JP2003063407A - 台車等の段差越え用補助装置 - Google Patents
台車等の段差越え用補助装置Info
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- JP2003063407A JP2003063407A JP2001304209A JP2001304209A JP2003063407A JP 2003063407 A JP2003063407 A JP 2003063407A JP 2001304209 A JP2001304209 A JP 2001304209A JP 2001304209 A JP2001304209 A JP 2001304209A JP 2003063407 A JP2003063407 A JP 2003063407A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 既設の台車等にも後から取付可能な構造
で、簡易な切り替え操作で、前進方向の段差でも後退方
向の段差でも迅速且つ容易に乗り越え可能な台車台車等
の段差越え用補助装置を提供する。 【解決手段】 台車等の基台裏面の長手方向中央部に相
対向状に固着された固定フレーム4,4と、固定フレー
ム4,4の内側に位置変更可能に添設された可動フレー
ム5と、固定フレーム4,4間に差し渡された前後の支
持軸6,7を介して揺動自在に並設された前部補助輪2
および後部補助輪3とを備えて成る段差越え用補助装置
であって、前記可動フレームと両補助輪間にそれぞれコ
イルスプリング10,11を介装し、可動フレーム5を
前方または後方に移動させることにより、前部補助輪2
と後部補助輪3の進行方向を切り替え可能に構成する。
で、簡易な切り替え操作で、前進方向の段差でも後退方
向の段差でも迅速且つ容易に乗り越え可能な台車台車等
の段差越え用補助装置を提供する。 【解決手段】 台車等の基台裏面の長手方向中央部に相
対向状に固着された固定フレーム4,4と、固定フレー
ム4,4の内側に位置変更可能に添設された可動フレー
ム5と、固定フレーム4,4間に差し渡された前後の支
持軸6,7を介して揺動自在に並設された前部補助輪2
および後部補助輪3とを備えて成る段差越え用補助装置
であって、前記可動フレームと両補助輪間にそれぞれコ
イルスプリング10,11を介装し、可動フレーム5を
前方または後方に移動させることにより、前部補助輪2
と後部補助輪3の進行方向を切り替え可能に構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業運搬台車を始
めとして、ショッピングカート、車椅子、乳母車など
(以下、台車等と総称する)に利用可能で、且つ路面や
床面における階段状の高低差や障害物、溝等(これらを
段差と総称して説明する)を簡単容易に乗り越え可能な
補助装置に係るものであり、さらに詳しくは、車輪の従
来構造には全く改良を加えずに、台車等に別途の新しい
段差越え機能を付設するようにした段差越え用補助装置
に関するものである。
めとして、ショッピングカート、車椅子、乳母車など
(以下、台車等と総称する)に利用可能で、且つ路面や
床面における階段状の高低差や障害物、溝等(これらを
段差と総称して説明する)を簡単容易に乗り越え可能な
補助装置に係るものであり、さらに詳しくは、車輪の従
来構造には全く改良を加えずに、台車等に別途の新しい
段差越え機能を付設するようにした段差越え用補助装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平10−181609号公報
や特開平11−1102号公報、あるいは特開2000
−309203号公報等において、道路などの段差部分
を容易に乗り越えることができるようにした技術が多数
提案されている。
や特開平11−1102号公報、あるいは特開2000
−309203号公報等において、道路などの段差部分
を容易に乗り越えることができるようにした技術が多数
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した特開平11−
1102号公報や特開2000−309203号公報の
技術は、従来から汎用されている車輪やキャスタに代え
て、複数輪状の車輪やキャスタを使用するようになって
いるので、既設の台車等を所有している場合において
は、その台車等を廃棄するか、または車輪やキャスタを
取外して新規なものに取り替えねばならないという不具
合があった。
1102号公報や特開2000−309203号公報の
技術は、従来から汎用されている車輪やキャスタに代え
て、複数輪状の車輪やキャスタを使用するようになって
いるので、既設の台車等を所有している場合において
は、その台車等を廃棄するか、または車輪やキャスタを
取外して新規なものに取り替えねばならないという不具
合があった。
【0004】また特開平10−181609号公報のも
のは、前輪と後輪の間に中間補助輪が設けてあり、段差
に直面する度毎に段差乗り越えレバーを操作するように
なっているので、搬送作業が非常に煩雑で面倒であるば
かりでなく、迅速な搬送を行うことができないという欠
点があった。
のは、前輪と後輪の間に中間補助輪が設けてあり、段差
に直面する度毎に段差乗り越えレバーを操作するように
なっているので、搬送作業が非常に煩雑で面倒であるば
かりでなく、迅速な搬送を行うことができないという欠
点があった。
【0005】さらにいずれの技術においても、台車等を
前進させることのみを念頭に置いて開発されているの
で、段差のある場所へ後退する場合には、台車等の向き
を転換させた後に段差を乗り越えるようにするか、また
は段差を避けて迂回しながら後退しなければならず、作
業効率が非常に悪いという重大な問題点があった。
前進させることのみを念頭に置いて開発されているの
で、段差のある場所へ後退する場合には、台車等の向き
を転換させた後に段差を乗り越えるようにするか、また
は段差を避けて迂回しながら後退しなければならず、作
業効率が非常に悪いという重大な問題点があった。
【0006】そこで、広く一般的に使用されている既設
の台車等にも後から取付可能な構造とするとともに、簡
易な切り替え操作をするのみで、前進方向の段差でも後
退方向の段差でも迅速且つ容易に乗り越えることができ
るような台車等の段差越え用補助装置の開発が課題であ
った。
の台車等にも後から取付可能な構造とするとともに、簡
易な切り替え操作をするのみで、前進方向の段差でも後
退方向の段差でも迅速且つ容易に乗り越えることができ
るような台車等の段差越え用補助装置の開発が課題であ
った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下のような技術的手段を講じたものであ
る。すなわち本発明は、台車等の基台裏面の長手方向中
央部に相対向状に固着された固定フレーム4,4と、固
定フレーム4,4の内側に位置変更可能に添設された可
動フレーム5と、固定フレーム4,4間に差し渡された
支持軸6,7を介して揺動自在に並設された前部補助輪
2および後部補助輪3とを備えて成る段差越え用補助装
置であって、前記可動フレームと両補助輪間にそれぞれ
コイルスプリング10,11を介装し、可動フレーム5
を前方または後方に移動させることにより、前部補助輪
2と後部補助輪3の進行方向を切り替え可能に構成した
ものである。
決するために以下のような技術的手段を講じたものであ
る。すなわち本発明は、台車等の基台裏面の長手方向中
央部に相対向状に固着された固定フレーム4,4と、固
定フレーム4,4の内側に位置変更可能に添設された可
動フレーム5と、固定フレーム4,4間に差し渡された
支持軸6,7を介して揺動自在に並設された前部補助輪
2および後部補助輪3とを備えて成る段差越え用補助装
置であって、前記可動フレームと両補助輪間にそれぞれ
コイルスプリング10,11を介装し、可動フレーム5
を前方または後方に移動させることにより、前部補助輪
2と後部補助輪3の進行方向を切り替え可能に構成した
ものである。
【0008】また本発明における前部補助輪2と後部補
助輪3を、左右の車輪支柱21を結ぶ中心線上に取付け
るとともに、その両補助輪の接地点を、前輪22や後輪
23の接地点よりも僅かに高く構成するものである。
助輪3を、左右の車輪支柱21を結ぶ中心線上に取付け
るとともに、その両補助輪の接地点を、前輪22や後輪
23の接地点よりも僅かに高く構成するものである。
【0009】さらに本発明は、可動フレーム5の前側位
置に水平状の長孔13を形成し、その長孔13に前部補
助輪用の支持軸6を貫設するとともに、該可動フレーム
5の後側位置に大略コ字形の作用孔14を形成し、その
作用孔14に後部補助輪用の支持軸7を貫設して構成し
たものである。
置に水平状の長孔13を形成し、その長孔13に前部補
助輪用の支持軸6を貫設するとともに、該可動フレーム
5の後側位置に大略コ字形の作用孔14を形成し、その
作用孔14に後部補助輪用の支持軸7を貫設して構成し
たものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、平坦な路面や
床面上を搬送する場合は、通常の台車と同様に車輪が働
くようになっているが、前進または後退方向に段差24
がある場合は、前輪22に代って前部補助輪2が段差を
乗り越え、後輪23に代って後部補助輪3が段差を乗り
越えるように構成されている。この場合に、段差24に
接触した前部補助輪2または後部補助輪3は、段差24
に着接しながら台車等を支え、前輪22または後輪23
の到着を待つのである。そして前輪22または後輪23
が段差24上に到達した瞬間に自由となって、元位置に
復帰するような構造となっている。
床面上を搬送する場合は、通常の台車と同様に車輪が働
くようになっているが、前進または後退方向に段差24
がある場合は、前輪22に代って前部補助輪2が段差を
乗り越え、後輪23に代って後部補助輪3が段差を乗り
越えるように構成されている。この場合に、段差24に
接触した前部補助輪2または後部補助輪3は、段差24
に着接しながら台車等を支え、前輪22または後輪23
の到着を待つのである。そして前輪22または後輪23
が段差24上に到達した瞬間に自由となって、元位置に
復帰するような構造となっている。
【0011】また両補助輪が前進状態に設定されている
場合に、その進行方向を前進側から後退側に切り替える
場合は、可動フレーム5を後方に引き出すようにする
と、コイルスプリング10,11に付勢された前部補助
輪2および後部補助輪3は、支軸8が左右の車輪支柱間
の中心線を越えると同時に後退方向に反転するように構
成され、且つ両補助輪の後部側のストッパー16が基台
1の裏面に衝止するようになっているので、両補助輪は
ストッパー16の衝止と同時に回動を停止し、後退側へ
の切り替えが完了するのである。なお進行方向を後退側
から前進側に切り替える場合は、逆に可動フレーム5を
前方に押し出すようにするのである。
場合に、その進行方向を前進側から後退側に切り替える
場合は、可動フレーム5を後方に引き出すようにする
と、コイルスプリング10,11に付勢された前部補助
輪2および後部補助輪3は、支軸8が左右の車輪支柱間
の中心線を越えると同時に後退方向に反転するように構
成され、且つ両補助輪の後部側のストッパー16が基台
1の裏面に衝止するようになっているので、両補助輪は
ストッパー16の衝止と同時に回動を停止し、後退側へ
の切り替えが完了するのである。なお進行方向を後退側
から前進側に切り替える場合は、逆に可動フレーム5を
前方に押し出すようにするのである。
【0012】
【実施例】厚板状の基台1にハンドル20が取付けら
れ、前輪22と後輪23によって移送される構造の台車
に、本発明に成る段差越え用補助装置を設置する場合を
例として、一実施例を図面に基づいて詳細に説明する
が、本発明は、前部補助輪2および後部補助輪3と、細
長状に設けられた1組の固定フレーム4,4と、細長コ
字形に形成された可動フレーム5と、前部補助輪2およ
び後部補助輪3に取付けられるコイルスプリング10,
11とを主たる構成材として、それらを前後の支持軸
6,7と上下の支軸8,9を介して組み付けた構造とな
っているものである。
れ、前輪22と後輪23によって移送される構造の台車
に、本発明に成る段差越え用補助装置を設置する場合を
例として、一実施例を図面に基づいて詳細に説明する
が、本発明は、前部補助輪2および後部補助輪3と、細
長状に設けられた1組の固定フレーム4,4と、細長コ
字形に形成された可動フレーム5と、前部補助輪2およ
び後部補助輪3に取付けられるコイルスプリング10,
11とを主たる構成材として、それらを前後の支持軸
6,7と上下の支軸8,9を介して組み付けた構造とな
っているものである。
【0013】細長帯状の金属板をほぼL字状に折り曲げ
て設けた一対の固定フレーム4,4は、図1および図2
に示すように、基台1の裏面における長手方向中央部に
相対向状に固着されたものである。またその固定フレー
ム4,4の内側に添設される可動フレーム5は、細長帯
状の金属板の中央部をコ字形に折り曲げ、その折り曲げ
た部分に操作摘み12を取付けた形状のもので、図3ま
たは図4に示すように、その左右の前側位置に水平状の
長孔13を設けるとともに、その左右の後側位置には、
水平状の案内溝部14bとほぼ半円状のロック溝部14
aとにより成る大略コ字形の作用孔14が設けられてい
る。なおこの可動フレーム5には、図2に示すような固
定棒17が固着されているが、この固定棒17は可動フ
レーム5の強度を保持するために設けられたもので、必
須の構成材ではない。なおまた前記長孔13と作用孔1
4の働きについては後述する。
て設けた一対の固定フレーム4,4は、図1および図2
に示すように、基台1の裏面における長手方向中央部に
相対向状に固着されたものである。またその固定フレー
ム4,4の内側に添設される可動フレーム5は、細長帯
状の金属板の中央部をコ字形に折り曲げ、その折り曲げ
た部分に操作摘み12を取付けた形状のもので、図3ま
たは図4に示すように、その左右の前側位置に水平状の
長孔13を設けるとともに、その左右の後側位置には、
水平状の案内溝部14bとほぼ半円状のロック溝部14
aとにより成る大略コ字形の作用孔14が設けられてい
る。なおこの可動フレーム5には、図2に示すような固
定棒17が固着されているが、この固定棒17は可動フ
レーム5の強度を保持するために設けられたもので、必
須の構成材ではない。なおまた前記長孔13と作用孔1
4の働きについては後述する。
【0014】前部補助輪2および後部補助輪3は、その
外周形状が、やや大型の車輪を4分割した形状とほぼ同
一の円弧状に形成されたもので、その前側上部には、図
5に示すような板状のストッパー15が設けられ、且つ
その後側上部には、図3に示すような板状のストッパー
16が設けられている。さらにこの両補助輪の左右の側
面には、図2,図3,図5に示すように、それぞれコイ
ルスプリング10および11が取付けられているが、こ
れらのコイルスプリングは、支軸8を介して可動フレー
ム5の内側に取付けられ、且つ支軸9を介して両補助輪
のほぼ中央部に取付けられた形態となっている。なお前
部補助輪2側のコイルスプリング10は、可動フレーム
5の前後方向への移動に対応して、前部補助輪2を前後
方向に揺動させる役目を担い、また後部補助輪3側のコ
イルスプリング11は、可動フレーム5の前後方向への
移動に対応して、後部補助輪3を前後方向に揺動させる
とともに、支持軸7をロック溝部14aに嵌合させて、
可動フレーム5をロックする役目も担うものである。な
お図中における補助輪の切欠孔は、補助輪の重量を調整
するために設けられたものである。
外周形状が、やや大型の車輪を4分割した形状とほぼ同
一の円弧状に形成されたもので、その前側上部には、図
5に示すような板状のストッパー15が設けられ、且つ
その後側上部には、図3に示すような板状のストッパー
16が設けられている。さらにこの両補助輪の左右の側
面には、図2,図3,図5に示すように、それぞれコイ
ルスプリング10および11が取付けられているが、こ
れらのコイルスプリングは、支軸8を介して可動フレー
ム5の内側に取付けられ、且つ支軸9を介して両補助輪
のほぼ中央部に取付けられた形態となっている。なお前
部補助輪2側のコイルスプリング10は、可動フレーム
5の前後方向への移動に対応して、前部補助輪2を前後
方向に揺動させる役目を担い、また後部補助輪3側のコ
イルスプリング11は、可動フレーム5の前後方向への
移動に対応して、後部補助輪3を前後方向に揺動させる
とともに、支持軸7をロック溝部14aに嵌合させて、
可動フレーム5をロックする役目も担うものである。な
お図中における補助輪の切欠孔は、補助輪の重量を調整
するために設けられたものである。
【0015】以上のように形成された各構成材は、図2
に示すように、支持軸6,7を用いて1組の段差越え用
補助装置に組み立てられるものである。すなわち前側の
支持軸6は、左右前輪用の車輪支柱21を結ぶ中心線上
において、可動フレーム5の長孔13を貫設した形態で
固定フレーム4,4に差し渡されており、且つその中央
部に前部補助輪2が取付けられている。また後側の支持
軸7は、左右後輪用の車輪支柱21を結ぶ中心線上にお
いて、可動フレーム5の作用孔14を貫設した形態で固
定フレーム4,4に差し渡されており、且つその中央部
に後部補助輪3が取付けられた形態となっている。そし
てこの両補助輪は、前進するように設定される場合には
前輪や後輪よりも前方に突出するように配設され、また
後退するように設定される場合には前輪や後輪よりも後
方に突出するように配設されているのである。さらにこ
の両補助輪は、台車の通常の移送には関与せずに段差乗
り越え時にのみ稼動するように設けられたもので、その
接地点が前輪や後輪の接地点よりも僅かに高くなるよう
に設計されているのである。
に示すように、支持軸6,7を用いて1組の段差越え用
補助装置に組み立てられるものである。すなわち前側の
支持軸6は、左右前輪用の車輪支柱21を結ぶ中心線上
において、可動フレーム5の長孔13を貫設した形態で
固定フレーム4,4に差し渡されており、且つその中央
部に前部補助輪2が取付けられている。また後側の支持
軸7は、左右後輪用の車輪支柱21を結ぶ中心線上にお
いて、可動フレーム5の作用孔14を貫設した形態で固
定フレーム4,4に差し渡されており、且つその中央部
に後部補助輪3が取付けられた形態となっている。そし
てこの両補助輪は、前進するように設定される場合には
前輪や後輪よりも前方に突出するように配設され、また
後退するように設定される場合には前輪や後輪よりも後
方に突出するように配設されているのである。さらにこ
の両補助輪は、台車の通常の移送には関与せずに段差乗
り越え時にのみ稼動するように設けられたもので、その
接地点が前輪や後輪の接地点よりも僅かに高くなるよう
に設計されているのである。
【0016】次に、本発明における両補助輪の進行方向
を切り替える場合の、可動フレーム等の作用について図
3〜図5を参照しながら説明する。図3は、両補助輪が
前進方向に設定され、可動フレームが前進状態でロック
された状態を示すものである。このような状態から進行
方向を後退側に切り替える場合は、まず可動フレーム5
のロックを解除する必要があるので、操作摘み12を手
に持って上方に持ち上げるようにすると、図4(イ)の
ように作用孔14の後側のロック溝部14aで嵌合状態
にあった支持軸7は、傾斜状の可動フレーム5が水平状
となることによってロック溝部14aが上昇するので、
必然的にロック溝部14aから外れてロックが解除され
た状態となり、図4(ロ)のように、案内溝部14bの
右端部に進入した形態となるのである。
を切り替える場合の、可動フレーム等の作用について図
3〜図5を参照しながら説明する。図3は、両補助輪が
前進方向に設定され、可動フレームが前進状態でロック
された状態を示すものである。このような状態から進行
方向を後退側に切り替える場合は、まず可動フレーム5
のロックを解除する必要があるので、操作摘み12を手
に持って上方に持ち上げるようにすると、図4(イ)の
ように作用孔14の後側のロック溝部14aで嵌合状態
にあった支持軸7は、傾斜状の可動フレーム5が水平状
となることによってロック溝部14aが上昇するので、
必然的にロック溝部14aから外れてロックが解除され
た状態となり、図4(ロ)のように、案内溝部14bの
右端部に進入した形態となるのである。
【0017】続いて水平状の可動フレーム5をそのまま
後方へ引き出すようにすると、図4(ハ)のように、長
孔13と案内溝部14bが後方に向けて移動するととも
に、前部補助輪2と後部補助輪3も後退側に向けて回動
を開始する。そしてコイルスプリング10,11の上端
部に取付けた支軸8,8が、支持軸6や支軸持7の中心
線を越える(すなわち左右の車輪支柱間の中心線を越え
る)と、コイルスプリング10,11の付勢力によって
両補助輪が勢いよく後退側に反転するとともに、ストッ
パー16,16が基台1の裏面に衝止するので、両補助
輪はストッパー16の衝止と同時に回動を停止し、後退
側へ切り替わった状態となるのである。そこで操作摘み
12から手を放すと、可動フレーム5の後部が、自重と
スプリング11の働きによって傾斜状に下がるので、図
4(ニ)および図5に示すように、支持軸7が前側のロ
ック溝部14aに嵌合したロック状態となって、補助輪
の後退方向への切り替えが完了するのである。なお前部
補助輪2および後部補助輪3を前進方向に設定し直す場
合は、上記した手順と同じように操作して、可動フレー
ムを前方に向けて押し出すようにすればよい。
後方へ引き出すようにすると、図4(ハ)のように、長
孔13と案内溝部14bが後方に向けて移動するととも
に、前部補助輪2と後部補助輪3も後退側に向けて回動
を開始する。そしてコイルスプリング10,11の上端
部に取付けた支軸8,8が、支持軸6や支軸持7の中心
線を越える(すなわち左右の車輪支柱間の中心線を越え
る)と、コイルスプリング10,11の付勢力によって
両補助輪が勢いよく後退側に反転するとともに、ストッ
パー16,16が基台1の裏面に衝止するので、両補助
輪はストッパー16の衝止と同時に回動を停止し、後退
側へ切り替わった状態となるのである。そこで操作摘み
12から手を放すと、可動フレーム5の後部が、自重と
スプリング11の働きによって傾斜状に下がるので、図
4(ニ)および図5に示すように、支持軸7が前側のロ
ック溝部14aに嵌合したロック状態となって、補助輪
の後退方向への切り替えが完了するのである。なお前部
補助輪2および後部補助輪3を前進方向に設定し直す場
合は、上記した手順と同じように操作して、可動フレー
ムを前方に向けて押し出すようにすればよい。
【0018】次に、本発明に成る段差越え用補助装置に
よって段差を乗り越える方法について、図6(前進方向
に階段状の高低差を有する段差24がある場合),図7
(前進方向に凹溝状の段差24がある場合)を参照して
説明するが、各図においては、台車を支えて稼動してい
る車輪または補助輪を実線で現わし、稼動していない車
輪または補助輪を仮想線で現わしている。
よって段差を乗り越える方法について、図6(前進方向
に階段状の高低差を有する段差24がある場合),図7
(前進方向に凹溝状の段差24がある場合)を参照して
説明するが、各図においては、台車を支えて稼動してい
る車輪または補助輪を実線で現わし、稼動していない車
輪または補助輪を仮想線で現わしている。
【0019】本発明は、平坦な路面や床面上において
は、前輪22および後輪23によって台車を移送するよ
うになっており、進行方向に段差24がある場合は、前
輪22に代って前部補助輪2が段差24を乗り越え、ま
た後輪23に代って後部補助輪3が段差24を乗り越え
るように構成されたものである。そして図6(イ)のよ
うに、前部補助輪2に階段状の段差24が接触した場合
に、台車を押したまま前進を続けると、図6(ロ)のよ
うに、前部補助輪2は段差24に着接した状態で台車を
支え、且つ反時計方向に回動していき、また前輪22は
浮いた状態で段差24に近づいていくのである。さらに
前輪22が段差24上に到達すると、前輪22の接地点
が前部補助輪2の接地点よりも低く設定されているの
で、図6(ハ)のように両者の役割が瞬時に交代し、前
輪22が段差24上で台車を支え、前部補助輪2は自由
となって元位置に復帰するようになっているのである。
このように本発明においては、段差の高さが補助輪の外
周部に接触可能な高さであれば、簡単容易に乗り越える
ことができる構成となっているのである。
は、前輪22および後輪23によって台車を移送するよ
うになっており、進行方向に段差24がある場合は、前
輪22に代って前部補助輪2が段差24を乗り越え、ま
た後輪23に代って後部補助輪3が段差24を乗り越え
るように構成されたものである。そして図6(イ)のよ
うに、前部補助輪2に階段状の段差24が接触した場合
に、台車を押したまま前進を続けると、図6(ロ)のよ
うに、前部補助輪2は段差24に着接した状態で台車を
支え、且つ反時計方向に回動していき、また前輪22は
浮いた状態で段差24に近づいていくのである。さらに
前輪22が段差24上に到達すると、前輪22の接地点
が前部補助輪2の接地点よりも低く設定されているの
で、図6(ハ)のように両者の役割が瞬時に交代し、前
輪22が段差24上で台車を支え、前部補助輪2は自由
となって元位置に復帰するようになっているのである。
このように本発明においては、段差の高さが補助輪の外
周部に接触可能な高さであれば、簡単容易に乗り越える
ことができる構成となっているのである。
【0020】また前進方向に凹溝状の段差24がある場
合は、図7(イ)のように、台車は段差24の直前まで
前輪22および後輪23によって移送され、段差24を
渡る場合に、前輪22に代る前部補助輪2および後輪2
3に代る後部補助輪3が段差を渡るように構成されてい
るのである。すなわち前輪22は、図7(ロ)に示すよ
うに、浮いた状態または溝底に落ち込んだ状態で走行停
止するとともに、前部補助輪2は、溝縁部に着接される
ようになっていて、前述した図6(ロ)と同様に台車を
支えながら反時計方向に回動し、前輪22に溝を越えさ
せるような働きをするものである。なお図7(ハ)のよ
うに前輪22が凹溝を越えた後の動作は、階段状の段差
を越えた場合の動作と同様である。このように、本発明
によれば凹溝も簡易に渡ることができるので、例えば車
椅子に乗った人が、プラットホームから電車に乗り移る
場合などには、極めて効果的な働きを成すものである。
合は、図7(イ)のように、台車は段差24の直前まで
前輪22および後輪23によって移送され、段差24を
渡る場合に、前輪22に代る前部補助輪2および後輪2
3に代る後部補助輪3が段差を渡るように構成されてい
るのである。すなわち前輪22は、図7(ロ)に示すよ
うに、浮いた状態または溝底に落ち込んだ状態で走行停
止するとともに、前部補助輪2は、溝縁部に着接される
ようになっていて、前述した図6(ロ)と同様に台車を
支えながら反時計方向に回動し、前輪22に溝を越えさ
せるような働きをするものである。なお図7(ハ)のよ
うに前輪22が凹溝を越えた後の動作は、階段状の段差
を越えた場合の動作と同様である。このように、本発明
によれば凹溝も簡易に渡ることができるので、例えば車
椅子に乗った人が、プラットホームから電車に乗り移る
場合などには、極めて効果的な働きを成すものである。
【0021】
【発明の効果】本発明の台車等の段差越え用補助装置
は、路面や床面における高低差や障害物、溝等のような
段差を、車輪に代って容易に乗り越えることができると
ともに、簡単な切り替え操作によって段差越えの進路を
前方または後方に切り替えることができるという極めて
有益な効果を奏するものである。さらに本発明は、既設
の台車等に全く改良を加えずに、新規な段差乗り越え機
能を付設することができるので、資源の無駄遣いや経済
的な負担が少なく、付加価値の高い台車を実現すること
ができるばかりでなく、設置対象が台車に限定されない
ので、車椅子その他のあらゆる分野の搬送車に利用する
ことができるという多大な利点がある。また本発明品
は、段差を乗り越えるに際して、進行方向に台車を押し
続けるのみの操作で補助輪と車輪が自動的に交代し、各
自がその役目を果すように構成されているので、荷物等
の搬送作業を効率的且つ迅速に行うことができるという
特長がある。さらにまた本発明は、構造が極めて簡単で
部品点数も少ないために、維持管理や点検が容易である
という長所があるとともに、廉価な製品を大量に提供す
ることができるという特筆すべき顕著な長所がある。
は、路面や床面における高低差や障害物、溝等のような
段差を、車輪に代って容易に乗り越えることができると
ともに、簡単な切り替え操作によって段差越えの進路を
前方または後方に切り替えることができるという極めて
有益な効果を奏するものである。さらに本発明は、既設
の台車等に全く改良を加えずに、新規な段差乗り越え機
能を付設することができるので、資源の無駄遣いや経済
的な負担が少なく、付加価値の高い台車を実現すること
ができるばかりでなく、設置対象が台車に限定されない
ので、車椅子その他のあらゆる分野の搬送車に利用する
ことができるという多大な利点がある。また本発明品
は、段差を乗り越えるに際して、進行方向に台車を押し
続けるのみの操作で補助輪と車輪が自動的に交代し、各
自がその役目を果すように構成されているので、荷物等
の搬送作業を効率的且つ迅速に行うことができるという
特長がある。さらにまた本発明は、構造が極めて簡単で
部品点数も少ないために、維持管理や点検が容易である
という長所があるとともに、廉価な製品を大量に提供す
ることができるという特筆すべき顕著な長所がある。
【図1】本発明の台車等の段差越え用補助装置を示す斜
視図である。
視図である。
【図2】本発明の段差越え用補助装置を台車に取付けた
状態の底面図である。
状態の底面図である。
【図3】前進状態に設定した場合の段差越え用補助装置
を示す要部側面図である。
を示す要部側面図である。
【図4】前進から後退に切り替わる過程の作用孔と支持
軸の状態を示す説明図である。
軸の状態を示す説明図である。
【図5】後退状態に設定した場合の段差越え用補助装置
を示す要部側面図である。
を示す要部側面図である。
【図6】階段状の段差を越える過程の車輪と補助輪の動
きを示す説明図である。
きを示す説明図である。
【図7】凹溝状の段差を越える過程の車輪と補助輪の動
きを示す説明図である。
きを示す説明図である。
1・・・基台 2・・・前部補助輪
3・・・後部補助輪 4・・・固定フレー
ム 5・・・可動フレーム 6,7・・・支持軸 8,9・・・支軸 10,11・・・コ
イルスプリング 12・・・操作摘み 13・・・長孔 14・・・作用孔 14a・・・ロッ
ク溝部 14b・・・案内溝部 15,16・・・
ストッパー 21・・・車輪支柱 22・・・前輪 23・・・後輪
ム 5・・・可動フレーム 6,7・・・支持軸 8,9・・・支軸 10,11・・・コ
イルスプリング 12・・・操作摘み 13・・・長孔 14・・・作用孔 14a・・・ロッ
ク溝部 14b・・・案内溝部 15,16・・・
ストッパー 21・・・車輪支柱 22・・・前輪 23・・・後輪
Claims (3)
- 【請求項1】 台車等の基台裏面中央部に相対向状に固
着された固定フレームと、固定フレームの内側に位置変
更可能に添設された可動フレームと、固定フレーム間に
差し渡された支持軸を介して揺動自在に並設された前部
補助輪および後部補助輪とを備えて成る段差越え用補助
装置であって、前記可動フレームと両補助輪間にそれぞ
れコイルスプリングを介装し、可動フレームを前方また
は後方に移動させることにより、前部補助輪と後部補助
輪の進行方向を切り替え可能に構成したことを特徴とす
る台車等の段差越え用補助装置。 - 【請求項2】 上記した前部補助輪と後部補助輪を、左
右の車輪支柱を結ぶ中心線上に取付けるとともに、その
両補助輪の接地点を、車輪の接地点よりも僅かに高く構
成したことを特徴とする請求項1に記載の台車等の段差
越え用補助装置。 - 【請求項3】 上記した可動フレームの前側位置に水平
状の長孔を形成し、その長孔に前部補助輪用の支持軸を
貫設するとともに、該可動フレームの後側位置に大略コ
字形の作用孔を形成し、その作用孔に後部補助輪用の支
持軸を貫設して構成したことを特徴とする請求項1に記
載の台車等の段差越え用補助装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001304209A JP2003063407A (ja) | 2001-08-24 | 2001-08-24 | 台車等の段差越え用補助装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001304209A JP2003063407A (ja) | 2001-08-24 | 2001-08-24 | 台車等の段差越え用補助装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003063407A true JP2003063407A (ja) | 2003-03-05 |
Family
ID=19124161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001304209A Pending JP2003063407A (ja) | 2001-08-24 | 2001-08-24 | 台車等の段差越え用補助装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003063407A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110588742A (zh) * | 2019-10-10 | 2019-12-20 | 徐州一宁铝业科技有限公司 | 一种铝合金多功能搬运车 |
JP2020075707A (ja) * | 2018-10-16 | 2020-05-21 | テクニカルトート東京株式会社 | 手押し車及び障害物乗越機構 |
-
2001
- 2001-08-24 JP JP2001304209A patent/JP2003063407A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020075707A (ja) * | 2018-10-16 | 2020-05-21 | テクニカルトート東京株式会社 | 手押し車及び障害物乗越機構 |
JP7165992B2 (ja) | 2018-10-16 | 2022-11-07 | テクニカルトート東京株式会社 | 手押し車及び障害物乗越機構 |
CN110588742A (zh) * | 2019-10-10 | 2019-12-20 | 徐州一宁铝业科技有限公司 | 一种铝合金多功能搬运车 |
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