JP2021038019A - 深絞包装体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロセスチーズ等の、加工工程において流動形状となる被包装物を略直方体に成形して包装でき、環境にも配慮した包装形態であるコンパクトでシンプルな深絞包装体を提供する。【解決手段】枠体11の内側に深絞されたラミネートフィルム21が密着してなるラミネート体31と、トップフィルム41からなる蓋体40から構成され、枠体10は底部14と底部14から直角に折り曲げられた立上り部13からなり、ラミネート体31は蓋体40を接着したフランジ35を設けた深絞包装体51とした。【選択図】図12

Description

本発明は、深絞包装体及びその製造方法に関するものである。
チーズは現代人の食生活に欠かせない食品である。例えば、スライスしたチーズをサンドイッチの具材として挟んだり、ハンバーグ、パン、ピザ、グラタン、サラダ等のトッピングとして載せる料理は人気が高い。また、シュレッドチーズは、料理の材料やトッピングとしても消費される。また、ワインに合ったチーズを好みにカットして食すことのできるブロックチーズも店頭に数多く並ぶ。
このように家庭や業務において不可欠な食品であるチーズの中で特に市場で流通しているプロセスチーズは、ナチュラルチーズを加熱・溶融・攪拌・乳化した流動物を型に流して冷却・固化したものである。この型としてプラスチックシートを敷いた段ボール箱が使用されることがあり、大型のプロセスチーズの塊を製造できる。
大きな塊からブロック状、スライス状、シュレッド状、パウダー状等様々な形状のプロセスチーズの形状に加工することができれば、チーズ加工者は、様々な形状のプロセスチーズのストックを在庫せずに、受注次第、加工、包装して流通させることができ、製品品質、在庫コスト、納品リードタイム等の向上が図れる大きなメリットがある。
ここで、製造したプロセスチーズの塊をロスなく全量を必要な形状に加工することができれば、更なるコスト削減が可能となる。
しかし、流動状態のナチュラルチーズがプラスチックシートを敷いた段ボール箱に流し入れられて冷却・固化すると、固化したナチュラルチーズの外形は段ボール箱の内部形状とプラスチックシートの内部形状に沿った形となり、例えば、ブロック形状やスライス形状を必要とする場合、角のない部分は使用できずロスになってしまうという問題がある。
また、包装分野において、環境に配慮することが重要視されている。包装体が軽量で、簡便かつコンパクトに処分できるものであることが、製品を包装して流通させる企業の使命となってきている。
このような包装形態として注目されているのが、プラスチックフィルム、紙、アルミ箔などの薄い柔軟性のある材料を、単体あるいは貼合せて包装に使用する軟包装である。この軟包装の包装体の一例として深絞包装機で製造された深絞包装体がある。
深絞包装体の一例として、下記特許文献1は、、図23、図24に示すように深絞り成型容器を開示する。
ここで、下記特許文献1はガスバリア性、遮光性、耐熱性と充填適性を兼ね備えた容器状包装形態の包装用容器を開示する。具体的には、図23は容器本体内に内容物(ハンバーグ)106とデミグラスソース107を容れ、蓋体で密封した状態の包装用容器を示し、図20に包装用容器内に内容物(ハンバーグ)106とデミグラスソース107を入れた断面構造を示す。101は深絞り成形法で皿状の容器部(収容部)を成形した容器本体、103は容器本体101の上縁を水平方向に折り曲げて形成したヒートシール縁である。104は蓋体であって、図23、図24に示すように、ヒートシール縁103にその周囲をヒートシール105することにより、容器本体101を密封することができる。容器本体101は、最外面側より、延伸ポリエステルフィルム101a/インキ101b/ウレタン系接着剤101c/JIS8021タイプのアルミニウム合金箔101d/ウレタン系接着剤101e/延伸ナイロンフィルム101f/ウレタン系接着剤101g/未延伸ポリプロピレンフィルム101h構成の積層フィルムを用い、圧空真空方式の深絞り成形機によって、タテ140mm×ヨコ110mm×深さ25mmの皿形状に成形されたものである。次に蓋体104は、最外面側より延伸ポリエステルフィルム104a/インキ104b/ウレタン系接着剤104c/JISIN30タイプのアルミニウム箔104d/ウレタン系接着剤104e/延伸ナイロンフィルム104f/ウレタン系接着剤104g/未延伸ポリプロピレンフィルム104hから成る積層フィルムである。この容器本体101と蓋体104は、容器本体101の外周部分に形成した5mmの幅のヒートシール縁103にヒートシール105されるもので、このヒートシールすることにより、タテ170mm×ヨコ130mmの密封包装用容器ができる。
特許文献1の発明の積層フィルムにて深絞り成形された包装容器の構造により、内容物の充填適性、耐熱性、ガスバリア性、遮光性に優れた効果を得ることができる。
下記特許文献2は、従来の深絞り包装により包装された包装物を開示する。具体的には、図25に示すように、包装される製品が置かれるトレイは、下フィルム207の層から形成される。そのように満たされた容器は、包装する上フィルム210の層と共に真空室にもたらされ、そこで排気および密封される。その室では、下フィルム207で形成されるトレイは加熱され、収縮力は解放され、下フィルム207は包装される品物に寄り添う。このように形成される包装物が不利なことに、下フィルム207と上フィルム210は、製品と密封縁216との間の領域内で、共に密封されずに、互いに接触し、下フィルム207と上フィルム210が接触する領域内でしわが存在する。熟成過程で、肉汁が下フィルム207と上フィルム210との間の密封されていない領域217に入る。
実用新案登録第3118887号公報(包装用容器) 特表2005−529812号公報(包装の方法および装置)
しかし、特許文献1の深絞り成形された包装容器は、容器成型時の金型に依存しているため、被包装物の包装状態は包装容器の内部形状に依存して変形するという問題がある。
特許文献2の肉等の形状が定まりにくく含有水分を放出する食品の深絞包装において、軟包装のため形状が被包装物の形態に依存し、包装容器と被包装物の間に空間ができ品質劣化の要因となる等問題がある。
本発明の目的は、プロセスチーズ等の、加工工程において流動形状となる被包装物を略直方体に成形して包装でき、あわせてその他様々な被包装物を、安定性を確保しつつ環境にも配慮した包装形態であるコンパクトでシンプルな深絞包装体を提供することにある。
前記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、枠体の内側に深絞されたラミネートフィルムが密着してなるラミネート体と、トップフィルムからなる蓋体から構成され、枠体は底部と底部から直角に折り曲げられた立上り部からなり、ラミネート体は蓋体を接着したフランジを設けたことを要旨とするものである。
請求項1の本発明によれば、ラミネート体は枠体の内側に深絞されたラミネートフィルムが密着してなるものであるため、枠体のない深絞包装体に比して、深絞包装体底部の形状が枠体の底部の形状に依存し、枠体が底部と底部から直角に折り曲げられた立上り部からなるため、深絞包装体底部の形状は略長方形となり、被包装物の底面と側面が略直方体となる。これにより、被包装物を切り分けて流通する場合に、ロスなくすべてを略直方体とすることができる。
また、深絞されるフィルムのみからなる深絞包装体に比して、枠体で補強されるため、深絞包装体のゆがみが出にくく、被包装物の変形がない。枠体とラミネートフィルムの密着したラミネート体に被包装物を収納するため、枠体なく被包装物を収納するフィルムに比してフィルム使用重量が少なくて済み環境に配慮されている。
ラミネート体に被包装物を収納後、トップフィルムからなる蓋体を接着したことで、被包装物を外気と遮断して深絞包装体の内部環境を良好に守ることができる。
フランジがない枠体であっても、枠体の内側に深絞されたラミネートフィルムが密着して構成されるラミネート体には、ラミネートフィルムのみからなるラミネート体フランジが構成されるため、ラミネート体フランジに蓋体を接着加納となり、深絞包装体の内部を密閉できる。
枠体にフランジがないため、枠体の資材を節約でき、コストを抑え、不要な資源を消費しなくとも済む。
枠体は深絞包装体内部と外部を隔てるため、断熱性のある素材からなる枠体は、深絞包装体内部と外部の温度を隔てることができる。これにより、深絞包装体に収納したまま被包装物をレンジで加熱した場合、枠体が熱くなった被包装物の熱を遮断するため、深絞包装体を手で持っても熱さを感じにくい。また、被包装物を収納した深絞包装体を冷蔵、冷凍して外気温と差がある場合、枠体が深絞包装体の内部と外部の熱を遮断するため、被収納物の温度変化が少なく、状態を安定化しやすい。
請求項2記載の本発明は、枠体の内側に深絞されたラミネートフィルムが密着してなるラミネート体と、トップフィルムからなる蓋体から構成され、枠体は底部と底部から直角以上の角度に折り曲げられた立上り部からなり、ラミネート体は蓋体を接着したフランジを設けたことを要旨とするものである。
請求項2記載の本発明によれば、枠体は枠体底部と枠体底部から直角以上の角度に折り曲げられた枠体立上り部からなり、ラミネート体はラミネート体底部に比してラミネート体開口部が広くなるため、ラミネート体はラミネートフィルム成形金型下部及びシール金型下部からの浮き上がり及び解放が容易である。また、ラミネート体収納部への被包装物の収納が容易である。
請求項3記載の本発明は、トップフィルムは深絞りされた落とし蓋形状であることを要旨とするものである。
請求項3記載の本発明によれば、落とし蓋の内面部表面が被包装物の上部表面に接して被包装物の表面を底部に対して水平に形成することができ、被包装物の形状を略直方体に形成し、被包装物を切り分けて流通する場合に、ロスなくすべてを略直方体とすることができる。
また、蓋体の落とし蓋の内面部表面が、被包装物の上部表面に接しているため、深絞包装体内部に大気が存在する空間がなくなり、品質保持向上にも役立つ。
請求項4記載の本発明は、蓋体は成形された蓋トレイであることを要旨とするものである。
請求項4記載の本発明によれば、トップフィルムを送り出すことなく、既成の任意形状の蓋トレイを蓋体として使用することができる。
できる。
請求項5記載の本発明は、枠体はフランジを設けたことを要旨とするものである。
請求項5記載の本発明によれば、フランジを設けた枠体にラミネートフィルムを深絞ることにより、ラミネートフィルムと枠体が立ち上がり部のみならずのフランジでも接着されているため、ラミネート体のゆがみが更に出にくくなる。その上、ラミネート体フランジと蓋体シール部の接着部が3重となり、深絞包装体のゆがみが更に出にくくなる。
請求項6記載の本発明は、ラミネートフィルム成形金型上部とラミネートフィルム成形金型下部の間にラミネートフィルムに向かって、枠体がセットされたラミネートフィルム成形金型下部が上昇し、ラミネートフィルム成形金型上部とラミネートフィルム成形金型下部が重なり密閉され、ラミネートフィルム成形金型上部流路、ラミネートフィルム成形金型下部流路A、ラミネートフィルム成形金型下部流路B、ラミネートフィルム成形金型下部流路Cから脱気して金型内部を真空にすることにより、ラミネートフィルムはラミネートフィルム成形用加熱板に吸着して加熱され、ラミネートフィルムより下のラミネートフィルム成形金型下部内部と枠体内部が真空状態になり、ラミネートフィルム成形金型上部にラミネートフィルム成形金型上部流路から大気を吸い込ませ、加熱されたラミネートフィルムを枠体内部に押し付けて形成したラミネート体のフランジに、蓋体を接着した深絞包装体の製造方法を要旨とするものである。
請求項6記載の本発明によれば、本発明の深絞包装体を製造することができる。
請求項7記載の本発明は、深絞包装体の蓋体を接着する直前に内部をガス置換することを要旨とするものである。
請求項7記載の本発明によれば、深絞包装体内部に被包装物に合わせたガスを封入することで、深絞包装体の内部環境を被包装物の品質保持向上に適したものにすることができる。
本発明は、プロセスチーズ等の、加工工程において流動形状となる被包装物を略直方体に成形して包装でき、あわせてその他様々な被包装物を、安定性を確保しつつ環境にも配慮した包装形態であるコンパクトでシンプルな深絞包装体を提供することにある。
本発明の深絞包装体Aaの製造ラインを示す説明図である。 本発明の深絞包装体の枠体Aの組立工程を示す説明図である。 本発明の深絞包装体の枠体Bの組立工程を示す説明図である。 本発明の深絞包装体のラミネート体Aの成形工程(1)を示す説明図である。 本発明の深絞包装体のラミネート体Aの成形工程(2)を示す説明図である。 本発明の深絞包装体のラミネート体Aの成形工程(3)を示す説明図である。 本発明の深絞包装体のラミネート体Aの成形工程(4)を示す説明図である。 本発明の深絞包装体のラミネート体Aの成形工程(5)を示す説明図である。 本発明の深絞包装体のラミネート体Aの成形工程(6)を示す説明図である。 本発明の深絞包装体の連続したラミネート体Aを示す説明図である。 本発明の深絞包装体Aaの成形工程を示す説明図である。 本発明の深絞包装体Aaを示す(a)は斜視説明図、(b)は断面説明図である。 本発明の深絞包装体Abの製造ラインを示す説明図である。 本発明の深絞包装体Abの成形工程(1)(2)を示す説明図である。 本発明の深絞包装体Abを示す(a)は斜視説明図、(b)は断面説明図である。 本発明の深絞包装体Adの製造ラインを示す説明図である。 本発明の深絞包装体Baを示す(a)は斜視説明図、(b)は断面説明図である。 本発明の深絞包装体Bbを示す(a)は斜視説明図、(b)は断面説明図である。 本発明の深絞包装体Aa2の製造ラインを示す説明図である。 本発明の深絞包装体Aa2の枠体Aの組立工程を示す説明図である。 本発明の深絞包装体の枠体Bの組立工程を示す説明図である。 本発明の深絞包装体Aa2を示す(a)は斜視説明図、(b)は断面説明図である。 従来例の深絞包装体を示す斜視図である。 従来例の深絞包装体を示す斜視図である。 従来例の深絞包装体を示す斜視図である。
以下本発明を実施するための形態について説明するが、本発明はこれに限定されたものでないことは、言うまでもない。
以下図面を用いて本発明の深絞包装体50の実施の形態を詳細に説明する。
下記表1に、本発明の深絞包装体50の実施例をまとめた。
Figure 2021038019
深絞包装体50は、枠体10にフランジがとないもの(A)とあるもの(B)、蓋体40の種類と形状とで区分けして実施例とした。
平蓋は、蓋が深絞包装体の底部と水平な、中央に落とし込みのない表面がフラットな形状の蓋である。
落とし蓋は、蓋の中央に落とし込みのある形状の蓋である。包装体同士の積重ねが可能なため、スペースの確保及び荷崩れ防止に役立つ。
枠体10にフランジのない枠体A11にラミネートフィルム21を深絞ったものを、深絞包装体Aa51、深絞包装体Ab52、深絞包装体Ac、深絞包装体Ad53とした。枠体10にフランジのある枠体B12にラミネートフィルム21を深絞ったものを、深絞包装体Ba54、深絞包装体Bb55、深絞包装体Bc、深絞包装体Bd56とした。
蓋体40はトップフィルム41又は蓋トレイ46とし、それぞれ平板状の蓋体40と落とし蓋状の蓋体40を採用できる。トップフィルム41を平板状の蓋体40としたものを、深絞包装体Aa51、深絞包装体Ba54とした。トップフィルム41を落とし蓋状の蓋体40としたものを、深絞包装体Ab52、深絞包装体Bb55とした。蓋トレイ46を平板状の蓋体40としたものを、深絞包装体Ac、深絞包装体Bcとした。蓋トレイ46を落とし蓋状の蓋体40としたものを、深絞包装体Ad53、深絞包装体Bd56とした。
〔構成・構造〕
はじめに、本発明の深絞包装体50の構成・構造を記載する。
深絞包装体Aa51の(a)斜視説明図、(b)断面説明図を図12に、枠体A11の組立工程を図2に、ラミネート体A31の成形工程を図4から図9に、連続したラミネート体A31を図10に、深絞包装体Aa51の成形工程を図11に、深絞包装体Aa51の製造ラインを図1に、説明図で示す。
深絞包装体Ab52の(a)斜視説明図、(b)断面説明図を図15に、深絞包装体Ab52の製造ラインを図13に、深絞包装体Ab52の成形工程(1)を図14(a)に、成形工程(2)を図14(b)に、説明図で示す。
深絞包装体Ad53の製造ラインを図16に、説明図で示す。
深絞包装体Ba54の(a)斜視説明図、(b)断面説明図を図17に、枠体B12の組立工程を図3に、説明図で示す。
深絞包装体Bb55の製造ラインを図18に、説明図で示す。
深絞包装体Aa51は、枠体A11の内側に深絞されたラミネートフィルム21が密着してなるラミネート体A31と、トップフィルム41からなる蓋体40から構成される。
枠体A11は底部14と底部14につながり設けられた立上り部13からなり、ラミネート体A31は蓋体40を接着したフランジ35を設けたものである。枠体11は、(a)略十字の形状にカットした板体を、(b)枠体底部14の4辺に接して設けられた枠体立上り部13を該4辺に沿って折り、立ち上げたものであり、図1に示す深絞包装機70に設置された枠体送り装置71でラミネートフィルム成形金型下部86にセットされる。
枠体B12の組立工程を図3に説明図で示す。枠体B12は、底部14と底部14につながり設けられた立上り部13からなり、更に枠体立上り部13上部に枠体フランジ15を設けた。枠体B12は、(a)略十字の形状にカットした板体を、(b)枠体底部14の4辺に接して設けられた枠体立上り部13と枠体立上り部13の4辺に接して設けられた枠体フランジ15をそれぞれの4辺に沿って折り、立ち上げたものが枠体B12であり、図1に示す深絞包装機70に設置された枠体送り装置71でラミネートフィルム成形金型下部86にセットされる。
枠体10は、図2、図3に示す枠体のように、枠体底部14と枠体底部14から直角に折り曲げられた枠体立上り部13を設けたものでもよく、更に、図19、図20、図22に示すように、枠体10が枠体底部14と枠体底部14から直角以上の角度に折り曲げられた枠体立上り部13として、ラミネート体30はラミネート体底部34に比してラミネート体開口部36を広くした深絞包装体Aa257とすることもできる。図21は、枠体底部14と枠体底部14から直角以上の角度に折り曲げられた枠体立上り部13に、枠体フランジ15を設けた枠体B12を示す。
図示はしないが、枠体10は、図2、図3に示す枠体A11、枠体B12のように略十字の形状にカットした板体を折り上げたもののみならず、立上り部13にのりしろを設けて相互に接着した成形した枠体としてもよい。
ラミネート体30は、枠体10の内面にラミネートフィルム21を深絞ったものであり、枠体A11からなるラミネート体A31と、枠体B12からなるラミネート体B32とした。
図12の深絞包装体Aa51及び図15の深絞包装体Ab52のラミネート体A31は、深絞包装機70で枠体A11の内面にラミネートフィルム21を深絞ったものである。
図17の深絞包装体Ba54及び図18の深絞包装体Bb55のラミネート体B32は、深絞包装機70で枠体B12の内面にラミネートフィルム21を深絞ったものである。
ラミネートフィルム21は、枠体10に接するラミネートフィルム外面部22と、被包装物1に接するラミネートフィルム内面部23からなる。
ラミネート体A31とラミネート体B32は、双方ともラミネート体底部34の4辺から略直角に立ち上がるように設けられたラミネート体立上り部33と、ラミネート体立上り部33の4辺から略直角にラミネート体底部34と略水平に設けられたラミネート体フランジ35を有する。
ラミネート体A31はフランジを有さない枠体A11にラミネートフィルム21を深絞ったものであり、ラミネート体B32はフランジを有する枠体B12にラミネートフィルム21を深絞ったものであるため、ラミネート体B32のラミネート体フランジ35には枠体フランジ15はない。
ラミネート体収納部37は、ラミネート体底部34とラミネート体立上り部33に5面を囲まれた部分であり、被包装物1の入り口がラミネート体開口部36である。
ラミネート体フランジ/枠体シール部38は、ラミネート体フランジ35と枠体10との接着部である。
ラミネート体フランジ/蓋体シール部39は、ラミネート体フランジ35と蓋体40との接着部である。
蓋体40は、ラミネート体開口部36とラミネート体フランジ35を覆うように設けられ、ラミネート体フランジ/蓋体シール部39で接着される。蓋体40は、トップフィルム41又は蓋トレイ46とした。蓋体40は、平板状の蓋体40と落とし蓋状の蓋体40を採用できる。
トップフィルム41は、深絞包装体50の外側に面するトップフィルム外面部42と、被包装物1に面するトップフィルム内面部43と、ラミネート体30のラミネート体フランジ35と接するトップフィルムフランジ44を有する。
蓋トレイ46は、深絞包装体50の外側に面する蓋トレイ外面部47と、被包装物1に面する蓋トレイ内面部48と、ラミネート体30のラミネート体フランジ35と接する蓋トレイフランジ49を有する。
深絞包装体Aa51と深絞包装体Ba54は、トップフィルム41を平板のまま、ラミネート体30のラミネート体フランジ35と、それに接するトップフィルムフランジ44を接着するものである。
深絞包装体Ab52と深絞包装体Bb55は、トップフィルム41を落とし蓋の形状に深絞ったものを、ラミネート体30のラミネート体フランジ35と、それに接するトップフィルムフランジ44を接着するものである。
深絞包装体Ac、深絞包装体Bcは、平板状の蓋トレイ46を、ラミネート体30のラミネート体フランジ35と、それに接する蓋トレイフランジ49を接着するものである。
深絞包装体Ad53、深絞包装体Bd56は、落とし蓋状の蓋トレイ46を、ラミネート体30のラミネート体フランジ35と、それに接する蓋トレイフランジ49を接着するものである。
落とし蓋状の蓋体40は、中央部に設けたくぼみ形状の蓋体凹部45を有する。
トップフィルム41とラミネートフィルム21の重なりの一辺に、イージーピールつまみ口3を設けることにより、深絞包装体50が刃物を準備しなくとも容易に開封できる。
本発明において「接着」は、接着剤を用いた接着、熱溶着等、両者を貼り合わせるものであれば特に限定はない。
〔製造方法〕
次に、本発明の深絞包装体50の製造方法を詳細に説明する。
はじめに、深絞包装機70を用いた深絞包装体Aa51の製造ラインの説明図を図1に示す。
深絞包装体Aa51は、枠体A11が枠体送り装置71から送られてラミネートフィルム成形金型下部86にセットされる。
ラミネートフィルム21は、ラミネートフィルム外面部22が枠体A11に、ラミネートフィルム内面部23がラミネートフィルム成形金型上部81に面するように、ロールから送り出される。
図4に示すように、ラミネートフィルム成形金型上部81とラミネートフィルム成形金型下部86の間にラミネートフィルム21が位置したところへ、枠体A11がセットされたラミネートフィルム成形金型下部86が上昇し、図5に示すように、ラミネートフィルム成形金型上部81とラミネートフィルム成形金型下部86が重なり密閉される。
次に、図6に示すように、ラミネートフィルム成形金型上部81とラミネートフィルム成形金型下部86が重なり密閉された状態で、ラミネートフィルム成形金型上部流路82、ラミネートフィルム成形金型下部流路A87、ラミネートフィルム成形金型下部流路B88、ラミネートフィルム成形金型下部流路C89から脱気して金型内部を真空にすることにより、ラミネートフィルム21はラミネートフィルム成形用加熱板84に吸着して加熱される。この際、ラミネートフィルム成形金型下部流路A87とラミネートフィルム成形金型下部流路B88からの真空開始のタイミングを少し遅らせると、ラミネートフィルム21はラミネートフィルム成形用加熱板84にさらに強く押し付けられる。
次に、図7に示すように、ラミネートフィルム21より下のラミネートフィルム成形金型下部86内部と枠体A11内部が真空状態のところに、ラミネートフィルム成形金型上部81にラミネートフィルム成形金型上部流路82から大気を吸い込ませることにより、加熱されたラミネートフィルム21は圧力差で枠体A11内部に押し付けられる。この際、ラミネートフィルム成形金型下部流路A87、ラミネートフィルム成形金型下部流路B88、ラミネートフィルム成形金型下部流路C89から脱気している状況である。また、枠体B12の枠体フランジ15とラミネートフィルム21をラミネートフィルム成形金型下部加熱部90で熱溶着できる。
次に、図8に示すように、ラミネートフィルム成形金型上部流路82と共に、ラミネートフィルム成形金型下部流路A87、ラミネートフィルム成形金型下部流路B88、ラミネートフィルム成形金型下部流路C89からも大気を吸気することにより、ラミネートフィルム成形金型下部86内も大気圧になると、ラミネート体A31がから浮き上がる。
次に、図9に示すように、ラミネートフィルム成形金型下部86が下降してラミネート体A31が金型より解放される。
図4から図9の工程で、深絞包装機70で枠体A11の内面にラミネートフィルム21が深絞られ、ラミネート体A31が形成される。この後、ラミネート体開口部36からラミネート体収納部37へと被包装物1が収納される。
ラミネート体A31が連続して形成された状態を図10に示す。枠体11にラミネートフィルム21が深絞られ、ラミネートフィルム21に枠体11が貼り付いてぶら下がった形状となる。ラミネートフィルム21が枠体11の枠体立上り部13の上辺から外側にせり出ている部位であるラミネート体フランジ35でつながっている状態である。
次に、図11に示すように、シール金型下部97にセットされたラミネート体A31が上昇して、ロールから送り出されたトップフィルム41に接し、シール金型上部96の熱せられたシール金型上部加熱部95に密着して、ラミネート体フランジ/蓋体シール部39が接着する。このシール部は、枠体11の枠体立上り部13の上辺上部を外した外側のラミネート体フランジ35とトップフィルム41が接したラミネート体フランジ/蓋体シール部39となる。
この際、深絞包装体Aa51内部の中空部2の大気をガス置換してもよい。
一般的に深絞包装機70では、流れ方向横に複数のラミネート体A31が成形され、流れ方向縦にも連結して複数のラミネート体A31が成形されているため、深絞包装機70設置したクロスカット部98で横方向に、縦方向カット部99で縦方向に、トップフィルム41とラミネートフィルム21の重なりをカットすることで個々の深絞包装体Aa51が形成される。
次に、深絞包装体Ab52の製造ラインの説明図を図13に、成形工程(1)(2)の説明図を図14に示す。
深絞包装体Ab52と深絞包装体Aa51の差異は、蓋体40のトップフィルム41の形状が落とし蓋の形状に深絞ったことである。これは、トップフィルム蓋成形金型上部91とトップフィルム蓋成形金型下部93の間に、ロールから送り出されたトップフィルム41が金型内部で熱せられたトップフィルム蓋成形用加熱板92に押し付けられて加熱されると共に金型内部が脱気され、トップフィルム41からなる落とし蓋状の蓋体40が形成される。この後、シール金型下部97にセットされたラミネート体A31が上昇して、トップフィルム41からなる落とし蓋状の蓋体40に接し、シール金型上部96の熱せられたシール金型上部加熱部95に密着して、ラミネート体フランジ/蓋体シール部39が接着する。
深絞包装体Ad53の製造ラインの説明図を図16に示す。
深絞包装体Ad53と深絞包装体Aa51の差異は、蓋体40が蓋トレイ46であり、トップフィルム41からなるものではないことである。図16に示す蓋トレイ46は落とし蓋状であるが、平板状であってもよく、この組合せでは深絞包装体Acとなる。連続して形成されたラミネート体A31に被包装物1が収納された後、蓋トレイ46が被されてラミネート体フランジ/蓋体シール部39で接着される。
落とし蓋状の蓋体40を採用した図15の深絞包装体Ab52、図18の深絞包装体Bb55と、深絞包装体Ad53、深絞包装体Bd56について記載する。ラミネート体30のラミネート体収納部37に収納された被包装物1の表面に密着して被包装物1の表面を落とし蓋状の蓋体40の内面部と密着して水平となり、中空部2が形成されずに、被包装物1の形状が深絞包装体50の形状のように略直方体となる。
直方体とは、すべての面が長方形で構成される6面体であり、隣接する面が直角に交わる。長方形は正方形を含み、直四角柱の一種である。
耐熱硬質フィルムによる落とし蓋を蓋体40とし、蓋体40とラミネート体30を接着する際に、深絞包装体50内部を脱気して真空包装とすることにより、被包装物1の表面と蓋体40内面部が密着して、更に被包装物1の表面が水平になる。耐熱硬質フィルムによる落とし蓋を蓋体40は、落とし蓋形状のトップフィルム41か蓋トレイ46のいずれでもよい。
〔材料・材質〕
次に本発明の深絞包装体50の材料・材質を記載する。
枠体10、ラミネートフィルム21、トップフィルム41、蓋トレイ46、の各板状物やフィルムはそれぞれの要求機能により種々の素材の単層・積層があり、種類、材質、厚みを選択することができる。特に限定はないが、以下に、好ましい例を示す。
深絞包装体50にガスを封入する場合は、被包装物1に接するラミネートフィルム21と蓋体40にはガスバリア性が要求される。その他、付加する性能としては、鮮度を保持するガスバリア性、香り移りの無い保香性、湿度を一定に保ち乾燥や湿気から守る密封性、必要な強度で熱溶着でき手指で開封可能な開封性、基本的な食品を守る安全性、内部に付着する結露を防止する防曇性、衝撃に強く壊れにくい耐久性が要求される場合がある。
枠体10の材質は、厚紙、段ボール紙等の紙、合成紙、プラスチック、金属等を採用できる。サイズの一例として縦365ミリメートル×横380ミリメートル×高さ80ミリメートルの枠体を採用できる。
ラミネートフィルム21の材質は、ポリエチレン(PE)/エチレンビニルアルコール(EVOH)/ポリエチレン(PE)からなる厚み100〜200ミクロンのものを採用できる。
ラミネートフィルム21は、ラミネート体30を形成するため、被包装物1を保護できる外部環境から保護できる機能が要求される。
また、深絞包装体50内部にガスを封入する場合は、ガスバリア性が要求される。
ラミネート体フランジ/枠体シール部38及びラミネート体フランジ/蓋体シール部39での接着をするための、シール性が要求される。
さらに、ラミネートフィルム21は、ラミネート体30を形成するため深絞るために、熱形成性が要求される。
これらを実現するラミネート体30を形成するためのラミネートフィルム21は、大きく分けてシール層と中間層とシール層の3層以上からなり、ラミネートフィルム外面部22のシール層には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)又はポリプロピレン(PP)等の高融点性を有するフィルムを使用し、中間層には、ポリアミド(Ny)等強度を有するフィルムを使用し、ラミネートフィルム内面部23のシール層には、ポリエチレン(PE)等の低融点を有するフィルムで、熱成形性を有する未延伸フィルムを使用した積層フィルムを採用できる。
したがって、ラミネートフィルム21は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)/ポリアミド(Ny)/ポリエチレン(PE)や、ポリプロピレン(PP)/ポリアミド(Ny)/ポリエチレン(PE)の積層フィルムが考えられる。
蓋体40のトップフィルム41の材質は、ポリエチレンテレフタレート(PET)/ポリアミド(Ny)/エチレンビニルアルコール(EVOH)/ポリエチレン(PE)からなる厚み50〜100ミクロンのものを採用できる。
蓋体40の蓋トレイ46の材質は、PP(ポリプロピレン)/EVOH(エチレンビニルアルコール)/PE(ポリエチレン)からなる厚み250〜500ミクロンのものを採用できる。
蓋体40の落とし蓋形状の材質である耐熱硬質フィルムは、PP(ポリプロピレン)/EVOH(エチレンビニルアルコール)/PE(ポリエチレン)からなる厚み250〜500ミクロンのものを採用できる。
蓋体40は、深絞包装体50の表面と外部を遮断し被包装物1を外部環境から保護できる機能が要求される。
また、蓋体40の内面部側は、ラミネート体30と接着するためのシール性が要求される。
さらに、蓋体40はとしてのトップフィルム41を落とし蓋状に深絞るために、熱形成性が要求される。
これらを実現する蓋体40の材質は、大きく分けて表面層とシール層の2層以上からなり、中間層を設けてもよい。
蓋体40の外面部にあたる表面層には、延伸ポリアミド(ONy)等の耐熱性を有するフィルムを、内面部にあたるシール層にはポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のシール性を有するフィルムを使用した積層フィルムを採用できる。
したがって、蓋体40の材質は、延伸ポリアミド(ONy)/ポリエチレン(PE)又はポリプロピレン(PP)の積層フィルムが考えられる。
その他、フィルムに付加する性能としては、鮮度を保持するガスバリア性、香り移りの無い保香性、湿度を一定に保ち乾燥や湿気から守る密封性、必要な強度で熱溶着でき手指で開封可能な開封性、基本的な食品を守る安全性、内部に付着する結露を防止する防曇性、衝撃に強く壊れにくい耐久性が要求される場合がある。
ポリアミド(Ny)フィルム13は、柔軟で強度が強く、耐摩耗性や耐熱性、耐寒性にすぐれ、ポリエチレン樹脂フィルムとのラミネートフィルム21は冷凍食品の包装に最適である。また耐衝撃性、耐ピンホール性に優れているので水物や重量物の包装に適している。フィルム用として利用されるポリアミド(Ny)は、主に6ナイロンを原料に、無延伸(CN又はCNy)フィルムは耐熱性が高く、二軸延伸(ON又はONy)フィルムは耐寒性に優れる。
ポリエチレン(PE)樹脂フィルムは、比較的安価な材料であり、耐水性、耐衝撃強度にすぐれ、シール性に優れるなど加工も容易であり、体や包装用フィルムに利用される。高密度ポリエチレン(HDPE)フィルムは耐熱性を有するため包装したままの高温殺菌も可能となる。ポリエチレンには低密度ポリエチレン(LDPE)、中・高密度ポリエチレン(MDPE、HDPE)があり、さらに、低密度ポリエチレン(LDPE)には、一般LDPE、L‐LDPE、ポリ酢酸ビニルと共重合させたEVA、アイオノマーPE、EAA、EMAAなど多くの種類がある。一軸延伸したHDPE(OPE)は透明で、片方にだけ裂けやすく、ひねり包装に使用される。低密度ポリエチレン(LDPE)は非常にやわらかく、手で引っ張ると小さな力でもよく伸びる。袋詰包装食品に使用されているラミネートフィルム21のシール層に使用される。様々な用途で広く使用される。
延伸フィルムは、一軸方向又は二軸方向に引っ張る加工をしたフィルムであり、引っ張り強度を持ち強度耐薬品性や透明性の向上も図れる。延伸する際にかけた温度を超える熱量がかかると、延伸フィルムは収縮する。
一方、未延伸フィルムはしなやかで、被包装物1にフィットしやすく、深絞包装にも適している。
一例としては、延伸ナイロン(ON)/ポリエチレン(PE)、延伸ナイロン(ON)/エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、延伸ナイロン(ON)/直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)によるフィルムは、耐熱耐寒性・耐ピンホール性・耐衝撃性を有する。また、延伸ナイロン(ON)/未延伸ポリプロピレン(CPP)は、耐熱耐寒性・耐ピンホール性・耐衝撃性・透明性を有する。
深絞包装体50に封入するガスは、被包装物の保存・保管の目的に合ったものを使用する。一例を挙げると、不活性ガスでは、静菌作用を有する炭酸ガス、無味・無臭の不活性ガスである窒素ガスを採用することができる。また、肉や赤味魚の色の保持作用を必要とする場合は、活性ガスである酸素ガスも採用できる。
〔効果〕
最後に本発明の深絞包装体50の効果を記載する。
ラミネート体30は枠体10の内側に深絞されたラミネートフィルム21が密着してなり、枠体10は枠体底部14と枠体底部14から直角に折り曲げられた枠体立上り部13を設けたものであるため、枠体10のない深絞包装体に比して、深絞包装体50の底部の形状が枠体10の底部14の形状に依存して略長方形となり、被包装物1の底面と側面が略直方体となる。これにより、被包装物1を切り分けて流通する場合に、すべてを略直方体とすることができるため、ロスがない。
また、深絞されるフィルムのみからなる深絞包装体に比して、枠体10で補強されるため、深絞包装体50のゆがみが出にくく、被包装物1の変形がないため、被包装物1を切り分けて流通する場合に、すべてを略直方体とすることができるため、ロスがない。枠体10とラミネートフィルム21の密着したラミネート体30に被包装物1を収納するため、枠体10なく被包装物1を収納するフィルムに比してフィルム使用重量が少なくて済み環境に配慮できる。
枠体10の立上り部13にのりしろを設けて相互に接着した成形したものとした場合、製造工程で折りあげる手間がない。また、立上り部13がのりしろで相互に接着しているため、枠としての安定性が高まる。
枠体10が枠体底部14と枠体底部14から直角以上の角度に折り曲げられた枠体立上り部13とすることで、ラミネート体30はラミネート体底部34に比してラミネート体開口部36が広くなる。これにより、ラミネート体30はラミネートフィルム成形金型下部86及びシール金型下部97からの浮き上がり及び解放が容易である。また、ラミネート体収納部37への被包装物1の収納が容易である。
ラミネート体30に被包装物1を収納後、トップフィルム41からなる蓋体40を接着したことで、被包装物1を外気と遮断して深絞包装体50の内部環境を良好に守ることができる。
フランジを設けた枠体B12にラミネートフィルム21を深絞ることにより、ラミネートフィルム21と枠体B12が、双方の立ち上がり部のみならず、フランジでも接着されているため、ラミネート体B32のゆがみが更に出にくくなる。その上、ラミネート体フランジ/蓋体シール部39の接着部が3重となり、深絞包装体50のゆがみが更に出にくくなる。
枠体A11には枠体のフランジがないが、枠体A11の内側に深絞されたラミネートフィルム21が密着して構成されるラミネート体31には、ラミネートフィルム21のみからなるラミネート体フランジ35が構成されるため、ラミネート体フランジ35に蓋体40を接着可能となり、深絞包装体50の内部を密閉できる。さらに、枠体A11に枠体フランジがないため、枠体の資材を節約でき、コストを抑え、不要な資源を消費しなくとも済む。
枠体B12は枠体フランジ15を設けることにより、ラミネート体フランジ35は、ラミネートフィルム21と枠体フランジ15が重なり接着して構成されるため、強度が増す。
落とし蓋状の蓋体40の内面部表面が、被包装物1の上部表面に接して被包装物1の表面を底部に対して水平に形成することができ、被包装物1の形状を略直方体に形成し、被包装物1を切り分けて流通する場合に、ロスなくすべてを略直方体とすることができる。
また、落とし蓋状の蓋体40の内面部表面が被包装物1の上部表面に接しているため、深絞包装体50内部に大気が存在する空間がなくなり、品質保持向上にも役立つ。
トップフィルム21を送り出すことなく、既成の任意形状の蓋トレイ46を蓋体40として使用することができる。
深絞包装体50内部に被包装物1に合わせたガスを封入することで、深絞包装体50の内部環境を被包装物1の品質保持向上に適したものにすることができる。
深絞包装体50にガスを封入することにより深絞包装体50の内部と外部の環境を変え、被包装物1の保管性・保存性を向上できる。油脂を多く含む食品等の被包装物1の酸化防止には、窒素を混合したガスを封入することにより、被包装物1の香りや色を自然な状態に保つことができる。また、肉や赤みの魚などの被包装物1には、酸素を混合したガスを封入することにより、被包装物1の色素タンパク質の発色を促し色や鮮度を保持することができる。さらに、二酸化炭素を混合することにより、被包装物1の細菌やカビ等の繁殖を抑制できる。
深絞包装体50は、枠体10にラミネートフィルム21を深絞ったラミネート体30に蓋体40を接着したものであり、イージーピールつまみ口3を設けることにより、容易に蓋体40を取り外し、ラミネート体30のラミネート体立上り部33の4隅を縦に切り裂き被包装物1から外すことで、ラミネート体30は十字形状の板状になり、ラミネート体底部34から被包装物1を外すことにより、深絞包装体50から被包装物1を傷つけずに取り出すことができる。
深絞包装体50は、枠体10にラミネートフィルム21を深絞ったラミネート体30に蓋体40を接着したものであり、シンプルな材質と構造で構成されているため、使用後の処分も容易である。前記のとおり、被包装物1を取り出した後の深絞包装体50は、蓋体40と十字形状の板状になったラミネート体30を処分するだけでよいため、処分作業と環境に配慮された包装体である。
前記のとおり、深絞包装体50を構成する枠体10、ラミネートフィルム21、蓋体40材質の選択とその組み合わせにより、深絞包装体50に様々な機能を付加することができ、深絞包装体50の使用状況である被包装物1の充填、輸送、保管等によりその機能を容易に付加削除でき、オーバースペックにならない必要最低限の包装体を提供することができ、コストや環境に配慮されロスがない。
被包装物1として、チーズ、かまぼこ・ソーセージ等の魚肉卵加工食品、凝固剤で固められた食品をはじめ、肉、魚、ハム、ベーコン、卵焼き、和惣菜、洋惣菜、メディカルの注射器・注射針等、食品・医療用製品等の幅広いものが考えられる。
本発明は、プロセスチーズ等の、加工工程において流動形状となる被包装物を略直方体に成形して包装でき、あわせてその他様々な被包装物を、安定性を確保しつつ環境にも配慮した包装形態であるコンパクトでシンプルな深絞包装体を提供することができる。
1 被包装物
2 中空部
3 イージーピールつまみ口
10 枠体
11 枠体A
12 枠体B
13 枠体立上り部
14 枠体底部
15 枠体フランジ
21 ラミネートフィルム
22 ラミネートフィルム外面部
23 ラミネートフィルム内面部
30 ラミネート体
31 ラミネート体A
32 ラミネート体B
33 ラミネート体立上り部
34 ラミネート体底部
35 ラミネート体フランジ
36 ラミネート体開口部
37 ラミネート体収納部
38 ラミネート体フランジ/枠体シール部
39 ラミネート体フランジ/蓋体シール部
40 蓋体
41 トップフィルム
42 トップフィルム外面部
43 トップフィルム内面部
44 トップフィルムフランジ
45 蓋体凹部
46 蓋トレイ
47 蓋トレイ外面部
48 蓋トレイ内面部
49 蓋トレイフランジ
50 深絞包装体
51 深絞包装体Aa
52 深絞包装体Ab
53 深絞包装体Ad
54 深絞包装体Ba
55 深絞包装体Bb
56 深絞包装体Bd
57 深絞包装体Aa2
70 深絞包装機
71 枠体送り装置
81 ラミネートフィルム成形金型上部
82 ラミネートフィルム成形金型上部流路
84 ラミネートフィルム成形用加熱板
86 ラミネートフィルム成形金型下部
87 ラミネートフィルム成形金型下部流路A
88 ラミネートフィルム成形金型下部流路B
89 ラミネートフィルム成形金型下部流路C
90 ラミネートフィルム成形金型下部加熱部
91 トップフィルム蓋成形金型上部
92 トップフィルム蓋成形用加熱板
93 トップフィルム蓋成形金型下部
95 シール金型上部加熱部
96 シール金型上部
97 シール金型下部
98 クロスカット部
99 縦方向カット部
101 容器本体
101a 延伸ポリエステルフィルム
101b インキ
101c ウレタン系接着剤
101d JIS8021タイプのアルミニウム合金箔
101e ウレタン系接着剤
101f 延伸ナイロンフィルム
101g ウレタン系接着剤
101h 未延伸ポリプロピレンフィルム
103 ヒートシール縁
104 蓋体
104a 延伸ポリエステルフィルム
104b インキ
104c ウレタン系接着剤
104d JISIN30タイプのアルミニウム箔
104e ウレタン系接着剤
104f 延伸ナイロンフィルム
104g ウレタン系接着剤
104h 未延伸ポリプロピレンフィルム
105 ヒートシール
106 内容物(ハンバーグ)
107 デミグラスソース
207 下フィルム
210 上フィルム
216 密封縁
217 密封されていない領域

Claims (7)

  1. 枠体の内側に深絞されたラミネートフィルムが密着してなるラミネート体と、トップフィルムからなる蓋体から構成され、枠体は底部と底部から直角に折り曲げられた立上り部からなり、ラミネート体は蓋体を接着したフランジを設けたことを特徴とする深絞包装体。
  2. 枠体の内側に深絞されたラミネートフィルムが密着してなるラミネート体と、トップフィルムからなる蓋体から構成され、枠体は底部と底部から直角以上の角度に折り曲げられた立上り部からなり、ラミネート体は蓋体を接着したフランジを設けたことを特徴とする深絞包装体。
  3. トップフィルムは深絞りされた落とし蓋形状である請求項1又は請求項2に記載の深絞包装体。
  4. 枠体の内側に深絞されたラミネートフィルムが密着してなるラミネート体と、成形された蓋トレイからなる蓋体から構成され、枠体は底部と底部につながり設けられた立上り部からなり、ラミネート体は蓋体を接着したフランジを設けたことを特徴とする深絞包装体。
  5. 枠体はフランジを設けた請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の深絞包装体。
  6. ラミネートフィルム成形金型上部とラミネートフィルム成形金型下部の間にラミネートフィルムに向かって、枠体がセットされたラミネートフィルム成形金型下部が上昇し、ラミネートフィルム成形金型上部とラミネートフィルム成形金型下部が重なり密閉され、ラミネートフィルム成形金型上部流路、ラミネートフィルム成形金型下部流路A、ラミネートフィルム成形金型下部流路B、ラミネートフィルム成形金型下部流路Cから脱気して金型内部を真空にすることにより、ラミネートフィルムはラミネートフィルム成形用加熱板に吸着して加熱され、ラミネートフィルムより下のラミネートフィルム成形金型下部内部と枠体内部が真空状態になり、ラミネートフィルム成形金型上部にラミネートフィルム成形金型上部流路から大気を吸い込ませ、加熱されたラミネートフィルムを枠体内部に押し付けて形成したラミネート体のフランジに、蓋体を接着した深絞包装体の製造方法。
  7. 深絞包装体の蓋体を接着する直前に内部をガス置換する請求項6記載の深絞包装体の製造方法。
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