JP2020114989A - 制御方法およびモータグレーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな負荷がブレードにかかっても作業を進めることが可能なモータグレーダにおける制御方法を提供する。【解決手段】制御方法は、ブレード推進角を調整する旋回サークルに取り付けられたブレードを前輪と後輪との間に備えたモータグレーダにおいて実行される。制御方法は、ブレードにかかる負荷を検出するステップと、検出された負荷が予め定められた基準値よりも大きい値の場合、当該値が検出されたときのブレード推進角よりもブレード推進角が小さくなる方向に、旋回サークルを旋回させるステップとを備える。【選択図】図7

Description

本発明は、モータグレーダにおける制御方法およびモータグレーダに関する。
従来、作業車両として、モータグレーダが知られている。
たとえば、米国特許第7874377号明細書(特許文献1)には、可変容量形モータを含むサークル駆動装置を備えたモータグレーダが開示されている。当該可変容量形モータは、ブレードが地面より上に上昇し、かつモータグレーダがブレードの動作を反転するために方向転換しているとき、高速でサークルを駆動させるために高速で動作する。また、当該可変容量形モータは、ブレードが地面に接触しているときには、サークルを駆動するために高トルクで動作し、モータグレーダのフレームに対するブレードの動作角を変更する。
また、米国特許出願公開第2012/0130600号明細書(特許文献2)には、モータグレーダ等の機械において実施される方法等が開示されている。当該機械は、表面材を取り除く1つ以上のブレードだけではなく、接地係合要素(具体的には、複数の車輪)を含んでいる。
上記の方法では、下地の表面に対する接地係合要素の滑りを防いでいる。上記の方法では、トルク制限値が適用される。トルク制限値は、現在の動作状況下において滑るために必要なトルク未満のトルクに対応する。これにより、過度に強引または過度に控えめな切削深さとした場合により生じる問題を回避している。
米国特許第7874377号明細書 米国特許出願公開第2012/0130600号明細書
ところで、モータグレーダでは、上記のように、ブレードに大きな負荷がかかると車輪が滑る(空転する)ことがある。特許文献2の技術では、トルク自体が制限されるため、車輪の滑りを防止できたとしても、モータグレーダが前進できない虞がある。それゆえ、特許文献2の技術では、作業が進まない状況が発生する場合がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、大きな負荷がブレードにかかっても作業を進めることが可能なモータグレーダにおける制御方法およびモータグレーダを提供することにある。
本発明のある局面に従うと、制御方法は、ブレード推進角を調整する旋回サークルに取り付けられたブレードを前輪と後輪との間に備えたモータグレーダにおいて実行される。制御方法は、ブレードにかかる負荷を検出するステップと、検出された負荷が予め定められた基準値よりも大きい第1の過大値の場合、第1の過大値が検出されたときのブレード推進角よりもブレード推進角が小さくなる方向に、旋回サークルを旋回させるステップとを備える。
上記の方法によれば、ブレードにかかる負荷が予め定められた基準値よりも大きい第1の過大値の場合、ブレードは、第1の過大値が検出されたときよりもブレード推進角が小さくなる方向に回転する。それゆえ、上記の方法によれば、ブレードが抱える土砂等の量を減らすことができる。したがって、上記の方法によれば、ブレードにかかる負荷を低減することができるため、モータグレーダの車輪を空転させることなく正常に回転させることができる。それゆえ、大きな負荷がブレードにかかっても作業を進めることが可能となる。
好ましくは、制御方法は、旋回サークルを旋回させることによってブレード推進角が予め定められた角度まで小さくなったときに検出された負荷が、基準値よりも大きい第2の過大値の場合、第2の過大値が検出されたときのブレードの位置よりもモータグレーダのフロントフレームに近い位置に、ブレードを移動させるステップをさらに備える。
上記の方法によれば、ブレード推進角が予め定められた角度まで小さくなったときに検出された負荷が、基準値よりも大きい第2の過大値の場合、ブレードは、第2の過大値が検出されたときよりもフロントフレームに近い位置に移動する。それゆえ、上記の方法によれば、ブレードが抱える土砂等の量を減らすことができる。したがって、上記の方法によれば、ブレードにかかる負荷を低減することができるため、モータグレーダの車輪を空転させることなく正常に回転させることができる。それゆえ、大きな負荷がブレードにかかっても作業を進めることが可能となる。
好ましくは、制御方法は、ブブレードをフロントフレームに近くなる方向に移動させた後に検出された負荷が基準値よりも小さい第2の過小値の場合、第2の過小値が検出されたときのブレードの位置よりもフロントフレームから離れた位置に、ブレードを移動させるステップをさらに備える。
上記の方法によれば、ブレードをフロントフレームに近づける制御によってブレードにかかる負荷が基準値よりも小さい第2の過小値になると、ブレードは、第2の過小値が検出されたときよりもフロントフレームから離れた位置に移動する。それゆえ、上記の方法によれば、ブレードが抱える土砂等の量を増やすことができる。したがって、上記の方法によれば、ブレードをフロントフレームに近づけたままの状態で維持する構成に比べて、作業効率を上げることが可能となる。
好ましくは、制御方法は、ブレード推進角を小さくする方向に旋回サークルを旋回させた後に検出された負荷が基準値よりも小さい第1の過小値の場合、第1の過小値が検出されたときのブレード推進角よりもブレード推進角が大きくなる方向に、旋回サークルを旋回させるステップをさらに備える。
上記の方法によれば、ブレード推進角を小さくする制御によってブレードにかかる負荷が基準値よりも小さい第1の過小値になると、ブレードは、第1の過小値が検出されたときよりもブレード推進角が大きくなる方向に回転する。それゆえ、上記の方法によれば、ブレードが抱える土砂等の量を増やすことができる。したがって、上記の方法によれば、ブレード推進角を小さくしたまま状態で維持する構成に比べて、作業効率を上げることが可能となる。
好ましくは、制御方法は、モータグレーダのエンジンが出力しているトルクを算出するステップをさらに備える。負荷を検出するステップでは、算出されたトルクに基づいて負荷が検出される。
上記の方法によれば、エンジンの出力トルクを用いることにより、ブレードにかかる負
荷を検出することができる。
好ましくは、トルクを算出するステップでは、エンジンの回転数とエンジンの燃料噴射量とに基づいてトルクが算出される。
上記の方法によれば、トルクを算出することができる。それゆえ、ブレードにかかる負荷を検出することが可能となる。
好ましくは、負荷を検出するステップでは、算出されたトルクと、モータグレーダのトランスミッションにおける変速ギアの段数情報とに基づいて、負荷が検出される。
上記の方法によれば、ブレードにかかる負荷を検出する際に変速ギアの段数情報を考慮するため、当該段数情報を考慮しない構成に比べて、より正確に、ブレードにかかる負荷を検出できる。
好ましくは、負荷を検出するステップでは、モータグレーダに取り付けられたセンサによって負荷が検出される。
上記の方法によれば、ブレードにかかる負荷を検出できる。
本発明の他の局面に従うと、モータグレーダは、ブレード推進角を調整する旋回サークルに取り付けられたブレードを前輪と後輪との間に備える。モータグレーダは、ブレードにかかる負荷を検出する負荷検出装置と、旋回サークルの旋回を制御するコントローラとを備える。コントローラは、検出された負荷が予め定められた基準値よりも大きい第1の過大値の場合、第1の過大値が検出されたときのブレード推進角よりもブレード推進角が小さくなる方向に、旋回サークルを旋回させる。
上記の構成によれば、ブレードにかかる負荷が予め定められた基準値よりも大きい第1の過大値の場合、ブレードは、第1の過大値が検出されたときよりもブレード推進角が小さくなる方向に回転する。それゆえ、上記の構成によれば、ブレードが抱える土砂等の量を減らすことができる。したがって、上記の構成によれば、ブレードにかかる負荷を低減することができるため、モータグレーダの車輪を空転させることなく正常に回転させることができる。それゆえ、大きな負荷がブレードにかかっても作業を進めることが可能となる。
好ましくは、コントローラは、ブレードの上下方向の移動をさらに制御する。コントローラは、モータグレーダは、旋回サークルを旋回させることによってブレード推進角が予め定められた角度まで小さくなったときに検出された負荷が基準値よりも大きい第2の過大値の場合、第2の過大値が検出されたときのブレードの位置よりもモータグレーダのフロントフレームに近い位置に、ブレードを移動させる。
上記の構成によれば、ブレード推進角が予め定められた角度まで小さくなったときに検出された負荷が、基準値よりも大きい第2の過大値の場合、ブレードは、第2の過大値が検出されたときよりもモータグレーダのフロントフレームに近い位置に移動する。それゆえ、上記の構成によれば、ブレードが抱える土砂等の量を減らすことができる。したがって、上記の構成によれば、ブレードにかかる負荷を低減することができるため、モータグレーダの車輪を空転させることなく正常に回転させることができる。それゆえ、大きな負荷がブレードにかかっても作業を進めることが可能となる。
好ましくは、コントローラは、ブレードをフロントフレームに近くなる方向に移動させた後に検出された負荷が基準値よりも小さい第2の過小値の場合、第2の過小値が検出さ
れたときのブレードの位置よりもフロントフレームから離れた位置に、ブレードを移動させる。
上記の構成によれば、ブレードをフロントフレームに近づける制御によってブレードにかかる負荷が基準値よりも小さい第2の過小値になると、ブレードは、第2の過小値が検出されたときよりもフロントフレームから離れた位置に移動する。それゆえ、上記の構成によれば、ブレードが抱える土砂等の量を増やすことができる。したがって、上記の構成によれば、ブレードをフロントフレームに近づけたままの状態で維持する構成に比べて、作業効率を上げることが可能となる。
好ましくは、コントローラは、ブレード推進角を小さくする方向に旋回サークルを旋回させた後に検出された負荷が基準値よりも小さい第1の過小値の場合、第1の過小値が検出されたときのブレード推進角よりもブレード推進角が大きくなる方向に、旋回サークルを旋回させる。
上記の構成によれば、ブレード推進角を小さくする制御によってブレードにかかる負荷が基準値よりも小さい第1の過小値になると、ブレードは、第1の過小値が検出されたときよりもブレード推進角が大きくなる方向に回転する。それゆえ、上記の構成によれば、ブレードが抱える土砂等の量を増やすことができる。したがって、上記の構成によれば、ブレード推進角を小さくしたまま状態で維持する構成に比べて、作業効率を上げることが可能となる。
好ましくは、負荷検出装置は、モータグレーダのエンジンが出力しているトルクを算出する。負荷検出装置は、算出されたトルクに基づいて負荷を検出する。
上記の構成によれば、エンジンの出力トルクを用いることにより、ブレードにかかる負荷を検出することができる。
好ましくは、負荷検出装置は、エンジンの回転数とエンジンの燃料噴射量とに基づいて、トルクを算出する。
上記の構成によれば、トルクを算出することができる。それゆえ、ブレードにかかる負荷を検出することが可能となる。
好ましくは、負荷検出装置は、算出されたトルクと、モータグレーダのトランスミッションにおける変速ギアの段数情報とに基づいて負荷を検出する。
上記の構成によれば、ブレードにかかる負荷を検出する際に変速ギアの段数情報を考慮するため、当該段数情報を考慮しない構成に比べて、より正確に、ブレードにかかる負荷を検出できる。
好ましくは、負荷検出装置は、センサである。センサは、モータグレーダの車体に取り付けられている。
上記の構成によれば、ブレードにかかる負荷を検出できる。
好ましくは、モータグレーダは、旋回サークルを支持するドローバをさらに備える。センサは、歪センサまたは油圧センサであって、ドローバの前輪側の端部に取り付けられている。
上記の構成によれば、ドローバの前輪側の端部に取り付けられた歪センサまたは油圧セ
ンサにより、ブレードにかかる負荷を検出できる。
好ましくは、モータグレーダは、ブレードの旋回負荷制御およびブレードの高低負荷制御のいずれかを選択する負荷制御選択部をさらに備える。コントローラは、ブレードの上下方向の移動をさらに制御する。コントローラは、検出された負荷が第1の過大値の場合、負荷制御選択部によって旋回負荷制御が選択されていることを条件に、第1の過大値が検出されたときのブレード推進角よりもブレード推進角が小さくなる方向に、旋回サークルを旋回させる。コントローラは、検出された負荷が第1の過大値の場合、負荷制御選択部によって高低負荷制御が選択されているときには、旋回サークルを旋回させることなく、第1の過大値が検出されたときのブレードの位置よりもモータグレーダのフロントフレームに近い位置に、ブレードを移動させる。
上記の構成によれば、ブレードの旋回負荷制御とブレードの高低負荷制御とが択一的に選択可能となるため、作業目的や作業現場に応じたブレード制御が可能になる。
上記の発明によれば、大きな負荷がブレードにかかっても作業を進めることが可能となる。
モータグレーダの構成を概略的に示す斜視図である。 モータグレーダの構成を概略的に示す側面図である。 ブレード推進角を説明するための図である。 モータグレーダの制御システムの構成を示す簡略図である。 ブレードの回転制御を説明するための図である。 モータグレーダの制御システムのメインコントローラを説明する機能ブロック図である。 モータグレーダにおけるブレード推進角θの制御の典型例を説明するためのフローチャートである。 フロントフレームとドローバとの接続部分の要部拡大図である。 フロントフレームとドローバの接続部分の要部拡大図である。 他の実施形態におけるモータグレーダの制御システムのメインコントローラを説明する機能ブロック図である。
以下、実施の形態に係る作業車両について説明する。以下の説明では、同一部品には、同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<A.外観>
図1は、本発明の一実施形態におけるモータグレーダ1の構成を概略的に示す斜視図である。図2は、モータグレーダ1の構成を概略的に示す側面図である。図1および図2に示されるように、本実施形態のモータグレーダ1は、走行輪11,12と、車体フレーム2と、キャブ3と、作業機4とを主に備えている。また、モータグレーダ1は、エンジン室6に配置されたエンジンなどの構成部品を備えている。作業機4は、ブレード42を含んでいる。モータグレーダ1は、ブレード42で整地作業、除雪作業、軽切削、材料混合などの作業を行なうことができる。
走行輪11,12は、前輪11と後輪12とを含んでいる。図1および図2においては、片側1輪ずつの2つの前輪11と片側2輪ずつの4つの後輪12とからなる走行輪を示
しているが、前輪および後輪の数および配置はこれに限られない。
なお以下の図の説明において、前後方向とは、モータグレーダ1の前後方向を意味する。つまり前後方向とは、キャブ3の運転席に着座した運転者から見た前後方向を意味する。左右方向、または側方とは、モータグレーダ1の車幅方向を意味する。つまり左右方向、車幅方向、または側方とは、キャブ3の運転席に着座した運転者から見た左右方向を意味する。以下の図においては、前後方向を図中矢印X、左右方向を図中矢印Y、上下方向を図中矢印Zで示している。
車体フレーム2は、リアフレーム21と、フロントフレーム22と、外装カバー25とを含んでいる。リアフレーム21は、外装カバー25と、エンジン室6に配置されたエンジンなどの構成部品とを支持している。外装カバー25はエンジン室6を覆っている。外装カバー25には、上方開口部26と、側方開口部27と、後方開口部とが形成されている。上方開口部26、側方開口部27および後方開口部は、外装カバー25を厚み方向に貫通して形成されている。
リアフレーム21には、上記のたとえば4つの後輪12の各々がエンジンからの駆動力によって回転駆動可能に取付けられている。フロントフレーム22は、リアフレーム21の前方に取り付けられている。フロントフレーム22の前端部には、上記のたとえば2つの前輪11が回転可能に取り付けられている。
キャブ3はフロントフレーム22に載置されている。キャブ3の内部には、ハンドル、変速レバー、作業機4の操作レバー、ブレーキ、アクセルペダル、インチングベダルなどの操作部(図示せず)が設けられている。なお、キャブ3は、リアフレーム21に載置されていてもよい。
作業機4は、ドローバ40と、旋回サークル41と、ブレード42と、旋回モータ49と、各種の油圧シリンダ44〜48とを主に有している。
ドローバ40の前端部は、フロントフレーム22の前端部に揺動可能に取付けられている。ドローバ40の後端部は、一対のリフトシリンダ44,45によってフロントフレーム22に支持されている。この一対のリフトシリンダ44,45の同期した伸縮によって、ドローバ40の後端部がフロントフレーム22に対して上下に昇降可能である。また、ドローバ40は、リフトシリンダ44,45の異なった伸縮によって車両進行方向に沿った軸を中心に上下に揺動可能である。
フロントフレーム22とドローバ40の側端部とには、ドローバシフトシリンダ46が取り付けられている。このドローバシフトシリンダ46の伸縮によって、ドローバ40は、フロントフレーム22に対して左右に移動可能である。
旋回サークル41は、ドローバ40の後端部に旋回(回転)可能に取付けられている。旋回サークル41は、旋回モータ49によって、ドローバ40に対し車両上方から見て時計方向または反時計方向に旋回駆動可能である。旋回モータ49は、可変容量形油圧モータにより構成されている。旋回サークル41の旋回駆動によって、ブレード42のブレード推進角が調整される。ブレード推進角については、後述する(図3)。
ブレード42は、旋回サークル41に対して左右方向に滑動可能、かつ左右方向に平行な軸を中心に上下に揺動可能に支持されている。具体的には、ブレードシフトシリンダ47が、旋回サークル41およびブレード42に取り付けられており、ブレード42の長手方向に沿って配置されている。このブレードシフトシリンダ47によって、ブレード42
は旋回サークル41に対して左右方向に移動可能である。
またチルトシリンダ48が、旋回サークル41およびブレード42に取り付けられている。このチルトシリンダ48を伸縮させることによって、ブレード42は旋回サークル41に対して左右方向に平行な軸を中心に揺動して上下方向に向きを変更することができる。これにより、チルトシリンダ48は、ブレード42の進行方向に対する傾斜角度を変更することができる。
以上のように、ブレード42は、ドローバ40と旋回サークル41とを介して、車両に対する上下の昇降、進行方向に対する傾きの変更、横方向に対する傾きの変更、回転、左右方向のシフトを行なうことが可能に構成されている。
<B.ブレード推進角>
図3は、ブレード推進角を説明するための図である。図3の状態(A),(B)に示されるように、ブレード42は、旋回サークル41の旋回駆動により回転軸910を中心に回転する。なお、状態(A)は、図2のIII-III線矢視断面図に該当する。
前輪11は、車軸19に接続されている。車軸19は、フロントフレーム22の中心軸920と直交している。
ブレード推進角θは、車体進行方向とブレード42のなす角度である。正確には、ブレード推進角θは、モータグレーダ1が直進しているときにおける、車体進行方向(前方向)とブレード42のなす角度である。換言すれば、ブレード推進角θは、フロントフレーム22の中心軸920とブレード42とのなす角度と言える。ブレード推進角θは、標準的には、45度〜60度の間に設定される。なお、ブレード推進角θの範囲は、0度以上90度以下とする。
<C.システム構成>
図4は、モータグレーダ1の制御システムの構成を示す簡略図である。図4に示されるように、モータグレーダ1の制御システムは、一例として、作業機レバー118、走行レバー111と、ロックスイッチ120と、モニタ装置121と、第1油圧ポンプ131Aと、第2油圧ポンプ131Bと、斜板駆動装置132と、コントロールバルブ134と、油圧アクチュエータ135と、エンジン136と、エンジンコントローラ138と、スロットルダイヤル139と、エンジン回転センサ140と、切換バルブ143と、ポテンショメータ145と、スタータスイッチ146と、メインコントローラ150と、変速レバー117と、トランスミッションコントローラ148と、トランスミッション149とを含む。
第1油圧ポンプ131Aは、可変容量形油圧モータであり、作業機4等の駆動に用いる作動油を吐出する。第2油圧ポンプ131Bは、固定容量形油圧モータであり、コントロールバルブ134に作用する油圧(パイロット圧)に利用される油を吐出する。第1油圧ポンプ131Aには、斜板駆動装置132が接続されている。
斜板駆動装置132は、メインコントローラ150からの指示に基づいて駆動し、第1油圧ポンプ131Aの斜板の傾斜角度を変更する。第1油圧ポンプ131Aには、コントロールバルブ134を介して油圧アクチュエータ135が接続される。油圧アクチュエータ135は、リフトシリンダ44,45、ドローバシフトシリンダ46、ブレードシフトシリンダ47、チルトシリンダ48、旋回モータ49等である。
コントロールバルブ134は、電磁比例弁であり、メインコントローラ150と接続さ
れる。メインコントローラ150は、作業機レバー118、走行レバー111の操作方向および/または操作量に応じた操作信号(電気信号)をコントロールバルブ134に出力する。コントロールバルブ134は、当該操作信号に従って第1油圧ポンプ131Aから油圧アクチュエータ135へ供給される作動油の量を制御する。
メインコントローラ150には、作業機レバー118、走行レバー111とロックスイッチ120とが接続される。
メインコントローラ150は、作業機レバー118の操作状態に応じたレバー操作信号(電気信号)をコントロールバルブ134に出力する。メインコントローラ150は、ロックスイッチ120の操作状態に応じたスイッチ操作信号(電気信号)を切換バルブ143に出力する。メインコントローラ150は、走行レバー111の操作状態に応じたレバー操作信号(電気信号)をトランスミッションコントローラ148に出力する。切換バルブ143は、電磁切換弁である。
エンジン136は、第1油圧ポンプ131Aおよび第2油圧ポンプ131Bと接続する駆動軸を有する。
エンジンコントローラ138は、エンジン136の動作を制御する。エンジン136は、一例としてディーゼルエンジンである。エンジン136のエンジン回転数は、スロットルダイヤル139等によって設定され、実際のエンジン回転数はエンジン回転センサ140によって検出される。エンジン回転センサ140は、メインコントローラ150と接続される。
スロットルダイヤル139にはポテンショメータ145が設けられている。ポテンショメータ145は、スロットルダイヤル139の設定値(操作量)を検出する。スロットルダイヤル139の設定値は、メインコントローラ150に送信される。ポテンショメータ145は、エンジンコントローラ138に対して、エンジン136の回転数に関する指令値が出力する。当該指令値に従って、エンジン136の目標回転数が調整される。
エンジンコントローラ138は、メインコントローラ150からの指示に従い燃料噴射装置が噴射する燃料噴射量等の制御を行うことにより、エンジン136の回転数を調節する。
スタータスイッチ146は、エンジンコントローラ138と接続される。操作者がスタータスイッチ146を操作(スタートに設定)することにより、始動信号がエンジンコントローラ138に出力され、エンジン136が始動する。
トランスミッションコントローラ148は、トランスミッション149の動作を制御する。トランスミッションコントローラ148は、変速レバー117の操作方向および/または操作量に応じた操作信号(電気信号)をトランスミッション149に出力する。トランスミッション149は、当該操作信号に従ってクラッチが制御されることにより、速度段が変更される。トランスミッションコントローラ148は、変速レバー117の操作方向および/または操作量に応じた操作信号(電気信号)をメインコントローラ150に出力する。
メインコントローラ150は、モータグレーダ1全体を制御するコントローラであり、CPU(Central Processing Unit)、不揮発性メモリ、タイマ等により構成される。
メインコントローラ150は、エンジンコントローラ138、トランスミッションコントローラ148およびモニタ装置121等を制御する。なお、本例においては、メインコン
トローラ150と、エンジンコントローラ138と、トランスミッションコントローラ148とがそれぞれ別々の構成について説明しているが共通の1つのコントローラとすることも可能である。
ロックスイッチ120には、メインコントローラ150に接続されている。メインコントローラ150は、ロックスイッチ120がロック側へ操作されたときにその操作を検知し、切換バルブ143へ信号を送る。これによって、切換バルブ143は、油の供給を遮断するので、作業機4の操作等の機能を停止させることが可能となる。
<D.ブレード推進角の制御>
図5は、ブレード42の回転制御を説明するための図である。図5に示すように、状態(A)は、ブレード42に加わる負荷(詳しくは、負荷の大きさ)が予め定められた基準値(以下、「基準値T」とも称する)よりも小さい場合を表している。以下では、このときのブレード推進角θの値をθ1とする。θ1は、オペレータによって設定された値(デフォルト値)である。θ1は、典型的には、45度〜60度の間である。以下では、0度以上θ1以下の範囲で、ブレード推進角θが自動制御される。
状態(B)は、ブレード推進角θがθ1の状態で、ブレード42が状態(A)のときよりも多くの土砂を抱え込んだことにより、ブレード42に加わる負荷が上記基準値Tを超えた瞬間を表している。
この場合、状態(C)にも示すように、モータグレーダ1は、ブレード推進角θがθ1よりも小さい角度になる方向(図の矢印の方向)に、旋回サークル41を旋回させる。モータグレーダ1は、旋回サークル41の旋回によって、ブレード42にかかる負荷が上記基準値Tよりも小さくなった場合、旋回サークル41の旋回を一旦停止する。なお、このときのブレード推進角θの値をθ2(<θ1)とする。
その後、モータグレーダ1は、ブレード推進角θがθ2よりも大きくなる方向に旋回サークル41を旋回(逆方向に旋回)させる。モータグレーダ1は、ブレード42にかかる負荷が再度上記基準値Tを超えると、ブレード推進角θが小さくなる方向に旋回サークル41を旋回させる。
このように、モータグレーダ1は、ブレード42にかかる負荷が基準値Tを超えると、ブレード推進角θを小さくする方向に旋回サークル41を旋回させ、その後、ブレード42にかかる負荷が基準値Tを下回ると、ブレード推進角θを大きくする方向に旋回サークル41を旋回させる。以後、この処理を繰り返す。
上記の処理を、ある局面に着目して説明すれば以下のとおりである。
(1)モータグレーダ1は、検出された負荷が基準値Tよりも大きい第1の過大値の場合、第1の過大値が検出されたときのブレード推進角θよりもブレード推進角θが小さくなる方向に、旋回サークル41を旋回させる。
上記のブレード推進角θの制御によれば、ブレード42にかかる負荷が基準値Tよりも大きい第1の過大値の場合、ブレード42は、第1の過大値が検出されたときよりもブレード推進角θが小さくなる方向に回転する。それゆえ、ブレード42が抱える土砂等の量を減らすことができる。したがって、ブレード42にかかる負荷を低減することができるため、駆動輪である後輪12を空転させることなく正常に回転させることができる。それゆえ、モータグレーダ1によれば、大きな負荷がブレード42にかかっても作業を進めることが可能となる。
(2)モータグレーダ1は、ブレード推進角θを小さくする方向に旋回サークル41を旋回させた後に検出された負荷が基準値Tよりも小さい第1の過小値の場合、第1の過小値が検出されたときのブレード推進角θよりもブレード推進角θが大きくなる方向に、旋回サークル41を旋回させる。
上記の制御によれば、ブレード推進角θを小さくする制御によってブレードにかかる負荷が基準値Tよりも小さい第1の過小値になると、ブレード42は、第1の過小値が検出されたときよりもブレード推進角θが大きくなる方向に回転する。それゆえ、ブレード42が抱える土砂等の量を増やすことができる。したがって、ブレード推進角θを小さくしたまま状態で維持する構成に比べて、作業効率を上げることが可能となる。
なお、ブレード42にかかる負荷の検出方法については、後述する。
<E.機能的構成>
図6は、モータグレーダ1の制御システムのメインコントローラ150を説明する機能ブロック図である。
図6に示されるように、メインコントローラ150と、他の周辺機器との関係が示されている。ここでは、周辺機器として、作業機レバー118と、走行レバー111と、モニタ装置121と、エンジン136と、エンジンコントローラ138と、変速レバー117と、トランスミッションコントローラ148と、トランスミッション149と、スロットルダイヤル139と、ポテンショメータ145と、スタータスイッチ146と、エンジン回転センサ140と、コントロールバルブ134と、サークル回転センサ171と、旋回モータ49と、リフトシリンダ44、45と、旋回サークル41とが示されている。
サークル回転センサ171は、旋回サークル41の回転角(典型的には、ブレード推進角θ)を検出する。サークル回転センサ171は、当該回転角の情報を、コントロールバルブ制御部156に送信する。
メインコントローラ150は、操作内容判定部151と、通知部153と、メモリ155と、コントロールバルブ制御部156と、負荷検出部157とを含む。コントロールバルブ制御部156は、旋回制御部361と、高低制御部362とを含む。負荷検出部157は、トルク算出部371を含む。なお、「メインコントローラ150」、「負荷検出部157」は、それぞれ本発明の「コントローラ」、「負荷検出装置」の一例である。
通知部153は、モニタ装置121に対して、コントロールバルブ制御部156からの指示に従ってガイダンス情報を通知するように指示する。
操作内容判定部151は、オペレータによる作業機レバー118に対する操作内容を判定する。操作内容判定部151は、判定結果をコントロールバルブ制御部156に出力する。
メモリ155は、エンジン出力トルクに関する各種情報を格納する。具体的には、メモリ155は、エンジン出力トルクカーブに関する情報を格納する。
負荷検出部157は、ブレード42にかかる負荷を算出する。当該負荷の検出について詳しく説明すると、以下のとおりである。
負荷検出部157のトルク算出部371は、モータグレーダ1のエンジン136が出力しているトルクを算出する。詳しくは、トルク算出部371は、エンジン回転センサ140からエンジン136の回転数の情報を取得する。また、トルク算出部371は、エンジ
ン回転センサ140から、燃料の噴射量の情報を取得する。トルク算出部371は、エンジンコントローラ138から取得したエンジン136の回転数と、エンジンコントローラ138から取得したエンジン136の燃料噴射量とに基づいて、トルクを算出する。
より詳しくは、トルク算出部371は、メモリ155に記憶された、エンジン回転数と燃料噴射量とトルクとを関連付けたマップ(データ)を参照し、エンジン回転センサ140から取得したエンジン136の回転数と、エンジンコントローラ138から取得したエンジン136の燃料噴射量とに基づいて、トルクを算出する。
負荷検出部157は、トランスミッションコントローラ148から、トランスミッション149におけるギアの段数情報(変速段情報)を取得する。負荷検出部157は、トルク算出部371によって算出されたトルクと、取得されたギアの段数情報とに基づいて、ブレード42に係る負荷を検出する。具体的には、負荷検出部157は、以下の式(1)を用いて、ブレード42にかかる負荷を算出する。
「負荷」=「エンジンのトルク」×「減速比」×「機械効率」×「タイヤ負荷半径」/「エンジンの回転数」 … (1)
減速比は、上記ギアの段数情報により決定される。機械効率およびタイヤ負荷半径は、既知の値であり、予め記憶されている。
次に、旋回制御部361について説明する。旋回制御部361は、旋回サークル41の旋回を制御する。具体的には、旋回制御部361は、負荷検出部157によって検出された負荷が上記基準値Tよりも大きい場合、図5に基づいて説明したように、基準値Tより大きな負荷が検出されたときよりもブレード推進角θが小さくなる方向に、旋回サークル41を旋回させる。具体的には、旋回制御部361は、コントロールバルブ134に動作指令(電気信号)を出力する。旋回制御部361は、出力する動作指令である電流値の大きさに応じてコントロールバルブ134の開口量を制御することにより、旋回モータ49の駆動を制御する。また、旋回制御部361は、サークル回転センサ171からサークル回転角の情報を受信する。旋回制御部361は、サークル回転センサ171からのサークル回転角の情報により、コントロールバルブ134への動作指令である電流値を補正する。
また、旋回制御部361は、ブレード推進角θを小さくする方向に旋回サークル41を旋回させた後に検出された負荷が基準値Tよりも小さくなった場合、基準値Tより小さな負荷が検出されたときよりもブレード推進角θが大きくなる方向に、旋回サークル41を旋回させる。
次に、高低制御部362について説明する。高低制御部362は、ブレード42の鉛直方向の位置(高さ)を制御する。高低制御部362は、ブレード42を鉛直方向(上下方向)に移動させる手段(移動制御手段)として機能する。
高低制御部362は、典型的には、旋回制御部361による制御によっても、ブレード42にかかる負荷が基準値Tよりも小さくならない場合に、ブレード42をフロントフレーム22に近づける方向(地面からブレード42が離れる方向)にブレード42を移動させる。詳しくは、ブレード推進角θを予め定められた角度まで小さくしても負荷が基準値Tよりも小さくならない場合に、高低制御部362が、ブレード42をフロントフレーム22に近づける方向にブレード42を移動させる。具体的には、高低制御部362は、コントロールバルブ134を動かすことにより、リフトシリンダ44,45の駆動を制御する。
また、高低制御部362は、ブレード42をフロントフレーム22に近くなる方向に移動させた後に検出された負荷が基準値Tよりも小さくなった場合、基準値Tより小さな負荷が検出されたときよりもブレード42がフロントフレーム22から遠くなる方向に、ブレード42を移動させる。
高低制御部362による上記の処理を、ある局面に着目して説明すれば以下のとおりである。
(1)旋回サークル41を旋回させることによってブレード推進角θが予め定められた角度まで小さくなったときに検出された負荷が、基準値Tよりも大きい第2の過大値の場合、高低制御部362は、第2の過大値が検出されたときのブレード42の位置よりもモータグレーダ1のフロントフレーム22に近い位置に、ブレード42を移動させる。
上記の制御によれば、ブレード推進角が予め定められた角度まで小さくなったときに検出された負荷が、基準値Tよりも大きい第2の過大値の場合、ブレード42は、第2の過大値が検出されたときよりもフロントフレーム22に近い位置に移動する。それゆえ、ブレード42が抱える土砂等の量を減らすことができる。したがって、ブレード42にかかる負荷を低減することができるため、駆動輪である後輪12を空転させることなく正常に回転させることができる。それゆえ、大きな負荷がブレード42にかかっても作業を進めることが可能となる。なお、上記第2の過大値は、一般には、上述した第1の過大値よりも小さい。
(2)また、高低制御部362は、ブレード42をフロントフレーム22に近くなる方向に移動させた後に検出された負荷が基準値Tよりも小さい第2の過小値の場合、第2の過小値が検出されたときのブレード42の位置よりもフロントフレーム22から離れた位置に、ブレード42を移動させる。
上記の制御によれば、ブレード42をフロントフレーム22に近づける制御によってブレード42にかかる負荷が基準値Tよりも小さい第2の過小値になると、ブレード42は、第2の過小値が検出されたときよりもフロントフレームから離れた位置に移動する。それゆえ、ブレードが抱える土砂等の量を増やすことができる。したがって、ブレードをフロントフレームに近づけたままの状態で維持する構成に比べて、作業効率を上げることが可能となる。
なお、上記においては、高低制御部362は、旋回制御部361による制御によっても、ブレード42にかかる負荷が基準値Tよりも小さくならない場合に、ブレード42をフロントフレーム22に近づける方向にブレード42を移動させた。しかしながら、これに限定されるものではない。たとえば、負荷検出部157によって検出された負荷が予め定められた基準値Tよりも大きい場合、旋回制御部361による制御と、高低制御部362による制御とを、同時に行ってもよい。
<F.制御構造>
図7は、モータグレーダ1におけるブレード推進角θの制御の典型例を説明するためのフローチャートである。具体的には、図7は、ブレード42に基準値T以上の負荷がかかったときに、ブレード推進角θのみを制御するときの処理の流れを表している。
図7に示すように、ステップS1において、メインコントローラ150は、ブレード推進角θをオペレータ指令値に調整する。ステップS2において、メインコントローラ150は、ブレード42にかかる負荷を検出する。
ステップS3において、メインコントローラ150は、検出された負荷が基準値T以上であるか否かを判定する。基準値T以上であると判定された場合(ステップS3においてYES)、メインコントローラ150は、ステップS4において、ブレード推進角θが現在の角度(負荷が基準値T以上と判定されたときの角度)よりも小さくなるように、旋回サークル41を旋回させる。基準値T未満であると判定された場合(ステップS3においてNO)、メインコントローラ150は、処理をステップS2に戻す。
ステップS5において、メインコントローラ150は、ブレードにかかる負荷を検出する。ステップS6において、メインコントローラ150は、検出された負荷が基準値T以上であるか否かを判定する。基準値T以上であると判定された場合(ステップS6においてYES)、メインコントローラ150は、処理をステップS4に進める。基準値T未満であると判定された場合(ステップS6においてNO)、メインコントローラ150は、ステップS7において、ブレード推進角θを現在の角度(負荷が基準値T未満と判定されたときの角度)よりも大きくなるように、旋回サークル41を旋回させる。
<G.変形例>
上記においては、エンジンの出力トルクを用いてブレード42にかかる負荷を検出した。しかしながら、負荷の検出方法は、これに限定されるものではない。たとえば、モータグレーダ1の車体に取り付けられたセンサによって、ブレード42にかかる負荷を検出してもよい。以下、このようなセンサ(本発明の「負荷検出装置」の一例)を有する構成について、図8および図9に基づいて説明する。
(1.第1の変形例)
図8は、フロントフレーム22とドローバ40との接続部分の要部拡大図である。図8に示すように、ドローバ40の前輪11側の端部に歪ゲージ420を取り付けることにより、ブレード42にかかる負荷を検出してもよい。詳しくは、ドローバ40の先端の玉軸部402に歪ゲージ420を取り付けることにより、ブレード42にかかる負荷を検出してもよい。
なお、歪ゲージ420は、典型的には、玉軸部402の表面に複数設けられる。メインコントローラ150は、複数の歪ゲージの420からの出力に基づき、ブレード42にかかる負荷が基準値Tを超えているか否かを判断する。
(2.第2の変形例)
図9は、フロントフレーム22とドローバ40との接続部分の要部拡大図である。図9に示すように、ドローバ40の前輪11側の端部に油圧センサ430を取り付けることにより、ブレード42にかかる負荷を検出してもよい。詳しくは、ドローバ40の本体部401と玉軸部402との間に油圧センサ430を設けてもよい。
この場合には、メインコントローラ150は、油圧センサ430からの出力に基づき、ブレード42にかかる負荷が基準値Tを超えているか否かを判断する。
(3.第3の変形例)
図10は、第3の変形例におけるモータグレーダ1の制御システムのメインコントローラ150を説明する機能ブロック図である。図10の機能ブロック図を図6の機能ブロック図と比較すると、図10では負荷制御選択部119が追加されている。その他については、図6と同様であるので説明は省略する。
上記においては、高低制御部362は、旋回制御部361による制御によっても、ブレード42にかかる負荷が基準値Tよりも小さくならない場合に、ブレード42をフロント
フレーム22に近づける方向にブレード42を移動させた。しかしながら、これに限定されるものではない。
たとえば、図10に示すように、旋回制御部361による制御(ブレード42の旋回負荷制御)と、高低制御部362による制御(ブレード42の高低負荷制御)とを選択可能な負荷制御選択部119を設けてもよい。このような構成の場合、オペレータは、旋回制御部361による制御と、高低制御部362による制御とを負荷制御選択部119によって選択する。
詳しくは、負荷制御選択部119は、メインコントローラ150に接続される。より詳しくは、負荷制御選択部119は、操作内容判定部151に接続される。
操作内容判定部151は、負荷制御選択部119が、高低制御部362による制御(高低負荷制御)を選択しているか旋回制御部361による制御(旋回負荷制御)を選択しているか、を判断する。コントロールバルブ制御部156は、負荷検出部157によって検出された負荷が予め定められた基準値Tよりも大きい場合、負荷制御選択部119によって選択された旋回制御部361による制御または高低制御部362による制御のいずれかによって制御される。
検出された負荷が基準値Tよりも大きい第1の過大値の場合、負荷制御選択部119によって旋回負荷制御が選択されていることを条件に、モータグレーダ1は、第1の過大値が検出されたときのブレード推進角θよりもブレード推進角θが小さくなる方向に、旋回サークル41を旋回させる。
負荷制御選択部119によって高低負荷制御が選択されている場合、検出された負荷が基準値Tよりも大きい第1の過大値のときには、モータグレーダ1は、旋回サークル41を旋回させることなく(旋回負荷制御を実施することなく)、第1の過大値が検出されたときのブレード42の位置よりもモータグレーダのフロントフレーム22に近い位置に、ブレード42を移動させる。
このようにオペレータが制御内容を選択するための負荷制御選択部119をメインコントローラ150が備えることにより、作業目的や作業現場に応じたブレード制御が可能になる。負荷制御選択部119は、例えば、キャブ3内に設けられた操作スイッチである。
今回開示された実施の形態は例示であって、上記内容のみに制限されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 モータグレーダ、2 車体フレーム、3 キャブ、4 作業機、11 前輪、12
後輪、19 車軸、21 リアフレーム、22 フロントフレーム、40 ドローバ、41 旋回サークル、42 ブレード、44,45 リフトシリンダ、46 ドローバシフトシリンダ、47 ブレードシフトシリンダ、48 チルトシリンダ、49 旋回モータ、111 走行レバー、117 変速レバー、118 作業機レバー、119 負荷制御選択部、131A 第1油圧ポンプ、131B 第2油圧ポンプ、134 コントロールバルブ、136 エンジン、138 エンジンコントローラ、139 スロットルダイヤル、140 エンジン回転センサ、143 切替バルブ、148 トランスミッションコントローラ、149 トランスミッション、150 メインコントローラ、151 操作内容判定部、154 エンジン出力制御部、155 メモリ、156 コントロールバルブ制御部、157 負荷検出部、171 サークル回転センサ、361 旋回制御部、
362 高低制御部、371 トルク算出部、401 本体部、402 玉軸部、420
歪ゲージ、430 油圧センサ、910 回転軸、920 中心軸。

Claims (18)

  1. ブレード推進角を調整する旋回サークルに取り付けられたブレードを前輪と後輪との間に備えたモータグレーダにおける制御方法であって、
    前記ブレードにかかる負荷を検出するステップと、
    検出された前記負荷が予め定められた基準値よりも大きい第1の過大値の場合、前記第1の過大値が検出されたときの前記ブレード推進角よりも前記ブレード推進角が小さくなる方向に、前記旋回サークルを旋回させるステップとを備える、制御方法。
  2. 前記旋回サークルを旋回させることによって前記ブレード推進角が予め定められた角度まで小さくなったときに検出された前記負荷が、前記基準値よりも大きい第2の過大値の場合、前記第2の過大値が検出されたときの前記ブレードの位置よりも前記モータグレーダのフロントフレームに近い位置に、前記ブレードを移動させるステップをさらに備える、請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記ブレードを前記フロントフレームに近くなる方向に移動させた後に検出された前記負荷が前記基準値よりも小さい第2の過小値の場合、前記第2の過小値が検出されたときの前記ブレードの位置よりも前記フロントフレームから離れた位置に、前記ブレードを移動させるステップをさらに備える、請求項2に記載の制御方法。
  4. 前記ブレード推進角を小さくする方向に前記旋回サークルを旋回させた後に検出された前記負荷が前記基準値よりも小さい第1の過小値の場合、前記第1の過小値が検出されたときの前記ブレード推進角よりも前記ブレード推進角が大きくなる方向に、前記旋回サークルを旋回させるステップをさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の制御方法。
  5. 前記モータグレーダのエンジンが出力しているトルクを算出するステップをさらに備え、
    前記負荷を検出するステップでは、算出された前記トルクに基づいて前記負荷が検出される、請求項1から4のいずれか1項に記載の制御方法。
  6. 前記トルクを算出するステップでは、前記エンジンの回転数と前記エンジンの燃料噴射量とに基づいて前記トルクが算出される、請求項5に記載の制御方法。
  7. 前記負荷を検出するステップでは、算出された前記トルクと、前記モータグレーダのトランスミッションにおける変速ギアの段数情報とに基づいて、前記負荷が検出される、請求項5または6に記載の制御方法。
  8. 前記負荷を検出するステップでは、前記モータグレーダに取り付けられたセンサによって前記負荷が検出される、請求項1から4のいずれか1項に記載の制御方法。
  9. ブレード推進角を調整する旋回サークルに取り付けられたブレードを前輪と後輪との間に備えたモータグレーダであって、
    前記ブレードにかかる負荷を検出する負荷検出装置と、
    前記旋回サークルの旋回を制御するコントローラとを備え、
    前記コントローラは、前記検出された負荷が予め定められた基準値よりも大きい第1の過大値の場合、前記第1の過大値が検出されたときの前記ブレード推進角よりも前記ブレード推進角が小さくなる方向に、前記旋回サークルを旋回させる、モータグレーダ。
  10. 前記コントローラは、
    前記ブレードの上下方向の移動をさらに制御し、
    前記旋回サークルを旋回させることによって前記ブレード推進角が予め定められた角度まで小さくなったときに検出された前記負荷が、前記基準値よりも大きい第2の過大値の場合、前記第2の過大値が検出されたときの前記ブレードの位置よりも前記モータグレーダのフロントフレームに近い位置に、前記ブレードを移動させる、請求項9に記載のモータグレーダ。
  11. 前記コントローラは、前記ブレードを前記フロントフレームに近くなる方向に移動させた後に検出された前記負荷が前記基準値よりも小さい第2の過小値の場合、前第2の過小値が検出されたときの前記ブレードの位置よりも前記フロントフレームから離れた位置に、前記ブレードを移動させる、請求項10に記載のモータグレーダ。
  12. 前記コントローラは、前記ブレード推進角を小さくする方向に前記旋回サークルを旋回させた後に検出された前記負荷が前記基準値よりも小さい第1の過小値の場合、前記第1の過小値が検出されたときの前記ブレード推進角よりも前記ブレード推進角が大きくなる方向に、前記旋回サークルを旋回させる、請求項9から11のいずれか1項に記載のモータグレーダ。
  13. 前記負荷検出装置は、
    前記モータグレーダのエンジンが出力しているトルクを算出し、
    算出された前記トルクに基づいて前記負荷を検出する、請求項9から12のいずれか1項に記載のモータグレーダ。
  14. 前記負荷検出装置は、前記エンジンの回転数と前記エンジンの燃料噴射量とに基づいて、前記トルクを算出する、請求項13に記載のモータグレーダ。
  15. 前記負荷検出装置は、算出された前記トルクと、前記モータグレーダのトランスミッションにおける変速ギアの段数情報とに基づいて前記負荷を検出する、請求項13または14に記載のモータグレーダ。
  16. 前記負荷検出装置は、センサであって、
    前記センサは、前記モータグレーダの車体に取り付けられている、請求項9から12のいずれか1項に記載のモータグレーダ。
  17. 前記旋回サークルを支持するドローバをさらに備え、
    前記センサは、歪ゲージまたは油圧センサであって、前記ドローバの前記前輪側の端部に取り付けられている、請求項16に記載のモータグレーダ。
  18. 前記ブレードの旋回負荷制御および前記ブレードの高低負荷制御のいずれかを選択する負荷制御選択部をさらに備え、
    前記コントローラは、
    前記ブレードの上下方向の移動をさらに制御し、
    前記検出された負荷が前記第1の過大値の場合、
    前記負荷制御選択部によって前記旋回負荷制御が選択されていることを条件に、前記第1の過大値が検出されたときの前記ブレード推進角よりも前記ブレード推進角が小さくなる方向に、前記旋回サークルを旋回させ、
    前記負荷制御選択部によって前記高低負荷制御が選択されているときには、前記旋回サークルを旋回させることなく、前記第1の過大値が検出されたときの前記ブレードの位置よりも前記モータグレーダのフロントフレームに近い位置に、前記ブレードを移動させる、請求項9に記載のモータグレーダ。
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