JPH11323683A - 仮撚り複合糸及びその製造方法 - Google Patents
仮撚り複合糸及びその製造方法Info
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- JPH11323683A JPH11323683A JP13027198A JP13027198A JPH11323683A JP H11323683 A JPH11323683 A JP H11323683A JP 13027198 A JP13027198 A JP 13027198A JP 13027198 A JP13027198 A JP 13027198A JP H11323683 A JPH11323683 A JP H11323683A
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Abstract
新規な仮撚り複合糸を提供すること。 【解決手段】 第1二重部21は、第1の糸11に対し
て第2の糸12及び第3の糸13がそれぞれ一重に巻き
付くことで構成されている。四重部24は、第1の糸1
1に対して第2の糸12が三重に巻き付くとともに、第
3の糸13が一重に巻き付くことで構成されている。六
重部25は、第1の糸11に対して第2の糸12が三重
に巻き付いてスラブを形成するとともに、第3の糸13
が三重に巻き付いてスラブを形成することで構成されて
いる。第2二重部22は、第2の糸12に対して第1の
糸11及び第3の糸13がそれぞれ一重に巻き付くこと
で構成されている。第3二重部23は、第3の糸13に
対して第1の糸11及び第2の糸12がそれぞれ一重に
巻き付くことで構成されている。
Description
フィラメント糸を仮撚り加工してなる仮撚り複合糸及び
その製造方法に関する。
の仮撚り複合糸としては、例えば、特公平1−2025
4号公報において開示されたものが存在する。この仮撚
り複合糸は、二重部、四重部及び六重部の多層な巻き付
き構造を備えている。二重部は、第1の糸に対して第2
の糸及び第3の糸がそれぞれ一重に巻き付くことで構成
されている。四重部は、第1の糸に対して第2の糸或い
は第3の糸の一方が一重に巻き付くとともに、他方が三
重に巻き付いてスラブを形成することで構成されてい
る。六重部は、第1の糸に対して第2の糸及び第3の糸
がそれぞれ三重に巻き付いてスラブを形成することで構
成されている。四重部及び六重部のスラブ形態が、例え
ば、仮撚り複合糸の天然繊維の風合いを醸し出すことと
なる。
糸に対して第2の糸及び第3の糸が単に一重に巻き付く
のみであり、スラブを有していないその外観は、巻き付
き構造が単調となっていた。従って、例えば、仮撚り複
合糸全体において二重部の割合が多くなると、四重部及
び六重部のスラブ形態による印象が弱まって、天然繊維
の風合いを醸し出しているとは言い難かった。
に着目してなされたものであって、その目的は、変化に
富んだ巻き付き構造の二重部を有する新規な仮撚り複合
糸及びその製造方法を提供することにある。
に請求項1の発明では、少なくとも3本のフィラメント
糸を仮撚り加工することで製造され、第1の糸に対して
第2の糸及び第3の糸がそれぞれ一重に巻き付くことで
形成された第1二重部と、第2の糸に対して第1の糸及
び第3の糸がそれぞれ一重に巻き付くことで形成された
第2二重部と、第3の糸に対して第1の糸及び第2の糸
がそれぞれ一重に巻き付くことで形成された第3二重部
と、第1の糸に対して第2の糸或いは第3の糸の一方が
三重に巻き付くとともに他方が一重に巻き付くことで形
成された四重部と、第1の糸に対して第2の糸及び第3
の糸がそれぞれ三重に巻き付くことで形成された六重部
とを備えた仮撚り複合糸である。
の糸に対して第2の糸或いは第3の糸の一方が三重に巻
き付いた上に他方の糸が一重に巻き付くことで形成され
てなり、他方の糸には巻き付き方向が反転する部分が存
在する。
ィラメント糸を同時に仮撚り加工するに際し、未延伸糸
をセミドローしてなる第1の糸に対して、延伸糸である
第2の糸及び第3の糸を少なくとも30%以上のオーバ
ーフィードで別々に供給しながら第1の糸の加撚域で別
々に合流させる仮撚り複合糸の製造方法である。
体化した一実施形態について説明する。図1〜図5に示
すように、本実施形態の仮撚り複合糸は、第1〜第3の
糸11〜13を仮撚り加工することで製造され、第1〜
第3二重部21〜23、四重部24及び六重部25の多
層でかつ変化に富んだ巻き付き構造を備えている。第1
〜第3二重部21〜23、四重部24及び六重部25の
各配置は図面番号順に限定されるものではなく、ランダ
ムとなっている。なお、巻き付き構成の理解を容易とす
るため、各図面においては第1〜第3の糸11〜13が
緩く巻き付いた状態で示してあるが、実際には各糸11
〜13間の巻き付きは強固なものであり、内層側が露出
するようなことはない。
は、第1の糸11に対して第2の糸12及び第3の糸1
3がそれぞれ解撚方向に一重に巻き付くことで構成され
ている。図4に示すように、四重部24は、第1の糸1
1に対して第2の糸12が三重に巻き付いてスラブを形
成するとともに、このスラブの上に第3の糸13が解撚
方向に一重に巻き付くことで構成されている。図示しな
いが、四重部24としては、第1の糸11に対して第2
の糸12が解撚方向に一重に巻き付くとともに、この上
に第3の糸13が三重に巻き付いてスラブを形成してな
るものも存在する。図5に示すように、六重部25は、
第1の糸11に対して第2の糸12が三重に巻き付いて
スラブを形成するとともに、このスラブの上に第3の糸
13が三重に巻き付いてスラブを形成することで構成さ
れている。前述した各スラブは、最外層側が加撚方向に
巻き付き、内層側は巻き付き方向が交互に反転された状
態となっている。
報の技術と比較して特徴的なのは、第2二重部22及び
第3二重部23を備えていることである。すなわち、図
2に示すように、第2二重部22は、第2の糸12に対
して第1の糸11及び第3の糸13がそれぞれ解撚方向
に一重に巻き付くことで構成されている。図3に示すよ
うに、第3二重部23は、第3の糸13に対して第1の
糸11及び第2の糸12がそれぞれ解撚方向に一重に巻
き付くことで構成されている。
3は、第1二重部21において芯をなす第1の糸11
と、鞘をなす第2の糸12及び第3の糸13との芯鞘関
係の逆転が生じている。従って、二重部21〜23全体
としては、スラブを有していないにもかかわらず巻き付
き構造が複雑となっている。その結果、例えば、仮撚り
複合糸全体において二重部21〜23の割合が多くなっ
たとしても、主として四重部24及び六重部25のスラ
ブ形態が醸し出す天然繊維がごとき印象を、二重部21
〜23が阻害するおそれがない。また、第1二重部21
においては第2の糸12及び第3の糸13に隠れて殆ど
露出されることのなかった第1の糸11が、第2二重部
22及び第3二重部23においては露出することとな
る。従って、例えば、第1〜第3の糸11〜13の色を
それぞれ異ならせた場合、色彩効果が十分に発揮され
る。
においては、最外層に巻き付いた第3の糸13に巻き付
き方向の反転が生じている。つまり、解撚方向に巻き付
いていた第3の糸13が、その途中において巻き付き方
向を加撚方向に反転している。従って、四重部24の巻
き付き構造がより複雑となり、スラブの効果が高められ
ている。
て製造される。例えば、織地を得る場合には、経糸及び
緯糸の少なくとも一方に本実施形態の仮撚り複合糸を使
用している。従って、独特の風合いと外観を有した、今
までにはなかった織編地となる。特に、第1〜第3の糸
11〜13の色をそれぞれ異ならせた仮撚り複合糸を使
用した場合、色彩効果が十分に発揮された織編地とな
る。
る方法について説明する。図6は、2ヒータ仮撚り加工
機の模式図である。第1の糸11は未延伸のフィラメン
ト糸であり、送り出しローラ31を経てホットピン32
を通ることにより、フルドロー値の20%〜80%でセ
ミドローされ、フィードローラ33を経て加撚域に供給
される。
たフィラメント糸であり、それぞれフィードローラ3
6,37によって第1の糸11より少なくとも30%オ
ーバーフィードされながら、給糸ガイド38,39を介
して供給され、加撚域において第1の糸11と別々に合
流される。各給糸ガイド38,39は、第1の糸11の
糸条走行方向線から少なくとも30mm離れた位置に配
置されている。
13は、ファーストヒータ40及びスピンナ41を通過
して、デリバリローラ42、セカンドヒータ43及びセ
カンドデリバリローラ44を経てドラム45上でチーズ
46として巻き取られる。
四重部24及び六重部25における一重の巻き付きは、
加撚域で加えられた撚りが、解撚域において解撚される
ことで形成されている。第1の糸11に対する第2の糸
12或いは第3の糸13の三重の巻き付きは、第2の糸
12及び第3の糸13の第1の糸11に対するオーバー
フィード量と、スピンナ41の回転による糸条の撚りの
伝播による加撚域においての第2の糸12及び第3の糸
13の積極的な振れにより形成される。
て、第1の糸11が第2の糸12或いは第3の糸13に
巻き付いた形態の撚り、つまり、第1二重部21とは芯
鞘関係が逆転した撚りは、解撚時に形成される。これ
は、第1の糸11として延伸糸をセミドローして供給す
るとともに、この第1の糸11に対して、延伸糸である
第2の糸12及び第3の糸13を少なくとも30%以上
のオーバーフィードで別々に供給しながら第1の糸11
の加撚域で別々に合流させることで形成される。このよ
うな製造方法を採ることでの副次的な効果として、前述
したように四重部24においては、第3の糸13の途中
に解撚されない部分が発生し、巻き付き方向に反転が生
じることとなる。
用いて以下の加工条件で仮撚り加工を行った。 第1の糸11:ポリエステル175デニール48フィラ
メントの未延伸糸 第2の糸12:ポリエステル75デニール36フィラメ
ントの延伸糸 第3の糸13:ポリエステル30デニール12フィラメ
ントの延伸糸 スピンナ41の回転数:150,000RPM 仮撚り数:1,860T/M フィードローラ36のフィード率:+8.0% フィードローラ37のフィード率:+7.5% セカンドデリベリローラ42のフィード率:+8.0% 第1の糸11の糸条方向線と第2の糸用の給糸ガイド3
8との間の距離:150mm 第1の糸11の糸条方向線と第3の糸用の給糸ガイド3
9との間の距離:210mm ファーストヒータ40の温度:210℃ セカンドヒータ43の温度:200℃ 第1の糸11のアウトドロー比:80%(1.4倍) 第1の糸11に対する第2の糸12のオーバーフィー
ド:1.6倍 第1の糸11に対する第3の糸13のオーバーフィー
ド:1.85倍 上記のような加工条件によって、第1二重部21とは芯
鞘関係が逆転した第2二重部22及び第3二重部23が
著しく発生した、複雑な巻き付き形態の二重部21〜2
3を有し、しかも、四重部24においては第3の糸13
の途中に巻き付き方向の反転が生じた新規な仮撚り複合
糸を得ることができた。また、この仮撚り複合糸を使用
することで、従来にはなかった、独特な風合いと外観を
有する新規な織編地を得ることができた。
ものではなく、例えば、第1の糸11のセミドローを冷
延伸により行うようにしても良い。この場合、仮撚り加
工機の構成にホットピン32は不要となる。
ついて記載すると、第1〜第3の糸11〜13にそれぞ
れ異なる色の糸を使用した請求項1又は2に記載の仮撚
り複合糸。
果が高まる。
かった、複雑な巻き付き形態の二重部を有する新規な仮
撚り複合糸を得ることができる。
1…第1二重部、22…第2二重部、23…第3二重
部、24…四重部、25…六重部。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも3本のフィラメント糸を仮撚
り加工することで製造され、第1の糸に対して第2の糸
及び第3の糸がそれぞれ一重に巻き付くことで形成され
た第1二重部と、第2の糸に対して第1の糸及び第3の
糸がそれぞれ一重に巻き付くことで形成された第2二重
部と、第3の糸に対して第1の糸及び第2の糸がそれぞ
れ一重に巻き付くことで形成された第3二重部と、第1
の糸に対して第2の糸或いは第3の糸の一方が三重に巻
き付くとともに他方が一重に巻き付くことで形成された
四重部と、第1の糸に対して第2の糸及び第3の糸がそ
れぞれ三重に巻き付くことで形成された六重部とを備え
た仮撚り複合糸。 - 【請求項2】 前記四重部は、第1の糸に対して第2の
糸或いは第3の糸の一方が三重に巻き付いた上に他方の
糸が一重に巻き付くことで形成されてなり、他方の糸に
は巻き付き方向が反転する部分が存在する請求項1に記
載の仮撚り複合糸。 - 【請求項3】 少なくとも3本のフィラメント糸を同時
に仮撚り加工するに際し、未延伸糸をセミドローしてな
る第1の糸に対して、延伸糸である第2の糸及び第3の
糸を少なくとも30%以上のオーバーフィードで別々に
供給しながら第1の糸の加撚域で別々に合流させる仮撚
り複合糸の製造方法。
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---|---|---|---|
JP13027198A JP3749376B2 (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 仮撚り複合糸及びその製造方法 |
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Family Applications (1)
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JP13027198A Expired - Fee Related JP3749376B2 (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 仮撚り複合糸及びその製造方法 |
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JP (1) | JP3749376B2 (ja) |
-
1998
- 1998-05-13 JP JP13027198A patent/JP3749376B2/ja not_active Expired - Fee Related
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