JP2015105282A - エラストマー成形体およびその製造方法 - Google Patents

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【課題】 熱伝導性フィラーとして配合される複合粒子の配向状態を最適化して、熱伝導性をより向上させたエラストマー成形体を提供する。【解決手段】 エラストマー成形体は、エラストマーからなる基材と、該基材中に配向して含有されている複合粒子と、を有する。該複合粒子は、熱伝導に異方性を有する熱伝導異方性粒子と、該熱伝導異方性粒子の表面にバインダーにより接着された磁性粒子と、を含む。該複合粒子の充填率は、エラストマー成形体の体積を100体積%とした時の30体積%以上であり、該複合粒子の次式(1)により定義される配向分散度Sは、−0.47〜−0.5である。S=<3cos2θ−1>/2・・・(1)[θは、エラストマー成形体の熱伝導方向に対する複合粒子の面垂直方向の法線の角度である。<>は、空間平均値を表す。]【選択図】 図4

Description

本発明は、熱伝導性が高いエラストマー成形体、およびその製造方法に関する。
電子機器には、CPU(Central Processing Unit)等の発熱を伴う電子部品が使用される。電子部品の発熱が大きくなると、誤作動や製品寿命の低下を招くおそれがある。そこで、電子部品の温度上昇を抑制するために、熱伝導率が大きい銅やアルミニウム製のヒートシンクが使用される。この際、電子部品とヒートシンクとの間には、電子部品において発生した熱をヒートシンクに効率良く伝達するために、熱伝達部材が介装される。電子部品において発生した熱は、熱伝達部材を介して、ヒートシンクの放熱面から放出される。例えば、特許文献1〜5に開示されているように、熱伝達部材としては、高分子材料からなるマトリックス中に、熱伝導性フィラーが配合された成形体が用いられる。
特開2003−321554号公報 特開2009−51148号公報 特開2013−79371号公報 特開2011−225833号公報 特開2012−238819号公報
西川幸宏、「X線CTを用いた繊維高分子複合材料の繊維配向の解析」、フィルム成形・加工とトラブル対策 −プロセス改善・条件設定 便覧−、(株)技術情報協会、2012年発行、p.192−197 西川幸宏、他三名、「高コントラストX線CTの高分子カーボン繊維複合材料への応用」、Journal of the Society of Materials Science, Japan、2011年1月、第60巻、第1号、p.29−34
特許文献1に記載されているように、成形体の放熱性の向上を図るには、黒鉛等の熱伝導率の大きな粒子を配合すればよい。しかしながら、単に黒鉛を配合しても、黒鉛同士を接触させて熱の伝達経路を形成することは難しい。例えば、熱の伝達経路を形成するため、黒鉛を多量に配合すると、成形体の硬度が高くなり、伸びが低下することで、柔軟性が損なわれるおそれがある。また、成形体の質量が増加する、コストがかさむといった問題も生じる。また、黒鉛は、六方晶の層状構造を有する。このため、層に平行な結晶面方向における熱伝導率は大きいが、結晶面に垂直な積層方向における熱伝導率は小さい。したがって、成形体中の黒鉛の配向方向が、成形体の熱伝導性に大きく影響する。
一方、特許文献2には、磁性粒子を配合して放熱性を向上させたウレタン発泡成形体が開示されている。ポリウレタンフォーム中に、磁性粒子を互いに連接した状態で配向させると、磁性粒子の配向方向に熱の伝達経路が形成される。これにより、ウレタン発泡成形体の放熱性は向上する。しかしながら、磁性粒子として配合される鉄やステンレス鋼の熱伝導率は、黒鉛より小さい。したがって、磁性粒子を配向させただけでは、放熱性の向上効果は充分ではない。
これらの問題を解決するため、特許文献3、4には、熱伝導性粒子の表面に磁性粒子が接着された複合粒子を基材に配合した成形体が、開示されている。当該成形体においては、磁性粒子の磁場配向を利用して、熱伝導率の大きな熱伝導性粒子を配向させる。配向した熱伝導性粒子(複合粒子)が線状に連なることにより、基材中に熱の伝達経路が形成される。これにより、成形体の放熱性を向上させることができる。
しかしながら、本発明者がさらに検討を重ねたところ、成形体の熱伝導率を大きくするために、複合粒子の充填率(成形体における複合粒子の体積割合)を高くしていくと、ある充填率を境にして、熱伝導率が小さくなってしまうことがわかった。この理由は、複合粒子の充填率を高くすると、成形時に複合粒子同士が干渉し合い、配向性が損なわれてしまうためと考えられる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、熱伝導性フィラーとして配合される複合粒子の配向状態を最適化して、熱伝導性をより向上させたエラストマー成形体を提供することを課題とする。また、その製造方法を提供することを課題とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のエラストマー成形体は、エラストマーからなる基材と、該基材中に配向して含有されている複合粒子と、を有し、該複合粒子は、熱伝導に異方性を有する熱伝導異方性粒子と、該熱伝導異方性粒子の表面にバインダーにより接着された磁性粒子と、を含み、該複合粒子の充填率は、エラストマー成形体の体積を100体積%とした時の30体積%以上であり、該複合粒子の次式(1)により定義される配向分散度Sは、−0.47〜−0.5であることを特徴とするエラストマー成形体。
S=<3cosθ−1>/2・・・(1)
[θは、エラストマー成形体の熱伝導方向に対する複合粒子の面垂直方向の法線の角度である。<>は、空間平均値を表す。]
本発明のエラストマー成形体は、配向した複合粒子を有する。複合粒子のコアをなす熱伝導異方性粒子は、大きな熱伝導率を有する。熱伝導異方性粒子の表面には、磁性粒子が接着されている。磁性粒子は、磁場中で磁力線に沿って配向する。よって、複合粒子に磁場を作用させると、磁性粒子の磁場配向により、熱伝導異方性粒子を含む複合粒子全体が、磁力線に沿って配向する。これにより、基材中に複合粒子を配向させることができる。複合粒子が配向して線状に連なることにより、基材中に熱の伝達経路が形成される。
ここで、熱伝導異方性粒子は、熱伝導率が方向により異なる粒子である。したがって、エラストマー成形体の熱伝導性を向上させるためには、熱伝導異方性粒子を、熱伝導率が大きい方向に連なるように、配向させる必要がある。本発明のエラストマー成形体においては、複合粒子の配向状態が、配向分散度Sにより規定される。配向分散度Sは、上記式(1)により定義される。図1に、配向分散度Sの定義式における角度θの説明図を示す。
図1に示すように、エラストマー成形体1は、エラストマーからなる基材10と、複合粒子11と、を有している。複合粒子11は、エラストマー成形体1の厚さ方向に線状に連なって配向している。エラストマー成形体1の厚さ方向は、熱伝導方向に相当する。複合粒子11の配向方向は、複合粒子11の熱伝導率が大きい方向に相当する。ここで、配向分散度Sの定義式における角度θは、複合粒子11の表面に直交する法線110と、エラストマー成形体1の厚さ方向(図1中、一点鎖線で示す)と、がなす角度になる。例えば、エラストマー成形体1の厚さ方向(熱伝導方向)と、複合粒子11の配向方向と、が一致すると、熱伝導方向に対する複合粒子11の法線の角度θは90°になる。この場合、複合粒子11の配向分散度Sは、完全配向状態としての−0.5になる。したがって、複合粒子11の配向方向がエラストマー成形体1の熱伝導方向に近づくほど、角度θは90°に近くなり、複合粒子の配向分散度Sは−0.5に近い値になる。一方、複合粒子11がランダムに分散して配向性が低くなると、S=0に近づく。複合粒子11の配向分散度Sの算出方法については、後の実施形態において詳しく説明する。
本発明のエラストマー成形体において、複合粒子の配向分散度Sは−0.47〜−0.5である(−0.47、−0.5を含む)。つまり、複合粒子の配向分散度Sが−0.5に近い。このため、複合粒子は、エラストマー成形体の熱伝導方向と略同じ方向に配向する。したがって、複合粒子の配向方向を熱伝導異方性粒子の熱伝導率が大きい方向と一致させることにより、熱伝導異方性粒子の大きな熱伝導率を最大限に生かして、エラストマー成形体の熱伝導率を大きくすることができる。
また、複合粒子の充填率は、エラストマー成形体の体積を100体積%とした時の30体積%以上である。上述したように、従来は、成形時における複合粒子同士の干渉により、複合粒子の充填率を高くしても、必ずしも熱伝導性の向上につながらなかった。しかしながら、本発明のエラストマー成形体においては、複合粒子の配向方向を揃えることにより、成形時における複合粒子同士の干渉が抑制される。このため、複合粒子の充填率を30体積%以上に高くして、熱伝導率をより大きくすることができる。
ちなみに、特許文献5には、樹脂と、板状または鱗片状のフィラーと、を有し、熱伝導性シートの面方向に対して、フィラーの平均配向角が29度以上であり、最大配向角が65度以上である熱伝導性シートが、開示されている。しかしながら、特許文献5に記載されているフィラーは、複合粒子ではない。また、熱伝導性シートは、熱プレスにより製造されており、フィラーは配向していない。特許文献5に記載の熱伝導性シートは、面方向と厚さ方向の両方において熱伝導性を確保することを目的としたものである。したがって、特許文献5には、フィラーの配向方向を一方向に揃えるという思想はない。
(2)本発明のエラストマー成形体の製造方法は、上記本発明のエラストマー成形体の製造方法であって、撹拌造粒機を用いて、熱伝導に異方性を有する熱伝導異方性粒子の粉末、磁性粒子の粉末、およびバインダーを含む粉末原料を撹拌して複合粒子の粉末を製造する複合粒子製造工程と、該複合粒子の粉末とエラストマー原料とを、エラストマー成形体における該複合粒子の充填率が該エラストマー成形体の体積を100体積%とした時の30体積%以上になるように混合して、混合原料を調製する混合原料調製工程と、該混合原料を成形型に配置して、磁場中で該混合原料を成形する成形工程と、を有し、該成形工程において磁場を調整することにより、該複合粒子の次式(2)により定義される配向分散度Sを−0.47〜−0.5の範囲内にすることを特徴とする。
S=<3cosθ−1>/2・・・(2)
[θは、エラストマー成形体の熱伝導方向に対する複合粒子の面垂直方向の法線の角度である。<>は、空間平均値を表す。]
複合粒子製造工程においては、熱伝導異方性粒子の粉末、磁性粒子の粉末、およびこれらを接着するためのバインダーを含む粉末原料を、撹拌造粒機を用いて高速撹拌する。これにより、複合粒子の粉末を容易に製造することができる。撹拌造粒法によると、熱伝導異方性粒子と磁性粒子とを、バインダーによりソフトに接着させることができる。よって、熱伝導異方性粒子が、薄片状、繊維状等のアスペクト比が大きな形状を有する場合でも、その形状を崩すことなく、磁性粒子を複合化することができる。また、バインダーを用いることにより、磁性粒子の接着量を多くすることができる。磁性粒子を多量に接着させることにより、磁束密度が350mT以下の比較的低磁場でも、複合粒子の所望の配向状態を実現することができる。後述するように、磁場の形成には、例えば電磁石が用いられる。低磁場中で成形できると、成形型を挟んで配置される電磁石のギャップを、大きくすることができる。このため、成形型のキャビティを大きくすることができ、製品の形状自由度が高くなる。また、電磁石の設備コスト、ランニングコストも低くすることができる。
ちなみに、上記特許文献1には、強磁性体の粉末を黒鉛粉末の表面に付着させて、黒鉛粉末の配向を促進できることが、記載されている。また、粒子を機械的に固着させる方法として、メカノケミカル法が挙げられている。しかしながら、バインダーを用いて接着させることは、記載されていない。例えば、バインダーを用いずに、磁性粒子を熱伝導異方性粒子の表面に付着させた場合、磁性粒子の付着量を多くすることは困難である。すなわち、バインダーを用いずに複合化した粒子においては、磁性粒子の付着量が少なく、配向に必要な磁性が不足する。このため、当該粒子を用いた場合、低磁場で、所望の配向状態を実現することはできない。また、黒鉛は脆いため、粒子の圧縮、剪断を伴うメカノケミカル処理を行うと、容易に粉砕されて、形状を維持できないという問題もある。
成形工程においては、混合原料を成形する際に作用させる磁場を調整することにより、複合粒子の配向分散度Sを−0.47〜−0.5の範囲内にする(−0.47、−0.5を含む)。例えば、磁場の強さやオンオフ制御等、磁場のかけ方を調整することにより、複合粒子を所望の方向に配向させることができる。したがって、本発明の製造方法によると、複合粒子を高充填率になるように配合し、その配向方向を揃えることにより、熱伝導性の高い本発明のエラストマー成形体を容易に製造することができる。
配向分散度Sの定義式における角度θの説明図である。 エラストマー成形体の製造に使用した磁気誘導成形装置の斜視図である。 同装置の断面図である。 X線CT測定により得られたエラストマー成形体Bの三次元画像である。 エラストマー成形体Bの厚さ方向断面のX線CT画像である。 エラストマー成形体Bにおける複合粒子の法線のみを抽出したマッピング図である。 複合粒子の充填率と配向分散度Sとの関係を示したグラフである。
以下、本発明のエラストマー成形体およびその製造方法の実施形態について説明する。なお、本発明のエラストマー成形体およびその製造方法は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
<エラストマー成形体>
本発明のエラストマー成形体は、エラストマーからなる基材と、該基材中に配向して含有されている複合粒子の粉末と、を有する。
エラストマーとしては、架橋ゴムおよび熱可塑性エラストマーの中から適宜選択すればよい。エラストマーは、ソリッド体でも、ポリウレタンフォーム等の発泡体でもよい。但し、複合粒子などの充填性を考慮すると、気泡(セル)を有しないソリッド体が望ましい。例えば、架橋ゴムとしては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム等が挙げられる。また、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系の各種熱可塑性エラストマーが挙げられる。
架橋ゴムの硬化方法は、ゴムポリマーの種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、加熱硬化、紫外線硬化、電子線硬化、湿気硬化等が挙げられる。複合粒子を磁場配向させるためには、エラストマーの硬化を、磁場を作用させながら行う必要がある。例えば、加熱硬化型のエラストマーの場合、エラストマー原料の温度を上げて、硬化させる。しかしながら、高温になると磁場を形成する磁石の磁性が低下して、磁場が弱くなるおそれがある。このため、エラストマーの硬化温度は、150℃以下であることが望ましい。また、複合粒子を低磁場で配向させるためには、エラストマーの粘度は、100Pa・s以下であることが望ましい。エラストマーの粘度が高いと、粘性抵抗の影響で複合粒子が配向しにくくなるおそれがある。なお、エラストマーの粘度が高い場合には、溶剤で希釈して低粘度化し、硬化時に溶剤を揮発させればよい。溶剤を使用せずに液状化、低粘度化が可能であるという観点から、エラストマーとしては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのいずれかが望ましい。
複合粒子は、熱伝導に異方性を有する熱伝導異方性粒子と、該熱伝導異方性粒子の表面にバインダーにより接着された磁性粒子と、を含む。
熱伝導異方性粒子としては、熱伝導率が大きいものが望ましい。熱伝導異方性粒子の少なくとも一方向の熱伝導率は、200W/m・K以上であることが望ましい。熱伝導異方性粒子は、非磁性体の粒子でよい。本明細書では、強磁性体および反強磁性体以外の、反磁性体および常磁性体を、非磁性体と称す。熱伝導異方性粒子としては、例えば、鱗片状黒鉛粒子、炭素繊維、窒化ホウ素粒子等が挙げられる。熱伝導異方性粒子としては、一種類の粒子を用いても、二種類以上の粒子を併用してもよい。
熱伝導異方性粒子の形状は、薄片状または繊維状であればよい。例えば、黒鉛としては、鱗片状黒鉛、鱗状黒鉛、土状黒鉛等の天然黒鉛や、人造黒鉛等が挙げられる。人造黒鉛は、鱗片状になりにくい。このため、鱗片状であり、熱伝導性の向上効果が高いという理由から、天然黒鉛が好適である。また、黒鉛として、鱗片状の黒鉛の層間に、加熱によりガスを発生する物質が挿入された膨張黒鉛を用いてもよい。膨張黒鉛は、難燃剤として用いられることが多い。膨張黒鉛に熱が加わると、発生したガスにより、層間が広がると共に、熱や化学品に対して安定した層が形成される。形成された層が断熱層となり、熱の移動を妨げることにより、難燃効果がもたらされる。よって、熱伝導異方性粒子としては、天然黒鉛粒子および膨張黒鉛粒子の少なくとも一方を用いるとよい。
本発明のエラストマー成形体において、複合粒子は配向している。このため、エラストマー成形体に加わった熱は、熱伝導異方性粒子に伝達されやすい。よって、熱伝導異方性粒子が膨張黒鉛からなる場合、膨張黒鉛が、膨張開始温度に早く到達する。これにより、膨張黒鉛による難燃効果が、速やかに発揮される。このように、熱伝導異方性粒子として膨張黒鉛を用いることにより、エラストマー成形体に難燃性を付与することができる。
熱伝導異方性粒子として膨張黒鉛を用いる場合、公知の膨張黒鉛粉末の中から、膨張開始温度や膨張率等を考慮して、好適なものを選択すればよい。例えば、膨張黒鉛の膨張開始温度は、エラストマー成形体の成形時の温度よりも、高くなければならない。具体的には、膨張開始温度が150℃以上の膨張黒鉛が好適である。
磁性粒子は、磁化特性に優れたものであればよく、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、ガドリニウム、ステンレス鋼、マグネタイト、マグヘマイト、マンガン亜鉛フェライト、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト等の強磁性体、MnO、Cr、FeCl、MnAs等の反強磁性体、およびこれらを用いた合金類の粒子が好適である。なかでも、微細な粒子として入手しやすく、飽和磁化が高いという観点から、鉄、ニッケル、コバルト、およびこれらの鉄系合金(ステンレス鋼を含む)の粉末が好適である。
磁性粒子は、熱伝導異方性粒子の表面に接着されており、熱伝導異方性粒子を配向させる役割を果たす。磁性粒子は、熱伝導異方性粒子の表面に直接接着されていてもよく、後述するように、熱伝導異方性粒子の表面に磁性粒子以外の粒子も接着されている場合には、当該粒子を介して間接的に接着されていてもよい。また、磁性粒子は、熱伝導異方性粒子等の表面の一部のみに接着していてもよく、表面全体を被覆するように接着していてもよい。磁性粒子の大きさは、熱伝導異方性粒子の大きさ、複合粒子の配向性、および複合粒子間の熱伝導性等を考慮して、適宜決定すればよい。例えば、磁性粒子の粒子径は、熱伝導異方性粒子の粒子径の1/25以上1/2以下であることが望ましい。ここで、粒子径は、粒子の最長部分の長さである。磁性粒子の大きさが小さくなると、磁性粒子の飽和磁化が低下する傾向がある。したがって、より少量の磁性粒子により、複合粒子を配向させるためには、複合化する磁性粒子の粉末の平均粒径を、100nm以上とする必要がある。1μm以上、さらには5μm以上とするとより好適である。
磁性粒子の形状は、特に限定されるものではない。例えば、磁性粒子の形状が扁平の場合には、球状の場合と比較して、隣接する熱伝導異方性粒子間の距離が短くなる。これにより、隣接する複合粒子間における熱伝導性が向上する。その結果、エラストマー成形体の熱伝導性が向上する。また、磁性粒子の形状が扁平の場合には、磁性粒子と熱伝導異方性粒子とが面で接触する。つまり、両者の接触面積が大きくなる。これにより、磁性粒子と熱伝導異方性粒子との接着力が向上する。よって、磁性粒子が剥離しにくくなる。加えて、磁性粒子と熱伝導異方性粒子との間の熱伝導性も向上する。このような理由から、磁性粒子としては、薄片状の粒子を採用することが望ましい。
電子部品の放熱用途等においては、本発明のエラストマー成形体に絶縁性が要求される場合がある。例えば、熱伝導異方性粒子の表面に、磁性粒子に加えて、絶縁性無機粒子を接着することにより、複合粒子間の導通を断つことができる。熱伝導異方性粒子の表面に、絶縁性無機粒子が接着されると、複合粒子同士が接触した状態で配向しても、隣接する複合粒子間において、熱伝導異方性粒子や磁性粒子(導電性粒子)同士が接触しにくくなる。よって、複合粒子間の電気抵抗が大きくなる。また、絶縁性無機粒子を介して複合粒子同士が接触することにより、複合粒子間の導通を断つことができる。これにより、本発明のエラストマー成形体において、電気絶縁性を実現することができる。
絶縁性無機粒子は、絶縁性を有する無機材料の粒子であればよい。なかでも、複合粒子間の熱伝導性を阻害しないという観点から、熱伝導率が比較的大きいものが望ましい。例えば、絶縁性無機粒子の熱伝導率が、5W/m・K以上であると好適である。熱伝導率が、5W/m・K以上の絶縁性無機材料としては、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、タルク等が挙げられる。また、絶縁性無機粒子が難燃性を有する場合には、エラストマー成形体に難燃性を付与することができる。例えば、水酸化アルミニウムは、熱伝導率が比較的大きく難燃性を有するため、好適である。水酸化アルミニウムは、所定の温度に加熱されると、脱水分解する。脱水分解は吸熱反応であるため、温度上昇が抑制され、難燃効果がもたらされる。
絶縁性無機粒子は、熱伝導異方性粒子の表面に直接接着されていてもよく、磁性粒子を介して間接的に接着されていてもよい。また、絶縁性無機粒子は、熱伝導異方性粒子等の表面の一部のみに接着していてもよく、表面全体を被覆するように接着していてもよい。複合粒子間の電気抵抗を大きくして、エラストマー成形体の電気絶縁性を高めるという観点から、絶縁性無機粒子は、複合粒子の最表層に配置されていることが望ましい。
絶縁性無機粒子の大きさは、熱伝導異方性粒子および磁性粒子に対する接着性、複合粒子間の電気絶縁性および熱伝導性を考慮して、適宜決定すればよい。絶縁性無機粒子が大きすぎると、接着性や複合粒子間の熱伝導性が低下する。例えば、絶縁性無機粒子の粒子径は、熱伝導異方性粒子の粒子径の1/100以上1/10以下であることが望ましい。ここで、粒子径は、粒子の最長部分の長さである。
絶縁性無機粒子の形状は、特に限定されるものではない。例えば、絶縁性無機粒子の形状が扁平の場合には、球状の場合と比較して、隣接する熱伝導異方性粒子間の距離が短くなる。これにより、隣接する複合粒子間における熱伝導性が向上する。その結果、エラストマー成形体の熱伝導性が向上する。また、絶縁性無機粒子と磁性粒子および熱伝導異方性粒子との接触面積が、大きくなる。これにより、接着力が向上し、絶縁性無機粒子が剥離しにくくなる。加えて、絶縁性無機粒子と磁性粒子および熱伝導異方性粒子との間の熱伝導性も、向上する。このような理由から、絶縁性無機粒子としては、薄片状の粒子を採用することが望ましい。
熱伝導異方性粒子と磁性粒子等とを接着するバインダーは、熱伝導異方性粒子等の種類、成形性への影響等を考慮して、適宜選択すればよい。成形性への影響が少なく、環境にも優しいという理由から、水溶性のバインダーが好適である。例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール等が挙げられる。なお、磁性粒子を接着するバインダーと、絶縁性無機粒子を接着するバインダーと、は同じでも異なっていてもよい。
複合粒子は、例えば、バインダーを溶解した溶液に磁性粒子の粉末等を分散した塗料を、熱伝導異方性粒子の粉末にスプレーして、製造することができる。また、熱伝導異方性粒子の粉末、磁性粒子の粉末、およびバインダーを含む粉末原料を、高速で撹拌して製造することができる(撹拌造粒法)。撹拌造粒法においては、高速撹拌により摩擦熱が生じる。このため、バインダーとしては、揮発性の無いものが望ましい。例えば、前述した水溶性のバインダーが好適である。
本発明のエラストマー成形体における複合粒子の充填率は、エラストマー成形体の体積を100体積%とした時の30体積%以上である。複合粒子の充填率の上限値は、特に限定されないが、成形性や物性への影響を少なくするという観点から、複合粒子の充填率を、エラストマー成形体の体積を100体積%とした場合の60体積%以下とすることが望ましい。
例えば、複合粒子の粉末として、小粒径粉末と大粒径粉末とが混合された混合粉末、換言すると、粒度分布において小粒径側ピークおよび大粒径側ピークの二つのピークを有する粉末を用いると、熱伝導性の向上に効果的である。本明細書においては、粒度分布として、粒子の体積基準の頻度分布を採用する。混合粉末を用いると、大粒径粒子と大粒径粒子との間の隙間(基材部分)を埋めるように、小粒径粒子が配置される。したがって、複合粒子の充填率を高くしても、複合粒子同士が干渉しにくく配向性が損なわれにくい。
混合粉末において、小粒径側ピークのピーク粒径と大粒径側ピークのピーク粒径との差は、比較的大きい方が望ましい。例えば、大粒径側ピークのピーク粒径は、小粒径側ピークのピーク粒径の2倍以上であることが望ましい。5倍以上であるとより好適である。一方、ピーク粒径差が大きすぎると熱伝導性の向上効果が小さくなるため、大粒径側ピークのピーク粒径は、小粒径側ピークのピーク粒径の20倍以下であることが望ましい。15倍以下であるとより好適である。まとめると、二つのピークにおいて、小粒径側ピークのピーク粒径と大粒径側ピークのピーク粒径との比は、1:2〜1:20であることが望ましく、1:5〜1:15であるとより好適である。また、複合粒子の充填率が比較的低くても熱伝導性の向上効果を高めるためには、大粒径粉末は、質量比で小粒径粉末と同等若しくはそれ以上の割合で、配合されることが望ましい。例えば、小粒径粉末と大粒径粉末との質量比は、1:1〜1:10であることが望ましい。また、複合粒子の粉末の粒度分布においては、小粒径側ピークの面積と大粒径側ピークの面積との比が、1:1〜1:30になることが望ましい。1:5〜1:20になるとより好適である。
本発明のエラストマー成形体における複合粒子の配向分散度は、−0.47〜−0.5である。以下に、複合粒子の配向分散度の算出方法を説明する。
まず、エラストマー成形体を、X線CT(Computerized Tomography)装置を用いて撮影し、得られた断層像データに再構成演算を施して、エラストマー成形体の内部を含めた三次元画像を作製する。次に、上記非特許文献1に記載された配向解析法を本発明の複合粒子用に修正したソフトウエアを用いて、配向分散度Sを算出する。具体的には、作製した三次元画像を賽の目状に分割し、分割された領域ごとにフーリエ変換を行い、フーリエ変換強度像のテンソル(三次の対称行列)を求める。求めたテンソルを対角化し、最も大きな固有値に対応する固有ベクトルを、当該領域における複合粒子の法線とする。このようにして、領域ごとに複合粒子の面垂直方向の法線を算出する。そして、エラストマー成形体の熱伝導方向(例えば、エラストマー成形体の厚さ方向)に対する複合粒子の法線の角度θを用いて、上述した式(1)により、複合粒子の配向分散度Sを算出する。最後に、領域ごとに算出された配向分散度Sの算術平均を計算して、得られた平均値をエラストマー成形体における複合粒子の配向分散度Sとする。
本発明のエラストマー成形体の熱伝導率は、高い熱伝導性を実現するという観点から、3.0W/m・K以上であることが望ましい。熱伝導率は、JIS A1412−2(1999)の熱流計法に準じて測定すればよい。
本発明のエラストマー成形体は、複合粒子の粉末に加えて、さらに、配向せずに基材中に分散する非配向フィラーを有していてもよい。非配向フィラーは、熱伝導性の向上、絶縁性の付与、難燃性の向上等、目的に応じて適宜選択すればよい。非配向フィラーとしては、前述した熱伝導異方性粒子、絶縁性無機粒子の他、熱伝導に方向性を持たない熱伝導等方性粒子を分散させることができる。非配向フィラーを配合する場合、複合粒子の配向性を阻害しないよう、粒子径の小さい粒子を用いることが望ましい。例えば、平均粒径が0.1μm以上20μm以下の粉末が好適である。
<エラストマー成形体の製造方法>
本発明のエラストマー成形体の製造方法は、複合粒子を撹拌造粒法により製造する場合の製造方法であって、複合粒子製造工程と、混合原料調製工程と、成形工程と、を有する。以下、各工程について説明する。
(1)複合粒子製造工程
本工程は、撹拌造粒機を用いて、熱伝導に異方性を有する熱伝導異方性粒子の粉末、磁性粒子の粉末、およびバインダーを含む粉末原料を撹拌して複合粒子の粉末を製造する工程である。
熱伝導異方性粒子、磁性粒子、およびバインダーについては、前述した通りである。よって、ここでは説明を省略する。また、熱伝導異方性粒子の粉末、磁性粒子の粉末、およびバインダーの配合量についても、製造される複合粒子の磁場配向性や、複合粒子を含むエラストマー成形体の熱伝導性等を考慮して、適宜調整すればよい。
例えば、熱伝導異方性粒子として黒鉛を採用した場合には、磁性粒子の粉末の配合量を、黒鉛粉末100質量部に対して20質量部以上150質量部以下とすることが望ましい。20質量部未満の場合、磁性粒子の接着量が少ないため、複合粒子の配向に必要な磁性が不足するおそれがある。一方、150質量部を超えて配合すると、磁性粒子の接着量が過剰になる。よって、その分だけ、エラストマー成形体の質量の増加や、コスト高を招く。
バインダーの配合量は、接着させる粒子を被覆するのに必要十分な量として、接着対象の粉末の合計質量を100質量%とした場合の、2質量%以上4質量%以下であることが望ましい。バインダーの配合量が2質量%未満の場合には、熱伝導異方性粒子や磁性粒子の表面にバインダーが行き渡らず、接着性が低下する。一方、4質量%を超えると、過剰のバインダーにより、複合粒子同士が凝集するおそれがある。バインダーは固体でも液体でもよい。バインダーとして水溶性の粉末を用いる場合、予め、バインダーと他の原料の粉末とを撹拌した後に、水を添加するとよい。こうすることにより、粒子の凝集を抑制することができる。
磁性粒子に加えて絶縁性無機粒子も複合化する場合には、両粉末を一緒に撹拌して、熱伝導異方性粒子に接着させてもよいが、まず磁性粒子を熱伝導異方性粒子に接着させてから、次に絶縁性無機粒子を接着させてもよい。この場合、本工程を、熱伝導異方性粒子の粉末、磁性粒子の粉末、およびバインダーを含む第一粉末原料を撹拌する第一撹拌工程と、撹拌物に、絶縁性無機粒子の粉末およびバインダーを添加して、さらに撹拌する第二撹拌工程と、を有するように構成するとよい。
(2)混合原料調製工程
本工程は、先の工程において製造された複合粒子の粉末とエラストマー原料とを、エラストマー成形体における該複合粒子の充填率が該エラストマー成形体の体積を100体積%とした時の30体積%以上になるように混合して、混合原料を調製する工程である。
エラストマー原料は、エラストマー成分のポリマー(エラストマーが架橋ゴムの場合には、架橋前のポリマー)の他、必要に応じて、架橋剤、可塑剤、触媒、発泡剤、整泡剤、難燃剤、帯電防止剤、減粘剤、安定剤、充填剤、着色剤等を含む。混合原料は、複合粒子の粉末とエラストマー原料とを、撹拌羽根等を用いて撹拌して、製造すればよい。複合粒子として、粒度分布において小粒径側ピークおよび大粒径側ピークの二つのピークを有する粉末を用いる場合には、予め複合粒子の粉末を篩い分け、乾式分級機等により分級して、小粒径粉末と大粒径粉末とを準備すればよい。
例えば、エラストマー原料が発泡ウレタン原料の場合には、複合粒子の粉末を、ポリオール原料およびポリイソシアネート原料の少なくとも一方に、予め配合しておいてもよい。また、ポリオール原料とポリイソシアネート原料とを、各々高圧で噴射して衝突させることにより混合する衝突攪拌法を採用してもよい。
前述したように、本発明のエラストマー成形体においては、基材中に、複合粒子とは別に、非配向フィラーが分散されていてもよい。この形態のエラストマー成形体を製造する場合には、エラストマー原料に、複合粒子の粉末と非配向フィラーとを混合すればよい。
(3)成形工程
本工程は、先の工程において調製した混合原料を成形型に配置して、磁場中で該混合原料を成形する工程である。本工程においては、成形時に作用させる磁場を調整することにより、複合粒子の配向分散度Sを−0.47〜−0.5の範囲内にする。
成形型は、密閉型でも開放型でもよい。磁場は、複合粒子を配向させる方向に形成すればよい。例えば、複合粒子を直線状に配向させる場合、混合原料の一端から他端に向かって、磁力線を作用させることが望ましい。このような磁場を形成するためには、混合原料を挟むように磁石を配置すればよい。磁石には、永久磁石または電磁石を用いればよい。電磁石を用いると、磁場形成のオン、オフを瞬時に切り替えることができ、磁場の強さの制御が容易である。したがって、配向分散度Sが−0.47〜−0.5の範囲内になるように、複合粒子を配向させやすい。
また、磁場を構成する磁力線は閉ループを形成していることが望ましい。こうすることで、磁力線の漏洩が抑制され、混合原料に安定した磁場を作用させることができる。なお、成形型の外部に配置した磁石により、成形型の内部に磁場を形成させるには、成形型としては透磁率の低い材質、つまり非磁性の材質のものを使用するとよい。例えば、アルミニウムやアルミニウム合金製の成形型が好適である。この場合、電磁石等の磁力源から発生する磁場、磁力線が影響を受けにくく、磁場状態のコントロールがしやすい。ただし、必要とする磁場、磁力線の状態に応じて適宜、磁性材料からなる成形型を使用してもよい。
本工程においては、磁束密度が略均一な磁場を、混合原料に作用させることが望ましい。具体的には、混合原料における磁束密度の差が、±10%以内であるとよい。±5%以内、さらには±3%以内であるとより好適である。混合原料に一様な磁場を作用させることにより、複合粒子の偏在を抑制することができ、所望の配向状態を得ることができる。また、成形は、150mT以上350mT以下の磁束密度で行うとよい。こうすることで、混合原料中の複合粒子を、確実に配向させることができる。本工程にて成形が終了した後、脱型して、本発明のエラストマー成形体を得る。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
<複合粒子の製造>
まず、熱伝導異方性粒子としての二種類の鱗片状黒鉛粉末(伊藤黒鉛工業(株)製「W+32」(+32mesh 80%以上)および「X‐100」(平均粒径60μm))と、磁性粒子としてのステンレス鋼粉末(SUS410L、薄片状、平均粒径20μm)と、バインダーとしてのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC、信越化学工業(株)製「TC−5」)と、を準備した。薄片状のステンレス鋼粉末は、球状のステンレス鋼粉末(大同特殊鋼(株)製「DAP410L」、平均粒径10μm)を、扁平化処理して製造した。すなわち、球状のステンレス鋼粉末を、遊星ボールミル(Gokin Planetaring社製「Planet−M」)に、直径5mmのジルコニア製ボールと共に充填し、回転速度300rpmで、一時間処理した。
次に、鱗片状黒鉛粉末「W+32」1418g、ステンレス鋼粉末532g、およびHPMC43gを、FMミキサ(日本コークス工業(株)製)の容器内へ投入し、1分間混合した。その後、水を135g添加して、さらに6分間混合して、複合粒子の粉末を製造した。製造した複合粒子の粉末を乾燥した後、目開き1100μm、700μmの二種類の篩いにより篩い分けして、粒子径が700μm以上1100μm以下の大粒径粉末を得た。
また、鱗片状黒鉛粉末を「X‐100」に代えた以外は、上記同様にして、複合粒子の粉末を製造した。製造した複合粒子の粉末を乾燥した後、目開き100μm、45μmの二種類の篩いにより篩い分けして、粒子径が45μm以上100μm以下の小粒径粉末を得た。
配合した鱗片状黒鉛粉末とステンレス鋼粉末との質量比は、100:37.5である。HPMCの配合量は、鱗片状黒鉛粉末とステンレス鋼粉末との合計質量を100質量%とした場合の、2.2質量%である。
<混合粉末の調製>
鱗片状黒鉛粉末「X‐100」を用いて製造した小粒径粉末100gと、鱗片状黒鉛粉末を「W+32」を用いて製造した大粒径粉末400gと、を混合して、混合粉末を調製した(小粒径粉末と大粒径粉末との質量比は1:4)。調製された混合粉末の粒度分布を、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(日機装(株)製「MT−3300EX」)により測定したところ、混合粉末の粒度分布は、小粒径側ピークおよび大粒径側ピークの二つのピークを有することが確認された。小粒径側ピークのピーク粒径は90μm、大粒径側ピークのピーク粒径は900μmであり、両者のピーク粒径の比は、1:10であった。また、粒度分布を、粒子径270μmにて二分して、小粒径側と大粒径側の各々のピーク面積を算出したところ、小粒径側ピークと大粒径側ピークとの面積比は1:10であった。
[混合粉末A]
調製された混合粉末を、複合粒子の充填率が、製造されるエラストマー成形体の体積を100体積%とした場合の33体積%となるように秤量し、混合粉末Aとした。
[混合粉末B]
調製された混合粉末を、複合粒子の充填率が、製造されるエラストマー成形体の体積を100体積%とした場合の36体積%となるように秤量し、混合粉末Bとした。
[混合粉末C]
調製された混合粉末を、複合粒子の充填率が、製造されるエラストマー成形体の体積を100体積%とした場合の26体積%となるように秤量し、混合粉末Cとした。
[混合粉末D]
調製された混合粉末を、複合粒子の充填率が、製造されるエラストマー成形体の体積を100体積%とした場合の40体積%となるように秤量し、混合粉末Dとした。
<エラストマー成形体の製造>
秤量された混合粉末A〜Dを用いて、エラストマー成形体を製造した。まず、液状シリコーンゴムのビニル基含有ジメチルポリシロキサン(Gelest社製「DMS−V41」)100質量部と、架橋剤のヒドロシリル基含有ジメチルポリシロキサン(Gelest社製「HMS−082」)3質量部と、遅延剤の1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.3質量部と、白金触媒(Gelest社製「SIP6830.3」)0.05質量部と、を撹拌羽根を用いて15分間撹拌し、シリコーンコンパウンドを作成した。
次に、製造したシリコーンコンパウンドに混合粉末A〜Dを各々混合して、混合原料を調製した。続いて、各混合原料を、予めオーブンにて130℃に加熱したアルミニウム製の成形型(後述する図2、図3参照。キャビティは縦130mm×横130mm×厚さ5mmの直方体。)に注入し、密閉した。そして、成形型を磁気誘導成形装置に設置して、成形を行った。図2に、磁気誘導成形装置の斜視図を示す。図3に、同装置の断面図を示す。図2においては、説明の便宜上、ヨーク部および芯部のハッチングを省略して示す。図2、図3に示すように、磁気誘導成形装置2は、架台3と、電磁石部4と、成形型5と、面状ヒーター60と、断熱部材61と、を備えている。
電磁石部4は、架台3の上面に載置されている。電磁石部4と架台3とは、各々にブラケット31をねじ止めすることにより、固定されている。電磁石部4は、ヨーク部40U、40Dと、コイル部41L、41Rと、ポールピース42U、42Dと、を備えている。
ヨーク部40Uは、鉄製であり、平板状を呈している。ヨーク部40Dも同様に、鉄製であり、平板状を呈している。ヨーク部40U、40Dは、上下方向に対向して配置されている。
コイル部41Lは、ヨーク部40U、40Dの間に介装されている。コイル部41Lは、成形型5の左側に配置されている。コイル部41Lは、上下方向に二つ重ねて配置されている。コイル部41Lは、各々、芯部410Lと導線411Lとを備えている。芯部410Lは、鉄製であって、上下方向に延びる柱状を呈している。導線411Lは、芯部410Lの外周面に巻装されている。導線411Lは、電源(図略)に接続されている。
コイル部41Rは、ヨーク部40U、40Dの間に介装されている。コイル部41Rは、成形型5の右側に配置されている。コイル部41Rは、上下方向に二つ重ねて配置されている。コイル部41Rは、各々、コイル部41Lと同様の構成を備えている。すなわち、コイル部41Rは、芯部410Rと導線411Rとを備えている。導線411Rは、芯部410Rの外周面に巻装されている。導線411Rは、電源(図略)に接続されている。
ポールピース42Uは、鉄製であり、平板状を呈している。ポールピース42Uは、ヨーク部40Uの下面中央に配置されている。ポールピース42Uは、ヨーク部40Uと成形型5との間に介装されている。ポールピース42Dは、鉄製であり、平板状を呈している。ポールピース42Dは、ヨーク部40Dの上面中央に配置されている。
成形型5は、コイル部41Lとコイル部41Rとの間に、配置されている。成形型5は、上型50Uと下型50Dとを備えている。上型50Uは、正方形板状を呈している。下型50Dは、直方体状を呈している。下型50Dの上面には、凹部が形成されている。凹部は、上方に開口する直方体状を呈している。上型50Uと下型50Dとが合体することにより、直方体状のキャビティ51が区画されている。キャビティ51には、前述したように、混合原料が充填されている。
面状ヒーター60は、正方形シート状を呈している。面状ヒーター60は、下型50Dの下面を覆うように配置されている。面状ヒーター60により、成形型5は100℃に保持されている。
断熱部材61は、ガラス繊維製であり、平板状を呈している。断熱部材61は、面状ヒーター60とポールピース42Dとの間に介装されている。断熱部材61により、面状ヒーター60から電磁石部4への熱の移動が、抑制されている。
導線411Lに接続された電源および導線411Rに接続された電源を、共にオンにすると、コイル部41Lの芯部410Lの上端がN極に、下端がS極に磁化される。このため、芯部410Lに、下方から上方に向かって磁力線L(図3に点線で示す)が発生する。同様に、コイル部41Rの芯部410Rの上端がN極に、下端がS極に磁化される。このため、芯部410Rに、下方から上方に向かって磁力線Lが発生する。
コイル部41Lの芯部410L上端から放射された磁力線Lは、ヨーク部40U、ポールピース42Uを通って、成形型5のキャビティ51内に流入する。その後、ポールピース42D、ヨーク部40Dを通って、芯部410L下端に流入する。同様に、コイル部41Rの芯部410R上端から放射された磁力線Lは、ヨーク部40U、ポールピース42Uを通って、成形型5のキャビティ51内に流入する。その後、ポールピース42D、ヨーク部40Dを通って、芯部410R下端に流入する。このように、磁力線Lは閉ループを構成するため、磁力線Lの漏洩は抑制される。また、成形型5のキャビティ51内には、上方から下方に向かって略平行な磁力線Lにより一様な磁場が形成される。具体的には、キャビティ51内の磁束密度は、約300mTであった。また、キャビティ51内における磁束密度の差は、±3%以内であった。
成形は、100℃下で、30分間磁場をかけながら行った。成形が終了した後、脱型して、エラストマー成形体を得た。得られたエラストマー成形体を、混合粉末の番号と対応させて、エラストマー成形体A〜Dと番号付けした。
<エラストマー成形体における複合粒子の配向解析>
まず、製造したエラストマー成形体A〜Dを、X線CT装置((株)ビームセンス製「FLEX−M865−CT)を用いて撮影した。撮影は、加速電圧70kV、管電流100μAにて行った。得られた断層像データに再構成演算を施して、エラストマー成形体の内部を含めた三次元画像を作製した。一例として、図4に、エラストマー成形体Bの三次元画像を示す。
次に、上記非特許文献1に記載された配向解析法を本発明の複合粒子用に修正したソフトウエアを用いて、複合粒子の配向分散度Sを算出した。上述したように、まず、作製した三次元画像を賽の目状に分割し、分割された領域ごとに複合粒子の面垂直方向の法線を算出した。一例として、図5に、エラストマー成形体Bの厚さ方向断面のX線CT画像を示す。図5中、白色の直線は複合粒子の法線である。図6に、エラストマー成形体Bにおける複合粒子の法線のみを抽出したマッピング図を示す。次に、エラストマー成形体の厚さ方向(熱伝導方向)に対する複合粒子の法線の角度θを用いて、上記式[S=<3cosθ−1>/2]により、複合粒子の配向分散度Sを算出した。そして、領域ごとに算出された配向分散度Sの算術平均を計算して、得られた平均値をエラストマー成形体における複合粒子の配向分散度Sとした。
<エラストマー成形体の熱伝導率測定>
製造したエラストマー成形体A〜Dの熱伝導率を、JIS A1412−2(1999)の熱流計法に準拠した、英弘精機(株)製「HC−110」を用いて測定した。表1に、エラストマー成形体A〜Dにおける配向分散度Sおよび熱伝導率の測定結果を、複合粒子(混合粉末)の充填率と共に示す。また、図7に、複合粒子の充填率と配向分散度Sとの関係をグラフで示す。図7中、本発明の範囲については、ハッチングを施して示す。
表1および図7に示すように、複合粒子の充填率が33体積%であるエラストマー成形体Aの配向分散度Sは、−0.49であった。このため、エラストマー成形体Aの熱伝導率は、3.7W/m・Kと大きくなった。同様に、複合粒子の充填率が36体積%であるエラストマー成形体Bの配向分散度Sは、−0.47であった。このため、エラストマー成形体Bの熱伝導率は、3.5W/m・Kと大きくなった。エラストマー成形体A、Bは、本発明のエラストマー成形体に含まれる。
一方、エラストマー成形体Cにおいては、配向分散度Sは−0.49であるが、複合粒子の充填率が26体積%と低い。このため、エラストマー成形体Cの熱伝導率は、2.5W/m・Kと小さくなった。エラストマー成形体Cにおいては、複合粒子の充填率が低いため、成形時に複合粒子同士が干渉しにくく、磁力線の方向(エラストマー成形体の厚さ方向)に複合粒子が配向しやすい。しかしながら、複合粒子の充填率が低いため、所望の熱伝導率を実現することはできなかった。
また、エラストマー成形体Dにおいては、複合粒子の充填率は40体積%と高いが、配向分散度Sは−0.45である。このため、エラストマー成形体Dの熱伝導率は、2.3W/m・Kと小さくなった。エラストマー成形体Dにおいては、複合粒子の充填率が高いため、成形時に複合粒子同士が干渉してしまい、エラストマー成形体の厚さ方向に複合粒子を充分に配向させることができなかったと考えられる。このため、鱗片状黒鉛粉末の配向方向における大きな熱伝導率を生かすことができず、所望の熱伝導率を実現することはできなかった。
本発明のエラストマー成形体は、電子機器、自動車、建築等の幅広い分野において用いることができる。具体的には、パソコン等の電子機器に用いられる放熱部材、車載用ECU(電子制御ユニット)の放熱部材、LED(発光ダイオード)照明用の放熱部材等に好適である。
1:エラストマー成形体、10:基材、11:複合粒子、法線:110。
2:磁気誘導成形装置、3:架台、31:ブラケット、4:電磁石部、40D、40U:ヨーク部、41L、41R:コイル部、42D、42U:ポールピース、410L、410R:芯部、411L、411R:導線、5:成形型、50U:上型、50D:下型、51:キャビティ、60:面状ヒーター、61:断熱部材、L:磁力線。

Claims (6)

  1. エラストマーからなる基材と、該基材中に配向して含有されている複合粒子と、を有し、
    該複合粒子は、熱伝導に異方性を有する熱伝導異方性粒子と、該熱伝導異方性粒子の表面にバインダーにより接着された磁性粒子と、を含み、
    該複合粒子の充填率は、エラストマー成形体の体積を100体積%とした時の30体積%以上であり、
    該複合粒子の次式(1)により定義される配向分散度Sは、−0.47〜−0.5であることを特徴とするエラストマー成形体。
    S=<3cosθ−1>/2・・・(1)
    [θは、エラストマー成形体の熱伝導方向に対する複合粒子の面垂直方向の法線の角度である。<>は、空間平均値を表す。]
  2. 前記熱伝導異方性粒子の形状は、薄片状または繊維状である請求項1に記載のエラストマー成形体。
  3. 前記熱伝導異方性粒子は、鱗片状黒鉛粒子、炭素繊維、窒化ホウ素粒子から選ばれる一種以上である請求項1または請求項2に記載のエラストマー成形体。
  4. 熱伝導率は、3.0W/m・K以上である請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のエラストマー成形体。
  5. 前記エラストマーは、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、およびこれらの発泡体のいずれかである請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のエラストマー成形体。
  6. 請求項1に記載のエラストマー成形体の製造方法であって、
    撹拌造粒機を用いて、熱伝導に異方性を有する熱伝導異方性粒子の粉末、磁性粒子の粉末、およびバインダーを含む粉末原料を撹拌して複合粒子の粉末を製造する複合粒子製造工程と、
    該複合粒子の粉末とエラストマー原料とを、エラストマー成形体における該複合粒子の充填率が該エラストマー成形体の体積を100体積%とした時の30体積%以上になるように混合して、混合原料を調製する混合原料調製工程と、
    該混合原料を成形型に配置して、磁場中で該混合原料を成形する成形工程と、
    を有し、
    該成形工程において磁場を調整することにより、該複合粒子の次式(2)により定義される配向分散度Sを−0.47〜−0.5の範囲内にすることを特徴とするエラストマー成形体の製造方法。
    S=<3cosθ−1>/2・・・(2)
    [θは、エラストマー成形体の熱伝導方向に対する複合粒子の面垂直方向の法線の角度である。<>は、空間平均値を表す。]
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