JP2003055851A - スパン調加工糸及びその製造方法並びに同加工糸を含む織編物 - Google Patents
スパン調加工糸及びその製造方法並びに同加工糸を含む織編物Info
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- JP2003055851A JP2003055851A JP2001244464A JP2001244464A JP2003055851A JP 2003055851 A JP2003055851 A JP 2003055851A JP 2001244464 A JP2001244464 A JP 2001244464A JP 2001244464 A JP2001244464 A JP 2001244464A JP 2003055851 A JP2003055851 A JP 2003055851A
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Abstract
斑感、フクラミ感及びコシを併せ持ち、かつ集束性に優
れたスパン調加工糸及びその製造方法並びに同加工糸を
含む織編物を提供する。 【解決手段】糸条Aを仮撚加撚域へ供給し、該糸条Aに
対して糸条Bを1重捲回させたのち、さらに糸条A及び
糸条Bの外周囲に糸条Cを1重捲回させ、次いで糸条D
を糸条A、糸条B及び糸条Cの外周囲に間歇的に3重捲
回させることにより、糸条Aを芯糸として糸条B及び糸
条Cがそれぞれ1重捲回構造を有するとともに、糸条D
が間歇的に3重捲回構造を形成して、糸条A、糸条B及
び糸条Cの外周囲に捲回されたスパン調加工糸が得られ
る。
Description
と太さ斑を併せ持つスパン調加工糸及びその製造方法並
びに同加工糸を含む織編物に関するものであり、更に詳
しくは、天然繊維で構成されたスパン糸のような自然な
斑感、フクラミ感及びコシを併せ持ち、かつ集束性に優
れたスパン調加工糸及びその製造方法並びに同加工糸を
含む織編物に関する。
糸独特の自然な斑感、フクラミ感、コシのある風合いが
あり、衣料用途の繊維素材として広く利用されている。
な生産性や品質維持、或いは特殊機能付加の容易さ等の
特徴を有しており、該化学繊維マルチフィラメントを用
いて、天然繊維で構成されるスパン糸様の加工糸が数多
く提案されている。
は、仮撚加工装置を用いて、芯糸に対して1本の鞘糸が
1重捲回構造に形成した仮撚2層構造糸が開示されてい
る。
中間配向糸で構成され、芯糸に対する鞘糸の糸足差が4
5%〜150%、鞘糸は芯糸の周りで実質的に多重巻付
構造をとることなく、一重の巻付状態で芯糸に緊締状態
で巻付き、その巻付状態は巻付の反転周期が3mm以下
で且つ、糸全体として意匠糸的な太さ斑がない仮撚2層
構造糸である。
おいて仮撚旋回中の糸条(芯糸) に極く近接して配した
鞘糸挿入ガイドを介して該芯糸に鞘糸を供給・巻付かせ
るに当って、芯糸として延伸糸を、鞘糸として中間配向
糸を用い、芯糸に対して鞘糸を45%〜150%のオー
バーフィ一ド下に供給し、鞘糸の芯糸への巻付開始点と
鞘糸の鞘糸挿入ガイドからの離脱点との直線距離を5m
m以下とし、鞘糸を芯糸の進行方向から芯糸に対して4
5°以下の角度で供給して清涼素材として有用な仮撚2
層構造糸を得ている。
によれば、芯糸に対して1本の鞘糸による1重捲回構造
を形成し、更にその周囲に1本の押糸が3重捲回構造で
形成された複合仮撚加工糸を開示している。この複合仮
撚加工糸は、従来避けられなかった三重捲回部のスラブ
効果を外観的に消失させ、その撚糸効果のみを生かすよ
うに構成されているので、撚効果のある無地調加工糸が
提供されるというものである。
63−99344号公報に開示された仮撚2層構造糸の
製造方法は、1本の糸条で構成される鞘糸の巻付密度を
如何に上げて1重に巻き付かせるかに技術的なポイント
があり、巻付開始点における条件を限定して、比較的高
いオーバーフィード量で鞘糸を供給している。そのた
め、得られる仮撚2層構造糸は、糸全体として均整
(質)で撚糸効果が高く、清涼感のある素材となり、天
然繊維から得られる紡績糸特有の自然な斑感、フクラミ
感、コシのある風合いには乏しいものであった。
開示された仮撚加工糸は、一重巻付部と三重巻付部とを
有するに関わらず、その撚糸効果のみを活かした無地調
強撚織編物を与える加工糸を提供しようとするものであ
り、糸全体としては締まった構造を呈し、また視覚的な
太さ斑が実質的に消失しており、自然な斑感、フクラミ
感のある風合いには極めて乏しいものであった。
ける問題点を解決することにあり、天然繊維で構成され
たスパン糸のような自然な斑感、フクラミ感及びコシを
併せ持ち、かつ集束性に優れたスパン調加工糸及びその
製造方法並びに同加工糸を含む織編物を提供することに
ある。
化学繊維マルチフィラメントである4本の糸条で構成さ
れたスパン調加工糸であって、糸条Aを芯糸として糸条
B及び糸条Cがそれぞれ1重捲回構造を形成し、かつ糸
条Dが、間歇的に3重捲回構造を形成しながら、糸条
A、糸条B及び糸条Cの外周囲に捲回していることを特
徴とするスパン調加工糸にある。
を芯糸として糸条B及び糸条Cがそれぞれ1重捲回構造
を形成していることが必要である。マルチフィラメント
である糸条Aが芯糸として存在していることで、本発明
のスパン調加工糸の特徴であるコシのある風合いが付与
されている。また、糸条B及び糸条Cが各々独立に1重
捲回構造を形成していることで、1本の糸条が1重捲回
している場合と比較してよりバルキーな構造を形成する
ために、従来にないフクラミ感が得られている。更に、
糸条Bの一重捲回構造と糸条Cの1重捲回構造の微妙な
位相ズレにより、本発明のスパン調加工糸の糸長方向に
自然な斑感が形成されている。
が、間歇的に3重捲回構造を形成しながら、糸条A、糸
条B及び糸条Cの外周囲に捲回していることが必要であ
る。即ち、糸条Dにより間歇的に3重捲回構造を形成し
ていることで、糸条A、糸条B及び糸条Cで形成されて
いる1重捲回構造の形態安定性が維持され、本発明のス
パン調加工糸に優れた集束性を与える。
紡績糸の諸物性を測定し、鋭意比較検討を進めた結果、
本発明のスパン調加工糸において、天然繊維で構成され
たスパン糸と同様の自然な斑感、フクラミ感及びコシを
効果的に得るためには、該加工糸のウースター斑を9%
以上20%以下、嵩高度を2.3cm3 /g以上3.0
cm3 /g以下、嵩高圧縮率を25%以上50%以下と
することが好ましい。更にウースター斑は10%以上1
5%以下、嵩高度は2.4cm3 /g以上2.8cm3
/g以下、嵩高圧縮率が30%以上40%以下であるこ
とがより好ましい。なお、これらの諸物性値を有する本
発明のスパン調加工糸は、構成する糸条の繊度や物性、
製造時の加工条件設定等を適正化することで得ることが
できる。
A、糸条B、糸条C及び糸条Dは、化学繊維マルチフィ
ラメントであればその素材は特に限定されず、製品の目
的、性状に合わせて選択すればよく、例えば、合成繊維
であるポリエステル系マルチフィラメント、ナイロン系
マルチフィラメント、アクリル系マルチフィラメント
等、半合成繊維であるアセテートマルチフィラメント、
トリアセテートマルチフィラメント等、再生繊維である
レーヨン系マルチフィラメント等の素材、或いは複数成
分で構成されるコンジュゲートマルチフィラメント、混
合紡糸マルチフィラメント等を用いることが可能であ
る。また、加工糸を構成する糸条全部が同素材であって
も、或いは各種素材を組み合わせてもよく、本発明の目
的の範囲で選択が可能である。更に、使用する糸条の繊
度、フィラメント数、断面形態、艶、染色特性について
も、目的の風合い、意匠効果及び色調効果に応じて選択
すればよい。
り効果的に得るために、ウースター斑、嵩高度及び嵩高
圧縮率等を好ましい特性値とするためには、該加工糸の
主に表面に配置され、1重捲回構造を有する糸条B及び
糸条Cの各単繊維繊度を細くすることが好ましい。例え
ば単繊維繊度が5デシテックス以下であると、ソフトで
フクラミ感が効果的に得られ、本発明の目的であるスパ
ン調の風合いが得やすくなる。
に間歇的に3重捲回構造を形成する糸条Dは、その3重
捲回構造によるスラブ意匠性を抑制するために、繊度が
細いことが好ましい。例えば、糸条A、糸条B及び糸条
Cの合計繊度に対する糸条Dの繊度の比率は0.8以下
が好ましく、0.4以下がより好ましく、0.2以下が
最も好ましい。更に、糸形態安定性をより強固にするた
めには、糸条Dは熱に対して収縮特性を有する化学繊維
マルチフィラメントがより好ましく選択され、例えば沸
水収縮率が3%以上25%以下であることが好ましく、
8%以上20%以下の化学繊維マルチフィラメントを選
択することがより好ましい。
及び押糸を過剰供給する仮撚加工において、糸条Aを仮
撚加撚域へ供給し、糸条Bを1重捲回して、さらに糸条
A及び糸条Bの外周囲に糸条Cを1重捲回させた後、引
き続いて糸条Dを、糸条A、糸条B及び糸条Cの外周囲
に間歇的に3重捲回させることを特徴とするスパン調加
工糸の製造方法にある。
糸条Aの外周囲に、2本の糸条を別々に1重捲回するこ
とが重要である。マルチフィラメントである糸条Aを芯
糸として供給することでコシのある風合いを付与し、か
つ糸条B及び糸条Cを糸条Aの外周囲に別々に1重捲回
させることで、糸条Bの1重捲回に伴う凹凸形状の形成
と相まって、更にその凹凸形状の上に糸条Cの1重捲回
が形成され、従来にないフクラミ感の付与することがで
きるとともに、糸条B及び糸条Cそれぞれの1重捲回の
微妙な位相のズレが生じて糸長方向の自然な斑感を付与
することも可能となる。
Cの外周囲に間歇的に3重捲回させることが重要であ
る。即ち、糸条A、糸条B及び糸条Cの外周囲に糸条D
により間歇的に3重捲回部を形成させることで、糸条
A、糸条B及び糸条Cで形成されている1重捲回構造の
形態安定性を維持することが可能となり、本発明のスパ
ン調加工糸全体に優れた集束性を付与することが可能と
なる。
範囲で、繊度が細い糸条を用いることが好ましく、糸条
Dによる3重捲回構造の意匠効果を抑制することで、従
来の紬調加工糸や意匠糸とは異なるスパン調加工糸を得
ることが可能となる。
おいて、マグネットテンサーで調整される糸条Aの加撚
域への給糸張力は、加工安定性を考慮して適宜設定すれ
ばよい。また、糸条Aから各ガイドへの距離は加工安定
性等を考慮して、適宜設定すればよい。
せる合糸点での合糸角度(θB)は、1重捲回構造の形
態や形成安定性を考慮すると、20度以上80度以下で
あることが好ましく、30度以上70度以下がより好ま
しい。また、糸条Aに対して糸条Cを1重捲回させる合
糸点での合糸角度(θC)は、上述の理由から、20度
以上80度以下が好ましく、30度以上70度以下がよ
り好ましい。加えて、加工安定性を考慮すると、合糸角
度θCは合糸角度θBより大きい方がより好ましい。な
お、各合糸角度θB,θCは、合糸する糸条B,C同士
の繊度比、マグネットテンサーで設定される糸条Aの加
撚域での張力、糸条Bあるいは糸条Cのオーバーフィー
ド率、仮撚数等の加工条件で適宜設定することができ
る。
ーフィード率は、構成糸の繊度や捲回状態等に留意して
適宜設定すればよいが、過剰に締まった構造にならない
ようにソフトでバルキーな1重捲回構造を形成するため
には、0%以上50%以下が好ましく、5%以上40%
以下にすることがより好ましい。
れる合糸体に対する糸条Dのオーバーフィード率は、加
工糸の形態安定性をより強固にすること等を勘案して適
宜設定すればよいが、50%以上120%以下であるこ
とが好ましく、70%以上100%以下がより好まし
い。
率、仮撚数、合糸角度等の加工条件を最適化することに
よっても、ウースター斑、嵩高度及び嵩高圧縮率等の特
性値を好ましいものとし、本発明のスパン調加工糸の特
徴をより効果的に得ることが可能となる。
を含む織編物にある。本発明のスパン調加工糸を含む織
編物は、その混率並びに織編物組織を、目的の風合いや
製品外観が得られる範囲で決定すればよく、本発明のス
パン調加工糸のみ、あるいは他繊維との組み合わせ等を
選択することができる。また、本発明のスパン調加工糸
は、必要に応じて追撚或いは他繊維の合撚を施こしても
よく、本発明の目的の範囲内であれば特に限定されな
い。更に、染色仕上げ手法、用途等、一切限定されない
が、本発明の加工糸の割合が大きいほど、その風合い、
斑感等の特徴が生かされた良好な織編物となる。
実施例により具体的に説明する。本発明のスパン調加工
糸にあっては、マルチフィラメントである糸条Aが芯糸
となるため、コシのある風合いが付与されている。ま
た、糸条B及び糸条Cが各々独立に1重捲回構造を有し
ていることによって、1本の糸条が1重捲回している場
合と比較すると、よりバルキーな構造が形成可能となる
ため、従来にないフクラミ感が得られている。更に、糸
条Bの一重捲回構造と糸条Cの1重捲回構造の微妙な位
相ズレは、本発明のスパン調加工糸の糸長方向に自然な
斑感を与える。
糸条Dが、間歇的に3重捲回構造を形成しながら、糸条
A、糸条B及び糸条Cの外周囲に捲回しているため、糸
条A、糸条B及び糸条Cで形成されている1重捲回構造
の形態安定性が維持される。
は、天然繊維で構成されたスパン糸のような自然な風合
い等を効果的に得るために、該加工糸のウースター斑が
9%以上20%以下、嵩高度が2.3cm3 /g以上
3.0cm3 /g以下、嵩高圧縮率が25%以上50%
以下としている。
装置の概略構成を示している。具体的には、4本の糸条
A〜Dが多段に配され、糸条Aはマグネットテンサー5
により張力が調整され、ガイド6を介して仮撚加撚域に
供給される。一方、糸条Bと糸条Cを、それぞれフィー
ドローラー7とフィードローラー9により糸条Aに対し
て過剰供給状態で供給し、更に糸条Dをフィードローラ
ー11により同様に過剰供給状態で供給する。
のガイド8,10,12が順次配される。糸条B及び糸
条Cの各ガイド8,10はそれぞれ糸条Aの通糸路に対
して、その侵入角度、すなわち各合糸角度θB,θCを
調整するの図示せぬ調整手段を有している。糸条Dは、
糸条A、糸条B及び糸条Cにより構成される合糸体から
一定の距離にあるガイド12を支点として、仮撚ユニッ
ト15により加撚され走行している該合糸体の糸軸方向
に対して上下にトラバース捲回しつつ、該合糸体の外周
囲に間歇的に3重捲回構造を形成する。
ーター13が配され、その更に下流側には仮撚ユニット
14、第1デリベリーローラー15、接触式の第2ヒー
ター16及び第2デリベリーローラー17が順次配され
ており、第2デリベリーローラー17を通過したスパン
調加工糸は巻き取り機18に導かれる。
により構成される合糸体に糸条Dが間歇的に3重捲回さ
れると、続いて接触式の第1ヒーター13により加熱固
定される。ここで、糸条Dによる3重捲回構造は強固に
形態固定され、仮撚ユニット15を通過後もそのままの
形態を保つが、該3重捲回構造以外の部分は仮撚ユニッ
ト15を通過後に解撚されて、仮撚方向と逆方向の撚り
形態を呈する。引き続いて、第1デリベリローラー15
と第2デリベリローラー17の間で、第2ヒーター16
により熱セット処理され、巻き取り機18で巻き取られ
る。
て、マグネットテンサー5で調整される糸条Aの加撚域
への給糸張力は、加工安定性を考慮して適宜設定すれば
よい。また、糸条Aから各ガイド6,8,10,12へ
の距離は加工安定性等を考慮して、適宜設定すればよ
い。
糸角度θBは、1重捲回構造の形態や形成安定性を考慮
すると、20度以上80度以下であることが好ましく、
30度以上70度以下がより好ましい。また、糸条Aに
対する糸条Cの合糸点における合糸角度θCは、上述の
理由から、20度以上80度以下であることが好まし
く、30度以上70度以下がより好ましく、加えて、加
工安定性を考慮すると、合糸角度θCは合糸角度θBよ
り大きい方がより好ましい。なお、各合糸角度θC及び
θBは、合糸する糸条同士の繊度比、マグネットテンサ
ー5で設定される糸条Aの加撚域での張力、糸条Bある
いは糸条Cのオーバーフィード率、仮撚数等の加工条件
で適宜設定することができる。
ーフィード率は、構成糸の繊度や捲回状態等に留意して
適宜設定すればよいが、過剰に締まった構造にならない
ようにソフトでバルキーな1重捲回構造を形成するため
に、0%以上50%以下が好ましく、5%以上40%以
下がより好ましい。
れる合糸体に対する糸条Dのオーバーフィード率は、加
工糸の形態安定性をより強固にすること等を勘案して適
宜設定すればよいが、50%以上120%以下が好まし
く、70%以上100%以下がより好ましい。
説明する。なお、本発明におけるウースター斑、嵩高度
及び嵩高圧縮率は、以下のように測定する。
(ZELLWEGER USTER社製)を用い、糸速
度8m/分で測定したノーマルイナート値を、ウースタ
ー斑とした。
0.9807×9/10(cN/デシテックス)とし、
一定速度で定容積スプールにサンプルを巻き取った後、
サンプル重量を測定し、1g当たりの体積を求めた。任
意の5サンプルの平均値を嵩高値とした。
じて測定した、任意の5サンプルの平均値とした。
製LS−6)で、糸条Aにポリエステル常圧可染マルチ
フィラメントブライト84デシテックス48フィラメン
ト、糸条B及び糸条Cにトリアセテートマルチフィラメ
ントブライト167デシテックス40フィラメント、糸
条Dとしてポリエステル高収縮マルチフィラメント33
デシテックス24フィラメント(沸水収縮率:18%)
を使用し、糸条Aに対する糸条B及び糸条Cのそれぞれ
のオーバーフィード率を25%、糸条Aに対する糸条D
のオーバーフィード率を80%、第1ヒーター13の温
度を170℃、第2ヒーター16の温度を200℃、仮
撚数を1650T/M(加撚方向Z)、加工速度を50
m/分、第1デリベリローラー15〜第2デリベリロー
ラー17間のオーバーフィード率を8%、合糸角度θB
を40度、合糸角度θCを60度として、仮撚加工を行
った。
察した結果、糸条Aを芯糸とする糸条B及び糸条Cの各
1重捲回構造が形成されており、かつ糸条Dが間歇的に
3重捲回構造を形成しながら、糸条A、糸条B及び糸条
Cの外周囲に捲回した構造を呈していた。
1.0%、嵩高度2.63cm3 /g、嵩高圧縮率3
2.2%であり、天然繊維で構成されたスパン糸のよう
な自然な斑感、フクラミ感及びコシを併せ持ち、かつ集
束性に優れたスパン調の加工糸が得られた。
竺組織)を作成し、常法の精練−染色を実施した結果、
糸形態によるスパン様の膨らみ、ソフトさに加え、構成
糸の染色特性による濃淡により、深みのあるスパン様の
外観をも得ることができた。
製LS−6)で、糸条Aにナイロン66マルチフィラメ
ント78デシテックス34フィラメント、糸条B及び糸
条Cにジアセテートマルチフィラメントブライト167
デシテックス39フィラメント、糸条Dとしてポリエス
テル高収縮マルチフィラメント33デシテックス24フ
ィラメント(沸水収縮率:18%)を使用し、糸条Aに
対する糸条B及び糸条Cのそれぞれのオーバーフィード
率を30%、糸条Aに対する糸条Dのオーバーフィード
率を100%、第1ヒーター13の温度を170℃、第
2ヒーター16の温度を200℃、仮撚数を1900T
/M(加撚方向Z)、加工速度を50m/分、第1デリ
ベリローラー15〜第2デリベリローラー17間のオー
バーフィード率を8%、合糸角度θBを35度、合糸角
度θCを50度として、仮撚加工を行った。
察した結果、糸条Aを芯糸として糸条B及び糸条Cがそ
れぞれ1重捲回構造を形成し、かつ糸条Dが、間歇的に
3重捲回構造を形成しながら、糸条A、糸条B及び糸条
Cの外周囲に捲回した構造を呈していた。
2.4%、嵩高度2.50cm3 /g、嵩高圧縮率3
0.5%であり、天然繊維で構成されたスパン糸のよう
な自然な斑感、フクラミ感及びコシを併せ持ち、かつ集
束性に優れたスパン調の加工糸が得られた。
平織物(緯打密度13本/cm、経糸密度47本/cm
(ポリエステルマルチフィラメントセミダル56デシテ
ックス24フィラメントで構成))を得、常法の精練−
染色を行った結果、自然な斑感、フクラミ感及びコシを
併せ持つ織物が得られた。
製LS−6)で、ポリエステル常圧可染マルチフィラメ
ントブライト84デシテックス48フィラメント及びト
リアセテートマルチフィラメントブライト167デシテ
ックス40フィラメントで構成された芯糸糸条群を、マ
グネットテンサーを介して仮撚加撚域に供給し、トリア
セテートマルチフィラメントブライト167デシテック
ス40フィラメントを鞘糸として該芯糸糸条群の外周囲
に1重捲回させ、引き続いてポリエステル高収縮マルチ
フィラメント33デシテックス24フィラメント(沸水
収縮率:18%)を押糸として間歇的に3重捲回を形成
させながら仮撚加工を実施した。
バーフィード率を25%、該芯糸糸条群に対する押糸の
オーバーフィード率を80%、第1ヒーター温度を17
0℃、第2ヒーター温度を200℃、仮撚数を1650
T/M(加撚方向Z)、加工速度を50m/分、第1デ
リベリローラー〜第2デリベリローラー間のオーバーフ
ィード率を8%、該芯糸糸条群と鞘糸との合糸角度を6
0度として、仮撚加工を行った。
察した結果、芯糸糸条群は撚糸形状を有しており、鞘糸
が該芯糸糸条群の外周囲を1重捲回した上に更に押糸が
間歇的に3重捲回を形成したものとなり、該加工糸の特
徴は強いコシは得られているものの、自然な斑感やフク
ラミ感に乏しく、3重捲回構造によるスラブ意匠性が目
立つために紬糸のような比較的粗野なものであった。
9.7%、嵩高度2.25cm3 /g、嵩高圧縮率3
3.3%、である。また、この加工糸を使って、実施例
1と同様の編地を作成し、常法の精練−染色を実施した
結果、スラブが目立つものであり、従来の紬糸調の編物
の範疇を超えないものであった。
記載の製造方法を用いて糸加工を行った。芯糸としてポ
リエステル常圧可染マルチフィラメントブライト84デ
シテックス48フィラメント、第1の鞘糸としてトリア
セテートマルチフィラメントブライト167デシテック
ス40フィラメント、及び第2の鞘糸としてポリエステ
ル高収縮マルチフィラメント33デシテックス24フィ
ラメント(沸水収縮率:18%)を使用し、芯糸に対し
て第1鞘糸をオーバーフィード率25%で供給し、芯糸
に対して1重で交互撚状に連続的に巻き付かせ、更にそ
の外周囲に第2鞘糸をオーバーフィード率80%で供給
して連続的に捲回させた。
ヒーター温度を200℃、仮撚数を1650T/M(加
撚方向Z)、加工速度を50m/分、第1デリベリロー
ラー〜第2デリベリローラー間のオーバーフィード率を
8%として、仮撚加工を行った。
察した結果、糸全体としては締まった構造を呈し、また
視覚的な太さ斑が実質的に消失しており、自然な斑感、
フクラミ感のある風合いには乏しいものであった。ここ
で、得られた加工糸は、ウースター斑9.4%、嵩高度
2.22cm3 /g、嵩高圧縮率26.7%、である。
また、この加工糸をつかって、実施例1と同様の編地を
作成し、常法の精練−染色を実施した結果、自然な斑
感、フクラミ感のある風合いは乏しいものであった。
性、品質維持や特殊機能付加の容易さ等の特徴を有した
化学繊維マルチフィラメントを用いて、天然繊維で構成
されたスパン糸のような自然な斑感、フクラミ感及びコ
シを併せ持ち、かつ集束性に優れたスパン調加工糸が、
高生産性で製造できるとともに、そのスパン調加工糸を
含む織編物も、常法の精練−染色を行って、自然な斑
感、フクラミ感及びコシを併せ持つ織編物であり、産業
上の貢献度が高く、その意義は極めて大きい。
表的な実施態様を示す概略構成図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 化学繊維マルチフィラメントからなる4
本の糸条A〜Dにより構成されたスパン調加工糸であっ
て、 糸条Aを芯糸として糸条B及び糸条Cがそれぞれ1重捲
回構造を有し、 糸条Dが間歇的に3重捲回構造を形成しながら、糸条
A、糸条B及び糸条Cの外周囲に捲回されてなる、こと
を特徴とするスパン調加工糸。 - 【請求項2】 ウースター斑が9%以上20%以下、嵩
高度が2.3cm3 /g以上3.0cm3 /g以下、嵩
高圧縮率が25%以上50%以下であることを特徴とす
る請求項1に記載のスパン調加工糸。 - 【請求項3】 芯糸に対して鞘糸及び押糸を過剰供給す
る仮撚加工において、 糸条Aを仮撚加撚域へ供給すること、 糸条Aに対して糸条Bを1重捲回すること、 さらに糸条A及び糸条Bの外周囲に糸条Cを1重捲回さ
せること、及び糸条Dを、糸条A、糸条B及び糸条Cの
外周囲に間歇的に3重捲回させることを含んでなること
を特徴とするスパン調加工糸の製造方法。 - 【請求項4】 糸条Aに対する糸条Bの合糸角度θB、
及び糸条Aに対する糸条Cの合糸角度θCが20度以上
80度以下であることを特徴とする請求項3に記載のス
パン調加工糸の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1又は2に記載されたスパン調加
工糸を含んでなることを特徴とする織編物。
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- 2001-08-10 JP JP2001244464A patent/JP4787431B2/ja not_active Expired - Fee Related
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