JP2003043369A - レーザ走査型顕微鏡 - Google Patents

レーザ走査型顕微鏡

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JP2003043369A
JP2003043369A JP2001236687A JP2001236687A JP2003043369A JP 2003043369 A JP2003043369 A JP 2003043369A JP 2001236687 A JP2001236687 A JP 2001236687A JP 2001236687 A JP2001236687 A JP 2001236687A JP 2003043369 A JP2003043369 A JP 2003043369A
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sampling
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Yuichiro Matsuo
祐一郎 松尾
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好な試料画像を表示できるレーザ走査型顕微
鏡を提供すること。 【解決手段】レーザ光を観察対象の試料に集束させて照
射させると共に試料に対して走査させ、試料から得られ
た光を光電変換手段33により検出することにより走査各
位置毎の光検出出力を画素データとして得て試料の画像
を得るようにした顕微鏡において、サンプリング周期変
更可能であって、前記走査の各位置毎に前記光電変換手
段の光検出出力を、設定サンプリング周期対応にサンプ
リングする手段35と、このサンプリングされて得られた
走査位置での光検出出力を平均化してその位置での画素
データとする演算手段36と、所望の平均化数を設定する
とその設定した数対応に前記サンプリング周期を変更す
る変更手段38とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光で試料を
走査し、試料から得られる光から画像データを得て表示
するレーザ走査型顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】細胞や組織を観察し易くするために、染
色用の試薬で試料を染色することが行われている。そし
て、染色用の試薬には種々のものがあり、生体組織はそ
の成分により、染まり易い試薬と、染まり難い試薬とが
ある。これを利用して、目的に応じた所望の試薬により
試料(標本)を染色して、顕微鏡観察に供することが行
われている。そして、現在では更に一歩進めて、複数種
の蛍光試薬で染色した試料にレーザ光を照射し、このレ
ーザ光照射により試薬から励起された蛍光放射を分光し
て、分光されたスペクトルのデータを収集して、分析に
用いることが行われている。
【0003】そのために用いるのがレーザ走査型顕微鏡
であり、これは、レーザ光を対物レンズを介して集光し
て試料に照射すると共に、試料に対してレーザ光をX−
Y走査し、試料のレーザ照射位置から励起あるいは反射
により放射される光を分光器で分光し、所望の波長の光
成分を光電変換素子で受光して光信号化し、これをA/
D変換器によりデジタル変換して画素データとして得て
画像処理を施し、これより染色済みの試料の画像を得る
ようにしたものである。
【0004】また、共焦点型の場合、試料から放出され
る光の導出経路中にピンホールを有する共焦点ピンホー
ルを配し、この共焦点ピンホールを介して得られた光を
検出し、この検出した光信号を元に画像を得る構成であ
る。共焦点型の場合、試料に対する対物レンズの焦点位
置と共役な焦点位置を持つ共焦点レンズを配置し、この
共焦点レンズの共焦点位置に共焦点ピンホールを配置す
ることで、試料からの光のうち、対物レンズの焦点位置
からの光が共焦点ピンホール上に焦点を結ぶことにな
り、従って、その光のみを、この共焦点ピンホールにて
抽出できることになる。
【0005】このようなレーザ走査型顕微鏡において、
試料を観察する場合、試料から得られる光、たとえば蛍
光が十分でなく、表示される画像が暗い場合には、明る
い画像を得るためにレーザ光源の出射側に光量調整用と
して設けてある調光フィルタを切り換えて出射レーザ光
の強度を上げることにより光電変換素子(光電子増倍
管)での受光量アップを図るようにしたり、光電変換素
子に印加する電圧や光電変換素子から出力される信号の
増幅率を大きくして、得られる画像の輝度を上げるよう
にしている。
【0006】また、別の方法として、光電変換素子から
の信号をA/D変換することにより得た試料画像の各画
素データを、各走査位置毎に複数回ずつサンプリングし
てそれを加算処理し、その画素位置での画素データとす
るようにした技術もある。例えば、特開平09−138
353号公報においては、光電変換によって得られた信
号レベルを検出、評価することで、予め用意したテーブ
ルに基づいてレーザ光の光強度やピンホール径、光電子
増倍管の増幅率を調整し、画像の輝度を一定の範囲内に
納めようとするものである。
【0007】以下その構成を、図11を用いて説明す
る。
【0008】この従来技術のレーザ走査型顕微鏡は、レ
ーザ照射手段1と、試料9に対してレーザ光をX−Y走
査するスキャナ6および制御手段8、試料9からの光を
輝度信号に変換する光電子増倍管12およびその電源で
ある増倍管用電源13とからなる光電変換手段14、当
該光電変換手段14の光電子増倍管12が出力する輝度
信号により映像信号を生成する画像処理装置15、及び
この画像処理装置15の映像信号出力を元に、レーザ強
度を調整するためにフィルタ切換装置4を制御したり、
ピンホール(共焦点ピンホール)11のピンホール径を
制御するピンホール径制御装置10を制御したり、増倍
管用電源13の電圧を制御して光電子増倍管12の光電
変換出力の制御をする自動調光装置17とからなる。
【0009】レーザ照射手段1は、レーザ光源であるレ
ーザ出射装置2とその出射レーザ光量を調整するための
複数種類用意された調光フィルタ3とこれらの調光フィ
ルタ3を切り換えるフィルタ切換装置4からなる。
【0010】自動調光装置17は、コンピュータを用い
て構成されるのものであって、画像処理装置15から映
像信号をサンプル信号として読み込み、このサンプル信
号から輝度平均値を求めて検出輝度とし、それが一定の
範囲内になるようにレーザ照射手段1のフィルタ切換装
置4及び光電変換手段14、増倍管電源装置13、ピン
ホール径制御装置10を自動制御するものである。
【0011】上記フィルタ切換装置4は、複数ある調光
フィルタ3のうち、所望のものに切り換えることでレー
ザ出力装置2から出射されるレーザ光の光軸上に選択的
に上記調光フィルタ3を配置し、レーザ光の透過率を決
定する。
【0012】増倍管用電源13は出力電圧を可変できる
ものであり、撮像素子である光電子増倍管12に印加す
る電圧を調整制御して、増幅率を最適にする。また、ピ
ンホール径制御装置10は光電子増倍管12に入射する
光が通過するピンホール11の径を調節する。抽出対象
の光の持つ波長により理想のピンホール径は異なるの
で、調整できるようにしているわけである。
【0013】さらに自動調光装置17は、フレームメモ
リを有しており、1画面分の画像信号を記憶して平均値
を求めるなどの演算を行い、光電変換によって得られた
映像信号の輝度平均値を算出する。
【0014】また自動調光装置17は、一定の輝度が得
られるような条件設定を、レーザ出力装置2から出射さ
せるレーザ光の強度と、光電子増倍管12の印加電圧に
ついて各々求めておき、強度と印加電圧との関係を関数
テーブルとして予め登録しておく。
【0015】すなわち、自動調光装置17は、得られた
映像信号の輝度平均値を算出し、上記関数テーブルを用
いて、輝度平均値から調整すべきレーザ光の光強度、印
加電圧の設定を割り出し、各制御部に適した制御信号を
送出する。
【0016】そして、制御信号を受けた各制御部は、調
光フィルタ3を切り換えてレーザ光の光強度を調整し、
ピンホール11でのピンホール径を調整し、光電子増倍
管12の印加電圧を変更して増幅率を調整することで、
結果として一定の明るさ(輝度)の画像を得るようにす
るものである。
【0017】また、特願平11−268760号におい
ては、レーザ光を低速走査させながら、A/D変換のサ
ンプリング速度を従来の数倍から十数倍とし、一度の走
査で得られる複数の画像データをそれぞれ繰り返し加算
して、結果として従来のサンプリング速度と同等の速度
で明るい画像を得る技術が開示されている。以下、その
構成を図12を用いて説明する。
【0018】図12に示す構成において、19が光電子
増倍管であり、この光電子増倍管19は、試料からの光
が結像される位置に配置され、光電変換により輝度情報
を電気信号に変換するもので、その出力がアンプ20に
より所定の増幅率で増幅された後にA/D変換器21に
てサンプリングされ、デジタル化される。
【0019】入力が複数ある場合、つまり、同一の試料
に対して波長の異なる複数の励起光を同時に試料に照射
して、同時に複数の画像を得ようとする場合、上記光電
子増倍管19、アンプ20、及びA/D変換器21で構
成される撮像系回路が入力数分、例えば入力数がmであ
るとすればm系統分必要となる。ここで、m系統分の各
撮像系回路をそれぞれ第1チャネル(CH1)〜第mチャ
ネル(CHm)と呼ぶことにする。
【0020】各チャネル(CH1,CH2〜CHm)の各A/
D変換器21で得られるデジタル値の輝度信号が取り込
み制御部22に入力される。
【0021】取り込み制御部22は、クロック発生部2
4からの基準クロックに基づき、各チャネルのA/D変
換器21を制御して輝度信号をサンプリングすることに
より画像データとしてデジタル化して取り込む。
【0022】すなわち、取り込み制御部22は、入力チ
ャネル数を設定するための、図示しないレジスタを備え
ており、各チャネルのA/D変換器21に対して並列に
サンプリングクロックを供給して同時に輝度信号のデジ
タル化を実行させ、出力タイミングを制御することでチ
ャネル毎に時分割に直列配列した画像データとして取り
込むもので、取り込んだ画像データは演算処理部23に
送出する。
【0023】取り込み制御部22からの画像データを受
ける演算処理部23は、同じくクロック発生部24から
の基準クロックに基づいて動作するもので、受け付けた
画像データを各チャネル毎に任意回数分加算し、その加
算結果としての画像データを出力する。
【0024】この場合、画像データを加算する回数は、
演算処理部23内に図示しない加算回数レジスタを設け
て設定するようにしているので、任意に変更が可能であ
る。
【0025】このようにして、演算処理部23から加算
されて出力される画像データは、表示ドライバ25の駆
動によりモニタ表示部26で表示出力され、画像が観察
できる。
【0026】また、他の手法として、図13に示すよう
なアナログ回路を用い、光電変換によって得られた輝度
信号を時間で積分して輝度レベルを上げるようにしたも
のがある。同図はそのようなレーザ走査型顕微鏡の撮像
系(検出系)部分の構成を示すものであり、光電子増倍
管31により光電変換されて得られた輝度信号を積分器
27に入力し、一定時間積分した結果をA/D変換器2
8でサンプリングするというものである。
【0027】積分器27は、スイッチ(SW)29が開
き、且つ、スイッチ(SW)30が閉じた状態で積分さ
れる。スイッチ29,30は、共にパターン信号P1に
よって制御されるが、スイッチ29がパターン信号P1
を直接入力するのに対して、スイッチ30はパターン信
号P1をインバータ32で反転して入力しているため、
その論理出力は各々相反する状態になる。
【0028】積分器27で積分された出力はA/D変換
器28に入力され、サンプリングパターンP2によりサ
ンプリングされてデジタル化される。上記A/D変換器
28にてデジタル化された直後、パターン信号P1の制
御によりスイッチ29を閉じ、スイッチ30を開くこと
で、積分器27のコンデンサCに充電された電荷が放電
されて電圧がリセットされ、その後スイッチ29を開
き、スイッチ30を閉じて再び入力信号を積分する。
【0029】このように以降この動作を繰り返す事で、
積分時間さえ定めておけば、一定期間毎に光電変換され
た信号の和をA/D変換器28によってサンプリングす
ることができ、信号レベルが全体的に大きくなって、よ
り明るい画像が得られるようになる技術となる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の各技術には、次のような問題がある。
【0031】まず、上記図11に示した技術では、画像
の輝度を上げるためにレーザ光の光強度や光電子増倍管
12の増幅率を上げている。しかし、レーザ光の光強度
を上げると試料9の褪色を早め、試料によっては変質や
劣化などを引き起こすことになる。
【0032】また、光電子増倍管12の増幅率を上げる
ことからランダムノイズ発生の要因となり、さらに平均
輝度信号を算出して求めているために、処理時間を要
し、且つ、処理内容が複雑化する上に、関数テーブルを
用意せねばばならないことから、そのテーブル記憶のた
めの大きな記憶容量を必要とするなど、全体として顕微
鏡の構成が複雑で処理速度の遅いものとなってしまうと
いう不具合があった。
【0033】次に、上記図12に示した技術では、輝度
の高い明るい画像を得るためにレーザ光を低速走査させ
ながら、取り込み制御部22から出力される複数の画像
データを一つの演算処理部23で時分割処理して、対応
する画像データ毎に加算処理して出力する様にしてい
る。
【0034】この場合、試料の合焦部分からの反射光、
や蛍光の画像データを加算するだけでなく光電子増倍管
19や増幅器20のアナログ系から出てくるランダムノ
イズまでも加算される。そして、これらの演算結果を画
像として表示する場合、表示最大輝度には上限があるの
で(例えば12ビット)加算を繰り返していくうちに、
やがてある画素はその上限値に達する。そして、そのま
ま加算を続けていくと、既に上限値に達した画素データ
はそのまま上限値に張り付いたまま、他の画素データも
やがて上限値に達してしまう。
【0035】つまり、データが次々と飽和してしまい、
その結果として加算数が増加するに従って、試料の合焦
部の画像が明るくなるのと同時に本来暗黒でなくてはな
らない非合焦部までもがランダムノイズの蓄積によって
明るくなり、画像全体が明るくなってコントラストの無
い画像になってしまう。つまり、本来画面上には試料の
合焦部の画像のみが明るく鮮明に表示されるべきもの
が、画面全体がランダムノイズの蓄積によって例えば白
くなってしまう問題がある。
【0036】一方、上記図13で示した技術では、アナ
ログ的な回路を設けているため、ノイズの影響を受け易
く、更に、温度依存性や部品の個々のばらつきによって
出力信号レベルが大きく変動する。その上,周波数特性
による出力信号の変動も無視できない。また、画像入力
が複数系統ある場合にはその数に相当する数だけ回路を
設ける必要があり、入力数が増えると回路規模が大きく
なるという不具合がある。
【0037】さらに、積分器27をリセットするために
放電を行うが、その間はスイッチ30が開いているため
に入力信号を取り込むことができず、信号の損失を招い
ている。
【0038】これに対し、過渡応答であるリセット期間
を極力短くしたり、リセット電圧を完全に“0”にする
など、性能向上を図ることも考えられるが、そのために
は図13で示した回路に様々な付加回路を設ける必要が
生じ、構成が大規模で複雑なものになってしまう。
【0039】そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、試料に対するダ
メージを少なくしつつも、ランダムノイズの影響を回避
して、良好な画像を表示できるようにしたレーザ走査型
顕微鏡を提供することにある。
【0040】また、本発明は、複数の入力、例えば、同
一の試料に対して波長の異なる複数の励起光(レーザ
光)を同時に試料に照射して、同時に波長域の異なる複
数種の画像を得ようとする場合にも対応できると共に、
明るく鮮明な画像を得ることが可能なレーザ走査型顕微
鏡を提供することにある。
【0041】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。
【0042】レーザ光を観察対象の試料に集束させて照
射させると共に前記レーザ光は試料に対して走査させ、
試料から得られた光を光電変換手段により検出すること
により前記走査の各位置毎の光検出出力を画素データと
して得て前記試料の画像を得るようにしたレーザ走査型
顕微鏡において、 [1]第1には、サンプリング周期変更可能であって、
前記走査の各位置毎に前記光電変換手段の光検出出力
を、設定サンプリング周期対応にサンプリングする手段
と、このサンプリングされて得られた前記走査位置にお
ける光検出出力を平均化してその位置での画素データと
する演算手段と、所望の平均化数を設定するとその設定
した数対応に前記サンプリング周期を変更する変更手段
とを具備する。
【0043】このような構成とすれば、光電変換手段に
よって得られた各画素のデータを各画素位置毎に所望の
サンプリング回数分サンプリングして平均化すること
で、光電子増倍管や増幅器の増幅率を増大させてもラン
ダムノイズの影響を抑えることができるようになる。従
って、良好な画像を得ることができる。
【0044】[2]また、第2には、所望の増幅率およ
び平均化数を設定する手段と、前記光電変換手段の光検
出出力を前記設定増幅率対応に増幅して出力する手段
と、この増幅された光検出出力をサンプリングするもの
であって、前記走査の各位置毎に前記光検出出力を前記
設定平均化数に対応するサンプリング周期でサンプリン
グする手段と、このサンプリングされて得られた前記走
査位置における光検出出力を平均化してその位置での画
素データとする演算手段とを具備する。
【0045】このような構成とすれば、光電変換手段に
よって得られた各画素のデータを各画素位置毎にユーザ
設定の平均化数で定まる所望のサンプリング回数分サン
プリングして平均化することで、光電子増倍管や増幅器
の増幅率を増大させてもランダムノイズの影響を抑える
ことができるようになる。従って、画像を明るくするた
めに増幅率を増大させても、ランダムノイズの影響は抑
圧されるので、明るく良好な画像を得ることができる。
【0046】[3]また、第3には、レーザ光を観察対
象の試料に集束させて照射させると共に前記レーザ光は
試料に対して走査させ、試料から得られた光を分光手段
により分光させて光電変換手段により受光量に応じた光
検出出力信号に変換させることにより、波長別のデータ
を得るようにしたレーザ走査型顕微鏡において、前記光
電変換手段は複数設けて複数系統構成とすると共に、ま
た、前記各系統別に所望の増幅率および平均化数を設定
する手段と、前記各系統別の光電変換手段の光検出出力
信号を前記設定増幅率対応に増幅して出力する手段と、
この増幅された各系統別の光検出出力信号をそれぞれサ
ンプリングするものであって、前記走査の各位置毎に前
記光検出出力信号を前記設定平均化数に対応したサンプ
リング周期でサンプリングする手段と、このサンプリン
グされて得られた前記走査位置における前記各系統別光
検出出力信号をそれぞれ系統別に平均化してその位置で
の画素データとする演算手段とを具備する。
【0047】この構成によれば、レーザ光を観察対象の
試料に集束させて照射させると共に前記レーザ光は試料
に対して走査させ、試料から得られた光を分光手段によ
り分光させて光電変換手段により受光量に応じた光検出
出力信号に変換させることにより、波長別のデータを得
るが、検出系を構成する光電変換手段は複数系統あり、
各系統別に入射光の波長域が異なるものとなっている。
【0048】そして、各系統別の光電変換手段から出力
される検出出力はそれぞれ各画素位置毎にユーザ設定の
平均化数で定まる所望のサンプリング回数分サンプリン
グして平均化することで、光電子増倍管や増幅器の増幅
率を増大させても、ランダムノイズの影響を抑えること
ができるようになる。
【0049】前記増幅度と前記サンプリング回数は所望
に設定可能であり、また、各系統別の画素データは対象
の波長域が系統毎に異なったものとなっていて、波長域
別の画像を得ることになるが、それぞれの波長域別の生
成画像のうち、明るさが不足する波長域の画像がある場
合には、その波長域の系統の前記増幅度を高く設定する
ことで信号レベルをアップして明るさを確保することが
できる。そして、この場合に、その系統における前記サ
ンプリング回数を高く設定することにより、増幅度アッ
プにより生じるランダムノイズの影響をサンプリング回
数の増大と平均化処理により、抑制することができる。
従って、各波長域それぞれの画像は一定した画質が確保
できるようになる。
【0050】
【発明の実施の形態】本発明は、光電変換素子から出力
される各画素のデータを所望の回数で平均化すると共
に、その平均化数に応じて光電変換素子から出力される
画素のデータをA/D変換するサンプリング周波数を変
更することで、平均化数によって描画速度が低下するこ
とのないようにすると共に、ランダムノイズが低減され
るようにしたもので、以下、詳細を説明する。
【0051】(第1の実施の形態)以下、本発明の実施
の形態に係るレーザ走査型顕微鏡について、図面を参照
して説明する。
【0052】図1は、本発明の第1の実施形態に係わる
一例としての共焦点レーザ走査型顕微鏡の構成を示す図
である。図において、101は所望の波長のレーザ光を
発振出力するレーザ光源である。102はこのレーザ光
源101から出射されたレーザ光束(レーザ光)であ
る。
【0053】103はビームエキスパンダであり、レー
ザ光源101から出射されたレーザ光束102を、対物
レンズ瞳径に略一致するように光束径を拡大させるため
の光学系である。104はレーザラインフィルタであっ
て、予め設定した所望の波長の光を選択的に透過させる
フィルタである。また、105はダイクロイックミラー
であって、特定波長帯の光を反射し、他は透過させる光
学特性を持つハーフミラーである。
【0054】また、106はX−Y走査光学系であっ
て、例えば、X軸用のガルバノミラー、Y軸用のガルバ
ノミラーにより構成され、それぞれの軸用のガルバノミ
ラーを駆動操作することで、試料面に対してレーザ光を
X−Y走査することができるようになっている。
【0055】107は瞳投影レンズ、108は結像レン
ズ、109は対物レンズ、110は試料(標本)であ
る。試料110は目的に応じた試薬で染色してある。対
物レンズ109は試料110に近接して進退調整可能で
あって、試料110に対する光学系の焦点を合わせるた
めのレンズであり、結像レンズ108および瞳投影レン
ズ107はその光軸を対物レンズ109の光軸に一致さ
せて配されている。
【0056】また、111は共焦点レンズ、112は共
焦点絞り、113はコリメートレンズ、130は検出
系、140は処理・制御系である。
【0057】検出系130は試料110における現在の
レーザ光走査位置からの光を共焦点レンズ111、共焦
点絞り112、コリメートレンズ113を介して受けて
その光強度対応の輝度信号を得るものであり、撮像部を
構成するものである。
【0058】ダイクロイックミラー105は試料110
からの光を検出系130側に導く光学経路上であって共
焦点レンズ111とX−Y走査光学系106との間の光
路にその面を斜めにして配置され、レーザラインフィル
タ104を介してレーザ光源101から導かれたレーザ
光束102を、ここで反射させて試料110側に導くと
共に、試料110側からの光を共焦点レンズ111側に
導くよう、レーザ光源101の光軸上との交点に配置し
てある。
【0059】共焦点レンズ111は試料110に対する
対物レンズ109の焦点位置と共役な焦点位置を持つレ
ンズであり、共焦点絞り112はこの共焦点レンズ11
1の共焦点位置に配置された絞りである。共焦点絞り1
12はピンホールの役割を担うものであり、抽出対象の
光の持つ波長により理想のピンホール径は異なるので、
調整できるよう、絞りとしてある。
【0060】試料110から放出される(蛍光)放射は
試料における観察対象物部分と共役な平面内に位置する
この共焦点絞り112上へ焦点を結ぶので、この共焦点
絞り112を通った光がコリメートレンズ113を介し
て検出系130に入射し、検出される仕組みである。
【0061】X−Y走査光学系106はダイクロイック
ミラー105と、瞳投影レンズ107との間の光路中に
配され、所定の範囲内で光路を光学的に移動させること
ができるものである。
【0062】尚、レーザ光はX−Y走査光学系106に
より試料110に対してX−Y走査するものであり、あ
る瞬間でのレーザ光により励起された試料からの蛍光の
検出系130での検出出力は、レーザ光が照射された位
置での蛍光(或いは反射光)、すなわち、その画素位置
での蛍光(或いは反射光)の持つ光強度対応の検出信号
と言うことになり、その位置における輝度を示す画素信
号ということになる。レーザ光はX−Y走査光学系10
6により試料110上をX−Y走査されるので、その時
々の走査位置における検出出力を収集していくと、1画
面分の画像データが得られることになる。
【0063】本実施形態の顕微鏡は、レーザ光照射によ
る試料のダメージを最小限にとどめるために、レーザ光
の強度を必要最小限に抑える。そして、光電子増倍管の
電圧を高めて増幅度を高めると共に、光電子増倍管の出
力を更に増幅する増幅器の増幅度を高めて十分なレベル
の輝度信号を得るようにし、更にこれら増幅により増大
するノイズは信号の平均化処理により抑圧するようにし
て、明るく鮮明な画像を得ることができるようにする。
【0064】そのために、本実施例では、検出系130
および処理・制御系140では次のように構成してい
る。
【0065】図2は本発明のレーザ走査型顕微鏡の検出
系130および処理・制御系140の構成例を示すブロ
ック図である。図において、130は前述の検出系であ
り、この検出系130は、光電変換素子である33の光
電子増倍管、その出力増幅用の34の増幅器、そして、
増幅済み出力のサンプリングを行うための35のA/D
変換器とから構成される。
【0066】また、前記処理・制御系140は、36の
演算部、37のI/F(インタフェース)部、38のコ
ンピュータ(パソコン)、39のクロック制御部、40
のアドレス発生部、41の波形メモリ、42のD/A変
換器とより構成される。
【0067】前記光電子増倍管33は、試料110から
の光が結像される位置、すなわち、コリメートレンズ1
13の後段側に配置され、入射された光を光電変換する
ことで、輝度情報を電気信号に変換するもので、その出
力が増幅器34により所望の増幅率で増幅された後にA
/D変換器35にてサンプリングされ、デジタル化され
る構成である。増幅器34は利得可変型であり、ユーザ
指定の増幅率で増幅できる構成である。
【0068】前記A/D変換器35は、アナログ信号と
して入力された増幅器34からの信号を例えば、12ビ
ット構成のデータに変換して出力するものである。
【0069】前記処理・制御系140における演算部3
6は、検出系130におけるこのA/D変換器35によ
ってデジタル化された輝度情報を、各画素に対して指示
された回数分、サンプリングして平均化処理するもの
で、具体的にはユーザが所望に回数指定することによ
り、各画素各々についてその輝度値を前記指定回数だけ
サンプリングして加算し、加算が終了したところで前記
指定回数の値で割り算してその結果を出力するものであ
る。
【0070】例えば、ユーザが設定した平均化の指示値
が“4”であった場合は、演算部36はこの指示値を受
けて、各画素毎にその輝度値を4回サンプリングして足
し合わせ、その後に“4”で割ってその画素の輝度値の
データとして出力する。
【0071】I/F部37は演算部36によって平均化
された各画素のデータをコンピュータ38が扱える形式
及び信号タイミングに変換するものである。
【0072】コンピュータ38はI/F部37にて出力
された各画素のデータをもとにコンピュータ38のモニ
タ画面上に試料像として表示する。更に、コンピュータ
38は光電子増倍管33の印加電圧や増幅器34の増幅
率を制御し、また、演算部36やクロック制御部39に
平均化数を信号Aとして指示すると言った機能を有す
る。従って、ユーザは光電子増倍管33の印加電圧や増
幅器34の増幅率、そして、平均化数をコンピュータ3
8の入力装置の操作により所望に入力指示することがで
きる。
【0073】クロック制御部39はA/D変換器35、
演算部36、アドレス発生部40に対して必要な各種制
御クロックを、コンピュータ38の制御(指示)のもと
に発生するものである。
【0074】アドレス発生部40は、カウンタなどから
構成され、クロック制御部39より出力されたクロック
信号Gから波形メモリ41を動作させるためのアドレス
を発生させるものである。
【0075】波形メモリ41は、ガルバノミラー43を
動作させるためのサイン波(Sin wave)もしくは鋸歯
状波のデータが波形のサンプリング順に、順次、アドレ
ス位置を変えながら書き込まれており、アドレス発生部
40の出力するアドレス信号を受けて当該アドレス発生
部40の指し示すアドレスに書きこまれている波形デー
タを読み出し、出力する構成となっている。
【0076】D/A変換器42はデジタル信号をアナロ
グ信号に変換するためのものであり、波形メモリ41か
ら出力された波形データをアナログ信号に変換して出力
してガルバノミラー43に与え、これを駆動するための
ものである。
【0077】ガルバノミラー43は、X−Y走査光学系
106の構成要素であって、回動可能に保持されたミラ
ーと入力信号対応にこのミラーを回動駆動させる駆動系
とを有して、D/A変換器35からの信号対応にミラー
を駆動させることにより、ミラーに入射するレーザ光を
あるそのミラーにより反射させることでレーザ光の走査
を行うものあり、入射レーザ光を回転角度を持ったミラ
ーで振ることによって試料110上を走査するものであ
る。
【0078】なお、図2では、ガルバノミラーは一つと
なっているが、試料上にレーザ光を走査する場合は、X
軸用,Y軸用の二つのミラーを同時に動作させて2次元
走査させる。動作原理が同じであるため、本実施の形態
の図2では、片方のガルバノミラー駆動系は省略する。
【0079】次に、本実施の形態に係るレーザ走査型顕
微鏡の具体的な動作について説明する。
【0080】いま、所望の試薬により染色した試料11
0を対物レンズ109の下に置き、対物レンズ109の
焦点を合わせる。
【0081】その後、レーザ光源101からレーザ光を
出射させる。レーザ光源101から出射されたレーザ光
束102は、ビームエキスパンダ103により対物レン
ズ瞳径に略一致するように光束径が拡大される。そし
て、レーザラインフィルタ104を介してダイクロイッ
クミラー105へと導かれる。
【0082】レーザラインフィルタ104では所要の波
長成分を選択的に透過させる。すなわち、試料110は
試薬で標識されており、その試薬を効率よく励起あるい
はその試薬に良く反応して蛍光を発生させることのでき
る波長帯のレーザ光を抽出するのがこのレーザラインフ
ィルタ104の役割である。レーザラインフィルタ10
4を透過したレーザ光はダイクロイックミラー105で
反射され、X−Y走査光学系106、瞳投影レンズ10
7、結像レンズ108、対物レンズ109を経て試料1
10に達する。
【0083】ここで、試料110に対するレーザ光集束
点は対物レンズ109で定まり、試料110上でのレー
ザ光集束位置はレーザ光をX−Y走査するためのX−Y
走査光学系106によるX−Y走査位置(すなわち、ガ
ルバノミラー43による反射方向位置)により定まる。
【0084】試料110は試薬で標識されており、その
試薬を効率よく励起する波長帯のレーザ光が試料110
に照射されることにより、その照射点となった試料11
0からは反射光もしくはレーザ光による励起によって蛍
光が生じる。試料110からの反射光および蛍光からな
る光束120は、対物レンズ109、結像レンズ10
8、瞳投影レンズ107、X−Y走査光学系106、を
経てダイクロイックミラー105に戻る。そして、光束
120はダイクロイックミラー105を透過し、ここ
で、元のレーザ光波長成分の光が除去されて、反射光ま
たは蛍光成分の光のみとなり、これはさらに共焦点レン
ズ111を透過し、前記試料110の前記照射点となっ
た位置からの光が集束されて共焦点絞り112の側に焦
点を結ぶ。そして、その集束点にある共焦点絞り112
により、前記試料110の前記照射点となった位置から
の光が取り出され、それ以外は共焦点絞り112の絞り
開口部(ピンホール)から外れることにより除去され
る。共焦点絞り112を通過した光はコリメートレンズ
113によりコリメート(平行光線化)され、検出系1
30へと入る。
【0085】検出系130では、この入射光は、光電子
増倍管33により光量対応の電気信号に変換され、増幅
器34で増幅された後、A/D変換器35によりデジタ
ル変換されて輝度対応の画素データとなる。そして、演
算部36で画素別に平均化処理演算され、I/F部37
を介してコンピュータ38に与える。X−Y走査光学系
106によりレーザ光は試料110上を走査されるの
で、1画面分の走査が終わった段階で1画面分の画素デ
ータが揃う。例えば、1画面の画像サイズが1024×
1024画素構成であれば、X軸方向に1024ステッ
プ、Y軸方向に1024ステップ、シフトされた段階で
1画面分の画素が揃う。
【0086】コンピュータ38では、各画素のデータを
もとにコンピュータ38のモニタ上に試料像として画像
表示する。
【0087】ここで、本システムは、レーザ光照射によ
る試料110の受ける褪色などのダメージを抑制しつつ
も、ランダムノイズの影響を回避して、良好な画像を表
示できるようにすることを目指している。
【0088】そのため、本レーザ走査型顕微鏡は光電変
換素子から出力される各画素のデータを所望の回数で平
均化すると共に、その平均化数に応じて光電変換素子か
ら出力される画素のデータをA/D変換するサンプリン
グ周波数を変更することで、平均化数によって描画速度
が低下することのないようにすると共に、ランダムノイ
ズが低減されるようにしている。
【0089】従って、この特徴部分の動作の詳細を次に
説明する。
【0090】試料のダメージを抑制するには、試料に当
てるレーザ光を弱くすれば良い。しかし、弱くすると輝
度が低下するので、画像が見にくくなる。光を検出する
のは光電子増倍管であるから、光電子増倍管33の増幅
率やその出力を増幅する増幅器34の増幅率を高めれば
画像を明るくできるが、今度は増幅度を高めたためにラ
ンダムノイズの影響が大きくなる。そこで、本実施形態
では、増幅度を高めることによるランダムノイズの影響
を、平均化によりノイズ抑圧することで、小さくする。
【0091】光電子増倍管33によって得られる画素の
データを、同一画素位置での検出回数を複数回にして検
出し、その検出値を平均化することで、光電子増倍管3
3や増幅器34の増幅率を増大させてもランダムノイズ
の影響を抑えることができ、また、平均化の度合いに応
じて各画素のデータをA/D変換するサンプリング周期
を変更することにより、描画速度を落とすことなく明る
く良好な画像を得ることができるようにする。
【0092】具体的には、ガルバノミラー43が、ある
位置にとどまっている間に、その画素位置での輝度信号
を予め設定した指定回数分、サンプリングし、得られた
指定回数分のサンプリングデータを加算してから前記指
定回数で除算することで、その画素位置での画素のデー
タを平均値として得るようにする。
【0093】すなわち、本顕微鏡においては、まず、は
じめに、ユーザは、コンピュータ38の入力装置を操作
して光電子増倍管33の印加電圧及び増幅器34の増幅
率を設定し、また、平均化数を設定する。すると、コン
ピュータ38からは前記設定された印加電圧の値対応
に、光電子増倍管33の印加電圧指示信号として信号E
が、また、前記設定された増幅率の値対応に増幅器34
の増幅率指示信号として信号Fが、また、前記設定され
た平均化数の値対応に平均化数指示信号として信号Aが
出力される。
【0094】そして、コンピュータ38からの平均化数
指示信号としての信号Aはクロック制御部39に与えら
れ、これにより、クロック制御部39は信号A対応のク
ロックを発生することとなる。このクロック信号はクロ
ック信号B,C,D、およびGである。
【0095】これらのうち、A/D変換器35にはクロ
ック信号Bがサンプリングクロック信号として、また、
演算部36にはクロック信号Cがデータ取り込みクロッ
ク信号として、また、クロック信号Dがデータ出力クロ
ック信号として与えられ、そして、アドレス発生部40
にはクロック信号Gがアドレス発生クロック信号として
与えられる。
【0096】アドレス発生クロック信号Gをアドレス発
生クロック信号として受けたアドレス発生部40では、
図3に示すように波形メモリ41のデータを読み出すた
めのアドレス信号Hを出力する。アドレス発生部40で
は、アドレス信号Hはアドレス発生クロック信号Gが1
クロック入力される毎に1アドレスずつインクリメント
してゆくことで、逐次、アドレスを進めていく。
【0097】波形メモリ41はアドレス発生部40から
出力されたアドレス信号Hを受けると、図3に示すよう
に指定されたメモリアドレスに格納されている波形デー
タIを出力する。
【0098】この波形データIは予め数値解析ソフトウ
エアなどで波形の形状を検討した後、デジタルデータ化
してこの波形メモリ41に書き込まれているものであ
る。
【0099】波形メモリ41から出力されたデジタル波
形データIは、D/A変換器42にてアナログ信号に変
換されて駆動信号Jとなり、X−Y走査光学系106を
構成するガルバノミラー43を駆動する。
【0100】D/A変換器42にて変換されて得られる
駆動信号Jは、例えば図4に示すような鋸歯状に近い波
形となる。このような駆動信号Jをガルバノミラー43
に印加することにより、図示しないが、ガルバノミラー
43は内部に組み込まれたガルバノモータなどによって
この駆動信号J対応に規定角度内で左右に振動すること
となる。
【0101】このようにして、レーザ光は試料110上
を走査されることになる。
【0102】次に、クロック制御部39が、コンピュー
タ38の制御(指示)のもとに出力するサンプリングク
ロック信号Bと、アドレス発生部40に出力されるアド
レス発生クロック信号Gの位相関係について図5を用い
て説明する。
【0103】図5の(a)に示す状態では、サンプリン
グクロック信号Bとアドレス発生クロック信号Gが同一
周期となっている。この場合、アドレス発生クロック信
号Gの周波数は例えば125[kHz]に設定されてい
る。従って、サンプリングクロック信号Bの周波数も1
25[kHz]である。
【0104】このことは、ガルバノミラー43が1ステ
ップ動く毎にその画素位置における試料110からの放
出光の光電子増倍管33による光電変換出力の、増幅器
34による増幅後の輝度情報を1回サンプリングするこ
とを意味する。すなわち、画素毎に1回のサンプリング
で輝度情報を得ていくことになる。
【0105】この状態は、通常のサンプリング状態であ
り、平均化処理を行っていない状態である。ガルバノミ
ラー43は、アドレス発生クロック信号Gの立ち上がり
エッジで1ステップ駆動され、A/D変換器35はサン
プリングクロック信号Bの立ち上がりエッジにてサンプ
リングされる。
【0106】一方、図5の(b)に示す状態では、アド
レス発生クロック信号Gの1周期に対して、サンプリン
グクロックが2倍の周期で出力されている。
【0107】つまり、ガルバノミラー43が、ある位置
にとどまっている間に、その画素位置における輝度信号
を2回サンプリングすることとなる。同様の解釈によ
り、図5の(c)では、4回のサンプリング、図5の
(d)では8回のサンプリングとなる。
【0108】続いて、クロック制御部39がコンピュー
タ38の制御(指示)のもとに発生するサンプリングク
ロック信号B、データ取り込みクロック信号C、データ
出カクロック信号D、アドレス発生クロック信号Gの位
相関係について、図6を用いて説明する。
【0109】図6の(a)に示す例は、平均化数が
“2”に設定された場合の各信号の位相関係である。
【0110】この場合、サンプリングクロック信号Bは
アドレス発生クロック信号Gの二倍の周期で動作してい
る。演算部36に送出されるデータ取り込みクロック信
号Cはサンプリングクロック信号Bと同周期であるが、
わずかに遅れて出力されている。
【0111】これは、A/D変換器35がサンプリング
クロック信号Bによって各画素の輝度データをサンプリ
ングしたあと、デジタルデータとして出力するのに変換
ディレイ(例えば10[ns]程度)が発生するからで
ある。データ取り込みクロック信号Cは、このディレイ
を考慮されて出力されており、演算部36が正しくデジ
タルデータを取り込むことができるようになっている。
【0112】データ出力クロック信号Dは、パルス状の
信号となっており、演算部36が二回目のデジタルデー
タの取り込みを終了した時点で出力され、この信号によ
って演算部36はI/F部37に平均化されたデータを
出力する。
【0113】図6の(b)の例は平均化数が“4”に設
定された場合、図6の(c)の例は平均化数が“8”に
設定された場合を示し、平均化数“2”の場合と同様の
解釈で理解できる。
【0114】続いて、演算部36の内部構成について、
図7を用いて説明する。図に示すように、演算部36
は、加算器44、平均化手段45、データ保持器46,
47で構成されている。
【0115】これらのうち、加算器44は例えば20ビ
ットのビット幅を持ち、A/D変換器35が出力するデ
ータ(12ビット)やコンピュータ38によって表示で
きる最大輝度値(12ビット)よりも十分大きいデータ
を処理できるようになっている。
【0116】このように、検出系130の構成要素であ
るA/D変換器35の出力するデータ(12ビット)
や、画像としての表示最大輝度値(12ビット)よりも
大きなデータを処理できるようにすることで、広いダイ
ナミックレンジを確保できるようにし、以て正確な演算
が行えるようになっている。さらに加算器44は、扱え
る上限を演算結果が超えた場合、扱える最大値(FFF
FFh)(但し、hは16進表記であることを示す符
号)を出力できるようになっている。つまり、16進5
桁のサイズである。
【0117】また、平均化手段45は加算器44で加算
された結果Mを、コンピュータ38からの平均化数指示
信号Aで与えられる数(平均化数)に基づき割り算し、
結果をNとして出力するものである。なお、Dはクロッ
ク制御部39からのクロック信号であり、平均化手段4
5はこのクロック信号Dに同期して上記処理を行う。
【0118】データ保持器46,47はフリップフロッ
プなどで構成されており、クロック制御部39からのク
ロック信号Cがクロック入力端子に入力されるまで、デ
ータ端子Dに入力されたデータの状態レベルを保持して
その保持データを肯定側出力端子Qから出力するもので
ある。
【0119】このうちデータ保持器46は20ビットの
データを扱うようになっており、データ保持器47はA
/D変換器の12ビットデータを20ビットに拡張して
信号Lとして出力できるようになっている。
【0120】この演算部36の内部動作について図8を
用いて説明する。図8の例は、平均化数が“2”に設定
された場合を示している。まず、全体の初期化が行われ
ると、加算器44の出力信号M、データ保持器46,4
7それぞれの肯定側出力端子Qの出力信号K,L及び平
均化手段45の出力信号Nは“0”に初期化される。
【0121】次に、データ取り込みクロック信号Cの立
ち上がりエッジ(図8の信号Cで「1」と示されている
部分)でA/D変換器35からのデジタル化された各画
素の輝度値を示す画素データをデータ保持器47で取り
込む(信号Lは「00FFFh」となる)。それと同時
に加算器44は信号Lと信号Kを加算してその加算結果
を信号Mとして出力する。
【0122】しかし、まだ、信号Kの内容は“0”であ
るため、加算結果は信号Lの値のみの「00FFFh」
となる。次のデータ取り込みクロック信号C(図8の信
号Cで「2」と示されている部分)により、データ保持器
46に先の加算器44の加算結果である信号Mの値「0
0FFFh」が取り込まれ、信号Kに「00FFFh」が
出力される。
【0123】それと同時にデータ保持器47は、A/D
変換器35から次のデータを取り込み、信号Lを出力す
る(図8では「00FFCh」)。この結果、加算器4
4には「00FFFh」と「00FFCh」が入力され
て両者を加算演算が行われることになり、加算器44は
その演算結果である「01FFBh」を信号Mとして出
力する。この直後に、データ出力クロック信号Dが平均
化手段45に入力されると(信号Dであって、丸で囲ん
だ数字1の符号で示す位置の信号)、平均化手段45は
コンピュータ38から与えられる平均化数指示信号Aの
値(この場合は“2”)に基づき、信号Mのデータ「0
1FFBh」を“2”で割って「00FFDh」を信号
Nとして出力する。それと同時に、データ保持器46,
47はリセットされ、このリセットにより信号K,L,
Mは“0”となる。
【0124】これを繰り返すことによって各画素それぞ
れのデータの平均化処理が行われる。平均化数が“4”
の場合や“8”の場合なども、全く同様の処理によって
平均化処理が行われる。
【0125】演算部36によって平均化処理されて得ら
れる各画素のデータは、信号NとしてI/F部37に送
られ、コンピュータ38が扱うことのできるデータ形式
(12ビット)や信号タイミングに変換処理される。そ
して、その信号はコンピュータ38に送られ、試料の画
像が当該コンピュータ38のモニタ画面上に表示され
る。
【0126】ユーザは、この画面を見て、表示されてい
る試料の画像がまだ所望の明るさに達していない場合
は、コンピュータ38を操作してさらに光電子増倍管3
3の印加電圧や、増幅器34の増幅度を増大するように
設定変更すると同時に、ランダムノイズの影響を抑える
ために平均化数も増やすように設定変更して最適画像が
得られるようにする。
【0127】本実施形態は、画像を検出する検出系13
0の増幅率を所望に大きく設定可能にすると共に、増幅
率を増大することにより増大するノイズを抑制するため
の対策として、検出系130により得る画素毎の輝度デ
ータのサンプリング回数を増大させるようにし、その平
均値を求めてその画素の輝度データとすることによっ
て、顕微鏡の合焦部の画像のように常に輝度情報を持っ
ている部分の情報は残り、ランダムノイズのように現れ
たり現れなかったりを繰り返す無秩序な輝度情報は平均
化により消失する方向に収束してゆくことを利用したも
のである。
【0128】そして、レーザ走査して得られた試料の画
像が暗い時に、検出系の光電変換手段として用いられて
いる光電子増倍管の印加電圧を増大させたり光電変換手
段の出力を増幅する増幅器の増幅度を増大させて対処す
るが、このようにしても、光電変換手段によって得られ
る各画素のデータについてそのサンプリング周期を上げ
て多数回取得し、それを平均化することで、ランダムノ
イズの影響を抑えることができ、また、平均化の度合い
に応じて各画素のデータをA/D変換するサンプリング
周期を変更することにより、描画速度を落とすことなく
明るく良好な画像を得ることができるようになるもので
ある。さらに、また、画像を明るくするための手法はも
っぱら増幅率を増大させることでにより得る方式である
から、レーザ光の強度上げて試料に照射する必要がな
く、従って、強力なレーザ光照射による試料の腿色や劣
化、変質をもたらす心配も無いと言う効果もある。
【0129】また、平均化処理はデジタル演算処理によ
り行う方式であり、アナログ処理系を用いていないた
め、アナログ処理系の抱える回路の温度依存性の影響と
云ったものは回避できるだけでなく、アナログ処理系の
抱える周波数特性も犠牲にすることが無いと言う効果も
ある。
【0130】なお、本実施の形態においては、各画素の
輝度データを得るに当たって、指定された平均化数対応
数だけ、サンプリングし、得られたデータ値を加算した
後に前記平均化数で割り算したが、平均値を得ることが
できれば良いわけであるから、割り算した後に加算をす
る計算法であっても良い。
【0131】以上はレーザ走査型顕微鏡において、試料
に対する刻々のレーザ走査位置における輝度情報検出
(サンプリング)を複数回実施し、その平均値を得てそ
の位置における輝度信号とすることで、試料に対する照
射レーザ光の強さを緩和し、かつ、輝度情報の検出の際
の得られる輝度信号の増幅度を増大してもランダムノイ
ズの影響を小さく抑制できるようにしたものであった。
ところで、試料を染色する試薬により、放出される光の
波長が異なる。そして、多種類の試薬で染色した試料を
波長域別の画像として表示するような場合、波長域毎に
明るさが異なったものとなることが多い。そのような場
合に、各波長域の画像間でそれぞれ一定した画質が得ら
れるようにする必要がある。
【0132】つまり、同一の試料に対して波長の異なる
複数の励起光を、例えば、同時に試料に照射して、同時
に複数の画像を得ようとする場合、各波長域の画像間で
それぞれ同じような一定した画質の画像が得られるよう
にする必要がある。
【0133】従って、次に波長域対応光電子増倍管を用
意してそれぞれの出力を調整できるようにすると共に、
それぞれで平均化数を調整できるようにすることで、試
薬対応の放出光による各画像を画像間で一定した画質
で、しかもノイズの影響のない高画質画像として得るこ
とができるようにした例を第2の実施の形態として説明
する。
【0134】(第2の実施の形態)以下、本発明の、第
2の実施の形態に係るレーザ走査型顕微鏡について、図
面を参照して説明する。
【0135】図9は、本発明の第2の実施の形態に係る
レーザ走査型顕微鏡の全体的な構成例を示す図であり、
また、図10は第2の実施の形態に係るレーザ走査型顕
微鏡における検出系130および処理・制御系140の
構成例を示すブロック図である。基本的には図1および
図2で示した第1の実施の形態での構成例と同じである
ので、第1の実施の形態と同じ構成や信号については同
様の番号を付し、その説明は省略する。
【0136】本実施形態においては、入力が複数ある場
合、例えば、同一の試料に対して波長の異なる複数の励
起光(レーザ光)を同時に試料に照射して、同時に波長
域の異なる複数の画像を得ようとするような用途の場合
を想定しており、この場合、レーザ光源101としては
異なる複数種の光源を用いると共に、第1の実施形態に
おいて1系統としていた検出系130は130A,13
0B,〜130Fの複数系統とし、試料110における
現在のレーザ光走査位置からの光を共焦点レンズ11
1、共焦点絞り112、コリメートレンズ113を介し
て分光用のプリズム115で受けて分光させ、レンズ1
13を介して検出系130A,130B,〜130Fに
導く構成としてある。プリズム115で分光させること
により、試料からの放出光は波長対応に分けられるの
で、検出系130A,130B,〜130Fはその各分
光された光の光路位置対応にそれぞれ配置することで、
入射光の強度対応の輝度信号を得るものであり、これに
よって、波長域対応の輝度信号を得る撮像部を構成する
ようにしてある。
【0137】また、本実施の形態では、で構成された複
数系統用意された検出系(撮像部)130A,〜130
Fは各々光電子増倍管33、増幅器34、A/D変換器
35を有しているが、それぞれの系統においては図10
に示すように、Aの系統では添え字aを、Bの系統では
添え字bをと言った具合に、添え字を付しておく。図1
0の構成例は、A〜Fまでの6系統(第1チャネル(CH
1)から第6チャネル(CH6))としたものである。
【0138】A〜Fまでの6系統(CH1,〜CH6)の光
電子増倍管33a,〜33fにはそれぞれを区別して制
御できるようにするため、識別符号(ID)を付して管
理できるようにしてある。
【0139】検出系130はA〜Fまでの6系統分ある
ので、試料110からの光は上述したように分光して波
長域別に、対応する光電子増倍管33a,〜33fに入
射させるようにしている。すなわち、図1で説明したよ
うに、試料110からの光は、対物レンズ109、ダイ
クロイックミラー105、共焦点絞り112、コリメー
トレンズ113を介して検出系130に入射し、検出さ
れる仕組みであるが、コリメートレンズ113と検出系
130との間に、図9に示すように、例えば、プリズム
115(もちろん、プリズムに限るものではなく回折格
子などのような所望の分光手段で可)を設けて回折させ
ることで波長域別に分光させ、その各波長域別分光方向
に対応させて配置した各光電子増倍管33a,〜33f
で、それぞれの波長域の光を検出する構成としてある。
【0140】すなわち、本実施の形態に示す例では、CH
1〜CH6の各系統は、試料110から導かれた光のう
ち、それぞれ対応する特定波長(特定スペクトル成分)
の光を受けて輝度信号に変換する構成となる。
【0141】また、コンピュータ38Aには、光電子増
倍管33a,〜33fの印加電圧を制御する際、各光電
子増倍管33a,〜33fに対して個別の印加電圧を設
定するために、光電子増倍管33a,〜33fに付与さ
れている個別の識別情報と印加電圧値の設定情報を含む
設定信号Pを出力する機能を持たせてある。
【0142】また、図示しないが、光電子増倍管33
a,〜33fには、識別情報(ID)が付与されて識別
可能になっており、また、アドレスデコーダとメモリと
が内蔵されていて、アドレス対応にメモリには設定電圧
情報(印加電圧のデータ)が書き込まれている。そし
て、指定されたアドレスより読み出された設定電圧情報
対応に電圧値が自動設定されてその設定された電圧値で
動作することで、その電圧値対応の増幅率で光電子増倍
管が駆動するようになっている。
【0143】すなわち、この実施形態における光電子増
倍管33a,〜33fは、コンピュータ38Aから出力
される識別情報を含む設定情報の信号である設定信号P
から識別符号が自己と認識した時に設定信号Pで定まる
印加電圧のデータに基づき印加電圧を設定する機能を有
する。
【0144】また、増幅器34a,〜34fはそれぞれ
CH1〜CH6用の増幅器であってそれぞれアドレスデコー
ダとメモリとが内蔵された増幅器であり、アドレス対応
にメモリには増幅率情報が書き込まれている。
【0145】そして、指定されたアドレスより読み出さ
れた増幅率情報対応に増幅率が自動設定されてその設定
された増幅率で増幅動作するようになっている。
【0146】増幅器34a,〜34fにはそれぞれ予め
識別情報(ID)が設定されており、コンピュータ38
Aから識別情報と増幅率設定情報を含んだ設定信号Pと
を与えることで、識別情報の一致する増幅器の増幅度が
設定可能である。
【0147】すなわち、増幅器34a,〜34fはコン
ピュータ38Aから出力される信号Qから識別信号を認
識して増幅率を設定する機能を有する。
【0148】演算部36Aは第1の実施の形態で説明し
た演算部36を6系統分、すなわち、6チャネル分、内
蔵する構成であり、FPGAなどのプログラマブルゲー
トアレイを用いて構成されていて、6チャネル分のA/
D変換器からの各画素の輝度データを同タイミングで並
列に処理できるようになっている。
【0149】さらに、演算部36Aは各チャネルの輝度
データについて、個別に平均化数を設定できるようにな
っており、どのチャネルを平均化数いくつで処理するか
の情報はコンピュータ38Aから出力される信号Rによ
って決定される仕組みである。演算部36Aは、6チャ
ネル分のそれぞれの平均化済みデータを、信号Oとして
I/F部37Aに出力する機能を有する。すなわち、I
/F部37Aは、演算部36Aが平均化して出力した6
チャネル分のデータ信号Oをシリアル変換及びコンピュ
ータ38Aが扱える信号形式ならびに信号タイミングに
変換して、コンピュータ38Aに出力するものであり、
コンピュータ38Aは、その信号Oから画像を生成して
モニタ画面に画像として表示する機能を有する。
【0150】以上のような構成の第2の実施の形態につ
いて、動作を具体的に説明する。
【0151】まず、ユーザはコンピュータ38Aによ
り、CH1〜CH6の各チャネルの光電子増倍管33a,〜
33fに対して所望の同一印加電圧値を選択設定する操
作をする。また、ユーザは増幅器34a,〜34fに対
して所望の同一増幅率を選択設定する操作をする。さら
にまたユーザはコンピュータ38Aを操作して、各チャ
ネルに対して同じ平均化数を設定する。
【0152】これにより、コンピュータ38Aからは、
光電子増倍管33a,〜33fに対する同じ印加電圧値
の設定信号と各光電子増倍管33a,〜33fをそれぞ
れ指定する識別情報が設定信号Pとして出力され、ま
た、各チャネルの増幅器34a,〜34fに対して、そ
れぞれ同じ増幅率を設定する設定信号と各増幅器34
a,〜34fそれぞれを指定する識別情報とが信号Qと
して出力される。
【0153】従って、設定信号Pを受けた光電子増倍管
33a,〜33fはぞれぞれ同じ印加電圧値に設定さ
れ、また、設定信号Qを受けた増幅器34a,〜34f
は、それぞれ同じ増幅率に設定される。また、コンピュ
ータ38Aからの信号Rにより、演算部48は各チャネ
ルに対して同じ平均化数に設定される。
【0154】複数種の試薬により染色処理された試料1
10に対してレーザ光源101より発生させた複数種の
所望波長のレーザ光を対物レンズ109を介して照射
し、その際にガルバノミラー43によって試料110上
のレーザ光を走査させることにより、その時々の試料1
10上の照射位置から反射光または蛍光が発生する。こ
の発生する光は使用するレーザ光の波長や試薬の種類に
より波長が異なる。
【0155】この波長の異なる複数種の光は分光されて
波長対応の光電子増倍管33a,〜33fに入射され、
ここでそれぞれ入射光量対応に光電変換された後、対応
する増幅器34a,〜34fに入力されて増幅された
後、対応するA/D変換器35a,〜35fに入力され
てそれぞれデジタル変換され、演算部36Aでそれぞれ
チャネル別に平均化処理される。そして、平均化処理さ
れた各チャネル別のデータはI/F部37Aで信号処理
されてコンピュータ38Aに与えられ、コンピュータ3
8Aはこのデータを用いて各チャネル別の画像を生成す
る。そして、コンピュータ38Aにおけるモニタ画面上
に試料画像として表示する。
【0156】このように、異なる複数種の試薬(蛍光試
薬)により染色した試料を観察する場合には、波長の異
なる複数種のレーザ光を同時に、照射させ、且つ、X−
Y走査して試料の観察領域の各画素位置からの光を波長
域別の光電子増倍管で検出して波長域別の画素データを
同時に収集していく方式であるが、試料の観察領域全域
に対するレーザ光走査を終える毎に、或いは、画素位置
毎に、波長の異なる複数の励起光(レーザ光)を切り換
えて、試料110を走査する方式も考えられる。
【0157】このようにして、試料110からはその時
々のレーザ光走査位置上における対応した試薬からの反
射光(あるいは蛍光)が発生し、それぞれの波長域に対
応した光電子増倍管33a,〜33fによって光電変換
される。
【0158】しかし、蛍光試薬によって反射光(蛍光)
の強度に違いが有り、各波長毎に同じレーザ強度、同じ
増幅器の増幅率、同じ平均化数を用いた場合ではコンピ
ュータ38Aのモニタ画面上に表示される画像の明るさ
にチャネル間でアンバランスが生じることがある。つま
り、波長域の異なる画像間での明るさに差が生じること
がある。
【0159】このような場合、ユーザはコンピュータ3
8Aを操作して、検出系130の持つ複数チャネルのう
ち、明るさの足りないチャネルの光電子増倍管と増幅器
の増幅度を大きくするように設定を変更する。
【0160】今、第1チャネル〜第6チャネル(CH1〜
CH6)のうち、第1チャネル目(CH1)の系統の明るさ
が不十分であるとするならば、ユーザは、コンピュータ
38Aを走査して第1チャネル目(CH1)である光電子
増倍管33aの印加電圧や増幅器34aの増幅率を増大
させるように設定する。
【0161】これにより、コンピュータ38Aからは第
1チャネル目(CH1)である光電子増倍管33aの印加
電圧や増幅器34aの増幅率を増大させるように設定信
号P,Qが出力され、これを受けた第1チャネル目(CH
1)では光電子増倍管33aがその印加電圧がその信号
P対応に増大され、増幅器34aではその信号Q対応に
増幅率が増大される。
【0162】しかし、このままの状態では増幅度だけが
大きくなるので、光電子増倍管33aや増幅器34aか
ら発生するランダムノイズも大きくなり、その影響で画
像が不鮮明になってしまう。
【0163】そこで、ユーザはさらにコンピュータ38
Aを操作してそのチャネルの平均化数を増加させるよう
に設定し、ランダムノイズの影響を減少させるようにす
る。
【0164】これにより、処理・制御系140における
演算部36Aは、検出系130における第1チャネル
(CH1)用の増幅器34aの増幅出力をA/D変換して
出力するA/D変換器35aからのデジタル化された輝
度情報を、各画素に対して指示された回数分、サンプリ
ングして平均化処理して出力する。この平均化処理によ
り、ランダムノイズは平均化回数対応に抑制されること
になる。
【0165】そして、平均化処理された各チャネル別の
データはI/F部37Aで信号処理されてコンピュータ
38Aに与えられ、コンピュータ38Aはこのデータを
用いて当該第1チャネル(CH1)の画像を生成する。そ
して、コンピュータ38Aにおけるモニタ画面上に試料
の画像として表示する。
【0166】この作業を繰り返すことによって、コンピ
ュータ38Aのモニタ画面上に試料の明るく最適な画像
を表示させることができる。
【0167】以上、第2の実施形態に示したものは、レ
ーザ光源からのレーザ光を観察対象の試料(標本)に集
束させて照射させると共に試料に対して前記レーザ光を
走査させ、試料から得られた光を分光手段により分光さ
せて検出系で検出することにより、波長別のデータを得
るようにしたレーザ走査型顕微鏡において、試料から出
射される光を検出して受光量に応じた信号を発生する検
出系の光電変換手段(光電変換素子)を複数系統とする
と共に、各系統別に増幅率可変とし、また、これら検出
系の各系統から出力される検出出力をそれぞれサンプリ
ングしてそれぞれ系統別に平均化処理して出力する演算
手段を設けると共に、この演算手段の各系統別出力を画
素データとして画像を生成する手段とを設け、前記増幅
度と前記サンプリング回数を所望に設定可能にしたもの
であり、生成画像の明るさが不足する場合には前記増幅
度を高く設定することで信号レベルをアップして明るさ
を確保するようにし、かつ、前記サンプリング回数を高
く設定することにより、増幅度アップにより生じるラン
ダムノイズの影響をサンプリング回数の増大と平均化処
理により、抑制するようにしたものである。
【0168】このような構成とすれば、複数系統の光電
変換手段に対してチャネル毎に試料からの反射光や蛍光
の強度が異なっていた場合に各チャネル毎(各系統毎)
に光電変換手段(例えば、光電子倍増管)や増幅器の増
幅率を変更しても、各チャネル個別に平均化数及びA/
D変換するサンプリング速度を変更できるので、各チャ
ネル間の画質を一定に調整することが可能となり、明る
い画質で、しかも、描画速度を落とすことなく画像生成
して観察可能となる。
【0169】また、画像を明るくするための手法はもっ
ぱら増幅率を増大させることでにより得る方式であるか
ら、レーザ光の強度上げて試料に照射する必要がなく、
従って、強力なレーザ光照射による試料の腿色や劣化、
変質をもたらす心配も無いと言う効果もある。
【0170】また、平均化処理はデジタル演算処理によ
り行う方式であり、アナログ処理系を用いていないた
め、アナログ処理系の抱える回路の温度依存性の影響と
云ったものは回避できるだけでなく、アナログ処理系の
抱える周波数特性も犠牲にすることが無いと言う効果も
ある。
【0171】なお、本発明は上述した実施形態に示す例
に限定されるものではなく、種々変形して実施可能であ
る。例えば、上記実施の形態では、共焦点型のレーザ走
査型顕微鏡について説明したが、多光子励起法のレーザ
走査型顕微鏡にも本発明の考え方は適用可能であること
は云うまでもない。
【0172】また、本発明において、上記実施形態には
種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構
成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽
出され得るものである。例えば、実施形態に示される全
構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が
解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1
つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の
少なくとも1つが得られる場合には、当該実施形態での
構成要件が一部削除された構成についても発明として成
立し得るものである。
【0173】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、明るく良質の画像を観察することができるようにな
るレーザ走査型顕微鏡を提供できる。また、本発明によ
れば、レーザ光の強度を上げて試料に照射する必要がな
く、従って、試料の腿色や劣化、変質をもたらすことも
無いレーザ走査型顕微鏡を提供できる。
【0174】また、本発明によれば、波長の異なる複数
の励起光(レーザ光)によって試料上を走査した時に、
複数の光電変換手段に対してチャネル毎に試料からの反
射光や蛍光の強度が異なっていた場合に各チャネル毎に
光電子倍増管や増幅器の増幅率を変更しても、各チャネ
ル間の画質を一定にでき、明るく、描画速度を落とすこ
となく明るい良好な画像を描画できるようになるレーザ
走査型顕微鏡を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるレーザ走査型
顕微鏡の構成例を説明するための図である。
【図2】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の実施の形態におけるレーザ走査型顕微鏡の持つ検
出系(撮影系)と処理・制御系部分の構成例を説明する
ための図である。
【図3】アドレス発生部40の動作と波形メモリ41の
読み出しによる波形データの関係を示すタイムチャート
である。
【図4】D/A変換器42にて変換されて得られる駆動
信号Jの波形例を示す図である。
【図5】D/A変換器35の動作例を説明するためのタ
イムチャートである。
【図6】クロック制御部39の出力クロック例をせつめ
いするためのタイムチャートである。
【図7】演算部36の内部構成例を示すブロック図であ
る。
【図8】演算部36の動作例を説明するためのタイムチ
ャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態におけるレーザ走査型
顕微鏡の構成例を説明するための図である。
【図10】本発明の第2の実施形態におけるレーザ走査
型顕微鏡の持つ検出系(撮影系)と処理・制御系部分の
構成例を説明するための図である。
【図11】従来技術を説明するための図である。
【図12】従来技術を説明するための図である。
【図13】従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
33,33a,33b,33f…光電子増倍管(光電変
換素子)、34,34a,34b,34f…増幅器、3
5,35a,35b,35f…A/D変換器、36,3
6A…演算部、37,37A…I/F(インタフェー
ス)、38,38A…コンピュータ(パソコン)、39
…クロック制御部、 40…アドレス発生部、41…波
形メモリ、 42…D/A変換器、43…ガルバノ
ミラー、 45…平均化手段、46,47…データ保持
器、101…レーザ光源、 102…レーザ光束、10
3…ビームエキスパンダ、104…レーザラインフィル
タ、105…ダイクロイックミラー、106…X−Y走
査光学系、107…瞳投影レンズ、 108…結像レン
ズ、109…対物レンズ、 110…試料、111…
共焦点レンズ、 112…共焦点絞り、115…プリズ
ム、 116…集光レンズ、130,13A,〜1
30F…検出系、140…処理・制御系。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光を観察対象の試料に集束させて照
    射させると共に前記レーザ光は試料に対して走査させ、
    試料から得られた光を光電変換手段により検出すること
    により前記走査の各位置毎の光検出出力を画素データと
    して得て前記試料の画像を得るようにしたレーザ走査型
    顕微鏡において、 サンプリング周期変更可能であって、前記走査の各位置
    毎に前記光電変換手段の光検出出力を、設定サンプリン
    グ周期対応にサンプリングする手段と、 このサンプリングされて得られた前記走査位置における
    光検出出力を平均化してその位置での画素データとする
    演算手段と、 所望の平均化数を設定するとその設定した数対応に前記
    サンプリング周期を変更する変更手段と、を具備するこ
    とを特長とするレーザ走査型顕微鏡。
  2. 【請求項2】レーザ光を観察対象の試料に集束させて照
    射させると共に前記レーザ光は試料に対して走査させ、
    試料から得られた光を光電変換手段により検出すること
    により前記走査の各位置毎の光検出出力を画素データと
    して得て前記試料の画像を得るようにしたレーザ走査型
    顕微鏡において、 所望の増幅率および平均化数を設定する手段と、 前記光電変換手段の光検出出力を前記設定増幅率対応に
    増幅して出力する手段と、 この増幅された光検出出力をサンプリングするものであ
    って、前記走査の各位置毎に前記光検出出力を前記設定
    平均化数対応のサンプリング周期でサンプリングする手
    段と、 このサンプリングされて得られた前記走査位置における
    光検出出力を平均化してその位置での画素データとする
    演算手段と、を具備することを特長とするレーザ走査型
    顕微鏡。
  3. 【請求項3】レーザ光を観察対象の試料に集束させて照
    射させると共に前記レーザ光は試料に対して走査させ、
    試料から得られた光を分光手段により分光させて光電変
    換手段により受光量に応じた光検出出力信号に変換させ
    ることにより、波長別のデータを得るようにしたレーザ
    走査型顕微鏡において、 前記光電変換手段は複数設けて複数系統構成とすると共
    に、また、 前記各系統別に所望の増幅率および平均化数を設定する
    手段と、 前記各系統別の光電変換手段の光検出出力信号を前記設
    定増幅率対応に増幅して出力する手段と、 この増幅された各系統別の光検出出力信号をそれぞれサ
    ンプリングするものであって、前記走査の各位置毎に前
    記光検出出力信号を前記設定平均化数対応のサンプリン
    グ周期でサンプリングする手段と、 このサンプリングされて得られた前記走査位置における
    前記各系統別光検出出力信号をそれぞれ系統別に平均化
    してその位置での画素データとする演算手段と、を具備
    することを特長とするレーザ走査型顕微鏡。
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