JP2003017128A - ゲル状高分子電解質およびこれを用いたリチウム電池 - Google Patents
ゲル状高分子電解質およびこれを用いたリチウム電池Info
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Abstract
ウム電池を提供する。 【解決手段】 重量平均分子量5,000以上100,0
00未満の第1イオン導電性高分子と、重量平均分子量
100,000以上5,000,000以下の第2イオン
導電性高分子と、リチウム塩と有機溶媒とから構成され
た電解液とを含むことを特徴とするゲル状高分子電解質
である。本発明のゲル状高分子電解質は、電解液含浸能
力に優れ、電解液が添加された時に機械的特性が低下す
ることを防止できるだけでなく、イオン伝導度特性およ
び電極に対する接着力が非常に優秀である。このような
ゲル状高分子電解質を利用すれば、充放電特性および効
率、電池の寿命および高温放置特性が向上される。
Description
およびこれを用いたリチウム電池に関し、より詳細に
は、電解液の含浸能力、イオン伝導度特性および機械的
特性に優れるだけでなく、電極に対する接着力が改善さ
れたゲル状高分子電解質、および、このようなゲル状高
分子電解質を用いることによって充放電特性および効率
だけでなく長期寿命および放置特性が改善されたリチウ
ム電池に関する。
話、カムコーダ、ノート型パソコンのような各種携帯用
電子機器や情報通信機器の必須部品として、機器本体の
小型化・軽量化について絶対的な影響を及ぼす。これに
加えて二次電池は、携帯用情報通信機器の生産、販売に
おける重要な競争要素である長時間連続使用が可能かど
うかにも影響を及ぼす。二次電池のなかでも特にリチウ
ムポリマー電池は、紙のように薄くて軽いだけでなく、
電池形態の変形が自在であるという長所を持つ。さらに
リチウムポリマー電池は、電解質として高分子電解質を
使用するので、液体電解質を使用するリチウムイオン電
池の短所である漏れの可能性や爆発の危険性が低減され
ており、安全面でさらに優秀である。しかし、リチウム
ポリマー電池は、リチウムイオン電池に比べて放電容量
の面で劣り、さらに、複雑な製造工程によりコスト高と
なる短所がある。
電解質に関する多くの研究が行われているが、このよう
な高分子電解質の大部分はゲル状である。これらゲル状
高分子電解質は、多量の液体電解液を高分子マトリック
スに添加して製造されたものであって、リチウムポリマ
ー電池の実用化に貢献し得るシステムとして知られてい
る。
分子マトリックス形成用高分子としては、ポリアクリロ
ニトリル、ポリビニリデンフルオライド、ポリエチレン
オキシド、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル
などがある。
してゲル状高分子電解質を使用する場合、次のような問
題点がある。
添加された場合、高分子電解質の機械的特性が弱くな
り、内部短絡が生じる可能性がある。そのため、電池成
形のためのフィルムを厚くしなければならず、高電流率
で電池特性が急激に落ちる短所がある。この他にも、ゲ
ル状高分子電解質の製造過程で有機電解液が揮発してし
まい、電解液含量を正確に調節するのが非常に難しいと
いう問題がある。電池内の電解液分布が均一でないか、
または電解液含量を正確に調節できない場合、電池の充
放電時に電流不均一などの問題が生じ、電池性能が劣化
する現象を招く。
の機械的特性を向上させるための方法として、多孔性膜
をゲル状高分子電解質の支持体として利用する方法が提
案されている。
ポリエチレン多孔性膜をポリビニリデンフルオライド溶
液でコーティングし乾燥してセルを製造し、該セルに電
解液を注入し、高温でゲル化させて製造されたリチウム
二次電池が開示されている。また特開平10−1628
02号公報において、絶縁性多孔性膜にポリアクリロニ
トリルなどのゲル状高分子電解質を塗布または含浸させ
て製造されるセパレータが開示されている。
の支持体として利用する場合、ゲル状高分子電解質の加
工性は向上するが、高分子と電解液との相溶性が劣るの
で、多孔性膜上にコーティングされた高分子を高温でゲ
ル化する工程を必ず行わなければならない、という問題
がある。またこのようにして製造されたゲル状高分子電
解質を使用して電池を製造する場合、電解液の漏れ、お
よびそれに起因する安全性の問題が常にある。また多孔
性膜にコーティングされる高分子の大部分が親水性高分
子であるため、疎水性材料よりなる多孔性膜から高分子
が剥離し易い、という問題がある。
は、ポリビニリデンフルオライドとリチウム塩と有機溶
媒とから構成された電解液を混合し、これを電極上部に
塗布した後、加熱などの方法によってゲル状高分子電解
質を形成し、このゲル状高分子電解質を利用してリチウ
ム二次電池を製造する方法が記載されている。この方法
によれば、電極とゲル状高分子電解質との接着力が優れ
ているため、電解液分布を均一にできる。しかしなが
ら、電解液を含むゲル状高分子電解質組成物を電極に予
め塗布する場合、工程中に溶媒が揮発するなどの問題が
ある。そこで、有機電解液を構成する有機溶媒として、
工程中に揮発し難い高沸点溶媒を必ず使用しなければな
らず、さらに電池製造時に低湿度条件を維持しなければ
ならない、という制限がある。
ポリマー電池におけるアノード活物質として、炭素、特
に高温熱処理で製造されたグラファイトを使用すること
が一般的である。このようなアノード活物質を使用する
場合には、電解液の有機溶媒によって、充放電電位曲線
が大きく変化し、結果的に非可逆容量および電池効率が
大きく変化する。特にリチウムイオン電池およびリチウ
ムポリマー電池において、電解液の有機溶媒として高沸
点溶媒のプロピレンカーボネートを使用する場合、アノ
ードの非可逆容量が非常に大きくなり、ガス発生などの
副反応が激しくなり危険である。従ってプロピレンカー
ボネートの使用を最小量にする、もしくは、使用しない
ことが必要である。以上より、ゲル状高分子電解質を用
いたリチウム電池の場合においても、従来用いられてい
るプロピレンカーボネートの代替高沸点溶媒かまたは新
しいアノード材料の開発が切実に要求されている。
した問題点を解決して、電極に対する接着力と機械的特
性に優れるだけでなく、電解液含量および分布特性を好
ましい範囲で改善させてイオン導電性に優れたゲル状高
分子電解質を提供することである。
解質を用いることによって充放電特性および効率に優れ
るだけでなく長期寿命および放置特性が改善されたリチ
ウム電池を提供することである。
平均分子量5,000以上100,000未満の第1イオ
ン導電性高分子と、重量平均分子量100,000以上
5,000,000以下の第2イオン導電性高分子と、リ
チウム塩と有機溶媒とから構成された電解液と、を含む
ことを特徴とするゲル状高分子電解質である。
分子は、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポ
リエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリ
レートおよびポリプロピレングリコールジアクリレート
からなる群より選択される1種以上であり、前記第2イ
オン導電性高分子は、ポリビニリデンフルオライド、ビ
ニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体、ポリウレタン、ポリエチレンオキシド、ポリアク
リロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリ
ルアミドおよびポリアセテートからなる群より選択され
る1種以上である、前記ゲル状高分子電解質である。
分子と前記第2イオン導電性高分子とを溶媒に溶解させ
た後、ここに前記リチウム塩と有機溶媒とから構成され
た電解液を添加し混合し高分子電解質形成用組成物を
得、これより前記第1イオン導電性高分子と前記第2イ
オン導電性高分子とを溶解させるための前記溶媒を除去
して得られたことを特徴とする、前記ゲル状高分子電解
質である。
分子と前記第2イオン導電性高分子を溶解させるための
前記溶媒は、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロ
リドン、ジメチルカーボネートおよびジエチルカーボネ
ートからなる群より選択される一種以上である、前記ゲ
ル状高分子電解質である。
分子と前記第2イオン導電性高分子との混合質量比が、
第1イオン導電性高分子:第2イオン導電性高分子=
5:95〜50:50である、前記ゲル状高分子電解質
である。
素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、六フッ化リン
酸リチウム、三フッ化メタンスルホン酸リチウムおよび
リチウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドから
なる群より選択される一種以上であり、前記有機溶媒
は、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチル
メチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジメチ
ルスルホキシド、アセトニトリル、ジメトキシエタン、
ジエトキシエタン、ビニレンカーボネート、γ−ブチロ
ラクトン、亜硫酸エチレン、亜硫酸プロピレン、および
テトラヒドロフランからなる群より選択される一種以上
である、前記ゲル状高分子電解質である。
記第1イオン導電性高分子と前記第2イオン導電性高分
子との合計質量100質量部に対して100〜10,0
00質量部であり、前記電解液中のリチウム塩の濃度が
0.5〜2Mである、前記ゲル状高分子電解質である。
と、前記カソードと前記アノードとの間に介在する多孔
性膜と、前記カソードと前記多孔性膜との間、および/
または、前記アノードと前記多孔性膜との間に存在する
前記ゲル状高分子電解質と、を含むことを特徴とするリ
チウム電池である。
は、前記第1イオン導電性高分子と前記第2イオン導電
性高分子とを溶媒に溶解させた後、ここに前記リチウム
塩と有機溶媒とから構成された電解液を添加し混合して
得られた高分子電解質形成用組成物を、前記多孔性膜ま
たは前記アノードもしくは前記カソードの上部にコーテ
ィングし乾燥して得られたものである、前記リチウム電
池である。
組成物の乾燥は、25〜90℃で行われる、前記リチウ
ム電池である。
チレン、ポリプロピレン、ポリビニリデンフルオライ
ド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフ
タレートおよびセルロースからなる群より選択される一
種以上よりなる、前記リチウム電池である。
液のうち少なくとも一つが、ポリエチレングリコールジ
メチルエーテル、ポリエチレングリコールジエチルエー
テル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリ
エチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレング
リコールジメタクリレートおよびポリプロピレングリコ
ールジアクリレートからなる群より選択される1以上の
高分子を含み、電解液中での前記高分子の含量が電解液
100質量部に対して1〜40質量部であり、前記アノ
ードでの前記高分子含量がアノード活物質100質量部
に対して0.1〜10質量部である、前記リチウム電池
である。
発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
分子量5,000以上100,000未満の第1イオン導
電性高分子と、重量平均分子量100,000以上5,0
00,000以下の第2イオン導電性高分子と、リチウ
ム塩と有機溶媒とから構成された電解液とを含むもので
ある。特に、高分子電解質のマトリックス形成用高分子
として、前記第1イオン導電性高分子および前記第2イ
オン導電性高分子、すなわち重量平均分子量の異なる2
種の高分子を共に使用することを特徴とする。
と、前記カソードと前記アノードとの間に介在する多孔
性膜と、前記カソードと前記多孔性膜との間、および/
または、前記アノードと前記多孔性膜との間に存在する
前記ゲル状高分子電解質と、を含むことを特徴とするリ
チウム電池である。
製造方法について詳述する。
子は、イオン導電性および電極/電解質界面での副反応
を抑制する能力に優れる物質であって、重量平均分子量
5,000以上100,000未満であることを特徴とす
る。ここで第1イオン導電性高分子の重量平均分子量が
100,000以上の場合、第1イオン導電性高分子の
電極内への均一な含浸がなされ難く、一方で5,000
未満の場合、第一イオン導電性高分子の物性が低くな
る。このような第1イオン導電性高分子として好ましく
は、重量平均分子量が上記範囲であり、かつイオン導電
性および電極/電解質界面での副反応を抑制する能力に
優れるエーテル系樹脂またはエステル系樹脂であり、具
体的には、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、
ポリエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレ
ングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタク
リレート、ポリプロピレングリコールジアクリレートま
たはその混合物が挙げられ、いずれもイオン導電性およ
び電極/電解質界面での副反応を抑制する能力が非常に
優秀であるため本発明において好ましく使用される。特
に好ましくはポリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジアクリレートである。
子は、機械的特性および電解液含浸能力が高い物質であ
って、重量平均分子量100,000以上5,000,0
00以下であることを特徴とする。ここで第2イオン導
電性高分子の重量平均分子量が5,000,000を超過
する場合、電解液の含浸能力、電極/電解質界面接着能
力が不十分になり、一方で100,000未満の場合、
ゲル状高分子電解質の機械的特性が低くなる。このよう
な第2イオン導電性高分子として具体的には、ポリビニ
リデンフルオライド、ビニリデンフルオライド−ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体、ポリウレタン、ポリエチ
レンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタ
クリレート、ポリアクリルアミド、ポリアセテートまた
はその混合物が挙げられ、いずれも機械的特性および電
解液含浸能力が高いため本発明において好ましく使用さ
れる。特に好ましくはビニリデンフルオライド−ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体、ポリエチレンオキシド、
ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタ
クリレート、ポリアクリルアミド、ポリアセテートであ
る。
ン導電性高分子と第2イオン導電性高分子との混合質量
比は、第1イオン導電性高分子:第2イオン導電性高分
子=5:95〜50:50であることが好ましく、2
0:80〜30:70であることがさらに好ましい。こ
こで第1イオン導電性高分子に対する第2イオン導電性
高分子の含量が前記範囲を超過する場合、第1イオン導
電性高分子の物性が発現されずに電池内に副反応が起き
る恐れがあり、一方、前記範囲未満の場合には高分子組
成物の機械的特性が低くなる恐れがある。
ン導電性高分子と第2イオン導電性高分子とを溶媒に溶
解させた後、ここにリチウム塩と有機溶媒とから構成さ
れた電解液を添加し混合し高分子電解質形成用組成物を
得、これより第1イオン導電性高分子と第2イオン導電
性高分子とを溶解させるための前記溶媒を除去すること
によって得ることができる。
性高分子とを溶解させるための溶媒としては、上記2種
の高分子を溶解させ得るものであればよく特には限定さ
れないが、具体的には、アセトン、テトラヒドロフラ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N
−メチルピロリドン、ジメチルカーボネートおよびジエ
チルカーボネートが、上記2種の高分子の溶解性に優
れ、かつアノードと反応し難いため好ましく使用され
る。特に好ましくは、ジメチルカーボネートである。前
記溶媒の含量は、第1イオン導電性高分子と第2イオン
導電性高分子との合計質量100質量部を基準に200
〜2000質量部を使用することが、第1イオン導電性
高分子および第2イオン導電性高分子の溶解度の面で好
ましい。
第1イオン導電性高分子と第2イオン導電性高分子との
合計含量は、前記高分子電解質形成用組成物の総質量1
00質量部中、1〜40質量部であることが好ましい。
ここで前記合計含量が1質量部未満であれば、機械的強
度に優れるゲル状高分子電解質の形成が困難になる恐れ
があり、一方で40質量部を超過すればイオン伝導度が
急激に減少する恐れがある。
前記電解液の含量は、高分子電解質形成用組成物100
質量部中、60〜99質量部であることが好ましい。こ
こで前記電解液の含量がこの範囲を逸脱する場合、第1
イオン導電性および第2イオン導電性高分子の含量が低
くなり高分子電解質マトリックスが十分に形成されない
恐れがある。
記電解液の含量は、第1イオン導電性高分子と第2イオ
ン導電性高分子との合計質量100質量部に対して10
0〜10,000質量部であることが好ましい。ここで
前記電解液の含量が100質量部未満の場合、高分子電
解質のイオン導電性が低下する恐れがあり、一方で1
0,000質量部を超過する場合、第1イオン導電性高
分子および第2イオン導電性高分子の含有量が低くなり
高分子電解質マトリックスが十分に形成されず、ゲル状
高分子電解質の物性を維持し難くなる恐れがある。さら
に前記電解液のリチウム塩の濃度は、0.5〜2Mであ
ることが好ましい。ここでリチウム塩の濃度が前記範囲
を外れる場合には、高分子電解質のイオン伝導度が非常
に低くなって電池性能が低下する恐れがある。
記電解液を構成するリチウム塩は、リチウム電池に用い
られ得るものであればよく特には限定されないが、具体
的には、過塩素酸リチウム(LiClO4)、四フッ化
ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化リン酸リチウ
ム(LiPF6)、三フッ化メタンスルホン酸リチウム
(LiCF3SO3)およびリチウムビストリフルオロメ
タンスルホニルアミド(LiN(CF3SO2)2)から
なる群より選択される一種以上を使用することが好まし
い。特に好ましくはLiPF6である。
前記リチウム塩を溶解させ得るものであればよく特には
限定されないが、具体的には、プロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ
メチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプ
ロピルカーボネート、ジメチルスルホキシド、アセトニ
トリル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ビニレ
ンカーボネート、γ−ブチロラクトン、亜硫酸エチレン
(ethylene sulfite)、亜硫酸プロピレン(propylene
sulfite)、テトラヒドロフランからなる群より選択さ
れる一種以上を使用することが好ましい。以下に、亜硫
酸エチレンおよび亜硫酸プロピレンの構造を示す。
電極および/または多孔性膜にコーティングされ、乾燥
する過程を経るため、上記したなかでもエチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン
のような、乾燥過程中に除去されない高沸点溶媒を用い
ることがより好ましい。特に好ましくは、エチレンカー
ボネート/プロピレンカーボネートの混合物である。
物質として、炭素、グラファイトのような高結晶性炭素
材料を使用すると、これらの材料は、プロピレンカーボ
ネート、γ−ブチロラクトンのような高沸点溶媒を含有
する電解液と、リチウムの充放電反応以外の不可逆的な
化学反応を起こす問題点が生じる。このような不可逆的
化学反応を、高結晶性炭素材料とプロピレンカーボネー
トとの間の電解液分解反応を具体例として挙げてより詳
細に説明する。電解液の有機溶媒として用いられている
プロピレンカーボネートは、アノード活物質と反応する
ことによって分解し、炭酸ガス、プロピレンガスなどに
なる。このような不可逆的反応によって、電池が劣化す
る。そこで本発明では、前記アノードおよび電解液のう
ち少なくとも一つに、特定の高分子を含ませることによ
って、このような問題点を解決している。このような高
分子として好ましくは、ポリエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ポリエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエ
チレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリ
コールジメタクリレートおよびポリプロピレングリコー
ルジアクリレートからなる群より選択される1以上の高
分子であり、特に好ましくはポリエチレングリコールジ
メチルエーテルである。前記電解液中に前記高分子が含
まれる場合の含量は、電解液100質量部を基準に1〜
40質量部であることが好ましい。アノードに前記高分
子が含まれる場合の含量は、例えばアノード活物質が炭
素であった場合、アノード活物質100質量部を基準に
0.1〜10質量部、特に1〜5質量部であることが好
ましい。ここで前記高分子の含量が、電解液100質量
部を基準に1質量部未満の場合、および、アノード活物
質100質量部を基準に0.1質量部未満の場合、炭素
とプロピレンカーボネートとの直接的な化学反応を抑制
しにくくなる恐れがあり、一方で、40質量部および1
0質量部を超過する場合には電極/電解質の界面抵抗を
増加させる恐れがある。
せた本発明の好ましい一実施形態として、電解液または
アノードにポリエチレングリコールジメチルエーテル
(PEGDME)を添加してなるリチウム電池を例に挙
げて、図1を参照しながらアノードと高分子電解質との
界面状態について説明する。図1中、Li+はリチウム
イオンを示し、PEGDMEはポリエチレングリコール
ジメチルエーテルを示し、SEIは電解質界面(Solid
Electrolyte Interface)を示す。
i+)周囲の電解液用有機溶媒として用いられているプ
ロピレンカーボネートと置換されて、リチウムイオンを
取り囲む。リチウムイオンがこのような状態であるため
に、炭素とプロピレンカーボネートとの間の直接的な化
学反応が抑制され、ガス発生反応および非可逆反応を最
大限抑制できるようになる。
を、電極(アノードもしくはカソード)または多孔性膜
上部にコーティングし乾燥することによって、本発明の
ゲル状高分子電解質が製造されるが、前記乾燥は、25
〜90℃で行われることが好ましい。ここで乾燥温度が
25℃未満の場合、乾燥が長時間になる恐れがあり、一
方で90℃を超過する場合には電解液の過剰な揮発やリ
チウム塩の分解が起きる恐れがある。乾燥する方法は、
従来周知の方法を用いることができ、例えば、常温また
は加温下で乾燥する方法、常温または加温下で真空乾燥
する方法などが挙げられる。
子電解質を用いたリチウム電池の製造方法について説明
する。
製造方法について説明する。カソードおよびアノード
は、電極活物質、結合剤、導電剤および溶媒を含む電極
活物質組成物を用いて集電体上に電極活物質層を形成す
ることによって製造される。前記電極活物質組成物は、
場合によっては可塑剤をさらに含んでいてもよい。また
前記集電体は、アルミ箔、銅箔のような薄膜、エキスパ
ンデッドメタル、パンチングメタル等いずれも使用可能
であり、実施形態に応じて好ましいものを適宜選択す
る。また前記電極活物質層を形成する方法としては、例
えば、電極活物質組成物を集電体上に直接コーティング
する方法や、または、電極活物質組成物を別の支持体の
上部にコーティングし乾燥した後、該支持体から剥離し
て得られたフィルムを集電体上にラミネートする方法等
が挙げられ、いずれも本発明において好ましいが、もち
ろん他の方法も可能でありこれらに限定されない。後者
の方法において、前記支持体は、活物質層を支持できる
ものであればいずれも使用可能であり特には限定されな
いが、具体的な例としては、マイラーフィルム、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルムなどがあり、
本発明において好ましく用いられる。
としては、カソードの場合には通常のカソード活物質が
いずれも使用できるが、具体的にはLiCoO2などの
リチウム複合酸化物が好ましく用いられる。またアノー
ドの場合には通常のアノード活物質がいずれも使用でき
るが、具体的には炭素、グラファイトなどの物質が使わ
れ、例えばメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)
(大阪ガス社製)が好ましく使用できる。導電剤として
はカーボンブラック、アセチレンブラックなどが使われ
る。ここで導電剤の含量は、電極活物質100質量部に
対して1〜20質量部であることが好ましい。ここで導
電剤の含量が1質量部未満の場合、電極活物質層と集電
体との間の導電性改善効果がわずかになる恐れがあり、
一方、20質量部を超過すれば電極活物質の含量が相対
的に減少する恐れがある。
ては、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピ
レンコポリマー(VdF/HFPコポリマー)、ポリビ
ニリデンフルオライド、ポリアクリロニトリル、ポリメ
チルメタクリレートおよびその混合物が好ましく使用で
き、特にポリビニリデンフルオライドが好ましい。前記
結合剤の含量は、電極活物質100質量部を基準に1〜
30質量部であることが好ましい。前記結合剤の含量が
この範囲内であれば、集電体と活物質層との接着力が優
秀である。
は、通常のリチウム電池で使われるものであればいずれ
も使用でき特には限定されないが、具体的な例としてア
セトン、N−メチルピロリドンなどがある。
ドを各々製造した後、前記多孔性膜または前記アノード
もしくは前記カソードの上部に高分子電解質形成用組成
物をコーティングし乾燥することによって、本発明のゲ
ル状高分子電解質を形成する。本発明に係る高分子電解
質形成用組成物が電極上部にコーティングされる場合に
は、電極内部の気孔にも該組成物が染み込み、乾燥後に
は本発明の高分子電解質がゲル状態で気孔内にも存在す
るようになるため、好ましい。
乾燥温度は、25〜90℃であることが好ましい。ここ
で乾燥温度が25℃未満の場合には乾燥時間が長時間に
なる恐れがあり、一方で、90℃を超過する場合には電
解液の過剰揮発およびリチウム塩の分解が起きる恐れが
ある。
脂シートであればよく、オレフィン系樹脂、フッ素系樹
脂、エステル系樹脂、セルロースが好ましく使用され、
具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニ
リデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
リエチレンテレフタレートおよびセルロースが好まし
く、特に好ましくはポリエチレンである。
0μmであり、孔隙率は、好ましくは10〜50%であ
る。しかしながらいずれも実施形態に応じて適宜厚さ、
孔隙率を選択することが好ましいため、上記範囲に限定
されない。またゲル状高分子電解質は、好ましくは厚さ
1〜30μmである。しかしながらいずれも実施形態に
応じて適宜厚さを選択することが好ましいため、上記範
囲に限定されない。
および高分子電解質を用いて、様々な形態の電極組立体
を形成することができる。例えばジェリロール方式で巻
き取ってなる電極組立体でもよいし、またはバイセル構
造の電極組立体でもよい。次いで、前記電極組立体をケ
ース内に入れ、該ケースを従来周知の方法にて密封し、
本発明のリチウム電池を完成させる。本発明のリチウム
電池は、特にその形態は限定されず、リチウム一次電池
や、リチウムポリマー電池、リチウムイオン電池のよう
なリチウム二次電池などのいずれの形態でもよい。
子電解質は、高分子電解質形成用組成物を電極および/
または多孔性膜に塗布し乾燥して製造するので、電解液
分布および含量の調節が容易であり、電極または多孔性
膜と高分子電解質との界面抵抗が最小化される。そし
て、後工程での電解液注入過程が不要であるため、製造
工程が単純化されて製造コストも節減される。特にリチ
ウムポリマー電池に使われる電極、多孔性膜の種類によ
って、高分子電解質形成用高分子物質の組成の種類や分
子量を調節したり、高分子電解質形成用組成物の粘度な
どを調節したりして、電池特性を極大化させることがで
き、その応用範囲が非常に広い。
ールジメチルエーテルのような高分子を電解液および/
またはアノードに添加する実施形態は、プロピレンカー
ボネートのような有機溶媒と炭素との直接的な化学反応
を抑制することができる。したがってこの実施形態にお
いては、炭素との副反応が激しい高沸点有機溶媒でも電
解液の有機溶媒として使用できるという利点がある。す
なわちこの実施形態においては、ゲル状高分子電解質の
製造工程をより容易にすることができ、加えて、電池の
充放電特性、効率および寿命性能を向上させることがで
きる。
本発明が下記実施例にのみ限定されることはない。
ンブラック3gおよびポリビニリデンフルオライド3g
を、N−メチルピロリドン80gに溶解し分散させてカ
ソード活物質スラリーを製造した。このカソード活物質
スラリーを、塗布装置を利用してアルミ箔上部に塗布し
乾燥した後、これをロールプレスで圧着してカソードを
製造した。
(大阪ガス社製)90gおよびポリビニリデンフルオラ
イド10gを、N−メチルピロリドン80gに溶解し分
散させてアノード活物質スラリーを製造した。このアノ
ード活物質スラリーを、塗布装置を利用して銅箔上部に
塗布し乾燥した後、これをロールプレスで圧着してアノ
ードを製造した。
ヘキサフルオロプロピレンとをそれぞれ質量比94:6
で共重合させたビニリデンフルオライド−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体(重量平均分子量:1,000,0
00)10gと、ポリエチレングリコールジメチルエー
テル(重量平均分子量:20,000)10gとを、ジ
メチルカーボネート200gに溶解させた後、これを
0.8M LiPF6を含むエチレンカーボネート/プロ
ピレンカーボネート(質量比50/50)電解液90g
と混合して高分子電解質形成用組成物を製造した。
およびアノード上部に塗布し、50℃で乾燥して、電極
の気孔内部と表面とにゲル状高分子電解質を形成した。
次いで、前記ゲル状高分子電解質がコーティングされた
カソードとアノードとの間に、ポリエチレンシートを介
在させ、これを包装してリチウムポリマー電池を製造し
た。
製造時に用いられたポリエチレングリコールジメチルエ
ーテルの重量平均分子量が50,000であることを除
いては、実施例1と同様の方法によってゲル状高分子電
解質およびリチウムポリマー電池を製造した。
によってカソードとアノードとを製造した。続いて高分
子電解質形成用組成物を実施例1と同様の方法によって
準備し、この組成物をポリエチレンシート上部に塗布し
乾燥して高分子電解質を形成した。次いで得られたポリ
エチレンシート/高分子電解質をカソードおよびアノー
ドの間に介在させてこれらを積層し、包装してリチウム
ポリマー電池を製造した。
によってカソードとアノードとを製造した。続いて、高
分子電解質形成用組成物は、ポリエチレンオキシド(重
量平均分子量:500,000)15gとポリエチレン
グリコールジメチルエーテル(重量平均分子量:80,
000)5gをジメチルカーボネート200gに溶解さ
せた後、1.1M LiPF6が含まれているエチレンカ
ーボネート/プロピレンカーボネート(質量比50:5
0)電解液80gと混合して製造した。
およびアノード上部に各々塗布および60℃で乾燥し
て、電極の気孔内部と表面とにゲル状高分子電解質を形
成した。ポリエチレンシートを高分子電解質が形成され
たカソードとアノードとの間に介在させこれらを積層
し、包装してリチウムポリマー電池を製造した。
って製造したことを除いては、実施例1〜4と同様の方
法によってリチウム電池を製造した。
エチレングリコールジメチルエーテル(重量平均分子
量:50,000)2gとをN−メチルピロリドン70
gに溶解させた後、ここにグラファイト86gを添加し
て十分に分散させてアノード活物質スラリーを作った。
このスラリーを銅箔上部に塗布した後、これを常温で乾
燥して130℃で5時間真空乾燥した。その後前記結果
物を、ロールプレスを利用して圧着することによってア
ノードを製造した。
成物の製造時、第1イオン導電性高分子として、ポリエ
チレングリコールジメチルエーテルの代わりに、ポリエ
チレングリコールジメタクリレートまたはポリプロピレ
ングリコールジアクリレートを使用したことを除いて
は、実施例1と同様の方法によってゲル状高分子電解質
およびリチウムポリマー電池を製造した。
組成物の製造時、第2イオン導電性高分子として、ビニ
リデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体の代わりに、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、
ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリ
アセテートを各々使用したことを除いては、実施例1と
同様の方法によってゲル状高分子電解質およびリチウム
ポリマー電池を製造した。
製造時、ポリエチレングリコールジメチルエーテル10
gを添加しなかったことを除いては、実施例1と同様の
方法によってリチウムポリマー電池を製造した。
製造時、第1イオン導電性高分子の代わりに、重量平均
分子量が250,000のポリエチレングリコールジメ
チルエーテルを使用したことを除いては、実施例1と同
様の方法によって高分子電解質およびこれを用いてなる
リチウムポリマー電池を製造した。
製造時、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体10gを付加しないことを除いては、実
施例1と同様の方法によって高分子電解質およびこれを
用いてなるリチウムポリマー電池を製造した。
製造時、第1イオン導電性高分子の代わりに、重量平均
分子量が2,000のポリエチレングリコールジメチル
エーテルを使用したことを除いては、実施例1と同様の
方法によって高分子電解質およびこれを用いてなるリチ
ウムポリマー電池を製造した。
製造時、第2イオン導電性高分子の代わりに、重量平均
分子量が10,000のビニリデンフルオライド−ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体を使用したことを除いて
は、実施例1と同様の方法によって高分子電解質および
これを用いてなるリチウムポリマー電池を製造した。
製造時、第2イオン導電性高分子の代わりに、重量平均
分子量が10,000,000のビニリデンフルオライド
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体を使用したことを
除いては、実施例1と同様の方法によって高分子電解質
およびこれを用いてなるリチウムポリマー電池を製造し
た。
子電解質形成用組成物を、2個のステンレス電極の間に
塗布し乾燥し、ゲル状高分子電解質を製造し、得られた
ゲル状高分子電解質のイオン伝導度および電気化学的安
定性を評価した。なお、ゲル状高分子電解質のイオン伝
導度は、一般的な測定装置による交流インピーダンス測
定によって評価した。ゲル状高分子電解質の高分子電解
質の電気化学的安定性は、線形走査電位測定によって評
価した。この線形走査電位測定において、対電極および
基準電極としてはリチウム金属箔を使用し、作用電極と
しては白金電極を使用し、一定の電圧を印加して電圧に
よる電流変化から酸化分解電位を求めた。その結果、交
流インピーダンス測定によれば、実施例1で製造された
ゲル状高分子電解質の常温でのイオン伝導度は、1.9
×10-3S/cmであり、経時的なイオン伝導度変化が
ほとんど観察されなかったことから、電解液注入による
抵抗の増加がない、ということが分かった。一方、図2
は、線形走査電位法によって測定した、実施例1で用い
られた高分子電解質形成用組成物を用いて製造されたゲ
ル状高分子電解質の電流−電圧曲線を示したグラフであ
る。このグラフから、高分子電解質はリチウム金属を基
準に5.5Vに至るまで電気化学的に安定的であること
が分かった。
れた高分子電解質形成用組成物を用いて製造されたゲル
状高分子電解質に対して行ったところ、実施例2〜15
で用いられた高分子電解質形成用組成物を用いて製造さ
れた高分子電解質のイオン伝導度特性は、実施例1で用
いられた高分子電解質形成用組成物を用いて製造された
高分子電解質の場合とほとんど同等な水準であった。
たリチウム電池を用いて、0.1Cの電流で充放電を1
回反復し、その後の容量変化を調べ、結果を図3に示し
た。図3を参照すれば、実施例1のリチウム電池は、比
較例1の場合と比較して、放電容量特性に優れ、かつ放
電容量比べて小さい充電容量を有することが示され、非
可逆反応が減少したことがわかった。したがって実施例
1で製造されたリチウム電池は、比較例1のものに比べ
て、充放電効率に優れることが確認できた。
たゲル状高分子電解質のアノード表面に形成された高分
子電解質を除去した後、電極内部の気孔に存在する高分
子を抽出してこの1H−NMRスペクトルを測定するこ
とによって、電極内部の気孔にゲル状高分子電解質が含
浸されたかどうかを調べた。アノード内部に存在する高
分子の抽出は、ジメチルホルムアミド(DMF)を利用
して60℃、30分間、アノードを超音波破砕処理する
ことよって行われた。その結果を図4および図5に示
す。図4は、実施例2で製造されたアノードから抽出さ
れた高分子の1H−NMRスペクトルであり、図5は、
比較例2で製造されたアノードから抽出された高分子の
1H−NMRスペクトルである。図4および図5から、
実施例2におけるアノード内部にはポリエチレングリコ
ールジメチルエーテルが存在するのに対して、比較例2
におけるアノード内部にはポリエチレングリコールジメ
チルエーテルが含浸されていないことが分かった。この
結果より、第1イオン導電性高分子の重量平均分子量の
範囲が非常に重要であるという事が確認できた。すなわ
ち、第1イオン導電性高分子の重量平均分子量が最大値
を超過した場合、ゲル状高分子電解質が電極内へ均一に
含浸されず、電極表面にだけ存在するようになってしま
い、イオン導電性および電池性能の低下を招く。
を、0.2Cの電流、25℃(常温)または−10℃
(低温)で充放電を1回反復した場合の容量変化を調べ
た。その結果を図6に示した。図6から、−10℃での
放電容量が、25℃での放電容量の90%以上であるこ
とがわかった。これは、実施例3に係るゲル状高分子電
解質のイオン導電性は、低温での液状電解質に比べると
非常に高いレベルであることを示す。したがって、本発
明のリチウムポリマー電池は常温だけでなく、低温での
放電容量特性にも優れることがいえる。
を、常温で、0.2、0.5、1または2Cの電流で充放
電を1回反復した場合の、それぞれの容量変化を調べ
た。その結果を図7に示す。図7から、実施例4で製造
されたリチウム電池は、2Cでの容量が0.2Cでの容
量の80%以上であることから、高い電流における充放
電特性に優れることが分かった。
で製造されたリチウム電池の寿命および放置特性を評価
した。ここで、寿命特性は、1Cの電流で充放電を10
0回反復した後の電池の放電容量を測定して、初期容量
からの変化を調べて評価した。高温放置特性は、充電さ
れた電池を85℃で5日間放置した後の電池外観および
OCV(開回路電圧)を測定して評価した。その結果、
実施例1〜15によるリチウム電池の寿命および放置特
性は、比較例1〜6の電池に比べて改善されていたこと
が分かった。
されたリチウムポリマー電池を1Cの電流で充放電を1
00回反復して、各サイクルにおける放電容量を調べ、
その結果を図8に示した。図8によれば、実施例5によ
る電池は、100回の充放電を行っても、放電容量が初
期容量の95%以上を保持したが、第1イオン導電性高
分子だけで構成された高分子電解質用いた比較例3、お
よび、第2イオン導電性高分子分子量の重量平均分子量
が最小値(100,000)未満の比較例5のリチウム
電池は、100回の充放電により、放電容量が初期容量
の90%未満に低下していた。
の重量平均分子量および含量が、ゲル状高分子電解質の
機械的特性および電気的特性に多大な影響を及ぼし、電
池の寿命特性を決定するということが分かった。
メチルエーテルが添加されている場合(実施例5〜8)
は、85℃で4日間放置時に電池の厚さの増加分が初期
厚さの5%以内であったが、比較例4の場合には厚さの
増加分が20%以上であった。これより、前記アノード
および電解液のうち少なくとも一つに、ポリエチレング
リコールジメチルエーテル等を含ませることによって、
電解液、特にプロピレンカーボネート分解によるガス発
生が抑制され、高温放置特性を向上させるということが
分かった。
で製造されたリチウムポリマー電池において、電極に対
する高分子電解質の接着力を評価した。ここで該接着力
評価は、一般的な剥離テストによってなされた。その結
果、実施例1〜15によるリチウムポリマー電池は、比
較例1〜6の場合に比べて、電極に対する高分子電解質
の接着力に優れることが確認できた。
1イオン導電性高分子および第2イオン導電性高分子を
共に使用することによって、電解液含浸能力に優れ、電
解液が添加された時に機械的特性が低下することを防止
できる。これに加えて、イオン伝導度特性および電極に
対する接着力が非常に優秀である。このようなゲル状高
分子電解質をリチウム電池に利用すれば、充放電特性お
よび効率、電池の寿命および高温放置特性が向上され
る。
/高分子電解質の界面状態に対する模式図である。
で製造されたゲル状高分子電解質の電流−電圧曲線を示
したグラフである。
ムポリマー電池の充放電特性を示したグラフである。
た高分子の1H−NMRスペクトルである。
た高分子の1H−NMRスペクトルである。
を0.2Cの電流で各々25℃および−10℃で充放電
を反復して得られた容量の変化を示そた放電曲線であ
る。
を各々0.2、0.5、1.0C、2.0Cの電流で充放電
を反復して得られた容量の変化を示した放電曲線であ
る。
チウムポリマー電池を1Cの電流で充放電を反復して得
られたサイクルによる放電容量の変化を示した曲線であ
る。
Claims (12)
- 【請求項1】 重量平均分子量5,000以上100,0
00未満の第1イオン導電性高分子と、 重量平均分子量100,000以上5,000,000以
下の第2イオン導電性高分子と、 リチウム塩と有機溶媒とから構成された電解液と、を含
むことを特徴とするゲル状高分子電解質。 - 【請求項2】 前記第1イオン導電性高分子は、ポリエ
チレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリ
コールジエチルエーテル、ポリエチレングリコールジメ
タクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジメタクリレートおよび
ポリプロピレングリコールジアクリレートからなる群よ
り選択される1種以上であり、 前記第2イオン導電性高分子は、ポリビニリデンフルオ
ライド、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体、ポリウレタン、ポリエチレンオキシ
ド、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリアクリルアミドおよびポリアセテートからなる
群より選択される1種以上である、請求項1に記載のゲ
ル状高分子電解質。 - 【請求項3】 前記第1イオン導電性高分子と前記第2
イオン導電性高分子とを溶媒に溶解させた後、ここに前
記リチウム塩と有機溶媒とから構成された電解液を添加
し混合し高分子電解質形成用組成物を得、これより前記
第1イオン導電性高分子と前記第2イオン導電性高分子
とを溶解させるための前記溶媒を除去して得られたこと
を特徴とする、請求項1または2に記載のゲル状高分子
電解質。 - 【請求項4】 前記第1イオン導電性高分子と前記第2
イオン導電性高分子を溶解させるための前記溶媒は、ア
セトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ジメチ
ルカーボネートおよびジエチルカーボネートからなる群
より選択される一種以上である、請求項3に記載のゲル
状高分子電解質。 - 【請求項5】 前記第1イオン導電性高分子と前記第2
イオン導電性高分子との混合質量比が、第1イオン導電
性高分子:第2イオン導電性高分子=5:95〜50:
50である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のゲル
状高分子電解質。 - 【請求項6】 前記リチウム塩は、過塩素酸リチウム、
四フッ化ホウ酸リチウム、六フッ化リン酸リチウム、三
フッ化メタンスルホン酸リチウムおよびリチウムビスト
リフルオロメタンスルホニルアミドからなる群より選択
される一種以上であり、 前記有機溶媒は、プロピレンカーボネート、エチレンカ
ーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネ
ート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネ
ート、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメト
キシエタン、ジエトキシエタン、ビニレンカーボネー
ト、γ−ブチロラクトン、亜硫酸エチレン、亜硫酸プロ
ピレン、およびテトラヒドロフランからなる群より選択
される一種以上である、請求項1〜5のいずれか一項に
記載のゲル状高分子電解質。 - 【請求項7】 前記電解液の含量が、前記第1イオン導
電性高分子と前記第2イオン導電性高分子との合計質量
100質量部に対して100〜10,000質量部であ
り、前記電解液中のリチウム塩の濃度が0.5〜2Mで
ある、請求項1〜6のいずれか一項に記載のゲル状高分
子電解質。 - 【請求項8】 カソードと、 アノードと、 前記カソードと前記アノードとの間に介在する多孔性膜
と、 前記カソードと前記多孔性膜との間、および/または、
前記アノードと前記多孔性膜との間に存在する請求項1
〜7のいずれか一項に記載のゲル状高分子電解質と、を
含むことを特徴とするリチウム電池。 - 【請求項9】 前記ゲル状高分子電解質は、前記第1イ
オン導電性高分子と前記第2イオン導電性高分子とを溶
媒に溶解させた後、ここに前記リチウム塩と有機溶媒と
から構成された電解液を添加し混合して得られた高分子
電解質形成用組成物を、前記多孔性膜または前記アノー
ドもしくは前記カソードの上部にコーティングし乾燥し
て得られたものである、請求項8に記載のリチウム電
池。 - 【請求項10】 前記高分子電解質形成用組成物の乾燥
は、25〜90℃で行われる、請求項9に記載のリチウ
ム電池。 - 【請求項11】 前記多孔性膜は、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレートおよび
セルロースからなる群より選択される一種以上よりな
る、請求項8〜10のいずれか一項に記載のリチウム電
池。 - 【請求項12】 前記アノードおよび電解液のうち少な
くとも一つが、ポリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ポリエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエ
チレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリ
コールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメ
タクリレートおよびポリプロピレングリコールジアクリ
レートからなる群より選択される1以上の高分子を含
み、電解液中での前記高分子の含量が電解液100質量
部に対して1〜40質量部であり、または、前記アノー
ドでの前記高分子含量がアノード活物質100質量部に
対して0.1〜10質量部である、請求項8〜11のい
ずれか一項に記載のリチウム電池。
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