JP2016537674A - エバネッセント照明及び点状ラスタスキャン照明のための顕微鏡 - Google Patents

エバネッセント照明及び点状ラスタスキャン照明のための顕微鏡 Download PDF

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Abstract

本発明は、対物レンズと、対物レンズを通り、対象物を点状ラスタスキャン照明するためのオルソスコープビーム路、及び、対物レンズを通り、対象物をエバネッセント照明するためのコノスコープビーム路を選択的に形成する照明ユニットと、を備えている顕微鏡に関する。照明ユニットは、光源と、照明ビーム路を偏向させる変位ユニットと、照明ビームをスキャン接眼レンズの像面に焦点合わせするスキャン接眼レンズと、スキャン接眼レンズの像面に配置されているミラー面であって、照明ビーム路から、オルソスコープビーム路を形成する光透過性の領域と、コノスコープビーム路を形成し、且つ、スキャン接眼レンズに対向している、少なくとも部分的に反射性の領域と、を備えているミラー面とを有している。スキャン接眼レンズの像面は、コノスコープビーム路に関して、対物レンズの出射瞳に共役な面に位置している。

Description

本発明は、エバネッセント照明及び点状ラスタスキャン照明のためのものであって、それら2種類の照明間の切り替えが可能である顕微鏡に関する。更に、本発明は、上述の種類の照明間の切り替えを行うための方法に関する。
対象物のエバネッセント照明と点状ラスタスキャン照明の切り替えを可能にする顕微鏡は従来技術から公知である。
国際公開第2005/031428号からは、エバネッセント照明により試料を照明する顕微鏡が公知であり、この顕微鏡は更に、試料を操作するための光学装置を有している。この顕微鏡においては、顕微鏡対物レンズの後方瞳面に焦点合わせされる照明光ビーム束を形成するためにレーザが使用されている。このレーザ光ビーム束の焦点から、対物レンズの光軸までの横方向の距離を調整するために、ジンバルを備えた回動ミラーを含んでいるビーム偏向装置が使用されている。焦点から対物レンズの光軸までの距離が十分である場合には、試料ホルダ、例えばカバーガラスと試料との間の境界面において全反射が生じる。それによって生じるエバネッセント場は、試料の境界面にのみ浸透し、またその境界面との距離が大きくなるにつれ指数関数的に減少する。従って、試料の境界面に位置する蛍光体が励起され、その一方でバックグラウンド蛍光を大幅に低減することができる。これによって画像コントラストが改善される。この方法は、一般的に、全反射照明蛍光顕微鏡検査法(TIRFM = Total Internal Reflection Fluorescence Microscopy)と称される。
試料を操作するための装置は、例えば、マルチラインレーザを含んでおり、その放射スペクトルから、AOTF(音響光学可変フィルタ:Acusto-Optical Tunable Filter)を用いて、所望の波長を有している成分を選択することができる。更なるビーム偏向装置を用いることによって、試料に焦点合わせされる操作光ビーム束の位置が調整される。
操作照明とTIRF照明の切り替えを行うために、1つの実施の形態においては、折り畳みミラーがTIRF照明ビーム路へと旋回され、その結果、TIRF照明ビーム路は、折り畳みミラーの非反射性の裏面によって遮られるので、照明ビームの更なる伝播が阻止されている。折り畳みミラーは、その旋回された位置において、操作光ビーム束が折り畳みミラーにおいて反射され、それによって照明ビーム路に入力結合されるように配置されている。別の実施の形態においては、波長を選択することができる単一のレーザ光源が、TIRF照明にも、操作照明にも使用される。この場合、適合光学系が照明ビーム路内に導入されることのみによって、2種類の照明間の切り替えが行われる。この適合光学系は、TIRF照明の際に、レーザビーム束が顕微鏡対物レンズの後方瞳面に焦点合わせされるように機能する。これに対し、適合光学系がなければ、レーザビーム束は試料に焦点合わせされる。操作光ビーム束は、通常の場合、(共焦点型)走査顕微鏡用のレーザ走査ビームである。
従って、上記の刊行物においては、TIRF照明と走査照明の切り替えを行うために、光学部品(折り畳みミラー又は適合光学系)が照明ビーム路内に導入されるか、又は、照明ビーム路から取り除かれる。
共焦点型の走査顕微鏡は、一般的に、光源と、光源からの光をいわゆる励起ピンホールである絞りに焦点合わせするために用いられる焦点レンズと、ビームスプリッタと、ビームを制御するためのビーム偏向装置と、顕微鏡光学系と、検出ピンホールと、試料から放射される検出光/蛍光を検出するための検出器と、を有している。照明光は、ビームスプリッタを介して入力結合される。対象物から放射された蛍光又は検出光は、ビーム偏向装置を介して、ビームスプリッタに再び到達し、このビームスプリッタを通過し、それによって、続いて、後段に検出器が設けられている検出ピンホールに焦点合わせされる。この検出装置は「デスキャン装置」と称される。焦点領域には直接的に由来しない検出光は、検出ピンホールを通過しないので、それによって点情報が得られ、照明光ビーム束の焦点を用いる対象物の連続的な走査によって、この点情報から1つの3次元像を形成することができる。多くの場合、3次元像は、種々の焦平面において画像データを層状に記録することによって得られる。
米国特許第7,187,494号明細書には、レーザ光源を備えている顕微鏡が開示されており、この顕微鏡は、レーザビームを光軸から偏心させるための偏向ユニットと、レーザビームが通過する対物レンズと、を有している。走査顕微鏡検査法とTIRF顕微鏡検査法の切り替えを行うために、1つの実施例においては、いわゆる集光レンズ装置が前段に接続されており、この集光レンズ装置は、照明ビーム路内に導入可能であるように又は照明ビーム路から取り除くことが可能であるように配置されている。集光レンズ装置が照明ビーム路内にある場合には、レーザ光線は偏心されて対物レンズの瞳に焦点合わせされ(TIRF照明)、それに対し集光レンズ装置が照明ビーム路から取り除かれている場合には、レーザビームは試料に焦点合わせされ、そのレーザビームによって試料が走査される。
この顕微鏡においては、TIRF顕微鏡検査法と走査顕微鏡検査法の切り替えが多くの適用ケースにとっては過度に緩慢であり、また両方の種類の両顕微鏡検査法において正確なビーム誘導が達成されるべき場合には、照明ビーム路内に導入可能な素子に関する位置合わせの手間が非常に大きいことが欠点であることが分かった。
国際公開第2007/020251号からは、TIRF顕微鏡検査法用の顕微鏡が公知であり、この顕微鏡ではレーザ光源のレーザ光が、先ずミラーにおける孔を介して、続けて変位ユニットを介して、顕微鏡対物レンズの方向へと偏向される。レーザビームにとっては、ミラーの非反射性の面における孔が通常の絞り開口部であり、その開口部の直径はミラーのその位置における照明光線の直径に相当する。反射性の面は、ミラーの反対側に設けられている。変位ユニットを介して、レーザビームに対して、TIRF照明に必要とされる偏心が行われる。このようにして、レーザビームをクリティカルな角度で、試料支持体と対象物との間の境界面に入射させることができる。このクリティカルな角度は、例えば、n1=1.518を有するカバーガラスから、n2=1.33の屈折率を有する水へと移行する場合、61°の角度を有しており、これは全反射の角度である。
1つの実施の形態においては、レーザビームは変位ユニットを用いて、対象物において全反射に基づきエバネッセント場が形成されるように、回転対称で対物レンズの主軸へと案内される。試料の屈折率が既知である場合にのみ、その試料に必要とされる全反射の角度を計算することができる。しかしながら、通常は、未知の屈折率を有している種々の試料が含まれていることが多い。それにもかかわらず、全反射の角度を経験的に求めることができるようにするために、即ち、エバネッセント照明を自動的に生じさせるようにするために、上記の刊行物では、全反射のクリティカルな角度に達する前に生じた反射光を検出することが提案されている。この光は、顕微鏡対物レンズを通過して再び変位ユニットに到達し、またその変位ユニットから照明ビーム路内に配置されているミラーの反射性の面に到達する。そこから反射光は検出器へと反射される。全反射の角度に達すると、レーザビーム路が試料支持体において対象物との境界面で全反射され、またエバネッセント場が励起されるので、反射光の割合は大幅に低下する。この移行から、全反射の位置、即ち全反射に必要とされる偏向の度合いを変位ユニットによって決定することができる。
今日の最新の顕微鏡、特に倒立型顕微鏡においては、細胞のような生態系を検査するために、同一の試料に対して異なる照明方式が必要になる。このために通常の場合、試料を励起又は操作し、それに続いて測定及び評価するために、異なる波長を有している複数のレーザが、時間的に前後して非常に短い期間で切り替えられる。TIRF顕微鏡検査法及びレーザスキャン/走査顕微鏡検査法のための上述のシステムでは、ミラー素子及び/又はレンズ素子を機械的に照明ビーム路内に導入するか、又は照明ビーム路から取り除くことが必要になる。個々の照明モジュールがその種の可動の光学素子を用いて結合される場合には、各モジュールが固有のレーザ光照明システムを有していなければならず、それらのレーザ光照明システムは、実験のために頻繁に手間を掛けて相互に同期させることが必要になる。光学素子を機械的に導入すること、また機械的に取り除くことは、励起/操作と測定/評価との間の所望の短い時間間隔に不利に作用する。更に、その用途にとって必要とする精度を有している、その種の機械的な切り替え装置及び変位装置は機械的に複雑であり、相応に高価である。
上述の照明方式の他に、以下では、更にFRAP(Fluorescence Recovery After Photobleaching)及びFRET「Foerster Resonance Energy Transfer」について言及する。FRAPでは、試料における色素が高い輝度でx−y方向において正確に破壊(退色)され、続いて、隣接するコンパートメントが適切な照明を介して、例えばTIRF照明を介して励起される。退色及び励起されたコンパートメントが結合されると、色素は拡散によって、退色した領域に到達することができる。これを検出するために、高い切り替え速度が必要となる。
FRET方式では、蛍光体が使用され、供与体が励起され、受容体が共鳴エネルギ移動に基づき光を発する。適切な周波数を用いる正確なスポットレーザ走査照明によって、供与体を維持したまま、受容体を選択的に破壊する(退色させる)ことができる。
共鳴エネルギ移動の強さは、特に、供与体と受容体の距離に依存する。距離が極めて大きいか、又は、受容体が退色している場合には、供与体自体が蛍光放射としてエネルギを放出する。共鳴エネルギ移動のための必要な距離は、約0.5nmから10nmの範囲にある。受容体色素が存在する状態及び存在しない状態での供与体色素の放射強度を測定することによって、試料における生化学的なプロセスを推定することができる。つまり、供与体色素又は受容体色素が物質に結合すると考えられ、それらの空間的な相互作用が検査される。上述の放射強度に基づき測定可能であるエネルギ移動が行われると、2つの物質の間に空間的な相互作用が生じる。FRAP方式と比べると、FRET方式において必要とされる切り替え速度はそれほど速くないが、しかしながら、検査される細胞における生化学的なプロセスを検査するための分解能に必要とされる要求は高くなる。
別のスキャン式結像方法は、多光子顕微鏡検査法である。焦点合わせされた高エネルギのレーザビームを用いることによって、非線形の光学効果が生じる。多光子顕微鏡の構造及び動作様式は、共焦点型のレーザ走査顕微鏡に類似する。共焦点型のレーザ走査顕微鏡では、標本に応じて50μmから80μmまでの侵入深さが得られるが、多光子顕微鏡を用いることによって、数100μmの侵入深さを達成することができる。このようにして、像形性をより深い組織領域へと拡張することができる。多光子蛍光顕微鏡検査法では、同時に入射する2つ以上の光子が色素の電子によって吸収され、その際、短波光子を放出しながら基底状態への移行が行われる。これに対して、励起光子はより長い波長を有している。2光子励起の場合には、励起波長は通常の蛍光顕微鏡検査法において使用される励起波長の約2倍である。
2つ以上の光子の同時の吸収を達成するために、高輝度のパルス化レーザによって提供することができる高い光子密度が必要になる。共焦点型の走査顕微鏡又はレーザスキャン顕微鏡の場合のように、レーザビームは顕微鏡の対物レンズを介して標本の1点に焦点合わせされる。走査ユニットを用いることによって、焦点合わせされたレーザビームによる標本の走査が行われる。放射された蛍光ビームは、対物レンズ及びダイクロイックビームスプリッタを介して1つの検出器へと案内される。2つのレーザパルス間の休止期間は、標本に注入されたエネルギをその時間の数分の1の時間で蛍光ビームとして再び放出することができる程度の長さである。つまり検出器は、各画素の輝度を測定するので、その結果、標本の走査後にはその標本の完全な像を形成することができる。
共焦点型レーザスキャン顕微鏡検査法と比較した多光子顕微鏡検査法の利点は、侵入深度が深いことである。例えば、2光子顕微鏡検査法では、励起のために赤外光が使用され、この赤外光の生物学的な組織における散乱及び吸収は可視光よりもはるかに低い。共焦点型レーザスキャン走査顕微鏡検査法とは異なり、多光子顕微鏡検査法では、対物レンズに入射する全ての蛍光が、形成すべき像のために使用される。従って、別の平面からの光をフィルタリングするために、絞り(ピンホール)は必要とされない。つまり焦平面外の光の輝度は、そこにおいて蛍光色素の多光子励起を生じさせるには十分ではない。従って、蛍光放射を、走査ミラーを介して捕捉することは必要ない(「非デスキャン式検出」)。短パルスレーザ及び積分検出器によって、その種のシステムをTIRF光子システム及び多光子システムと組み合わせることができる。
本発明の課題は、光学素子の照明ビーム路内への機械的な導入及び照明ビーム路からの機械的な取り除きを要することなく、点状ラスタスキャン照明(像スキャン)とエバネッセント照明(瞳レンズスキャン)の高速な切り替えを実現する、顕微鏡を提供することである。以下では、点状ラスタスキャン照明のための照明ビーム路は「オルソスコープビーム路」と称し、また、エバネッセント照明のための照明ビーム路は「コノスコープビーム路」と称する。
上記の課題は、請求項1に記載されている本発明による顕微鏡並びに請求項15に記載されている方法によって解決される。本発明による顕微鏡は、対物レンズと、対物レンズを通って延在しており、且つ、対象物を点状ラスタスキャン照明するためのオルソスコープビーム路、及び、対物レンズを通って延在しており、且つ、対象物をエバネッセント照明するためのコノスコープビーム路を選択的に形成する照明ユニットと、を備えている。顕微鏡の照明ユニットは、照明ビーム路に沿って照明ビームを形成する光源と、照明ビーム路を偏向させる変位ユニットと、変位ユニットの後段に設けられているスキャン接眼レンズと、を含んでおり、スキャン接眼レンズは、その像面に照明ビームを焦点合わせするためのものである。変位ユニット(スキャナ)は、照明ビームを光軸から偏向させ、その際に、偏向された照明ビームはスキャン接眼レンズによって、そのスキャン接眼レンズの像面に焦点合わせされる。
変位ユニットの後段には、(少なくとも部分的に)光透過性である領域と、(少なくとも部分的に)反射性の領域と、を備えている、固定のミラー面が配置されている。光透過性の領域は、照明ビームがミラー面のその光透過性の領域を通過した後に、オルソスコープビーム路を形成するために使用され、その一方で、反射性の領域は、その反射性の面において照明ビームが偏向された後に、照明ビーム路からコノスコープビーム路を形成するために使用される。その際、スキャン接眼レンズの像面は、コノスコープビーム路に関して、対物レンズの出射瞳に共役な面に位置している。
本発明によれば、顕微鏡の上述の構造において、オルソスコープビーム路は、照明ビーム路が変位ユニットによって偏向されて、ミラー面の光透過性の領域通り抜けることによって形成され、他方、コノスコープビーム路は、照明ビーム路が変位ユニットによって偏向されて、ミラー面の反射性の領域に入ることによって形成される。
本発明の有利な使用は、対応する使用クレームに記載されている。
本発明の有利な構成は、各従属請求項並びに以下の説明より明らかになる。
本発明によって、上述の2種類の照明間の高速な切り替えが、即ち像スキャンと瞳スキャンの高速な切り替え実現され、このために、ミラー面領域における瞳の位置と像の位置とが交換される。ミラー面は例えば、スキャン接眼レンズの像面に配置されている。像スキャンのために、照明ビーム路は、照明ビームの焦点が固定のミラー面の光透過性の領域内に位置するように、変位ユニット(スキャナ)によって偏向される。光透過性の領域は、最も簡単な場合には、ミラー面の開口部である。択一的に、ミラー面は、光透過性の領域において、反射性の領域で支持体ガラスに被着されているようなミラーコーティングの代わりに、即ち高反射性コーティングの代わりに、反射を大幅に抑制するコーティングを有することができ、このために好適には、ミラー面は、エバネッセント照明への移行によってその限界が規定されている最大像スキャンフィールドの大きさを有している。つまり、顕微鏡対物レンズの、ここではTIRF対物レンズの出射瞳は、全反射の限界絞り(約1.37)まで、拡大技術的に、コノスコープビーム路を介してスキャン接眼レンズの像面に結像され、それによって、最大像スキャンフィールドと一致し、またミラー面は、最大像スキャンフィールドの大きさの光透過性の領域でもって、0°とは異なる角度で、好適には45°で、スキャン接眼レンズの像面に設置され、エバネッセント照明を形成するための光ビームが、光透過性の領域の外側では、反射性の領域において、コノスコープビーム路へと反射される。
このようにして、スキャナ(変位ユニット)によるスキャン角度の簡単な制御でもって、像スキャンと瞳スキャンを切り替えることができる。即ち、照明ビームがミラー面の光透過性の領域内にある範囲にスキャン角度がある限りは、最大スキャンフィールドに達するまで像スキャン、即ち点状ラスタスキャン照明を行なうことができる。スキャン角度がより大きくなったときに初めて、光源の照明ビームはミラー面の反射性の領域へと入射して、コノスコープビーム路へと偏向され、また、照明ビームが対物レンズの対物レンズ瞳の外側の領域に焦点合わせされるように結像される。
従って、像スキャンから瞳スキャンへの移行は、即ち、エバネッセント照明への移行は、スキャン角度を変更するだけで実現され、その際に、光学部品を照明ビーム路内に導入させるか、又は、照明ビーム路から取り除くことは必要とされない。本発明による顕微鏡の全ての光学部品を、最初から固定的に位置調整することができ、顕微鏡を使用する際にはもはや変更する必要はない。更に、単一の光源を2つのビーム路に対して使用することができ、それによって煩雑な同期及び位置調整が省略され、それに加えて、コストに関する相応の利点も得られる。本発明による顕微鏡は、2つのビーム路を単一のシステムにおいて実現し、そのシステムを特に、集中型のソフトウェアを有している単一のコンピュータによって制御することができる。本発明による顕微鏡の別の利点は、通常の像スキャンを別の対物レンズ(即ちTIRF対物レンズとは異なる対物レンズ)を用いても、制限なく最大スキャンフィールドまで実現できる点にある。
つまり、本発明は、エバネッセント照明と点状ラスタスキャン照明の高速な切り替えだけでなく、光操作のためのユニバーサルモジュールとしても適している。これについては、冒頭で述べたFRAP又はFRETのような方法を参照されたい。更に、短パルスレーザ(例えば廉価なファイバレーザ)及び廉価な多光子結像システムとしての(いわゆる非デスキャン式検出器を備えている)積分検出器との組み合わせも考えられる。像スキャンモードでの試料の走査によって、試料を多光子顕微鏡検査法の枠内において3次元で結像することができる。ミラー面の開口部は、ここでもまた、上記において説明したように、最大スキャンフィールドの大きさを制限する。多光子顕微鏡は、同様に、冒頭において既に説明してある。要約すると、本発明は、以下のグループに分類される種々のスキャン式結像法において使用することができる:共焦点顕微鏡検査法(z分解能を有する)、操作レーザを用いる広視野顕微鏡検査法、多光子顕微鏡検査法及び非共焦点型撮像(z分解能を有さない)。上述の広視野顕微鏡検査法を、多光子顕微鏡検査法又は非共焦点型撮像(z解像度を有さない)とそれぞれ組み合わせることができる。
特に有利には、ミラー面の光透過性の領域が、反射性のミラー面における簡単な開口部を表しており、その場合、開口部は照明ビーム路の主軸に合わせてセンタリングされて配置されている。本明細書において、照明ビーム路の主軸とは、偏向されない照明ビーム路の軸線、即ち光軸であると解される。
ミラー面の反射性の領域において反射された光ビームを効果的に出力結合させるために、ミラー面は照明ビーム路の主軸に対して傾斜されて配置されており、その傾斜角度は特に45°である。
特に有利には、ミラー面の光透過性の領域が、照明ビーム路の主軸に対して垂直な平面に円形の投影を生じさせるような幾何学形状を有している。このことは楕円の幾何学によって実現される。楕円の軸線は、上述の投影が円形を生じさせるように寸法設計されている。
所定のスキャン角度を超えると、照明光はミラー面の反射性の領域に到達し、コノスコープビーム路へと反射される。この場合、好適には、コノスコープビーム路を顕微鏡対物レンズへと入力結合させるための付加的な光学系が設けられている。この付加的な光学系は、特に、コノスコープビーム路の照明ビームの焦点が対物レンズの出射瞳に、特にその縁部に位置するように設計されている。有利には、付加的な対物レンズは、ミラーシステムと、特にベルトランレンズの形態の光学システムと、を有している。ミラーシステムを介して、コノスコープビーム路は顕微鏡対物レンズの方向へと案内されている間に、照明ビームが顕微鏡対物レンズの出射瞳の縁部に焦点合わせされるように、ベルトランレンズの結像が実施される。
付加的な顕微鏡が、オルソスコープビーム路内に配置されており、且つ、2つのビーム路が顕微鏡対物レンズを通過する前に、コノスコープビーム路をオルソスコープビーム路と結合させるビームスプリッタを有することは非常に有利であることが分かった。
従って、好適な付加的な光学系は以下の光学部品である:第1のレンズ、それに続く、コノスコープビーム路をオルソスコープビーム路に実質的に平行な方向へと偏向させる偏向ミラー。偏向ミラーの後段には、第2のレンズを通過させるために、コノスコープビーム路を実質的に90°偏向させる別の偏向ミラーが設けられている。続いて、コノスコープビーム路は、オルソスコープビーム路内に配置されているビームスプリッタへと入り、このビームスプリッタは、オルソスコープビーム路を通過させるが、その一方で、コノスコープビーム路を反射させ、それによって2つのビーム路が一緒に顕微鏡対物レンズへと案内される。
ビームスプリッタの特別な構成では、偏光ビームスプリッタが使用される。この場合、照明のために偏光レーザ光を使用することができ、2つのビーム路のうちの一方にはλ/2板が導入され、該当するビーム路が反対に偏光される。例えば、付加的な光学系の既に説明した構造では、λ/2板をコノスコープビーム路における2つの偏向ミラー間に配置することができる。偏光に応じて、偏光ビームスプリッタは透過性となるか、又は反射性となる。このようにして、同一の波長でのビーム分割が実現され、また考察するケースにおいては、同一の波長での2つのビーム路の結合が実現される。2種類の照明に対して異なる波長が使用される場合には、ビームスプリッタとして相応の波長選択性ビームスプリッタを使用することができる。
更に有利には、本発明による顕微鏡の照明ユニットの光源として、所定の波長スペクトルの照明ビームを形成するための1つ又は複数のレーザが設けられており、適切な波長を選択するために、照明ビーム路内には波長セレクタが配置されている。後者は、特にAOTF(「Acusto-Optical Tunable Filter」)である。その種のAOTFによって、非常に高速な切り替え、従って所定の波長の選択が実現される。つまり、異なる波長で2種類の照明が行われる場合には、それら2種類の照明間の本発明による高速な切り替えが、必要とされる波長の切り替えと同時に実現される。それと同時に、AOTFを高速なシャッタとして使用することもできる。つまり、一方の種類の照明のために、必要とされる波長を照明ビーム路へと供給し、また、他方の種類の照明のためには、レーザビームは照明ビーム路へと供給されない。このことは、例えばコノスコープビーム路の方向にスキャナが移動されてレーザ光が遮断されるならば、方法を切り替えている間は有意義である。更に、変位ユニットの正確な位置決めの他に、試料の正確な操作は、操作領域への移動中のレーザの抑制も必要とする。
照明ビーム路を偏向させるための変位ユニット(スキャナ)は、特に、円形の偏向を実現できるように構成されている。この場合、対物レンズの主軸に対して回転対称なTIRF照明を実現することができる。しかしながらまた、像スキャンフィールド内で照明が行われる場合には、傾斜した照明(「エピ照明」)も実現することができ、これは例えば環状路に沿っても行なうことができるので、時間的に平均すると、古典的なエピ照明が存在している。
オルソスコープビーム路及びコノスコープビーム路を選択的に形成するための、特に、それらのビーム路間の高速な切り替えを行うための本発明による方法に関しては、上記の説明を参照されたい。同じことが本発明による顕微鏡又は本発明による方法の本発明による使用にも当てはまる。本明細書において説明する本発明の特徴は、本発明の上述の態様についても同じ意味を有している。
本発明の別の利点及び構成は、以下の説明及び添付の図面より明らかになる。
上記において説明した特徴及び下記において更に説明する特徴は、それぞれ記載の組み合わせでのみ使用されるものではなく、本発明の枠内から逸脱することなく、他の組み合わせでも、又は単独でも使用できると解される。
本発明は、実施例に基づき図面に概略的に示されており、また本発明を下記において図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明による顕微鏡の照明ユニットの原理的な構造を示す。 広視野顕微鏡検査法のための照明ユニットを備えている、本発明による顕微鏡を示す。 共焦点顕微鏡検査法のための照明ユニットを備えている、本発明による顕微鏡を示す。
図1には、対応する種類の照明間の高速な切り替えを実現することができる、オルソスコープビーム路14及びコノスコープビーム路13を選択的に形成するための照明ユニットの特に有利な1つの実施の形態が示されている。このために、照明ユニット31は、光源としてのレーザ10を有しており、レーザ10の後段には、波長セレクタ9としてのチューニング可能な音響光学フィルタ(AOTF)が設けられている。具体的な用途に応じて、レーザ10の波長スペクトルから、AOTF9を用いて、所望の波長を選択することができる。照明ビーム(レーザ光)は、照明ビーム路32に沿って伝播し、スキャナとも称される変位ユニット7に入射する。照明ビーム路32を非常に正確に変位させるためのx−yスキャナ自体は、従来技術から公知である。図1には、考えられる2つの照明ビーム路32が概略的に示されており、それら2つの照明ビーム路32のうちの一方の照明ビーム路は、主軸33(光軸)に沿って伝播し、他方の照明ビーム路は、考えられる最大限の像スキャンフィールドの縁部に延在している。照明ビームは、スキャン接眼レンズ8によって、そのスキャン接眼レンズ8の像面11に焦点合わせされる。像面11には、スキャンミラー又はリングミラーとも称されるミラー面6が配置されている。
ミラー面6は、この実施例において、リングミラーから、即ち光透過性の開口部27を包囲している反射性のリング状面28から形成されている。続いて、この開口部27を通過した照明ビームは、オルソスコープビーム路14に沿って伝播する。照明ビームは(実質的に)妨害されずにビームスプリッタ3を通過し、走査レンズ15及び顕微鏡30の対物レンズ1(ここでは単に略示されている)を介して、対象物面において対象物に焦点合わせされる。照明ビーム路32をx−y方向に変位させることによって、最大像スキャンフィールドを、従って対象物における相応のフィールドを走査することができる。これによって、オルソスコープビーム路は、対象物の点状ラスタスキャン照明を実現する。最大像スキャンフィールドは、ミラー6における開口部27によって規定される。
スキャン角度が所定の値を超えると、照明ビーム路は開口部27の外側においてリングミラー6の反射性の領域28に入射する。レーザビーム12は、反射性の面において反射された後に、付加的な光学系29を介して、コノスコープビーム路13の主軸に沿って伝播する。付加的な光学系29はミラーシステム5及び光学システム4a,4bを含んでおり、それらのシステムを介して、コノスコープビーム路は再び、走査レンズ15の手前において、オルソスコープビーム路と結合される。光学システム4a,4bは、顕微鏡対物レンズ1の出射瞳2が、この場合には、TIRF対物レンズが、全反射の限界絞り(ここでは約1.37)まで、拡大技術的に、スキャン接眼レンズ8の像面11に結像され、それによって最大像スキャンフィールドと一致するように設計されている。このようにして、変位ユニット7のスキャン角度が、ミラー面6の反射性の領域28に照明ビーム路32内に入ると、即座にエバネッセント照明が生じることが保証されている。最大像スキャンフィールド内では、通常の像スキャンを別の対物レンズ1を用いても制限なく実施することができる。
有利には、付加的な光学系29は、ここでは2つの偏向ミラーから成るミラーシステム5と、ベルトランレンズユニットの機能を備えている光学システム4a及び4bと、を含んでいる。
ミラー面6における開口部27は、有利には楕円状であり、その結果、主軸33に対して垂直な平面への開口部27の投影によって、円形の像スキャンフィールドが生じる。この実施例において、全ての反射性の面は、各主軸に対して45°傾斜されているので、ミラー面においてはビーム路の実質的に90°の反射が行われる。
多くの適用事例において、点状ラスタスキャン照明は、エバネッセント照明とは異なる波長を用いて行われる。この場合、必要とされる波長間の切り替えを、AOTF9によって非常に短い切り替え時間で行なうことができる。2種類の照明が同一の波長で行われる用途も考えられる。更に、点状ラスタスキャン照明だけが、又は、エバネッセント照明だけが(必要に応じて、別の種類の照明の他に)一時的に必要とされる実施の形態も考えられる。この場合には、要求に応じて適切な波長を選択又は遮断するシャッタとして、AOTF9を動作させることができる。
ビームスプリッタ3は、波長固有のビームスプリッタ又は偏光ビームスプリッタであって良い。ビーム路13及び14に対して、異なる波長が必要とされる場合には、波長固有のビームスプリッタ3が適している。これに対して、同一の波長の起こり得るケースもカバーされる場合には、ビームスプリッタ3として偏向スプリッタを使用することができる。その場合には、例えばオルソスコープビーム路14に沿って伝播する際に妨害されずにビームスプリッタ3を通過する偏光方向を有している偏光レーザ光が使用される。これに対して、コノスコープビーム路13においては、有利にはミラーシステム5の2つの偏向ミラー間にλ/2板が導入される。このλ/2板によって偏光方向が90°回転される。偏光スプリッタとしてのビームスプリッタ3は、この偏光方向に対して反射性である。このようにして、図1に示されているように、2つのビーム路が再び結合される。
図2には、適合された照明ユニット31を備えている広視野顕微鏡の実施の形態が示されており、照明ユニット31の原理的な構造は、図1に示した構造と一致している。その限りにおいて、一致する構成部材の再度の詳論は省略する。
照明ユニット31以外の、顕微鏡30の実質的な構成部材として、図2には、顕微鏡対物レンズ1、チューブレンズ19、並びに、観察ビーム路を視覚的なビーム路21とドキュメンテーションビーム路22とに分割するスプリッタ20が示されている。視覚的なビーム路21が顕微鏡30の(図示していない)接眼レンズへと案内されているのに対し、ドキュメンテーションビーム路22は通常の場合、カメラへと案内されている。1つ又は複数の照明ビーム路を観察ビーム路から分離させるために、ここで考察する適用事例においては、特別な蛍光フィルタブロック17が設けられている。顕微鏡の標準的な蛍光入射軸線には参照番号16を付している。この蛍光入射軸線16は、インタフェース18を介して顕微鏡に入力結合される。付加的な照明ユニットの入力結合に使用することができる別のインタフェースには参照番号18’を付している。
蛍光入射軸線16及びミラー24を介して励起光は通常の場合、蛍光フィルタブロックから顕微鏡対物レンズ1へと案内される。対象物から放射された蛍光は、再び顕微鏡対物レンズ1及び蛍光フィルタブロック17を介してチューブレンズ19へと到達し、そこから視覚的なビーム路又はドキュメンテーションビーム路へと到達する。
コノスコープビーム路及びオルソスコープビーム路は、ミラー34の切り替えによって対物レンズ1へと案内される。切り替えを省略して、ミラー34をダイクロイックビームスプリッタ又は偏光ビームスプリッタとして固定的に実施することもできる。2つのビーム路の機能は既に説明したので、ここでは更に説明はしない。このようにして、TIRF顕微鏡、操作顕微鏡及び多光子顕微鏡を、蛍光顕微鏡と組み合わせることができる、又は、それらの顕微鏡によって蛍光顕微鏡を拡張することができる。
図3には、図1に示した原理的な構造から出発した、共焦点顕微鏡に関して考えられる別の装置が示されている。
蛍光入射軸線にはここでもまた参照番号16を付しており、蛍光フィルタブロックにも参照番号17を付している。対象物から放射された蛍光は、再び顕微鏡対物レンズ1及び蛍光フィルタブロック17を介してチューブレンズ19へと到達し、そこから視覚的なビーム路又はドキュメンテーションビーム路へと到達する(図2の説明を参照されたい)。照明ユニット31は、スペクトルビームスプリッタ25及び共焦点検出ビーム路26の追加によって、共焦点走査顕微鏡へと拡張される。共焦点式の結像における像形成は、共焦点顕微鏡の公知の原理に従い行われる。ここで説明する実施の形態においては、変位ユニット7が、共焦点型のスキャンミラー及びデスキャンミラーの機能を有しており、その機能によって励起光は位置に関して正確に試料へと案内され、また検出光はスペクトルビームスプリッタ25を介して、静的に位置決めされている共焦点顕微鏡26へと戻ってくるように案内する。
コノスコープビーム路13を介して励起光を案内する場合、試料から放射された光、若しくは試料によって散乱又は反射された光の検出は、慣例の結像によって、ドキュメンテーションビーム路22へと案内される。
この形態では、蛍光顕微鏡を、TIRF顕微鏡、操作顕微鏡、多光子顕微鏡及び共焦点操作顕微鏡と組み合わせることができるか、それらの顕微鏡によって拡張することができる。
1 対物レンズ
2 出射瞳
3 ビームスプリッタ
4a,4b 光学システム(ベルトランレンズユニット)
5 ミラーシステム
6 ミラー面
7 変位ユニット、スキャナ
8 スキャン接眼レンズ
9 波長セレクタ、AOTF
10 光源、レーザ
11 スキャン接眼レンズの像面
12 レーザビーム
13 コノスコープビーム路
14 オルソスコープビーム路
15 走査レンズ
16 蛍光入射軸線
17 蛍光フィルタブロック
18,18’ 別の照明ユニットのためのインタフェース
19 チューブレンズ
20 スプリッタ
21 視覚的な観察ビーム路
22 ドキュメンテーションビーム路
23 共焦点インタフェース
24 ミラー
25 スペクトルビームスプリッタ
26 共焦点検出ビーム路
27 光透過性の領域、開口部
28 反射性の領域
29 付加的な光学系
30 顕微鏡
31 照明ユニット
32 照明ビームパス
33 照明ビーム路の主軸

Claims (18)

  1. 対物レンズ(1)と、
    前記対物レンズ(1)を通って延在しており、且つ、対象物を点状ラスタスキャン照明するためのオルソスコープビーム路(14)、及び、前記対物レンズ(1)を通って延在しており、且つ、前記対象物をエバネッセント照明するためのコノスコープビーム路(13)を選択的に形成する照明ユニット(31)と、
    を備えている顕微鏡(30)において、
    前記照明ユニット(31)は、
    照明ビーム路(32)に沿って照明ビームを形成する光源(10)と、
    前記照明ビーム路(32)を偏向させる変位ユニット(7)と、
    前記変位ユニット(7)の後段に設けられているスキャン接眼レンズ(8)であって、前記照明ビームを前記スキャン接眼レンズ(8)の像面(11)に焦点合わせするスキャン接眼レンズ(8)と、
    前記スキャン接眼レンズ(8)の前記像面(11)に配置されているミラー面(6)であって、前記照明ビーム路(32)から、前記オルソスコープビーム路(14)を形成する光透過性の領域(27)と、前記コノスコープビーム路(13)を形成し、且つ、前記スキャン接眼レンズ(8)に対向している、少なくとも部分的に反射性の領域(28)と、を備えているミラー面(6)と、
    を有しており、
    前記スキャン接眼レンズ(8)の前記像面(11)は、前記コノスコープビーム路(13)に関して、前記対物レンズ(1)の出射瞳(2)に共役な面に位置している、
    顕微鏡。
  2. 前記ミラー面(6)の前記光透過性の領域(27)は、ミラーにおける開口部であり、前記開口部は前記照明ビーム路(32)の主軸(33)に合わせてセンタリングされて配置されている、
    請求項1に記載の顕微鏡。
  3. 前記ミラー面(6)は、前記照明ビーム路(32)の主軸(33)に対して傾斜されて配置されている、
    請求項1又は2に記載の顕微鏡。
  4. 前記ミラー面(6)は、前記照明ビーム路(32)の前記主軸(33)に対して45°傾斜されて配置されている、
    請求項3に記載の顕微鏡。
  5. 前記ミラー面(6)の前記光透過性の領域(27)は、前記照明ビーム路(32)の主軸(33)に対して垂直な平面に円形の投影を生じさせる幾何学形状を有している、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  6. 前記ミラー面(6)の前記光透過性の領域は、楕円の幾何学形状を有している、
    請求項5に記載の顕微鏡。
  7. 前記光透過性の領域(27)の前記平面への投影は、前記コノスコープビーム路(13)における全反射の限界絞りでの、前記対物レンズ(1)の前記出射瞳(2)の結像と一致する、
    請求項5又は6に記載の顕微鏡。
  8. 前記コノスコープビーム路(13)を顕微鏡対物レンズ(1)へと入力結合させる付加的な光学系(29)が設けられている、
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  9. 前記付加的な光学系(29)は、ミラーシステム(5)と、調整光学システム(4a,4b)と、を有しており、前記調整光学システム(4a,4b)は、前記コノスコープビーム路(13)の照明ビームの焦点が、前記対物レンズ(1)の前記出射瞳(2)に位置するように設計されている、
    請求項8に記載の顕微鏡。
  10. 前記調整光学システムは、2つのベルトランレンズ(4a,4b)を有している、
    請求項9に記載の顕微鏡。
  11. 前記付加的な光学系は、ビームスプリッタ(3)を有しており、前記ビームスプリッタ(3)は、前記オルソスコープビーム路(14)内に配置されており、且つ、前記コノスコープビーム路(13)を前記オルソスコープビーム路(14)と結合させる、
    請求項8乃至10のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  12. 前記ビームスプリッタ(3)は、偏光ビームスプリッタであり、前記オルソスコープビーム路(14)又は前記コノスコープビーム路(13)内にλ/2板が配置されている、
    請求項11に記載の顕微鏡。
  13. 光源(10)として、所定の波長スペクトルの照明ビームを形成する1つ又は複数のレーザが設けられており、前記照明ビーム路(32)内には波長セレクタ(9)が配置されている、
    請求項1乃至12のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  14. 前記波長セレクタ(9)は、チューニング可能な音響光学フィルタ(AOTF)である、
    請求項13に記載の顕微鏡。
  15. 顕微鏡(30)の対物レンズ(1)を通って延在しており、且つ、対象物を点状ラスタスキャン照明するためのオルソスコープビーム路(14)と、前記対物レンズ(1)を通って延在しており、且つ、前記対象物をエバネッセント照明するためのコノスコープビーム路(13)と、を選択的に形成する方法において、
    光源(10)を用いて、照明ビーム路に沿って照明ビームを形成し、
    変位ユニット(7)を用いて、前記照明ビーム路(32)を偏向させ、
    前記変位ユニット(7)の後段に配置されているスキャン接眼レンズ(8)を用いて、前記スキャン接眼レンズ(8)の像面(11)に前記照明ビームを焦点合わせし、
    光透過性の領域(27)と、前記スキャン接眼レンズ(8)に対向している、少なくとも部分的に反射性の領域(28)と、を備えているミラー面(6)を、前記スキャン接眼レンズ(8)の前記像面(11)に配置し、
    前記スキャン接眼レンズ(8)の前記像面(11)は、前記コノスコープビーム路(13)に関して、前記対物レンズ(1)の出射瞳(2)に共役な面に位置しており、
    前記オルソスコープビーム路(14)は、前記照明ビーム路が前記変位ユニット(7)によって偏向されて、前記ミラー面(6)の前記光透過性の領域(27)を通り抜けるように形成され、
    前記コノスコープビーム路(13)は、前記照明ビーム路(32)が前記変位ユニット(7)によって偏向されて、前記ミラー面(6)の前記反射性の領域(28)に入るように形成される、
    方法。
  16. 顕微鏡(30)において対象物の点状ラスタスキャン照明とエバネッセント照明を高速に切り替えるための、
    請求項1乃至14のいずれか1項に記載の顕微鏡又は請求項15に記載の方法の使用。
  17. スキャン式結像方法のための請求項16に記載の使用。
  18. 前記スキャン式結像方法は、全反射照明蛍光顕微鏡検査法(TIRFM)、走査顕微鏡検査法、共焦点走査顕微鏡検査法、FRAP(Flurescence Recovery After Photo Bleaching)、FRET(Foerster Resonance Energy Transfer)及び多光子顕微鏡検査法のうちの少なくとも1つである、
    請求項17に記載の使用。
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