JP2011032875A - 蓄熱システムの故障診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン始動時の蓄熱器内水温の算出精度を向上させて、エンジン始動時の蓄熱器内水温を用いた蓄熱システムの故障診断の診断精度を向上させる。
【解決手段】蓄熱システム制御回路30は、エンジン停止中に所定時間毎に起動して、蓄熱器内水温の前回の記憶値と外気温センサ28で検出した外気温とに基づいて蓄熱器内水温の低下量を算出し、その蓄熱器内水温の低下量と蓄熱器内水温の前回の記憶値とに基づいて今回の蓄熱器内水温を算出して該蓄熱器内水温の記憶値を更新する処理を繰り返し、エンジン始動時に、エンジン停止中と同じ方法で蓄熱器内水温を算出する。このエンジン始動時に算出した蓄熱器内水温と出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温との偏差が異常判定値よりも大きいか否かによって、蓄熱システムの故障(例えば蓄熱器20、出口側水温センサ21等の故障)の有無を判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関で温められた冷却水を保温状態で貯溜する蓄熱器を備えた蓄熱システムの故障診断を行う蓄熱システムの故障診断装置に関する発明である。
例えば、特許文献1(特開平11−182307号公報)に記載されているように、内燃機関の冷却水循環回路に、内燃機関で温められた冷却水(温水)を保温状態で貯溜する蓄熱器を接続し、内燃機関の始動時に蓄熱器内の冷却水(温水)を内燃機関へ供給して内燃機関の暖機を促進するようにしたものがある。
このような蓄熱システムの故障診断技術として、上記特許文献1では、内燃機関の停止時に冷却水温センサで検出した冷却水温から蓄熱器内水温(蓄熱器内の冷却水温)を推定し、この内燃機関の停止時に推定した蓄熱器内水温と、内燃機関の停止から始動までの経過時間とに基づいて内燃機関の始動時の蓄熱器内水温を推定し、この内燃機関の始動時に推定した蓄熱器内水温が十分高いにも拘らず、内燃機関の暖機中の冷却水温の上昇率が所定値よりも小さいときに、蓄熱器の故障と診断するようにしている。
特開平11−182307号公報(第2頁等)
ところで、内燃機関の停止後に蓄熱器内水温は時間経過に伴って徐々に低下するという挙動を示すが、その蓄熱器内水温の挙動は外気温の影響を受けて変化するため、内燃機関の停止時の蓄熱器内水温や内燃機関の停止から始動までの経過時間が同じでも、外気温が変化すると、内燃機関の始動時の蓄熱器内水温が変化する。
しかし、上記特許文献1の技術では、外気温の影響を全く考慮せずに、内燃機関の停止時に推定した蓄熱器内水温と、内燃機関の停止から始動までの経過時間とに基づいて内燃機関の始動時の蓄熱器内水温を推定するため、特に冬場の夜間に長時間停車したときのように内燃機関の停止中の外気温の変化が比較的大きい場合には、内燃機関の始動時の蓄熱器内水温を精度良く推定できない可能性があり、それに伴って内燃機関の始動時の蓄熱器内水温を用いた蓄熱器の故障診断の診断精度が低下する可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、外気温に左右されずに内燃機関の始動時の蓄熱器内水温を精度良く求めることができ、内燃機関の始動時の蓄熱器内水温を用いた蓄熱システムの故障診断の診断精度を向上させることができる蓄熱システムの故障診断装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、内燃機関で温められた冷却水を保温状態で貯溜する蓄熱器と、前記蓄熱器から排出される冷却水の温度(以下「蓄熱器出口側水温」という)を検出する出口側水温センサとを備えた蓄熱システムの故障診断を行う蓄熱システムの故障診断装置であって、外気温を検出する外気温センサと、蓄熱器内の冷却水の温度(以下「蓄熱器内水温」という)の前回の記憶値と外気温センサで検出した外気温とに基づいて蓄熱器内水温の低下量を算出し、その蓄熱器内水温の低下量と蓄熱器内水温の前回の記憶値とに基づいて今回の蓄熱器内水温を算出する蓄熱器内水温算出手段と、内燃機関の始動時に蓄熱器内水温算出手段で算出した蓄熱器内水温と、内燃機関の始動時に蓄熱器内の冷却水が内燃機関へ供給される際に出口側水温センサで検出した蓄熱器出口側水温とを比較して蓄熱システムの故障の有無を判定する故障診断手段とを備えた構成としたものである。
この構成では、蓄熱器内水温の前回の記憶値(最新の記憶値)と外気温センサで検出した外気温とに基づいて蓄熱器内水温の低下量を算出し、その蓄熱器内水温の低下量と蓄熱器内水温の前回の記憶値とに基づいて今回の蓄熱器内水温を算出することができるため、外気温に左右されずに内燃機関の始動時の蓄熱器内水温を精度良く求めることができ、この精度良く求めた内燃機関の始動時の蓄熱器内水温と出口側水温センサで検出した蓄熱器出口側水温とを比較して蓄熱システムの故障(例えば、蓄熱器、出口側水温センサ等の故障)の有無を判定することで、蓄熱システムの故障診断の診断精度を向上させることができる。
この場合、請求項2のように、内燃機関の停止後に所定時間毎に起動して蓄熱器内水温を算出して該蓄熱器内水温の記憶値を更新する処理を繰り返すようにすると良い。このようにすれば、内燃機関の停止後に外気温が比較的大きく変化しても、内燃機関の停止後に所定時間毎に蓄熱器内水温の前回の記憶値と外気温とに基づいて蓄熱器内水温を算出する処理を繰り返すことで、内燃機関の停止中の外気温の変化の影響をあまり受けずに所定時間毎に蓄熱器内水温を精度良く算出することができ、最終的に算出する内燃機関の始動時の蓄熱器内水温の算出精度を向上させることができる。
また、蓄熱器内水温の具体的な算出方法は、例えば、請求項3のように、蓄熱器内水温の前回の記憶値と外気温とに基づいて前回の起動時から今回の起動時までの期間に蓄熱器から大気へ放熱される放熱量を算出し、その放熱量から求めた蓄熱器内水温の低下量と蓄熱器内水温の前回の記憶値とに基づいて今回の蓄熱器内水温を算出するようにしても良い。つまり、蓄熱器内水温と外気温との差に応じて放熱量が変化するため、蓄熱器内水温の前回の記憶値と外気温とを用いれば、前回の起動時から今回の起動時までの期間の放熱量を精度良く算出することができる。その放熱量に応じて蓄熱器内水温が低下するため、放熱量から蓄熱器内水温の低下量を求めた後、蓄熱器内水温の前回の記憶値から蓄熱器内水温の低下量を差し引くことで今回の蓄熱器内水温を精度良く求めることができる。
更に、放熱量の具体的な算出方法は、例えば、請求項4のように、予め蓄熱器内水温と外気温と放熱量との関係を規定した放熱量のマップを記憶しておき、該放熱量のマップを参照して蓄熱器内水温の前回の記憶値と外気温とに応じて放熱量を算出するようにしても良い。つまり、予め実験データや設計データ等に基づいて蓄熱器内水温と外気温と放熱量との関係を規定した放熱量のマップを作成して制御回路のROM等のメモリに記憶しておき、この放熱量のマップを参照して、蓄熱器内水温の前回の記憶値と外気温とに応じた放熱量を算出することで、放熱量を精度良く求めることができる。
或は、請求項5のように、予め蓄熱器から大気への熱伝達率と蓄熱器の表面積とを記憶しておき、熱伝達率及び表面積と蓄熱器内水温の前回の記憶値及び外気温とを用いて所定の物理式により放熱量を算出するようにしても良い。一般に、蓄熱器の放熱量は、蓄熱器から大気への熱伝達率、蓄熱器の表面積(放熱面積)、蓄熱器内水温、外気温を用いて物理式により算出することができるため、予め実験データや設計データ等に基づいて蓄熱器から大気への熱伝達率と蓄熱器の表面積を求めて制御回路のROM等のメモリに記憶しておき、その熱伝達率及び表面積と蓄熱器内水温の前回の記憶値及び外気温とを用いて物理式により放熱量を算出することで、放熱量を精度良く求めることができる。
図1は本発明の一実施例におけるエンジン冷却システムの概略構成を示す図である。 図2は蓄熱器の概略構成を示す断面図である。 図3は蓄熱システムの概略構成を示す図である。 図4は蓄熱器内水温の算出方法及び蓄熱システムの故障診断方法を説明するタイムチャートである。 図5は放熱量のマップの一例を概念的に示す図である。 図6は故障診断ルーチンの処理の流れを説明するフローチャート(その1)である。 図7は故障診断ルーチンの処理の流れを説明するフローチャート(その2)である。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてエンジン冷却システムの概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11のシリンダブロック11aやシリンダヘッド11bには、図示しない冷却水通路(ウォータジャケット)が形成され、この冷却水通路の入口付近には、電動式のウォータポンプ12が設けられている。また、エンジン11の冷却水通路の出口とラジエータ13の入口とが冷却水循環パイプ14によって接続され、ラジエータ13の出口とウォータポンプ12の吸入口とが冷却水循環パイプ15によって接続されている。これにより、エンジン11の冷却水通路→冷却水循環パイプ14→ラジエータ13→冷却水循環パイプ15→ウォータポンプ12→エンジン11の冷却水通路の経路で冷却水が循環する冷却水循環回路16が構成されている。
この冷却水循環回路16には、暖房用の温水回路17と蓄熱用の温水回路18とがエンジン11に対して並列に接続され、暖房用の温水回路17の途中には、暖房用のヒータコア19が設けられている。また、蓄熱用の温水回路18の途中には、エンジン11で温められた冷却水(温水)を保温状態で貯溜する蓄熱器20が設けられ、この蓄熱器20の出口側に、蓄熱器20から排出される冷却水の温度(以下「蓄熱器出口側水温」という)を検出する出口側水温センサ21と、蓄熱器20の出口側の冷却水の流路を開閉する開閉バルブ22が設けられている。この開閉バルブ22は、例えば常閉型の電磁弁(通電オフ時に閉弁状態に維持される電磁弁)により構成されている。
冷却水循環回路16の途中(例えばラジエータ13下流側の冷却水循環パイプ15と温水回路17との接続部)には、冷却水温に応じて開閉動作するサーモスタット27が設けられ、冷却水温が所定温度(例えば暖機完了に相当する温度)よりも低い未暖機水温領域では、サーモスタット27が閉じてエンジン11とラジエータ13との間の冷却水の循環を停止する。これにより、エンジン11内部の冷却水温を速やかに上昇させてエンジン11の暖機を促進する。その後、冷却水温が所定温度以上になったときに、サーモスタット27が開いてエンジン11とラジエータ13との間で冷却水を循環させて、ラジエータ13の放熱作用により冷却水温を適正な暖機温度範囲内に調節してエンジン11のオーバーヒートを防止する。
図2に示すように、蓄熱器20は、冷却水(温水)を貯溜するタンク23が外ケース23aと内ケース23bとからなる二重構造で形成され、これらの外ケース23aと内ケース23bとの間に保温材(断熱材)が配置された保温構造又は外ケース23aと内ケース23bとの間を真空状態にした真空断熱構造になっている。このタンク23の下部に、流入ポート24と排出ポート25が設けられ、タンク23内には、排出ポート25に接続された排出パイプ26がタンク23内の上部まで延びるように配置されている。冷却水(温水)は流入ポート24からタンク23内に流入して貯溜される。一方、タンク23内に貯溜された冷却水はタンク23内の上部から排出パイプ26内を通って排出ポート25から排出される。
図3に示すように、蓄熱器20の近傍には、蓄熱器20の周囲の外気温を検出する外気温センサ28が配置されている。エンジンECU29(エンジン用の制御回路)は、エンジン制御用の各種の制御ルーチン(図示せず)を実行することで、エンジン運転状態に応じてエンジン11の燃料噴射量や点火時期を制御すると共にウォータポンプ12を制御する。
一方、蓄熱システム制御回路30は、エンジン運転中又はエンジン停止直前に開閉バルブ22を開弁して、エンジン11で温められた冷却水(温水)を蓄熱器20内に回収する。その後、エンジン停止中は開閉バルブ22を閉弁して、蓄熱器20内に冷却水(温水)を保温状態で貯溜する。その後、エンジン始動時に開閉バルブ22を開弁して、蓄熱器20内の冷却水(温水)をエンジン11へ供給してエンジン11の暖機を促進する。
エンジンECU29と蓄熱システム制御回路30の電源端子には、それぞれリレー(図示せず)を介して車載バッテリ31から電源電圧が供給される。図示しないイグニッションスイッチ(以下「IGスイッチ」と表記する)をオンすると、リレーがオンされて、エンジンECU29、蓄熱システム制御回路30等への電源供給が開始され、IGスイッチをオフすると、リレーがオフされて、エンジンECU29、蓄熱システム制御回路30等への電源供給が停止される。
停止時間計測装置32(カウンタ)は、車載バッテリ31を電源として、エンジン停止後(IGスイッチのオフ後)にカウント値をカウントアップする計時動作を開始してエンジン停止後の経過時間を計測する。エンジン停止中に蓄熱システム制御回路30により蓄熱器20内の冷却水の温度(以下「蓄熱器内水温」という)を算出するために、停止時間計測装置32は、エンジン停止中に所定時間毎(例えばカウント値が60分の倍数に到達する毎)に起動指令を出力してリレーをオンすることで、蓄熱システム制御回路30に電源電圧を供給して、蓄熱システム制御回路30を起動させる。
尚、エンジン停止後(IGスイッチのオフ後)に蓄熱システム制御回路30をスリープ状態(低消費電力モード)に移行させて、停止時間計測装置32がエンジン停止中に所定時間毎(例えば60分毎)に起動指令を出力したときに蓄熱システム制御回路30を起動させるようにしても良い。また、エンジンECU29に蓄熱システム制御回路30を統合した構成としても良い。
蓄熱システム制御回路30は、後述する図6及び図7の故障診断ルーチンを実行することで、蓄熱システム(例えば、蓄熱器20、出口側水温センサ21等)の故障診断を次のようにして行う。
図4に示すように、まず、エンジン停止時に、出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温Tsen を蓄熱器内水温の初期値Tst(0) として、蓄熱システム制御回路30のバックアップRAM(図示せず)等の書き換え可能な不揮発性メモリ(蓄熱システム制御回路30の電源オフ中でも記憶データを保持する書き換え可能なメモリ)に記憶する。
この後、エンジン停止中に、所定時間毎(例えば60分毎)に蓄熱システム制御回路30が起動して、蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) (最新の記憶値)と外気温センサ28で検出した外気温Tair とに基づいて蓄熱器内水温の低下量ΔTstを算出し、その蓄熱器内水温の低下量ΔTstと蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) とに基づいて今回の蓄熱器内水温Tst(n) を算出して、バックアップRAM等の不揮発性メモリに記憶されている蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) を、今回の蓄熱器内水温の算出値Tst(n) で更新する処理を繰り返す。
蓄熱器内水温の具体的な算出方法は、まず、蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) と外気温Tair とに基づいて前回の起動時から今回の起動時までの期間に蓄熱器20から大気へ放熱される放熱量ΔQを算出する。
この場合、例えば、予め実験データや設計データ等に基づいて蓄熱器内水温Tstと外気温Tair と放熱量ΔQとの関係を規定した放熱量ΔQのマップ(図5参照)を作成して蓄熱システム制御回路30のROM等のメモリに記憶しておき、この放熱量ΔQのマップを参照して、蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) と外気温Tair とに応じた放熱量ΔQを算出することで、放熱量ΔQを精度良く求める。
或は、一般に、蓄熱器20の放熱量ΔQは、蓄熱器20から大気への熱伝達率、蓄熱器20の表面積(放熱面積)、蓄熱器内水温、外気温を用いて物理式により算出することができるため、予め実験データや設計データ等に基づいて蓄熱器20から大気への熱伝達率Aと蓄熱器20の表面積Sを求めて蓄熱システム制御回路30のROM等のメモリに記憶しておき、その熱伝達率A及び表面積Sと蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) 及び外気温Tair とを用いて下記の物理式により放熱量ΔQを算出することで、放熱量ΔQを精度良く求めるようにしても良い。
ΔQ=A×S×{Tst(n-1) −Tair }
この後、放熱量ΔQと、蓄熱器20の熱容量Cstと、前回の起動時から今回の起動時までの経過時間Δtとを用いて次式により蓄熱器内水温の低下量ΔTstを求める。
ΔTst=ΔQ×Δt/Cst
この後、蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) から蓄熱器内水温の低下量ΔTstを差し引くことで今回の蓄熱器内水温Tst(n) を求める。
Tst(n) =Tst(n-1) −ΔTst
以上のようにして、エンジン停止中に所定時間毎に蓄熱器内水温Tst(n) を算出して蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) を今回の蓄熱器内水温の算出値Tst(n) で更新する処理を繰り返す。
この後、図4に示すように、エンジン始動時に、エンジン停止中と同じ方法で、蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) と外気温センサ28で検出した外気温Tair とに基づいて蓄熱器内水温の低下量ΔTstを算出し、その蓄熱器内水温の低下量ΔTstと蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) とに基づいて今回の蓄熱器内水温Tst(n) を算出する。
このエンジン始動時に算出した蓄熱器内水温Tstと、エンジン始動時に蓄熱器20内の冷却水がエンジン11へ供給される際に出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温Tsen との偏差(Tst−Tsen )の絶対値が異常判定値Tmax よりも大きいか否かによって、蓄熱システムの故障(例えば、蓄熱器20、出口側水温センサ21等の故障)の有無を判定する。
以下、蓄熱システム制御回路30が実行する図6及び図7の故障診断ルーチンの処理内容を説明する。
図6及び図7に示す故障診断ルーチンは、蓄熱システム制御回路30の起動中に実行され、特許請求の範囲でいう蓄熱器内水温算出手段及び故障診断手段としての役割を果たす。本ルーチンでは、まず、ステップ101で、エンジン停止直後であるか否かを、例えば、IGスイッチがオンからオフに切り換えられた直後か否かよって判定する。
このステップ101で、エンジン停止直後であると判定されれば、ステップ102に進み、ウォータポンプ12を停止させると共に、出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温Tsen を蓄熱器内水温の初期値Tst(0) として、蓄熱システム制御回路30のバックアップRAM等の不揮発性メモリに記憶する。
この後、ステップ103に進み、停止時間計測装置32のカウント値をリセットした後に、停止時間計測装置32のカウント値をカウントアップする計時動作を開始させてエンジン停止後の経過時間を計測する。
この後、ステップ106に進み、リレーをオフして蓄熱システム制御回路30への電源供給を停止する又は蓄熱システム制御回路30をスリープ状態(低消費電力モード)に移行させる。
その後、停止時間計測装置32によりエンジン停止中に所定時間毎(例えば60分毎)に起動指令が出力されて蓄熱システム制御回路30が起動されると、上記ステップ101で「No」と判定されて、ステップ104に進み、エンジン停止中であるか否かを判定する。
このステップ104で、エンジン停止中であると判定されれば、ステップ105に進み、前述した方法で、蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) と外気温センサ28で検出した外気温Tair とに基づいて蓄熱器内水温の低下量ΔTstを算出し、その蓄熱器内水温の低下量ΔTstと蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) とに基づいて今回の蓄熱器内水温Tst(n) を算出して、バックアップRAM等の不揮発性メモリに記憶されている蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) を、今回の蓄熱器内水温の算出値Tst(n) で更新する。
この後、ステップ106に進み、リレーをオフして蓄熱システム制御回路30への電源供給を停止する又は蓄熱システム制御回路30をスリープ状態(低消費電力モード)に移行させる。
その後、IGスイッチがオンされて蓄熱システム制御回路30が起動されると、上記ステップ101及び上記ステップ104で「No」と判定されて、図7のステップ107に進み、エンジン始動直後であるか否かを、例えば、IGスイッチがオフからオンに切り換えられた直後か否かよって判定する。
このステップ107で、エンジン始動直後であると判定されれば、ステップ108に進み、ウォータポンプ12を作動させて蓄熱器20内の冷却水(温水)を排出してエンジン11へ供給した後、ステップ109に進み、出口側水温センサ21で蓄熱器出口側水温Tsen を検出する。
この後、ステップ110に進み、エンジン停止中と同じ方法で、蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) と外気温センサ28で検出した外気温Tair とに基づいて蓄熱器内水温の低下量ΔTstを算出し、その蓄熱器内水温の低下量ΔTstと蓄熱器内水温の前回の記憶値Tst(n-1) とに基づいて今回の蓄熱器内水温Tst(n) を算出する。
この後、ステップ111に進み、エンジン始動時に算出した蓄熱器内水温Tstと、出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温Tsen との偏差(Tst−Tsen )の絶対値が異常判定値Tmax よりも大きいか否かを判定する。
その結果、エンジン始動時に算出した蓄熱器内水温Tstと、出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温Tsen との偏差(Tst−Tsen )の絶対値が異常判定値Tmax よりも大きいと判定された場合には、ステップ112に進み、蓄熱システムの故障有りと判定する。この場合、故障モードとしては、例えば、出口側水温センサ21の故障、蓄熱器20のタンク23の破損による保温性異常、蓄熱器20の混合防止機構(エンジン始動時に蓄熱器20内に冷却水(冷水)を流入させて蓄熱器20内に貯溜されていた冷却水(温水)を排出する際に、蓄熱器20内で冷水と温水が混ざることを防止する機構)の破損等が挙げられる。
この後、ステップ113に進み、ウォータポンプ12を停止させて蓄熱器20内の冷却水(温水)の排出を中止する等のフェールセーフ処理を実行する。更に、異常フラグをONにセットし、運転席のインストルメントパネルに設けられた警告ランプ(図示せず)を点灯したり、或は、運転席のインストルメントパネルの警告表示部(図示せず)に警告表示して運転者に警告すると共に、その異常情報(異常コード等)をバックアップRAM等の不揮発性メモリに記憶するようにしても良い。
これに対して、上記ステップ上記ステップ111で、エンジン始動時に算出した蓄熱器内水温Tstと、出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温Tsen との偏差(Tst−Tsen )の絶対値が異常判定値Tmax 以下であると判定された場合には、ステップ114に進み、蓄熱システムの故障無し(正常)と判定する。
以上説明した本実施例では、エンジン停止中に所定時間毎に、蓄熱器内水温の前回の記憶値と外気温センサ28で検出した外気温とに基づいて蓄熱器内水温の低下量を算出し、その蓄熱器内水温の低下量と蓄熱器内水温の前回の記憶値とに基づいて今回の蓄熱器内水温を算出して、蓄熱器内水温の前回の記憶値を今回の蓄熱器内水温の算出値で更新する処理を繰り返し、エンジン始動時に、エンジン停止中と同じ方法で蓄熱器内水温を算出する。これにより、エンジン停止後に外気温が比較的大きく変化しても、その影響をあまり受けずに所定時間毎に蓄熱器内水温を精度良く算出することができ、最終的に算出するエンジン始動時の蓄熱器内水温の算出精度を向上させることができる。この精度良く求めたエンジン始動時の蓄熱器内水温と出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温との偏差が異常判定値よりも大きいか否かによって、蓄熱システムの故障(例えば、蓄熱器20、出口側水温センサ21等の故障)の有無を判定するようにしたので、蓄熱システムの故障診断の診断精度を向上させることができる。
尚、上記実施例では、エンジン始動時に算出した蓄熱器内水温と出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温との偏差が異常判定値よりも大きいか否かによって、蓄熱システムの故障の有無を判定するようにしたが、エンジン始動時に算出した蓄熱器内水温と出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温とを比較して蓄熱システムの故障の有無を判定する方法は、適宜変更しても良く、例えば、エンジン始動時に算出した蓄熱器内水温と出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温との比が異常判定値よりも大きいか否かによって、蓄熱システムの故障の有無を判定するようにしても良い。
また、蓄熱器内水温の算出方法を適宜変更しても良く、例えば、エンジン停止時に出口側水温センサ21で検出した蓄熱器出口側水温をエンジン停止時の蓄熱器内水温として記憶し、このエンジン停止時の蓄熱器内水温と、エンジン停止時に検出した外気温と、エンジン始動時に検出した外気温とに基づいて、エンジン停止時からエンジン始動時までの蓄熱器内水温の低下量を算出し、その蓄熱器内水温の低下量とエンジン停止時の蓄熱器内水温とに基づいて、エンジン始動時の蓄熱器内水温を算出するようにしても良い。
また、上記実施例では、冷却水循環回路16に電動式のウォータポンプ12を設けたシステムに本発明を適用したが、電動式のウォータポンプ12に代えて、エンジン11の動力で駆動される機械式のウォータポンプを設けたシステムに本発明を適用しても良い。
その他、本発明は、エンジン冷却システムの構成(例えば、冷却水循環回路16と暖房用の温水回路17と蓄熱用の温水回路18の接続方法、サーモスタットの位置、蓄熱器20の構成)等を適宜変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
11…エンジン(内燃機関)、12…ウォータポンプ、13…ラジエータ、16…冷却水循環回路、17…暖房用の温水回路、18…蓄熱用の温水回路、20…蓄熱器、21…出口側水温センサ、22…開閉バルブ、28…外気温センサ、29…エンジンECU、30…蓄熱システム制御回路(蓄熱器内水温算出手段,故障診断手段)、32…停止時間計測装置

Claims (5)

  1. 内燃機関で温められた冷却水を保温状態で貯溜する蓄熱器と、前記蓄熱器から排出される冷却水の温度(以下「蓄熱器出口側水温」という)を検出する出口側水温センサとを備えた蓄熱システムの故障診断を行う蓄熱システムの故障診断装置であって、
    外気温を検出する外気温センサと、
    前記蓄熱器内の冷却水の温度(以下「蓄熱器内水温」という)の前回の記憶値と前記外気温センサで検出した外気温とに基づいて前記蓄熱器内水温の低下量を算出し、その蓄熱器内水温の低下量と前記蓄熱器内水温の前回の記憶値とに基づいて今回の蓄熱器内水温を算出する蓄熱器内水温算出手段と、
    内燃機関の始動時に前記蓄熱器内水温算出手段で算出した蓄熱器内水温と、内燃機関の始動時に前記蓄熱器内の冷却水が内燃機関へ供給される際に前記出口側水温センサで検出した蓄熱器出口側水温とを比較して前記蓄熱システムの故障の有無を判定する故障診断手段と
    を備えていることを特徴とする蓄熱システムの故障診断装置。
  2. 前記蓄熱器内水温算出手段は、内燃機関の停止後に所定時間毎に起動して前記蓄熱器内水温を算出して該蓄熱器内水温の記憶値を更新する処理を繰り返す手段を有することを特徴とする請求項1に記載の蓄熱システムの故障診断装置。
  3. 前記蓄熱器内水温算出手段は、前記蓄熱器内水温の前回の記憶値と前記外気温とに基づいて前回の起動時から今回の起動時までの期間に前記蓄熱器から大気へ放熱される放熱量を算出し、その放熱量から求めた蓄熱器内水温の低下量と前記蓄熱器内水温の前回の記憶値とに基づいて今回の蓄熱器内水温を算出する手段を有することを特徴とする請求項2に記載の蓄熱システムの故障診断装置。
  4. 前記蓄熱器内水温算出手段は、予め前記蓄熱器内水温の前回の記憶値と前記外気温と前記放熱量との関係を規定した放熱量のマップを記憶しておき、該放熱量のマップを参照して前記蓄熱器内水温の前回の記憶値と前記外気温とに応じて前記放熱量を算出する手段を有することを特徴とする請求項3に記載の蓄熱システムの故障診断装置。
  5. 前記蓄熱器内水温算出手段は、予め前記蓄熱器から大気への熱伝達率と前記蓄熱器の表面積とを記憶しておき、前記熱伝達率及び前記表面積と前記蓄熱器内水温の前回の記憶値及び前記外気温とを用いて所定の物理式により前記放熱量を算出する手段を有することを特徴とする請求項3に記載の蓄熱システムの故障診断装置。
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