JP2003012641A - 過酢酸の製造方法 - Google Patents

過酢酸の製造方法

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JP2003012641A
JP2003012641A JP2002101290A JP2002101290A JP2003012641A JP 2003012641 A JP2003012641 A JP 2003012641A JP 2002101290 A JP2002101290 A JP 2002101290A JP 2002101290 A JP2002101290 A JP 2002101290A JP 2003012641 A JP2003012641 A JP 2003012641A
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Seppo Pohjanvesi
ポーヤンヴェシ,セッポ
Arto Pukkinen
プッキネン,アルト
Teemu Sodervall
セデルヴァール,テエム
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Kemira Chemicals Oy
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    • C07C407/003Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
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    • C07C409/24Peroxy compounds the —O—O— group being bound between a >C=O group and hydrogen, i.e. peroxy acids
    • C07C409/26Peracetic acid

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】貯蔵安定性のある過酢酸を製造するプロセスを
提供する。 【解決手段】過酸化水素と酢酸を連続的に酸触媒を有す
る反応媒体中に供給し、蒸留して過酢酸の濃縮水性蒸留
物を取り出す製造方法において、該蒸留物と、該反応媒
体と該酸触媒を部分的に中和する物質とが混合されるこ
とにより、貯蔵安定性のある過酢酸生成物を製造でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、過酸化水素と酢酸とを連続的
に、過酸化水素、酢酸、過酢酸、及び酸触媒を含有する
水性反応媒体中に供給し、該媒体中で過酸化水素と酢酸
とが反応して過酢酸を形成し、蒸留して反応媒体から過
酢酸の濃縮水性蒸留物を取り出すことにより安定な過酢
酸生成物を製造する方法に関する。本発明はまた、安定
化した過酢酸生成物と、過酢酸、水及び他の物質を含有
する生成物の安定化方法とに関する。
【0002】過酢酸は漂白剤及び消毒剤として使用され
ることができる。蒸留された過酢酸(dPAA)は、環
境に優しい化学品であり、同時に、パルプの漂白に極め
て良く適している。過酢酸の助けで、TCF漂白(Tota
l Chlorin Free、塩素フリー)の全選択性が、アルカリ
工程(ケミラ特許出願第FI 974575)間の酸脱リグニン
工程の採用により、改善されることができる。脱リグニ
ンに加えて、過酢酸工程はまた、パルプの白色度を改善
する。その理由のために、それは、ECF及びTCFパ
ルプ(ケミラ特許出願第FI 990445)の両方に非常に適
している。
【0003】過酢酸の殺菌性能は、例えば、顔料懸濁物
の貯蔵寿命を改善する過程で開発され、ペースト状廃物
を製紙工場内でリサイクルされることができるようにす
る(フィンランド特許出願第982735)。過酢酸の漂白性
能は、抄紙機で使用される顔料懸濁物の漂白過程で開発
された(FI 980417)。
【0004】蒸留された過酢酸の貯蔵及び輸送におい
て、その化学物質の特別な特性が考慮されねばならな
い。
【0005】過酸化物に特有である分解(H→H
O+1/2O)を禁止するために、生成物は製造に関
して安定化されている。過酢酸に関しては、その貯蔵と
輸送との両方が冷蔵下に行われねばならないことが、考
慮されるべきことである。高い温度では、蒸留された過
酢酸は、初期の化合物に戻り、これによって過酢酸の所
謂平衡混合物が形成される(CHCOOOH+H
→CHCOOH+H )。
【0006】セルロースの摩砕及び顔料の漂白におい
て、大量の過酢酸が、問題が製造及び本格的規模の試行
操業に拘わらず、要求される。
【0007】蒸留過酢酸の連続製造につき、副生成物と
して、過酢酸製造工程の中間で、所謂塔底生成物(eP
AAb)すなわち平衡混合物が常に生成する。そして、
定常状態でその分解を維持するような努力がなされてい
る。プロセスの途中で、少量の不純物がまた反応媒体中
で濃縮し、これはまた過酢酸溶液を稀釈することでもあ
る。すなわち、蒸留の塔底生成物(ePAAb)が、と
りわけ、原料物質に起因する、一次的には酢酸に起源を
発する全ての金属不純物を含有する。その貯蔵及び輸送
は、それ故に、非常な注意をもって、執り行われねばな
らない。
【0008】過酸化水素と酢酸とが連続的に、過酸化水
素、酢酸、過酢酸及び酸触媒を含有する水性反応媒体中
に、供給され、その水性反応媒体中で、過酸化水素と酢
酸とが反応して過酢酸が形成され、該反応媒体から過酢
酸を連続的に蒸留して濃縮された蒸留物とすることによ
り、過酢酸を製造することは、一般に知られている(De
ggusa US3,264,346, DGS GB 949,094, Solvay EP 1 004
576)。該蒸留された過酢酸及び該反応媒体はともに、
生産物として得られる。
【0009】既知のプロセスでは、塔底生成物すなわち
使用済み反応媒体(ePAA)は、問題のある副生成物
として(廃物として)しか、言われていない。
【0010】本発明の目的は、使用済み反応媒体を開発
するための方法を提供することにある。過酸化水素、酢
酸、少量の過酢酸及び酸触媒を含有する反応媒体ePA
Abが、過酢酸が濃縮された蒸留物dPAAと混合され
ると、形成される混合物のePAAb+dPAAの安定
性が非常に悪くなり、その過酢酸濃度が貯蔵中に急速に
減少する。低温貯蔵(0℃−10℃)しておいても過酢
酸を安定化することができないことは、予想外に、観察
されてきた。
【0011】該問題が、今や、安定な過酢酸を製造する
新プロセスによって解消された。該プロセスは、蒸留
物、反応媒体、及び少なくとも酸触媒で部分的に中和さ
れた物質を共存させることにより、主に特徴付けられ
る。
【0012】本発明のアイデアの核心部分は、副産物、
すなわち過酢酸の蒸留により生成する反応媒体廃物とし
て形成された塔底生成物が実際の生成物と混合されるこ
とができることである。塔底生成物と共に得られる酸触
媒は、混合される前に中和される。かくして、稀釈され
て余り純粋ではない過酢酸の貯蔵及び輸送が、避けられ
ることになる。
【0013】本発明の一形態によると、反応媒体の除去
及びその蒸留物と中和剤との混合は、連続的に行われ
る。この場合、反応媒体は、生成する蒸留物に対して所
望の比率である量で除去され、蒸留物及び中和剤と混合
される。
【0014】他の態様によると、例えば不純物の量が余
りにも大きくて過酢酸の製造が乱されるようなときに
は、反応媒体は、回分方式で除去される。不純物、すな
わち、この場合においては塔底生成物を含有する回収反
応媒体は、その後、蒸留物と中和剤と混合される。金属
含有不純物は、過酢酸生成物の安定性を阻害しないこと
は、予想外なこととして観察されてきた。
【0015】本発明においては、反応媒体及び蒸留物は
任意の比率で混合されることができる。これは、酸触媒
を中和する剤が反応媒体と蒸留物との混合物を、これら
の比率にかかわりなく、安定化することを意味する。
【0016】生成物の有用性という点において、しかし
ながら、反応媒体に対する蒸留物の重量比は1:50−
500:1、好適には1:1−100:1、更に好適に
は4:1−40:1、最も国的には10:1−30:1
の範囲内にある。
【0017】同様に、混合物を形成する際の過酢酸の濃
度が10−68重量%、好ましくは29−59重量%に
成るように、蒸留物を反応媒体及び中和剤と共に一緒に
混合することが好ましい。
【0018】酸触媒は、平衡反応(過酸化水素+酢酸⇔
過酢酸+水)を加速する典型的な酸である。好適な酸触
媒は、無機酸又はその混合物であり、より好適な無機酸
はリン酸、硫酸であり、更に好適なのは硫酸である。
【0019】酸触媒の濃度は、過酢酸が最大に得られる
ような量である。過酸化水素及び酢酸が反応混合物に添
加され、過酢酸及び水がそれから除かれて行くと、酸触
媒は技術的要求に従って上記平衡反応において反応を右
側へと加速することができるように成らねばならない。
酸触媒の濃度は、最も普通の触媒すなわち硫酸の濃度に
一致すると、言える。反応媒体中における硫酸の好適な
濃度は、1−20重量%、好ましくは1−10重量%、
最も好ましくは1−4重量%の範囲内である。
【0020】酸触媒の少なくとも部分中和は、反応混合
物のpHに対する酸触媒の効果を低減させるようなこと
を減少させるか、そのようなことを除去するということ
を、意味する。該効果がなくなると、生成物は酸性とな
り続ける。なぜならば、それは過酢酸及び少量の酢酸を
含有するからである。中和剤は、生成物の有益な特性に
マイナスの効果を与えることなく、酸触媒を中和するこ
とができるものでなければならない。好適には、それは
無機塩基、無機塩基を形成する化合物、又はそれら二種
の何れかを含有する混合物であり、更に好適な無機塩基
はアルカリ金属水酸化物、又はアルカリ土類金属水酸化
物であり、最も好適な無機塩基は水酸化ナトリウムであ
る。中和剤が水酸化ナトリウムであるときには、その水
酸化ナトリウムは、20−60重量%、好ましくは40
−50重量%の濃度を有する水性溶液として、蒸留物と
反応媒体とに一緒に好適に混合される。
【0021】好適には酸触媒は完全に中和され、その場
合には、中和剤が、蒸留物と反応媒体とに、酸触媒量に
つき実質的な化学量論量で、接触させられる。これは、
例えば、反応混合物に、混合物中の硫酸(98g)1モ
ルにつき水酸化ナトリウム(80g)2モルが添加され
ることを、意味する。
【0022】反応媒体、蒸留物及び中和剤がどのような
順序で添加されて混合されてもよいとはいうものの、最
初に反応媒体と中和剤とが混合されて混合物を形成し、
その混合物中で酸触媒が少なくとも中和され、その後
に、この混合物が蒸留物と混合される。本発明のプロセ
スにおいては、上記の基本的な成分が他の成分と混合さ
れることができる。
【0023】もし問題となることが、上述された連続的
過酢酸プロセスの反応媒体であるならば、混合前のその
pHは典型的には0.001−1.0の範囲内であり、
好ましくは0.01−0.5の範囲内であり、最も典型
的には0.02−0.2の範囲内である。
【0024】本発明で使用される典型的な反応媒体は、
以下の量の成分を含有する。過酸化水素の濃度は、典型
的には4−40重量%の範囲内であり、好ましくは5−
30重量%の範囲内であり、最も好ましくは10−20
重量%の範囲内である。酸触媒の濃度は、典型的には
0.1−40重量%の範囲内であり、好ましくは1−3
0重量%の範囲内であり、最も好ましくは15−30重
量%の範囲内である。酢酸に対する過酸化水素のモル比
は、一般的に0.3:1−30:1、好ましくは0.
5:1−10:1の範囲内である。過酢酸の濃度は、典
型的には1−30重量%、好ましくは5−20重量%の
範囲内である。
【0025】反応媒体中の酸触媒の濃度は、触媒の効果
が0.3−30重量%、好ましくは1−20重量%、も
っとも好ましくは1−10重量%の範囲内である硫酸の
濃度に一致するような量である。水の濃度は、典型的に
は10−75重量%の範囲内であり、好ましくは20−
60重量%、もっとも好ましくは30−50重量%の範
囲内である。反応媒体は、典型的には、好ましくはホス
ホン酸、それらの塩、及びジピコリン酸ナトリウム塩、
又はこれらの任意の混合物から選択される安定化剤を含
む。典型的な安定化剤は、公開公報ER−B1−078
9016の2ページ右欄45〜58行に列挙されてい
る。反応媒体における好ましい安定化剤の濃度は、0.
05−1重量%、もっとも好ましくは0.1−0.4重
量%の範囲内である。1−ヒドロキシエチレン−1,1
−二リン酸及び/又はジピコリン酸のナトリウム塩を使
用することが好ましい。
【0026】本発明による工程において、過酢酸分子が
反応媒体から除去されるので多くのモル数の過酸化水素
及び酢酸を反応媒体中に供給し、平衡反応速度が十分に
高くなるであろう40〜60℃の温度に反応媒体を維持
することによって、反応媒体の定常状態を維持すること
が、好ましい。
【0027】本発明による工程において、蒸留物には酸
触媒が原理的には、存在しない。このような蒸留物中の
水素イオン濃度、すなわちpH値は、その中に存在する
過酢酸から誘導される。蒸留物の酢酸濃度は一般に低
い。そしてその影響はこのような環境においては考慮さ
れる。典型的には、蒸留物、反応媒体及び中和剤が混合
されて一緒になる前の蒸留物のpHは、1−3の範囲内
であり、好ましくは1.5−2.5の範囲内である。蒸
留物は、少量しか過酸化水素を含んでおらず、この過酸
化水素の濃度は、典型的には、約1重量%以下であり、
好ましくは0.1−0.5重量%の範囲内である。蒸留
物中の酢酸濃度は、およそ1重量%以下であり、好まし
くは0.05−0.5重量%の範囲内である。
【0028】蒸留物中の過酢酸濃度は、留出条件によ
る。典型的には、蒸留物は、40−60℃で、30−1
20ミリバールの減圧下で、反応媒体を蒸留することに
より、製造される。一般に、蒸留条件は、得られる蒸留
物中の過酢酸の濃度が10−70重量%、好ましくは3
0−60重量%の範囲内となるように、調整される。蒸
留物中の水の含有量は、20−80重量%、好ましくは
40−70重量%の範囲内である。蒸留物に安定化剤を
添加することが可能であり、その安定化剤は、リン酸、
その塩、ジピコリン酸、その塩、又はこれらの任意の混
合物から、好適に選択される。典型的には、安定化剤
は、例えば、上述した公開公報EPP−B1−0789
016の第2ページ右欄第45〜58行の記載をもっ
て、引用される。安定化剤濃度は、典型的には0.00
1−0.5重量%、好ましくは0.01−0.1重量%
の範囲内である。安定化剤としてもっとも好ましくは、
1−ヒドロキシエチレン−1,1−ジホスホン酸(二リ
ン酸)(Dequest 2010)及び/又はジピコリン酸の
ナトリウム塩が、使用される。
【0029】混合されて一緒になる三種の基本的な成分
につき、反応媒体は最も酸性である。なぜならば、酸触
媒を含んでいるからである。その場合、その酸触媒は、
一般に無機強酸である。もしも反応媒体が酸触媒を含ん
でいなかったら、過酢酸と酢酸との低い濃度のために、
蒸留物より弱い酸性になる。一般に、蒸留物、反応媒
体、及び中和剤は、形成される混合物のpHが1.0−
3.0、好ましくは1.0−2.0の範囲内でとなるよ
うに、混合されて一緒になる。
【0030】前記蒸留物、反応媒体及び酸触媒を少なく
とも部分中和する物質を混合して一緒にすることにつ
き、あるいは混合して一緒にした後に、該成分及び/又
は該混合物を好ましくは−10-±0℃に冷却し、好ま
しくはその温度に維持することが、更に有利である。生
成物の安定性は、このように、pH及び温度の両方に影
響を受ける。
【0031】本願の対象となる本発明はまた、安定化さ
れた過酢酸生成物に関する。過酢酸生成物は、過酸化水
素、酢酸、過酢酸、水及び無機酸の実質的に中性の塩を
含有することを、特徴とする。
【0032】無機酸の実質的に中性の塩は、好適には、
無機強酸と強塩基との塩である。過酢酸生成物は、硫酸
ソーダとして等モル換算して、実質的に、0.03−
2.2%、さらに好ましくは0.07−1.5%、最も
好ましくは0.07−0.75%の範囲内の量で、無機
酸の実質的に中性の塩を含有する。
【0033】安定性は、過酢酸の如何なる特定濃度にも
影響を受けず、制限されない。しかしながら、実際問題
として、過酢酸生成物は、過酢酸をおよそ10−68重
量%、好ましくは29−59重量%の割合で、残余は主
に、水と少量の過酸化水素、酢酸及び可能な不純物を含
んでいる。
【0034】最後に、本発明は、過酢酸よりも強い他の
酸を含有する過酢酸生成物の安定化を図るための塩基の
使用に関する。該生成物が0℃−−10℃もの低温で貯
蔵されていても該酸生成物の過酢酸が維持されないだろ
うと言うことが、予想外に観察されて来た。その代わり
に、塩基は、該生成物の貯蔵寿命をかなり改善する。過
酢酸よりも強い酸は、好適には、無機酸、又はその混合
物であり、より好ましい無機酸はリン酸又は硫酸であ
り、最も好ましい無機酸は硫酸である。硫酸の濃度は、
好ましくは1−20重量%、さらに好ましくは1−10
重量%、最も好ましくは1−4重量%の範囲内である。
塩基は、好適には、無機塩基、それを形成する物質、又
はそれらの何れか一つを含有する混合物であり、無機塩
基は、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸
化物が好適であり、水酸化ナトリウムが最も好適であ
る。過酢酸生成物と接触させられる塩基の好適な量は、
過酢酸より強い酸の量に対して実質的に化学量論量であ
る。
【0035】過酢酸生成物は、その過酢酸の濃度に拘わ
らず実質的に安定するであろう。実際には、該生成物は
過酢酸工程から製造され、その場合に、該生成物は、1
0−68重量%の範囲内で過酢酸を含有する。この場
合、pHは1.0−3.0の範囲内の大まかな値に調整
される。好適には、該生成物は、過酢酸を約29−59
重量%で含み、その場合に、pHは1.0−2.0の範
囲内の大まかな値に調整される。
【0036】原則として、中和されるべき該生成物は、
その中に存在する過酢酸によって要求されるpH以上の
pH値を与える如何なる成分を含有してもよい。通常、
酸触媒は過酢酸を製造するプロセスで使用されるので、
該生成物は好適には無機酸を含有する。その場合に、該
生成物のpHは、塩基で前記値に調整される。
【0037】典型的には、該塩基は、20−60重量
%、好ましくは40−50重量%の濃度を有する水性水
酸化ナトリウム溶液の形態と成っている。
【0038】上述したように、過酢酸生成物は、好適に
は過酢酸工程から製造される。有利には、それは上記し
たプロセスの生成物であり、すなわち、それは、過酸化
水素及び酢酸を、過酸化水素、酢酸、過酢酸及び前記無
機酸から形成された触媒を含有する反応媒体中に連続的
に供給し、濃縮された過酢酸の蒸留物が反応媒体から連
続的に蒸留される過酢酸プロセスの蒸留物及び反応媒体
から、製造される。
【0039】以下に、例が示され、その一つの目的は、
出願の対象である本発明を説明することである。
【0040】
【実施例】以下の複数の例において、典型的な過酢酸製
造プロセスの過酸化水素、酢酸、過酢酸、硫酸及び水性
反応媒体ePAAb、過酢酸と水とを主に含んでいる蒸
留物dPAA、及び硫酸を中和させる物質が混合された
場合に、形成する混合物の過酢酸の安定性が研究され
た。
【0041】(試験準備)次の4つの変数がこの試験に
使用された。 1) 蒸留物(dPAA)中の、蒸留により生成する塔
底生成物(ePAAb)の割合が、過酢酸の総重量(1
00%PAA)の0.2重量%と5重量%とであった。 2) 純粋のePAAb溶液と、金属イオン(5ppm
のFe2+、1.3ppmのCr、及び少量のNi)で
汚染された、一つのePAAb溶液とが、使用された。 3) ひとつの中和された溶液(実施例)ePAAbと
ひとつの非中和溶液(対照)ePAAbが使用された。 4) 0℃と−10℃の貯蔵温度が採用された。
【0042】dPAAとePAAbとにつき、これらの
変数の影響が研究された。
【0043】ePAAb生成物が、0.2重量%と5重
量%とのそれぞれの量で、dPAA溶液に加えられた。
二種のePAAbが調製された。ひとつは純粋で、ひと
つは、製造プロセスの反応媒体中に典型的に蓄積する金
属塩を添加して汚染された。使用された中和剤は水酸化
ナトリウムであった。その水酸化ナトリウムが、後者が
dPPA溶液に混合される前に、ePAAb生成物に加
えられた。
【0044】試料が、0℃と−10℃との温度で貯蔵さ
れた。生成物の分析は、それらの調製後に迅速に開始さ
れ、おおよそ9週後に停止された。PAA(=過酢
酸)、H (過酸化水素)、及びAA(酢酸)の濃
度が、それらの調製から1日以内に測定され、その後は
試験期間の終わりまで週に一度測定された。硫酸、Dequ
est 2010安定化剤(=HEDPA =1−ヒドロキシエ
チレン−1,1−ジホスホン酸)、及びジピコリン酸
(DPA=2,6 ピリジン ジカルボン酸)安定化剤の濃
度が、試験の開始時及び一月に一度の割合で、分析され
た。
【0045】該dPAA溶液が、Dequest 2010安定化剤
200ppmとDPA50ppmとで、安定化された。
該ePAAb生成物において、各安定化剤の量が、わず
かに、つまり2000ppmと200ppmとに、大き
くなった。このように、dPAA−ePAAb混合物に
おける安定化剤の量が、多くのePAAbが使用される
ときに、多少増加した。
【0046】水酸化ナトリウム48重量%が、硫酸の中
和に用いられた。それは、水酸化ナトリウムの添加モル
量がePAAb中に存在する硫酸の量とほぼ同じ量とな
るように、用いられた。この場合、得られた最終的なp
Hは1.3−1.5の範囲内であった。水酸化ナトリウ
ムが少し過剰に使用された場合、得られた最終的なpH
は2であった。種々の例とそれらの値は図1に示され
る。比較を容易にするために、最初のPAAの割合は、
全ての混合物につき、「通常」から38%であった。
【0047】
【表1】表1 例における変数と9週間後の試験結果
【0048】安定化剤の濃度は極めて僅かしか変化しな
かった。すなわち、混合物中のePAAb生成物の濃度
に依存して、Dequest 2010の濃度は200〜300pp
mの範囲内で、DPAの濃度は50〜60ppmの範囲
内で変化した。 (結果)表1の最後の欄と図1、2、及び3にグラフ的
に、結果が示されている。
【0049】図1は、0℃における時間の関数として、
混合物中のPAA濃度の減少によるePAA濃度の影響
を示している。
【0050】図2は、−10℃でのそれぞれの結果を示
す。
【0051】図3は、本発明における硫酸を中和すると
きに、0℃と−10℃との温度での時間の関数として、
混合物中のPAA濃度の減少によるePAAb濃度の影
響を示す。
【0052】1〜16の試験を基礎として、次のような
ことが示された。 − 本発明の試料では、硫酸の酸性度は除去され、PA
Aの濃度は高く維持された。 − 金属の不純物は、PAAの濃度の減少に対して、こ
れらの試験において重大な影響を与えなかった。
【0053】平衡反応: AA+H⇔PAA+HO がまた、0−−10℃の貯蔵温度で起こっていたこと
が、観察された。ePAAb/dPAAの比率が高い
と、逆反応(反応式における左へ)が早くなる。もしも
硫酸が中和されるなら、硫酸の存在しない0−例におけ
るようにPAAが僅かに減少するので、混合物は安定化
する。
【0054】
【表2】表2 逆反応における硫酸、すなわち、PAA
の分解の影響
【0055】硫酸の中和が、水酸化ナトリウム溶液を用
いて行われた。中和の一つの事例において、硫酸に対す
る水酸化ナトリウムの化学量論量(HSO1モルに
対してNaOH2モル)で、中和が行われた。その場
合、最終pHが1.4であった。このpHは、残る過酢
酸と酢酸とによって与えられるpH値に一致する。別の
事例では、硫酸の量に対して過剰の(16%)水酸化ナ
トリウムが添加され、その場合に、最終的なpHが2.
0となった。これらの結果をもとにすると、硫酸に対す
る化学量論量の水酸化ナトリウムが、混合物を十分に安
定化させた。ところが、過剰の水酸化ナトリウムは、混
合物の安定性を多少縮小させた。良い結果というもの
は、中和剤がdPPA溶液に混合される以前に迅速に、
ePAAb生成物中の酸触媒を中和剤で中和することを
必要条件とすることが、また観察された。ePAAb溶
液のpH値とそれに使用された水酸化ナトリウムの量
が、表3に示される。
【0056】
【表3】表3
【0057】(要約)行われた試験において、dPAA
溶液95重量%とePAAb生成物5重量%とを含有す
る混合物が主に使用された。
【0058】
【表4】表4
【0059】ePAAbはdPAAと混合することが可
能なことが、この試験で示された。もしも該ePAAb
中に存在する硫酸が中和されないでいると、過酢酸はそ
の原料へ逆戻りする。dPAA/ePAAbの混合物に
おいて、温度がそれぞれ0℃及び−10℃であると、4
%及び1.4%のPAAが1週間で酢酸と過酸化水素と
に逆戻りする。硫酸が中和されたとき、それぞれの値は
1.2%と0.4%とであった。dPAA単独について
は、それぞれの値は1.0%と2.0%であった。この
結果の要約を表5に示す。
【0060】
【表5】(表5)
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、0℃における時間の関数として、混合
物中のPAA濃度の減少によるePAA濃度の影響を示
している。
【図2】図2は、−10℃でのそれぞれの結果を示す。
【図3】図3は、本発明における硫酸を中和するとき
に、0℃と−10℃との温度での時間の関数として、混
合物中のPAA濃度の減少によるePAAb濃度の影響
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プッキネン,アルト フィンランド,エフイーエン−90450 ケ ンペレ,ペイポンティエ 6 (72)発明者 セデルヴァール,テエム フィンランド,エフイーエン−90560 オ ウル,アンナンティエ 9 セー 3 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AC40 AD11 BA28 BA36 BA66 BB17 BB31 BC50 BC53 BD60 BE32 4H039 CA64 CC60

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過酸化水素と酢酸とを連続的に、過酸化水
    素、酢酸、過酢酸、及び酸触媒を含有する水性反応媒体
    中に供給し、該媒体中で過酸化水素と酢酸とが反応して
    過酢酸を形成し、蒸留して反応媒体から過酢酸の濃縮水
    性蒸留物を取り出すことにより安定な過酢酸生成物を製
    造する方法であって、 該蒸留物と、該反応媒体と、該酸触媒を部分中和する物
    質とが混合されることを特徴とする過酢酸の製造方法。
  2. 【請求項2】反応媒体が、生成する蒸留物に対して所望
    の比率で除去され、蒸留物と中和剤とが混合されること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】反応媒体が生成蒸留物に対する所望割合で
    取り除かれ、反応媒体と蒸留物と中和剤とが混合される
    ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】反応媒体が回分方式で除去され、回収され
    た反応媒体が蒸留物と中和剤と混合されることを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】蒸留物と反応媒体と中和剤とが、反応媒体
    に対する蒸留物の重量比が1:50−500:1、好ま
    しくは1:1−100:1、もっとも好ましくは10:
    1−30:1の範囲内となるように、混合されることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】蒸留物と反応媒体と中和剤とが、生成する
    混合物中の過酢酸濃度が10−68重量%、好ましくは
    29−59重量%となるように、混合されることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】酸触媒が、無機酸、又はその混合物であ
    り、無機酸が好ましくは燐酸又は硫酸、もっとも好まし
    くは硫酸であることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】反応媒体中の硫酸の濃度が、1−20重量
    %、好ましくは1−10重量%、もっとも好ましくは1
    −4重量%の範囲内であることを特徴とする請求項7に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】中和剤が、無機塩基、無機塩基を形成する
    物質、またはそれらの何れかを含んでいる混合物からな
    り、無機塩基が好ましくはアルカリ金属水酸化物又はア
    ルカリ土類金属水酸化物であり、もっとも好ましくは水
    酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項1〜8の
    いずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】中和剤が水酸化ナトリウムであり、該水
    酸化ナトリウムが、20−60重量%、好ましくは40
    〜50重量%の濃度である水溶液となるように、反応媒
    体と蒸留物と混合されることを特徴とする請求項1〜9
    のいずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】中和剤が、酸触媒の量に対して実質上化
    学量論量で、蒸留物と反応媒体と混合されることを特徴
    とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】最初に、反応媒体と中和剤とが混合され
    て混合物を形成し、該混合物中で酸触媒が実質的に中和
    され、次いでこの混合物が蒸留物と混合されることを特
    徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】混合前の反応媒体のpHが、0.001
    −1.0の範囲内であり、好ましくは0.01−0.5
    の範囲内であり、もっとも好ましくは0.02−0.2
    の範囲内であることを特徴とする請求項1〜12のいず
    れか1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】蒸留物、反応媒体及び中和剤を混合する
    前の蒸留物のpHが、1−3の範囲内、好ましくは1.
    5−2.5の範囲内であることを特徴とする請求項1〜
    13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 【請求項15】生成する混合物のpHが1.0−3.0
    の範囲内、好ましくは1.0−2.0の範囲内、もっと
    も好ましくは1.3−1.5の範囲内となるように、蒸
    留物、反応媒体、及び中和剤が混合されることを特徴と
    する請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】蒸留物と、反応媒体と、酸触媒を少なく
    とも部分的に中和する中和剤とを混合するに当たり、又
    は混合した後に、該成分及び/又は該混合物が冷却さ
    れ、好ましくは−10℃−±0℃の範囲の温度に冷却さ
    れ、好ましくはその温度で貯蔵されることを特徴とする
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 【請求項17】過酸化水素と、酢酸と、過酢酸と、水
    と、無機酸の実質上の中性塩とを含んでいることを特徴
    とする安定化過酢酸生成物。
  18. 【請求項18】無機酸の実質的に中性の塩が無機強酸と
    無機強塩基との塩であることを特徴とする請求項17に
    記載の過酢酸生成物。
  19. 【請求項19】それが、無機酸の実質的に中性の塩を、
    硫酸ナトリウムと同モルに計算して、0.03−2.2
    重量%の量で、好ましくは0.07−1.5重量%の量
    で、もっとも好ましくは0.7−0.75重量%の量
    で、含有されることを特徴とする請求項17又は18に
    記載の過酢酸生成物。
  20. 【請求項20】それが、過酢酸を10−68重量%、好
    ましくは29−59重量%含んでいることを特徴とする
    請求項17,18,及び19の何れか1項に記載の過酢
    酸生成物。
  21. 【請求項21】過酢酸よりも強い他の酸を含有する過酢
    酸生成物を安定化させるための、塩基の使用。
  22. 【請求項22】過酢酸より強い酸が、無機酸又はその混
    合物であり、無機酸が、好ましくは燐酸であり、もっと
    も好ましくは硫酸である請求項21に記載の使用。
  23. 【請求項23】過酢酸生成物における硫酸の濃度が1−
    20重量%の範囲内であり、好ましくは1−10重量%
    の範囲内であり、もっとも好ましくは1−4重量%の範
    囲内である請求項22に記載の使用。
  24. 【請求項24】塩基が無機塩基、無機塩基を形成する物
    質、又はこれらの何れか一種を含有する混合物であり、
    無機塩基は好ましくはアルカリ金属水酸化物、又はアル
    カリ土類金属水酸化物であり、もっとも好ましくは水酸
    化ナトリウムである請求項21〜23の何れか1項に記
    載の使用。
  25. 【請求項25】過酢酸と接触する塩基の量が、過酢酸よ
    りも強い酸の量に対して実質的に化学量論量である請求
    項21〜24のいずれか1項に記載の使用。
  26. 【請求項26】生成物のpHが、過酸化物と水とで形成
    される同濃度の純粋な溶液のpH値に実質的に調整され
    てなる請求項21〜25のいずれか1項に記載の使用。
  27. 【請求項27】過酢酸生成物が、過酢酸を10−68重
    量%の範囲内で含有し、そのpHは1.0−3.0の範
    囲内の値に調整されている請求項26に記載の使用。
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