JP2009244156A - 分光装置、及び分光共焦点顕微鏡 - Google Patents

分光装置、及び分光共焦点顕微鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な機能を付加することにより、励起レーザ光とその回折光が、共に検出器に入らないようにした分光装置を提供する。
【解決手段】2次回折光が検出器に入射する検出器上の位置を計算する。CPUは、2次回折光L2’が検出器に入射する場合、回折格子の角度を調整することにより、2次回折光l2’が検出器に入射する検出器に入射しないようにする。その上で、1次回折光L2が検出器に入射する検出器上の位置を計算し、その場所を遮光板404で遮蔽する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、分光装置、および分光共焦点顕微鏡に関するものである。
共焦点顕微鏡は、従来型の顕微鏡と比較して標本の2次元的な分解能が高いだけでなく光軸に沿った第3次元方向にも高い分解性能を得ることができ、生物観察分野を中心に利用が広がっている。特に、レーザ光源を備え、レーザ光を被検物である標本上で走査することで観察を行う方式の共焦点顕微鏡では、顕微鏡の光検出部がピンホールと光検出器(光電子増倍管:PMT)との組み合わせになっており、分光装置への接続が容易である。そのため、被検物の3次元形状観察だけでなく分光情報も得ることができる顕微鏡を、比較的容易に構成できるという特徴を備えている。
分光装置に設けられた波長分散素子は、入射した光を光波長毎に異なる方向に出射するものである。そのため、複数の検出セルを有する光検出器を備えて、異なる波長の光を同時に検出することによって被検物の分光情報を短時間に取得するような装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
共焦点顕微鏡による分光では蛍光を捉えて分光を行うが、被検物により反射されたり、カバーガラスによって反射されたりした励起レーザ光(以下では、この励起レーザ光を迷光と呼ぶこともある。)も分光装置に入ってくる。蛍光の強度は迷光の強度に比べて極めて弱く、例えば、蛍光の強度に対して迷光の強度が数10倍〜100倍程度となる場合もある。
そのため、蛍光の強度に光検出器(PMT)の検出感度を合わせると、励起レーザ光の強度が極めて大きいため検出器を破損してしまうおそれがある。逆に、励起レーザ光の強度に光検出器の検出感度を合わせてしまうと、検出すべき発光・蛍光の強度が小さすぎて検出がほとんどできなくなる。そこで、上述した従来の装置では、励起レーザ光の輝線位置に合わせてラインフィルタ(短冊状の遮光板)を固設し、固定遮光板により励起レーザ光を遮ることにより励起レーザ光が光検出器に入射しないようにしている。
ところで、分光装置に設けられた光分散素子の角度を変えたり、光分分散素子を交換した場合や、励起レーザ光の波長を変えた場合には、光検出器上における励起レーザ光の入射位置が変わる。そのため、上述した従来の分光装置では、異なる条件毎に固定遮光板を用意する必要がある。しかしながら、このように複数の固定遮光板を設けると、検出すべき光を遮ってしまうおそれがあり、検出精度の低下を招くことになる。
このような問題点に対応するために、特開平2006−125979号公報においては、遮光板を可動とし、励起レーザ光の1次回折光の光路に合わせてその位置を移動させることにより、励起レーザ光の波長が変わっても、その1次回折光が光検出器に入らないようにする技術が開示されている。
米国特許出願公開2002/0020819号公報 特開平2006−125979号公報
しかしながら、励起光が光分散素子に入射した場合、高次(2次以上)の回折光が発生する場合がある。それ故、励起レーザ光の1次回折光が光分散素子に入らないように遮光板の位置決めを行っても、高次の回折光が検出器に入射し、検出精度を劣化させる場合がある。この高次の回折光の影響は従来は無視されていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、簡単な機能を付加することにより、励起レーザ光の1次回折光と、さらに高次の回折光が、共に検出器に入らないようにした分光装置、及びこれを使用した分光共焦点顕微鏡を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、励起光によって励起された蛍光と前記励起光とが入り交じった光を、波長毎に分散させる波長分散素子と、前記波長分散された光の強度を、波長区分毎に複数の光検出セルにより検出する光検出器とを有する分光装置であって、前記波長分散素子によって生じた前記励起光の回折光の全てが、前記光検出セルに入射しないようにする機能を有することを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、前記回折光の全てが、前記光検出セルに入射しないようにする機能は、前記光検出器に可動式遮蔽板を設け、前記回折光が、前記光検出器に入射するのを妨げるように前記可動式遮蔽板の位置を調整することによってもたらされることを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段であって、前記回折光の全てが、前記光検出セルに入射しないようにする機能は、前記波長分散素子の角度を可変とし、前記回折光のうち少なくとも1つが前記光検出器に入射するのを妨げるように、前記波長分散素子の角度を変化させると共に、前記光検出器に可動式遮蔽板を設け、残りの回折光が、前記光検出器に入射するのを妨げるように前記可動式遮蔽板の位置を調整することによってもたらされることを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段であって、前記回折光が、前記光検出セルに入射しないようにする機能は、前記光検出器の位置を可変とし、前記回折光のうち少なくとも1つが前記光検出器に入射するのを妨げるように、前記光検出器の位置を調整すると共に、前記光検出器に可動式遮蔽板を設け、残りの回折光が、前記光検出器に入射するのを妨げるように前記可動式遮蔽板の位置を調整することによってもたらされることを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第の手段であって、点光源とみなされる光源又は2次光源から、それと共役な位置に置かれた試料に前記励起光を照射し、前記励起光と前記試料が発する蛍光を、前記試料と共役な位置に置かれたピンホールを介して取り出し、前記第1の手段から第4の手段のうちいずれかの分光装置に入射させて分光し、前記波長区分毎の光の強度を測定することにより、前記試料の微細な観測点における前記波長区分毎の光の強度を測定する機能を有することを特徴とする分光共焦点顕微鏡である。
本発明によれば、簡単な機能を付加することにより、励起レーザ光の1次回折光と、さらに高次の回折光が、共に検出器に入らないようにした分光装置、及びこれを使用した分光共焦点顕微鏡を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態である分光装置を組み込んだ、本発明の実施の形態の一例である走査型共焦点顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。図1の分光共焦点顕微鏡では、顕微鏡は落射型顕微鏡で構成されており、光学的な反応のうちの反射光,蛍光,散乱光などを捉えることができる。以下では、蛍光観察を例に説明する。また、透過型顕微鏡で構成した場合には、蛍光,散乱光および透過光量による吸収の程度を捉えることができる。
図1に示す分光共焦点顕微鏡は、顕微鏡部1、光源部2,走査光学系3および分光装置4で構成されている。光源部2と走査光学系3とは光ファイバ5で接続されており、同様に、走査光学系3と分光装置4とは光ファイバ6で接続されている。光源部2には出力波長の異なるレーザ光源21a,21bが設けられている。なお、図1に示す例では、レーザ光源を2つ備えているが、3つ以上備えていても良い。レーザ光源21a,21bから出射された各レーザ光は全反射ミラー22およびダイクロイックミラー23を用いて同一光軸に合わせられた後に、集光レンズ24により集光されて光ファイバ5に入射する。
光ファイバ5により走査光学系3に伝送されたレーザ光はファイバ端面から所定のNAで出射され、走査光学系3内のコリメータレンズ31により平行光に変換される。コリメータレンズ31からの平行光はダイクロイックミラー32により反射され、ガルバノメータ等で構成される走査ユニット33に入射する。走査ユニット33は一対の可動式ミラーを備えていて、それらを連動して傾けることにより入射したレーザ光を対物レンズ12の光軸と直交する2方向に2次元的に走査することができる。
走査ユニット33から出射されたレーザ光は、走査レンズ34により一次像面に結像された後に、第2対物レンズ11および対物レンズ12によって被検物である試料7上に結像される。試料7上に結像されたレーザ光の像は点像となっており、対物レンズ12のNAで決まる大きさに集光されている。レーザ光を走査ユニット33により走査すると、試料7上に結像されたレーザ光L(点像)が2次元的に走査される。
試料7にレーザ光が照射されると、試料7の光学的な特性によって反射、吸収、蛍光、散乱などが照射領域において生じる。生物組織を蛍光観察する場合には、試料7の組織を複数の蛍光試薬で染色して観察する場合がある。そして、レーザ光源21a,21bを切り換えることによって、蛍光試薬に応じたレーザ光を照射してそれぞれの蛍光を観察する。
試料7の照射領域で発生した反射光,蛍光、散乱光などは、対物レンズ12および第2対物レンズ11により一次像面に結像された後に、走査レンズ34で平行光とされて走査ユニット33に入射する。試料7からの光は走査ユニット33で再び走査されることによりデスキャンされ、ダイクロイックミラー32(反射率20%のハーフミラーでも良い)から走査ユニット33に入射したレーザ光と同一の光路を逆行することになる。
走査ユニット33からダイクロイックミラー32に入射した試料7からの光はダイクロイックミラー32を透過し、レンズ35によりピンホール遮光板36のピンホール36a上に集光される。このピンホール遮光板36は試料7上のスポット状レーザ光(点像)と共役な位置関係にあり、ピンホール36a上の集光点は上記スポット光の像となっている。そのため、試料7上の他の領域から光が発生しても、その光はピンホール36a上では像を結ばないため、ほとんどがピンホール遮光板36で遮られてピンホール36aを通過することがない。なお、光ファイバー5の端面はピンホールとみなせる極小さな形状をしていて、かつ、試料7上の結像点と共役とされている。このため、試料7上に形成される像は、点像とみなされ、又、その焦点深度は浅くされている
ピンホール36aを通過した光は、レンズ37により集光されて光ファイバ6に入射し、光ファイバ6により分光装置4に伝達される。光ファイバ6の一方のファイバ端は分光装置4の入射スリット41に対向するように接続されており、試料7からの光は光ファイバ6のNAで決まる放射角で出射され、入射スリット41から分光装置4内に入射する。
図2は、分光装置4の拡大詳細図である。なお、以下の図においては、前出の図に示された構成要素には、同じ符号を付して、その説明を省略することがある。入射スリット41から入射した光は、入射光学系を構成する反射ミラー42に入射する。反射ミラー42は入射スリット41を焦点とする凹面ミラーであり、反射ミラー42に入射した光は反射ミラー42によって反射されて平行光となり、波長分散素子である回折格子43Aに入射する。なお、回折格子43Aが固定されている回転ステージ46には、分散特性の異なる4つの回折格子43A〜43Dが設けられている。
回折格子43Aに入射した光は、光波長に応じた回折角度で回折格子43Aから出射される。入射光の波長をλ、入射角をα、出射角をβとすると、これらの間には次式(1)に示す関係が成り立っている。ただし、mは回折次数、dは回折格子43Aの格子間隔である。
sinα+sinβ=mλ/d …(1)
図2には、波長の異なる2種類の1次回折光L1,L2を図示した。蛍光観察を行う場合、ピンホール26aを通過して分光装置4に入射する光Lはほとんどが蛍光であるが、試料7で反射されたりカバーガラスで反射されたりした励起レーザ光も若干含まれている。
蛍光は回折格子43Aにより回折されて、蛍光に含まれる波長に応じて所定の角度範囲に出射される。図2において、回折光L1は回折された蛍光の内の所定方向に出射されるものを示したものである。一方、回折光L2は励起レーザ光の1次回折光を示したものである。1次回折光L1,L2の出射方向には、出射光学系である反射ミラー44が設けられている。反射ミラー44は、分光された光を検出する光検出器45の光検出面を焦点とした凹面ミラーである。回折格子43Aで回折された光の内の所定の波長範囲の光が反射ミラー44に入射し、反射ミラー44によって光検出器45の光検出面上に集光される。
回折角の異なる1次回折光L1,L2はそれぞれ反射ミラー44で反射されて、光検出器45の光検出面上の異なる位置に集光される。後述するように、本実施の形態では移動可能な遮光板404が光検出器45の入射面前方(図示上方)に設けられており、この遮光板404が1次回折光L2の入射位置に配設される。そのため、励起レーザ光の1次回折光L2は遮光板404により遮られて、光検出器45に入射しないような構成となっている。
一方、回転ステージ46の角度を変更して回折格子43Aの傾きを変えると、反射ミラー44方向に回折される光の波長域が変化する。すなわち、回折格子43Aの傾きを変更することにより、光検出器45で検出される蛍光の波長帯域を変えることができる。また、上述したように回転ステージ46には分散特性の異なる複数の回折格子43A〜43Dを固定することができるので、例えば、図2で回転ステージ46を180度回転すると、回折格子43Aに代えて回折格子43Cが使用可能状態となる。
このように、回折格子43A〜43Dを切り換えて分散特性を変更することにより、例えば、光検出器45の検出波長帯域の幅を変えて分解能を変えることができる。ここでは、回転ステージ46には回折格子を4つまで装着することができるが、装着可能個数は4に限らない。
なお、回転ステージ46を回転して、回折格子43A〜43Dを切り換える場合は、不要な励起光(0次光、1次光も含めた全ての迷光)が光検出器に入射することを防ぐために、光源部2のレーザ光の出力を切り換えるか、あるいは光源部2に配置されたシャッタ機構によりレーザ光を遮断する。このシャッタ機構は、分光部4(入射スリット41と反射ミラー42との間)に配置してもよい。
図3は、光検出器45の外観を示す斜視図である。光検出器45は、複数の光検出セル(32チャンネルのPMT)400から成る光検出器アレイ45aと、遮蔽機構45bとを備えている。光検出器アレイ45aの受光面には各光検出セル400の受光面が図示左右方向に一次元的に配設されており、各光検出セル400により回折角の異なる(すなわち波長の異なる)光をそれぞれ検出する。そして、各光検出セル400から出力される検出信号を計測することで、入射した光の光強度分布を得ることができる。尚、光検出器45はPMTに限らず、CCD等のセンサでも良い。
遮蔽機構45bは、光検出器アレイ45aの前方の左右方向に沿って延在する送りネジ401と、その送りネジ401を回転駆動するステッピングモータ402と、送りネジ401の回転により光検出器アレイ45aの前方を左右方向に移動するスライダ403と、スライダに立設された遮光板404とを備えている。遮光板404には黒つや消し処理が施された金属板が用いられるが、ミラーを用いても良い。ミラーを用いた場合、反射した先で光をトラップするように構成する。遮光板404の幅寸法は、出射光学系(反射ミラー44)によるスポット投影像よりわずかに大きくしておく。
図2に示すように、遮光板404は、不要光である励起レーザ光の1次回折光L2が光検出セル400に入射するのを防止している。不要光の入射位置である遮光板404の配設位置は、レーザ光の波長、回折格子の種類、回折格子の傾きによって決定される。なお、回折格子43Aの傾きを変えることにより光検出器アレイ45aに入射する波長帯域が変化するので、逆に検出したい波長帯域を決定することにより回折格子43Aの傾きが定まる。
図1に戻って、分光共焦点顕微鏡に設けられた顕微鏡部1,光源部2,走査光学系3および分光装置4は、制御部8によってそれぞれコントロールされる。制御部8には、設定条件等を入力するためのGUIを備えたソフトウエアがインストールされたコンピュータ9が接続されている。遮光板404の位置決定に必要なユーザ入力情報は上述したようにレーザ波長、回折格子の種類、検出すべき波長帯域であり、これらの情報はコンピュータ9から制御部8のCPU81に入力される。コンピュータ9には、表示装置として、モニタ91が接続されている。
CPU81は入力情報に基づいて、レーザ光源21a,21bのいずれかを光源として選択し、ステージコントローラ83を介して回転ステージ46を駆動するとともに、遮光板コントローラ84を介して遮光板404を所定の位置へと移動させる。回転ステージ46にはロータリエンコーダ等の回転センサが設けられており、そのセンサ信号はステージコントローラ83へと入力される。また、85は光検出器45を制御駆動する検出器コントローラであり、光検出器45の出力信号は検出器コントローラ85を介してCPU81へと出力される。制御部8のメモリ82には、制御に必要なデータが予め記憶されている。
図4は、本発明の第1の実施の形態の作用を示す概念図である。回折格子から出射される励起レーザ光は、波長ごとに決まったある角度で光が強め合う。この強め合った光を回折光とよび、(1)式であらわすようにある波長(λ)の光は、回折次数mにより,複数の角度βで回折する。(m=+1の光を+1次回折光,m=+2の光を+2次回折光と呼び、以下の図においてはm=+1のときの励起レーザの回折光の波長をL2,m=+2のときの励起レーザの回折光の波長をL2’として図示することにする。
本実施の形態においては、図3に示す光検出器45が用いられ、遮光機構45bが1つ設けられ、この遮光板404を独立に駆動し、その位置を変化させることができるようになっている。
この実施の形態の目的は、励起レーザ光の1次以上の回折光が光検出セル400に入らないようにすることである。その操作手順を以下に示す。
(1) 測定者は、検出したい波長帯域および回折格子(分解能)を決定する。
(2) 測定者は、励起レーザ波長(レーザ光源)を選択する。
(3) CPU81は、回転ステージ46の角度を決定する。(図2に示す入射光Lの1次回折光が検出器に入射する角度とする。)
(4) CPU81は、励起レーザ光の1次回折光が検出器45に入射する検出器45上の位置を計算する。
(5) CPU81は、励起レーザ光の2次回折光が検出器に入射する検出器45上の位置を計算する。CPU81は、2次回折光が検出器45に入射する場合(図4(a)破線矢印L2’)は、検出器45に入射することを測定者にコンピュータ上のGUI等で通知する。
(6) 測定者は2次回折光が入射する位置が検出器45の範囲外(長波長側)になるように検出波長範囲の再設定を行う。(図4(b)実線矢印L2’となるようにする。)
(7)CPU81は、回転ステージ46の角度を決定する。
(8)CPU81は、回転ステージ46を駆動する。
(9)CPU81は、入射光Lの1次回折光が検出器45に入射する検出器上の位置を再計算する。
(10) (9)の計算結果により、励起レーザ光の1次回折光が検出器45に入射する位置へ遮光板404を駆動する。
(11) 測定者の指示によりCPUは、走査ユニット33で励起レーザ光を走査を開始する。
(12) CPU81は、試料7からの蛍光を光検出器45により検出して、コンピュータでデータ処理し、測定結果をモニタ91に表示する。
このようにすれば、光検出器45と遮光板404の状態、及び光検出器45と1次回折光、2次回折光との関係は、例えば図4(a)のような状態にあったものが図4(b)のような状態になり、励起レーザ光の1次回折光と2次回折光が、共に光検出セル400に入らないようにすることができる。
このようにして、本実施の形態では、1次回折光を遮蔽板404で遮光すると共に、回折格子が取り付けられている回転ステージを回転させることにより、2次回折光が検出器45に当たらないようにしている。2次回折光が検出器45に当たらなければ、それより高次の回折光は、それより外側(図では右側)にあるので、当然検出器45に当たることはない。よって、遮蔽機構45bの数を増やして機構を複雑にすることなく、回折光の影響を避けることができる。
図5は、本発明の第2の実施の形態の作用を示す概念図である。本実施の形態においては、図3に示す光検出器45が用いられ、遮光機構45が1つ設けられ、この遮光板404を独立に駆動し、その位置を変化させることができるようになっている。
この実施の形態の目的は、励起レーザ光の1次以上の回折光が光検出セル400に入らないようにすることである。その操作手順を以下に示す。
(1) 測定者は、検出したい波長帯域および回折格子(分解能)を決定する。
(2) 測定者は、励起レーザ波長(レーザ光源)を選択する。
(3) CPU81は、回転ステージ46の角度を決定する。(入射光Lの1次回折光が検出器に入射する角度とする。)
(4) CPU81は、励起レーザ光の1次回折光が検出器45に入射する検出器45上の位置を計算する。
(5) CPU81は、励起レーザ光の2次回折光が検出器に入射する検出器45上の位置を計算する。CPU81は、励起レーザ光の1次回折光が検出器45に入射する場合(図5(a)破線矢印L2)は、検出器45に入射することを測定者にコンピュータ上のGUI等で通知する。
(6) 測定者は励起レーザ光の1次回折光が入射する位置が検出器45の範囲外(短波長側)になるように検出波長範囲の再設定を行う。(図5(b)実線矢印L2となるようにする。)
(7)CPU81は、回転ステージ46の角度を決定する。
(8)CPU81は、回転ステージ46を駆動する。
(9)CPU81は、励起レーザ光の2次回折光が検出器45に入射する検出器上の位置を再計算する。
(10) (9)の計算結果により、励起レーザ光の2次回折光が検出器45に入射する位置へ遮光板404を駆動する。
(11) 測定者の指示によりCPUは、走査ユニット33で励起レーザ光の走査を開始する。
(12) CPU81は、試料7からの蛍光を光検出器45により検出して、コンピュータでデータ処理し、測定結果をモニタ91に表示する。
このようにすれば、光検出器45と遮光板404の状態、及び光検出器45と1次回折光、2次回折光との関係は、例えば図5(a)のような状態にあったものが図5(b)のような状態になり、励起レーザ光の1次回折光と2次回折光が、共に光検出セル400に入らないようにすることができる。
このようにして、本実施の形態では、2次回折光を遮蔽板404で遮光すると共に、回折格子が取り付けられている回転ステージを回転させることにより、1次回折光が検出器45に当たらないようにしている。1次回折光が検出器45に当たらなければ、それより低次(マイナス次数)の回折光が検出器45に当たることはない。よって、遮蔽機構45の数を増やして機構を複雑にすることなく、回折光の影響を避けることができる。
図6は、本発明の第3の実施の形態の作用を示す概念図である。本実施の形態においては、図3に示す光検出器が用いられ、遮光機構45が1つ設けられ、この遮光板404を独立に駆動し、その位置を変化させることができるようになっていると共に、検出器45が、その光検出セル400の配列方向に移動できるようになっている。
この実施の形態の目的は、1次以上の回折光が光検出セル400に入らないようにすることである。その操作手順を以下に示す。
(1) 測定者は、検出したい波長帯域および回折格子(分解能)を決定する。
(2) 測定者は、励起レーザ波長(レーザ光源)を選択する。
(3) CPU81は、回転ステージ46の角度を決定する。(入射光Lの1次回折光が検出器45に入射する角度とする。)
(4)CPU81は、回転ステージ46を駆動する。
(5) CPU81は、励起レーザ光の2次回折光が検出器に入射する検出器上の位置を計算する。
(6) 検出器ステージを2次回折光が検出器45に入射しない方向へ駆動する。
(7) この状態でCPU81は、励起レーザ光の1次回折光が検出器に入射する検出器45上の位置を計算する。
(8) (7)で計算した位置へ遮光版404を駆動する。
(9) 測定者の指示によりCPU81は、走査ユニット33で励起レーザ光を走査を開始する。
(10) CPU81は、試料7からの蛍光を光検出器45により検出して、コンピュータでデータ処理し、測定結果をモニタ91に表示する。
このようにすれば、光検出器45と遮光板404の状態、及び光検出器45と1次回折光、2次回折光との関係は、例えば図6(a)のような状態にあったものが図6(b)のような状態になり、励起レーザ光の1次回折光と2次回折光が、共に光検出セル400に入らないようにすることができる。
このようにして、本実施の形態では、1次回折光を遮蔽板404で遮光すると共に、光検出セル400が取り付けられている検出器45を移動させることにより、2次回折光が検出器45に当たらないようにしている。2次回折光が検出器45に当たらなければ、それより高次の回折光が検出器45に当たることはない。よって、遮蔽機構45bの数を増やして機構を複雑にすることなく、回折光の影響を避けることができる。
この例については、2次回折光とそれより高次の回折光が検出器45に入射しないように、検出器45を短波長側に移動させ、1次回折光を遮蔽板404で遮蔽したが、検出器45を長波長側に移動させ、1次回折光及び低次の回折光が検出器45に入らないようにすると共に、2次回折光を遮蔽板404で遮蔽するようにしてもよい。
図7は、本発明の第4の実施の形態の作用を示す概念図である。本実施の形態においては、図8に示す光検出器が用いられ、遮光機構45b、45b’が2つ設けられ、これらの2つの遮光板405、406を独立に駆動し、その位置を変化させることができるようになっている。
遮光板406は、遮光板405の厚さ分程度、遮光板405より後方に配置されているので、スライダ403、403’で遮光板405、406を駆動しても互いにぶつかることがないように構成されている。基本的には、遮光する回折光のうち、相対的に短波長の回折光を遮光板405で遮光し、長波長の回折光を遮光板406で遮光する。その他は、図3に示すものと同じである。
この実施の形態の目的は、励起レーザ光の1次以上の回折光が光検出セル400に入らないようにすることである。その操作手順を以下に示す。
(1) 測定者は、検出したい波長帯域および回折格子(分解能)を決定する。
(2) 測定者は、励起レーザ波長(レーザ光源)を選択する。
(3) CPU81は、回転ステージ46の角度を決定する。(入射光Lの1次回折光が検出器45に入射する角度とする。)
(4) CPU81は、回転ステージ46を駆動する。
(5) CPU81は、励起レーザ光の1次回折光が検出器に入射する検出器上の位置を計算する。
(6) CPU81は、励起レーザ光の2次回折光が検出器に入射する検出器上の位置を計算する。
(7) (5)で計算した励起レーザ光の1次回折光を遮光するように第1の遮光版405を駆動する。
(8) (6)で計算した励起レーザ光の2次回折光を遮光するように第2の遮光版406を駆動する。
(9) 測定者の指示によりCPU81は、走査ユニット33で励起レーザ光の走査を開始する。
(10) CPU81は、試料7からの蛍光を光検出器45により検出して、コンピュータでデータ処理し、測定結果をモニタ91に表示する。
このようにすれば、光検出器45と遮光板405、406の状態は、例えば図7(a)のような状態にあったものが図7(b)のような状態になり、励起レーザ光の1次回折光と2次回折光が、共に光検出セル400に入らないようにすることができる。3次以上の回折光が光検出セル400に入射する場合は、それに対応して、遮光機構を増やし、遮光板の数を増やして、これらの光を遮光するようにすればよい。
以上の実施の形態の説明においては、いずれも励起レーザ光は1種類であるとして説明してきた。励起レーザ光が複数ある場合は、以下のように取り扱えばよい。
第1の実施の形態の応用としては、入射する励起レーザ光の1次回折光のうち最も短波長のものについて第1の実施の形態を実施すれば、すべての2次回折光が検出器45に入射しないようにすることができる。その上で、検出器45に入射する1次回折光を遮蔽機構45b等を増やして、その遮蔽板で取り除けばよい。
第2の実施の形態の応用としては、入射する励起レーザ光の1次回折光のうち最も長波長のものについて第2の実施の形態を実施すれば、すべての1次以下の回折光が検出器45に入射しないようにすることができる。その上で、検出器45に入射する2次回折光を遮蔽機構45bを増やして、その遮蔽板で取り除けばよい。
第3の実施の形態の応用としては、入射する励起レーザ光の1次回折光のうち最も長波長、又は短波長のものについて第3の実施の形態を実施すれば、全ての2次回折光、又は全ての1次以下の回折光が検出器45に入射しないようにすることができる。その上で、検出器45に入射する1次回折光、又は2次回折光を、遮蔽機構45b等を増やして、その遮蔽板で取り除けばよい。
第4の実施の形態の応用としては、検出器45に入射する全ての励起レーザ光の回折光を遮蔽して光検出セル400に当たらないようにするため、遮蔽機構45b等を増やしていけばよい。
本発明の実施の形態である分光装置を組み込んだ、本発明の実施の形態の一例である走査型共焦点顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。 分光装置の拡大詳細図である。 光検出器の外観を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の作用を示す概念図である。 本発明の第2の実施の形態の作用を示す概念図である。 本発明の第3の実施の形態の作用を示す概念図である。 本発明の第4の実施の形態の作用を示す概念図である。 遮光機構を2組設けた例を示す頭である。
符号の説明
1…顕微鏡部、2…光源部、3…走査光学系、4…分光部、5,6…光ファイバ、7…試料、8…制御部、9…コンピュータ、21a,21b…レーザ光源、36…ピンホール遮光板、36a…ピンホール、42,44…反射ミラー、43A〜43C…回折格子、45…光検出器、45a…光検出アレイ、45b,45b’…遮蔽機構、81…CPU、85…検出器セルコントローラ、91…モニタ、400…光検出セル、401…送りネジ、402…ステッピングモータ、403…スライダ、404,405,406…遮光板、

Claims (5)

  1. 励起光によって励起された蛍光と前記励起光とが入り交じった光を、波長毎に分散させる波長分散素子と、前記波長分散された光の強度を、波長区分毎に複数の光検出セルにより検出する光検出器とを有する分光装置であって、
    前記波長分散素子によって生じた前記励起光の回折光の全てが、前記光検出セルに入射しないようにする機能を有することを特徴とする分光装置。
  2. 請求項1に記載の分光装置であって、前記回折光の全てが、前記光検出セルに入射しないようにする機能は、前記光検出器に可動式遮蔽板を設け、前記回折光が、前記光検出器に入射するのを妨げるように前記可動式遮蔽板の位置を調整することによってもたらされることを特徴とする分光装置。
  3. 請求項1に記載の分光装置であって、前記回折光の全てが、前記光検出セルに入射しないようにする機能は、前記波長分散素子の角度を可変とし、前記回折光のうち少なくとも1つが前記光検出器に入射するのを妨げるように、前記波長分散素子の角度を変化させると共に、前記光検出器に可動式遮蔽板を設け、残りの回折光が、前記光検出器に入射するのを妨げるように前記可動式遮蔽板の位置を調整することによってもたらされることを特徴とする分光装置。
  4. 請求項1に記載の分光装置であって、前記回折光が、前記光検出セルに入射しないようにする機能は、前記光検出器の位置を可変とし、前記回折光のうち少なくとも1つが前記光検出器に入射するのを妨げるように、前記光検出器の位置を調整すると共に、前記光検出器に可動式遮蔽板を設け、残りの回折光が、前記光検出器に入射するのを妨げるように前記可動式遮蔽板の位置を調整することによってもたらされることを特徴とする分光装置。
  5. 点光源とみなされる光源又は2次光源から、それと共役な位置に置かれた試料に前記励起光を照射し、前記励起光と前記試料が発する蛍光を、前記試料と共役な位置に置かれたピンホールを介して取り出し、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の分光装置に入射させて分光し、前記波長区分毎の光の強度を測定することにより、前記試料の微細な観測点における前記波長区分毎の光の強度を測定する機能を有することを特徴とする分光共焦点顕微鏡。
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