JP2003015010A - 交換レンズ及びそれを有するカメラシステム - Google Patents

交換レンズ及びそれを有するカメラシステム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カメラマウントとレンズマウントとの水密的
結合の関係を変化させることなく、バックフォーカスの
調整を行うことができる交換レンズ及びそれを有するカ
メラシステムを得ること 【解決手段】 カメラ本体のカメラマウントと着脱可能
に結合するレンズマウントを有する交換レンズにおい
て、該レンズマウントの外周に設けた円環状の弾性部材
と、レンズマウントと当接する円環状の第1筒と該第1
筒と嵌合するレンズ鏡筒本体の一部を構成する第2筒
と、を具備し、該円環状の弾性部材の一部材がカメラマ
ウントの外周の一部分と水密的に当接しており、該円環
状の弾性部材の他の部分は該レンズマウントと該第1筒
に狭持されており、該第1筒と該第2筒は光軸と直交す
る面で当接しており、該第1筒と該第2筒との当接面の
うち少なくとも一方の当接面はバックフォーカス調整の
為、切削可能な面であること

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は交換レンズ及びそれ
を有するカメラシステムに関し、撮影光学系や投射レン
ズ系等において、カメラ本体とレンズ本体(交換レン
ズ)を結合する為のマウント構造を適切に設定し、撮影
系のバックフォーカスの調整を容易に行うことができる
各種の光学機器に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】カメラ本体に交換レンズを着脱可能に装
着し、撮影を行うようにしたカメラシステムではカメラ
本体と交換レンズとの間の結合手段としてバヨネット構
造をしたマウントを有する構造が多く用いられている。
これらのバヨネット構造を有したマウントの間は、水密
的な構造ではなく、雨などでマウント部の外周に水滴が
付着した場合にはマウント当接面から毛管現象によりカ
メラ本体と交換レンズの内部に水分が浸入してしまう。
水密的構造をとるには、バヨネット部の外周に弾性部材
を設けたり、カメラマウントとレンズマウントの当接面
に弾性部材を圧接するような構成をとりマウント同士が
水密的構成となるようにしている。
【0003】例えば、特公昭61−24983号公報で
は、撮影レンズ(交換レンズ)をカメラ本体に装着する
ときにカメラマウントに設けられた環状の部材がスラス
ト方向に移動し、この環状のパッキング部材を撮影レン
ズの取り付け壁面に圧接させ水密的に結合する構成を開
示している。また、特開平7−114088号公報で
は、レンズマウントもしくはカメラマウントの外周部に
環状の弾性部材を配置し、マウントが結合したときに弾
性部材が他方のマウントに当接する構造をとり水密的に
結合する構成を開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】交換レンズをカメラ本
体に装着するとき、バックフォーカスの調整ができるこ
とや、交換レンズがカメラ本体に水密的に装着されるよ
うにしている。
【0005】レンズ鏡筒の組立調整を行う場合、上記の
ようなバヨネット構造のレンズマウントの場合には、レ
ンズマウントの面を切削してバックフォーカスなどの調
整を行うことは可能であるが、レンズマウントとレンズ
鏡筒との結合部からの水分の進入は否めない。
【0006】レンズマウントの外周に弾性部材を設ける
構成において、弾性部材をレンズマウントとマウントリ
ングとの間に挟み込んで弾性部材を保持する方法では、
レンズマウントを研削したり、レンズマウントとマウン
トリングとの間にワッシャーを挟み込むと、弾性部材の
先端が相手のカメラマウントに接する量に変化が生じて
しまい水密的構成を保つことが困難になってくる。
【0007】また、上記公報による水密的構成によるマ
ウント構造にはレンズの調整方法が明示されていない。
【0008】本発明はカメラマウントとレンズマウント
との水密的結合の関係を変化させることなく、バックフ
ォーカスの調整を行うことができる交換レンズ及びそれ
を有するカメラシステムの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の交換レ
ンズはカメラ本体のカメラマウントと着脱可能に結合す
るレンズマウントを有する交換レンズにおいて、該レン
ズマウントの外周に設けた円環状の弾性部材と、レンズ
マウントと当接する円環状の第1筒と、該第1筒と嵌合
するレンズ鏡筒本体の一部を構成する第2筒と、を具備
し、該円環状の弾性部材の一部材がカメラマウントの外
周の一部分と水密的に当接しており、該円環状の弾性部
材の他の部分は該レンズマウントと該第1筒に狭持され
ており、該第1筒と該第2筒は光軸と直交する面で当接
しており、該第1筒と第2筒との当接面のうち少なくと
も一方の当接面はバックフォーカス調整の為、切削可能
な面であることを特徴としている。
【0010】請求項2の発明の交換レンズはカメラ本体
のカメラマウントと着脱可能に結合するレンズマウント
を有する交換レンズにおいて、該レンズマウントの外周
に設けた円環状の弾性部材と、レンズマウントと当接す
る円環状の第1筒と該第1筒と嵌合するレンズ鏡筒本体
の一部を構成する第2筒と、を具備し、該円環状の弾性
部材の一部材がカメラマウントの外周の一部分と水密的
に当接しており、該円環状の弾性部材の他の部分は該レ
ンズマウントと該第1筒に狭持されており、該第1筒と
第2筒との間にはバックフォーカス調整用の調整部材が
設けられていることを特徴としている。
【0011】請求項3の発明は請求項1又は2の発明にお
いて前記第1筒と嵌合する第2筒との嵌合部には水密的
手段が設けられていることを特徴としている。
【0012】請求項4の発明のカメラシステムは請求項
1、2又は3の交換レンズをカメラ本体に着脱可能に装
着していることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は、本発明の
交換レンズの実施形態1のレンズ鏡筒の一部分を示す要
部断面図(1部拡大図)である。図1を使って本発明の
構成を説明する。
【0014】図1では、カメラ本体(不図示)との結合
はされていないが、マウント(レンズマウント)11の
嵌合部11aと当接面11bがカメラ本体のカメラマウ
ント(不図示)の嵌合部・当接部とに嵌めあわされ、当
接し結合状態となる。マウント11にはバヨネット爪が
3箇所角度方向を略均等にして配置されている。
【0015】カメラマウントにも同様にバヨネット爪が
3箇所角度方向を略均等にして配置されている。
【0016】防水ゴム(弾性部材)12は、シリコンゴ
ムで形成されているので多少の凹凸部には密着するよう
に変形する。防水ゴム12の密着部12aがカメラボデ
ィの平面部(不図示)に押し付けるように変形しながら
水密的に当接し、マウント結合部からカメラボディ内へ
の水の浸入を防止する。
【0017】マウントリング(第1筒)13には、マウ
ント11と嵌合する嵌合径13aがあり、マウント11
の嵌合部11dと合わさり、マウント11とレンズ本体
の中心を合わせている。
【0018】マウントリング13とマウント11の間に
は、防水ゴム12が狭持されている。マウントリング1
3とマウント11によって構成される空間に防水ゴム1
2が嵌る構造であるが、防水ゴム12の方が、前述の空
間よりも多少大きく形成されているために、マウントゴ
ム12は、狭持部12bで圧縮され挟まれている。以上
のように本実施形態ではレンズマウント11の外周に円
環状の弾性部材(防水ゴム)12を設け、該レンズマウ
ントと当接する円環状の第1筒(マウントリング)13
とを具備し、該円環状の弾性部材の一辺(密着部)12
aがカメラマウントの外周に設けられた平面部に水密的
に当接する構造として、該円環状の弾性部材12の他方
の辺(挟持部)12bが該レンズマウント11と該第1
筒に狭持される構造としている。
【0019】このため、マウント11とマウントリング
13の間から毛管現象によってレンズ内部に水分が浸入
することはない。また、マウント結合時に、レンズ鏡筒
本体は、カメラに対して回転して取り付けられるため、
防水ゴム12はカメラボディと擦れて取り付けられる
が、圧縮狭持されているために捻られる力によって回転
してしまうこともなくカメラボディとの水密的接合に不
具合が発生しにくい。
【0020】マウントリング13と固定筒(第2筒)1
4は、マウントリング嵌合部13bと固定筒嵌合部14
aとで嵌め合わされ、マウントリング13と固定筒14
の中心が合わせられており、故にマウント11と固定筒
14の中心が合っていることとなる。マウントリング1
3のマウントリング嵌合部13bと固定筒14の固定筒
嵌合部14aとの嵌合部には、にじみ防止剤(フッ素系
塗料)やシリコン系グリスが塗布されている。これらの
素材を塗布することによりマウントリング13のマウン
トリング嵌合部13bと固定筒14の固定筒嵌合部14
aとの嵌合部から毛管現象によって侵入してくる水滴を
阻止し、水密的構造としている。固定筒14の端面14
bは、マウントリング13に設けたマウントリング切削
面13cとが当接し結合される。 マウント11とマウ
ントリング13と固定筒14は、数本のビス16にて互
いに固着される。マウントリング13には貫通穴13d
が設けられており、マウント11の貫通穴を貫通したビ
ス16がマウントリング13の貫通穴13dを通り、固
定筒14のネジ穴14cに螺合し、マウントリング13
をマウント11と固定筒14で狭持している。
【0021】ズーム操作環15は、固定筒14と嵌合
し、スラスト方向には、カムフォロア(不図示)によっ
て規制され定位置回転可能に構成されている。ズーム操
作環15と固定筒14のスラスト方向の間には空間15
aが設けられており、この空間15aには、シリコン系
のグリスが塗布されている。シリコン系のグリスは撥水
性がよく、隙間から毛管現象によって侵入してくる水滴
を阻止するのに都合がよい。
【0022】ズーム操作環15とマウントリング13と
の間には、後述するバックフォーカスの調整によって変
化する調整量のうち、マウント11と固定筒14の間隔
が縮まる方向の量を見込んであらかじめ空間15bを設
けてある。また、バックフォーカスの調整によって変化
する調整量のうち、マウント11と固定筒14の間隔が
伸びる方向の量を見込んであらかじめマウントリング1
3とズーム操作環15がオーバーラップして構成されて
いる。上記のことから、バックフォーカスの調整によっ
て固定筒14とマウント11の間隔が変化した場合に、
縮み方向の時には、マウントリング13がズーム操作環
15に当接して動作不良になることはなく、また伸び方
向の時には、ズーム操作環15とマウントリング13の
間隔が開きすぎて外観上不要な溝が露出することが無く
構成されている。
【0023】ズーム操作環15が回転すると、カム環1
7に固着されているズームレバー(不図示)とズーム操
作環15が相対回転するように構成されているためにカ
ム環17を回転させる。
【0024】カム環17には、カム溝(不図示)が形成
されており、それぞれのカム溝は、1群レンズ鏡筒、3
群レンズ鏡筒、4群レンズ鏡筒に設けられたカムフォロ
アー(いずれも不図示)が嵌合し、カムフォロアーは、
案内筒に設けられている直進溝(不図示)にも嵌合して
いる。カム環17の回転により、カムフォロアーは、カ
ム環17のカム溝と案内筒に設けられている直進溝にそ
って移動する。1群レンズ鏡筒・3群レンズ鏡筒・4群
レンズ鏡筒は、いずれも直進移動し、ズームレンズの焦
点距離を変化させる変倍系を構成している。
【0025】上記の方法においては、マウントリング嵌
合部13bと固定筒14の固定筒嵌合部14aとの嵌合
部に毛管現象で進入してくる程度の水滴であれば、問題
は無いが、圧力が掛かって水が侵入するような環境にお
いては、水の侵入は否めない。このような環境において
使用される場合にはマウントリング嵌合部13bと固定
筒14の固定筒嵌合部14aとの嵌合部にOリングを用
いて水の侵入を防ぐ事が可能である。また、マウントリ
ング13とズーム操作環15の間の部分にも同様のこと
が言え、ズーム操作環15と固定筒14のスラスト方向
の間の空間15aにOリングを用いて水の侵入を防ぐこ
とが可能となる。
【0026】以下レンズ鏡筒の最終調整であるズームレ
ンズのバックフォーカス調整についての方法を記載す
る。バックフォーカス調整は、ピントコリメータなどの
工具を用いて調整を行う。本実施形態においては、ズー
ムレンズの鏡筒のバックフォーカス調整方法を記述す
る。バックフォーカス調整は、レンズ・鏡筒の部品の作
製誤差によって生じる無限ピントのずれ即ち、無限遠物
体に焦点合わせをしたときの、レンズ鏡筒の所定面から
焦点面までの距離の設計値からのずれを修正する作業で
ある。コリメータのバックフォーカスを0にセット(正
規化)しコリメータにレンズ本体を装着する。ズーム操
作環15を回転させ、焦点距離を望遠端側にセットす
る。フォーカスユニットに構成されている不図示の距離
目盛の無限表示位置をレンズの基準指標に、フォーカス
キーを回転させ、第2群レンズを進退させ無限遠物体に
ピントをあわせる。この状態において、コリメータのチ
ャートを確認し、コリメータのフランジバックを調整し
無限ピントを合わせこむ。このときのピントのずれ量を
読み取る。この状態からズーム操作環を広角端側にセッ
トし、再度コリメータのチャートを確認し、無限遠物体
にピントが合った状態になっているかを確認する。この
状態において無限位置が移動していなければ読み取った
ピントずれ量がバックフォーカスのずれ量(設計値、又
は基準値からのずれ量)となる。確認時にピントがずれ
ていた場合には、コリメータのチャートを確認し、バッ
クフォーカスを調整し無限遠物体にピントを合わせこ
む。再度ズーム操作環15を回転させ、焦点距離を望遠
端側にセットする。コリメータのチャートを確認し、ピ
ントのずれ量を読み取り、コリメータのフランジバック
を調整し無限遠物体にピントを合わせこむ。この状態か
らズーム操作環15を広角端側にセットし、再度コリメ
ータのチャートを確認し、無限遠物体にピントの合った
状態になっているかを確認する。
【0027】通常この作業を数回繰り返すことにより、
望遠側と広角側のズーム位置において無限ピント調整が
終了する。
【0028】読み取ったバックフォーカスのずれ量か
ら、マウントリング13の切削面13c(固定筒14の
端面14bであっても良い。)を切削しバックフォーカ
スが所定値となるように合わせる作業となる。ズームレ
ンズの調整前完成段階においては、レンズや部品の加工
誤差のばらつきにより、マウントリング13の切削面1
3cは、バックフォーカスがマウントを厚くする方向に
ずれているか、薄くする方向にずれているかが不明であ
る。上記の理由から、マウントリング13の切削面13
cの切削量はあらかじめ各レンズ・鏡筒の作成誤差から
生じるバックフォーカスのずれ量を計算で求め、マウン
トリングを厚くする方向にずれている最悪値よりもさら
に厚く形成しておく。これにより、マウントリング13
はバックフォーカスのずれ量に関係なく必ず切削され、
固定筒14に嵌め合わされ取り付けられる。
【0029】以上のように実施形態1ではレンズ鏡筒に
構成されたレンズ群のバックフォーカスの調整を行う場
合に、該第1筒の該第2筒との当接する面を光軸と直交
する方向に設け、第1筒側の当接面を切削して調整をす
る。若しくは、該第2筒側の当接面を切削して調整をす
るようにしている。
【0030】これによってカメラマウントとレンズマウ
ントの水密的結合の関係を変化させることなく、バック
フォーカスの調整を容易に行っている。
【0031】本実施形態では撮影レンズとして、ズーム
レンズを用いたが単一焦点距離の撮影系であっても、バ
ックフォーカス調整は同じである。
【0032】(実施形態2)図2は本発明のレンズ鏡筒
の実施形態2の要部断面図である。本実施形態における
バックフォーカス調整を、図2のレンズ鏡筒の部分断面
拡大図を用いて説明する。
【0033】レンズ鏡筒の構成は、前記実施形態1とほ
ぼ同等となっており、以下異なっている部分を中心に説
明する。
【0034】マウントリング(第1筒)213と固定筒
(第2筒)214は、マウントリング嵌合部213bと
固定筒嵌合部214aとで嵌め合わされ、マウントリン
グ213と固定筒214の中心が合わせられており、故
にマウント(レンズマウント)211と固定筒214の
中心が合っていることとなる。固定筒214の端面21
4bとマウントリング213のマウントリング端面21
3cとの間に、光軸方向の距離を調整する調整ワッシャ
ー(シート部材)217が当接し狭持されている。
【0035】マウント211とマウントリング213と
固定筒214は、数本のビス216にて固着される。マ
ウントリング213と、調整ワッシャー217には貫通
穴が設けられており、マウント211の貫通穴を貫通し
たビス216がマウントリング213と調整ワッシャー
217の貫通穴を通り、固定筒214のネジ穴214c
に螺合し、マウントリング213と調整ワッシャー21
7をマウント211と固定筒214で狭持している。
【0036】バックフォーカス調整方法は、上記実施形
態1と同様にバックフォーカス量を測定する。
【0037】コリメータのバックフォーカスを0にセッ
ト(正規化)しコリメータにレンズ本体を装着する。ズ
ーム操作環を回転させ、焦点距離を望遠端側にセットす
る。フォーカスユニットに構成されている不図示の距離
目盛の無限表示位置をレンズの基準指標に、フォーカス
キーを回転させ、第2群レンズを進退させ無限遠物体に
ピントをあわせる。この状態において、コリメータのチ
ャートを確認し、コリメータのフランジバックを調整し
無限ピントを合わせこむ。このときのピントのずれ量を
読み取る。この状態からズーム操作環を広角端側にセッ
トし、再度コリメータのチャートを確認し、無限遠物体
にピントが合った状態になっているかを確認する。この
状態において無限位置が移動していなければ読み取った
ピントずれ量がバックフォーカスのずれ量となる。確認
時にピントがずれていた場合には、コリメータのチャー
トを確認し、バックフォーカスを調整し無限遠物体にピ
ントを合わせこむ。再度ズーム操作環215を回転さ
せ、焦点距離を望遠端側にセットする。コリメータのチ
ャートを確認し、ピントのずれ量を読み取り、コリメー
タのフランジバックを調整し無限遠物体にピントを合わ
せこむ。この状態からズーム操作環215を広角端側に
セットし、再度コリメータのチャートを確認し、無限遠
物体にピントの合った状態になっているかを確認する。
【0038】通常この作業を数回繰り返すことにより、
望遠側と広角側のズーム位置において無限ピント調整が
終了する。
【0039】バックフォーカスの調整ワッシャー217
は、0.05mmと0.1mm飛びで数種類用意されて
いる。厚みの組み合わせによりバックフォーカスを調整
するが、2枚以上の組み合わせで0.05mm単位で調
整することが可能となる。調整ワッシャー217は、厚
みによってメッキ処理を変えたり、材質を変えたりする
ことで視覚的に瞬時に厚みが認識できるように設定され
ている。
【0040】読み取ったバックフォーカス量に合わせ、
ワッシャ−の厚みを選択し、ワッシャ−の交換・追加に
よってバックフォーカスを変化させる。この時に、マウ
ントリング213と固定筒214の間には、あらかじめ
基準ワッシャ−が構成されている。基準ワッシャ−の厚
みは、あらかじめ各レンズ・鏡筒の作成誤差から生じる
バックフォーカスのずれ量を計算で求め、マウントを薄
くする方向にずれている最悪値よりもさらに厚く形成し
ておく。これにより、バックフォーカスのずれ量が最悪
値にあった場合においてもワッシャ−が少なくとも1枚
構成され、マウントリング213と固定筒214の間に
狭持され取り付けられる。
【0041】以上のように実施形態2では該第1筒と該
第2筒の間に少なくともひとつの薄いシートを狭持して
バックフォーカスを調整するようにしている。
【0042】これによってカメラマウントとレンズマウ
ントの水密的結合の関係を変化させることなく、バック
フォーカスの調整を容易に行っている。
【0043】
【発明の効果】本発明によればカメラマウントとレンズ
マウントとの水密的結合の関係を変化させることなく、
バックフォーカスの調整を行うことができる交換レンズ
及びそれを有するカメラシステムを達成することができ
る。
【0044】特に本発明によればレンズマウントの外周
に配置された円環状の弾性部材をレンズマウントと当接
する円環状の第1筒との間に狭持し、円環状の弾性部材
の一辺がカメラマウント外周に設けられた平面部に水密
的に当接する構造にすることにより、レンズ鏡筒に構成
されたレンズ群のバックフォーカスの調整を行う場合
に、第1筒のレンズマウントと当接する面と相対する面
を切削して調整をするか、若しくは、第1筒のレンズマ
ウントと当接する面に少なくともひとつの薄いシートを
狭持して調整をすることで、カメラマウントとレンズマ
ウントの水密的結合の関係を変化させることなく撮影レ
ンズのバックフォーカスの調整を容易に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の交換レンズの実施形態1を示した一
部断面図。
【図2】 本発明の交換レンズの実施形態2を示した一
部断面図。
【符号の説明】
11 マウント(レンズマウント) 12 防水ゴム(弾性部材) 13 マウントリング(第1筒) 14 固定筒(第2筒) 15 ズーム操作環 16 ビス 17 カム環 14b、13c 当接面 13b、14a 嵌合部 217 調整部材(シート部材) 211 マウント 213 マウントリング 214 固定筒 215 ズーム操作環

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラ本体のカメラマウントと着脱可能
    に結合するレンズマウントを有する交換レンズにおい
    て、 該レンズマウントの外周に設けた円環状の弾性部材と、
    レンズマウントと当接する円環状の第1筒と、該第1筒
    と嵌合するレンズ鏡筒本体の一部を構成する第2筒と、
    を具備し、該円環状の弾性部材の一部材がカメラマウン
    トの外周の一部分と水密的に当接しており、該円環状の
    弾性部材の他の部分は該レンズマウントと該第1筒に狭
    持されており、該第1筒と該第2筒は光軸と直交する面
    で当接しており、該第1筒と第2筒との当接面のうち少
    なくとも一方の当接面はバックフォーカス調整の為、切
    削可能な面であることを特徴とする交換レンズ。
  2. 【請求項2】 カメラ本体のカメラマウントと着脱可能
    に結合するレンズマウントを有する交換レンズにおい
    て、 該レンズマウントの外周に設けた円環状の弾性部材と、
    レンズマウントと当接する円環状の第1筒と、該第1筒
    と嵌合するレンズ鏡筒本体の一部を構成する第2筒と、
    を具備し、該円環状の弾性部材の一部材がカメラマウン
    トの外周の一部分と水密的に当接しており、該円環状の
    弾性部材の他の部分は該レンズマウントと該第1筒に狭
    持されており、 該第1筒と第2筒との間にはバックフォーカス調整用の
    調整部材が設けられていることを特徴とする交換レン
    ズ。
  3. 【請求項3】 前記第1筒と嵌合する第2筒との嵌合部
    には水密的手段が設けられていることを特徴とする請求
    項1又は2の交換レンズ
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3の交換レンズをカメ
    ラ本体に着脱可能に装着していることを特徴とするカメ
    ラシステム。
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