JP2001019653A - アリルフェノール系化合物、エポキシ樹脂硬化剤及び硬化性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

アリルフェノール系化合物、エポキシ樹脂硬化剤及び硬化性エポキシ樹脂組成物

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JP2001019653A
JP2001019653A JP11189821A JP18982199A JP2001019653A JP 2001019653 A JP2001019653 A JP 2001019653A JP 11189821 A JP11189821 A JP 11189821A JP 18982199 A JP18982199 A JP 18982199A JP 2001019653 A JP2001019653 A JP 2001019653A
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acid
allyphenol
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JP11189821A
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Haruki Niimoto
昭樹 新本
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液状で、且つ耐半田クラック性に優れる硬化物
を与え、エポキシ樹脂硬化剤として有用な新規化合物の
開発。 【解決手段】環状テルペン化合物1分子にアリルフェノ
ール類を2分子付加させてなるアリルフェノール系化合
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液状で、且つ耐半田
クラック性に優れる硬化物を与えるエポキシ樹脂硬化
剤、及び同エポキシ樹脂硬化剤を用いた硬化性エポキシ
樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高分子材料に対する要求特性が厳
しくなり、又その使用条件が過酷になって来た。特に、
フェノール樹脂を硬化剤として用いた硬化性エポキシ樹
脂組成物は、半導体或いは光半導体封止用に用いられて
いるが、この分野でも要求特性が厳しくなっている。即
ち半導体装置の高集積化が進み、半導体素子の大型化が
著しいと共に、パッケージそのものは小型化、薄型化し
ている。又、半導体素子の実装も表面実装法へと移行し
ており、表面実装においては半導体装置が半田浴に直接
浸漬され、高温に曝されるため、封止材中に吸湿してい
た水分が膨張し、封止材にクラックが入る。その為、耐
半田クラック性の良好な封止材には、高い耐熱性と低い
吸湿性とが要求され、現在主として用いられているクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂と、フェノールノボラ
ック樹脂硬化剤とを用いたエポキシ樹脂封止材は、耐熱
性及び吸湿性とも十分とは言えない。この様な理由から
エポキシ樹脂硬化剤として、フェノールとヒドロキシベ
ンズアルデヒド類との縮合物を用いたり、エポキシ樹脂
として同縮合物のエポキシ化物を用いることが試みられ
ているが、これらの場合には耐熱性を改良できるが、吸
湿性が高くなり、耐半田クラック性の改良には役立って
いない。又、エポキシやその硬化剤にアルキル基を導入
することにより吸湿性を改良することの提案があるが、
この場合には耐熱性が低下するため、耐熱性と低吸湿性
とを両立させることが出来ない。
【0003】更にこれを解決する方法として特開平8−
337640では環状テルペン化合物1分子にフェノー
ル類を2分子付加させてなる環状テルペン骨格含有多価
フェノール系化合物を主成分とする硬化剤が提案されて
いる。一方上記したように半導体装置の小型化、薄型化
が進むにつれ半導体の封止方法も固形エポキシ樹脂組成
物を用いたトランスファーモールドに代表される成型法
から、液状エポキシ樹脂組成物を用いたディップ或いは
印刷法による封止に移行しつつある。トランスファーモ
ールド用固形エポキシ樹脂封止材は120〜180℃の
高温で使用されるのに対し、液状エポキシ樹脂封止材は
室温で用いられる。この為、液状エポキシ封止材の場合
はシリカ等の充填剤が入っても流動性が出るようにエポ
キシ樹脂、硬化剤に低粘度のものを用いる必要がある。
従来低粘度を出すために酸無水物が硬化剤として一般に
用いられているが酸無水物を硬化剤に用いた場合高温高
湿条件下では硬化反応によって生成したエステル基の加
水分解のため湿熱信頼性が低下するという問題を有して
いる。フェノール系化合物は耐湿熱性の点で酸無水物に
優れているためフェノール系硬化剤が求められているが
上述のフェノールノボラック樹脂を液状封止材の原料と
して用いた場合、粘度が高くなりシリカ等の充填剤の含
有量が小さくなるため封止材としての特性に問題を生じ
る。この点は上記環状テルペン骨格含有フェノール樹脂
についても同様に固形であり低粘度化を実現できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】液状で、且つ耐半田ク
ラック性に優れる硬化物を与えるエポキシ樹脂硬化剤、
及び同エポキシ樹脂硬化剤を用いた硬化性エポキシ樹脂
組成物が求められている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記した課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、上記問題点を満
足させるエポキシ樹脂硬化剤を見出したものである。即
ち本発明は(1)環状テルペン化合物1分子にアリルフ
ェノール類を2分子付加させてなるアリルフェノール系
化合物、(2)アリルフェノール類がアリルフェノール
である(1)のアリルフェノール系化合物、(3)エポ
キシ樹脂と(1)または(2)に記載のアリルフェノー
ル系化合物を含有する硬化性エポキシ樹脂組成物、
(4)(1)または(2)に記載のアリルフェノール系
化合物を有効成分とするエポキシ樹脂硬化剤、に関す
る。
【0006】本発明のアリルフェノール系化合物は、環
状テルペン化合物1分子にアリルフェノール類を2分子
付加させたもので、環状テルペン化合物とフェノール類
とを酸性触媒の存在下で反応させることにより製造する
ことが出来る。原料の環状テルペン化合物は、単環のテ
ルペン化合物であっても、双環のテルペン化合物であっ
ても良く、例えばリモネン、ジペンテン(リモネンの光
学異性体)、テルピノーレン、α−ピネン、β−ピネ
ン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネ
ン、3,8−メンタジエン、2,4−メンタジエン等が
あげられる。
【0007】又、他方の原料であるアリルフェノール類
は、例えばモノヒドロキシモノアリル化合物、モノヒド
ロキシジアリル化合物、ジヒドロキシモノアリル化合
物、ジヒドロキシジアリル化合物等であり、例えば下記
式(1)〜(4)で示される。
【0008】
【化1】
【0009】(式中、アリル基は水酸基のo−、又はp
−位にあり、R1はC1〜8のアルキル基、ハロゲン基
であり、m、n、p、qは0〜2の整数である。又、ア
リル基及びR1が水酸基のo−及びp−位の全てを同時
に占めることはない)
【0010】好ましいアリルフェノール類としては、例
えばo−アリルフェノール、6−アリル−2−メチルフ
ェノール、6−アリル−3−メチルフェノール、6−ア
リル−4−メチルフェノール、6−アリル−4−ノニル
ルフェノール、2,6−ジアリルフェノール、2,4−
ジアリルフェノール、2,6−ジアリル3−メチルフェ
ノール、2,4−ジアリル3−メチルフェノール、2,
4−ジアリル5−メチルフェノール、1,2−ジヒドロ
キシ3、6−ジアリルフェノール、1,3−ジヒドロキ
シ2、4−ジアリルフェノール、1,3−ジヒドロキシ
4、6−ジアリルフェェノール、1,4−ジヒドロキシ
2、5−ジアリルフェノールである。
【0011】更に好ましくはo−アリルフェノール、6
−アリル2−メチルフェノール、6−アリル3−メチル
フェノール、6−アリル4−メチルフェノール、6−ア
リル4−ノニルルフェノール、2,6−ジアリルフェノ
ール、2,6−ジアリル3−メチルフェノール、1,2
−ジヒドロキシ3、6−ジアリルフェノール、1,3−
ジヒドロキシ2、4−ジアリルフェノール、1,3−ジ
ヒドロキシ4、6−ジアリルフェノール、1,4−ジヒ
ドロキシ2、5−ジアリルフェノールである。
【0012】特に好ましくはo−アリルフェノール、6
−アリル2−メチルフェノール、6−アリル3−メチル
フェノール、6−アリル4−メチルフェノール、6−ア
リル4−ノニルルフェノール、1,2−ジヒドロキシ
3、6−ジアリルフェノール、1,3−ジヒドロキシ
2、4−ジアリルフェノール、1,3−ジヒドロキシ
4、6−ジアリルフェノールである。
【0013】その環状テルペン化合物とアリルフェノー
ル類との付加反応は、環状テルペン化合物1モルに対し
てフェノール類を好ましくは2〜8モル使用し、酸触媒
の存在下で40〜160℃の温度で1〜10時間反応さ
せる。用いられる酸触媒としては塩酸、硫酸、燐酸、ポ
リ燐酸、三フッ化硼素もしくはその錯体、活性白土など
が挙げられる。反応溶媒は使用しなくても良いが、通常
は芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類等の溶
媒が使用される。
【0014】この様にして製造される本発明におけるア
リルフェノール系化合物は、主な成分として環状テルペ
ン化合物1分子にアリルフェノール類を2分子付加させ
てなる化合物を含有する。例えばリモネンとo−アリル
フェノールとから製造されたものは何れも下記の構造式
5で表される化合物と、下記構造式6で表される化合物
の2種の環状テルペン化合物1分子にアリルフェノール
類を2分子付加させてなる化合物を含有する。
【0015】
【化2】
【0016】アリルフェノール系化合物中の、環状テル
ペン化合物1分子にアリルフェノール類を2分子付加さ
せてなる化合物の含有量は70重量%以上である必要が
ある。70%以下の場合には本発明の効果が不十分であ
る。又その含有量は液体クロマトグラフィー等の通常の
分析手段で測定できる。
【0017】本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、エ
ポキシ樹脂と上記のアリルフェノール系化合物を含有す
る。アリルフェノール系化合物のエポキシ樹脂に対する
使用割合はエポキシ等量1に対し0.4〜1.5等量の
範囲であり、好ましくは0.5〜1.3等量の範囲であ
り、更に好ましくは0.6〜1.2等量の範囲であり、
特に好ましくは0.7〜1.1等量の範囲である。この
アリルフェノール系化合物はエポキシ樹脂の硬化剤と
して機能する。
【0018】本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物には硬
化物性に悪影響を及ぼさない範囲で酸無水物系硬化剤、
又はフェノールノボラック樹脂を併用することが出来
る。酸無水物系硬化剤としてはフタル酸無水物、トリメ
リット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコール無水ト
リメリット酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水
物等の芳香族カルボン酸無水物、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ドデカン二酸等の脂肪族カルボン酸の無水物、テ
トラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水
物、ナジック酸無水物、ヘット酸無水物、ハイミック酸
無水物等の脂環式カルボン酸無水物が挙げられ、フェノ
ールノボラック樹脂としてはフェノール、クレゾール
類、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビフェノー
ル、ナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボ
ラック樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノール
ノボラック樹脂、ビフェニル骨格含有フェノールノボラ
ック樹脂、三井化学ザイロック樹脂で代表されるフェニ
ルアルキリデン骨格含有ノボラック樹脂等の各種ノボラ
ック樹脂が挙げられる。
【0019】本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に用い
られるエポキシ樹脂としては、例えばポリフェノール化
合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹
脂、各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物であ
る多官能エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式
エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グ
リシジルアミン系エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノール
類をグリシジル化したエポキシ樹脂が上げられる。ポリ
フェノール類化合物のグリシジルエーテル化物である多
官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェニル
フェノール、テトラメチルビスフェノールA、ジメチル
ビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジ
メチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノール
S、ジメチルビスフェノールS、テトラメチル−4,
4’−ビフェノール、ジメチル−4,4’−ビフェニル
フェノール、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−
[4−(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エ
チル)フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス
(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−ter
t−ブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメ
タン、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロー
ル、ジイソプロピリデン骨格を有するフェノール類、
1,1−ジ−4−ヒドロキシフェニルフルオレン等のフ
ルオレン骨格を有するフェノール類、フェノール化ポリ
ブタジエン等のポリフェノール化合物のグリシジルエー
テル化物である多官能エポキシ樹脂が挙げられ、各種ノ
ボラック樹脂のグリシジルエーテル化物である多官能エ
ポキシ樹脂としては、フェノール、クレゾール類、エチ
ルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノ
ール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフ
ェノールS、ナフトール類等の各種フェノールを原料と
するノボラック樹脂、キシリレン骨格含有フェノールノ
ボラック樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノー
ルノボラック樹脂、ビフェニル骨格含有フェノールノボ
ラック樹脂、フルオレン骨格含有フェノールノボラック
樹脂等の各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物
が挙げられ、脂環式エポキシ樹脂としては3,4−エポ
キシシクロヘキシルメチル3’,4’−シクロヘキシル
カルボキシレート等シクロヘキサン等の脂肪族骨格を有
する脂環式エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂として
は1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ペンタエリスリトール、キシリレングリコール誘導
体等の多価アルコールのグリシジルエーテル類、複素環
式エポキシ樹脂としてはイソシアヌル環、ヒダントイン
環等の複素環を有する複素環式エポキシ樹脂、グリシジ
ルエステル系エポキシ樹脂としてはヘキサヒドロフタル
酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリ
シジルエステル等のカルボン酸類からなるエポキシ樹
脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂としてはアニリ
ン、トルイジン、p−フェニレンジアミン、m−フェニ
レンジアミン、ジアミノジフェニルメタン誘導体、ジア
ミノメチルベンゼン誘導体等のアミン類をグリシジル化
したエポキシ樹脂、ハロゲン化フェノール類をグリシジ
ル化したエポキシ樹脂としてはブロム化ビスフェノール
A、ブロム化ビスフェノールF、ブロム化ビスフェノー
ルS、ブロム化フェノールノボラック、ブロム化クレゾ
ールノボラック、クロル化ビスフェノールS、クロル化
ビスフェノールA等のハロゲン化フェノール類をグリシ
ジル化したエポキシ樹脂が挙げられる。これらエポキシ
樹脂の使用にあたっては特に制限はなく、使用用途によ
り適宜選択されるが本発明の環状テルペン多価フェノー
ルは低粘度を与えることより液状エポキシ樹脂と併用す
ることが望ましい。 更に、これらエポキシ樹脂は耐熱
性付与等必要に応じ1種又は2種以上の混合物として用
いることが出来る。
【0020】本発明のエポキシ樹脂組成物には、目的に
応じ硬化促進剤、充填剤、難燃剤、着色剤、カップリン
グ剤、レベリング剤、滑剤等を適宜添加することが出来
る。本発明で用いられる促進剤としては、2−メチルイ
ミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシ
ルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−
フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2
−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイ
ミダゾール、、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾ
ール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、
1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,
4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール
(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ
−6(2’−ウンデシルイミダゾール(1’))エチル
−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−エチ
ル,4−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−ト
リアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダ
ゾール(1’))エチル−s−トリアジン・イソシアヌ
ル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸の
2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル
酸付加物、2−フェニル−3,5−ジヒドロキシメチル
イミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチル−
5−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェ
ニル−3,5−ジシアノエトキシメチルイミダゾールの
各種イミダゾール類、及びそれらイミダゾール類とフタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、
ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、マレイン
酸、蓚酸等の多価カルボン酸との塩類、ジシアンジアミ
ド等のアミド類、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7等のジアザ化合物及びそれらのフェ
ノール類、前記多価カルボン酸類、又はフォスフィン酸
類との塩類、テトラブチルアンモニュウムブロマイド、
セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリオクチ
ルメチルアンモニウムブロマイド等のアンモニウム塩、
トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニュウ
ムテトラフェニルボレート等のホスフィン類、2,4,
6−トリスアミノメチルフェノール等のフェノール類、
アミンアダクト、及びこれら硬化剤をマイクロカプセル
にしたマイクロカプセル型硬化促進剤等が挙げられる。
これら硬化促進剤のどれを用いるかは、例えば透明性、
硬化速度、作業条件といった得られる透明樹脂組成物に
要求される特性によって適宜選択される。
【0021】充填剤としては、溶融シリカ、結晶シリ
カ、シリコンカーバイド、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カ
ルシウム、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、酸化マ
グネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウ
ム、珪酸リチウムアルミニウム、珪酸ジルコニウム、チ
タン酸バリウム、硝子繊維、炭素繊維、二硫化モリブデ
ン、アスベスト等が挙げられる。
【0022】難燃剤としては3酸化アンチモン、5酸化
アンチモン、酸化錫、水酸化錫、酸化モリブデン、硼酸
亜鉛、メタ硼酸バリウム、赤燐、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、アルミン酸カルシウム等の無機難
燃剤、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ無
水フタル酸、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモビフェ
ニルエーテル、ブロム化フェノールノボラック等の臭素
系難燃剤、トリス(トリブロモフェニル)フォスフェー
ト等の燐酸系難燃剤が挙げられる。
【0023】着色剤としては特に制限はなく、フタロシ
アニン、アゾ、ジスアゾ、キナクリドン、アントラキノ
ン、フラバントロン、ペリノン、ペリレン、ジオキサジ
ン、縮合アゾ、アゾメチン系の各種有機系色素、酸化チ
タン、硫酸鉛、クロムエロー、ジンクエロー、クロムバ
ーミリオン、弁殻、コバルト紫、紺青、群青、カーボン
ブラック、クロムグリーン、酸化クロム、コバルトグリ
ーン等の無機顔料が挙げられる。
【0024】レベリング剤としてはエチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート等のアクリレート類からなる分子量4000〜12
000のオリゴマー類、エポキシ化大豆脂肪酸、エポキ
シ化アビエチルアルコール、水添ひまし油、チタン系カ
ップリング剤等が挙げられる。滑剤としてはパラフィン
ワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス等
の炭化水素系滑剤、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等の高
級脂肪酸系滑剤、ステアリルアミド、パルミチルアミ
ド、オレイルアミド、メチレンビスステアロアミド、エ
チレンビスステアロアミド等の高級脂肪酸アミド系滑
剤、硬化ひまし油、ブチルステアレート、エチレングリ
コールモノステアレート、ペンタエリスリトール(モノ
−,ジ−,トリ−,又はテトラ−)ステアレート等の高
級脂肪酸エステル系滑剤、セチルアルコール、ステアリ
ルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロ
ール等のアルコール系滑剤、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘ
ン酸、リシノール酸、ナフテン酸等のマグネシウム、カ
ルシウム、カドニウム、バリウム、亜鉛、鉛等の金属塩
である金属石鹸類、カルナウバロウ、カンデリラロウ、
密ロウ、モンタンロウ等の天然ワックス類が挙げられ
る。
【0025】カップリング剤としては、3−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(2−
アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメ
チルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエト
キシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベ
ンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキ
シシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン
系カップリング剤剤、イソプロピル(N−エチルアミノ
エチルアミノ)チタネート、イソプロピルトリイソステ
アロイルチタネート、チタニウムジ(ジオクチルピロフ
ォスフェート)オキシアセテート、テトライソプロピル
ジ(ジオクチルフォスファイト)チタネート、ネオアルコ
キシトリ(p−N−(β−アミノエチル)アミノフェニル)
チタネート等のチタン系カップリング剤、Zr−アセチ
ルアセトネート、Zr−メタクリレート、Zr−プロピ
オネート、ネオアルコキシジルコネート、ネオアルコキ
シトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシ
トリス(ドデカノイル)ベンゼンスルフォニルジルコネー
ト、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノエチル)ジ
ルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノフェニ
ル)ジルコネート、アンモニウムジルコニウムカーボネ
ート、Al−アセチルアセトネート、Al−メタクリレ
ート、Al−プロピオネート等のジルコニウム、或いは
アルミニウム系カップリング剤が挙げられるが好ましく
はシリコン系カップリング剤である。カップリング剤を
使用する事により耐湿信頼性が優れ、吸湿後の接着強度
の低下が少ない硬化物が得られる。
【0026】本発明のエポキシ樹脂組成物を調整するに
は、本発明のアリルフェノール系化合物、エポキシ樹
脂、及び硬化促進剤、充填剤、難燃剤、カップリング
剤、着色剤、レベリング剤等の配合成分を、配合成分が
固形の場合はヘンシェルミキサー、ナウターミキサー等
の配合機を用いて混合後、ニーダー、エクストルーダ
ー、加熱ロールを用いて80〜120℃で混練し冷却
後、粉砕して粉末状として本発明のエポキシ樹脂組成物
が得られる。一方、配合成分が液状の場合はプラネタリ
ーミキサー等を用いて均一に分散して本発明の硬化性エ
ポキシ樹脂組成物とする。
【0027】本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物、即ち
本発明のアリルフェノール系化合物を硬化剤の主成分と
して用いた硬化性エポキシ樹脂組成物は、従来の硬化性
エポキシ樹脂組成物に比し、可撓性に富む硬化物を与え
るので封止、光学、積層板、塗装などの分野で有利に用
いることが出来る。
【0028】実施例によって、本発明を更に具体的に説
明するが、本発明がこれらの実施例のみの限定されるも
のではない。実施例、比較例において「部」は重量部を
意味する。
【0029】
【実施例】実施例1 温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容積10リットル
の3つ口フラスコにアリルフェノール4824部、三フ
ッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体34部を仕込み、7
0〜80℃でリモネン816部を3時間掛けて撹拌下滴
下し、更に同温度で液体クロマトグラフィーで本発明の
環状テルペン骨格含有多価フェノール化合物が90%以
上の生成比を示すまで反応させる。次いで、生成物を蒸
留水で3回水洗した後、減圧下で加熱してフェノールと
副生成物を留去し、最終的に160℃、5mmHgで1時
間保持して液状の環状テルペン骨格含有多価フェノール
化合物を得る。
【0030】実施例2 100ml3つ口フラスコにビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(日本化薬製RE−310S)190部、実施例
1で得た液状アリルフェノール系化合物204部、2−
エチル4−メチルイミダゾール3部を仕込み均一になる
まで撹拌する。この様にして得た本発明の硬化性エポキ
シ樹脂組成物を半田メッキされたメタルフレーム上に2
*2*1mmのシリコンチップを搭載した模擬素子を型
に入れて注型することにより模擬素子を封止する。封止
した素子を260℃の半田浴に5秒間3回浸漬した後の
状態を超音波顕微鏡を用いてチップと樹脂界面の剥離、
クラックの状態を観察の結果全くクラックの発生は見ら
れず、且つ基板との剥離も観察されない。
【0031】比較例1 100ml3つ口フラスコにビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(日本化薬製RE−310S)190部、フェノ
ールノボラック樹脂105部を仕込み100℃に加熱し
て均一溶液とする。この溶液を室温まで冷却した後、2
−エチル4−メチルイミダゾール3部を仕込み均一にな
るまで撹拌する。この様にして得た比較例の硬化性エポ
キシ樹脂組成物は本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に
比し粘度が極端に高く作業性に劣っている。比較例の硬
化性エポキシ樹脂組成物を半田メッキされたメタルフレ
ーム上に2*2*1mmのシリコンチップを搭載した模
擬素子を型に入れて注型することにより模擬素子を封止
する。封止した素子を260℃の半田浴に5秒間3回浸
漬した後の状態を超音波顕微鏡を用いてチップと樹脂界
面の剥離、クラックの状態を観察の結果、クラックが発
生し、且つ基板との剥離が見られる。
【0032】
【発明の効果】本発明の環状テルペン含有多価フェノー
ル及びエポキシ樹脂組成物は作業性に優れ、且つ耐半田
リフロー性にも優れる硬化物を与える。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状テルペン化合物1分子にアリルフェノ
    ール類を2分子付加させてなるアリルフェノール系化合
    物。
  2. 【請求項2】アリルフェノール類がアリルフェノールで
    ある請求項1のアリルフェノール系化合物。
  3. 【請求項3】エポキシ樹脂と請求項1または2に記載の
    アリルフェノール系化合物を含有する硬化性エポキシ樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載のアリルフェノー
    ル系化合物を有効成分とするエポキシ樹脂硬化剤。
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