JP2003050226A - ガス濃度センサのヒータ制御装置 - Google Patents

ガス濃度センサのヒータ制御装置

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JP2003050226A JP2002106331A JP2002106331A JP2003050226A JP 2003050226 A JP2003050226 A JP 2003050226A JP 2002106331 A JP2002106331 A JP 2002106331A JP 2002106331 A JP2002106331 A JP 2002106331A JP 2003050226 A JP2003050226 A JP 2003050226A
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energization
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    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/403Cells and electrode assemblies
    • G01N27/406Cells and probes with solid electrolytes
    • G01N27/4067Means for heating or controlling the temperature of the solid electrolyte

Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒータ制御量を適正に設定し、ひいてはヒータ
通電の制御性を向上させること。 【解決手段】A/Fセンサ30は、固体電解質体を用い
たセンサ素子、並びに該センサ素子を活性状態に加熱す
るためのヒータ39を有する。空燃比検出装置15内の
マイコン20は、A/Fセンサ30の素子インピーダン
スを検出し、該検出した素子インピーダンスと目標値と
の偏差に基づいてヒータ制御量を算出する。また、マイ
コン20は、予め規定した基準のヒータ電力と、その都
度の実際のヒータ電力との比較に基づき、前記算出した
ヒータ制御量を補正する。これにより、ヒータの電源電
圧の変化やハーネスによる電圧変化が生じ、それが原因
で電力が変動しても、その変動に対応させつつヒータ制
御量が設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス濃度センサの
ヒータ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車用エンジンにおいては、一
般にA/Fセンサ等のガス濃度センサによる検出結果に
基づき空燃比制御が実施される。ガス濃度センサはジル
コニア製の固体電解質体を用いたセンサ素子を有し、こ
のセンサ素子により空燃比(酸素濃度)を精度良く検出
するにはセンサ素子の温度を所定の活性温度に維持する
必要がある。通常は同センサにヒータを内蔵しヒータの
通電量(デューティ比)を制御している。こうしたヒー
タ制御の手法として、例えばヒータへの供給電力を制御
したり、センサ素子の活性温度相当の目標値に素子抵抗
をフィードバック制御したりするものが知られている。
【0003】上記ガス濃度センサでは、ヒータの電源電
圧の変化やハーネスによる電圧変化が生じ、それが原因
で電力が変動してしまう。そのため、結果としてヒータ
通電の制御性が低下するという問題が生じる。
【0004】また、ヒータ通電の制御に際しては、デュ
ーティ比制御によりヒータ通電が周期的にON又はOF
Fに切り換えられる。この場合、そのON/OFF切り
換え時にはセンサ素子の電気経路にノイズが生じること
から、素子抵抗の検出期間とヒータ通電のON/OFF
切り換えのタイミングとが重複すると、ヒータ通電のO
N/OFF切り換えによるノイズの影響から素子抵抗が
誤検出されるおそれがある。特にセンサ素子のハーネス
とヒータのハーネスとが一つに束ねられていると、こう
した不具合が生じやすい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
着目してなされたものであって、第1の目的は、ヒータ
制御量を適正に設定し、ひいてはヒータ通電の制御性を
向上させることができるガス濃度センサのヒータ制御装
置を提供することであり、第2の目的は、素子抵抗の誤
検出を抑制し、その検出精度を向上させることができる
ガス濃度センサのヒータ制御装置を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、素子抵抗検出手段により、ガス濃度センサの素子抵
抗(素子インピーダンス)が検出され、制御量算出手段
により、前記検出した素子抵抗と目標値との偏差に基づ
いてヒータ制御量が算出される。また、制御量補正手段
により、予め規定した基準のヒータ電力と、その都度の
実際のヒータ電力との比較に基づき、前記制御量算出手
段により算出したヒータ制御量が補正される。かかる場
合、ヒータの電源電圧の変化やハーネスによる電圧変化
が生じ、それが原因で電力が変動しても、その変動に対
応させつつヒータ制御量を設定することができる。その
結果、ヒータ制御量を適正に設定し、ひいてはヒータ通
電の制御性を向上させることができる。
【0007】なお本明細書では、ガス濃度センサの素子
抵抗を検出することを要件とするが、それは交流的なイ
ンピーダンス、又はその逆数であるアドミタンスを含む
ものである。
【0008】具体的には、前記制御量補正手段が請求項
2又は請求項3のように構成されると良い。すなわち、
請求項2の発明では、ヒータ電圧の基準値と検出値との
比較によりヒータ制御量が補正される。請求項3の発明
では、ヒータ電流の基準値と検出値との比較によりヒー
タ制御量が補正される。これらの構成によれば、ヒータ
電圧又はヒータ電流の何れかについてのみ検出を要する
ため、簡易な手法にてヒータ制御量の補正が実現でき
る。なおこの場合、ヒータ抵抗又はヒータ電流の何れか
が一定であるとした条件下において、ヒータ電圧の比較
によりヒータ制御量を補正するのが望ましく、また一方
で、ヒータ抵抗又はヒータ電圧の何れかが一定であると
した条件下において、ヒータ電流の比較によりヒータ制
御量を補正するのが望ましい。
【0009】また、請求項4に記載の発明では、制御量
補正手段により、その都度検出したヒータ電圧又はヒー
タ電流とそれ以前に検出したヒータ電圧又はヒータ電流
との比較に基づき、前記制御量算出手段により算出した
ヒータ制御量が補正される。この場合、ヒータの電源電
圧の変化やハーネスによる電圧変化が生じ、それが原因
で電力が変動しても、その変動に対応させつつヒータ制
御量を設定することができる。その結果、請求項1の発
明と同様に、ヒータ制御量を適正に設定し、ひいてはヒ
ータ通電の制御性を向上させることができる。
【0010】また、請求項5に記載の発明では、ガード
値設定手段により、ヒータ制御量を制限するためのガー
ド値が、素子抵抗の検出値が大きいほど大きくなるよう
設定される。つまり、この種のガス濃度センサでは、素
子温度が低いほど素子抵抗の検出値が大きくなり、この
場合にはヒータ制御量が比較的大きいガード値で制限さ
れる。これにより、低温時におけるセンサ素子の早期活
性化が実現できる。また逆に、高温時にはヒータ制御量
のガード値が小さくなるため、過剰なヒータ通電が抑制
され、素子割れ等の不具合が解消される。
【0011】また、ヒータ通電のフィードバック制御に
際して、その都度の素子抵抗の偏差が積分項として反映
される場合、センサ素子の環境温度の変化等により素子
抵抗が大幅に変化すると、その変化に素早く追従でき
ず、制御の遅れが生じてしまう。かかる場合において、
以下の請求項6を提案する。
【0012】すなわち、請求項6に記載の発明では、素
子抵抗が目標値を含む所定の制御範囲にあるか否かが判
定される。そして、前記制御範囲から外れて素子抵抗が
変化した旨判定される場合、その素子抵抗の変化を抑え
る向きにヒータ制御量のガード値が設定される。本構成
によれば、環境温度の変化等により素子抵抗が所定の制
御範囲を外れる場合において、制御の遅れが解消され
る。
【0013】より具体的には、請求項7に記載したよう
に実現されるのが望ましい。すなわち、前記制御範囲に
対し素子温の高温側に素子抵抗が変化した旨判定される
場合、ヒータ制御量の最大値を制限するための第1のガ
ード値が設定される。また、前記制御範囲に対し素子温
の低温側に素子抵抗が変化した旨判定される場合、ヒー
タ制御量の最小値を制限するための第2のガード値が設
定される。
【0014】前記設定したガード値でヒータ制御量が制
限される場合、言い換えればガード値でヒータが通電さ
れる場合、請求項8に記載したように、該ガード値を対
象に補正が実施されると良い。請求項8によれば、ガー
ド値を用いたヒータ通電の制御精度が向上する。
【0015】またガード値でヒータが通電される場合に
は、ガード値に対する補正は比較的緩い精度で良い。そ
こで、請求項9に記載したように、補正実施の時間間隔
が拡げられると良い。この場合、補正に関する処理頻度
が少なくなり、処理負荷が軽減できる。
【0016】また、請求項10に記載の発明では、ヒー
タ通電のON時間が所定値よりも長い場合にのみ、ヒー
タ電力算出のためのヒータ電圧又はヒータ電流の検出が
許可される。つまり、ヒータ電圧又はヒータ電流はヒー
タ通電のON時に検出されるが、そのON時間が短すぎ
ると、ヒータ電圧又はヒータ電流の検出が困難になる。
これに対し本発明によれば、ヒータ電圧又はヒータ電流
の検出が確実に実施できる。
【0017】請求項11に記載の発明では、センサ素子
への印加電圧又は電流が素子抵抗検出用の値に一時的に
切り換えられ、その時の電流変化又は電圧変化から素子
抵抗が検出される。かかる構成において、その素子抵抗
の検出期間とヒータ通電のON/OFF切り換えのタイ
ミングとが重複する場合、各タイミングの何れかが強制
的にずらされる。つまり、素子抵抗の検出期間とヒータ
通電のON/OFF切り換えのタイミングとが重複する
と、ヒータ通電のON/OFF切り換えによるノイズの
影響から素子抵抗が誤検出されるおそれがある。これに
対し本発明によれば、素子抵抗の誤検出が抑制され、そ
の検出精度が向上する。
【0018】一方、請求項12に記載の発明では、素子
抵抗検出手段により、センサ素子への印加電圧又は電流
が素子抵抗検出用の値に一時的に切り換えられ、その時
の電流変化又は電圧変化から前記ガス濃度センサの素子
抵抗が検出される。また、ヒータ制御手段により、ヒー
タへの通電が周期的にON/OFFされる。そして特
に、前記素子抵抗検出手段による素子抵抗の検出期間と
ヒータ通電のON/OFF切り換えのタイミングとが重
複する場合に、各タイミングの何れかが強制的にずらさ
れる。
【0019】前記請求項11の説明でも記載した通り、
素子抵抗の検出期間とヒータ通電のON/OFF切り換
えのタイミングとが重複すると、ヒータ通電のON/O
FF切り換えによるノイズの影響から素子抵抗が誤検出
されるおそれがある。これに対し本発明によれば、素子
抵抗の誤検出を抑制し、その検出精度を向上させること
ができる。
【0020】具体的には、請求項13に記載したよう
に、素子抵抗検出に際し、ヒータ通電のON/OFF切
り換えが素子抵抗検出期間に重複するか否かを推測し、
重複する旨推測した場合、当該検出開始前若しくは検出
終了後に通電切り換えのタイミングを変更すると良い。
またこのとき、請求項14に記載したように、ヒータ通
電のON/OFF切り換えが素子抵抗検出期間に重複す
る旨推測した場合において、素子抵抗の検出開始前若し
くは検出終了後のうち、ヒータ通電時間の変更が少ない
方に通電切り換えのタイミングを変更すると良い。
【0021】上記請求項13,14の発明によれば、素
子抵抗の検出期間とヒータ通電のON/OFF切り換え
のタイミングとが重複することはなく、上述した所望の
効果が得られる。特に請求項14では、ヒータ通電時間
への影響が少なく、ヒータ制御性も良好に維持できる。
【0022】請求項15に記載の発明では、素子抵抗検
出に際し、ヒータ通電のON/OFF切り換えが素子抵
抗検出期間に重複するか否かを推測し、重複する旨推測
した場合、通電切り換えが終わるまで素子抵抗検出の開
始を待つようにした。これは、素子抵抗の検出期間の方
をずらす手法であり、かかる場合にも同様に、素子抵抗
の検出期間とヒータ通電のON/OFF切り換えのタイ
ミングとが重複することが防止できる。
【0023】請求項16に記載の発明では、前記ヒータ
制御手段は、一定の所定周期でデューティ比を設定し、
そのデューティ比に対応するON時間によりヒータを通
電するものであって、ヒータ通電のON/OFF切り換
えが素子抵抗検出期間に重複する場合、前記所定周期を
長く又は短くする。かかる場合にも同様に、素子抵抗の
検出期間とヒータ通電のON/OFF切り換えのタイミ
ングとが重複することが防止できる。
【0024】請求項17に記載の発明では、ヒータ通電
の周期と素子抵抗検出の周期とが同調する場合に、素子
抵抗の検出期間と重複しないよう、ヒータ通電のデュー
ティ比について最大値又は最小値を規定した。かかる場
合にも同様に、素子抵抗の検出期間とヒータ通電のON
/OFF切り換えのタイミングとが重複することが防止
できる。
【0025】ガス濃度センサが固体電解質体に複数のセ
ルを有し、素子抵抗検出手段が各セルで素子抵抗を検出
するものもあり、この場合には、請求項18に記載した
ように、何れかのセルの素子抵抗検出期間においてもヒ
ータ通電のON/OFF切り換えのタイミングと重複さ
せないようにすると良い。
【0026】また、ガス濃度センサを複数有するシステ
ムでは、請求項19に記載したように、何れかのガス濃
度センサの素子抵抗検出期間においても全てのヒータ通
電のON/OFF切り換えのタイミングと重複させない
ようにすると良い。
【0027】上記各発明では、素子抵抗の検出期間とヒ
ータ通電のON/OFF切り換えのタイミングとを重複
させないことを説明したが、素子抵抗は電流変化や電圧
変化の計測結果から求められるものであり、要は、電流
変化や電圧変化を計測する際にノイズの影響を受けなけ
れば良い。故に、請求項20に記載したように、素子抵
抗の検出期間はピークホールド回路のピークホールド期
間であるとすることができる。或いは、請求項21に記
載したように、素子抵抗の検出期間は少なくともA/D
変換のタイミングを含む期間であるとすることができ
る。請求項20,21によれば、通電切り換えが重複し
てはいけない期間が限定的に狭められるため、本来の素
子抵抗検出やヒータ通電への影響を最小限にすることが
できる。
【0028】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、この
発明を空燃比検出装置として具体化した第1の実施の形
態を図面に従って説明する。本実施の形態における空燃
比検出装置は、自動車に搭載されるガソリンエンジンに
適用されるものであって、空燃比制御システムにおいて
は空燃比検出装置による検出結果を基にエンジンへの燃
料噴射量を所望の空燃比にて制御する。また、空燃比制
御装置においては、限界電流式空燃比センサ(A/Fセ
ンサ)の検出結果を用い排ガス中の酸素濃度から空燃比
を検出することとしており、該A/Fセンサを活性状態
に保つべく、素子インピーダンス(素子抵抗)を検出す
ると共にセンサ内蔵のヒータを通電制御する。以下、詳
細に説明する。
【0029】図1は、本実施の形態における空燃比検出
装置の概要を示す全体構成図である。図1において、空
燃比検出装置15は、その内部演算の中枢をなすマイク
ロコンピュータ(以下、マイコン20という)を備え、
マイコン20は燃料噴射制御や点火制御等を実現するた
めのエンジン制御ECU16に対して相互に通信可能に
接続されている。A/Fセンサ30は、エンジン10の
エンジン本体11から延びる排気管12に取り付けられ
ており、マイコン20から指令される電圧の印加に伴
い、排ガス中の酸素濃度に比例したリニアな空燃比検出
信号(センサ電流信号)を出力する。
【0030】マイコン20は、各種の演算処理を実行す
るための周知のCPU,ROM,RAM等により構成さ
れ、所定の制御プログラムに従い後述するバイアス制御
回路24やヒータ制御回路26を制御する。マイコン2
0は、バッテリ電源+Bの給電を受けて動作する。
【0031】A/Fセンサ30は、固体電解質体からな
るセンサ素子にヒータを積層して配置し、これら固体電
解質体とヒータとを一体化してなる、いわゆる積層型セ
ンサにて構成されている。以下、A/Fセンサ30のセ
ンサ素子構造について図2を用いて説明する。なお、セ
ンサ素子は長尺状をなし、図2には長手方向に直交する
方向での断面構造を示す。
【0032】A/Fセンサ30において、部分安定化ジ
ルコニアよりなる酸素イオン導電性の固体電解質体31
は長方形板状をなしており、その一方の面には排ガス側
電極32が設けられ、他方の面には基準ガス室37と対
面する基準ガス側電極33が設けられている。固体電解
質体31には、気孔率10%程度のアルミナセラミック
よりなる多孔質拡散抵抗層34と、緻密でガスシール性
のアルミナセラミックよりなるガス遮蔽層35とが積層
されている。
【0033】また、固体電解質体31には、電気絶縁性
を有し且つ緻密でガスを透過させないアルミナセラミッ
クよりなるスペーサ36が積層されており、スペーサ3
6には、基準ガス室37として機能する溝部36aが設
けられている。また、スペーサ36にはヒータ基板38
が積層され、そのヒータ基板38に、通電により発熱す
るヒータ(発熱体)39が設けられている。
【0034】前記図1の説明に戻る。図1において、A
/Fセンサ30に電圧を印加するためのバイアス指令信
号Vrはマイコン20からD/A変換器21に入力さ
れ、同D/A変換器21にてアナログ信号V1に変換さ
れた後、LPF(ローパスフィルタ)22に入力され
る。そして、LPF22にてアナログ信号V1の高周波
成分が除去された出力電圧V2はバイアス制御回路24
に入力される。バイアス制御回路24では、A/F検出
時には所定の印加電圧特性に基づきその時々のA/F値
に対応した電圧がA/Fセンサ30に印加され、素子イ
ンピーダンス検出時には所定周波数信号よりなる単発的
で且つ所定の時定数を持った電圧がA/Fセンサ30に
印加されるようになっている。
【0035】バイアス制御回路24内の電流検出回路2
5は、A/Fセンサ30への電圧印加時にそれに伴って
流れる電流値を検出する。電流検出回路25にて検出さ
れた電流値のアナログ信号は、A/D変換器23を介し
てマイコン20に入力される。
【0036】A/Fセンサ30のヒータ39は、ヒータ
制御回路26によりその動作が制御される。つまり、ヒ
ータ制御回路26は、マイコン20からの指令に従い、
A/Fセンサ30の素子インピーダンスに応じてヒータ
39への通電をデューティ制御する。この場合、ヒータ
制御信号のデューティ周波数は10Hz程度であり、ヒ
ータ通電時には、1周期約100msにおけるヒータ3
9のON時間(通電時間)が制御される。
【0037】図3は、ヒータ制御回路26の構成を示す
回路図である。図3において、ヒータ39の一端はバッ
テリ電源+Bに接続され、他端はトランジスタ26aの
コレクタに接続されている。同トランジスタ26aのエ
ミッタはヒータ電流検出用抵抗26bを介して接地され
ている。ヒータ電圧Vheはヒータ39の両端電位差に
より検出され、その検出結果はオペアンプ26c並びに
A/D変換器27を介してマイコン20に入力される。
また、ヒータ電流Iheはヒータ電流検出用抵抗26b
の両端電位差により検出され、その検出結果はオペアン
プ26d並びにA/D変換器28を介してマイコン20
に入力される。
【0038】因みに、ヒータ制御信号のOFF→ON切
り換え時には、マイコン20による割り込み処理が起動
し、その割り込み処理にてヒータ電圧Vheやヒータ電
流Iheの検出タイミングが設定される。この場合、ヒ
ータ通電のON切り換え時には、ヒータ電流Iheの立
ち上がりにハード的な遅れが生じるため、その遅れを考
慮したタイミングでヒータ電圧Vheやヒータ電流Ih
eが検出されるようになっている。
【0039】次に、上記の如く構成される空燃比検出装
置15の作用を説明する。図4は、マイコン20により
実施されるメインルーチンの概要を示すフローチャート
であり、同ルーチンはマイコン20への電源投入に伴い
起動される。
【0040】図4において、先ずステップ100では、
前回のA/F検出時から所定時間Taが経過したか否か
を判別する。所定時間Taは、A/F値の検出周期に相
当する時間であって、例えばTa=4msec程度に設
定される。そして、ステップ100がYESであること
を条件にステップ110に進み、A/F値の検出処理を
実施する。このA/F値の検出処理では、その時々のセ
ンサ電流に応じた印加電圧を設定すると共に、その電圧
をA/Fセンサ30の電極32,33間に印加し、その
時のセンサ電流を電流検出回路25により検出する。そ
して、該検出したセンサ電流をA/F値に変換する。
【0041】A/F値の検出後、ステップ120では、
前回の素子インピーダンス検出時から所定時間Tbが経
過したか否かを判別する。所定時間Tbは、素子インピ
ーダンスZACの検出周期に相当する時間であって、例
えばエンジン運転状態に応じて128msec、2se
c等の時間が選択的に設定される。そして、ステップ1
20がYESであることを条件に、ステップ130で素
子インピーダンスZACを検出すると共に、続くステッ
プ140でヒータ通電制御を実施する。素子インピーダ
ンスZACの検出処理、ヒータ通電制御については後で
詳しく説明する。
【0042】次に、前記図4のステップ130における
素子インピーダンスZACの検出手順を図5を用いて説
明する。なお本実施の形態では、素子インピーダンスZ
ACの検出に際し、掃引法を用いていわゆる「交流イン
ピーダンス」を求めることとしている。
【0043】図5において、先ずステップ131では、
素子インピーダンスZACの検出期間内にヒータ39の
ON/OFFが切り換えられることがないよう、ヒータ
制御信号の確認処理を実施する。
【0044】要するに、掃引法によるインピーダンス検
出時には、一時的にセンサ印加電圧が正負何れかに操作
されるが、その際にヒータ39のON/OFFが切り換
えられると、センサ素子の電気経路にノイズが生じ、Z
ACの検出値に影響が及ぶことが考えられる。特にセン
サ素子のハーネスとヒータ39のハーネスとが一つに束
ねられていると、こうした不具合が生じやすい。そこ
で、マイコン20内のカウンタによりヒータON/OF
Fのタイミングをモニタし、素子インピーダンスZAC
の検出期間とヒータON/OFFのタイミングとが重複
しないよう、以下の何れかの処理を実施する。 (1)素子インピーダンスZACの検出期間内にヒータ
ON/OFFのタイミングが発生する時、ヒータON/
OFFのタイミングを待ってインピーダンス検出を開始
する。 (2)素子インピーダンスZACの検出期間内にヒータ
ON/OFFのタイミングが発生する時、インピーダン
ス検出が終了するまでヒータON/OFFの切り換えを
待たせる。なおこの場合、ヒータ39のON時間又はO
FF時間を一時的に長くする(又は短くする)。
【0045】その後、ステップ132では、バイアス指
令信号Vrを操作し、それまでのA/F検出用の印加電
圧に対して電圧を正側に数10〜100μsec程度の
時間で単発的に変化させる。また、ステップ133で
は、その時の電圧変化量ΔVと電流検出回路25により
検出されたセンサ電流の変化量ΔIとを読み取る。続く
ステップ134では、前記ΔV値及びΔI値から素子イ
ンピーダンスZACを算出し(ZAC=ΔV/ΔI)、
その後元の図4のルーチンに戻る。
【0046】上記の処理によれば、前記図1のLPF2
2並びにバイアス制御回路24を介し、所定の時定数を
持たせた電圧が単発的にA/Fセンサ30に印加され
る。その結果、図7に示すように、当該電圧の印加から
t時間経過後にピーク電流(電流変化量ΔI)が検出さ
れ、その時の電圧変化量ΔVとピーク電流(ΔI)とか
ら素子インピーダンスZACが検出される(ZAC=Δ
V/ΔI)。かかる場合、LPF22を介して単発的な
電圧をA/Fセンサ30に印加することにより、過度な
ピーク電流の発生が抑制され、信頼性の高い素子インピ
ーダンスZACが検出できる。
【0047】上記の如く求められる素子インピーダンス
ZACは、素子温に対して図8に示す関係を有する。す
なわち、素子温が低いほど、素子インピーダンスZAC
は飛躍的に大きくなる。なお上記構成では、インピーダ
ンス検出に際し、センサ印加電圧を一時的に切り換えた
が、これに代えて、センサ素子に流れる電流を一時的に
切り換えても良く、何れにしても、その際の電流変化量
と電圧変化量とから素子インピーダンスが検出される。
【0048】次に、前記図4のステップ140における
ヒータ通電の制御手順を図6を用いて説明する。なお本
実施の形態では、A/Fセンサ30のセンサ素子が目標
温度=700℃に保持されるよう、素子インピーダンス
ZACの偏差に応じてヒータ通電がフィードバック制御
される。
【0049】図6において、先ずステップ141では、
昇温時ヒータ制御の実施条件を判定する。具体的には、
素子インピーダンスZACが所定の判定値(例えば、5
0Ω)以上であるか否かにより昇温時ヒータ制御の実施
条件を判別する。例えば、エンジン始動直後でありA/
Fセンサ30の素子温が未だ低い場合には、素子インピ
ーダンスZACが大きく、昇温時ヒータ制御を行う旨が
判別される(ステップ141がYES)。
【0050】ステップ141がYESの場合、ステップ
142に進み、昇温時ヒータ制御を実施する。この昇温
時ヒータ制御では基本的に、デューティ比100%の全
通電制御が実施される。次いで、ステップ149では、
ヒータ電力等に基づくDuty補正を実施した後、元の
図4のルーチンに戻る。なお、ステップ149のDut
y補正に関しては後述する。
【0051】また、素子温が上昇すると、ステップ14
1がNOとなる。この場合、ステップ143では、その
時の素子インピーダンスZACに基づいて素子温が72
0℃未満であるか否かを判別し、続くステップ144で
は、同じく素子インピーダンスZACに基づいて素子温
が680℃以上であるか否かを判別する。つまり、素子
温の目標値(700℃)を中心としてその±20℃の範
囲を素子温の制御範囲としており、ステップ143,1
44では、素子温が制御範囲(本実施の形態では、70
0±20℃)内に入っているか否かが判別される。そし
て、素子温が制御範囲内に入っていることを条件にステ
ップ145に進み、周知のPID制御手法により制御デ
ューティ比Dutyを算出する。
【0052】具体的には、ステップ145では、前回処
理時の素子インピーダンスZACを前回値「ZAC0」
とし、続くステップ146では、素子インピーダンスの
今回値ZAC(前記図5による検出値)を読み出す。ま
た、ステップ147では、下記の数式により比例項G
p、積分項Gi、微分項Gdを算出する。 Gp=Kp・(ZAC−ZACref) Gi=Gi+Ki・(ZAC−ZACref) Gd=Kd・(ZAC−ZAC0) 但し、上記各式において、「Kp」は比例定数、「K
i」は積分定数、「Kd」は微分定数を表す。
【0053】そして、ステップ148では、上記比例項
Gp、積分項Gi、微分項Gdを加算して制御デューテ
ィ比Dutyを算出し(Duty=Gp+Gi+G
d)、続くステップ149でDuty補正を実施した
後、元の図4のルーチンに戻る。
【0054】一方、素子温が制御範囲内に入っていない
場合、ステップ150,151で制御デューティ比Du
tyがガードされる。すなわち、素子温が720℃以上
の場合(ステップ143がNOの場合)、ステップ15
0に進み、制御デューティ比Dutyを所定の上限値で
ガードする。このとき、例えばDuty=10%以下と
なるようDutyの最大値を制限する。また、素子温が
680℃未満の場合(ステップ144がNOの場合)、
ステップ151に進み、制御デューティ比Dutyを所
定の下限値でガードする。このとき、例えばDuty=
60%以上となるようDutyの最小値を制限する。
【0055】因みに、ステップ150で設定した上限ガ
ードが特許請求の範囲で記載した「第1のガード値」
に、ステップ151で設定した下限ガードが同「第2の
ガード値」にそれぞれ相当し、これらのガード値によれ
ば、素子温(素子インピーダンス)の変化を抑える向き
にDutyが制限される。これらガード値は一例として
Duty=10%,60%としたが、その数値は任意で
良く、素子割れ等の不具合を招かないような設計上の数
値を適宜用いれば良い。
【0056】なお本実施の形態では、図5の処理が特許
請求の範囲に記載した「素子抵抗検出手段」に相当す
る。また、図6のステップ143,144が同「判定手
段」に、ステップ145〜148が同「制御量算出手
段」に、ステップ149が同「制御量補正手段」に、ス
テップ150,151が同「ガード値設定手段」に、そ
れぞれ相当する。
【0057】次に、ステップ149のDuty補正の内
容について詳述する。このDuty補正は、予め規定し
た基準のヒータ電力と、その都度のヒータ電力の算出値
との比較に基づいて実施されるものであり、基本的に
は、基準電力と検出電力との商、「基準電力/検出電
力」を補正項としてその補正項を制御デューティ比Du
tyに乗算し、その積を補正後のDutyとする。この
場合、電力比較(基準電力/検出電力)による補正を実
施するには、ヒータ電圧とヒータ電流の双方の検出値が
必要になるが、それでは処理の負荷が増えるため、以下
には、(a)ヒータ電圧による補正、(b)ヒータ電流
による補正について詳しく説明する。
【0058】(a)ヒータ電圧による補正 ヒータ電力をW、ヒータ電圧をV、ヒータ電流をI、ヒ
ータ抵抗をRとした時、W=V・I=V^2/Rとなる
(なお、「^」はベキ乗を示す)。この場合、ヒータ抵
抗Rが一定であるとみなせば、補正項「基準電力/検出
電力」は「基準電圧^2/検出電圧^2」で求められる。つ
まり、基準電圧を予め規定しておけば、ヒータ39の検
出電圧により補正項が算出できる。そして、その補正項
をDuty算出値に乗算し、Dutyを補正する。
【0059】一方、W=V・Iであり、ヒータ電流Iが
一定であるとみなせば、補正項「基準電力/検出電力」
は「基準電圧/検出電圧」で求められる。この場合に
も、基準電圧を予め規定しておけば、ヒータ39の検出
電圧により補正項が算出できる。そして、その補正項を
Duty算出値に乗算し、Dutyを補正する。
【0060】(b)ヒータ電流による補正 W=V・I=I^2・Rであり、ヒータ抵抗Rが一定であ
るとみなせば、補正項「基準電力/検出電力」は「基準
電流^2/検出電流^2」で求められる。つまり、基準電流
を予め規定しておけば、ヒータ39の検出電流により補
正項が算出できる。そして、その補正項をDuty算出
値に乗算し、Dutyを補正する。
【0061】一方、W=V・Iであり、ヒータ電圧Vが
一定であるとみなせば、補正項「基準電力/検出電力」
は「基準電流/検出電流」で求められる。この場合に
も、基準電流を予め規定しておけば、ヒータ39の検出
電流により補正項が算出できる。そして、その補正項を
Duty算出値に乗算し、Dutyを補正する。
【0062】上記した(a)ヒータ電圧による補正、
(b)ヒータ電流による補正によれば、電圧変化又は電
流変化に対するDuty補正が簡易的に実施できる。特
に、ヒータ電流による補正を実施する場合、ヒータ39
の通電経路に流れる電流はどこでも同一であるため、ハ
ーネス抵抗のばらつき分をも含む形で補正が実施でき
る。
【0063】ヒータ電圧又はヒータ電流による補正とし
て、予め規定したマップを用いることも可能である。具
体的には、図9の関係を用い、ヒータ電圧の検出値に応
じて補正量を算出する。図9によれば、ヒータ電圧(検
出値)が基準電圧に対して大きくなるほど、小さい補正
項が設定されるようになる。また、ヒータ電流による補
正時にも同様に行えば良い。この場合、マップ値として
ハーネスによる電圧降下分など反映させておけば、シス
テム適合が簡単に実施できる。
【0064】上記の如くヒータ通電制御が実施される様
子、特に素子温が急激に上昇又は降下する場合の様子を
図10のタイムチャートに示す。ここで、図10の
(a)は、排気の加熱等の要因により素子温が上昇(す
なわち、ZACが低下)して制御範囲を外れた場合を示
し、図10の(b)は、燃料カット等の要因により素子
温が下降(ZACが増大)して制御範囲を外れた場合を
示す。なお図中、記号▽は、例えば128msec間隔
でヒータ通電制御が実施されるタイミングを示す。
【0065】図10(a)において、t1のタイミング
以前は素子温が目標値(700℃)付近にフィードバッ
ク制御されている。そして、t1のタイミングで素子温
が急上昇し、t2のタイミングでの素子温が制御範囲の
高温側に外れると(720℃以上になると)、制御デュ
ーティ比Dutyが最大値10%でガードされる。この
場合、t2以降も通常のフィードバック制御(PID制
御)を継続すると、図に二点鎖線で示す如くDutyが
変化し、Dutyを直ぐに低い値に制御することができ
ない。これに対し、上記の通りDutyを最大値でガー
ドすることにより、制御の遅れが解消される。
【0066】また、図10(b)において、t11のタ
イミング以前は素子温が目標値(700℃)付近にフィ
ードバック制御されている。そして、t11のタイミン
グで素子温が急降下し、t12のタイミングでの素子温
が制御範囲の低温側に外れると(680℃未満になる
と)、制御デューティ比Dutyが最小値60%でガー
ドされる。この場合にも前記同様、制御の遅れが解消さ
れる。
【0067】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。予め規定した基準のヒータ電力
とその都度の実際のヒータ電力との比較に基づき、制御
デューティ比Duty(ヒータ制御量)が補正されるよ
う構成したので、ヒータ39の電源電圧の変化やハーネ
スによる電圧変化が生じ、それが原因で電力が変動して
も、その変動に対応させつつ制御デューティ比Duty
を設定することができる。その結果、制御デューティ比
Dutyを適正に設定し、ひいてはヒータ通電の制御性
を向上させることができる。
【0068】またこの場合、ヒータ電圧の基準値と検出
値との比較によりDutyを補正したり、ヒータ電流の
基準値と検出値との比較によりDutyを補正したりす
ることで、簡易な手法にてDuty補正が実現できる。
【0069】制御デューティ比Dutyの上限ガード及
び下限ガードを設定し、素子温(素子インピーダンス)
の変化を抑える向きにDutyを制限するので、排気温
の上昇や燃料カット等により素子温が急激に変化しても
その変化に素早く追従してヒータ制御を実施することが
できる。特に、PID制御により積分項を反映しつつD
utyを算出する場合、急激な温度変化に際して制御の
遅れが生じるが、本実施の形態によれば制御の遅れが解
消される。従って、低温時におけるセンサ素子の早期活
性化や、高温時における素子割れ等の不具合防止が実現
できる。
【0070】制御デューティ比Dutyの上限ガード及
び下限ガードに対しても、通常のフィードバック制御時
と同様にDuty補正を実施するので、ガード値を用い
たヒータ通電の制御精度が向上する。
【0071】素子インピーダンスZACの検出期間とヒ
ータON/OFFのタイミングとが重複しないよう各タ
イミングを調整するので、素子インピーダンスZACの
誤検出が抑制され、その検出精度が向上する。
【0072】(第2の実施の形態)次に、第2の実施の
形態を説明する。上記第1の実施の形態では、素子イン
ピーダンスZACの検出期間内にヒータ39がON/O
FFされないよう、ヒータ制御信号の確認処理(図5の
ステップ131)を実施することを簡単に説明したが、
本実施の形態ではその詳細な構成について説明する。
【0073】本実施の形態では、排ガス中のNOx濃度
を検出することが可能なガス濃度検出装置に本発明を具
体化することとしており、図11は、ガス濃度検出装置
の概要を示す構成図であり、図12はガス濃度センサの
詳細を示す断面図である。先ずはじめに、図12により
ガス濃度センサ100の構成を説明する。このガス濃度
センサ100は、ポンプセル、センサセル及びモニタセ
ルからなる3セル構造を有し、排ガス中の酸素濃度とN
Ox濃度とを同時に検出可能な、いわゆる複合型ガスセ
ンサとして具体化されている。なお、図12(a)は、
センサ素子の先端部構造を示す断面図であり、図12
(b)は、図12(a)のA−A線断面図である。
【0074】ガス濃度センサ100において、酸素イオ
ン伝導性材料からなる固体電解質(固体電解質素子)1
41,142は板状をなし、アルミナ等の絶縁材料から
なるスペーサ143を介して図の上下に所定間隔を隔て
て積層されている。このうち、図の上側の固体電解質1
41にはピンホール141aが形成されており、このピ
ンホール141aを介して当該センサ周囲の排ガスが第
1チャンバー144内に導入される。第1チャンバー1
44は、絞り部145を介して第2チャンバー146に
連通している。符号147は多孔質拡散層である。
【0075】図の下側の固体電解質142には、第1チ
ャンバー144に面するようにしてポンプセル110が
設けられており、ポンプセル110は、第1チャンバー
144内に導入した排ガス中の酸素を排出又は汲み込む
働きをすると共に、その際に排ガス中の酸素濃度を検出
する。ここで、ポンプセル110は、固体電解質142
を挟んで上下一対の電極111,112を有し、そのう
ち特に第1チャンバー144側の電極111はNOx不
活性電極(NOxガスを分解し難い電極)である。ポン
プセル110は、第1チャンバー144内に存在する酸
素を分解して電極112より大気通路150側に排出す
る。
【0076】また、図の上側の固体電解質141には、
第2チャンバー146に面するようにしてモニタセル1
20及びセンサセル130が設けられている。モニタセ
ル120は、第2チャンバー146内の残留酸素濃度に
応じて起電力、又は電圧印加に伴い電流出力を発生す
る。また、センサセル130は、ポンプセル110を通
過した後のガスからNOx濃度を検出する。
【0077】特に本実施の形態では、図12(b)に示
すように、排ガスの流れ方向に対して同等位置になるよ
う、モニタセル120及びセンサセル130が並列に配
置されると共に、これら各セル120,130の大気通
路148側の電極が共通電極122となっている。すな
わち、モニタセル120は、固体電解質141とそれを
挟んで対向配置された電極121及び共通電極122と
からなり、センサセル130は、同じく固体電解質14
1とそれを挟んで対向配置された電極131及び共通電
極122とからなる。なお、モニタセル120の電極1
21(第2チャンバー146側の電極)はNOxガスに
不活性なAu−Pt等の貴金属からなるのに対し、セン
サセル130の電極131(第2チャンバー146側の
電極)はNOxガスに活性なPt等の貴金属からなる。
【0078】固体電解質142の図の下面には絶縁層1
49が設けられ、この絶縁層149により大気通路15
0が形成されている。また、絶縁層149には、センサ
全体を加熱するためのヒータ151が埋設されている。
ヒータ151はポンプセル110、モニタセル120及
びセンサセル130を含めたセンサ全体を活性状態にす
べく、外部からの給電により熱エネルギーを発生させ
る。
【0079】上記構成のガス濃度センサ100におい
て、排ガスは多孔質拡散層147及びピンホール141
aを通って第1チャンバー144に導入される。そし
て、この排ガスがポンプセル110近傍を通過する際、
ポンプセル110の電極111,112間に電圧を印加
することで分解反応が起こり、第1チャンバー144内
の酸素濃度に応じてポンプセル110を介して酸素が出
し入れされる。なおこのとき、第1チャンバー144側
の電極111がNOx不活性電極であるので、ポンプセ
ル110では排ガス中のNOxは分解されず、酸素のみ
が分解されて大気通路150に排出される。そして、ポ
ンプセル110に流れた電流により、排ガス中に含まれ
る酸素濃度が検出される。
【0080】その後、ポンプセル110近傍を通過した
排ガスは第2チャンバー146に流れ込み、モニタセル
120では、ガス中の残留酸素濃度に応じた出力が発生
する。モニタセル120の出力は、該モニタセル120
の電極121,122間に所定の電圧を印加すること
で、モニタセル電流として検出される。また、センサセ
ル130の電極131,122間に所定の電圧を印加す
ることでガス中のNOxが還元分解され、その際発生す
る酸素が大気通路148に排出される。その際、センサ
セル130に流れた電流により、排ガス中に含まれるN
Ox濃度が検出される。
【0081】次に、ガス濃度検出装置の電気的な構成を
図11を用いて説明する。なお図11は、前述のガス濃
度センサ100を用いたガス濃度検出装置であるが、モ
ニタセル120及びセンサセル130の電極配置につい
ては、便宜上、横並びの状態で示す。
【0082】図11において、制御回路200は、CP
U、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、I/Oポー
ト等を備える周知のマイクロコンピュータで構成されて
おり、各セル110〜130の印加電圧をD/Aコンバ
ータ(D/A0〜D/A2)より適宜出力する。また、
制御回路200は、各セル110〜130に流れる電流
を測定すべく、各端子Vc、Ve、Vd、Vb、Vg、
Vhの電圧をA/Dコンバータ(A/D0〜A/D5)
より各々入力する。制御回路200は、ポンプセル11
0やセンサセル130での測定電流に基づいて排ガス中
の酸素濃度やNOx濃度を検出し、その検出値をD/A
コンバータ(D/A4,D/A3)より外部に出力す
る。
【0083】回路構成について詳しくは、ポンプセル1
10において一方の電極112には、基準電源201及
びオペアンプ202により基準電圧Vaが印加され、他
方の電極111には、オペアンプ203及び電流検出抵
抗204を介して制御回路200の指令電圧(Vb)が
印加される。Vb印加に際し、排ガス中の酸素濃度に応
じてポンプセル110に電流が流れると、その電流が電
流検出抵抗204により検出される。つまり、電流検出
抵抗204の両端子電圧であるVb電圧及びVd電圧が
制御回路200に取り込まれ、そのVb電圧及びVd電
圧によりポンプセル電流Ipが算出される。
【0084】また、モニタセル120及びセンサセル1
30の共通電極122には、基準電源205及びオペア
ンプ206により基準電圧Vfが印加され、共通電極1
22とは異なる方のセンサセル電極131には、オペア
ンプ207及び電流検出抵抗208を介して制御回路2
00の指令電圧(Vg)が印加される。Vg印加に際
し、排ガス中のNOx濃度に応じてセンサセル130に
電流が流れると、その電流が電流検出抵抗208により
検出される。つまり、電流検出抵抗208の両端子電圧
であるVg電圧及びVh電圧が制御回路200に取り込
まれ、そのVg電圧及びVh電圧によりセンサセル電流
Isが算出される。
【0085】また、共通電極122とは異なる方のモニ
タセル電極121には、LPF(ローパスフィルタ)2
09、オペアンプ210及び電流検出抵抗211を介し
て制御回路200の指令電圧(Vc)が印加される。V
c印加に際し、排ガス中の残留酸素濃度に応じてモニタ
セル120に電流が流れると、その電流が電流検出抵抗
211により検出される。つまり、電流検出抵抗211
の両端子電圧であるVc電圧及びVe電圧が制御回路2
00に取り込まれ、そのVc電圧及びVe電圧によりモ
ニタセル電流Imが算出される。なお、LPF209
は、例えば抵抗及びコンデンサからなる一次フィルタに
て実現される。
【0086】また本実施の形態では、モニタセル120
を対象に、掃引法を用いて素子インピーダンスが検出さ
れるようになっている。つまり、モニタセル120のイ
ンピーダンス検出時において、制御回路200により、
モニタセル印加電圧(指令電圧Vc)が正側又は負側の
少なくとも何れかに瞬間的に切り換えられる。この印加
電圧は、LPF209により正弦波的になまされつつモ
ニタセル120に印加される。交流電圧の周波数は10
kHz以上が望ましく、LPF209の時定数は5μs
ec程度で設定される。そして、その時の電圧変化量と
電流変化量とからモニタセル120の素子インピーダン
スが算出される。
【0087】因みに、モニタセル120及びセンサセル
130では、一方の電極を共通電極122としたため、
基準電圧側のドライブ回路が削減できるというメリット
や、ガス濃度センサ100からのリード線の取り出し本
数が削減できるというメリットが得られる。また、モニ
タセル120とセンサセル130とは同じ固体電解質1
41で隣り合って形成されるため、掃引時には隣の電極
に電流が流れ、インピーダンスの検出精度が悪化するこ
とが懸念されるが、共通電極122を設けることで一方
の電極が同じ電位となり、この影響が低減できる。
【0088】ところで、モニタセル120では残留酸素
を検出する際に数μA程度の電流しか流れないのに対
し、インピーダンス検出のための掃引時には数mA程度
の電流が流れる。このオーダーの異なる電流を同じ検出
抵抗で検出すると、オーバーレンジしたり、検出精度が
悪くなったりする。そこで本実施の形態では、モニタセ
ル120による残留酸素検出時とインピーダンス検出時
とで電流検出抵抗を切り換えることとする。
【0089】具体的には、電流検出抵抗211に並列
に、別の電流検出抵抗212とスイッチ回路213(例
えば、半導体スイッチ)とを設ける。そして、制御回路
200のI/Oポートからの出力により、スイッチ回路
213をオン/オフさせるよう構成する。この場合、通
常のガス濃度検出時には、スイッチ回路213をオフ
(開放)し、電流検出抵抗211による数100kΩ程
度の抵抗でモニタセル電流Imを検出する。これに対
し、インピーダンス検出時には、スイッチ回路213を
オン(閉鎖)し、電流検出抵抗211及び212による
数100Ω程度の抵抗でモニタセル電流Imを検出す
る。
【0090】Ve電圧は、P/H回路(ピークホールド
回路)220を通じて制御回路200に入力される。こ
の場合、P/H回路220は、制御回路200によりP
/H期間が設定及び解除され、インピーダンス検出時に
は電圧変化がピーク値に達する付近でP/H期間が一時
的に設定されるようになっている。
【0091】また、制御回路200内のCPUは、制御
デューティ比DutyをI/Oポートから出力してMO
SFETドライバ251を駆動する。このとき、MOS
FET252により電源253(例えばバッテリ電源)
からヒータ151へ供給される電力がPWM制御され
る。なお本実施の形態では、制御回路200により特許
請求の範囲に記載した「素子抵抗検出手段」及び「ヒー
タ制御手段」が構成される。
【0092】図13は、ヒータ通電の概要を示すタイム
チャートである。図13に示すように、PWMカウンタ
は一定の時間周期でカウントアップを繰り返す構成とな
っており、本実施の形態の場合、128msecをPW
Mカウンタの1周期としている。因みに、この時間は素
子インピーダンスZACの検出周期と同じである。
【0093】制御デューティ比Dutyが算出される都
度、そのDutyに応じてヒータON設定時間がレジス
タ等にセットされ、そのPWMカウンタがON設定時間
に達するとヒータ通電がONからOFFに切り換えられ
る。また、PWMカウンタがリセットされるタイミング
で、ヒータ通電が再度ONされる。
【0094】例えば、インピーダンス検出期間が図のT
iの期間で設定され、当該Ti期間とヒータ通電のON
/OFFの切り換え(図ではON→OFF)とが重複す
る場合、前述の通りセンサ素子の電気経路にノイズが生
じ、ZACの検出値に影響が及ぶと考えられる。具体的
には、図20に示すように、印加電圧の掃引に伴う掃引
電流の波形に誤差ΔIaが生じ、P/H回路220を用
いる場合において誤ったピーク値が保存されてしまう。
そこで本実施の形態では、インピーダンス検出期間内に
ヒータ通電がON/OFF切り換えられる場合に、ヒー
タ通電のON又はOFFの何れかのタイミングを強制的
に変更することを提案する。
【0095】すなわち、詳細を示す図14では、タイミ
ングa〜bがインピーダンス検出期間Tiであり、その
期間Ti内でセンサ端子電圧(又はセンサ電流)に掃引
波形が与えられる。この場合、インピーダンス検出期間
Ti内で通電OFFタイミングcが生じるため、その通
電OFFタイミングcを早く、或いは遅くしてインピー
ダンス検出期間Ti内にヒータ通電のON/OFFが生
じないようにする。
【0096】実際には、インピーダンス検出期間Ti内
において、正確に検出したいのは電圧変化量ΔV(又は
それ相当の電流変化)であり、センサ電圧の変化開始か
らピーク値に達するまでの期間でヒータ通電のON/O
FFが生じなければ良い。特に電圧変化のピーク値をP
/H回路220を介して制御回路200に取り込む本構
成では、P/H回路220によるP/H期間(図のa〜
dの期間)でヒータ通電のON/OFFが生じなければ
良い。故に、通電OFFタイミングを早くする場合に
は、通電OFFのタイミングをタイミングaに変更し、
通電波形を図の「変更後1」のようにする。また、通電
OFFタイミングを遅くする場合には、通電OFFのタ
イミングをタイミングdに変更し、通電波形を図の「変
更後2」のようにする。因みに、変更後1ではDuty
が小さくなり、変更後2ではDutyが大きくなる。
【0097】ヒータ通電のON/OFFのタイミングを
強制的に早く又は遅くするには、ポート出力を操作する
ことにより実際のヒータ制御信号を制御すれば良い。具
体的には、図15に示すように、インピーダンス検出期
間Tiと通電OFFのタイミングとが重複する場合にお
いて、ポート出力を一時的にOFFし、それによりヒー
タ通電を図示の変更前の状態から変更後の状態に切り換
える。その他に、PWMカウンタのON設定時間を増加
側又は減少側に変更し、それにより通電切り換えのタイ
ミングを早く又は遅くすることも可能である。
【0098】図16は、本実施の形態におけるZAC検
出ルーチンを示すフローチャートであり、この処理は、
所定時間周期(本実施の形態では128msec周期)
で制御回路200により実施される。図16の処理は、
第1の実施の形態における図5の処理に相当するもので
あり、実際には、制御回路200はこのZAC検出ルー
チンの他、図4、図6相当の処理を実施する。なお、図
示は割愛するが、本実施の形態の場合、図4相当の処理
ではA/Fの検出の他、NOx濃度の検出が行われる。
【0099】ヒータ通電のON/OFF切り換えは、基
本的に素子インピーダンスの検出処理(図16の処理)
とは別に実施されるが、本実施の形態では、インピーダ
ンス検出期間とヒータ通電のON/OFF切り換えのタ
イミングとが重複する場合に限り、当該通電の切り換え
を素子インピーダンスの検出処理内で実施するものであ
る。
【0100】図16において、先ずステップ301で
は、現時点でのPWMカウンタの値を読み込み、続くス
テップ302では、今現在のPWMカウンタ、ON設定
時間、P/H期間の所要時間から通電切り換えのタイミ
ングを確認する。そして、今回のインピーダンス検出期
間(P/H期間)内にヒータ通電のON/OFF切り換
えが重複して行われるか否かを推測する。またこのと
き、通電切り換えが重複すると推測される場合に通電切
り換えを早くするか、又は遅くするかを判断する。これ
は、Dutyの変更が少ない方を選択すれば良い。
【0101】その後、ステップ303では、ヒータ通電
のON/OFF切り換えを今実施すべきか否かを判別す
る。通電切り換えが重複すると推測され、通電切り換え
を早くする場合には、当該ステップをYESとし、ステ
ップ304で直ちにヒータ通電のON/OFF切り換え
を実施する。
【0102】その後、ステップ305では、P/H回路
220によるP/Hを開始し、続くステップ306で
は、印加電圧を単発的に変化(掃引)させる。そして、
ステップ307では、その時の電圧変化と電流変化とを
計測し、ステップ308では、P/H回路220による
P/Hを終了する。
【0103】ステップ309では、ヒータ通電のON/
OFF切り換えを今実施すべきか否かを判別する。通電
切り換えが重複すると推測され、通電切り換えを遅くす
る場合には、当該ステップをYESとし、ステップ31
0で直ちにヒータ通電のON/OFF切り換えを実施す
る。最後に、ステップ311では、前記計測した電圧変
化及び電流変化から素子インピーダンスZACを算出す
る。
【0104】以上本実施の形態によれば、インピーダン
ス検出期間とヒータ通電のON/OFF切り換えのタイ
ミングとが重複する場合に、各タイミングの何れかが強
制的に前後にずらされるため、素子インピーダンスZA
Cの誤検出を抑制し、その検出精度を向上させることが
できる。
【0105】ヒータ通電のON/OFF切り換えがイン
ピーダンス検出期間に重複する場合において、インピー
ダンス検出開始前若しくは検出終了後のうち、ヒータ通
電時間(Duty)の変更が少ない方に通電切り換えの
タイミングが変更されるため、ヒータ通電時間への影響
が少なく、ヒータ制御性も良好に維持できる。
【0106】特にP/H期間に重複しないようヒータ通
電切り換えのタイミングが変更されるので、通電切り換
えが重複してはいけない期間が限定的に狭められ、ヒー
タ通電時間の変更を最小限に抑えることができる。因み
に、P/H回路220を介して電圧変化のピーク値を取
り込むことにより、電圧ピークのタイミングが前後にば
らついたとしてもピーク値を正しく検出することができ
る。
【0107】なお所定タイミングでA/D変換を行い、
それによりピーク電圧等を取り込む構成とした場合に
は、少なくともA/D変換のタイミングでヒータ通電切
り換えが行われないよう、当該切り換えのタイミングが
変更されれば良い。
【0108】インピーダンス検出期間とヒータ通電のO
N/OFF切り換えのタイミングとが重複しないように
するには、上記以外の手法を用いることも可能であり、
以下には別の形態を説明する。
【0109】先ず図17では、ヒータ通電切り換えのタ
イミングとインピーダンス検出期間Tiとが重複する場
合において、通電切り換えが終わるまでインピーダンス
検出の開始(実際には、P/Hの開始)を待つようにし
た。図17の事例では、インピーダンス検出期間がTi
からTiaに変更される。このようにインピーダンス検
出期間の方をずらす場合であっても同様に、インピーダ
ンス検出期間とヒータ通電のON/OFF切り換えのタ
イミングとが重複することが防止できる。
【0110】次に、図18では、ヒータ通電切り換えの
タイミングとインピーダンス検出期間Tiとが重複する
場合において、ヒータ制御状態を変更すべくPWMの周
期を長く又は短くする。図18の事例では、PWMの周
期をTαからTβに変更する。この場合、PWMの周期
とインピーダンス検出の周期とが同調していれば、Tβ
に変更するのは1回だけで良く、その後Tαに戻す。こ
こで、PWMの周期とインピーダンス検出の周期とが同
調しているとは、それらの周期が同一である場合、PW
Mの周期に対してインピーダンス検出の周期がn倍又は
1/n倍である場合を言う。このようにヒータ制御状態
を変更する場合であっても同様に、インピーダンス検出
期間とヒータ通電のON/OFF切り換えのタイミング
とが重複することが防止できる。
【0111】また、図19では、PWMの周期とインピ
ーダンス検出の周期とが同調する場合において、ヒータ
通電切り換えのタイミングとインピーダンス検出期間T
iとが重複しないよう、ヒータ通電のデューティ比(O
N設定時間)について最大値又は最小値を規定するもの
である。図19の事例では、上限ガード値を設定し、O
N設定時間がこの上限ガード値を超えないようにしてい
る。かかる場合にも同様に、既述の効果が得られる。な
お、ヒータ通電ONの直後にインピーダンス検出期間が
存在する場合には、ON設定時間の下限ガード値を設定
すれば良い。
【0112】上記の説明では、ガス濃度センサ100の
モニタセル120について素子インピーダンスを検出す
る旨説明したが、他のセル(ポンプセル100,センサ
セル130)についても素子インピーダンスを検出する
場合が考えられる。この場合には、何れかのセルのイン
ピーダンス検出期間においてもヒータ通電切り換えのタ
イミングと重複させないようにすると良い。
【0113】また、エンジンの排気管に複数のガス濃度
センサが設けられる場合など、ガス濃度センサを複数有
するシステムでは、何れかのガス濃度センサのインピー
ダンス検出期間においても全てのヒータ通電のON/O
FF切り換えのタイミングと重複させないようにすると
良い。
【0114】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。前記図6においてステップ150,151
でのガード値でDutyが制限される場合、そのガード
値に対するDuty補正は比較的緩い精度で良い。そこ
で、ガード値でDutyが制限される場合に限り、補正
実施の時間間隔を拡張する。この場合、補正に関する処
理頻度が少なくなり、マイコン20の処理負荷が軽減で
きる。
【0115】また、制御デューティ比DutyのON時
間が所定値よりも長い場合にのみ、ヒータ電圧及びヒー
タ電流の検出を許可するよう構成する。実際には、Du
ty≧50%の場合のみ、ヒータ電圧及びヒータ電流の
検出を許可する。つまり、ヒータ電圧やヒータ電流はヒ
ータ通電のON時に検出されるが、そのON時間が短す
ぎると、ヒータ電圧やヒータ電流の検出が困難になる。
これに対し本構成によれば、ヒータ電圧やヒータ電流の
検出が確実に実施できる。またこの場合、マイコン20
の演算負荷が軽減できると共に、簡単な検出回路でヒー
タ電圧やヒータ電流を検出することができる。
【0116】Duty補正として、その都度検出したヒ
ータ電圧又はヒータ電流とそれ以前に検出したヒータ電
圧又はヒータ電流との比較に基づき、制御デューティ比
Dutyを補正することも可能である。具体的には、次
式を用いて補正を実施する。
【0117】
【数1】 かかる場合にも、既述の実施の形態と同様に、制御デュ
ーティ比Dutyを適正に設定し、ひいてはヒータ通電
の制御性を向上させることができる。なお、上記数式に
おいて、「前回の検出電圧/今回の検出電圧」の項を、
「前回の検出電圧^2/今回の検出電圧^2」に変更した
り、「前回の検出電流/今回の検出電流」や「前回の検
出電流^2/今回の検出電流^2」に変更したりしても良
い。因みに、電圧又は電流は2乗の値を用いた方が補正
の精度が向上する。また、比較の対象は、今回値と前回
値とに限らず、今回値とそれ以前の値との比較であれば
良い。
【0118】上記実施の形態では、図6のヒータ通電制
御ルーチンにおいて、Duty補正の処理と、上限及び
下限のガード処理とを共に実施したが、同ルーチンとし
ては、少なくともDuty補正を組み込んだもので実現
されれば良い。また、素子温の高温側の上限ガード(図
6のステップ150)と、低温側の下限ガード(図6の
ステップ151)とのうち、少なくとも一方のみを実施
するものであっても良い。制御デューティ比Dutyを
ガードするための構成としては基本的に、低温時におけ
るセンサ素子の早期活性化や、高温時における素子割れ
等の不具合防止が実現できるよう、素子インピーダンス
の検出値が大きいほどガード値大きくなるよう設定され
るものであれば任意に実現できる。
【0119】ガス濃度センサの素子抵抗として、インピ
ーダンスに代えて、その逆数であるアドミタンスを演算
するようにしても良い。この場合、素子温度(センサ活
性状態)に応じてインピーダンスとアドミタンスとを切
り換えて使用することも可能である。
【0120】ガス濃度センサとして、排ガス中の酸素濃
度を検出する既述のA/Fセンサ以外に、例えば、NO
x濃度を検出するNOxセンサ、HC濃度を検出するH
Cセンサ、CO濃度を検出するCOセンサ等が適用でき
る。その場合、検出セルは複数個有するものであっても
良い。更に、排ガス以外のガスを被測定ガスとすること
も可能である。ガス濃度検出装置としても、空燃比検出
装置以外の適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における空燃比検出装置の概
要を示す構成図。
【図2】センサ素子の要部断面図。
【図3】ヒータ制御回路の構成を示す回路図。
【図4】マイコンによるメインルーチンを示すフローチ
ャート。
【図5】素子インピーダンスの検出手順を示すフローチ
ャート。
【図6】ヒータ通電の制御手順を示すフローチャート。
【図7】インピーダンス検出時における電圧変化と電流
変化とを示す波形図。
【図8】素子インピーダンスと素子温との関係を示す
図。
【図9】ヒータ電圧と補正項との関係を示す図。
【図10】ヒータ通電制御が実施される様子を示すタイ
ムチャート。
【図11】第2の実施の形態におけるガス濃度検出装置
の概要を示す構成図。
【図12】ガス濃度センサの構成を示す断面図。
【図13】ヒータ通電の動作を示すタイムチャート。
【図14】ヒータ通電切り換えの詳細を示すタイムチャ
ート。
【図15】ヒータ通電の動作を示すタイムチャート。
【図16】素子インピーダンスの検出手順を示すフロー
チャート。
【図17】ヒータ通電の動作を示すタイムチャート。
【図18】ヒータ通電の動作を示すタイムチャート。
【図19】ヒータ通電の動作を示すタイムチャート。
【図20】ヒータ通電切り換え時の電流波形を示すタイ
ムチャート。
【符号の説明】
10…エンジン、15…空燃比検出装置、20…マイコ
ン、30…A/Fセンサ、31…固体電解質体、39…
ヒータ、100…ガス濃度センサ、110…ポンプセ
ル、120…モニタセル、130…センサセル、14
1,142…固体電解質、151…ヒータ、200…制
御回路、220…P/H回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/46 327G 327Q 331 (72)発明者 丹羽 三信 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体電解質体を用いたセンサ素子、並びに
    該センサ素子を活性状態に加熱するためのヒータを有す
    るガス濃度センサと、 前記ガス濃度センサの素子抵抗を検出する素子抵抗検出
    手段と、 前記検出した素子抵抗と目標値との偏差に基づいてヒー
    タ制御量を算出する制御量算出手段と、 予め規定した基準のヒータ電力とその都度の実際のヒー
    タ電力との比較に基づき、前記制御量算出手段により算
    出したヒータ制御量を補正する制御量補正手段と、を備
    えることを特徴とするガス濃度センサのヒータ制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記制御量補正手段は、ヒータ電圧の基準
    値と検出値との比較によりヒータ制御量を補正する請求
    項1に記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
  3. 【請求項3】前記制御量補正手段は、ヒータ電流の基準
    値と検出値との比較によりヒータ制御量を補正する請求
    項1に記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
  4. 【請求項4】固体電解質体を用いたセンサ素子、並びに
    該センサ素子を活性状態に加熱するためのヒータを有す
    るガス濃度センサと、 前記ガス濃度センサの素子抵抗を検出する素子抵抗検出
    手段と、 前記検出した素子抵抗と目標値との偏差に基づいてヒー
    タ制御量を算出する制御量算出手段と、 その都度検出したヒータ電圧又はヒータ電流とそれ以前
    に検出したヒータ電圧又はヒータ電流との比較に基づ
    き、前記制御量算出手段により算出したヒータ制御量を
    補正する制御量補正手段と、を備えることを特徴とする
    ガス濃度センサのヒータ制御装置。
  5. 【請求項5】ヒータ制御量を制限するためのガード値
    を、素子抵抗の検出値が大きいほど大きくなるよう設定
    するガード値設定手段を更に備える請求項1〜4の何れ
    かに記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
  6. 【請求項6】前記検出した素子抵抗と素子抵抗の目標値
    との偏差に基づき、少なくとも積分項を反映しつつヒー
    タ通電のフィードバック制御を実施するヒータ制御装置
    であって、 前記検出した素子抵抗が目標値を含む所定の制御範囲に
    あるか否かを判定する判定手段を更に備え、 前記ガード値設定手段は、前記制御範囲から外れて素子
    抵抗が変化した旨判定される場合、その素子抵抗の変化
    を抑える向きにヒータ制御量のガード値を設定する請求
    項5に記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のガス濃度センサのヒータ
    制御装置において、前記ガード値設定手段は、前記制御
    範囲に対し素子温の高温側に素子抵抗が変化した旨判定
    される場合、ヒータ制御量の最大値を制限するための第
    1のガード値を設定し、前記制御範囲に対し素子温の低
    温側に素子抵抗が変化した旨判定される場合、ヒータ制
    御量の最小値を制限するための第2のガード値を設定す
    るガス濃度センサのヒータ制御装置。
  8. 【請求項8】請求項5〜7の何れかに記載のガス濃度セ
    ンサのヒータ制御装置において、前記ガード値設定手段
    により設定したガード値でヒータ制御量が制限される場
    合、前記制御量補正手段は、該ガード値を対象に補正を
    実施するガス濃度センサのヒータ制御装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載のガス濃度センサのヒータ
    制御装置において、前記ガード値設定手段により設定し
    たガード値でヒータ制御量が制限される場合、前記制御
    量補正手段は、補正実施の時間間隔を拡げるガス濃度セ
    ンサのヒータ制御装置。
  10. 【請求項10】所定周期におけるヒータ通電のON時間
    を制御するようにしたガス濃度センサのヒータ制御装置
    において、 ヒータ通電のON時間が所定値よりも長い場合にのみ、
    ヒータ電力算出のためのヒータ電圧又はヒータ電流の検
    出を許可する請求項1〜9の何れかに記載のガス濃度セ
    ンサのヒータ制御装置。
  11. 【請求項11】前記素子抵抗検出手段は、センサ素子へ
    の印加電圧又は電流を素子抵抗検出用の値に一時的に切
    り換え、その時の電流変化又は電圧変化から素子抵抗を
    検出するものであり、その素子抵抗の検出期間とヒータ
    通電のON/OFF切り換えのタイミングとが重複する
    場合、各タイミングの何れかを強制的にずらすようにし
    た請求項1〜10の何れかに記載のガス濃度センサのヒ
    ータ制御装置。
  12. 【請求項12】固体電解質体を用いたセンサ素子、並び
    に該センサ素子を活性状態に加熱するためのヒータを有
    するガス濃度センサと、 センサ素子への印加電圧又は電流を素子抵抗検出用の値
    に一時的に切り換え、その時の電流変化又は電圧変化か
    ら前記ガス濃度センサの素子抵抗を検出する素子抵抗検
    出手段と、 ヒータへの通電を周期的にON/OFFさせるヒータ制
    御手段と、を備え、 前記素子抵抗検出手段による素子抵抗の検出期間とヒー
    タ通電のON/OFF切り換えのタイミングとが重複す
    る場合、各タイミングの何れかを強制的にずらすように
    したことを特徴とするガス濃度センサのヒータ制御装
    置。
  13. 【請求項13】前記素子抵抗検出手段による素子抵抗検
    出に際し、ヒータ通電のON/OFF切り換えが素子抵
    抗検出期間に重複するか否かを推測し、重複する旨推測
    した場合、当該検出開始前若しくは検出終了後に通電切
    り換えのタイミングを変更する請求項12に記載のガス
    濃度センサのヒータ制御装置。
  14. 【請求項14】ヒータ通電のON/OFF切り換えが素
    子抵抗検出期間に重複する旨推測した場合において、素
    子抵抗の検出開始前若しくは検出終了後のうち、ヒータ
    通電時間の変更が少ない方に通電切り換えのタイミング
    を変更する請求項13に記載のガス濃度センサのヒータ
    制御装置。
  15. 【請求項15】前記素子抵抗検出手段による素子抵抗検
    出に際し、ヒータ通電のON/OFF切り換えが素子抵
    抗検出期間に重複するか否かを推測し、重複する旨推測
    した場合、通電切り換えが終わるまで素子抵抗検出の開
    始を待つようにした請求項12に記載のガス濃度センサ
    のヒータ制御装置。
  16. 【請求項16】前記ヒータ制御手段は、一定の所定周期
    でデューティ比を設定し、そのデューティ比に対応する
    ON時間によりヒータを通電するものであって、ヒータ
    通電のON/OFF切り換えが素子抵抗検出期間に重複
    する場合、前記所定周期を長く又は短くする請求項12
    に記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
  17. 【請求項17】ヒータ通電の周期と素子抵抗検出の周期
    とが同調する場合に、素子抵抗の検出期間と重複しない
    よう、ヒータ通電のデューティ比について最大値又は最
    小値を規定した請求項12に記載のガス濃度センサのヒ
    ータ制御装置。
  18. 【請求項18】前記ガス濃度センサは前記固体電解質体
    に複数のセルを有し、前記素子抵抗検出手段は各セルで
    素子抵抗を検出するものであり、何れかのセルの素子抵
    抗検出期間においてもヒータ通電のON/OFF切り換
    えのタイミングと重複させないようにした請求項12〜
    17の何れかに記載のガス濃度センサのヒータ制御装
    置。
  19. 【請求項19】前記ガス濃度センサを複数有するシステ
    ムであって、何れかのガス濃度センサの素子抵抗検出期
    間においても全てのヒータ通電のON/OFF切り換え
    のタイミングと重複させないようにした請求項12〜1
    8の何れかに記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
  20. 【請求項20】素子抵抗検出時の電流変化又は電圧変化
    をピークホールド回路を介して取り込む構成であって、
    前記素子抵抗の検出期間はピークホールド回路のピーク
    ホールド期間である請求項12〜19の何れかに記載の
    ガス濃度センサのヒータ制御装置。
  21. 【請求項21】素子抵抗検出時の電流変化又は電圧変化
    を所定タイミングでA/D変換器を介して取り込む構成
    であって、前記素子抵抗の検出期間は少なくともA/D
    変換のタイミングを含む期間である請求項12〜19の
    何れかに記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
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