JPH10259536A - 仮撚り複合糸及びその製造方法並びにそれを使用した織編地 - Google Patents

仮撚り複合糸及びその製造方法並びにそれを使用した織編地

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JPH10259536A
JPH10259536A JP9063291A JP6329197A JPH10259536A JP H10259536 A JPH10259536 A JP H10259536A JP 9063291 A JP9063291 A JP 9063291A JP 6329197 A JP6329197 A JP 6329197A JP H10259536 A JPH10259536 A JP H10259536A
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JP
Japan
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yarn
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sheath
core
woven
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JP9063291A
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Kunio Chino
國夫 知野
Shigeyoshi Oya
重良 大矢
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KAWABOU TEXTURED KK
Original Assignee
KAWABOU TEXTURED KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボリューム感に富みソフトで新規な仮撚り複
合糸を提供すること。 【解決手段】 一重部Aは芯糸11に対して鞘糸12が
一重に巻き付いてなり、三重部Bは芯糸11に対して鞘
糸12が三重に巻き付いてなる。同一重部Aと三重部B
は、糸条の走行方向交互に複数が形成されてなる。芯糸
11は第1の糸11a及び第2の糸11bからなり、同
第2の糸11bは、一重部Aにおいて鞘糸12の各巻き
付きピッチ間から突出されて多数のループRを形成して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の糸が仮撚り
加工されてなる仮撚り複合糸及びその製造方法並びにそ
れを使用した織編地に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】この種
の仮撚り複合糸として、例えば、特公昭59−2968
9号公報に開示されたものが存在する。同公報の仮撚り
複合糸は、芯糸に対して鞘糸が一重に巻き付いた一重部
と、三重に巻き付いた三重部とが交互に形成され、強撚
調で清涼感が強く、春夏物衣類用の素材には適してい
る。しかし、同仮撚り複合糸はボリューム感に欠け、秋
冬物衣類用の素材としては不適であった。
【0003】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものであって、その目的は、ボリュ
ーム感に富みソフトで新規な仮撚り複合糸及びその製造
方法並びにそれを使用した織編地を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、少なくとも3本の糸条を仮撚り
して得られる仮撚り複合糸であって、第1の糸及び第2
の糸からなる芯糸に対して鞘糸が三重に巻き付いた三重
部と、芯糸に対して鞘糸が一重に巻き付いた一重部とを
備え、同一重部において鞘糸の巻き付きピッチ間から、
第2の糸が突出してループを形成した仮撚り複合糸であ
る。
【0005】請求項2の発明では、第1の糸に高収縮糸
を使用し、第2の糸に低収縮糸を使用し、芯糸となる第
1の糸及び第2の糸と鞘糸となる糸条とを仮撚り加工す
ることで、芯糸に対して鞘糸が三重に巻き付いた三重部
と、芯糸に対して鞘糸が一重に巻き付いた一重部とを形
成し、仮撚り解撚後には糸条に熱固定処理を施さない仮
撚り工程と、同仮撚り工程で得られた糸条に沸水処理等
の加熱処理を施すことで一重部において鞘糸の巻き付き
ピッチ間から、第2の糸を突出させてループを形成する
ループ形成工程とからなる仮撚り複合糸の製造方法であ
る。
【0006】請求項3の発明では、前記鞘糸に第1の糸
及び第2の糸より細い糸条を使用したものである。請求
項4の発明では、請求項1に記載の仮撚り複合糸を使用
してなる織編地である。
【0007】(作用)上記構成の請求項1の発明におい
ては、芯糸を構成する第2の糸が、一重部において鞘糸
の巻き付きピッチ間から突出してループを形成してい
る。従って、ボリューム感に富んだ仮撚り複合糸とな
る。また、請求項4の発明においては、同仮撚り複合糸
を使用して織編地が形成され、同織編地はボリューム感
に富んだものとなる。
【0008】請求項2の発明においては、仮撚り工程に
おいて、仮撚り解撚後には糸条に熱固定処理を施さな
い。従って、第1の糸の収縮性が大きく低下されること
はない。そして、ループ形成工程において、仮撚り工程
で得られた糸条に沸水処理等の加熱処理を施すことで、
特に、一重部において第1の糸が第2の糸と比較して大
きく収縮され、同一重部の全長が短くなる。しかし、低
収縮糸である第2の糸は殆ど収縮されず、一重部の全長
が短くなった分だけ長さに遊びが生じ、それが鞘糸の巻
き付きピッチ間から突出してループを形成することとな
る。
【0009】請求項3の発明においては、鞘糸に第1の
糸及び第2の糸より細い糸条を使用することで、同鞘糸
の芯糸に対する巻き付きが強固となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態について説明する。図1(a)は、本実施形態の仮
撚り複合糸を模式的に示した図である。同仮撚り複合糸
は、芯糸11に対して鞘糸12が一重に巻き付いた一重
部Aと、三重に巻き付いた三重部Bとが、糸条の走行方
向交互に形成されてなる。芯糸11は第1の糸11a及
び第2の糸11bからなり、特に、同第2の糸11b
は、一重部Aにおいて鞘糸12の各巻き付きピッチ間か
ら突出されて多数のループRを形成している。同ループ
Rは、糸条周り360°のいずれかの方向へランダムに
突出されている。
【0011】次に、本実施形態の仮撚り複合糸の製造方
法について説明する。 (仮撚り工程)図2に示すように、第1の糸11aは高
収縮糸であって、例えば、20%以上の沸水収縮率を有
する。同第1の糸11aは、フィードローラ21を経て
加撚区域Xに供給される。本実施形態においては、フィ
ードローラ21の上流側に延伸ローラ22及び延伸ピン
23を配置し、未延伸又は半延伸のフィラメント糸より
なる第1の糸11aをセミドローすることで高収縮糸と
している。第2の糸11bは第1の糸11aより収縮率
が低い低収縮糸であって、例えば、3%以下の沸水収縮
率を有する。同第2の糸11bは、フィードローラ21
を経て加撚区域Xに供給され、同フィードローラ21以
降は第1の糸11aと並行される。同第2の糸11bと
しては、スパン糸や完全に延伸されたフィラメント糸等
が用いられる。
【0012】鞘糸12は完全に延伸されたフィラメント
糸よりなり、第1の糸11a及び第2の糸11bより細
いものが使用されている。なお、前述した第1の糸11
a、第2の糸11b或いは鞘糸12に用いられるフィラ
メント糸としては、ポリエステル糸、レーヨン糸、アセ
テート糸、或いはこれらのスパン糸等が挙げられる。
【0013】前記鞘糸12は、フィードローラ25によ
って芯糸11より少なくとも30%オーバーフィードさ
れながら給糸ガイド26を介して加撚区域Xに供給さ
れ、芯糸11と合流される。給糸ガイド26は、加撚区
域Xにおける芯糸11の糸条走行方向線から、少なくと
も30mm離れた位置に配置されている。
【0014】加撚区域Xで合流された芯糸11及び鞘糸
12は、ヒータ27及び仮撚りスピンナ28を通過され
る。仮撚りスピンナ28を通過された糸条は、デリベリ
ローラ29を経てドラム30上でチーズ31として巻き
取られる。
【0015】前述した一重部Aの撚り形態は、仮撚り解
撚時に形成される。三重部Bの撚り形態は、芯糸11に
対する鞘糸12のオーバーフィード量と仮撚りスピンナ
28の回転にともなう糸条の撚りの伝播による加撚区域
Xにおいての鞘糸12の積極的な振れにより形成され
る。
【0016】本実施形態においては、仮撚りスピンナ2
8の下流側にヒータ等の熱固定処理装置が配置されてお
らず、仮撚り解撚後の糸条に対する熱固定処理は行われ
ない。つまり、図2に示す装置は、所謂、一段ヒータ仮
撚り加工機である。従って、同装置により得られた糸条
(図1(b))は、第1の糸11a、第2の糸11b及
び鞘糸12が互いに熱固定されず、第1の糸11aの収
縮性が大きく低下しないようになっている。
【0017】(ループ形成工程)図1(a)に示すよう
に、仮撚り工程で得られた図1(b)の糸条に沸水処理
(例えば、沸騰水に浸す)又は染色処理(高温の染色液
に浸す)等を施すことで、主として、鞘糸12の巻き付
き間隔、つまり、同鞘糸12による拘束間隔が三重部B
と比較して広い一重部Aにおいて第1の糸11aが大き
く収縮され、同一重部Aの全長が短くなっている。しか
し、低収縮糸である第2の糸11bは殆ど収縮されず、
一重部Aの全長が短くなった分だけその長さに遊びが生
じ、それが鞘糸12の巻き付きピッチ間から突出してル
ープRを形成することとなる。
【0018】図示しないが、織編地は図1(a)の仮撚
り複合糸を使用している。例えば、織地を得る場合に
は、経糸又は緯糸の少なくとも一方に同仮撚り複合糸が
使用されている。
【0019】なお、糸条段階では沸水処理又は染色処理
(先染)を施さずに、つまり、図1(b)の糸条を使用
して織編地を製造し、同織編地に沸水処理又は染色処理
(後染)を施しても良い。
【0020】上記構成の本実施形態においては、次のよ
うな効果を奏する。 (1)一重部Aに多数のループRが形成されており、ボ
リューム感に富みソフトで新規な意匠の仮撚り複合糸及
びそれを使用した織編地を得ることができた。
【0021】(2)鞘糸12は、第1の糸11a及び第
2の糸11bより細いものが使用されている。従って、
芯糸11に対する鞘糸12の巻き付きが強固となり、例
えば、織地の製造時に織機の筬によりしごかれたとして
も、三重部Bがずれ難い、耐久性に優れた糸条となる。
【0022】次に、図2に示す装置を用いて以下の加工
条件で仮撚り加工を行った。 第1の糸11a:ポリエステル120デニール36フィ
ラメントの未延伸糸 第2の糸11b:レーヨン75デニール24フィラメン
トの完全延伸糸 鞘糸12:ポリエステル30デニール12フィラメント
の完全延伸糸 仮撚りスピンナ28の回転数:200,000rpm 仮撚り数:2,190T/M フィードローラ21,24のフィード率:+5.2% 第1の糸11aのアウトドロー比:1.2% 鞘糸12の芯糸11に対するオーバーフィード率:1.
5倍 ヒータ27の温度:170℃ 給紙ガイド26の芯糸11の糸条方向線に対する距離:
200mm 上記加工条件により得られた仮撚り複合糸を沸水処理又
は染色処理することで、一重部AにおいてループRが発
生し、ボリューム感に富む新規な意匠の仮撚り複合糸を
得ることができた。また、同仮撚り複合糸を使用した織
編地は、ソフトでかつ温もり感に富んだ新規なものとな
った。
【0023】なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲
で、例えば、上記仮撚り複合糸を使用して編地を形成し
ても良い。上記実施形態から把握できる技術的思想につ
いて記載すると、前記第1の糸11aは、仮撚り工程に
おいて未延伸又は半延伸のフィラメント糸をセミドロー
してなる請求項2に記載の製造方法。
【0024】このようにすれば、安価に高収縮糸を得る
ことが可能となる。
【0025】
【発明の効果】上記構成の本発明によれば、ボリューム
感に富み、しかも、新規な意匠の仮撚り複合糸及びそれ
を使用した新規な風合いの織編地を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は一実施形態の仮撚り複合糸を示す模
式図、(b)は図2の製造装置により得られた糸条を示
す模式図。
【図2】 仮撚り複合糸を製造するための製造装置を示
す模式図。
【符号の説明】
11…芯糸、11a…第1の糸、11b…第2の糸、1
2…鞘糸、A…一重部、B…三重部、R…ループ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも3本の糸条を仮撚りして得ら
    れる仮撚り複合糸であって、第1の糸及び第2の糸から
    なる芯糸に対して鞘糸が三重に巻き付いた三重部と、芯
    糸に対して鞘糸が一重に巻き付いた一重部とを備え、同
    一重部において鞘糸の巻き付きピッチ間から、第2の糸
    が突出してループを形成した仮撚り複合糸。
  2. 【請求項2】 第1の糸に高収縮糸を使用し、第2の糸
    に低収縮糸を使用し、芯糸となる第1の糸及び第2の糸
    と鞘糸となる糸条とを仮撚り加工することで、芯糸に対
    して鞘糸が三重に巻き付いた三重部と、芯糸に対して鞘
    糸が一重に巻き付いた一重部とを形成し、仮撚り解撚後
    には糸条に熱固定処理を施さない仮撚り工程と、 同仮撚り工程で得られた糸条に沸水処理等の加熱処理を
    施すことで、一重部において鞘糸の巻き付きピッチ間か
    ら第2の糸を突出させてループを形成するループ形成工
    程とからなる仮撚り複合糸の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記鞘糸に第1の糸及び第2の糸より細
    い糸条を使用した請求項2に記載の仮撚り複合糸の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の仮撚り複合糸を使用し
    てなる織編地。
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