JP2003039964A - 動力車両の走行制御装置 - Google Patents

動力車両の走行制御装置

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JP2003039964A JP2001232087A JP2001232087A JP2003039964A JP 2003039964 A JP2003039964 A JP 2003039964A JP 2001232087 A JP2001232087 A JP 2001232087A JP 2001232087 A JP2001232087 A JP 2001232087A JP 2003039964 A JP2003039964 A JP 2003039964A
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智之 石田
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楫野  豊
Shiro Ito
志郎 伊藤
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オペレータが走行モード設定器を操作する際
に、モードが切り換わるポイント部(境目)に設定器を
おいたとき、オペレータが認識していないのに走行モー
ドが変わる不具合を解消する。 【解決手段】動力伝達可能な前輪6と後輪7を備えた動
力車両1において、この動力車両1の操作部にこれらの
前輪6と後輪7の走行駆動形態を変更する走行モード設
定器60を設け、この走行モード設定器60による各モ
ードの切換えのポイント毎に前モードを実行するヒステ
リシスを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トラクタや乗用
芝刈機等の動力車両の走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トラクタの中には圃場や路上の土質条件
に応じて走行制御形態を変更してオペレータがその走行
制御モードを自由に選択できるようにしたものが増えて
いる。一般的な走行制御モードの変更は、ダイヤルで構
成された走行モード設定器を回してニ駆を選択したり強
制的に四駆にしたり、あるいは直進走行時は普通の四駆
状態とし旋回時には四駆で且つ前輪の周速度を後輪の周
速度よりも速くする前輪増速状態にするものが多い。
【0003】近年、前輪増速のみならず、ステアリング
ハンドル操作と連動させて作業機を上昇させるオートリ
フトモードや、旋回操作と連動させて旋回内側のブレー
キ装置を作動させるオートブレーキモードを設け、これ
らのモードの選択も前期走行モード設定器で行なわせる
ようにしたものが現れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トラクタ等
の動力車両において、これらの走行モード切換えはコン
トローラに接続された走行モード設定器を回してその電
圧変化をコントローラが認識することによって切り換わ
る方式を採用しているが、走行モードが切り換わるポイ
ント(境目)に走行モード設定器を保持させたときに、
電源電圧の変動等により出力電圧も変わり、オペレータ
が予期しない走行モードに切り換わってしまう恐れがあ
り、オペレータが認識していない分だけ危険であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記した問
題点に鑑みて提案するものであって、このため次のよう
な技術的手段を講じた。即ち、請求項1の発明では、動
力伝達可能な前輪6と後輪7を備えた動力車両1におい
て、この動力車両1の操作部にこれらの前輪6と後輪7
の走行駆動形態を変更する走行モード設定器60を設
け、この走行モード設定器60による各モードの切換え
のポイント毎に前モードを実行するヒステリシスを設け
たことを特徴とする動力車両の走行制御装置とした。
【0006】又、請求項2の発明では、前記の各モード
の中に、前輪6が後輪7の回転周速度よりも増大する前
輪増速モードと、前輪6と後輪7が略同速の周速度で回
転する四輪駆動モードと、前輪6と後輪7のスリップ状
態に応じて二駆と四駆との切換えを自動的に選択する路
上走行モードとが含まれていることを特徴とする請求項
1記載の動力車両の走行制御装置とした。
【0007】このように構成において、オペレータが走
行モード設定器60を回動操作してその位置が各モード
の境目付近にあっても、各ポイント部にはヒステリシス
が残っているため、前の走行モード状態が維持されるこ
とになって電圧変化等があっても走行モードが変わる恐
れがなく安全性が向上する。
【0008】
【実施の形態】以下、図面に示す実施例に基づいて、こ
の発明の実施例を説明する。まず、構成から説明する
と、1は従来周知のトラクタで機体の前部にエンジン2
を搭載し、このエンジン2の回転動力をミッションケー
ス3内の変速装置5に伝え、変速装置5内で適宜減速さ
れた回転動力を前輪6と後輪7に伝達するように構成し
ている。図2に示す動力伝達線図に基づいてミッション
ケース3内の動力伝達経路を説明すると、エンジン2の
後部にクラッチ9を設け、その後方に機体の走行方向を
変更する前後進切換装置10を設け、その後方には4段
の変速が可能なシンクロメッシュ式の主変速装置11と
2段の変速が可能な副変速装置12が直列に設けられて
いる。後輪デフ装置13の後方左右にはブレーキ装置1
4,14が設けられ、後車軸15,15の端部に後輪
7,7が取り付けられる。前記ブレーキ装置14,14
はペダル操作によって作動させることができるほか、ス
テアリングハンドル19操作と連動させて旋回内側のブ
レーキ用油圧シリンダ20を作動させてブレーキ装置1
4を作動させ機体を小半径で旋回させることもできる。
【0009】後輪デフ装置13の前側から分岐した動力
は前輪6を駆動すべく前輪駆動軸16に伝えられる。1
7は前輪増速装置であり、直進状態では標準四駆クラッ
チ17aが繋がって前輪6と後輪7は略同速の周速度で
回転する。ステアリングハンドル19を回動操作して前
輪6が所定角度切られると増速クラッチ17bが繋がっ
て前輪6の回転周速度は後輪7の周速度よりも約1.7
〜2倍程度に増速される。
【0010】又、機体を構成するミッションケース3の
後上部には油圧シリンダケース25が搭載され、油圧シ
リンダケース25の左右両側部にはリフトアーム26,
26が回動自在に枢着されている。リフトアーム26,
26の端部とロワーリンク27,27の中間部との間に
はリフトロッド28,28が介装連結されており、この
うち、片側(実施例では右側)のリフトロッド28は油
圧シリンダ28Aで構成されている。油圧シリンダ28
Aの横側方にはこの油圧シリンダ28Aの長さを検出す
るストロークセンサ29が設けられている。
【0011】また、 ロワーリンク27,27の後部に
は作業機としてロータリ耕耘装置30が連結され、リフ
トアーム26,26を昇降回動させてこのロータリ耕耘
装置30を昇降させる。ロータリ耕耘装置30は耕耘部
32と耕耘部32の上方を覆う主カバー33と主カバー
33後端に枢着された後部カバー34等からなり、地表
面の凹凸を拾う後部カバー34の回動を利用して耕深を
制御する。即ち、主カバー33の上部後端にはポテンシ
ョ式の耕深センサ35が設けられ、後部カバー34によ
りその耕深変化を耕深センサ35に伝え、操縦席側の操
作部に設けた耕深設定器36の耕深設定値に一致するよ
うにリフトアーム26,26を回動させる。
【0012】また、トラクタ1の油圧シリンダケース2
5の横側部には傾斜センサ40を設け、この傾斜センサ
40によりトラクタ1の左右方向の傾きを検知し、その
傾斜に見合う分だけ油圧シリンダ28Aを伸縮させてロ
ータリ耕耘装置30を常時水平に保つ。ロータリ耕耘装
置30は水平に保たれるだけでなく傾斜設定器41を操
作することによってトラクタ1に対する傾きを任意に変
更し、その角度を維持することができる。
【0013】なお、図1において、符号43はリフトア
ーム26,26を昇降回動させる油圧レバーで、この油
圧レバー43の回動基部にポジションコントロール用の
ポテンショメータ44が取り付けられている。片側リフ
トアーム26の基部にもポテンショ式のリフトアーム角
センサ45が取り付けられており、油圧レバー43で指
定した位置にリフトアーム26,26が位置するように
構成する。
【0014】ステアリングハンドル19の近傍には作業
機を上げ下げする昇降スイッチ46が設けられ、これを
一度押し下げると作業機が上昇し、再度押し下げると作
業機は下降する。フェンダー8の後部には水平制御用で
手動の外部水平スイッチが設けられ、このうち、伸長側
の外部水平スイッチ47を押すと油圧シリンダ28Aが
伸長し、短縮側の外部水平スイッチ48を押すと油圧シ
リンダ28Aは短縮する。
【0015】次に図3に示すブロック図を説明する。コ
ントローラ50の入力側にはポジション用のポテンショ
メータ44、リフトアーム角センサ45、耕深設定器3
6、耕深センサ35、昇降スイッチ46が接続されてい
る。更にリフトアーム26,26の最大上昇位置を設定
する上げ位置設定器51、作業機の左右傾斜姿勢を設定
する傾斜設定器41、水平切換器52、油圧シリンダ2
8Aの長さを手動で変更する右下げスイッチ53、右上
げスイッチ54、傾斜センサ40、ストロークセンサ2
9、伸長側外部水平スイッチ47、短縮側外部水平スイ
ッチ48が接続されている。前記水平切換器52は水平
制御モードを決めるもので、「自動」と「手動」と「平
行」の3つの位置に切換えることができ、「自動」にす
ると傾斜設定器41で設定した角度に作業機が維持さ
れ、「手動」位置にすると前記右下げスイッチ53、右
上げスイッチ54で操作している間油圧シリンダ28A
が伸縮する。「平行」位置に切換えるとトラクタ1に対
して作業機が平行姿勢に復帰する。
【0016】その他、コントローラ50の入力側にはス
テアリングハンドル19の操舵角を検出する操舵角セン
サ56、エンジン2の回転数を検出するエンジン回転セ
ンサ57、負荷オートモードを入切する負荷オート入切
スイッチ58、及び走行モード設定器60が接続されて
いる。負荷オートは耕深制御の一形態で、耕深センサ3
5によらずエンジン2の回転数を検出するエンジン回転
センサ57値に基づいて耕深を制御するモードである。
【0017】また、コントローラ50の出力側には作業
機を昇降制御させるための上昇SOL62と下降SOL
63、油圧シリンダ28Aを伸縮制御するための伸長S
OL64と短縮SOL65、旋回時にブレーキ装置を作
動させるためのブレーキ(L)SOL66、ブレーキ
(R)SOL67、および4WDSOL68、前輪増速
SOL69が接続されている。
【0018】従って、例えば油圧レバー43あるいは昇
降スイッチ46を上昇側に操作すると上昇SOLが励磁
され、油圧シリンダケース25内の油圧シリンダ内に作
動油を送って上げ位置設定器51で設定された高さまで
作業機を上昇させることができる。逆に下降側に操作す
ると下降SOL63が励磁され作業機が下降する。
【0019】水平制御に関して、例えば、「自動」モー
ドに設定されているときに、トラクタ1が左右方向に傾
くと傾斜センサ40がその傾斜を検知し、傾斜設定器4
1の設定値およびストロークセンサ29値からコントロ
ーラ50がその制御量を算出し、伸長SOL64あるい
は短縮SOL65を励磁して油圧シリンダ28Aを伸縮
させ、作業機を設定姿勢に維持制御する。通常の場合は
作業機を水平に維持している。
【0020】ブレーキ(L)(R)SOL66,67は
ステアリングハンドル19を左右いずれかの方向に所定
角度操作したときに旋回内側のブレーキSOLが励磁さ
れ、ペダル操作によらずブレーキ装置を作動させる。4
WDSOL68はこれが励磁されると標準四駆クラッチ
17aが接続され、前輪増速SOL69が励磁されると
前輪増速クラッチ17bが接続され前輪6が増速され
る。前輪増速クラッチ17bは前記ブレーキ制御の場合
と同様ステアリングハンドル19を操作してその操舵角
が所定角度に達すると作動する。
【0021】図4は走行モード設定器60の平面図であ
り、ダイヤル式つまみで構成され、路上走行位置
(I)、4WD位置(II)、前輪増速位置(II
I)、オートリフト位置(IV)、オートブレーキ位置
(V)に切換えることができ、オートブレーキ位置
(V)では右に回すほどブレーキの効き具合が大きくな
るようにしている。
【0022】路上走行位置(I)では作業機を下降した
直後は4WDに固定され、その後路面や圃場の状況に応
じてニ駆・四駆を自動的切換える。リフトアーム26,
26を上昇させて作業機を吊上げているときは4WDに
固定されることなく最初からニ駆・四駆を自動的に切換
制御する。
【0023】走行モード設定器60を4WD位置(I
I)にするとリフトアーム26,26の位置によらず常
に4WDの状態になり、前輪6と後輪7は略同速の周速
度で回転駆動される。走行モード設定器60を前輪増速
位置(III)にすると、直進時は標準四駆状態にな
り、旋回時はステアリングハンドル19操作に連動して
前輪増速状態に切り換わる。
【0024】走行モード設定器60をオートリフト位置
(IV)にすると直進時は標準四駆状態になり、旋回時
はステアリングハンドル19操作に連動して前輪増速状
態に切り換わり、同時に作業機は上昇する。オートブレ
ーキ位置(V)にすると直進時は標準四駆状態になり、
旋回時は前輪増速状態に切り換わり、同時に作業機は上
昇し、且つ旋回内側のブレーキ装置は作動して小回り旋
回が可能になる。
【0025】各走行モードの切り換わりはこの実施例で
は25°単位で行なわれ、ダイヤル0°から25°の範
囲を路上走行位置(I)とし、25°から50°の範囲
を4WD位置(II)とし、50°から75°の範囲を
前輪増速位置(III)とし、75°から100°の範
囲をオートリフト位置(IV)とし、100°から27
0°の範囲をオートブレーキ位置(V)としている。
【0026】図5はその切り換わりのタイミングをわか
り易く示したもので、ダイヤルを右廻りに回したときに
はその切り換わりのポイントを通過する際に前の走行モ
ードが維持されてヒステリシスが残るようにしている。
この実施例ではダイヤル増加方向に回す場合は増加方向
に10ビットのヒステリシスを与え、ダイヤルを減少方
向に回す場合も10ビットのヒステリシスが残るように
している。
【0027】従って、例えば、4WD位置(II)から
前輪増速位置(III)に切換える場合、ダイヤルの印
が50°を指したときに直ちに走行モードが切り換わる
ようなことはない。即ち、ステアリングハンドル19を
回して所定角度以上操作されたことを操舵角センサ56
が検出してもダイヤル値が50°の位置では前輪増速状
態に切り換わることはない。
【0028】前輪増速が働くためにはこの設定器60を
更に右に回さなければならないのである。反対にダイヤ
ルを減少方向に回すときもその切り換わりのポイントに
合わせても走行モードは直ちに切り換わらず、オペレー
タがそのポイントを越えて減少方向に意識的に回さなけ
れば切り換わらないのである。
【0029】このようにダイヤルを右に回す場合は切り
換わりのポイントを越えて増加方向に、左に回す場合は
切り換わりのポイントを越えて減少方向にさらに回さな
ければ走行モードが切り換わらないので、従来のように
切り換わりのポイント付近にダイヤルを設定していて電
源電圧の変動により走行モードが予期しない間に切り換
わってしまうといった不具合が生じることはない。
【0030】次に図6乃至図11に基づいてこのトラク
タ1に織り込まれているデセラ制御(下降速度制御)、
負荷オート制御、任意平行制御について説明する。図3
に示すブロック図に更に下げ規制ダイヤル71、チェッ
クスイッチ72、バックアップ入切スイッチ73、感度
スイッチ74、デセラ調整ダイヤル75を設けたものが
図6のブロック図である。ポジション制御においては油
圧レバー43回動基部に設けたポテンショメータ44で
下げ規制を行なうが、下げ規制ダイヤル71はこのポテ
ンショメータと同じ機能を有し、この下げ規制ダイヤル
71で設定された高さ以下に作業機が下降することはな
い。チェックスイッチ72はセンサやスイッチ類の異常
の有無をチェックするときに切換えるスイッチであり、
このスイッチをONにすると通常の制御モードは中断さ
れてセンサ類のチェックが可能となる。
【0031】バックアップ入切スイッチ73はこれをO
Nにすると機体を後進させたときに作業機が上昇する。
デセラ調整ダイヤル75は作業機が下降中に下降速度が
遅くなるポイントを設定するものであり、通常は、作業
機が着地する付近の高さにデセラポイントが設定されて
おり、リフトアーム26,26がこのポイントを通過す
ると下降側の油路の一部が絞られて下降速度が遅くなる
ようにしている。
【0032】図7、図8、図9はデセラ制御についての
フローチャートである。図7において、まず、各センサ
やスイッチ類の状態がコントローラ50に読み込まれ
(ステップS1)、デセラ設定位置と下げ規制ダイヤル
71による設定位置との比較を行なう(ステップS
2)。そして、下げ規制ダイヤル71による設定位置の
方がデセラ設定位置よりも高い場合にはデセラ制御を中
断する(ステップS3)ものである。デセラ制御ではデ
セラポイントまでは作業機を早く下降させて通過後は遅
くなるようにしているため、下げ規制ダイヤル71によ
る設定位置がデセラポイントよりも上方に設定されてい
ると下げ規制ダイヤル71による設定位置まで動くとき
も早く動き過ぎてしまうことになり停止時にはショック
が発生することがある。このような不具合を解消するた
めの方法が前記のフローチャートに示したものである。
【0033】図8はそのような場合において、下げ規制
ダイヤル71による設定位置よりも低い位置にあるデセ
ラポイントを、下げ規制ダイヤル71の設定位置まで引
き上げるようにしたものである。図9は負荷オートと下
げ規制ダイヤル71との関係について説明したものであ
る。負荷オート入切スイッチ58をONにすると耕深設
定器36とエンジン回転センサ57との値がコントロー
ラ50に読み込まれ、耕耘作業中の負荷が大きくなって
エンジン2回転数が減少してきたときに作業機を上昇さ
せることができる。
【0034】負荷オート作動時に下げ規制ダイヤル71
で下降位置を規制している場合、この下げ規制ダイヤル
71を用いて更に下降側に回すと負荷が急激に掛かって
エンジン2が停止してしまう恐れがある。このような不
具合を解消するために下げ規制ダイヤル71を用いて更
に下降側に回す場合には作業機をゆっくり下降させるよ
うにした。
【0035】図9に示すフローチャートを説明すると、
まず各種センサやスイッチ類の状態がコントローラ50
に読み込まれ(ステップS1)、負荷オート制御モード
が設定されているかどうかが判別される。負荷オート入
切スイッチ58がONになっていれば下げ規制ダイヤル
71で下降方向に操作がされたかどうかが判別される
(ステップS2,S3)。
【0036】つづいて耕深設定器36による設定値と下
げ規制ダイヤル71による設定値との大小比較がなさ
れ、設定耕深値の方が下げ規制ダイヤル71の設定値よ
りも大のときは目標耕深値まで段階的に下降出力を出す
(ステップS4,S5)。反対に下げ規制ダイヤル71
の設定値の方が耕深目標値よりも大のときは下げ規制ダ
イヤル71が設定する位置まで段階的に下降出力を出す
(ステップS6)。
【0037】最後に作業機の任意平行モードについて説
明する。先に説明したようにトラクタの傾斜制御装置に
あっては従来平行制御モードがあり、水平切換器51を
平行位置に切換えると作業機がトラクタ1に対して平行
な位置関係に復帰していた。この平行位置では常に油圧
シリンダ28Aによるローリング制御が働き油圧シリン
ダ28Aにリークが生じていても常に平行位置を保つよ
うになっていた。
【0038】ところで、プラウ作業等を行なう場合にト
ラクタ1に対する作業機の傾斜姿勢を所定の角度に傾斜
させて使用する場合には、水平切換器51を一旦手動位
置に切換え、この状態で右下げスイッチ53か右上げス
イッチ54を操作して作業機をオペレータが希望する位
置まで傾斜させる必要があった。しかし、このような手
動操作を行なった場合はその位置を維持するローリング
制御が働かないために油圧シリンダ28Aにリークが生
じると作業機の傾きが変わる不具合が生じる。
【0039】ここで説明する任意平行に関する改良装置
は、手動で油圧シリンダ28Aを操作しても常に制御が
働いてその設定角度を維持するようにしたものである。
水平切換器51を「平行」モードに切換えた状態でオペ
レータが水平制御時に用いた傾斜設定器41を「平行」
モードにしたときでも使えるようにし、オペレータが目
視で設定した角度を維持できるようにした。
【0040】図10は操作部の平面図、図11はその制
御のフローチャートである。まず水平切換器52を「平
行」位置に切換える(ステップS1)。傾斜設定器41
を操作して作業機を傾け、制御目標値を決定する(ステ
ップS2,S3)。同時にこのときのストロークセンサ
29の値を記憶し、このストロークセンサ値を維持する
ように制御を行なう。
【0041】作業中に油圧シリンダ28Aのリーク等に
よりその長さが長くなった場合には短縮SOL65を励
磁させて油圧シリンダ28Aを短縮させ(ステップS
7)、反対に油圧シリンダ28Aの長さが短くなった場
合は伸長SOL64を励磁させて油圧シリンダ28Aを
伸長させる(ステップS8)。
【0042】このように「平行」モードを利用して作業
機を傾斜させるにあたりこの改良装置においては水平制
御用の傾斜設定器41をそのまま利用しているので、従
来のように右下げスイッチ53や右上げスイッチ54を
操作して設定する方式に比べて設定位置を認識しやすく
オペレータが再度同じ角度に設定することが容易になる
と共に既存のパネルやスイッチ機構をそのまま利用でき
るので安価に構成できる。そして、再び「平行」に戻す
場合にはこの傾斜設定器41を傾斜ゼロの位置に回せば
良い。
【0043】上記の形態は、この任意平行モード中の作
業機の傾斜姿勢を傾斜設定器41で行なうようにしたも
のであるが、手動スイッチ、即ち、右下げスイッチ53
や右上げスイッチ54を操作して作業機を傾けるように
しても良い。この場合には水平切換器52をまず「平
行」位置に切換え、手動スイッチである右下げスイッチ
53や右上げスイッチ54を操作して作業機の傾きを任
意に設定する。この設定から再び「平行」に戻す場合は
水平切換器52を切換えて再び「平行」位置に戻すよう
にスイッチを操作する。
【0044】作業機の脱着を行なうときにフェンダー8
後部に設けた外部水平スイッチ47,48を操作するこ
とがあるが、この外部水平スイッチ47,48で任意平
行モードにならないように牽制機構を入れると良い。
【0045】
【発明の効果】請求項1の発明は、動力伝達可能な前輪
6と後輪7を備えた動力車両1において、この動力車両
1の操作部にこれらの前輪6と後輪7の走行駆動形態を
変更する走行モード設定器60を設け、この走行モード
設定器60による各モードの切換えのポイント毎に前モ
ードを実行するヒステリシスを設けたことを特徴とする
ものであるから、走行モード設定器60がモード切り換
わりの境目にあるときに電源電圧の変動等によって出力
電圧値に変化が生じても前の走行モードが継続実施され
ることになり、オペレータの意思に反して走行モードが
変わってしまうようなことがなく安全性が大幅に向上す
る。
【0046】また、請求項2の発明は、各モードの中
に、前輪6が後輪7の回転周速度よりも増大する前輪増
速モードと、前輪6と後輪7が略同速の周速度で回転す
る四輪駆動モードと、前輪6と後輪7のスリップ状態に
応じて二駆と四駆との切換えを自動的に選択する路上走
行モードとが含まれているものであるから、走行中に急
に4WDモードから前輪増速モードに切り換わったり又
はその逆の現象が現れることがなく、安心して動力車両
を操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】動力伝達線図である。
【図3】ブロック図である。
【図4】走行モード設定器の平面図である。
【図5】ヒステリシスの関係を示す作用説明図である。
【図6】ブロック図である。
【図7】デセラ制御のフローチャートである。
【図8】デセラ制御のフローチャートである。
【図9】負荷オートのフローチャートである。
【図10】操作部の平面図である。
【図11】任意平行制御のフローチャートである。
【符号の説明】
1 トラクタ 2 エンジン 3 ミッションケース 5 変速装置 6 前輪 7 後輪 8 フェンダー 19 ステアリングハンドル 35 耕深センサ 36 耕深設定器 40 傾斜センサ 41 傾斜設定器
フロントページの続き Fターム(参考) 2B043 AA04 AB08 BA02 BB01 BB03 DA04 DA15 EA04 EB14 ED12 ED13 ED15 2B304 KA08 KA13 KA16 LA02 LA06 LB05 LB15 MA04 MA08 MA14 MA18 MB02 QA02 QA12 QA22 QA26 QB02 QB03 QB19 QB21 QC03 QC12 QC14 QC17 RA10 RA13 3D043 AA10 AB12 AB17 EA02 EA18 EA33 EA34 EA42 EA44 EB03 EB06 EB09 EB14 EB17 EE02 EE12 EF02 EF09 EF16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動力伝達可能な前輪6と後輪7を備えた動
    力車両1において、この動力車両1の操作部にこれらの
    前輪6と後輪7の走行駆動形態を変更する走行モード設
    定器60を設け、この走行モード設定器60による各モ
    ードの切換えのポイント毎に前モードを実行するヒステ
    リシスを設けたことを特徴とする動力車両の走行制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記の各モードの中に、前輪6が後輪7の
    回転周速度よりも増大する前輪増速モードと、前輪6と
    後輪7が略同速の周速度で回転する四輪駆動モードと、
    前輪6と後輪7のスリップ状態に応じて二駆と四駆との
    切換えを自動的に選択する路上走行モードとが含まれて
    いることを特徴とする請求項1記載の動力車両の走行制
    御装置。
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