JP2003053858A - フランジ付き紙容器の製造方法 - Google Patents
フランジ付き紙容器の製造方法Info
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Abstract
成形後や落とし蓋シール後にも常に水平にできる紙トレ
ーの製造方法を提供する。 【解決手段】 フランジ付き紙箱1を、この紙箱1の外
形とほぼ同じ形状の凹部2Aを有する成型用型2内に設
置し、次いで紙箱1のフランジ1Aを下反り状にしなが
ら、紙箱1の上面より熱可塑性プラスチックシート3A
をこのフランジ1Aに熱接着する。
Description
ラスチックシートを密着させたフランジ付き紙容器の製
造方法に関する。
来から種々の手法が提案されている。例えば、実公昭5
1−31202号公報であったり、特公昭57−464
11号公報であったり、更には特開平9−254280
号公報である。
ンジ付き紙容器に、つくだ煮や昆布あるいは総菜など水
分を含んだ食品などを収納する場合は、内容物の密度の
関係上、落とし蓋して、内容物を圧迫して収納する必要
がある。
であっても、紙容器成形後に、紙容器のフランジが上反
りし、見栄えが悪く、商品価値を損なうという問題があ
った。また、成形後の紙容器に落とし蓋を嵌合させて、
この紙容器のフランジに落とし蓋のフランジを熱シール
する際にも、同様に、紙容器のフランジが上反りし、見
栄えが悪く、商品価値を損なうという問題があった。
な限り紙容器のフランジを水平にし、見栄えが可及的に
改善される手法を模索した。そこで、まず、上反りが起
きる原因を、紙容器成形時と、落とし蓋のシール時とで
それぞれ究明した。その結果、紙容器成形時での大きな
要因の一つとしては、板紙とその片面に積層されるプラ
スチックシートの熱負荷後の収縮率の相違であることが
わかった。つまり、トレー成形時には、大きな熱が両者
に与えられるが、その後、冷却される間にプラスチック
シートがより大きな割合で収縮する。そのため、紙容器
のフランジに、これを内方に強く引き込む応力が作用す
ることによって、紙容器のフランジが立ち上がることが
わかった。
たとおり、落とし蓋を紙容器に押しこむ関係上、この押
し込み応力によって紙容器の開口部周辺の側壁が下方に
引き込まれる現象が見られる。その結果、紙容器のフラ
ンジの内縁部分が成形用型のエッジよりも下方に引き込
まれ気味になり、これが原因でフランジが立ち上がるこ
とがわかった。
討を重ねた。その結果、フランジにこの大きな収縮率の
プラスチックシートによる引込み力、更には落とし蓋の
押し込みによる引込み力のいずれもを中和させる手法を
採用することによって、紙容器のフランジを可及的に水
平な姿勢に加工できる手段を開発したので、ここに提案
する。
容器のフランジを、紙容器成形後や落とし蓋シール後に
も常に水平にできるフランジ付き紙容器の製造方法を提
供することを課題とする。
決するために、第1の発明は、フランジ付き紙容器を、
この紙容器の外形とほぼ同じ形状の凹部を有する型内に
設置し、紙容器のフランジを下反り状にしながら、紙容
器の上面より熱可塑性のシール材をこのフランジに熱接
着させるようにしたものである。
を、この紙箱の外形とほぼ同じ形状の凹部を有する成型
用型内に設置し、紙箱の上面より一回り大きい熱可塑性
のプラスチックシートをこの成型用型内に設置された紙
箱の上面に載置し、次いで紙箱のフランジを下反り状に
しながらこの熱可塑性のプラスチックシートを熱接着さ
せるとともに、熱可塑性のプラスチックシートを上から
加熱し、真空成形法ないしは圧空成形法により紙箱の内
面に密着させるようにしたものである。
ラスチックシートが積層されたフランジ付き紙容器を、
この紙トレーの外形とほぼ同じ形状の凹部を有する型内
に設置し、紙トレーの上方から、周囲にフランジを備え
た落とし蓋をこの成型用型内に設置された紙トレーの上
面から押し込み、次いでこの紙トレーのフランジを下反
り状にしながらこの落とし蓋のフランジを熱接着させる
ようにしたものである。
き紙容器のフランジを下反り状(逆反り状)にし、その
上から、例えば熱可塑性プラスチックシートあるいは落
とし蓋といった、シール材がこのフランジに熱接着され
る製造方法が採られる。その結果、フランジへのシール
材の熱融着後、このフランジが上反りしても、本来的に
下反り姿勢のフランジであるから、上反りすることで、
うまく水平な姿勢となる。
されたフランジ付き紙箱の製造にあたっても、紙箱のフ
ランジを下反り状にしながらこの熱可塑性のプラスチッ
クシートを熱接着させる製造方法が採用される。その結
果、紙トレー成形後にフランジが上反りしても、本来的
に下反り姿勢のフランジであるから、上反りすること
で、うまく水平な姿勢となる。
押し込み、互いにフランジを熱融着するにあたっても、
この紙トレーのフランジを下反り状にしながらこの落と
し蓋のフランジを熱接着させるようにする製造方法が採
用される。その結果、紙トレーのフランジが上反りして
も、本来的に下反り姿勢のフランジであるから、上反り
することで、うまく水平な姿勢となる。
発明のフランジ付き紙容器の製造方法を、内面に熱可塑
性プラスチックシートを積層する紙トレーの製造方法に
適用した場合について、図面に従って、詳細に説明す
る。
を成形用型2の凹部2A内に設置する。次いでフランジ
1Aも含めて、この紙箱1の上に、シール材3の一例で
ある、熱可塑性プラスチックシート3Aを載置する。次
いで、シールバー4を用いて、紙箱1のフランジ1Aと
熱可塑性プラスチックシート3Aをヒートシールなどの
方法で接着する(プレシール)、と同時に熱風5で熱可
塑性プラスチックシート3Aを加熱軟化する(プレヒー
トアップ)。このとき、成形用型2のフランジ載置面2
Bは、型の外側ほど下位に位置する傾斜面に形成されて
いるとともに、シールバー4の下面4Aもこのフランジ
載置面2Bの傾斜に合わせて斜面に形成されているの
で、このシールバー4をフランジ1A上から押圧するこ
とで、フランジ1Aは下反り姿勢となり、この姿勢で熱
可塑性プラスチックシート3Aがフランジ1Aに熱融着
されることになる。その後、例えば真空ポンプのような
真空源により吸引管6、吸引孔7を通じて成型用型2内
の空気を吸引する。これによって、成型用型2内の空気
は紙箱1の側面1Bと互いの重ね片1D(図4参照)と
の間の隙間などを通って吸引され、その内部は真空状態
になる。その結果、加熱軟化された熱可塑性プラスチッ
クシート3Aは圧力により湾曲して紙箱1の内面に密着
し、紙箱1と一体化される。フランジ1Aは、熱可塑性
プラスチックシート3Aの収縮に伴い、上反りしてく
る。しかし、この上反り量を見越して、予め下反り状に
して成形されるので、成形後の上反りによって、丁度好
ましい水平姿勢になり、図3に示されるような、好適な
紙トレーTが得られる(真空成形方法)。
は、図4に示されるような構成から成る紙箱が採用され
る。この紙箱を形成するブランク8は、側面1B、底面
1C、側面1Bに連設された重ね片1D、そして側面1
Bの上端縁に連設されたフランジ1Aとから成る。この
ブランク8は、板紙を打ち抜いて各部が構成され、これ
を折曲げ線1Eに沿って折り込み、組み立てて紙箱1と
する。重ね片1Dは隣接する側面1Bへ糊付けされても
良いが、糊付けせずに単に折り曲げ、組み立てられてい
るものでも良い。板紙は、コートボール、バージン紙等
が好ましい。
は、真空成形法、圧空成形法などで深絞り成形できる素
材が望ましい。
に、紙箱1の外形とほぼ同じ形状の凹部2Aが備わり、
また、この凹部2Aの角部には、吸引孔7が設けられ、
各吸引孔7は一つの吸引管6に連通され、真空源(図
外)に接続される。また、この成型用型2の凹部2Aの
上部周縁の近傍にはシールバー4が設けられ、シールバ
ー4の内側には下方に向けて熱風5を吹き付けることが
できるヒーター9が設けられている。
この成型用型2の凹部2Aの周縁上面に形成されるフラ
ンジ載置面2Bは、図1〜2に示されるように、成形用
型2の外側ほど下位に位置する傾斜面に形成されてい
る。これに合わせてシールバー4の下面4Aもこのフラ
ンジ載置面2Bの傾斜に合わせて斜面に形成されている
(図1)。したがって、このシールバー4をフランジ1
A上から押圧することで、フランジ1Aは下反り姿勢と
なり、この姿勢で熱可塑性プラスチックシート3Aがフ
ランジ1A上に熱融着されることになる。
斜角は、15度〜45度の範囲が望ましい。図例は、い
ずれも30度の場合を示す。15度以下であると、水平
姿勢が得られず、上反りとなり、45度以上であると、
逆に下反りとなり、いずれの場合も望ましいフランジ1
Aの水平姿勢は得られず、見栄えが悪いという結果を得
た。実験の結果、理想的には、15度から30度の範囲
内であれば、所期の望ましい水平なフランジ姿勢が得ら
れることがわかった。
ランジ付き紙容器の製造方法を、上記の製法によって得
られた紙トレーTに落とし蓋を押し込んで密封する、食
品詰め込み作業度時の紙容器製造方法に適用した場合に
ついて、図面に従って、詳細に説明する。
くだ煮や昆布あるいは総菜などの食品Fが充填された紙
トレーTを、型10の凹部10A内に納める。この紙ト
レーTは、改めていうまでもなく、前記第1の実施の形
態に示された製法によって得られたもので、紙箱1の内
面に熱可塑性プラスチックシート3Aが積層されて成形
されたものである。次いでこの紙トレーTの上に、熱可
塑性プラスチックシートで形成され、周縁にフランジ1
1Aが備わった, シール材3の一例である、落とし蓋1
1を載置する。次いで、押圧機12でこの落とし蓋11
を紙トレーT内に、収容食品を圧迫するようにして押し
込む。同時に、この押圧機12の脇に設けられているシ
ールバー4を用いて、紙トレーTのフランジ1Aとこの
落とし蓋11のフランジ11Aをヒートシールなどの方
法で接着する。このとき、型10のフランジ載置面10
Bは、型の外側ほど下位に位置する傾斜面に形成されて
いるとともに、シールバー4の下面4Aもこのフランジ
載置面10Bの傾斜に合わせて斜面に形成されている。
したがって、このシールバー4をフランジ1Aの上方か
ら押圧すると、フランジ1Aは下反り姿勢となり、この
姿勢で落とし蓋11のフランジ11Aが紙トレーTのフ
ランジ1Aに熱融着される。紙トレーTのフランジ1A
は、落とし蓋11の押し込みに伴って上反りしてくる。
しかし、この上反り量を見越して、あらかじめ下反り状
にして互いのフランジ1A、11Aが熱融着されるの
で、落とし蓋装着後の上反りによって、ちょうど好まし
い水平姿勢になる。その結果、図7に示されるような、
好適な紙トレーTが得られる。
のフランジ載置面10Bの傾斜角は、前記第1の実施の
形態に示された数値と同じである。つまり、15〜45
度の範囲で、好ましくは15〜30度の範囲内である。
する。請求項1記載のフランジ付き紙容器の製造方法に
よれば、フランジの上反り量を見越して、下反り姿勢に
してシール材を熱融着させることによって、フランジへ
シール材を熱融着した後、このフランジが上反りして
も、フランジはうまく水平な姿勢に保たれる。その結
果、従来の製法と違って、見栄えの良いフランジ姿勢を
もった紙容器を得ることができ、その商品価値を格段に
向上できる。
の製造方法は、熱可塑性プラスチックシートが積層され
たフランジ付き紙箱の製造にあたっても、紙箱のフラン
ジを下反り状にしながらこの熱可塑性のプラスチックシ
ートを熱接着させる製造方法を採用するので、紙トレー
成形後にフランジが上反りしても、フランジはうまく水
平な姿勢となり、その商品価値を格段に向上できる。
の製造方法は、フランジ付き紙トレーに落とし蓋を押し
込み、互いにフランジを熱融着する製造方法にあって
も、この紙トレーのフランジを下反りにしながらこの落
とし蓋のフランジを熱接着させる手段が採用されている
ので、紙トレーに落とし蓋を押圧嵌合させた後に、フラ
ンジが上反りしても、フランジはうまく水平な姿勢とな
り、その商品価値を格段に向上できる。
−254280号公報に開示された紙トレーあるいはそ
の製造方法に適用されることによって、理想的な効果を
期待できる。
第1の実施の形態を示し、作用の説明図である。
第1の実施の形態を示し、作用の説明図である。
第1の実施の形態によって得られた紙トレーの断面図で
ある。
第1の実施の形態に採用されるブランクの一例を示す平
面図である。
第2の実施の形態を示し、作用の説明図である。
第2の実施の形態を示し、作用の説明図である。
第2の実施の形態によって得られた紙トレーの断面図で
ある。
B,10B…フランジ載置面,3…シール材,3A…熱
可塑性プラスチックシート,10…型,11…落とし
蓋,F…食品,T…紙トレー。
Claims (3)
- 【請求項1】 フランジ付き紙容器を、この紙容器の外
形とほぼ同じ形状の凹部を有する型内に設置し、紙容器
のフランジを下反り状にしながら、紙容器の上面より熱
可塑性のシール材をこのフランジに熱接着させるように
したことを特徴とするフランジ付き紙容器の製造方法。 - 【請求項2】 フランジ付き紙箱を、この紙箱の外形と
ほぼ同じ形状の凹部を有する成型用型内に設置し、紙箱
の上面より一回り大きい熱可塑性のプラスチックシート
をこの成型用型内に設置された紙箱の上面に載置し、次
いで紙箱のフランジを下反り状にしながらこの熱可塑性
のプラスチックシートを熱接着させるとともに、熱可塑
性のプラスチックシートを上から加熱し、真空成形法な
いしは圧空成形法により紙箱の内面に密着させるように
したことを特徴とするフランジ付き紙容器の製造方法。 - 【請求項3】 内面に熱可塑性のプラスチックシートが
積層されたフランジ付き紙容器を、この紙トレーの外形
とほぼ同じ形状の凹部を有する型内に設置し、紙トレー
の上方から、周囲にフランジを備えた落とし蓋をこの成
型用型内に設置された紙トレーの上面から押し込み、次
いでこの紙トレーのフランジを下反り状にしながらこの
落とし蓋のフランジを熱接着させるようにしたことを特
徴とするフランジ付き紙トレーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001242475A JP4834935B2 (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | フランジ付き紙容器の製造方法 |
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JP2001242475A JP4834935B2 (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | フランジ付き紙容器の製造方法 |
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ID=19072739
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