JP2003055745A - 被削性と磁気特性に優れた軟磁性低炭素鋼材及びその製法、並びに該鋼材を用いた軟磁性低炭素鋼部品の製法 - Google Patents

被削性と磁気特性に優れた軟磁性低炭素鋼材及びその製法、並びに該鋼材を用いた軟磁性低炭素鋼部品の製法

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JP2003055745A JP2001244393A JP2001244393A JP2003055745A JP 2003055745 A JP2003055745 A JP 2003055745A JP 2001244393 A JP2001244393 A JP 2001244393A JP 2001244393 A JP2001244393 A JP 2001244393A JP 2003055745 A JP2003055745 A JP 2003055745A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた冷間圧造性と被削性を付与すること
で、複雑形状の鋼部品であっても高歩留まりで加工する
ことのできる軟磁性鋼材を提供すると共に、該軟磁性鋼
材を用いて優れた磁気特性の軟磁性鋼部品を製造するこ
とのできる方法を提供すること。 【解決手段】 質量%で、C:0.05%以下、Si:
0.1%以下、Mn:0.10〜0.50%、P:0.
030%以下、S:0.010〜0.15%、Al:
0.01%以下、N:0.005%以下、O:0.02
%以下を満たし、残部が実質的にFeで且つMn/S
(質量比)が3.0以上である鋼からなり、フェライト
結晶粒径が100μm以上で、該フェライト結晶粒内
に、粒径0.2μm以上のMnS析出物が0.02〜
0.5個/μm2存在すると共に、該MnS析出物の平
均粒径が0.05〜4μmである、被削性と磁気特性に
優れた軟磁性低炭素鋼材とその製法を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や電車、船
舶用などを対象とする各種電装部品に使用されるソレノ
イド、リレーあるいは電磁弁等の鉄心材として有用な軟
磁性低炭素鋼材とその製法、並びに該鋼材を用いた軟磁
性低炭素鋼部品の製法に関し、特に、優れた冷間鍛造性
と被削性および磁気特性を備えた軟磁性低炭素鋼材と、
これを用いて優れた磁気特性の軟磁性低炭素鋼部品を製
造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの電装部品等の磁気回路を構
成する部材では、省電力化や応答性向上のため、低い外
部磁界で容易に磁化し得る特性に加えて、磁気特性とし
て保磁力の小さいことが要求される。このため、部材内
部の磁束密度が外部磁界に応答し易い軟磁性材料が使用
されている。
【0003】上記特性を有する軟磁性鋼材としては、例
えばC量が0.01質量%程度以下の極低炭素鋼などが
使用され、この鋼片を熱間圧延した後、潤滑処理、伸線
加工、冷間鍛造(冷間圧造を含む、以下同じ)、仕上げ
切削および磁気焼鈍などを順次施して軟磁性鋼部品とさ
れる。
【0004】一方、最近における電装部品の高性能化に
伴なって、軟磁性鋼部品の形状・構造はますます複雑化
する傾向が見られる。しかし極低炭素鋼は、冷間圧造性
に優れている反面、剪断加工やドリル切削時に生じるバ
リが著しく、部品形状が複雑になるとその加工が困難で
生産性が著しく低下するという問題が生じてくる。
【0005】こうした状況の下で、軟磁性鋼材の被削性
改善についても幾つかの提案がなされており、純鉄系軟
磁性材に対する被削性の改善法としては、例えば特開昭
51−16363号公報に開示されている如く、Pbや
Biなどの低融点金属を適量含有させることによって、
磁気特性の劣化を抑えつつ被削性を高めて工具寿命を改
善する技術が開示されている。但しこの発明は、工具寿
命の向上に主眼を置いたもので、切削処理時に発生する
バリの低減については、必ずしも満足し得るものではな
い。しかも、鋼中に添加される上記被削性改善元素が磁
気特性に少なからぬ悪影響を及ぼすので、磁気特性は通
常JIS SUYB−2種程度が限度となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情に着目されてなされたもので、その目的は、優れた冷
間圧造性と被削性を付与することで、複雑形状の鋼部品
であっても高歩留まりで加工することのできる軟磁性鋼
材を提供すると共に、該軟磁性鋼材を用いて優れた磁気
特性の軟磁性鋼部品を製造することのできる方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る被削性と磁気特性に優れた軟磁性
低炭素鋼材とは、C:0.05%(質量%を意味する、
以下同じ)以下、Si:0.1%以下、Mn:0.10
〜0.50%、P:0.030%以下、S:0.010
〜0.15%、Al:0.01%以下、N:0.005
%以下、O:0.02%以下、を満たし、残部が実質的
にFeで且つMn/S>3.0である鋼からなり、フェ
ライト結晶粒径が100μm以上で、該フェライト結晶
粒内に、粒径0.2μm以上のMnS析出物が0.02
〜0.5個/μm2存在すると共に、該MnS析出物の
平均粒径が0.05〜4μmであるところに要旨が存在
する。
【0008】上記本発明においては、他の成分としてB
i:0.005〜0.05%および/またはPb:0.
01〜0.1%を含有する鋼を使用すれば、磁気特性を
害することなく被削性を更に改善することができ、ま
た、鋼中に他の成分としてB:0.0005〜0.00
5%を含有させれば、BNとしてのN固定作用によって
磁気特性を一段と高めることができるので好ましい。
【0009】また本発明にかかる製法は、上記優れた磁
気特性と被削性を兼ね備えた軟磁性低炭素鋼材を確実に
得ることのできる製法を特定するもので、その構成は、
上記化学成分を満たす鋼材を、1000〜1200℃に
加熱して熱間圧延し、850℃以上の仕上げ温度で圧延
を終了した後、800〜500℃の温度域を0.5℃/
sec以上、10℃/sec以下の平均冷却速度で冷却
するところに要旨を有している。
【0010】そして、上記の様にして得られる軟磁性低
炭素鋼材を使用し、冷間鍛造および切削により形状加工
した後、850℃超、950℃以下の温度で3時間以上
焼鈍すると、被削性と磁気特性に優れた軟磁性低炭素鋼
部品を得ることができ、この製法も本発明の特徴の1つ
となる。
【0011】
【発明の実施形態】本発明者らは前述した様な従来技術
の下で、軟磁性の低炭素鋼を対象としてその被削性と磁
気特性の向上を図るべく、鋼組織や析出物の影響などを
含めて様々の角度から検討を重ねてきた。その結果、鋼
材のフェライト組織中にMnSが微細分散したものは、
良好な磁気特性を維持したまま、被削性、特に切削加工
時に生じるバリが大幅に低減されること(以下、この特
性を「耐バリ性」ということがある)を見出し、上記本
発明に想到した。
【0012】軟磁性低炭素鋼材の磁気特性は、鋼材内部
で磁束を固定するエネルギー量に関係しており、フェラ
イト結晶粒の大きさや、析出物の磁気的性質と分布形態
で異なってくる。通常、フェライト組織中に空孔や常磁
性析出物が存在すると、鋼材を貫通する磁束が該空孔や
常磁性析出物に束縛されるため、外部磁界に対する応答
性、即ち磁気特性は低下してくる。
【0013】一方、MnSの如き反磁性を示す析出物で
は、外部磁界と析出物内の磁気モーメントの方向が異な
り、磁束が析出物を回避して材料を通り抜けるため、磁
束を束縛するエネルギーは小さい。また反磁性体の磁気
モーメントの大きさは、フェライト母相の磁気モーメン
トに比べて小さいため、鋼材全体の磁気特性を劣化させ
ることはない。ただし、MnSが粗大化したり粒界析出
を起こすと、磁束を束縛するエネルギーが増加するため
磁気特性が低下する要因になる。
【0014】本発明者らはこうした知見を含めて更に研
究を重ねた結果、C量が0.05%以下である低炭素鋼
では、図1,2に示す如くフェライト結晶粒径を100
μm以上に粗大化させて粒界面積を低減すれば、磁気特
性が大幅に高められることを突き止めた。
【0015】また、該低炭素鋼を対象として磁気特性と
被削性の両立を図るには、図3に示す如く、フェライト
結晶粒内に存在する粒径(短径と長径の平均値を意味す
る)0.2μm以上のMnSの析出個数を多くすること
が有効であり、該個数が0.02個/μm2以上で、且
つ該MnS析出物の平均粒径が0.05〜4μmの範囲
内であるものは、本発明で意図する高レベルの磁気特性
と被削性(耐バリ性)を兼ね備えたものになることを知
った。尚、図3における符号○、△、×は下記表1に示
す評価基準に基づく。
【0016】尚表1中の「SUYB」とは、JIS C
2503で規定される磁気特性の標準規格であり、実
用的には、電装部品などの磁気回路に適用するには「S
UYB−1種」以上、単純なリレー・スイッチなどでは
「SUYB−2種」相当あればよいと言われている。ま
た、同じ部品であっても、「SUYB−2種」よりも
「SUYB−1種」、「SUYB−1種」よりも「SU
YB−0種」のものの方が、コンパクト化(軽量性)、
応答速度、省電力化等に有効であることから、同じ用途
に適用する場合でも磁気特性の一層の向上が望まれてい
る。尚、直径が0.2μm未満の微細なMnSは、磁気
特性にあまり悪影響を及ぼさないが、被削性の改善に寄
与する作用も小さい。
【0017】
【表1】
【0018】よって本発明最大のポイントは、フェライ
ト組織中に分散する比較的粗大なMnS析出物の個数
(存在密度)とその平均粒径を制御するところに特徴を
有しているが、こうした特性を確保するには、用いる低
炭素鋼材の化学成分や圧延条件、焼鈍条件なども適正に
制御することが望ましい。
【0019】以下、本発明に係る化学成分組成の限定理
由について述べる。
【0020】「C:0.05%以下」C(炭素)は鋼材
の強度と延性のバランスを支配する基本元素であり、添
加量を低減するほど強度は低下し、延性は向上する。ま
たCは、鋼中に固溶してひずみ時効効果を生じるので低
Cが望ましく、磁気特性の面からも低Cが好ましい。こ
うしたことも考慮し、且つJIS−SUYB1種レベル
以上の磁気特性を満足するためにも、C含有量は0.0
5%以下に抑えねばならない。より好ましいC含有量の
上限は0.01%である。
【0021】「Si:0.1%以下(0%を含まな
い)」Siは鋼の溶製時に脱酸剤として作用し、また磁
気特性を向上させる作用も有しているが、含有量が多過
ぎると冷間鍛造性を阻害する。従って本発明では、鋼部
品に成形する時の冷間鍛造性を確保することの必要上、
Si含有量の上限は0.1%と定めた。より好ましい上
限は0.05%である。
【0022】「Mn:0.1〜0.5%」Mnは脱酸剤
として有効に作用すると共に、鋼中に含まれるSと結合
しMnS析出物として微細分散することでチップブレー
カーとなり、被削性の向上に寄与する。こうした作用を
有効に発揮させるには、Mnを0.1%以上含有させな
ければならない。しかしMn量が多過ぎると、析出する
MnSの粒径が大きくなって磁気特性を劣化させるた
め、0.5%を上限とする。また、鋼中に遊離状態で存
在するSによる脆化を抑えて実用可能な強度特性を確保
するには、Mn/S(原子比)で3.0以上を確保する
ことが必要となる。該Mn/S原子比のより好ましい範
囲は5以上、15以下である。
【0023】「P:0.030%以下(0%を含まな
い)」P(リン)は、鋼中で粒界偏析を起こして冷間鍛
造性や磁気特性に悪影響を及ぼす有害元素であり、0.
030%以下、より好ましくは0.010%以下に抑え
ねばならない。P量をこの様に制限することで、優れた
冷間鍛造性や磁気特性を保証し得ることになる。
【0024】「S:0.01〜0.15%」S(硫黄)
は、上記の様に鋼中でMnSを形成し、切削加工時に応
力が負荷されたときに応力集中箇所となって被削性を向
上させる作用を有しており、こうした作用を有効に発揮
させるには0.01%以上含有させることが必須とな
る。ただし、S量が多くなり過ぎると冷間鍛造性を著し
く劣化させるので、0.15%以下に抑えなければなら
ない。Sのより好ましい含有量は、0.05%以上、
0.10%以下である。
【0025】「Al:0.01%以下」Alは、固溶N
をAlNとして固定し結晶粒を微細化する作用があり、
結晶粒界の増加によって磁気特性を劣化させるので、
0.01%以下に抑えねばならない。優れた磁気特性を
確保する上でより好ましいAl量の上限は0.005%
である。
【0026】N:0.005%以下(0%を含まない) 上記の様にN(窒素)はAlと結合しAlNを形成して
磁気特性を害するが、それに加えて、Alなどにより固
定されなかったNは固溶Nとして鋼中に残存し、これも
磁気特性を劣化させる。よって、何れにしてもN量は極
力少なく抑えるべきであるが、鋼材製造の実操業面も考
慮し、且つそれらの弊害を実質的に無視し得る程度に抑
えることのできる0.005%を上限値として定めた。
【0027】「O:0.02%以下(0%を含まな
い)」 O(酸素)は常温では鋼に殆ど固溶せず、AlやSiな
どの元素と結合して硬質の酸化物系介在物となり、磁気
特性を大幅に低下させる。ゆえにO含有量は極力低減す
べきであり、少なくとも0.02%以下に抑えねばなら
ない。O含量のより好ましい上限は0.005%、更に
好ましくは0.002%以下である。
【0028】「Bi:0.005〜0.05%および/
またはPb:0.01〜0.1%」BiおよびPbは被
削性の改善に有効な元素であり、これらの1種または2
種を併用することで鋼材の被削性を更に高めることがで
きる。その作用は、Biで0.005%以上、Pbで
0.01%以上含有させることによって有効に発揮され
るが、多過ぎると磁気特性に悪影響を及ぼすので、Bi
は0.05%以下、Pbは0.1%以下にそれぞれ抑え
ねばならない。Biのより好ましい含有量は0.01%
以上、0.03%以下、Pbのより好ましい含有量は
0.02%以上、0.05%以下である。
【0029】「B:0.0005〜0.005%」B
は、磁気特性に悪影響を及ぼす前記固溶NをBNの形で
固定する働きがある。しかもBのNに対する親和力はA
lより大きく、結晶粒を微細化する前記A1Nの析出量
を低減する作用も有しており、こうした作用は0.00
05%以上含有させることによって有効に発揮される。
しかし、BNが多量に存在し過ぎると磁気特性を劣化さ
せる原因になるので、0.005%をB含量の上限とす
る。Bのより好ましい含有量は0.001%以上、0.
003%以下である。
【0030】本発明に係る軟磁性低炭素鋼材の製造に際
しては、上記化学成分の要件を満たす鋼材を常法により
溶融してから鋳造すればよいが、冷間鍛造と切削加工に
よる部品形状への成形性に優れ、且つ磁気焼鈍後の状態
でJlS−SUYB−1種レベルの磁気特性を得るに
は、上記化学成分を満たす鋼材を、1000〜1150
℃に加熱して熱間圧延し、850℃以上の仕上げ温度で
圧延を終了した後、800〜500℃の温度域を0.5
℃/sec以上、10℃/sec以下の平均冷却速度で
冷却することが極めて有効となる。以下、これらの条件
を定めた理由を説明する。
【0031】[加熱温度:1000〜1200℃]合金
成分を母相に完全に固溶させるため、できるだけ高温で
加熱することが望ましい。反面、鋼中に存在するMnS
を圧延過程で分断して微細分散させる上では、MnSの
変形能が低い低温側が好ましい。また、加熱温度が低過
ぎると異相が局所的に生成して圧延時に割れ起こす原因
になることがあり、しかも、低温側では圧延時のロール
負荷が上昇して生産性にも悪影響を及ぼす様になる。従
って加熱温度は1000℃以上、より好ましくは110
0℃以上に設定するのがよい。しかし、1200℃を超
えて加熱温度が高くなり過ぎると、フェライト結晶粒の
粗大化が顕著となって部品成型時の冷間圧造性が低下す
るので、1200℃程度以下に抑えるのがよい。
【0032】[仕上げ圧延温度:850℃以上]仕上げ
温度が低過ぎると、MnSの粒径および密度にバラツキ
が生じ易くなる。母相への微細なMnSの均一な析出を
促進するには、仕上げ温度を850℃以上、より好まし
くは900℃以上にすることが望ましい。
【0033】[熱間圧延後の冷却速度:800〜500
℃の温度域を0.5℃/sec以上、10℃/sec以
下]熱間圧延後の冷却速度が早過ぎると原子空孔が増大
し、磁気焼鈍後においても満足のいく磁気特性が得られ
難くなる。よって、本発明で意図するレベルの磁気特性
を保障するには、800〜500℃の温度域の冷却速度
を10℃/s以下に抑えるのがよい。但し、該温度域の
冷却速度が遅過ぎると生産性が低下する他、MnS粒が
粗大化するので、0.5℃/s以上を採用すべきであ
る。冷却速度のより好ましい範囲は1℃/sec以上、
5℃/sec以下である。なお、温度域を800〜50
0℃の範囲と定めたのは、800℃を超える温度域で
は、フェライト相への変態が進まないため金属組織への
影響が殆どなく、また500℃未満の温度では、フェラ
イト相への変態およびMnSの析出がほぼ完了するた
め、いずれの場合も冷却速度を定めたことの目的が有効
に活かせないからである。
【0034】かくして得られる軟磁性低炭素鋼材を用い
て軟磁性低炭素鋼部品を製造するに当たっては、該鋼材
を冷間鍛造し、切削加工したのち磁気焼鈍に付して磁性
部品とされるが、上記軟磁性低炭素鋼材の特長を活かし
て優れた磁気特性の部品とするには、上記冷間鍛造と切
削加工後に行なわれる磁気焼鈍を850℃超、950℃
以下の温度で3時間以上行なうことが望ましい。
【0035】ちなみに図4は、該磁気焼鈍の温度を80
0〜950℃の範囲で変更し、各温度で焼鈍時間を30
分〜4時間の範囲で変更したとき、該温度と時間が焼鈍
材中のフェライト結晶粒径に与える影響を調べた結果を
示したグラフである。この図からも明らかな様に、焼鈍
温度が850℃未満の低温では、実用的な処理時間で本
発明で意図する最適なフェライト結晶粒が得られ難くな
り、一方、950℃を超えて過度に焼鈍温度を高める
と、フェライト結晶粒界近傍のMnS粒が粗大化し磁気
特性の向上が阻害されるからである。磁気焼鈍のより好
ましい温度は875℃以上、900℃以下である。また
焼鈍時間が2時間未満では、磁気焼鈍温度を高めに設定
したとしても、焼鈍時間不足でフェライト結晶粒を十分
に粗大化させることができなくなるので、少なくとも
2.5時間以上、より確実には3時間以上焼鈍すること
が望ましい。
【0036】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の構成および作
用効果をより具体的に説明するが、本発明はもとより下
記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記
の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施する
ことも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範
囲に含まれる。
【0037】実施例 表2に示す化学成分の供試鋼材を溶製し、鋳造後、表3
に示す条件で熱間圧延を行なって直径20mmの線材を
製造した。次いで、10%の減面率で伸線加工した後
(直径19mm)、得られた線材の断面組織、MnSの
平均粒径と密度、および磁気焼鈍後の磁気特性を調べ
た。表3に各試料の組織と磁気特性を併せて示す。尚、
組織の分類と粒径測定は次の方法で行った。
【0038】即ち、線材の横断面を露出させた状態で支
持基材内に埋め込み、研磨後、5%のピクリン酸アルコ
ール溶液に15〜30秒間浸漬して腐食させた後、走査
型電子顕微鏡(SEM)によってD/4(D:線材の直
径)部位の組織を100〜400倍で10視野を写真撮
影し、該写真により組織と粒径を確認した。またフェラ
イト組織中に存在するMnS析出物の平均粒径および
0.2μm以上のものの個数(存在密度)については、
1000〜3000倍で析出物を観察し、画像解析装置
によって平均粒径と個数(何れもn数10の平均値)を
求めた。
【0039】各試料の磁気特性は、上記各線材を用いて
外径18mm×内径10mmのリング状試料を作製し、
磁気焼鈍を行なった後、これに磁界印加用コイルと磁束
検出用コイルを巻線し、自動磁化測定装置を用いてH−
B曲線を測定することによって求めた。
【0040】一方、被削性、即ち耐バリ性については、
上記圧延材を用いて直径20mm×厚さ20mmの試料
を作製し、直径8mmのドリル孔を送り0.2mm/r
evで貫通させたときに生じるバリ高さによって評価し
た。バリ高さの測定は、円周方向に6箇所/試料(60
°刻み)で5個の試料について実施し、その平均値を求
めた。
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】表2,3より、次のように考察できる。N
o.1、No.3〜5およびNo.8〜13は、本発明
で定める要件を満たし、且つ本発明で定める条件を採用
して製造した鉄心材で、いずれもJIS−SUYB−1
種以上の磁気特性を有しており、且つ優れた被削性を兼
備していることが分かる。これらに対しNo.2,6,
7およびNo.14〜31は、鋼材の化学成分が本発明
の規定要件を外れるか、あるいは製造条件が本発明の規
定要件を外れるものであり、伸線時に割れが発生し、J
IS−SUYB−1種の磁気特性が得らず、あるいは切
削加工におけるバリ低減効果が不十分であるなど、本発
明の目的を達成できていない。
【0044】尚No.2,6,7は、鋼材の化学成分は
本発明の規定要件を満たしているが、製造条件が本発明
の要件を外れていることから、上記不具合が生じたもの
と考えられる。即ちNo.7は、圧延時の冷却速度が早
過ぎたため、粗大化したMnSと母相の原子空孔が多く
存在する組織となって磁気焼鈍での再結界が十分に進ま
ず、磁気特性を低下させているものと判断される。また
No.2とNo.6では、磁気焼鈍条件が適切でなかっ
たことから再結晶が十分に進まず、粒界面積の多い組織
となって磁気特性が低下したものと考えられる。
【0045】No.14は鋼材中のMn/Sが3.0未
満であり、Sの偏析に起因する脆化によって伸線加工時
に割れが認められる。また、No.15〜19の結果か
らは、C量が上限値を超えると磁気特性が大幅に低下す
ることを確認できる。
【0046】No.20とNo.21は、いずれもMn
添加量が規定要件を外れるものである。Mn添加量が
0.5お%以下のものでは、微細析出したMnSにより
被削性(耐バリ性)が改善されているが、0.1未満に
なるとバリ高さが大きくなり被削性が低下している。ま
た、Mn量が0.50%を超えるものでは、粗大化した
MnSがフェライト結晶粒の成長を抑制し、また析出し
たMnSが磁束を束縛するため磁気特性が低下してい
る。
【0047】No.22はP量が多過ぎる例であり、粒
界にPが偏析して結晶粒の成長を抑制するため、磁気特
性が低下している。No.23〜25は、いずれもS添
加量が規定要件を外れるもので、S量が0.01%未満
では被削性不足となり、一方S量が0.15%を超える
と、MnSの粗大化によって磁気特性が低下している。
【0048】No.26では、Al量の影響をみること
ができ、0.01%を超えると、A1Nの生成により結
晶粒成長が抑制されるため、磁気特性が著しく低下して
いる。
【0049】No.27,28によれば、それぞれNと
Oの影響をみることができ、被削性への影響は少ない
が、好適添加量を超えると磁気特性に悪影響を及ぼすこ
とが分かる。
【0050】No.29,30は、それぞれBi添加量
とPb添加量の影響を示しており、これら元素の含有量
が多過ぎると、磁気特性が低下することを確認できる。
【0051】No.31ではB添加量による影響を確認
することができ、本発明で定める添加量以下ではその悪
影響は認められないが、上限を超えると、BN析出量の
増大によって磁気特性が明かに低下している。
【0052】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、冷
間鍛造と切削加工による部品成形性に優れると共に、磁
気焼鈍後においては、JIS−SUYB−1種に定める
要件を満たす優れた磁気特性を備えた軟磁性部品を提供
すると共に、その様な部品の製造に好適な素材と製法を
提供し得ることになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】低炭素鋼材のフェライト結晶粒径と保磁力の関
係を示すグラフである。
【図2】低炭素鋼材のフェライト結晶粒径と磁束密度の
関係を示すグラフである。
【図3】フェライト結晶粒内に存在するMnSの平均粒
径と個数(密度)が、当該鋼材の磁気特性と被削性(耐
バリ性)に与える影響を整理して示したグラフである。
【図4】磁気焼鈍温度を800〜950℃の範囲で変更
したときの、焼鈍時間と焼鈍材中のフェライト結晶粒径
の関係を示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 38/60 C22C 38/60 H01F 1/147 H01F 1/14 A Fターム(参考) 4K043 AA02 AB01 AB03 AB15 AB20 AB25 AB26 BA03 BA04 DA05 5E041 AA04 BD01 CA01 HB11 HB15 NN01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で、 C:0.05%以下、 Si:0.1%以下、 Mn:0.10〜0.50%、 P:0.030%以下、 S:0.010〜0.15%、 Al:0.01%以下、 N:0.005%以下、 O:0.02%以下、を満たし、残部が実質的にFeで
    且つMn/S(質量比)が3.0以上である鋼からな
    り、フェライト結晶粒径が100μm以上で、該フェラ
    イト結晶粒内に、粒径0.2μm以上のMnS析出物が
    0.02〜0.5個/μm2存在すると共に、該MnS
    析出物の平均粒径が0.05〜4μmであることを特徴
    とする被削性と磁気特性に優れた軟磁性低炭素鋼材。
  2. 【請求項2】 鋼が、更に他の成分として、Bi:0.
    005〜0.05%および/またはPb:0.01〜
    0.1%を含有する請求項1に記載の軟磁性低炭素鋼
    材。
  3. 【請求項3】 鋼が、更に他の成分としてB:0.00
    05〜0.005%を含有する請求項1または2に記載
    の軟磁性低炭素鋼材。
  4. 【請求項4】 前記請求項1〜3のいずれかに記載の化
    学成分を満たす鋼材を、1000〜1200℃に加熱し
    て熱間圧延し、850℃以上の仕上げ温度で圧延を終了
    した後、800〜500℃の温度域を0.5℃/sec
    以上、10℃/sec以下の平均冷却速度で冷却するこ
    とを特徴とする被削性と磁気特性に優れた軟磁性低炭素
    鋼材の製法。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載の軟磁性低炭素鋼材
    を使用し、冷間鍛造および切削により形状加工した後、
    850℃超、950℃以下の温度で3時間以上焼鈍する
    ことを特徴とする被削性と磁気特性に優れた軟磁性低炭
    素鋼部品の製法。
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