JP2022033103A - 作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業機の状態をより反映した作動油の圧力を把握しながら作動させることができるようにする。【解決手段】作業機は、第1リリーフ弁に対応する第1有効リリーフ圧、第2リリーフ弁に対応する第2有効リリーフ圧、第3リリーフ弁に対応する第3有効リリーフ圧、及び第4リリーフ弁に対応する第4有効リリーフ圧の少なくとも一つに基づいて、制御を行う制御装置を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、スキッドステアローダ、コンパクトトラックローダ、バックホー等の作業機に関するものである。
従来、作業機において減速及び増速を行う技術として特許文献1に示されているものがある。特許文献1の作業機は、エンジンを含む原動機と、原動機の動力により作動し且つ、作動油を吐出する油圧ポンプと、作動油の圧力に応じて第1速度と、第1速度よりも高速である第2速度とに速度が変更可能な走行油圧装置と、走行油圧装置に作用する作動油の圧力を変更可能な作動弁と、作動油の圧力を検出可能な測定装置と、を備え、作動弁は、測定装置から検出された作動油の圧力である検出圧力が、第2速度に対応する設定圧から所定圧以下に低下した場合に、走行油圧装置に作用する作動油の圧力を減圧して、走行油圧装置を第1速度に減速している。
特開2017-179923号公報
特許文献1の作業機では、走行中に走行装置に供給される作動油の圧力が所定以上である場合に、第2速度から第1速度に自動減速することができる。作業機(走行装置)において、より当該作業機の状態を反映している作動油の圧力によって自動減速等を行うことが望まれている。
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、作業機の状態をより反映した作動油の圧力を把握しながら作動させることができる作業機を提供することを目的とする。
技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、以下の通りである。
作業機は、機体と、前記機体に設けられた原動機と、前記機体の左側に設けられた左走行装置と、前記機体の右側に設けられた右走行装置と、前記左走行装置に動力を伝達可能で且つ第1速度と前記第1速度よりも速い第2速度とに切換可能な左走行モータと、前記右走行装置に動力を伝達可能で且つ第1速度と前記第1速度よりも速い第2速度とに切換可能な右走行モータと、正転時に作動油を吐出する第1ポート及び逆転時に作動油を吐出する第2ポートを有する左走行ポンプと、正転時に作動油を吐出する第3ポート及び逆転時に作動油を吐出する第4ポートを有する右走行ポンプと、前記左走行ポンプの前記第1ポート及び前記第2ポートに接続され且つ、前記左走行モータに接続される第1循環油路と、前記右走行ポンプの前記第3ポート及び前記第4ポートに接続され且つ、前記右走行モータに接続される第2循環油路と、前記第1循環油路であって前記第1ポート側の油路に接続された第1リリーフ弁と、前記第1循環油路であって前記第2ポート側の油路に接続された第2リリーフ弁と、前記第2循環油路であって前記第3ポート側の油路に接続された第3リリーフ弁と、前記第2循環油路であって前記第4ポート側の油路に接続された第4リリーフ弁と、前記第1リリーフ弁に対応する第1有効リリーフ圧、前記第2リリーフ弁に対応する第2有効リリーフ圧、前記第3リリーフ弁に対応する第3有効リリーフ圧、前記第4リリーフ弁に対応する第4有効リリーフ圧に基づいて、制御を行う制御装置と、を備えている。
前記制御装置は、前記左走行モータ及び右走行モータが前記第2速度である場合であって、前記第2速度から前記第1速度に自動的に減速する自動減速制御を行う場合に、前記自動減速を行うか否かを判断する減速閾値を、第1有効リリーフ圧、第2有効リリーフ圧、第3有効リリーフ圧、第4有効リリーフ圧のそれぞれに基づいて設定する。
前記制御装置は、第1有効リリーフ圧、第2有効リリーフ圧、第3有効リリーフ圧、第
4有効リリーフ圧のそれぞれに基づいて前記機体の旋回を行っているか否かを判断する旋回判定値を設定する。
本発明によれば、作業機の状態をより反映した作動油の圧力を把握しながら作動させることができる。
本発明の実施形態による作業機の油圧システム(油圧回路)を示す図である。 本実施形態による走行操作部材の操作方向等を示す図である。 本実施形態による原動機回転数と旋回判定値又は減速閾値との関係を表すグラフを示す図である。 本実施形態によるアンチストール比例弁の圧力と旋回判定値又は減速閾値との関係を表すグラフを示す図である。 本実施形態による走行ポンプの斜板角と旋回判定値又は減速閾値との関係を表すグラフを示す図である。 本実施形態による走行油路のパイロット圧と旋回判定値又は減速閾値との関係を定性的に示すグラフである。 本実施形態による油圧回路で構成された走行装置の一例を示す図である。 本実施形態による作業機の一例であるトラックローダを示す側面図である。
以下、本発明に係る作業機の油圧システム及びこの油圧システムを備えた作業機の好適な実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。
図8は、本発明に係る作業機の側面図を示している。図8では、作業機の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機はコンパクトトラックローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類のローダ作業機であってもよい。また、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。
作業機1は、図8に示すように、作業機1は、機体2と、キャビン3と、作業装置4と、一対の走行装置5L、5Rとを備えている。本発明の実施形態において、作業機1の運転席8に着座した運転者の前側(図8の左側)を前方、運転者の後側(図8の右側)を後方、運転者の左側(図8の手前側)を左方、運転者の右側(図8の奥側)を右方として説明する。また、前後の方向に直交する方向である水平方向を機体幅方向として説明する。機体2の中央部から右部或いは左部へ向かう方向を機体外方として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向であって、機体2から離れる方向である。機体外方とは反対の方向を、機体内方として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向であって、機体2に近づく方向である。
キャビン3は、機体2に搭載されている。このキャビン3には運転席8が設けられている。作業装置4は機体2に装着されている。一対の走行装置5L、5Rは、機体2の外側に設けられている。機体2内の後部には、原動機32が搭載されている。
作業装置4は、ブーム10と、作業具11と、リフトリンク12と、制御リンク13と、ブームシリンダ14と、バケットシリンダ15とを有している。
ブーム10は、キャビン3の右側及び左側に上下揺動自在に設けられている。作業具11は、例えば、バケットであって、当該バケット11は、ブーム10の先端部(前端部)に上下揺動自在に設けられている。リフトリンク12及び制御リンク13は、ブーム10が上下揺動自在となるように、ブーム10の基部(後部)を支持している。ブームシリンダ14は、伸縮することによりブーム10を昇降させる。バケットシリンダ15は、伸縮することによりバケット11を揺動させる。
左側及び右側の各ブーム10の前部同士は、異形の連結パイプで連結されている。各ブーム10の基部(後部)同士は、円形の連結パイプで連結されている。
リフトリンク12、制御リンク13及びブームシリンダ14は、左側と右側の各ブーム10に対応して機体2の左側と右側にそれぞれ設けられている。
リフトリンク12は、各ブーム10の基部の後部に、縦向きに設けられている。このリフトリンク12の上部(一端側)は、各ブーム10の基部の後部寄りに枢支軸16(第1枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。また、リフトリンク12の下部(他端側)は、機体2の後部寄りに枢支軸17(第2枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第2枢支軸17は、第1枢支軸16の下方に設けられている。
ブームシリンダ14の上部は、枢支軸18(第3枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第3枢支軸18は、各ブーム10の基部であって、当該基部の前部に設けられている。ブームシリンダ14の下部は、枢支軸19(第4枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第4枢支軸19は、機体2の後部の下部寄りであって第3枢支軸18の下方に設けられている。
制御リンク13は、リフトリンク12の前方に設けられている。この制御リンク13の一端は、枢支軸20(第5枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第5枢支軸20は、機体2であって、リフトリンク12の前方に対応する位置に設けられている。制御リンク13の他端は、枢支軸21(第6枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第6枢支軸21は、ブーム10であって、第2枢支軸17の前方で且つ第2枢支軸17の上方に設けられている。
ブームシリンダ14を伸縮することにより、リフトリンク12及び制御リンク13によって各ブーム10の基部が支持されながら、各ブーム10が第1枢支軸16回りに上下揺動し、各ブーム10の先端部が昇降する。制御リンク13は、各ブーム10の上下揺動に伴って第5枢支軸20回りに上下揺動する。リフトリンク12は、制御リンク13の上下揺動に伴って第2枢支軸17回りに前後揺動する。
ブーム10の前部には、バケット11の代わりに別の作業具が装着可能とされている。別の作業具としては、例えば、油圧圧砕機、油圧ブレーカ、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、スノウブロア等のアタッチメント(予備アタッチメント)である。
左側のブーム10の前部には、接続部材50が設けられている。接続部材50は、予備アタッチメントに装備された油圧機器と、ブーム10に設けられたパイプ等の第1管材とを接続する装置である。具体的には、接続部材50の一端には、第1管材が接続可能で、他端には、予備アタッチメントの油圧機器に接続された第2管材が接続可能である。これにより、第1管材を流れる作動油は、第2管材を通過して油圧機器に供給される。
バケットシリンダ15は、各ブーム10の前部寄りにそれぞれ配置されている。バケットシリンダ15を伸縮することで、バケット11が揺動される。
一対の走行装置5L、5Rのうち、走行装置5Lは機体2の左側に設けられ、走行装置5Rは機体2の右側に設けられている。一対の走行装置5L、5Rは、本実施形態ではクローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置が採用されている。なお、前輪及び後輪を有する車輪型の走行装置を採用してもよい。以下、説明の便宜上、走行装置5Lのことを左走行装置5L、走行装置5Rのことを右走行装置5Rということがある。
原動機32は、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン等の内燃機関、電動モータ等である。この実施形態では、原動機32は、ディーゼルエンジンであるが限定はされない。
次に、作業機の油圧システムについて説明する。
図1に示すように、作業機の油圧システムは、第1油圧ポンプP1と、第2油圧ポンプP2とを備えている。第1油圧ポンプP1は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第1油圧ポンプP1は、タンク22に貯留された作動油を吐出可能である。特に、第1油圧ポンプP1は、主に制御に用いる作動油を吐出する。説明の便宜上、作動油を貯留するタンク22のことを作動油タンクということがある。また、第1油圧ポンプP1から吐出した作動油のうち、制御用として用いられる作動油のことをパイロット油、パイロット油の圧力のことをパイロット圧ということがある。
第2油圧ポンプP2は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第2油圧ポンプP2は、タンク22に貯留された
作動油を吐出可能であって、例えば、作業系の油路に作動油を供給する。例えば、第2油圧ポンプP2は、ブーム10を作動させるブームシリンダ14、バケットを作動させるバケットシリンダ15、予備油圧アクチュエータを作動させる予備油圧アクチュエータを制御する制御弁(流量制御弁)に作動油を供給する。
また、作業機の油圧システムは、一対の走行モータ36L、36Rと、一対の走行ポンプ53L、53Rと、を備えている。一対の走行モータ36L、36Rは、一対の走行装置5L、5Rに動力を伝達するモータである。一対の走行モータ36L、36Rのうち、一方の走行モータ36Lは、走行装置(左走行装置)5Lに回転の動力を伝達し、他方の走行モータ36Rは、走行装置(右走行装置)5Rに回転の動力を伝達する。
一対の走行ポンプ53L、53Rは、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、例えば、斜板形可変容量アキシャルポンプである。一対の走行ポンプ53L、53Rは、駆動することによって、一対の走行モータ36L、36Rのそれぞれに作動油を供給する。一対の走行ポンプ53L、53Rのうち、一方の走行ポンプ53Lは、走行ポンプ53Lに作動油を供給し、他方の走行ポンプ53Rは、走行ポンプ53Rに作動油を供給する。
以下、説明の便宜上、走行ポンプ53Lのことを左走行ポンプ53L、走行ポンプ53Rのことを右走行ポンプ53R、走行モータ36Lのことを左走行モータ36L、走行モータ36Rのことを右走行モータ36Rということがある。
左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rには、第1油圧ポンプP1からの作動油(パイロット油)の圧力(パイロット圧)が作用する受圧部53aと受圧部53bとを有している、受圧部53a、53bに作用するパイロット圧によって斜板の角度が変更される。斜版の角度を変更することによって、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rの出力(作動油の吐出量)や作動油の吐出方向を変えることができる。左走行ポンプ53Lは、正転時に作動油を吐出する第1ポート82aと、逆転時に作動油を吐出する第2ポート82bとを有している。右走行ポンプ53Rは、正転時に作動油を吐出する第3ポート82cと、逆転時に作動油を吐出する第4ポート82dとを有している。
左走行ポンプ53Lの第1ポート82a及び第2ポート82bと、左走行モータ36Lとは、接続油路(第1循環油路)57hによって接続され、左走行ポンプ53Lが吐出した作動油が左走行モータ36Lに供給される。右走行ポンプ53Rの第3ポート82c及び第4ポート82dとは、右走行モータ36Rとは、接続油路(第2循環油路)57iによって接続され、右走行ポンプ53Rが吐出した作動油が右走行モータ36Rに供給される。
接続油路57hであって左走行ポンプ53Lの第1ポート82a側の油路には、第1リリーフ弁81aが接続され、左走行ポンプ53Lの第2ポート82b側の油路には、第2リリーフ弁81bが接続されている。例えば、第1リリーフ弁81aは、左走行ポンプ53Lの正転によって接続油路57hに作用する圧力が大きくなった場合に作動しやすく、第2リリーフ弁81bは、左走行ポンプ53Lの逆転によって接続油路57hに作用する圧力が大きくなった場合に作動しやすい。
接続油路57iであって右走行ポンプ53Rの第3ポート82c側の油路には、第3リリーフ弁81cが接続され、右走行ポンプ53Rの第4ポート82d側の油路には、第4リリーフ弁81dが接続されている。例えば、第3リリーフ弁81cは、右走行ポンプ53Rの正転によって接続油路57iに作用する圧力が大きくなった場合に作動しやすく、第4リリーフ弁81dは、右走行ポンプ53Rの逆転によって接続油路57iに作用する圧力が大きくなった場合に作動しやすい。
左走行モータ36Lは、左走行ポンプ53Lから吐出した作動油により回転が可能であり、作動油の流量によって、回転速度(回転数)を変更することができる。左走行モータ36Lには、斜板切換シリンダ37Lが接続され、当該斜板切換シリンダ37Lを一方側或いは他方側に伸縮させることによっても左走行モータ36Lの回転速度(回転数)を変更することができる。即ち、斜板切換シリンダ37Lを収縮した場合には、左走行モータ36Lの回転数は低速(第1速度)に設定され、斜板切換シリンダ37Lを伸長した場合
には、左走行モータ36Lの回転数は高速(第2速度)に設定される。つまり、左走行モータ36Lの回転数は、低速側である第1速度と、高速側である第2速度とに変更が可能である。
右走行モータ36Rは、右走行ポンプ53Rから吐出した作動油により回転が可能であり、作動油の流量によって、回転速度(回転数)を変更することができる。右走行モータ36Rには、斜板切換シリンダ37Rが接続され、当該斜板切換シリンダ37Rを一方側或いは他方側に伸縮させることによっても右走行モータ36Rの回転速度(回転数)を変更することができる。即ち、斜板切換シリンダ37Rを収縮した場合には、右走行モータ36Rの回転数は低速(第1速度)に設定され、斜板切換シリンダ37Rを伸長した場合には、右走行モータ36Rの回転数は高速(第2速度)に設定される。つまり、右走行モータ36Rの回転数は、低速側である第1速度と、高速側である第2速度とに変更が可能である。
図1に示すように、作業機の油圧システムは、走行切換弁34を備えている。走行切換弁34は、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)の回転速度(回転数)を第1速度にする第1状態と、第2速度にする第2状態とに切換可能である。走行切換弁34は、第1切換弁71L、71Rと、第2切換弁72と、を有している。
第1切換弁71Lは、左走行モータ36Lの斜板切換シリンダ37Lに油路を介して接続されていて、第1位置71L1及び第2位置71L2に切り換わる二位置切換弁である。第1切換弁71Lは、第1位置71L1である場合、斜板切換シリンダ37Lを収縮し、第2位置71L2である場合、斜板切換シリンダ37Lを伸長する。
第1切換弁71Rは、右走行モータ36Rの斜板切換シリンダ37Rに油路を介して接続されていて、第1位置71R1及び第2位置71R2に切り換わる二位置切換弁である。第1切換弁71Rは、第1位置71R1である場合、斜板切換シリンダ37Rを収縮し、第2位置71R2である場合、斜板切換シリンダ37Rを伸長する。
第2切換弁72は、第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを切り換える電磁弁であって、励磁により第1位置72aと第2位置72bとに切り換え可能な二位置切換弁である。第2切換弁72、第1切換弁71L及び第1切換弁71Rは、油路41により接続されている。第2切換弁72は、第1位置72aである場合に第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを第1位置71L1、71R1に切り換え、第2位置72bである場合に第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを第2位置71L2、71R2に切り換える。
つまり、第2切換弁72が第1位置72a、第1切換弁71Lが第1位置71L1、第1切換弁71Rが第1位置71R1である場合に、走行切換弁34は第1状態になり、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)の回転速度を第1速度にする。第2切換弁72が第2位置72b、第1切換弁71Lが第2位置71L2、第1切換弁71Rが第2位置71R2である場合に、走行切換弁34は第2状態になり、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)の回転速度を第2速度にする。
したがって、走行切換弁34によって、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を低速側である第1速度と、高速側である第2速度とに切り換えることができる。
操作装置(走行操作装置)54は、走行操作部材59を操作したときに、走行ポンプ(左走行ポンプ53L、右走行ポンプ53R)の受圧部53a、53bに作動油を作用させる装置であり、走行ポンプの斜板の角度(斜板角度)を変更可能である。操作装置54は、走行操作部材59と、複数の操作弁55とを含んでいる。
走行操作部材59は、操作弁55に支持され、左右方向(機体幅方向)又は前後方向に揺動する操作レバーである。即ち、走行操作部材59は、中立位置Nを基準とすると、中立位置Nから右方及び左方に操作可能であると共に、中立位置Nから前方及び後方に操作可能である。言い換えれば、走行操作部材59は、中立位置Nを基準に少なくとも4方向に揺動することが可能である。尚、説明の便宜上、前方及び後方の双方向、即ち、前後方向のことを第1方向という。また、右方及び左方の双方向、即ち、左右方向(機体幅方向)のことを第2方向ということがある。
また、複数の操作弁55は、共通、即ち、1本の走行操作部材59によって操作される。複数の操作弁55は、走行操作部材59の揺動に基づいて作動する。複数の操作弁55には、吐出油路40が接続され、当該吐出油路40を介して、第1油圧ポンプP1からの作動油(パイロット油)が供給可能である。複数の操作弁55は、操作弁55A、操作弁55B、操作弁55C及び操作弁55Dである。
操作弁55Aは、前後方向(第1方向)のうち、走行操作部材59を前方(一方)に揺動した場合(前操作した場合)に、前操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。操作弁55Bは、前後方向(第1方向)のうち、走行操作部材59を後方(他方)に揺動した場合(後操作した場合)に、後操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。左右方向(第2方向)のうち、操作弁55Cは、走行操作部材59を右方(一方)に揺動した場合(右操作した場合)に、右操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。操作弁55Dは、左右方向(第2方向)のうち、走行操作部材59を、左方(他方)に揺動した場合(左操作した場合)に、左操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。
複数の操作弁55と、走行ポンプ(左走行ポンプ53L,右走行ポンプ53R)とは、走行油路45によって接続されている。言い換えれば、走行ポンプ(左走行ポンプ53L,右走行ポンプ53R)は、操作弁55(操作弁55A、操作弁55B、操作弁55C、操作弁55D)から出力した作動油によって作動可能な油圧機器である。
走行油路45は、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dと、第5走行油路45eとを有している。第1走行油路45aは、左走行ポンプ53Lの受圧部(第1受圧部)53aに接続された油路であり、走行操作部材59を操作したときに受圧部(第1受圧部)53aに作用する作動油を通過させる油路である。第2走行油路45bは、左走行ポンプ53Lの受圧部(第2受圧部)53bに接続され油路であり、走行操作部材59を操作したときに受圧部(第2受圧部)53bに作用する作動油を通過させる油路である。第3走行油路45cは、右走行ポンプ53Rの受圧部(第3受圧部)53aに接続され油路であり、走行操作部材59を操作したときに受圧部(第3受圧部)53aに作用する作動油を通過させる油路である。第4走行油路45dは、右走行ポンプ53Rの受圧部(第4受圧部)53bに接続され油路であり、走行操作部材59を操作したときに受圧部(第4受圧部)53bに作用する作動油を通過させる油路である。第5走行油路45eは、操作弁55、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dを接続する油路である。
走行操作部材59を前方(図1、図2では矢印A1方向)に揺動させると、操作弁55Aが操作されて該操作弁55Aからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、第1走行油路45aを介して左走行ポンプ53Lの受圧部53aに作用すると共に第3走行油路45cを介して右走行ポンプ53Rの受圧部53aに作用する。これにより、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rが正転(前進回転)して作業機1が前方に直進する。
また、走行操作部材59を後方(図1、図2では矢示A2方向)に揺動させると、操作弁55Bが操作されて該操作弁55Bからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、第2走行油路45bを介して左走行ポンプ53Lの受圧部53bに作用すると共に第4走行油路45dを介して右走行ポンプ53Rの受圧部53bに作用する。これにより、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rが逆転(後進回転)して作業機1が後方に直進する。
また、走行操作部材59を右方(図1、図2では矢示A3方向)に揺動させると、操作弁55Cが操作されて該操作弁55Cからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、第1走行油路45aを介して左走行ポンプ53Lの受圧部53aに作用すると共に第4走行油路45dを介して右走行ポンプ53Rの受圧部53bに作用する。これにより、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、左走行モータ36Lが正転し且つ右走行モータ36Rが逆転して作業機1が右側にスピンターン(超信地旋回)する。
また、走行操作部材59を左方(図1、図2では矢示A4方向)に揺動させると、操作弁55Dが操作されて該操作弁55Dからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は第3走行油路45cを介して右走行ポンプ53Rの受圧部53aに作用すると共に第2走行油路45bを介して左走行ポンプ53Lの受圧部53bに作用する。これにより、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、左走行モータ36Lが逆転し且つ右走行モータ36Rが正転して作業機1が左側にスピンターン(超信地旋回)する。
また、走行操作部材59を斜め方向(図2では矢示A5方向)に揺動させると、受圧部53aと受圧部53bとに作用するパイロット圧の差圧によって、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rの回転方向及び回転速度が決定され、作業機1が前進又は後進しながら右へ信地旋回又は左へ信地旋回する。
すなわち、走行操作部材59を左斜め前方に揺動操作すると該走行操作部材59の揺動角度に対応した速度で作業機1が前進しながら左旋回し、走行操作部材59を右斜め前方に揺動操作すると該走行操作部材59の揺動角度に対応した速度で作業機1が前進しながら右旋回し、走行操作部材59を左斜め後方に揺動操作すると該走行操作部材59の揺動角度に対応した速度で作業機1が後進しながら左旋回し、走行操作部材59を右斜め後方に揺動操作すると該走行操作部材59の揺動角度に対応した速度で作業機1が後進しながら右旋回する。
図1に示すように、作業機1は、制御装置60を備えている。制御装置60は、作業機1の様々な制御を行うもので、CPU、MPU等の半導体、電気電子回路等から構成されている。制御装置60には、アクセル65と、モードスイッチ66と、速度切換スイッチ67、回転数検出装置68とが接続されている。
モードスイッチ66は、自動減速を有効又は無効に切り換えるスイッチである。例えば、モードスイッチ66は、ON/OFFに切り換え可能なスイッチであり、ONである場合に自動減速を有効に切り換え、OFFである場合には自動減速を無効に切り換える。
速度切換スイッチ67は、運転席8の近傍に設けられ、運転者(オペレータ)が操作可能である。速度切換スイッチ67は、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第1速度及び第2速度のいずれかに手動で切り換えることができるスイッチである。例えば、速度切換スイッチ67は、第1速度側と第2速度側とに切り換えるシーソスイッチであり、第1速度側から第2速度側とに切り換える増速操作と、第2速度から第1速度に切り換える減速操作とを行うことができる。
回転数検出装置68は、回転数を検出するセンサ等で構成されていて、原動機32の回転数である原動機回転数を検出することができる。
制御装置60は、自動減速部61を備えている。自動減速部61は、制御装置60に設けられた電気電子回路等、当該制御装置60に格納されたプログラム等である。
自動減速部61は、走行モードで且つ自動減速が有効である場合には自動減速制御を行い、走行モードで且つ自動減速が無効である場合には自動減速制御を行わない。また、自動減速部61は、取得モードでも自動減速制御を行わない。
自動減速制御では、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)が第2速度である場合において所定の条件(自動減速条件)を満たしたときに、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第2速度から第1速度に自動的に切り換える。自動減速制御では、少なくとも走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)が第2速度である状況において、自動減速条件を満たすと、制御装置60は、第2切換弁72のソレノイドを消磁することで、当該第2切換弁72を第2位置72bから第1位置72aに切り換えることにより、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第2速度から第1速度に減速する。つまり、制御装置60は、自動減速制御において、自動減速を行う際は、左走行モータ36Lと右走行モータ36Rとの両方を、第2速度から第1速度に減速する。
なお、自動減速部61は、自動減速を行った後、復帰条件を満たすと、第2切換弁72のソレノイドを励磁することで、当該第2切換弁72を第1位置72aから第2位置72
bに切り換えることにより、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第1速度から第2速度に増速、即ち、走行モータの速度を復帰させる。つまり、制御装置60は、第1速度から第2速度に復帰する場合は、左走行モータ36Lと右走行モータ36Rとの両方を、第1速度から第2速度に増速する。
制御装置60は、自動減速が無効である場合に、速度切換スイッチ67の操作に応じて、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第1速度及び第2速度のいずれかに切り換える手動切換制御を行う。手動切換制御では、速度切換スイッチ67が第1速度側に切り換えられた場合は、第2切換弁72のソレノイドを消磁することで、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第1速度にする。また、手動切換制御では、速度切換スイッチ67が第2速度側に切り換えられた場合は、第2切換弁72のソレノイドを消磁することで、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第2速度にする。なお、制御装置60は、自動減速が有効・無効に関わらず手動で手動切換えを行うことができるようにしてもよい。
制御装置60には、測定装置69が接続されている。測定装置69は、第1リリーフ弁81a、第2リリーフ弁81b、第3リリーフ弁81c、第4リリーフ弁81dのそれぞれの圧力を検出するセンサである。測定装置69は、第1リリーフ弁81aに対応する第1走行リリーフ圧w1、第2リリーフ弁81bに対応する第2走行リリーフ圧w2、第3リリーフ弁81cに対応する第3走行リリーフ圧w3、第4リリーフ弁81dに対応する第4走行リリーフ圧w4を測定可能である。走行リリーフ圧とは、リリーフ弁が作動し始めたときの圧力、又は、リリーフ弁が作動して循環油路57h、57iの圧力が安定したときの圧力などである。
さて、制御装置60は、循環油路57h、57iの圧力に基づいて自動減速を行う。循環油路57h、57iには、複数の圧検出装置80が接続されている。複数の圧検出装置80は、第1圧力検出装置80a、第2圧力検出装置80b、第3圧力検出装置80c、第4圧力検出装置80dを含んでいる。第1圧力検出装置80aは、循環油路57hにおいて、左走行モータ36Lの第1ポートP11側に設けられ、第1ポートP11側の圧力を第1走行圧LF(t)として検出する。第2圧力検出装置80bは、循環油路57hにおいて、左走行モータ36Lの第2ポートP12側に設けられ、第2ポートP12側の圧力を第2走行圧LB(t)として検出する。第3圧力検出装置80cは、循環油路57iにおいて、右走行モータ36Rの第3ポートP13側に設けられ、第3ポートP13側の圧力を第3走行圧RF(t)として検出する。第4圧力検出装置80dは、循環油路57iにおいて、右走行モータ36Rの第4ポートP14側に設けられ、第4ポートP14側の圧力を第4走行圧RB(t)として検出する。
制御装置60は、第1圧力検出装置80aが検出した第1走行圧LF(t,rpm)、第2圧力検出装置80bが検出した第2走行圧LB(t,rpm)、第3圧力検出装置80cが検出した第3走行圧RF(t,rpm)、第4圧力検出装置80dが検出した第4走行圧RB(t,rpm)に基づいて、有効走行圧(第1有効走行圧、第2有効走行圧、第3有効走行圧、第4有効走行圧)を演算する。制御装置60は、演算した第1有効走行圧、第2有効走行圧、第3有効走行圧、第4有効走行圧に基づいて、作業機1に関する制御を行う。
具体的には、制御装置60は、式(1)に示すように、第1走行圧LF(t,rpm)から第2走行圧LB(t,rpm)を減算して得られる有効走行圧b(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)から第1走行圧LF(t,rpm)を減算して得られる有効走行圧d(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)から第4走行圧RB(t,rpm)を減算して得られる有効走行圧a(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)から第3走行圧RF(t,rpm)を減算して得られる有効走行圧c(t,rpm)を演算する。
符号a(t,rpm)は、右走行モータ36Rの正転時における有効走行圧を示し、符号b(t,rpm)は、左走行モータ36Lの正転時における有効走行圧を示し、符号c(t,rpm)は、右走行モータ36Rの逆転時における有効走行圧を示し、符号d(t,rpm)は、左走行モータ36Lの逆転時における有効走行圧を示している。言い換えれば、有効走行圧b(t,rpm)は第1有効走行圧であり、有効走行圧d(t,rpm)は第2有効走行圧であり、有効走行圧a(t,rpm)は第3有効走行圧であり、有効走行圧c(t,rpm)は第4有効走行圧である。
Figure 2022033103000002
制御装置60は、所定操作によって取得モードに設定されると、まず、当該原動機回転数が所定回転数であるときの第1走行リリーフ圧w1、第2走行リリーフ圧w2、第3走行リリーフ圧w3、第4走行リリーフ圧w4を取得する。即ち、制御装置60(自動減速部61)は、原動機回転数に対応して定められた走行リリーフ圧(第1走行リリーフ圧w1、第2走行リリーフ圧w2、第3走行リリーフ圧w3、第4走行リリーフ圧w4)を取得する。そして、制御装置60(自動減速部61)は、原動機回転数に対応して定められた走行リリーフ圧に応じて、旋回判定を行う。なお、走行リリーフ圧とは、第1リリーフ弁81a、第2リリーフ弁81b、第3リリーフ弁81c、第4リリーフ弁81dが作動したときの作動油の圧力、又は、第1リリーフ弁81a、第2リリーフ弁81b、第3リリーフ弁81c、第4リリーフ弁81dが作動して安定したときの作動油の圧力である。
制御装置60は、式(2)に示すように、第1走行リリーフ圧w1を測定した時の第2走行圧を第1走行リリーフ圧w1から減算して得られる第1有効リリーフ圧u1(rpm)を求め、第2走行リリーフ圧を測定した時の第1走行圧を第2走行リリーフ圧w2から減算して得られる第2有効リリーフ圧u2(rpm)を求め、第3走行リリーフ圧w3を測定した時の第4走行圧を第3走行リリーフ圧w3から減算して得られる第3有効リリーフ圧u3(rpm)を求め、第4走行リリーフ圧を測定した時の第3走行圧を第4走行リリーフ圧w4から減算して得られる第4有効リリーフ圧u4(rpm)を求める。
Figure 2022033103000003
また、制御装置60は、式(3)に示すように、第1有効リリーフ圧u1(rpm)、第2有効リリーフ圧u2(rpm)、第3有効リリーフ圧u3(rpm)、第4有効リリーフ圧u4(rpm)に基づいて、作業機1が旋回を行っているか否かの旋回判定値TP(rpm)を求める。符号η10は補正係数である。
制御装置60は、第3有効リリーフ圧u3(rpm)から第1有効リリーフ圧u1(rpm)を減算し、第1有効リリーフ圧u1(rpm)から第3有効リリーフ圧u3(rpm)を減算し、第4有効リリーフ圧u4(rpm)から第2有効リリーフ圧u2(rpm)を減算し、第2有効リリーフ圧u2(rpm)から第4有効リリーフ圧u4(rpm)を減算することで、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rのそれぞれの正転時のバランスを数値化している。
Figure 2022033103000004
或いは、制御装置60は、式(4)に示すように、基準圧力β1(rpm)と、有効リリー
フ圧と、補正係数η12によって、旋回判定値TP(rpm)を求めてもよい。
Figure 2022033103000005
制御装置60は、旋回判定値TP(rpm)によって旋回しているか否かの旋回結果を自動減速の減速閾値の設定に用いたり、旋回結果を表示装置に表示したり、旋回中であることをブザー、ランプ等によって報知してもよい。

例えば第1有効リリーフ圧u1(rpm)から第3有効リリーフ圧u3(rpm)を減算して得られた値が高い場合は、作業機1(機体2)は、左走行モータ36Lの正転側の圧力が高めに出る傾向(作業機1の個体差)がある。このとき、式(3)で得られた旋回判定値TP(rpm)を用いれば、有効走行圧a(t,rpm)から有効走行圧b(t,rpm)を減算して得られる値、有効走行圧b(t,rpm)から有効走行圧a(t,rpm)を減算して得られる値、有効走行圧c(t,rpm)から有効走行圧d(t,rpm))を減算して得られる値、及び有効走行圧d(t,rpm)から有効走行圧c(t,rpm)を減算して得られる値のいずれかが上述の旋回判定値TP(rpm)を用いた式(5)を満たしたときに、制御装置60は作業機1が旋回していると判断することができる。このような構成の機構によれば、左走行モータ36Lの正転側の圧力が高めに出る傾向(個体差)があっても、作業機1の旋回を正確に判定することが出来る。
Figure 2022033103000006
制御装置60は、旋回判定値TP(rpm)によって旋回しているか否かの旋回結果を自動減速の減速閾値の設定に用いたり、旋回結果を表示装置に表示したり、旋回中であることをブザー、ランプ等によって報知してもよい。
制御装置60は、式(6)に示すように、1有効リリーフ圧u1(rpm)と、第2有効リリーフ圧u2(rpm)と、第3有効リリーフ圧u3(rpm)と、第4有効リリーフ圧u4(rpm)と、補正係数η13とによって、自動減速時の減速閾値ST(rpm)の設定を行う。
Figure 2022033103000007
或いは、制御装置60は、式(7)に示すように、基準圧力β2(rpm)、1有効リリーフ圧u1(rpm)、第2有効リリーフ圧u2(rpm)、第3有効リリーフ圧u3(rpm)、第4有効リリーフ圧u4(rpm)に基づいて、補正係数η11により、自動減速時の減速閾値ST(rpm)の設定を行ってもよい。
Figure 2022033103000008
この場合、自動減速を行うか否かの判断は、有効走行圧(第1有効走行圧、第2有効走行圧、第3有効走行圧、第4有効走行圧)によって判定する。
具体的に、制御装置60(自動減速部61)は、式(8)を満たす場合に自動減速を行う。
Figure 2022033103000009
このように、式(6)又は式(7)で得られた減速閾値ST(rpm)を用いて、作業機1(機体2)の左走行装置5Lの走行(左走行モータ36Lの回転)、右走行装置5Rの走行(右走行モータ36Rの回転)のバランスに応じて、自動減速を行うことができる。
作業機1は、機体2と、機体2に設けられた原動機32と、機体2の左側に設けられた左走行装置5Lと、機体2の右側に設けられた右走行装置5Rと、左走行装置5Lに動力を伝達可能で且つ第1速度と第1速度よりも速い第2速度とに切換可能な左走行モータ36Lと、右走行装置5Rに動力を伝達可能で且つ第1速度と第1速度よりも速い第2速度とに切換可能な右走行モータ36Rと、正転時に作動油を吐出する第1ポート82a及び逆転時に作動油を吐出する第2ポート82bを有する左走行ポンプ53Lと、正転時に作動油を吐出する第3ポート82c及び逆転時に作動油を吐出する第4ポート82dを有する右走行ポンプ53Rと、左走行ポンプ53Lの第1ポート82a及び第2ポート82bに接続され且つ左走行モータ36Lに接続される第1循環油路57hと、右走行ポンプ53Rの第3ポート82c及び第4ポート82dに接続され且つ右走行モータ36Rに接続される第2循環油路57iと、第1循環油路57hであって第1ポート82a側の油路に接続された第1リリーフ弁81aと、第1循環油路57hであって第2ポート82b側の油路に接続された第2リリーフ弁81bと、第2循環油路57iであって第3ポート82c側の油路に接続された第3リリーフ弁81cと、第2循環油路57iであって第4ポート82d側の油路に接続された第4リリーフ弁81dと、第1リリーフ弁81aに対応する第1有効リリーフ圧、第2リリーフ弁81bに対応する第2有効リリーフ圧、第3リリーフ弁81cに対応する第3有効リリーフ圧、第4リリーフ弁81dに対応する第4有効リリーフ圧に基づいて、制御を行う制御装置60とを備えている。
これによれば、第1有効リリーフ圧、第2有効リリーフ圧、第3有効リリーフ圧、第4有効リリーフ圧に基づいて制御を行っていることから、左走行モータ36L、右走行モータ36Rが正転又は逆転するときのそれぞれにおいて、循環油路(第1循環油路57h、第2循環油路57i)に対して正転時には逆転側に作用している走行圧をキャンセルすることができ、逆転時には正転側に作用している走行圧をキャンセルすることができ、作業機1の走行状態をより簡単に把握しながら走行等を行うことができる。即ち、作業機の状態をより反映した作動油の圧力を把握しつつ、作業機1を作動させることができる。
制御装置60は、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rが第2速度である場合に、第2速度から第1速度に自動的に減速する自動減速制御を行う場合に、自動減速を行うか否かを判断する減速閾値を、第1有効リリーフ圧、第2有効リリーフ圧、第3有効リリーフ圧、第4有効リリーフ圧のそれぞれに基づいて設定する。これによれば、正確な有効リリーフ圧によって、自動減速を行うか否かを判断する減速閾値を簡単に設定することができ、作業機1の走行状態に応じた自動減速を行うことができる。
制御装置60は、第1有効リリーフ圧、第2有効リリーフ圧、第3有効リリーフ圧、第4有効リリーフ圧のそれぞれに基づいて機体2の旋回を行っているか否かを判断する旋回判定値を設定する。これによれば、正確な有効リリーフ圧によって、旋回を行っているか否かを判断する旋回判定値を簡単に設定することができ、作業1の走行状態をより正確に把握することができる。
なお、上述したように、第2速度は、第1速度よりも速ければよいため、作業機は、変速段が2段に限定されず、多段(複数段)であっても適用が可能である。
上述した実施形態では、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rは、同時に第1速度、第2速度に切り換わり、自動減速も左走行モータ36L及び右走行モータ36Rに対して同時に行われる構成であったが、少なくとも左走行モータ36L及び右走行モータ36Rのいずれかが第1速度、第2速度に切り換わり、少なくとも左走行モータ36L及び右走行モータ36Rのいずれかが第2速度になっている状態で自動減速を行ってもよい。
また、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)は、アキシャルピストンモータであってもラジアルピストンモータであってもよい。走行モータがラジアルピストンモータ、ラジアルピストンモータのいずれであっても、モータ容量が大きくなることで第1速に切り換えることができ、モータ容量が小さくなることで第2速に切り換えることができる。
上述の実施形態では、旋回判定値TP(rpm)や減速閾値ST(rpm)を、有効リリーフ圧を用いて算出した。しかし、有効リリーフ圧を用いた算出に代えて、例えば原動機回転数などの変数に対応した旋回判定値TP(rpm)や減速閾値ST(rpm)を予め決定しておいてもよい。以下に、有効リリーフ圧に代わる変数を用いる場合について、図面を参照しながら説明する。
図3を参照して、有効リリーフ圧に代えて原動機回転数を用いる場合について説明する。図3は、原動機回転数と旋回判定値TP(rpm)又は減速閾値ST(rpm)との関係を定性的に示すグラフである。
上述の実施形態による旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、ある原動機回転数(rpm)における有効リリーフ圧を用いて求められた。しかし、原動機回転数(rpm)に対応する旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)を予め作業機の機体ごとに決定して、制御装置60に記憶させておいてもよい。このときの旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、図3に示すように、原動機回転数が高くなるにつれて大きくなる。しかし、原動機回転数と旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、必ずしも図3に示すような比例関係になくてもよい。旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、作業機1の個体ごとに、原動機回転数に対応して決定されていればよい。
図4を参照して、有効リリーフ圧に代えてアンチストール比例弁90の圧力(又は開度)を用いる場合について説明する。図4は、アンチストール比例弁90の圧力(又は開度)と旋回判定値TP(rpm)又は減速閾値ST(rpm)との関係を定性的に示すグラフである。
アンチストール比例弁90は、図1の油圧回路において吐出油路40に設けられた、電磁比例弁等で構成された作動弁である。アンチストール比例弁90は、例えば、原動機32の回転数のドロップ量(低下量)に応じて開度を変化させることでパイロット圧を変化させて、原動機32のストール、即ち、エンジンストールを防止する弁である。
このようなアンチストール比例弁90の圧力(又は開度)を有効リリーフ圧に代えて用いる場合、アンチストール比例弁90の圧力(又は開度)に対応する旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)を予め作業機の機体ごとに決定して、制御装置60に記憶させておいてもよい。このときの旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、図4に示すように、アンチストール比例弁90の圧力が高く(又は開度が大きく)なるにつれて大きくなる。しかし、アンチストール比例弁90の圧力(又は開度)と旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、必ずしも図4に示すような比例関係になくてもよい。旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、作業機1の個体ごとに、アンチストール比例弁90の圧力(又は開度)に対応して決定されていればよい。
図5を参照して、有効リリーフ圧に代えて走行ポンプ53L、53Rの斜板の角度(斜板角という)を用いる場合について説明する。図5は、走行ポンプ53L、53Rの斜板角と旋回判定値TP(rpm)又は減速閾値ST(rpm)との関係を定性的に示すグラフである。
走行ポンプ53L、53Rの斜板角を有効リリーフ圧に代えて用いる場合、斜板角に対応する旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)を予め作業機の機体ごとに決定して、制御装置60に記憶させておいてもよい。このときの旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、図5に示すように、走行ポンプ53L、53Rの斜板角が大きくなるにつれて大きくなる。しかし、走行ポンプ53L、53Rの斜板角と旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、必ずしも図5に示すような比例関係になくてもよい。旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、作業機1の個体ごとに、走行ポンプ53L、53Rの斜板角に対応して決定されていればよい。
図6を参照して、有効リリーフ圧に代えて第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、及び第4走行油路45dの各パイロット圧を用いる場合について説明する。図6は、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、又は第4走行油路45dのパイロット圧と旋回判定値TP(rpm)又は減速閾値ST(rpm)との関係を定性的に示すグラフである。
第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、及び第4走行油路45dの各パイロット圧を有効リリーフ圧に代えて用いる場合、これらパイロット圧に対応する旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)を予め作業機の機体ごとに決定して、制御装置60に記憶させておいてもよい。具体的には、制御装置60は、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、及び第4走行油路45dの各パイロット圧から最も高いパイロット圧を検出し、検出したパイロット圧に対応する旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)を、予め記憶した旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)から抽出するとよい。
このときの旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、図6に示すように、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、及び第4走行油路45dのパイロット圧が大きくなるにつれて大きくなる。しかし、このパイロット圧と旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、必ずしも図6に示すような比例関係になくてもよい。旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)は、作業機1の個体ごとに、上述の走行油路のパイロット圧に対応して決定されていればよい。
ここで、この走行油路のパイロット圧を用いる構成を、図7に示す油圧回路に適用してもよい。図7は、油圧回路で構成された走行装置の一例を示す図である。図7に示す走行操作装置254は、操作弁155L、155Rと油圧レギュレータ156L、156Rとを備えている。油圧レギュレータ156L、156Rは、作動油を供給可能な供給室157と、供給室157に設けられたピストンロッド158とを有している。油圧レギュレータ156Lのピストンロッド158は、第1走行ポンプ253Lの斜板に連結されている。油圧レギュレータ156Rのピストンロッド158は、第2走行ポンプ253Rの斜板に連結されている。各油圧レギュレータ156L、156Rのピストンロッド158の作動(直進移動)によって、各走行ポンプ253L、253Rの斜板の角度が変更される。
操作弁155Lは、油圧レギュレータ156Lを操作する電磁比例弁であって、第1位置159aと第2位置159bと中立位置159cとに切り換え可能である。操作弁155Lのスプールが制御装置60から出力された制御信号に基づいて移動することで、操作弁155Lの位置が変更される。操作弁155Lの第1ポートと油圧レギュレータ156Lの供給室157とは、第1走行油路145aにより接続されている。操作弁155Lの第2ポートと油圧レギュレータ156Lの供給室157とは、第2走行油路145bにより接続されている。
操作弁155Rは、油圧レギュレータ156Rを操作する電磁比例弁であって、第1位
置159aと第2位置159bと中立位置159cとに切り換え可能である。操作弁155Rのスプールが制御装置60から出力された制御信号に基づいて移動することで、操作弁155Rの位置が変更される。操作弁155Rの第1ポートと油圧レギュレータ156Rの供給室157とは、第3走行油路145cにより接続されている。操作弁155Rの第2ポートと油圧レギュレータ156Rの供給室157とは、第4走行油路145dにより接続されている。
制御装置60が操作弁155L及び操作弁155Rに制御信号を出力して、操作弁155L及び操作弁155Rを第1位置159aに切り換える。これにより、第1走行ポンプ253L及び第2走行ポンプ253Rの斜板が正転の方向に揺動し、第1走行ポンプ253L及び第2走行ポンプ253Rが正転可能となる。
また、制御装置60が操作弁155L及び操作弁155Rに制御信号を出力して、操作弁155L及び操作弁155Rを第2位置159bに切り換える。これにより、第1走行ポンプ253L及び第2走行ポンプ253Rの斜板が逆転の方向に揺動し、第1走行ポンプ253L及び第2走行ポンプ253Rが逆転可能となる。
また、制御装置60が操作弁155L及び操作弁155Rに制御信号を出力して、操作弁155Lを第1位置159aに切り換え、且つ操作弁155Rを第2位置159bに切り換える。これにより、第1走行ポンプ253Lの斜板が正転の方向に揺動して、第1走行ポンプ253Lが正転可能となり、且つ第2走行ポンプ253Rの斜板が逆転の方向に揺動して、第2走行ポンプ253Rが逆転可能となる。
さらに、制御装置60が操作弁155L及び操作弁155Rに制御信号を出力して、操作弁155Lを第2位置159bに切り換え、且つ操作弁155Rを第1位置159aに切り換える。これにより、第1走行ポンプ253Lの斜板が逆転の方向に揺動して、第1走行ポンプ253Lが逆転可能となり、且つ第2走行ポンプ253Rの斜板が正転の方向に揺動して、第2走行ポンプ253Rが正転可能となる。
図7に示す油圧回路における第1走行油路145a、第2走行油路145b、第3走行油路145c、及び第4走行油路145dのそれぞれを、図6を参照して説明した第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、及び第4走行油路45dに対応させれば、図6を用いて説明した方法を用いて、旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)を求めることができる。
具体的には、制御装置60は、第1走行油路145a、第2走行油路145b、第3走行油路145c、及び第4走行油路145dの各パイロット圧から最も高いパイロット圧を検出し、検出したパイロット圧に対応する旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)を、予め記憶した旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)から抽出するとよい。
以上に述べたとおり、有効リリーフ圧に代えて、原動機回転数を用いても、アンチストール比例弁の圧力(又は開度)を用いても、走行ポンプの斜板の角度を用いても、走行油路のパイロット圧を用いても、旋回判定値TP(rpm)及び減速閾値ST(rpm)を求めて旋回判定を行うことができ、自動減速を実行することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 作業機
2 機体
3 キャビン
4 作業装置
5L 左走行装置
5R 右走行装置
8 運転席
10 ブーム
11 作業具
11 バケット
12 リフトリンク
13 制御リンク
14 ブームシリンダ
15 バケットシリンダ
22 タンク
32 原動機
34 走行切換弁
36L 左走行モータ
36R 右走行モータ
37L 斜板切換シリンダ
37R 斜板切換シリンダ
40 吐出油路
41 油路
45 走行油路
50 接続部材
53L 左走行ポンプ
53R 右走行ポンプ
53a 受圧部(第1受圧部)
53a 受圧部(第3受圧部)
53b 受圧部(第2受圧部)
53b 受圧部(第4受圧部)
54 操作装置(走行操作装置)
55 操作弁
55A 操作弁
55A 操作弁
55B 操作弁
55C 操作弁
55D 操作弁
57h 接続油路(第1循環油路)
57i 接続油路(第2循環油路)
59 走行操作部材
60 制御装置
61 自動減速部
65 アクセル
66 モードスイッチ
67 速度切換スイッチ
68 回転数検出装置
80a 第1圧力検出装置
80b 第2圧力検出装置
80c 第3圧力検出装置
80d 第4圧力検出装置
ST 減速閾値
TP 旋回判定値

Claims (3)

  1. 機体と、
    前記機体に設けられた原動機と、
    前記機体の左側に設けられた左走行装置と、
    前記機体の右側に設けられた右走行装置と、
    前記左走行装置に動力を伝達可能で且つ第1速度と前記第1速度よりも速い第2速度とに切換可能な左走行モータと、
    前記右走行装置に動力を伝達可能で且つ第1速度と前記第1速度よりも速い第2速度とに切換可能な右走行モータと、
    正転時に作動油を吐出する第1ポート及び逆転時に作動油を吐出する第2ポートを有する左走行ポンプと、
    正転時に作動油を吐出する第3ポート及び逆転時に作動油を吐出する第4ポートを有する右走行ポンプと、
    前記左走行ポンプの前記第1ポート及び前記第2ポートに接続され且つ、前記左走行モータに接続される第1循環油路と、
    前記右走行ポンプの前記第3ポート及び前記第4ポートに接続され且つ、前記右走行モータに接続される第2循環油路と、
    前記第1循環油路であって前記第1ポート側の油路に接続された第1リリーフ弁と、
    前記第1循環油路であって前記第2ポート側の油路に接続された第2リリーフ弁と、
    前記第2循環油路であって前記第3ポート側の油路に接続された第3リリーフ弁と、
    前記第2循環油路であって前記第4ポート側の油路に接続された第4リリーフ弁と、
    前記第1リリーフ弁に対応する第1有効リリーフ圧、前記第2リリーフ弁に対応する第2有効リリーフ圧、前記第3リリーフ弁に対応する第3有効リリーフ圧、及び前記第4リリーフ弁に対応する第4有効リリーフ圧の少なくとも一つに基づいて、制御を行う制御装置と、を備えている作業機。
  2. 前記制御装置は、前記左走行モータ及び右走行モータが前記第2速度である場合であって、前記第2速度から前記第1速度に自動的に減速する自動減速制御を行う場合に、前記自動減速を行うか否かを判断する減速閾値を、前記第1有効リリーフ圧、前記第2有効リリーフ圧、前記第3有効リリーフ圧、及び前記第4有効リリーフ圧の少なくとも一つに基づいて設定する請求項1に記載の作業機。
  3. 前記制御装置は、前記第1有効リリーフ圧、前記第2有効リリーフ圧、前記第3有効リリーフ圧、及び前記第4有効リリーフ圧の少なくとも一つに基づいて前記機体の旋回を行っているか否かを判断する旋回判定値を設定する請求項2に記載の作業機。
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