JP5415854B2 - 分光装置および走査型顕微鏡装置 - Google Patents

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本発明は、分光装置およびこれを備える走査型顕微鏡装置に関するものである。
従来、標本に励起光を照射し、標本から発せられる光を分散素子によりスペクトル成分に分光してマルチチャンネルPMTにより検出する分光装置が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。特許文献1に記載の光学装置は、マルチチャンネルPMTを複数のチャンネル群に分割し、スペクトル列とマルチチャンネルPMTとの相対位置をずらしながら光を複数回検出して各チャンネル群内で特殊な処理(ビニングプロセス)を行うことで、分解能を高めて所望の波長範囲の分光検出を行うこととしている。
また、特許文献2に記載の分光装置は、標本等により反射された励起光等の不要光がマルチチャンネルPMTに入射されるのを抑制するため、マルチチャンネルPMTの受光面の前に励起光の光束幅に対応した遮光板を配置している。例えば、蛍光の強度は極めて弱いため、蛍光より強度が強い不要光がマルチチャンネルPMTに入射されるのを遮光板によって防ぐことで、検出すべき波長範囲の蛍光の検出精度が低下するのを防ぐこととしている。
特開2006−98419号公報 特開2006−125970号公報
しかしながら、特許文献1に記載の光学装置は、高分解能の分光検出を行うためにスペクトル列とマルチチャンネルPMTとの相対位置をずらしながら光を複数回検出しなければならず、所望の波長範囲の分光検出を行うのに時間がかかるという問題がある。また、マルチチャンネルPMTのチャンネルをON/OFF制御することにより検出する波長範囲を選択する場合、不要な波長範囲の光に対応するチャンネルをOFFにしても、その波長範囲の光が隣接するチャンネルに光が漏れこんで、検出精度が低下するという不都合がある。
また、特許文献2に記載の分光装置は、遮光板により不要光を遮ることはできるが、検出すべき蛍光の波長範囲を細かく設定することができず、多波長検出の場合に蛍光のクロストークを避けることができないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、検出波長範囲を自由に設定でき、精度が高い分光検出を迅速に行うことができる分光装置および走査型顕微鏡装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、標本からの光を波長ごとに分散させる分散素子と、該分散素子により分散させられた前記光の分散方向に沿って配列された複数の検出部を有する光電子増倍管と、複数の前記検出部に対する前記光の入射を、その入射範囲の一端と他端の少なくとも一方を前記検出部の幅より小さい変化量で変化させて制限し、前記複数の検出部により検出される前記光の波長範囲の上限と下限の少なくとも一方を該検出部の幅に対応する波長範囲よりも小さい波長分解能で調整する制限手段と、該制御手段により入射が制限された前記光を検出した前記複数の検出部の検出信号を合算する合算部とを備える分光装置を提供する。
本発明によれば、分散素子により波長ごとに分散された標本からの光が、光の分散方向に沿って配列された光電子増倍管の複数の検出部に入射されることで、光を波長ごとに1度で検出することができる。また、制限手段により、複数の検出部に入射される光の入射範囲を制限することで、検出すべき波長範囲を分割したり限定したりすることができる。
この場合に、制限手段による光の入射範囲の制限幅が検出部の幅より小さい変化量で変更することで、検出すべき波長範囲を検出部の幅より細かい幅で増減することができる。したがって、標本等から戻る励起光や多波長検出の場合の光のクロストーク部分の波長範囲に制限幅をほぼ一致させ、これらの光が検出部に入射してしまうのを防ぐことができる。これにより、検出すべき波長範囲の光だけを検出部に入射させ、ノイズが少なく精度が高い分光検出を迅速に行うことができる。
上記発明においては、前記制限手段は、前記検出部の幅より小さい変化量で前記分散素子の分散方向に位置調整可能な遮光部材であることとしてもよい。
上記発明においては、前記制限手段が、前記複数の検出部の配列の一部への前記光の入射を制限することにより、それぞれが前記検出部の幅に対応する波長範囲よりも小さい波長分解能で調整された検出波長範囲を有する複数の検出部群を構成し、前記合算部が、前記複数の検出部群ごとに、対応する前記検出部からの検出信号をそれぞれ合算することとしてもよい。
上記発明においては、前記制限手段が、前記標本から発せられる複数種類の蛍光のクロストーク部分の光の入射を制限することにより、当該複数種類の蛍光のそれぞれに対応した前記検出部群を構成することとしてもよい。
上記発明においては、前記分散素子が、前記標本からの光と前記検出部に入射される光とを含む平面に直交する回転軸まわりに揺動可能に配置された回折格子であることとしてもよい。
このように構成することで、回折格子を揺動させることにより、光電子増倍管に入射させる光を検出部の配列方向に沿って移動させ、各検出部に入射される光の波長範囲を変更することができる。したがって、検出すべき波長範囲に応じて回折格子の揺動角度を調整することで、その波長範囲の光を確実に検出部に入射させることができる。
また、上記発明においては、前記制限手段が、前記光の光軸に交差する方向に沿って幅寸法が変化する遮光板であり、該光軸に交差する方向に移動可能に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、検出しない波長範囲に対応する検出部と分散素子との間に遮光板を配置することにより、複数の検出部に入射される光を部分的に遮光し、検出すべき波長範囲の光だけを検出部に入射させることができる。この場合に、検出部に入射される光の光軸に交差する方向に遮光板を移動させることにより、遮光する波長範囲を遮光板の幅寸法に応じて検出部の幅より細かい幅で増減することができ、検出すべき波長範囲を簡易かつ迅速に制限することができる。
また、上記発明においては、前記制限手段が、前記検出部と共役な位置に配置された複数の微小偏向素子を備える微小偏向素子アレイであり、各前記微小偏向素子に入射される前記光の波長幅が各前記検出部に入射される前記光の波長幅より小さいこととしてもよい。
このように構成することで、各微小偏向素子の揺動角度を調整することにより、微小偏向素子アレイに入射された光のうち、検出すべき波長範囲の光を複数の検出部に向けて偏向し、それ以外の波長範囲の光を他の方向に向けて偏向することができる。この場合に、各微小偏向素子に入射される光の波長幅が各検出部に入射される光の波長幅より小さいので、検出部に入射させる光の入射範囲を微小偏向素子の揺動角度に応じて検出部の幅より細かい幅で増減することができ、検出すべき波長範囲を簡易かつ迅速に制限することができる。
また、上記発明においては、前記光電子増倍管の前記検出部の受光面近傍に配列された複数のシリンドリカルレンズを備え、該シリンドリカルレンズの配列ピッチが前記検出部の配列ピッチと略一致し、かつ、各前記シリンドリカルレンズが各前記検出部にそれぞれ対応して配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、光電子増倍管の検出部間に電極を構成するための不感帯(ギャップ)が存在する場合であっても、シリンドリカルレンズにより各検出部の受光面に効率的に光を入射させ、ギャップによる光の光量損失を防ぐことができる。
本発明は、標本に励起光を照射する光源と、該光源から照射された前記励起光を前記標本上で走査させるスキャナと、該スキャナにより走査された前記励起光を前記標本に照射する一方、該標本から戻る光を集光する対物レンズと、該対物レンズの焦点位置と共役な位置に配置され、該対物レンズにより集光された前記光を部分的に通過させる共焦点ピンホールと、該共焦点ピンホールを通過した前記光が入射される上記本発明の前記分光装置とを備える走査型顕微鏡装置を提供する。
本発明によれば、光源から発せられスキャナによって走査された励起光が対物レンズにより標本に照射されると、標本からの光が対物レンズによって集光され、共焦点ピンホールを部分的に通過して分光装置に入射される。これにより、標本の観察を行うとともに、分光装置により所望の波長範囲の光の分光情報を高精度かつ迅速に取得することができる。
上記発明においては、前記分光装置の前記制限手段が、前記複数の検出部の配列の一部への前記光の入射を制限することにより、それぞれが前記検出部の幅に対応する波長範囲よりも小さい波長分解能で調整された検出波長範囲を有する複数の検出部群を構成し、前記合算部が、前記複数の検出部群ごとに、対応する前記検出部からの検出信号をそれぞれ合算することとしてもよい。
上記発明においては、前記制限手段が、前記標本から発せられる複数種類の蛍光のクロストーク部分の光の入射を制限することにより、当該複数種類の蛍光のそれぞれに対応した前記検出部群を構成することとしてもよい。
上記発明においては、前記制限手段が、前記光の光軸に交差する方向に沿って幅寸法が変化する遮光板であり、該光軸に交差する方向に移動可能に配置されていることとしてもよい。
本発明は、標本に励起光を照射する光源と、該光源から照射された前記励起光を前記標本上で走査させるスキャナと、該スキャナにより走査された前記励起光を前記標本照射する一方、該標本から戻る光を集光する対物レンズと、該対物レンズの焦点位置と共役な位置に配置され、該対物レンズにより集光された前記光を部分的に通過させる共焦点ピンホールと、該共焦点ピンホールを通過した前記光が入射される上記の分光装置とを備えた走査型顕微鏡装置であって、前記分光装置の制限手段が、前記検出部と共役な位置に配置された複数の微小偏向素子を備える微小偏向素子アレイであり、各前記微小偏向素子に入射される前記光の波長幅が各前記検出部に入射される前記光の波長幅より小さい、走査型顕微鏡装置を提供する。
上記発明においては、上記発明においては、前記分散素子が、前記標本からの光と前記検出部に入射される光とを含む平面に直交する回転軸まわりに揺動可能に配置された回折格子であることとしてもよい。
上記発明においては、前記光電子増倍管の前記検出部の受光面近傍に配列された複数のシリンドリカルレンズを備え、該シリンドリカルレンズの配列ピッチが前記検出部の配列ピッチと略一致し、かつ、各前記シリンドリカルレンズが各前記検出部にそれぞれ対応して配置されていることとしてもよい。
本発明によれば、検出波長範囲を自由に設定でき、精度が高い分光検出を迅速に行うことができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る走査型顕微鏡装置の概略構成図である。 図1の分光装置の概略構成図である。 図2の分光装置のマルチチャンネルPMTのセルおよびシリンドリカルレンズを蛍光の光路に直交する方向から見た概略図である。 図3のマルチチャンネルPMTのセルおよびシリンドリカルレンズを示す拡大図である。 図2のマルチチャンネルPMTのセルおよび遮光板を蛍光の入射方向から見た概略図である。 図5の遮光板の配置位置と蛍光の波長範囲との関係を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態に係る走査型顕微鏡装置における分光装置の概略構成図である。 図7のDMDおよびマルチチャンネルPMT周辺を別の角度から見た概略図である。 図7のA矢視図である。 図7のB矢視図である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係る走査型顕微鏡装置における分光装置の概略構成図である。 図11のA矢視図である。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る分光装置および走査型顕微鏡装置について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る走査型顕微鏡装置100は、図1に示すように、複数の蛍光色素によって標識された生細胞等の標本1に照射する励起光を発する可視レーザユニット10と、可視レーザユニット10から発せられた励起光を標本1上で走査させるXYガルバノミラー(スキャナ)22を有するスキャンユニット20と、スキャンユニット20からの励起光を標本1に照射するとともに標本1の照射位置において発生する蛍光を集光する対物レンズ40と、スキャンユニット20と対物レンズ40との間に配置され、分光検出と顕微鏡観察とを切り替えるスキャンユニット導入投光管50と、スキャンユニット導入投光管50により分光検出時にスキャンユニット20に戻された蛍光の分光検出を行う分光装置60とを備えている。
可視レーザユニット10は、励起光を発生する、例えば、ArKr(アルゴン・クリプトン)レーザ等の光源12と、光源12から発せられた励起光の透過波長を制御するAOTF(波長可変フィルタ)14とを備えている。符号16は、可視レーザユニット10からの励起光をスキャンユニット20へ導光する可視用シングルモードファイバである。
スキャンユニット20は、可視用シングルモードファイバ16により可視レーザユニット10から導光された励起光を反射して標本1上で走査させるXYガルバノミラー(スキャナ)22と、XYガルバノミラー22により反射された励起光を集光する瞳投影レンズ24とを備えている。
スキャンユニット導入投光管50は、スキャンユニット20の瞳投影レンズ24を透過した励起光をコリメートする結像レンズ52と、結像レンズ52を透過した励起光を反射して対物レンズ40に入射させるとともに、標本1において発生し対物レンズ40により集光された蛍光を反射してスキャンユニット20へ戻す反射ミラー54とを備えている。
符号42は対物レンズ40の瞳位置を示している。
反射ミラー54は、分光検出時に標本1からの蛍光をXYガルバノミラー22に戻してディスキャンさせるものであり、XYガルバノミラー22と対物レンズ40との間の光路に挿脱可能に配置されている。また、反射ミラー54は、図示しない切替え手段により、ノンディスキャン検出用励起DM56と交換可能になっている。
ノンディスキャン検出用励起DM56は、顕微鏡観察において標本1からの蛍光をXYガルバノミラー22に戻さずに(ノンディスキャン)観察するためのものであり、結像レンズ52からの励起光を反射して対物レンズ40に入射させる一方、標本1からの蛍光を透過させるようになっている。なお、切換え手段としては、特に限定されるものでなく、例えば、手動で反射ミラー54とノンディスキャン検出用励起DM56とを切り換えることとしてもよいし、自動で切り換えを行うことができる装置を採用することとしてもよい。
また、前記スキャンユニット20には、標本1において発生し対物レンズ40により集光されてスキャンユニット導入投光管50およびXYガルバノミラー22を介して励起光の光路を逆方向に戻される蛍光を励起光から分離する励起DM26と、励起DM26により励起光から分離された蛍光を集光する共焦点レンズ28と、対物レンズ40の焦点位置に共役な位置に配置され、共焦点レンズ28により集光された蛍光を部分的に通過させる共焦点ピンホール32と、共焦点ピンホール32を通過した蛍光を平行光にするコリメートレンズ34とを備えている。
分光装置60は、図2に示すように、コリメートレンズ34により平行光となった蛍光を一方向に波長ごとに分散させる回折格子(分散素子)62と、回折格子62により分散された蛍光を集光する集光レンズ64と、集光レンズ64により集光された蛍光を検出する複数のセル(検出部)65を有するマルチチャンネルPMT(光電子増倍管)66と、複数のセル65に入射される蛍光の入射範囲を制限する第1遮光板68Aおよび第2遮光板68B(制限手段、図5参照)とを備えている。
回折格子62は、図示しないモータにより、スキャンユニット20から入射される蛍光(すなわち、入射光)とセル65に向けて反射される蛍光(すなわち、反射光)とを含む平面に直交する回転軸まわりに揺動可能に配置されている。
マルチチャンネルPMT66は、回折格子62により一方向に分散される蛍光の分散方向に沿って、複数のセル65が1次元に配列されて構成されている。マルチチャンネルPMT66としては、例えば、32個のセル65が1次元に配列されて構成される32CHマルチアノードPMT(浜松ホトニクス社製)を採用することができる。
図3に示すように、マルチチャンネルPMT66のセル65間に電極を構成するためのギャップ(不感帯)74が存在する場合は、複数のシリンドリカルレンズ72により構成されるシリンドリカルレンズアレイ73をセル65の受光面65a近傍に配置することとしてもよい。
この場合、シリンドリカルレンズ72は、セル65の配列ピッチに略一致するピッチで配列し、それぞれ各セル65に対して1対1で対応するように配置するのが望ましい。同図において、符号Sは回折格子62により分散された蛍光のスペクトル列の結像面を示している。シリンドリカルレンズ72の入射面と蛍光のスペクトル列の結像面Sとを略一致させるのが望ましい。このようにシリンドリカルレンズ72をセル65の受光面65a近傍に配置することにより、図4に示すように、マルチチャンネルPMT66上のギャップ44を避けて蛍光をセル65に入射させることができ、検出光率の向上を図ることができる。
第1遮光板68Aおよび第2遮光板68B(以下、これらを合わせて単に「遮光板68A,68B」という。)は、例えば、図5に示すように、蛍光の光軸に交差する方向に沿って幅寸法が変化する略三角形状の板状部材であり、セル65に入射される蛍光を部分的に遮光することができるようになっている。これらの遮光板68A,68Bは、互いに鋭角の先端部分が対向するように配置されている。
また、遮光板68A,68Bは、それぞれ図示しないモータによりセル65の受光面65a上を光軸に略直交する方向に移動可能に設けられている。具体的には、遮光板68A,68Bは、回折格子62による蛍光の分散方向に沿う方向(X方向)および蛍光の分散方向に直交する方向(Y方向)にそれぞれセル65の幅より小さい変化量で移動することができるようになっている。
このように構成された遮光板68A,68Bによれば、蛍光の入射範囲の制限幅をセル65の幅より小さい変化量で変更する。例えば、X方向の移動により蛍光を遮光するセル65を決め、Y方向の移動により蛍光の入射範囲の制限幅を微調整することができる。
また、この走査型顕微鏡装置100には、鏡筒用結像レンズ82を備える顕微鏡観察用の顕微鏡観察鏡筒80と、顕微鏡観察時に反射ミラー54に代えて配置されたノンディスキャン検出用励起DM56を透過した蛍光を鏡筒用結像レンズ82に集光させる投影レンズ92を備えるノンディスキャンユニット90と、図示しない透過光源等が備えられている。
このように構成された本実施形態に係る分光装置60および走査型顕微鏡装置100の作用について説明する。
まず、走査型顕微鏡装置100により多波長検出を行う場合には、スキャンユニット導入投光管50内の光路に反射ミラー54を配置する。そして、ステージ(図示略)上に標本1を配置し、光源12から励起光を発生する。光源12から発せられた励起光は、AOTF14により透過波長が制御され、可視用シングルモードファイバ16によりスキャンユニット20へと導光される。
スキャンユニット20へ導光された励起光は、励起DM26で反射されXYガルバノミラー22により走査される。XYガルバノミラー22により走査された励起光は、瞳投影レンズ24および結像レンズ52を透過し反射ミラー54で反射され、対物レンズ40によって標本1に照射される。
励起光が照射されることにより標本1の照射位置において発生した蛍光は、対物レンズ40によって集光され、反射ミラー54で反射され励起光の光路を逆方向に戻る。そして、蛍光は結像レンズ52および瞳投影レンズ24を透過し、XYガルバノミラー22を介して励起DM26で励起光から分離される。
励起光から分離された蛍光は、共焦点レンズ28により集光されて共焦点ピンホール32を通過し、コリメートレンズ34により平行光とされて分光装置60に入射される。この場合に、共焦点ピンホール32を通過した蛍光のスポット径が、マルチチャンネルPMT66の各セル65の受光面65aより小さいことが望ましい。スポット径が小さいほど、波長分解能を高くすることができる。
分光装置65に入射された蛍光は、回折格子62により一方向に分散させられる。例えば、波長領域400〜530nmの光を蛍光1、波長領域500〜630nmの光を蛍光2、波長領域600〜630nmの光を蛍光3とする。なお、これらの蛍光には、標本1において反射された励起波長(図6の符号a,b,c参照)等も含まれている。
回折格子62により分散された蛍光は、集光レンズ64により集光されてマルチチャンネルPMT66の複数のセル65に入射される。この場合に、回折格子62の揺動角度を調整することにより、セル65の配列方向に沿って蛍光の入射位置を移動させ、各セル65に入射される蛍光の波長範囲を変更することができる。そこで、例えば、蛍光1の開始波長(400nm)がマルチチャンネルPMT66の1番端に配置されたセル65に入射されるように回折格子62の揺動角度を調整する。
また、図6に示すように、蛍光2の励起波長b、および、蛍光1の終了波長(530nm)付近と蛍光2の開始波長(500nm)付近とのクロストーク部分に対応するセル65の受光面65a上に第1遮光板68Aを配置する。
この場合に、第1遮光板68Aの位置をセル65の幅より小さい変化量で微調整し、蛍光2の励起波長bおよびクロストーク部分の波長範囲と第1遮光板68Aにより遮光する範囲とをほぼ一致させることで、これらの光を遮光し、蛍光1の開始波長から蛍光1と蛍光2とのクロストーク部分直前までの波長範囲の蛍光のみをセル65に入射させることができる。同図に示すように、複数のセル65のうち、蛍光1の開始波長から蛍光1と蛍光2とのクロストーク部分直前までの範囲に対応する領域を第1チャンネル群67Aとする。
また、蛍光3の励起波長c、および、蛍光2の終了波長(630nm)付近と蛍光3の開始波長(600nm)付近のクロストーク部分に対応するセル65の受光面65a上に第2遮光板68Bを配置する。この場合も同様に、第2遮光板68Bの位置を微調整し、蛍光3の励起波長cおよびクロストーク部分の波長範囲と第2遮光板68Bにより遮光する範囲とをほぼ一致させることで、これらの光を遮光し、蛍光1と蛍光2とのクロストーク部分直後から蛍光2と蛍光3とのクロストーク部分直前までの波長範囲の蛍光のみをセル65に入射させることができる。
また、複数のセル65のうち、蛍光1と蛍光2とのクロストーク部分直後から蛍光2と蛍光3とのクロストーク部分直前までの範囲に対応する領域を第2チャンネル群67Bとする。また、蛍光2と蛍光3とのクロストーク部分直後から蛍光3の終了波長(730nm)までの範囲に対応する領域を第3チャンネル群67Cとする。
第1チャンネル群67A、第2チャンネル群67Bおよび第3チャンネル群67C(以下、これらを合わせて単に「チャンネル群67A,67B,67C」という。)により、蛍光1、蛍光2および蛍光3からクロストーク部分と励起波長とが除去された異なる波長範囲の蛍光を同時に検出することができる。
次に、顕微鏡観察を行う場合には、スキャンユニット導入投光管50の光路にノンディスキャン検出用励起DM56を配置し、透過光源により標本1を照明する。標本1からの蛍光は対物レンズ40により集光され、ノンディスキャン検出用励起DM56を透過して顕微鏡観察鏡筒94に入射される。これにより、標本1の目視観察を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る分光装置60および走査型顕微鏡装置100によれば、遮光板68A,68Bにより、蛍光の入射範囲の制限幅をセル65の幅より小さい変化量で変更することで、チャンネル群67A,67B,67Cごとに検出する光の波長範囲をセル65の幅より細かい幅で増減することができる。したがって、蛍光の励起波長や蛍光のクロストーク部分を遮光して検出すべき波長範囲の蛍光だけをセル65に入射させることができる。これにより、ノイズが少なく精度が高い分光検出を迅速に行うことができる。
なお、チャンネル群67A,67B,67Cごとにピクセルを合算し、図示しないモニタ等に表示することとしてもよい。
また、本実施形態においては、2つの遮光板68A,68BによりマルチチャンネルPMT66の複数のセル65のうち、蛍光1,2,3を検出する領域を3つのチャンネル群67A,67B,67Cに分割することとしたが、例えば、第1遮光板68Aまたは第2遮光板68Bのいずれか一方のみを用い、マルチチャンネルPMT66の複数のセル65を蛍光1,2を検出する2つのチャンネル群67A,67Bに分割することとしてもよいし、あるいは、蛍光2,3を検出する2つのチャンネル群67B,67Cや蛍光1,3を検出する2つのチャンネル群67A,67Cに分割することとしてもよい。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る分光装置および走査型顕微鏡装置について説明する。
本実施形態に係る走査型顕微鏡装置100は、図7および図8に示すように、分光装置160が、遮光板68A,68Bに代えて、回折格子62からの蛍光を偏向するDMD(微小偏向素子アレイ、制御手段)168を備えるとともに、回折格子62とDMD168との間の光路に配置された集光レンズ64(本実施形態において、以下「第1集光レンズ64」という。)に加えて、さらに、DMD168とマルチチャンネルPMT66との間の光路に配置され、DMD168により偏向された蛍光を集光する第2集光レンズ164を備える点で、第1の実施形態と異なる。
以下、第1の実施形態に係る分光装置60および走査型顕微鏡装置100と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
DMD168は、図9に示すように、セル65と共役な位置に2次元配列された揺動可能な複数のマイクロミラー167を備えている。このDMD168は、対角線上に配列された1列の複数のマイクロミラー167が、回折格子62による蛍光の分散方向およびマルチチャンネルPMT66のセル65の配列方向に対応するように配置されている。
DMD168の対角線上に配列された1列の複数のマイクロミラー167は、対応するマルチチャンネルPMT66のセル65の数より多く、それぞれON状態の揺動角度ではマルチチャンネルPMT66に向けて蛍光を偏向し、OFF状態の揺動角度では他の方向に蛍光を偏向するようになっている。したがって、各マイクロミラー167に入射される蛍光の波長幅の方が各セル65に入射される蛍光の波長幅より小さく、マイクロミラー167のON/OFFを切り替えることにより、セル65に入射させる蛍光の入射範囲をセル65の幅より小さい変化量で増減することができるようになっている。
このように構成された本実施形態に係る分光装置160および走査型顕微鏡装置100の作用について説明する。
本実施形態に係る走査型顕微鏡装置100により分光検出を行う場合、分光装置160に入射された蛍光は、回折格子62により一方向に分散させられて第1集光レンズ64に入射され、DMD168に集光される。
DMD168に集光された蛍光は、1列の複数のマイクロミラー167のうちON状態のマイクロミラー167によりマルチチャンネルPMT66に向けて偏向されて第2集光レンズ164に入射され、図10に示すように、マルチチャンネルPMT66の各セル65の前に配置されたシリンドリカルレンズアレイ73に集光される。
この場合に、蛍光1の開始波長がマルチチャンネルPMT66の1番端に配置されたセル65に入射されるように回折格子62の揺動角度を調整する。なお、例えば、回折格子62により分散された蛍光がDMD168における1列の複数のマイクロミラー167に入射可能であれば、回折格子62の揺動角度を調整することなく、マルチチャンネルPMT66を蛍光の分散方向に移動させることにより、検出すべき波長範囲の蛍光を受光することとしてもよい。
また、DMD168は、蛍光1の開始波長から蛍光1と蛍光2とのクロストーク部分直前までの範囲に対応するマイクロミラー167をON状態にし、この波長範囲の蛍光をマルチチャンネルPMT66に向けて偏向する。一方、蛍光2の励起波長、および、蛍光1と蛍光2とのクロストーク部分に対応するマイクロミラー167をOFF状態にし、この波長範囲の蛍光を他の方向に向けて偏向する。
同様に、蛍光1と蛍光2とのクロストーク部分直後から蛍光2と蛍光3とのクロストーク部分直前までの範囲に対応するマイクロミラー167をON状態にし、この波長範囲の蛍光をマルチチャンネルPMT66に向けて偏向するとともに、蛍光3の励起波長、および、蛍光2と蛍光3とのクロストーク部分に対応するマイクロミラー167をOFF状態にし、この波長範囲の蛍光を他の方向に向けて偏向する。
さらに、蛍光2と蛍光3のクロストーク部分直後から蛍光の終了波長までの範囲に対応するマイクロミラー167をON状態にし、この波長範囲の蛍光をマルチチャンネルPMT66に向けて偏向する。
この場合に、セル65に入射させる蛍光の入射範囲をマイクロミラー167のON/OFFに応じてセル65の幅より細かい幅で増減することができ、検出すべき波長範囲を蛍光のクロストーク部分と励起波長とを除いた範囲に制限することができる。これにより、マルチチャンネルPMT66において、蛍光1、蛍光2および蛍光3からクロストーク部分と励起波長とが除去された異なる波長範囲の蛍光を同時に検出することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る分光装置160および走査型顕微鏡装置100によれば、DMD168の1列の複数のマイクロミラー167のON/OFFを切り替えることにより、マルチチャンネルPMT66に入射させる光の入射範囲を簡易かつ迅速に制限して所望の波長範囲の蛍光だけを容易に検出することができる。
なお、本実施形態においては、DMD168とマルチチャンネルPMT66との間の光路に第2集光レンズ164を配置することとしたが、これに代えて、例えば、ズーム光学系を配置することとしてもよい。ズーム光学系を透過させてマルチチャンネルPMT66に蛍光を入射させることで、1つあたりのセル65に入射される蛍光の波長範囲が狭くなり、分解能を向上することができる。この場合、検出する波長範囲に合わせてマルチチャンネルPMT66を蛍光の分散方向に移動させることにより、所望の波長範囲の蛍光を受光させることすればよい。
なお、本実施形態は以下のように変形することができる。
例えば、本実施形態においては、分光装置160がマルチチャンネルPMT66を1つ備えることとしたが、例えば、図11に示すように、2つのマルチチャンネルPMT66A,66Bを設け、各マルチチャンネルPMT66A,66Bにより、所望の波長範囲ごとに分光検出を行うこととしてもよい。この場合、DMD168と各マルチチャンネルPMT66A,66Bとの間の光路にそれぞれ第2集光レンズ164を配置することとすればよい。また、一方のマルチチャンネルPMT66AをDMD168のON状態の揺動角度のマイクロミラー167に対向する位置に配置するとともに、他方のマルチチャンネルPMT66BをDMD168のOFF状態の揺動角度のマイクロミラー167に対向する位置に配置し、それぞれ蛍光の励起波長やクロストーク部分を反対の作動状態のマイクロミラー167により反射することとすればよい。
例えば、3重染色の標本1に対しては、図12に示すように、前記他方のマルチチャンネルPMT66BをマルチチャンネルPMT66B−1,66B−2に分割し、DMD168のON状態のマイクロミラー167により、蛍光1をマルチチャンネルPMT66B−1に向けて偏向するとともに蛍光3をマルチチャンネルPMT66B−2に向けて偏向し、DMD168のOFF状態のマイクロミラー167により、蛍光2をマルチチャンネルPMT66Aに向けて偏向することとすればよい。この場合、マルチチャンネルPMT66B−1,66B−2は、それぞれON状態のマイクロミラー167により蛍光の励起波長やクロストーク部を反対方向に反射し、マルチチャンネルPMT66AはOFF状態のマイクロミラー167により蛍光の励起波長やクロストーク部分を反対方向に反射することとすればよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記の実施形態および変形例に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態および変形例を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。
例えば、検出する蛍光の波長範囲の設定や、マルチチャンネルPMT66のセル65を分割する数は上記各実施形態に限定されるものではない。
1 標本
12 光源
22 XYガルバノミラー(スキャナ)
32 共焦点ピンホール
40 対物レンズ
60 分光装置
62 回折格子(分散素子)
65 セル(検出部)
66,66A,66B マルチチャンネルPMT(光電子増倍管)
68A,68B 遮光板(制限手段)
72 シリンドリカルレンズ
100 走査型顕微鏡装置
168 DMD(制御手段)

Claims (15)

  1. 標本からの光を波長ごとに分散させる分散素子と、
    該分散素子により分散させられた前記光の分散方向に沿って配列された複数の検出部を有する光電子増倍管と、
    複数の前記検出部に対する前記光の入射を、その入射範囲の一端と他端の少なくとも一方を前記検出部の幅より小さい変化量で変化させて制限し、前記複数の検出部により検出される前記光の波長範囲の上限と下限の少なくとも一方を該検出部の幅に対応する波長範囲よりも小さい波長分解能で調整する制限手段と
    該制御手段により入射が制限された前記光を検出した前記複数の検出部の検出信号を合算する合算部を備える分光装置。
  2. 前記制限手段は、前記検出部の幅より小さい変化量で前記分散素子の分散方向に位置調整可能な遮光部材である請求項1に記載の分光装置。
  3. 標本に励起光を照射する光源と、
    該光源から照射された前記励起光を前記標本上で走査させるスキャナと、
    該スキャナにより走査された前記励起光を前記標本に照射する一方、該標本から戻る光を集光する対物レンズと、
    該対物レンズの焦点位置と共役な位置に配置され、該対物レンズにより集光された前記光を部分的に通過させる共焦点ピンホールと、
    該共焦点ピンホールを通過した前記光が入射される請求項1または請求項2に記載の分光装置とを備える走査型顕微鏡装置。
  4. 前記分光装置の前記制限手段が、前記複数の検出部の配列の一部への前記光の入射を制限することにより、それぞれが前記検出部の幅に対応する波長範囲よりも小さい波長分解能で調整された検出波長範囲を有する複数の検出部群を構成し、
    前記合算部が、前記複数の検出部群ごとに、対応する前記検出部からの検出信号をそれぞれ合算する請求項3に記載の走査型顕微鏡装置。
  5. 前記制限手段が、前記標本から発せられる複数種類の蛍光のクロストーク部分の光の入射を制限することにより、当該複数種類の蛍光のそれぞれに対応した前記検出部群を構成する請求項4に記載の走査型顕微鏡装置。
  6. 前記制限手段が、前記光の光軸に交差する方向に沿って幅寸法が変化する遮光板であり、該光軸に交差する方向に移動可能に配置されている請求項3から請求項5のいずれかに記載の走査型顕微鏡装置。
  7. 前記制限手段が、前記複数の検出部の配列の一部への前記光の入射を制限することにより、それぞれが前記検出部の幅に対応する波長範囲よりも小さい波長分解能で調整された検出波長範囲を有する複数の検出部群を構成し、
    前記合算部が、前記複数の検出部群ごとに、対応する前記検出部からの検出信号をそれぞれ合算する請求項1または請求項2に記載の分光装置。
  8. 前記制限手段が、前記標本から発せられる複数種類の蛍光のクロストーク部分の光の入射を制限することにより、当該複数種類の蛍光のそれぞれに対応した前記検出部群を構成する請求項7に記載の分光装置。
  9. 前記制限手段が、前記光の光軸に交差する方向に沿って幅寸法が変化する遮光板であり、該光軸に交差する方向に移動可能に配置されている請求項1、2、7、8のいずれかに記載の分光装置。
  10. 前記制限手段が、前記検出部と共役な位置に配置された複数の微小偏向素子を備える微小偏向素子アレイであり、各前記微小偏向素子に入射される前記光の波長幅が各前記検出部に入射される前記光の波長幅より小さい請求項1に記載の分光装置。
  11. 前記分散素子が、前記標本からの光と前記検出部に入射される光とを含む平面に直交する回転軸まわりに揺動可能に配置された回折格子である請求項1、2、7、8、9、10のいずれかに記載の分光装置。
  12. 前記光電子増倍管の前記検出部の受光面近傍に配列された複数のシリンドリカルレンズを備え、該シリンドリカルレンズの配列ピッチが前記検出部の配列ピッチと略一致し、かつ、各前記シリンドリカルレンズが各前記検出部にそれぞれ対応して配置されている請求項1、2、7、8、9、10、11のいずれかに記載の分光装置。
  13. 標本に励起光を照射する光源と、
    該光源から照射された前記励起光を前記標本上で走査させるスキャナと、
    該スキャナにより走査された前記励起光を前記標本に照射する一方、該標本から戻る光を集光する対物レンズと、
    該対物レンズの焦点位置と共役な位置に配置され、該対物レンズにより集光された前記光を部分的に通過させる共焦点ピンホールと、
    該共焦点ピンホールを通過した前記光が入射される請求項1に記載の分光装置とを備えた走査型顕微鏡装置であって、
    前記分光装置の制限手段が、前記検出部と共役な位置に配置された複数の微小偏向素子を備える微小偏向素子アレイであり、各前記微小偏向素子に入射される前記光の波長幅が各前記検出部に入射される前記光の波長幅より小さい、走査型顕微鏡装置。
  14. 前記分光装置の前記分散素子が、前記標本からの光と前記検出部に入射される光とを含む平面に直交する回転軸まわりに揺動可能に配置された回折格子である請求項3、4、5、6、13のいずれかに記載の走査型顕微鏡装置。
  15. 前記分光装置の前記光電子増倍管の前記検出部の受光面近傍に配列された複数のシリンドリカルレンズを備え、該シリンドリカルレンズの配列ピッチが前記検出部の配列ピッチと略一致し、かつ、各前記シリンドリカルレンズが各前記検出部にそれぞれ対応して配置されている請求項3、4、5、6、13、14のいずれかに記載の走査型顕微鏡装置。
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