JP2003026828A - 熱伝導シートおよびその製造方法並びに熱伝導板 - Google Patents

熱伝導シートおよびその製造方法並びに熱伝導板

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JP2003026828A
JP2003026828A JP2001217419A JP2001217419A JP2003026828A JP 2003026828 A JP2003026828 A JP 2003026828A JP 2001217419 A JP2001217419 A JP 2001217419A JP 2001217419 A JP2001217419 A JP 2001217419A JP 2003026828 A JP2003026828 A JP 2003026828A
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heat conductive
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thermally conductive
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Hisao Igarashi
久夫 五十嵐
Katsumi Sato
克己 佐藤
Kazuo Inoue
和夫 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱体または受熱体を十分に密着させること
ができ、高い効率で熱を伝導することができ、しかも、
発熱体または受熱体に対して損傷を与えることを防止す
ることができる熱伝導シートおよびその製造方法並びに
この熱伝導シートを具えた熱伝導板を提供すること。 【解決手段】 本発明の熱伝導シートは、柔軟性を有す
る高分子材料よりなるシート基材中に、磁性を示す熱伝
導性粒子および磁性を示す熱伝導性繊維が含有されてな
り、前記磁性を示す熱伝導性粒子は、厚み方向に並ぶよ
う配向された状態で含有され、前記磁性を示す熱伝導性
繊維は、厚み方向に伸びるよう配列された状態で含有さ
れており、当該熱伝導性繊維の長さが前記シート基材の
厚みの50〜90%であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱伝導シートおよ
びその製造方法並びに熱伝導板に関し、更に詳しくは、
例えばウエハ等の電子部品材料に対してスパッター処
理、蒸着処理、CVD処理、プラズマ処理等の微細加工
処理を行う際に、当該電子部品材料を温度制御するため
に好適に用いることができる熱伝導シートおよびその製
造方法並びに熱伝導板に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置などの電子部品の製
造においては、ウエハやその他の電子部品材料を微細加
工するために、当該電子部品材料に対して、スパッター
処理、蒸着処理、CVD処理、プラズマエッチング処
理、プラズマCVD処理、プラズマアッシング処理など
の微細加工処理が行われている。このような微細加工処
理においては、電子部品材料に対して高い精度で微細加
工を行うためには、被処理体である電子部品材料の温度
を一定の温度範囲に保持することが肝要である。
【0003】従来、電子部品材料の微細加工処理におい
て、電子部品材料の温度を制御する手段としては、冷却
装置および加熱装置に接続された、熱伝導性の高い金属
板を、被処理体である電子部品材料を載置するための処
理ステージとして用い、この処理ステージを介して被処
理体の放熱(冷却)または加熱を行う手段などが利用さ
れている。このような手段においては、処理ステージで
ある金属板に電子部品材料を十分に密着させることがで
きれば、電子部品材料の放熱または加熱を高い効率で行
うことができ、また、電子部品材料全体にわたって均一
な温度制御を行うことができる。然るに、電子部品材料
例えばウエハには、一般に反りなどが生じており、その
表面が平坦ではないため、処理ステージである金属板に
ウエハを十分に密着させた状態で保持させることができ
ず、従って、金属板とウエハとの間には、その一部の個
所に空隙が形成された状態となる。その結果、金属板と
ウエハとの間において、空隙が形成された個所の熱抵抗
が相当に大きくなるため、ウエハの放熱または加熱を高
い効率で行うことが困難であり、また、ウエハ全体にわ
たって均一な温度制御を行うことが困難である。
【0004】このような問題を解決するため、被処理体
である電子部品材料と処理ステージとの間に弾性を有す
る熱伝導シートを介在させ、当該熱伝導シートが被処理
体と処理ステージとにより挟圧された状態で、当該被処
理体の処理を行う方法が提案されている。このような手
段によれば、弾性を有する熱伝導シートが電子部品材料
の表面状態に応じて厚み方向に変形するので、当該熱伝
導シートに電子部品材料を十分に密着させることが可能
となる。
【0005】このような熱伝導シートとしては、従来、
弾性高分子物質中に、酸化アルミニウム等の金属酸化
物、窒化アルミニウム等の金属窒化物、炭化珪素、カー
ボンブラックなどの熱伝導性粒子を含有してなるもの、
弾性高分子物質中に、金属繊維、カーボン繊維などの熱
伝導性繊維を含有してなるものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱伝導シートにおいては、以下のような問題がある。 (1)熱伝導性粒子を含有してなる熱伝導性シートにお
いては、熱伝導性粒子間に弾性高分子物質が介在する、
すなわち熱伝導が熱伝導性粒子の他に熱伝導性の低い弾
性高分子物質を介して行われ、しかも伝熱経路が複雑な
ものとなるので、熱伝導性粒子自体の有する高い熱伝導
性を十分に発揮させることができず、従って、熱伝導シ
ート自体が必ずしも高い熱伝導性を有するものではな
い。また、熱伝導性シートの熱伝導性を高めるために
は、弾性高分子物質中に含有される熱伝導性粒子の割合
を高くすることが考えられるが、このような熱伝導シー
トは、その硬度が高いものとなるため、被処理体を十分
に密着させることが困難となる。
【0007】(2)熱伝導性繊維を含有してなる熱伝導
シートは、被処理体によって加圧されたときには、その
厚み方向に圧縮するよう変形するが、当該熱伝導シート
中に含有された熱伝導性繊維は変形しにくいものである
ため、当該熱伝導性繊維の先端が熱伝導性シートの表面
から突き出されるようになり、その結果、被処理体の表
面に損傷を与える、という問題がある。
【0008】本発明は、以上のような事情に基づいてな
されたものであって、その第1の目的は、発熱体または
受熱体を十分に密着させることができ、高い効率で熱を
伝導することができ、しかも、発熱体または受熱体に対
して損傷を与えることを防止することができる熱伝導シ
ートを提供することにある。本発明の第2の目的は、発
熱体または受熱体を十分に密着させることができ、高い
効率で熱を伝導することができ、しかも、発熱体または
受熱体に対して損傷を与えることを防止することができ
る熱伝導シートを製造することができる方法を提供する
ことにある。本発明の第3の目的は、発熱体または受熱
体を十分に密着させることができ、高い効率で熱を伝導
することができ、しかも、発熱体または受熱体に対して
損傷を与えることを防止することができる熱伝導板を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の熱伝導シート
は、柔軟性を有する高分子材料よりなるシート基材中
に、磁性を示す熱伝導性粒子および磁性を示す熱伝導性
繊維が含有されてなり、前記磁性を示す熱伝導性粒子
は、厚み方向に並ぶよう配向された状態で含有され、前
記磁性を示す熱伝導性繊維は、厚み方向に伸びるよう配
列された状態で含有されており、当該熱伝導性繊維の長
さが前記シート基材の厚みの50〜90%であることを
特徴とする。
【0010】本発明の熱伝導シートにおいては、JIS
Aゴム硬度が50以下であることが好ましい。また、
前記シート基材の厚みが20〜3000μmであること
が好ましい。また、前記磁性を示す熱伝導性粒子の割合
が、体積分率で15〜65%であることが好ましく、前
記磁性を示す熱伝導性繊維の割合が、体積分率で5〜3
0%であることが好ましく、前記磁性を示す熱伝導性粒
子および前記磁性を示す熱伝導性繊維の合計の割合が、
体積分率で20〜70%であることが好ましい。
【0011】また、本発明の熱伝導シートにおいては、
前記磁性を示す熱伝導性粒子および前記磁性を示す熱伝
導性繊維は、それぞれ飽和磁化が0.1Wb/m2 以上
の磁性体を含有してなるものであることが好ましい。ま
た、前記磁性を示す熱伝導性粒子は、磁性体を含有する
芯粒子の表面に、高熱伝導性材料が被覆されてなるもの
であってもよく、高熱伝導性材料を含有する芯粒子の表
面に、磁性体が被覆されてなるものであってもよい。ま
た、前記磁性を示す熱伝導性粒子の表面に低融点金属膜
が形成されていてもよい。また、前記磁性を示す熱伝導
性繊維は、磁性体を含有する芯繊維の表面に、高熱伝導
性材料が被覆されてなるものであってもよく、高熱伝導
性材料を含有する芯繊維の表面に、磁性体が被覆されて
なるものであってもよい。また、前記シート基材を形成
する高分子材料が、硬化ゴム組成物、硬化ゲル組成物ま
たは熱可塑性エラストマー組成物であることが好まし
い。また、前記シート基材中に、非磁性の熱伝導性粒子
が含有されていてもよい。
【0012】本発明の熱伝導シートの製造方法は、硬化
されて柔軟性を有する高分子材料となる高分子形成材料
中に磁性を示す熱伝導性粒子および磁性を示す熱伝導性
繊維が含有されてなるシート成形材料層を形成し、この
シート成形材料層に対して、その厚み方向に磁場を作用
させると共に、当該シート成形材料層の硬化処理を行う
工程を有することを特徴とする。
【0013】また、本発明の熱伝導シートの製造方法
は、加熱溶融された高分子材料中に磁性を示す熱伝導性
粒子および磁性を示す熱伝導性繊維が含有されてなるシ
ート成形材料層を形成し、このシート成形材料層に対し
て、その厚み方向に磁場を作用させると共に、当該シー
ト成形材料層を冷却する工程を有することを特徴とす
る。
【0014】また、本発明の熱伝導シートの製造方法
は、溶剤中に高分子材料が溶解されかつ磁性を示す熱伝
導性粒子および磁性を示す熱伝導性繊維が含有されてな
るシート成形材料層を形成し、このシート成形材料層に
対して、その厚み方向に磁場を作用させると共に、当該
シート成形材料層から溶剤を除去する工程を有すること
を特徴とする。
【0015】また、本発明の熱伝導シートの製造方法
は、硬化されて柔軟性を有する高分子材料となる高分子
形成材料中に、表面に低融点金属膜が形成された磁性を
示す熱伝導性粒子および磁性を示す熱伝導性繊維が含有
されてなるシート成形材料層を形成し、このシート成形
材料層に対して、その厚み方向に磁場を作用させると共
に、当該磁性を示す熱伝導性粒子の表面に形成された低
融点金属膜の融点以上の温度で、当該シート成形材料層
の硬化処理を行う工程を有することを特徴とする。
【0016】本発明の熱伝導板は、金属製の基板と、こ
の基板における少なくとも一面に一体的に設けられた、
上記の熱伝導シートとよりなることを特徴とする。
【0017】
【作用】上記の熱伝導シートによれば、熱伝導性粒子が
厚み方向に配向された状態で含有されているため、これ
らの熱伝導性粒子の連鎖によって厚み方向に伸びる伝熱
経路が形成され、更に、熱伝導繊維が厚み方向に沿って
伸びるよう配向した状態で含有されているため、当該熱
伝導性繊維によって厚み方向に伸びる伝熱経路が形成さ
れる。従って、熱伝導性粒子および熱伝導性繊維の含有
割合が小さくても、厚み方向に高い熱伝導性が得られ
る。また、熱伝導シートが柔軟性を有する高分子材料に
より形成されており、しかも、熱伝導性粒子および熱伝
導性繊維の含有割合を小さくすることが可能であるた
め、発熱体または受熱体によって押圧されることによ
り、それらの表面形状に追従して容易に変形する。従っ
て、発熱体または受熱体と熱伝導シートとの間に空隙が
形成されることがないので、発熱体または受熱体に対し
て十分に密着させることができ、その結果、発熱体また
は受熱体との間に生ずる熱抵抗が小さくなり、これによ
り、熱伝導シート自体が有する高い熱伝導性が十分に発
揮される。また、熱伝導性繊維の長さが、熱伝導シート
の厚みよりも小さい特定の範囲にあるため、発熱体また
は受熱体によって加圧されて厚み方向に圧縮されても、
当該熱伝導性繊維の先端が当該熱伝導シートの表面から
突き出されることがなく、従って、発熱体または受熱体
によって加圧されても、当該発熱体または受熱体に損傷
を与えることがない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。図1は、本発明の熱伝導シートの一
例における構成を示す説明用断面図である。この熱伝導
板シート10は、柔軟性を有する高分子材料よりなる基
材中に、磁性を示す熱伝導性粒子Pおよび磁性を示す熱
伝導性繊維Fが含有されて構成され、その両面は、平坦
面とされている。熱伝導性粒子Pは、シート基材全体に
わたって当該シート基材の厚み方向に並ぶよう配向され
た状態で含有され、一方、熱伝導性繊維Fは、シート基
材全体にわたって当該シート基材の厚み方向に沿って伸
びるよう配向した状態で含有されている。本明細書にお
いて、熱伝導性粒子が「厚み方向に並ぶよう配向された
状態」とは、熱伝導性粒子によって熱伝導シートの厚み
方向に選択的に伝熱経路が形成される結果、例えば交流
ジュール加熱法を用いて測定した熱伝導シートの厚み方
向の熱拡散率av[m2 /s]に対する交流カロリメト
リ法を用いて測定した熱伝導シートの面方向の熱拡散率
ah[m2 /s]の比(ah/av)が、0.7より小
さい値を示す状態をいう。ここで、交流ジュール加熱法
による熱伝導シートの厚み方向の熱拡散率avは、真空
理工(株)製のフーリエ変換熱伝導率測定装置(型式F
TC−1)によって測定することができる。また、交流
カロリメトリ法による熱伝導シートの面方向の熱拡散率
ahは、真空理工(株)製のACカロリメトリ熱定数解
析装置(型式PIT−1)によって測定することができ
る。
【0019】熱伝導シート10におけるシート基材を形
成するための柔軟性を有する高分子材料としては、例え
ば硬化ゴム組成物、硬化ゲル組成物、熱可塑性エラスト
マー組成物を用いることができる。
【0020】硬化ゴム組成物を得るために用いることの
できる硬化性のゴム材料としては、種々のものを用いる
ことができ、その具体例としては、ポリブタジエンゴ
ム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジ
エン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添
加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体
ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブ
ロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロ
プレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロ
ルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレ
ン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体ゴムなどが挙げられる。以上において、得られる熱伝
導シートに耐熱性が要求される場合には、共役ジエン系
ゴム以外のものを用いることが好ましく、特に、成形加
工性および電気特性の観点から、シリコーンゴムを用い
ることが好ましい。
【0021】シリコーンゴムとしては、液状シリコーン
ゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコ
ーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105
アズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のも
の、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのい
ずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン
生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニ
ルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
これらの中で、ビニル基を含有する液状シリコーンゴム
(ビニル基含有ポリジメチルシロキサン)は、通常、ジ
メチルジクロロシランまたはジメチルジアルコキシシラ
ンを、ジメチルビニルクロロシランまたはジメチルビニ
ルアルコキシシランの存在下において、加水分解および
縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の繰り返しによ
る分別を行うことにより得られる。
【0022】また、ビニル基を両末端に含有する液状シ
リコーンゴムは、オクタメチルシクロテトラシロキサン
のような環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオ
ン重合し、重合停止剤として例えばジメチルジビニルシ
ロキサンを用い、その他の反応条件(例えば、環状シロ
キサンの量および重合停止剤の量)を適宜選択すること
により得られる。ここで、アニオン重合の触媒として
は、水酸化テトラメチルアンモニウムおよび水酸化n−
ブチルホスホニウムなどのアルカリまたはこれらのシラ
ノレート溶液などを用いることができ、反応温度は、例
えば80〜130℃である。
【0023】このようなビニル基含有ポリジメチルシロ
キサンは、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量
平均分子量をいう。以下同じ。)が10000〜400
00のものであることが好ましい。また、得られる熱伝
導シート10の耐熱性の観点から、分子量分布指数(標
準ポリスチレン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチ
レン換算数平均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をい
う。以下同じ。)が2以下のものが好ましい。
【0024】一方、ヒドロキシル基を含有する液状シリ
コーンゴム(ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサ
ン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチル
ジアルコキシシランを、ジメチルヒドロクロロシランま
たはジメチルヒドロアルコキシシランの存在下におい
て、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−
沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン
重合し、重合停止剤として、例えばジメチルヒドロクロ
ロシラン、メチルジヒドロクロロシランまたはジメチル
ヒドロアルコキシシランなどを用い、その他の反応条件
(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)
を適宜選択することによっても得られる。ここで、アニ
オン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニ
ウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカ
リまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることが
でき、反応温度は、例えば80〜130℃である。
【0025】このようなヒドロキシル基含有ポリジメチ
ルシロキサンは、その分子量Mwが10000〜400
00のものであることが好ましい。また、得られる熱伝
導シート10の耐熱性の観点から、分子量分布指数が2
以下のものが好ましい。本発明においては、上記のビニ
ル基含有ポリジメチルシロキサンおよびヒドロキシル基
含有ポリジメチルシロキサンの両者を併用することもで
きる。
【0026】本発明においては、硬化性のゴム材料を硬
化させるために適宜の硬化触媒を用いることができる。
このような硬化触媒としては、有機過酸化物、脂肪酸ア
ゾ化合物、ヒドロシリル化触媒などを用いることができ
る。硬化触媒として用いられる有機過酸化物の具体例と
しては、過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジシクロベンゾ
イル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャリーブチルな
どが挙げられる。硬化触媒として用いられる脂肪酸アゾ
化合物の具体例としては、アゾビスイソブチロニトリル
などが挙げられる。ヒドロシリル化反応の触媒として使
用し得るものの具体例としては、塩化白金酸およびその
塩、白金−不飽和基含有シロキサンコンプレックス、ビ
ニルシロキサンと白金とのコンプレックス、白金と1,
3−ジビニルテトラメチルジシロキサンとのコンプレッ
クス、トリオルガノホスフィンあるいはホスファイトと
白金とのコンプレックス、アセチルアセテート白金キレ
ート、環状ジエンと白金とのコンプレックスなどの公知
のものが挙げられる。硬化触媒の使用量は、硬化性ゴム
材料の種類、硬化触媒の種類、その他の硬化処理条件を
考慮して適宜選択されるが、通常、硬化性ゴム材料10
0重量部に対して3〜15重量部である。
【0027】また、硬化性ゴム材料中には、硬化性ゴム
材料のチクソトロピー性の向上、粘度調整、熱伝導性粒
子の分散安定性の向上、或いは高い強度を有する熱伝導
シートを得ることなどを目的として、必要に応じて、通
常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシリカ、
アルミナなどの無機充填材を含有させることができる。
このような無機充填材の使用量は、特に限定されるもの
ではないが、多量に使用すると、磁場による磁性粒子の
配向を十分に達成することができなくなるため、好まし
くない。
【0028】熱伝導シート10におけるシート基材を形
成するための硬化ゲル組成物の具体例としては、付加型
シリコーンゴム、フロロシリコーンゴムなどが挙げら
れ、例えば信越化学工業株式会社から市販されている
「X−32−1342」、「X−31−7006」、
「KE1051」、「KE1052」、「KE110G
el」、「KE104Gel」、「FE53」などを用
いることができる。
【0029】熱伝導シート10におけるシート基材を形
成するための熱可塑性エラストマー組成物の具体例とし
ては、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレ
フィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可
塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマ
ー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド
系熱可塑性エラストマー、フッ素ポリマー系熱可塑性エ
ラストマー、あるいは通常のエラストマーに可塑剤を添
加したものなどが挙げられる。
【0030】熱伝導シート10におけるシート基材中に
含有される熱伝導性粒子Pの具体例としては、(1)ニ
ッケル、鉄、コバルトなどの飽和磁化が0.1Wb/m
2 以上の金属磁性体よりなる粒子若しくはこれらの合金
の粒子、ZrFe2 、FeBe2 、FeRhなどの飽和
磁化が0.1Wb/m2 以上の金属間化合物磁性体また
はこれらの金属間化合物磁性体を含有する粒子、または
これらの磁性を示す粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表
面に金属または金属以外の高熱伝導性材料が被覆されて
なるもの、(2)化学式:MO・Fe2 3 〔Mは、M
n、Fe、Ni、Cu、Mg、Znなどより選択される
金属〕で表されるフェライト、およびこれらの混合物で
あるMn−ZnフェライトやNi−Znフェライト、F
eMn2 4 などのマンガナイト、化学式:MO・Co
2 3 〔Mは、Fe、Niなどより選択される金属〕で
表されるコバルタイトなどの飽和磁化が0.1Wb/m
2 以上の金属酸化物磁性体よりなる粒子またはこれらの
金属酸化物磁性体を含有する粒子を芯粒子とし、当該芯
粒子の表面に、金属または金属以外の高熱伝導性材料が
被覆されてなるもの、(3)銀、アルミウニム、銅、ア
ルミニウム合金、銅合金、ステンレス(SUS)などの
金属、窒化硼素(ボロンナイトライド)、窒化珪素、酸
化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、
窒化アルミニウム、炭化珪素などのセラミックス材料、
カーボンブラック、ダイアモンドなどの非磁性の熱伝導
性材料よりなる粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面
に、ニッケル、鉄、コバルトなどの0.1Wb/m2
上の磁性体が被覆されてなるもの、などが挙げられる。
【0031】上記(1)および(2)の熱伝導性粒子に
おいて、芯粒子に被覆される高熱伝導性材料としては、
熱伝導率が10W/(m・K)以上、好ましくは50W
/(m・K)以上、さらに好ましくは100W/(m・
K)以上のものを用いることが好ましい。このような高
熱伝導性材料の具体例としては、銀、銅、金、アルミニ
ウムなどの金属、例えば窒化アルミニウム、窒化硼素
(ボロンナイトライド)、窒化珪素、酸化ベリリウム、
酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウ
ム、炭化珪素などのセラミックス材料、カーボンブラッ
ク、ダイアモンドなどが挙げられる。また、高熱伝導性
材料として金属を用いる場合には、化学的に安定で変質
しにくい点で金または銀が好ましい。
【0032】芯粒子の表面に高熱伝導性材料を被覆する
手段としては、特に限定されるものではないが、高熱伝
導性材料として金属を用いる場合には、例えば化学メッ
キ法、スパッタリング法などを利用することができ、高
熱伝導性材料としてセラミックス材料を用いる場合に
は、例えば反応性スパッタリング法などを利用すること
ができ、高熱伝導性材料として、ダイアモンドを用いる
場合には、例えばCVD法などを利用することができ
る。
【0033】芯粒子の表面に高熱伝導性材料が被覆され
てなる熱伝導性粒子としては、良好な熱伝導性が得られ
る観点から、粒子表面における高熱伝導性材料の被覆率
(芯粒子の表面積に対する金属の被覆面積の割合)が4
0%以上であることが好ましく、さらに好ましくは45
%以上である。また、高熱伝導性材料の被覆量は、後述
する製造方法において、熱伝導性粒子の磁場による配向
に悪影響を与えない範囲で多い方がよく、具体的には、
芯粒子の0.5〜50重量%であることが好ましく、よ
り好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは3〜2
5重量%、特に好ましくは4〜20重量%である。
【0034】上記(3)の熱伝導性粒子において、芯粒
子に被覆される強磁性体の被覆量は、芯粒子の40〜9
0重量%であることが好ましく、より好ましくは50〜
80重量%、さらに好ましくは55〜75重量%、特に
好ましくは60〜70重量%である。
【0035】また、熱伝導性粒子としては、表面にはん
だ合金などの低融点金属膜を形成したものを用いること
ができる。ここで、芯粒子または金属膜の表面に低融点
金属膜を形成する手段については、特に限定されるもの
ではないが、例えば化学メッキまたは電解メッキにより
行うことができる。
【0036】熱伝導性粒子として、表面に低融点金属膜
が形成されてなるものを用いる場合には、低融点金属の
被覆量は、当該磁性粒子全体の5〜40重量%であるこ
とが好ましく、より好ましくは7〜30重量%、さらに
好ましくは10〜20重量%、特に好ましくは10〜1
5重量%である。このような熱伝導性粒子を用いること
により、後述する製造方法において、シート成形材料層
の硬化処理が低融点金属の融点以上の温度で行われるこ
とによって低融点金属が溶融され、これにより、隣接す
る熱伝導性粒子の各々が低融点金属によって連結される
結果、熱伝導性粒子の連結体よりなる伝熱経路が形成さ
れるので、熱伝導シート10の厚み方向に一層高い熱伝
導性が得られる。
【0037】熱伝導性粒子の粒子径は、1〜1000μ
mであることが好ましく、より好ましくは2〜500μ
m、さらに好ましくは5〜300μm、特に好ましくは
10〜200μmである。また、熱伝導性粒子の粒子径
分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好まし
く、より好ましくは1.01〜7、さらに好ましくは
1.05〜5、特に好ましくは1.1〜4である。この
ような条件を満足する熱伝導性粒子を用いることによ
り、良好な伝熱経路が形成され、所期の熱伝導性を得る
ことができる。また、熱伝導性粒子の形状は、特に限定
されるものではないが、高分子形成材料中に容易に分散
させることができる点で、球状のもの、星形状のものあ
るいはこれらが凝集した2次粒子による塊状のものであ
ることが好ましい。
【0038】また、熱伝導性粒子の含水率は、5%以下
であることが好ましく、より好ましくは3%以下、さら
に好ましくは2%以下、とくに好ましくは1%以下であ
る。このような条件を満足する磁性粒子を用いることに
より、高分子形成材料を硬化処理する際に気泡が生ずる
ことが防止または抑制される。
【0039】また、熱伝導性粒子として、その表面がシ
ランカップリング剤などのカップリング剤で処理された
ものを適宜用いることができる。カップリング剤の使用
量は、熱伝導性粒子の熱伝導性に影響を与えない範囲で
適宜選択されるが、磁性粒子表面におけるカップリング
剤の被覆率(芯粒子の表面積に対するカップリング剤の
被覆面積の割合)が5%以上となる量であることが好ま
しく、より好ましくは7〜100%、さらに好ましくは
10〜100%、特に好ましくは20〜100%となる
量である。
【0040】熱伝導シート10中における熱伝導性粒子
の割合は、体積分率で15〜65%であることが好まし
く、より好ましくは20〜60%、特に好ましくは25
〜50%である。この割合が15%未満の場合には、当
該熱伝導シート10の厚み方向に形成される伝熱経路に
おける熱抵抗が大きくなるため、高い熱伝導性を有する
熱伝導シート10が得られないことがある。一方、この
割合が65%を超える場合には、当該熱伝導シート10
には、必要な柔軟性が得られにくいため、当該熱伝導シ
ート10を発熱体または受熱体の表面形状に追従させて
変形させることが困難となることがある。
【0041】熱伝導シート10におけるシート基材中に
含有される熱伝導性繊維Fの具体例としては、(1)ニ
ッケル、鉄、コバルトなどの飽和磁化が0.1Wb/m
2 以上の金属磁性体よりなる繊維若しくはこれらの合金
の繊維、ZrFe2 、FeBe2 、FeRhなどの飽和
磁化が0.1Wb/m2 以上の金属間化合物磁性体また
はこれらの金属間化合物磁性体を含有する繊維、または
これらの磁性を示す繊維を芯繊維とし、この芯繊維の表
面に金属または金属以外の高熱伝導性材料が被覆されて
なるもの、(2)化学式:MO・Fe2 3 〔Mは、M
n、Fe、Ni、Cu、Mg、Znなどより選択される
金属〕で表されるフェライト、およびこれらの混合物で
あるMn−ZnフェライトやNi−Znフェライト、F
eMn2 4 などのマンガナイト、化学式:MO・Co
2 3 〔Mは、Fe、Niなどより選択される金属〕で
表されるコバルタイトなどの飽和磁化が0.1Wb/m
2 以上の金属酸化物磁性体よりなる繊維またはこれらの
金属酸化物磁性体を含有する繊維を芯繊維とし、この芯
繊維の表面に、金属または金属以外の高熱伝導性材料が
被覆されてなるもの、(3)銀、アルミウニム、銅、ア
ルミニウム合金、銅合金、ステンレス(SUS)等の金
属繊維、窒化硼素(ボロンナイトライド)、窒化珪素、
酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウ
ム、窒化アルミニウム、炭化珪素などのセラミックス繊
維、カーボン繊維などの非磁性の熱伝導性繊維を芯繊維
とし、この芯繊維の表面に、ニッケル、鉄、コバルトな
どの0.1Wb/m2 以上の磁性体が被覆されてなるも
の、などが挙げられる。
【0042】上記(1)および(2)の熱伝導性繊維に
おいて、芯繊維に被覆される高熱伝導性材料としては、
熱伝導率が10W/(m・K)以上、好ましくは50W
/(m・K)以上、さらに好ましくは100W/(m・
K)以上のものを用いることが好ましい。このような高
熱伝導性材料の具体例としては、銀、銅、金、アルミニ
ウムなどの金属、例えば窒化アルミニウム、窒化硼素
(ボロンナイトライド)、窒化珪素、酸化ベリリウム、
酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウ
ム、炭化珪素などのセラミックス材料、カーボンブラッ
ク、ダイアモンドなどが挙げられる。また、高熱伝導性
材料として金属を用いる場合には、化学的に安定で変質
しにくい点で金または銀が好ましい。
【0043】芯繊維の表面に高熱伝導性材料を被覆する
手段としては、特に限定されるものではないが、高熱伝
導性材料として金属を用いる場合には、例えば化学メッ
キ法、スパッタリング法などを利用することができ、高
熱伝導性材料としてセラミックス材料を用いる場合に
は、例えば反応性スパッタリング法などを利用すること
ができ、高熱伝導性材料として、ダイアモンドを用いる
場合には、例えばCVD法などを利用することができ
る。
【0044】高熱伝導性材料が被覆されてなる熱伝導性
繊維としては、良好な熱伝導性が得られる観点から、繊
維表面における高熱伝導性材料の被覆率が40%以上で
あることが好ましく、さらに好ましくは45%以上であ
る。また、高熱伝導性材料の被覆量は、後述する製造方
法において、熱伝導性粒子の磁場による配向に悪影響を
与えない範囲で多い方がよく、具体的には、芯粒子の
0.5〜50重量%であることが好ましく、より好まし
くは1〜30重量%、さらに好ましくは3〜25重量
%、特に好ましくは4〜20重量%である。芯繊維の表
面に高熱伝導性材料が被覆されてなる熱伝導性繊維とし
ては、良好な熱伝導性が得られる観点から、繊維表面に
おける高熱伝導性材料の被覆率(芯繊維の表面積に対す
る金属の被覆面積の割合)が40%以上であることが好
ましく、さらに好ましくは45%以上である。また、高
熱伝導性材料の被覆量は、後述する製造方法において、
熱伝導性繊維の磁場による配向に悪影響を与えない範囲
で多い方がよく、具体的には、芯繊維の0.5〜50重
量%であることが好ましく、より好ましくは1〜30重
量%、さらに好ましくは3〜25重量%、特に好ましく
は4〜20重量%である。
【0045】上記(3)の熱伝導性繊維において、芯繊
維に被覆される強磁性体の被覆量は、芯繊維の40〜9
0重量%であることが好ましく、より好ましくは50〜
80重量%、さらに好ましくは55〜75重量%、特に
好ましくは60〜70重量%である。
【0046】熱伝導性繊維Fの長さは、熱伝導シート1
0の厚みの50〜90%とされ、好ましくは55〜85
%、より好ましくは60〜80%とされる。熱伝導性繊
維の長さが熱伝導シート10の厚みの50%未満である
場合には、当該シートの厚み方向の熱抵抗が大きくなる
ため、高い熱伝導性を得ることが困難となることがあ
る。一方、熱伝導性繊維の長さが熱伝導シート10の厚
みの90%を超える場合には、発熱体または受熱体によ
って加圧されたときに、熱伝導性繊維の先端が当該熱伝
導性シートの表面から突き出されるようになるため、発
熱体または受熱体の表面に損傷を与える。
【0047】熱伝導性繊維Fの径は、通常、5〜100
μm、好ましくは10〜50μmである。また、熱伝導
繊維Fのアスペクト比(径に対する長さの比)は、通
常、3〜100、好ましくは10〜50である。
【0048】熱伝導シート10中における熱伝導性繊維
Fの割合は、体積分率で5〜30%であることが好まし
く、より好ましくは10〜25%、特に好ましくは15
〜20%である。この割合が5%未満の場合には、当該
熱伝導シート10の熱抵抗が大きくなるため、高い熱伝
導性を有する熱伝導シート10が得られないことがあ
る。一方、この割合が30%を超える場合には、当該熱
伝導シート10には、必要な柔軟性が得られにくいた
め、当該熱伝導シート10を発熱体または受熱体の表面
形状に追従させて変形させることが困難となることがあ
る。
【0049】熱伝導シート10中における熱伝導性粒子
Pおよび熱伝導性繊維Fの合計の割合は、体積分率で2
0〜70%であることが好ましく、より好ましくは25
〜65%、特に好ましくは30〜60%である。この割
合が20%未満の場合には、当該熱伝導シート10の熱
抵抗が大きくなるため、高い熱伝導性を有する熱伝導シ
ート10が得られないことがある。一方、この割合が7
0%を超える場合には、当該熱伝導シート10には、必
要な柔軟性が得られにくいため、当該熱伝導シート10
を発熱体または受熱体の表面形状に追従させて変形させ
ることが困難となることがある。
【0050】本発明の熱伝導シート10においては、そ
の柔軟性に影響を与えない範囲において、磁性を示す熱
伝導性粒子Pおよび磁性を示す熱伝導性繊維Fの他に、
非磁性の熱伝導性粒子が含有されていてもよい。かかる
非磁性の熱伝導性粒子の具体例としては、金、銀、銅、
アルミニウムなどの金属、酸化ベリリウム(BeO)、
酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(Al
2 3 )、窒化硼素(BN)、窒化ケイ素(SiN)、
窒化アルミニウム(AlN)等の金属酸化物、カーボン
ブラック、ケイ素などの無機物質などよりなる粒子を挙
げることができる。更に、本発明の熱伝導シート10に
おいては、各種の充填剤、安定剤、酸化防止剤などの添
加剤を適宜含有させることができる。
【0051】本発明の熱伝導シート10は、JIS A
ゴム硬度は、50以下であることが好ましく、特に好ま
しくは30以下である。JIS Aゴム硬度が50を超
える場合には、当該熱伝導シート10を小さい加圧力で
発熱体または受熱体の表面形状に追従させて変形させる
ことが困難となり、そのため、熱伝導シート10が発熱
体または受熱体に十分に密着せず、その結果、発熱体か
らのまたは受熱体への熱伝導を十分に達成することが困
難となることがある。ここで、熱伝導シート10のJI
S Aゴム硬度は、JIS K 6253に基づいて、
タイプAデュロメーターによって測定することができ
る。
【0052】本発明の熱伝導シート10の厚みは、20
〜3000μmであることが好ましく、さらに好ましく
は50〜2000μm、特に好ましくは100〜100
0μmである。この厚みが20μm未満の場合には、当
該熱伝導シート10の表面に発熱体または受熱体を密着
させることが困難となることがある。一方、この厚みが
3000μmを超える場合には、当該熱伝導シート10
の厚み方向に形成される伝熱経路における熱抵抗が大き
くなるため、高い熱伝導性が得られないことがある。
【0053】また、発熱体または受熱体を十分に密着さ
せることができる点で、熱伝導シート10は、その両面
が平坦なものであることが好ましいが、具体的には、そ
の表面粗さが、50μm以下であることが好ましく、特
に好ましくは5μm以下である。この表面粗さが50μ
mを超える場合には、発熱体または受熱体によって押圧
されたときに、熱伝導シート10と発熱体または受熱体
との間に空隙が形成されやすく、熱伝導シート10の表
面に発熱体または受熱体を十分に密着させることが困難
となることがある。
【0054】このような熱伝導シート10は、例えば以
下の方法(イ)乃至方法(ハ)のいずれかの方法によっ
て製造することができる。 <方法(イ)>この方法(イ)は、熱伝導シート10に
おけるシート基材を形成する高分子材料として、硬化ゴ
ム組成物または硬化ゲル組成物を用いる場合に好ましく
利用することができる方法である。先ず、硬化処理によ
って柔軟性を有する高分子材料となる高分子形成材料中
に磁性を示す熱伝導性粒子、磁性を示す熱伝導性繊維お
よびその他の必要に応じて用いられる材料を分散させて
流動性のシート成形材料を調製し、このシート成形材料
を、図2に示すように、枠状のスペーサー42を介して
互いに対向するよう配置された一対の成形板40,41
の間に注入することより、これらの成形板40,41の
間にシート成形材料層10Aを形成する。このシート成
形材料層10Aにおいては、磁性を示す熱伝導性粒子P
および磁性を示す熱伝導性繊維Fは、それぞれシート成
形材料層10A中に分散された状態である。
【0055】次いで、シート成形材料層10Aに対し
て、その厚み方向に平行磁場を作用させる。その結果、
シート成形材料層10Aにおいては、図3に示すよう
に、熱伝導性粒子Pが当該シート成形材料層10Aの厚
み方向に並ぶよう配向すると共に、熱伝導性繊維Fが当
該シート成形材料層10Aの厚み方向に沿って伸びるよ
う配向する。そして、この状態において、シート成形材
料層10Aを硬化処理することにより、図1に示す構成
の熱伝導シート10が製造される。
【0056】以上において、シート成形材料層10Aの
硬化処理は、平行磁場を作用させたままの状態で行って
も、平行磁場の作用を停止させた後に行ってもよい。シ
ート成形材料層10Aに作用される平行磁場の強度は、
平均で0.02〜2テスラとなる大きさが好ましい。ま
た、平行磁場を作用させる手段としては、電磁石、永久
磁石を用いることができる。永久磁石としては、上記の
範囲の平行磁場の強度が得られる点で、アルニコ(Fe
−Al−Ni−Co系合金)、フェライトなどよりなる
ものが好ましい。シート成形材料層10Aの硬化処理
は、使用される材料によって適宜選定されるが、通常、
加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加
熱時間は、高分子形成材料の種類、熱伝導性粒子Pおよ
び熱伝導性繊維Fの移動に要する時間などを考慮して適
宜選定される。
【0057】また、熱伝導性粒子Pとして、表面に低融
点金属膜が形成されてなるものを用いる場合には、シー
ト成形材料層10Aの硬化処理を低融点金属の融点以上
で行うことが好ましく、特に、低融点金属の融点をmp
[℃]とするとき、mp+20〜mp+50℃の範囲で
硬化処理を行うことが好ましい。このような方法によれ
ば、シート成形材料層10Aの硬化処理において、熱伝
導性粒子に形成された低融点金属膜が溶融され、隣接す
る熱伝導性粒子同士が低融点金属によって連結されるこ
とにより、熱伝導性粒子の連結体よりなる伝熱経路が形
成されるので、一層高い熱伝導性が得られる。
【0058】<方法(ロ)>この方法(ロ)は、熱伝導
シート10におけるシート基材を形成する高分子材料と
して熱可塑性エラストマー組成物を用いる場合に好まし
く利用することができる方法である。この方法(ロ)に
おいては、先ず、加熱溶融された熱可塑性エラストマー
中に磁性を示す熱伝導性粒子、磁性を示す熱伝導性繊維
およびその他の必要に応じて用いられる材料が分散され
た状態で含有されてなる流動性のシート成形材料層を、
一対の成形板の間に形成する。このシート成形材料層に
おいては、熱伝導性粒子および熱伝導性繊維は、それぞ
れシート成形材料層中に分散された状態である。ここ
で、シート成形材料層を形成する方法としては、例えば
押出機などによって熱可塑性エラストマー、熱伝導性粒
子および熱伝導性繊維を混練してペレット状またはシー
ト状のシート成形材料を調製し、このシート成形材料を
一対の成形板の間に載置して加熱プレスする方法を利用
することができる。
【0059】次いで、このシート成形材料層に対して、
電磁石または永久磁石によって平行磁場を当該シート成
形材料層の厚み方向に作用させる。その結果、シート成
形材料層においては、磁性を示す熱伝導性粒子が、当該
シート成形材料層の厚み方向に並ぶよう配向すると共
に、磁性を示す熱伝導性繊維が、当該シート成形材料層
の厚み方向に沿って伸びるよう配向する。そして、この
状態において、シート成形材料層を冷却することによ
り、図1に示す構成の熱伝導シートが製造される。
【0060】<方法(ハ)>この方法(ハ)は、熱伝導
シート10におけるシート基材を形成する高分子材料と
して熱可塑性エラストマー組成物を用いる場合に好まし
く利用することができる方法である。この方法(ハ)に
おいては、溶剤中に熱可塑性エラストマー組成物が溶解
されかつ磁性を示す熱伝導性粒子、磁性を示す熱伝導性
繊維およびその他の必要に応じて用いられる材料が分散
されてなる流動性のシート成形材料層を、一対の成形板
の間に形成する。このシート成形材料層においては、熱
伝導性粒子および熱伝導性繊維は、それぞれシート成形
材料層中に分散された状態である。ここで、熱可塑性エ
ラストマー組成物を溶解させるための溶剤の具体例とし
ては、ヘキサン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン
などの炭化水素化合物、ジクロロエタン、四塩化炭素、
クロロトルエンなどのハロゲン化炭化水素化合物、エタ
ノール、イソブチルアルコール、プロパンジオールなど
のアルコール化合物、ジエチルエーテル、ジオキサン、
ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル
化合物、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサンなどのケトン化合物、酢酸エチル、
酢酸ブチル、などのエステル化合物、アセトニトリル、
ホルムアミドなどの窒素化合物などが挙げられる。
【0061】次いで、電磁石または永久磁石によって、
このシート成形材料層に対して、その厚み方向に平行磁
場を作用させて、熱伝導性粒子をシート成形材料層の厚
み方向に配向させると共に、熱伝導性繊維をシート成形
材料層の厚み方向に沿って伸びるよう配向させる。そし
て、例えば真空ポンプ等によりシート成形材料層から溶
剤を蒸発させて除去することにより、図1に示す構成の
熱伝導シートが製造される。
【0062】以上のような熱伝導シート10によれば、
熱伝導性粒子Pが厚み方向に配向された状態で含有され
ているため、これらの熱伝導性粒子Pの連鎖によって厚
み方向に伸びる伝熱経路が形成され、更に、熱伝導繊維
Fが厚み方向に沿って伸びるよう配向した状態で含有さ
れているため、当該熱伝導性繊維Fによって厚み方向に
伸びる伝熱経路が形成される。従って、熱伝導性粒子P
および熱伝導性繊維Fの含有割合が小さくても、厚み方
向に高い熱伝導性が得られる。また、熱伝導シート10
が柔軟性を有する高分子材料により形成されており、し
かも、熱伝導性粒子Pおよび熱伝導性繊維Fの含有割合
を小さくすることが可能であるため、発熱体または受熱
体によって加圧されることにより、それらの表面形状に
追従して容易に変形する。従って、発熱体または受熱体
と熱伝導シート10との間に空隙が形成されることがな
いので、発熱体または受熱体に対して十分に密着させる
ことができ、その結果、発熱体または受熱体との間に生
ずる熱抵抗が小さくなり、これにより、熱伝導シート1
0自体が有する高い熱伝導性が十分に発揮される。ま
た、熱伝導性繊維Fの長さが、熱伝導シート10の厚み
よりも小さい特定の範囲にあるため、発熱体または受熱
体によって加圧されて厚み方向に圧縮されても、当該熱
伝導性繊維Fの先端が当該熱伝導シート10の表面から
突き出されることがなく、従って、発熱体または受熱体
によって加圧されても、当該発熱体または受熱体に損傷
を与えることを防止することができる。
【0063】また、熱伝導性粒子Pおよび熱伝導性繊維
Fとして磁性を示すものを用いるため、熱伝導シート1
0の製造において、流動性を有するシート成形材料層に
その厚み方向に磁場を作用させることにより、当該シー
ト成形材料層中の熱伝導性粒子Pを容易に厚み方向に並
ぶよう配向させることができると共に、熱伝導性繊維F
を厚み方向に沿って伸びるよう配向させることができる
ので、高い熱伝導性を有する熱伝導シート10の製造が
容易である。
【0064】また、熱伝導シート10の両面が平坦とさ
れることにより、当該熱伝導シート10の表面に発熱体
または受熱体を確実に密着させることができる。以上に
おいて、熱伝導性シート10の両面が凹凸を有するもの
である場合には、発熱体または受熱体によって加圧され
たとしても、当該熱伝導シート10の凹部において、空
隙が形成されやすく、従って、発熱体または受熱体に確
実に密着させることが困難となることがある。
【0065】本発明の熱伝導シート10は、ウエハ等の
電子部品材料の微細加工処理において、電子部品材料と
処理ステージとの間に配置される熱伝導シートとして、
或いはCPU、「RIMM」等のメモリーモジュールな
どの電子部品やランプなどに生ずる熱を放熱するための
熱伝導シートとして極めて有用である。また、熱伝導を
目的とする用途以外の用途にも使用することができ、例
えば電磁シールドを目的とする用途に有用である。
【0066】図4は、本発明に係る熱伝導板の一例にお
ける構成の概略を示す説明用断面図である。この熱伝導
板20は、ウエハやその他の電子部品材料などの被処理
体の表面にスパッター処理等の微細加工処理を行う際
に、当該被処理体を保持するための処理ステージとして
用いられるものであって、金属製の基板21と、この基
板の一面(図4において上面)上に一体的に積層されて
設けられた熱伝導シート10とにより構成されており、
熱伝導シート10における露出する表面(図4において
上面)は平坦面とされている。また、図示の例の熱伝導
板20においては、熱伝導シート10および基板21の
各々に、当該熱伝導シート10の表面に被処理物を吸引
吸着するための複数の貫通孔11および貫通孔22が、
互いに連通した状態で、当該熱伝導板20の厚み方向に
貫通するよう形成されている。この熱伝導板20におけ
る熱伝導シート10は、基本的に図1に示す熱伝導シー
ト10と同様の構成である。
【0067】基板21を構成する金属材料としては、
銀、アルミニウム、銅、鉄、ニッケルおよびアルミニウ
ム合金、銅合金、ステンレス(SUS)、熱伝導性の良
好な銀、金、銅の金属によって表面が被覆されてなるも
のなどを用いることができる。基板21の厚みは特に限
定されるものではないが、例えば0.02〜2mm、好
ましくは0.1〜0.5mmである。
【0068】このような熱伝導板20は、前述の熱伝導
シート10の製造方法において、一方の成形板の代わり
に基板21を用いること以外は基本的に同様にして製造
することができる。また、熱伝導シート10および基板
21に貫通孔11および貫通孔22を形成する方法とし
ては、ドリル穴加工、パンティング穴加工、レーザー穴
加工、エッチング穴加工などを利用することができる。
【0069】上記の熱伝導板20は、ウエハやその他の
電子部品材料などの被処理体の表面に微細加工処理を行
う際に、当該被処理体を保持するための処理ステージと
して使用される。具体的には、図5に示すように、被処
理体30が、適宜の吸引手段によって熱伝導板20の貫
通孔22および貫通孔11を介して吸引されることによ
り、熱伝導板20における熱伝導シート10の表面上に
吸着されて保持され、この被処理体30に吸引力が作用
する結果、当該被処理体30によって熱伝導シート10
が加圧される。このとき、図6に拡大して示すように、
被処理体30が、反りなどによって表面が平坦でないも
のであっても、熱伝導シート10が当該被処理体30の
表面形状に追従して容易に変形し、これにより、熱伝導
シート10の表面に被処理体30が十分に密着した状態
となる。そして、適宜の冷却装置および加熱装置によっ
て、熱伝導板20を介して被処理体30の温度制御を行
いながら、当該被処理体30に対して所要の微細加工処
理例えばスパッター処理が施される。
【0070】以上のような熱伝導板10によれば、金属
製の基板11上に、図1に示す構成の熱伝導シート10
が一体的に設けられているため、当該熱伝導シート10
中に形成される熱伝導性粒子および熱伝導性繊維による
伝熱経路が形成されることによって、厚み方向に高い熱
伝導性が得られると共に、被処理体30によって加圧さ
れてその表面形状に追従して容易に変形することによ
り、被処理体30と熱伝導シート10との間に空隙が形
成されることがないので、被処理体30と熱伝導シート
10とを十分に密着させることができ、その結果、被処
理体30と熱伝導シート10との間に生ずる熱抵抗が小
さくなり、これにより、熱伝導板20自体が有する高い
熱伝導性が十分に発揮される。従って、被処理体30の
放熱および加熱を高い効率で行うことができるので、当
該被処理体30の温度制御を確実に行うことができる。
また、熱伝導性シート10に含有された熱伝導性繊維の
長さが、熱伝導シート10の厚みよりも小さい特定の範
囲にあるため、熱伝導シート10が被処理体30によっ
て加圧されて厚み方向に圧縮されても、当該熱伝導性繊
維の先端が当該熱伝導シート10の表面から突き出され
ることがなく、従って、被処理体30によって加圧され
ても、当該被処理体30に損傷を与えることを防止する
ことができる。従って、被処理体30の処理を高い歩留
りで達成することができる。また、柔軟性を有する熱伝
導シート10が、剛性を有する金属製の基板21に一体
的に設けられた構成であるため、取扱い性が極めて良好
である。また、熱伝導シート10における露出する表面
が平坦とされることにより、当該熱伝導シート10の表
面に被処理体30を確実に密着させることができるた
め、被処理体30の放熱および加熱を一層高い効率で行
うことができる。
【0071】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、以下の
ような種々の変更を加えることが可能である。 (1)本発明の熱伝導シートにおいては、その面方向の
熱伝導性を良好にする観点から、厚み方向に配向する熱
伝導性粒子および熱伝導性繊維による伝熱経路の形成の
妨げにならない範囲で、熱伝導シート中にナイロンメッ
シュ、金属メッシュなどからなる補強シートが含有され
ていてもよい。 (2)本発明の熱伝導板においては、熱伝導シートが基
板の両面に設けられていてもよい。 (3)本発明の熱伝導板は、スパッター処理における処
理ステージ、蒸着処理における処理ステージ、プラズマ
処理における処理ステージ、CVD処理における処理ス
テージ、シリコンウエハ、半導体チップ、半導体パッケ
ージのバーンイン試験装置における被検査物を載置する
ための放熱板などに利用することができる。
【0072】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。 〈実施例1〉付加型液状シリコーンゴムおよび付加型液
状シリコーンゲルを重量比で4:6となる割合で混合し
て得られた組成物中に、磁性を示す熱伝導性粒子を体積
分率で30%および磁性を示す熱伝導繊維を体積分率で
20%となる割合で混合して分散させた後、減圧による
脱泡処理を行うことにより流動性のシート成形材料を調
製した。以上において、熱伝導性粒子としては、ニッケ
ル粒子を芯粒子とし、この芯粒子に金メッキが施されて
なるもの(平均粒子径40μm,金の平均被覆量:芯粒
子の重量の2重量%となる量)を用い、熱伝導繊維とし
ては、炭素繊維の表面にニッケルを0.5μmの厚さで
被覆したもの(平均繊維長200μm、平均径10μ
m)を用いた。次いで、SUS430よりなる厚みが
0.5mmの基板の一面に上記のシート成形材料を塗布
することにより、厚みが0.3mmのシート成形材料層
を形成した。その後、シート成形材料層に対して、電磁
石によって厚み方向に1Tの平行磁場を作用させなが
ら、100℃、2時間の条件でシート成形材料層の硬化
処理を行うことにより、基板上に熱伝導シートを一体的
に形成した。この熱伝導シートは、その露出する表面の
表面粗さが4μmであって、平坦なものであり、JIS
Aゴム硬度が18、厚みが280μmであった。そし
て、ドリル穴加工によって、基板および熱伝導シートを
貫通する貫通孔を形成することにより、本発明の熱伝導
板を製造した。
【0073】〈実施例2〉熱伝導性粒子を、カーボン粒
子に厚みが2μmのニッケルがメッキされてなるもの
(平均粒子径20μm)に変更したこと以外は、実施例
1と同様にして熱伝導板を製造した。この熱伝導板にお
ける熱伝導シートのJIS Aゴム硬度は16であっ
た。
【0074】〈実施例3〉熱伝導性繊維を、炭素繊維の
表面にニッケルを0.5μmの厚さで被覆したもの(平
均繊維長250μm、平均径8.5μm)に変更したこ
と以外は、実施例1と同様にして熱伝導板を製造した。
この熱伝導板における熱伝導シートのJIS Aゴム硬
度は19であった。
【0075】〈比較例1〉熱伝導性繊維を、炭素繊維の
表面にニッケルを0.5μmの厚さで被覆したもの(平
均繊維長100μm、平均径10μm)に変更したこと
以外は、実施例1と同様にして熱伝導板を製造した。こ
の熱伝導板における熱伝導シートのJISAゴム硬度は
17であった。
【0076】〈比較例2〉熱伝導性繊維を、炭素繊維の
表面にニッケルを0.5μmの厚さで被覆したもの(平
均繊維長400μm、平均径8.5μm)に変更したこ
と以外は、実施例1と同様にして熱伝導板を製造した。
この熱伝導板における熱伝導シートのJIS Aゴム硬
度は20であった。
【0077】〔熱伝導板の評価〕熱伝導板における基板
に、吸引装置および冷却装置を接続し、この吸引装置を
作動させることによって、熱伝導板における熱伝導シー
トの表面に、直径が200mmで厚みが0.7mmのシ
リコンウエハよりなる板状体を吸着させた。そして、冷
却装置を作動させながら、板状体をラバーヒーターによ
って2時間加熱した後、板状体の表面温度を測定した。
また、板状体の表面を実体顕微鏡によって観察し、損傷
の有無を調べた。結果を下記表1に示す。
【0078】
【表1】
【0079】表1の結果から明らかなように、実施例1
〜実施例3に係る熱伝導板によれば、高い効率で熱伝導
を行うことができ、また、発熱体の表面に損傷を与える
ことがないことが確認された。
【0080】
【発明の効果】本発明の熱伝導シートによれば、熱伝導
性粒子が厚み方向に配向された状態で含有されているた
め、これらの熱伝導性粒子の連鎖によって厚み方向に伸
びる伝熱経路が形成され、更に、熱伝導性繊維が厚み方
向に沿って伸びるよう配向した状態で含有されているた
め、当該熱伝導性繊維によって厚み方向に伸びる伝熱経
路が形成される。従って、熱伝導性粒子および熱伝導性
繊維の含有割合が小さくても、厚み方向に高い熱伝導性
が得られる。また、熱伝導シートが柔軟性を有する高分
子材料により形成されており、しかも、熱伝導性粒子お
よび熱伝導性繊維の含有割合を小さくすることが可能で
あるため、発熱体または受熱体によって押圧されること
により、それらの表面形状に追従して容易に変形する。
従って、発熱体または受熱体と熱伝導シートとの間に空
隙が形成されることがないので、発熱体または受熱体に
対して十分に密着させることができ、その結果、発熱体
または受熱体との間に生ずる熱抵抗が小さくなり、これ
により、熱伝導シート自体が有する高い熱伝導性が十分
に発揮される。また、熱伝導性繊維の長さが、熱伝導シ
ートの厚みよりも小さい特定の範囲にあるため、発熱体
または受熱体によって加圧されて厚み方向に圧縮されて
も、当該熱伝導性繊維の先端が当該熱伝導シートの表面
から突き出されることがなく、従って、発熱体または受
熱体によって加圧されても、当該発熱体または受熱体に
損傷を与えることを防止することができる。
【0081】本発明の製造方法によれば、熱伝導性粒子
および熱伝導性繊維として磁性を示すものを用いるた
め、シート成形材料層にその厚み方向に磁場を作用させ
ることにより、当該シート成形材料層中の熱伝導性粒子
を容易に厚み方向に並ぶよう配向させることができると
共に、熱伝導性繊維を厚み方向に沿って伸びるよう配向
させることができ、従って、発熱体または受熱体を十分
に密着させることができ、しかも、高い効率で熱を伝導
することができる熱伝導シートを容易に製造することが
できる。
【0082】本発明の熱伝導板によれば、金属製の基板
上に上記の熱伝導シートが一体的に設けられているた
め、厚み方向に高い熱伝導性が得られると共に、発熱体
または受熱体によって加圧されることにより、熱伝導シ
ート自体が有する高い熱伝導性が十分に発揮され、更
に、発熱体または受熱体によって加圧されても、当該発
熱体または受熱体に損傷を与えることを防止することが
できる。また、柔軟性を有する熱伝導シートが、剛性を
有する金属製の基板に一体的に設けられた構成であるた
め、取扱い性が極めて良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱伝導シートの一例における構成
を示す説明用断面図である。
【図2】一対の成形板の間にシート成形材料層が形成さ
れた状態を示す説明用断面図である。
【図3】シート成形材料層に磁場が作用された状態を示
す説明用断面図である。
【図4】本発明に係る熱伝導板の一例における概略を示
す説明用断面図である。
【図5】図4に示す熱伝導板における熱伝導シートの一
面に被処理体が吸着された状態を示す説明用断面図であ
る。
【図6】熱伝導シートの一面に被処理体が吸着された状
態を拡大して示す説明用部分断面図である。
【符号の説明】
10 熱伝導シート 10A シート成形材料層 11 貫通孔 20 熱伝導板 21 基板 22 貫通孔 30 被処理体 40,41 成形板 42 スペーサー F 熱伝導性繊維 P 熱伝導性粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 和夫 東京都中央区築地2丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA14 AA22 AA24 AA26 AA43 AA53 AA54 AA67 AB03 AB06 AB07 AB08 AB09 AB12 AB18 AB22 AB26 AB27 AD01 AE22 AF25 AF44 AG12 AH19 BC01 BC02 BC12 5E040 CA16 HB19

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔軟性を有する高分子材料よりなるシー
    ト基材中に、磁性を示す熱伝導性粒子および磁性を示す
    熱伝導性繊維が含有されてなり、 前記磁性を示す熱伝導性粒子は、厚み方向に並ぶよう配
    向された状態で含有され、 前記磁性を示す熱伝導性繊維は、厚み方向に伸びるよう
    配列された状態で含有されており、当該熱伝導性繊維の
    長さが前記シート基材の厚みの50〜90%であること
    を特徴とする熱伝導シート。
  2. 【請求項2】 JIS Aゴム硬度が50以下であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の熱伝導シート。
  3. 【請求項3】 シート基材の厚みが20〜3000μm
    であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の熱伝導シート。
  4. 【請求項4】 磁性を示す熱伝導性粒子の割合が、体積
    分率で15〜65%であることを特徴とする請求項1乃
    至請求項3のいずれかに記載の熱伝導シート。
  5. 【請求項5】 磁性を示す熱伝導性繊維の割合が、体積
    分率で5〜30%であることを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれかに記載の熱伝導シート。
  6. 【請求項6】 磁性を示す熱伝導性粒子および磁性を示
    す熱伝導性繊維の合計の割合が、体積分率で20〜70
    %であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいず
    れかに記載の熱伝導シート。
  7. 【請求項7】 磁性を示す熱伝導性粒子および磁性を示
    す熱伝導性繊維は、それぞれ飽和磁化が0.1Wb/m
    2 以上の磁性体を含有してなるものであることを特徴と
    する請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の熱伝導シ
    ート。
  8. 【請求項8】 磁性を示す熱伝導性粒子は、磁性体を含
    有する芯粒子の表面に、高熱伝導性材料が被覆されてな
    るものであることを特徴とする請求項1乃至請求項7の
    いずれかに記載の熱伝導シート。
  9. 【請求項9】 磁性を示す熱伝導性粒子は、高熱伝導性
    材料を含有する芯粒子の表面に、磁性体が被覆されてな
    るものであることを特徴とする請求項1乃至請求項8の
    いずれかに記載の熱伝導シート。
  10. 【請求項10】 磁性を示す熱伝導性粒子の表面に低融
    点金属膜が形成されていることを特徴とする請求項1乃
    至請求項9のいずれかに記載の熱伝導シート。
  11. 【請求項11】 磁性を示す熱伝導性繊維は、磁性体を
    含有する芯繊維の表面に、高熱伝導性材料が被覆されて
    なるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項1
    0のいずれかに記載の熱伝導シート。
  12. 【請求項12】 磁性を示す熱伝導性繊維は、高熱伝導
    性材料を含有する芯繊維の表面に、磁性体が被覆されて
    なるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項1
    1のいずれかに記載の熱伝導シート。
  13. 【請求項13】 シート基材を形成する高分子材料が、
    硬化ゴム組成物、硬化ゲル組成物または熱可塑性エラス
    トマー組成物であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項12のいずれかに記載の熱伝導シート。
  14. 【請求項14】 シート基材中に非磁性の熱伝導性粒子
    が含有されていることを特徴とする請求項1乃至請求項
    13のいずれかに記載の熱伝導シート。
  15. 【請求項15】 硬化されて柔軟性を有する高分子材料
    となる高分子形成材料中に磁性を示す熱伝導性粒子およ
    び磁性を示す熱伝導性繊維が含有されてなるシート成形
    材料層を形成し、このシート成形材料層に対して、その
    厚み方向に磁場を作用させると共に、当該シート成形材
    料層の硬化処理を行う工程を有することを特徴とする熱
    伝導シートの製造方法。
  16. 【請求項16】 加熱溶融された高分子材料中に磁性を
    示す熱伝導性粒子および磁性を示す熱伝導性繊維が含有
    されてなるシート成形材料層を形成し、このシート成形
    材料層に対して、その厚み方向に磁場を作用させると共
    に、当該シート成形材料層を冷却する工程を有すること
    を特徴とする熱伝導シートの製造方法。
  17. 【請求項17】 溶剤中に高分子材料が溶解されかつ磁
    性を示す熱伝導性粒子および磁性を示す熱伝導性繊維が
    含有されてなるシート成形材料層を形成し、このシート
    成形材料層に対して、その厚み方向に磁場を作用させる
    と共に、当該シート成形材料層から溶剤を除去する工程
    を有することを特徴とする熱伝導シートの製造方法。
  18. 【請求項18】 硬化されて柔軟性を有する高分子材料
    となる高分子形成材料中に、表面に低融点金属膜が形成
    された磁性を示す熱伝導性粒子および磁性を示す熱伝導
    性繊維が含有されてなるシート成形材料層を形成し、こ
    のシート成形材料層に対して、その厚み方向に磁場を作
    用させると共に、当該磁性を示す熱伝導性粒子の表面に
    形成された低融点金属膜の融点以上の温度で、当該シー
    ト成形材料層の硬化処理を行う工程を有することを特徴
    とする熱伝導シートの製造方法。
  19. 【請求項19】 金属製の基板と、この基板における少
    なくとも一面に一体的に設けられた、請求項1乃至請求
    項14のいずれかに記載の熱伝導シートとよりなること
    を特徴とする熱伝導板。
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