JP2003051647A - セラミック回路基板及びその製造方法 - Google Patents

セラミック回路基板及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロ波からミリ波帯に及ぶ高周波用のセ
ラミック回路基板であって、導体パターンの設計が容易
であるとともに、高い寸法精度を有するセラミック回路
基板の提供。 【解決手段】 導体パターン4を構成する金属薄膜をガ
ラスセラミックシート2の焼成時に一体形成し、該ガラ
スセラミックシート2に埋没させず、該ガラスセラミッ
クシート2の表面から突出させて形成する。前記金属薄
膜としては、金、銀、銅又はニッケルのいずれかを用い
ることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子等と接
続して電子回路を構成するセラミック回路基板及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にマイクロ波からミリ波帯に及ぶ高
周波用のセラミック回路基板は、焼結したセラミック基
板の表面に蒸着等により金属薄膜を形成し、該金属薄膜
をフォトリソグラフィー技術により所望の導体パターン
にエッチングすることにより作製する。この方法では、
セラミック基板と導体パターンを構成する金属薄膜との
密着力を高めるため、セラミック基板の表面に、チタン
又はクロム等を下地金属として形成し、その上に前記金
属薄膜を形成する。従って、下地金属についても蒸着し
て、フォトリソグラフィー技術によりエッチングを行う
必要があり、製造工程が複雑になると共に製造コストが
高くなった。
【0003】図2は特開平11−224984号等で提
案されている製造方法により製造されたセラミック回路
基板の断面図である。図2において12はガラスセラミ
ックシートを示す。このガラスセラミックシート12の
必要箇所にビアホール13,13…を打ち抜き、該ビア
ホール13,13…にスクリーン印刷方法により銀等の
金属ペーストを埋め込む。該金属ペーストを埋め込んだ
ガラスセラミックシート12の表裏面に、パターン化さ
れた金属薄膜である導体パターン14を熱圧着により形
成する。
【0004】次に前記導体パターン14を形成したガラ
スセラミックシート12の表裏面に、ガラスセラミック
の焼成温度では焼結しないアルミナシートを圧着して積
層体を形成し、該積層体を両面からアルミナ96%基板
で挟み、該アルミナ96%基板により前記積層体に荷重
を加えながら焼成処理を行う。上述のようにガラスセラ
ミックシート12の表裏面に導体パターン14を形成す
ることにより作製されたセラミック回路基板11は、必
要箇所にワイヤーボンディング等で半導体素子(図示せ
ず)と接続することにより電子回路を構成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の方法では、焼成
処理を行う前にガラスセラミックシート12に導体パタ
ーン14を構成する金属薄膜を形成するため、ガラスセ
ラミックシート12と金属薄膜との密着力が高く、前記
金属薄膜の形成前に下地金属を形成する必要はない。し
かし、熱圧着によりガラスセラミックシート12の表裏
面に導体パターン14を形成するため、導体パターン1
4がガラスセラミックシート12の内部に埋没する。そ
の結果、ガラスセラミックシート12の厚みは、導体パ
ターン14のある部分とない部分とで厳密には異なるこ
ととなる。
【0006】セラミック回路基板11の表層導体パター
ン14としては、マイクロストリップライン及びコプレ
ーナラインが一般的であり、データベース及び実験式か
ら容易に設計することが可能である。しかし、これは平
坦な基板上に形成される有限の厚みを有する導体パター
ンの設計方法であるため、上述の製造方法のようにガラ
スセラミックシート12に埋没して形成される導体パタ
ーン14の設計には用いることはできない。このため上
述のセラミック回路基板11では、電気特性の設計が難
しいという欠点があった。一方、導体パターン14が埋
没することによりガラスセラミックシート12は変形
し、その状態で両面から荷重を加えながら焼成処理を行
うため、変形が焼成後も残ることになり、セラミック回
路基板の寸法精度が低下するという問題があった。
【0007】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、高周波特性に優れた金属薄膜を用いたセラミッ
ク回路基板において、導体パターンを構成する金属薄膜
を、ガラスセラミックからなる基板の焼成時に一体的に
形成し、前記導体パターンを構成する金属薄膜を埋没さ
せず該基板の表面から突出させて形成することにより、
マイクロストリップライン及びコプレーナラインの設計
データベース及び実験式を用いて容易に設計することが
でき、かつ高い寸法精度を得ることのできるセラミック
回路基板を提供することを目的とする。
【0008】本発明の他の目的は、低抵抗の金属により
作製した金属薄膜を用いることにより、低抵抗の導体パ
ターンを形成することができ、マイクロ波からミリ波帯
に及ぶ高周波で動作する電子回路の構成にも適したセラ
ミック回路基板を提供することにある。
【0009】本発明の更に他の目的は、圧延により作製
した金属箔を用いることにより、緻密な導体パターンを
形成することができ、マイクロ波からミリ波帯に及ぶ高
周波で動作する電子回路の構成にも適したセラミック回
路基板を提供することにある。
【0010】本発明の更に他の目的は、ガラスセラミッ
クの焼成温度では焼結しないセラミックからなるシート
の表面に金属薄膜を埋め込み、該シートの金属薄膜を埋
め込んだ表面を、ガラスセラミックシートに圧着して積
層体を形成し、該積層体に焼成処理を行うことにより、
前記金属薄膜が、前記ガラスセラミックシートに埋没せ
ず、寸法精度の高いセラミック回路基板の製造方法を提
供することにある。
【0011】本発明の更に他の目的は、前記積層体に荷
重を加えながら焼成処理を行うことにより、回路基板内
部において空洞の生成を防止するセラミック回路基板の
製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るセラミッ
ク回路基板は、ガラスセラミックからなる基板の片面又
は両面に金属薄膜による導体パターンを備えたセラミッ
ク回路基板において、前記金属薄膜による導体パターン
が、前記基板の焼成時に一体的に形成されたものであ
り、前記基板の表面から突出していることを特徴とす
る。
【0013】第1発明による場合は、導体パターンを構
成する金属薄膜を、ガラスセラミックからなる基板の焼
成時に一体的に形成し、前記基板に埋没させず、該基板
の表面から突出させて形成することにより、導体パター
ンをマイクロストリップライン及びコプレーナラインと
して容易に設計することができる。また前記導体パター
ンを構成する金属薄膜の埋没による基板の変形が生じ
ず、寸法精度の高いセラミック回路基板を実現すること
ができる。
【0014】第2発明に係るセラミック回路基板は、第
1発明に係るセラミック回路基板において、前記金属薄
膜が、金,銀,銅又はニッケルのいずれかを主成分とす
ることを特徴とする。
【0015】第2発明による場合は、低抵抗の金属を用
いることにより、伝送効率が良い導体パターンを形成す
ることができ、マイクロ波からミリ波帯に及ぶ高周波で
動作する電子回路の構成に適したセラミック回路基板を
実現することができる。
【0016】第3発明に係るセラミック回路基板は、第
1又は第2発明に係るセラミック回路基板において、前
記金属薄膜が、圧延により作製された金属箔であること
を特徴とする。
【0017】第3発明による場合は、圧延により作製し
た金属薄膜を用いることにより、蒸着又はスパッタリン
グで形成する場合に比べ安価で、空洞がなく緻密な導体
パターンを形成することができ、伝送効率が良く、マイ
クロ波からミリ波帯に及ぶ高周波で動作する電子回路の
構成に適したセラミック回路基板を実現することができ
る。
【0018】第4発明に係るセラミック回路基板の製造
方法は、ガラスセラミックからなるシートを形成する第
1工程と、前記シートの焼成温度では焼結しないセラミ
ックからなるシートの表面に金属薄膜を埋め込む第2工
程と、第1工程で形成されたシートの片面又は両面に、
第2工程で金属薄膜を埋め込まれたシートの前記表面を
圧着して積層体を形成し、該積層体に焼成処理を行う第
3工程とを備えることを特徴とする。
【0019】第4発明による場合は、導体パターンは、
焼成処理時にガラスセラミックの焼成温度では焼結しな
いセラミックからなるシートに埋没し、ガラスセラミッ
クシートには埋没しない。従って、焼成処理後に焼結し
なかったセラミックを取り除くと、前記導体パターンを
構成する金属薄膜が、前記ガラスセラミックシートの表
面から突出して形成されるため、前記ガラスセラミック
シートは変形しない。これにより、導体パターンの設計
が容易になるとともに、寸法精度の高いセラミック回路
基板を実現することができる。
【0020】第5発明に係るセラミック回路基板の製造
方法は、第4発明に係るセラミック回路基板の製造方法
において、第3工程の焼成処理は、前記積層体に、両面
から荷重を加えながら行うことを特徴とする。
【0021】第5発明による場合は、積層体の両面から
荷重を加えることにより、焼成処理時のガラスセラミッ
ク、特にビアホール周辺に生成しやすい空洞の生成を防
止することができ、信頼性の高いセラミック回路基板を
得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係るセラミ
ック回路基板の製造過程の説明図である。図1において
2はガラスセラミックシートを示し、このガラスセラミ
ックシート2は、以下のように作製される。CaO−S
iO2 −Al2 3 −B2 3 系ガラス粉末60wt%
とAl2 3 粉末40wt%との混合粉末に、キシレ
ン、トルエン及び1−ブタノールからなる有機溶剤、ア
ジピン酸・ジ・2・エチルヘキシルからなる可塑剤及び
ポリビニルブチラールからなる有機バインダを加え、ボ
ールミルで混合しスラリーを作製する。得られたスラリ
ーを真空中で脱泡処理した後、ドクターブレード法を用
い有機フィルム上に厚さが500μmのシートを形成
し、40〜60℃で十分乾燥させる。その後、適当な大
きさに切り分けガラスセラミックシート2とする。上述
のように作製したガラスセラミックシート2の必要箇所
にビアホール3を打ち抜き、該ビアホール3に、銀粉末
とテルピネオールからなる溶剤とセルロース系の有機バ
インダとからなる導体ペーストを、スクリーン印刷法に
より埋め込む。
【0023】図中5はアルミナシートを示し、このアル
ミナシート5は、ガラスセラミックの焼成温度では焼結
しないセラミックであるアルミナ粉末と、ポリビニルブ
チラールからなる有機バインダと、アジピン酸・ジ・2
・エチルヘキシルからなる可塑剤と、トルエン、キシレ
ン及び1−ブタノールを混合した混合液とを混合したス
ラリーを、ドクターブレード法で有機フィルム上に厚さ
が300μmでシート成形することにより作製される。
アルミナシート5は100μmより薄い場合は、焼成処
理中にガラスセラミックを拘束する効果が薄れ、100
0μmより厚い場合、脱バインダ性が悪化するため、適
当な厚みを選択する必要がある。
【0024】次に圧延により15μm程度の厚みに作製
された銀箔を粘着性を有する有機フィルム(図示せず)
に貼り付け、フォトリソグラフィー技術を用いて前記銀
箔をエッチングし、所望の導体パターン4に形成する。
前記有機フィルムの導体パターン4が貼付してある表面
と前記アルミナシート5の表面とを、60℃で17kg
f/cm2 の条件で熱圧着することにより、前記導体パ
ターン4をアルミナシート5に埋め込み、その後有機フ
ィルムを剥離する。尚、導体パターン4をアルミナシー
ト5に埋め込む際に、導体パターン4が変形しないよう
に、アルミナシート5は十分な変形能を有することが望
ましい。アルミナシート5は、ガラスセラミックシート
2の焼成処理後に取り除かれるものであるため変形して
も差し支えない。また有機バインダ及び可塑剤の種類及
び量を調整すること等により、アルミナシート5の変形
能を調整することができる。
【0025】図1(a)に示すように、上述のように作
製した2枚のアルミナシート5,5の夫々導体パターン
4が埋め込まれた面(導体パターン4が貼付された有機
フィルムを熱圧着した面)を、ガラスセラミックシート
2の表裏面の夫々に向き合うように配置し、所定位置で
正確に重ね合わせ、80℃で80kgf/cm2 の条件
で荷重を加えることにより、図1(b)に示すような積
層体6を形成する。積層体6を両面から多孔質のアルミ
ナ92%基板(図示せず)により挟み、7kgf/cm
2 の荷重を加えながら900℃で2時間焼成処理を行
い、焼成処理後に、焼結しなかったアルミナを除去す
る。
【0026】上述のように焼成処理中に積層体6に荷重
が加えられた場合でも、アルミナシート5が十分な変形
能を有しているため、導体パターン4は、ガラスセラミ
ックシート2には埋没せず、アルミナシート5に埋没す
る。従って、焼結しなかったアルミナを除去すると、図
1(c)に示すように、導体パターン4を構成する銀箔
が、ガラスセラミックシート2の表裏面から突出して形
成される。上述のようにガラスセラミックシート2の表
裏面に導体パターン4を形成することにより作製された
セラミック回路基板1は、必要箇所にワイヤーボンディ
ング等で半導体素子と接続することにより電子回路を構
成する。
【0027】本実施の形態では、ガラスセラミックの焼
成温度で焼結しないセラミックとしてアルミナを用いて
いるが、これに限定されるものではない。また、圧延に
より作製した銀箔により導体パターンを形成している
が、金,銅又はニッケルを用いても同様の効果が得ら
れ、メッキ等により形成した金属薄膜により導体パター
ンを形成するようにしてもよい。また、セラミック回路
基板1は単層構造としているが、セラミック回路基板1
を複数枚積層することにより多層構造としてもよい。こ
の場合、内層に形成される導体パターンとしては、金属
薄膜による導体パターンの他、金属粉末、バインダ及び
ビヒクルからなる導体ペーストを用いて形成されたもの
でもよい。
【0028】従来技術及び本発明に係る製造方法により
試験用のセラミック回路基板を作製し、夫々のセラミッ
ク回路基板の厚み及び特性インピーダンスの測定を行っ
た。セラミック回路基板は夫々、厚みが500μmのガ
ラスセラミックシートに、15μmの厚みを有する銀箔
により導体パターンを形成することにより作製した。
【0029】
【表1】
【0030】表1は、作製されたセラミック回路基板に
おいて、導体パターンが埋没していない部分での基板の
厚み、導体パターンが埋没している部分での基板の厚
み、基板の平面方向における寸法のばらつき及び特性イ
ンピーダンスの測定結果をまとめた表である。表中のサ
ンプル1は本発明に係る製造方法により製造されたセラ
ミック回路基板であり、サンプル2は従来技術に係る製
造方法により製造されたセラミック回路基板である。基
板の厚みは、断面をSEM(Scanning Electron Micros
cope)観察により測長し、基板の平面方向における寸法
のばらつきは、ビアホール間の20箇所を光学顕微鏡で
測長し、そのばらつきから求め、特性インピーダンスは
形成した導体パターン中のコプレーナ線路の特性インピ
ーダンスをネットワークアナライザにより測定した。
尚、夫々のセラミック回路基板は、コプレーナ線路の特
性インピーダンスが50Ωとなるように設計してある。
【0031】本発明に係るセラミック回路基板であるサ
ンプル1は、導体パターンの有無にかかわらず基板の厚
みが略一定であり、導体パターンが基板表面から突出し
て形成されていることが分かる。また、従来技術に係る
セラミック回路基板であるサンプル2に比べ、基板の平
面方向における寸法のばらつきが少なく、インピーダン
スの値も略所定の設計通りとなっている。
【0032】次に、上述と同様に作製された250μm
の厚みを有するガラスセラミックシートを5枚積層して
積層体を形成し、導体パターンが埋め込まれたアルミナ
シートを配置し、該積層体に荷重を加えながら焼成処理
を行った多層基板と、同様に積層体を形成し、荷重を加
えずに焼成処理を行った多層基板とを比較する。荷重を
加えながら焼成処理を行った多層基板及び荷重を加えず
に焼成処理を行った多層基板は共に、厚みが750μm
程度、厚みのばらつきが±0.06%程度であった。し
かし、ビアホールの近傍に形成された空洞の状態に差が
現れた。
【0033】
【表2】
【0034】表2は、作製された多層基板において、近
傍に空洞が形成されたビアホールの数及び近傍に空洞が
形成されなかったビアホールの数の測定結果をまとめた
表である。表中のサンプル3は積層体に荷重を加えなが
ら焼成処理を行った多層基板であり、サンプル4は積層
体に荷重を加えずに焼成処理を行った多層基板である。
また夫々の多層基板において50個のビアホールについ
て測定した。
【0035】荷重を加えながら焼成処理を行った多層基
板であるサンプル3は、ビアホールの近傍に空洞が形成
されず、荷重を加えずに焼成処理を行った多層基板であ
るサンプル4は、近傍に空洞が形成されたビアホールが
4個測定された。従って、特に多層構造のような厚みの
厚い回路基板の焼成処理は、積層体に荷重を加えながら
行うことが望ましい。
【0036】
【発明の効果】第1発明による場合は、導体パターンを
構成する金属薄膜を、ガラスセラミックからなる基板の
焼成時に一体的に形成し、前記基板に埋没させず、該基
板の表面から突出させて形成することにより、導体パタ
ーンをマイクロストリップライン又はコプレーナライン
として容易に設計することができる。また前記導体パタ
ーンを構成する金属薄膜の埋没による基板の変形が生じ
ず、寸法精度の高いセラミック回路基板を実現すること
ができる。
【0037】第2発明による場合は、低抵抗の金属を用
いることにより、伝送効率が良い導体パターンを形成す
ることができ、マイクロ波からミリ波帯に及ぶ高周波で
動作する電子回路の構成に適したセラミック回路基板を
実現することができる。
【0038】第3発明による場合は、圧延により作製し
た金属薄膜を用いることにより、蒸着又はスパッタリン
グで形成する場合に比べ安価で、空洞がなく緻密な導体
パターンを形成することができ、伝送効率が良く、マイ
クロ波からミリ波帯に及ぶ高周波で動作する電子回路の
構成に適したセラミック回路基板を実現することができ
る。
【0039】第4発明による場合は、導体パターンは、
焼成処理時にガラスセラミックの焼成温度では焼結しな
いセラミックからなるシートに埋没し、ガラスセラミッ
クシートには埋没しない。従って、焼成処理後に焼結し
なかったセラミックを取り除くと、前記導体パターンを
構成する金属薄膜が、前記ガラスセラミックシートの表
面から突出して形成されるため、前記ガラスセラミック
シートは変形しない。これにより、導体パターンの設計
が容易となるとともに、寸法精度の高いセラミック回路
基板を実現することができる。
【0040】第5発明による場合は、積層体の両面から
荷重を加えることにより、焼成処理時のガラスセラミッ
ク、特にビアホール周辺に生成しやすい空洞の生成を防
止することができ、信頼性の高いセラミック回路基板を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミック回路基板の製造過程の
説明図である。
【図2】従来のセラミック回路基板の断面図である。
【符号の説明】
1 セラミック回路基板 2 ガラスセラミックシート 3 ビアホール 4 導体パターン 5 アルミナシート 6 積層体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E338 AA01 AA02 AA18 CC01 CD01 CD11 EE11 EE21 EE32 5E343 AA02 AA24 AA39 BB06 BB15 BB23 BB24 BB25 BB44 BB66 DD54 DD56 DD62 ER35 ER39 ER47 ER52 GG06 GG08 GG13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスセラミックからなる基板の片面又
    は両面に金属薄膜による導体パターンを備えたセラミッ
    ク回路基板において、前記金属薄膜による導体パターン
    が、前記基板の焼成時に一体的に形成されたものであ
    り、前記基板の表面から突出していることを特徴とする
    セラミック回路基板。
  2. 【請求項2】 前記金属薄膜が、金,銀,銅又はニッケ
    ルのいずれかを主成分とすることを特徴とする請求項1
    に記載のセラミック回路基板。
  3. 【請求項3】 前記金属薄膜が、圧延により作製された
    金属箔であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    セラミック回路基板。
  4. 【請求項4】 ガラスセラミックからなるシートを形成
    する第1工程と、前記シートの焼成温度では焼結しない
    セラミックからなるシートの表面に金属薄膜を埋め込む
    第2工程と、第1工程で形成されたシートの片面又は両
    面に、第2工程で金属薄膜を埋め込まれたシートの前記
    表面を圧着して積層体を形成し、該積層体に焼成処理を
    行う第3工程とを備えることを特徴とするセラミック回
    路基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 第3工程の焼成処理は、前記積層体に、
    両面から荷重を加えながら行うことを特徴とする請求項
    4に記載のセラミック回路基板の製造方法。
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