JP3843881B2 - ガス濃度センサのヒータ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス濃度センサのヒータ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のガス濃度検出装置として、限界電流式のガス濃度センサを用い、例えば自動車の排ガス中のNOxを検出するものがある。ガス濃度センサは基本構造として、ポンプセル(第1セル)とセンサセル(第2セル)とを備え、ポンプセルでは、チャンバーに導入した排ガス中の酸素の排出又は汲み込みが行われ、センサセルでは、ポンプセルを通過した後のガスからNOx濃度(特定ガス成分の濃度)が検出される。
【0003】
また、上記ガス濃度センサでは、ポンプセルやセンサセルを所定の活性温度に保持するためのヒータが設けられている。この場合、ポンプセルやセンサセルが設けられる固体電解質素子の抵抗値(素子抵抗)を検出し、その素子抵抗が活性温度相当の値になるよう、ヒータの通電を制御している。より具体的には、素子抵抗の検出値と目標値との偏差に応じてヒータの通電をフィードバック制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、固体電解質素子の劣化等によりガス濃度センサの特性が変化すると、それに起因して実際の制御温度が狙いの制御温度からずれる。そのため、各セルが過剰に加熱されたり、加熱が足りなかったりしてしまい、各セルが所望の活性状態に保持できなくなる。かかる場合には、ポンプセル電極での酸素排出量に差が生じ、NOxガスなどの微少な酸素イオン検出に大きな影響を及ぼす。
【0005】
つまり、素子温が狙いの制御範囲よりも高温側にずれた場合には、ポンプセルにおいてチャンバー内の酸素が完全に分解され、更にはNOxまで分解される。そのため、NOx濃度が実際よりも低レベルで検出されてしまう。また、素子温が狙いの制御範囲よりも低温側にずれた場合には、ポンプセルでの酸素の分解が不十分となる。そのため、チャンバー内の余剰酸素が増加し、センサセルでNOxと同時に分解される酸素量が増加することから、NOx濃度が実際よりも高レベルで検出されてしまう。
【0006】
特に通常、ポンプセルでは数mAのオーダーでポンプセル電流が計測されるのに対し、センサセルでは数μAのオーダーでセンサセル電流が計測される。故に、ポンプセルでの酸素排出量に差が生じると、センサセル電流の検出誤差、すなわちNOx濃度の検出誤差が顕著に現れる。
【0007】
本発明は、上記問題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、ガス濃度センサを適正に活性化し、ひいては同センサの出力精度を向上させることができるガス濃度センサのヒータ制御装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明におけるガス濃度センサのヒータ制御装置では前提として、素子抵抗検出手段により、少なくとも第1セル又は第2セルが設けられる固体電解質素子に対して印加する電圧又は電流が操作されその時の電圧変化及び電流変化から素子抵抗が検出される。また、ヒータ制御手段により、前記検出した素子抵抗とその目標値との偏差に応じてヒータの通電が制御される。特に請求項1に記載の発明では、ヒータ電力算出手段により、ヒータに投入した電力が算出されると共に、補正手段により、エンジンの回転数、負荷及び水温により推定された排気量及び排気温度のいずれかに応じてセンサ加熱の度合が算出され、予め規定したヒータ電力とセンサ加熱の度合と素子抵抗との関係を示す基本特性に基づいて前記素子抵抗の目標値が補正される。
【0009】
要するに、基本的にはヒータ電力と素子抵抗との関係が一義的に決まり、その基本特性によればどれだけのヒータ電力を投入したら素子抵抗がどの値になるかが分かる。逆に言い換えると、ある素子抵抗において、その素子抵抗にするにはどれだけのヒータ電力を要するかが分かる。かかる場合、固体電解質素子の劣化等により特性変化が生じると、ヒータ電力が本来投入する電力値とは違ってくるため、特性変化の有無と共にその特性変化の程度も分かる。ヒータ制御は本来、ガス濃度センサの基本特性に基づき実施され、特性が変化すると固体電解質素子が過剰に加熱されたり、加熱が足りなかったりするが、上記の補正により、基本特性に即したヒータ制御が可能となる。
【0010】
本発明によれば、ガス濃度センサの特性変化が生じても、第1セルや第2セルが適正な活性状態で保持される。つまり、これら各セルが所望の素子温度で保持されるようになる。その結果、ガス濃度センサの検出精度を向上させることができる。特に、排ガス中のNOxやHC等のガス濃度を検出する第2セルでは、その出力が微小であるため、各セルの活性状態がずれるとその出力精度への影響が大きいが、本発明によればNOxやHC等のガス濃度の検出精度が向上する。
【0011】
なお本明細書では、固体電解質素子の抵抗値(素子抵抗)を検出することを要件とするが、それは交流的なインピーダンス、又はその逆数であるアドミタンスを含むものである。
【0015】
また、請求項2に記載の発明では、前記基本特性のパラメータ(ヒータ電力、ヒータ抵抗、素子温度)に応じて当該特性上の素子抵抗が推定され、その推定値と前記検出した素子抵抗とから前記素子抵抗の目標値が補正される。本発明によれば、その都度のガス濃度センサにおいて基本特性との差(ズレ)がどの程度あるかが分かり、その差に応じた補正が可能となる。従って、センサ活性状態を基準に、上記基本特性上でのヒータ制御が可能となる。
【0016】
また、請求項3に記載の発明では、目標の制御点を挟む少なくとも2点で基本特性上の素子抵抗が推定され、それら各点の推定値と前記検出した素子抵抗とから前記素子抵抗の目標値が補正される。この場合、1点の推定値で補正を実施する場合に比べて補正の精度が向上する。
【0017】
請求項4に記載の発明では、素子抵抗を目標値に制御するために必要な基本特性上の基準値に基づき、その基準値からのずれ分により補正量が算出される。この場合、例えば図11のような関係を用いることで、補正量の算出処理を簡易に実施することができる。
【0018】
また、ガス濃度センサの温度環境が変わると、ヒータ電力と素子抵抗との関係等が変化する(図8参照)。例えば、ヒータ以外の熱源により固体電解質素子が加熱された場合、ヒータ電力は少なくてよくなる。そこで、請求項5に記載したように、ガス濃度センサが晒される環境下においてセンサ温度の外部要因を反映しつつ、前記補正手段による目標値の補正が実施されると良い。なお、センサ温度の外部要因とは、例えばエンジン排ガスを検出するガス濃度センサでは、排ガス流量や排ガス温度等のことである。或いは、請求項6に記載したように、ガス濃度センサに関してセンサ温度の外部要因が変化しない状態であることを条件に、前記補正手段による目標値の補正が実施されると良い。
【0019】
また、エンジンから排出される排ガスをガス濃度センサにより検出するエンジン制御装置においては、請求項7に記載したように、エンジンが停止していることを条件に、前記補正手段による目標値の補正が実施されると良い。これにより、高温の排ガスによる影響を受けることなく、適正な補正処理が実現できる。
【0020】
また、請求項8に記載の発明では、前記補正手段による補正量が学習値としてバックアップ用のメモリに記憶保持される。これにより、経時変化により劣化が進行する際にも、その状況を容易に且つ確実に反映しつつヒータ制御が実施できる。
【0021】
請求項9に記載の発明では、前記補正手段により得られる補正量に基づきガス濃度センサの劣化の有無が判定される。つまり、ガス濃度センサの劣化が進行すると、素子抵抗の目標値に対する補正量が増大する。そのことから、当該補正量によりセンサ劣化が適正に判定できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態におけるガス濃度検出装置は、自動車用ガソリンエンジンに適用されるものであって、限界電流式のガス濃度センサを用い、被検出ガスである排ガスから酸素濃度を検出すると共に、特定ガス成分としてのNOxの濃度を検出する。この検出値はエンジン制御装置における各種制御に用いられる。
【0023】
先ずはじめに、ガス濃度センサの構成を図1を用いて説明する。ガス濃度センサは、ポンプセル(第1セル)、センサセル(第2セル)及びモニタセルからなる3セル構造を有し、排ガス中の酸素濃度とNOx濃度とを同時に検出可能な、いわゆる複合型ガスセンサとして具体化されている。
【0024】
ガス濃度センサ100において、酸素イオン伝導性材料からなる固体電解質(固体電解質素子)141,142は板状をなし、図の上下に所定間隔を隔てて積層されている。このうち、図の上側の固体電解質141にはピンホール143が形成されており、このピンホール143を介して当該センサ周囲の排ガスが第1チャンバー144内に導入される。第1チャンバー144は、絞り部145を介して第2チャンバー146に連通している。なお、符号147は多孔質拡散層である。
【0025】
また、図の下側の固体電解質142には、ポンプセル110及びモニタセル120が設けられており、ポンプセル110は、第1チャンバー144内に導入した排ガス中の酸素を排出又は汲み込む働きをすると共に、その際に排ガス中の酸素濃度を検出する。モニタセル120は、第2チャンバー146内の酸素濃度に応じた起電力、又は電圧印加時に電流出力を発生する。ここで、ポンプセル110は、固体電解質142を挟んで上下一対の電極111,112を有し、そのうち特に第1チャンバー144側の電極111はNOx不活性電極(NOxガスを分解し難い電極)である。また、モニタセル120も同様に、固体電解質142を挟んで上下一対の電極121,122を有し、そのうち特に第2チャンバー146側の電極121はNOx不活性電極(NOxガスを分解し難い電極)である。これらポンプセル110及びモニタセル120は、チャンバー144,146内に存在する酸素を分解して電極112,122より大気通路150側に排出する。
【0026】
センサセル130は、前記モニタセル120に対向して設けられており、固体電解質141を挟んで上下一対の電極131,132を有する。センサセル130は、ポンプセル110を通過した後のガスからNOx濃度を検出するものであり、第2チャンバー146内でNOxを分解した時に発生する酸素を電極132より大気通路148側に排出する。
【0027】
固体電解質142の図の下面には絶縁層149が設けられ、この絶縁層149により大気通路150が形成されている。また、絶縁層149には、センサ全体を加熱するためのヒータ151が埋設されている。
【0028】
上記構成のガス濃度センサ100において、排ガスは多孔質拡散層147及びピンホール143を通って第1チャンバー144に導入される。そして、この排ガスがポンプセル110近傍を通過する際、ポンプセル110の電極111,112間に電圧を印加することで分解反応が起こり、第1チャンバー144内の酸素濃度に応じてポンプセル110を介して酸素が出し入れされる。なおこのとき、第1チャンバー144側の電極111がNOx不活性電極であるので、ポンプセル110では排ガス中のNOxは分解されず、酸素のみが分解されて大気通路150に排出される。
【0029】
その後、ポンプセル110近傍を通過した排ガスは第2チャンバー146に流れ込み、モニタセル120では、ガス中の余剰酸素濃度に応じた出力が発生する。モニタセル120の出力は、該モニタセル120の電極121,122間に所定の電圧を印加することで、モニタセル電流として検出される。また、センサセル130の電極131,132間に所定の電圧を印加することでガス中のNOxが還元分解され、その際発生する酸素が大気通路148に排出される。その際、センサセル130に流れた電流が排ガス中に含まれるNOx濃度として検出される。
【0030】
次に、ポンプセル110、モニタセル120及びセンサセル130の各特性を、図2(a)〜(c)を用いて説明する。なお、図2(a)〜(c)は酸素濃度及びNOx濃度が一定のもとでの出力特性を示す。先ずは、ポンプセル特性を図2(a)を用いて説明する。
【0031】
図2(a)は、ポンプセル特性としてのポンプセル印加電圧Vpとポンプセル電流Ipとの関係を示すV−I特性図であり、ポンプセル110は酸素濃度に対して限界電流特性を有する。限界電流域はV軸に対して僅かに右上がりの直線部分からなり、その領域は酸素濃度が濃いほど(リーンであるほど)電圧値が大きくなる方向にシフトする。同特性の抵抗支配域の傾きは概ねポンプセル110の素子インピーダンスRipに一致する。
【0032】
ここで、ポンプセル電流Ipと印加電圧Vpとの関係は印加電圧特性として予め規定されており、この印加電圧特性に従いその時々のポンプセル電流Ipに応じてポンプセル印加電圧Vpが可変に制御される。実際には、第1チャンバー144内を所定の低酸素濃度(ストイキ近傍)に保持すべく印加電圧直線LX1が設定されており、例えば数ppm〜数10ppm程度の僅かな余剰酸素が第1チャンバー144内に残るようポンプセル印加電圧Vpが制御される。
【0033】
また、図2(b)は、モニタセル特性としてのモニタセル印加電圧Vmとモニタセル電流Imとの関係を示すV−I特性図であり、モニタセル120は酸素濃度に対して限界電流特性を有する。つまり、モニタセル120は、第2チャンバー146内の酸素濃度に応じた出力を発生し、その際、モニタセル120に所定の電圧Vm1を印加することにより電流値Im1を出力する。この場合、ポンプセル110での酸素の出し入れにより第1チャンバー144と共に第2チャンバー146内が所定の低酸素濃度(例えば数ppm〜数10ppm程度)に保持されていれば、例えば0.5〜2μA程度のモニタセル電流Imが流れる。
【0034】
更に、図2(c)は、センサセル特性としてのセンサセル印加電圧Vsとセンサセル電流Isとの関係を示すV−I特性図であり、センサセル130はガス中のNOx濃度に対して限界電流特性を有する。この場合、センサセル130に所定の電圧Vs1を印加することにより、第2チャンバー146内のNOx濃度に応じた電流値Is1を出力する。
【0035】
図1の説明に戻る。ガス濃度検出装置を示す図1において、マイコン170は、CPU、メモリ、A/D及びD/A変換器等を備える周知の論理演算回路で構成されている。ポンプセル110、モニタセル120及びセンサセル130はそれぞれに電源回路を有しており、各電源回路において、ポンプセル電流Ipは電流検出器171で測定され、モニタセル電流Imは電流検出器172で測定され、センサセル電流Isは電流検出器173で測定される。これら各電流検出器171〜173で測定された電流値はそれぞれマイコン170に取り込まれる。マイコン170は、電流検出器171で測定したポンプセル電流Ipにより排ガス中の酸素濃度(A/F)を検出すると共に、電流検出器173で測定したセンサセル電流Isにより排ガス中のNOx濃度を検出する。また、マイコン170は、その都度のポンプセル電流やモニタセル電流に応じてポンプセル110の印加電圧を可変に制御する。
【0036】
ガス濃度センサ100のヒータ151は、ヒータ制御回路175によりその動作が制御される。つまり、ヒータ制御回路175は、マイコン170からの指令に従い、ガス濃度センサ100の素子インピーダンス(素子抵抗)に応じてヒータ151への通電をデューティ制御する。また、ヒータ制御回路175では、ヒータ電圧及びヒータ電流が検出され、その検出結果がマイコン170に対して出力される。なお、ヒータ151はバッテリ電源からの給電により通電されるようになっている。
【0037】
次に、上記の如く構成されガス濃度検出装置の作用を説明する。図3は、マイコン170により実施されるメインルーチンの概要を示すフローチャートであり、同ルーチンはマイコン170への電源投入に伴い起動される。
【0038】
図3において、先ずステップ100では、前回のA/F及びNOx濃度の検出時から所定時間Taが経過したか否かを判別する。所定時間Taは、A/F及びNOx濃度の検出周期に相当する時間であって、例えばTa=4msec程度に設定される。そして、ステップ100がYESであることを条件にステップ110に進み、A/F及びNOx濃度の検出処理を実施する。
【0039】
この場合、A/Fの検出処理では、その時々のポンプセル電流Ipに応じた印加電圧Vpを設定すると共に、その電圧印加時のポンプセル電流Ipを検出する。そして、該検出したポンプセル電流IpをA/F値に変換する。また、NOx濃度の検出処理では、所定の印加電圧Vsを設定すると共に、その電圧印加時のセンサセル電流Isを検出する。そして、該検出したセンサセル電流IsをNOx濃度値に変換する。
【0040】
A/F及びNOx濃度の検出後、ステップ120では、前回の素子インピーダンス検出時から所定時間Tbが経過したか否かを判別する。所定時間Tbは、素子インピーダンスRipの検出周期に相当する時間であって、例えばエンジン運転状態に応じて128msec、2sec等の時間が選択的に設定される。そして、ステップ120がYESであることを条件に、ステップ130で素子インピーダンスRipを検出すると共に、続くステップ140でヒータ通電制御を実施する。素子インピーダンスRipの検出処理、ヒータ通電制御については後で詳しく説明する。
【0041】
次に、前記図3のステップ130における素子インピーダンスRipの検出手順を図4を用いて説明する。なお本実施の形態では、素子インピーダンスRipの検出に際し、掃引法を用いていわゆる「交流インピーダンス」を求めることとしている。
【0042】
図4において、先ずステップ131では、ポンプセル110の印加電圧Vpを操作し、それまでのA/F検出用の印加電圧に対して電圧を正側に数10〜100μsec程度の時間で単発的に変化させる。また、ステップ132では、その時の電圧変化量ΔVpとポンプセル電流の変化量ΔIpとを読み取る。続くステップ133では、前記ΔVp値及びΔIp値から素子インピーダンスRipを算出し(Rip=ΔVp/ΔIp)、その後元の図3のルーチンに戻る。
【0043】
上記の如く求められる素子インピーダンスRipは、素子温に対して図6に示す関係を有する。すなわち、素子温が低いほど、素子インピーダンスRipは飛躍的に大きくなる。
【0044】
次に、前記図3のステップ140におけるヒータ通電の制御手順を図5を用いて説明する。
図5において、先ずステップ141では、昇温時ヒータ制御の実施条件を判定する。具体的には、素子インピーダンスRipが所定の判定値(例えば、50Ω)以上であるか否かにより昇温時ヒータ制御の実施条件を判別する。例えば、エンジン始動直後でありガス濃度センサ100の素子温が未だ低い場合には、素子インピーダンスRipが大きく、昇温時ヒータ制御を行う旨が判別される(ステップ141がYES)。
【0045】
ステップ141がYESの場合、ステップ142に進み、昇温時ヒータ制御を実施する。この昇温時ヒータ制御では基本的に、デューティ比100%の全通電制御が実施される。その後、元の図3のルーチンに戻る。
【0046】
また、素子温が上昇すると、ステップ141がNOとなり、ステップ143に進む。そしてそれ以降、ガス濃度センサ100の特性変化に応じて素子インピーダンスの目標値Rtgを補正しつつヒータ151の通電をフィードバック制御する。この場合、ヒータ電力と素子インピーダンスとの関係が予め規定されており、その関係に基づいて素子インピーダンスの目標値Rtgが補正される。
【0047】
詳しくは、先ずステップ143では、前記図4の処理にて検出した素子インピーダンスRip(以下、検出インピーダンスとも言う)を読み込む。続くステップ144では、ヒータ制御回路175でのヒータ電圧及びヒータ電流の検出値からヒータ151への投入電力を算出する。
【0048】
その後、ステップ145では、例えば図7の関係を用い、その時々のヒータ電力に対応する素子インピーダンス(基本特性上の実インピーダンスRre)を推定する。ここで、図7は、基本特性上のヒータ電力と素子インピーダンスとの関係を示す図であり、基本特性として、どれだけのヒータ電力を投入したら素子インピーダンスがどの値になるかを表すものである。逆に言い換えれば、ある素子インピーダンスにおいて、その素子インピーダンスに保持するにはどれだけのヒータ電力を要するかを表すものである。図7において、本来はヒータ電力W1の投入により素子インピーダンスが目標値Rtgに保持されるが、ヒータ電力の算出値が仮に「W2」であった場合、その時の実インピーダンスは「Rre1」であると推定される。
【0049】
また、エンジンの燃焼状態が変化したり、燃料カットが行われたりして排ガス温度が変動すると、図7の関係が変化する。この場合、図7の関係に代えて、図8の関係を用いると良い。図8では、図7の関係に対し、排気によるガス濃度センサ100の加熱要因が考慮されている。実際には、エンジン回転数や負荷(アクセル開度、吸気量等)、更には水温により排気量や排気温度を推定し、その排気量や排気温度に応じてセンサ加熱の度合を算出する。そして、その都度のヒータ電力に加え、センサ加熱の度合により基本特性上の実インピーダンスRreを推定する。因みに、センサ加熱の度合が大きい場合には、ヒータによる加熱が不要となることから、目標値Rtgに対するヒータ電力は小さくなる。
【0050】
その後、ステップ146では、前記した検出インピーダンスRip及び基本特性上の実インピーダンスRreにより素子インピーダンスの目標値Rtgを補正する。具体的には、「Rip−Rre」を目標値Rtgに加算し、その和を新たに目標値Rtgとする。
【0051】
目標値Rtgの補正について、図9の特性図を用いてより詳細に説明する。図9では、ガス濃度センサ100の基本特性を「A」に示し、素子劣化等により変化した特性を「B」に示す。
【0052】
要するに、ガス濃度センサ100の特性が基本特性Aのままであれば、素子インピーダンスの目標値Rtgにフィードバック制御した時の素子温はTemp1(目標温度)となる。これに対し、ガス濃度センサ100の特性が「B」に変化した場合、目標値Rtgに対するフィードバック制御に伴い素子温がTemp2まで上昇してしまうことが考えられる。この場合、その都度のヒータ電力(図7のW2)から基本特性A上の実インピーダンス(図のRre1)を推定すると共に、「Rtg−Rre1」を補正量として算出し、その補正量を目標値Rtgに加算して新たな目標値(図のRtg')を算出する。なお通常は、素子インピーダンスが目標値Rtgに収束し、Rtg=Ripとなっており、上記の補正は「Rip−Rre1」により補正することを意味する。
【0053】
目標値Rtgの補正後、ステップ147では、素子インピーダンスの偏差に応じて、ヒータ通電のための制御デューティ比Dutyを算出する。この算出手法自体は周知のものである。具体的には、前回処理時の素子インピーダンスを前回値「R0」、比例定数をKp、積分定数をKi、微分定数をKdとし、下記の数式により比例項Gp、積分項Gi、微分項Gdを算出する。
Gp=Kp・(Rip−Rtg)
Gi=Gi+Ki・(Rip−Rtg)
Gd=Kd・(Rip−R0)
そして、上記比例項Gp、積分項Gi、微分項Gdを加算して制御デューティ比Dutyを算出する(Duty=Gp+Gi+Gd)。その後、元の図3のルーチンに戻る。
【0054】
なお本実施の形態では、図4の処理が特許請求の範囲に記載した「素子抵抗検出手段」に、図5の処理が同「ヒータ制御手段」に相当する。また、図5のステップ144が同「ヒータ電力算出手段」に、ステップ145,146が同「補正手段」に相当する。
【0055】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
予め規定したヒータ電力と素子インピーダンスとの関係を示す基本特性に基づいて素子インピーダンスの目標値Rtgが補正されるので、ガス濃度センサ100の特性変化が生じても基本特性に即したヒータ制御が可能となる。つまり、ポンプセル110やセンサセル130が適正な活性状態で保持される。その結果、ガス濃度センサ100の検出精度を向上させることができる。特に、センサセル130では、その出力が微小であるため、各セルの活性状態がずれるとその出力精度への影響が大きいが、本実施の形態によればNOx濃度の検出精度が向上する。
【0056】
また、その都度のヒータ電力に加え、エンジン運転状態によるセンサ加熱の度合(センサ温度の外部要因)を考慮して素子インピーダンスの目標値Rtgを補正するようにしたので、その補正の精度が向上する。
【0057】
なお本発明は、上記以外に次の形態にて具体化できる。
上記実施の形態では、図5の処理において、検出インピーダンスRipと基本特性上の実インピーダンスRreとの差(Rip−Rre)により素子インピーダンスの目標値Rtgを補正したが、その補正の手法はそれに限定されない。例えば、以下の(1),(2)のように具体化しても良い。
【0058】
(1)目標の制御点を挟む少なくとも2点で実インピーダンスRreを推定し、それら各点の推定値と検出インピーダンスRipとから目標値Rtgを補正する。具体的には、図10に示すように、目標の素子温X0(目標の制御点)を挟んで2点の素子温X1,X2を設定し、その素子温X1,X2での素子インピーダンスRX1,RX2を検出する。また、素子温X1,X2での基本特性上の実インピーダンスRre1,Rre2を推定する。この場合、センサ特性が図の基本特性Aから特性Bに変化していれば、素子インピーダンスRX1,RX2(検出値)と実インピーダンスRre1,Rre2とに図示の如く差が生じ、その各々の差「RX1−Rre1」、「RX2−Rre2」により目標値Rtgを補正する。すなわち、「(RX1−Rre1)/2+(RX2−Rre2)/2」を補正量として算出し、その補正量を目標値Rtgに加算して新たな目標値(図のRtg')を算出する。
【0059】
要するに、図10からも分かるように、センサ特性の変化前と変化後と比較した場合、素子温に応じてインピーダンスの変化量が相違する。それ故、2点の実インピーダンスを用いて目標値を補正することにより、1点の実インピーダンスを用いて目標値を補正する場合に比べて補正の精度が向上する。勿論、実インピーダンスを推定するためのポイントは、3点以上であっても良い。
【0060】
(2)図11に示す関係を用い、その都度のヒータ電力からインピーダンス補正量を算出し、そのインピーダンス補正量により素子インピーダンスの目標値Rtgを補正する。図11では、素子インピーダンスを目標値に制御するために必要なヒータの基準電力に基づき、その基準電力からのずれ分Zにより補正量が算出される。この場合、補正量の算出処理を簡易に実施することができる。なお、図11の関係において、排気によるガス濃度センサ100の加熱要因(センサ温度の外部要因)を反映させるようにしても良い。つまり、その都度のヒータ電力に加え、センサ加熱の度合により補正量を算出する。因みに、センサ加熱の度合が大きい場合には、ヒータによる加熱が不要となることから、基準電力が小さくなるよう、特性線自体を図11の左側にシフトさせると良い。
【0061】
また、ガス濃度センサ100に関してセンサ温度の外部要因が変化しない状態であることを条件に、素子インピーダンスの目標値Rtgの補正を実施する。例えば、排気によるガス濃度センサ100の加熱要因がないことを条件に、前記目標値Rtgの補正を実施する。更に、エンジンが停止していることを条件に、素子インピーダンスの目標値Rtgの補正を実施する。この場合、排気によるセンサ加熱の度合を考慮しなくて良いため、前記図7の関係を用いて基本特性上の実インピーダンスRreを推定する。
【0062】
上記補正処理の実施に際し、その時得られた補正量を学習値としてバックアップRAM等(バックアップ用のメモリ)に記憶保持するようにしても良い。そして、学習値が得られた後、その学習値を用いて補正処理を実施する。このとき、補正により基本特性を書き換える構成であっても良い。これにより、経時変化により劣化が進行する際にも、その状況を容易に且つ確実に反映しつつヒータ制御が実施できる。また、エンジンの運転停止時に、上記補正処理を実施する構成であっても良い。
【0063】
マイコン170により「ヒータ抵抗検出手段」を実現し、予め規定したヒータ抵抗と素子インピーダンスとの関係を示す基本特性に基づいて素子インピーダンスの目標値を補正する構成とすることも可能である。これは前述した図5のフローチャートを一部修正して実現できる。具体的には、マイコン170は、前記図5のステップ144においてヒータ電力の算出の処理に代えて、ヒータ抵抗の算出の処理を実施する(ヒータ抵抗=ヒータ電圧/ヒータ電流)。そして、続くステップ145において、図12に示す関係を用い、その時々のヒータ抵抗に対応する素子インピーダンス(基本特性上の実インピーダンスRre1)を推定する。この場合、素子インピーダンスが目標値Rtgに保持されていれば本来ヒータ抵抗がRh1となるが、実際にはヒータ抵抗がRh2であった場合、その時の実インピーダンスはRre1であると推定される。そして、マイコン170は、前述の通り検出インピーダンスRipと実インピーダンスRreとの差分に応じて目標値Rtgを補正する。
【0064】
更に、マイコン170により「素子温度検出手段」を実現し、予め規定した素子温度と素子インピーダンスとの関係を示す基本特性に基づいて素子インピーダンスの目標値を補正する構成とすることも可能である。素子温度を検出するには、ガス濃度センサ100の各セルを構成する固体電解質141,142に熱電対を取り付けて素子温度を実測する方法(温度実測値を求める方法)、排気温度センサによる排気温度の検出値から素子温度を推定する方法、排気流量センサによる排気流量の検出値から素子温度を推定する方法等が適用できる。このとき、排気温度や排気流量に加えてエンジン回転数を考慮すれば、素子温度の検出精度が向上する。
【0065】
具体的には、マイコン170は、前記図5のステップ144においてヒータ電力の算出の処理に代えて、素子温度の算出の処理を実施する。そして、続くステップ145において、図13に示す関係を用い、その時々の素子温度に対応する素子インピーダンス(基本特性上の実インピーダンスRre1)を推定する。この場合、素子インピーダンスが目標値Rtgに保持されていれば本来素子温度がT1となるが、実際には素子温度がT2であった場合、その時の実インピーダンスはRre1であると推定される。そして、マイコン170は、前述の通り検出インピーダンスRipと実インピーダンスRreとの差分に応じて目標値Rtgを補正する。
【0066】
以上、図12や図13を用いた補正手法であっても、結果的に基本特性に即したヒータ制御が可能となる。その結果、上記ヒータ電力を用いた場合と同様に、ガス濃度センサ100の各セルが常に適正な活性状態で保持され、当該センサ100の検出精度を向上させることができる。
【0067】
上記実施の形態では、ポンプセル110の素子インピーダンスRipを検出し、そのRipが目標値Rtgになるようヒータ通電を制御したが、これに代えて、センサセル130の素子インピーダンスを検出し、その素子インピーダンスが目標値になるようヒータ通電を制御しても良い。又は、インピーダンスに代えて、その逆数であるアドミタンスを演算するようにしても良い。何れにしろ、ポンプセル(第1セル)又はセンサセル(第2セル)が設けられる固体電解質素子に対して印加する電圧又は電流を操作しその時の電圧変化及び電流変化から素子抵抗を検出する構成であれば良い。
【0068】
素子インピーダンスの目標値Rtgに対する補正量に基づき、ガス濃度センサ100の劣化の有無を判定するよう構成しても良い。つまり、ガス濃度センサ100の劣化が進行すると、素子インピーダンスの目標値Rtgに対する補正量が増大する。そのことから、当該補正量によりセンサ劣化が適正に判定できる。具体的には、その都度の補正量が所定の劣化判定値を越えれば、劣化発生の旨を判定する。
【0069】
別構成のガス濃度センサ200を図14により説明する。このガス濃度センサ200においても、既述の通りガス濃度の検出精度が向上することに変わりない。ガス濃度センサ200は、ポンプセル、センサセル及びモニタセルからなる3セル構造を有し、排ガス中の酸素濃度とNOx濃度とを同時に検出可能な、いわゆる複合型ガスセンサとして具体化されている。なお、図14(a)は、センサ素子の先端部構造を示す断面図であり、図14(b)は、図14(a)のA−A線断面図である。
【0070】
ガス濃度センサ200において、酸素イオン伝導性材料からなる固体電解質(固体電解質素子)241,242は板状をなし、アルミナ等の絶縁材料からなるスペーサ243を介して図の上下に所定間隔を隔てて積層されている。このうち、図の上側の固体電解質241にはピンホール241aが形成されており、このピンホール241aを介して当該センサ周囲の排ガスが第1チャンバー244内に導入される。第1チャンバー244は、絞り部245を介して第2チャンバー246に連通している。符号247は多孔質拡散層である。
【0071】
図の下側の固体電解質242には、第1チャンバー244に面するようにしてポンプセル210が設けられており、ポンプセル210は、第1チャンバー244内に導入した排ガス中の酸素を排出又は汲み込む働きをすると共に、その際に排ガス中の酸素濃度を検出する。ここで、ポンプセル210は、固体電解質242を挟んで上下一対の電極211,212を有し、そのうち特に第1チャンバー244側の電極211はNOx不活性電極(NOxガスを分解し難い電極)である。ポンプセル210は、第1チャンバー244内に存在する酸素を分解して電極212より大気通路250側に排出する。
【0072】
また、図の上側の固体電解質241には、第2チャンバー246に面するようにしてモニタセル220及びセンサセル230が設けられている。モニタセル220は、第2チャンバー246内の残留酸素濃度に応じて起電力、又は電圧印加に伴い電流出力を発生する。また、センサセル230は、ポンプセル210を通過した後のガスからNOx濃度を検出する。
【0073】
特に本実施の形態では、図14(b)に示すように、排ガスの流れ方向に対して同等位置になるよう、モニタセル220及びセンサセル230が並列に配置されると共に、これら各セル220,230の大気通路248側の電極が共通電極222となっている。すなわち、モニタセル220は、固体電解質241とそれを挟んで対向配置された電極221及び共通電極222とからなり、センサセル230は、同じく固体電解質241とそれを挟んで対向配置された電極231及び共通電極222とからなる。なお、モニタセル220の電極221(第2チャンバー246側の電極)はNOxガスに不活性なAu−Pt等の貴金属からなるのに対し、センサセル230の電極231(第2チャンバー246側の電極)はNOxガスに活性なPt等の貴金属からなる。
【0074】
固体電解質242の図の下面には絶縁層249が設けられ、この絶縁層249により大気通路250が形成されている。また、絶縁層249には、センサ全体を加熱するためのヒータ251が埋設されている。ヒータ251はポンプセル210、モニタセル220及びセンサセル230を含めたセンサ全体を活性状態にすべく、外部からの給電により熱エネルギーを発生させる。
【0075】
上記構成のガス濃度センサ200において、排ガスは多孔質拡散層247及びピンホール241aを通って第1チャンバー244に導入される。そして、この排ガスがポンプセル210近傍を通過する際、ポンプセル210の電極211,212間に電圧を印加することで分解反応が起こり、第1チャンバー244内の酸素濃度に応じてポンプセル210を介して酸素が出し入れされる。なおこのとき、第1チャンバー244側の電極211がNOx不活性電極であるので、ポンプセル210では排ガス中のNOxは分解されず、酸素のみが分解されて大気通路250に排出される。そして、ポンプセル210に流れた電流により、排ガス中に含まれる酸素濃度が検出される。
【0076】
その後、ポンプセル210近傍を通過した排ガスは第2チャンバー246に流れ込み、モニタセル220では、ガス中の残留酸素濃度に応じた出力が発生する。モニタセル220の出力は、該モニタセル220の電極221,222間に所定の電圧を印加することで、モニタセル電流として検出される。また、センサセル230の電極231,222間に所定の電圧を印加することでガス中のNOxが還元分解され、その際発生する酸素が大気通路248に排出される。その際、センサセル230に流れた電流により、排ガス中に含まれるNOx濃度が検出される。
【0077】
ガス濃度センサとしては、3セル構造のセンサの他、4セル構造のセンサであっても良い。或いは、5つ以上のセルを有するセンサ構造であっても良い。要は、酸素排出又は汲み込み用の第1セルと特定ガス成分の濃度検出用の第2セルとを少なくとも有する構造であれば良い。3つ以上のセルを有するガス濃度センサでは、ヒータ制御に使用するための素子インピーダンスを検出するセルを、第1セル又は第2セル以外のセルとしても良い。この場合、使用するセルの特性に合わせて本発明を適用すればよい。
【0078】
また、NOx濃度を検出可能なガス濃度センサの他に、特定ガス成分としてのHCやCOの濃度を検出可能なガス濃度センサにも適用できる。この場合、第1セル(ポンプセル)にて被検出ガス中の余剰酸素を排出し、第2セル(センサセル)にて余剰酸素排出後のガス成分からHC又はCOを分解してHC濃度又はCO濃度を検出する。更に、排ガス以外のガスを被検出ガスとすることも可能である。かかる構成においても、本発明を適用することによりガス濃度の検出精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるガス濃度検出装置の概要を示す構成図。
【図2】ガス濃度センサの各セルの特性を示すV−I特性図。
【図3】マイコンによるメインルーチンを示すフローチャート。
【図4】素子インピーダンスの検出手順を示すフローチャート。
【図5】ヒータ通電の制御手順を示すフローチャート。
【図6】素子温と素子インピーダンスとの関係を示す図。
【図7】ヒータ電力と素子インピーダンスとの関係を示す図。
【図8】ヒータ電力と素子インピーダンスとの関係を示す図。
【図9】素子インピーダンスの目標値補正の概要を説明するための図。
【図10】素子温と素子インピーダンスとの関係を示す図。
【図11】ヒータ電力とインピーダンス補正量との関係を示す図。
【図12】ヒータ抵抗と素子インピーダンスとの関係を示す図。
【図13】素子温度と素子インピーダンスとの関係を示す図。
【図14】別のガス濃度センサの構成を示す断面図。
【符号の説明】
100…ガス濃度センサ、110…ポンプセル(第1セル)、130…センサセル(第2セル)、141,142…固体電解質、144…第1チャンバー、146…第2チャンバー、151…ヒータ、170…マイコン、175…ヒータ制御回路、200…ガス濃度センサ、210…ポンプセル(第1セル)、230…センサセル(第2セル)、241,242…固体電解質、244…第1チャンバー、246…第2チャンバー、251…ヒータ。
Claims (9)
- チャンバーに導入した被検出ガス中の酸素を排出又は汲み込む第1セルと、該第1セルを通過した後のガスから特定ガス成分の濃度を検出するための第2セルと、少なくともこれら第1セル及び第2セルを加熱するヒータとを備えるガス濃度センサを用いたガス濃度センサのヒータ制御装置において、
少なくとも第1セル又は第2セルが設けられる固体電解質素子に対して印加する電圧又は電流を操作しその時の電圧変化及び電流変化から素子抵抗を検出する素子抵抗検出手段と、
前記検出した素子抵抗とその目標値との偏差に応じてヒータの通電を制御するヒータ制御手段と、
ヒータに投入した電力を算出するヒータ電力算出手段と、
エンジンの回転数、負荷及び水温により推定された排気量及び排気温度のいずれかに応じてセンサ加熱の度合を算出するとともに、予め規定したヒータ電力とセンサの加熱度合と素子抵抗との関係を示す基本特性に基づいて前記素子抵抗の目標値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とするガス濃度センサのヒータ制御装置。 - 前記補正手段は、前記基本特性のパラメータに応じて当該特性上の素子抵抗を推定し、その推定値と前記検出した素子抵抗とから前記素子抵抗の目標値を補正する請求項1に記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
- 前記補正手段は、目標の制御点を挟む少なくとも2点で基本特性上の素子抵抗を推定し、それら各点の推定値と前記検出した素子抵抗とから前記素子抵抗の目標値を補正する請求項1に記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
- 前記補正手段は、素子抵抗を目標値に制御するために必要な基本特性上の基準値に基づき、その基準値からのずれ分により補正量を算出する請求項1に記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
- ガス濃度センサが晒される環境下においてセンサ温度の外部要因を反映しつつ、前記補正手段による目標値の補正を実施する請求項1〜4の何れかに記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
- ガス濃度センサに関してセンサ温度の外部要因が変化しない状態であることを条件に、前記補正手段による目標値の補正を実施する請求項1〜4の何れかに記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
- エンジン排気管にガス濃度センサが設けられ、エンジンから排出される排ガスを当該センサにより検出するエンジン制御装置に適用され、エンジンが停止していることを条件に、前記補正手段による目標値の補正を実施する請求項1〜4の何れかに記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
- 前記補正手段による補正量を学習値としてバックアップ用のメモリに記憶保持する請求項1〜7の何れかに記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
- 前記補正手段により得られる補正量に基づきガス濃度センサの劣化の有無を判定する請求項1〜8の何れかに記載のガス濃度センサのヒータ制御装置。
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