JP4633386B2 - 走査型レーザ顕微鏡及びそれを用いたデータ取得方法 - Google Patents

走査型レーザ顕微鏡及びそれを用いたデータ取得方法 Download PDF

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Description

本発明は、光源からの光を走査して試料に照射し、試料で発生する検出光をスペクトル分散してそのスペクトル分散された光を検出する走査型レーザ顕微鏡及びそれを用いたデータ取得方法に関するものである。
顕微鏡の分野では、有機化合物である蛍光試薬やGFPに代表される蛍光タンパ質のラインナップの増加などに伴ない、さまざまな蛍光を同時に検出することが望まれている。
そこで、従来、特許文献1に開示されるように光分散手段と多チャンネル検出器を利用したものが提案されている。この特許文献1のものは、スペクトル分散手段として、回折格子が用いられ、試料から発せられた光を回折格子によりスペクトル分散し、そのスペクトル分散された検出光を多チャンネル検出器としてラインセンサに入射させ、1度のスキャンで多くの波長範囲の蛍光の分光データを取得できるようにしている。
特開2003−185582号公報
ところが、多チャンネル検出器としてラインセンサを用いたものは、例えば、蛍光検出で必用とされる波長域を400〜800nmとし、ラインセンサとして40分割のものを使用すれば、1つの受光ピクセルで約10nmの範囲で蛍光を検出できることになるが、ラインセンサの分割数が多くなると、各受光ピクセルでの検出感度の低下を招き易くなり実用的でなくなる。このため、実用レベルで考えると波長分解能は高いといえない。つまり、ラインセンサを用いたものは、スペクトルの波長分解能が光学的な分解能によらずラインセンサの分割数のみによって決定されるため、より高い波長分解能を得ることができない。
このことから、例えば、退色が顕著な標本を1回の標本スキャンで多くの波長範囲のデータを取るような場合は極めて有効であるが、波長分解能が必要な詳細な解析については使用しずらいという問題があった。
このような問題を解決するものとして、検出光をスペクトル分散素子によりスペクトルに分散させ、これにより形成されるスペクトル列位置の近傍に波長領域を取り出すスリットを配置し、このスリットを介して取り出された光を検出器で検出することで、任意の波長範囲のデータ検出するような検出方法が考えられている。
このような検出方法によれば、スリット幅のステップを、例えば2〜3nmの波長に相当する幅に設定すれば高波長分解能の検出が可能となる。
しかし、このような検出方法では、2〜3nmの高い波長分解能の検出ができるものの、1回の標本スキャンについては1つの波長範囲のデータしか取得することができない。
このことから、例えば複数の波長範囲の中から特定の波長範囲の詳細データを取得したいような場合、何回もの標本スキャンを繰り返し、その中から目的とする波長範囲の詳細データを確保しなければならず、効率的なデータの検出が難しいという問題がある。また、このように何回もの標本スキャンを繰り返したのでは、退色などが顕著な標本については正確なデータが取れなくなってしまうという問題も生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、解析の目的に合わせて検出光の波長分解能を最適なものに設定でき、効率的なデータ検出を可能とした走査型レーザ顕微鏡及びそれを用いたデータ取得方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、レーザ光を発生するレーザ光源と、前記レーザ光を標本上で2次元走査する走査手段と、記レーザ光が照射される前記標本からの検出光を結像する共焦点レンズ及び該共焦点レンズの焦点位置に配置される共焦点絞りを有する検出光学系と、前記共焦点絞りを通った前記検出光を取り込みスペクトル分散させるスペクトル分散手段と、前記スペクトル分散手段で分散されたスペクトルから測定すべきスペクトル領域を選択するスペクトル領域選択手段を有し、前記走査手段により前記レーザ光を2次元走査しながら、前記標本の同じ領域について該スペクトル領域選択手段により選択するスペクトル領域を変更して該スペクトル領域選択手段で選択されたスペクトルを検出する動作を複数回繰り返す第1の検出手段と、複数の検出チャンネルを有し、該複数の検出チャンネルによって前記スペクトル分散手段で分散されたスペクトルのスペクトル領域ごとの強度を前記走査手段による1回の2次元走査で同時に検出する第2の検出手段と、前記スペクトル分散手段で分散されたスペクトルを選択的に前記第1の検出手段または第2の検出手段に導入するスペクトル導入手段と、を具備し、前記スペクトル領域選択手段は、前記第2の検出手段が有する1つの前記検出チャンネルが検出するスペクトル領域より狭いスペクトル領域を選択可能であることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記スペクトル導入手段は、前記スペクトル分散手段を回転可能にし、該スペクトル分散手段の回転により前記スペクトル分散手段で分散されたスペクトルを前記第1の検出手段または第2の検出手段に選択的に導入するようにしたことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記スペクトル導入手段は、前記第1の検出手段または第2の検出手段を選択的に前記スペクトル分散手段で分解されたスペクトルの光路上に移動させることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記スペクトル導入手段は、前記スペクトル分散手段で分解されたスペクトルの光路に挿脱される反射部材を有し、該反射部材の光路への挿脱に応じて前記スペクトルを前記第1の検出手段または第2の検出手段に導入するようにしたことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記第1の検出手段または第2の検出手段の近傍に前記スペクトル分散手段で分散されたスペクトルを結像させるスペクトル結像手段を有することを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記スペクトル分散手段は、反射面を凹面にした回折格子ミラーからなることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記スペクトル導入手段は、前記スペクトル分散手段で分解されたスペクトルを優先的に前記第2の検出手段に導入し、該第2の検出手段の検出結果を待って前記スペクトル分散手段で分解されたスペクトルを前記第1の検出手段に導入するようにしたことを特徴としている。
請求項8記載の発明は、レーザ光を発生するレーザ光源と、前記レーザ光を標本上で2次元走査する走査手段と、記レーザ光が照射される前記標本からの検出光を結像する共焦点レンズ及び該共焦点レンズの焦点位置に配置される共焦点絞りを有する検出光学系と、前記検出光を波長ごとに分光し複数チャンネルの光路に分割する光路分割手段と、前記複数チャンネルのうち一つのチャンネルに設けられ、前記検出光をスペクトル分散させる第1のスペクトル分散手段と、該第1のスペクトル分散手段で分散されたスペクトルから測定すべきスペクトル領域を選択するスペクトル領域選択手段を有し、前記走査手段により前記レーザ光を2次元走査しながら、前記標本の同じ領域について該スペクトル領域選択手段により選択する該スペクトル領域を変更して該スペクトル領域選択手段で選択されたスペクトルを検出する動作を複数回繰り返す第1のチャンネル検出手段と、前記複数チャンネルのうち他の一つのチャンネルに設けられ、前記検出光をスペクトル分散させる第2のスペクトル分散手段と、複数の検出チャンネルとを有し、該複数の検出チャンネルによって第2のスペクトル分散手段で分散されたスペクトルのスペクトル領域ごとの強度を前記走査手段による1回の2次元走査で同時に検出する第2のチャンネル検出手段とを具備し、前記スペクトル領域選択手段は、前記第2のチャネル検出手段が有する1つの前記検出チャンネルが検出するスペクトル領域より狭いスペクトル領域を選択可能であることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、標本をレーザ光により2次元走査し、標本から発生する検出光を共焦点検出するとともにその波長特性をレーザ走査位置ごとに取得する、レーザ走査型顕微鏡を用いたデータ取得方法であって、レーザ光を2次元的に走査しながら標本に照射し、この2次元走査により発生する標本からの検出光をスペクトル分散させ、この分散された検出光を複数の検出チャンネルを有する検出手段によって検出して、検出光の波長範囲ごとの強度である波長特性を取得し、取得された波長特性に基づいて詳細測定を行うべき注目波長範囲を設定し、レーザ光を再度2次元的に走査しながら標本に照射して標本から発生する検出光をスペクトル分散させ、スペクトル分散された検出光から、設定された注目波長範囲において所定のスペクトル領域を選択してその光量を前記検出手段とは異なる光検出器により検出し、前記選択するスペクトル領域を1回の2次元走査ごとにずらしながら2次元走査を複数回おこなって光量検出することで、注目波長範囲の波長特性を取得することを特徴としている。
本発明は、解析の目的に合わせて検出光の波長分解能を最適なものに設定でき、効率的
なデータ検出を可能とした走査型レーザ顕微鏡及びそれを用いたデータ取得方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる走査型レーザ顕微鏡の概略構成を示している。
図において、1は観察用励起レーザ光源として観察用励起レーザ光を発振するレーザ光源ユニットで、このレーザ光源ユニット1は、レーザ光源として488nmの波長のレーザ光を発振するアルゴンレーザ2と、543nmの波長のレーザ光を発振するヘリウムネオンレーザ3を有している。アルゴンレーザ2からのレーザ光の光路上には、反射ミラー4が配置されている。また、ヘリウムネオンレーザ3からのレーザ光の光路上には、反射ミラー4で反射されるレーザ光との交点上にダイクロイックミラー5が配置されている。ダイクロイックミラー5は、これら2つのレーザ光路を合成するもので、ヘリウムネオンレーザ3からのレーザ光を透過し、反射ミラー4で反射されるレーザ光を反射するようになっている。ここでのダイクロイックミラー5は、488nmのレーザ光を反射し、543nmのレーザ光を透過するような特性を有している。
ダイクロイックミラー5により合成されたレーザ光の光路上には、音響光学可変フィルタ(以下、AOTFとする)6が配置されている。ここでのAOTF6は、488nmと543nmの波長のレーザ光の選択を行うことが可能になっている。
AOTF6の出射端には、シングルモードファイバ7の入射端が接続されている。シングルモードファイバ7の出射端には、スキャナユニット8が接続されている。スキャナユニット8は、シングルモードファイバ7のの出射側に、AOTF6からのレーザ光を平行光にするコリメートレンズ9が配置されている。
コリメートレンズ9の平行光の光路上には、光路分割手段としてビームスプリッタユニット10が配置されている。ビームスプリッタユニット10は、例えば回転ターレットからなるもので、光学素子として特性の異なるビームスプリッタ10a、10b、10cが同心円状に配置されている。また、ビームスプリッタユニット10は、モータ10dによる回転駆動により、ビームスプリッタ10a、10b、10cを選択的に光路上に位置決め可能な構成となっている。すなわち、ビームスプリッタ10aと10bと10cのいずれか一つが光路上に配置され得る。
ここで、ビームスプリッタ10aは、全ての波長域にわたり反射率20%、透過率80%の特性を有し、ビームスプリッタ10bは、488nmの波長を反射し、それ以外の波長を透過するような特性を有し、ビームスプリッタ10cは、4188nmと543nmの波長を反射し、それ以外の波長を透過するような特性を有している。
なお、図示例では、ビームスプリッタ10aが光路上に位置決めされている。
ビームスプリッタユニット10の反射光路には、走査手段としてXYスキャナミラー11が配置されている。このXYスキャナミラー11は、直交する2方向に光を偏向するための2枚のミラー11a、11bを有し、これらのミラー11a、11bにより後述する標本15上の観察用励起レーザ光を2次元方向に走査するようになっている。
XYスキャナミラー11により2次元走査されたレーザ光の光路上には、観察用励起レーザ光の走査光学系を構成する瞳投影レンズ12、結像レンズ13、対物レンズ14が配置されている。この場合、XYスキャナミラー11で2次元走査された観察用励起レーザ光は、瞳投影レンズ12、結像レンズ13、対物レンズ14を介して標本15の焦点位置に結像され、また、標本15から発生された蛍光(検出光)は、観察用励起レーザ光と逆の光路をたどって対物レンズ14、結像レンズ13、瞳投影レンズ12、XYスキャナミラー11を介してビームスプリッタユニット10まで戻るようになっている。
ビームスプリッタユニット10の透過光路上には、反射ミラー16が配置されている。この反射ミラー16の反射光路上には、検出光学系として共焦点レンズ17と共焦点絞り(ピンホール)22が配置されている。この場合、共焦点レンズ17の集光位置に共焦点絞り22が配置されている。共焦点絞り22には、駆動装置22aが設けられている。この駆動装置22aは、共焦点絞り22の共焦点絞り径を、対物レンズ14の瞳径により決まるスポット径に適したものにするためのものである。
共焦点絞り22を通過した光路上には、コリメートレンズ23が配置されている。コリメートレンズ23は、共焦点絞り22を通過して拡散される光を平行光に変換するものである。
コリメートレンズ23からの平行光は、スキャナユニット8内の分光ユニット24に入射される。分光ユニット24は、コリメートレンズ23からの平行光の光路上にスペクトル分散手段としてミラー面が回折格子である回折格子ミラー25が配置されている。この回折格子ミラー25は、スペクトル導入手段を構成する不図示のステッピンングモータを使用して回折格子面を図示の回転方向25aに回転可能になっていて、回折格子により分散した各波長の蛍光の反射方向を変えることができるようになっている。
回折格子ミラー25より反射される第1の光路F上には、集光レンズ26が配置されている。集光レンズ26は、回折格子ミラー25の分散面の回転中心に前側焦点位置がくるように配置されている。集光レンズ26を透過した光路には、第1の検出手段としてスペクトル領域選択手段としてスリット27とサイドオン型のフォトマルチプライヤー28が配置されている。スリット27は、集光レンズ26の結像位置に配置されている。このスリット27は駆動装置27aによりスリット幅をスペクトルの分散方向に変更できるようになっている。また、フォトマルチプライヤー28は、スリット27の後方に配置されている。この場合、フォトマルチプライヤー28は、蛍光の分散されたスペクトル列方向と受光面の長手方向が一致するように配置されている。
回折格子ミラー25より反射される第2の光路G上には、集光レンズ29が配置されている。集光レンズ29は、回折格子ミラー25の分散面の回転中心に前側焦点位置がくるように配置されている。集光レンズ29の結像位置には、第2の検出手段として、分散スペクトルの波長範囲ごとの強度を検出する複数の検出チャンネルを有する、例えばラインセンサ30が配置されている。このラインセンサ30は、複数の受光ピクセル(検出部)31をアレイ状に配列したもので、これら受光ピクセル31を蛍光の分散されたスペクトル列方向と一致する方向に配置している。また、ラインセンサ30は、受光ピクセル31のうち光の受光を有効にするものと無効にするものを選択して各受光ピクセル31の検出値を読み出すようになっている。
次に、このように構成された実施の形態の作用を説明する。
まず、ラインセンサ30を用いて1回のスキャンにより標本15からの蛍光の大まかな波長特性(分布)を取得する。この場合、図2に示すように回折格子ミラー25を回転してスペクトル分散された蛍光が光路Gに向かうように設定する。また、ビームスプリッタユニット10のビームスプリッタ10aを光路上に切り換え、レーザ光源ユニット1の488nmの波長の光を発振するアルゴンレーザ2と543nmの波長の光を発振するヘリウムネオンレーザ3からのレーザ光により標本15から発生する蛍光の波長特性を取得するものとする。
レーザ光源ユニット1のAOTF6により488nmの波長と543nmの波長のレーザ光が選択されると、これら波長のレーザ光は、シングルモードファイバ7を介してスキャナユニット8に導かれる。
スキャナユニット8に導かれたレーザ光は、コリメートレンズ9で平行光になって、ビームスプリッタ10aで反射され、XYスキャナミラー11で2次元走査され、瞳投影レンズ12、結像レンズ13、対物レンズ14を介して標本15に結像される。
標本15から発生された蛍光は、レーザ光と逆の経路をたどって対物レンズ14、結像レンズ13、瞳投影レンズ12、XYスキャナミラー11を介してビームスプリッタ10aまで戻る。ビームスプリッタ10aまで戻った蛍光は、このビームスプリッタ10aを透過し、反射ミラー16で反射され、共焦点レンズ17を介して共焦点絞り22上に結像される。共焦点絞り22を通過した蛍光は拡散光となってコリメートレンズ23に入射し、平行光に変換される。平行光となった蛍光は、回折格子ミラー25に入射して回折格子の分散作用により、スペクトル成分へ分散される。
スペクトル分散された蛍光は、光路Gに向かい、集光レンズ29によりラインセンサ30上に結像する。ここで、ラインセンサ30上の全ての受光ピクセル31を有効にすることで、1回のスキャンによりスペクトル分散された蛍光の大まかな波長特性(分布)を取得することができる。
次に、このようにして取得した波長特性(分布)に基づいて注目する波長範囲を設定し、詳細データを取得する。
この場合、図3に示すように回折格子ミラー25を回転してスペクトル分散された蛍光が光路Fに向かうように設定する。すると、スペクトル分散された蛍光は、光路Fに向かい、集光レンズ26によりスリット27上に結像する。このとき、スリット27のスリット幅を駆動装置27aにより変えることで、フォトマルチプライヤー28で受光するスペクトル幅を変えることができ、また、回折格子ミラー25を回転(走査)することで、受光できるスペクトル波長範囲を変えることができる。つまり、スリット27のスリット幅の設定と、回折格子ミラー25の回転走査を行うことで、注目する波長範囲を設定し、この範囲の詳細データを取得する。
この場合、標本15上で走査されるレーザ光の走査ピクセルごとに予め設定したスリット幅の設定(スペクトル成分の分解能の設定)により回折格子ミラー25の走査を行うことで、分光データが取得されるが、このときスリット27のスリット幅および回折格子ミラー25の回転は一般的に2〜3nmに相当する精度で十分制御できるので、高精度(高波長分解能)な分光データを取得することができる。
従って、このようにすれば、光路Gを使ってスペクトル分散された蛍光をラインセンサ30に導入することで、1回のスキャンによりスペクトル分散された蛍光の大まかな波長特性(分布)を取得し、次いで、この波長特性(分布)に基づいて注目する波長範囲の詳細データを取得したい場合は、光路Fを使ってスペクトル分散された蛍光をスリット27に導入し、スリット27のスリット幅の設定と回折格子ミラー25の回転走査を行うことで、注目する波長範囲の詳細データを取得するようにしたので、波長分解能が必要な詳細な解析において無駄なスキャンをせずに、正確に取りたい分光データのみを能率的に取得することができる。
なお、このような一連の作業は、自動化することで目的とする分光データをさらに能率よく取得することができる。
一方、これら一連の動作は、要求される波長分解能に応じてそれぞれ単独で設定することもできる。例えば、波長数nmレベルの高波長分解能を必要とする解析を行いたいときは、単独で光路Fを選択してスリット27のスリット幅の設定と回折格子ミラー25の回転走査を行なうことで、高精度のデータを取得し、また、標本の退色などの影響を極力避けたいときは、単独で光路Gを選択してラインセンサ30を使用することで、1回の標本スキャンで多くの波長範囲のデータを同時に取得するというように目的に合わせて検出方法を選ぶことができる。
ここで、ラインセンサ30でのデータ取得は、検出したい波長範囲に対応する光の受光ピクセル31を有効にし、反対に検出不要な受光ピクセル31を無効にすることにより、検出したい波長範囲の分光データのみを1回で取得することが可能となる。ちなみに、通常、蛍光検出で必用とする波長を約400〜800nmとし、ラインセンサ30として40分割のものを使用するとすれば、各受光ピクセルにより10nmの範囲が検出できることになる。
また、一般的にラインセンサ30は、フォトマルチプライヤー28と較べると感度が低いので、高感度のデータ取得が必要な場合は、優先的に第1の光路Fを使用してフォトマルチプライヤー28によりデータ検出するような選択もできる。
(変形例1)
図4は、変形例1の要部の概略構成を示すもので、図1と同一部分には同符号を付している。この場合、回折格子ミラー32は、反射面を凹面にしたものを用い、それ自体に結像特性をもたせるようにしている。そして、回折格子ミラー32の反射面からの反射光の光路Fと光路Gでのそれぞれの結像位置に、スリット27とラインセンサ30が配置されている。
このようにしても、第1の実施の形態で述べたと同様な効果を得られ、さらに、それぞれの光路の集光レンズ26および29を省略できるので、構成を簡単にできる。
(変形例2)
図5(a)(b)は、変形例2の要部の概略構成を示すもので、図1と同一部分には同符号を付している。この場合、集光レンズ26を有する光路Fを共通に使用し、この光路Fに対してスリット27とフォトマルチプライヤー28から構成される第1の検出手段と、ラインセンサ30から構成される第2の検出手段を選択的に挿脱可能にしている。
このようにすれば、図5(a)に示すように光路Fに第1の検出手段を構成するスリット27とフォトマルチプライヤー28を挿入すれば、波長数nmレベルの高波長分解能を必要とする解析のデータを取得することができ、また、図5(b)に示すように光路Fに第2の検出手段を構成するラインセンサ30を挿入すれば、一回の標本スキャンで多くの波長範囲のデータを取得することができ、第1の実施の形態で述べたと同様に、目的に合わせて最適な検出方法を簡単に選ぶことができる。
(変形例3)
図6(a)(b)は、変形例3の要部の概略構成を示すもので、図1と同一部分には同符号を付している。
この場合、光路Fを共通に使用し、この光路Fに反射部材として反射ミラー33を挿脱可能に設けられていて、この反射ミラー33を光路Fに挿入したときは、回折格子ミラー25によりスペクトル分散された蛍光を反射し、集光レンズ29を介して第2の検出手段を構成するラインセンサ30に入射させ、また、反射ミラー33を光路F外に退避させたときは、回折格子ミラー25によりスペクトル分散された蛍光を集光レンズ29を介して第1の検出手段を構成するスリット27とフォトマルチプライヤー28に入射させるようにしている。
このようにしても、図6(a)に示すように反射ミラー33を光路F外に退避させ、光路Fに第1の検出手段を構成するスリット27とフォトマルチプライヤー28を挿入すれば、波長数nmレベルの高波長分解能を必要とする解析のデータを取得することができ、また、図6(b)に示すように反射ミラー33を光路Fに挿入して光路Fに第2の検出手段を構成するラインセンサ30を挿入すれば、一回の標本スキャンで多くの波長範囲のデータを取得することができ、第1の実施の形態で述べたと同様に、目的に合わせて最適な検出方法を簡単に選ぶことができる。
その他、上述では、回折格子ミラー25の回転動作をステッピンングモータにより行なうようにしたが、サーボモータやガルバノモータを使用しても同様に構成できる。また、上記の実施の形態では、第2の検出手段にラインセンサ30を用いているが、これに限るものではなくCCD、マルチチャンネルホトマルチプライヤなどを用いてもいい。また構成簡略化のため集光レンズ26、集光レンズ29は省略することが可能である。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図7は、本発明の第2の実施の形態にかかる走査型レーザ顕微鏡の概略構成を示すもので、図1と同一部分には同符号を付している。
この場合、上述したビームスプリッタユニット10は、第1のビームスプリッタユニット10とする。
コリメートレンズ23により平行光の光路上には、光路分割手段として第2のビームスプリッタユニット40が配置されている。第2のビームスプリッタユニット40も、例えば回転ターレットからなるもので、光学素子として特性の異なるビームスプリッタ40a、40b、40cが同心円状に配置されている。また、第2のビームスプリッタユニット40は、モータ40dによる回転駆動により、ビームスプリッタ40a、40b、40cを選択的に光路上に位置決め可能な構成となっている。すなわち、ビームスプリッタ40aと40bと40cのいずれか一つが光路上に配置され得る。
ここで、ビームスプリッタ40aは、全ての波長域の光線を全反射する特性を有し、ビームスプリッタ40bは、560nm以下の波長を反射し、それ以上の波長を透過するような特性を有し、ビームスプリッタ40cは、全ての波長域の光線を透過するような特性を有している。
第2のビームスプリッタユニット40の反射光路を1チャンネル目と称する。この1チャンネル目の光路上には、第1のチャンネル検出手段が設けられている。この第1のチャンネル検出手段は、ミラー面が回折格子である回折格子ミラー125が光路上に配置されている。この回折格子ミラー125は、不図示のステッピンングモータを使用して回折格子面を図示の回転方向125aに回転可能になっていて、回折格子により分散した各波長の蛍光の反射方向を変えることができるようになっている。
回折格子ミラー125により分散された光路上には、集光レンズ126が配置されている。集光レンズ126は、回折格子ミラー125の分散面の回転中心に前側焦点位置がくるように配置されている。集光レンズ126を透過した光路には、第1の光検出手段としてスリット127とサイドオン型のフォトマルチプライヤー128が配置されている。スリット127は、集光レンズ126の結像位置に配置されている。このスリット127は駆動装置127aによりスリット幅をスペクトルの分散方向に変更できるようになっている。また、フォトマルチプライヤー128は、スリット127の後方に配置されている。この場合、フォトマルチプライヤー128は、蛍光の分散されたスペクトル列方向と受光面の長手方向が一致するように配置されている。
第2のビームスプリッタユニット40の透過光路上には、さらに光路分割手段として第3のビームスプリッタユニット50が配置されている。第3のビームスプリッタユニット50は、例えば回転ターレットからなるもので、光学素子として特性の異なるビームスプリッタ50a、50b、50cが同心円状に配置されている。また、第3のビームスプリッタユニット50は、モータ50dによる回転駆動により、ビームスプリッタ50a、50b、50cを選択的に光路上に位置決め可能な構成となっている。すなわち、ビームスプリッタ50aと50bと50cのいずれか一つが光路上に配置され得る。
ここで、ビームスプリッタ50aは、全ての波長域の光線を全反射ずる特性を有し、ビームスプリッタ50bは、630nm以下の波長を反射し、それ以上の波長を透過するような特性を有し、ビームスプリッタ50cは、全ての波長域の光線を透過するような特性を有している。
第3のビームスプリッタユニット50の反射光路を2チャンネル目と称する。この2チャンネル目の光路上には、第2のチャンネル検出手段が設けられている。この第2のチャンネル検出手段は、ミラー面が回折格子である回折格子ミラー132が光路上に配置されている。この回折格子ミラー132により分散した各波長の蛍光の反射方向には、集光レンズ129が配置されている。集光レンズ129は、回折格子ミラー25の分散面に前側焦点位置がくるように配置されている。集光レンズ129の結像位置には、第2の光検出手段としてラインセンサ130が配置されている。このラインセンサ130は、複数の受光ピクセル(検出部)131をアレイ状に配列したもので、これら受光ピクセル131を蛍光の分散されたスペクトル列方向と一致する方向に配置している。また、ラインセンサ30は、受光ピクセル31のうち光の受光を有効にするものと無効にするものを選択して各受光ピクセル31の検出値を読み出すようになっている。
なお、第3のビームスプリッタユニット50の透過光路は、3チャンネル目の光路となっていて、不図示のオプションの検出装置などが取り付けられ、透過してきた光を検出できるようにしている。
その他は、図1と同様である。
次に、このように構成された実施の形態の作用を説明する。
この場合も、最初、ラインセンサ30を用いて1回のスキャンにより標本15からの蛍光の大まかな波長特性(分布)を取得する。この場合、第2のビームスプリッタユニット40は、全ての波長域の光線を透過するビームスプリッタ40cが光路に挿入され、また、第3のビームスプリッタユニット50は、全ての波長域の光線を全反射する特性を有するビームスプリッタ50aが光路に挿入されている。
この状態で、標本15から発せられた蛍光は、共焦点レンズ17を介して共焦点絞り22上に結像される。共焦点絞り22を通過した蛍光は拡散光となってコリメートレンズ23に入射し、平行光に変換される。平行光となった蛍光は、ビームスプリッタ40cを透過し、ビームスプリッタ50aで全反射されて2チャンネル目の光路に導入される。2チャンネル目の光路に導入された蛍光は、回折格子ミラー132に入射し回折格子の分散作用により、スペクトル成分へ分散される。
スペクトル分散された蛍光は、集光レンズ129によりラインセンサ130上に結像する。ここで、ラインセンサ130上の全ての受光ピクセル131を有効にすることで、1回のスキャンによりスペクトル分散された蛍光の大まかな波長特性(分布)を取得することができる。
次に、このようにして取得した波長特性(分布)に基づいて注目する波長範囲を設定し、詳細データを取得する。
この場合、第2のビームスプリッタユニット40は、全ての波長域の光線を全反射する特性を有するビームスプリッタ40aが光路に挿入される。
この状態で、標本15から発せられた蛍光は、共焦点レンズ17を介して共焦点絞り22上に結像される。共焦点絞り22を通過した蛍光は拡散光となってコリメートレンズ23に入射し、平行光に変換される。平行光となった蛍光は、ビームスプリッタ40cで全反射され1チャンネル目の光路に導入される。1チャンネル目の光路に導入された蛍光は、回折格子ミラー125に入射して回折格子の分散作用により、スペクトル成分へ分散される。
スペクトル分散された蛍光は、集光レンズ126によりスリット127上に結像する。このとき、スリット127のスリット幅を駆動装置127aにより変えることで、フォトマルチプライヤー128で受光するスペクトル幅を変えることができ、また、回折格子ミラー125を回転(走査)することで、受光できるスペクトル波長範囲を変えることができる。つまり、スリット127のスリット幅の設定と、回折格子ミラー125の回転走査を行うことで、注目する波長範囲を設定し、この範囲の詳細データを取得する。
この場合も、標本15上で走査されるレーザ光の走査ピクセルごとに予め設定したスリット幅の設定(スペクトル成分の分解能の設定)により回折格子ミラー125の走査を行うことで、分光データが取得されるが、このときスリット127のスリット幅および回折格子ミラー125の回転は一般的に2〜3nmに相当する精度で十分制御できるので、高精度(高波長分解能)な分光データを取得することができる。
従って、このようにしてもコリメートレンズ23で平行光に変換された蛍光を2チャンネル目の光路に導き、スペクトル分散された蛍光をラインセンサ130に導入することで、1回のスキャンによりスペクトル分散された蛍光の大まかな波長特性(分布)を取得し、次いで、この波長特性(分布)に基づいて注目する波長範囲の詳細データを取得したい場合は、コリメートレンズ23で平行光に変換された蛍光を1チャンネル目の光路に導き、スペクトル分散された蛍光をスリット127に導入し、スリット127のスリット幅の設定と回折格子ミラー125の回転走査を行うことで、注目する波長範囲の詳細データを取得するようにしたので、波長分解能が必要な詳細な解析において無駄なスキャンをせずに、正確に取りたい分光データのみを能率的に取得することができる。
このような一連の作業についても、自動化することで目的とする分光データをさらに能率よく取得することができる。
一方、これら一連の動作は、要求される波長分解能に応じて第2のビームスプリッタユニット40と第3のビームスプリッタユニット50の各ビームスブリッタの切り換えにより、それぞれ単独で設定することもできる。例えば、波長数nmレベルの高波長分解能を必要とする解析を行いたいときは、第2のビームスプリッタユニット40により1チャンネル目の光路を選択してスペクトル分散された蛍光に対してスリット127のスリット幅の設定と回折格子ミラー125の回転走査を行なうことで高精度のデータを取得し、また、標本の退色などの影響を極力避けたいときは、第2のビームスプリッタユニット40と第3のビームスプリッタユニット50により2チャンネル目の光路を選択してスペクトル分散された蛍光に対してラインセンサ130を使用することで、1回の標本スキャンで多くの波長範囲のデータを同時に取得するというように目的に合わせて検出方法を選ぶことができる。
さらに、第2のビームスプリッタユニット40において、560nm以下の波長を反射し、それ以上の波長を透過するビームスプリッタ40bを設定し、第3のビームスプリッタユニット50において全ての波長域の光線を全反射するビームスプリッタ50aを設定しておけば、560nm以下の蛍光を1チャンネル目に導入し、高波長分解能で検出しながら、それ以上の波長の光を2チャンネル目で同時に検出するようなこともできる。
なお、上述した第2の実施の形態についても、図4で述べたと同じ考えで、回折格子ミラー125および132として反射面をを凹面にしたものを用い、それぞれの結像位置にスリット127、ラインセンサ130を配置するように構成できる。こうすれば、集光レンズ126および129を省略でき、構成を簡単にできる。
また、上述では、2チャンネル目に配置された回折格子ミラー132は固定としているが、1チャンネル目の回折格子ミラー125と同様に回転可能な構成としてもよい。この場合、回折格子ミラー132を微量回転させることによって、より高い分解能の検出が可能となる。さらに、上述した1チャンネル目と2チャンネル目の構成は、逆であっても差し支えない。さらに、上述では、2チャンネル分の検出について説明しているが、これについても限定されるものではなく、それ以上のチャンネルに分ければ、それだけ同時にデータ検出できるチャンネルが増えることになり、検出の幅が広がる。さらに、構成簡略化のため集光レンズ126、集光レンズ129は省略することが可能である。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、上述した実施の形態では、回折格子として反射型のものについて述べたが、透過型のものあるいはプリズムを使用したものも、適宜これらに合わせた光路を組むことで適用することができる。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
本発明の第1の実施の形態にかかる走査型レーザ顕微鏡の概略構成を示す図。 第1の実施の形態の要部の概略構成を示す図。 第1の実施の形態の要部の概略構成を示す図。 第1の実施の形態の変形例1の要部の概略構成を示す図。 第1の実施の形態の変形例2の要部の概略構成を示す図。 第1の実施の形態の変形例3の要部の概略構成を示す図。 本発明の第2の実施の形態にかかる走査型レーザ顕微鏡の概略構成を示す図。
符号の説明
1…レーザ光源ユニット、2…アルゴンレーザ
3…ヘリウムネオンレーザ、4…反射ミラー
5…ダイクロイックミラー、6…AOTF、7…シングルモードファイバ
8…スキャナユニット、9…コリメートレンズ
10…ビームスプリッタユニット、10a.10b、10c…ビームスプリッタ
10d…モータ、11…XYスキャナミラー
11a.11b…ミラー、12…瞳投影レンズ
13…結像レンズ、14…対物レンズ
15…標本、16…反射ミラー、17…共焦点レンズ
22…共焦点絞り、22a…駆動装置、23…コリメートレンズ
24…分光ユニット、25…回折格子ミラー
25a…回転方向、26…集光レンズ、27…スリット
27a…駆動装置、28…フォトマルチプライヤー
29…集光レンズ、30…ラインセンサ
31…受光ピクセル、32…回折格子ミラー
33…反射ミラー、40…第2のビームスプリッタユニット
40a.40b、40c…ビームスプリッタ
40d…モータ、50…第3のビームスプリッタユニット
50a.50b、50c…ビームスプリッタ
50d…モータ、125…回折格子ミラー、125a…回転方向
126…集光レンズ、127…スリット
127a…駆動装置、128…フォトマルチプライヤー
129…集光レンズ、130…ラインセンサ
131…受光ピクセル、132…回折格子ミラー

Claims (9)

  1. レーザ光を発生するレーザ光源と、
    前記レーザ光を標本上で2次元走査する走査手段と、
    記レーザ光が照射される前記標本からの検出光を結像する共焦点レンズ及び該共焦点レンズの焦点位置に配置される共焦点絞りを有する検出光学系と、
    前記共焦点絞りを通った前記検出光を取り込みスペクトル分散させるスペクトル分散手段と、
    前記スペクトル分散手段で分散されたスペクトルから測定すべきスペクトル領域を選択するスペクトル領域選択手段を有し、前記走査手段により前記レーザ光を2次元走査しながら、前記標本の同じ領域について該スペクトル領域選択手段により選択するスペクトル領域を変更して該スペクトル領域選択手段で選択されたスペクトルを検出する動作を複数回繰り返す第1の検出手段と、
    複数の検出チャンネルを有し、該複数の検出チャンネルによって前記スペクトル分散手段で分散されたスペクトルのスペクトル領域ごとの強度を前記走査手段による1回の2次元走査で同時に検出する第2の検出手段と、
    前記スペクトル分散手段で分散されたスペクトルを選択的に前記第1の検出手段または第2の検出手段に導入するスペクトル導入手段と、
    を具備し
    前記スペクトル領域選択手段は、前記第2の検出手段が有する1つの前記検出チャンネルが検出するスペクトル領域より狭いスペクトル領域を選択可能である
    ことを特徴とする走査型レーザ顕微鏡。
  2. 前記スペクトル導入手段は、前記スペクトル分散手段を回転可能にし、該スペクトル分散手段の回転により前記スペクトル分散手段で分散されたスペクトルを前記第1の検出手段または第2の検出手段に選択的に導入するようにしたことを特徴とする請求項1記載の走査型レーザ顕微鏡。
  3. 前記スペクトル導入手段は、前記第1の検出手段または第2の検出手段を選択的に前記スペクトル分散手段で分解されたスペクトルの光路上に移動させることを特徴とする請求項1記載の走査型レーザ顕微鏡。
  4. 前記スペクトル導入手段は、前記スペクトル分散手段で分解されたスペクトルの光路に挿脱される反射部材を有し、該反射部材の光路への挿脱に応じて前記スペクトルを前記第1の検出手段または第2の検出手段に導入するようにしたことを特徴とする請求項1記載の走査型レーザ顕微鏡。
  5. 前記第1の検出手段または第2の検出手段の近傍に前記スペクトル分散手段で分散されたスペクトルを結像させるスペクトル結像手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の走査型レーザ顕微鏡。
  6. 前記スペクトル分散手段は、反射面を凹面にした回折格子ミラーからなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の走査型レーザ顕微鏡。
  7. 前記スペクトル導入手段は、前記スペクトル分散手段で分解されたスペクトルを優先的に前記第2の検出手段に導入し、該第2の検出手段の検出結果を待って前記スペクトル分散手段で分解されたスペクトルを前記第1の検出手段に導入するようにしたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の走査型レーザ顕微鏡。
  8. レーザ光を発生するレーザ光源と、
    前記レーザ光を標本上で2次元走査する走査手段と、
    記レーザ光が照射される前記標本からの検出光を結像する共焦点レンズ及び該共焦点レンズの焦点位置に配置される共焦点絞りを有する検出光学系と、
    前記検出光を波長ごとに分光し複数チャンネルの光路に分割する光路分割手段と、
    前記複数チャンネルのうち一つのチャンネルに設けられ、前記検出光をスペクトル分散させる第1のスペクトル分散手段と、該第1のスペクトル分散手段で分散されたスペクトルから測定すべきスペクトル領域を選択するスペクトル領域選択手段を有し、前記走査手段により前記レーザ光を2次元走査しながら、前記標本の同じ領域について該スペクトル領域選択手段により選択する該スペクトル領域を変更して該スペクトル領域選択手段で選択されたスペクトルを検出する動作を複数回繰り返す第1のチャンネル検出手段と、
    前記複数チャンネルのうち他の一つのチャンネルに設けられ、前記検出光をスペクトル分散させる第2のスペクトル分散手段と、複数の検出チャンネルとを有し、該複数の検出チャンネルによって第2のスペクトル分散手段で分散されたスペクトルのスペクトル領域ごとの強度を前記走査手段による1回の2次元走査で同時に検出する第2のチャンネル検出手段と
    を具備し
    前記スペクトル領域選択手段は、前記第2のチャネル検出手段が有する1つの前記検出チャンネルが検出するスペクトル領域より狭いスペクトル領域を選択可能である
    ことを特徴とする走査型レーザ顕微鏡。
  9. 標本をレーザ光により2次元走査し、標本から発生する検出光を共焦点検出するとともにその波長特性をレーザ走査位置ごとに取得する、レーザ走査型顕微鏡を用いたデータ取得方法であって、
    レーザ光を2次元的に走査しながら標本に照射し、
    この2次元走査により発生する標本からの検出光をスペクトル分散させ、
    この分散された検出光を複数の検出チャンネルを有する検出手段によって検出して、検出光の波長範囲ごとの強度である波長特性を取得し、
    取得された波長特性に基づいて詳細測定を行うべき注目波長範囲を設定し、
    レーザ光を再度2次元的に走査しながら標本に照射して標本から発生する検出光をスペクトル分散させ、
    スペクトル分散された検出光から、設定された注目波長範囲において所定のスペクトル領域を選択してその光量を前記検出手段とは異なる光検出器により検出し、
    前記選択するスペクトル領域を1回の2次元走査ごとにずらしながら2次元走査を複数回おこなって光量検出することで、注目波長範囲の波長特性を取得する、
    ことを特徴とする走査型レーザ顕微鏡を用いたデータ取得方法。
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