JP2014065769A - エラストマー成形体およびその製造方法 - Google Patents

エラストマー成形体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 熱伝導性が高く、電気絶縁性を有するエラストマー成形体、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 エラストマー成形体は、ソリッドエラストマーからなる基材と、該基材中に配合され互いに連接して配向している複合粒子と、を有し、該複合粒子は、非磁性体からなる熱伝導性粒子と、金属酸化物からなる絶縁皮膜および磁性体を有し該熱伝導性粒子の表面を被覆する被覆層と、からなる。磁性体は、絶縁皮膜中に分散される磁性粒子でも、熱伝導性粒子の表面に形成される磁性皮膜でもよい。エラストマー成形体は、複合粒子の粉末と、エラストマー原料と、を含む混合原料を成形型に配置して、該混合原料に磁場をかけながら成形して、製造される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱伝導性が高く、電気絶縁性を有するエラストマー成形体、およびその製造方法に関する。
電子機器には、CPU(Central Processing Unit)等の発熱を伴う電子部品が使用される。電子部品の発熱が大きくなると、誤作動や製品寿命の低下を招くおそれがある。そこで、電子部品の温度上昇を抑制するために、熱伝導率が大きい銅やアルミニウム製のヒートシンクが使用される。この際、電子部品とヒートシンクとの間には、電子部品において発生した熱をヒートシンクに効率良く伝達するために、熱伝達部材が介装される。電子部品において発生した熱は、熱伝達部材を介して、ヒートシンクの放熱面から放出される。
熱伝達部材には、熱伝導性と電気絶縁性とが要求される。例えば特許文献1〜3に開示されているように、熱伝達部材としては、マトリックス樹脂中に、熱伝導性フィラーが配合された成形体が用いられる。熱伝導性フィラーとしては、黒鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、シリカ等が用いられる。
特許文献3に記載されているように、放熱性の向上を図るには、黒鉛等の熱伝導率の大きな粒子を配合すればよい。しかし、単に黒鉛を配合しても、黒鉛同士を接触させて熱の伝達経路を形成することは難しい。例えば、熱の伝達経路を形成するため、黒鉛を多量に配合すると、成形体の硬度が高くなり、伸びが低下することで、柔軟性が損なわれるおそれがある。また、成形体の質量が増加する、コストがかさむといった問題も生じる。
この点、例えば特許文献4には、ポリウレタンフォームからなる基材に複合粒子が配合されてなるウレタン発泡成形体が、開示されている。複合粒子は、黒鉛等の熱伝導性粒子と、その表面に付着された磁性粒子と、からなる。熱伝導性粒子の表面に磁性粒子が付着されているため、発泡成形時に磁場を作用させると、複合粒子は磁力線に沿って配向する。これにより、複合粒子を比較的少量配合した場合でも、基材中に熱の伝達経路を形成することができる。
特開2011−144234号公報 特開2011−116913号公報 特開2003−321554号公報 特開2011−225833号公報 特開2011−89216号公報 特開2007−128986号公報
しかしながら、磁性粒子や黒鉛の導電性は高い。よって、磁性粒子や黒鉛を配合した場合、これらの接触により、成形体中に導通経路が形成される。このため、成形体において、電気絶縁性を維持することは難しい。したがって、成形体に磁性粒子や黒鉛を配合することにより、放熱性が向上したとしても、当該成形体を、電子機器における放熱部材等、電気絶縁性が要求される用途に用いることはできない。
一方、特許文献1、2の成形体に用いられるアルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、シリカは、絶縁性を有する。しかし、これらは、黒鉛より熱伝導率が小さい。このため、放熱性の向上効果は充分ではない。この中で、窒化アルミニウム、窒化ホウ素の熱伝導率は、比較的大きい。しかし、窒化アルミニウムや窒化ホウ素は、高価である。よって、これらを多量に配合すると、成形体のコストが上昇してしまう。
また、特許文献5には、黒鉛化短繊維の表面に炭化ケイ素層を被覆した絶縁化黒鉛化短繊維が開示されている。絶縁化黒鉛化短繊維は、熱伝導性と絶縁性とを有する。しかし、樹脂等に配合した場合、絶縁化黒鉛化短繊維を配向させることはできない。よって、絶縁化黒鉛化短繊維を配合しただけでは、放熱性の向上効果は充分ではない。
また、特許文献6には、高分子マトリックスに、絶縁皮膜が形成された繊維状の熱伝導性充填材が配合された熱伝導性部材が開示されている。しかし、熱伝導性充填材は、磁性体を有さない。このため、特許文献6によると、熱伝導性充填材を配向させるために、10Tという高磁場をかけている。したがって、製造コストが高くなり、量産には不向きである。
このように、比較的少量のフィラーの配合により、熱伝導性が高く、かつ電気絶縁性を有する成形体を、比較的低コストに製造するということは、実現されていないのが現状である。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、熱伝導性が高く、電気絶縁性を有するエラストマー成形体を提供することを課題とする。また、このようなエラストマー成形体を、比較的簡単かつ低コストに製造する方法を提供することを課題とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のエラストマー成形体は、ソリッドエラストマーからなる基材と、該基材中に配合され互いに連接して配向している複合粒子と、を有し、該複合粒子は、非磁性体からなる熱伝導性粒子と、金属酸化物からなる絶縁皮膜および磁性体を有し該熱伝導性粒子の表面を被覆する被覆層と、からなることを特徴とする。
複合粒子は、熱伝導性粒子と被覆層とからなる。被覆層は、熱伝導性粒子の表面に配置される。被覆層は、熱伝導性粒子の表面全体を被覆することが望ましい。しかし、熱伝導性粒子の表面に、被覆層により被覆されない部分が存在する態様を排除するものではない。被覆層は、絶縁皮膜および磁性体を有する。すなわち、熱伝導性粒子の表面には、絶縁皮膜が配置される。このため、複合粒子同士が接触した状態で配向しても、隣接する複合粒子間において、熱伝導性粒子や磁性体同士が接触しにくい。よって、熱伝導性粒子として、炭素材料等の導電性粒子を用いても、複合粒子間の電気抵抗が大きくなる。また、絶縁皮膜を介して複合粒子同士が接触することにより、複合粒子間の導通を断つことができる。これにより、本発明のエラストマー成形体において、所望の電気絶縁性を実現することができる。
また、熱伝導性粒子の表面には、磁性体が配置される。後に詳しく説明するが、磁性体は、絶縁皮膜中に分散される磁性粒子であってもよく、熱伝導性粒子の表面に形成される磁性皮膜であってもよい。磁性体は、磁力線に沿って配向する。よって、磁性体の磁場配向を利用して、非磁性体からなる熱伝導性粒子を配向させることができる。すなわち、磁場を作用させることにより、複合粒子を配向させることができる。配向した複合粒子は、互いに連接した状態で、基材中に配置される。複合粒子が数珠状に連なることにより、基材中に熱の伝達経路が形成される。これにより、本発明のエラストマー成形体の一端に加わった熱は、複合粒子を介して配向方向の他端に伝達され、速やかに放出される。このように、本発明のエラストマー成形体は、高い熱伝導性と電気絶縁性との両方を備える。したがって、本発明のエラストマー成形体は、電子機器における放熱部材等、放熱性と電気絶縁性との両方が要求される用途に好適である。
なお、本発明のエラストマー成形体において、基材中の複合粒子は、ある規則性を持って所定の方向に配置されていればよい。例えば、エラストマー成形体の一端と他端(一端に対して180°対向した端部でなくてもよい)との間に直線状に配置されていても、曲線状に配置されていてもよい。また、中心から外周に向かって放射状に配置されていてもよい。
本発明のエラストマー成形体によると、複合粒子の配向により、熱の伝達経路を形成することができるため、比較的少量の複合粒子により、高い熱伝導性を実現することができる。複合粒子の配合量が少ない程、エラストマー成形体における引張り強さ、伸び等の物性に対する影響が小さい。また、エラストマー成形体の軽量化や、コスト削減も可能になる。
また、磁性体として飽和磁化の高いものを選択することにより、磁束密度が2T以下の低磁場においても、複合粒子の所望の配向状態を実現することができる。よって、製造コストを抑えることができ、量産に有利である。例えば、磁場の形成に、電磁石を用いる場合、低磁場中で成形できると、成形型を挟んで配置される電磁石のギャップを、大きくすることができる。このため、成形型のキャビティを大きくすることができ、製品の形状自由度が高くなる。また、電磁石の設備コスト、ランニングコストも低くすることができる。
(2)本発明のエラストマー成形体の第一の製造方法は、前記被覆層において、前記磁性体は、前記絶縁皮膜中に分散される磁性粒子である態様の上記本発明のエラストマー成形体の製造方法であって、前記熱伝導性粒子の粉末と前記磁性粒子の粉末とからなる混合粉末に、金属アルコキシドを含む溶液を添加して撹拌した後、乾燥および熱処理することにより、該熱伝導性粒子の表面に、前記絶縁皮膜と、該絶縁皮膜中に分散される該磁性粒子と、からなる前記被覆層を形成して、前記複合粒子を製造する複合粒子製造工程と、該複合粒子の粉末と、エラストマー原料と、を含む混合原料を調製する混合原料調製工程と、該混合原料を成形型に配置して、磁場をかけながら成形する成形工程と、を有することを特徴とする。
本発明のエラストマー成形体の第一の製造方法は、複合粒子製造工程と、混合原料調製工程と、成形工程と、を有する。複合粒子製造工程においては、金属アルコキシドの加水分解および重縮合反応(ゾルゲル反応)により絶縁皮膜を形成する。磁性粒子は、絶縁皮膜をバインダとして、熱伝導性粒子の表面に固定される。原料混合工程においては、製造した複合粒子の粉末と、エラストマー原料と、を含む混合原料を調製する。混合原料は、これらの粉末に加えて、絶縁性無機粒子の粉末を含んでいてもよい。この形態については、後の実施形態において詳しく説明する。成形工程においては、混合原料を、磁場中で成形する。ここで、成形型のキャビティ内の磁束密度を略均一にすると、磁束密度の違いによる複合粒子の偏在を抑制することができる。よって、複合粒子の配合量が比較的少量でも、基材全体に分散させた状態で、複合粒子を配向させることができる。
このように、本発明の第一の製造方法によると、比較的少量の複合粒子を配合して、熱伝導性が高く、電気絶縁性を有する本発明のエラストマー成形体を、比較的簡単かつ低コストに製造することができる。
(3)本発明のエラストマー成形体の第二の製造方法は、前記被覆層において、前記磁性体は磁性皮膜であり、前記絶縁皮膜は該磁性皮膜を被覆するように配置される態様の上記本発明のエラストマー成形体の製造方法であって、前記熱伝導性粒子の粉末に、磁性を有する金属のアルコキシドを含む第一金属アルコキシド溶液を添加して撹拌した後、乾燥することにより、該熱伝導性粒子の表面に、前記磁性皮膜の前駆体を形成する磁性皮膜前駆体形成工程と、該磁性皮膜の前駆体が形成された該熱伝導性粒子の粉末に、第二金属アルコキシド溶液を添加して撹拌した後、乾燥および熱処理することにより、該熱伝導性粒子の表面に、該磁性皮膜と前記絶縁皮膜とが積層された前記被覆層を形成して、前記複合粒子を製造する複合粒子製造工程と、該複合粒子の粉末と、エラストマー原料と、を含む混合原料を調製する混合原料調製工程と、該混合原料を成形型に配置して、磁場をかけながら成形する成形工程と、を有することを特徴とする。
本発明のエラストマー成形体の第二の製造方法は、磁性皮膜前駆体形成工程と、複合粒子製造工程と、混合原料調製工程と、成形工程と、を有する。磁性皮膜前駆体形成工程においては、磁性を有する金属のアルコキシド(以下適宜、「第一金属アルコキシド」と称す)のゾルゲル反応により、磁性皮膜の前駆体を形成する。続く複合粒子製造工程においては、まず、第一金属アルコキシドとは異なる第二金属アルコキシドのゾルゲル反応により、先に形成された磁性皮膜の前駆体の表面に、絶縁皮膜の前駆体を形成する。そして、磁性皮膜の前駆体と絶縁皮膜の前駆体とを一緒に熱処理することにより、磁性皮膜と絶縁皮膜とを形成する。このように、磁性皮膜前駆体形成工程および複合粒子製造工程において、いわゆる2コート1ベークにより、熱伝導性粒子の表面に、磁性皮膜と絶縁皮膜とが積層された被覆層を形成する。
原料混合工程および成形工程については、上記本発明の第一の製造方法と同じである。このように、本発明の第二の製造方法によると、比較的少量の複合粒子を配合して、熱伝導性が高く、電気絶縁性を有する本発明のエラストマー成形体を、比較的簡単かつ低コストに製造することができる。
実施例1の複合粒子のSEM写真である(倍率200倍)。 エラストマー成形体の製造に使用した磁気誘導成形装置の斜視図である。 同装置の断面図である。
以下、本発明のエラストマー成形体およびその製造方法の実施形態について説明する。なお、本発明のエラストマー成形体およびその製造方法は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
<エラストマー成形体>
本発明のエラストマー成形体は、ソリッドエラストマーからなる基材と、該基材中に配合され互いに連接して配向している複合粒子と、を有する。
ソリッドエラストマーは、ポリウレタンフォーム等の多孔質のエラストマー以外のエラストマーであり、架橋ゴムおよび熱可塑性エラストマーを含む。架橋ゴムとしては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム等が挙げられる。また、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系の各種熱可塑性エラストマーが挙げられる。なかでも、シリコーンゴム、フッ素ゴム等は、難燃性を有するため、好適である。
架橋ゴムの硬化方法は、ゴムポリマーの種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、加熱硬化、紫外線硬化、電子線硬化、湿気硬化等が挙げられる。複合粒子を磁場配向させるため、エラストマーの硬化を、磁場を作用させながら行う必要がある。例えば、加熱硬化型のエラストマーの場合、エラストマー原料の温度を上げて、硬化させる。しかし、高温になると磁場を形成する磁石の磁性が低下して、磁場が弱くなるおそれがある。このため、エラストマーの硬化温度は、150℃以下であることが望ましい。また、複合粒子を低磁場で配向させるためには、エラストマーの粘度は、1000Pa・s以下であることが望ましい。エラストマーの粘度が高いと、粘性抵抗の影響で複合粒子が配向しにくくなるおそれがある。なお、エラストマーの粘度が高い場合には、溶剤で希釈して低粘度化し、硬化時に溶剤を揮発させればよい。溶剤を使用せずに液状化、低粘度化が可能であるという観点から、エラストマーとしては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのいずれかが望ましい。
複合粒子は、非磁性体からなる熱伝導性粒子と、金属酸化物からなる絶縁皮膜および磁性体を有し該熱伝導性粒子の表面を被覆する被覆層と、からなる。
[熱伝導性粒子]
熱伝導性粒子は、非磁性体であって、熱伝導率が大きいものであればよい。本明細書では、強磁性体および反強磁性体以外の、反磁性体および常磁性体を、非磁性体と称す。例えば、熱伝導性粒子の熱伝導率は、200W/(m・K)以上であることが望ましい。熱伝導性粒子の材質としては、例えば、黒鉛、炭素繊維等の炭素材料、アルミニウム、金、銀、銅やこれらを母材とする合金、またはこれらの酸化物が挙げられる。複合粒子の製造には、熱処理が必要である。このため、熱伝導率が大きく、熱処理しても酸化しにくいという理由から、炭素材料が好適である。また、複合粒子を製造する際、熱伝導性粒子として、一種類の粒子を用いても、二種類以上の粒子を併用してもよい。
熱伝導性粒子の形状は、特に限定されるものではない。例えば、薄片状、繊維状、柱状、球状、楕円球状、長円球状(一対の対向する半球を円柱で連結した形状)等の種々の形状を採用することができる。熱伝導性粒子が球以外の形状をなす場合には、複合粒子同士の接触面積が大きくなる。これにより、熱の伝達経路が確保されやすくなると共に、伝達される熱量も大きくなる。なお、通常、アルミニウム、金、銅等の金属粒子の形状は、球状である。一方、黒鉛粒子は、アスペクト比が大きい形状のものでも、金属粒子と比較して安価に入手できる。このため、熱伝導性粒子の材質としては、黒鉛が好適である。
黒鉛としては、鱗片状黒鉛、鱗状黒鉛、土状黒鉛等の天然黒鉛や、人造黒鉛等が挙げられる。人造黒鉛は、鱗片状になりにくい。このため、鱗片状であり、熱伝導性の向上効果が高いという理由から、天然黒鉛が好適である。
熱伝導性粒子の大きさは、分散性、エラストマー成形体の厚さ等を考慮して決定すればよい。例えば、熱伝導性粒子の平均粒子径を、500μm以下とすることが望ましい。300μm以下がより好適である。なお、本明細書においては、粒子径として、粒子の最長部分の長さを採用する。
[被覆層]
被覆層は、絶縁皮膜および磁性体を有する。絶縁皮膜は、絶縁性を有する金属酸化物から形成される。複合粒子間の熱伝導性を阻害しないという観点から、金属酸化物のなかでも、熱伝導率が比較的大きいものが望ましい。例えば、熱伝導率が5W/(m・K)以上の金属酸化物が好適である。このような金属酸化物としては、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム等が挙げられる。後述するように、絶縁皮膜は、金属アルコキシドのゾルゲル反応により形成される。原料の金属アルコキシドが、安価で入手しやすいという理由から、特に酸化アルミニウムが好適である。
複合粒子間の電気抵抗を大きくするという観点から、絶縁皮膜の厚さは、10nm以上であることが望ましい。より好ましくは、100nm以上である。なお、絶縁皮膜の厚さが大きすぎると、複合粒子間の熱伝導性が低下する。したがって、絶縁皮膜の厚さは、2μm以下であることが望ましい。より好ましくは、1μm以下である。
磁性体は、絶縁皮膜中に分散される磁性粒子、または熱伝導性粒子の表面に形成される磁性皮膜として配置される。前者の場合、磁性粒子は、磁化特性に優れたものであればよく、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、ガドリニウム、ステンレス鋼、マグネタイト、マグヘマイト、マンガン亜鉛フェライト、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト等の強磁性体、MnO、Cr、FeCl、MnAs等の反強磁性体、およびこれらを用いた合金類の粒子が挙げられる。なかでも、飽和磁化が高く、絶縁性が高いものが望ましい。また、複合粒子の製造には、熱処理が必要である。このため、熱処理しても酸化しにくいものが望ましい。これらの理由から、酸化鉄の粉末が好適である。酸化鉄の中でも、飽和磁化および絶縁性の両方が高いマグヘマイト(γFe)が、特に好適である。
磁性粒子の大きさは、絶縁皮膜の厚さ、複合粒子の配向性等を考慮して、適宜決定すればよい。磁性粒子の大きさが小さくなると、磁性粒子の飽和磁化が低下する傾向がある。したがって、より少量の磁性粒子により、複合粒子を配向させるためには、磁性粒子の平均粒子径は、100nm以上であることが望ましい。一方、絶縁皮膜の厚さに対して、磁性粒子の大きさが大き過ぎると、絶縁皮膜から突出する部分が大きくなり、絶縁皮膜から脱落しやすくなる。したがって、磁性粒子の平均粒子径は、絶縁皮膜の厚さを考慮して、例えば1μm以下であることが望ましい。
磁性粒子の形状は、特に限定されるものではない。例えば、磁性粒子の形状が薄片状または針状の場合、球状の場合と比較して、磁性粒子同士が接触しやすくなる。これにより、磁性粒子を介して隣接する複合粒子間の熱伝導性が、向上する。その結果、エラストマー成形体の熱伝導性が向上する。また、磁性粒子の形状が薄片状または針状の場合、絶縁皮膜から磁性粒子が脱落しにくい。したがって、磁性粒子としては、薄片状または針状の粒子を採用することが望ましい。
後者の場合、すなわち、磁性体が、熱伝導性粒子の表面に形成される磁性皮膜として配置される場合、絶縁皮膜は、後述するように、磁性を有する金属のアルコキシドのゾルゲル反応により形成される。形成される磁性皮膜は、磁性を有する金属酸化物からなる。磁性を有する金属酸化物としては、飽和磁化が高く、絶縁性が高いという理由から、酸化鉄が好適である。酸化鉄の中でも、特にマグヘマイト(γFe)が好適である。
複合粒子を配向させるという観点から、磁性皮膜の厚さは、10nm以上であることが望ましい。より好ましくは、100nm以上である。また、複合粒子間の熱伝導性を考慮すると、磁性皮膜の厚さは、1μm以下であることが望ましい。より好ましくは、500nm以下である。
磁性皮膜の表面は、絶縁皮膜により被覆される。すなわち、磁性体が磁性皮膜である場合、熱伝導性粒子の表面には、磁性皮膜と絶縁皮膜とが積層された被覆層が形成される。ここで、絶縁皮膜は、磁性皮膜の表面全体を被覆することが望ましい。しかし、磁性皮膜の表面に、絶縁皮膜により被覆されない部分が存在する態様を排除するものではない。また、磁性体が磁性皮膜である場合、磁性皮膜は絶縁皮膜に被覆される。このため、絶縁皮膜に磁性粒子が分散される場合と比較して、複合粒子の表面に磁性体が表出しにくい。したがって、磁性体を磁性皮膜として配置すると、エラストマー成形体の電気絶縁性を、より高くすることができる。
以上、複合粒子の構成について説明した。エラストマー成形体における複合粒子の配合量は、エラストマー成形体の物性や、熱伝導性の向上効果等を考慮して、決定すればよい。例えば、成形性や物性への影響が少ないという観点から、複合粒子の配合量を、エラストマー成形体の体積を100体積%とした場合の30体積%以下とすることが望ましい。20体積%以下とするとより好適である。一方、熱伝導性の向上効果を得るためには、複合粒子の配合量を、3体積%以上とすることが望ましい。10体積%以上とするとより好適である。
本発明のエラストマー成形体は、さらに、基材中に分散される絶縁性無機粒子を有してもよい。すなわち、基材中には、配向した複合粒子に加えて、絶縁性無機粒子が分散していてもよい。基材中に絶縁性無機粒子を分散させると、複合粒子間に絶縁性無機粒子が入り込み、複合粒子同士が導通しにくくなる。したがって、エラストマー成形体の絶縁性がより向上する。また、絶縁性無機粒子の熱伝導率が比較的大きい場合には、複合粒子による熱の伝達経路に加えて、絶縁性無機粒子による熱の伝達経路も形成される。これにより、エラストマー成形体の放熱性がより向上する。また、絶縁性無機粒子が難燃性を有する場合には、エラストマー成形体全体における難燃剤の量が増加することになる。したがって、エラストマー成形体の難燃性が向上する。
絶縁性無機粒子は、絶縁性を有する無機材料の粒子であればよい。複合粒子間の熱伝導性を阻害しないという観点から、熱伝導率が比較的大きいものが望ましい。例えば、絶縁性無機粒子の熱伝導率が、5W/(m・K)以上であると好適である。熱伝導率が、5W/(m・K)以上の絶縁性無機材料としては、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、タルク等が挙げられる。基材中に分散される絶縁性無機粒子は、一種類でも二種類以上でもよい。
例えば、水酸化アルミニウムは、熱伝導率が比較的大きく難燃性を有するため、好適である。水酸化アルミニウムは、所定の温度に加熱されると、脱水分解する。脱水分解は吸熱反応であるため、温度上昇が抑制され、難燃効果がもたらされる。
基材中に分散される絶縁性無機粒子の形状は、特に限定されず、球状でも薄片状でもよい。また、基材中に分散される絶縁性無機粒子の大きさは、特に限定されないが、例えば、メディアン径が1μm以上20μm以下であることが望ましい。絶縁性無機粒子の配合量が同じ場合、粒子径が小さいほど表面積が大きくなる。このため、メディアン径が1μm未満の場合、製造時に、混合原料(エラストマー原料+複合粒子+絶縁性無機粒子)の粘度が上昇して、成形しにくくなる。反対に、メディアン径が20μmを超えると、熱伝導性の向上効果が小さくなる。
基材中に分散される絶縁性無機粒子の配合量は、成形のしやすさを考慮すると、エラストマー成形体の体積を100体積%とした場合の20体積%以下とすることが望ましい。15体積%以下とするとより好適である。また、熱伝導性の向上効果を得るためには、5体積%以上とすることが望ましい。8体積%以上とするとより好適である。
高い熱伝導性を実現するという観点から、本発明のエラストマー成形体の熱伝導率は、1W/(m・K)以上であることが望ましい。熱伝導率は、JIS A1412−2(1999)の熱流計法に準じて測定すればよい。また、所望の電気絶縁性を実現するという観点から、本発明のエラストマー成形体の体積抵抗率は、1kVの電圧印加時に10Ω・cm以上であることが望ましい。体積抵抗率の測定は、JIS K6271(2008)の平行端子電極法に準じて測定すればよい。
<エラストマー成形体の製造方法>
[第一の製造方法]
本発明のエラストマー成形体の第一の製造方法は、被覆層において、磁性体が絶縁皮膜中に分散される磁性粒子である態様のエラストマー成形体の製造方法であって、複合粒子製造工程と、混合原料調製工程と、成形工程と、を有する。以下、各工程について説明する。
(1)複合粒子製造工程
本工程は、熱伝導性粒子の粉末と磁性粒子の粉末とからなる混合粉末に、金属アルコキシドを含む溶液を添加して撹拌した後、乾燥および熱処理することにより、熱伝導性粒子の表面に、絶縁皮膜と、絶縁皮膜中に分散される磁性粒子と、からなる被覆層を形成して、複合粒子を製造する工程である。
熱伝導性粒子、および磁性粒子については、上述した通りである。よって、ここでは説明を割愛する。また、磁性粒子の粉末の配合量は、製造される複合粒子の磁場配向性等を考慮して、熱伝導性粒子の粉末の配合量を基準に適宜調整すればよい。例えば、熱伝導性粒子として黒鉛を採用した場合、磁性粒子の粉末の配合量を、黒鉛粉末100質量部に対して10質量部以上100質量部以下とすることが望ましい。10質量部未満の場合には、複合粒子の配向に必要な磁性が不足するおそれがある。一方、100質量部を超えると、磁性粒子の含有量が過剰になる。よって、その分だけ、エラストマー成形体の質量の増加、熱伝導性の低下、コスト高を招く。
本工程においては、金属アルコキシドのゾルゲル反応により、絶縁皮膜を形成する。磁性粒子は、形成された絶縁皮膜中に分散して固定される。金属アルコキシドは、例えば、次の一般式(a)で表される。
M(OR) ・・・(a)
[式(a)中、Mは金属原子である。Rは炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルケニル基のいずれか一種以上であり、同一であっても、異なっていてもよい。mは金属原子Mの価数である。]
金属原子Mとしては、例えば、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム等が挙げられる。なかでも、絶縁性および熱伝導性に優れる絶縁皮膜が形成できるという理由から、アルミニウムが好適である。すなわち、金属アルコキシドとしては、アルミニウムアルコキシドが好適である。
金属アルコキシドを溶解または分散する溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘプタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、酢酸エチル等の有機酸エステル、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のシクロエーテル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ヘキサン等の炭化水素類、トルエン等の芳香族類等が挙げられる。これらの一種を単独で、または二種以上を混合して用いればよい。
金属アルコキシドを含む溶液において、金属アルコキシドは、キレート化されていることが望ましい。この場合、予めキレート化された金属アルコキシドを溶剤に混合してもよく、金属アルコキシドをキレート剤を含む溶剤に混合してもよい。後者の場合、溶剤は、すべてがキレート剤であっても、キレート剤とそれ以外の溶剤との混合物であってもよい。キレート剤としては、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン等のβ−ジケトン、アセト酢酸エチル、ベンゾイル酢酸エチル等のβ−ケト酸エステル、トリエタノールアミン、乳酸、2-エチルヘキサンー1,3ジオール、1,3へキサンジオール等が挙げられる。
金属アルコキシドの添加量は、形成される絶縁皮膜の厚さを考慮して、熱伝導性粒子の粉末の配合量を基準に適宜調整すればよい。例えば、熱伝導性粒子として黒鉛を採用し、膜厚が100nm以上500nm以下の絶縁皮膜を形成する場合、金属アルコキシドの添加量を、黒鉛粉末100質量部に対して15質量部以上75質量部以下とすることが望ましい。
混合粉末に、金属アルコキシドを含む溶液を添加して撹拌した後、所定の条件で乾燥させると、溶剤が除去される。これにより、金属アルコキシドの加水分解反応が進行する。乾燥は、例えば、80〜120℃の温度範囲で、1〜5時間程度行えばよい。乾燥後には、ゾルゲル反応を促進すると共に、有機成分を除去して絶縁皮膜の絶縁性を高めるため、熱処理を行う。熱処理は、例えば、400〜600℃の温度範囲で、1〜5時間程度行えばよい。
(2)混合原料調製工程
本工程は、先の工程において製造された複合粒子の粉末と、エラストマー原料と、を含む混合原料を調製する工程である。
エラストマー原料は、エラストマー成分のポリマー(エラストマーが架橋ゴムの場合には、架橋前のポリマー)の他、必要に応じて、架橋剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、減粘剤、安定剤、充填剤、着色剤等を含む。混合原料は、複合粒子の粉末とエラストマー原料とを、プロペラ等を用いて撹拌して、製造すればよい。
上述したように、本発明のエラストマー成形体においては、基材中に、複合粒子とは別に、絶縁性無機粒子が分散されていてもよい。この形態のエラストマー成形体を製造する場合には、エラストマー原料に、複合粒子の粉末と絶縁性無機粒子の粉末とを混合すればよい。この場合、絶縁性無機粒子を複合粒子と同じように扱えばよい。
上述したように、成形性や物性への影響を少なくするという観点から、複合粒子の配合量を、エラストマー成形体の体積を100体積%とした場合の30体積%以下とすることが望ましい。20体積%以下とするとより好適である。一方、熱伝導性の向上効果を得るためには、複合粒子の配合量を、3体積%以上とすることが望ましい。10体積%以上とするとより好適である。
(3)成形工程
本工程は、先の工程において得られた混合原料を、成形型に配置して、磁場をかけながら成形する工程である。
成形型は、密閉型でも開放型でもよい。磁場は、複合粒子を配向させる方向に形成すればよい。例えば、複合粒子を直線状に配向させる場合、混合原料の一端から他端に向かって、磁力線を作用させることが望ましい。このような磁場を形成するためには、混合原料を挟むように磁石を配置すればよい。磁石には、永久磁石または電磁石を用いればよい。電磁石を用いると、磁場形成のオン、オフを瞬時に切り替えることができ、磁場の強さの制御が容易である。よって、成形を制御しやすい。
また、磁場を構成する磁力線は閉ループを形成していることが望ましい。こうすることで、磁力線の漏洩が抑制され、混合原料に安定した磁場を作用させることができる。なお、成形型の外部に配置した磁石により、成形型の内部に磁場を形成させるには、成形型としては透磁率の低い材質、つまり非磁性の材質のものを使用するとよい。例えば、アルミニウムやアルミニウム合金製の成形型が好適である。この場合、電磁石等の磁力源から発生する磁場、磁力線が影響を受けにくく、磁場状態のコントロールがしやすい。ただし、必要とする磁場、磁力線の状態に応じて適宜、磁性材料からなる成形型を使用してもよい。
本工程において、混合原料に作用する磁場の磁束密度は、略均一であることが望ましい。具体的には、成形型のキャビティ内における磁束密度の差が、±10%以内であるとよい。±5%以内、さらには±3%以内であるとより好適である。混合原料に一様な磁場を作用させることにより、複合粒子の偏在を抑制することができ、所望の配向状態を得ることができる。また、成形は、300mT以上1T以下の磁束密度で行うとよい。本工程にて成形が終了した後、脱型して、本発明のエラストマー成形体を得る。
[第二の製造方法]
本発明のエラストマー成形体の第二の製造方法は、被覆層において、磁性体は磁性皮膜であり、絶縁皮膜は該磁性皮膜を被覆するように配置される態様のエラストマー成形体の製造方法であって、磁性皮膜前駆体形成工程と、複合粒子製造工程と、混合原料調製工程と、成形工程と、を有する。混合原料調製工程および成形工程は、上記第一の製造方法と同じである。したがって、ここでは、磁性皮膜前駆体形成工程および複合粒子製造工程についてのみ説明する。
(1)磁性皮膜前駆体形成工程
本工程は、熱伝導性粒子の粉末に、磁性を有する金属のアルコキシドを含む第一金属アルコキシド溶液を添加して撹拌した後、乾燥することにより、熱伝導性粒子の表面に、磁性皮膜の前駆体を形成する工程である。
熱伝導性粒子については、上述した通りである。よって、ここでは説明を割愛する。 本工程においては、磁性を有する金属のアルコキシド(第一金属アルコキシド)のゾルゲル反応により、磁性皮膜の前駆体を形成する。第一金属アルコキシドは、形成する磁性皮膜に応じて、適宜選択すればよい。例えば、飽和磁化および絶縁性の両方が高い酸化鉄皮膜を形成するためには、鉄アルコキシドを用いればよい。
第一金属アルコキシドを溶解または分散する溶剤、およびキレート化については、上記第一の製造方法の複合粒子製造工程に準ずればよい。乾燥についても、上記第一の製造方法の複合粒子製造工程と同様に、例えば、80〜120℃の温度範囲で、1〜5時間程度行えばよい。
第一金属アルコキシドの添加量は、形成される磁性皮膜の厚さを考慮して、熱伝導性粒子の粉末の配合量を基準に適宜調整すればよい。例えば、熱伝導性粒子として黒鉛を採用し、膜厚が50nm以上200nm以下の絶縁皮膜を形成する場合、第一金属アルコキシドの添加量を、黒鉛粉末100質量部に対して15質量部以上60質量部以下とすることが望ましい。
(2)複合粒子製造工程
本工程は、磁性皮膜の前駆体が形成された熱伝導性粒子の粉末に、第二金属アルコキシド溶液を添加して撹拌した後、乾燥および熱処理することにより、熱伝導性粒子の表面に、磁性皮膜と絶縁皮膜とが積層された被覆層を形成して、複合粒子を製造する工程である。
本工程においては、まず、第一金属アルコキシドとは異なる第二金属アルコキシドのゾルゲル反応により、先に形成された磁性皮膜の前駆体の表面に、絶縁皮膜の前駆体を形成する。そして、磁性皮膜の前駆体と絶縁皮膜の前駆体とを一緒に熱処理することにより、磁性皮膜と絶縁皮膜とを形成する。
絶縁皮膜を形成する第二金属アルコキシドの種類、第二金属アルコキシドを溶解または分散する溶剤、キレート化、乾燥、および熱処理については、全て、上記第一の製造方法の複合粒子製造工程と同じでよい。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
<複合粒子の製造>
[実施例1]
本発明の第一の製造方法により、磁性粒子が絶縁皮膜に分散されてなる被覆層を有する複合粒子を製造した。まず、熱伝導性粒子としての黒鉛粉末(伊藤黒鉛工業(株)製「EC50」、熱伝導率250W/(m・K)、平均粒子径150μm)300gと、磁性粒子としての酸化鉄粉末(チタン工業(株)製「γ−MRD」、針状、平均粒子径0.8μm)50gとを、FMミキサ(日本コークス工業(株)製)に投入し、回転速度500rpmで2分間混合した。次に、両粉末の混合物に、エチルアセトアセタトアルミニウムジイソプロポキシド50gをエタノール50gに溶解した溶液を滴下して、回転速度2000rpmで10分間混合した。その後、混合物を乾燥機に入れ、100℃で1時間乾燥した。続いて、混合物を500℃で2時間熱処理した。このようにして、黒鉛粒子の表面に、酸化鉄粒子がアルミナ皮膜に分散されてなる被覆層を形成して、複合粒子を製造した。製造した複合粒子の粉末を、実施例1の複合粒子の粉末とした。
[実施例2]
本発明の第二の製造方法により、磁性皮膜および絶縁皮膜の二層からなる被覆層を有する複合粒子を製造した。まず、熱伝導性粒子としての黒鉛粉末(同上)300gを、FMミキサ(同上)に投入し、回転速度500rpmで撹拌しながら、鉄(III)−アセチルアセトナート100gをエタノール50gに溶解した溶液を滴下して、回転速度2000rpmで10分間混合した。次に、混合物を乾燥機に入れ、100℃で1時間乾燥した。これにより、黒鉛粒子の表面に、酸化鉄皮膜の前駆体を形成した。酸化鉄皮膜の前駆体が形成された黒鉛粒子の粉末を、再び、FMミキサ(同上)に投入し、エチルアセトアセタトアルミニウムジイソプロポキシド50gをエタノール50gに溶解した溶液を滴下して、回転速度2000rpmで10分間混合した。そして、混合物を乾燥機に入れ、100℃で1時間乾燥した。さらに、混合物を500℃で2時間熱処理した。このようにして、黒鉛粒子の表面に、酸化鉄皮膜とアルミナ皮膜とが積層された被覆層を形成して、複合粒子を製造した。製造した複合粒子の粉末を、実施例2の複合粒子の粉末とした。
[比較例1]
酸化鉄粉末を配合しなかった点以外は、実施例1と同様にして、複合粒子を製造した。すなわち、製造した複合粒子は、黒鉛粒子と、その表面に形成されたアルミナ皮膜と、からなる。製造した複合粒子の粉末を、比較例1の複合粒子の粉末とした。
[比較例2]
アルミナ皮膜を形成しなかった点以外は、実施例1と同様にして、複合粒子を製造した。すなわち、黒鉛粉末と酸化鉄粉末との混合物に、バインダーとしてのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC、信越化学工業(株)製「TC−5」)10gを水40gに溶解した溶液を滴下して、回転速度2000rpmで10分間混合した。その後、混合物を乾燥機に入れ、100℃で1時間乾燥した。製造した複合粒子は、黒鉛粒子と、その表面に接着された酸化鉄粒子と、からなる。製造した複合粒子の粉末を、比較例2の複合粒子の粉末とした。
[複合粒子のSEM観察]
製造した複合粒子の粉末を、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察した。図1に、実施例1の複合粒子のSEM写真を示す(倍率200倍)。図1に示すように、実施例1の複合粒子においては、黒鉛粒子の表面にアルミナ皮膜を介して酸化鉄粒子が固定化されていることが確認できた。
<エラストマー成形体の製造>
製造した四種類の複合粒子を用いて、エラストマー成形体を製造した。まず、RTV(室温硬化型)シリコーンゴム(信越化学工業(株)製「KE−1886」)に、製造した複合粒子を各々配合して、四種類の混合原料を調製した。これとは別に、RTVシリコーンゴム(同上)に、実施例1の複合粒子と水酸化アルミニウム粉末(昭和電工(株)製「ハイジライト(登録商標)H32」、メディアン径8μm)とを配合して、混合原料を調製した。水酸化アルミニウム粉末の配合量は、製造されるエラストマー成形体の体積を100体積%とした場合の8体積%とした。また、いずれの混合原料についても、複合粒子の配合量は、製造されるエラストマー成形体の体積を100体積%とした場合の20体積%とした。
続いて、各混合原料を、予めオーブンにて100℃に加熱したアルミニウム製の成形型(後述する図2、図3参照。キャビティは縦130mm×横130mm×厚さ20mmの直方体。)に注入し、密閉した。そして、成形型を磁気誘導成形装置に設置して、成形を行った。図2に、磁気誘導成形装置の斜視図を示す。図3に、同装置の断面図を示す。図3においては、説明の便宜上、ヨーク部および芯部のハッチングを省略して示す。図2、図3に示すように、磁気誘導成形装置1は、架台2と、電磁石部3と、成形型4と、面状ヒーター50と、断熱部材51と、を備えている。
電磁石部3は、架台2の上面に載置されている。電磁石部3と架台2とは、各々にブラケット21をねじ止めすることにより、固定されている。電磁石部3は、ヨーク部30U、30Dと、コイル部31L、31Rと、ポールピース32U、32Dと、を備えている。
ヨーク部30Uは、鉄製であり、平板状を呈している。ヨーク部30Dも同様に、鉄製であり、平板状を呈している。ヨーク部30U、30Dは、上下方向に対向して配置されている。
コイル部31Lは、ヨーク部30U、30Dの間に介装されている。コイル部31Lは、成形型4の左側に配置されている。コイル部31Lは、上下方向に二つ重ねて配置されている。コイル部31Lは、各々、芯部310Lと導線311Lとを備えている。芯部310Lは、鉄製であって、上下方向に延びる柱状を呈している。導線311Lは、芯部310Lの外周面に巻装されている。導線311Lは、電源(図略)に接続されている。
コイル部31Rは、ヨーク部30U、30Dの間に介装されている。コイル部31Rは、成形型4の右側に配置されている。コイル部31Rは、上下方向に二つ重ねて配置されている。コイル部31Rは、各々、コイル部31Lと同様の構成を備えている。すなわち、コイル部31Rは、芯部310Rと導線311Rとを備えている。導線311Rは、芯部310Rの外周面に巻装されている。導線311Rは、電源(図略)に接続されている。
ポールピース32Uは、鉄製であり、平板状を呈している。ポールピース32Uは、ヨーク部30Uの下面中央に配置されている。ポールピース32Uは、ヨーク部30Uと成形型4との間に介装されている。ポールピース32Dは、鉄製であり、平板状を呈している。ポールピース32Dは、ヨーク部30Dの上面中央に配置されている。
成形型4は、コイル部31Lとコイル部31Rとの間に、配置されている。成形型4は、上型40Uと下型40Dとを備えている。上型40Uは、正方形板状を呈している。下型40Dは、直方体状を呈している。下型40Dの上面には、凹部が形成されている。凹部は、上方に開口する直方体状を呈している。上型40Uと下型40Dとが合体することにより、直方体状のキャビティ41が区画されている。キャビティ41には、上述したように、混合原料が充填されている。
面状ヒーター50は、正方形シート状を呈している。面状ヒーター50は、下型40Dの下面を覆うように配置されている。面状ヒーター50により、成形型4は100℃に保持されている。
断熱部材51は、ガラス繊維製であり、平板状を呈している。断熱部材51は、面状ヒーター50とポールピース32Dとの間に介装されている。断熱部材51により、面状ヒーター50から電磁石部3への熱の移動が、抑制されている。
導線311Lに接続された電源および導線311Rに接続された電源を、共にオンにすると、コイル部31Lの芯部310Lの上端がN極に、下端がS極に磁化される。このため、芯部310Lに、下方から上方に向かって磁力線L(図3に点線で示す)が発生する。同様に、コイル部31Rの芯部310Rの上端がN極に、下端がS極に磁化される。このため、芯部310Rに、下方から上方に向かって磁力線Lが発生する。
コイル部31Lの芯部310L上端から放射された磁力線Lは、ヨーク部30U、ポールピース32Uを通って、成形型4のキャビティ41内に流入する。その後、ポールピース32D、ヨーク部30Dを通って、芯部310L下端に流入する。同様に、コイル部31Rの芯部310R上端から放射された磁力線Lは、ヨーク部30U、ポールピース32Uを通って、成形型4のキャビティ41内に流入する。その後、ポールピース32D、ヨーク部30Dを通って、芯部310R下端に流入する。このように、磁力線Lは閉ループを構成するため、磁力線Lの漏洩は抑制される。また、成形型4のキャビティ41内には、上方から下方に向かって略平行な磁力線Lにより一様な磁場が形成される。具体的には、キャビティ41内の磁束密度は、約750mTであった。また、キャビティ41内における磁束密度の差は、±3%以内であった。
成形は、100℃下で、30分間磁場をかけながら行った。成形が終了した後、脱型して、エラストマー成形体を得た。得られたエラストマー成形体を、複合粒子の番号と対応させて番号付けした。また、複合粒子に加えて水酸化アルミニウム粉末を含むエラストマー成形体については、実施例3のエラストマー成形体とした。各エラストマー成形体の断面を、目視で観察したところ、複合粒子が互いに連接して配向していた。実施例3のエラストマー成形体においては、シリコーンゴム(基材)中に、水酸化アルミニウム粒子が分散していた。
<評価方法>
製造したエラストマー成形体について、熱伝導性および電気絶縁性を評価した。以下、各々の評価方法について説明する。
[熱伝導性]
エラストマー成形体の熱伝導率を、JIS A1412−2(1999)の熱流計法に準拠した、英弘精機(株)製「HC−110」を用いて測定した。
[電気絶縁性]
エラストマー成形体の体積抵抗率を、JIS K6271(2008)の平行端子電極法に準じて測定した。印加電圧は、1kVとした。
<評価結果>
表1に、各エラストマー成形体の評価結果を、複合粒子の構成と共に示す。
表1に示すように、実施例1〜3のエラストマー成形体は、1W/(m・K)以上の熱伝導率と、10Ω・cm以上の体積抵抗率と、の両方を満足していた。特に、複合粒子に加えて絶縁性無機粒子を分散させた実施例3のエラストマー成形体においては、熱伝導率および体積抵抗率のいずれも、より大きくなった。このように、実施例1〜3のエラストマー成形体は、高い熱伝導性と電気絶縁性とを有することが確認された。これに対して、磁性体を含まない複合粒子を用いた比較例1のエラストマー成形体においては、絶縁皮膜により電気絶縁性は高いものの、複合粒子が配向していないため、熱伝導率は小さかった。また、絶縁皮膜を有さない複合粒子を用いた比較例2のエラストマー成形体においては、熱伝導率は大きいものの、所望の電気絶縁性を得ることはできなかった。
本発明のエラストマー成形体は、電子機器、自動車、建築等の幅広い分野において用いることができる。特に、放熱性に加えて、高い電気絶縁性を要求される用途に好適である。例えば、パソコン等の電子機器に用いられる放熱部材、車載用ECU(電子制御ユニット)の放熱部材、LED(発光ダイオード)照明用の放熱部材等に好適である。
1:磁気誘導成形装置、2:架台、21:ブラケット、3:電磁石部、30D、30U:ヨーク部、31L、31R:コイル部、32D、32U:ポールピース、310L、310R:芯部、311L、311R:導線、4:成形型、40U:上型、40D:下型、41:キャビティ、50:面状ヒーター、51:断熱部材、L:磁力線。

Claims (11)

  1. ソリッドエラストマーからなる基材と、該基材中に配合され互いに連接して配向している複合粒子と、を有し、
    該複合粒子は、非磁性体からなる熱伝導性粒子と、金属酸化物からなる絶縁皮膜および磁性体を有し該熱伝導性粒子の表面を被覆する被覆層と、からなることを特徴とするエラストマー成形体。
  2. 前記被覆層において、前記磁性体は、前記絶縁皮膜中に分散される磁性粒子である請求項1に記載のエラストマー成形体。
  3. 前記被覆層において、前記磁性体は、前記熱伝導性粒子の表面に形成される磁性皮膜であり、
    前記絶縁皮膜は、該磁性皮膜を被覆するように配置される請求項1に記載のエラストマー成形体。
  4. 前記磁性体は、酸化鉄である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のエラストマー成形体。
  5. 前記絶縁皮膜は、金属アルコキシドのゾルゲル反応により形成される請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のエラストマー成形体。
  6. 前記絶縁皮膜の厚さは、10nm以上2μm以下である請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエラストマー成形体。
  7. 前記絶縁皮膜は、酸化アルミニウムからなる請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のエラストマー成形体。
  8. さらに、前記基材中に分散される絶縁性無機粒子を有する請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のエラストマー成形体。
  9. 前記ソリッドエラストマーは、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのいずれかである請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のエラストマー成形体。
  10. 請求項2に記載のエラストマー成形体の製造方法であって、
    前記熱伝導性粒子の粉末と前記磁性粒子の粉末とからなる混合粉末に、金属アルコキシドを含む溶液を添加して撹拌した後、乾燥および熱処理することにより、該熱伝導性粒子の表面に、前記絶縁皮膜と、該絶縁皮膜中に分散される該磁性粒子と、からなる前記被覆層を形成して、前記複合粒子を製造する複合粒子製造工程と、
    該複合粒子の粉末と、エラストマー原料と、を含む混合原料を調製する混合原料調製工程と、
    該混合原料を成形型に配置して、磁場をかけながら成形する成形工程と、
    を有することを特徴とするエラストマー成形体の製造方法。
  11. 請求項3に記載のエラストマー成形体の製造方法であって、
    前記熱伝導性粒子の粉末に、磁性を有する金属のアルコキシドを含む第一金属アルコキシド溶液を添加して撹拌した後、乾燥することにより、該熱伝導性粒子の表面に、前記磁性皮膜の前駆体を形成する磁性皮膜前駆体形成工程と、
    該磁性皮膜の前駆体が形成された該熱伝導性粒子の粉末に、第二金属アルコキシド溶液を添加して撹拌した後、乾燥および熱処理することにより、該熱伝導性粒子の表面に、該磁性皮膜と前記絶縁皮膜とが積層された前記被覆層を形成して、前記複合粒子を製造する複合粒子製造工程と、
    該複合粒子の粉末と、エラストマー原料と、を含む混合原料を調製する混合原料調製工程と、
    該混合原料を成形型に配置して、磁場をかけながら成形する成形工程と、
    を有することを特徴とするエラストマー成形体の製造方法。
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