JP4156856B2 - レーザ走査型顕微鏡システム、システム制御方法およびシステム制御をコンピュータに実行させる制御プログラム - Google Patents

レーザ走査型顕微鏡システム、システム制御方法およびシステム制御をコンピュータに実行させる制御プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザー走査型顕微鏡システム、システム制御方法およびシステム制御をコンピュータに実行させる制御プログラムに関し、詳しくは、複数の蛍光色素や蛍光蛋白で標識された標本を複数の励起波長を用いて励起し、各励起波長に対応して発生する複数の蛍光を検出するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、異なる蛍光色素により多重染色された標本を複数の励起波長で励起し、これら励起波長に対応して発生する複数の蛍光を同時に検出するものとして、レーザー走査型顕微鏡が用いられている。
【0003】
このようなレーザー走査型顕微鏡は、複数の光検出器が用意されていて、これら検出器を多重染色された標本を励起する複数の励起波長(チャンネル)ごとに使い分け、1検出器=1チャンネル、つまり検出器とチャンネルとを1対1で対応させることで、複数チャンネルの画像データを取得できるようにしている。
【0004】
例えば、特開2000−35400号公報では、4個の光検出器を具備しており、これら光検出器により4チャンネルの画像データを取得可能にしたシステム構成が開示されている。
【0005】
一方、最近になって、低コスト化を狙った励起波長ごとのチャンネル数に対して光検出器の数を少なく構成したレーザー走査型顕微鏡や標本の詳細な分光特性を検出することを目的としたようなレーザー走査型顕微鏡では、検出器の個数以上の複数の波長検出を行うために、一つの検出器を複数の波長検出用として使用することで対応するようなものが用いられるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このように構成したレーザー走査型顕微鏡では、検出する波長毎に、検出器の前に配置された分光フィルタ(ダイクロイックミラー)やバリアフィルタなどを適切な設定になるように切り換える必要があり、また、検出する対象毎に得られる蛍光強度が異なるため、検出器の感度調整も、それぞれの蛍光強度に合った設定とする必要がある。
【0007】
このため、従来では、まず、多重染色標本のうち一部の波長検出に着目し、その検出のためのフィルタの設定と検出器の感度調整を行って、画像を取得し、次に、多重染色標本の残りの波長検出のためのフィルタ設定と検出器の感度調整を行って画像を取得し、最後に、このようにして取得した2つの画像を後処理により結合するといった一連の動作が実行される。
【0008】
さらに、このような一連の動作の実行に対して、各フィルタの切換えや検出器の感度の調整操作をプログラム上から実行できるようにするためのマクロプログラミングも提供されている。そして、このようなマクロプログラミングを使うことによって、ユーザーは自分の実験などに合わせて、予め、マクロコマンドを使ってプログラミングし、それを実行させることで、目的とする多重染色標本の観察などの複数波長の観察を行うようにしている。
【0009】
しかし、このようにして別々に画像を取得し、その後、これら複数の画像を結合するには、手数がかかるとともに、非常に煩雑な作業を要する。また、それらの一連の操作を、マクロプログラミングで実行させる方法によっても、調整を実施したい機能に対応するマクロコマンドの選定や、各コマンドの記述方法、さらにはプログラミングに対する知識などを必要とするため、観察に要する一連の操作を、プログラミングによって準備することも容易なことでない。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、複数波長の観察を簡単に行うことができるレーザー走査型顕微鏡システム、システム制御方法およびシステム制御をコンピュータに実行させる制御プログラムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、標本に対してレーザ光を走査して標本から得られる観察光を光検出器で検出し、この光検出器からの出力信号に基づいて2次元画像を形成するレーザ走査型顕微鏡において、前記標本へ照射するレーザ光の波長及び前記光検出器で検出する観察光の波長を含み、前記レーザ光の波長と前記光検出器で検出する観察光の波長の少なくとも一方が異なっている走査条件を、同一の光検出器に対して互いに異なる複数の走査条件として入力するための入力画面を表示する手段と、この入力画面を用いて入力された前記複数の走査条件を一つずつ順次設定してそのたびに走査を行なう制御手段と、個々の走査条件において得られた前記同一の光検出器からのデータを各走査条件に対応する互いに独立した複数の画像として形成する画像形成手段とを有することを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記走査条件は、前記光検出器における検出動作の設定条件を含むことを特徴としている。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記検出動作の設定条件は、前記光検出器の感度の設定であることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記入力画面は、前記走査条件として照射するレーザ光の波長及び検出する観察光の波長を決定する光学素子の切換状態を入力可能であることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記光検出器を複数個有することを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記入力画面から入力される走査条件は、前記光検出器の数以上設定可能としたことを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、蛍光試薬名に対応して前記走査条件を記憶した記憶手段をさらに備え、前記入力画面において使用する蛍光試薬を入力すると、前記制御手段は、入力された蛍光試薬に対応する走査条件を前記記憶手段から読み出して設定することを特徴としている。
【0015】
請求項記載の発明は、標本に対してレーザ光を走査して標本から得られる観察光を光検出器で検出し、この光検出器からの出力信号に基づいて2次元画像を形成するレーザ走査型顕微鏡システムの制御方法であって、前記標本へ照射するレーザ光の波長及び前記光検出器で検出する観察光の波長を含み、前記レーザ光の波長と前記光検出器で検出する観察光の波長の少なくとも一方が異なっている走査条件を、同一の光検出器に対して互いに異なる複数の走査条件として入力するための入力画面を表示するとともに、この入力画面を用いて入力された前記複数の走査条件を一つずつ順次設定してそのたびに走査を行い、個々の走査条件において得られた前記同一の光検出器からのデータを各走査条件に対応する互いに独立した複数の画像として形成することを特徴としている。
【0016】
請求項記載の発明は、標本に対してレーザ光を走査して標本から得られる観察光を光検出器で検出し、この光検出器からの出力信号に基づいて2次元画像を形成するレーザ走査型顕微鏡システムの制御をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、前記標本へ照射するレーザ光の波長及び前記光検出器で検出する観察光の波長を含み、前記レーザ光の波長と前記光検出器で検出する観察光の波長の少なくとも一方が異なっている走査条件を、同一の光検出器に対して互いに異なる複数の走査条件として入力するための入力画面を表示させるとともに、この入力画面を用いて入力された前記複数の走査条件を一つずつ順次設定してそのたびに走査を行わせ、個々の走査条件において得られた前記同一の光検出器からのデータを各走査条件に対応する互いに独立した複数の画像として形成することを特徴としている。
【0017】
本発明によれば、画像取得のための走査に必要な条件を予め用意されている入力画面上で設定することにより、実際の光検出器の数から制限されない複数の画像取得のための条件を設定することができ、簡単に、短い準備時間で、目的とする多重染色標本の観察を行うことができる。
【0018】
また、本発明によれば、複数の光検出器に対しても、複数の設定条件に基づいた走査を実行させ、それぞれの走査によって得られた別々のチャンネルデータを1つの画像として取得することができる。
【0019】
さらに、本発明によれば、波長検出毎に独立した調整の設定が可能となるとともに、あたかも、検出する各波長毎に検出器が用意されているかのように見せることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
【0021】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るレーザー走査型顕微鏡のシステム構成を示すものである。
【0022】
この場合、本第1の実施の形態に係るレーザー走査型顕微鏡システムは、レーザー走査型顕微鏡本体100とコンピュータシステム200により構成されている。
【0023】
レーザー走査型顕微鏡本体100は、コントロールユニット101を有しており、このコントロールユニット101は、コンピュータシステム200からの走査指示の指令が入力されると、走査制御信号を走査ユニット102に出力する。また、コントロールユニット101には、レーザ光源103、104、105に接続されており、これらレーザ光源103、104、105から走査に使用するレーザーを選択する。この場合、レーザ光源103には、Arレーザ、レーザ光源104には、HeNe−Greenレーザおよびレーザ光源105には、HeNe−Redレーザがそれぞれ用いられている。
【0024】
コントロールユニット101によって選択されレーザ光源103、104、105から出射されたレーザ光は、合成用ダイクロイックミラー106、107、ミラー108によって集光され、ミラー109を介して走査ユニット102に入力される。
【0025】
走査ユニット102は、図示しないX走査ガルバノミラーとY走査ガルバノミラーを有するもので、コントロールユニット101からの走査制御信号に基づいて、これらX走査ガルバノミラーとY走査ガルバノミラーを駆動し、ミラー109を介して入力されるレーザ光を対物レンズ110を通してステージ111上に載置された標本S上にスポット光としてXY走査する。
【0026】
標本S上をXY走査されるスポット光によって、標本Sから発生した蛍光もしく反射光は、入射した光路を逆に戻る。このうち、蛍光成分は、分光フィルタ112により反射され、分光フィルタ113に入力される。
【0027】
分光フィルタ113は、蛍光成分について長波長と短波長とに波長選択するもので、それぞれの波長の蛍光は、バリアフィルタ115に入力されるとともに、ミラー114を介してバリアフィルタ116に入力され、これらバリアフィルタ115、116で、さらに波長選択されて、2つの光検出器117、118に入力される。
【0028】
そして、光検出器117、118で電気信号に変換され、コントロールユニット101に入力される。
【0029】
ここで、分光フィルタ113、バリアフィルタ115、116は、各種特性のものが、例えば、回転ターレットに搭載されていて、コントロールユニット101からの指示により、ターレットが回転することで、光路上で選択的に切換えられるようになっている。
【0030】
コントロールユニット101は、光検出器117、118からの電気信号を標本Sの画像情報(画像データ)として、接続インターフェース119を介してコンピュータシステム200に転送する。
【0031】
コンピュータシステム200は、CPU201、記憶媒体202、モニタ203、キーボード204およびマウス205を有するもので、モニタ203上に、蛍光試薬による画像を取得するための走査条件の入力を行うためのGUI(Graphical User Interface)画面を表示する機能を有するとともに、コントロールユニット101を介して入力される光検出器117、118からデータを各走査条件に対応する複数の画像として形成する画像形成機能を有し、さらに、これらの画像情報を記憶媒体202に転送するとともに、モニタ203に画像表示するようになっている。
【0032】
この場合、記憶媒体202は、画像情報を記憶するメモリ部の他に、走査ユニット102での走査に必要な条件を記憶するメモリ部を有している。
【0033】
次に、このように構成されたレーザー走査型顕微鏡システムについて、3重染色(蛍光色素:FITC、PI、Cy5)された標本Sの画像を取得する場合を例にとって説明する。
【0034】
観察者は、まず、コンピュータシステム200より、FITCとPIの蛍光試薬による画像を取得するための走査条件の入力を行う。具体的には、コンピュータシステム200のモニタ203上の図2に示すようなGUI画面を用いて、走査条件を入力する。
【0035】
この場合、最初に設定するグループ番号を1番(グループNo1)として、照射するレーザ光の波長および検出する観察光の波長を決定する光学素子として実際に使用する各種フィルタの種類をそれぞれの設定部位に入力する。ここでは、分光フィルタ112にDM488/543/633、分光フィルタ113にSDM560、バリアフィルタ115、116にBA505−525、BA560をそれぞれ入力している。
【0036】
同様にして図2に示すGUI画面を用いて、FITCとPIを励起するのに実際に用いられるレーザ光源の種類を、それぞれの設定部位に入力する。ここでは、レーザ光源103にArレーザ、レーザ光源104にHeNe−Greenレーザを入力している。
【0037】
この場合、光検出器117により、FITCをチャンネルCH1として検出し、光検出器118により、PIをチャンネルCH2として検出するようになっている。
【0038】
次に、図3に示すGUI画面を用いて、光検出器117、118における検出動作のための設定条件として、これら光検出器117、118の感度設定を行う。ここでは、光検出器117については、図中Aに示すように、チャンネルCH1に対応するFITCを入力するとともに、感度設定値としてハイボルト(PMT)、ゲイン(Gain)、オフセット(offset)のそれぞれの数値を入力する。同様にして、光検出器118についても、図中Bに示すように、チャンネルCH2に対応するPIを入力するとともに、感度設定値としてハイボルト(PMT)、ゲイン(Gain)、オフセット(offset)のそれぞれの数値を入力する。
【0039】
これらの入力情報は、グループNo1の走査条件として、コンピュータシステム200の記憶媒体202に記憶される。
【0040】
次に、Cy5の蛍光試薬による画像を取得するための走査条件の入力を行う。この場合も、コンピュータシステム200のモニタ203上の図4に示すようなGUI画面を用いて、グループ番号を2番(グルーブNo2)として、照射するレーザ光の波長および検出する観察光の波長を決定する光学素子として実際に使用する各種フィルタの種類をそれぞれの設定部位に入力する。ここでは、分光フィルタ112にDM488/543/633、分光フィルタ113にGlass、バリアフィルタ116にBA660をそれぞれ入力している。
【0041】
同様にして図4に示すGUI画面を用いて、Cy5を励起するために用いられるレーザ光源の種類を設定部位に入力する。ここでは、レーザ光源105にHeNe−Redレーザを入力している。
【0042】
また、この場合、光検出器118により、Cy5をチャンネルCH3として検出するようになっている。
【0043】
次に、図3に示すGUI画面を用いて、光検出器118における検出動作のための設定条件として、これら光検出器118の感度設定を行う。ここでは、光検出器118について、図中Cに示すようにチャンネルCH3に対応するCy5を入力するとともに、感度設定値としてハイボルト(PMT)、ゲイン(Gain)、オフセット(offset)のそれぞれの数値を入力する。
【0044】
これらの入力情報も、グループNo2の走査条件として、コンピュータシステム200の記憶媒体202に記憶される。
【0045】
次に、グループごとの走査条件の入力が終了した状態から、観察者が、走査開始を指示すると、コンピュータシステム200は、記憶媒体202に記憶されているグルーブNo1の走査条件を読み出し、コントロールユニット101に対し、分光フィルタ112、分光フィルタ113、バリアフィルタ115、116の情報、レーザ光源103、104の種類とともに、光検出器117および118の感度設定値をセットする。
【0046】
そして、これら情報のセットが完了したところで、コンピュータシステム200は、コントロールユニット101に走査開始指示を送る。
【0047】
この状態で、レーザ光源103、104から出射されたレーザ光は、合成用ダイクロイックミラー106、107により合成され、ミラー109を介して走査ユニット102に入力され、コントロールユニット101からの走査制御信号に基づいて、対物レンズ110を通してステージ111上の標本Sにスポット光としてXY走査される。また、標本S上をXY走査されるスポット光によって、標本Sから発生した蛍光は、入射した光路を逆に戻り、蛍光成分は、分光フィルタ112により反射され、分光フィルタ113に入力され、バリアフィルタ115、116で、波長選択されて、光検出器117、118に入力され、これら光検出器117、118で電気信号に変換され、コントロールユニット101に送られる。コントロールユニット101は、光検出器117からの電気信号をチャンネルCH1の画像情報に変換し、また、光検出器118からの電気信号をチャンネルCH2の画像情報に変換し、接続インターフェース119を介してコンピュータシステム200に転送する。コンピュータシステム200では、画像形成機能により走査条件に対応する複数画像として生成し、記憶媒体202に記憶する。
【0048】
次に、コンピュータシステム200は、記憶媒体202に記憶されているグルーブNo2の走査条件を読み出し、コントロールユニット101に対し、分光フィルタ112、分光フィルタ113、バリアフィルタ116の情報、レーザ光源105の情報とともに、光検出器118の感度設定値をセットする。
【0049】
そして、これら情報のセットが完了したところで、コンピュータシステム200は、コントロールユニット101に走査開始指示を送り、上述したと同様な動作により光検出器118からの電気信号をチャンネルCH3の画像情報として、接続インターフェース119を介して取り込み、画像形成機能により走査条件に対応する画像として生成し、記憶媒体202に記憶する。この場合、記憶媒体202は、グルーブNo1の走査条件により取得した画像情報と異なる領域に記憶する。
【0050】
このようにして各チャンネルごとの複数の画像(ここでは、チャンネルCH1:FITC、チャンネルCH2:PI、チャンネルCH3:Cy5)は、一度の走査で取得した画像のような1つの画像データとして取得される。
【0051】
なお、標本Sに対して動態観察を行うような場合、ステージ111のZ方向の位置をずらしながら、各Z位置での画像を取得する必要があるが、このような場合は、上述したグループNo1とグループNo2とでの画像取得を、各Z位置に対して繰り返して行えばよいことになる。
【0052】
また、標本Sに対して時間経過観察を行うような場合にも同様で、所定時間経過毎に、グループNo1とグルーブNo2とでの画像取得を繰り返して行えばよい。
【0053】
従って、このようにすれば、蛍光試薬による画像取得のための走査に必要な条件として、波長検出に必要となるレーザ光源103、104、105の選択、分光フィルタ112、113、バリアフィルタ115、116の各種フィルタの組み合わせ、および光検出器117、118の検出感度の設定を、予め用意されているGUI画面上で入力することにより、実際の光検出器117、118の数からは制限されない複数チャンネルの画像取得のための条件を設定することができるので、実験者は、最終的に求める画像取得までの煩雑な操作や、複雑なマクロコマンドの使用およびプログラミングの実行などを一切することなく、単に各波長検出のための条件を設定しておくだけで、簡単に、短い準備時間で、光検出器の数を超える目的とする多重染色標本の観察などの複数波長観察を行うことができる。
【0054】
また、各走査に必要な設定をGUI画面上で容易に確認することができるので、設定ミスなどを未然に防止することができる。
【0055】
さらに、最小限の光検出器のみで構成されたシステムで、多重染色標本に対する複数波長の画像観察が可能となるので、より低価格なシステムを実現することができる。
【0056】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0057】
この場合、第2の実施の形態に係るレーザー走査型顕微鏡のシステム構成は、上述した図1と同様なので、同図を援用するものとする。
【0058】
ところで、第1の実施の形態では、観察者が、まず3重染色標本の中の各波長検出をグループ分けするとともに、観察に使用する蛍光試薬に応じて、励起するために実際に用いられるレーザ光源および検出する観察光の波長を決定する光学素子として実際に使用する各種フィルタの各グループごとの設定を個別に手作業で実行するようにしている。例えば、FITCとPIを観察する場合は、グループNo1として、分光フィルタ112にDM488/543/633、分光フィルタ113にSDM560、バリアフィルタ115、116にBA505−525、BA560を使用して、チャンネルCH1でFITCの画像情報、チャンネルCH2でPIの画像情報を取得し、また、Cy5を観察する場合は、グループNo2として、分光フィルタ112にDM488/543/633、分光フィルタ113にGlass、バリアフィルタ116にBA660を使用してチャンネルCH3でCy5の画像情報を取得するようにしている。
【0059】
そこで、第2の実施の形態では、これらの蛍光試薬に対する各グループごとのレーザ光源と各種フィルタの組み合わせを、テーブルデータやデータベースファイルとしてコンピュータシステム200の記憶媒体202に記憶しておくものとする。
【0060】
これにより、観察者が、FITC、PI、Cy5といった観察対象となる試薬名を選択すると、コンピュータシステム200は、記憶媒体202の記憶内容に基づいて、FITCとPIの観察をグループNo1として、それらに対して記憶しているフィルタセットを自動的に設定するとともに、残りのCy5の観察についてもグループNo2として、それらに対して記憶しているフィルタセットを自動的に設定する。
【0061】
この状態から、各グループに対して光検出器117、118の感度設定を行った後、走査開始を指示すれば、第1の実施の形態で述べたと同様にして、チャンネルCH1でFITCの画像情報、チャンネルCH2でPIの画像情報、チャンネルCH3でCy5の画像情報をそれぞれ取得することができる。
【0062】
従って、このようにすれば、観察者は、単に、観察する試薬名を設定し、各々の光検出器の感度設定を行うことのみで、それぞれの試薬の画像情報を取得できるので、さらに簡単に、短い準備時間で、目的とする多重染色標本の観察を行うことができる。
【0063】
なお、上述した実施の形態では、光検出器を2個使用した場合を述べたが、光検出器の数は、2個に限定されるものではなく、少なくとも1個以上であればよい。
【0064】
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
【0065】
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0066】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、目的とする多重染色標本の観察などの複数波長観察を簡単に行うことができるレーザー走査型顕微鏡システム、システム制御方法およびシステム制御をコンピュータに実行させる制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るレーザー走査型顕微鏡のシステム構成を示す図。
【図2】第1の実施の形態に用いられるGUI画面の表示例を示す図。
【図3】第1の実施の形態に用いられるGUI画面の表示例を示す図。
【図4】第1の実施の形態に用いられるGUI画面の表示例を示す図。
【符号の説明】
100…レーザー走査型顕微鏡本体
101…コントロールユニット
102…走査ユニット
103、104、105…レーザ光源
106.107…合成用ダイクロイックミラー
108、109…ミラー
110…対物レンズ
111…ステージ
112、113…分光フィルタ
114…ミラー
115、16…バリアフィルタ
117、118…光検出器
119…接続インターフェース
200…コンピュータシステム
201…CPU
202…記憶媒体
203…モニタ
204…キーボード
205…マウス

Claims (9)

  1. 標本に対してレーザ光を走査して標本から得られる観察光を光検出器で検出し、この光検出器からの出力信号に基づいて2次元画像を形成するレーザ走査型顕微鏡において、
    前記標本へ照射するレーザ光の波長及び前記光検出器で検出する観察光の波長を含み、前記レーザ光の波長と前記光検出器で検出する観察光の波長の少なくとも一方が異なっている走査条件を、同一の光検出器に対して互いに異なる複数の走査条件として入力するための入力画面を表示する手段と、
    この入力画面を用いて入力された前記複数の走査条件を一つずつ順次設定してそのたびに走査を行なう制御手段と、
    個々の走査条件において得られた前記同一の光検出器からのデータを各走査条件に対応する互いに独立した複数の画像として形成する画像形成手段と、
    を有することを特徴とするレーザ走査型顕微鏡システム。
  2. 前記走査条件は、前記光検出器における検出動作の設定条件を含むことを特徴とする請求項1記載のレーザ走査型顕微鏡システム。
  3. 記検出動作の設定条件は、前記光検出器の感度の設定であることを特徴とする請求項記載のレーザ走査型顕微鏡システム。
  4. 前記入力画面は、前記走査条件として照射するレーザ光の波長及び検出する観察光の波長を決定する光学素子の切換状態を入力可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡システム。
  5. 前記光検出器を複数個有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡システム。
  6. 前記入力画面から入力される走査条件は、前記光検出器の数以上設定可能としたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡システム。
  7. 蛍光試薬名に対応して前記走査条件を記憶した記憶手段をさらに備え、前記入力画面において使用する蛍光試薬を入力すると、前記制御手段は、入力された蛍光試薬に対応する走査条件を前記記憶手段から読み出して設定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡システム。
  8. 標本に対してレーザ光を走査して標本から得られる観察光を光検出器で検出し、この光検出器からの出力信号に基づいて2次元画像を形成するレーザ走査型顕微鏡システムの制御方法であって、
    前記標本へ照射するレーザ光の波長及び前記光検出器で検出する観察光の波長を含み、前記レーザ光の波長と前記光検出器で検出する観察光の波長の少なくとも一方が異なっている走査条件を、同一の光検出器に対して互いに異なる複数の走査条件として入力するための入力画面を表示するとともに、この入力画面を用いて入力された前記複数の走査条件を一つずつ順次設定してそのたびに走査を行い、個々の走査条件において得られた前記同一の光検出器からのデータを各走査条件に対応する互いに独立した複数の画像として形成することを特徴とするレーザ走査型顕微鏡システム制御方法。
  9. 標本に対してレーザ光を走査して標本から得られる観察光を光検出器で検出し、この光検出器からの出力信号に基づいて2次元画像を形成するレーザ走査型顕微鏡システムの制御をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、
    前記標本へ照射するレーザ光の波長及び前記光検出器で検出する観察光の波長を含み、前記レーザ光の波長と前記光検出器で検出する観察光の波長の少なくとも一方が異なっている走査条件を、同一の光検出器に対して互いに異なる複数の走査条件として入力するための入力画面を表示させるとともに、この入力画面を用いて入力された前記複数の走査条件を一つずつ順次設定してそのたびに走査を行わせ、個々の走査条件において得られた前記同一の光検出器からのデータを各走査条件に対応する互いに独立した複数の画像として形成することを特徴とするレーザ走査型顕微鏡システムの制御をコンピュータに実行させる制御プログラム。
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