクト用金属膜
を真空蒸着法、スパッタリング法等により堆積する。そ
の後、このフォトレジスト膜を剥離する、いわゆるリフ
トオフ法を用いて、図5(c)に示すように、カソード
電極401,402,・・・・・,410,・・・・・を形成す
る。n型オーミックコンタクト用金属膜としては、ニッ
ケル(Ni)、タングステン(W)、チタン(Ti)、
クロム(Cr)、タンタル(Ta)、モリブデン(M
o)等を採用可能である。或いは、これらの金属の内の
複数の金属の組み合わせからなる合金膜、化合物膜、或
いは多層膜(複合膜)等が可能である。図5(c)に示
すように、カソード電極401,402,・・・・・,41
0,・・・・・のパターニング後、800℃〜950℃の高
温で熱処理(シンタリング)することにより、n第2
エピ層312に対する実用的なコンタクト抵抗値ρ
得る。更に、pSi基板300の裏面の全面に、アル
ミニウム(Al)、アルミニウム合金(Al−Si,A
l−Cu−Si)、タングステン(W)、モリブデン
(Mo)等のp型オーミックコンタクト用金属膜を真空
蒸着法、スパッタリング法等により堆積する。その後、
400℃〜450℃で熱処理(シンタリング)すること
により、pSi基板300に対する十分低いコンタク
ト抵抗値ρを有するアノード電極430が形成され
る。
【0033】(ホ)次に、400℃以下の低温CVDに
より、カソード電極401,402,・・・・・,410,・
・・・・及び露出した第2エピ層312の上部の全面に、厚
さ500nmから1μmの酸化膜(SiO2膜)を堆積
する。更に、この酸化膜の上部にフォトレジスト膜を塗
布し、フォトリソグラフィ工程を用いて、薄膜タイル2
11a,212a,・・・・・,220a,・・・・・の間のタイ
ルの目地の部分に開口部を形成する。そして、フォトレ
ジスト膜をエッチングマスクとして、酸化膜をパターニ
ングする。パターニング後、フォトレジスト膜を除去
し、パターニングされた酸化膜をエッチングマスクとし
て、図5(d)に示すように、第2エピ層312、第1
エピ層311及び薄膜タイル211a,212a,・・・・
・,220a,・・・・・を、酸素ガス(O2)ガスを用いた
反応性イオンエッチング(RIE)で、Si基板300
が露出するまでパターニングする。この結果、タイルの
目地の部分に対応したダイシング溝501,502,・・
・・・,509,・・・・・が形成される。その後、このダイシ
ング溝501,502,・・・・・,509,・・・・・をダイシ
ングライン601,602,・・・・・,609,・・・・・とし
て、ダイアモンドブレード等で切断すれば、約4mm角
のpinダイオード(p-p-nダイオード)が、
複数個切り出される。
【0034】以上の工程により、高品質の単結晶ダイア
モンドからなる第1エピ層311及び第2エピ層312
を用い、且つその厚みを精度良く制御して、素子直列抵
抗が小さなpinダイオードを得ることが出来る。特
に、ダイアモンドは、熱的、化学的、機械的に安定で、
耐放射線性にも優れているので、ダイアモンドのpin
ダイオードは、高周波デバイスは勿論のこと、高温、大
電力、放射線照射等の過酷な条件で、高い信頼性と安定
性を示す電力用半導体装置(パワーデバイス)に適用出
来る。
【0035】(第3の実施の形態)図6,図7及び図8
は、本発明の第3の実施形態に係る半導体素子(発光/
受光ダイオード)の製造方法を示す工程断面図である。
【0036】(イ)前述した第1の実施形態に係るエピ
タキシャル基板の製造方法に従い、直径D=75mmφ
の石英基板からなる支持基板330の上に、厚さ約0.
8μmのボロンをドープしたpHPHTダイアモンド
結晶からなる薄膜タイル231a,232a,・・・・・,
236a,・・・・・を敷き詰め、タイル貼り構造を形成す
る。薄膜タイル231a,232a,・・・・・,236
a,・・・・・は、それぞれ、1辺の長さd=4mmの正
方形の形状をなしている。更に、図6(a)に示すよう
に、CVD法によって薄膜タイル231a,232a,
・・・・・,236a,・・・・・上に、pダイアモンド単結晶
層である第1エピ層331を、厚さ1.5μm〜15μ
m程度成長する。薄膜タイル231a,232a,・・・・
・,236a,・・・・・の相互の間のギャップに相当した凹
部が問題となる場合は、第2の実施形態と同様に、第1
エピ層331を平坦化し、最終的に厚さ1.0μm〜1
2μm程度の第1エピ層331を得る。その後、メタン
(CH4)ガス、水素(H2)ガス、ドーピングガスとし
てフォスフィン(PH3)等のn型ドーパントガスを用
いたプラズマCVDにより、図6(a)に示すように、
第1エピ層331の上にn 第2エピ層332を厚さ
0.5μm〜0.8μm程度成長する。
【0037】(ロ)次に、第2エピ層332の上部に、
リフトオフ法を用いて、図6(a)に示すように、n型
オーミックコンタクト用金属膜からなるカソード電極4
21,422,・・・・・,425,・・・・・を形成する。n型
オーミックコンタクト用金属膜としては、Ni、W、T
i、Cr、Ta、Mo等、或いは、これらの金属の内の
複数の金属の組み合わせからなる合金膜、化合物膜、或
いは多層膜(複合膜)等が可能である。そして、カソー
ド電極421,422,・・・・・,425,・・・・・のパター
ニング後、800℃〜950℃の高温で熱処理(シンタ
リング)することにより、n第2エピ層332に対す
る実用的なコンタクト抵抗値ρを得る。
【0038】(ハ)次に、カソード電極421,42
2,・・・・・,425,・・・・・をエッチングマスクとして、
図6(b)に示すように、第2エピ層332及び第1エ
ピ層331を、酸素ガスを用いたRIEで、薄膜タイル
231a,232a,・・・・・,236a,・・・・・が露出す
るまでパターニングする。
【0039】(ニ)次に、カソード電極421,42
2,・・・・・,425,・・・・・の上部を含んで、薄膜タイル
231a,232a,・・・・・,236a,・・・・・の上部の
全面にフォトレジスト膜101を塗布する。そして、図
7(c)に示すように、フォトリソグラフィ工程を用い
て、薄膜タイル231a,232a,・・・・・,236
a,・・・・・の上部の一部に位置するフォトレジスト膜1
01に開口部を形成する。このフォトレジスト膜101
をリフトオフ用マスクとして、リフトオフ用マスクの上
部に図7(d)に示すようにp型オーミックコンタクト
用金属膜102を真空蒸着法若しくはスパッタリング法
で堆積する。p型オーミックコンタクト用金属膜として
は、金・ガリウム合金(Au−Ga)、チタン・アルミ
ニウム合金(Ti−Al)、若しくはチタン・金(Ti
/Au)やチタン・ニッケル・金(Ti/Ni/Au)
等の複合膜等が使用可能である。
【0040】(ホ)そして、リフトオフ用マスクとして
フォトレジスト膜101を剥離すれば、図8(e)に示
すように、薄膜タイル231a,232a,・・・・・,2
36a,・・・・・の上部の一部にアノード電極431a,
431b,432a,432b,・・・・・,435a,・・・
・・がパターニングされる。その後、700℃〜950℃
の高温で数分間熱処理(シンタリング)することによ
り、p薄膜タイル231a,232a,・・・・・,23
6a,・・・・・に対する実用的なコンタクト抵抗値ρ
得る。
【0041】(ヘ)最後に、薄膜タイル231a,23
2a,・・・・・,236a,・・・・・の境界部(目地部)に沿
って、ダイアモンドブレード等で切断すれば、図8
(f)に示すように、石英基板チップ330−1,33
0−2,330−3,330−4,330−5,・・・・・
を支持基板とした複数の半導体素子(発光/受光ダイオ
ード)が得られる。
【0042】この様に本発明の第3の実施形態に係る半
導体素子の製造方法によれば、裏面側に透明な支持基板
チップ330−1,330−2,330−3,330−
4,330−5,・・・・・を有するpin(p-p-n
)ダイオードを容易に作成出来る。この結果、発光h
νを効率よく裏面の透明支持基板チップ330−1,3
30−2,330−3,330−4,330−5,・・・・
経由で取り出すことが出来る。或いは、裏面側の透明支
持基板チップ330−1,330−2,330−3,3
30−4,330−5,・・・・からの入射光をpinダイ
オードでセンシングすることも出来る。
【0043】(第4の実施の形態)図9〜図12は、本
発明の第4の実施形態に係る半導体素子としてショット
キー・ゲート型電界効果トランジスタ(MESFET)
の製造方法を示す工程断面図である。
【0044】(イ)前述した第1の実施形態に係るエピ
タキシャル基板の製造方法と同様に、直径D=75mm
φのモリブデン(Mo)基板からなる支持基板350の
上に、厚さ約0.8μmのボロンをドープしたpHP
HTダイアモンド結晶からなる薄膜タイル251a,2
52a,・・・・・,254a,・・・・・を敷き詰め、タイル貼
り構造を形成する。薄膜タイル251a,252a,・・
・・・,254a,・・・・・・は、それぞれ、1辺の長さd
=4mmの正方形の形状をなしている。更に、図9
(a)に示すように、CVD法によって薄膜タイル25
1a,252a,・・・・・,254a,・・・・・上に、p
イアモンド単結晶層であるエピ層351を、厚さ1.5
μm〜3μm程度成長する。薄膜タイル251a,25
2a,・・・・・,254a,・・・・・の相互の間のギャップに
相当した凹部が問題となる場合は、第2の実施形態と同
様に、エピ層351を平坦化し、最終的に厚さ1.0μ
m〜2μm程度のエピ層351を得る。
【0045】(ロ)次に、CVDにより、エピ層351
の上部の全面に、厚さ500nmから1μmの酸化膜
(SiO2膜)を堆積する。更に、この酸化膜の上部に
フォトレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィ工程を
用いて、薄膜タイル251a,252a,・・・・・,25
4a,・・・・・の間のタイルの目地の部分に開口部を形成
する。そして、フォトレジスト膜をエッチングマスクと
して、酸化膜をパターニングする。パターニング後、フ
ォトレジスト膜を除去し、パターニングされた酸化膜を
エッチングマスクとして、図9(b)に示すように、エ
ピ層351及び薄膜タイル251a,252a,・・・・
・,254a,・・・・・を、酸素ガス(O2)ガスを用いた
RIEで、Mo基板350が露出するまでパターニング
する。この結果、タイルの目地の部分に対応した素子分
離溝551,552,553,・・・・・が形成される。こ
の素子分離溝551,552,553,・・・・・により、
エピ層351は、複数の活性領域361,362,36
3,364,・・・・・に分離される。素子分離溝551,
552,553,・・・・・の幅は、薄膜タイル251a,
252a,・・・・・,254a,・・・・・の相互の間のギャッ
プの最大幅程度、若しくはこれ以上が好ましい。薄膜タ
イル251a,252a,・・・・・,254a,・・・・・の相
互の間のギャップの位置(目地の位置)のpダイアモ
ンド単結晶層351の結晶性が劣る場合(可能性)があ
るので、素子分離溝551,552,553,・・・・・に
より、結晶性が劣るpダイアモンド単結晶層351を
削除するのが好ましい。この結果、複数の活性領域36
1,362,363,364,・・・・・の結晶の完全性は
極めて高くなり、転位密度も十分低い値が得られる。
【0046】(ハ)再び、CVDにより、素子分離溝5
51,552,553,・・・・の深さより十分厚い厚さの
酸化膜(SiO2膜)、窒化膜(Si34膜)、不純物
を添加しない(ノンドープ)多結晶シリコン、酸素を添
加した多結晶シリコン(SIPOS)等、或いはこれら
の複合膜等の絶縁膜を堆積する。絶縁膜のCVD後、化
学的機械研磨(CMP)により、表面を平坦化すれば、
図10(c)に示すように、素子分離溝551,55
2,553,・・・・の内部に素子分離絶縁膜651,65
2,653,・・・・が埋め込まれる。
【0047】(ニ)次に、活性領域361,362,3
63,364,・・・・・及び素子分離絶縁膜651,65
2,653,・・・の上部の全面にフォトレジスト膜10
3を塗布する。そして、図10(d)に示すように、フ
ォトリソグラフィ工程を用いて、活性領域361,36
2,363,364,・・・・の上部の一部に位置するフォ
トレジスト膜103に開口部を形成する。このフォトレ
ジスト膜103をイオン注入用マスクとして、図10
(d)に示すように、アルゴンイオン(Ar)を、イ
オンエネルギーは30keV〜100keV、例えば4
0keVにおいて、活性領域361,362,363,
364,・・・・の表面に選択的に注入する。選択的にイオ
ン注入された活性領域361,362,363,36
4,・・・・の表面は、非晶質化層に転換され、ソース領域
371s,372s,373s,374s,・・・・及びド
レイン領域371d,372d,373d,374d,
・・・・が形成される。
【0048】(ホ)更に、イオン注入用マスクとして用
いたフォトレジスト膜103を、リフトオフ用マスクと
して用いて、このリフトオフ用マスク103の上部に図
11(e)に示すようにp型オーミックコンタクト用金
属膜104を真空蒸着法若しくはスパッタリング法で堆
積する。p型オーミックコンタクト用金属膜104とし
ては、金・チタン複合膜(Au/Ti)等が使用可能で
ある。
【0049】(ヘ)そして、リフトオフ用マスクとして
のフォトレジスト膜103を剥離すれば、図11(f)
に示すように、活性領域361,362,363,36
4,・・・・の表面にソース電極451s,452s,45
3s,454s,・・・・及びドレイン電極451d,45
2d,453d,454d,・・・・・がパターニングされ
る。その後、700℃〜950℃の高温で数分間熱処理
(シンタリング)することにより、非晶質化層からなる
ソース領域371s,372s,373s,374s,
・・・・及びドレイン領域371d,372d,373d,
374d,・・・・に対する実用的なコンタクト抵抗値ρ
を得る。
【0050】(ト)次に、ソース電極451s,452
s,453s,454s,・・・・及びドレイン電極451
d,452d,453d,454d,・・・・・・の上部を含
んで、活性領域361,362,363,364,・・・・
の上部の全面に、他のフォトレジスト膜を塗布する。そ
して、フォトリソグラフィ工程を用いて、活性領域36
1,362,363,364,・・・・の上部の一部に位置
するフォトレジスト膜に開口部を形成する。このフォト
レジスト膜をリフトオフ用マスクとして、リフトオフ用
マスクの上部に、ショットキーゲート電極用金属膜を真
空蒸着法若しくはスパッタリング法で堆積する。ショッ
トキーゲート電極用金属膜としては、金(Au)、ニッ
ケル(Ni)、タングステン(W)等が使用可能であ
る。そして、リフトオフ用マスクとしてのフォトレジス
トを剥離すれば、図12(g)に示すように、活性領域
361,362,363,364,・・・・の表面にショッ
トキーゲート電極461,462,463,464,・・
・・がパターニングされる。
【0051】(チ)最後に、図12(h)に示すよう
に、薄膜タイル251a,252a,・・・・・,254
a,・・・・・の境界部(目地部)をダイシングライン66
1,662,663,・・・・・として、ダイアモンドブレ
ード等で切断すれば、複数のMESFETが得られる。
【0052】本発明の第4の実施形態に係る半導体素子
の製造方法によれば、市場において大面積の単結晶基板
の入手が極めて困難なダイアモンドであっても、実効的
に直径D=75mmφの大面積化した基板として扱うこ
とが可能になる。このため、汎用の半導体製造装置を用
いた半導体製造工程が適用可能になり、通常のSiプロ
セスとほぼ同様な工程でダイアモンドLSI(ダイアモ
ンド集積回路)やダイアモンド個別デバイスを簡単に製
造出来る。特に、ダイアモンドを用いた高耐圧のMES
FETは、Siを用いたパワーデバイスよりもオン抵抗
や順方向降下電圧が低くなるので、高速且つ高効率の半
導体装置が実現出来る。
【0053】本発明の第4の実施形態に係る半導体素子
の製造方法に用いる支持基板350は、Mo基板に限ら
ず、高濃度ドープしたSi、SiC、GaN等の半導体
基板、或いはタングステン(W)、白金(Pt)、タン
タル(Ta)等の各種金属が使用可能である。この様
に、支持基板材料を各種選ぶことが可能であるので、ダ
イアモンド半導体素子に対する低抵抗の裏面コンタクト
を実現するのが容易である。更に裏面での電気的接続が
不要なLSIやその他の半導体素子であれば、支持基板
350として、サファイヤ、石英ガラス等の絶縁体や各
種のセラミックス材料等、直接接合可能な範囲で広範な
材料を選ぶことが出来る。
【0054】なお、素子分離溝551,552,55
3,・・・・・以外に、活性領域361,362,363,
364,・・・・・を更に細分化する内部素子分離溝を形成
しても良い。この内部素子分離溝は通常のLSIにおけ
る素子分離溝と同様に、1μm若しくはサブミクロンの
線幅で、素子分離溝551,552,553,・・・・・と
同時に形成出来る。そして、CVDにより、素子分離溝
551,552,553,・・・・の内部に素子分離絶縁膜
651,652,653,・・・・を埋め込む際に、この内
部素子分離溝を同時に埋め込むようにしても良い。
【0055】(その他の実施の形態)上記のように、本
発明は第1〜第4の実施の形態によって記載したが、こ
の開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定する
ものであると理解すべきではない。この開示から当業者
には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明ら
かとなろう。
【0056】既に述べた第1〜第4の実施の形態の説明
においては、直径D=75mmφの支持基板300,3
30,350を例に説明したが、支持基板300,33
0,350は、直径D=100mmφ,150mmφ,
200mmφ,300mmφ,・・・・・等他の口径でも構
わないことは勿論である。又、結晶基板は、1辺の長さ
=4mmの正方形であるとして説明したが、これは
例示であり、1辺の長さd=3mm,5mm,10m
m,15mm等、現在の半導体製造装置が通常対象とし
ない種々の小口径サイズであれば、任意の寸法に対して
適用可能である。即ち、現在の半導体製造装置が通常対
象とする支持基板300,330,350の最大寸法
(直径)Dに対して、m個の薄膜タイルを一列に配列す
るためには、式(1)を満足する1辺の長さdの結晶
基板が選択可能である。
【0057】又、第1〜第4の実施の形態の説明におい
ては、ダイアモンド単結晶基板から薄膜タイルを形成す
る場合について説明したが、ダイアモンド単結晶基板の
他に、窒化ガリウム(GaN)単結晶基板、窒化アルミ
ニウム(AlN)単結晶基板、炭化珪素(SiC)単結
晶基板、窒化硼素(BN)単結晶基板などの種々の単結
晶基板層を採用可能である。又、ダイアモンド、Ga
N,AlN,SiC,BN等を成分とする混晶材料の単
結晶基板でも良い。
【0058】更に、薄膜タイル上に、ダイアモンド単結
晶層をホモエピタキシャル成長する場合について説明し
たが、窒化ガリウム(GaN)単結晶、窒化アルミニウ
ム(AlN)単結晶、炭化珪素(SiC)単結晶、窒化
硼素(BN)単結晶などの種々の単結晶基板層をダイア
モンド単結晶基板上にヘテロエピタキシャル成長させ
て、所望の半導体素子を製造することも出来る。或い
は、下地の単結晶基板をそれぞれ選んで、GaN,Al
N,SiC,BN等ホモエピタキシャル成長するように
しても良い。更に、GaN,AlN,SiC,BN等を
成分とする混晶材料の単結晶層をヘテロ/ホモエピタキ
シャル成長させても良い。
【0059】更に、上記以外の種々の支持基板とこれに
タイル状に貼り合わせる結晶基板の材料の選択と組み合
わせが可能であることは勿論である。
【0060】又、これらの種々の支持基板と結晶基板の
組み合わせにより、新しい素子構造・機能発現を追求す
ることが出来る。
【0061】この様に、本発明はここでは記載していな
い様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したが
って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許
請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる
ものである。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、小さなサイズの結晶基
板しか市場で入手出来ない特殊な材料であっても、その
材料のエピタキシャル層を形成した任意の外径サイズの
エピタキシャル基板にアップスケールし、汎用の製造工
程を適用し、半導体素子を大量生産出来る。
【0063】更に、本発明によれば、ダイアモンド等、
通常非常に高価な結晶基板をロス無く薄皮を剥ぐように
有効利用することで、基板・素子の製造コストを大幅に
低減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエピタキシャル
基板の製造方法を説明するための工程断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るエピタキシャル
基板の製造方法により製造したエピタキシャル基板を上
面からみた構造を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るエピタキシャル
基板の別のタイリングの例を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体素子(ダ
イオード)の製造方法を示す工程断面図である(その
1)。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る半導体素子(ダ
イオード)の製造方法を示す工程断面図である(その
2)。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る半導体素子(発
光/受光ダイオード)の製造方法を示す工程断面図であ
る(その1)。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る半導体素子(発
光/受光ダイオード)の製造方法を示す工程断面図であ
る(その2)。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る半導体素子(発
光/受光ダイオード)の製造方法を示す工程断面図であ
る(その3)。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る半導体素子(M
ESFET)の製造方法を示す工程断面図である(その
1)。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る半導体素子
(MESFET)の製造方法を示す工程断面図である
(その2)。
【図11】本発明の第4の実施形態に係る半導体素子
(MESFET)の製造方法を示す工程断面図である
(その3)。
【図12】本発明の第3の実施形態に係る半導体素子
(MESFET)の製造方法を示す工程断面図である
(その4)。
【符号の説明】
101,103 フォトレジスト膜 102,104 金属膜 201〜204 結晶基板(ダイアモンド結晶基板) 201a〜204a、211a〜220a,231a〜
236a,251a〜 254a 薄膜タイル 201b〜204b 母体側結晶基板 201c,202c,203c,204c イオン注入
層 300,330,350 支持基板 301,302,351 エピタキシャル成長層 311,331 第1エピ層 312、332 第2エピ層 330−1〜330−5 支持基板チップ 361〜364 活性領域 371s〜374s ソース領域(非晶質化層) 371d〜374d ドレイン領域(非晶質化層) 401〜410,421〜425, カソード電極 430,431a,431b〜435a アノード電極 451s〜454s ソース電極 451d〜454d ドレイン電極 461〜464 ショットキーゲート電極 501〜509 ダイシング溝 551〜553 素子分離溝 601〜609,661〜663 ダイシングライン 651〜653 素子分離絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐久間 尚志 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 鈴木 真理子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5F045 AA03 AB07 AC07 AC12 AC19 AD12 AF02 AF12 CA10 CA13 GH02 HA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2の主表面を有する第1の支
    持基板を用意する工程と、 前記第1の支持基板の外形線が規定する平面内に複数枚
    2次元的に配列可能な寸法を有する板状の結晶基板を、
    前記複数枚用意する工程と、 前記結晶基板のそれぞれの一方の主表面からイオン注入
    し、該一方の主表面から一定の射影飛程の深さにイオン
    注入層を形成する工程と、 前記一方の主表面が、前記第1の主表面に対向するよう
    にして、前記複数の結晶基板のそれぞれと前記第1の支
    持基板とを互いに貼り合わせる工程と、 該貼り合わせ後、前記複数の結晶基板のそれぞれを熱処
    理し、前記イオン注入層において剥離し、前記複数の結
    晶基板のそれぞれを、前記第1の主表面に接合した薄膜
    タイルと母体側結晶基板とに分離する工程と、 前記薄膜タイルの表面にエピタキシャル成長層を形成す
    る工程とを含むことを特徴とするエピタキシャル基板の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の母体側結晶基板を新たな複数
    の結晶基板として用い、該新たな複数の結晶基板のそれ
    ぞれに、新たなイオン注入層を形成する工程と、 前記新たな結晶基板のそれぞれを第2の支持基板に貼り
    合わせる工程と、 前記新たな結晶基板のそれぞれを、前記第2の支持基板
    に接合した新たな薄膜タイルと新たな母体側結晶基板と
    に分離する工程とを更に有することを特徴とする請求項
    1記載のエピタキシャル基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記イオン注入層は、水素イオン又はヘ
    リウムイオンを1×1016cm-2〜1×1019cm-2
    ドーズ量で注入して形成することを特徴とする請求項1
    又は2に記載のエピタキシャル基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記結晶基板は、ダイアモンド、窒化ガ
    リウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化
    硼素(BN)、炭化珪素(SiC)からなるグループか
    ら選ばれた材料の単結晶基板、又はダイアモンド、窒化
    ガリウム、窒化アルミニウム、窒化硼素、炭化珪素のい
    ずれかを成分として含む混晶材料のグループから選ばれ
    た混晶材料の単結晶基板であることを特徴とする請求項
    1又は3記載のエピタキシャル基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 第1及び第2の主表面を有する支持基板
    を用意する工程と、 前記支持基板の外形線が規定する平面内に複数枚2次元
    的に配列可能な寸法を有する板状の結晶基板を、前記複
    数枚用意する工程と、 前記結晶基板のそれぞれの一方の主表面からイオン注入
    し、該一方の主表面から一定の射影飛程の深さにイオン
    注入層を形成する工程と、 前記一方の主表面が、前記第1の主表面に対向するよう
    にして、前記複数の結晶基板のそれぞれと前記支持基板
    とを互いに貼り合わせる工程と、 該貼り合わせ後、前記複数の結晶基板のそれぞれを熱処
    理し、前記イオン注入層において剥離し、前記複数の結
    晶基板のそれぞれを、前記第1の主表面に接合した薄膜
    タイルと母体側結晶基板とに分離する工程と、 前記薄膜タイルの表面にエピタキシャル成長層を形成す
    る工程と、 前記複数の薄膜タイルの境界部の上部の前記エピタキシ
    ャル成長層及び前記境界部に隣接した前記薄膜タイルの
    周辺部を選択的に除去し、前記エピタキシャル成長層の
    表面から前記支持基板に到達する素子分離溝を形成する
    工程と、 該素子分離溝に素子分離絶縁膜を埋め込む工程とを含む
    ことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 支持基板と、 該支持基板の外形線の内部に収納されるように、前記支
    持基板上に互いに隣接して貼り合わされた、前記支持基
    板とは異なる材料の単結晶からなる複数枚の薄膜タイル
    と、 該複数枚の薄膜タイルのそれぞれの上部及び該複数枚の
    薄膜タイルのそれぞれの境界に設けられた溝部の内部に
    形成されたエピタキシャル成長層とを具備することを特
    徴とするエピタキシャル基板。
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