JP2003003939A - 蓄熱装置を備えた内燃機関 - Google Patents
蓄熱装置を備えた内燃機関Info
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Abstract
温度に基づいて該蓄熱装置の故障判定を行える技術を提
供する。 【解決手段】熱媒体が持つ熱を蓄える蓄熱手段10と、
蓄熱手段10に蓄えられた熱媒体を内燃機関1へ供給す
る熱供給手段22と、熱媒体の温度を計測する熱媒体温
度計測手段28と、熱供給手段22による熱の供給中に
熱媒体温度計測手段28の計測値の変化量に基づいて蓄
熱装置10の故障判定を行う故障判定手段22と、を備
えた。
Description
内燃機関に関する。
が所定温度に達していない状態、いわゆる冷間状態で運
転されると、燃焼室に供給される燃料が霧化し難くなる
とともに、燃焼室の壁面近傍における消炎が発生するた
め、始動性の低下や排気エミッションの悪化が誘発され
る。
えておき、その蓄えた熱を機関停止中、または、機関始
動時に内燃機関に供給して内燃機関の温度を上昇させる
蓄熱装置を備えた内燃機関が知られている。しかし、内
燃機関を始動した直後からエミッション性能の改善及び
燃費性能の向上を実現するためには、内燃機関始動前か
ら当該内燃機関に熱を供給して、内燃機関始動時に該内
燃機関が所定温度以上に達していることが必要である。
は、蓄熱装置の保温機能が正常であるか否かにより前記
エミッション性能等に大きな影響を及ぼすため、保温機
能が低下した場合にこれを検知する技術が知られてい
る。
は、蓄熱装置の内部に温度検出センサを設け、該温度検
出センサからの出力信号に基づいて車室内の温度表示パ
ネルにこの温度を表示させて該蓄熱装置内部の温度を把
握できるようにしている。
から12時間後の場合で約75℃となり、通常運転時に
は約80乃至90℃となる。内燃機関始動時に温度表示
パネルにより表示される温度度が前記温度程度であると
きは、それまで蓄熱装置に貯留されていた冷却水が高温
のまま維持されていたことになるので、蓄熱装置の保温
機能が正常であることを示している。また、温度表示パ
ネルの温度が前記温度よりも極端に低いときは、保温機
能に異常が発生した虞がある。
置を備えた内燃機関では、内燃機関が十分に暖機された
状態で該蓄熱装置に冷却水が蓄えられていることを前提
として保温機能の異常検出を行っているので、例えば、
内燃機関始動直後で冷却水の温度が十分に上昇する前に
該内燃機関を停止させた場合には、温度表示パネルに
は、低い温度が表示される。この場合には、保温機能が
低下して温度が低くなっている場合と区別をつけるのは
困難である。
機関に冷却水を循環させると、内燃機関から温度の低い
冷却水が該蓄熱装置内に流入するため、温度表示パネル
に表示される温度は低下する。この場合にも、保温機能
が低下して温度が低くなっている場合と区別をつけるの
は困難である。
に異常が生じても確認ができなかった。
されたものであり、蓄熱装置を備えた内燃機関におい
て、熱媒体の温度に基づいて該蓄熱装置の故障判定を行
える技術を提供することを目的とする。
の第1の発明では、以下の手段を採用した。即ち、第1
の発明は、蓄熱装置を備えた内燃機関であって、熱媒体
が持つ熱を蓄える蓄熱手段と、前記蓄熱手段に蓄えられ
た熱媒体を内燃機関へ供給する熱供給手段と、熱媒体の
温度を計測する熱媒体温度計測手段と、前記熱供給手段
による熱の供給中に前記熱媒体温度計測手段の計測値の
変化量に基づいて蓄熱装置の故障判定を行う故障判定手
段と、を備えたことを特徴とする。
内燃機関であって、熱媒体の温度を計測する熱媒体温度
計測手段を具備し、熱供給時の蓄熱手段内の温度変化量
に基づいて蓄熱装置の故障判定を行う点にある。
燃機関では、内燃機関の運転中に発生した熱は、内燃機
関の運転停止後においても蓄熱手段で保存される。この
蓄熱手段により蓄えられた熱は、内燃機関が冷間始動さ
れる場合等に熱媒体を介して内燃機関に供給される。こ
のような熱の供給が行われると、内燃機関が冷間始動さ
れる場合であっても該内燃機関が早期に暖機されること
になる。
と該蓄熱手段内の熱媒体の温度が低下し、熱媒体を内燃
機関に循環させても該内燃機関を暖機させることができ
なくなる。また、熱供給手段に異常が発生した場合に
は、熱媒体の循環が行われなくなるので、内燃機関を暖
機させることができなくなる。このような状況では熱媒
体温度計測手段の計測値は略一定となる。
燃機関では、故障判定手段は、熱供給時に該熱媒体温度
計測手段の計測値に基づいて蓄熱装置の故障を判定する
ことが可能となる。
段は、前記蓄熱手段内部の温度を計測し、前記故障判定
手段は、前記蓄熱手段内部の熱媒体の温度が略一定の場
合に故障であると判定しても良い。
が行われると、内燃機関内の熱媒体が蓄熱手段内部に流
入し該蓄熱手段内部の温度が低下する。しかしながら、
蓄熱手段の保温性能が低下して該蓄熱手段内部の温度が
外気温度と略等しくなるまで低下すると、熱媒体を循環
させても蓄熱手段内部の温度は変化しなくなる。また、
熱供給手段が故障した場合には、熱媒体の循環が行われ
なくなるので、このときの蓄熱手段内部の温度も略一定
となる。このように蓄熱装置が故障すると、熱供給時の
蓄熱手段内部の温度は略一定となるか、温度が変化した
としてもその変化量は小さい。
とにより、その計測結果に基づいて蓄熱装置の故障判定
を行うことが可能となる。
段は、前記内燃機関内部の温度を計測し、前記故障判定
手段は、前記内燃機関内部の熱媒体の温度が略一定の場
合に故障であると判定しても良い。
が行われると、蓄熱手段内部の熱媒体が内燃機関内部に
流入し該内燃機関内部の温度が上昇する。しかしなが
ら、蓄熱手段の保温性能が低下して該蓄熱手段内部の温
度が外気温度と略等しくなるまで低下すると、熱媒体を
循環させても内燃機関内部の温度は略一定となる。ま
た、熱供給手段が故障した場合には、熱媒体の循環が行
われなくなるので、このときの内燃機関内部の温度も略
一定となる。このように蓄熱装置が故障すると、熱供給
時の内燃機関内部の温度は略一定となるか、温度が変化
したとしてもその変化量が小さくなる。
とにより、その計測結果に基づいて蓄熱装置の故障判定
を行うことが可能となる。
段は、前記蓄熱手段内の温度及び前記内燃機関内部の温
度を計測し、前記故障判定手段は前記蓄熱手段内の温度
と前記内燃機関内部の温度との偏差が略一定の場合に故
障であると判定しても良い。
が行われると、蓄熱手段内部の熱媒体が内燃機関内部に
流入し、該内燃機関内部の温度が上昇するとともに蓄熱
手段内部の温度が低下する。しかしながら、蓄熱手段の
保温性能が低下して該蓄熱手段内部の温度が外気温度と
略等しくなるまで低下すると、熱媒体を循環させても内
燃機関内部の温度及び蓄熱手段内部の温度は略一定とな
る。即ち、内燃機関内部の温度と蓄熱手段内部の温度と
の偏差は変化しなくなる。また、熱供給手段が故障した
場合には、熱媒体の循環が行われなくなるので、このと
きの内燃機関内部及び蓄熱手段内部の温度も略一定とな
る。即ち、内燃機関内部の温度と蓄熱手段内部の温度と
の偏差は変化しなくなる。このように蓄熱装置が故障す
ると、熱供給時の内燃機関内部の温度と蓄熱手段内部の
温度との偏差は変化しないかしたとしてもその変化量が
小さくなる。
温度を計測することにより、その計測結果の偏差の変化
量に基づいて蓄熱装置の故障判定を行うことが可能とな
る。
は、以下の手段を採用した。即ち、第2の発明は、蓄熱
装置を備えた内燃機関であって、熱媒体が持つ熱を蓄え
る蓄熱手段と、前記蓄熱手段に蓄えられた熱媒体を内燃
機関へ供給する熱供給手段と、前記蓄熱手段内部の熱媒
体の温度を計測する蓄熱手段内温度計測手段と、前記内
燃機関内部の熱媒体の温度を計測する内燃機関内温度計
測手段と、前記熱供給手段による熱の供給中に蓄熱手段
内温度計測手段と内燃機関内温度計測手段との計測値の
偏差の有無に基づいて蓄熱装置の故障判定を行う故障判
定手段と、を備えたことを特徴とする。
内燃機関であって、蓄熱手段内部の熱媒体の温度を計測
する蓄熱手段内温度計測手段と、内燃機関内部の熱媒体
の温度を計測する内燃機関内温度計測手段とを具備し、
これら温度計測手段の計測値の偏差の有無に基づいて蓄
熱装置の故障判定を行う点にある。
前記熱供給手段による熱の供給中に蓄熱手段内温度計測
手段と内燃機関内温度計測手段との計測値に偏差があれ
ば故障であると判定しても良い。
燃機関では、内燃機関の運転中に発生した熱は、内燃機
関の運転停止後においても蓄熱手段で保存される。この
蓄熱手段により蓄えられた熱は、内燃機関が冷間始動さ
れる場合等に熱媒体を介して内燃機関に供給される。こ
のような熱の供給が行われると、内燃機関が冷間始動さ
れる場合であっても該内燃機関が早期に暖機されること
になる。そして熱の供給が完了すると蓄熱手段内部の熱
媒体の温度と内燃機関内部の熱媒体の温度とは略等しく
なる。
合には、熱媒体の循環が行われなくなるので、内燃機関
は暖機されずまた蓄熱手段は熱を蓄えたままとなる。そ
の際、蓄熱手段内部の温度と内燃機関内部の温度との偏
差は、変化しないか変化したとしてもその変化量が小さ
くなる。
燃機関では、故障判定手段は、熱供給時における内燃機
関内部と蓄熱手段内部との温度差に基づいて蓄熱装置の
故障を判定することが可能となる。
手段内部の温度を直接計測するに限られず、蓄熱手段か
ら外部に流出した熱媒体の温度を計測しても良い。
は、以下の手段を採用した。即ち、第3の発明は、熱装
置を備えた内燃機関であって、熱媒体が持つ熱を蓄える
蓄熱手段と、前記蓄熱手段に蓄えられた熱媒体を内燃機
関へ供給する熱供給手段と、前記蓄熱手段内部の熱媒体
の温度を計測する蓄熱手段内温度計測手段と、前記内燃
機関内部の熱媒体の温度を計測する内燃機関内温度計測
手段と、機関運転停止後所定時間経過したときの蓄熱手
段内温度計測手段と内燃機関内温度計測手段との計測値
の偏差に基づいて蓄熱装置の故障判定を行う故障判定手
段と、を備えたことを特徴とする。
内燃機関であって、蓄熱手段内部の熱媒体の温度を計測
する蓄熱手段内温度計測手段と、内燃機関内部の熱媒体
の温度を計測する内燃機関内温度計測手段とを具備し、
機関運転停止後所定時間経過したときのこれら温度計測
手段の計測値の偏差の有無に基づいて蓄熱装置の故障判
定を行う点にある。
機関停止後所定時間経過したときの蓄熱手段内温度計測
手段と内燃機関内温度計測手段との計測値の偏差が所定
値以下であれば故障であると判定しても良い。
燃機関では、内燃機関の運転中に発生した熱は、内燃機
関の運転停止後においても蓄熱手段で保存される。この
蓄熱手段により蓄えられた熱は、内燃機関が冷間始動さ
れる場合等に熱媒体を介して内燃機関に供給される。こ
のような熱の供給が行われると、内燃機関が冷間始動さ
れる場合であっても該内燃機関が早期に暖機されること
になる。そして熱の供給が完了すると蓄熱手段内部の熱
媒体の温度と内燃機関内部の熱媒体の温度とは略等しく
なる。
るときに内燃機関の運転が停止されると、内燃機関内部
の熱媒体は内燃機関外部へ熱を放出するため該熱媒体の
温度が低下するが、蓄熱手段内部の熱媒体は蓄熱状態で
貯蔵されるため該熱媒体の温度が低下せずまたは低下し
たとしても僅かとなる。この結果、機関停止時から時間
が経過するにつれて内燃機関内部と蓄熱手段内部との温
度の偏差が大きくなっていく。しかしながら、蓄熱手段
の保温性能が低下しているときに内燃機関の運転が停止
されると、内燃機関内部の熱媒体の温度が低下するとと
もに蓄熱手段内部の熱媒体の温度も低下することにな
る。その結果、機関停止時から時間が経過するにつれて
内燃機関内部と蓄熱手段内部との温度の偏差が小さくな
っていく。
燃機関では、故障判定手段は、機関停止時から所定時間
経過した時点における内燃機関内部と蓄熱手段内部との
温度の偏差に基づいて蓄熱装置の故障を判定することが
可能となる。
は、以下の手段を採用した。即ち、第4の発明は、蓄熱
装置を備えた内燃機関であって、熱媒体が持つ熱を蓄え
る蓄熱手段と、前記蓄熱手段に蓄えられた熱媒体を内燃
機関へ供給する熱供給手段と、蓄熱手段内部の熱媒体を
所定の温度以上に保つように自動的に該蓄熱手段内部の
熱媒体を加熱する熱媒体加熱手段と、機関運転停止後所
定時間経過したときの前記熱媒体加熱手段の作動履歴に
基づいて蓄熱装置の故障判定を行う故障判定手段と、を
備えたことを特徴とする。
内燃機関であって、蓄熱手段内部の熱媒体を所定の温度
以上に保つように自動的に該蓄熱手段内部の熱媒体を加
熱する熱媒体加熱手段を具備し、機関運転停止後所定時
間経過したときの熱媒体加熱手段の作動履歴に基づいて
蓄熱装置の故障判定を行う点にある。
機関停止後所定時間経過するまでに前記熱媒体加熱手段
が消費した電力が所定量以上であるときに故障であると
判定しても良い。
機関停止後所定時間経過するまでに前記熱媒体加熱手段
に通電された時間が所定時間以上であるときに故障であ
ると判定しても良い。
機関停止後所定時間経過するまでに前記熱媒体加熱手段
が作動したときに故障であると判定しても良い。
燃機関では、内燃機関の運転中に発生した熱は、内燃機
関の運転停止後においても蓄熱手段で保存される。この
蓄熱手段により蓄えられた熱は、内燃機関が冷間始動さ
れる場合等に熱媒体を介して内燃機関に供給される。こ
のような熱の供給が行われると、内燃機関が冷間始動さ
れる場合であっても該内燃機関が早期に暖機されること
になる。そして熱の供給が完了すると蓄熱手段内部の熱
媒体の温度と内燃機関内部の熱媒体の温度とは略等しく
なる。
外部に放出され該蓄熱装置内部の温度が低下することが
ある。この放出された熱を補うために、熱媒体加熱手段
を設けて熱媒体の加熱が行われることがある。蓄熱手段
の保温性能が低下していなければ、該蓄熱手段外部に放
出される熱は微量であるため、熱媒体加熱手段が熱媒体
に加える熱量も微量となる。しかし、蓄熱手段の保温性
能が低下すると、該蓄熱手段から放出される熱量が増加
するため、熱媒体加熱手段が熱媒体に加える熱量も増加
する。
燃機関では、故障判定手段は、熱媒体加熱手段の作動履
歴に基づいて蓄熱装置の故障を判定することが可能とな
る。
は、以下の手段を採用した。即ち、第5の発明は、蓄熱
装置を備えた内燃機関であって、熱媒体が持つ熱を蓄え
る蓄熱手段と、前記蓄熱手段に蓄えられた熱媒体を内燃
機関へ供給する熱供給手段と、蓄熱手段内部の熱媒体を
所定の温度以上に保つように自動的に該蓄熱手段内部の
熱媒体を加熱する熱媒体加熱手段と、前記蓄熱手段内部
の熱媒体の温度を計測する蓄熱手段内温度計測手段と、
機関運転停止後所定時間経過したときの前記蓄熱手段内
温度計測手段の計測結果に基づいて蓄熱装置及び熱媒体
加熱手段の故障判定を行う故障判定手段と、を備えたこ
とを特徴とする。
内燃機関であって、蓄熱手段内部の熱媒体を所定の温度
以上に保つように自動的に該蓄熱手段内部の熱媒体を加
熱する熱媒体加熱手段と該蓄熱手段の内部の温度を計測
する蓄熱手段内温度計測手段とを具備し、機関運転停止
後所定時間経過したときの蓄熱手段内温度計測手段の計
測結果に基づいて蓄熱装置の故障判定を行う点にある。
機関停止後所定時間経過したときの前記蓄熱手段内温度
計測手段の計測結果が所定値以下の場合には故障である
と判定しても良い。
燃機関では、内燃機関の運転中に発生した熱は、内燃機
関の運転停止後においても蓄熱手段で保存される。この
蓄熱手段により蓄えられた熱は、内燃機関が冷間始動さ
れる場合等に熱媒体を介して内燃機関に供給される。こ
のような熱の供給が行われると、内燃機関が冷間始動さ
れる場合であっても該内燃機関が早期に暖機されること
になる。そして熱の供給が完了すると蓄熱手段内部の熱
媒体の温度と内燃機関内部の熱媒体の温度とは略等しく
なる。
ではあるが熱が外部に放出され該蓄熱装置内部の温度が
低下することがある。この放出された熱を補うために、
熱媒体加熱手段を設けて熱媒体の加熱が行われることが
ある。蓄熱手段の保温性能が低下していなければ、該蓄
熱手段外部に放出される熱は微量であるため、熱媒体加
熱手段が熱媒体に加える熱量も微量となる。しかし、蓄
熱手段の保温性能が低下すると、該蓄熱手段から放出さ
れる熱量が増加するため、熱媒体加熱手段が熱媒体に加
える熱量も増加する。その際、熱媒体加熱手段による熱
の供給量よりも蓄熱手段から放出される熱量が多くなる
と、蓄熱手段内部の熱媒体の温度は低下する。
燃機関では、故障判定手段は、機関停止後所定時間が経
過したときの蓄熱装置内温度計測手段の計測結果に基づ
いて蓄熱装置の故障を判定することが可能となる。
気の温度を計測する外気温度計測手段を備え、前記故障
判定手段は、外気温度計測手段の計測結果に基づいて故
障判定を行うことができる。
内部の熱媒体の温度に大きな影響を及ぼす。即ち、外気
温度が低いほど保温性能が低下した蓄熱手段内部の熱媒
体の温度の低下速度が増す。この外気温度を故障判定時
のパラメータに加えればより精度の高い判定を行うこと
ができる。そこで、故障判定手段は、外気温度にも基づ
いて故障判定を行う。
記熱供給手段による熱供給後、前記内燃機関が始動さ
れ、暖機が完了する前に該内燃機関が停止されたとき
は、前記熱媒体加熱手段の作動を禁止するとともに故障
判定を行わないようにしても良い。
機関が始動され、暖機が完了する前に該内燃機関が停止
されたときは、熱媒体の温度が上昇する前に機関が停止
されたので、熱媒体加熱手段は多量の熱を熱媒体に供給
しなくてはならず、熱媒体加熱手段が例えば車両に搭載
されたバッテリーから電力を供給されて作動する電気ヒ
ータの場合には、バッテリー上がりの虞がある。また、
蓄熱手段内の温度が最初から低いため故障判定を行うこ
とができない虞がある。そこで、このようなとき、熱媒
体加熱手段の作動を禁止すると例えばバッテリー上がり
を防止することができ、また、故障判定を行わなければ
誤判定を防止することができる。
熱装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明
する。ここでは、本発明に係る内燃機関の蓄熱装置を車
両駆動用のガソリン機関に適用した場合を例に挙げて説
明する。 <第1の実施の形態>図1は、本発明に係る内燃機関の
蓄熱装置を適用するエンジン1とその冷却水が循環する
冷却水通路(循環通路)A、B、Cとを併せ示す概略構
成図である。循環通路に示された矢印は、エンジン1が
運転されているときの冷却水の流通方向である。
クル・ガソリン機関である。
a、シリンダヘッド1aの下部に連結されたシリンダブ
ロック1b、シリンダブロック1bの更に下部に連結さ
れたオイルパン1cを備えて構成される。
1bには冷却水が循環するための通路であるウォータジ
ャケット23が設けられている。このウォータジャケッ
ト23の入口には、冷却水をエンジン1外部から吸い込
み、エンジン1内部に吐出させるウォータポンプ6が設
けられている。このウォータポンプ6は、エンジン1の
出力軸の回転トルクを駆動源として作動するポンプであ
る。即ち、ウォータポンプ6は、エンジン1が運転され
ているときに限り作動する。また、エンジン1には、ウ
ォータジャケット23内の冷却水の温度に応じた信号を
発信するエンジン内冷却水温度センサ29が取り付けら
れている。
路は、ラジエータ9を循環する循環通路A、ヒータコア
13を循環する循環通路B、蓄熱装置10を循環する循
環通路Cに分別される。各循環通路の一部には他の循環
通路と共有されている個所がある。
ータ9から放出させることにより、冷却水の温度を低下
させる機能を有する。
1、ラジエータ出口側通路A2、ラジエータ9、ウォー
タジャケット23で構成されている。シリンダヘッド1
aには、ラジエータ入口側通路A1の一端が接続され、
ラジエータ入口側通路A1の他端は、ラジエータ9の入
口に接続される。
側通路A2の一端が接続され、ラジエータ出口側通路A
2の他端はシリンダブロック1bに接続されている。ラ
ジエータ9の出口からシリンダブロック1bに至るラジ
エータ出口側通路A2上には、冷却水の温度が所定温度
になると開弁するサーモスタット8が設けられている。
また、ラジエータ出口側通路A2とシリンダブロック1
bとは、ウォータポンプ6が介在して接続されている。
コア13から放出させることにより、車室内雰囲気温度
を上昇させる機能を有する。
1、ヒータコア出口側通路B2、ヒータコア13、ウォ
ータジャケット23で構成されている。ヒータコア入口
側通路B1の一端は、ラジエータ入口側通路A1の途中
に接続される。ヒータコア入口側通路B1の一部で、シ
リンダヘッド1aからこの接続部までの通路は、ラジエ
ータ入口側通路A1と共有される。又、ヒータコア入口
側通路B1の他端は、ヒータコア13の入口に接続され
る。ヒータコア入口側通路B1の途中にはECU22か
らの信号により開閉する遮断弁31が介在する。ヒータ
コア13の出口には、ヒータコア出口側通路B2の一端
が接続され、ヒータコア出口側通路B2の他端は、ラジ
エータ出口側通路A2の途中のサーモスタット8に接続
されている。この接続部からシリンダブロック1bまで
の通路及びウォータジャケット23は、ラジエータ出口
側通路A2と共有される。
また、この蓄えた熱を放出してエンジン1を昇温する機
能を有する。
蓄熱装置出口側通路C2、蓄熱装置10、ウォータジャ
ケット23で構成されている。蓄熱装置入口側通路C1
の一端は、ヒータコア出口側通路B2の途中に接続され
る。シリンダヘッド1aからこの接続部までの通路は、
循環通路A及びBと共有される。一方、蓄熱装置入口側
通路C1の他端は、蓄熱装置10の入口に接続される。
蓄熱装置10の出口には、蓄熱装置出口側通路C2の一
端が接続され、蓄熱装置出口側通路C2の他端は、ラジ
エータ入口側通路A1の途中に接続される。エンジン1
の内部では、循環通路A及びBとウォータジャケット2
3を一部共有する。又、蓄熱装置10の入口及び出口に
は、冷却水を図1中の矢印方向にのみ流通させるための
逆止弁11が設けられている。蓄熱装置10の内部に
は、蓄熱装置内に蓄えられた冷却水の温度に応じて信号
を発信する蓄熱装置内冷却水温度センサ28が設けられ
ている。更に、蓄熱装置入口側通路C1の途中で、且
つ、逆止弁11の上流側には、電動ウォータポンプ12
が介在している。
器10bとの間に真空の断熱空間が設けられ、該蓄熱装
置10の内部には冷却水が内部へ流入するときに通過す
る冷却水注入管10c、冷却水が外部へ流出するときに
通過する冷却水注出管10d、ヒータ32、及び蓄熱装
置内冷却水温度センサ28が設けられている。
された冷却水の温度が低下したときに冷却水を加熱す
る。ヒータ32には、チタン酸バリウムに添加剤を加え
て形成されたPTCサーミスタ(Positive Temperature
Coefficient Thermistor)を採用する。PTCサーミ
スタは、所定温度(キュリー点)に達すると抵抗値が急
激に上昇する性質を持った感熱抵抗素子である。電圧を
加えて発熱した素子は、キュリー点に達すると抵抗が大
きくなるために電流が流れにくくなり温度が低下する。
そして温度が低下すると、今度は抵抗が小さくなるため
に電流が流れやすくなり温度が上昇する。このように、
PTCサーミスタは、外部から温度の制御せずとも略一
定の温度で安定する自己温度制御が可能である。
ン1が停止中に循環されて温度が低下した冷却水を再度
昇温することができるため、蓄熱装置10の昇温機能を
長期に亘り持続することが可能となる。尚、本実施の形
態では、ヒータ32に常時電力を供給するのではなくC
PU351により通電制御が行われる。
通路Aにおいては、エンジン1が運転中には、クランク
シャフト(図示省略)の回転トルクがウォータポンプ6
の入力軸へ伝達されると、ウォータポンプ6は、クラン
クシャフトから該ウォータポンプ6の入力軸へ伝達され
た回転トルクに応じた圧力で冷却水を吐出する。一方、
エンジン1が停止中にはウォータポンプ6が停止するの
で、冷却水が循環通路Aを循環することはない。
水は、ウォータジャケット23を流通する。このとき
に、シリンダヘッド1a及びシリンダブロック1bと冷
却水との間で熱の移動が行われる。シリンダ2内部で燃
焼により発生した熱の一部は、シリンダ2の壁面へ伝わ
り、更にシリンダヘッド1a及びシリンダブロック1b
の内部を伝わってシリンダヘッド1a及びシリンダブロ
ック1b全体の温度が上昇する。シリンダヘッド1a及
びシリンダブロック1bに伝わった熱の一部は、ウォー
タジャケット23内部の冷却水に伝わり、当該冷却水の
温度を上昇させる。また、その分熱を失ったシリンダヘ
ッド1a及びシリンダブロック1bの温度は低下する。
このようにして、温度が上昇した冷却水は、シリンダヘ
ッド1aからラジエータ入口側通路A1へ流出する。
水は、当該ラジエータ入口側通路A1を流通した後ラジ
エータ9に流入する。ラジエータ9では、外気と冷却水
との間で熱交換が行われる。温度が高くなっている冷却
水が持つ熱の一部は、ラジエータ9の壁面へ伝わり、更
にラジエータ9の内部を伝わってラジエータ9全体の温
度が上昇する。ラジエータ9に伝わった熱の一部は、外
気に伝わり、当該外気の温度を上昇させる。また、その
分熱を失った冷却水の温度は低下する。その後、温度が
低下した冷却水は、ラジエータ9から流出する。
エータ出口側通路A2を流通してサーモスタットに到達
する。ここで、サーモスタット8は、ヒータコア出口側
通路B2を流通する冷却水の温度が所定温度に達すると
内蔵されたワックスの熱膨張により自動的に開弁する。
即ち、ヒータコア出口側通路B2を流通する冷却水の温
度が所定温度に達していなければ、ラジエータ出口側通
路A2は遮断され、該ラジエータ出口側通路A2内部の
冷却水はサーモスタット8を通過することはできない。
は、当該サーモスタット8を通過した冷却水はウォータ
ポンプ6に流入する。
たときに限りサーモスタット8が開弁し冷却水がラジエ
ータ9を循環する。ラジエータ9で温度が下降した冷却
水は、ウォータポンプ6からウォータジャケット23へ
吐出され再度温度が上昇する。
る冷却水の一部は、ヒータコア入口側通路B1に流入す
る。
水は、当該ヒータコア入口側通路B1を流通して、遮断
弁31に到達する。遮断弁31は、ECU22からの信
号により、エンジン1の運転中には開弁され、エンジン
1の停止中には閉弁される。エンジン1の運転中には、
冷却水は遮断弁31を通過してヒータコア入口側通路B
1を流通しヒータコア13に到達する。
を行い、熱の移動により昇温された空気は図示しない送
風機により車室内を循環し、車室内雰囲気温度が上昇す
る。その後、冷却水は、ヒータコア13から流出し、ヒ
ータコア出口側通路B2を流通し、ラジエータ出口側通
路A2と合流する。このときに、サーモスタット8が開
弁しているときには、循環通路Aを流通する冷却水と合
流してウォータポンプ6へ流入する。一方、サーモスタ
ット8が閉弁しているときには、循環通路Bを流通して
きた冷却水がウォータポンプ6に流入する。
下降した冷却水は、再度ウォータポンプ6からウォータ
ジャケット23へ吐出される。
は、当該エンジン1を制御するための電子制御ユニット
(ECU:Electronic Control Unit)22が併設され
ている。このECU22は、エンジン1の運転条件や運
転者の要求に応じてエンジン1の運転状態を制御し、
又、エンジン1の運転停止中にはエンジン1の昇温制御
(エンジンプレヒート制御)及び蓄熱装置10等の故障
判定を行うユニットである。
サ27、蓄熱装置内冷却水温度センサ28、エンジン内
冷却水温度センサ29等の各種センサが電気配線を介し
て接続され、上記した各種センサの出力信号がECU2
2に入力されるようになっている。
遮断弁31、ヒータ32等を制御することが可能なよう
に、これらが電動ウォータポンプ12、遮断弁31、ヒ
ータ32等と電気配線を介して接続されている。
は、双方向性バス350によって相互に接続されたCP
U351と、ROM352と、RAM353と、バック
アップRAM354と、入力ポート356と、出力ポー
ト357とを備えるとともに、前記入力ポート356に
接続されたA/Dコンバータ(A/D)355を備えて
いる。
ョンセンサ27のようにデジタル信号形式の信号を出力
するセンサの出力信号を入力し、それらの出力信号をC
PU351やRAM353へ送信する。
水温度センサ28、エンジン内冷却水温度センサ29、
バッテリー30等のように、アナログ信号形式の信号を
出力するセンサのA/D355を介して入力し、それら
の出力信号をCPU351やRAM353へ送信する。
ンプ12、遮断弁31、ヒータ32等と電気配線を介し
て接続され、CPU351から出力される制御信号を、
前記した電動ウォータポンプ12、遮断弁31、ヒータ
32等へ送信する。
ンジン1に熱を供給するためのエンジンプレヒート制御
ルーチン、蓄熱装置10等の異常を判定する故障判定制
御ルーチン、ヒータ32による冷却水加熱制御ルーチン
等のアプリケーションプログラムを記憶している。
ションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶して
いる。前記制御マップは、例えば、エンジン1の運転状
態と基本燃料噴射量(基本燃料噴射時間)との関係を示
す燃料噴射量制御マップ、エンジン1の運転状態と基本
燃料噴射時期との関係を示す燃料噴射時期制御マップ等
である。
信号やCPU351の演算結果等を格納する。前記演算
結果は、例えば、クランクポジションセンサ27がパル
ス信号を出力する時間的な間隔に基づいて算出される機
関回転数である。これらのデータは、クランクポジショ
ンセンサ27がパルス信号を出力する都度、最新のデー
タに書き換えられる。
ン1の運転停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモ
リである。エンジン1の運転時間等が格納される。
ンジンプレヒート制御」と称する。)についてその概要
を説明する。
ウォータポンプ12に信号を送り、当該電動ウォータポ
ンプ12を作動させると、循環通路Cに冷却水が循環す
る。
水の一部は、蓄熱装置入口側通路C1に流入し、当該蓄
熱装置入口側通路C1を流通して電動ウォータポンプ1
2に到達する。電動ウォータポンプ12は、ECU22
からの信号により作動して、所定の圧力で冷却水を吐出
する。
却水は、蓄熱装置入口側通路C1を流通して逆止弁11
を通過し、蓄熱装置10に到達する。冷却水注入管10
cから蓄熱装置10の内部に流入した冷却水は、冷却水
注出管10dから蓄熱装置の外部へと流出する。
外部から断熱された状態となり保温される。蓄熱装置1
0から流出した冷却水は、逆止弁11を通過し、蓄熱装
置出口側通路C2を流通してラジエータ入口側通路A1
に流入する。
ンジン1で昇温された冷却水が流通し、蓄熱装置10の
内部は温度の高い冷却水で満たされる。そして、エンジ
ン1が停止した後、ECU22が電動ウォータポンプ1
2の作動を停止すれば、蓄熱装置10に温度の高い冷却
水を蓄えることができる。蓄えられた冷却水は、蓄熱装
置10の保温効果により温度の低下が抑制される。
トリガー信号が入力されたときに、ECU22が起動し
て開始される。
は、例えば、図示しないドア開閉センサが発信する運転
席側のドアの開閉信号が挙げられる。車両運転者が、車
両に搭載されたエンジン1を始動するには、その前に車
両のドアを開いて乗車する動作が当然に伴う。そこで、
車両のドアが開けられたと検知した場合には、ECU2
2が起動してエンジンプレヒート制御を行い、車両運転
者がエンジン1を始動するときにはエンジン1が温まっ
た状態にあるようにする。
温度Teよりも低くなったときに開始しても良い。この
所定温度Teは、エミッションの要求等により必要とさ
れる温度である。
温度の高い冷却水をエンジン1の停止中に循環通路Cに
循環させ、当該エンジン1の昇温制御を行う。
0からエンジン1に熱が供給されるときの、冷却水が循
環する通路とその流通方向を示した図である。蓄熱装置
10からエンジンに熱が供給されているときのウォータ
ジャケット23における冷却水流通方向は、エンジン1
が運転されているときの冷却水流通方向とは反対とな
る。ここで、エンジンプレヒート制御実行中には、遮断
弁31はECU22により閉弁される。
らの信号に基づいて作動し、所定の圧力で冷却水を吐出
する。吐出された冷却水は、蓄熱装置入口側通路C1を
流通して逆止弁11を通過し、蓄熱装置10に到達す
る。このときに蓄熱装置10に流入する冷却水は、エン
ジン1の停止中に温度が低下した冷却水である。
は、冷却水注出管10dを介して蓄熱装置10から流出
する。このときに蓄熱装置10から流出する冷却水は、
エンジン1の運転中に蓄熱装置10に流入し、当該蓄熱
装置10により保温された温度の高い冷却水である。蓄
熱装置10から流出した冷却水は、逆止弁11を通過
し、蓄熱装置出口側通路C2を流通してシリンダヘッド
1aに流入する。ここで、エンジン1の停止中には、E
CU22からの信号により遮断弁31は閉弁されるた
め、ヒータコア13には冷却水が循環することはない。
また、冷却水温度がサーモスタット8の開弁温度よりも
高いときには、蓄熱装置10からエンジン1へ熱の供給
を行う必要が無いためエンジンプレヒート制御は行われ
ない。即ち、エンジン1の停止中に冷却水の循環が行わ
れるのは、サーモスタット8が閉弁しているときに限ら
れる。従って、エンジンプレヒート制御中にヒータコア
13及びラジエータ9に冷却水が循環して熱交換が行わ
れることにより冷却水の温度が低下することはない。
ウォータジャケット23を流通する。ウォータジャケッ
ト23では、シリンダヘッド1aと冷却水との間で熱交
換が行われる。冷却水が持つ熱の一部は、シリンダヘッ
ド1a及びシリンダブロック1bの内部を伝わりエンジ
ン1全体の温度が上昇する。また、その分熱を失った冷
却水の温度は低下する。
で熱の移動が行われて温度が低下した冷却水は、シリン
ダブロック1bから流出し、蓄熱装置入口側通路C1を
流通して電動ウォータポンプ12に到達する。
始動に先立ち電動ウォータポンプ12を作動させること
により、シリンダヘッド1aの昇温(エンジンプレヒー
ト制御)を行う。
ム、即ちエンジン1及び蓄熱装置10間を循環する冷却
水により両部材1、10の熱交換を行うシステムでは、
両部材1、10に冷却水を循環させる循環通路Cが経年
変化等により機能しなくなると、エンジン1に熱の供給
が行われず蓄熱の効果を十分に得ることができない。こ
のようなときに、従来のシステムでは、蓄熱装置10内
に設けた温度センサの出力信号に基づいて車室内に設け
た温度表示パネルに温度を表示させることにより、ユー
ザは循環通路の異常を知ることができた。
温度が十分に上昇する前に該エンジン1が停止される
と、蓄熱装置10に温度の高い冷却水を導入することが
できないので、蓄熱装置10内部の冷却水温度の高低の
みに基づいて故障判定を行っても正確な判定結果を得る
ことができない。
ヒート制御実施中の蓄熱装置10内部の冷却水温度の変
化の有無に基づいて故障判定を行う。ここで、エンジン
1は停止されてから熱を外部(外気)に放出するため、
時間が経過すると温度が低下する。一方、蓄熱装置10
は、エンジン1の運転中に多少なりとも温度の上昇した
冷却水を貯留し、保温する。このような状態で、エンジ
ンプレヒート制御を行うと、蓄熱装置10から温度の高
い冷却水を供給されたエンジン1内部の温度は上昇する
一方で、エンジン1内部で温度の低下した冷却水が蓄熱
装置10に流入するため蓄熱装置10内部の温度が低下
する。従って、蓄熱装置10とエンジン1との内部温度
の偏差は小さくなる。しかし、経年変化等により循環通
路C及び該循環通路Cに設けられた各部材が機能しなく
なり冷却水の循環が行われないと、エンジンプレヒート
制御を行ったとしても蓄熱装置10に貯留された冷却水
は移動することなく該蓄熱装置10に留まるので該蓄熱
装置10及びエンジン1内部の冷却水温度は変化しな
い。従って、蓄熱装置10とエンジン1との内部温度の
偏差は大きいままとなる。
やその他の部材の故障等が発生すると、蓄熱装置10内
部の冷却水とエンジン1内部の冷却水との温度の偏差は
大きいままとなるので、該蓄熱装置10内部及びエンジ
ン1内部の冷却水の温度を計測することにより故障判定
が可能となる。
御フローについて説明する。
ャート図である。
に付随して行われ、ECU22に前記トリガー信号が入
力されたときに、ECU22が起動して開始される。
の冷却水温度THWtが計測される。ECU22は、蓄
熱装置内冷却水温度センサ28からの出力信号をRAM
353に記憶させる。
冷却水温度THWeが計測される。ECU22は、エン
ジン内冷却水温度センサ29からの出力信号をRAM3
53に記憶させる。
動ウォータポンプ12を作動させてエンジン1に冷却水
を循環させるとともに、該電動ウォータポンプ12の作
動時間を計測するタイマーをスタートさせる。
動ウォータポンプ12が作動されてから所定時間Ti1
経過したか否かを判定する。所定時間Ti1は、冷却水
が正常に循環されたならば、蓄熱装置10とエンジン1
との冷却水温度の偏差が平衡状態に達する時間で、予め
実験により求めても良い。ECU22は、タイマーのカ
ウント時間Thtと所定時間Ti1とを比較しタイマー
のカウント時間のほうが大きければ、ステップS105
へ進み、小さければ本ルーチンを一旦終了する。
冷却水温度THWtとエンジン1内部冷却水温度THW
eとの偏差が所定値Tteよりも小さいか否かを判定す
る。また、蓄熱装置10内部冷却水温度THWtが所定
値Tt1よりも小さいか否か、エンジン1内部冷却水温
度THWeが所定値Te1よりも大きいか否か判定す
る。
われたとき及び異常が生じたときの蓄熱装置10内部冷
却水温度THWt及びエンジン1内部冷却水温度THW
eの推移を示したタイムチャート図である。蓄熱装置1
0からエンジン1に冷却水が供給されると、蓄熱装置1
0内部の温度が低下する一方で、エンジン1内部の温度
が上昇する。このような冷却水の供給が行われると、両
部材1、10内部の温度は次第に近づいていく。
の故障や循環通路Cの詰まり、逆止弁11が閉弁した状
態で作動しなくなった等により冷却水の循環が行われな
いと、エンジンプレヒート制御を行っても両部材1、1
0の内部の冷却水温度は略一定の温度となる。従って、
エンジンプレヒート制御実行中に蓄熱装置10内部冷却
水温度THWtとエンジン1内部冷却水温度THWeと
の偏差が所定値Tteよりも小さくなれば、冷却水の循
環が正常に行われたとすることができる。
THWt、または、エンジン1内部冷却水温度THWe
の何れか一方の温度に基づいて判定を行っても良い。即
ち、冷却水が正常に循環されると蓄熱装置10内部の冷
却水温度は低下するので、そのときに低下する温度Tt
1を予め求めておき、蓄熱装置10内部冷却水温度TH
Wtがこの温度Tt1よりも低い値なら冷却水の循環が
正常に行われたとすることができる。同様に、冷却水が
正常に循環されるとエンジン1内部の冷却水温度は上昇
するので、そのときに上昇する温度Te1を予め求めて
おき、エンジン1内部冷却水温度THWeがこの温度T
e1よりも高い値なら冷却水の循環が正常に行われたと
することができる。また、蓄熱装置10内部冷却水温度
THWtは、蓄熱装置10内部の冷却水温度ではなく、
蓄熱装置10の出口から流出する冷却水温度としても良
い。
は、上記したような判定が行われる。ここでは、例え
ば、逆止弁11の異常、循環通路Cの詰まり及び破損、
電動ウォータポンプ12の作動不良等に起因した冷却水
の循環不良が発生したときに故障と判定することができ
る。
(図示省略)を点灯させユーザに注意を喚起しても良
い。また、ECU22がエンジンプレヒート制御を行わ
ないようにしても良い。
による冷却水の循環不良が考慮されていなかった。更
に、故障判定を行うときには冷却水温度は完全に暖機さ
れた状態で行われることが前提となっていた。
温度が十分に上昇する前に該エンジン1が停止されると
蓄熱装置10に温度の高い冷却水を導入することができ
ないので、次回エンジン1始動時に蓄熱装置10内部の
冷却水温度の高低のみに基づいて故障判定を行っても正
確な判定結果を得ることができなかった。
えたエンジンによれば、蓄熱装置10内部の冷却水温度
とエンジン1内部の冷却水温度との偏差を加味して故障
判定を行うので、完全に暖機されていない状態でエンジ
ン1を停止しても故障判定を行うことができる。
ば、エンジンプレヒート制御実行中に蓄熱装置10内部
の冷却水温度及びエンジン1内部の冷却水温度に基づい
て冷却水の循環不良を判定することができる。 <第2の実施の形態>本実施の形態は、第1の実施の形
態と比較して以下の点で相違する。
障による冷却水循環不良の判定を行うが、本実施の形態
では、蓄熱装置10の保温性能低下の判定を行う。
レヒート制御実行中に故障判定を行うが、本実施の形態
では、エンジンプレヒート制御実行前に故障判定を行
う。
の形態と比較して故障判定の対象及び方法が異なるもの
の、対用対象となるエンジン1やその他ハードウェアの
基本構成については、第1の実施の形態と共通なので説
明を割愛する。
ム、即ちエンジン1及び蓄熱装置10間を循環する冷却
水により両部材1、10の熱交換を行うシステムでは、
蓄熱装置10が経年変化等により保温性能が低下すると
エンジン停止後該エンジン1内の冷却水温度が徐々に低
下する一方で、蓄熱装置10内の冷却水温度も徐々に低
下する。エンジン1の始動が何等かの要因で延期された
場合には、昇温されたエンジン1の温度が低下するため
再度該エンジン1を昇温する必要が生じるが、このとき
には蓄熱装置10内の冷却水温度が低下しているため冷
却水を循環させても十分な効果を得ることができない。
このようなときに、従来のシステムでは、蓄熱装置10
内に設けた温度センサの出力信号に基づいて車室内に設
けた温度表示パネルに温度を表示させることにより、ユ
ーザは冷却水の温度の低下を知ることができた。
温度が十分に上昇する前に該エンジン1が停止される
と、蓄熱装置10に温度の高い冷却水を導入することが
できな。この状態で蓄熱装置10内部の冷却水温度の高
低のみに基づいて故障判定を行っても正確な判定結果を
得ることができない。
ヒート制御実施前の蓄熱装置10内部の冷却水及びエン
ジン1内部の冷却水の温度に基づいて故障判定を行う。
ここで、エンジン1は停止されてから熱を外部(外気)
に放出するため、時間が経過すると温度が低下する。一
方、蓄熱装置10は、エンジン1の運転中に多少なりと
も温度の上昇した冷却水を貯留し、保温する。従って、
蓄熱装置10内部の冷却水温度はエンジン1内部の冷却
水温度よりも高くなる。しかし、蓄熱装置10の保温性
能に異常が生じて該蓄熱装置10に貯留された冷却水の
温度が低下していると、エンジン1内部の冷却水の温度
と略等しい温度となる。
が発生すると、蓄熱装置10内部の冷却水及びエンジン
1内部の冷却水は略等しい温度となるので、該蓄熱装置
10内部及びエンジン1内部の冷却水の温度を計測して
エンジン1内部の冷却水温度が蓄熱装置10内部の冷却
水温度よりも高いときに故障であると判定することが可
能となる。
御フローについて説明する。
ャート図である。
実行前に行われ、ECU22に前記トリガー信号が入力
されたときに、ECU22が起動して開始される。
行条件が成立しているか否かを判定する。蓄熱装置10
は微量ではあるが熱が外部に流出するため、正常状態で
も貯留された冷却水の温度が低下する。従って、エンジ
ン1の停止期間が長くなると、蓄熱装置10内部の冷却
水温度が低下してしまい正確な故障判定が困難となるの
で、このときには故障判定を行わないことにする。
合には、ステップS202へ進み、否定判定がなされた
場合には、本ルーチンを終了する。
の冷却水温度THWtが計測される。ECU22は、蓄
熱装置内冷却水温度センサ28からの出力信号をRAM
353に記憶させる。
冷却水温度THWeが計測される。ECU22は、エン
ジン内冷却水温度センサ29からの出力信号をRAM3
53に記憶させる。
冷却水温度THWtがエンジン1内部冷却水温度THW
eよりも高いか否かを判定する。
却水が供給される前は、蓄熱装置10内部にはエンジン
1の運転中に導入された温度の高い冷却水が貯留されて
いる。一方、エンジン1内部の温度は外気温度と略等し
い温度まで低下している。
ると、蓄熱装置10内部の温度もエンジン1内部の温度
と略等しい温度まで低下してしまう。従って、エンジン
プレヒート制御実行前に蓄熱装置10内部冷却水温度T
HWtがエンジン1内部冷却水温度THWeよりも高け
れば、蓄熱装置10内部の冷却水は保温されているので
該蓄熱装置10の保温機能は正常であると判定すること
ができる。
は、上記したような判定が行われる。ここでは、例え
ば、蓄熱装置10の保温性能の低下やヒータ32の故障
等が発生したときのように蓄熱装置10内部の冷却水温
度が低下したときに故障と判定することができる。
(図示省略)を点灯させユーザに注意を喚起しても良
い。また、ECU22がエンジンプレヒート制御を行わ
ないようにしても良い。
保温性能低下等の故障判定を行うときには、冷却水温度
は完全に暖機された状態で行われることが前提となって
いた。
温度が十分に上昇する前に該エンジン1が停止されると
蓄熱装置10に温度の高い冷却水を導入することができ
ないので、次回エンジン1始動時に蓄熱装置10内部の
冷却水温度の高低のみに基づいて故障判定を行っても正
確な判定結果を得ることができなかった。
えたエンジンによれば、蓄熱装置10内部の冷却水温度
及びエンジン1内部の冷却水温度の温度差を加味して故
障判定を行うので、完全に暖機されていない状態でエン
ジン1を停止しても故障判定を行うことができる。
ば、エンジンプレヒート制御実行前に蓄熱装置10内部
の冷却水温度及びエンジン1内部の冷却水温度に基づい
て蓄熱装置10の保温性能低下等を判定することができ
る。 <第3の実施の形態>本実施の形態は、第2の実施の形
態と比較して以下の点で相違する。
ト制御実行前に保温性能低下等の判定を行っているが、
本実施の形態では、エンジン1の停止後またはエンジン
プレヒート制御後で冷却水の循環が停止されてから所定
時間経過後に保温性能低下の判定を行う。
の形態と比較して故障判定の対象及び方法が異なるもの
の、対用対象となるエンジン1やその他ハードウェアの
基本構成については、第1の実施の形態と共通なので説
明を割愛する。
ム、即ちエンジン1及び蓄熱装置10間を循環する冷却
水により両部材1、10の熱交換を行うシステムでは、
蓄熱装置10が経年変化等により保温性能が低下する
と、エンジン停止後又はプレヒート制御終了後に該エン
ジン1内の冷却水温度が徐々に低下する一方で、蓄熱装
置10内の冷却水温度も徐々に低下する。エンジン1の
始動が何等かの要因で延期された場合には、昇温された
エンジン1の温度が低下するため再度該エンジン1を昇
温する必要が生じるが、このときには蓄熱装置10内の
冷却水温度が低下しているため冷却水を循環させても十
分な効果を得ることができない。このようなときに、従
来のシステムでは、蓄熱装置10内に設けた温度センサ
の出力信号に基づいて車室内に設けた温度表示パネルに
温度を表示させることにより、ユーザは冷却水の温度の
低下を知ることができた。
温度が十分に上昇する前に該エンジン1が停止される
と、蓄熱装置10に温度の高い冷却水を導入することが
できな。この状態で蓄熱装置10内部の冷却水温度の高
低のみに基づいて故障判定を行っても正確な判定結果を
得ることができない。
止後またはエンジンプレヒート制御終了後で冷却水の循
環が停止されてから所定時間経過後の蓄熱装置10内部
の冷却水及びエンジン1内部の冷却水の温度に基づいて
故障判定を行う。ここで、エンジン1は停止されてから
熱を外部(外気)に放出するため、時間が経過すると温
度が低下する。一方、蓄熱装置10は、エンジン1の運
転中に多少なりとも温度の上昇した冷却水を貯留し、保
温する。このような状態で、エンジンプレヒート制御を
行うと、蓄熱装置10からエンジン1へ冷却水を供給す
る一方で、エンジン1内部で温度の低下した冷却水が蓄
熱装置10に流入するため蓄熱装置10内部の温度が低
下する。そして、エンジン1内部の冷却水温度と蓄熱装
置10内部の冷却水温度とは略等しい温度となる。一
方、エンジン1の停止直後には、エンジン1内部の冷却
水温度と蓄熱装置10内部の冷却水温度とは略等しい温
度となっている。
蓄熱装置10内部の冷却水温度とが略等しい温度となっ
ている状態から、エンジン1が始動されなければ、再び
エンジン1内部の冷却水温度は低下し、保温された蓄熱
装置10内部の冷却水との温度差が大きくなる。
で蓄熱装置10内部の温度が低下すると、該蓄熱装置1
0内部の冷却水とエンジン1内部の冷却水との温度差は
小さくなる。
等が発生すると、エンジン1停止後またはエンジンプレ
ヒート制御終了後から所定時間経過後の蓄熱装置10内
部の冷却水とエンジン1内部の冷却水との温度差は小さ
くなるので、該蓄熱装置10内部及びエンジン1内部の
冷却水の温度を計測して比較することにより故障判定が
可能となる。
御フローについて説明する。
ャート図である。
実行後またはエンジン1停止後に行われる。即ち、流水
停止後に行われる。
条件が成立しているか否かを判定する。エンジン1停止
またはエンジンプレヒート制御終了が本ルーチンの実行
条件となる。エンジン1停止直後またはエンジンプレヒ
ート制御終了直後には、蓄熱装置10内部の冷却水とエ
ンジン1内部の冷却水との温度は略等しくなっている。
合には、ステップS302へ進み、否定判定がなされた
場合には、本ルーチンを終了する。
ンジン1停止またはエンジンプレヒート制御終了からの
経過時間を計測するタイマーをスタートさせる。
の冷却水温度THWtが計測される。ECU22は、蓄
熱装置内冷却水温度センサ28からの出力信号をRAM
353に記憶させる。
冷却水温度THWeが計測される。ECU22は、エン
ジン内冷却水温度センサ29からの出力信号をRAM3
53に記憶させる。
ト時間Tstが所定時間Ti72(例えば、72時間)
と等しいか否かを判定する。肯定判定がなされた場合に
は、ステップS306へ進み、否定判定がなされた場合
には、本ルーチンを終了する。
冷却水温度THWtとエンジン1内部冷却水温度THW
eとの偏差が所定値T01よりも大きいか否かを判定す
る。
72が経過するまでのエンジン1内部冷却水温度THW
e及び蓄熱装置10内部冷却水温度THWtの推移を示
すタイムチャート図である。蓄熱装置10からエンジン
1に冷却水が供給された直後、または、エンジン1が停
止された直後には、蓄熱装置10内部及びエンジン1内
部には略等しい温度の冷却水が貯留されている。この後
に、エンジン1が始動されないとエンジン1から外気へ
熱が放出され、該エンジン1内部の冷却水温度は低下す
る。一方、蓄熱装置10内部の冷却水温度は略一定に保
たれる。
ると、蓄熱装置10内部の温度も低下してしまう。従っ
て、エンジンプレヒート制御実行後所定時間Ti72が
経過したときに蓄熱装置10内部冷却水温度THWtと
エンジン1内部冷却水温度THWeとの偏差が所定値T
01よりも大きければ、蓄熱装置10内部の冷却水は保
温されていると判定することができる。
が経過したときの蓄熱装置10内部冷却水温度THWt
がエンジン1内部冷却水温度THWeよりも高いときに
保温性能等は正常であると判定しても良い。また、所定
時間Ti72が経過したときの蓄熱装置10内部冷却水
温度THWtが予め求めておいた蓄熱装置10の保証温
度よりも高いときに正常であると判定しても良い。
は、上記したような判定が行われる。ここでは、例え
ば、蓄熱装置10の保温性能の低下やヒータ32の故障
等に起因した冷却水温度の低下が発生したときに故障と
判定することができる。
(図示省略)を点灯させユーザに注意を喚起しても良
い。また、ECU22がエンジンプレヒート制御を行わ
ないようにしても良い。
保温性能低下等の故障判定を行うときには、冷却水温度
は完全に暖機された状態で蓄熱装置10に蓄えられてい
ることが前提となっていた。
温度が十分に上昇する前に該エンジン1が停止されると
蓄熱装置10に温度の高い冷却水を導入することができ
ないので、そのときには冷却水温度の高低のみに基づい
て故障判定を行っても正確な判定結果を得ることができ
なかった。
えたエンジンによれば、冷却水循環停止後から所定時間
が経過したときの蓄熱装置10内部の冷却水温度及びエ
ンジン1内部の冷却水温度の温度差を加味して故障判定
を行うので、完全に暖機されていない状態でエンジン1
を停止しても故障判定を行うことができる。
ば、冷却水循環停止後から所定時間が経過したときの蓄
熱装置10内部の冷却水温度及びエンジン1内部の冷却
水温度に基づいて蓄熱装置10の保温性能低下等を判定
することができる。 <第4の実施の形態>本実施の形態は、第3の実施の形
態と比較して以下の点で相違する。
後またはエンジンプレヒート制御終了から所定時間経過
後の蓄熱装置10及びエンジン1内部の冷却水温度に基
づいて保温性能低下等の判定を行うが、本実施の形態で
は、エンジン1の停止後またはエンジンプレヒート制御
終了から所定時間経過後のヒータ32の作動履歴に基づ
いて蓄熱装置10の保温性能またはヒータ32の異常を
判定する。
内冷却水温度センサ28及びエンジン内冷却水温度セン
サ29を用いて冷却水温度を計測する必要がない。
の形態と比較して故障判定の対象及び方法が異なるもの
の、対用対象となるエンジン1やその他ハードウェアの
基本構成については、第1の実施の形態と共通なので説
明を割愛する。
置10は、微量ではあるが熱が漏出し、長期間エンジン
1が始動されないと該蓄熱装置10内部の冷却水温度は
低下する。長期間エンジン1が始動されなかった後に、
該エンジン1を始動させようとするときに蓄熱装置10
内部の冷却水温度が低下していると十分な熱供給効果を
得ることができない。このようなときに、蓄熱装置10
内の温度が低下した冷却水を加熱すると、エンジン1へ
温水を循環させ熱の供給を行うことが可能となる。
ると自動的に通電し加熱を始めるので、蓄熱装置10の
保温性能が低下して冷却水の温度がエンジン1の停止後
早期に低下すると、該ヒータ32の消費電力が多くな
る。一方、バッテリー30はヒータ32のみならずスタ
ータモータ(図示省略)等にも電力を供給するため、エ
ンジン1を始動させるときにスタータモータ等が必要と
する電力までもが冷却水の加熱に使用されてしまうとエ
ンジン1の始動性が悪化する虞がある。
停止後またはエンジンプレヒート制御終了後から所定時
間経過したときにヒータ32が冷却水を加熱するのに要
した電力またはヒータの通電時間を検知し、予め求めて
おいた蓄熱装置10が正常時に消費する値と比較して故
障判定を行う。このように、本実施の形態では、ヒータ
32の消費電力または通電時間に基づいて保温性能の判
定を行うため、冷却水の温度を計測するセンサ等を用い
なくても故障判定が可能である。
御フローについて説明する。
ャート図である。
実行後またはエンジン1停止後に行われる。
条件が成立しているか否かを判定する。エンジン1停止
またはエンジンプレヒート制御終了が本ルーチンの実行
条件となる。エンジン1停止直後またはエンジンプレヒ
ート制御終了直後には、蓄熱装置10内部の冷却水とエ
ンジン1内部の冷却水との温度は略等しくなっている。
合には、ステップS402へ進み、否定判定がなされた
場合には、本ルーチンを終了する。
ンジン1停止またはエンジンプレヒート制御終了からの
経過時間を計測するタイマーをスタートさせる。
ンジン1停止またはエンジンプレヒート制御終了からの
ヒータ32の通電時間を計測するタイマーをスタートさ
せる。
ト時間Tstが所定時間Ti72(例えば、72時間)
以上であるか否かを判定する。肯定判定がなされた場合
には、ステップS405へ進み、否定判定がなされた場
合には、ステップS406へ進む。
ーのカウント時間Tpが所定時間Tp1よりも短いか否
かを判定する。肯定判定がなされた場合には、ステップ
S407へ進み、否定判定がなされた場合には、ステッ
プS408へ進む。
ーのカウント時間Tpが0か否かを判定する。即ち、ヒ
ータ32に全く通電されていないか否かを判定する。肯
定判定がなされた場合には、ステップS407へ進み、
否定判定がなされた場合には、ステップS408へ進
む。
ウント時間Tpが0よりも大きいか否かに代わり、タイ
マーのカウント時間Tpが所定時間以上であるか否かと
しても良い。
i72が経過するまでのエンジン1内部冷却水温度TH
We、蓄熱装置10内部冷却水温度THWt、ヒータ通
電時間Tpの推移を示すタイムチャート図である。蓄熱
装置10からエンジン1に冷却水が供給された直後、ま
たは、エンジン1が停止された直後には、蓄熱装置10
内部及びエンジン1内部には略等しい温度の冷却水が貯
留されている。この後に、エンジン1が始動されないと
エンジン1から外気へ熱が放出され、該エンジン1内部
の冷却水温度は低下する。一方、蓄熱装置10内部から
微量ではあるが熱が漏出し冷却水の温度が低下するが、
所定時間Ti72(例えば、72時間)以内であれば、
該蓄熱装置10はエミッション性能等により必要とされ
る温度以上に冷却水を保温することができる。
ると、蓄熱装置10内部の温度も早期に低下してしま
う。このときにヒータ32は冷却水を加熱し、同時にヒ
ータ通電タイマーがカウントされる。従って、エンジン
1停止後またはエンジンプレヒート制御終了後所定時間
Ti72が経過する前にヒータ通電タイマーが少しでも
カウントされていれば保温性能に異常が生じていると判
定することができる。
レヒート制御終了後所定時間Ti72が経過した後であ
っても保温性能に異常が生じているとヒータ32の通電
時間が増加するので、ヒータ通電タイマーのカウント値
が所定時間Tp1以上であれば保温性能に異常が生じて
いると判定することができる。
は、上記したような判定が行われる。ここでは、例え
ば、蓄熱装置10の保温性能の低下やヒータ32の故障
等を判定することができる。
(図示省略)を点灯させユーザに注意を喚起しても良
い。また、ECU22がエンジンプレヒート制御を行わ
ないようにしても良い。
保温性能低下等の故障判定を行うときには、冷却水温度
は完全に暖機された状態で蓄熱装置10に蓄えられてい
ることが前提となっており、また、冷却水温度の計測が
必要であった。
センサ等を該蓄熱装置に設けていたが、センサの設置場
所から熱が漏出してしまい冷却水温度を低下させる原因
の一つとなっていた。
えたエンジンによれば、冷却水循環停止後から所定時間
が経過したときのヒータ32の通電時間を加味して故障
判定を行うので、温度センサを用いなくても故障判定を
行うことができる。
ば、冷却水循環停止後から所定時間が経過したときのヒ
ータ32の通電時間に基づいて蓄熱装置10の保温性能
低下等を判定することができる。
時間に基づいて故障判定を行ったが、これに代えて、ヒ
ータの消費電力や電流量を用いて故障判定を行っても良
い。 <第5の実施の形態>本実施の形態は、第4の実施の形
態と比較して以下の点で相違する。
後またはエンジンプレヒート制御終了から所定時間経過
後のヒータ32の通電時間に基づいて保温性能等の異常
判定を行うが、本実施の形態では、エンジン1の停止後
またはエンジンプレヒート制御終了からヒータ32が作
動するまでの時間に基づいて保温性能またはヒータ32
の異常を判定する。
の形態と比較して故障判定の対象及び方法が異なるもの
の、対用対象となるエンジン1やその他ハードウェアの
基本構成については、第1の実施の形態と共通なので説
明を割愛する。
置10は、微量ではあるが熱が漏出し、長期間エンジン
1が始動されないと該蓄熱装置10内部の冷却水温度は
低下する。長期間エンジン1が始動されなかった後に、
該エンジン1を始動させようとするときに蓄熱装置10
内部の冷却水温度が低下していると十分な熱供給効果を
得ることができない。ここで、蓄熱装置10内の温度が
低下した冷却水を加熱すると、エンジン1へ温水を循環
させ熱の供給を行うことが可能となる。
ると自動的に通電し加熱を始めるので、蓄熱装置10の
保温性能が低下して冷却水の温度がエンジン1の停止後
早期に低下すると、該ヒータ32の消費電力が多くな
る。一方、バッテリー30はヒータ32のみならずスタ
ータモータ(図示省略)等にも電力を供給するため、エ
ンジン1を始動させるときにスタータモータ等が必要と
する電力までもが冷却水の加熱に使用されてしまうとエ
ンジン1の始動性が悪化する虞がある。
停止後またはエンジンプレヒート制御終了後からヒータ
32が冷却水の加熱を開始するのに要した時間を検知
し、予め求めておいた蓄熱装置10の正常時にヒータ3
2が加熱を開始する時間と比較して故障判定を行う。こ
のように、本実施の形態では、ヒータ32が冷却水の加
熱を開始した時間に基づいて保温性能の判定を行うた
め、冷却水の温度を計測するセンサ等を用いなくても故
障判定が可能である。
御フローについて説明する。
チャート図である。
実行後またはエンジン1停止後に行われる。
条件が成立しているか否かを判定する。エンジン1停止
またはエンジンプレヒート制御終了が本ルーチンの実行
条件となる。エンジン1停止直後またはエンジンプレヒ
ート制御終了直後には、蓄熱装置10内部の冷却水とエ
ンジン1内部の冷却水との温度は略等しくなっている。
合には、ステップS502へ進み、否定判定がなされた
場合には、本ルーチンを終了する。
ンジン1停止またはエンジンプレヒート制御終了からの
経過時間を計測するタイマーをスタートさせる。
ンジン1停止またはエンジンプレヒート制御終了からの
ヒータ32の通電時間を計測するタイマーをスタートさ
せる。
ーのカウント時間Tpが所定値Tp0よりも大きいか否
かを判定する。この所定値Tp0は、ヒータ通電タイマ
ーが1カウントしたときの値である。即ち、ヒータ32
が少しでも冷却水を加熱したか否かを判定する。肯定判
定がなされた場合には、ステップS505へ進み、否定
判定がなされた場合には、本ルーチンを終了する。
始時間Tip0にこのときのタイマーのカウント値Ts
tを入力する。
始時間Tip0が所定値Ti32(例えば、32時間)
以上であるか否かを判定する。肯定判定がなされた場合
には、ステップS507へ進み、否定判定がなされた場
合には、ステップS508へ進む。
1内部冷却水温度THWe、蓄熱装置10内部冷却水温
度THWt、ヒータ通電時間Tpの推移を示すタイムチ
ャート図である。蓄熱装置10からエンジン1に冷却水
が供給された直後、または、エンジン1が停止された直
後には、蓄熱装置10内部及びエンジン1内部には略等
しい温度の冷却水が貯留されている。この後に、エンジ
ン1が始動されないとエンジン1から外気へ熱が放出さ
れ、該エンジン1内部の冷却水温度は低下する。一方、
蓄熱装置10内部から微量ではあるが熱が漏出し冷却水
の温度が低下するが、所定時間Ti32(例えば、32
時間)以内であれば、ヒータ32による加熱が行われな
くても必要とされる温度以上に冷却水が保温される。
ると、蓄熱装置10内部の温度も早期に低下してしま
う。すると、ヒータ32は所定時間Ti32を経過する
前に冷却水を加熱し、同時にヒータ通電タイマーがカウ
ントされる。従って、エンジン1停止後またはエンジン
プレヒート制御終了後ヒータ32が冷却水の加熱を開始
するまでの時間が所定時間Ti32を超えていれば保温
性能が正常であると判定することができる。
は、上記したような判定が行われる。ここでは、例え
ば、蓄熱装置10の保温性能の低下やヒータ32の故障
等が発生したときに故障と判定することができる。
(図示省略)を点灯させユーザに注意を喚起しても良
い。また、ECU22がエンジンプレヒート制御を行わ
ないようにしても良い。
保温性能低下等の故障判定を行うときには、冷却水温度
は完全に暖機された状態で蓄熱装置10に蓄えられてい
ることが前提となっており、また、冷却水温度の計測が
必要であった。
センサ等を該蓄熱装置に設けていたが、センサの設置個
所は保温性の確保が困難でありここから熱が漏出してし
まい冷却水温度を低下させる原因の一つとなっていた。
えたエンジンによれば、冷却水循環停止後からヒータ3
2の作動開始までの時間を加味して故障判定を行うの
で、温度センサを用いなくても故障判定を行うことがで
きる。
ば、冷却水循環停止後からヒータ32の作動開始までの
時間に基づいて蓄熱装置10の保温性能低下等を判定す
ることができる。 <第6の実施の形態>本実施の形態は、第3の実施の形
態と比較して以下の点で相違する。
後またはエンジンプレヒート制御終了から所定時間経過
したときの蓄熱装置10及びエンジン1内部の冷却水温
度に基づいて該蓄熱装置10の保温性能低下等の判定を
行うが、本実施の形態では、エンジン1の停止後または
エンジンプレヒート制御終了から所定時間経過後に蓄熱
装置10内部の冷却水温度のみに基づいて該蓄熱装置1
0の保温性能低下またはヒータの故障を判定する。
の形態と比較して故障判定の対象及び方法が異なるもの
の、対用対象となるエンジン1やその他ハードウェアの
基本構成については、第1の実施の形態と共通なので説
明を割愛する。
ム、即ちエンジン1及び蓄熱装置10間を循環する冷却
水により両部材1、10の熱交換を行うシステムでは、
蓄熱装置10に経年変化等が生じ保温性能が低下する
と、エンジン停止後又はプレヒート制御終了後に該エン
ジン1内の冷却水温度が徐々に低下する一方で、蓄熱装
置10内の冷却水温度も徐々に低下する。エンジン1の
始動が何等かの要因で延期された場合には、昇温された
エンジン1の温度が低下するため再度該エンジン1を昇
温する必要が生じるが、このときには蓄熱装置10内の
冷却水温度が低下しているため冷却水を循環させても十
分な効果を得ることができない。このようなときに、従
来のシステムでは、蓄熱装置10内に設けた温度センサ
の出力信号に基づいて車室内に設けた温度表示パネルに
温度を表示させることにより、ユーザは冷却水の温度の
低下を知ることができた。
するヒータ32が故障すると、僅かではあるが該蓄熱装
置10内部の冷却水の温度が低下する。従来の技術で
は、極端に温度が低下したときには、蓄熱装置10の保
温性能低下等と判定することができたが、このような微
小な温度低下に基づいた故障判定を行うことはできなか
った。
止後またはエンジンプレヒート制御終了後から所定時間
経過後の蓄熱装置10内部の冷却水温度に基づいて故障
判定を行う。ここで、エンジン1は停止されてから熱を
外部(外気)に放出するため、時間が経過すると温度が
低下する。一方、蓄熱装置10は、エンジン1の運転中
に温度の上昇した冷却水を貯留し、保温する。このよう
な状態で、エンジンプレヒート制御を行うと、蓄熱装置
10からエンジン1へ冷却水を供給する一方で、エンジ
ン1内部で温度の低下した冷却水が蓄熱装置10に流入
するため蓄熱装置10内部の温度が低下する。そして、
エンジン1内部の冷却水温度と蓄熱装置10内部の冷却
水温度とは略等しい温度となる。一方、エンジン1の停
止直後には、エンジン1内部の冷却水温度と蓄熱装置1
0内部の冷却水温度とは略等しい温度となっている。こ
のようにエンジン1内部の冷却水温度と蓄熱装置10内
部の冷却水温度とが略等しい温度となっている状態か
ら、エンジン1が始動されなければ、再びエンジン1内
部の冷却水温度は低下する。
熱装置10等に異常がなければ、該蓄熱装置10内部の
冷却水温度は、保温性能が正常であるときに保証される
所定の温度を保っているはずである。しかし、蓄熱装置
10の保温性能が低下していると蓄熱装置10内部の冷
却水温度がその所定温度よりも低下する。また、ヒータ
32が故障している場合でも同様に蓄熱装置10内部の
冷却水温度が所定温度よりも低下する。蓄熱装置10及
びヒータ32の両部材に異常が発生した場合には更に温
度が低下してしまう。
及びヒータ32の故障が発生すると、エンジン1停止後
またはエンジンプレヒート制御終了後から所定時間経過
後の蓄熱装置10内部の冷却水温度は所定の温度よりも
低下するので、該蓄熱装置10内部の冷却水の温度を計
測することにより故障判定が可能となる。
御フローについて説明する。
チャート図である。
実行後またはエンジン1停止後に行われる。
合には、ステップS602へ進み、否定判定がなされた
場合には、本ルーチンを終了する。
ンジン1停止またはエンジンプレヒート制御終了からの
経過時間を計測するタイマーをスタートさせる。
ト時間Tstが所定時間Ti72(例えば、72時間)
以上であるか否かを判定する。肯定判定がなされた場合
には、ステップS604へ進み、否定判定がなされた場
合には、本ルーチンを終了する。
の冷却水温度THWtが計測される。ECU22は、蓄
熱装置内冷却水温度センサ28からの出力信号をRAM
353に記憶させる。
の冷却水温度THWtが所定値Tngよりも大きいか否
かを判定する。肯定判定がなされた場合には、ステップ
S606へ進み、否定判定がなされた場合には、ステッ
プS607へ進む。
i32が経過するまでのエンジン1内部冷却水温度TH
We及び蓄熱装置10内部冷却水温度THWtの推移を
示すタイムチャート図である。所定値Tngは、蓄熱装
置10の保温性能が低下し更にヒータ32に異常が生じ
たときに低下する温度で、実験により求めても良い。こ
のようにして、ステップS607では、蓄熱装置10及
びヒータ32に異常が生じていると判定することができ
る。
の冷却水温度THWtが所定値Tngtよりも大きいか
否かを判定する。肯定判定がなされた場合には、ステッ
プS608へ進み、否定判定がなされた場合には、ステ
ップS609へ進む。
及びヒータ32が正常であるときに保たれる温度で、実
験により求めても良い。ステップS609では、冷却水
温度は、所定値Tngtから所定値Tngtまでの間で
あり、この様な状態では、蓄熱装置10またはヒータ3
2の少なくとも一方に異常が生じていると判定すること
ができる。
定値Tngtは蓄熱装置10からエンジン1に冷却水が
供給された直後、または、エンジン1が停止された直後
の冷却水の温度に基づいて決定しても良い。このように
すると、完全に暖機される前にエンジン1が停止された
ときで、冷却水の温度が低いときでも故障判定を行うこ
とができる。
(図示省略)を点灯させユーザに注意を喚起しても良
い。また、ECU22がエンジンプレヒート制御を行わ
ないようにしても良い。
保温性能低下等の故障判定を行うときには、冷却水温度
は完全に暖機された状態で蓄熱装置10に蓄えられてい
ることが前提となっていた。しかも、温度が極端に変化
したときに故障判定を行っていた。
温度が十分に上昇する前に該エンジン1が停止されると
蓄熱装置10に温度の高い冷却水を導入することができ
ないので、そのときには冷却水温度の高低のみに基づい
て故障判定を行っても正確な判定結果を得ることができ
なかった。また、ヒータの故障に起因した冷却水温度の
低下は微小であるためこのようなときには故障判定を行
うことができなかった。
えたエンジンによれば、冷却水循環停止後から所定時間
が経過したときの蓄熱装置10内部の冷却水がなるであ
ろう温度を加味して故障判定を行うので、完全に暖機さ
れていない状態でエンジン1を停止しても故障判定を行
うことができ、更に微小な温度変化でも故障を判定する
ことができる。
ば、冷却水循環停止後から所定時間が経過したときの蓄
熱装置10内部の冷却水温度に基づいて蓄熱装置10の
保温性能低下及びヒータ32の故障を判定することがで
きる。 <第7の実施の形態>本実施の形態は、前記各実施の形
態で外気温度を考慮して故障判定を行うようにしたもの
である。外気温度の計測には、外気温度センサ(図示省
略)を用いる。
の形態と比較して故障判定の対象及び方法が異なるもの
の、対用対象となるエンジン1やその他ハードウェアの
基本構成については、第1の実施の形態と共通なので説
明を割愛する。
冷却水は、僅かながら外部へ熱を放出し、該冷却水の温
度は低下する。このときに放出される熱の量は蓄熱装置
10外部の温度(外気温度)が低いほど多くなる。従っ
て、蓄熱装置10が正常であっても、外気温度が低いと
該蓄熱装置10内部の冷却水の温度低下が早くなる。こ
のようなときに故障判定を行うと、外気温度が低いため
に冷却水温度が低下しているのか否か、保温性能の低下
またはヒータ32の故障により温度が低下しているのか
否か区別をつけることは困難である。
形態で使用した判定条件を外気温度に基づいて補正を行
う。
示す図である。外気温度が低いほど蓄熱装置10内部の
冷却水温度の低下する割合が大きくなるので、補正係数
Kaを大きくして、各判定条件となる温度を低くなるよ
うに補正する。
蓄熱装置10の保証温度、所定値Tt1、所定値Tn
g、所定値Tngt等に乗じて用いられる。
ると、そのときの外気温度に見合った判定条件を設定す
ることができるので、より精度の高い故障判定を行うこ
とができる。 <第8の実施の形態>本実施の形態は、前記各実施の形
態でエンジン1の運転時間が短い場合には、故障判定お
よびヒータ32による冷却水の加熱を禁止するものであ
る。
昇する前に該エンジン1が停止されると蓄熱装置10に
温度の高い冷却水を導入することができない。そのた
め、熱供給の効果を得るためには、蓄熱装置10内の冷
却水をヒータ32で加熱する必要がある。
テリー30からヒータ32へ電力が供給されるため、蓄
熱装置10内部に貯留する冷却水の温度が低いと多量の
電力を消費することになる。このバッテリー30は、エ
ンジン1を始動させるときにスタータモータ(図示省
略)等に電力を供給するため、このときに必要な電力ま
でもが冷却水の加熱に使用されてしまうとエンジン1の
始動性が悪化する虞がある。
始動が困難となるいわゆるバッテリー上がりが発生する
虞があるときにはヒータ32による冷却水の加熱を禁止
する。また、ヒータ32による加熱が禁止された場合に
は故障判定も禁止して誤判定を防止する。
れていた期間を求めてヒータ32通電の可否を判定する
フローを表すフローチャート図である。
なると、ECU22は、電動ウォータポンプ12を作動
させ、蓄熱装置10へ冷却水を導入する。蓄熱装置10
に導入された冷却水は、該蓄熱装置10内に滞留してい
た温度の低い冷却水を冷却水注出管10dから押し出
し、徐々に該蓄熱装置10内部の冷却水温度が上昇す
る。蓄熱装置10へ冷却水を導入する導入時間を十分に
確保できれば蓄熱装置10内部に高温の冷却水を貯留す
ることができる。
ジン1停止後のみならずエンジン1運転中においても行
うことができる。
冷却水温度THWeが計測される。ECU22は、エン
ジン内冷却水温度センサ29からの出力信号をRAM3
53に記憶させる。
却水温度THWeが所定値よりも高いか否かを判定す
る。この所定値とは、エンジン1の停止中に冷却水を循
環させて熱供給を行ったときにエミッション性能等から
要求される温度にまでエンジン1を暖機させることがで
きる温度である。
合には、ステップS703へ進み、否定判定がなされた
場合には、ステップS704へ進む。
動ウォータポンプ12を作動させ、蓄熱装置10に冷却
水を導入させるとともに、冷却水導入時間を計測するタ
イマーのカウントを開始する。タイマーは、電動ウォー
タポンプ12が作動している間の時間をカウントする。
更に、蓄熱装置10に冷却水の導入が行われたことを表
す流水フラグをONにする。
されたか否か判定する。このときの判定条件は、エンジ
ン1が停止されたか否か、または電動ウォータポンプ1
2が停止されたか否かである。
合には、ステップS705へ進み、否定判定がなされた
場合には本ルーチンを一旦終了する。
であるか否かを判定する。肯定判定がなされたときは、
少なくとも蓄熱装置10に冷却水が導入されているの
で、ステップS706へ進み、該蓄熱装置10に導入さ
れた冷却水の量が十分であるか否かを判定する。一方、
否定判定がなされた場合には、蓄熱装置10に冷却水が
導入されていないので、蓄熱装置10内部の冷却水温度
の状態を判定せずに本ルーチンを終了する。
ト時間Thtが所定時間Ti1よりも長いか否かを判定
する。ここで、タイマーのカウント時間Thtが短期で
あるほど蓄熱装置10内部に導入される冷却水の量が少
ないため、蓄熱装置10内部の冷却水温度が低くなる。
そして、熱供給を行ったときに効果が得られる温度まで
蓄熱装置10内部の冷却水温度が上昇していなければ、
ヒータ32による加熱が必要となる。しかし、加熱量が
多くなるとバッテリー30に充電されている使用可能電
気量を上回る電気量を必要とするため、このときにはヒ
ータ32による冷却水の加熱を禁止する。
されている電気量に基づいて決定しても良い。この場合
には、タイマーのカウント時間Thtと冷却水の加熱に
必要な電気量との関係を予め求めてマップ化しROM3
52に記憶させておく。そして、バッテリー30の充電
量を検出し、検出された充電量を前記マップに代入して
得られた時間を所定時間Ti1とする。
合には、ステップS707へ進み、否定判定がなされた
場合にはステップS710へ進む。
温の冷却水を貯留するのに十分な時間エンジン1が運転
されていた場合(以下、「通常トリップ」とする。)と
判定される。このような場合には、蓄熱装置10に長期
間冷却水を導入することができたので、該蓄熱装置10
には高温の冷却水が貯留されており、次回エンジン1始
動時に必要とされる冷却水温度を保つためにヒータ32
が使用する電力は少量で済む。ステップS707では、
蓄熱装置10に高温の冷却水を貯留するのに十分な時間
エンジン1が運転されてない場合(以下、「ショートト
リップ」とする。)を表すショートトリップフラグをO
FFにする。
電を許可する。
で説明したような故障判定を実施する。
温の冷却水を貯留するのに十分な時間エンジン1が運転
されていなかった(以下、「ショートトリップ」とす
る。)と判定される。このような場合には、蓄熱装置1
0に長期間冷却水を導入することができなかったので、
該蓄熱装置10に貯留されている冷却水温度は低い。次
回エンジン1始動時に必要とされる温度まで冷却水を加
熱するためにヒータ32は多くの電力を消費するのでバ
ッテリー上がりの虞がある。
を禁止する。ECU22は、ヒータ32に接続されてい
る回路を遮断する。
る。ショートトリップと判定された場合には、蓄熱装置
10内部の温度が低い状態であり、且つ、ヒータ32で
の加熱を禁止しているので、故障判定を行っても誤判定
の虞があるため故障判定を禁止する。
32は、前記したように自己温度制御が可能である。即
ち、ECU22が温度の制御を行わなくても必要なとき
に加熱を行う。従って、低温の冷却水が蓄熱装置10に
貯留されていると冷却水の加熱を行う。
のに必要となるヒータ32の消費電力がバッテリー30
の充電量よりも少ないと、ヒータ32はバッテリー30
が上がるまで冷却水を加熱してしまう。
に貯留された冷却水の温度を考慮して冷却水の加熱を行
うため、始動性を悪化させることがなく、また、いわゆ
るバッテリー上がりを防止することができる。
ば、バッテリー上がりが起こる虞のない範囲内でヒータ
32が冷却水の加熱を行うことができる。 <第9の実施の形態>本実施の形態は、第8の実施の形
態と比較して以下の点で相違する。
時間Tthが所定時間Ti1よりも長いか否かにより通
常トリップまたはショートトリップを判定しているが、
本実施の形態では、これに代わり、蓄熱装置10内部の
冷却水温度に基づいて通常トリップまたはショートトリ
ップを判定する。
に基づいてヒータ32通電の可否を判定するフローを表
すフローチャート図である。
ジン1停止後のみならずエンジン1運転中においても行
うことができる。
冷却水温度THWeが計測される。ECU22は、エン
ジン内冷却水温度センサ29からの出力信号をRAM3
53に記憶させる。
却水温度THWeが所定値よりも高いか否かを判定す
る。この所定値とは、エンジン1の停止中に冷却水を循
環させて熱供給を行ったときにエミッション性能等から
要求される温度にまでエンジン1を暖機させることがで
きる温度である。
合には、ステップS803へ進み、否定判定がなされた
場合には、ステップS804へ進む。
動ウォータポンプ12を作動させ、蓄熱装置10に冷却
水を導入させるとともに、蓄熱装置10に冷却水の導入
が行われたことを表す流水フラグをONにする。
されたか否か判定する。このときの判定条件は、エンジ
ン1が停止されたか否か、または電動ウォータポンプ1
2が停止されたか否かである。
合には、ステップS805へ進み、否定判定がなされた
場合には本ルーチンを一旦終了する。
であるか否かを判定する。肯定判定がなされたときは、
少なくとも蓄熱装置10に冷却水が導入されているの
で、ステップS806へ進み、該蓄熱装置10に導入さ
れた冷却水の量が十分であるか否かを判定する。一方、
否定判定がなされた場合には、蓄熱装置10に冷却水が
導入されていないので、蓄熱装置10内部の冷却水温度
の状態を判定せずに本ルーチンを終了する。
の冷却水温度THWtが計測される。ECU22は、蓄
熱装置内冷却水温度センサ28からの出力信号をRAM
353に記憶させる。
水温度THWtが所定値よりも大きいか否かを判定す
る。ここで、熱供給を行ったときに効果が得られる温度
まで蓄熱装置10内部の冷却水温度が上昇していなけれ
ば、ヒータ32による加熱が必要となる。しかし、加熱
量が多くなるとバッテリー30に充電されている使用可
能電気量を上回る電気量を必要とするため、このときに
はヒータ32による冷却水の加熱を禁止する。
る電気量に基づいて決定しても良い。この場合には、蓄
熱装置10内部の冷却水温度と冷却水の加熱に必要な電
気量との関係を予め求めてマップ化しROM352に記
憶させておく。そして、バッテリー30の充電量を検出
し、検出された電気量を前記マップに代入して得られた
温度を所定値とする。
合には、ステップS808へ進み、否定判定がなされた
場合にはステップS811へ進む。
温の冷却水を貯留するのに十分な時間エンジン1が運転
されていた場合(以下、「通常トリップ」とする。)と
判定される。このような場合には、蓄熱装置10に長期
間冷却水を導入することができたので、該蓄熱装置10
には高温の冷却水が貯留されており、次回エンジン1始
動時に必要とされる冷却水温度を保つためにヒータ32
が使用する電力は少量で済む。ステップS808では、
蓄熱装置10に高温の冷却水を貯留するのに十分な時間
エンジン1が運転されてない場合(以下、「ショートト
リップ」とする。)を表すショートトリップフラグをO
FFにする。
電を許可する。
で説明したような故障判定を実施する。
温の冷却水を貯留するのに十分な時間エンジン1が運転
されていなかった(以下、「ショートトリップ」とす
る。)と判定される。このような場合には、蓄熱装置1
0に長期間冷却水を導入することができなかったので、
該蓄熱装置10に貯留されている冷却水温度は低い。次
回エンジン1始動時に必要とされる温度まで冷却水を加
熱するためにヒータ32は多くの電力を消費するのでバ
ッテリー上がりの虞がある。
を禁止する。ECU22は、ヒータ32に接続されてい
る回路を遮断する。
る。ショートトリップと判定された場合には、蓄熱装置
10内部の温度が低い状態であり、且つ、ヒータ32で
の加熱を禁止しているので、故障判定を行っても誤判定
の虞があるため故障判定を禁止する。
32は、前記したように自己温度制御が可能である。即
ち、ECU22が温度の制御を行わなくても必要なとき
に加熱を行う。従って、低温の冷却水が蓄熱装置10に
貯留されていると冷却水の加熱を行う。
のに必要となるヒータ32の消費電力がバッテリー30
の充電量よりも少ないと、ヒータ32はバッテリー30
が上がるまで冷却水を加熱してしまう。
に貯留された冷却水の温度を考慮して冷却水の加熱を行
うため、始動性を悪化させることがなく、また、いわゆ
るバッテリー上がりを防止することができる。
ば、バッテリー上がりが起こる虞のない範囲内でヒータ
32が冷却水の加熱を行うことができる。
は、熱媒体の温度が低いときにおいても蓄熱装置の異常
を検出することができる。
置を適用するエンジンとその冷却水が循環する冷却水通
路とを併せ示す概略構成図である。
熱が供給されるときの、冷却水が循環する通路とその流
通方向を示した図である。
表すフローチャート図である。
温度THWt及びエンジン内部冷却水温度THWeの推
移を示したタイムチャート図である。
表すフローチャート図である。
表すフローチャート図である。
温度THWt及びエンジン内部冷却水温度THWeの推
移を示したタイムチャート図である。
表すフローチャート図である。
水温度THWt、エンジン内部冷却水温度THWe、ヒ
ータ通電時間の推移を示したタイムチャート図である。
を表すフローチャート図である。
水温度THWt、エンジン内部冷却水温度THWe、ヒ
ータ通電時間の推移を示したタイムチャート図である。
を表すフローチャート図である。
水温度THWt及びエンジン内部冷却水温度THWeの
推移を示したタイムチャート図である。
数Kaの関係を示す図である。
を判定するフローを表すフローチャート図である。
を判定するフローを表すフローチャート図である。
Claims (16)
- 【請求項1】蓄熱装置を備えた内燃機関であって、 熱媒体が持つ熱を蓄える蓄熱手段と、 前記蓄熱手段に蓄えられた熱媒体を内燃機関へ供給する
熱供給手段と、 熱媒体の温度を計測する熱媒体温度計測手段と、 前記熱供給手段による熱の供給中に前記熱媒体温度計測
手段の計測値の変化量に基づいて蓄熱装置の故障判定を
行う故障判定手段と、を備えたことを特徴とする蓄熱装
置を備えた内燃機関。 - 【請求項2】前記熱媒体温度計測手段は、前記蓄熱手段
内部の温度を計測し、前記故障判定手段は、前記蓄熱手
段内部の熱媒体の温度が略一定の場合に故障であると判
定することを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置を備
えた内燃機関。 - 【請求項3】前記熱媒体温度計測手段は、前記内燃機関
内部の温度を計測し、前記故障判定手段は、前記内燃機
関内部の熱媒体の温度が略一定の場合に故障であると判
定することを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置を備
えた内燃機関。 - 【請求項4】前記熱媒体温度計測手段は、前記蓄熱手段
内の温度及び前記内燃機関内部の温度を計測し、前記故
障判定手段は前記蓄熱手段内の温度と前記内燃機関内部
の温度との偏差が略一定の場合に故障であると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置を備えた内
燃機関。 - 【請求項5】蓄熱装置を備えた内燃機関であって、 熱媒体が持つ熱を蓄える蓄熱手段と、 前記蓄熱手段に蓄えられた熱媒体を内燃機関へ供給する
熱供給手段と、 前記蓄熱手段内部の熱媒体の温度を計測する蓄熱手段内
温度計測手段と、 前記内燃機関内部の熱媒体の温度を計測する内燃機関内
温度計測手段と、 前記熱供給手段による熱の供給中に蓄熱手段内温度計測
手段と内燃機関内温度計測手段との計測値の偏差の有無
に基づいて蓄熱装置の故障判定を行う故障判定手段と、
を備えたことを特徴とする蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項6】前記故障判定手段は、前記熱供給手段によ
る熱の供給中に蓄熱手段内温度計測手段と内燃機関内温
度計測手段との計測値に偏差があれば故障であると判定
することを特徴とする請求項5に記載の蓄熱装置を備え
た内燃機関。 - 【請求項7】蓄熱装置を備えた内燃機関であって、 熱媒体が持つ熱を蓄える蓄熱手段と、 前記蓄熱手段に蓄えられた熱媒体を内燃機関へ供給する
熱供給手段と、 前記蓄熱手段内部の熱媒体の温度を計測する蓄熱手段内
温度計測手段と、 前記内燃機関内部の熱媒体の温度を計測する内燃機関内
温度計測手段と、 機関運転停止後所定時間経過したときの蓄熱手段内温度
計測手段と内燃機関内温度計測手段との計測値の偏差に
基づいて蓄熱装置の故障判定を行う故障判定手段と、を
備えたことを特徴とする蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項8】前記故障判定手段は、機関停止後所定時間
経過したときの蓄熱手段内温度計測手段と内燃機関内温
度計測手段との計測値の偏差が所定値以下であれば故障
であると判定することを特徴とする請求項7に記載の蓄
熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項9】蓄熱装置を備えた内燃機関であって、 熱媒体が持つ熱を蓄える蓄熱手段と、 前記蓄熱手段に蓄えられた熱媒体を内燃機関へ供給する
熱供給手段と、 蓄熱手段内部の熱媒体を所定の温度以上に保つように自
動的に該蓄熱手段内部の熱媒体を加熱する熱媒体加熱手
段と、 機関運転停止後所定時間経過したときの前記熱媒体加熱
手段の作動履歴に基づいて蓄熱装置の故障判定を行う故
障判定手段と、を備えたことを特徴とする蓄熱装置を備
えた内燃機関。 - 【請求項10】前記故障判定手段は、機関停止後所定時
間経過するまでに前記熱媒体加熱手段が消費した電力が
所定量以上であるときに故障であると判定することを特
徴とする請求項9に記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項11】前記故障判定手段は、機関停止後所定時
間経過するまでに前記熱媒体加熱手段に通電された時間
が所定時間以上であるときに故障であると判定すること
を特徴とする請求項9に記載の蓄熱装置を備えた内燃機
関。 - 【請求項12】前記故障判定手段は、機関停止後所定時
間経過するまでに前記熱媒体加熱手段が作動したときに
故障であると判定することを特徴とする請求項9に記載
の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項13】蓄熱装置を備えた内燃機関であって、 熱媒体が持つ熱を蓄える蓄熱手段と、 前記蓄熱手段に蓄えられた熱媒体を内燃機関へ供給する
熱供給手段と、 蓄熱手段内部の熱媒体を所定の温度以上に保つように自
動的に該蓄熱手段内部の熱媒体を加熱する熱媒体加熱手
段と、 前記蓄熱手段内部の熱媒体の温度を計測する蓄熱手段内
温度計測手段と、 機関運転停止後所定時間経過したときの前記蓄熱手段内
温度計測手段の計測結果に基づいて蓄熱装置及び熱媒体
加熱手段の故障判定を行う故障判定手段と、を備えたこ
とを特徴とする蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項14】前記故障判定手段は、機関停止後所定時
間経過したときの前記蓄熱手段内温度計測手段の計測結
果が所定値以下の場合には故障であると判定することを
特徴とする請求項13に記載の蓄熱装置を備えた内燃機
関。 - 【請求項15】外気の温度を計測する外気温度計測手段
を備え、前記故障判定手段は、外気温度計測手段の計測
結果に基づいて故障判定を行うことを特徴とする請求項
9または13に記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。 - 【請求項16】前記熱供給手段による熱供給後、前記内
燃機関が始動され、暖機が完了する前に該内燃機関が停
止されたときは、前記熱媒体加熱手段の作動を禁止する
とともに故障判定を行わないことを特徴とする請求項9
または13に記載の蓄熱装置を備えた内燃機関。
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