JPH0860474A - 仮撚り複合糸及びその製造方法及びそれにより織成された布 - Google Patents
仮撚り複合糸及びその製造方法及びそれにより織成された布Info
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- JPH0860474A JPH0860474A JP6194400A JP19440094A JPH0860474A JP H0860474 A JPH0860474 A JP H0860474A JP 6194400 A JP6194400 A JP 6194400A JP 19440094 A JP19440094 A JP 19440094A JP H0860474 A JPH0860474 A JP H0860474A
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 フィラメント糸とスパン糸とを仮撚りするこ
とにより、スパンライクで特殊な風合いを有する新規な
仮撚り複合糸及びその製造方法及びそれにより織成され
た布を提供すること。 【構成】 スパン糸からなる第1芯糸1aと、同第1芯
糸1aに一重に巻き付けられたフィラメント糸からなる
第2芯糸1bとにより芯糸1を構成する。そして、同芯
糸1に対して鞘糸2を一重に巻き付けて一重部Aを、三
重に巻き付けて三重部Bを形成している。
とにより、スパンライクで特殊な風合いを有する新規な
仮撚り複合糸及びその製造方法及びそれにより織成され
た布を提供すること。 【構成】 スパン糸からなる第1芯糸1aと、同第1芯
糸1aに一重に巻き付けられたフィラメント糸からなる
第2芯糸1bとにより芯糸1を構成する。そして、同芯
糸1に対して鞘糸2を一重に巻き付けて一重部Aを、三
重に巻き付けて三重部Bを形成している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、仮撚り複合糸及びその
製造方法及びそれにより織成された布に関するものであ
る。
製造方法及びそれにより織成された布に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、スパンライクな風合いを持つ仮撚
り複合糸を得るために、様々なものが提案されている。
例えば、特公昭59−29689号公報等には公知の、
少なくとも2種のフィラメント糸からなり、芯糸に対し
て鞘糸が一重に巻き付けられた一重部と、三重に巻き付
けられた三重部とが交互に形成された仮撚り複合糸が開
示されている。あるいは、特公平1−20254号公報
等には公知の長繊維糸条からなる芯糸と、少なくとも2
本の糸条からなる鞘糸とが仮撚りされた仮撚り複合糸及
びぞの製造方法が開示されているが、何れも強撚調の糸
条や比較的粗硬傾向なスラブを有するファンシーヤーン
である。
り複合糸を得るために、様々なものが提案されている。
例えば、特公昭59−29689号公報等には公知の、
少なくとも2種のフィラメント糸からなり、芯糸に対し
て鞘糸が一重に巻き付けられた一重部と、三重に巻き付
けられた三重部とが交互に形成された仮撚り複合糸が開
示されている。あるいは、特公平1−20254号公報
等には公知の長繊維糸条からなる芯糸と、少なくとも2
本の糸条からなる鞘糸とが仮撚りされた仮撚り複合糸及
びぞの製造方法が開示されているが、何れも強撚調の糸
条や比較的粗硬傾向なスラブを有するファンシーヤーン
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特公昭
59−29689号公報及び特公平1−20254号公
報等において実施例で具体化されているものは、いずれ
も使用している糸条はフィラメント糸であって、巻き形
態による疑似的な麻調の風合いを醸しだしているにすぎ
ず、風合いがソフトでふくらみを有するスパンライクな
仮撚り複合糸を得ることができなかった。
59−29689号公報及び特公平1−20254号公
報等において実施例で具体化されているものは、いずれ
も使用している糸条はフィラメント糸であって、巻き形
態による疑似的な麻調の風合いを醸しだしているにすぎ
ず、風合いがソフトでふくらみを有するスパンライクな
仮撚り複合糸を得ることができなかった。
【0004】また、本発明の仮撚り複合糸を具体化する
にあたり、本発明者が種々の製造方法を試みた結果、ス
パン糸の糸物性により特に加工時に給糸張力を微調節す
る必要があり、前記各号公報等に記載された従来の仮撚
り複合糸の製造方法ではフィラメント糸とスパン糸とを
仮撚り加工することはなかった。
にあたり、本発明者が種々の製造方法を試みた結果、ス
パン糸の糸物性により特に加工時に給糸張力を微調節す
る必要があり、前記各号公報等に記載された従来の仮撚
り複合糸の製造方法ではフィラメント糸とスパン糸とを
仮撚り加工することはなかった。
【0005】本発明は上記従来技術に存在する問題点に
着目してなされたものであってその目的は、フィラメン
ト糸とスパン糸とを複合仮撚りすることにより、スパン
糸の持つ、ソフトで膨らみと暖か味のある特性と、フィ
ラメント糸の持つ比較的ドライで強靱な特性を複合させ
た特殊な風合いを有する、新規な仮撚り複合糸及びその
製造方法及びそれにより織成された布を提供することに
ある。
着目してなされたものであってその目的は、フィラメン
ト糸とスパン糸とを複合仮撚りすることにより、スパン
糸の持つ、ソフトで膨らみと暖か味のある特性と、フィ
ラメント糸の持つ比較的ドライで強靱な特性を複合させ
た特殊な風合いを有する、新規な仮撚り複合糸及びその
製造方法及びそれにより織成された布を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、少なくとも2本のフィラメン
ト糸と、少なくとも1本のスパン糸とを仮撚りして得ら
れる仮撚り複合糸であって、芯糸となる糸条に対して鞘
糸となる糸条が一方向に一重に撚られた一重部と、三重
に撚られた三重部とを有している仮撚り複合糸である。
に、請求項1の発明では、少なくとも2本のフィラメン
ト糸と、少なくとも1本のスパン糸とを仮撚りして得ら
れる仮撚り複合糸であって、芯糸となる糸条に対して鞘
糸となる糸条が一方向に一重に撚られた一重部と、三重
に撚られた三重部とを有している仮撚り複合糸である。
【0007】請求項2の発明では、前記一重部は芯糸に
対して鞘糸が200〜1200T/Mの範囲で撚られて
いる。請求項3の発明では、前記芯糸となるのは少なく
とも1本のスパン糸と、1本のフィラメント糸である。
対して鞘糸が200〜1200T/Mの範囲で撚られて
いる。請求項3の発明では、前記芯糸となるのは少なく
とも1本のスパン糸と、1本のフィラメント糸である。
【0008】請求項4の発明では、前記芯糸となるの
は、少なくとも1本のスパン糸と1本のフィラメント糸
が一方向に一重に巻き付いたものである。請求項5の発
明では、前記三重部の長さが0.5〜6.0cmであ
る。
は、少なくとも1本のスパン糸と1本のフィラメント糸
が一方向に一重に巻き付いたものである。請求項5の発
明では、前記三重部の長さが0.5〜6.0cmであ
る。
【0009】請求項6の発明では、前記三重部の長さが
複合糸の全長に対して5〜30%を占め、かつ同三重部
の個数が5個/M以上である。請求項7の発明では、少
なくとも2本のフィラメント糸と、少なくとも1本のス
パン糸とを仮撚りする工程において、芯糸となる糸条に
対して鞘糸となる糸条を少なくとも35%オーバーフィ
ードさせて給糸し、かつスパン糸の給糸張力をフィラメ
ント糸の給糸張力に対して±0.1〜1.5%の範囲内
とし、芯糸となる糸条の加撚域で芯糸の糸条走行方向線
から少なくとも30mm離れた位置に鞘糸の給糸ガイド
を配置した仮撚り複合糸の製造方法である。
複合糸の全長に対して5〜30%を占め、かつ同三重部
の個数が5個/M以上である。請求項7の発明では、少
なくとも2本のフィラメント糸と、少なくとも1本のス
パン糸とを仮撚りする工程において、芯糸となる糸条に
対して鞘糸となる糸条を少なくとも35%オーバーフィ
ードさせて給糸し、かつスパン糸の給糸張力をフィラメ
ント糸の給糸張力に対して±0.1〜1.5%の範囲内
とし、芯糸となる糸条の加撚域で芯糸の糸条走行方向線
から少なくとも30mm離れた位置に鞘糸の給糸ガイド
を配置した仮撚り複合糸の製造方法である。
【0010】請求項8の発明では、請求項1〜6の仮撚
り複合糸により織成された布である。
り複合糸により織成された布である。
【0011】
【作用】上記構成の請求項1の発明によれば、スパン糸
とフィラメント糸の風合いを共有する新規な仮撚り複合
糸となる。
とフィラメント糸の風合いを共有する新規な仮撚り複合
糸となる。
【0012】請求項2の発明によれば、一部に実撚りを
有する比較的ソフトな仮撚り複合糸となる。請求項3の
発明によれば、スパン糸にフィラメント糸が絡み付いた
カバーリング効果がある。
有する比較的ソフトな仮撚り複合糸となる。請求項3の
発明によれば、スパン糸にフィラメント糸が絡み付いた
カバーリング効果がある。
【0013】請求項4の発明によれば、複雑な巻き付け
形態により今までにない特殊な風合いを醸しだすことが
できる。請求項5の発明によれば、三重部は強撚調とな
る。
形態により今までにない特殊な風合いを醸しだすことが
できる。請求項5の発明によれば、三重部は強撚調とな
る。
【0014】請求項6の発明によれば、強撚調でありな
がらボリューム感のある仮撚り複合糸となる。請求項7
の発明によれば、スパン糸とフィラメント糸とを仮撚り
加工した仮撚り複合糸を製造することができる。
がらボリューム感のある仮撚り複合糸となる。請求項7
の発明によれば、スパン糸とフィラメント糸とを仮撚り
加工した仮撚り複合糸を製造することができる。
【0015】請求項8の発明によれば、特殊な風合いを
有する新規な布となる。
有する新規な布となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1及
び図3に従って詳細に説明する。図1(a)は本実施例
で得られる仮撚り複合糸の拡大図であり、図1(b)は
この仮撚り複合糸の一重部と三重部を模式的に示した図
である。Aは芯糸1に対して鞘糸2が一重に巻き付けら
れた一重部を、Bは芯糸1に対して鞘糸2が三重に巻き
付けられた三重部をそれぞれ示す。そして、この一重部
Aと三重部Bとが交互に形成されている。
び図3に従って詳細に説明する。図1(a)は本実施例
で得られる仮撚り複合糸の拡大図であり、図1(b)は
この仮撚り複合糸の一重部と三重部を模式的に示した図
である。Aは芯糸1に対して鞘糸2が一重に巻き付けら
れた一重部を、Bは芯糸1に対して鞘糸2が三重に巻き
付けられた三重部をそれぞれ示す。そして、この一重部
Aと三重部Bとが交互に形成されている。
【0017】本実施例において前記芯糸1は、スパン糸
である第1芯糸1aに対してフィラメント糸である第2
芯糸1bが一方向に一重に巻き付いて形成されている。
そして、この芯糸1に対して鞘糸2が一重に巻き付いて
一重部Aを形成し、三重に巻き付いて三重部Bが形成さ
れている。
である第1芯糸1aに対してフィラメント糸である第2
芯糸1bが一方向に一重に巻き付いて形成されている。
そして、この芯糸1に対して鞘糸2が一重に巻き付いて
一重部Aを形成し、三重に巻き付いて三重部Bが形成さ
れている。
【0018】上記仮撚り複合糸の一重部Aにおいて、芯
糸1に対して鞘糸2が200〜1200T/Mの範囲で
巻き付いている。この範囲は400〜1000T/Mが
望ましい。さらに、600〜800T/Mの範囲が理想
的である。
糸1に対して鞘糸2が200〜1200T/Mの範囲で
巻き付いている。この範囲は400〜1000T/Mが
望ましい。さらに、600〜800T/Mの範囲が理想
的である。
【0019】さらに、三重部Bは0.5〜6.0cmの
長さを有する。この範囲は1.5〜4.5cmが望まし
い。さらに、2.5〜3.5cmの範囲が理想的であ
る。しかも、本仮撚り複合糸の糸条の全長に対する三重
部Bの長さの占める割合は5〜30%であり、かつ同三
重部Bの個数は5個/M以上である。この範囲は10〜
25%が望ましい。さらに、15〜20%の範囲が理想
的である。
長さを有する。この範囲は1.5〜4.5cmが望まし
い。さらに、2.5〜3.5cmの範囲が理想的であ
る。しかも、本仮撚り複合糸の糸条の全長に対する三重
部Bの長さの占める割合は5〜30%であり、かつ同三
重部Bの個数は5個/M以上である。この範囲は10〜
25%が望ましい。さらに、15〜20%の範囲が理想
的である。
【0020】上記構成の仮撚り複合糸においては、第1
芯糸1aとしてスパン糸を使用している。このため、フ
ィラメント糸だけで構成された従来の仮撚り複合糸に比
べ、スパンの風合いを醸しだすことができるのはもちろ
んのこと、所々に鞘糸2のピッチ間からスパン糸が表出
した特殊な風合いを有する新規な仮撚り複合糸となる。
芯糸1aとしてスパン糸を使用している。このため、フ
ィラメント糸だけで構成された従来の仮撚り複合糸に比
べ、スパンの風合いを醸しだすことができるのはもちろ
んのこと、所々に鞘糸2のピッチ間からスパン糸が表出
した特殊な風合いを有する新規な仮撚り複合糸となる。
【0021】また、第2芯糸1b及び鞘糸2にフィラメ
ント糸を使用している。このため、スパン糸(1a)を
使用することによる、耐久性不足及び糸条の取り扱いの
悪さをカバーし、複数本のスパン糸とフィラメント加工
糸とを合撚するのに比べ、原料コストを低く抑えて安価
に製造でき、耐久性のあるスパンライクで新規な仮撚り
複合糸となる。
ント糸を使用している。このため、スパン糸(1a)を
使用することによる、耐久性不足及び糸条の取り扱いの
悪さをカバーし、複数本のスパン糸とフィラメント加工
糸とを合撚するのに比べ、原料コストを低く抑えて安価
に製造でき、耐久性のあるスパンライクで新規な仮撚り
複合糸となる。
【0022】さらに、上記各糸条1a、1b、2にそれ
ぞれ異色の糸条を使用した場合には、上記効果に加え
て、一重部A及び三重部Bの巻き付き形態及び第1芯糸
1aと第2芯糸1b及び鞘糸2との太さの違い等により
ランダムな模様を有した仮撚り複合糸となる。
ぞれ異色の糸条を使用した場合には、上記効果に加え
て、一重部A及び三重部Bの巻き付き形態及び第1芯糸
1aと第2芯糸1b及び鞘糸2との太さの違い等により
ランダムな模様を有した仮撚り複合糸となる。
【0023】また、この仮撚り複合糸により織成された
布地はスパン糸(1a)が混在することも相まって、従
来にはなかった所々に毛羽立ち感のあるランダムな模様
の新規な織物となる。
布地はスパン糸(1a)が混在することも相まって、従
来にはなかった所々に毛羽立ち感のあるランダムな模様
の新規な織物となる。
【0024】次に、本実施例の仮撚り複合糸をツイスト
ピン方式により製造する方法について説明する。図3に
示すように、第1芯糸1a及び第2芯糸1bはそれぞれ
フィードローラ10、11を経て加撚区域Kに並行して
供給される。第2芯糸1bは第1芯糸1aの上流より供
給されている。この第1及び第2芯糸1a、1bの給糸
速度は近似である。これら芯糸1の糸速度は100m/
min以下が望ましい。また、スパン糸である第1芯糸
1aの給糸張力はフィラメント糸である第2芯糸1bの
給糸張力に対して±0.1〜1.5%の範囲内である。
ピン方式により製造する方法について説明する。図3に
示すように、第1芯糸1a及び第2芯糸1bはそれぞれ
フィードローラ10、11を経て加撚区域Kに並行して
供給される。第2芯糸1bは第1芯糸1aの上流より供
給されている。この第1及び第2芯糸1a、1bの給糸
速度は近似である。これら芯糸1の糸速度は100m/
min以下が望ましい。また、スパン糸である第1芯糸
1aの給糸張力はフィラメント糸である第2芯糸1bの
給糸張力に対して±0.1〜1.5%の範囲内である。
【0025】鞘糸2は鞘糸用フィードローラ12によっ
て芯糸1よりオーバーフィードされながら鞘糸給糸ガイ
ド13を介して供給され、加撚区域Kで前記芯糸1と合
流される。なお、芯糸1の加撚区域Kにおいて同芯糸1
の糸条走行方向線から少なくとも30mm離れた位置に
前記鞘糸給糸ガイド13が配置されている。また、鞘糸
2の芯糸1に対するオーバーフィード率は35%以上で
ある。
て芯糸1よりオーバーフィードされながら鞘糸給糸ガイ
ド13を介して供給され、加撚区域Kで前記芯糸1と合
流される。なお、芯糸1の加撚区域Kにおいて同芯糸1
の糸条走行方向線から少なくとも30mm離れた位置に
前記鞘糸給糸ガイド13が配置されている。また、鞘糸
2の芯糸1に対するオーバーフィード率は35%以上で
ある。
【0026】加撚区域Kで合流された芯糸1及び鞘糸2
は、仮撚り熱固定ヒーター14、仮撚りスピンナー15
を通過して、第1ローラー16、再熱処理用ヒーター1
7及び第2ローラー18を経てドラム19上でチーズ2
0として巻き取られる。
は、仮撚り熱固定ヒーター14、仮撚りスピンナー15
を通過して、第1ローラー16、再熱処理用ヒーター1
7及び第2ローラー18を経てドラム19上でチーズ2
0として巻き取られる。
【0027】次に、図3に示す装置を用いて以下の加工
条件で仮撚り加工を行った。 第1芯糸:ポリエステルスパン糸40/1 第2芯糸:ポリエステル150デニール48フィラメン
ト 鞘糸:ポリエステル30デニール12フィラメント 仮撚りスピンナー回転数:15万rpm 仮撚り数:1550T/M 熱固定ヒーター温度:215℃ 再熱処理ヒーター温度:200℃ 芯糸に対する鞘糸のオーバーフィード率:60% 芯糸と鞘糸給糸ガイドとの垂直距離:11.5cm このようにして得られた仮撚り複合糸は第1芯糸1aと
してスパン糸が使用されているため、スパンの風合いを
有することはもちろんのこと、フィラメント糸だけで構
成された仮撚り複合糸に比べて、風合いが軟らかい上、
糸条に腰あり、鞘糸2のピッチ間からスパン糸が表出し
た、特殊な風合い及び感触を有した新規な仮撚り複合糸
となる。
条件で仮撚り加工を行った。 第1芯糸:ポリエステルスパン糸40/1 第2芯糸:ポリエステル150デニール48フィラメン
ト 鞘糸:ポリエステル30デニール12フィラメント 仮撚りスピンナー回転数:15万rpm 仮撚り数:1550T/M 熱固定ヒーター温度:215℃ 再熱処理ヒーター温度:200℃ 芯糸に対する鞘糸のオーバーフィード率:60% 芯糸と鞘糸給糸ガイドとの垂直距離:11.5cm このようにして得られた仮撚り複合糸は第1芯糸1aと
してスパン糸が使用されているため、スパンの風合いを
有することはもちろんのこと、フィラメント糸だけで構
成された仮撚り複合糸に比べて、風合いが軟らかい上、
糸条に腰あり、鞘糸2のピッチ間からスパン糸が表出し
た、特殊な風合い及び感触を有した新規な仮撚り複合糸
となる。
【0028】また、第2芯糸1b及び鞘糸2にフィラメ
ント糸を使用しているため、フィラメント糸のみによる
仮撚り複合糸に比べて、安価に製造でき、耐久性のある
仮撚り複合糸となる。そのうえ、フィラメント糸が第1
芯糸1aとしてのスパン糸を補強するカバーリング効果
がある。このため、糸条の耐久性が確保でき、本仮撚り
複合糸を使用して布を織成する場合等に糸条の取り扱い
が容易になる。
ント糸を使用しているため、フィラメント糸のみによる
仮撚り複合糸に比べて、安価に製造でき、耐久性のある
仮撚り複合糸となる。そのうえ、フィラメント糸が第1
芯糸1aとしてのスパン糸を補強するカバーリング効果
がある。このため、糸条の耐久性が確保でき、本仮撚り
複合糸を使用して布を織成する場合等に糸条の取り扱い
が容易になる。
【0029】しかも、この製造方法においては、スパン
糸である第1芯糸1aの給糸張力をフィラメント糸であ
る第2芯糸1bの給糸張力に対して±0.1〜1.5%
の範囲内としている。このため、スパン糸の糸物性によ
り従来の仮撚り複合糸の製造方法では不可能であったフ
ィラメント糸とスパン糸の仮撚り複合糸を、本実施例に
おいては具体化して製造することができる。
糸である第1芯糸1aの給糸張力をフィラメント糸であ
る第2芯糸1bの給糸張力に対して±0.1〜1.5%
の範囲内としている。このため、スパン糸の糸物性によ
り従来の仮撚り複合糸の製造方法では不可能であったフ
ィラメント糸とスパン糸の仮撚り複合糸を、本実施例に
おいては具体化して製造することができる。
【0030】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で以下の
ような態様で実施できる。 (1)上記実施例において、図2に示すように第1芯糸
1aのスパン糸を太くすること。このようにすれば、糸
条全体に対してスパン糸(1a)の割合が高くなり、あ
たかもスパン糸のみで仮撚りされた複合糸であるかのよ
うな風合いを醸し出すことができる。 (2)上記実施例において、仮撚り複合糸の加工方法は
仮撚りスピンナーの回転によるツイストピン方式であっ
たが、これに限定されるものではなく、摩擦仮撚方式で
も実施できる。この方式を採用すれば、糸速度を高速化
することができ、製造コストを低く抑えることができ
る。
のではなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で以下の
ような態様で実施できる。 (1)上記実施例において、図2に示すように第1芯糸
1aのスパン糸を太くすること。このようにすれば、糸
条全体に対してスパン糸(1a)の割合が高くなり、あ
たかもスパン糸のみで仮撚りされた複合糸であるかのよ
うな風合いを醸し出すことができる。 (2)上記実施例において、仮撚り複合糸の加工方法は
仮撚りスピンナーの回転によるツイストピン方式であっ
たが、これに限定されるものではなく、摩擦仮撚方式で
も実施できる。この方式を採用すれば、糸速度を高速化
することができ、製造コストを低く抑えることができ
る。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、スパンの風合いを有する新規な仮撚り複合糸と
なる。
よれば、スパンの風合いを有する新規な仮撚り複合糸と
なる。
【0032】請求項2の発明によれば、強撚調で、ソフ
トな風合いの仮撚り複合糸となる。請求項3の発明によ
れば、スパン糸にフィラメント糸が絡み付いたカバーリ
ング効果がある。
トな風合いの仮撚り複合糸となる。請求項3の発明によ
れば、スパン糸にフィラメント糸が絡み付いたカバーリ
ング効果がある。
【0033】請求項4の発明によれば、複雑な巻き付け
形態により天然繊維の風合いを醸しだすことができる。
請求項5の発明によれば、三重部は強撚調となる。
形態により天然繊維の風合いを醸しだすことができる。
請求項5の発明によれば、三重部は強撚調となる。
【0034】請求項6の発明によれば、強撚調でありな
がらボリューム感のある仮撚り複合糸となる。しかも、
スパン糸の割合を上げる事により、スパン糸の比率が高
くなり、あたかもスパン糸のみで仮撚り加工されたかの
ような仮撚り複合糸を得ることができる。
がらボリューム感のある仮撚り複合糸となる。しかも、
スパン糸の割合を上げる事により、スパン糸の比率が高
くなり、あたかもスパン糸のみで仮撚り加工されたかの
ような仮撚り複合糸を得ることができる。
【0035】請求項7の発明によれば、スパン糸とフィ
ラメント糸とを仮撚り加工した仮撚り複合糸を製造する
ことができる。請求項8の発明によれば、特殊な風合い
を有する新規な布を得ることができる。
ラメント糸とを仮撚り加工した仮撚り複合糸を製造する
ことができる。請求項8の発明によれば、特殊な風合い
を有する新規な布を得ることができる。
【図1】 (a)は本発明の仮撚り複合糸を具体化した
一実施例を示す拡大部分図である。(b)は一重部と三
重部を模式的に示す図である。
一実施例を示す拡大部分図である。(b)は一重部と三
重部を模式的に示す図である。
【図2】 (a)は本発明の仮撚り複合糸の別例を示す
図であって、スパン糸の比率大の糸を具体化した拡大部
分図である。(b)は一重部と三重部を模式的に示す図
である。
図であって、スパン糸の比率大の糸を具体化した拡大部
分図である。(b)は一重部と三重部を模式的に示す図
である。
【図3】 本実施例の仮撚り複合糸を製造するための製
造装置を示す模式図である。
造装置を示す模式図である。
1…芯糸、1a…第1芯糸、1b…第2芯糸、2…鞘
糸、A…一重部、B…三重部。
糸、A…一重部、B…三重部。
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくとも2本のフィラメント糸と、少
なくとも1本のスパン糸とを仮撚りして得られる仮撚り
複合糸であって、芯糸となる糸条に対して鞘糸となる糸
条が一方向に一重に撚られた一重部と、三重に撚られた
三重部とを有している仮撚り複合糸。 - 【請求項2】 前記一重部は芯糸に対して鞘糸が200
〜1200T/Mの範囲で撚られている請求項1に記載
の仮撚り複合糸。 - 【請求項3】 前記芯糸となるのは少なくとも1本のス
パン糸と、1本のフィラメント糸である請求項1又は請
求項2に記載の仮撚り複合糸。 - 【請求項4】 前記芯糸となるのは、少なくとも1本の
スパン糸と1本のフィラメント糸が一方向に一重に巻き
付いたものである請求項1又は2に記載の仮撚り複合
糸。 - 【請求項5】 前記三重部の長さは0.5〜6.0cm
である請求項1〜3のいずれかに記載の仮撚り複合糸。 - 【請求項6】 前記三重部の長さが複合糸の全長に対し
て5〜30%を占め、かつ同三重部の個数が5個/M以
上である請求項1〜5のいずれかに記載の仮撚り複合
糸。 - 【請求項7】 少なくとも2本のフィラメント糸と、少
なくとも1本のスパン糸とを仮撚りする工程において、
芯糸となる糸条に対して鞘糸となる糸条を少なくとも3
5%オーバーフィードさせて給糸し、かつスパン糸の給
糸張力をフィラメント糸の給糸張力に対して±0.1〜
1.5%の範囲内とし、芯糸となる糸条の加撚域で芯糸
の糸条走行方向線から少なくとも30mm離れた位置に
鞘糸の給糸ガイドを配置した仮撚り複合糸の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1〜6の仮撚り複合糸により織成
された布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6194400A JPH0860474A (ja) | 1994-08-18 | 1994-08-18 | 仮撚り複合糸及びその製造方法及びそれにより織成された布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6194400A JPH0860474A (ja) | 1994-08-18 | 1994-08-18 | 仮撚り複合糸及びその製造方法及びそれにより織成された布 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0860474A true JPH0860474A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16323975
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6194400A Pending JPH0860474A (ja) | 1994-08-18 | 1994-08-18 | 仮撚り複合糸及びその製造方法及びそれにより織成された布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0860474A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003055851A (ja) * | 2001-08-10 | 2003-02-26 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | スパン調加工糸及びその製造方法並びに同加工糸を含む織編物 |
EP1394297A1 (en) * | 2001-04-24 | 2004-03-03 | Morikawa Nenshi Kabushiki Kaisha | Composite twisting and production method therefor, and woven fabric and knitted fabric using the composite twisting |
EP3147395A1 (en) * | 2015-09-25 | 2017-03-29 | Welspun India Limited | Chambray fabric, bedding articles, and related manufacturing methods |
-
1994
- 1994-08-18 JP JP6194400A patent/JPH0860474A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1394297A1 (en) * | 2001-04-24 | 2004-03-03 | Morikawa Nenshi Kabushiki Kaisha | Composite twisting and production method therefor, and woven fabric and knitted fabric using the composite twisting |
EP1394297A4 (en) * | 2001-04-24 | 2005-03-23 | Morikawa Nenshi Kabushiki Kais | COMPOSITE TORSION AND CORRESPONDING PRODUCTION PROCESS, WOVEN FABRIC, AND KNIT FABRIC USING COMPOSITE TORSION |
JP2003055851A (ja) * | 2001-08-10 | 2003-02-26 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | スパン調加工糸及びその製造方法並びに同加工糸を含む織編物 |
EP3147395A1 (en) * | 2015-09-25 | 2017-03-29 | Welspun India Limited | Chambray fabric, bedding articles, and related manufacturing methods |
WO2017051396A1 (en) * | 2015-09-25 | 2017-03-30 | Welspun India Limited | Chambray fabric, bedding articles, and related manufacturing methods |
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