JP2003002142A - 駐車支援装置 - Google Patents

駐車支援装置

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    • B62D15/02Steering position indicators ; Steering position determination; Steering aids
    • B62D15/027Parking aids, e.g. instruction means
    • B62D15/028Guided parking by providing commands to the driver, e.g. acoustically or optically
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T2201/00Particular use of vehicle brake systems; Special systems using also the brakes; Special software modules within the brake system controller
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者に大きな負担をかけることなく駐車の
際の運転操作を的確に案内することができ、且つナビゲ
ーションシステムとの融合が容易に行える駐車支援装置
を提供することを課題とする。 【解決手段】 駐車支援装置1は、車両のヨー角を検出
するヨーレートセンサ3と、ナビゲーション機能制御部
2a及び駐車支援機能制御部2bを有するコントローラ
2と、ナビゲーションモードから駐車支援モードへの導
入を決定する導入スイッチ4と、ナビゲーション情報を
提供すると共に、ヨー角の基準位置を設定し且つ駐車態
様を選択するモニタ5と、ヨー角に基づいて特定された
車両の位置に応じて運転者に駐車支援情報を提供するス
ピーカ6とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、駐車支援装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の後進時に運転者が車両の死
角により目標とする場所が見えなくなった場合に、モニ
タに車両の後方視界を写し出すようにした装置が提案さ
れている。例えば、特公平2−36417号公報には、
車両後方を撮影するテレビカメラと、このテレビカメラ
のとらえた映像を写し出すモニタテレビと、タイヤ操舵
角に係る情報信号を出力するセンサと、このセンサから
の情報信号に応じてマーカー信号を発生し、テレビ画面
上にマーカーを重畳表示させる回路とからなる車両の後
方監視モニタ装置が開示されている。この装置では、タ
イヤの操舵角データとその操舵角に対応する車両の後進
方向に沿ったマーカー位置データがROMに蓄積されて
おり、そのときの操舵角に応じた車両の予想後進軌跡が
マーカーの列としてテレビ画面上にテレビカメラで撮影
された映像に重畳して表示される。
【0003】このような装置によれば、車両の後進時に
後方の道路の状況等の視界と共に操舵角に応じた車両の
予想後進軌跡がモニタテレビの画面上に表示されるた
め、運転者は、後方を振り向くことなくテレビ画面を見
たままでハンドルを操作して車両を後退させることがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
並列駐車や縦列駐車を行う際に、従来の後方監視モニタ
装置において、運転者がテレビ画面上で後方の視界と車
両の予想後進軌跡とを見ただけでは、どのタイミングで
どの程度の操舵角で駐車のための運転操作をすればよい
のか判断し難く、駐車時の十分な支援を行うことができ
ないという問題点があった。また、従来の後方監視モニ
タ装置では、運転者がテレビ画面を見ながら運転操作を
行う必要があるが、運転者は車両周辺への安全確認も行
わなければならず、運転者にかかる負担が大きいという
問題点もあった。
【0005】さらに、現在では、目的地への案内情報を
提供するナビゲーションシステムを塔載する車両が多
く、音声入出力、画像表示、スイッチなどのナビゲーシ
ョンシステムの既存のヒューマン・マシン・インターフ
ェイスや制御部分を用いて駐車時の支援を行うことがで
きれば、コスト面や構造の簡易化の面で非常に好適であ
る。
【0006】したがって、本発明は、このような従来か
らの要望に鑑みてなされたものであり、運転者に大きな
負担をかけることなく駐車の際の運転操作を的確に案内
することができ、且つナビゲーションシステムとの融合
が容易に行える駐車支援装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明の駐車支援装置は、車両のヨー角を検出す
る第1手段と、ナビゲーション機能制御部及び駐車支援
機能制御部を有するコントローラと、ナビゲーションモ
ードから駐車支援モードへの導入を決定する第2手段
と、ナビゲーション情報を提供すると共に、前記ヨー角
の基準位置を設定し且つ駐車態様を選択する第3手段
と、前記ヨー角に基づいて特定された車両の位置に応じ
て運転者に駐車支援情報を提供する第4手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0008】好適には、前記駐車支援情報には、一定の
操舵角に保持した状態で車両を前進又は後退させた後、
停止した状態で逆方向に操舵して一定の操舵角に保持し
た状態で後退させ、最終的に車両を目標駐車スペースに
駐車させる情報が含まれる。上記駐車支援装置は、音声
入力により、ナビゲーション機能命令、前記ヨー角の基
準位置の設定命令、及び、駐車態様の選択命令を受ける
ことができる第5手段を、前記第3手段に代えて又は加
えて、備えていてもよい。また、前記コントローラに
は、ナビゲーション情報と、前記第3手段又は前記第5
手段を介して選択された駐車態様に関する情報とを音声
により案内するための音声発生機能部を有すると好適で
ある。前記第3手段又は前記第5手段においては、駐車
態様として、縦列駐車か並列駐車かの選択と、左側駐車
か右側駐車かの選択とが行えると好適である。駐車支援
装置は、警報発生用センサを更に備え、前記第4手段よ
り警報を提供するようにしてもよい。駐車支援装置は、
後退シフト信号検出部を更に備え、前記コントローラは
後退シフト信号を考慮して車両が所期の正常旋回をして
いるか否かの判断を行い、前記第4手段は正常旋回をし
ているか否かに関する駐車支援情報を提供するようにし
てもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。 実施の形態1.図1にこの発明の実施の形態1に係る駐
車支援装置の構成を示す。駐車支援装置1は、コントロ
ーラ2と、それぞれコントローラ2に接続されるヨーレ
ートセンサ3、導入スイッチ4、モニタ5及びスピーカ
6とを備えている。
【0010】まず、ヨーレートセンサ3は、車両のヨー
角方向の角速度を検出するものであり、ナビゲーション
システムにおける既存のセンサを用いている。導入スイ
ッチ4は、ナビゲーションモードから駐車支援モードへ
の導入命令をコントローラ2に付与するためのスイッチ
である。導入スイッチ4は、本実施の形態では、ナビゲ
ーションシステムとは別に新たに設けられた専用スイッ
チであるが(図1参照)、これに代えてナビゲーション
システムのファンクションスイッチなどの既存のスイッ
チを用いてもよく、あるいはモニタ5の画面上に設けた
タッチスイッチでもよい。モニタ5は、ナビゲーション
システムの既存のモニタを用いており、地図情報、位置
情報、操舵情報などのナビゲーション情報を画像表示で
きると共に、車両の駐車態様を選択してコントローラ2
に知らせるための並列モードスイッチ5a及び縦列モー
ドスイッチ5bからなるタッチスイッチを画像表示する
こともできる。なお、ナビゲーション情報とタッチスイ
ッチの表示とは、導入スイッチ4を介して切り換わる選
択的な表示態様となっている。スピーカ6は、カーステ
レオやナビゲーションシステムの既存のスピーカを用い
ている。
【0011】コントローラ2は、その内部にナビゲーシ
ョン機能制御部2aと、駐車支援機能制御部2bとを備
えている。すなわち、コントローラ2は、ナビゲーショ
ンシステムにおける既存のコントローラに、駐車支援機
能制御部分を組み込んだものであり、例えば、ナビゲー
ションシステムの制御ソフトに、駐車支援機能を実現す
るためのソフトを付加することにより、ハードウェア的
な追加を伴わずに構成され得る。
【0012】コントローラ2の駐車支援機能制御部2b
は、図示しないCPUと制御プログラムを記憶したRO
Mと作業用のRAMとを備えている。ROMには、車両
のハンドルが最大に操舵されて車両が旋回する場合の最
小旋回半径Rcから得られる駐車操作に必要な目標角度
が記憶されると共に並列駐車時及び縦列駐車時の駐車支
援を行う制御プログラムが格納されている。CPUはR
OMに記憶された制御プログラムに基づいて動作する。
コントローラ2は、ヨーレートセンサ3から入力される
車両の角速度から車両のヨー角を算出し、車両の旋回角
度を算出して駐車運転中の各ステップにおける操作方法
や操作タイミングに関する情報をスピーカ6に出力す
る。
【0013】ここで、この実施の形態の駐車支援装置
が、車両にどのような軌跡を描かせて駐車を支援するの
かを説明する。まずはじめに、図2を用いて、並列駐車
を行う場合について説明する。車両10が駐車しようと
する駐車スペースTの入口の中央点を原点Oとし、道路
と垂直で駐車スペースTにおける車両10の後退方向に
Y軸をとり、道路と平行にすなわち、Y軸と直角にX軸
をとる。また、駐車スペースTの駐車枠の幅をW1とす
る。リヤアクスル中心HOが駐車スペースTの幅方向の
中央になり且つ駐車スペースTの長さ方向に平行になる
車両位置H1に、車両10が適正に駐車されるように駐
車支援装置が運転者を支援するものとする。
【0014】まず、初期停車位置として、駐車スペース
Tに垂直で車両10のリヤアクスル中心EOが駐車スペ
ースTの入口からDの距離で且つ駐車スペースTの側部
T1と車両10の運転者の位置DRとが一致する車両位
置E1に車両10を停止させるものとする。次に、車両
位置E1にある車両10が、ハンドルの操舵角を左側最
大にして半径Rcで旋回しつつ、旋回角度θまで前進
し、車両位置F1になったところで、ハンドルの操舵角
を右側最大にして旋回半径Rcで旋回しつつ、旋回角度
φだけ後退し、車両10が駐車スペースTに平行になっ
た車両位置G1でハンドルを直進状態に戻してさらに後
退して駐車スペースT内の車両位置H1に適正に駐車す
るものとする。また、車両位置E1,F1,G1におけ
るリヤアクスル中心をそれぞれ、EO,FO,GOとす
る。
【0015】ここで、車両位置E1における運転者の位
置DRとリヤアクスル中心EOとのX軸方向の距離をL
とすると、車両位置E1から車両位置F1まで車両10
が旋回する際の旋回中心C1の座標(C1x,C1y)
は、 C1x=L−W1/2 C1y=−(D+Rc) で表される。車両位置F1から車両位置G1まで車両1
0が旋回する際の旋回中心C2の座標(C2x,C2
y)は、 C2x=−(Rc+Rc)・sinθ+C1x=−2Rc・sinθ+L−W1/2 C2y=(Rc+Rc)・cosθ+C1y=2Rc・cosθ−(D+Rc) で表され、このうち、X座標C2xは、 C2x=−Rc としても表される。
【0016】X座標C2xの2つの関係式からsinθ
は、 sinθ=(Rc+L−W1/2)/2Rc で表され、このθの値を既知のRc、L及びW1を用い
て算出することができ、このθの値をコントローラ2は
設定値θとして記憶している。さらに、車両位置F1か
ら車両位置G1まで車両10が旋回する旋回角度φは、 φ=π/2−θ で表される。
【0017】次に、本実施の形態に係る駐車支援装置の
並列駐車時の動作について説明する。まず、運転者が車
両10を車両位置E1に停止させ、ここで、導入スイッ
チ4を作動させて、モニタ画面上に並列モードスイッチ
5a及び縦列モードスイッチ5bを表示さる。その後、
モニタ画面上の並列モードスイッチ5aをタッチする
と、コントローラ2は、車両位置E1を車両のヨー角が
0度の位置として設定すると共に並列駐車のプログラム
を起動させる。次に、運転者は、ハンドルを左側最大に
操舵してフル切り状態にし、そのまま車両10を前進さ
せる。
【0018】コントローラ2は、ヨーレートセンサ3か
ら入力される車両10の角速度から車両のヨー角を算出
して、このヨー角と設定値θの値とを比較する。車両1
0が、車両位置E1から車両位置F1に近づくにつれ
て、コントローラ2は、ヨー角と設定値θとの差を基
に、車両位置F1に接近したことを知らせる接近情報
と、車両位置F1に到達したことを知らせる到達情報と
をスピーカ6を介して運転者に知らせる。例えば、接近
情報として、スピーカ6から「ピッ、ピッ」という間欠
音が発せられ、この間欠音及び点滅の周期は、ヨー角と
設定値θとの差が少なくなると共に短くなる。ヨー角と
設定値θとの差がなくなると、到達情報として、スピー
カ6から「ピー」という連続音が発せられる。運転者
は、到達情報に従って車両10を車両位置F1に停止さ
せる。次に、運転者は、ハンドルを右側最大に操舵して
フル切り状態にし、そのまま車両10を後退させる。コ
ントローラ2は、車両10のヨー角が90度に近づくに
つれて、車両10が駐車スペースTに平行になった車両
位置G1に接近したことを知らせる接近情報と、車両位
置G1に到達したことを知らせる到達情報とをスピーカ
6を介して運転者に知らせる。運転者は、到達情報に従
って車両10を車両位置G1で停止させた後、ハンドル
を直進状態に戻してから車両10を後退させ、駐車スペ
ースTに車両10が収まったら駐車を完了する。
【0019】次に、図3を用いて、縦列駐車を行う場合
について説明する。車両10のリヤ左端が駐車スペース
Tの奥のコーナーS2に一致するように、車両10を駐
車スペースTに駐車するものとする。この状態の車両位
置M1における車両10のリヤアクスル中心MOを原点
とし、道路と平行で車両10の後退方向にY軸をとり、
Y軸と直角にX軸をとる。また、駐車スペースTの奥の
コーナーの座標をS2(W2/2,a2)とする。ここ
で、a2、W2は、車両10のリヤオーバハング、車幅
をそれぞれ示す。車両位置J1にある車両10が、ハン
ドルの操舵角を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ前
進し、車両位置K1になったところで、操舵角を左側最
大にして半径Rcで旋回しつつ後退し、車両位置L1に
なったところで操舵角を右側最大にして半径Rcで旋回
しつつ後退し、駐車スペースT内の車両位置M1に適正
に駐車するものとする。
【0020】まず、駐車スペースTの前方の所定位置に
駐車中の車両20を目安にして、車両10を車両位置J
1に停車した状態を初期停車位置として、縦列駐車を開
始するものとする。車両位置J1は、車両10の運転者
の位置DRのY座標が駐車中の車両20の後端20aの
Y座標に一致する位置で且つ駐車スペースTに平行な位
置であり並びに車両10と車両20とが所定の車両間隔
dである位置とする。したがって、車両位置J1のリヤ
アクスル中心JOの座標(JOx,JOy)は、車両2
0の後端部20aの座標と運転者の位置DRとリヤアク
スル中心JOとの関係および車両間隔dから一義的に定
められる。車両位置J1にある車両10が、ハンドルの
操舵角を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ車両位置
K1まで前進する。その際の旋回中心をC3とし、旋回
角度をβとする。また、車両位置K1にある車両10が
操舵角を左側最大にして半径Rcで旋回しつつ車両位置
L1まで後退する。その際の旋回中心をC4とし、旋回
角度をδとする。さらに、車両位置L1でハンドルを反
対方向に切り返して、操舵角を右側最大にして半径Rc
で旋回しつつ車両位置M1まで後退する。その際の旋回
中心をC5とし、旋回角度をαとする。また、車両位置
K1,L1におけるリヤアクスル中心をそれぞれKO,
LOとする。
【0021】旋回角度α,β,δには、 δ=α−β の関係がある。旋回中心C5の座標(C5x,C5y)
は、 C5x=−Rc C5y=0 で表される。旋回中心C4の座標(C4x,C4y)
は、 C4x=C5x+(Rc+Rc)・cosα=−Rc+2Rc・cosα C4y=C5y−(Rc+Rc)・sinα=−2Rc・sinα で表される。旋回中心C3の座標(C3x,C3y)
は、 C3x=C4x−(Rc+Rc)・cosβ=−Rc+2Rc・cosα−2Rc・c
osβ C3y=C4y+(Rc+Rc)・sinβ=−2Rc・sinα+2Rc・sin
β で表される。また、車両位置J1のリヤアクスル中心J
Oの座標(JOx,JOy)は、 JOx =−Rc・(1−cosα)−Rc・(1−cosα−1+cosβ)+Rc・(1−cosβ) =2Rc・(cosα−cosβ) ……………(1) JOy =−Rc・sinα−Rc・(sinα−sinβ)+Rc・sinβ =2Rc・(sinβ−sinα) ……………(2) で表される。
【0022】ここで、式(1)及び(2)を三角関数の
公式を用いて、変形すると、 tan(α/2+β/2)=JOx/JOy sin2(α/2−β/2)=(JOx2+JOy2)/(16R
c2) となり、α、βを、既知のリヤアクスル中心JOの座標
(JOx,JOy)を用いて算出することができ、この
値が設定値α、βとしてコントローラ2に記憶されてい
る。リヤアクスル中心JOの座標(JOx,JOy)
は、車両10を車両20の後方に無理のない操作で駐車
できる値として、例えば、JOx=2.3m、JOy=
4.5mの値を用いている。リヤアクスル中心JOの座
標JOxおよびJOyは、車両10の車格、操舵特性な
どに応じて値を設定することが望ましい。
【0023】次に、本実施の形態に係る駐車支援装置の
縦列駐車時の動作について説明する。まず、運転者が、
運転者の位置DRのY座標が駐車中の車両20の後端2
0aのY座標に一致し、車両10が車両20に対して車
両間隔dとなるように車両位置J1に停止させる。ここ
で、まず導入スイッチ4を作動させて、モニタ画面上に
並列モードスイッチ5a及び縦列モードスイッチ5bを
表示させ、その後、縦列モードスイッチ5bをタッチす
ると、コントローラ2は、車両位置J1を車両のヨー角
が0度の位置として設定すると共に縦列駐車のためのプ
ログラムを起動させる。次に、運転者は、車両10のハ
ンドルを右側最大に操舵してフル切り状態にし、そのま
ま車両10を前進させる。コントローラ2は、ヨーレー
トセンサ3から入力される車両10の角速度から車両の
ヨー角を算出して、このヨー角と設定値βの値とを比較
する。車両10が、車両位置J1から車両位置K1に近
づくにつれて、コントローラ2は、ヨー角と設定値βと
の差を基に、並列駐車時と同様に、車両位置K1に接近
したことを知らせる接近情報と、車両位置K1に到達し
たことを知らせる到達情報とをスピーカ6を介して運転
者に知らせる。
【0024】運転者は、到達情報に従って車両10を車
両位置K1に停止させる。次に、運転者は、ハンドルを
左にいっぱい操舵してフル切り状態にし、そのまま車両
10を後退させる。コントローラ2は、車両のヨー角と
設定値α(=β+δ)の値とを比較する。車両10が、
車両位置K1から車両位置L1に近づくにつれて、すな
わち、車両のヨー角が設定値αの値に近づくにつれて、
コントローラ2は、ヨー角と設定値αとの差を基に、並
列駐車時と同様に、車両位置L1に接近したことを知ら
せる接近情報と、車両位置L1に到達したことを知らせ
る到達情報とをスピーカ6を介して運転者に知らせる。
【0025】運転者は、到達情報に従って車両10を車
両位置L1に停止させる。次に、運転者は、車両位置L
1でハンドルを反対方向に切り返して、右側最大に操舵
してフル切り状態にし、そのまま車両10を後退させ
る。コントローラ2は、車両10のヨー角が0度に近づ
くにつれて、車両10が駐車スペースT内の車両位置M
1に接近したことを知らせる接近情報と、車両位置M1
に到達したことを知らせる到達情報とをスピーカ6を介
して運転者に知らせる。これにより、運転者は、車両位
置M1で車両10を停止させ、駐車を完了することがで
きる。
【0026】なお、この実施の形態ではヨー角を検出す
るのに、ヨーレートセンサを用いたが、ヨー角を検出す
る手段は、ポジションジャイロを用いる方法や左右車輪
にそれぞれ回転センサを装着しそれらの回転差からヨー
角を検出する方法でもよく、さらに、地磁気センサやG
PSシステムを用いた方法でもよい。接近情報及び到達
情報を運転者に知らせる手段は、スピーカ6に限定され
るものではなく、他の聴覚的情報の提供手段、あるい
は、視覚的情報又は触覚的情報の提供手段であってもよ
い。また、スピーカ6から音声を発するようにしてもよ
い。さらに、接近情報や到達情報は、接近あるいは到達
の目標となる車両位置ごとに、スピーカ6から発する音
の音量及び音色を変えたり、内容の異なる音声を発する
ようにしてもよい。
【0027】このように本実施の形態の駐車支援装置よ
れば、適切な駐車支援が可能となり、運転者に大きな負
担をかけることなく駐車の際の運転操作を的確に案内す
ることが可能である。また、ナビゲーションシステムに
駐車支援機能を融合させることで、ナビゲーションシス
テムの既存のヒューマン・マシン・インターフェイスや
制御部分を用いることができ、ソフトウェアを変更する
だけでハードウェアの追加をすることなく駐車支援機能
を実現することが可能となり、コスト面や構造の簡易化
の面で非常に好適である。
【0028】実施の形態2.次に、図4を基に本発明の
実施の形態2に係る駐車支援装置を説明する。本駐車支
援装置101は、実施の形態1と同様に、コントローラ
102と、それぞれコントローラ102に接続されるヨ
ーレートセンサ3、導入スイッチ4、モニタ5及びスピ
ーカ6とを備えている。コントローラ102は、その内
部にナビゲーション機能制御部102aと、駐車支援機
能制御部102bとを備えている。そして、これらナビ
ゲーション機能制御部102aと駐車支援機能制御部1
02bとが共有する部分として、音声発生機能部102
cが設けられている。音声発生機能部102cは、ナビ
ゲーションシステムのコントローラに設けられていた既
存の音声発生機能部であり、地図情報、位置情報、操舵
情報などのナビゲーション情報をスピーカ6を介して音
声により提供するために機能するものである。そして、
本実施の形態では、音声発生機能部102cは、モニタ
5上で、並列モードスイッチ5aあるいは縦列モードス
イッチ5bを介して選択された車両の駐車態様に関する
情報をスピーカ6を介して音声により提供するためにも
機能する。すなわち、音声発生機能部102cは、ナビ
ゲーションシステムにおける既存の音声発生機能部に、
駐車態様に関する音声情報の発生機能を組み込んだもの
であり、例えば、ナビゲーションシステムの制御ソフト
に、駐車態様に関する音声情報の発生機能を実現するた
めのソフトを付加することにより、ハードウェア的な追
加を伴わずに構成され得る。
【0029】これにより、本実施の形態では、実施の形
態1における駐車支援情報の提供に加え、例えば、縦列
モードスイッチ5bを介して運転者が縦列駐車の態様を
選択すると、音声発生機能部102cが機能し、スピー
カ6を介して例えば「縦列駐車を案内します」といった
音声情報が駐車開始に際して提供される。よって、ナビ
ゲーションシステムの既存のヒューマン・マシン・イン
ターフェイスや制御部分を用いることで簡易な構造且つ
安価に、駐車支援を行うことができる。
【0030】実施の形態3.次に、図5を基に本発明の
実施の形態3に係る駐車支援装置を説明する。本駐車支
援装置201は、実施の形態2と同様に、コントローラ
102と、それぞれコントローラ102に接続されるヨ
ーレートセンサ3、導入スイッチ4、モニタ5及びスピ
ーカ6とを備えている。本実施の形態のモニタ5におい
ては、車両の駐車態様を選択してコントローラ102に
知らせるためのタッチスイッチとして、左側並列モード
スイッチ5c、右側並列モードスイッチ5d、左側縦列
モードスイッチ5e及び右側縦列モードスイッチ5fが
画像表示される。
【0031】これにより、本実施の形態では、実施の形
態1における駐車支援情報の提供に加え、運転者が例え
ば左側縦列モードスイッチ5eを作動させ縦列の左側駐
車を選択した場合には、音声発生機能部102cが機能
し、スピーカ6を介して例えば「左側縦列を案内しま
す。ハンドルを右に一杯に切って、ゆっくりと前進して
下さい」といった音声情報が駐車開始に際して提供され
る。また、音声発生機能部102cを機能させることに
より、ハンドルの切り替えし位置(図3の車両位置K1
やL1)では、例えば「ハンドルを左(車両位置K1の
とき){右(車両位置L1のとき)}に一杯に切って、
ゆっくりと後退して下さい」といった駐車支援情報を音
声により提供することもできる。なお、左側駐車とは、
縦列・並列ともに、目標駐車スペースが駐車スタート位
置における自車両の左側にある場合の駐車をいい、右側
駐車はその逆の態様の駐車をいうものとする。このよう
に、本実施の形態の駐車支援装置によれば、ナビゲーシ
ョンシステムの既存のヒューマン・マシン・インターフ
ェイスや制御部分を用いることで簡易な構造且つ安価
に、駐車支援を行うことができ、しかも、駐車の流れに
沿ってそのとき必要な情報を音声で案内することもでき
る。
【0032】実施の形態4.次に、図6を基に本発明の
実施の形態4に係る駐車支援装置を説明する。本駐車支
援装置301は、実施の形態2と同様に、コントローラ
102と、それぞれコントローラ102に接続されるヨ
ーレートセンサ3、導入スイッチ4、モニタ5及びスピ
ーカ6とを備え、さらに、コントローラ102に接続さ
れるマイク7を備えている。コントローラ102は、そ
の内部にナビゲーション機能制御部102aと、駐車支
援機能制御部102bとを備えている。そして、これら
ナビゲーション機能制御部102aと駐車支援機能制御
部102bとが共有する部分として、音声認識機能部1
02dが設けられている。音声認識機能部102dは、
運転者が目的地の指定や到着時間の指定などのナビゲー
ション機能命令を音声入力することができるナビゲーシ
ョンシステムのコントローラに設けられていた既存の音
声認識機能部である。そして、本実施の形態では、音声
認識機能部102dは、運転者がマイク7を介して、駐
車態様の選択命令を音声で入力することができるように
機能する。すなわち、音声認識機能部102dは、ナビ
ゲーションシステムにおける既存の音声認識機能部に、
音声による駐車態様の選択命令を認識することができる
機能を組み込んだものであり、例えば、ナビゲーション
システムの制御ソフトに、駐車態様の選択命令を認識す
るためのソフトを付加することにより、ハードウェア的
な追加を伴わずに構成され得る。また、マイク7は、音
声認識機能部102dと同様に、ナビゲーション機能命
令を音声入力することができるナビゲーションシステム
に設けられていた既存のマイクが用いられている。な
お、音声による駐車態様の選択命令は、上記実施の形態
におけるモニタ5に表示されたタッチスイッチと同じ役
割を有しており、すなわち、ヨー角の基準位置の設定と
駐車態様の選択との役割を有している。
【0033】このような駐車支援装置においては、実施
の形態1における駐車支援情報の提供に加え、運転者が
例えば、「左側並列」、「右側並列」、「左側縦列」あ
るいは「右側縦列」のいずれかの指示音声をマイク7に
入力すれば、コントローラ102内の音声認識機能部1
02dによって適切な駐車態様が選択され、実施の形態
2又は3のような選択した駐車態様に関する駐車支援情
報がスピーカ6を介して提供される。よって、この駐車
支援装置によれば、ナビゲーションシステムの既存のヒ
ューマン・マシン・インターフェイスや制御部分を用い
ることで簡易な構造且つ安価に、駐車支援を行うことが
でき、しかも、駐車の流れに沿ってそのとき必要な情報
を音声で案内することができ、さらに運転者が手で操作
する機会を減らし運転操作により専念させることが可能
となる。
【0034】実施の形態5.次に、図7を基に本発明の
実施の形態5に係る駐車支援装置を説明する。本駐車支
援装置401は、実施の形態1と同様に、コントローラ
2と、それぞれコントローラ2に接続されるヨーレート
センサ3、導入スイッチ4、モニタ5及びスピーカ6と
を備え、さらに、コントローラ2に接続されるコーナー
センサ8を備えている。コーナーセンサ8は、車両に設
けられた既存のコーナーセンサを用いる。
【0035】このような駐車支援装置においては、実施
の形態1における駐車支援情報の提供に加え、コーナー
センサ8からの信号を利用し、駐車操作の途中で他車や
障害物との干渉などの恐れがあるときに、何らかの方法
で運転者に警報を出して注意を促す。例えば、スピーカ
6を介して、「左前が障害物と干渉する可能性がありま
す」といった音声情報を出すことができる。なお、本実
施の形態は、コーナーセンサを用いることに限定するも
のではなく、他の警報発生用センサを広く用いることが
可能である。本実施の形態によれば、もともと車両に設
けられていた他のセンサと協調することにより、別置き
の駐車支援装置では実現が困難であった車両からの各種
信号を利用してより細やかな駐車支援情報を提供するこ
とが可能となった。
【0036】実施の形態6.次に、図8を基に本発明の
実施の形態6に係る駐車支援装置を説明する。本駐車支
援装置501は、実施の形態1と同様に、コントローラ
2と、それぞれコントローラ2に接続されるヨーレート
センサ3、導入スイッチ4、モニタ5及びスピーカ6と
を備え、さらに、コントローラ2に接続される後退シフ
ト信号検出部9を備えている。後退シフト信号検出部9
は、車両に設けられた既存のものを用い、車両のシフト
が前進状態にあるか後退状態にあるかといった情報の信
号をコントローラ2に伝達する。
【0037】このような駐車支援装置においては、実施
の形態1における駐車支援情報の提供に加え、車両が図
2又は図3に示された工程に従って正常に旋回している
か否かといった情報を駐車支援情報の一つとして提供す
る。すなわち、例えば、図3に示す縦列駐車工程におい
て、車両が位置K1を通り越して前進している非正常な
状態と、位置K1から位置L1へと後退している正常な
状態とでは、車両のヨー角は共に増加する。しかし、本
実施の形態では、後退シフト信号検出部9より前進後退
の情報がコントローラ2に伝達されるので、コントロー
ラ2は、車両のヨー角の増減だけでなく、この後退シフ
ト信号も考慮して、車両が所期の正常旋回をしているか
否かの判断を行い、これに基づいてスピーカ6より正常
旋回をしているか否かに関する駐車支援情報を提供す
る。よって、本実施の形態によれば、ナビゲーションシ
ステムの既存のヒューマン・マシン・インターフェイス
や制御部分を用いることで簡易な構造且つ安価に、駐車
支援を行うことができ、しかも、正常旋回をしているか
否かに関する駐車支援情報も提供することができる。
【0038】他の実施の形態.なお、本発明は、上述し
た実施の形態に限定されるものではなく、以下のような
改変を行って実施することも可能である。まず、導入ス
イッチと駐車態様を選択するタッチスイッチとは個別に
設けられている態様に限定されるものではない。すなわ
ち、駐車態様を選択するタッチスイッチを常にモニタに
表示させておき、このタッチスイッチの作動により、ナ
ビゲーションモードから駐車支援モードへの導入命令
と、ヨー角の基準位置の設定命令と、駐車態様の選択命
令とをコントローラへ一緒に出力するような態様でもよ
い。また、導入スイッチ及び駐車態様を選択するタッチ
スイッチの一方又は双方の役割を、音声入力により実現
させることも可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の駐車支援
装置によれば、適切な駐車支援が可能となり、運転者に
大きな負担をかけることなく駐車の際の運転操作を的確
に案内することが可能である。また、ナビゲーションシ
ステムに駐車支援機能を融合させ、ナビゲーションシス
テムの既存のヒューマン・マシン・インターフェイスや
制御部分を用いることにより、簡易な構造且つ安価に駐
車支援を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る駐車支援装置の
構成を示す図である。
【図2】 並列駐車時の車両の位置を段階的且つ模式的
に示す図である。
【図3】 縦列駐車時の車両の位置を段階的且つ模式的
に示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態2に係る駐車支援装置の
構成を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態3に係る駐車支援装置の
構成を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態4に係る駐車支援装置の
構成を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態5に係る駐車支援装置の
構成を示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態6に係る駐車支援装置の
構成を示す図である。
【符号の説明】
2,102…コントローラ 3…ヨーレートセンサ(第1手段) 4…導入スイッチ(第2手段) 5…モニタ(第3手段) 6…スピーカ(第4手段) 7…マイク(第5手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01C 21/00 G01C 21/00 A G08G 1/0969 G08G 1/0969 (72)発明者 山田 聡之 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 2F029 AA02 AB12 AC02 AC04 AC09 AC18 5H180 AA01 FF03 FF25 FF33 LL01 LL02 LL06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のヨー角を検出する第1手段と、 ナビゲーション機能制御部及び駐車支援機能制御部を有
    するコントローラと、 ナビゲーションモードから駐車支援モードへの導入を決
    定する第2手段と、 ナビゲーション情報を提供すると共に、前記ヨー角の基
    準位置を設定し且つ駐車態様を選択する第3手段と、 前記ヨー角に基づいて特定された車両の位置に応じて運
    転者に駐車支援情報を提供する第4手段とを備えたこと
    を特徴とする駐車支援装置。
  2. 【請求項2】 前記駐車支援情報には、一定の操舵角に
    保持した状態で車両を前進又は後退させた後、停止した
    状態で逆方向に操舵して一定の操舵角に保持した状態で
    後退させ、最終的に車両を目標駐車スペースに駐車させ
    る情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載の駐
    車支援装置。
  3. 【請求項3】 音声入力により、ナビゲーション機能命
    令、前記ヨー角の基準位置の設定命令、及び、駐車態様
    の選択命令を受けることができる第5手段を、前記第3
    手段に代えて又は加えて、備えたことを特徴とする請求
    項1又は2に記載の駐車支援装置。
  4. 【請求項4】 前記コントローラには、ナビゲーション
    情報と、前記第3手段又は前記第5手段を介して選択さ
    れた駐車態様に関する情報とを音声により案内するため
    の音声発生機能部を有することを特徴とする請求項1乃
    至3の何れか1項に記載の駐車支援装置。
  5. 【請求項5】 前記第3手段又は前記第5手段において
    は、駐車態様として、縦列駐車か並列駐車かの選択と、
    左側駐車か右側駐車かの選択とが行えることを特徴とす
    る請求項1乃至4の何れか1項に記載の駐車支援装置。
  6. 【請求項6】 警報発生用センサを更に備え、前記第4
    手段より警報を提供する請求項1乃至5の何れか1項に
    記載の駐車支援装置。
  7. 【請求項7】 後退シフト信号検出部を更に備え、前記
    コントローラは後退シフト信号を考慮して車両が所期の
    正常旋回をしているか否かの判断を行い、前記第4手段
    は正常旋回をしているか否かに関する駐車支援情報を提
    供する請求項1乃至6の何れか1項に記載の駐車支援装
    置。
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