JP2003024755A - 非対称中空糸ガス分離膜の製造方法 - Google Patents

非対称中空糸ガス分離膜の製造方法

Info

Publication number
JP2003024755A
JP2003024755A JP2001214863A JP2001214863A JP2003024755A JP 2003024755 A JP2003024755 A JP 2003024755A JP 2001214863 A JP2001214863 A JP 2001214863A JP 2001214863 A JP2001214863 A JP 2001214863A JP 2003024755 A JP2003024755 A JP 2003024755A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
polymer
polyimide
separation membrane
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001214863A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3698078B2 (ja
Inventor
Toshimune Yoshinaga
利宗 吉永
Yoshihiro Kusuki
喜博 楠木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP2001214863A priority Critical patent/JP3698078B2/ja
Publication of JP2003024755A publication Critical patent/JP2003024755A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3698078B2 publication Critical patent/JP3698078B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、水蒸気透過速度及び水
蒸気と空気との透過速度比が極めて高く、且つ、中空糸
分離膜として実用に供するのに十分な機械的強度を併せ
持つ非対称中空糸分離膜を製造する方法を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 第一ポリマー成分は、ヘリウムガ
スの透過係数(PHe)が1.5×10−9cm(S
TP)・cm/cm・sec・cmHg以上で、且
つ、ヘリウムガスと窒素ガスとの透過係数比(PHe
N2)が35以上であるポリマーであり、第二ポリマ
ー成分は、乾湿式紡糸法によって得られる非対称中空糸
の引張り破断伸度が20%以上であるポリイミドであ
り、前記第一ポリマー成分と前記第二ポリマー成分とを
主たるポリマー成分とするポリマー混合溶液を用いて、
乾湿式紡糸法によって、非対称中空糸分離膜を製造する
方法によって、水蒸気透過速度及び水蒸気と空気との透
過速度比が極めて高く、且つ、中空糸分離膜として実用
に供するのに十分な機械的強度を併せ持つ非対称中空糸
分離膜を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリマー混合溶液
を用い乾湿式紡糸法によって非対称中空糸分離膜を製造
する方法に関し、特に、水蒸気透過速度が極めて高く且
つ実用に供するのに十分な機械的強度を有する非対称中
空糸分離膜を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガス分離膜は種々のガス分離に利用され
ている。これらの多くは、ガス選択性が高いガラス状ポ
リマーで形成されたガス分離膜である。概して、ガラス
状ポリマーはガス選択性(分離度)は高いけれども、ガ
ス透過性(透過係数)が小さいという短所がある。この
ため、ガラス状ポリマーからなるガス分離膜は、多孔質
層(支持層)とスキン層(分離層)からなり且つガスの
透過抵抗が生じるスキン層を極めて薄くした非対称構造
にして、ガス透過速度が小さくなり過ぎないようにして
用いられている。
【0003】また、ガス分離膜は、通常、中空糸の多数
本(例えば、百本から数十万本)を集束して中空糸束と
し、その中空糸束の少なくとも一方の端部をエポキシ樹
脂のような硬化性樹脂やホットメルト型熱可塑性樹脂な
どで中空糸端部が開口状態となるように固着して中空糸
分離膜エレメントを構成し、更に、単数又は複数の前記
中空糸分離膜エレメントを少なくとも混合ガス導入口、
透過ガス排出口、非透過ガス排出口を備える容器内に、
中空糸膜の内側へ通じる空間と中空糸膜の外側へ通じる
空間とが隔絶するように装着されて構成された中空糸分
離膜モジュールとして用いられている。中空糸分離膜モ
ジュールにおいては、混合ガスは混合ガス導入口から中
空糸膜の内側又は外側に接する空間へ供給され、中空糸
膜に接して流れる間に混合ガス中の特定成分(膜を透過
し易い成分)が選択的に膜を透過して透過ガス排出口か
ら回収され、特定成分(膜を透過し易い成分)が選択的
に除かれたガスは非透過ガス排出口から回収されること
によって、ガス分離がおこなわれる。
【0004】ポリマー混合物からなるガス分離膜に関し
ては既に報告がある。米国特許第5055116号公報
は、特定構造を持つ2種以上のポリイミド混合物からな
るガス分離膜を開示し、ポリイミドのブレンド比に対し
酸素や窒素ガスの透過係数は直線的な加成性があること
を示している。また、米国特許第5248319号公報
は、フェニルインダン残基を含有するポリイミドと特定
のポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミドとの混合
物からなるガス分離膜を開示している。また、米国特許
第5608014号公報は、特定のポリエーテルスルホ
ンと特定の芳香族ポリイミドと特定の芳香族ポリイミド
又はポリアミド又はポリアミドイミドとの混合物からな
るガス分離膜を開示している。また、米国特許第591
7137号公報は、特定のポリエーテルスルホンと特定
の芳香族ポリイミドとの混合物からなるガス分離膜を開
示している。しかしながら、これらの公報では、水蒸気
透過速度及び得られる中空糸の機械的強度について言及
していない。即ち、極めて高い水蒸気透過速度を持ちし
かも非対称中空糸膜として工業的にモジュール化して実
際に用いることができるレベルの機械的強度を併せ持っ
た中空糸分離膜を製造する方法については言及されてい
なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】非対称ガス分離膜で
は、ガスが膜を透過する透過速度の律速過程は、ガスが
膜のスキン層を透過する過程である。ガスが膜の多孔質
層を透過する過程は透過抵抗が比較的小さいので、膜全
体の透過速度への影響は小さい。このため、ガスが非対
称膜を透過するときの透過速度に対する、ガスが多孔質
層を透過する過程の影響は、多くの場合事実上無視でき
た。
【0006】ところが、水蒸気のように膜を極めて速く
透過するガスを分離する場合には、非対称膜を透過する
水蒸気透過速度に対して、水蒸気が分離層を透過する過
程に加えて水蒸気が多孔質層を透過する過程も無視でき
ない影響を与える。すなわち、水蒸気透過速度が大きな
非対称膜を得ようとすれば、分離層に加えて多孔質層で
の水蒸気の透過抵抗を小さくする必要があった。そのた
めに、多孔質層の多孔性を高めて多孔質層の水蒸気の透
過抵抗を下げることが考えられる。しかしながら、多孔
質層の多孔性を高めると、多孔質層の機械的強度が低下
してしまい、支持機能の役割を果たさなくなるという問
題があった。具体的には、透過速度を高めた中空糸分離
膜は機械的強度が小さくなるために、それをエレメント
化し更にモジュール化して実用に供することができない
という問題があった。
【0007】本発明の目的は、水蒸気透過速度が極めて
高く、且つ、中空糸分離膜として実用に供するのに十分
な機械的強度を併せ持つ非対称中空糸分離膜を製造する
方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリマー混合
溶液を用いて非対称中空糸分離膜を製造する方法に関す
るものであり、第一ポリマー成分は、ヘリウムガスの透
過係数(PHe)が1.5×10−9cm(STP)
・cm/cm・sec・cmHg以上で、且つ、ヘリ
ウムガスと窒素ガスとの透過係数比(PHe/PN2
が35以上であるポリマーであり、第二ポリマー成分
は、乾湿式紡糸法によって得られる非対称中空糸の引張
り破断伸度が20%以上であるポリイミドであり、前記
第一ポリマー成分と前記第二ポリマー成分とを主たるポ
リマー成分とするポリマー混合溶液を用いて、乾湿式紡
糸法によって、非対称中空糸分離膜を製造する方法に関
する。また、第一ポリマー成分が50〜95重量%であ
り、第二ポリマー成分が50〜5重量%であるポリマー
混合物からなるポリマー混合溶液を用いること、ポリマ
ー混合溶液のポリマー濃度が8〜25重量%であるこ
と、第一ポリマー成分が、ヘリウムガスの透過係数(P
He)が1.5×10−9cm(STP)・cm/c
・sec・cmHg以上で、且つ、ヘリウムガスと
窒素ガスとの透過係数比(PHe/PN2)が35以上
であるポリイミドであること、第二ポリマー成分である
ポリイミドが、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸類からなるテトラカルビン酸成分をテトラカ
ルボン酸成分中に30〜100モル%含んだポリイミド
であることに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、分離特性が優れる第一
ポリマー成分と機械的強度の優れた第二ポリマー成分と
のポリマー混合溶液を用い、乾湿式紡糸法によって、非
対称中空糸分離膜を製造する方法である。乾湿式法は、
膜形状にしたポリマー溶液の表面の溶媒を蒸発させて薄
い緻密層(分離層)を形成し、更に、凝固液(ポリマー
溶液の溶媒とは相溶し、ポリマーは不溶な溶剤)に浸漬
し、その際生じる相分離現象を利用して微細孔を形成し
て多孔質層(支持層)を形成させる方法(相転換法)で
あり、ロエブらが提案(例えば、米国特許313313
2号)したものである。例えば、高分子新素材 One
Point 6 「高機能分離膜」 高分子学会編集
共立出版 1988年発行 P4〜P15に説明があ
る。この方法を紡糸ノズルから吐出して中空糸状の目的
形状としたポリマー溶液に適用して非対称中空糸膜を製
造する方法が乾湿式紡糸法である。例えば、「膜(ME
MBRANE)」,Vol.21 No.5(199
6)P276〜P282、Marcel Mulder
著「膜技術」第2版 吉川正和ら監修・訳(株式会社ア
イピーシ1997年発行)P61〜P137などに説明
されている。
【0010】本発明の乾湿式紡糸法によって非対称中空
糸分離膜を製造する方法は、より詳しくは、第一ポリマ
ー成分と第二ポリマー成分とを含むポリマー混合溶液を
調整し、これをノズルから中空糸状の目的形状に吐出さ
せ、吐出直後に空気又は窒素ガス雰囲気中を通した後、
ポリマー成分を実質的には溶解せず且つポリマー混合液
の溶媒とは相溶性を有する凝固液に浸漬して非対称構造
を形成し、その後乾燥し、更に必要に応じて加熱処理し
て分離膜を製造する方法である。
【0011】ポリマー混合液が凝固液に浸漬される凝固
過程では、ポリマー混合溶液中の溶媒と凝固液(ポリマ
ーに対し貧溶媒)とが置換してポリマー相と溶液相とに
相分離が進行する。ポリマー相は凝固析出し、溶液相を
孔として多孔質構造を形成する。本発明のような特性の
異なるポリマー混合溶液の場合は、混合ポリマー間で分
子鎖レベル又はそれ以上の大きさの不均一化又は相分離
も起っていると思われる。推定ではあるが、この結果に
より多孔質層の多孔性はより高められて多孔質層をガス
が透過するときの抵抗を極めて小さくする(それによっ
て、膜の水蒸気透過速度P’H2Oを大きくする)こと
が可能になると考えられる。しかも、第一ポリマー成分
により優れたガス選択性(分離度)を、第二成分ポリマ
ーにより実用に供するに十分な機械的強度を持たせるこ
とができる。このようにして製造された中空糸分離膜
は、第一ポリマー成分によってガス選択性(分離度)が
高められ、更に、発達した多孔質構造(ガス透過抵抗が
小さい)によって水蒸気透過速度が高められている。し
かも、機械的強度は第二ポリマー成分の組成比率から加
成性を前提に推定される以上に高められている。
【0012】中空糸分離膜において、実用に供するのに
十分な機械的強度とは、エレメント化やモジュール化の
工程で中空糸分離膜が容易に破損や破断することがな
く、また、ガス分離工程で使用中(ガス流によって中空
糸分離膜に変形応力が加えられる)でも容易に破損や破
断しない程度の機械的強度のことである。通常、引張強
度が2.5kgf/mm以上且つ引張り破断伸度が1
0%以上、より好ましくは引張強度が3.0kgf/m
以上且つ引張り破断伸度が20%以上の中空糸分離
膜は、実用に供するのに十分な機械的強度を有する。引
張強度が2.5kgf/mm未満又は引張り破断伸度
が10%未満の中空糸分離膜は、エレメントやモジュー
ルへの組立加工工程で破損や破断を容易に発生し易い
し、中空糸分離膜モジュールとして耐圧性が低くなって
使用条件が限定されたり使用中に中空糸の内側や外側を
流れるガスの流量、流速、圧力、温度、及びそれらの変
動によって受ける連続的又は断続的変形応力によって容
易に破損や破断が発生して問題を生じ易いので実用に供
することが難しい。
【0013】本発明の第一ポリマー成分は、ヘリウムガ
スの透過係数(PHe)が1.5×10−9cm(S
TP)・cm/cm・sec・cmHg以上で、且
つ、ヘリウムガスと窒素ガスとの透過係数比(PHe
N2)が35以上のポリマーである。第一ポリマー成
分は非対称中空糸膜の水蒸気透過速度を高め且つ十分な
(空気に対する水蒸気の)分離度を持たせる役割を持つ
成分である。ヘリウムガスと水蒸気の透過速度は通常比
例関係を示し、ヘリウムガス透過速度が高いポリマーは
水蒸気透過速度も高く、ヘリウムガスと窒素ガスとの透
過係数比(PHe/PN2)が大きいポリマーは水蒸気
と空気との透過係数比が大きい。第一ポリマー成分のヘ
リウムガスの透過係数(PHe)が1.5×10−9
(STP)・cm/cm・sec・cmHg以
上、且つ、ヘリウムガスと窒素ガスとの透過係数比(P
He/PN2)が35以上特に好ましくは40以上の場
合には、得られる非対称中空糸膜の水蒸気透過速度及び
空気に対する水蒸気の分離度が十分高い高性能除湿膜又
は加湿膜を得ることができるので好適である。逆に、第
一ポリマー成分のヘリウムガスの透過係数(PHe)が
1.5×10−9cm(STP)・cm/cm・s
ec・cmHg未満、及び/又は、ヘリウムガスと窒素
ガスとの透過係数比(PHe/PN2)が35未満の場
合には、得られる非対称中空糸膜の水蒸気透過速度及び
/又は空気に対する水蒸気の分離度が十分でなく、高性
能除湿膜又は高性能加湿膜を得ることが難しい。
【0014】第一ポリマー成分としては、ヘリウムガス
の透過係数(PHe)が1.5×10−9cm(ST
P)・cm/cm・sec・cmHg以上、且つ、ヘ
リウムガスと窒素ガスとの透過係数比(PHe
N2)が35以上であり、且つ、第二ポリマー成分と
均一なポリマー混合溶液を得ることができるものであれ
ばよい。例えばポリイミド、酢酸セルロース、ポリカー
ボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリスルホンな
どのガラス状ポリマーが好ましい。第一ポリマー成分と
してポリイミドを用いることは、水蒸気透過速度と空気
に対する水蒸気の分離度が十分に高く、更に、耐熱性や
耐薬品性などが優れた非対称中空糸分離膜を得ることが
できるので特に好ましい。
【0015】本発明の第二ポリマー成分は、そのポリマ
ーだけを用いて乾湿式紡糸法によって本発明の製造方法
を実施するときとほぼ同一の条件下で、ほぼ同一の寸法
形状を持つように製造した非対称中空糸の引張り破断伸
度が20%以上、特に好ましくは30%以上であり、且
つ、第一ポリマー成分と均一なポリマー混合溶液を得る
ことができるポリイミドである。第二ポリマー成分のポ
リイミドが、テトラカルボン酸成分中に3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸類からなるテトラカ
ルボン酸成分を30〜100モル%含んだポリイミドで
ある場合には、得られる中空糸分離膜の機械的強度が極
めて優れたものになるので、特に好適である。3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸類とは、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、そ
の二無水物又はその低級アルコールエステル化物、及
び、それらの芳香族環に置換基を有するものである。
【0016】本発明のポリマー混合溶液において、第一
ポリマー成分は50〜95重量%、特に60〜90重量
%が好ましく、第二ポリマー成分は50〜5重量%、特
に40〜10重量%が好ましい。ポリマー混合液中の第
一ポリマー成分が50重量%未満では水蒸気分離性能が
十分に高い中空糸分離膜を得ることが難しいし、95重
量%を越えると得られた中空糸分離膜の機械的強度が低
くなって実用に供することが困難になる。また、ポリマ
ー混合液中の第二ポリマー成分が50重量%を越えると
水蒸気分離性能が十分に高い中空糸分離膜を得ることが
難しいし、5重量%未満では中空糸分離膜の機械的強度
が低くなって実用に供することが困難になる。
【0017】本発明のポリマー混合溶液において、第一
ポリマー成分及び第二ポリマー成分とも、必ずしも一種
類のポリマーである必要はない。第一ポリマー成分及び
/又は第二ポリマー成分が複数の種類のポリマー混合物
であっても、それらが各ポリマー成分に要求される条件
を満たすものである限り構わない。また、第一ポリマー
成分及び第二ポリマー成分以外のポリマー成分が少量加
えられても構わないが、その場合の加える量は概ね10
重量%以下である。
【0018】本発明のポリマー混合溶液は、それぞれの
ポリマーが均一に溶解したものでなければならない。こ
こで均一に溶解するとは、溶液が外観上明らかな濁りが
ない状態を言う。分子鎖レベルで均一になることを必要
とはしない。外観上明らかに不均一なポリマー混合溶液
を用いると、本発明で製造される中空糸分離膜を得るこ
とができない。本発明のポリマー混合溶液に用いられる
溶媒は、第一ポリマー成分と第二ポリマー成分とを均一
に溶解するものであれば、特に限定はないが、例えば、
フェノール、クレゾール、キシレノールのようなフェノ
ール類、2個の水酸基をベンゼン環に有するカテコール
類、3−クロルフェノール、4−クロルフェノール(P
CP)、4−ブロムフェノール、2−クロル−5−ヒド
ロキシトルエンなどのハロゲン化フェノール類などのフ
ェノール系溶媒、または、N−メチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのア
ミド系溶媒、あるいはそれらの混合物を好適に用いるこ
とができる。
【0019】本発明のポリマー混合溶液のポリマー濃度
は8〜25重量%、特に9〜20重量%であるのが好ま
しい。ポリマー濃度が8重量%未満では膜に欠陥が生じ
やすく水蒸気と空気との分離性能が不良となりやすいの
で好ましくなく、ポリマー濃度が25重量%を越えると
スキン層が厚くなったり多孔質層の多孔性が低くなって
水蒸気透過速度(P’H2O)が小さくなるので好まし
くない。また、溶液粘度(回転粘度)は紡糸時のノズル
からの吐出温度で、50ポイズ以上特に100ポイズ以
上、15000ポイズ以下特に10000ポイズ以下で
あることが好ましい。溶液粘度が50ポイズ未満では目
的形状の中空糸膜を得るのが難しくなるので好ましくな
く、15000ポイズを越えると得られた中空糸膜の分
離性能が安定しなくなるので好ましくない。ポリマー混
合溶液の調製は、特に限定はなく、溶媒中に第一ポリマ
ー成分と第二ポリマー成分とをそれぞれ溶解してもよい
し、第一ポリマー成分溶液と第二ポリマー成分溶液とを
別々に重合又は溶解によって調製し、それらの溶液を混
合してポリマー混合溶液としても構わない。
【0020】本発明の方法で用いられる紡糸ノズルは、
ポリマー溶液を中空糸状体に押し出すものであればよ
く、チューブ・イン・オリフィス型ノズルなどが好適で
ある。通常、押し出す際のポリマー溶液の温度範囲は約
20℃〜150℃、特に30℃〜120℃が好適であ
る。また、ノズルから押し出される中空糸状体の内部へ
気体または液体を供給しながら紡糸がおこなわれる。本
発明の方法の凝固液は、ポリマー成分を実質的には溶解
せず且つポリマー溶液の溶媒と相溶性があるものであ
る。特に限定するものではないが、水や、メタノール、
エタノール、プロピルアルコールなどの低級アルコール
や、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンな
どの低級アルキル基を有するケトン化合物など、あるい
は、それらの混合物が好適に用いられる。本発明の方法
の凝固工程は、ノズルから中空糸形状に吐出されたポリ
マー混合溶液がその形状を保持できる程度に凝固させる
一次凝固液に浸漬され、次いで、完全に凝固させるため
の二次凝固液に浸漬されるのが好ましい。凝固した中空
糸分離膜は炭化水素などの溶媒を用いて凝固液と溶媒置
換させたあとで乾燥させることが好適である。加熱処理
は、分離性能を高め安定化させるために必要に応じてお
こなわれ、用いられたポリマーの軟化点又は二次転移点
よりも低い温度で実施することが好ましい。
【0021】本発明の方法で製造される非対称中空糸分
離膜は、スキン層の厚さが10〜200nmであり、多
孔質層の厚さは20〜200μmであることが好まし
い。スキン層の厚さが10nm未満は製造することが困
難であり、200nmを越えると水蒸気透過速度が小さ
くなって好ましくない。また、多孔質層が20μm未満
では機械的強度が小さくなって支持機能が果たせなくな
り、200μmを越えると多孔質のガス透過速度が小さ
くなるので好ましくない。また、中空糸の内径は30〜
500μmが好ましい。
【0022】本発明の方法で製造される非対称中空糸分
離膜は、その多孔質層のヘリウムガスの透過速度(P’
He)が2.5×10−3cm(STP)/cm
sec・cmHg以上、特に3.0×10−3cm
(STP)/cm・sec・cmHg以上と極めて
ガス透過抵抗が小さい。このため、本発明の方法で製造
される非対称中空糸分離膜は、水蒸気と窒素ガスの透過
速度比(P’H2O/P’N2)が50以上で水蒸気透
過速度(P’ 2O)を2.0×10−3cm(ST
P)/cm・sec・cmHg以上、より好ましくは
2.5×10−3cm(STP)/cm・sec・
cmHg以上と極めて大きくすることができ、且つ、中
空糸分離膜での引張強度が2.5kgf/mm以上で
引張り破断伸度が10%以上、より好ましくは引張強度
が3.0kgf/mm以上で引張り破断伸度が20%
以上と実用に供することができる機械的強度を有する。
更に、本発明の方法を用いることにより、100℃の熱
水中で50時間熱水処理した後でも中空糸分離膜の引張
り破断伸度が熱水処理前の80%以上を保持するだけの
優れた耐熱水性を持つ非対称中空糸分離膜の製造も可能
である。すなわち、本発明の方法によって、高性能の除
湿膜又は加湿膜を製造することが可能である。
【0023】以下、本発明での各種測定方法について説
明する。これらの測定に用いた中空糸は、以下の実施例
の(非対称中空糸膜を製造する方法(乾湿式紡糸法))
によって製造したものである。 (ポリマーのヘリウムガス透過係数(PHe)の測定方
法)ポリマー溶液は、溶液粘度が温度100℃で50〜
200ポイズになるように調製し、400メッシュ金網
を用いて濾過し、引き続き温度100℃で静置により脱
泡した。このポリマー溶液を温度50℃でガラス板上に
0.5mmまたは0.2mmのドクターナイフを用いて
流延し、オーブン中温度100℃で3時間加熱し溶媒を
蒸発させ、更にオーブン中温度300℃で1時間加熱処
理をおこないヘリウムガス透過係数の測定サンプルとな
るポリマーフィルムを得た。ヘリウムガス透過係数の測
定は高真空タイムラグ法によりおこなった。即ち、ポリ
マーフィルムを透過セルに装着し温度35℃にした後、
真空ポンプにて10 −5torrの高真空とし、その後
フィルムの1次側にヘリウムガスで2.5kgf/cm
Gの圧力をかけ、透過したガスによる2次側圧上昇の
時間に対する変化を求め、フィルムの厚さ、有効面積、
2次側体積、1次側圧力等からポリマーのヘリウムガス
透過係数(PHe)を算出した。 (中空糸膜の水蒸気透過性能の測定方法)10本の中空
糸膜と、ステンレスパイプと、エポキシ樹脂系接着剤と
を使用して有効長が20mmの透過性能評価用のエレメ
ントを作成し、これをステンレス容器に装着してペンシ
ルモジュールとした。このペンシルモジュールの中空糸
の外側へ1500ppmの水蒸気を含む窒素ガスを一定
量供給し、透過側へは一定量のキャリアガス(Arガ
ス)を流しながら水蒸気分離をおこない、非透過ガス及
び透過ガスの水蒸気量を鏡面式の露点計で検出した。測
定した水蒸気量と供給ガス量及び有効膜面積から膜の水
蒸気透過速度を算出した。測定は温度50℃でおこなっ
た。
【0024】(中空糸膜の窒素ガス透過性能の測定方
法)15本の中空糸膜と、ステンレスパイプと、エポキ
シ樹脂系接着剤とを使用して有効長が10cmの透過性
能評価用のエレメントを作成し、これをステンレス容器
に装着してペンシルモジュールとした。それに一定圧力
の窒素ガスを供給して透過流量を測定した。測定した透
過窒素ガス量と供給圧力及び有効膜面積から窒素ガスの
透過速度を算出した。これらの測定は温度50℃でおこ
なった。 (中空糸膜の多孔質層のヘリウムガス透過性能の測定方
法)プラズマ処理装置に多数本の中空糸膜を均一にひろ
げて設置し、印加電圧20Vで酸素プラズマ処理をおこ
なった。酸素プラズマ処理を5分間おこなう毎に中空糸
の一部(数本)を取り出して、プラスマ処理時間の異な
った中空糸膜を得た。これらの中空糸膜を用いて前記と
同様の方法でガス透過測定用ペンシルモジュール(有効
長10mm)を作成し、これに窒素ガスあるいはヘリウ
ムガスを一定量一定圧力で供給してそれぞれの透過流量
を測定し、測定した透過流量と供給圧力及び有効膜面積
から窒素ガスあるいはヘリウムガスの透過速度を算出し
た。20分間以上プラズマ処理した中空糸膜のこれらの
値の比即ちP’He/P’N2は1.2以下になったので、
20分間処理した中空糸膜のヘリウムガスの透過速度
(P’He)を、本発明で用いる膜の多孔質層のヘリウム
ガスの透過速度とした。これらの測定は温度50℃でお
こなった。尚、本発明において、中空糸膜の多孔質層の
ヘリウムガス透過速度(P’He)は、多孔質層のガス
透過抵抗の指標となるものであり、P’Heが大きな値
のときはガス透過抵抗が小さいこと、P’Heが小さな
値のときはガス透過抵抗が大きいことを示す。 (中空糸膜の引張強度と破断伸度の測定)引張試験機を
用いて有効長20mm、引張速度10mm/分で測定し
た。測定は温度23℃でおこなった。中空糸断面積は断
面を光学顕微鏡を用いて寸法を測定して算出した。引張
り破断伸度は、元の中空糸の長さL0、引張り破断時の
長さLとしたとき、((L−L)/L)×100
(単位:%)で示している。 (回転粘度の測定方法)ポリマー溶液の回転粘度は、回
転粘度計(ローターのずり速度1.75/sec)を用
い温度100℃で測定した。 (中空糸膜の耐水性及び耐熱水性の測定)破断伸度が既
知の中空糸膜を試料として、ステンレス容器内にイオン
交換水と前記中空糸膜を入れて密封し、前記容器を温度
100℃のオーブン中に入れ50時間保持して中空糸膜
を熱水処理した。熱水処理後の中空糸膜は容器から取り
出し温度100℃のオーブン中で乾燥した。乾燥後の中
空糸膜は前記の引張試験方法に従って破断伸度を測定し
た。耐水性及び耐熱水性は、破断伸度の保持率(単位:
%)を指標として表わした。
【0025】
【実施例】次に、本発明の非対称中空糸分離膜を製造す
る方法について、実施例により具体的に説明する。尚、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0026】(ポリイミドA溶液の調製)3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以
下、s−BPDAと略記することもある)29.422
gと、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(以下、6FDA
と略記することもある)44.202gと、ジメチル−
3,7−ジアミノ−ジベンゾチオフェン−5,5−ジオ
キシド(以下、TSNと略記することもある)54.8
68gを、溶媒の4−クロルフェノール(以下、PCP
と略記することもある)889.42gと共にセパラブ
ルフラスコ中にて重合温度180℃で4時間重合し、回
転粘度が1500ポイズ、ポリマー濃度が12重量%の
ポリイミドA溶液を得た。ポリイミドAのヘリウムガス
の透過係数(PHe)は5.80×10−9cm (S
TP)・cm/cm・sec・cmHgで、ヘリウム
ガスと窒素ガスとの透過係数比(PHe/PN2)は4
0であった。 (ポリイミドB溶液の調製)s−BPDA28.245
gと、TSN24.691gと、4,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル(以下、DADEと略記することもあ
る)2.002gを、溶媒のPCP343.54gと共
にセパラブルフラスコ中にて重合温度180℃で4時間
重合し、回転粘度が1500ポイズ、ポリマー濃度が1
3重量%のポリイミドB溶液を得た。ポリイミドBのヘ
リウムガスの透過係数(PHe)は1.09×10−9
cm (STP)・cm/cm・sec・cmHg
で、ヘリウムガスと窒素ガスとの透過係数比(PHe
N2)は158であった。 (ポリイミドC溶液の調製)s−BPDA19.124
gと、6FDA15.315gと、TSN26.611
gとDADE0.601gとを、溶媒のPCP413.
88gと共にセパラブルフラスコ中に加えて、180℃
で攪拌しながら4時間重合し、回転粘度1300ポイ
ズ、ポリマー濃度12.3重量%のポリイミドC溶液を
得た。このポリイミドCのモノマー成分の組成はポリイ
ミドAとポリイミドBを7:3で混合した混合物のモノ
マー成分の組成とほぼ同一のものである。ポリイミドC
のヘリウムガスの透過係数(PHe)は4.33×10
−9cm (STP)・cm/cm・sec・cmH
gで、ヘリウムガスと窒素ガスとの透過係数比(PHe
/PN2)は43であった。
【0027】(ポリイミドD溶液の調製)s−BPDA
29.422gと、6FDA44.424gと、DAD
E16.179gと、1,4−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン(以下、TPEQと略記することもあ
る)35.432gとを、溶媒のPCP726.44g
と共にセパラブルフラスコ中にて重合温度180℃で1
7時間重合し、回転粘度が1750ポイズ、ポリマー濃
度が14重量%のポリイミドD溶液を得た。ポリイミド
Dのヘリウムガスの透過係数(PHe)は1.92×1
−9cm (STP)・cm/cm・sec・cm
Hgで、ヘリウムガスと窒素ガスとの透過係数比(P
He/PN2)は63であった。 (ポリイミドE溶液の調製)s−BPDA88.266
gと、DADE60.973gとを、溶媒のPCP85
0.41gと共にセパラブルフラスコ中にて重合温度1
80℃で10時間重合し、回転粘度1730ポイズ、ポ
リマー濃度14重量%のポリイミドE溶液を得た。ポリ
イミドEのヘリウムガスの透過係数(PHe)は1.1
4×10−10cm(STP)・cm/cm・se
c・cmHgで、ヘリウムガスと窒素ガスとの透過係数
比(PHe/PN2)は435であった。 (ポリイミドF溶液の調製)s−BPDA44.133
gと、6FDA66.636gと、DADE60.43
2gとを、溶媒のPCP985.32gと共にセパラブ
ルフラスコ中にて重合温度180℃で12時間重合し、
回転粘度1670ポイズ、ポリマー濃度14重量%のポ
リイミドF溶液を得た。ポリイミドFのヘリウムガスの
透過係数(PHe)は1.75×10−9cm (ST
P)・cm/cm・sec・cmHgで、ヘリウムガ
スと窒素ガスとの透過係数比(PHe/PN2)は67
であった。
【0028】調製したポリイミドA〜Fのヘリウムガス
の透過係数(PHe)とヘリウムガスと窒素ガスとの透
過係数比(PHe/PN2)を表1に示す。
【表1】
【0029】(非対称中空糸膜を製造する方法(乾湿式
紡糸法))ポリイミド溶液、または、ポリイミド混合溶
液を、400メッシュの金網で濾過したあと、温度70
℃で中空糸紡糸ノズル(円形開口部外径1000μm、
円形開口部スリット幅200μm、芯部開口部外径40
0μm)から吐出させ、吐出した中空糸状体を窒素雰囲
気中に通した後、0℃の72重量%エタノール水溶液か
らなる凝固液に浸漬し湿潤糸とした。これを50℃のエ
タノール中に2時間浸漬し脱溶媒処理を完了し、更に、
70℃のイソオクタン中に3時間浸漬洗浄して溶媒を置
換後、100℃絶乾状態で30分間乾燥し、その後25
0℃で1時間の熱処理を行った。更に、中空糸膜の表面
の滑りを整えるためにシリコンオイルでオイリング処理
を施し中空糸膜を製造した。得られた中空糸膜はいずれ
も、大略、外径寸法470μm、内径寸法320μm、
膜厚75μmのものであった。
【0030】〔実施例1〕前記ポリイミドA溶液400
gと前記ポリイミドB溶液400gとを、セパラブルフ
ラスコにて130℃で3時間攪拌してポリイミド混合溶
液を調製した。この混合物溶液のポリマー濃度は12.
5重量%であり、回転粘度は1500ポイズであった。
このポリイミド混合物溶液を用いて、前記の非対称中空
糸膜を製造する方法に基づいて、中空糸膜を製造した。
この中空糸膜のガス透過性能と機械的特性を前記の方法
によって測定した。結果は表2のとおりであった。 〔実施例2〕前記ポリイミドA溶液の583.3gと、
前記ポリイミド溶液Bの250gとを、実施例1と同様
の混合方法に従って混合し、混合溶液を調整した。この
ポリマー混合溶液のポリマー濃度は12.3重量%であ
り、回転粘度は1500ポイズであった。このポリイミ
ド混合溶液を用いて、前記の非対称中空糸膜を製造する
方法に基づいて、中空糸膜を製造した。この中空糸膜の
ガス透過性能と機械的特性を前記の方法によって測定し
た。結果は表2のとおりであった。 〔比較例1〕前記ポリイミドA溶液を用いて、前記の非
対称中空糸膜を製造する方法に基づいて、中空糸膜を製
造した。この中空糸膜のガス透過性能と機械的特性を前
記の方法によって測定した。結果は表2のとおりであっ
た。 〔比較例2〕前記ポリイミドB溶液を用いて、前記の非
対称中空糸膜を製造する方法に基づいて、中空糸膜を製
造した。この中空糸膜のガス透過性能と機械的特性を前
記の方法によって測定した。結果は表2のとおりであっ
た。 〔比較例3〕前記のポリイミドC溶液を用いて、前記の
非対称中空糸膜を製造する方法に基づいて、中空糸膜を
製造した。この中空糸膜のガス透過性能と機械的特性を
前記の方法によって測定した。結果は表2のとおりであ
った。
【0031】〔実施例3〕前記ポリイミドD溶液280
gと、前記ポリイミドE溶液120gとを、セパラブル
フラスコにて温度130℃で3時間攪拌してポリイミド
混合物溶液を得た。この混合物溶液のポリマー濃度は1
4重量%であり、回転粘度は1790ポイズであった。
このポリイミド混合物溶液を用いて、前記の非対称中空
糸膜を製造する方法に基づいて、中空糸膜を製造した。
この中空糸膜のガス透過性能と機械的特性を前記の方法
によって測定した。結果は表3のとおりであった。 〔実施例4〕前記ポリイミドD溶液360gと、前記ポ
リイミドE溶液40gとを、セパラブルフラスコにて温
度130℃で3時間攪拌してポリイミド混合物溶液を得
た。この混合物溶液のポリマー濃度は14重量%であ
り、回転粘度は1800ポイズであった。このポリイミ
ド混合物溶液を用いて、前記の非対称中空糸膜の製造方
法に基づいて、中空糸膜を製造した。この中空糸膜のガ
ス透過性能と機械的特性を前記の方法によって測定し
た。結果は表3のとおりであった。 〔比較例4〕前記ポリイミドD溶液を用いて、前記の非
対称中空糸膜を製造する方法に基づいて、中空糸膜を製
造した。この中空糸膜のガス透過性能と機械的強度を前
記の方法によって測定した。結果は表3のとおりであっ
た。 〔比較例5〕前記ポリイミドE溶液を用いて、前記の非
対称中空糸膜を製造する方法に基づいて、中空糸膜を製
造した。この中空糸膜のガス透過性能と機械的強度を前
記の方法によって測定した。結果は表3のとおりであっ
た。 〔実施例5〕前記ポリイミドF溶液240gと、前記ポ
リイミドE溶液160gとを、セパラブルフラスコにて
温度130℃で3時間攪拌してポリイミド混合物溶液を
得た。この混合物溶液のポリマー濃度は14重量%であ
り、回転粘度は1750ポイズであった。このポリイミ
ド混合物溶液を用いて、前記の非対称中空糸膜の製造方
法に基づいて、中空糸膜を製造した。この中空糸膜のガ
ス透過性能と機械的特性を前記の方法によって測定し
た。結果は表3のとおりであった。 〔実施例6〕前記ポリイミドF溶液280gと、前記ポ
リイミドE溶液120gとを、セパラブルフラスコにて
温度130℃で3時間攪拌してポリイミド混合物溶液を
得た。この混合物溶液のポリマー濃度は14重量%であ
り、回転粘度は1790ポイズであった。このポリイミ
ド混合物溶液を用いて、前記の非対称中空糸膜を製造す
る方法に基づいて、中空糸膜を製造した。この中空糸膜
のガス透過性能と機械的特性を前記の方法によって測定
した。結果は表3のとおりであった。 〔実施例7〕前記ポリイミドF溶液360gと、前記ポ
リイミドE溶液40gとを、セパラブルフラスコにて温
度130℃で3時間攪拌してポリイミド混合物溶液を得
た。この混合物溶液のポリマー濃度は14重量%であ
り、回転粘度は1690ポイズであった。このポリイミ
ド混合物溶液を用いて、前記の非対称中空糸膜を製造す
る方法に基づいて、中空糸膜を製造した。この中空糸膜
のガス透過性能と機械的特性を前記の方法によって測定
した。結果は表3のとおりであった。
【0032】表2、表3から以下のことが明らかであ
る。比較例1、比較例3、比較例4の非対称中空糸膜
は、引張り強度及び/又は引張り破断伸度が小さく実用
に供することが難しい。比較例2、比較例5の非対称中
空糸膜は、P’H2Oが小さく高性能の除湿膜又は加湿
膜ではない。一方、本発明の方法による実施例1〜実施
例7の非対称中空糸膜は、いずれも、水蒸気と窒素ガス
の透過速度比(P’H2O/P’N2)が50以上及び
水蒸気透過速度(P’H2O)が2.5×10−3cm
(STP)/cm・sec・cmHg以上と高い水
蒸気分離性能を有しており、且つ、中空糸分離膜での引
張強度が2.5kgf/mm以上で引張り破断伸度が
10%以上と実用に供することができる機械的強度を有
している。これらの中空糸膜の多孔質層は、ヘリウム透
過速度(P’He)が3.0×10−3cm(ST
P)/cm・sec・cmHg以上であり、ガス透過
抵抗が小さいものである。また、実施例3〜実施例7の
非対称中空糸膜は、耐熱水性が極めて良好なものであ
る。
【0033】
【表2】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明は、以上のようなものであるか
ら、以下のような効果を奏する。即ち、本発明によっ
て、水蒸気と窒素ガスの透過速度比(P’H2O/P’
)が50以上で水蒸気透過速度(P’H2O)を
2.0×10−3cm(STP)/cm・sec・
cmHg以上、より好ましくは2.5×10−3cm
(STP)/cm・sec・cmHg以上と極めて大
きくすることができ、且つ、中空糸分離膜での引張り強
度が2.5kgf/mm以上で引張り破断伸度が10
%以上、より好ましくは引張り強度が3.0kgf/m
以上で引張り破断伸度が20%以上と実用に供する
ことができる機械的強度を有する非対称中空糸分離膜を
製造することができる。本発明の方法によって得られる
非対称中空糸分離膜は、極めて高い水蒸気分離性能を持
ち且つ実用的な機械的強度を有するので、除湿膜又は加
湿膜として好適である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA41 MA01 MA06 MA25 MB03 MB04 MB06 MB15 MB16 MB19 MB20 MC18 MC24 MC49 MC54 MC58X MC62 NA04 NA18 NA40 NA54 NA64 PA01 PB65 PC72 4L035 BB04 BB07 BB15 DD03 EE20 FF01 MD01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一ポリマー成分は、ヘリウムガスの透過
    係数(PHe)が1.5×10−9cm(STP)・
    cm/cm・sec・cmHg以上で、且つ、ヘリウ
    ムガスと窒素ガスとの透過係数比(PHe/PN2)が
    35以上であるポリマーであり、第二ポリマー成分は、
    乾湿式紡糸法によって得られる非対称中空糸の引張り破
    断伸度が20%以上であるポリイミドであり、前記第一
    ポリマー成分と前記第二ポリマー成分とを主たるポリマ
    ー成分とするポリマー混合溶液を用いて、乾湿式紡糸法
    によって、非対称中空糸分離膜を製造する方法。
  2. 【請求項2】第一ポリマー成分が50〜95重量%であ
    り、第二ポリマー成分が50〜5重量%であるポリマー
    混合物からなるポリマー混合溶液を用いることを特徴と
    する請求項1に記載の非対称中空糸分離膜を製造する方
    法。
  3. 【請求項3】ポリマー混合溶液のポリマー濃度が8〜2
    5重量%であることを特徴とする請求項1〜2のいずれ
    かに記載の非対称中空糸分離膜を製造する方法。
  4. 【請求項4】第一ポリマー成分が、ヘリウムガスの透過
    係数(PHe)が1.5×10−9cm(STP)・
    cm/cm・sec・cmHg以上で、且つ、ヘリウ
    ムガスと窒素ガスとの透過係数比(PHe/PN2)が
    35以上であるポリイミドであることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の非対称中空糸分離膜を製造
    する方法。
  5. 【請求項5】第二ポリマー成分であるポリイミドが、テ
    トラカルボン酸成分中に30〜100モル%の3,
    3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸類からな
    るテトラカルボン酸成分を含んだポリイミドであること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非対称中
    空糸分離膜を製造する方法。
JP2001214863A 2001-07-16 2001-07-16 非対称中空糸ガス分離膜の製造方法 Expired - Lifetime JP3698078B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001214863A JP3698078B2 (ja) 2001-07-16 2001-07-16 非対称中空糸ガス分離膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001214863A JP3698078B2 (ja) 2001-07-16 2001-07-16 非対称中空糸ガス分離膜の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003024755A true JP2003024755A (ja) 2003-01-28
JP3698078B2 JP3698078B2 (ja) 2005-09-21

Family

ID=19049617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001214863A Expired - Lifetime JP3698078B2 (ja) 2001-07-16 2001-07-16 非対称中空糸ガス分離膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3698078B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006077903A1 (ja) * 2005-01-24 2006-07-27 Ube Industries, Ltd. 非対称中空糸ガス分離膜、及びガス分離方法
JP2006224097A (ja) * 2005-01-21 2006-08-31 Ube Ind Ltd 多成分ポリイミドからなるポリイミド非対称膜の製造方法
JP2006224098A (ja) * 2005-01-21 2006-08-31 Ube Ind Ltd 多成分ポリイミドからなるポリイミド非対称膜、ガス分離膜、及びガス分離方法
JP2008043945A (ja) * 2006-07-21 2008-02-28 Ube Ind Ltd 非対称中空糸ガス分離膜、ガス分離方法、及びガス分離膜モジュール
US7628841B2 (en) 2005-01-21 2009-12-08 Ube Industries, Ltd. Method for manufacturing polyimide asymmetric membrane, and polyimide asymmetric membrane
JP2011523683A (ja) * 2008-05-19 2011-08-18 アイユーシーエフ エイチワイユー (インダストリー ユニヴァーシティー コオペレイション ファウンデイション ハンヤン ユニヴァーシティー) 中空糸、中空糸形成用ドープ溶液組成物、およびそれを用いた中空糸の製造方法
JP2013528118A (ja) * 2010-05-28 2013-07-08 ユーオーピー エルエルシー 空気分離のための高パーミアンスポリイミド膜
JP5343561B2 (ja) * 2006-07-23 2013-11-13 宇部興産株式会社 多成分ポリイミドからなるポリイミドフィルムの製造方法
JP2014504550A (ja) * 2011-01-24 2014-02-24 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 複合ポリアミド膜
JP2014504551A (ja) * 2011-01-24 2014-02-24 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 複合ポリアミド膜
US8821617B2 (en) 2008-02-28 2014-09-02 Industry-University Cooperation Foundation, Hanyang University Polyimide-co-polybenzoxazole copolymer, preparation method thereof, and gas separation membrane comprising the same
CN106390780A (zh) * 2015-07-29 2017-02-15 北京市射线应用研究中心 一种改性聚酰亚胺中空纤维气体分离膜及改性方法与应用
JP2017080730A (ja) * 2015-10-22 2017-05-18 財團法人工業技術研究院Industrial Technology Research Institute 水分離複合膜

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190073490A (ko) * 2016-12-01 2019-06-26 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 제습막, 제습 소자, 제습막의 제작 방법 및 제습 소자의 제작 방법

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012086223A (ja) * 2005-01-21 2012-05-10 Ube Industries Ltd 多成分ポリイミドからなるポリイミド非対称膜の製造方法
JP2006224097A (ja) * 2005-01-21 2006-08-31 Ube Ind Ltd 多成分ポリイミドからなるポリイミド非対称膜の製造方法
JP2006224098A (ja) * 2005-01-21 2006-08-31 Ube Ind Ltd 多成分ポリイミドからなるポリイミド非対称膜、ガス分離膜、及びガス分離方法
US7628841B2 (en) 2005-01-21 2009-12-08 Ube Industries, Ltd. Method for manufacturing polyimide asymmetric membrane, and polyimide asymmetric membrane
US7833313B2 (en) 2005-01-21 2010-11-16 Ube Industries, Ltd. Method for manufacturing polyimide asymmetric membrane, and polyimide asymmetric membrane
JP2006198589A (ja) * 2005-01-24 2006-08-03 Ube Ind Ltd 非対称中空糸ガス分離膜、及びガス分離方法
WO2006077903A1 (ja) * 2005-01-24 2006-07-27 Ube Industries, Ltd. 非対称中空糸ガス分離膜、及びガス分離方法
JP4507894B2 (ja) * 2005-01-24 2010-07-21 宇部興産株式会社 非対称中空糸ガス分離膜、及びガス分離方法
US7771518B2 (en) 2005-01-24 2010-08-10 Ube Industries, Ltd. Asymmetric hollow fiber gas separation membrane and gas separation method
JP2008043945A (ja) * 2006-07-21 2008-02-28 Ube Ind Ltd 非対称中空糸ガス分離膜、ガス分離方法、及びガス分離膜モジュール
JP5343561B2 (ja) * 2006-07-23 2013-11-13 宇部興産株式会社 多成分ポリイミドからなるポリイミドフィルムの製造方法
KR101404571B1 (ko) * 2006-07-23 2014-06-09 우베 고산 가부시키가이샤 다성분 폴리이미드로 이루어지는 폴리이미드 필름 및 그 제조방법
US8821617B2 (en) 2008-02-28 2014-09-02 Industry-University Cooperation Foundation, Hanyang University Polyimide-co-polybenzoxazole copolymer, preparation method thereof, and gas separation membrane comprising the same
JP2011523683A (ja) * 2008-05-19 2011-08-18 アイユーシーエフ エイチワイユー (インダストリー ユニヴァーシティー コオペレイション ファウンデイション ハンヤン ユニヴァーシティー) 中空糸、中空糸形成用ドープ溶液組成物、およびそれを用いた中空糸の製造方法
JP2013528118A (ja) * 2010-05-28 2013-07-08 ユーオーピー エルエルシー 空気分離のための高パーミアンスポリイミド膜
JP2014504550A (ja) * 2011-01-24 2014-02-24 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 複合ポリアミド膜
JP2014504551A (ja) * 2011-01-24 2014-02-24 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 複合ポリアミド膜
CN106390780A (zh) * 2015-07-29 2017-02-15 北京市射线应用研究中心 一种改性聚酰亚胺中空纤维气体分离膜及改性方法与应用
JP2017080730A (ja) * 2015-10-22 2017-05-18 財團法人工業技術研究院Industrial Technology Research Institute 水分離複合膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP3698078B2 (ja) 2005-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2588806B2 (ja) ガス分離中空糸膜及びその製法
JPH03267130A (ja) ガス分離中空糸膜及びその製法
US5141642A (en) Aromatic polyimide double layered hollow filamentary membrane and process for producing same
KR20120075454A (ko) 중합 용액으로 제조된 폴리이미드 막
JP2003024755A (ja) 非対称中空糸ガス分離膜の製造方法
WO2010038810A1 (ja) 非対称ガス分離膜、及びガス分離方法
JPS6119813A (ja) ポリイミド中空糸の製造法
JP2874741B2 (ja) 非対称性中空糸ポリイミド気体分離膜
JP5359957B2 (ja) ポリイミドガス分離膜、及びガス分離方法
JPH05146651A (ja) ガス分離膜の製造法
JP5359914B2 (ja) ポリイミドガス分離膜、及びガス分離方法
JPS6328424A (ja) ポリイミド気体分離膜
JP2001269553A (ja) ガス分離膜および分離方法
EP2554248B1 (en) Asymmetric hollow fiber gas separation membrane
JP5114912B2 (ja) Si原子含有ポリイミドによって形成された非対称膜、ガス分離膜、及びガス分離方法
EP3124108A1 (en) Asymmetric gas separation membrane, and methods for separating and recovering gases
JP2012096195A (ja) 高温ガスから窒素富化空気を製造する方法
JP2022152519A (ja) 非対称中空糸ガス分離膜
JP4978602B2 (ja) 非対称中空糸ガス分離膜、及びガス分離方法
JPH0693988B2 (ja) ポリイミド二層中空糸膜およびその製法
JP4702277B2 (ja) ガス分離膜および分離方法
JPH0693985B2 (ja) ポリイミド二層中空糸膜の製法
JPH0970523A (ja) ポリイミド分離膜、およびポリイミド中空糸複合膜の製造方法
JP5240152B2 (ja) ポリイミドガス分離膜、及びガス分離方法
WO2012077810A1 (ja) 非対称ガス分離膜およびこれを用いてメタノールを分離する方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050614

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3698078

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080715

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090715

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100715

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110715

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110715

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120715

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120715

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120715

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130715

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130715

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term