JP2003048954A - 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

光半導体封止用エポキシ樹脂組成物

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JP2003048954A JP2001242388A JP2001242388A JP2003048954A JP 2003048954 A JP2003048954 A JP 2003048954A JP 2001242388 A JP2001242388 A JP 2001242388A JP 2001242388 A JP2001242388 A JP 2001242388A JP 2003048954 A JP2003048954 A JP 2003048954A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高温高湿下でも光透過率の低下が小さく、耐半
田性に優れ、又作業性、生産性に優れる光半導体用エポ
キシ樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】(A)ε−カプロラクトン変性ビスフェノ
ール型エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)硬化促進
剤を必須成分として含有する光半導体用エポキシ樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光透過性、及び耐
半田性に優れた光半導体封止用エポキシ樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】オプトエレクトロニクス関連分野では硬
化剤として酸無水物を用いたエポキシ樹脂組成物が透明
性に優れ、又、波長900〜1000nmの近赤外領域
での透過率にも優れているのでフォトセンサー等に使用
されている。しかし、酸無水物を用いたエポキシ樹脂組
成物は温度100〜125℃、湿度85〜100%RH
という高温高湿条件下に置かれた場合、酸無水物とエポ
キシ基の反応により生じたエステル基が加水分解され白
濁して光透過率が著しく低下するという欠点を有してい
る。また、親水性が高いため、一般に樹脂組成物の吸水
率が高くなり、表面実装型パッケージをIRリフロー等
で実装した場合、熱衝撃によるパッケージのクラック
や、素子・リードフレームとエポキシ樹脂組成物の硬化
物との剥離が生じやすいという問題がある。この問題点
を改良するためシリコーンオイルを添加して耐湿性を良
くする方法(特開昭61−127723)、カップリン
グ剤を添加し耐湿性を良くする方法(特開昭61−12
7724)等が提案されているが、未だ満足するものは
得られていない。従って耐湿性が必要とされるエリアセ
ンサー等の用途にはガラスを用いて機密封止した光半導
体が用いられているが組立コストが高いという欠点があ
り、生産性に優れた光半導体エポキシ樹脂系成形材料が
望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高温高湿下
でも光透過率の低下が小さく、耐半田性に優れ、又作業
性、生産性に優れる光半導体用エポキシ樹脂組成物を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記した課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、上記問題点を満
足させる光半導体用エポキシ樹脂組成物が得られること
を見出したものである。即ち本発明は(1)(A)ε−
カプロラクトン変性ビスフェノール型エポキシ樹脂、
(B)硬化剤及び(C)硬化促進剤を必須成分として含
有する光半導体用エポキシ樹脂組成物、(2)ε−カプ
ロラクトン変性ビスフェノール型エポキシ樹脂がε−カ
プロラクトン変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂であ
る上記(1)記載の光半導体用エポキシ樹脂組成物、
(3)硬化剤が、フェノール系硬化剤である上記(1)
ないし(2)記載の光半導体用エポキシ樹脂組成物、
(4)上記(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の
エポキシ樹脂組成物で封止された光半導体に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるエポキシ樹脂
(A)は、ビスフェノール型エポキシ樹脂とビスフェノ
ール類を付加反応させて出来るアルコール性水酸基にε
-カプロラクトンを開環重合させて得ることができ、例
えば、特開平3−221517に記載されているような
製法で得ることができる。ここで得られるエポキシ樹脂
(A)はその性状に制限はないが、エポキシ当量が20
00g/eq以下であるものが好ましい。ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹
脂等が挙げられるが、好ましくは、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビス
フェノールS型エポキシ樹脂が挙げられ、特に好ましく
は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が用いられる。
【0006】また、本発明で用いられるエポキシ樹脂
(A)は、物性の妨げにならない範囲内で、他のエポキ
シ樹脂を組み合わせて用いることが出来る。他のエポキ
シ樹脂の具体例としては、ポリフェノール化合物のグリ
シジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、各種ノ
ボラック樹脂のグリシジルエーテル化物である多官能エ
ポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹
脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルア
ミン系エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノール類をグリシ
ジル化したエポキシ樹脂等が挙げられる。ポリフェノー
ル化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキ
シ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノール
F、ビスフェノールS、4,4’−ビフェニルフェノー
ル、テトラメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェ
ノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジメチルビ
スフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメ
チルビスフェノールS、テトラメチル−4,4’−ビフ
ェノール、ジメチル−4,4’−ビフェニルフェノー
ル、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−
(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)
フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス(4−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’
−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチ
ルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、レ
ゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ジイソ
プロピリデン骨格を有するフェノール類、1,1−ジ−
4−ヒドロキシフェニルフルオレン等のフルオレン骨格
を有するフェノール類、フェノール化ポリブタジエン等
のポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物であ
る多官能エポキシ樹脂が挙げられ、各種ノボラック樹脂
のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂と
しては、フェノール、クレゾール類、エチルフェノール
類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビス
フェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、
ナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボラッ
ク樹脂、キシリレン骨格含有フェノールノボラック樹
脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノールノボラッ
ク樹脂、ビフェニル骨格含有フェノールノボラック樹
脂、フルオレン骨格含有フェノールノボラック樹脂等の
各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物が挙げら
れ、脂環式エポキシ樹脂としては3,4−エポキシシク
ロヘキシルメチル3’,4’−シクロヘキシルカルボキ
シレート等シクロヘキサン等の脂肪族骨格を有する脂環
式エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂としては1,4
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンタ
エリスリトール、キシリレングリコール誘導体等の多価
アルコールのグリシジルエーテル類、複素環式エポキシ
樹脂としてはイソシアヌル環、ヒダントイン環等の複素
環を有する複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル
系エポキシ樹脂としてはヘキサヒドロフタル酸ジグリシ
ジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエス
テル等のカルボン酸類からなるエポキシ樹脂、グリシジ
ルアミン系エポキシ樹脂としてはアニリン、トルイジ
ン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン誘導体、ジアミノメチル
ベンゼン誘導体等のアミン類をグリシジル化したエポキ
シ樹脂、ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエ
ポキシ樹脂としてはブロム化ビスフェノールA、ブロム
化ビスフェノールF、ブロム化ビスフェノールS、ブロ
ム化フェノールノボラック、ブロム化クレゾールノボラ
ック、クロル化ビスフェノールS、クロル化ビスフェノ
ールA等のハロゲン化フェノール類をグリシジル化した
エポキシ樹脂が挙げられる。
【0007】これらエポキシ樹脂の使用にあたっては特
に制限はないが、透明性の観点から着色性の少ないもの
がより好ましい。通常ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェニルフェノ
ール、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、1−
(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1−ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プ
ロパン、トリスヒドロキシフェニルメタン、レゾルシノ
ール、2,6−ジtert−ブチルハイドロキノン、ジ
イソプロピリデン骨格を有するフェノール類、1,1−
ジ−4−ヒドロキシフェニルフルオレン等のフルオレン
骨格を有するフェノール類のグリシジル化物である多官
能エポキシ樹脂、フェノール、クレゾール類、ビスフェ
ノールA、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フ
ェノールを原料とするノボラック樹脂、ジシクロペンタ
ジエン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ビフェニル
骨格含有フェノールノボラック樹脂、フルオレン骨格含
有フェノールノボラック樹脂等の各種ノボラック樹脂の
グリシジルエーテル化物、3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル3’,4’−シクロヘキシルカルボキシレー
ト等のシクロヘキサン骨格を有する脂環式エポキシ樹
脂、1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールのグリシジルエーテル
類、トリグリシジルイソシアヌレート、ヘキサヒドロフ
タル酸ジグリシジルエステルが好ましく用いられる。
更に、これらエポキシ樹脂は耐熱性付与等必要に応じ1
種又は2種以上の混合物として併用することが出来る。
【0008】本発明で用いる硬化剤(B)はエポキシ樹
脂の硬化剤として通常用いられているものであれば特に
制限はなく、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤、
アミン系硬化剤等が使用できるが、フェノール系硬化剤
が好ましい。フェノール系硬化剤としては例えば、ビス
フェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、
4,4’−ビフェニルフェノール、テトラメチルビスフ
ェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメチル
ビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テトラ
メチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールS、
テトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル−
4,4’−ビフェニルフェノール、1−(4−ヒドロキ
シフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,
2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブ
チルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリスヒ
ドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキ
ノン、ピロガロール、ジイソプロピリデン、テルペン骨
格を有するフェノール類、1,1−ジ−4−ヒドロキシ
フェニルフルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノ
ール類、フェノール化ポリブタジエン、フェノール、ク
レゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール
類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類、テルペ
ンジフェノール類等の各種フェノールを原料とするノボ
ラック樹脂、キシリレン骨格含有フェノールノボラック
樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノールノボラ
ック樹脂、ビフェニル骨格含有フェノールノボラック樹
脂、フルオレン骨格含有フェノールノボラック樹脂、フ
ラン骨格含有フェノールノボラック樹脂等の各種ノボラ
ック樹脂等が挙げられる。このうち、着色、耐熱性の観
点から、パラクレゾールノボラック樹脂、オルソクレゾ
ールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹
脂、テルペン骨格含有ノボラック樹脂等のノボラック樹
脂が好ましい。
【0009】酸無水物系硬化剤の具体例としては、フタ
ル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無
水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレ
ングリコール無水トリメリット酸無水物、ビフェニルテ
トラカルボン酸無水物等の芳香族カルボン酸無水物、ア
ゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族カル
ボン酸の無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサ
ヒドロフタル酸無水物、ナジック酸無水物、ヘット酸無
水物、ハイミック酸無水物等の脂環式カルボン酸無水物
等が挙げられる。これらの硬化剤のエポキシ樹脂に対す
る使用割合はエポキシ当量1に対し、通常0.5〜1.
3当量、好ましくは0.8〜1.2当量、更に好ましく
は0.9〜1.1当量の範囲である。
【0010】本発明で用いられる硬化促進剤(C)とし
ては、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾ
ール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシル
イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾー
ル、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベ
ンジル−2−メチルイミダゾール、、1−シアノエチル
−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フ
ェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシ
ルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6(2’−メチル
イミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,
4−ジアミノ−6(2’−ウンデシルイミダゾール
(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ
−6(2’−エチル,4−メチルイミダゾール
(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ
−6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチル−s
−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2-メチルイミ
ダゾールイソシアヌル酸の2:3付加物、2−フェニル
イミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−
3,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニ
ル−4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダゾール、
1−シアノエチル−2−フェニル−3,5−ジシアノエ
トキシメチルイミダゾールの各種イミダゾール類、及
び、それらイミダゾール類とフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフ
タレンジカルボン酸、マレイン酸、蓚酸等の多価カルボ
ン酸との塩類、ジシアンジアミド等のアミド類、1,8
−ジアザ−ビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7等の
ジアザ化合物及びそれらのフェノール類、前記多価カル
ボン酸類、又はホスフィン酸類との塩類、テトラブチル
アンモニュウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニ
ュウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニュウム
ブロマイド等のアンモニュウム塩、トリフェニルホスフ
ィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート等のホスフィン類、2,4,6−トリスアミノメチ
ルフェノール等のフェノール類,アミンアダクト、及び
これら硬化剤をマイクロカプセルにしたマイクロカプセ
ル型硬化促進剤等が挙げられる。これら硬化促進剤のど
れを用いるかは、例えば透明性、硬化速度、作業条件と
いった得られる透明樹脂組成物に要求される特性によっ
て適宜選択される。硬化促進剤は、エポキシ樹脂100
重量部に対し通常0.1〜5重量部の範囲で使用され
る。
【0011】本発明のエポキシ樹脂組成物には、目的に
応じ着色剤、カップリング剤、レベリング剤、滑剤等を
適宜添加することが出来る。着色剤としては特に制限は
なく、フタロシアニン、アゾ、ジスアゾ、キナクリド
ン、アントラキノン、フラバントロン、ペリノン、ペリ
レン、ジオキサジン、縮合アゾ、アゾメチン系の各種有
機系色素、酸化チタン、硫酸鉛、クロムエロー、ジンク
エロー、クロムバーミリオン、弁殻、コバルト紫、紺
青、群青、カーボンブラック、クロムグリーン、酸化ク
ロム、コバルトグリーン等の無機顔料が挙げられる。
【0012】レベリング剤としてはエチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート等のアクリレート類からなる分子量4000〜12
000のオリゴマー類、エポキシ化大豆脂肪酸、エポキ
シ化アビエチルアルコール、水添ひまし油、チタン系カ
ップリング剤等が挙げられる。滑剤としてはパラフィン
ワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス等
の炭化水素系滑剤、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等の高
級脂肪酸系滑剤、ステアリルアミド、パルミチルアミ
ド、オレイルアミド、メチレンビスステアロアミド、エ
チレンビスステアロアミド等の高級脂肪酸アミド系滑
剤、硬化ひまし油、ブチルステアレート、エチレングリ
コールモノステアレート、ペンタエリスリトール(モノ
−,ジ−,トリ−,又はテトラ−)ステアレート等の高
級脂肪酸エステル系滑剤、セチルアルコール、ステアリ
ルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロ
ール等のアルコール系滑剤、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘ
ン酸、リシノール酸、ナフテン酸等のマグネシュウム、
カルシュウム、カドニュウム、バリュウム、亜鉛、鉛等
の金属塩である金属石鹸類、カルナウバロウ、カンデリ
ラロウ、密ロウ、モンタンロウ等の天然ワックス類が挙
げられる。
【0013】カップリング剤としては、3−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(2−
アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメ
チルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエト
キシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベ
ンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキ
シシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン
系カップリング剤剤、イソプロピル(N−エチルアミノ
エチルアミノ)チタネート、イソプロピルトリイソステ
アロイルチタネート、チタニュウムジ(ジオクチルピロ
フォスフェート)オキシアセテート、テトライソプロピ
ルジ(ジオクチルフォスファイト)チタネート、ネオアル
コキシトリ(p−N−(β−アミノエチル)アミノフェニ
ル)チタネート等のチタン系カップリング剤、Zr−ア
セチルアセトネート、Zr−メタクリレート、Zr−プ
ロピオネート、ネオアルコキシジルコネート、ネオアル
コキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコ
キシトリス(ドデカノイル)ベンゼンスルフォニルジルコ
ネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノエチ
ル)ジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノフ
ェニル)ジルコネート、アンモニュウムジルコニュウム
カーボネート、Al−アセチルアセトネート、Al−メ
タクリレート、Al−プロピオネート等のジルコニュウ
ム、或いはアルミニュウム系カップリング剤が挙げられ
るが好ましくはシラン系カップリング剤である。カップ
リング剤を使用する事により耐湿信頼性が優れ、吸湿後
の接着強度の低下が少ない硬化物が得られる。
【0014】本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ
樹脂、硬化剤、硬化促進剤並びに必要によりカップリン
グ剤、着色剤及びレベリング剤等の配合成分を、配合成
分が固形の場合はヘンシェルミキサー、ナウターミキサ
ー等の配合機を用いて混合後、ニーダー、エクストルー
ダー、加熱ロールを用いて80〜120℃で混練し冷却
後、粉砕して粉末状として得ることができる。一方、配
合成分が液状の場合はプラネタリーミキサー等を用いて
均一に分散して本発明のエポキシ樹脂組成物とする。
【0015】こうして得られた本発明のエポキシ樹脂組
成物を用いて、LD、フォトセンサー、トランシーバー
等の光半導体を封止し本発明の光半導体を得るには、ト
ランスファーモールド、コンプレッションモールド、イ
ンジェクションモールド等の従来の成型方法で成形すれ
ば良い。
【0016】
【実施例】以下、実施例によって、本発明を更に具体的
に説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定され
るものではない。尚、実施例、比較例において「部」は
重量部を意味する。
【0017】実施例1〜2、比較例1〜2 下記に示す原料を表1の「配合物の組成」に示す重量割
合で混合し、本発明または比較用のエポキシ樹脂組成物
を得た。 エポキシ樹脂1:ε−カプロラクトン変性ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(エポキシ当量1260eq/g) エポキシ樹脂2:ε−カプロラクトン変性ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(エポキシ当量930eq/g) エポキシ樹脂3:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三
井化学製エポミックR−304) エポキシ樹脂4:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(J
ER製エピコート828) 硬化剤:フェノールノボラック樹脂(明和化学製H−
1) 硬化促進剤:トリフェニルホスフィン(TPP:試薬)
【0018】実施例、比較例で得られたエポキシ樹脂組
成物につき、下記の物性試験を行い。その結果を表1の
「硬化物の物性の欄」に示した。(耐半田性)実施例ま
たは比較例で得られた組成物が固形の場合は、1.4×
1.9×0.95tmmの片面鏡面加工済みSiチップ
を搭載した12PIN SOP 42アロイ製リードフ
レーム模擬素子に低圧トランスファーを用い、金型温度
150℃、脱型時間10分、ポストキュア150℃×1
時間の硬化条件で試験用素子を作成した。また、実施例
または比較例で得られた組成物が液状の場合は上記と同
じ模擬素子を用いて注型により、120℃×2時間の硬
化条件で試験用素子を得た。これらの素子を30℃、7
0%RHの条件下72時間放置後、半田浴に各温度で3
0秒浸漬し、樹脂の剥離及びクラックの有無を超音波顕
微鏡により観察した。(透過性)実施例または比較例で
得られた組成物が固形の場合は、低圧トランスファーを
用い、金型温度150℃、脱型時間10分、ポストキュ
ア150℃×1時間の硬化条件で厚み1mm、20mm
×15mmの試験片を作成した。また、実施例または比
較例で得られた組成物が液状の場合は注型により、12
0℃×2時間の硬化条件で同様な形状の試験片を得た。
これらの試験片を用い、分光光度計により透過率を測定
した。950nmの透過率を表1に示した。
【0019】 表1 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 配合物の組成 エポキシ樹脂1 50 エポキシ樹脂2 50 エポキシ樹脂3 50 100 エポキシ樹脂4 50 100 硬化剤 11 33 15 55 TPP 2 2 2 2 硬化物の物性 (耐半田性 NG数/全サンプル数) 230℃ 0/10 0/10 2/10 5/10 240℃ 0/10 0/10 7/10 8/10 250℃ 0/10 0/10 10/10 10/10 (透過率/950nm) 85% 92% 88% 84%
【0020】
【発明の効果】本発明により表1の耐半田性試験結果か
ら明らかなように耐半田性に優れる光半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物が得られた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ε−カプロラクトン変性ビスフェノ
    ール型エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)硬化促進
    剤を必須成分として含有する光半導体用エポキシ樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】ε−カプロラクトン変性ビスフェノール型
    エポキシ樹脂がε−カプロラクトン変性ビスフェノール
    A型エポキシ樹脂である請求項1記載の光半導体用エポ
    キシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】硬化剤が、フェノール系硬化剤である請求
    項1ないし2記載の光半導体用エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    エポキシ樹脂組成物で封止された光半導体。
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