JP4848602B2 - 動力車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トラクタや乗用芝刈機等の動力車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラクタの中には圃場や路上の土質条件に応じて走行制御形態を変更してオペレータがその走行制御モードを自由に選択できるようにしたものが増えている。一般的な走行制御モードの変更は、ダイヤルで構成された走行モード設定器を回してニ駆を選択したり強制的に四駆にしたり、あるいは直進走行時は普通の四駆状態とし旋回時には四駆で且つ前輪の周速度を後輪の周速度よりも速くする前輪増速状態にするものが多い。
【0003】
近年、前輪増速のみならず、ステアリングハンドル操作と連動させて作業機を上昇させるオートリフトモードや、旋回操作と連動させて旋回内側のブレーキ装置を作動させるオートブレーキモードを設け、これらのモードの選択も前記走行モード設定器で行なわせるようにしたものが現れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、トラクタ等の動力車両において、これらの走行モード切換えはコントローラに接続された走行モード設定器を回してその電圧変化をコントローラが認識することによって切り換わる方式を採用しているが、走行モードが切り換わるポイント(境目)に走行モード設定器を保持させたときに、電源電圧の変動等により出力電圧も変わり、オペレータが予期しない走行モードに切り換わってしまう恐れがあり、オペレータが認識していない分だけ危険であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記した問題点に鑑みて提案するものであって、このため次のような技術的手段を講じた。
即ち、請求項1の発明では、動力伝達可能な前輪6と後輪7を備えた動力車両1において、この動力車両1の操作部にこれらの前輪6と後輪7の走行駆動形態を変更する走行モード設定器60を設け、
この走行モード設定器60による各モードの切換えは、動力車両の旋回操作に連動して旋回内側のブレーキ装置を作動させるオートブレーキモードと、ステアリングハンドル19操作に連動して動力車両に連結した作業機を上昇させるオートリフトモードと、前輪6が後輪7の回転周速度よりも増大する前輪増速モードと、前輪6と後輪7が略同速の周速度で回転する四輪駆動モードと、前輪6と後輪7のスリップ状態に応じて二駆と四駆との切換えを自動的に選択する路上走行モードから構成し、
前記オートブレーキモードでは走行モード設定器60を右に回すほどブレーキの効き具合が大きくなるように構成したことを特徴とする動力車とした。
【0006】
又、請求項2の発明では、前記走行モード設定器60による各モードの切換えのポイント毎に前モードを実行するヒステリシスを設け、
前記オートリフトモードでは作業機の上昇と同時に前輪増速状態も機能する構成とし、
前記オートブレーキモードでは旋回内側のブレーキ装置の作動に加えて前輪増速状態が機能するとともに作業機が上昇する構成としたことを特徴とする請求項1記載の動力車とした。
【0007】
オートブレーキモードでは走行モード設定器60を右に回すほどブレーキの効き具合が大きくなるように構成ので、操作性が向上する。
また、オペレータが走行モード設定器60を回動操作してその位置が各モードの境目付近にあっても、各ポイント部にはヒステリシスが残っているため、前の走行モード状態が維持されることになって電圧変化等があっても走行モードが変わる恐れがなく安全性が向上する。
【0008】
【実施の形態】
以下、図面に示す実施例に基づいて、この発明の実施例を説明する。まず、構成から説明すると、1は従来周知のトラクタで機体の前部にエンジン2を搭載し、このエンジン2の回転動力をミッションケース3内の変速装置5に伝え、変速装置5内で適宜減速された回転動力を前輪6と後輪7に伝達するように構成している。図2に示す動力伝達線図に基づいてミッションケース3内の動力伝達経路を説明すると、エンジン2の後部にクラッチ9を設け、その後方に機体の走行方向を変更する前後進切換装置10を設け、その後方には4段の変速が可能なシンクロメッシュ式の主変速装置11と2段の変速が可能な副変速装置12が直列に設けられている。後輪デフ装置13の後方左右にはブレーキ装置14,14が設けられ、後車軸15,15の端部に後輪7,7が取り付けられる。前記ブレーキ装置14,14はペダル操作によって作動させることができるほか、ステアリングハンドル19操作と連動させて旋回内側のブレーキ用油圧シリンダ20を作動させてブレーキ装置14を作動させ機体を小半径で旋回させることもできる。
【0009】
後輪デフ装置13の前側から分岐した動力は前輪6を駆動すべく前輪駆動軸16に伝えられる。17は前輪増速装置であり、直進状態では標準四駆クラッチ17aが繋がって前輪6と後輪7は略同速の周速度で回転する。ステアリングハンドル19を回動操作して前輪6が所定角度切られると増速クラッチ17bが繋がって前輪6の回転周速度は後輪7の周速度よりも約1.7〜2倍程度に増速される。
【0010】
又、機体を構成するミッションケース3の後上部には油圧シリンダケース25が搭載され、油圧シリンダケース25の左右両側部にはリフトアーム26,26が回動自在に枢着されている。リフトアーム26,26の端部とロワーリンク27,27の中間部との間にはリフトロッド28,28が介装連結されており、このうち、片側(実施例では右側)のリフトロッド28は油圧シリンダ28Aで構成されている。油圧シリンダ28Aの横側方にはこの油圧シリンダ28Aの長さを検出するストロークセンサ29が設けられている。
【0011】
また、 ロワーリンク27,27の後部には作業機としてロータリ耕耘装置30が連結され、リフトアーム26,26を昇降回動させてこのロータリ耕耘装置30を昇降させる。ロータリ耕耘装置30は耕耘部32と耕耘部32の上方を覆う主カバー33と主カバー33後端に枢着された後部カバー34等からなり、地表面の凹凸を拾う後部カバー34の回動を利用して耕深を制御する。即ち、主カバー33の上部後端にはポテンショ式の耕深センサ35が設けられ、後部カバー34によりその耕深変化を耕深センサ35に伝え、操縦席側の操作部に設けた耕深設定器36の耕深設定値に一致するようにリフトアーム26,26を回動させる。
【0012】
また、トラクタ1の油圧シリンダケース25の横側部には傾斜センサ40を設け、この傾斜センサ40によりトラクタ1の左右方向の傾きを検知し、その傾斜に見合う分だけ油圧シリンダ28Aを伸縮させてロータリ耕耘装置30を常時水平に保つ。ロータリ耕耘装置30は水平に保たれるだけでなく傾斜設定器41を操作することによってトラクタ1に対する傾きを任意に変更し、その角度を維持することができる。
【0013】
なお、図1において、符号43はリフトアーム26,26を昇降回動させる油圧レバーで、この油圧レバー43の回動基部にポジションコントロール用のポテンショメータ44が取り付けられている。片側リフトアーム26の基部にもポテンショ式のリフトアーム角センサ45が取り付けられており、油圧レバー43で指定した位置にリフトアーム26,26が位置するように構成する。
【0014】
ステアリングハンドル19の近傍には作業機を上げ下げする昇降スイッチ46が設けられ、これを一度押し下げると作業機が上昇し、再度押し下げると作業機は下降する。フェンダー8の後部には水平制御用で手動の外部水平スイッチが設けられ、このうち、伸長側の外部水平スイッチ47を押すと油圧シリンダ28Aが伸長し、短縮側の外部水平スイッチ48を押すと油圧シリンダ28Aは短縮する。
【0015】
次に図3に示すブロック図を説明する。
コントローラ50の入力側にはポジション用のポテンショメータ44、リフトアーム角センサ45、耕深設定器36、耕深センサ35、昇降スイッチ46が接続されている。更にリフトアーム26,26の最大上昇位置を設定する上げ位置設定器51、作業機の左右傾斜姿勢を設定する傾斜設定器41、水平切換器52、油圧シリンダ28Aの長さを手動で変更する右下げスイッチ53、右上げスイッチ54、傾斜センサ40、ストロークセンサ29、伸長側外部水平スイッチ47、短縮側外部水平スイッチ48が接続されている。前記水平切換器52は水平制御モードを決めるもので、「自動」と「手動」と「平行」の3つの位置に切換えることができ、「自動」にすると傾斜設定器41で設定した角度に作業機が維持され、「手動」位置にすると前記右下げスイッチ53、右上げスイッチ54で操作している間油圧シリンダ28Aが伸縮する。「平行」位置に切換えるとトラクタ1に対して作業機が平行姿勢に復帰する。
【0016】
その他、コントローラ50の入力側にはステアリングハンドル19の操舵角を検出する操舵角センサ56、エンジン2の回転数を検出するエンジン回転センサ57、負荷オートモードを入切する負荷オート入切スイッチ58、及び走行モード設定器60が接続されている。負荷オートは耕深制御の一形態で、耕深センサ35によらずエンジン2の回転数を検出するエンジン回転センサ57値に基づいて耕深を制御するモードである。
【0017】
また、コントローラ50の出力側には作業機を昇降制御させるための上昇SOL62と下降SOL63、油圧シリンダ28Aを伸縮制御するための伸長SOL64と短縮SOL65、旋回時にブレーキ装置を作動させるためのブレーキ(L)SOL66、ブレーキ(R)SOL67、および4WDSOL68、前輪増速SOL69が接続されている。
【0018】
従って、例えば油圧レバー43あるいは昇降スイッチ46を上昇側に操作すると上昇SOLが励磁され、油圧シリンダケース25内の油圧シリンダ内に作動油を送って上げ位置設定器51で設定された高さまで作業機を上昇させることができる。逆に下降側に操作すると下降SOL63が励磁され作業機が下降する。
【0019】
水平制御に関して、例えば、「自動」モードに設定されているときに、トラクタ1が左右方向に傾くと傾斜センサ40がその傾斜を検知し、傾斜設定器41の設定値およびストロークセンサ29値からコントローラ50がその制御量を算出し、伸長SOL64あるいは短縮SOL65を励磁して油圧シリンダ28Aを伸縮させ、作業機を設定姿勢に維持制御する。通常の場合は作業機を水平に維持している。
【0020】
ブレーキ(L)(R)SOL66,67はステアリングハンドル19を左右いずれかの方向に所定角度操作したときに旋回内側のブレーキSOLが励磁され、ペダル操作によらずブレーキ装置を作動させる。4WDSOL68はこれが励磁されると標準四駆クラッチ17aが接続され、前輪増速SOL69が励磁されると前輪増速クラッチ17bが接続され前輪6が増速される。前輪増速クラッチ17bは前記ブレーキ制御の場合と同様ステアリングハンドル19を操作してその操舵角が所定角度に達すると作動する。
【0021】
図4は走行モード設定器60の平面図であり、ダイヤル式つまみで構成され、路上走行位置(I)、4WD位置(II)、前輪増速位置(III)、オートリフト位置(IV)、オートブレーキ位置(V)に切換えることができ、オートブレーキ位置(V)では右に回すほどブレーキの効き具合が大きくなるようにしている。
【0022】
路上走行位置(I)では作業機を下降した直後は4WDに固定され、その後路面や圃場の状況に応じてニ駆・四駆を自動的切換える。リフトアーム26,26を上昇させて作業機を吊上げているときは4WDに固定されることなく最初からニ駆・四駆を自動的に切換制御する。
【0023】
走行モード設定器60を4WD位置(II)にするとリフトアーム26,26の位置によらず常に4WDの状態になり、前輪6と後輪7は略同速の周速度で回転駆動される。
走行モード設定器60を前輪増速位置(III)にすると、直進時は標準四駆状態になり、旋回時はステアリングハンドル19操作に連動して前輪増速状態に切り換わる。
【0024】
走行モード設定器60をオートリフト位置(IV)にすると直進時は標準四駆状態になり、旋回時はステアリングハンドル19操作に連動して前輪増速状態に切り換わり、同時に作業機は上昇する。
オートブレーキ位置(V)にすると直進時は標準四駆状態になり、旋回時は前輪増速状態に切り換わり、同時に作業機は上昇し、且つ旋回内側のブレーキ装置は作動して小回り旋回が可能になる。
【0025】
各走行モードの切り換わりはこの実施例では25°単位で行なわれ、ダイヤル0°から25°の範囲を路上走行位置(I)とし、25°から50°の範囲を4WD位置(II)とし、50°から75°の範囲を前輪増速位置(III)とし、75°から100°の範囲をオートリフト位置(IV)とし、100°から270°の範囲をオートブレーキ位置(V)としている。
【0026】
図5はその切り換わりのタイミングをわかり易く示したもので、ダイヤルを右廻りに回したときにはその切り換わりのポイントを通過する際に前の走行モードが維持されてヒステリシスが残るようにしている。
この実施例ではダイヤル増加方向に回す場合は増加方向に10ビットのヒステリシスを与え、ダイヤルを減少方向に回す場合も10ビットのヒステリシスが残るようにしている。
【0027】
従って、例えば、4WD位置(II)から前輪増速位置(III)に切換える場合、ダイヤルの印が50°を指したときに直ちに走行モードが切り換わるようなことはない。即ち、ステアリングハンドル19を回して所定角度以上操作されたことを操舵角センサ56が検出してもダイヤル値が50°の位置では前輪増速状態に切り換わることはない。
【0028】
前輪増速が働くためにはこの設定器60を更に右に回さなければならないのである。反対にダイヤルを減少方向に回すときもその切り換わりのポイントに合わせても走行モードは直ちに切り換わらず、オペレータがそのポイントを越えて減少方向に意識的に回さなければ切り換わらないのである。
【0029】
このようにダイヤルを右に回す場合は切り換わりのポイントを越えて増加方向に、左に回す場合は切り換わりのポイントを越えて減少方向にさらに回さなければ走行モードが切り換わらないので、従来のように切り換わりのポイント付近にダイヤルを設定していて電源電圧の変動により走行モードが予期しない間に切り換わってしまうといった不具合が生じることはない。
【0030】
次に図6乃至図11に基づいてこのトラクタ1に織り込まれているデセラ制御(下降速度制御)、負荷オート制御、任意平行制御について説明する。
図3に示すブロック図に更に下げ規制ダイヤル71、チェックスイッチ72、バックアップ入切スイッチ73、感度スイッチ74、デセラ調整ダイヤル75を設けたものが図6のブロック図である。ポジション制御においては油圧レバー43回動基部に設けたポテンショメータ44で下げ規制を行なうが、下げ規制ダイヤル71はこのポテンショメータと同じ機能を有し、この下げ規制ダイヤル71で設定された高さ以下に作業機が下降することはない。チェックスイッチ72はセンサやスイッチ類の異常の有無をチェックするときに切換えるスイッチであり、このスイッチをONにすると通常の制御モードは中断されてセンサ類のチェックが可能となる。
【0031】
バックアップ入切スイッチ73はこれをONにすると機体を後進させたときに作業機が上昇する。デセラ調整ダイヤル75は作業機が下降中に下降速度が遅くなるポイントを設定するものであり、通常は、作業機が着地する付近の高さにデセラポイントが設定されており、リフトアーム26,26がこのポイントを通過すると下降側の油路の一部が絞られて下降速度が遅くなるようにしている。
【0032】
図7、図8、図9はデセラ制御についてのフローチャートである。
図7において、まず、各センサやスイッチ類の状態がコントローラ50に読み込まれ(ステップS1)、デセラ設定位置と下げ規制ダイヤル71による設定位置との比較を行なう(ステップS2)。そして、下げ規制ダイヤル71による設定位置の方がデセラ設定位置よりも高い場合にはデセラ制御を中断する(ステップS3)ものである。デセラ制御ではデセラポイントまでは作業機を早く下降させて通過後は遅くなるようにしているため、下げ規制ダイヤル71による設定位置がデセラポイントよりも上方に設定されていると下げ規制ダイヤル71による設定位置まで動くときも早く動き過ぎてしまうことになり停止時にはショックが発生することがある。このような不具合を解消するための方法が前記のフローチャートに示したものである。
【0033】
図8はそのような場合において、下げ規制ダイヤル71による設定位置よりも低い位置にあるデセラポイントを、下げ規制ダイヤル71の設定位置まで引き上げるようにしたものである。
図9は負荷オートと下げ規制ダイヤル71との関係について説明したものである。負荷オート入切スイッチ58をONにすると耕深設定器36とエンジン回転センサ57との値がコントローラ50に読み込まれ、耕耘作業中の負荷が大きくなってエンジン2回転数が減少してきたときに作業機を上昇させることができる。
【0034】
負荷オート作動時に下げ規制ダイヤル71で下降位置を規制している場合、この下げ規制ダイヤル71を用いて更に下降側に回すと負荷が急激に掛かってエンジン2が停止してしまう恐れがある。このような不具合を解消するために下げ規制ダイヤル71を用いて更に下降側に回す場合には作業機をゆっくり下降させるようにした。
【0035】
図9に示すフローチャートを説明すると、まず各種センサやスイッチ類の状態がコントローラ50に読み込まれ(ステップS1)、負荷オート制御モードが設定されているかどうかが判別される。
負荷オート入切スイッチ58がONになっていれば下げ規制ダイヤル71で下降方向に操作がされたかどうかが判別される(ステップS2,S3)。
【0036】
つづいて耕深設定器36による設定値と下げ規制ダイヤル71による設定値との大小比較がなされ、設定耕深値の方が下げ規制ダイヤル71の設定値よりも大のときは目標耕深値まで段階的に下降出力を出す(ステップS4,S5)。
反対に下げ規制ダイヤル71の設定値の方が耕深目標値よりも大のときは下げ規制ダイヤル71が設定する位置まで段階的に下降出力を出す(ステップS6)。
【0037】
最後に作業機の任意平行モードについて説明する。先に説明したようにトラクタの傾斜制御装置にあっては従来平行制御モードがあり、水平切換器51を平行位置に切換えると作業機がトラクタ1に対して平行な位置関係に復帰していた。この平行位置では常に油圧シリンダ28Aによるローリング制御が働き油圧シリンダ28Aにリークが生じていても常に平行位置を保つようになっていた。
【0038】
ところで、プラウ作業等を行なう場合にトラクタ1に対する作業機の傾斜姿勢を所定の角度に傾斜させて使用する場合には、水平切換器51を一旦手動位置に切換え、この状態で右下げスイッチ53か右上げスイッチ54を操作して作業機をオペレータが希望する位置まで傾斜させる必要があった。しかし、このような手動操作を行なった場合はその位置を維持するローリング制御が働かないために油圧シリンダ28Aにリークが生じると作業機の傾きが変わる不具合が生じる。
【0039】
ここで説明する任意平行に関する改良装置は、手動で油圧シリンダ28Aを操作しても常に制御が働いてその設定角度を維持するようにしたものである。
水平切換器51を「平行」モードに切換えた状態でオペレータが水平制御時に用いた傾斜設定器41を「平行」モードにしたときでも使えるようにし、オペレータが目視で設定した角度を維持できるようにした。
【0040】
図10は操作部の平面図、図11はその制御のフローチャートである。まず水平切換器52を「平行」位置に切換える(ステップS1)。傾斜設定器41を操作して作業機を傾け、制御目標値を決定する(ステップS2,S3)。同時にこのときのストロークセンサ29の値を記憶し、このストロークセンサ値を維持するように制御を行なう。
【0041】
作業中に油圧シリンダ28Aのリーク等によりその長さが長くなった場合には短縮SOL65を励磁させて油圧シリンダ28Aを短縮させ(ステップS7)、反対に油圧シリンダ28Aの長さが短くなった場合は伸長SOL64を励磁させて油圧シリンダ28Aを伸長させる(ステップS8)。
【0042】
このように「平行」モードを利用して作業機を傾斜させるにあたりこの改良装置においては水平制御用の傾斜設定器41をそのまま利用しているので、従来のように右下げスイッチ53や右上げスイッチ54を操作して設定する方式に比べて設定位置を認識しやすくオペレータが再度同じ角度に設定することが容易になると共に既存のパネルやスイッチ機構をそのまま利用できるので安価に構成できる。そして、再び「平行」に戻す場合にはこの傾斜設定器41を傾斜ゼロの位置に回せば良い。
【0043】
上記の形態は、この任意平行モード中の作業機の傾斜姿勢を傾斜設定器41で行なうようにしたものであるが、手動スイッチ、即ち、右下げスイッチ53や右上げスイッチ54を操作して作業機を傾けるようにしても良い。この場合には水平切換器52をまず「平行」位置に切換え、手動スイッチである右下げスイッチ53や右上げスイッチ54を操作して作業機の傾きを任意に設定する。この設定から再び「平行」に戻す場合は水平切換器52を切換えて再び「平行」位置に戻すようにスイッチを操作する。
【0044】
作業機の脱着を行なうときにフェンダー8後部に設けた外部水平スイッチ47,48を操作することがあるが、この外部水平スイッチ47,48で任意平行モードにならないように牽制機構を入れると良い。
【0045】
【発明の効果】
請求項1の発明は、オートブレーキモードでは走行モード設定器60を右に回すほどブレーキの効き具合が大きくなるように構成ので、操作性が向上する。
【0046】
また、請求項2の発明は、請求項1の効果に加えて、走行モード設定器60がモード切り換わりの境目にあるときに電源電圧の変動等によって出力電圧値に変化が生じても前の走行モードが継続実施されることになり、オペレータの意思に反して走行モードが変わってしまうようなことがなく安全性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】動力伝達線図である。
【図3】ブロック図である。
【図4】走行モード設定器の平面図である。
【図5】ヒステリシスの関係を示す作用説明図である。
【図6】ブロック図である。
【図7】デセラ制御のフローチャートである。
【図8】デセラ制御のフローチャートである。
【図9】負荷オートのフローチャートである。
【図10】操作部の平面図である。
【図11】任意平行制御のフローチャートである。
【符号の説明】
1 トラクタ
2 エンジン
3 ミッションケース
5 変速装置
6 前輪
7 後輪
8 フェンダー
19 ステアリングハンドル
35 耕深センサ
36 耕深設定器
40 傾斜センサ
41 傾斜設定器
60 走行モード設定器

Claims (2)

  1. 動力伝達可能な前輪と後輪を備えた動力車両において、この動力車両の操作部にこれらの前輪と後輪の走行駆動形態を変更する走行モード設定器60を設け、
    この走行モード設定器60による各モードの切換えは、動力車両の旋回操作に連動して旋回内側のブレーキ装置を作動させるオートブレーキモードと、ステアリングハンドル(19)操作に連動して動力車両に連結した作業機を上昇させるオートリフトモードと、前輪(6)が後輪(7)の回転周速度よりも増大する前輪増速モードと、前輪(6)と後輪(7)が略同速の周速度で回転する四輪駆動モードと、前輪(6)と後輪(7)のスリップ状態に応じて二駆と四駆との切換えを自動的に選択する路上走行モードから構成し、
    前記オートブレーキモードでは走行モード設定器(60)を右に回すほどブレーキの効き具合が大きくなるように構成したことを特徴とする動力車両。
  2. 前記走行モード設定器(60)による各モードの切換えのポイント毎に前モードを実行するヒステリシスを設け、
    前記オートリフトモードでは作業機の上昇と同時に前輪増速状態も機能する構成とし、
    前記オートブレーキモードでは旋回内側のブレーキ装置の作動に加えて前輪増速状態が機能するとともに作業機が上昇する構成としたことを特徴とする請求項1記載の動力車両。
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